JP2016008805A - ヒートポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温異常により加熱装置が停止に至ることを抑制でき、正常に運転できる期間を延命することのできるヒートポンプ装置を提供する。
【解決手段】ヒートポンプ装置(ヒートポンプ式給湯装置1)は、ヒートポンプサイクルにより液体を加熱する加熱装置(ヒートポンプユニット2)と、液体を流すポンプ(加熱循環ポンプ14)と、加熱装置で加熱された液体の温度を検知する加熱温度検知手段(出湯温度センサ17)と、ポンプの動作速度を検知する速度検知手段と、目標加熱温度と加熱温度検知手段で検知される実加熱温度との偏差に基づいてポンプの動作速度を調整する手段と、ポンプの動作速度の時間当たりの上昇幅が第一閾値より大きいことが検知された場合に、当該検知前に比べて加熱装置の加熱能力を低下させるように制御する手段と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を加熱するヒートポンプ装置に関する。
貯湯式給湯機の給湯用水を加熱したり、暖房用の循環液を加熱したりするヒートポンプ装置が広く用いられている。下記特許文献1には、ヒートポンプ装置の水冷媒熱交換器に水を循環させる給水ポンプの回転数(Nmt)が上限値(NH)を上回る場合に、給水ポンプと関連する異常と判断し、給湯装置の試運転を停止する技術が開示されている。
下記特許文献2には、ヒートポンプ装置の給湯用熱交換器に水を循環させる循環ポンプから入力した実回転数が理想回転数より毎分1000回転を超えて高いと判断した場合には、循環回路の圧力損失が初期より増加しているとし、循環回路の配管洗浄が必要である旨をユーザーに報知する技術が開示されている。
下記特許文献3に開示されたヒートポンプ給湯機は、ヒートポンプユニットの放熱器に水を循環させるポンプが最大回転数で運転し、かつ、出湯温度が最高出湯温度を所定量超えた場合に、異常を検知し、システムを停止する。その後、システムを再起動する際、加熱能力を所定量減じて運転を再開する。再起動後に異常検知した場合には、さらに加熱能力低下を繰り返す。
特開2014−016042号公報 特開2005−055124号公報 特開2009−145007号公報
特許文献1の技術では、給水ポンプの回転数が急上昇したような場合には、給水ポンプの回転数が一気に上限値を超え、給湯装置の運転が停止される可能性が高い。このため、循環回路にスケールが堆積することで給水ポンプの回転数が上昇しやすい状態になっていると、給湯装置の運転が頻繁に停止され、運転効率が低下する。
特許文献2の技術では、循環回路の配管洗浄が必要である旨をユーザーに報知するだけであるので、実際に配管洗浄がなされるまでは、高温異常による装置の停止を回避できない。
特許文献3の技術では、高温異常が検知された場合、システムの停止と、加熱能力を減じてのシステムの再起動とを繰り返すことになるので、運転効率が低下する。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、高温異常により加熱装置が停止に至ることを抑制でき、正常に運転できる期間を延命することのできるヒートポンプ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るヒートポンプ装置は、ヒートポンプサイクルにより液体を加熱する加熱装置と、液体を流すポンプと、加熱装置で加熱された液体の温度を検知する加熱温度検知手段と、ポンプの動作速度を検知する速度検知手段と、目標加熱温度と加熱温度検知手段で検知される実加熱温度との偏差に基づいてポンプの動作速度を調整する手段と、ポンプの動作速度の時間当たりの上昇幅が第一閾値より大きいことが検知された場合に、当該検知前に比べて加熱装置の加熱能力を低下させるように制御する手段と、を備えたものである。
本発明のヒートポンプ装置によれば、高温異常により加熱装置が停止に至ることを抑制でき、正常に運転できる期間を延命することが可能となる。
本発明のヒートポンプ装置を適用した実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置(バイパス運転状態)を示す構成図である。 図1に示すヒートポンプ式給湯装置の蓄熱運転状態を示す構成図である。 図1に示すヒートポンプ式給湯装置の浴槽湯張り動作状態を示す構成図である。 図1に示すヒートポンプ式給湯装置の貯湯タンクを用いた追焚き運転状態を示す構成図である。 図1に示すヒートポンプ式給湯装置のヒートポンプユニットを用いた追焚き運転状態を示す構成図である。 図1に示すヒートポンプ式給湯装置のヒートポンプユニット制御部及びタンクユニット制御部が実行する制御動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明のヒートポンプ装置を適用した実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置を示す構成図である。図1に示すように、本実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置1は、ヒートポンプユニット2と、タンクユニット30とを備える。ヒートポンプユニット2は、ヒートポンプサイクルにより液体(本実施の形態1では水)を加熱する加熱装置を構成する。
ヒートポンプユニット2は、圧縮機3、高圧側冷媒配管4、水冷媒熱交換器5、膨張弁6、低圧側冷媒配管7、及び空気熱交換器8を有する。高圧側冷媒配管4は、圧縮機3の吐出側と、膨張弁6の入口との間を接続する。水冷媒熱交換器5は、冷媒が通る一次側流路と、液体(本実施の形態1では水)が通る二次側流路とを有する。高圧側冷媒配管4の途中に、水冷媒熱交換器5の一次側流路が接続される。圧縮機3で圧縮されることで高温高圧になった冷媒が高圧側冷媒配管4を通って水冷媒熱交換器5に流入する。この高温高圧冷媒と水とが水冷媒熱交換器5にて熱を交換することで、水が加熱される。膨張弁6は、水冷媒熱交換器5を通過した高圧冷媒を減圧する減圧器として機能する。低圧側冷媒配管7は、膨張弁6の出口と、圧縮機3の吸入側との間を接続する。低圧側冷媒配管7の途中に空気熱交換器8が接続される。膨張弁6で減圧されることで低圧になった冷媒は、空気熱交換器8に流入する。空気熱交換器8は、大気の熱を吸収することで冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する。ヒートポンプユニット2は、空気熱交換器8に送風する送風機40をさらに備える。
タンクユニット30は、貯湯タンク9、給水流路10、減圧弁11、加熱循環ポンプ14、三方弁15、三方弁18、風呂側混合弁20、給湯側混合弁21、風呂熱交換器24、風呂循環ポンプ25、タンク循環ポンプ27、三方弁28、及びこれらを接続する配管等を備える。貯湯タンク9内には、上側が高温で下側が低温になる温度成層を形成して湯水を貯留できる。給水流路10には、外部の水道等の水源から水が供給される。給水流路10の途中に設けられた減圧弁11は、水源の給水圧力を所定の圧力に減圧する。給水流路10は、減圧弁11の下流側で複数に分岐し、貯湯タンク9の下部と、風呂側混合弁20と、給湯側混合弁21とにそれぞれ接続される。ヒートポンプ式給湯装置1の使用時は、給水流路10からの水が貯湯タンク9に流入することで、貯湯タンク9内が満水状態に維持される。
三方弁15は、湯水が流出入するaポートと、湯水が流入するbポートと、湯水が流出するcポートとを有する流路切替手段である。三方弁15のaポートは、下部流路31を介して貯湯タンク9の下部に接続される。三方弁15のcポートと、水冷媒熱交換器5の二次側流路の入口との間は、入水流路12を介して接続される。入水流路12の途中に加熱循環ポンプ14が配置される。加熱循環ポンプ14が水を流すことで水冷媒熱交換器5の二次側流路に水が流れる。入水流路12には、水冷媒熱交換器5に流入する水の温度を検知する入水温度センサ13が設置される。本実施の形態1では、入水温度センサ13をヒートポンプユニット2側に配置しているが、入水温度センサ13をタンクユニット30側に配置しても良い。
三方弁18は、湯水が流入するaポートと、湯水が流出するbポート及びcポートとを有する流路切替手段である。水冷媒熱交換器5の二次側流路の出口と、三方弁18のaポートとの間は、出湯流路16を介して接続される。出湯流路16には、水冷媒熱交換器5から流出する湯の温度を検知する出湯温度センサ17が設置される。本実施の形態1では、出湯温度センサ17をヒートポンプユニット2側に配置しているが、出湯温度センサ17をタンクユニット30側に配置しても良い。本実施の形態1では、出湯温度センサ17が、ヒートポンプユニット2で加熱された水(湯)の温度を検知する加熱温度検知手段に相当する。
三方弁18のbポートは、バイパス流路32を介して貯湯タンク9の下部に接続される。バイパス流路32と貯湯タンク9との接続位置は、下部流路31と貯湯タンク9との接続位置より高い位置である。三方弁18のcポートは、上部流路33を介して貯湯タンク9の上部に接続される。貯湯タンク9の上部には給湯流路19の一端側がさらに接続されている。図示の構成では、上部流路33と給湯流路19とが一つになって貯湯タンク9の上部に接続されているが、上部流路33と給湯流路19とが別々に貯湯タンク9の上部に接続されても良い。給湯流路19の他端側は、二つに分岐し、風呂側混合弁20と、給湯側混合弁21とにそれぞれ接続される。
風呂側混合弁20は、給湯流路19から供給される高温水(湯)と、給水流路10から供給される低温水とを混合し、風呂給湯流路23へ流入させる。風呂側混合弁20による混合比を調整することで、風呂給湯流路23への給湯温度を調整できる。風呂給湯流路23は、風呂往き流路36の途中に接続される。風呂給湯流路23の途中には、風呂給湯流路23を開閉する電磁弁22が設置される。給湯側混合弁21は、給湯流路19から供給される高温水(湯)と、給水流路10から供給される低温水とを混合し、混合給湯流路34へ流入させる。給湯側混合弁21による混合比を調整することで、混合給湯流路34への給湯温度を調整できる。混合給湯流路34を流れた湯は、さらに外部配管(図示省略)を流れて、シャワー、蛇口などの給湯端末(図示省略)へ供給される。
風呂熱交換器24の二次側流路の入口は、風呂戻り流路35を介して浴槽90に接続される。風呂熱交換器24の二次側流路の出口は、風呂往き流路36を介して浴槽90に接続される。風呂戻り流路35の途中に風呂循環ポンプ25が接続される。風呂循環ポンプ25は、浴槽90から導出される浴槽水を、風呂戻り流路35を通して風呂熱交換器24へ送り、風呂往き流路36を通して浴槽90内へ戻すように循環させる。風呂熱交換器24の一次側流路の入口と、貯湯タンク9の上部との間は、熱源水流路37を介して接続される。三方弁28は、湯水が流入するaポートと、湯水が流出するbポート及びcポートとを有する流路切替手段である。風呂熱交換器24の一次側流路の出口と、三方弁28のaポートとの間は、熱源水流路38を介して接続される。三方弁28のbポートは、タンク循環ポンプ27の吸入側に接続される。三方弁28のcポートは、第二下部流路39を介して貯湯タンク9の下部に接続される。三方弁15のbポートは、タンク循環ポンプ27の吐出側に接続される。
ヒートポンプユニット2には、ヒートポンプユニット制御部50が設けられている。ヒートポンプユニット制御部50は、例えばマイクロコンピュータ等により構成され、ROM、RAM、不揮発性メモリ等を含む記憶部と、記憶部に記憶されたプログラムに基いて演算処理を実行する演算処理装置(CPU)と、演算処理装置に対して外部の信号を入出力する入出力ポートとを備える制御手段である。ヒートポンプユニット2の圧縮機3、膨張弁6、送風機40等の動作は、これらと電気的に接続されたヒートポンプユニット制御部50により制御される。
タンクユニット30には、タンクユニット制御部51が設けられている。タンクユニット制御部51は、例えばマイクロコンピュータ等により構成され、ROM、RAM、不揮発性メモリ等を含む記憶部と、記憶部に記憶されたプログラムに基いて演算処理を実行する演算処理装置(CPU)と、演算処理装置に対して外部の信号を入出力する入出力ポートとを備える制御手段である。タンクユニット30が備える弁類及びポンプ類等の動作は、これらと電気的に接続されたタンクユニット制御部51により制御される。
ヒートポンプユニット制御部50とタンクユニット制御部51とは、相互に通信可能に接続される。ヒートポンプユニット制御部50及びタンクユニット制御部51が連携して制御を行うことで、ヒートポンプ式給湯装置1全体の運転が制御される。例えば浴室、台所などに設置される操作部60は、タンクユニット制御部51と相互に通信可能に接続される。使用者は、操作部60を操作することで、後述する各種の運転動作の指示のほか、給湯温度等の設定、運転モード等の設定などを行うことができる。
ヒートポンプ式給湯装置1の設置後、給水流路10から給水されることで、貯湯タンク9に水が満たされる。この給水時に、貯湯タンク9に連通する湯水の循環回路にも水が満たされる。
(バイパス運転)
次に、ヒートポンプ式給湯装置1におけるバイパス運転について説明する。図1は、バイパス運転における通水経路を示す。パイパス運転のとき、ヒートポンプユニット制御部50及びタンクユニット制御部51は、三方弁15のaポート及びcポートを連通させてbポートを遮断し、三方弁18のaポート及びbポートが連通させてcポートを遮断し、ヒートポンプユニット2及び加熱循環ポンプ14を駆動する。パイパス運転では、貯湯タンク9の下部から導出された水が、下部流路31、三方弁15、入水流路12、加熱循環ポンプ14、水冷媒熱交換器5、出湯流路16、三方弁18、及びバイパス流路32を通り、貯湯タンク9の下部に戻るように循環する。ヒートポンプユニット2の起動直後など、水冷媒熱交換器5での加熱が不十分のときに、バイパス運転を行うことで、加熱の不十分な水が貯湯タンク9の上部に流入することを防止できる。
(蓄熱運転)
次に、ヒートポンプ式給湯装置1における蓄熱運転について説明する。図2は、蓄熱運転における通水経路を示す。蓄熱運転のとき、ヒートポンプユニット制御部50及びタンクユニット制御部51は、三方弁15のaポート及びcポートを連通させてbポートを遮断し、三方弁18のaポート及びcポートを連通させてbポートを遮断し、ヒートポンプユニット2及び加熱循環ポンプ14を駆動する。蓄熱運転では、貯湯タンク9の下部から導出された水が、下部流路31、三方弁15、入水流路12、加熱循環ポンプ14、水冷媒熱交換器5、出湯流路16、三方弁18、及び上部流路33を通り、貯湯タンク9の上部に戻るように循環する。このような蓄熱運転によれば、水冷媒熱交換器5で加熱された高温水が貯湯タンク9内に蓄積されることで、貯湯タンク9内に熱が蓄積される。
(浴槽湯張り動作)
次に、ヒートポンプ式給湯装置1における浴槽湯張り動作について説明する。図3は、浴槽湯張り動作における通水経路を示す。浴槽湯張り動作のとき、タンクユニット制御部51は、電磁弁22を開き、風呂給湯流路23を流れる湯の温度が設定温度(例えば42℃)になるように風呂側混合弁20を制御する。湯は、風呂給湯流路23から風呂戻り流路35及び風呂往き流路36を通り、浴槽90内へ供給される。貯湯タンク9の上部から給湯流路19へ高温水が流出することに伴い、同量の低温水が給水流路10から貯湯タンク9の下部に流入することで、貯湯タンク9が満水状態に維持される。
(貯湯タンク9を用いた追焚き運転)
次に、ヒートポンプ式給湯装置1における貯湯タンク9を用いた追焚き運転について説明する。図4は、貯湯タンク9を用いた追焚き運転における通水経路を示す。貯湯タンク9を用いた追焚き運転のとき、タンクユニット制御部51は、三方弁15のaポート及びbポートを連通させてcポートを遮断し、三方弁28のaポート及びbポートを連通させてcポートを遮断し、風呂循環ポンプ25及びタンク循環ポンプ27を駆動する。風呂循環ポンプ25が駆動されることで、浴槽90から導出される浴槽水が、風呂戻り流路35、風呂熱交換器24、及び風呂往き流路36を通り、浴槽90内へ戻るように循環する。タンク循環ポンプ27が駆動されることで、貯湯タンク9の上部から導出される高温水(熱源水)が熱源水流路37を通って風呂熱交換器24へ送られる。風呂熱交換器24にて、熱源水の熱で浴槽水が加熱される。風呂熱交換器24にて加熱された浴槽水が浴槽90内に戻ることで、浴槽90の温度を保温または昇温できる。風呂熱交換器24での熱交換により温度低下した熱源水は、熱源水流路38、三方弁28、タンク循環ポンプ27、三方弁15、及び下部流路31を通って、貯湯タンク9の下部に流入する。
(ヒートポンプユニット2を用いた追焚き運転)
次に、ヒートポンプ式給湯装置1におけるヒートポンプユニット2を用いた追焚き運転について説明する。図5は、ヒートポンプユニット2を用いた追焚き運転における通水経路を示す。ヒートポンプユニット2を用いた追焚き運転のとき、ヒートポンプユニット制御部50及びタンクユニット制御部51は、三方弁15のbポート及びcポートを連通させてaポートを遮断し、三方弁18のaポート及びcポートを連通させてbポートを遮断し、三方弁28のaポート及びbポートを連通させてcポートを遮断し、ヒートポンプユニット2、風呂循環ポンプ25、及び加熱循環ポンプ14を駆動する。浴槽水の循環経路は、貯湯タンク9を用いた追焚き運転の場合と同じである。熱源水の循環経路は、次のようになる。ヒートポンプユニット2の水冷媒熱交換器5で加熱された高温水(熱源水)が、出湯流路16、三方弁18、上部流路33、貯湯タンク9の上部、及び熱源水流路37を経由して風呂熱交換器24へ送られる。風呂熱交換器24での熱交換により温度低下した熱源水は、熱源水流路38、三方弁28、タンク循環ポンプ27、三方弁15、入水流路12、及び加熱循環ポンプ14を通ってヒートポンプユニット2の水冷媒熱交換器5に戻り、再加熱されて再循環する。蓄熱運転の実行中に浴槽90を保温または昇温する要求が発生した場合には、蓄熱運転から、ヒートポンプユニット2を用いた追焚き運転に切り替えることで、浴槽90の保温または昇温を行うことができる。
蓄熱運転、またはヒートポンプユニット2を用いた追焚き運転のとき、ヒートポンプユニット制御部50及びタンクユニット制御部51は、出湯温度センサ17で検知される実加熱温度と、目標加熱温度との偏差に基づいて、加熱循環ポンプ14の動作速度(例えば回転数)を調整する。目標加熱温度は、例えば65℃〜90℃程度である。実加熱温度が目標加熱温度に比べて低い場合には、ヒートポンプユニット制御部50及びタンクユニット制御部51は、加熱循環ポンプ14の回転数を低下させる。加熱循環ポンプ14の回転数を低下させることで、水の循環流量が低下し、水が水冷媒熱交換器5で加熱される時間が長くなる。その結果、実加熱温度が上昇し、目標加熱温度に近づく。この際、ヒートポンプユニット制御部50及びタンクユニット制御部51は、目標加熱温度と実加熱温度との偏差が大きいほど、加熱循環ポンプ14の回転数を大きく低下させる。逆に、実加熱温度が目標加熱温度に比べて高い場合には、ヒートポンプユニット制御部50及びタンクユニット制御部51は、加熱循環ポンプ14の回転数を上昇させる。加熱循環ポンプ14の回転数を上昇させることで、水の循環流量が上昇し、水が水冷媒熱交換器5で加熱される時間が短くなる。その結果、実加熱温度が低下し、目標加熱温度に近づく。この際、ヒートポンプユニット制御部50及びタンクユニット制御部51は、目標加熱温度と実加熱温度との偏差が大きいほど、加熱循環ポンプ14の回転数を大きく上昇させる。
水加熱回路内、特に水冷媒熱交換器5の内部には、水の中に含まれるカルシウムなどの硬度成分が析出したスケールなどの固形物質が徐々に堆積する。水加熱回路内の固形物質の堆積量が多くなると、流路が狭小化することで、水の循環流量が低くなり易い。水の循環流量が低いと、出湯温度センサ17で検知される実加熱温度が高くなり易い。また、出湯温度センサ17で検知される実加熱温度が高いと、加熱循環ポンプ14の回転数が上昇するように制御されることで、加熱循環ポンプ14の回転数が高くなり易い。このように、水加熱回路内の固形物質の堆積によって流路抵抗が増加するにつれて、出湯温度センサ17で検知される実加熱温度、及び加熱循環ポンプ14の回転数が高くなり易い傾向を生じる。
入水流路12及び出湯流路16は、ヒートポンプユニット2とタンクユニット30との間を接続する外部配管で構成される部分を有する。外部配管で構成される部分の入水流路12及び出湯流路16は、ヒートポンプ式給湯装置1を設置する施工時に取り付けられる。その施工に不具合があったことが原因で、水加熱回路の流路抵抗が高くなり、循環流量が低下することで、出湯温度センサ17で検知される実加熱温度、及び加熱循環ポンプ14の回転数が高くなることも考えられる。
ヒートポンプ式給湯装置1は、加熱循環ポンプ14の動作速度を検知する速度検知手段を備える。本実施の形態1では、加熱循環ポンプ14が備えるモータに内蔵された回転速度センサにより速度検知手段が構成されるものとする。タンクユニット制御部51は、加熱循環ポンプ14が備えるモータに内蔵された回転速度センサにより、加熱循環ポンプ14の回転数を検知できる。蓄熱運転、またはヒートポンプユニット2を用いた追焚き運転において、ヒートポンプユニット制御部50及びタンクユニット制御部51は、出湯温度センサ17で検知される実加熱温度が許容温度範囲の上限を超えた場合、あるいは加熱循環ポンプ14の回転数が許容範囲の上限を超えた場合には、高温出湯異常であると判定し、ヒートポンプユニット2の運転を停止する。加熱循環ポンプ14の回転数の許容範囲は、例えば、500rpm〜5000rpm程度である。
ヒートポンプユニット2のように、ヒートポンプサイクルを行う装置は、一般に、起動してから定常運転状態になるまでに、ある程度の時間を要する。そのため、高温出湯異常による運転停止が発生し、ヒートポンプユニット2の再起動が必要になると、運転時間及び電力消費が増加し、ヒートポンプ式給湯装置1の運転効率が低下する。ヒートポンプ式給湯装置1の運転効率の低下を抑制するためには、高温出湯異常による運転停止をなるべく回避することが望ましい。そこで、本実施の形態1では、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの上昇幅を第一閾値と比較し、当該上昇幅が第一閾値より大きい場合には、ヒートポンプユニット2の加熱能力を低下させるように制御することで、高温出湯異常による運転停止に至ることを抑制することとした。
また、本実施の形態1では、第一閾値より大きい第二閾値を設定し、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの上昇幅を第二閾値とも比較する。加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの上昇幅が第二閾値より大きい場合には、加熱循環ポンプ14の回転数の上昇が急激であるため、ヒートポンプユニット2の加熱能力を低下させても、高温出湯異常による運転停止に至ることを抑制できないと予想できる。そこで、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの上昇幅が第二閾値より大きいことが検知された場合には、ヒートポンプユニット2を停止させる。これにより、許容温度範囲を超える高温の湯が水冷媒熱交換器5から流出することをより確実に抑制でき、金属製の内部配管に比べて耐熱性の低い外部配管(出湯流路16)をより確実に保護できる。また、ヒートポンプユニット2及び水加熱回路を構成する機器をより確実に保全できる。
また、本実施の形態1では、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの減少幅を第三閾値と比較し、当該減少幅が第三閾値より大きい場合には、ヒートポンプユニット2の加熱能力を上昇させるように制御する。出湯温度センサ17で検知される実加熱温度が低い場合、加熱循環ポンプ14の回転数が低下するように制御されることで、加熱循環ポンプ14の回転数が急速に減少する場合がある。加熱循環ポンプ14の回転数が許容範囲の下限まで低下してしまうと、加熱循環ポンプ14の回転数をそれ以上低下させることができないため、加熱の不十分な湯が水冷媒熱交換器5から流出する可能性がある。この課題に対し、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの減少幅が第三閾値より大きいことが検知された場合に、ヒートポンプユニット2の加熱能力を上昇させるように制御することで、加熱循環ポンプ14の回転数が許容範囲の下限まで低下することを抑制でき、加熱の不十分な湯が水冷媒熱交換器5から流出することを抑制できる。
また、本実施の形態1では、第三閾値より大きい第四閾値を設定し、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの減少幅を第四閾値とも比較する。加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの減少幅が第四閾値より大きい場合には、加熱循環ポンプ14の回転数の減少が急激であるため、ヒートポンプユニット2の加熱能力を増加させても、加熱循環ポンプ14の回転数が許容範囲の下限まで低下することを抑制できないと予想できる。加熱循環ポンプ14の回転数がこれほど急激に減少した場合には、ヒートポンプユニット2及び水加熱回路に何らかの異常が発生したと考えられる。そこで、この場合には、ヒートポンプユニット2を停止させることで、ヒートポンプユニット2及び水加熱回路を構成する機器を確実に保全できる。
また、本実施の形態1では、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの変動幅が大きいことが検知された場合には、ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作であるかどうかを判断する。ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作において、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの変動幅が大きいことが検知された場合には、入水流路12及び出湯流路16を構成する外部配管等の施工の不具合などによる初期不具合に起因すると考えられる。そこで、ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作であった場合には、初期不具合が検知された旨を操作部60の表示部に表示する等の方法で報知(通知)する。
なお、本明細書では、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの減少幅を、絶対値すなわち正の値として説明する。比較対象となる第三閾値及び第四閾値についても、正の値として説明する。
図6は、本実施の形態1のヒートポンプ式給湯装置1におけるヒートポンプユニット制御部50及びタンクユニット制御部51が実行する制御動作を示すフローチャートである。蓄熱運転、またはヒートポンプユニット2を用いた追焚き運転のときに、ヒートポンプユニット制御部50及びタンクユニット制御部51は、図6のフローチャートの処理を定期的に繰り返し実行する。図6のステップS1で、タンクユニット制御部51は、加熱循環ポンプ14の回転数を検知し、今回検知した加熱循環ポンプ14の回転数と前回検知した加熱循環ポンプ14の回転数との差を検知間隔時間で割ることで、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの変動幅を算出する。ステップS1で、タンクユニット制御部51は、さらに、次の4つの条件のいずれかに該当するかどうかを判断する。
条件1:加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの上昇幅が、第一閾値より大きく、第二閾値以下である。
条件2:加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの上昇幅が第二閾値より大きい。
条件3:加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの減少幅が、第三閾値より大きく、第四閾値以下である。
条件4:加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの減少幅が第四閾値より大きい。
ステップS1で、タンクユニット制御部51は、以下のように判定する。加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの変動幅の算出値が正であり、その値が第一閾値より大きく第二閾値以下である場合には、条件1に該当すると判定する。加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの変動幅の算出値が正であり、その値が第二閾値より大きい場合には、条件2に該当すると判定する。加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの変動幅の算出値が負であり、その絶対値が第三閾値より大きく第四閾値以下である場合には、条件3に該当すると判定する。加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの変動幅の算出値が負であり、その絶対値が第四閾値より大きい場合には、条件4に該当すると判定する。
タンクユニット制御部51は、ステップS1からステップS2へ進む。ステップS2で、タンクユニット制御部51は、条件1に該当しているかどうかを判断する。条件1に該当している場合、すなわち、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの上昇幅が、第一閾値より大きく、第二閾値以下である場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS3へ進む。ステップS3で、タンクユニット制御部51は、ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作であるかどうかを判断する。ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作でない場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS4へ進む。ステップS4で、タンクユニット制御部51はヒートポンプユニット制御部50に対しヒートポンプユニット2の加熱能力を低下させるように指令を出し、その指令を受けてヒートポンプユニット制御部50がヒートポンプユニット2の加熱能力を低下させる制御を行う。ステップS4で、ヒートポンプユニット制御部50は、ヒートポンプユニット2の運転を一旦停止することなく、ヒートポンプユニット2の運転を継続したまま、加熱能力を低下させる制御を行う。
ステップS4で、ヒートポンプユニット制御部50は、例えば、次の(1)から(3)の少なくとも一つの制御を行うことで、ヒートポンプユニット2の加熱能力を確実に低下させることができる。
(1)圧縮機3から吐出される冷媒の目標温度を低下させる。
(2)圧縮機3の容量を低下させる。例えば、圧縮機3の回転数(周波数)を低下させることで、圧縮機3の容量が低下する。
(3)膨張弁6(減圧器)を制御する。例えば、膨張弁6の開度を大きくすることで、冷媒の循環流量が増加し、圧縮機3から吐出される冷媒の温度が低下し、加熱能力が低下する。
加熱循環ポンプ14の回転数の許容範囲を500rpm〜5000rpmとした場合、第一閾値として、例えば、500rpm/秒程度の値を用いることができる。加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの上昇幅が第一閾値より大きい場合には、加熱循環ポンプ14の回転数が数秒後に許容範囲の上限(上述した例では5000rpm)に到達し、高温出湯異常による運転停止に至る可能性が大きいと予測できる。本実施の形態1では、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの上昇幅が第一閾値より大きいことが検知された場合に、上記ステップS4でヒートポンプユニット2の加熱能力を低下させることで、出湯温度センサ17で検知される実加熱温度を低下させることができる。出湯温度センサ17で検知される実加熱温度が低下することで、目標加熱温度との偏差が縮小するので、加熱循環ポンプ14の回転数が上昇方向に制御されることを抑制できる。その結果、加熱循環ポンプ14の回転数が許容範囲の上限に到達することを未然に抑制でき、ヒートポンプユニット2の運転停止に至ることを未然に抑制できる。また、出湯温度センサ17で検知される実加熱温度が低下することで、許容温度範囲の上限を超える高温出湯異常の発生を未然に抑制できるので、ヒートポンプユニット2の運転停止に至ることを未然に抑制できる。このようにして、本実施の形態1によれば、高温出湯異常の発生によってヒートポンプユニット2が運転停止に至ることを未然に抑制できる。よって、ヒートポンプユニット2が停止と再起動を繰り返すことを確実に抑制でき、ヒートポンプ式給湯装置1の運転効率の低下を確実に抑制できる。本実施の形態1によれば、水加熱回路内にスケールなどの固形物質が堆積してきた場合であっても、ヒートポンプユニット2が停止と再起動を頻繁に繰り返すことを抑制でき、正常に運転できる期間を延命することができる。
タンクユニット制御部51は、ステップS4からステップS5へ進む。ステップS5で、タンクユニット制御部51は、加熱循環ポンプ14の回転数の許容範囲の上限を一時的に拡大する処理を行う。例えば、加熱循環ポンプ14の回転数の許容範囲を500rpm〜5000rpmとした場合、許容範囲の上限値を5000rpmよりやや大きい値に一定期間変更する。このように、本実施の形態1では、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの上昇幅が第一閾値より大きいことが検知された場合には、上記ステップS5で、加熱循環ポンプ14の回転数の許容範囲の上限を一時的に拡大する。これにより、加熱循環ポンプ14の回転数が許容範囲の上限に到達することをより確実に抑制でき、ヒートポンプユニット2の運転停止に至ることをより確実に抑制できる。なお、タンクユニット制御部51は、ステップS5で加熱循環ポンプ14の回転数の許容範囲の上限を拡大した後、一定期間が経過した場合には、加熱循環ポンプ14の回転数の許容範囲の上限を元の値に戻す。これにより、加熱循環ポンプ14の耐久性を低下させることを防止できる。タンクユニット制御部51は、ステップS5の後、本フローチャートの処理を終了する。
また、ステップS3で、ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作であった場合には、入水流路12及び出湯流路16を構成する外部配管等の施工の不具合などによる初期不具合であると考えられる。このため、この場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS15に移行し、初期不具合が検知された旨を操作部60の表示部に表示する等の方法で報知(通知)する。なお、ステップS15で、タンクユニット制御部51は、ヒートポンプユニット制御部50に対しヒートポンプユニット2を停止するように指令を出し、その指令を受けてヒートポンプユニット制御部50がヒートポンプユニット2を停止させることが望ましい。タンクユニット制御部51は、ステップS15の後、本フローチャートの処理を終了する。
ステップS2で、条件1に該当していない場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS6へ進む。ステップS6で、タンクユニット制御部51は、条件2に該当しているかどうかを判断する。条件2に該当している場合、すなわち、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの上昇幅が第二閾値より大きい場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS7へ進む。ステップS7で、タンクユニット制御部51は、ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作であるかどうかを判断する。ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作でない場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS8へ進む。ステップS8で、タンクユニット制御部51は、高温出湯異常と判定し、ヒートポンプユニット制御部50に対しヒートポンプユニット2を停止するように指令を出し、その指令を受けてヒートポンプユニット制御部50がヒートポンプユニット2を停止させる。タンクユニット制御部51は、ステップS8の後、本フローチャートの処理を終了する。
加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの上昇幅が第二閾値より大きい場合には、加熱循環ポンプ14の回転数の上昇が急激であるため、ヒートポンプユニット2の加熱能力を低下させても、高温出湯異常による運転停止に至ることを抑制できないと予想できる。そこで、本実施の形態1では、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの上昇幅が第二閾値より大きいことが検知された場合には、上記ステップS8でヒートポンプユニット2を停止させる。これにより、許容温度範囲を超える高温の湯が水冷媒熱交換器5から流出することをより確実に抑制でき、金属製の内部配管に比べて耐熱性の低い外部配管(出湯流路16)をより確実に保護できる。また、高温出湯異常の発生を予測して未然にヒートポンプユニット2を停止することができるので、ヒートポンプユニット2及び水加熱回路を構成する機器をより確実に保全できる。
また、ステップS7で、ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作であった場合には、入水流路12及び出湯流路16を構成する外部配管等の施工の不具合などによる初期不具合であると考えられる。このため、この場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS15に移行し、初期不具合が検知された旨を操作部60の表示部に表示する等の方法で報知(通知)する。なお、ステップS15で、タンクユニット制御部51は、ヒートポンプユニット制御部50に対しヒートポンプユニット2を停止するように指令を出し、その指令を受けてヒートポンプユニット制御部50がヒートポンプユニット2を停止させることが望ましい。タンクユニット制御部51は、ステップS15の後、本フローチャートの処理を終了する。
ステップS6で、条件2に該当していない場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS9へ進む。ステップS9で、タンクユニット制御部51は、条件3に該当しているかどうかを判断する。条件3に該当している場合、すなわち、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの減少幅が、第三閾値より大きく、第四閾値以下である場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS10へ進む。ステップS10で、タンクユニット制御部51は、ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作であるかどうかを判断する。ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作でない場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS11へ進む。ステップS11で、タンクユニット制御部51はヒートポンプユニット制御部50に対しヒートポンプユニット2の加熱能力を増加させるように指令を出し、その指令を受けてヒートポンプユニット制御部50がヒートポンプユニット2の加熱能力を増加させる制御を行う。ステップS11で、ヒートポンプユニット制御部50は、ヒートポンプユニット2の運転を一旦停止することなく、ヒートポンプユニット2の運転を継続したまま、加熱能力を増加させる制御を行うことが望ましい。
ステップS11で、ヒートポンプユニット制御部50は、例えば、次の(1)から(3)の少なくとも一つの制御を行うことで、ヒートポンプユニット2の加熱能力を確実に増加させることができる。
(1)圧縮機3から吐出される冷媒の目標温度を上昇させる。
(2)圧縮機3の容量を増加させる。例えば、圧縮機3の回転数(周波数)を上昇させることで、圧縮機3の容量が増加する。
(3)膨張弁6(減圧器)を制御する。例えば、膨張弁6の開度を小さくすることで、冷媒の循環流量が減少し、圧縮機3から吐出される冷媒の温度が上昇し、加熱能力が増加する。
タンクユニット制御部51は、ステップS11の後、本フローチャートの処理を終了する。
加熱循環ポンプ14の回転数の許容範囲を500rpm〜5000rpmとした場合、第三閾値として、例えば、500rpm/秒程度の値を用いることができる。加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの減少幅が第三閾値より大きい場合には、加熱循環ポンプ14の回転数が数秒後に許容範囲の下限(上述した例では500rpm)に到達することで、加熱循環ポンプ14の回転数をそれ以上低くできなくなり、出湯温度センサ17で検知される実加熱温度をそれ以上上昇できなくなると予測できる。これに対し、本実施の形態1では、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの減少幅が第三閾値より大きいことが検知された場合に、上記ステップS11でヒートポンプユニット2の加熱能力を増加させることで、出湯温度センサ17で検知される実加熱温度を上昇させることができる。これにより、目標加熱温度に比べて大きく低い温度の湯が水冷媒熱交換器5から流出することを確実に抑制できる。すなわち、空気熱交換器8での熱交換不足などの原因で水冷媒熱交換器5での加熱能力が不足したような場合であっても、目標加熱温度に比べて大きく低い温度の湯が貯湯タンク9の上部または風呂熱交換器24に流入することを確実に抑制できる。さらに、加熱循環ポンプ14の回転数が許容範囲の下限に到達することを未然に抑制でき、加熱循環ポンプ14の回転数制御による出湯温度制御が不能になることを回避できる。
また、ステップS10で、ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作であった場合には、入水流路12及び出湯流路16を構成する外部配管等の施工の不具合などによる初期不具合であると考えられる。このため、この場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS15に移行し、初期不具合が検知された旨を操作部60の表示部に表示する等の方法で報知(通知)する。なお、ステップS15で、タンクユニット制御部51は、ヒートポンプユニット制御部50に対しヒートポンプユニット2を停止するように指令を出し、その指令を受けてヒートポンプユニット制御部50がヒートポンプユニット2を停止させることが望ましい。タンクユニット制御部51は、ステップS15の後、本フローチャートの処理を終了する。
ステップS9で、条件3に該当していない場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS12へ進む。ステップS12で、タンクユニット制御部51は、条件4に該当しているかどうかを判断する。条件4に該当している場合、すなわち、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの減少幅が第四閾値より大きい場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS13へ進む。ステップS13で、タンクユニット制御部51は、ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作であるかどうかを判断する。ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作でない場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS14へ進む。ステップS14で、タンクユニット制御部51は、低温出湯異常と判定し、ヒートポンプユニット制御部50に対しヒートポンプユニット2を停止するように指令を出し、その指令を受けてヒートポンプユニット制御部50がヒートポンプユニット2を停止させる。タンクユニット制御部51は、ステップS14の後、本フローチャートの処理を終了する。
加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの減少幅が第四閾値より大きい場合には、加熱循環ポンプ14の回転数の減少が急激であるため、ヒートポンプユニット2の加熱能力を増加させても、加熱循環ポンプ14の回転数が許容範囲の下限まで低下することを抑制できないと予想できる。加熱循環ポンプ14の回転数がこれほど急激に減少した場合には、ヒートポンプユニット2及び水加熱回路に何らかの異常が発生したと考えられる。そこで、本実施の形態1では、加熱循環ポンプ14の回転数の時間当たりの減少幅が第四閾値より大きいことが検知された場合には、上記ステップS14でヒートポンプユニット2を停止させることで、ヒートポンプユニット2及び水加熱回路を構成する機器を確実に保全できる。
また、ステップS13で、ヒートポンプ式給湯装置1の設置後の初回動作であった場合には、入水流路12及び出湯流路16を構成する外部配管等の施工の不具合などによる初期不具合であると考えられる。このため、この場合には、タンクユニット制御部51は、ステップS15に移行し、初期不具合が検知された旨を操作部60の表示部に表示する等の方法で報知(通知)する。なお、ステップS15で、タンクユニット制御部51は、ヒートポンプユニット制御部50に対しヒートポンプユニット2を停止するように指令を出し、その指令を受けてヒートポンプユニット制御部50がヒートポンプユニット2を停止させることが望ましい。タンクユニット制御部51は、ステップS15の後、本フローチャートの処理を終了する。
ステップS12で条件4に該当していない場合、すなわち条件1から条件4のいずれにも該当していない場合には、タンクユニット制御部51は、そのまま本フローチャートの処理を終了する。
上述した実施の形態では、本発明のヒートポンプ装置をヒートポンプ式給湯装置(貯湯式給湯機)に適用した場合について説明したが、本発明は、ヒートポンプ式給湯装置(貯湯式給湯機)以外にも、例えば、暖房用の循環液体を加熱するヒートポンプ装置などにも適用できる。また、本発明のヒートポンプ装置が加熱する液体は、水に限らず、例えば、不凍液、ブラインなどの液体でも良い。
1 ヒートポンプ式給湯装置、2 ヒートポンプユニット、3 圧縮機、4 高圧側冷媒配管、5 水冷媒熱交換器、6 膨張弁、7 低圧側冷媒配管、8 空気熱交換器、9 貯湯タンク、10 給水流路、11 減圧弁、12 入水流路、13 入水温度センサ、14 加熱循環ポンプ、15 三方弁、16 出湯流路、17 出湯温度センサ、18 三方弁、19 給湯流路、20 風呂側混合弁、21 給湯側混合弁、22 電磁弁、23 風呂給湯流路、24 風呂熱交換器、25 風呂循環ポンプ、27 タンク循環ポンプ、28 三方弁、30 タンクユニット、31 下部流路、32 バイパス流路、33 上部流路、34 混合給湯流路、35 風呂戻り流路、36 風呂往き流路、37,38 熱源水流路、39 第二下部流路、40 送風機、50 ヒートポンプユニット制御部、51 タンクユニット制御部、60 操作部、90 浴槽

Claims (6)

  1. ヒートポンプサイクルにより液体を加熱する加熱装置と、
    前記液体を流すポンプと、
    前記加熱装置で加熱された前記液体の温度を検知する加熱温度検知手段と、
    前記ポンプの動作速度を検知する速度検知手段と、
    目標加熱温度と前記加熱温度検知手段で検知される実加熱温度との偏差に基づいて前記ポンプの動作速度を調整する手段と、
    前記ポンプの動作速度の時間当たりの上昇幅が第一閾値より大きいことが検知された場合に、当該検知前に比べて前記加熱装置の加熱能力を低下させるように制御する手段と、
    を備えるヒートポンプ装置。
  2. 前記加熱装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒を減圧させる減圧器とを有し、
    前記圧縮機から吐出される冷媒の目標温度、前記圧縮機の容量、及び前記減圧器のうちの少なくとも一つを制御することで前記加熱装置の加熱能力を低下させる請求項1に記載のヒートポンプ装置。
  3. 前記ポンプの動作速度の時間当たりの上昇幅が、前記第一閾値より大きい第二閾値より大きいことが検知された場合に、前記加熱装置を停止させる手段をさらに備える請求項1または請求項2に記載のヒートポンプ装置。
  4. 前記ポンプの動作速度の時間当たりの減少幅が第三閾値より大きいことが検知された場合に、当該検知前に比べて前記加熱装置の加熱能力を増加させるように制御する手段をさらに備える請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
  5. 前記ポンプの動作速度の時間当たりの減少幅が、前記第三閾値より大きい第四閾値より大きいことが検知された場合に、前記加熱装置を停止させる手段をさらに備える請求項4に記載のヒートポンプ装置。
  6. 前記ポンプの動作速度の時間当たりの上昇幅が第一閾値より大きいことが検知された場合に、前記ポンプの動作速度の許容範囲の上限を拡大する手段をさらに備える請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017207229A (ja) * 2016-05-17 2017-11-24 三菱電機株式会社 貯湯式給湯システム

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