JP2016016848A - 車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダッシュパネルの車室内側への変形を抑制し、ダッシュパネルの剛性を高められる車体前部構造を提供する。【解決手段】車体前部構造は、車両のエンジンルームと車室とを区画するダッシュパネル106を備え、車体前部構造はさらに、ダッシュパネルに車室側から重なってダッシュパネルを補強するリンフォース108と、ダッシュパネルを車室内側に膨出させた第1ビード132であって、ダッシュパネルのうちリンフォースに重なっている第1領域140とリンフォースに重なっていない第2領域142とを跨いで形成されている第1ビードと、ダッシュパネルの第1ビードに重なるようにリンフォースを車室内側に膨出させた第2ビード144とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、車両のエンジンルームと車室とを区画するダッシュパネルを備える車体前部構造に関するものである。
自動車などの車両は、エンジンルームと車室とを区画するダッシュパネルに車室側から重なるリンフォースを備えることがある。ダッシュパネルは、このリンフォースにより補強され、車両の衝突等によって前方から衝撃を受けた際、車室内側に変形し難くなっている。
特許文献1には、ダッシュパネルを補強するリンフォースと、ダッシュパネルに固定されるペダル装置と、クロスメンバとを備えた構造が開示されている。クロスメンバは、左右一対のサイドメンバ間をつなぐように車幅方向に延びていて、ダッシュパネルに車室側から重なっている。リンフォースは、ダッシュパネルとペダル装置との間に設けられていて、クロスメンバに連結している。
特許文献1では、クロスメンバによってリンフォースが支持されるため、クロスメンバの高い剛性によってペダル装置の支持剛性が確保され、その結果、乗員がペダルを踏み込んだ際に生じるダッシュパネルの撓みなどの変形が抑えられる、としている。
特開2006−219021号公報
しかし、特許文献1に記載の構造は、車両の衝突という強い衝撃によるダッシュパネルの変形を想定したものではない。ダッシュパネルのうち、リンフォースによって補強される領域や、剛性の高いクロスメンバが配置されている領域はともかく、何ら補強されていない領域に前方衝突に伴う力が伝達された場合には、ダッシュパネルの車室内側への変形を抑制することは困難である。
本発明は、このような課題に鑑み、ダッシュパネルの車室内側への変形を抑制し、ダッシュパネルの剛性を高められる車体前部構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる車体前部構造の代表的な構成は、車両のエンジンルームと車室とを区画するダッシュパネルを備える車体前部構造において、車体前部構造はさらに、ダッシュパネルに車室側から重なってダッシュパネルを補強するリンフォースと、ダッシュパネルを車室内側に膨出させた第1ビードであって、ダッシュパネルのうちリンフォースに重なっている第1領域とリンフォースに重なっていない第2領域とを跨いで形成されている第1ビードと、ダッシュパネルの第1ビードに重なるようにリンフォースを車室内側に膨出させた第2ビードとを備えることを特徴とする。
ダッシュパネルの第2領域は、リンフォースが重なっていない、リンフォースによる補強ができていない領域である。しかし本発明の上記構成によれば、ダッシュパネルのうちリンフォースによって補強されている第1領域と第2領域とに跨って第1ビードが形成され、第1ビードの膨出を妨げないよう、リンフォースにも第1ビードに重なるように第2ビードを形成している。そのため、リンフォースによる補強ができる第1領域から通常であればリンフォースで補強できない第2領域にまで力を伝達し易くなる。
したがって本発明によれば、例えば車両が衝突等によって前方から衝撃を受けた際、リンフォースが重なっていて補強されているダッシュパネルの第1領域だけでなく、第2ビードおよび第1ビードを介して、ダッシュパネルの第2領域にまで衝撃を分散させることが可能である。その結果、ダッシュパネルは車室内側に変形し難くなり、ダッシュパネルの剛性がより高められる。
上記の車体前部構造は、ダッシュパネルの上端部に車幅方向にわたって重なっていて上端部から上方に向けて立ち上がるカウルアッパパネルをさらに備え、第1ビードは、ダッシュパネルとカウルアッパパネルとが重なる部分まで延びているとよい。上記構成によれば、ダッシュパネルの第1ビードがカウルアッパパネルと重なる部分まで延びているため、リンフォースの受けた力をカウルアッパパネルにまで分散させることができ、ダッシュパネルの剛性がより高められている。
上記のダッシュパネルの第1領域は、リンフォースの上端部と重なる縦壁部を含み、ダッシュパネルの第2領域は、縦壁部から後方斜め上に傾斜しカウルアッパパネルの下端部と重なる傾斜部を含み、第1ビードは、縦壁部と傾斜部とを跨いで形成されていて、第2ビードは、縦壁部と重なっているとよい。上記構成によれば、第1ビードが傾斜部まで延びているのに対して、第2ビードは、縦壁部と重なっているものの、傾斜部までは延びていない。このため、リンフォースの上端部をダッシュパネルの傾斜部まで延ばす必要がない。よって、リンフォースの下部や側部の形状について制約が生じ難くなり、設計上の自由度が損なわれない。
上記の車体前部構造は、車体前輪のサスペンションを支持するストラットタワーの上面を構成するサスペンションアッパブラケットをさらに備え、サスペンションアッパブラケットは、第1ビードと重なるフランジを有するとよい。上記構成によれば、サスペンションアッパブラケットのフランジは、ダッシュパネルの第1領域で第1ビードおよび第2ビードに重なっている。よって、例えば通常走行時、フロントサスペンションからの入力を、サスペンションアッパブラケットを介してダッシュパネルやリンフォースに伝達して分散できる。これによってサスペンションアッパブラケットの剛性を向上させることができる。
上記の車体前部構造は、ダッシュパネルの車幅方向の両端部に取付けられていてダッシュパネルを支持する2つのダッシュサイドパネルをさらに備え、リンフォースは、ダッシュサイドパネルに車室側から重なっていて、車体前部構造はさらに、ダッシュサイドパネルを車室内側に膨出させた第3ビードであって、ダッシュサイドパネルのうちリンフォースに重なっている第3領域とリンフォースに重なっていない第4領域とを跨いで形成されている第3ビードと、ダッシュサイドパネルの第3ビードに重なるようにリンフォースを車室内側に膨出させた第4ビードとを備えるとよい。
ダッシュサイドパネルの第4領域は、リンフォースが重なっていない、リンフォースによる補強ができていない領域である。しかし上記構成によれば、ダッシュサイドパネルのうちリンフォースによって補強されている第3領域と第4領域とに跨って第3ビードが形成され、第3ビードの膨出を妨げないよう、リンフォースにも第3ビードに重なるように第4ビードを形成している。そのため、リンフォースによる補強ができる第3領域から通常であればリンフォースで補強できない第4領域にまで力を伝達し易くなる。
したがって上記構成によれば、例えば前方衝突時に、リンフォースが重なっていて補強されているダッシュサイドパネルの第3領域だけでなく、第4ビードおよび第3ビードを介して、ダッシュサイドパネルの第4領域にまで衝撃を分散させることが可能である。その結果、ダッシュサイドパネルは変形し難くなり、ダッシュサイドパネルの剛性がより高められる。
上記のダッシュパネルは、車幅方向の車内側に膨出していて車体前輪を収容するホイールハウスを含み、リンフォースの端部は、ホイールハウスに車室側から重なっていて、車体前部構造はさらに、ホイールハウスを車室内側に膨出させた第5ビードであって、ホイールハウスのうちリンフォースに重なっている第5領域とリンフォースに重なっていない第6領域とを跨いで形成されている第5ビードと、ホイールハウスの第5ビードに重なるようにリンフォースを車室内側に膨出させた第6ビードとを備えるとよい。
ホイールハウスの第6領域は、リンフォースが重なっていない、リンフォースによる補強ができていない領域である。しかし上記構成によれば、ホイールハウスのうちリンフォースによって補強されている第5領域と第6領域とに跨って第5ビードが形成され、第5ビードの膨出を妨げないよう、リンフォースにも第5ビードに重なるように第6ビードを形成している。そのため、リンフォースによる補強ができる第5領域から通常であればリンフォースで補強できない第6領域にまで力を伝達し易くなる。
したがって上記構成によれば、例えば前方衝突時に、リンフォースが重なっていて補強されているホイールハウスの第5領域だけでなく、第6ビードおよび第5ビードを介して、ホイールハウスの第6領域にまで衝撃を分散させることが可能である。その結果、ホイールハウスは変形し難くなり、ホイールハウスの剛性がより高められる。
上記の車体前部構造はさらに、ダッシュパネルから車両前方に延びる左右一対のサイドメンバと、サイドメンバ間をつなぐように車幅方向に延びていてダッシュパネルの下部にエンジンルーム側から重なるクロスメンバとを備え、リンフォースは、ダッシュパネルを介してクロスメンバと重なっているとよい。これにより、前方衝突時に伴う力をクロスメンバ、サイドメンバさらにリンフォースに分散し易くなる。よって、前方衝突時にダッシュパネルが車室内側に侵入することを抑制できる。
本発明によれば、ダッシュパネルの車室内側への変形を抑制し、ダッシュパネルの剛性を高められる車体前部構造を提供することができる。
本実施形態における車体前部構造を示す図である。 図1の車体前部構造のA矢視図である。 図2の車体前部構造の領域Fの一部を拡大して示す図である。 図1の車体前部構造のG−G断面図である。 図4の車体前部構造の一部を拡大して示す図である。 図1の車体前部構造の領域C、領域Dを模式的に示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態における車体前部構造100を示す図である。図中では車室側から車両前側を見た状態を示している。図2は、図1の車体前部構造100のA矢視図である。ここではエンジンルーム側から車体前部構造100の右側面付近を見た状態を示している。なお各図に示す矢印X、Yは車両前側、車外側をそれぞれ示している。
車体前部構造100は、エンジンルーム102と車室104とを区画するダッシュパネル106と、ダッシュパネル106に車室側から重ねられたリンフォース108とを備える。図1では、リンフォース108の上端部108aとダッシュパネル106とが重なっている部分を領域Bとして例示している。さらに車体前部構造100は、カウルアッパパネル110と、ダッシュサイドパネル112と、サスペンションアッパブラケット114と、カウルフロントパネル116と、クロスメンバ118とを備える。
カウルアッパパネル110は、ダッシュパネル106の上端部106aに車幅方向にわたってエンジンルーム側から重なっていて上端部106aから上方に向けて立ち上がる部材であり、リンフォース108とは重なっていない。ダッシュサイドパネル112は、ダッシュパネル106の車幅方向の両端部に取付けられていてダッシュパネル106を支持する。なお図中では、左右一対のダッシュサイドパネル112のうち、車両右側面に位置するものを示している。
ダッシュサイドパネル112には、図1に示すようにリンフォース108が車室側から重なっている。ダッシュパネル106は、ホイールハウス120を含む。ホイールハウス120は、ダッシュパネル106が車幅方向の車内側に膨出して形成されていて、図示を省略する車体前輪を収容する。ホイールハウス120には、図1に示すようにリンフォース108が車室側から重なっている。
ここで図1では、ダッシュサイドパネル112とリンフォース108の端部108bとが重なっている部分を領域C、ホイールハウス120とリンフォース108の端部108cとが重なっている部分を領域Dとして例示している。
サスペンションアッパブラケット114は、図示を省略する車体前輪のサスペンションを支持するストラットタワー122の上面を構成する。サスペンションアッパブラケット114は、ダッシュパネル106にエンジンルーム側から重なるフランジ124を有する(図5参照)。カウルフロントパネル116は、図2に示すように、車幅方向に延びていてカウルアッパパネル110にエンジンルーム側から重なり、さらに車幅方向の両端116aではサスペンションアッパブラケット114の一部を上方から覆っている。
クロスメンバ118は、ダッシュパネル106から車両前方に延びる左右一対のサイドメンバ126間をつなぐように車幅方向に延びていて、ダッシュパネル106の下部にエンジンルーム側から重なっている。図中では、左右一対のサイドメンバ126のうち車両右側面に位置するものを示している。図1の領域Eに示すように、リンフォース108の下端部108dは、ダッシュパネル106を介して図中破線で示すクロスメンバ118と重なっている。
なお車体前部構造100は、車体ブラケット128と補強用ブラケット130とをさらに備える。補強用ブラケット130は、カウルアッパパネル110に車室側から重なっている。車体ブラケット128は、ダッシュパネル106、カウルアッパパネル110および補強用ブラケット130に跨って車室側から重なっていて、図示を省略するステアリングサポートメンバとブレーキペダルブラケットとを固定する。
以下、図1に例示した領域Bおよびその周辺について説明する。図3は、図2の車体前部構造100の領域Fの一部を拡大して示す図である。図中では、領域Fからカウルフロントパネル116を省略して示している。
ダッシュパネル106は、図3に示すように第1ビード132、134を有する。第1ビード132、134は、車室内側に膨出し車両上下方向に延びている。サスペンションアッパブラケット114は、ダッシュパネル106の第1ビード132、134と空隙136、138を介して対面し、第1ビード132、134を除く部分ではダッシュパネル106と接している。また、ダッシュパネル106の上端部106aには、カウルアッパパネル110の下端部110aがエンジンルーム側から重なっている。
このため、カウルアッパパネル110やカウルフロントパネル116(図2参照)を含むカウル部に浸入した水を、第1ビード132、134とサスペンションアッパブラケット114との間の空隙136、138から排水し、これにより錆を防止できる。
図4は、図1の車体前部構造100のG−G断面図である。図5は、図4の車体前部構造100の一部を拡大して示す図である。図5(a)は、図4の車体前部構造100の領域Hを拡大して示す図である。図5(b)は、図5(a)のI矢視図である。なお領域Hは、図1の領域Bを含んでいる。
ダッシュパネル106は、図5(a)に示すように領域Hにおいて、第1領域140と、第2領域142と、上記の第1ビード132とを有する。第1領域140は、ダッシュパネル106のうちリンフォース108に重なっていて、リンフォース108によって補強されている領域である。第2領域142は、ダッシュパネル106のうちリンフォース108が重なっていない、リンフォース108による補強ができていない領域である。
第1ビード132は、図5(b)に示すように、ダッシュパネル106を車室内側に膨出させたものであって、第1領域140と第2領域142とを跨いで形成されている。リンフォース108は、領域Hにおいて第2ビード144を有する。第2ビード144は、ダッシュパネル106の第1ビード132に重なるようにリンフォース108を車室内側に膨出させたものである。
ダッシュパネル106の第1領域140は、図5(a)に示すように縦壁部146を含む。縦壁部146は、リンフォース108の上端部108aと重なっている。ダッシュパネル106の第2領域142は、傾斜部148を含む。傾斜部148は、図5(b)に示すように縦壁部146から後方斜め上に傾斜し、ダッシュパネル106の上端部106aを形成する。また傾斜部148は、カウルアッパパネル110の下端部110aと重なっている。
第1ビード132は、ダッシュパネル106の縦壁部146から、ダッシュパネル106とカウルアッパパネル110とが重なる部分すなわち傾斜部148まで延びている。つまり、第1ビード132は、図5(b)に示すように、縦壁部146と傾斜部148とを跨いで形成されている。またダッシュパネル106の傾斜部148は、カウルアッパパネル110の下端部110aを介してカウルフロントパネル116と重なっている。
リンフォース108の第2ビード144は、図5(b)に示すように、縦壁部146と重なっているものの、傾斜部148までは延びていない。つまり、リンフォース108の上端部108aは、ダッシュパネル106の傾斜部148まで延ばす必要がない。なおリンフォース108は他のパネル部材に比べて厚く、加工が容易ではない。よって、リンフォース108の下部や側部の形状について制約が生じ難くなり、設計上の自由度が損なわれない。
また、サスペンションアッパブラケット114は、図5(a)に示すように車両下側に張り出していて、ダッシュパネル106の第1ビード132と重なるフランジ124を有する。このフランジ124は、図5(b)に示すように、ダッシュパネル106の第1領域140で第1ビード132および第2ビード144に重なっている。
このように、車体前部構造100の領域Hでは、ダッシュパネル106の第1領域140と第2領域142とを跨ぐ第1ビード132と、リンフォース108に形成され第1ビード132の膨出を妨げないように、第1ビード132に重なる第2ビード144とを備えている。そのため、車体前部構造100では、リンフォース108による補強ができる第1領域140から通常であればリンフォース108で補強できない第2領域142にまで力を伝達し易くなる。
したがって車体前部構造100によれば、例えば車両が衝突等によって前方から衝撃を受けた際、リンフォース108が重なっていて補強されている第1領域140だけでなく、第2ビード144および第1ビード132を介して、第2領域142にまで衝撃を分散させることが可能である。その結果、ダッシュパネル106は車室内側に変形し難くなり、ダッシュパネル106の剛性をより高めることができる。
また、車体前部構造100では、ダッシュパネル106の第1ビード132がカウルアッパパネル110と重なる部分まで延びている。このため、リンフォース108の受けた力をカウルアッパパネル110にまで分散させることができ、ダッシュパネル106の剛性をより高めることができる。
さらに車体前部構造100では、サスペンションアッパブラケット114のフランジ124が、ダッシュパネル106の第1領域140で第1ビード132および第2ビード144に重なっている。このため、例えば通常走行時、図示を省略するフロントサスペンションからの入力を、サスペンションアッパブラケット114を介してダッシュパネル106やリンフォース108に伝達して分散できる。これによってサスペンションアッパブラケット114の剛性を高めることができる。
図6は、図1の車体前部構造100の領域C、領域Dを模式的に示す図である。ダッシュサイドパネル112は、図6(a)に模式的に示すように図1の領域Cにおいて、第3領域150と、第4領域152と、第3ビード154とを有する。第3領域150は、ダッシュサイドパネル112のうちリンフォース108の端部108bに重なっていて、リンフォース108によって補強されている領域である。第4領域152は、ダッシュサイドパネル112のうちリンフォース108に重なっていない、リンフォース108による補強ができていない領域である。
第3ビード154は、ダッシュサイドパネル112を車室内側に膨出させたものであって、第3領域150と第4領域152とを跨いで形成されている。リンフォース108は、領域Cにおいて第4ビード156を有する。第4ビード156は、ダッシュサイドパネル112の第3ビード154に重なるようにリンフォース108を車室内側に膨出させたものである。
このように、車体前部構造100の領域Cでは、ダッシュサイドパネル112の第3領域150と第4領域152とを跨ぐ第3ビード154と、リンフォース108に形成され第3ビード154の膨出を妨げないように、第3ビード154に重なる第4ビード156とを備えている。そのため、車体前部構造100では、リンフォース108による補強ができる第3領域150から通常であればリンフォース108で補強できない第4領域152にまで力を伝達し易くなる。
したがって車体前部構造100によれば、前方衝突時に領域Cにおいて、リンフォース108が重なっていて補強されている第3領域150だけでなく、第4ビード156および第3ビード154を介して、第4領域152にまで衝撃を分散させることが可能である。その結果、ダッシュサイドパネル112は変形し難くなり、ダッシュサイドパネル112の剛性がより高められる。
ダッシュパネル106のホイールハウス120は、図6(b)に模式的に示すように図1の領域Dにおいて、第5領域158と、第6領域160と、第5ビード162とを有する。第5領域158は、ホイールハウス120のうちリンフォース108の端部108cに重なっていて、リンフォース108によって補強されている領域である。第6領域160は、ホイールハウス120のうちリンフォース108が重なっていない、リンフォース108による補強ができていない領域である。
第5ビード162は、ホイールハウス120を車室内側に膨出させたものであって、第5領域158と第6領域160とを跨いで形成されている。リンフォース108は、領域Dにおいて第6ビード164を有する。第6ビード164は、ホイールハウス120の第5ビード162に重なるようにリンフォース108を車室内側に膨出させたものである。
このように、車体前部構造100の領域Dでは、ホイールハウス120の第5領域158と第6領域160とを跨ぐ第5ビード162と、リンフォース108に形成され第5ビード162の膨出を妨げないように、第5ビード162に重なる第6ビード164とを備えている。そのため、車体前部構造100では、リンフォース108による補強ができる第5領域158から通常であればリンフォース108で補強できない第6領域160にまで力を伝達し易くなる。
したがって車体前部構造100によれば、前方衝突時に領域Dにおいて、リンフォース108が重なっていて補強されている第5領域158だけでなく、第6ビード164および第5ビード162を介して、第6領域160にまで衝撃を分散させることが可能である。その結果、ホイールハウス120は変形し難くなり、ホイールハウス120の剛性がより高められる。
なお上記実施形態で例示した各ビードは、リンフォース108で補強できない各領域にまで力を伝達し衝撃を分散できるのであれば、長さ、幅および形状などを適宜変更してもよい。また、車体前部構造100では、各ビードによって衝撃を分散可能であるため、前方衝突時に伴う車両前方から伝達される力に限られず、乗員がブレーキペダルあるいはアクセルペダルを踏み込んだ際に発生する力に対しても、各パネルの変形を抑制でき、剛性を高めることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車両のエンジンルームと車室とを区画するダッシュパネルを備える車体前部構造に利用することができる。
100…車体前部構造、102…エンジンルーム、104…車室、106…ダッシュパネル、108…リンフォース、110…カウルアッパパネル、112…ダッシュサイドパネル、114…サスペンションアッパブラケット、116…カウルフロントパネル、118…クロスメンバ、120…ホイールハウス、122…ストラットタワー、124…フランジ、126…サイドメンバ、128…車体ブラケット、130…補強用ブラケット、132…第1ビード、140…第1領域、142…第2領域、144…第2ビード、146…縦壁部、148…傾斜部、150…第3領域、152…第4領域、154…第3ビード、156…第4ビード、158…第5領域、160…第6領域、162…第5ビード、164…第6ビード

Claims (7)

  1. 車両のエンジンルームと車室とを区画するダッシュパネルを備える車体前部構造において、当該車体前部構造はさらに、
    前記ダッシュパネルに車室側から重なって該ダッシュパネルを補強するリンフォースと、
    前記ダッシュパネルを車室内側に膨出させた第1ビードであって、該ダッシュパネルのうち前記リンフォースに重なっている第1領域と該リンフォースに重なっていない第2領域とを跨いで形成されている第1ビードと、
    前記ダッシュパネルの第1ビードに重なるように前記リンフォースを車室内側に膨出させた第2ビードとを備えることを特徴とする車体前部構造。
  2. 当該車体前部構造は、前記ダッシュパネルの上端部に車幅方向にわたって重なっていて該上端部から上方に向けて立ち上がるカウルアッパパネルをさらに備え、
    第1ビードは、前記ダッシュパネルと前記カウルアッパパネルとが重なる部分まで延びていることを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記ダッシュパネルの第1領域は、前記リンフォースの上端部と重なる縦壁部を含み、
    前記ダッシュパネルの第2領域は、前記縦壁部から後方斜め上に傾斜し前記カウルアッパパネルの下端部と重なる傾斜部を含み、
    第1ビードは、前記縦壁部と前記傾斜部とを跨いで形成されていて、
    第2ビードは、前記縦壁部と重なっていることを特徴とする請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 当該車体前部構造は、車体前輪のサスペンションを支持するストラットタワーの上面を構成するサスペンションアッパブラケットをさらに備え、
    前記サスペンションアッパブラケットは、第1ビードと重なるフランジを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車体前部構造。
  5. 当該車体前部構造は、
    前記ダッシュパネルの車幅方向の両端部に取付けられていて該ダッシュパネルを支持する2つのダッシュサイドパネルをさらに備え、
    前記リンフォースは、前記ダッシュサイドパネルに車室側から重なっていて、
    当該車体前部構造はさらに、
    前記ダッシュサイドパネルを車室内側に膨出させた第3ビードであって、該ダッシュサイドパネルのうち前記リンフォースに重なっている第3領域と該リンフォースに重なっていない第4領域とを跨いで形成されている第3ビードと、
    前記ダッシュサイドパネルの第3ビードに重なるように前記リンフォースを車室内側に膨出させた第4ビードとを備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車体前部構造。
  6. 前記ダッシュパネルは、車幅方向の車内側に膨出していて車体前輪を収容するホイールハウスを含み、
    前記リンフォースの端部は、前記ホイールハウスに車室側から重なっていて、
    当該車体前部構造はさらに、
    前記ホイールハウスを車室内側に膨出させた第5ビードであって、該ホイールハウスのうち前記リンフォースに重なっている第5領域と該リンフォースに重なっていない第6領域とを跨いで形成されている第5ビードと、
    前記ホイールハウスの第5ビードに重なるように前記リンフォースを車室内側に膨出させた第6ビードとを備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の車体前部構造。
  7. 当該車体前部構造はさらに、
    前記ダッシュパネルから車両前方に延びる左右一対のサイドメンバと、
    前記サイドメンバ間をつなぐように車幅方向に延びていて前記ダッシュパネルの下部にエンジンルーム側から重なるクロスメンバとを備え、
    前記リンフォースは、前記ダッシュパネルを介して前記クロスメンバと重なっていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の車体前部構造。
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