JP2016014577A - 距離測定装置、移動体及び距離測定方法 - Google Patents

距離測定装置、移動体及び距離測定方法 Download PDF

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大森 淳史
Atsufumi Omori
淳史 大森
石田 雅章
Masaaki Ishida
雅章 石田
酒井 浩司
Koji Sakai
浩司 酒井
将嵩 植平
Masataka Uehira
将嵩 植平
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Abstract

【課題】 光源の短寿命化を抑制しつつ対象物までの距離の測定精度を向上できる距離測定装置を提供する。【解決手段】 距離測定装置は、LDに駆動電流を供給しLDを発光させて対象物に光を照射し、該対象物からの反射光を受光して対象物までの距離を測定する距離測定装置であり、LDに駆動電流及び付加電流を供給するLD制御部を備え、LD制御部は、駆動電流の供給を開始するときに付加電流の供給を開始し、付加電流の供給時間は、駆動電流の供給時間の1/2以下に設定されている。【選択図】図4

Description

本発明は、距離測定装置、移動体及び距離測定方法に係り、更に詳しくは、対象物までの距離を測定する距離測定装置、該距離測定装置を備える移動体及び対象物までの距離を測定する距離測定方法に関する。
従来、光源に駆動電流を供給し該光源を発光させて対象物に光を照射し、該対象物からの反射光を受光して前記対象物までの距離を測定するレーザレーダ装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に開示されているレーザレーダ装置では、光源の短寿命化を抑制しつつ対象物までの距離の測定精度を向上することが困難であった。
本発明は、光源に駆動電流を供給し前記光源を発光させて対象物に光を照射し、該対象物からの反射光を受光して前記対象物までの距離を測定する距離測定装置において、前記光源に前記駆動電流及び付加電流を供給する光源制御手段を備え、前記光源制御手段は、前記駆動電流の供給を開始するときに前記付加電流の供給を開始し、前記付加電流の供給時間は、前記駆動電流の供給時間の1/2以下に設定されていることを特徴とする距離測定装置である。
本発明によれば、光源の短寿命化を抑制しつつ対象物までの距離の測定精度を向上できる。
一実施形態に係る距離測定装置の概略構成を示す図である。 PD出力検出部を説明するための図である。 図3(A)及び図3(B)は、それぞれ比較例の駆動電流波形及び光波形を示す図である。 図4(A)〜図4(D)は、それぞれ本実施形態の駆動電流波形、付加電流波形、印加電流波形(駆動電流波形+付加電流波形)及び光波形を示す図である。 図5(A)及び図5(B)は、比較例及び本実施形態の電流波形の生成手順を説明するための図であり、図5(C)の上図及び下図は、それぞれ比較例及び本実施形態の電流波形を示す図であり、図5(D)は、それぞれ比較例及び本実施形態の光波形を示す図である。 図6(A)は、LD制御部を説明するための図であり、図6(B)は、付加信号及び駆動信号を示す図である。 図7(A)は、LDの光出力/電流特性、電圧/電流特性を示す図であり、図7(B)は、駆動電流の時間変化を示す図である。 総寄生容量C及びLDへの電流の流れについて説明するための図である。 図9(A)及び図9(B)は、それぞれ比較例及び本実施形態の受光信号1〜3の検出タイミングの時間差について説明するための図である。 図10(A)及び図10(B)は、それぞれ比較例及び変形例の受光信号の検出方法について説明するための図である。
以下に、本発明の一実施形態の距離測定装置100について、図1〜図9(B)を参照して説明する。
図1には、距離測定装置100の概略的構成がブロック図にて示されている。
距離測定装置100は、一例として、移動体としての自動車に搭載され、光を対象物(例えば先行車、障害物、歩行者等)に照射し、該対象物からの反射光を検出して該対象物までの距離を測定する。
距離測定装置100は、光源装置30、照射光学系14、受光光学系16、光検出器としてのPD18(フォトディテクタ)、PD出力検出部20、時間計測部22などを備えている。
距離測定装置100での測定結果(距離情報)は、自動車のECU(エンジンコントーロールユニット)に出力され、該ECUは、その測定結果に基づいて、例えば自動車の速度制御等を行う。
光源装置30は、一例として、光源としてのLD10(レーザダイオード)、LD10を制御するLD制御部12、該LD制御部12及びLD10が実装されるパッケージ、該パッケージに設けられる各種配線部材などを含む。LD制御部12を構成する複数の電子部品には、例えばLD10に電流を印加するための電流源としてのトランジスタなどが含まれる。LD10は、半導体レーザの一種であり、端面発光レーザとも呼ばれる。
LD制御部12は、一例として、ECUからの発光指令信号(点灯信号)に基づいてLD10にパルス状の駆動電流(パルス電流)を印加(供給)し、パルス発光させる。ここでは、LD10に印加されるパルス状の駆動電流は、パルス幅が例えば数ns〜50nsであり、パルス周期が例えば数μs〜50μsであり、パルスデューティ(パルス幅/パルス周期)が例えば1%以下である。
LD10から射出されたレーザ光は、照射光学系14により導光され、対象物に照射される。
詳述すると、照射光学系14は、一例として、LD10からのレーザ光の光路上に配置され、該レーザ光の拡散を抑制する照射レンズ(例えばカップリングレンズ)と、該照射レンズを介したレーザ光の光路上に配置された光偏向器(例えばポリゴンスミラー、ガルバノスミラー、MEMSミラー)とを含む。
そこで、LD10からのレーザ光は、照射レンズにより所定のビームプロファイルのレーザ光に成形された後、光偏向器で例えば水平面内において偏向され、対象物に照射される。すなわち、レーザ光により対象物が例えば水平方向に走査される。結果として、対象物の例えば水平方向の広範囲な領域に対する距離測定が可能となる。
対象物に照射されたレーザ光は対象物で反射(散乱)され、その一部の反射光(散乱光)が受光光学系16を介してPD18に導かれる。
受光光学系16は、一例として、受光レンズ(例えば集光レンズ)を含み、対象物からの反射光のうち入射された光(光偏向器で偏向され対象物に入射するレーザ光の経路とほぼ同じ経路を辿ってくる反射光)をPD18に結像させる。
PD18は、対象物からの反射光を受光したとき、PD出力検出部20に、該反射光の光量に応じた電気信号である受光信号を出力する。
PD出力検出部20での動作としては、受光信号の信号増幅及び受光信号のタイミング検出の2つの動作がある。図2に示されるように、受光信号の信号増幅についてはアンプなどの信号増幅器を用いて増幅し、受光信号のタイミング検出についてはコンパレータなどの比較器を用いて、PD18からの受光信号の一定出力(スレッシュレベル)以上となる立ち上り波形部を検出する(図9(B)参照)。すなわち、この一定出力(スレッシュレベル)がPD出力検出部20の検出分解能である。PD出力検出部20は、受光信号(立ち上がり波形部)を検出すると、その検出タイミングを時間計測部22に出力する。
時間計測部22では、LD制御部12からの駆動信号(駆動電流制御信号)の出力タイミングとPD出力検出部20からの受光信号の検出タイミングとの時間差を対象物との間の往復距離(対象物までの距離の2倍)と推定し、該時間差を距離に換算することで、対象物との間の往復距離、ひいては対象物までの距離を測定する。
詳述すると、時間計測部22は、LD制御部12からの駆動信号の立ち上がりタイミングで計時を開始し、PD出力検出部20からの受光信号の検出タイミングで計時を終了する時計機能を有する。この時計機能で計測された時間は、距離測定装置100と対象物との間をレーザ光が伝播(往復)している時間であり、この時間を距離に換算することで、対象物との間の往復距離を求めることができる。なお、駆動信号のパルス周期は例えば数μs〜50μsであり、時間計測部22は、対象物との間の往復距離をリアルタイムで算出する。
ところで、近年、距離測定装置が搭載された自動車において、例えば高速走行中に停止させる判断をしたり、対象物を検出し警告や制動をする場合、距離測定装置による測定可能な距離を極力伸ばし、かつ対象物までの距離を極力正確に測定することが要請されている。
距離測定装置において測定可能な距離を伸ばすために、例えば照射光学系からの照射光量を上げて反射光の光量を上げることや、受光光学系における取り込み光量を上げることが考えられる。
一方、距離測定装置において対象物までの距離を正確に測定するために、LDからの発光パルス(光波形)の立ち上がり応答を早くすることが考えられる。
その理由は、LDからの発光パルスの立ち上り応答が遅いと、反射光による応答波形(受光信号の波形)も立ち上りが遅くなり、LDからの発光パルスの立ち上がりタイミングとPDから出力される受光信号の検出タイミングとの時間差の誤差が大きくなり(図9(A)参照)、ひいては対象物までの距離の測定誤差が大きくなるからである。
図3(A)及び図3(B)には、それぞれ比較例におけるLDに印加(供給)される駆動電流波形(矩形のパルス波形)及びLDから出力される光波形が示されている。
ここで、LDへのパルス状の駆動電流の電流値(パルス振幅)をIop、印加時間(パルス幅)をT1としたとき、対象物までの距離(例えば数10m〜100m)に応じて、LDから例えば数10W〜100W程度の高出力のパルス光を出力することが好ましい。すなわち、駆動電流の電流値を、例えば数10A〜100A程度とすることが好ましい。
ところで、例えばパッケージの寄生容量、該パッケージに実装されたLD10の寄生容量、LD制御部12を構成する複数の電子部品の寄生容量、該パッケージに設けられた各種配線部材の寄生容量等を併せた総寄生容量C、すなわち光源装置30の寄生容量は、LD10から出力される光波形の応答性に影響する要因である。なお、上記複数の電子部品の寄生容量としては、例えば電流源としてのトランジスタの接合容量等が挙げられる。
駆動電流の立ち上がりに対する光波形の立ち上がり応答の遅延はnsオーダーの値となるため、特に本実施形態のようにパルス幅が50ns以下の極短パルス発光を行う場合に、総寄生容量Cの影響が非常に大きくなる。
比較例において、LDに駆動電流を印加すると、総寄生容量Cが充電された後に実質的にLDの活性層に電流が注入されるため、LDは駆動電流の印加開始タイミング(立ち上がりタイミング)から大きく遅れて発光する(光波形が立ち上がる)。すなわち、比較例では、駆動電流の印加開始タイミングから総寄生容量Cを充電する時間(以下では、充電時間Tcとも称する)、LD電位(LDの両端間の電圧)が0電位となり、充電が終了するとLD電位が0電位から所定電位まで上がるため、光波形としては、駆動電流の印加開始タイミングに対して立ち上がりが大きく遅れた(鈍い)発光パルスが得られる(図3(B)参照)。
このように、比較例では、光波形の立ち上り応答に改善(向上)の余地がある。
そこで、本実施形態では、LD制御部12は、LD10に駆動電流の印加を開始するときに付加電流(パルス電流)の印加を開始し、LD10への駆動電流の印加を終了する前に付加電流の印加を終了する(図4(A)〜図4(C)参照)。すなわち、LD10には、駆動電流の印加時間T1内に、駆動電流と付加電流が合成された電流(印加電流)が印加される。
この場合、駆動電流の印加開始タイミングでLD電位が0電位よりも高電位となり、駆動電流が印加開始直後にLD10に注入されるため、光波形の立ち上り応答を改善することができる。なお、「駆動電流の印加開始直後」とは、駆動電流の印加開始タイミングから充電時間Tcが経過するまでの間を意味する。
なお、付加電流は、LD10に断続的に(ここでは周期的に)印加される各駆動電流(各電流パルス)に対応してLD10に印加される。すなわち、各付加電流は、対応する駆動電流に付随して断続的に(ここでは周期的)に印加され、常時バイアス電流(一定電流)を印加するバイアス電流印加方式とは異なる。
このように付加電流の印加方式をバイアス電流印加方式としなかったのは、駆動電流の電流値Iopを上述のように数10A〜100A程度と非常に大きくした場合に、バイアス電流印加方式では省電力の観点から好ましくないからである。
ここで、付加電流の印加時間T2(パルス幅)が駆動電流の印加時間T1(パルス幅)の1/2よりも長くなる場合には、LD10の短寿命化が懸念される。
そこで、本実施形態では、付加電流の印加時間T2を、駆動電流の印加時間T1(例えば数ns〜50ns)の1/2以下に設定している。
この場合、LD10の短寿命化を抑制しつつ光波形の立ち上り応答を改善することが可能となる。
また、付加電流がLD10の発光に僅かでも寄与すると、駆動電流及び付加電流がLD10に印加されたときのPD18からの受光信号に基づいてPD出力検出部20で駆動電流の印加開始タイミングと受光信号の検出タイミングとの時間差(遅れ時間)を検出して距離を測定する際、測定誤差が生じるおそれがある。
そこで、付加電流の印加時間T2は、LD10が応答不能な時間、例えば1ns以下に設定されることが望ましい。この場合、付加電流がLD10の発光に寄与せず、測定誤差の発生を防止できる。
また、付加電流の電流値Iad(パルス振幅)が駆動電流の電流値Iopの1/2未満である場合には、駆動電流の印加開始直後にLD電位を充分に高電位にすることができず、駆動電流の印加開始直後に駆動電流をLD10に注入することができないおそれがある。
そこで、付加電流の電流値Iadは、駆動電流の電流値Iop(例えば数10A〜100A)の1/2以上に設定されることが好ましい。
この場合、図3(B)に示される比較例よりも、駆動電流の印加開始タイミングに対する光波形の立ち上がり応答を早く(鋭く)することができる(図4(D)参照)。すなわち、光波形の立ち上り応答をより改善することができる。
さらに、LD10の短寿命化及び測定誤差の発生を防止する観点から、付加電流の電流値Iadは、駆動電流の電流値Iop(例えば数10A〜100A)以下に設定されることが好ましい。
また、付加電流の電流値Iadの時間積分値ΣIadΔT(ここでは電荷量(Iad×T2))は、総寄生容量Cに基づいて設定されることが好ましい。
例えば、Iad×T2を、総寄生容量Cをフル充電可能な電荷量Qc以上に設定しても良い。
この場合、駆動電流及び付加電流の印加開始後、総寄生容量Cを極力早く充電し駆動電流を極力早くLD10に注入することができ、光波形の立ち上がり応答を向上させることができる。この際、光波形の立ち上がり応答をより一層向上させるために、T2を極力小さくし、Iadを極力大きくすることが好ましい。
なお、Iad×T2を電荷量Qcと同じか僅かに大きく設定することがより好ましい。LD10に注入される余分な電荷量が大きいほど、測定誤差が発生する可能性が高くなるからである。
また、Iad×T2を電荷量Qcよりも僅かに小さく設定しても良い。この場合も、ほぼ同様の効果が得られる。
なお、駆動電流の電流値Iop、印加時間T1、付加電流の電流値Iad及び印加時間T2は、予め設定され、これらの設定値が、LD制御部12に内蔵されたメモリに予め保存され、距離測定時(測距時)に読み出される。
ここで、駆動電流及び付加電流は、ECUからの発光指令信号(例えばパルス幅T1の矩形パルス信号、図5(A)上図参照)に基づいて制御される。
詳述すると、駆動電流の制御は、発光指令信号と同じ信号である駆動信号により行われる(図5(B)上図参照)。付加電流の制御は、発光指令信号に対してT2だけ遅延した遅延パルス信号の遅延時間T2だけハイレベルとなる矩形パルス状の付加信号(図5(B)下図参照)により行われる。
図5(C)上図には、比較例の駆動電流波形が示され、図5(C)下図には、本実施形態の印加電流波形((駆動電流+付加電流)の波形)が示されている。
図5(D)上図には、比較例の光波形が示され、図5(D)下図には、本実施形態の光波形が示されている。
ここで、LD制御部12には、図6(A)に示されるように、駆動電流の電流源である駆動電流源(例えばトランジスタ)と、付加電流の電流源である付加電流源(例えばトランジスタ)とが設けられている。駆動電流源は、駆動信号でON/OFFが制御され、付加電流源は、付加信号でON/OFFが制御される(図6(B)参照)。
そこで、LD制御部12では、例えば、第1のタイミング(駆動信号及び付加信号の立ち上がりタイミング)で駆動電流源及び付加電流源がONになり駆動電流及び付加電流の印加が開始され、該第1のタイミングから第1のカウント値に応じたクロック数後の第2のタイミング(付加信号の立ち下がりタイミング)で付加電流源がOFFになり付加電流の印加が終了され、第2のタイミングから第2のカウント値に応じたクロック数後の第3のタイミング(駆動信号の立下りタイミング)で駆動電流源がOFFになり駆動電流の印加が終了される。
この場合、駆動信号により駆動電流源を制御し、かつ付加信号により付加電流源を制御することにより、簡易な構成により、駆動電流及び付加電流を安定して精度良く制御でき、ひいては対象物までの距離の測定精度を向上できる。
図7(A)には、LD10の光出力/電流特性、電圧/電流特性が示されている。図7(A)では、横軸が電流、左側の縦軸が光出力、右側の縦軸がLD電位(LDの両端間の電圧)を示している。図7(B)には、駆動電流の立ち上がり部が拡大して示されている。図7(B)では、横軸が時間、縦軸が電流を示している。
ところで、LDに電流を印加する際、LD領域での発光(レーザ発振)が始まるのは、総寄生容量Cが充電され、LDへの注入電流が閾値電流Ith以上となったときであり、駆動電流の供給開始タイミングt0と光波形の実質的な立ち上がりタイミングt1との間には、時間差(t1−t0)が生じてしまう。この場合、駆動電流に対して得られる発光パワー(発光強度)は、総寄生容量Cが大きいほど小さくなってしまう。すなわち、発光効率が低下してしまう。
具体的には、図8に示されるように、LD制御部(図示の便宜上、寄生容量を0とする)から印加される駆動電流Iは、LD(図示の便宜上、寄生容量を0とする)に並列に付加された総寄生容量Cを充電するIcと、LDへの注入電流Ild=I−Icとに分けられるが、駆動電流Iが印加された当初、総寄生容量Cには電流Icが流れるがLDには電流Ildが流れず、LDは発光しない。そして、総寄生容量Cが大きいほど、LD領域での発光開始が遅くなり、駆動電流Iに対して得られる発光パワーは小さくなってしまう。
そこで、本実施形態のように、駆動電流の印加を開始するのとほぼ同時に付加電流の印加を開始することで、駆動電流に対して得られる発光パワーが小さくなるのを防止できる。すなわち、発光効率の低下を防止できる。
図9(A)及び図9(B)には、それぞれ比較例及び本実施形態の、LDに断続的に(例えば周期的に)印加される駆動電流1〜3に対応する受光信号1〜3の波形が例示されている。
図9(A)及び図9(B)から分かるように、各駆動電流(電流パルス)が印加されLDが発光したときの対象物からの反射光の光量が例えば対象物での反射位置(反射率)の違いにより、互いに異なり、対応する受光信号(パルス信号)のピーク強度が互いに異なっている。
比較例では、LDからの各発光パルス(光波形)の立ち上り応答が改善されておらず、各受光信号のスレッシュレベル以上の立ち上り波形部を検出して時間計測する場合、該受光信号のピーク強度が互いに異なると、駆動電流のパルス周期に対する受光信号の検出タイミングの時間差が大きくなり(図9(A)参照)、高精度な距離測定が困難となる。
一方、本実施形態では、LD10からの各発光パルス(光波形)の立ち上り応答が改善されており、発光パルスの立ち上りが早く、対象物からの反射光による受光信号の立ち上りも早くなり、受光信号のピーク強度が互いに異なっていても、駆動電流のパルス周期に対する受光信号の検出タイミングの時間差を小さくでき(図9(B)参照)、高精度な距離測定が可能となる。
以上説明した本実施形態の距離測定装置100は、LD10に駆動電流を供給しLD10を発光させて対象物に光を照射し、該対象物からの反射光を受光して対象物までの距離を測定する距離測定装置であり、LD10に駆動電流及び付加電流を供給するLD制御部12を備え、LD制御部12は、駆動電流の供給を開始するときに付加電流の供給を開始し、付加電流の供給時間は、駆動電流の供給時間の1/2以下に設定されている。
また、本実施形態の距離測定方法は、LD10に駆動電流を供給しLD10を発光させて対象物に光を照射し、該対象物からの反射光を受光して対象物までの距離を測定する距離測定方法であり、LD10に駆動電流及び付加電流を供給する工程を含み、該供給する工程では、駆動電流の供給を開始するときに付加電流の供給を開始し、前記供給する工程に先立って、付加電流の供給時間を駆動電流の供給時間の1/2以下に設定する工程を更に含む。
本実施形態の距離測定装置100及び距離測定方法によれば、LD10の短寿命化を抑制しつつ対象物までの距離の測定精度を向上できる。
そこで、距離測定装置100が搭載された自動車を提供でき、該自動車では、距離測定装置100からの高精度な測定結果に基づいてECUが例えば速度制御等を正確に行うことができる。
なお、図10(A)に示される比較例では、対象物からの反射光が、対象物での反射率の違いによりピーク光量(受光信号のピーク強度)が異なって検出されている。これらの受光信号(高強度信号及び低強度信号)に対して、立上り波形部のスレッシュレベルで時間計測する場合、ピーク強度が異なると検出時間差が発生してしまい、高精度な距離測定が困難となる。
そこで、図10(B)に示される変形例のように、元の信号を信号Aとし、該信号Aを反転して遅延させた信号を信号Bとし、信号Aと信号Bを加算することで得られる信号Cの0クロスする時間は、反射光のピーク光量によらず、同じタイミングで検出可能となる。このようなCFD方式を用いることで、高精度な距離測定が可能となる。
なお、上記実施形態及び変形例では、光源として、単一のLDを用いているが、これに限られない。例えば、複数のLDが1次元又は2次元に配列されたLDアレイ、半導体レーザの一種であるVCSEL(面発光レーザ)、VCSELが1次元又は2次元に配列されたVCSELアレイ、半導体レーザ以外のレーザ、LED(発光ダイオード)、複数のLEDが1次元又は2次元に配列されたLEDアレイ、有機EL素子、複数の有機EL素子が1次元又は2次元に配列された有機ELアレイなどを用いても良い。複数のLDが1次元配列されたLDアレイとしては、複数のLDが積層されたスタック型のLDアレイや複数のLDが横に並べられたLDアレイが挙げられる。
また、上記実施形態及び変形例では、駆動電流及び付加電流の波形は、矩形波とされているが、これに限らず、例えば台形波、三角波、鋸波、正弦波等の他の波形であっても良い。
また、上記実施形態及び変形例の距離測定装置の構成は、適宜変更可能である。例えば、照射光学系は、照射レンズ及び光偏向器を有していなくても良いし、他の光学素子(例えばミラー)を有していても良い。また、受光光学系は、受光レンズを有していなくも良いし、他の光学素子(例えばミラー)を有していても良い。
また、上記実施形態及び変形例では、距離測定装置が搭載される移動体として自動車を例に説明したが、該移動体は、自動車以外の車両(例えば電車)、航空機、船舶等であっても良い。
以上の説明から明らかなように、本発明の距離測定装置は、対象物との間の往復の距離を測定する所謂Time of Flight(TOF)法を用いた距離測定装置であり、移動体におけるセンシングの他、モーションキャプチャ技術、測距計などの産業分野などで幅広く用いられる。すなわち、本発明の距離測定装置は、必ずしも移動体に搭載されなくても良い。
10…LD(光源)、12…LD制御部(光源制御手段)、100…距離測定装置。
特開2012−63236号公報

Claims (12)

  1. 光源に駆動電流を供給し前記光源を発光させて対象物に光を照射し、該対象物からの反射光を受光して前記対象物までの距離を測定する距離測定装置において、
    前記光源に前記駆動電流及び付加電流を供給する光源制御手段を備え、
    前記光源制御手段は、前記駆動電流の供給を開始するときに前記付加電流の供給を開始し、
    前記付加電流の供給時間は、前記駆動電流の供給時間の1/2以下に設定されていることを特徴とする距離測定装置。
  2. 前記付加電流の電流値は、前記駆動電流の電流値の1/2以上に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の距離測定装置。
  3. 前記付加電流の電流値は、前記駆動電流の電流値以下に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の距離測定装置。
  4. 前記付加電流の供給時間は、前記光源が応答不能な時間であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の距離測定装置。
  5. 前記付加電流の電流値の時間積分値は、前記光源及び前記光源制御手段を含む光源装置の寄生容量に基づいて設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の距離測定装置。
  6. 前記光源制御手段は、前記駆動電流及び前記付加電流を異なる電流源を用いて生成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の距離測定装置。
  7. 前記光源制御手段は、前記光源の点灯信号に基づいて前記駆動電流の電流源を駆動し、前記点灯信号と該点灯信号が遅延された遅延点灯信号とに基づいて前記付加電流の電流源を駆動することを特徴とする請求項6に記載の距離計測装置。
  8. 前記光源制御手段は、前記光源に前記駆動電流を断続的に供給し、かつ各駆動電流に対応して前記付加電流を供給することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の距離測定装置。
  9. 前記光源は、半導体レーザであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の距離測定装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の距離測定装置が搭載された移動体。
  11. 光源に駆動電流を供給し前記光源を発光させて対象物に光を照射し、該対象物からの反射光を受光して前記対象物までの距離を測定する距離測定方法において、
    前記光源に前記駆動電流及び付加電流を供給する工程を含み、
    前記供給する工程では、前記駆動電流の供給を開始するときに前記付加電流の供給を開始し、
    前記供給する工程に先立って、前記付加電流の供給時間を前記駆動電流の供給時間の1/2以下に設定する工程を更に含むことを特徴とする距離測定方法。
  12. 前記供給する工程に先立って、前記付加電流の電流値を前記駆動電流の電流値の1/2以上に設定する工程を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の距離測定方法。
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