JP2016003707A - 作業車両 - Google Patents

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康平 小倉
晃史 黒田
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Abstract

【課題】無段変速装置を備えた作業車両において、オペレータが足を用いて車速を微調整することができる構成を提供する。【解決手段】トラクタは、エンジンと、油圧式のHMTと、前輪及び後輪と、ポテンショメータと、変速装置制御部と、を備える。油圧式のHMTは、エンジンの出力を変速する。前輪及び後輪は、HMTの出力を用いて車体を走行させる。ポテンショメータは、クラッチペダルの踏込み量を検出する。変速装置制御部は、ポテンショメータが検出した踏込み量に基づいて、目標車速を算出し、当該目標車速に基づいて車速を変化させる制御を行う。【選択図】図6

Description

本発明は、エンジンの出力を無段変速装置で変速して走行を行う作業車両に関する。
従来から、トラクタ等の作業車両において、圃場内をスムーズに走行させるため等に油圧式の無段変速装置を備える構成が知られている。特許文献1はこの種の無段変速装置を開示し、特許文献2は無段変速装置を備える作業車両を開示する。
特許文献1の無段変速装置は、HST(静油圧式無段変速機)と、遊星歯車式の差動装置と、を備えたHMT(油圧−機械式変速機)である。この無段変速装置は、エンジンの出力がHSTによって変速されるモードと、エンジンの出力がHST及び遊星歯車によって変速されるモードと、を有している。これらのモードは、HMTが備えるクラッチによって切り替えられる。なお、作業車両のクラッチペダルが踏み込まれた場合、エンジンの出力が車輪側へ伝達されないようにクラッチが制御される。
特許文献2の作業車両は、ブレーキペダルの踏込み量(操作位置)を検出する。この作業車両は、ブレーキペダルの踏込み量が大きくなるに従って無段変速装置を低速側に変化させる。
特許第4439183号公報 特許第5027596号公報
ところで、オペレータは、作業車両の後方に作業機(アタッチメント)を取り付ける場合、後方の作業機を見ながら作業車両を後退させて位置合わせを行う必要がある。このときオペレータは、体を反転させて後方を確認しているため、変速レバーを用いて車速の微調整を行うことが困難となる。また、作業車両が畦際を走行しながら作業を行う場合、作業機を操作しつつ畦との位置関係を確認する必要があるため、変速レバーによる車速の微調整が困難となる。
ここで、機械式の変速装置を備えるトラクタは、クラッチペダルの踏込み量を調整することで車速を微調整することができる(いわゆる半クラッチ)。一方、特許文献1及び2のように、油圧式の無段変速装置を備えるトラクタの場合、半クラッチを行うことができないので、オペレータは、足を用いて車速を微調整することができない。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、無段変速装置を備えた作業車両において、オペレータが足を用いて車速を微調整することができる構成を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の作業車両が提供される。即ち、この作業車両は、エンジンと、無段変速装置と、走行部と、踏込み量検出部と、制御部と、を備える。前記無段変速装置は、油圧式であり前記エンジンの出力を変速する。前記走行部は、前記無段変速装置の出力により車体を走行させる。前記踏込み量検出部は、クラッチペダル又はブレーキペダルの踏込み量を検出する。前記制御部は、前記踏込み量検出部が検出した前記踏込み量に基づいて、当該踏込み量が大きくなるに従って低速になる目標車速を算出し、当該目標車速に基づいて車速を変化させる制御を行う。
これにより、クラッチペダル又はブレーキペダルは足で操作できるので、変速レバーを操作しにくい状況においても作業車両の速度を調整することができる。従って、作業機の着脱時又は畦際の作業時においても簡単な操作で作業車両の速度を微調整することができる。
前記の作業車両においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記踏込み量検出部は、前記クラッチペダル又はブレーキペダルの踏込み量を検出する。前記制御部は、前記踏込み量が所定の閾値以上になった場合に、前記エンジンから前記走行部に伝わる動力を遮断する。
これにより、オペレータは、クラッチペダル又はブレーキペダルを用いて、半クラッチと同様の操作感覚で車速を微調整することができる。
前記の作業車両においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記踏込み量に対応する車速が予め設定されている。前記制御部は、前記踏込み量検出部が検出した前記踏込み量に対応する車速を前記目標車速として制御を行う。
これにより、踏込み量のみに応じて車速が定まるので、オペレータは、踏込み量と車速の対応関係を感覚的に掴むことで、所望の車速を容易に実現できる。
前記の作業車両においては、車速を指示する操作が可能な車速操作部を備える。前記制御部は、前記踏込み量検出部が検出した前記踏込み量に加え、前記車速操作部の指示内容及びエンジン回転速度のうち少なくとも何れかに基づいて車速を決定し、決定された車速を前記目標車速として制御を行う。
これにより、オペレータの指示やエンジンの状態等を考慮した妥当性の高い車速で作業車両を走行させることができる。
本発明の第1実施形態に係るトラクタの側面図。 トラクタの動力伝達経路を示すスケルトン図。 キャビンに設けられている操作具を示す平面図。 HMTを制御する構成を示すブロック図。 変速装置制御部が行う車速調整制御を示すフローチャート。 クラッチペダルの踏込み量と、ペダル調整車速と、の関係性を示すグラフ。 クラッチペダルの踏込み量に応じて車速が変化する様子を示す図。 第2実施形態に係るトラクタの動力伝達経路を示すスケルトン図。
次に図面を参照して発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る作業車両としてのトラクタ10の側面図である。
トラクタ10は、農業作業用の作業車両であり、ロータリ、ローダ、プラウ、ボックススクレーパー等の各種の作業機(アタッチメント)を必要に応じて装着し、作業機を用いた各種の作業を行うことができる。なお、以下の説明では、単に「左側」「右側」等というときは、トラクタ10が前進する方向に向かって左側及び右側を意味するものとする。
図1に示すように、トラクタ10は、車体11と、左右一対の前輪(走行部)12と、左右一対の後輪(走行部)13と、を備える。車体11の前部にはボンネット14が配置されており、当該ボンネット14の内部にはエンジン15が配置されている。
左右一対の後輪13の間には、ミッションケース16が配置されている。エンジン15の出力は、このミッションケース16内の油圧−機械式変速装置(以下、HMT)17によって変速されて、後輪13へ伝達される。なお、HMT17の詳細については後述する。
ミッションケース16の後部には、ロワーリンク18、トップリンク19、及びPTO軸20が配置されている。また、ミッションケース16の上部には、作業機用昇降機構21が取り付けられている。作業機は、ロワーリンク18及びトップリンク19に連結され、PTO軸20によって駆動される。また、作業機用昇降機構21は、連結した作業機を昇降することができる。
ミッションケース16の上方であってボンネット14の後方には、オペレータ(運転者)が搭乗するためのキャビン22が配置されている。キャビン22の内部には、運転座席70が設けられており、運転座席70の近傍にはオペレータが操作するための多数の操作具が設けられている。オペレータは、この操作具を操作することによって、トラクタ10の走行及び各種のアタッチメントの操作等を行う。なお、この操作具の詳細については後述する。
次に、本実施形態の駆動伝達経路、特にHMT(無段変速装置)17の構成について図2を参照して説明する。図2は、トラクタ10の動力伝達経路を示すスケルトン図である。HMT17は、HST(静油圧式無段変速機)30と、遊星歯車機構40と、を備える。
HST30は、油圧ポンプ31と、油圧モータ32と、を備える。油圧ポンプ31は、エンジン出力軸15aを介してエンジン15の出力が伝達されることで、作動油を吐出する。油圧ポンプ31は、可動斜板31aを備え、この可動斜板31aの傾斜角度に応じて、吐出する作動油の流量が変化する。油圧モータ32は、油圧ポンプ31が吐出した作動油によって駆動される。油圧モータ32の出力は、モータ出力軸32aを介して遊星歯車機構40へ伝達される。
この構成により、可動斜板31aの傾斜角度を制御することにより、エンジン15の出力を変速して遊星歯車機構40へ伝達することができる。
遊星歯車機構40は、サンギヤ41と、インターナルギヤ42と、キャリヤ43と、プラネタリギヤ44と、複数のギア及び伝達軸と、を備える。
エンジン15の出力は、エンジン出力軸15aを介してギヤ45へ伝達される。ギヤ45へ伝達された動力は、ギヤ46及びサンギヤ41を介してプラネタリギヤ44へと伝達される。一方、HST30の出力は、モータ出力軸32a、ギア47及び内周と外周に歯が形成されたインターナルギヤ42を介してプラネタリギヤ44へ伝達される。
このようにプラネタリギヤ44には、2つの経路から動力が伝達される。プラネタリギヤ44は、プラネタリ軸を中心として自転するとともに、HMT出力軸48を中心として公転する。プラネタリギヤ44の自転による動力は、ギヤ49へ伝達される。プラネタリギヤ44の公転による動力は、キャリヤ43へ伝達される。なお、ギヤ49へ伝達された動力は高速側の動力として用いられ、キャリヤ43へ伝達された動力は低速側の動力として用いられる。
遊星歯車機構40は、高速側クラッチ51と低速側クラッチ52とを備える。高速側クラッチ51は、ギヤ49からHMT出力軸48へ動力を伝達するか遮断するかを切替可能である。低速側クラッチ52は、キャリヤ43からHMT出力軸48へ動力を伝達するか遮断するかを切替可能である。なお、高速側クラッチ51と低速側クラッチ52の両方が動力を遮断することで、エンジン15の出力が後輪13側へ伝達されない。
また、キャリヤ43へ伝達された動力は、ギヤ53及びギヤ54を介して、リバースギア55へと伝達される。高速側クラッチ51及び低速側クラッチ52がともに動力を遮断している状態において、リバースクラッチ56によりリバースギア55とHMT出力軸48とが接続された場合、リバースギア55の動力がHMT出力軸48へと伝達される。これにより、HMT出力軸48を逆方向に回転することができる。
このように、エンジン15の出力とHST30の出力は、遊星歯車機構40において合成され、当該合成された出力がHMT出力軸48へ伝達される。
また、遊星歯車機構40よりも動力伝達方向の下流側には、副変速装置60と、デフ機構65と、が配置される。副変速装置60は、遊星歯車機構40から伝達される動力を変速する。副変速装置60は、ギア径が異なる2つのギア61,62と、副変速クラッチ63と、を備えている。副変速クラッチ63は、ギア61により動力を伝達する状態と、ギア62により動力を伝達する状態と、を切り換えることで変速を行う。副変速装置60において変速された動力は、副変速出力軸64を介してデフ機構65へと伝達される。
デフ機構65は、副変速装置60から伝達される動力を左右に分配する。デフ機構65によって分配された動力は、それぞれ左右の後輪13へと伝達される。
次に、図3及び図4を参照して、キャビン22の内部に配置される操作具について説明する。図3は、キャビン22に設けられている操作具を示す平面図である。図4は、HMT17を制御する構成を示すブロック図である。
図3に示すように、キャビン22の内部には、運転座席70が配置されている。運転座席70の右側方には、変速レバー(車速操作部)71と、速度調整ダイヤル(車速操作部)72と、が配置されている。また、トラクタ10は、図4に示すように、変速レバーセンサ71aと、ダイヤルセンサ72aと、HMT17を制御する変速装置制御部(制御部)100と、を備えている。
変速レバー71は、トラクタ10の設定車速(最高車速)を設定するための操作具である。変速レバー71は、前後方向にスライド可能に構成されている。変速レバーセンサ71aは、変速レバー71の位置を検出して、変速装置制御部100へ出力する。変速装置制御部100は、入力された内容に基づいて可動斜板31aの傾斜角度を変更して変速を行う。
速度調整ダイヤル72は、変速レバー71で設定した設定車速を調整するための操作具である。本実施形態の速度調整ダイヤル72は、低速と高速の2段階の調整が可能であるが、車速を無段階に調整可能であっても良い。ダイヤルセンサ72aは、速度調整ダイヤル72の設定が低速か高速かを検出して変速装置制御部100へ出力する。変速装置制御部100は、入力された内容に基づいて副変速クラッチ63を制御して、車体11を設定車速で走行させる。
運転座席70の下方には、クラッチペダル73と、ブレーキペダル74と、が配置されている。また、トラクタ10は、ポテンショメータ(踏込み量検出部)73aと、クラッチペダルスイッチ73bと、ブレーキペダルスイッチ74aと、を備えている。
クラッチペダル73は、エンジン15の出力が後輪13側へ伝達される伝達状態と当該出力が遮断される遮断状態とを切り替えるための操作具である。ポテンショメータ73aは、クラッチペダル73の踏込み量を検出して変速装置制御部100へ出力する。クラッチペダルスイッチ73bは、クラッチペダルの73の踏込み量が閾値(詳細には後述の第2閾値)以上か否かを検出して変速装置制御部100へ出力する。変速装置制御部100は、クラッチペダル73の踏込み量(回転角度)に応じて高速側クラッチ51及び低速側クラッチ52を制御することで、伝達状態と遮断状態とを切り替える。また、本実施形態の変速装置制御部100は、クラッチペダル73の踏込み量に応じて可動斜板31a、高速側クラッチ51、及び低速側クラッチ52等を制御して、車速を調整する。このときエンジン回転数を調整しても良い。クラッチペダル73の踏込み量に応じてどのように車速を調整するかは後述する。
ブレーキペダル74は、左ブレーキペダルと右ブレーキペダルから構成されており、それぞれ左後輪と右後輪に配置されたブレーキを動作させて制動を行うことができる。なお、左右の後輪を別々に制動する必要がない場合には、左ブレーキペダルと右ブレーキペダルは図略の連結プレートで連結される。ブレーキペダルスイッチ74aは、ブレーキペダル74の踏込み量が所定以上か否かを検出して変速装置制御部100へ出力する。変速装置制御部100は、ブレーキペダル74の踏込み量が所定以上の場合、可動斜板31aの目標値を中立位置(車速ゼロに相当する角度)として当該可動斜板31aを制御することで制動を行う。なお、可動斜板31aの角度は、センサにより検出しても良いし、車速とエンジン回転数の比から推定しても良い。
運転座席70の前方には、オペレータがトラクタ10の進行方向を切り替えるためのステアリング75が配置されている。ステアリング75の近傍には、リバーサレバー76と、作業機昇降レバー77と、が配置されている。また、トラクタ10は、リバーサレバースイッチ76aを備えている。
リバーサレバー76は、トラクタ10の前進と後進を切り替えるための操作具である。リバーサレバースイッチ76aは、リバーサレバー76の位置が前進位置か後進位置かを検出して変速装置制御部100へ出力する。変速装置制御部100は、入力された内容に基づいてリバースクラッチ56を切り替えることで、トラクタ10の前進と後進を切り替える。
作業機昇降レバー77は、作業機の上昇及び下降を行うための操作具である。オペレータが作業機昇降レバー77を操作すると、当該操作は図略のセンサによって検出される。このセンサが出力する検出結果に応じて作業機用昇降機構21が動作することで、作業機を昇降させることができる。
また、変速装置制御部100には、車速センサ78から車速が入力されるとともに、エンジン回転数センサ79からエンジン回転数(エンジン回転速度)が入力される。
次に、図5から図7を参照して、クラッチペダル73の踏込み量(以下、踏込み量)に基づいて車速を調整する制御(以下、車速調整制御)について説明する。図5は、変速装置制御部100が行う車速調整制御を示すフローチャートである。
変速装置制御部100は、ポテンショメータ73aから踏込み量を取得すると(S101)、踏込み量が第1閾値以上か否かを判定する(S102)。第1閾値は、今回の制御を行うか否かを定める閾値(換言すればクラッチペダル73の遊び部分を定める値)である。従って、第1閾値は、踏込み量が比較的小さい値であることが好ましい。変速装置制御部100は、踏込み量が第1閾値より小さいと判定した場合、例えば所定時間後に再びS101の処理を行う。
変速装置制御部100は、踏込み量が第1閾値以上と判定した場合、踏込み量が第2閾値以上か否かを判定する(S103)。この閾値は、クラッチの伝達状態と遮断状態とを切り替えるための値であるので、踏込み量が比較的大きい値(踏込み量の限界値の少し手前)であることが好ましい。
変速装置制御部100は、踏込み量が第2閾値より小さい場合、車速調整制御を行う。初めに、変速装置制御部100は、踏込み量に基づいてペダル調整車速を算出する(S104)。ペダル調整車速とは、踏込み量に応じて算出される車速である。変速装置制御部100は、踏込み量と、ペダル調整車速と、の対応関係(図6に示すグラフの内容)を記憶する。この対応関係は予め設定されているが、トラクタ10のメーカ又はオペレータの設定により値を変更することができる。
車速調整制御は、踏込み量が第1閾値から第2閾値の間にあるときに行うため、この範囲の踏込み量についてペダル調整車速が設定されている。図6のグラフに示すように、踏込み量が大きくなるに従ってペダル調整車速が小さくなるように設定されている。なお、本実施形態では、踏込み量とペダル調整車速が比例関係(傾きが一定)であるが、傾きが変化するように対応関係を定めても良い。また、この対応関係を連続的に変化させず、段階的に(階段状に)変化させても良い。変速装置制御部100は、検出した踏込み量に対応するペダル調整車速を算出して記憶する。
次に、変速装置制御部100は、ペダル調整車速が、変速レバー71等により設定された設定車速より小さいか否かを判定する(S105)。変速装置制御部100は、ペダル調整車速が設定車速よりも小さい場合、ペダル調整車速を目標車速としてHMT17を制御する(S106)。また、変速装置制御部100は、ペダル調整車速が設定車速以上である場合、ペダル調整車速を目標車速としてHMT17を制御する(S107)。変速装置制御部100には、現在の車速が車速センサ78から入力されているので、例えばフィードバック制御により現在の車速を目標車速に近づける。なお、ここで決定される目標車速は、例えば10km/h以下又は5km/h以下であることが好ましい。
これにより、オペレータが設定した設定車速を超えることを確実に防止できる。そのため、オペレータの想定より車速が速くなって作業に失敗したり違和感を覚えたりすることを防止できる。
その後、変速装置制御部100は、再びS101以降の処理を行い目標車速を更新して車速を調整する。以上により、HMT17を備える場合においてもクラッチペダル73を用いて半クラッチと同様の操作感を実現できる。
また、変速装置制御部100は、S103の判断において踏込み量が第2閾値より大きいと判定した場合、クラッチペダルスイッチ73bのスイッチがONかOFFかを判定する(S108)。上述のようにクラッチペダルスイッチ73bは、踏込み量が第2閾値より大きい場合にONとなる。従って、通常はクラッチペダルスイッチもONとなるはずである。この場合、変速装置制御部100は、高速側クラッチ51及び低速側クラッチ52を制御して、遮断状態に切り替える(クラッチをOFFにする、S109)。
一方、クラッチペダルスイッチ73bがOFFの場合、ポテンショメータ73a又はクラッチペダルスイッチ73bの少なくとも何れかに異常があると判定する(S110)。この場合、トラクタ10は、その旨をユーザに通知してフェイルセーフモードに移行しても良い。また、その他の手段により異常がある方のセンサを特定できる場合は、異常がない方のセンサのみに基づいてクラッチの制御を行っても良い。
以上のように、踏込み量を検出するセンサを複数備えることで、何れかのセンサの異常を判定できる。なお、クラッチペダルスイッチ73bは省略しても良いし、2つ以上備える構成であっても良い。クラッチペダルスイッチ73bを2つ以上備える場合、例えば第1閾値と第2閾値とを検出させることができる。
次に、図7を参照して、クラッチペダル73の踏込み量を変化させたときの車速の変化について説明する。図7は、クラッチペダルの踏込み量に応じて車速が変化する様子を示す図である。図7は、縦軸が車速であり横軸が時間である。また、横軸には、時間帯A〜Fが記載されており、その下方には各時間帯における踏込み量が記載されている。
時間帯Aでは、踏込み量が第1閾値未満なので車速調整制御を行わない。そのため、変速レバー71及び速度調整ダイヤル72で設定した設定車速と実際の車速が一致している。その後、オペレータがクラッチペダル73を踏み込むことで、車速調整制御が行われ、車速を低下させる処理が行われる。時間帯Bでは踏込み量が小さいので車速が速く、時間帯Cでは踏込み量が大きいので車速が遅い。時間帯Dでは、更にクラッチペダル73が踏み込まれて踏込み量が第2閾値以上となっているので遮断状態(クラッチがOFF)となる。
その後、クラッチペダル73が少し離されることで踏込み量が第2閾値より小さくなり、伝達状態(クラッチがON)となる。時間帯Eでは、踏込み量が時間帯Bと時間帯Cの間にあるので、車速も時間帯Bと時間帯Cの間にある。時間帯Fでは、クラッチペダル73が離されて踏込み量が第1閾値未満となり、車速調整制御が行われない(設定車速で走行する)。このように、オペレータは、クラッチペダル73の踏込み量を調整することで、半クラッチのように車速を微調整することができる。
次に、第1実施形態の変形例について説明する。第1実施形態では、ペダル調整車速が設定車速より小さい場合、踏込み量のみに基づいて目標車速が定まるが、他の値を考慮して目標車速を算出しても良い。考慮する値としては、例えば設定車速又はエンジン回転数を挙げることができる。
設定車速を考慮する場合、例えば踏込み量に基づいて補正割合(0〜1までの所定の値)を算出する。この補正割合は、踏込み量が大きくなるに従って値が小さくなる。変速装置制御部100は、設定車速に補正割合を掛けた値を目標車速とする。これにより、踏込み量に応じて車速が低くなる構成が実現できる。
また、例えば設定車速に基づいて補正係数を算出し、この補正係数に、上記実施形態で求めたペダル調整車速を積算することで、目標車速を算出しても良い。
また、エンジン回転数を考慮する場合、例えばエンジン回転数に基づいて補正係数を算出し、この補正係数に、上記実施形態で求めたペダル調整車速を積算することで、目標車速を算出することができる。なお、設定車速及びエンジン回転数を用いる方法は任意であり、適宜変更することができる。
また、上記では、クラッチペダル73の踏込み量に基づいて車速を制御したが、ブレーキペダル74に踏込み量に基づいて同様の制御を行うことができる。この場合、ブレーキペダル74にポテンショメータ等の踏込み量検出部を配置する。また、ブレーキペダル74が所定の閾値以上踏み込まれた場合は、エンジン15から後輪13へ伝達される動力を遮断しつつドラムブレーキ等の機械的な制動装置を用いてトラクタ10を停止させることができる。変速装置制御部100は、ブレーキペダル74の踏込み量に基づいて上記と同様に車速の制御を行う。なお、クラッチペダル73及びブレーキペダル74の何れか一方のみの踏込み量に基づいて車速を制御しても良いし、クラッチペダル73及びブレーキペダル74の両方の踏込み量に基づいて車速を制御しても良い。
次に、図8を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態の説明において上記実施形態と同一又は類似する構成には、図面に同じ符号を付して説明を簡略化することがある。
第2実施形態の変速装置82は、遊星歯車機構を用いずに変速を行う油圧−機械式の無段変速装置である。なお、変速装置82は、静油圧式の無段変速装置(HST)であっても良い。変速装置82は、エンジン15の動力が入力される入力軸81と、この入力軸の外側に配置される筒状の出力軸83と、を備えるインライン式の変速装置である。
出力軸83の出力は、ギア84及び正転ギア85を介して前進用クラッチ86へ伝達される。また、出力軸83の出力は、ギア84、カウンタ軸87、及びリバースギア88を介して後進用クラッチ89へ伝達される。これらの前進用クラッチ86及び後進用クラッチ89を制御することで、伝達軸90の回転方向を切り替えることができる。
副変速装置60は、本実施形態と同様に径の異なるギア61,62を備えており、何れかのギアを介して伝達軸90の動力を副変速軸92へ伝達する。副変速軸92へ伝達された動力は、デフ機構65を介して後輪13へ伝達されるとともに、図略の前輪用のデフ機構を介して前輪12へ伝達される。
以上に説明したように、本実施形態のトラクタ10は、エンジン15と、油圧式のHMT17と、前輪12及び後輪13と、ポテンショメータ73aと、変速装置制御部100と、を備える。油圧式のHMT17は、エンジン15の出力を変速する。前輪12及び後輪13は、HMT17の出力を用いて車体11を走行させる。ポテンショメータ73aは、クラッチペダル73の踏込み量を検出する。変速装置制御部100は、ポテンショメータ73aが検出した踏込み量に基づいて、目標車速を算出し、当該目標車速に基づいて車速を変化させる制御を行う。
これにより、クラッチペダル73は足で操作できるので、変速レバー71又は速度調整ダイヤル72を操作しにくい状況においてもトラクタ10の速度を調整することができる。従って、作業機の着脱時又は畦際の作業時においても簡単な操作でトラクタ10の速度を微調整することができる。
また、本実施形態のトラクタ10は、ポテンショメータ73aは、クラッチペダルの踏込み量を検出する。変速装置制御部100は、踏込み量が所定の閾値以上になった場合に、エンジン15から前輪12又は後輪13に伝わる動力を遮断する。
これにより、クラッチペダルの踏込み量に基づいて車速を制御するため、オペレータは、半クラッチと同様の操作感覚で車速を微調整することができる。
また、本実施形態のトラクタ10は、踏込み量に対応する車速が予め設定されている。変速装置制御部100は、踏込みポテンショメータ73aが検出した踏込み量に対応する車速を目標車速として制御を行う。
これにより、踏込み量のみに応じて車速が定まるので、オペレータは、踏込み量と車速の対応関係を習得することで、所望の車速を容易に実現できる。
以上に本発明の実施形態及び変形例を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
第1実施形態のHMT17は、エンジン15の出力とHST30の出力が遊星歯車機構40において合成され、当該合成された出力がHMT出力軸48へ伝達される。この点、HMT17は、合成された出力をHMT出力軸へ伝達するか、HSTの出力を直接的にHMT出力軸へ出力するかを切替可能な構成であっても良い。
上記では、油圧ポンプ31のみを可変容量型としたが、油圧モータ32を可変容量型としても良いし、油圧ポンプ31及び油圧モータ32の両方を可変容量型としても良い。
上記では、ポテンショメータ73aによりクラッチペダル73又はブレーキペダル74の踏込み量を検出したが、別のセンサ(圧力センサ等)で踏込み量を検出しても良い。
上記では、2つの操作部により設定車速が設定されるが、1つの操作部により設定車速が設定される構成であっても良い。
変速装置制御部100は、ECU(エンジンコントロールユニット)の内部に設けられていても良いし、ECUとは別に設けられていても良い。
本発明は、4輪型のトラクタに限定されず、例えばセミクローラ方式のトラクタに適用することができる。また、トラクタ以外の作業車両(田植機等)にも適用することもできる。
10 トラクタ(作業車両)
11 車体
12 前輪(走行部)
13 後輪(走行部)
15 エンジン
17 HMT(無段変速装置)
30 HST
40 遊星歯車機構
71 変速レバー(車速操作部)
72 速度調整ダイヤル(車速操作部)
73 クラッチペダル
73a ポテンショメータ(踏込み量検出部)
74 ブレーキペダル
100 変速装置制御部(制御部)

Claims (4)

  1. エンジンと、
    前記エンジンの出力を変速する油圧式の無段変速装置と、
    前記無段変速装置の出力により車体を走行させる走行部と、
    クラッチペダル又はブレーキペダルの踏込み量を検出する踏込み量検出部と、
    前記踏込み量検出部が検出した前記踏込み量に基づいて、当該踏込み量が大きくなるに従って低速になる目標車速を算出し、当該目標車速に基づいて車速を変化させる制御を行う制御部と、
    を備えることを特徴とする作業車両。
  2. 請求項1に記載の作業車両であって、
    前記踏込み量検出部は、前記クラッチペダル又はブレーキペダルの踏込み量を検出し、
    前記制御部は、前記踏込み量が所定の閾値以上になった場合に、前記エンジンから前記走行部に伝わる動力を遮断することを特徴とする作業車両。
  3. 請求項1又は2に記載の作業車両であって、
    前記踏込み量に対応する車速が予め設定されており、
    前記制御部は、前記踏込み量検出部が検出した前記踏込み量に対応する車速を前記目標車速として制御を行うことを特徴とする作業車両。
  4. 請求項1又は2に記載の作業車両であって、
    車速を指示する操作が可能な車速操作部を備え、
    前記制御部は、前記踏込み量検出部が検出した前記踏込み量に加え、前記車速操作部の指示内容及びエンジン回転速度のうち少なくとも何れかに基づいて車速を決定し、決定された車速を前記目標車速として制御を行うことを特徴とする作業車両。
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