JP2016005419A - 永久磁石電動機 - Google Patents

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Abstract

【課題】減磁磁界による永久磁石の減磁を低減させることができるようにして、減磁耐力を向上することのできる永久磁石電動機を得る。
【解決手段】永久磁石電動機は、周方向に沿って複数のスロットが形成された固定子電磁鋼板及び前記複数のスロットに設けられた巻線を有する固定子と、内部に永久磁石3を埋め込んで構成された回転子1を備え、この回転子は、周方向に沿って複数の磁石挿入孔4が形成された回転子電磁鋼板2、複数の磁石挿入孔4に挿入された複数の永久磁石3及び回転子電磁鋼板を両端面で挟み込む端板6を備え、磁石挿入孔には、永久磁石の側方両側に各々空隙8が形成されている。前記端板は非磁性体で構成すると共に、回転子電磁鋼板に形成された磁石挿入孔に対応する位置の端板に、永久磁石を位置決めするための位置決め部6aを形成している。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転子内部に永久磁石を埋め込んで構成されている永久磁石電動機に関する。
永久磁石電動機は、周方向に沿って複数のスロットが形成された固定子電磁鋼板と、前記複数のスロットに挿入された巻線を有する固定子と、内部に永久磁石を埋め込んで構成されている回転子などにより構成されている。
前記回転子は、周方向に沿って複数の磁石挿入孔が形成された回転子電磁鋼板と、前記複数の磁石挿入孔に挿入された複数の永久磁石と、前記回転子電磁鋼板を両端面で挟み込む端板を備えている。また、前記磁石挿入孔には、前記永久磁石の側方両側に各々空隙が形成されている。この空隙はもれ磁束を少なくして効率向上を図るためのものである。
しかし、前記空隙を設けるため、前記永久磁石が定位置に固定されず動いてしまう課題がある。この課題解決のため、電磁鋼板に突起を設けて永久磁石の位置決めと固定を行っているものが、例えば、特開2012−210040号公報(特許文献1)に記載されている。
特開2012−210040号公報
永久磁石電動機を構成する固定子の巻線に過電流が流れると、回転子に設けた前記永久磁石の磁界の向きと逆向きの磁界(減磁磁界)が発生する。減磁磁界は、永久磁石が挿入された前記磁石挿入孔の空隙を避けて回転子電磁鋼板を通る。
しかし、前記永久磁石の位置決めと固定のために設けた前記突起は電磁鋼板(磁束が通り易い)で形成されているため、前記減磁磁界の一部は前記突起を通過する。この突起を通過する減磁磁界は、前記永久磁石通過して該永久磁石を減磁させる可能性がある。
従って、固定子巻線に過電流が流れても減磁し難い、即ち減磁耐力の高い永久磁石電動機とするためには、減磁磁界による永久磁石の減磁を低減させることが必要である。
本発明の目的は、減磁磁界による永久磁石の減磁を低減させることができるようにして、減磁耐力を向上することのできる永久磁石電動機を得ることにある。
上記目的を達成するために、本発明は、周方向に沿って複数のスロットが形成された固定子電磁鋼板及び前記複数のスロットに設けられた巻線を有する固定子と、内部に永久磁石を埋め込んで構成された回転子を備え、前記回転子は、周方向に沿って複数の磁石挿入孔が形成された回転子電磁鋼板、前記複数の磁石挿入孔に挿入された複数の永久磁石及び前記回転子電磁鋼板を両端面で挟み込む端板を備え、前記磁石挿入孔には、前記永久磁石の側方両側に各々空隙が形成されている永久磁石電動機において、前記端板は非磁性体で構成すると共に、前記回転子電磁鋼板に形成された前記磁石挿入孔に対応する位置の前記端板に、前記永久磁石を位置決めするための位置決め部を形成していることを特徴とする。
本発明の他の特徴は、周方向に沿って複数のスロットが形成された固定子電磁鋼板及び前記複数のスロットに設けられた巻線を有する固定子と、内部に永久磁石を埋め込んで構成された回転子を備え、前記回転子は、周方向に沿って複数の磁石挿入孔が形成された回転子電磁鋼板、前記複数の磁石挿入孔に挿入された複数の永久磁石及び前記回転子電磁鋼板を両端面で挟み込む端板を備え、前記磁石挿入孔には、前記永久磁石の側方両側に各々空隙が形成されている永久磁石電動機において、前記回転子電磁鋼板に形成された前記磁石挿入孔に、前記永久磁石を位置決めするための非磁性体で構成された位置決め部材を設けていることにある。
本発明によれば、減磁磁界による永久磁石の減磁を低減させることができるので、減磁耐力を向上することのできる永久磁石電動機を得ることができる効果がある。
本発明の永久磁石電動機の実施例1を示す回転子の断面図である。 図1のA−A線矢視断面図である。 本発明の永久磁石電動機の実施例1の要部の構成を示す部分断面図である。 本発明の永久磁石電動機の実施例2を示す回転子の平面図である。 図4のB−B線矢視断面図である。 本発明の永久磁石電動機の実施例3を示す回転子の平面図である。 図6のC−C線矢視断面図である。 従来の永久磁石電動機の全体構成を示す断面図である。 図8に示す回転子の斜視図である。 従来の永久磁石電動機における回転子の断面図である。 図10のD−D線矢視断面図である。 図8〜図11に示す従来の永久磁石電動機における要部の構成を示す部分断面図である。
以下、本発明の永久磁石電動機の具体的実施例を図面に基づいて説明する。各図において、同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示している。
以下、本発明の永久磁石電動機の実施例1を、従来の永久磁石電動機と比較して説明する。本実施例は、永久磁石電動機として4極6スロット(磁石の枚数が4枚、巻線を設置する領域が6ヶ所)の場合の例で説明するが、極数、スロット数はこの組合せに限定されるものではなく、他の組合せでも良い。
まず、従来の永久磁石電動機の構造を図8〜図12を用いて説明する。
図8は従来の永久磁石電動機の全体構成を示す断面図(径方向断面図)である。この図8に示すように、永久磁石電動機100は、回転子1と固定子50で構成されている。
前記回転子1は、周方向に沿って複数の磁石挿入孔4が形成された回転子電磁鋼板2と、この回転子電磁鋼板2に形成された前記複数の磁石挿入孔4の各々に挿入して設けられた永久磁石3とを備えている。前記回転子電磁鋼板2は回転子1の軸方向に多数枚積層されて構成されている。前記磁石挿入孔4の壁面と前記永久磁石3の側方両側との間にはそれぞれ空隙8が設けられている。2aは前記回転子電磁鋼板2に形成され前記永久磁石3を位置決めするための突起部、7はシャフトが挿入固定されるシャフト用孔である。
前記固定子50は、周方向に沿って複数の固定子スロット53が形成された固定子電磁鋼板54と、前記複数の固定子スロット53に設けられた巻線52を有している。前記固定子電磁鋼板54は軸方向に多数枚積層されて構成されており、また前記固定子電磁鋼板54には前記巻線52が巻回されるティース部51が形成されている。
前記回転子1の外周方向にはギャップ55を介して固定子50が配置された構成となっており、三相交流電流が前記巻線52に流れることにより、固定子50のティース部51に磁界が発生し、回転子1が回転駆動される。この回転子1が回転駆動されることにより、回転子1のシャフト用孔7に挿入固定されるシャフト介して外部に動力が伝達される。
図9は図8に示す回転子の斜視図である。この図9において、6は、多数枚積層された前記回転子電磁鋼板2を挟み込むように、前記回転子電磁鋼板2の両側に設けられた端板である。この端板6は、前記回転子電磁鋼板2と前記永久磁石3を軸方向に固定するものである。なお、前記永久磁石3は、積層された回転子電磁鋼板2の軸方向長さと同等の長さに形成され、固定子電磁鋼板2の周方向に4箇所形成されている前記磁石挿入孔4のそれぞれに挿入される。また、この永久磁石3は、前記回転子電磁鋼板2に形成された前記突起部2aにより、回転子1の周方向に位置決め固定されている。
図10は図8、図9で説明した従来の永久磁石電動機における回転子の断面図である。
この図10に示すように、永久磁石3と磁石挿入孔4との間には空隙8が設けられている。この空隙8のため、前記永久磁石3が定位置に定まらず動いてしまうのを防止するために、前記突起部2aが、前記磁石挿入孔4側に突出するように、前記積層された回転子電磁鋼板2のそれぞれに形成されている。従って、前記永久磁石3は、前記電磁鋼板2に形成された突起部2aを介して、位置決めと固定がなされる。なお、前記電磁鋼板2に形成されている前記突起部2aは、前記磁石挿入孔4における回転子径方向の内径側で、前記永久磁石3の両側部に対応する位置に設けられている。
図11は図10のD−D線矢視断面図で、磁石挿入孔4の部分を軸直角方向から見た断面図である。
図11において、6は端板であり、図9に示す端板6に対応するものである。軸方向に積層されている前記回転子電磁鋼板2にはそれぞれ前記突起部2aが形成されている。このため、この図11に示すように、積層された前記電磁鋼板2の上端側のものから下端側のものまで、前記突起部2aが一直線上に配列され、永久磁石3はその軸方向全ての部分において前記突起部2aにより位置決め固定されている。
上述したように構成されている従来の永久磁石電動機における過電流発生時の減磁磁界の流れについて、図12を用いて説明する。図12は図8〜図11に示す従来の永久磁石電動機における要部の構成を示す部分断面図であり、この図12により、過電流発生時における固定子1スロットと回転子1極分での減磁磁界の流れを説明する。
図12において、1は回転子、50は固定子で、この固定子50の巻線52(図8参照)に過電流が流れると、回転子1に設けた永久磁石3の磁界の向きと逆向きの磁界(減磁磁界)10(10a,10b,10c)が図12に太い矢印で示したように発生する。前記減磁磁界10は、永久磁石3が挿入された前記磁石挿入孔4の空隙8を避けて回転子電磁鋼板を通る。10aは永久磁石3を通る減磁磁界、10bは磁石挿入孔4の外側(回転子外径側)を通る減磁磁界、10cは前記突起部2aを通る減磁磁界である。
前記減磁磁界10a,10b,10cのうち、永久磁石3を通る減磁磁界10aと、突起部2aを通る減磁磁界10cは、永久磁石3の減磁を引き起こす。
即ち、減磁磁界10が回転子1に印加されると、永久磁石3が挿入された磁石挿入部4の空隙8は、電磁鋼板2よりも磁束が通り難いため、磁束は前記空隙8避けて回転子外径側を通る減磁磁界10bとなる。しかし、永久磁石3の位置決めと固定のために設けた電磁鋼板2の突起部2aは磁束が通り易いため、突起部2aを通る減磁磁界10cが発生し、永久磁石3の減磁を引き起こす。このように、従来の永久磁石電動機では、回転子電磁鋼板2に突起部2aが設けられていたため、永久磁石3の減磁耐力が低下するという課題があることがわかった。
この課題を解決するための本実施例1の永久磁石電動機を、図1〜図3を用いて以下説明する。なお、図1〜図3において、上述した図8〜図12と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分であり、同一部分については説明を省略する。
図1は本発明の永久磁石電動機の実施例1を示す回転子の断面図(径方向断面図)であり、前述した図10に相当する図である。また、図2は図1のA−A線矢視断面図で、図1で示す磁石挿入孔の部分を軸直角方向から見た断面図であり、前述した図11に相当する図である。これら図1及び図2により、本実施例1の永久磁石電動機の構成を説明する。なお、永久磁石電動機100の全体構成については上述した図8及び図9に示すものとほぼ同様の構成になっている。
図1及び図2において、1は回転子で、この回転子1は軸方向に多数枚積層された回転子電磁鋼板2と、この積層された回転子電磁鋼板2を両側から挟み込むように端板6を備えている。
前記回転子電磁鋼板2には、磁石挿入孔4が周方向に均等に4箇所形成されており、それぞれの磁石挿入孔4には永久磁石3が挿入して設けられている。8は前記磁石挿入孔4の壁面と前記永久磁石3の側方両側との間にそれぞれ形成されている空隙、7はシャフトが挿入固定されるシャフト用孔である。
なお、本実施例では、前記永久磁石3を位置決め固定するための突起部2a(図10参照)を前記回転子電磁鋼板2には設けていない。本実施例では、前記永久磁石3を位置決めするための位置決め部を、前記端板6に設けるようにしている。
即ち、本実施例では、前記端板6はステンレス鋼やアルミニウムなどの非磁性体(磁束が通り難い部材)で構成され、この非磁性体の端板6に前記永久磁石3を位置決めするための突起部(位置決め部)6aが、図2に示すように、前記永久磁石3の軸方向両端部の両側部に対応する位置に設けられている。なお、図1は回転子1における電磁鋼板2の部分の断面図であるため、端板6に設けた前記突起部6aは見えない。このため、図1では前記突起部6aを点線(想像線)で示している。
前記非磁性体の端板6に設けられた前記突起部6aは、前記端板6の磁石挿入孔4側に形成され、永久磁石3をこの突起部6aで挟み込んで位置決め固定する。本実施例では、前記端板6の突起部6aにより前記永久磁石3の位置決め固定をするので、この永久磁石3は前記回転子電磁鋼板2の上端部側と下端部側のみで位置決めされることになる。
ここで、前記回転子1の組立て手順の一例を説明する。まず、一方の端板6の上に、電磁鋼板2を積層配置し、その後、永久磁石3を磁石挿入孔4に挿入して、該永久磁石の下端部を図2に示すように、前記突起部6a間に嵌め込んで位置決めする。その後、他方の端板6を、前記電磁鋼板2と前記永久磁石3を挟み込むように上部に設置する。この時、図2に示す上部の端板6に設けた前記突起部6a間に前記永久磁石3の上端部を嵌め込む。このようにして、図2の状態に組み立てた後、永久磁石3に、着磁コイルなどの着磁装置により強力な磁界を印加して着磁する。永久磁石3が着磁されると、該永久磁石3は前記電磁鋼板2に強力に密着するので、ずれることはなくなる。
従って、端板6に形成した前記突起部6aは、組立て時に永久磁石3を位置決めすることができれば良いので、端板6に形成した突起部6aだけで十分な強度が得られる。なお、前記突起部6aは端板6をプレス加工などすることにより容易に形成することができる。プレス加工の他に、切削加工や溶接などの接合によって形成することも可能である。また、本実施例1では、前記突起部6aを断面が四角形の形状としているが、他の形状としても良い。
なお、前記回転子1の組立て時に、前記永久磁石3を前記突起部(位置決め部)6a間に容易に挿入できるようにするために、端板6に形成した前記突起部6aにおける永久磁石3の挿入側をテ―パ部に構成することが好ましい。前記突起部6aに、このようなテ―パ部を設けることにより、回転子1の組立てを容易に行うことができる。
本実施例では、前記端板6の材質は、非磁性体であるため、端板6に形成されている前記突起部6aも非磁性体となる。
次に、本実施例1において、前記巻線52(図8参照)に過電流が流れた時の減磁磁界の流れについて、図3を用いて説明する。図3は本発明の永久磁石電動機の実施例1の要部の構成を示す部分断面図で、前述した図12と同様に、過電流発生時における固定子1スロットと回転子1極分の部分での減磁磁界の流れを示している。
図3において、1は回転子、50は固定子で、この固定子50の巻線52に過電流が流れると、回転子1に設けた永久磁石3の磁界の向きと逆向きの磁界(減磁磁界)10(10a,10b)が図3に太い矢印で示すように発生する。前記減磁磁界10は、永久磁石3が挿入された前記磁石挿入孔4の空隙8を避けて回転子電磁鋼板を通る。10aは永久磁石3を通る減磁磁界、10bは磁石挿入孔4の外側(回転子外径側)を通る減磁磁界である。これら減磁磁界10a,10bのうち、永久磁石3を通る減磁磁界10aは永久磁石3の減磁を引き起こす。
しかし、本実施例においては、減磁磁界10が回転子1に印加されると、永久磁石3が挿入された磁石挿入部4の空隙8は、電磁鋼板2よりも磁束が通り難いため、磁束は前記空隙8避けて回転子外径側を通る減磁磁界10bとなる。また、永久磁石3の位置決めと固定のために設けた端板6の突起部6aは非磁性体のため、磁束が通り難くなり、突起部6aを通る減磁磁界は発生しない。従って、本実施例においては、永久磁石3の減磁を引き起こす減磁磁界は図3の10aのみとなり、図12で説明した突起部2aを通過する減磁磁界10cは発生しないので、永久磁石3の減磁を抑制することができる。
このように、本実施例の永久磁石電動機100では、回転子電磁鋼板2には突起部2a(図12など参照)が設けられておらず、永久磁石3の位置決めは非磁性体の端板6に形成した突起部6aで行うようにしているから、突起部6aを通る減磁磁界が発生するのを抑制できる。即ち、端板6の突起部6aは非磁性体であり磁束が通り難いため、この突起部6aは磁束が通り難い前記空隙8と同様の存在となる。従って、前記磁石挿入孔4は減磁磁界10を通し難い構造となるため、減磁耐力を向上できる永久磁石電動機100を得ることができる。
これにより、過電流時に固定子50で発生する減磁磁界10が回転子1に印加されても、減磁磁界10が端板6の突起部6aを通り難くなるから、従来のように、突起部を通る減磁磁界が永久磁石3を通ることが起き難い。従って、端板6に永久磁石3を位置決めするための突起部6aを設けても、永久磁石3の減磁を防ぐことができ、永久磁石3の減磁耐力を向上できる。
本発明の永久磁石電動機の実施例2を図4及び図5により説明する。図4は本実施例2を示す回転子の平面図(上面図)、図5は図4のB−B線矢視断面図で、上記実施例1の図2に相当する図であり、回転子に形成された磁石挿入孔の部分の構成を説明する断面図である。なお、図1〜図3で説明した実施例1と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示しており、同様の部分についてはそれらの説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
本実施例2においても、端板6を非磁性体とし、回転子電磁鋼板2に形成された磁石挿入孔4に対応する位置の前記端板6に、前記永久磁石3を位置決めするための突起部(位置決め部)を形成している点では実施例1と同様である。本実施例2が上記実施例1と異なる点は、本実施例2の端板6に形成した突起部6bは、プレス加工により、端板6の一部を前記磁石挿入孔4側に変形させて、半球状の前記突起部6bとした点である。
図4、図5において、6はプレス加工により製作された端板で、この端板6をプレス加工する際、前記半球状の突起部6bも同時に形成されるように構成した金型を用いると良い。即ち、前記磁石挿入孔4側に突出するように前記突起部6bを形成するために、前記端板6の一方側(反磁石挿入孔側)から前記半球状の突起部6bを形成するための凸部を備えた金型を押し付け、端板6の磁石挿入孔4側に半球状の突起部6bが形成されるようにする。前記端板6の金型が押し付けられる前記一方側には凹部6b´が形成される。
このように、前記永久磁石3を位置決めするために前記端板6に形成する位置決め部を、半球状の突起部6bとすることにより、プレス加工で容易に製作することが可能となる。
また、前記永久磁石3は、前記磁石挿入孔4側に突出する突起部6bにより挟み込まれて位置決めされ固定される。本実施例でも、前記端板6の突起部6bにより前記永久磁石3の位置決め固定をするので、この永久磁石3は前記回転子電磁鋼板2の上端部側と下端部側のみで位置決めされることになる。
本実施例2においても、前記端板6の材質は非磁性体であり、従って、前記端板6にプレス加工により一体で形成された前記突起部6bも非磁性体となり、磁束が通り難いため、上記図3で説明したように、前記磁石挿入孔4は減磁磁界10を通し難い構造となる。このため、本実施例2においても、上記実施例1と同様に減磁耐力を向上できる永久磁石電動機を得ることができる。
また、本実施例では、前記端板6に形成する突起部6bを半球状としているので、上記実施例1で説明した突起部6aにテ―パ部を設けた場合と同様に、回転子1の組立て時に、永久磁石3の前記突起部6b間へ挿入する際、永久磁石3の角部が突起部6bに引っ掛かり難くなり、永久磁石3を容易に挟み込んで位置決めすることができる。
なお、上述した実施例2では、前記端板6に形成する突起部6bを半球状としたが、必ずしも半球状である必要はなく、突起部6bの断面が楕円形状や台形など他の形状としても良い。
本発明の永久磁石電動機の実施例3を図6及び図7により説明する。図6は本実施例3を示す回転子の平面図(上面図)、図7は図6のC−C線矢視断面図で、上記実施例1の図2に相当する図であり、回転子に形成された磁石挿入孔の部分の構成を説明する断面図である。なお、図1〜図5で説明した実施例1や実施例2と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示しており、同様の部分についてはそれらの説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
本実施例3においても、端板6を非磁性体とし、回転子電磁鋼板2に形成された磁石挿入孔4に対応する位置の前記端板6に、前記永久磁石3を位置決めするための突起部(位置決め部)を形成している点では上記実施例1や実施例2と同様である。また、本実施例3においても、上記実施例2と同様に、プレス加工により、前記端板6に突起部を形成することも同様である。
本実施例3が上記実施例1や2と異なる点は、プレス加工により、端板6の一部を前記磁石挿入孔4側に折り曲げ変形させて形成したツメ状の突起部6cとした点である。
図6、図7において、6はプレス加工により製作された端板で、この端板6をプレス加工する際、前記ツメ状の突起部6cも同時に形成されるように構成した金型を用いる。
即ち、前記磁石挿入孔4側に突出するように前記ツメ状の突起部6bが形成されるように、永久磁石3を位置決め固定する位置に相当する前記端板6の部分に、予め切れ込み部を設けておく。そして、プレス加工時に、前記切れ込み部が前記磁石挿入孔4側に折り曲げられるように形成された金型を使用して、プレス加工することにより、前記磁石挿入孔4側に突出するツメ状の突起部6cに成形することができる。
なお、このプレス加工時に前記ツメ状の突起部6cを形成するため、前記突起部6の幅に相当する分だけ前記端板6に貫通孔6c´形成される。このため、図6に示す平面図では永久磁石3の一部が見えている。しかし、前記貫通孔6c´の幅は前記永久磁石3の厚さよりも小さいため、前記端板6により前記永久磁石3を軸方向に位置決めすることができる。
このように、前記永久磁石3を位置決めするために前記端板6に形成する位置決め部を、ツメ状の突起部6cとすることにより、プレス加工で製作することが可能となる。また、前記永久磁石3は、前記磁石挿入孔4側に突出するツメ状の突起部6cにより挟み込まれて位置決めされ、永久磁石3の左右方向にも固定される。
本実施例でも、前記端板6に形成したツメ状の突起部6cにより、前記永久磁石3の位置決め固定をするので、この永久磁石3は前記回転子電磁鋼板2の上端部側と下端部側のみで位置決めされる。また、本実施例3においても、前記端板6の材質は非磁性体であり、前記端板6にプレス加工により一体で形成された前記ツメ状の突起部6cも非磁性体となり、磁束が通り難い。このため、上記図3で説明したように、前記磁石挿入孔4は減磁磁界10を通し難い構造となるため、本実施例3においても、上記実施例1と同様に減磁耐力を向上できる永久磁石電動機を得ることができる。
なお、上述した各実施例では、永久磁石3の位置決めするための位置決め部材を非磁性体の端板に設けるようにしたが、これに代えて、前記回転子電磁鋼板2に形成されている前記磁石挿入孔4に、前記永久磁石3を位置決めするための非磁性体で構成された位置決め部材を挿入して設け、この位置決め部材により永久磁石の位置決めをするように構成しても良い。
以上述べた本発明の各実施例によれば、永久磁石を位置決め固定する突起部などの位置決め部を、電磁鋼板ではなく、非磁性体の端板に形成するか、或いは回転子電磁鋼板に形成された前記磁石挿入孔に、前記永久磁石を位置決めするための非磁性体で構成された位置決め部材を設けている。従って、減磁磁界による永久磁石の減磁を低減させることができ、減磁耐力を向上することのできる永久磁石電動機を得ることができる効果がある。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
更に、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1:回転子、2:回転子電磁鋼板、2a:突起部、
3:永久磁石、4:磁石挿入孔、
6:端板、6a:突起部、6b:半球状の突起部、6b´:凹部、
6c:ツメ状の突起部、6c´:貫通孔、
7:シャフト用孔、8:空隙、
10:減磁磁界、10a:永久磁石を通る減磁磁界、
10b:回転子外径側を通る減磁磁界、10c:突起部を通る減磁磁界、
50:固定子、51:ティース部、52:巻線、
53:固定子スロット、54:固定子電磁鋼板、55:ギャップ、
100:永久磁石電動機。

Claims (8)

  1. 周方向に沿って複数のスロットが形成された固定子電磁鋼板及び前記複数のスロットに設けられた巻線を有する固定子と、内部に永久磁石を埋め込んで構成された回転子を備え、前記回転子は、周方向に沿って複数の磁石挿入孔が形成された回転子電磁鋼板、前記複数の磁石挿入孔に挿入された複数の永久磁石及び前記回転子電磁鋼板を両端面で挟み込む端板を備え、前記磁石挿入孔には、前記永久磁石の側方両側に各々空隙が形成されている永久磁石電動機において、
    前記端板は非磁性体で構成すると共に、前記回転子電磁鋼板に形成された前記磁石挿入孔に対応する位置の前記端板に、前記永久磁石を位置決めするための位置決め部を形成している
    ことを特徴とする永久磁石電動機。
  2. 請求項1に記載の永久磁石電動機において、
    前記位置決め部は、前記端板の前記磁石挿入孔側に形成された突起部であり、前記永久磁石は前記突起部を介して位置決めされることを特徴とする永久磁石電動機。
  3. 請求項2に記載の永久磁石電動機において、
    前記端板に形成された前記突起部はプレス加工により成形されていることを特徴とする永久磁石電動機。
  4. 請求項3に記載の永久磁石電動機において、
    前記位置決め部は、前記端板の一部を前記磁石挿入孔側に変形させて形成された半球状の突起部であり、前記永久磁石は前記半球状の突起部を介して位置決めされることを特徴とする永久磁石電動機。
  5. 請求項3に記載の永久磁石電動機において、
    前記位置決め部は、前記端板の一部を前記磁石挿入孔側に折り曲げて形成されたツメ状の突起部であり、前記永久磁石は前記ツメ形状部を介して位置決めされることを特徴とする永久磁石電動機。
  6. 請求項1に記載の永久磁石電動機において、
    前記回転子の組立て時に、前記永久磁石の前記位置決め部への挿入を容易にするために、前記端板に形成した前記位置決め部における前記永久磁石の挿入側に、テ―パ部を設けていることを特徴とする永久磁石電動機。
  7. 周方向に沿って複数のスロットが形成された固定子電磁鋼板及び前記複数のスロットに設けられた巻線を有する固定子と、内部に永久磁石を埋め込んで構成された回転子を備え、前記回転子は、周方向に沿って複数の磁石挿入孔が形成された回転子電磁鋼板、前記複数の磁石挿入孔に挿入された複数の永久磁石及び前記回転子電磁鋼板を両端面で挟み込む端板を備え、前記磁石挿入孔には、前記永久磁石の側方両側に各々空隙が形成されている永久磁石電動機において、
    前記回転子電磁鋼板に形成された前記磁石挿入孔に、前記永久磁石を位置決めするための非磁性体で構成された位置決め部材を設けている
    ことを特徴とする永久磁石電動機。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の永久磁石電動機において、前記端板或いは前記位置決め部材は、非磁性体であるステンレス鋼或いはアルミニウムで構成されていることを特徴とする永久磁石電動機。
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