JP5741256B2 - 貯湯式給湯機 - Google Patents

貯湯式給湯機 Download PDF

Info

Publication number
JP5741256B2
JP5741256B2 JP2011146955A JP2011146955A JP5741256B2 JP 5741256 B2 JP5741256 B2 JP 5741256B2 JP 2011146955 A JP2011146955 A JP 2011146955A JP 2011146955 A JP2011146955 A JP 2011146955A JP 5741256 B2 JP5741256 B2 JP 5741256B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
heat pump
water storage
heat
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011146955A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013015241A5 (ja
JP2013015241A (ja
Inventor
裕太 野村
裕太 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2011146955A priority Critical patent/JP5741256B2/ja
Publication of JP2013015241A publication Critical patent/JP2013015241A/ja
Publication of JP2013015241A5 publication Critical patent/JP2013015241A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5741256B2 publication Critical patent/JP5741256B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Description

本発明は、貯湯式給湯機に関する。
空気の熱を利用して水を加熱するヒートポンプユニットと、このヒートポンプユニットにより沸き上げられた高温の湯を貯留する貯湯タンクと、浴槽から循環する浴槽水を加熱するための追焚き熱交換器とを備えた貯湯式給湯機が広く用いられている。浴槽を追焚き(保温または加温)する追焚き運転においては、貯湯タンクに貯えられた高温の湯を追焚き熱交換器に送り、この湯が浴槽水に熱を与えて温度低下した中温水を貯湯タンクの下部に戻すようにしている。このため、追焚き運転を行うと、給湯に使用できる熱量が減ることに加えて、貯湯タンクの下部温度が上昇する。一般に、ヒートポンプユニットのCOP(成績係数)は、ヒートポンプユニットへの入水温度が高いほど、低下する。このため、追焚き運転を行うと、次回の貯湯運転のとき、貯湯タンクの下部からヒートポンプユニットへの入水温度が高くなり、COPが低下するという問題がある。また、浴槽追焚きに使用する熱量を貯湯タンクに長時間蓄えておくことになるので、貯湯タンクからの放熱ロスが大きいという問題もある。
上述したような問題を回避するため、ヒートポンプユニットで沸き上げた湯を貯湯タンクを介さずに追焚き熱交換器に送り、熱交換後の温度低下した中温水を再びヒートポンプユニットに戻す循環経路で追焚き運転を行う貯湯式給湯機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このように、ヒートポンプを利用した追焚き運転を行うことにより、貯湯タンク内の温度分布に影響を与えることを回避できるので、COPの低下や、給湯に使用できる熱量が減ることを防止することができる。
特開2009−97826号公報
浴槽追焚きが行われるのは、浴槽に湯が張られてから時間が経過した後であるので、主に夜となり、貯湯タンク内の貯湯量(蓄熱量)が不足した状態にあることが多い。このため、浴槽追焚きとともに、貯湯タンクに湯を貯える貯湯運転を行うことが必要とされる場合がある。その場合、ヒートポンプを利用した追焚き運転と、貯湯運転とは、双方ともヒートポンプユニットを使用することから、同時運転は不可能であり、追焚き運転後に貯湯運転、または貯湯運転後に追焚き運転といったように、二つの運転モード間で遷移を行わなければならない。
従来の貯湯式給湯機では、ヒートポンプを利用した追焚き運転から貯湯運転に遷移する際には、ヒートポンプユニットの圧縮機を一旦停止させるようにしている。その間に、圧縮機や水冷媒熱交換器等の温度が低下するため、圧縮機を再起動した後、貯湯運転の開始までに圧縮機や水冷媒熱交換器等の温度を再度上昇させることが必要となり、エネルギーのロスが大きい。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、ヒートポンプを利用した追焚き運転から貯湯運転に遷移する際のエネルギーのロスを抑制することのできる貯湯式給湯機を提供することを目的とする。
本発明に係る貯湯式給湯機は、湯を沸き上げるヒートポンプユニットと、水を下側から貯留し、ヒートポンプユニットにより沸き上げられた湯を上側から貯留する貯湯タンクと、浴槽から循環する浴槽水と、該浴槽水を加熱するための湯との熱交換を行う追焚き熱交換器と、貯湯タンクの下部から取り出した水をヒートポンプユニットに送り、ヒートポンプユニットにより沸き上げられた湯を貯湯タンクの上部に送る貯湯回路と、ヒートポンプユニットにより沸き上げられた湯を貯湯タンクを介さずに追焚き熱交換器に送り、該湯が追焚き熱交換器で温度低下した中温水をヒートポンプユニットに戻すヒートポンプ利用追焚き回路と、貯湯回路とヒートポンプ利用追焚き回路とを切り替える流路切替手段と、貯湯回路により運転する貯湯運転時のヒートポンプ出湯温度、及びヒートポンプ利用追焚き回路により運転するヒートポンプ利用追焚き運転時のヒートポンプ出湯温度をそれぞれ制御するヒートポンプ出湯温度制御手段と、運転モードをヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転に遷移する場合の遷移モードにおいて、ヒートポンプユニットの圧縮機の運転を停止することなく、流路切替手段をヒートポンプ利用追焚き回路から貯湯回路に切り替えた状態でヒートポンプ出湯温度がヒートポンプ利用追焚き運転時のヒートポンプ出湯温度から貯湯運転時のヒートポンプ出湯温度まで変化するように制御する運転モード遷移手段と、を備えたものである。
本発明によれば、ヒートポンプ利用追焚き運転を行うことにより、貯湯タンクの蓄熱量を減少させたり貯湯タンクの下部水温を上昇させたりせずに浴槽追焚きが可能となるので、貯湯タンクからの放熱ロスが低減し、貯湯運転時のCOPを向上することができる。更に、ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転に遷移する場合のエネルギーロスを抑制することができるので、エネルギー効率をより向上することができる。
本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機を示す構成図である。 本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機において、ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転に遷移する場合の制御を説明するための図である。 従来の貯湯式給湯機において、ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転に遷移する場合の制御を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機を示す構成図である。図1に示すように、本実施形態の貯湯式給湯機は、ヒートポンプユニット100と、貯湯タンクユニット200とを備えている。ヒートポンプユニット100内には、圧縮機1、水冷媒熱交換器2、減圧装置(膨張弁)3および蒸発器(空気熱交換器)4を順次環状に接続し、冷媒が循環する冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)101と、蒸発器4に送風する送風機5とが搭載されている。
貯湯タンクユニット200内には、ヒートポンプユニット100の水冷媒熱交換器2に水を送るための第1循環ポンプ6aと、水冷媒熱交換器2から戻った湯(高温水)の流路を切り替える流路切替手段7と、貯湯タンク8と、浴槽10から循環する浴槽水を加熱するための追焚き熱交換器12とが搭載されている。貯湯タンク8の下部には、市水等の水源からの水を供給する給水配管(図示せず)が接続されている。本実施形態では、水冷媒熱交換器2と、流路切替手段7と、貯湯タンク8と、第1循環ポンプ6aとを、接続配管9a,9b,9g,9e,9fによって接続することにより、貯湯回路201が構成されている。貯湯タンク8内には、上記給水配管から供給される水が下側から貯留され、水冷媒熱交換器2で加熱された湯が上側から貯留される。なお、第1循環ポンプ6aは、必ずしも貯湯タンクユニット200に設置する必要はなく、ヒートポンプユニット100側に搭載してもよい。
また、本実施形態では、水冷媒熱交換器2と、流路切替手段7と、追焚き熱交換器12と、第1循環ポンプ6aとを、接続配管9a,9b,9c,9d,9e,9fによって接続することにより、ヒートポンプ利用追焚き回路202が構成されている。更に、貯湯タンク8の貯湯口8aと、流路切替手段7と、追焚き熱交換器12と、第2循環ポンプ6bと、貯湯タンク8の戻し口8cとを、接続配管9g,9c,9hによって接続することにより、貯湯利用追焚き回路203が構成されている。また、浴槽10と、浴槽水を循環させる浴槽水循環ポンプ11と、追焚き熱交換器12とを、接続配管9i,9j,9kによって接続することにより、浴槽循環回路301が構成されている。
なお、図1では省略しているが、貯湯タンクユニット200内には、例えば流し台や洗面台の蛇口、シャワーなどの給湯端末に給湯するために、貯湯タンク8から取り出した高温の湯と、給水配管から供給される水とを混合し、温度調節した混合湯を生成する混合弁等の装置が更に搭載されている。
ヒートポンプユニット100の圧縮機1は、例えば、インバータ制御のDCブラシレスモータを使用して回転数を可変とした圧縮機駆動装置(図示せず)を備えており、圧縮機1から吐出する冷媒の圧力や温度を変化させることができる。このヒートポンプユニット100の冷媒としては、高温出湯ができる冷媒、例えば、二酸化炭素、R410A、プロパン、プロピレンなどの冷媒が適しているが、特にこれらに限定されるものではない。減圧装置3は、内部の流路抵抗調節部を稼動させて冷媒の流路抵抗度を調節し、減圧装置3の上流側の高圧の冷媒と下流側の低圧の冷媒との圧力を調節制御する。圧縮機1の回転数、送風機5の回転数、減圧装置3の流路抵抗度は、それぞれ、ヒートポンプユニット100の設置環境、使用環境に応じて制御される。
ヒートポンプユニット100の水冷媒熱交換器2の入水口側には、ヒートポンプ入水温度を検出する入水温度センサ13aが設けられ、水冷媒熱交換器2の出湯口側には、ヒートポンプ出湯温度を検出する出湯温度センサ13bが設けられている。ヒートポンプユニット100の外郭またはその近傍には、外気温度を検出する外気温度センサ13cが設けられている。冷凍サイクル101には、圧縮機1の出口側に吐出温度センサ13dが、圧縮機1の入口側に吸入温度センサ13eが、それぞれ設けられており、蒸発温度センサ13fが蒸発器4の入口から中間部に設けられており、それぞれ配置場所の冷媒温度を検出する。また、貯湯タンクユニット200内の貯湯タンク8には、高さの異なる位置に複数の貯湯温度センサ13g〜13jが設けられており、貯湯タンク8内の貯湯温度分布を検出可能になっている。
浴槽循環回路301には、追焚き熱交換器12の入口側に追焚き熱交換器入口温度センサ13kが設けられ、追焚き熱交換器12の出口側に追焚き熱交換器出口温度センサ13mが設けられ、それぞれ設置場所にて、浴槽水循環ポンプ11により循環する浴槽水の温度を検出する。
ヒートポンプユニット100内には、本実施形態の貯湯式給湯機の全体を制御する制御手段としての制御装置14が設けられている。また、浴室あるいは台所などには、ユーザーインターフェース装置としてのリモコン装置(図示せず)が設置されており、このリモコン装置は制御装置14と通信可能に接続されている。制御装置14は、温度センサ13a〜13m等の各種センサによる検出情報や、リモコン装置に入力された使用者からの指示の内容等に基づいて、圧縮機1の回転数、減圧装置3の流路抵抗度(開度)、流路切替手段7の流路方向、第1循環ポンプ6a、第2循環ポンプ6bおよび浴槽水循環ポンプ11の回転数などを制御することにより、後述する貯湯運転、ヒートポンプ利用追焚き運転、貯湯利用追焚き運転などの各運転モードを実行する。なお、本発明では、制御装置14(制御手段)は、図示の構成に限らず、貯湯タンクユニット200に設けられていてもよいし、ヒートポンプユニット100と貯湯タンクユニット200とに分散して設けられていてもよい。
(貯湯運転)
本実施形態の貯湯式給湯機における運転動作について説明する。まず、貯湯運転について説明する。貯湯運転とは、冷凍サイクル101と貯湯回路201とを動作させ、貯湯タンク8の底部の取水口8bから取り出した水を第1循環ポンプ6aにより水冷媒熱交換器2に送り、水冷媒熱交換器2で冷媒と熱交換することにより沸き上げ、沸き上げられた高温の湯を貯湯タンク8の上部の貯湯口8aから貯湯タンク8内に戻す動作である。
ヒートポンプユニット100の冷凍サイクル101において、圧縮機1から吐出された高温高圧のガス冷媒は、水冷媒熱交換器2で放熱して水を加熱しながら温度低下する。熱交換を終えて水冷媒熱交換器2から流出した高圧低温の冷媒は、減圧装置3を通過する。
減圧装置3を通過した冷媒は、ここで低圧気液二相の状態に減圧される。減圧装置3を通過した冷媒は、蒸発器4に流入し、そこで外気の空気から吸熱し、蒸発ガス化される。蒸発器4を出た低圧冷媒は、圧縮機1に吸入され、再び循環する。
また、貯湯回路201側では、貯湯タンク8内の水が、第1循環ポンプ6aにより貯湯タンク8の底部の取水口8bから導かれ、接続配管9e、9fを通過して水冷媒熱交換器2内に搬送される。そして、ここで冷媒と熱交換して加熱(沸き上げ)され、接続配管9a,9b、流路切替手段7、接続配管9gを通過して、貯湯タンク8上部の貯湯口8aから貯湯タンク8内に流入する。これにより、貯湯タンク8内は、上部が高温の湯で下部が低温の水の状態となる。上側の高温領域と、下側の低温領域とは、比重差があるため、温度境界層を介して、混じり合うことなく維持される。
次に、貯湯運転の制御動作について説明する。回転数等で制御される圧縮機1の運転容量および第1循環ポンプ6aの回転数は、出湯温度センサ13bで検出されるヒートポンプ出湯温度が、予め定められた目標値となるように調整制御される。減圧装置3の流路抵抗度は、吐出温度を所定の目標吐出温度になるように制御される。目標吐出温度は、ヒートポンプ出湯温度の目標値を確保できる温度とするため、この目標値より高い温度、例えば目標値+a[℃]に設定される。この場合、aの値は、例えば外気温度や上記目標値の関数としてもよい。また、ヒートポンプ出湯温度が目標値となるように、第1循環ポンプ6aの回転数を制御してもよい。
(追焚き運転)
次に、本実施形態の貯湯式給湯機における追焚き運転について説明する。本実施形態の貯湯式給湯機では、ヒートポンプユニット100により沸き上げられた湯を貯湯タンク8を介さずに追焚き熱交換器12に送ることによって浴槽水を加熱する追焚き運転(以下、「ヒートポンプ利用追焚き運転」と称する)と、貯湯タンク8内に貯えられた湯を取り出して追焚き熱交換器12に送ることによって浴槽水を加熱する追焚き運転(以下、「貯湯利用追焚き運転」と称する)との、2種類の追焚き運転を選択的に実行可能となっている。ヒートポンプ利用追焚き運転では、ヒートポンプユニット100(冷凍サイクル101)およびヒートポンプ利用追焚き回路202と、浴槽循環回路301とを同時に動作させる。貯湯利用追焚き運転では、貯湯利用追焚き回路203と、浴槽循環回路301とを同時に動作させる。
ヒートポンプ利用追焚き運転の場合、冷凍サイクル101では、循環する冷媒を水冷媒熱交換器2に流入させて、ヒートポンプ利用追焚き回路202を循環する湯水(以下、「熱源水」と称する)と熱交換させて、熱源水を加熱する。同時に、浴槽循環回路301では、浴槽水循環ポンプ11で浴槽10の浴槽水を追焚き熱交換器12に流入させて、追焚き熱交換器12でヒートポンプ利用追焚き回路202の熱源水と熱交換させて、浴槽水を加熱し、浴槽10に戻す動作となる。
一方、貯湯利用追焚き運転の場合、貯湯利用追焚き回路203では、貯湯タンク8の貯湯口8aから流出させた湯を追焚き熱交換器12へ送り、浴槽循環回路301を循環する浴槽水と熱交換させて浴槽水を加熱する。熱交換器12で浴槽水へ熱を与えた後の中温水は、貯湯タンク8の戻し口8cへ戻される。
ヒートポンプ利用追焚き運転では、ヒートポンプ利用追焚き回路202において、水冷媒熱交換器2、追焚き熱交換器12、接続配管9a,9b,9c,9d,9e,9f内にある熱源水が、第1循環ポンプ6aにより循環する。このとき、流路切替手段7は、接続配管9bと9cとが連通するように切り替えられる。ヒートポンプ利用追焚き回路202を循環する熱源水は、水冷媒熱交換器2で冷凍サイクル101を循環する冷媒により加熱され、流路切替手段7を通過して、追焚き熱交換器12で浴槽循環回路301を循環する浴槽水に放熱して温度低下し、中温水となる。この中温水となった熱源水は、第1循環ポンプ6aに吸入され、水冷媒熱交換器2に戻り、再加熱されて循環する。
本実施形態の貯湯式給湯機では、ヒートポンプ利用追焚き運転におけるヒートポンプ出湯温度の目標値は、貯湯運転の場合の目標値より高い値に設定されている。すなわち、ヒートポンプ利用追焚き運転での冷凍サイクル101の動作においては、ヒートポンプ出湯温度が貯湯運転の場合より高くなるように、圧縮機1の回転数、減圧装置3の流路抵抗度、送風機5の回転数等が制御される。その他の点については、前述した貯湯運転の場合と同様である。
貯湯利用追焚き運転の場合には、貯湯利用追焚き回路203において、貯湯タンク8に貯留された湯が貯湯利用追焚き回路203を循環する。このとき、流路切替手段7は、接続配管9gと9cとが連通するように切り替えられる。これにより、貯湯タンク8に貯湯された湯は、貯湯口8aから流出して、接続配管9g、流路切替手段7、接続配管9cを通過して、追焚き熱交換器12に流入し、浴槽循環回路301を循環する浴槽水に放熱することにより温度低下して中温水となり、第2循環ポンプ6bに吸入され、接続配管9hを通過し、戻し口8cより貯湯タンク8に流入する。
浴槽循環回路301では、浴槽10内の浴槽水が、浴槽水循環ポンプ11により、接続配管9i,9jを通過して、追焚き熱交換器12に搬送される。浴槽水は、追焚き熱交換器12にて、ヒートポンプ利用追焚き回路202または貯湯利用追焚き回路203を循環する湯と熱交換して加熱され、接続配管9kを通過して、浴槽10に流入する。これにより、浴槽10内の浴槽水の温度を上昇させることができる。
上述したように、本実施形態の貯湯式給湯機では、浴槽10を保温または再加熱する追焚き運転として、ヒートポンプ利用追焚き運転と貯湯利用追焚き運転との二つの方法を実行可能に構成されているが、本発明の貯湯式給湯機は、追焚き運転としてヒートポンプ利用追焚き運転のみを実行するものであってもよい。
ヒートポンプ利用追焚き運転は、貯湯利用追焚き運転と比べ、次のような利点がある。第1に、貯湯タンク8の蓄熱量を使わずに浴槽追焚きを行うことができるので、給湯に使用できる蓄熱量が減ることを防止することができる。第2に、浴槽追焚きに使用する熱量を貯湯タンク8に長時間蓄えておく必要がないので、貯湯タンク8からの放熱ロスを低減することができる。第3に、追焚き熱交換器12から戻る中温水が貯湯タンク8の下部に流入しないので、貯湯タンク8の下部水温を低く維持することができる。このため、次回の貯湯運転のとき、貯湯タンク8の下部からヒートポンプユニット100への入水温度が高くなることがないので、COPの低下を回避することができる。
浴槽追焚きが行われるのは、浴槽10に湯が張られてから時間が経過した後であるので、主に夜となり、貯湯タンク8内の貯湯量(蓄熱量)が不足した状態にあることが多い。このため、浴槽追焚きとともに、貯湯運転を行うことが必要とされる場合がある。その場合、ヒートポンプ利用追焚き運転と、貯湯運転とは、双方ともヒートポンプユニット100を使用することから、同時運転は不可能であり、ヒートポンプ利用追焚き運転を実行した後に続けて貯湯運転を実行することが必要となる場合がある。
図2は、本実施形態の貯湯式給湯機において、ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転に遷移する場合の制御を説明するための図であり、横軸は時間、縦軸はヒートポンプ出湯温度を示す。図2に示すように、本実施形態では、制御装置14は、ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転に遷移する場合の遷移モード(遷移状態)での運転を以下のように制御する。まず、遷移モードでは、圧縮機1の運転は、停止されることなく継続する。また、ヒートポンプ利用追焚き運転を終了して遷移モードに移行した場合には、直ちに、流路切替手段7を制御してヒートポンプ利用追焚き回路202から貯湯回路201に切り替える。前述したように、ヒートポンプ利用追焚き運転におけるヒートポンプ出湯温度は、貯湯運転におけるヒートポンプ出湯温度より高くされている。このため、遷移モードでは、出湯温度センサ13bで検出されるヒートポンプ出湯温度が、ヒートポンプ利用追焚き運転時の目標値から貯湯運転時の目標値まで低下するように、圧縮機1の回転数、減圧装置3の流路抵抗度、送風機5の回転数等が制御される。ヒートポンプ出湯温度が貯湯運転時の目標値まで低下した場合には、遷移モードが終了し、貯湯運転が開始する。
遷移モードにおいては、ヒートポンプ出湯温度が貯湯運転時の目標値より高い状態にあるので、貯湯タンク8内の上部にある湯より高い温度の湯が貯湯口8aから貯湯タンク8内に流入する。このため、遷移モードにおいて、貯湯タンク8内の上部にある湯の温度が低下することはない。また、湯の比重は、温度が高いほど軽い。このため、遷移モードにおいては、貯湯タンク8内の上部にある湯より高温で比重の軽い湯が貯湯口8aから貯湯タンク8内に流入するので、貯湯タンク8内の温度境界層が乱されることはない。
図3は、従来の貯湯式給湯機において、ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転に遷移する場合の制御を説明するための図であり、横軸は時間、縦軸はヒートポンプ出湯温度を示す。本実施形態の貯湯式給湯機の作用効果を理解し易くするため、以下、従来の貯湯式給湯機の制御について説明する。従来の貯湯式給湯機では、ヒートポンプ利用追焚き運転時のヒートポンプ出湯温度は、貯湯運転時のヒートポンプ出湯温度より低い値に制御されている。ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転への遷移時に、貯湯タンク8内の上部にある湯より低温で比重の重い湯が貯湯口8aから貯湯タンク8内に流入すると、貯湯タンク8内の湯が攪乱され、温度境界層が影響を受けて、高温領域と低温領域とが混合し、蓄熱量を大きく低下させるおそれがある。この問題を避けるため、従来の貯湯式給湯機では、ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転に切り替える場合、図3に示すように、圧縮機1の運転を一旦停止する。その後、圧縮機1を再起動し、ヒートポンプ出湯温度を貯湯運転時の目標値まで上昇させた後、流路切替手段7を制御して貯湯回路201に切り替え、貯湯運転を開始する。
上述した従来の貯湯式給湯機の制御では、ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転への遷移時に圧縮機1の運転を一旦停止した間に、圧縮機1や水冷媒熱交換器2から放熱してそれらの温度が大きく低下し、大きな放熱ロスが生ずる。また、貯湯運転開始に当たって圧縮機1を再起動する時には、その低下した圧縮機1の温度や圧縮機1の吐出冷媒温度、水冷媒熱交換器2の温度を再度上昇させる必要があるが、その間の消費電力は、貯湯タンク8の蓄熱量に寄与せず、ロスとなる。このようなことから、従来の貯湯式給湯機では、ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転への遷移時に、エネルギーのロスが大きい。また、圧縮機1の停止と再起動の際の圧力変動により、冷媒回路内の部品に圧力差による疲労が生ずるという問題もある。
これに対し、本実施形態の貯湯式給湯機によれば、ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転への遷移時に圧縮機1の運転を一旦停止することがないので、圧縮機1の温度や圧縮機1の吐出冷媒温度、水冷媒熱交換器2の温度が大きく低下することがない。このため、これらの放熱ロスや、温度を再上昇させるためのエネルギーがロスすることがない。よって、ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転への遷移時のエネルギーのロスを確実に抑制することができ、エネルギー効率を向上することができる。また、冷媒回路内の圧力変動が抑制されるので、冷媒回路内の部品が圧力差により疲労することを防止することができる。また、ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転への切り替えを迅速に完了することができるという利点もある。
なお、本実施形態では、ヒートポンプ利用追焚き運転から貯湯運転に遷移する場合の遷移モードの制御について説明したが、本発明では、貯湯運転からヒートポンプ利用追焚き運転に遷移する場合の遷移モードにおいて、圧縮機1の運転を停止することなく、流路切替手段7を貯湯回路201からヒートポンプ利用追焚き回路202に切り替え、ヒートポンプ出湯温度が貯湯運転時のヒートポンプ出湯温度からヒートポンプ利用追焚き運転時のヒートポンプ出湯温度まで上昇するようにヒートポンプユニット100を制御することが望ましい。これにより、貯湯運転からヒートポンプ利用追焚き運転への遷移時についても、エネルギーのロスを確実に抑制することができ、エネルギー効率を更に向上することができる。
1 圧縮機
2 水冷媒熱交換器
3 減圧装置
4 蒸発器
5 送風機
6a 第1循環ポンプ
6b 第2循環ポンプ
7 流路切替手段
8 貯湯タンク
8a 貯湯口
8b 取水口
8c 戻し口
9a〜9k 接続配管
10 浴槽
11 浴槽水循環ポンプ
12 追焚き熱交換器
13a 入水温度センサ
13b 出湯温度センサ
13c 外気温度センサ
13d 吐出温度センサ
13e 吸入温度センサ
13f 蒸発温度センサ
13g〜13j 貯湯温度センサ
13k 熱交換器入口温度センサ
13m 熱交換器出口温度センサ
14 制御装置
100 ヒートポンプユニット
101 冷凍サイクル
200 貯湯タンクユニット
201 貯湯回路
202 ヒートポンプ利用追焚き回路
203 貯湯利用追焚き回路
301 浴槽循環回路

Claims (3)

  1. 湯を沸き上げるヒートポンプユニットと、
    水を下側から貯留し、前記ヒートポンプユニットにより沸き上げられた湯を上側から貯留する貯湯タンクと、
    浴槽から循環する浴槽水と、該浴槽水を加熱するための湯との熱交換を行う追焚き熱交換器と、
    前記貯湯タンクの下部から取り出した水を前記ヒートポンプユニットに送り、前記ヒートポンプユニットにより沸き上げられた湯を前記貯湯タンクの上部に送る貯湯回路と、
    前記ヒートポンプユニットにより沸き上げられた湯を前記貯湯タンクを介さずに前記追焚き熱交換器に送り、該湯が前記追焚き熱交換器で温度低下した中温水を前記ヒートポンプユニットに戻すヒートポンプ利用追焚き回路と、
    前記貯湯回路と前記ヒートポンプ利用追焚き回路とを切り替える流路切替手段と、
    前記貯湯回路により運転する貯湯運転時のヒートポンプ出湯温度、及び前記ヒートポンプ利用追焚き回路により運転するヒートポンプ利用追焚き運転時のヒートポンプ出湯温度をそれぞれ制御するヒートポンプ出湯温度制御手段と、
    運転モードを前記ヒートポンプ利用追焚き運転から前記貯湯運転に遷移する場合の遷移モードにおいて、前記ヒートポンプユニットの圧縮機の運転を停止することなく、前記流路切替手段を前記ヒートポンプ利用追焚き回路から前記貯湯回路に切り替えた状態でヒートポンプ出湯温度が前記ヒートポンプ利用追焚き運転時のヒートポンプ出湯温度から前記貯湯運転時のヒートポンプ出湯温度まで変化するように制御する運転モード遷移手段と、
    を備える貯湯式給湯機。
  2. 前記運転モード遷移手段は、運転モードを前記貯湯運転から前記ヒートポンプ利用追焚き運転に遷移する場合の遷移モードにおいて、前記ヒートポンプユニットの圧縮機の運転を停止することなく、前記流路切替手段を前記貯湯回路から前記ヒートポンプ利用追焚き回路に切り替え、ヒートポンプ出湯温度が前記貯湯運転時のヒートポンプ出湯温度から前記ヒートポンプ利用追焚き運転時のヒートポンプ出湯温度まで変化するように制御する請求項1記載の貯湯式給湯機。
  3. 前記貯湯運転時のヒートポンプ出湯温度に比べて前記ヒートポンプ利用追焚き運転時のヒートポンプ出湯温度が高い請求項1または2記載の貯湯式給湯機。
JP2011146955A 2011-07-01 2011-07-01 貯湯式給湯機 Expired - Fee Related JP5741256B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011146955A JP5741256B2 (ja) 2011-07-01 2011-07-01 貯湯式給湯機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011146955A JP5741256B2 (ja) 2011-07-01 2011-07-01 貯湯式給湯機

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2013015241A JP2013015241A (ja) 2013-01-24
JP2013015241A5 JP2013015241A5 (ja) 2013-08-22
JP5741256B2 true JP5741256B2 (ja) 2015-07-01

Family

ID=47688077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011146955A Expired - Fee Related JP5741256B2 (ja) 2011-07-01 2011-07-01 貯湯式給湯機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5741256B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3379158A1 (en) * 2017-03-24 2018-09-26 Mitsubishi Electric R&D Centre Europe B.V. Method for operating a heat pump system

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3857951B2 (ja) * 2002-04-26 2006-12-13 三洋電機株式会社 風呂装置
JP4055695B2 (ja) * 2003-10-28 2008-03-05 松下電器産業株式会社 ヒートポンプ給湯装置
JP3887781B2 (ja) * 2003-11-12 2007-02-28 日立アプライアンス株式会社 ヒートポンプ給湯装置
JP4407643B2 (ja) * 2006-01-31 2010-02-03 株式会社デンソー 貯湯式給湯装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3379158A1 (en) * 2017-03-24 2018-09-26 Mitsubishi Electric R&D Centre Europe B.V. Method for operating a heat pump system
CN108626924A (zh) * 2017-03-24 2018-10-09 三菱电机株式会社 用于操作热泵***的方法
CN108626924B (zh) * 2017-03-24 2021-03-30 三菱电机株式会社 用于操作热泵***的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013015241A (ja) 2013-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5087484B2 (ja) 貯湯式給湯暖房装置
JP5305714B2 (ja) 給湯暖房システム
WO2016001980A1 (ja) 暖房給湯システム
JP2009299942A (ja) 温水供給システム
JP4937052B2 (ja) 貯湯式給湯機
WO2014155993A1 (ja) 給湯装置
JP5494703B2 (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP5176474B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP6438765B2 (ja) 熱機器
JP5434955B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP5655695B2 (ja) 貯湯式給湯機
JP5575049B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP4816712B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP5034601B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP5741256B2 (ja) 貯湯式給湯機
JP5527360B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP4867517B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2015078773A (ja) 貯湯式給湯装置
JP2007085662A (ja) ヒートポンプ給湯器
JP4033184B2 (ja) 多機能給湯機
JP2010054145A (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2009085476A (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP2009121704A (ja) ヒートポンプ式給湯装置
JP5178142B2 (ja) 貯湯式給湯機
JP5056083B2 (ja) ヒートポンプ給湯機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130704

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130704

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140805

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141002

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150331

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150413

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5741256

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees