JP2015536981A - 三環式化合物ならびにその製造および使用方法 - Google Patents

三環式化合物ならびにその製造および使用方法 Download PDF

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Abstract

以下の式で表される三環式化合物ならびにその医薬的に許容される塩、立体異性体、エステルおよびプロドラッグ。(式中、Bは、3〜5員飽和複素環式または飽和炭素環式環等;Dは、5〜6員飽和複素環式または飽和炭素環式環等;Xは、+−C(RD1RD2)−*、+−W1−*等;Yは、結合、*−CH2−#、*−O−#等;W1は、OまたはN(RN1);RB1およびRB2は、各々、水素、フッ素、ヒドロキシル、シアノ等;RE1およびRE2は、各々、水素、ハロゲン、シアノ、C1−3アルキル等;Aは、フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールから選択される環等;RA1は、それぞれ、水素、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、C1−4アルキル等;nは、1または2;RA2は、水素、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ等で表される。)

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2012年11月5日出願の米国特許仮出願第61/722,455号の優先権を主張するものであり、前記仮出願はその全体が参照により本明細書に援用されている。
全世界で11億人以上が過体重であると報告されている。米国だけでも9千万人以上が肥満患者であると推定される。米国では20歳以上の人口の25パーセントが臨床的に肥満であると考えられる。過体重または肥満であることが問題(例えば、動きやすさの制限、劇場または飛行機の座席などの狭い空間での不快感、社会的困難など)をもたらす上に、これらの状態、特に臨床的肥満は、健康の他の側面、すなわち、過体重または肥満に関連づけられる、過体重または肥満によって悪化するまたは誘発される疾患および他の有害な健康状態にも影響を及ぼす。米国における肥満関連状態からの推定死亡数は、年間30万を超える(O’Brienら,Amer J Surgery (2002)184:4S−8S;およびHillら,(1998)Science,280:1371)。
過体重または肥満であることに対する治癒的処置は存在しない。過体重または肥満対象を治療するための旧来の薬物療法、例えば、セロトニンおよびノルアドレナリン作動性再取り込み阻害剤、ノルアドレナリン作動性再取り込み阻害剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、腸リパーゼ阻害剤、または外科手術、例えば胃ステープリングもしくは胃バンディングは、効き目がごく短期間であることまたは有意な再発率をもたらすことが証明されており、そしてさらに患者への有害副作用が証明されている。
MetAP2は、少なくとも一部において、グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素などの特定の新たに翻訳されたタンパク質からアミノ末端のメチオニン残基を酵素により除去することで機能するタンパク質をコードする(Warderら(2008)J Proteome Res7:4807)。MetAP2遺伝子の発現増加はこれまでに種々の形態のがんと関連があるとされてきた。MetAP2の酵素活性を阻害する分子を同定し、種々の腫瘍型(Wangら(2003)Cancer Res.63:7861)および微胞子虫病、リーシュマニア症およびマラリアなどの感染病(Zhangら(2002)J.Biomed.Sci.9:34)の治療における有用性が模索されている。とりわけ、肥満および肥満−糖尿病動物におけるMetAP2の阻害は、一部において、脂肪の酸化を増加させることにより、かつ一部において、食事の消費を減少させることにより体重の減少につながっている(Rupnickら(2002)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 99:10730)。
かかるMetAP2阻害剤は、過度の体脂肪蓄積を有する患者や、2型糖尿病、脂肪肝および心血管疾患をはじめとする体脂肪蓄積に関係づけられる状態を有する患者にとっても(例えば、インスリン抵抗性の改善、肝臓脂質量の低減、および心仕事量の低減により)有用であるかもしれない。それ故、肥満および関連疾患、ならびにMetAP2モジュレータ治療に好適に応答する他の病気の治療に取り組むために、MetAP2を調節することできる化合物が必要とされる。
本発明は、例えば、MetAP2のモジュレータであってもよい化合物、ならびにそれらの薬剤としての使用、それらの調製プロセス、およびそれらを活性成分として単独でまたは他の薬剤との組み合わせで含有する医薬組成物の両方を提供するとともに、ヒトなどの温血動物においてMetAP2活性を阻害するための薬物としてのおよび/または該薬物の製造の際のそれらの使用を提供する。詳細には、本発明は、肥満、2型糖尿病、および他の肥満関連状態の治療に有用な化合物に関する。少なくとも1つの開示化合物と医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物も提供する。
ある実施形態では、式Iによって表される化合物:
Figure 2015536981
(式中、A、B、D、RA1、RA2、RE1、RE2、RB1、RB2、Y、Xおよびnは、本明細書中で定義するとおりである)
またはそれらの医薬的に許容される塩、立体異性体、エステルもしくはプロドラッグを本明細書において提供する。
本開示の特徴および他の詳細についてここでより具体的に説明する。本発明のさらなる説明の前に、本明細書、実施例および添付の特許請求の範囲で使用される特定の用語をここでまとめる。これらの定義は本開示の以下に照らして読み取られるものであり、当業者であれば理解されるはずである。他に定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術および科学用語は一般に当業者であれば理解されるものと同じ意味を有する。
定義
「治療すること」は例えば、病態、疾患、障害などの改善を生じる、軽減、減少、調節または排除する任意の効果を含む。
本明細書において使用される用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する不飽和の直線状または分岐状炭化水素を指す。アルケニル基の例として、本明細書においてC2−6アルケニルおよびC3−4アルケニルをそれぞれ指す、2〜6つまたは3〜4つの炭素原子の直線状または分岐状の基があるがそれらに限定されない。アルケニル基の例として、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニルなどがあるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される用語「アルコキシ」は、酸素に結合した直線状または分岐状アルキル基(アルキル−O−)を指す。アルコキシ基の例として、本明細書においてC1−6アルコキシおよびC2−6アルコキシをそれぞれ指す、1〜6個または2〜6個の炭素原子のアルコキシ基があるがそれらに限定されない。アルコキシ基の例として、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシなどがあるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される用語「アルコキシアルキル」は、酸素に結合し、2つ目の直線状または分岐状アルキル基に結合した直線状または分岐状アルキル基(アルキル−O−アルキル−)を指す。アルコキシアルキル基の例として、本明細書においてC1−6アルコキシ−C1−6アルキルを指す、アルキル基のそれぞれが独立して1〜6個の炭素原子を含有するアルコキシアルキル基があるが、それらに限定されない。アルコキシアルキル基の例として、メトキシメチル、2−メトキシエチル、1−メトキシエチル、2−メトキシプロピル、エトキシメチル、2−イソプロポキシエチルなどがあるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される用語「アルキオキシカルボニル」は、酸素に結合し、カルボニル基に結合した直線状または分岐状アルキル基(アルキル−O−C(O)−)を指す。アルコキシカルボニル基の例として、本明細書においてC1−6アルコキシカルボニルを指す、1〜6個の炭素原子のアルコキシカルボニル基があるが、それに限定されない。アルコキシカルボニル基の例として、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルなどがあるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される用語「アルケニルオキシ」は、酸素に結合した直線状または分岐状のアルケニル基(アルケニル−O−)を指す。アルケニルオキシ基の例として、本明細書においてC3−6アルケニルオキシを指す、3〜6個の炭素原子のアルケニル基を有する基があるが、それに限定されない。「アルケニルオキシ」基の例として、アリルオキシ、ブテニルオキシなどがあるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される用語「アルキニルオキシ」は、酸素に結合した直線状または分岐状のアルキニル基(アルキニル−O)を指す。アルキニルオキシの例として、本明細書においてCアルキニルオキシを指す、3〜6個の炭素原子のアルキニル基を有する基があるが、それに限定されない。アルキニルオキシ基の例として、プロピニルオキシ、ブチニルオキシなどがあるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される用語「アルキル」は、飽和の直線状または分岐状の炭化水素を指す。アルキル基の例として、本明細書においてそれぞれC1−6アルキル、C1−4アルキルおよびC1−3アルキルを指す、1〜6個、1〜4個または1〜3個の炭素原子の直線状または分岐状の炭化水素があるが、それらに限定されない。アルキル基の例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどがあるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される用語「アルキルカルボニル」は、カルボニル基に結合した直線状または分岐状のアルキル基(アルキル−C(O)−)を指す。アルキルカルボニル基の例として、本明細書においてC1−6アルキルカルボニル基を指す、1〜6個の原子のアルキルカルボニル基があるが、それに限定されない。アルキルカルボニル基の例として、アセチル、プロパノイル、イソプロパノイル、ブタノイルなどがあるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される用語「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する不飽和の、直線状または分岐状の炭化水素を指す。アルキニル基の例として、本明細書においてそれぞれC2−6アルキニルおよびC3−6アルキニルを指す、2〜6個または3〜6個の炭素原子の直線状または分岐状の基があるが、それらに限定されない。アルキニル基の例として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、メチルプロピニルなどがあるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される用語「カルボニル」は、ラジカル−C(O)−を指す。
本明細書において使用される用語「シアノ」は、ラジカル−CNを指す。
本明細書において使用される用語「シクロアルコキシ」は、酸素に結合したシクロアルキル基(シクロアルキル−O−)を指す。シクロアルコキシ基の例として、本明細書においてC3−6シクロアルコキシ基を指す、3〜6個の炭素原子のシクロアルコキシ基があるが、それに限定されない。シクロアルコキシ基の例として、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロヘキシルオキシなどがあるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される用語「シクロアルキル」または「炭素環式基」は、例えば、本明細書においてそれぞれC3−6シクロアルキルまたはC4−6シクロアルキルを指す、3〜6個または4〜6個の炭素の飽和または部分的に不飽和の炭化水素基を指す。シクロアルキル基の例として、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロブチルまたはシクロプロピルがあるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される用語「ハロ」または「ハロゲン」はF、Cl、BrまたはIを指す。
本明細書において使用される用語「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族基」は、1個以上のヘテロ原子、例えば、1〜3個のヘテロ原子、例えば、窒素、酸素および硫黄を含有する単環式芳香族の5〜6員の環系を指す。可能な場合、上記のヘテロアリール環は炭素または窒素を介して隣接するラジカルに結合することができる。ヘテロアリール環の例として、フラン、チオフェン、ピロール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピリジンまたはピリミジンなどがあるが、それらに限定されない。
用語「ヘテロシクリル」または「複素環式基」は、当該技術分野において承認され、架橋または融合環を含み、その環式構造が1〜3個のヘテロ原子、例えば、窒素、酸素および硫黄を含む、飽和または部分的に不飽和の4〜10員の環式構造を指す。可能な場合、ヘテロシクリル環は炭素または窒素を介して隣接するラジカルに結合することができる。ヘテロシクリル基の例として、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、オキセタン、アゼチジン、テトラヒドロフランまたはジヒドロフランなどがあるが、それらに限定されない。
本明細書において使用される用語「ヘテロシクリルオキシ」は、酸素に結合したヘテロシクリル基(ヘテロシクリル−O−)を指す。
本明細書において使用される用語「ヘテロアリールオキシ」は、酸素に結合したヘテロアリール基(ヘテロアリール−O−)を指す。
本明細書において使用される用語「ヒドロキシ」および「ヒドロキシル」は、ラジカル−OHを指す。
本明細書において使用される用語「オキソ」はラジカル=Oを指す。
「医薬的に、または薬理学的に許容される」は、適宜、動物またはヒトに投与した場合、有害な、アレルギー性の、または他の悪影響の反応を生じない分子実体および組成物を含む。ヒトの投与において、製剤はFDAの生物学基準部により求められる無菌性、発熱性ならびに一般的安全性および純度基準を満たすものとする。
本明細書において使用される用語「医薬的に許容される担体」または「医薬的に許容される賦形剤」は、医薬的投与に適合したいずれかの、および全ての溶剤、分散媒体、被覆剤、等張液および吸収遅延剤などを指す。このような媒体および物質の医薬的に活性な物質への使用は当該技術分野において周知である。各組成物はまた、治療剤の機能を補助し、付加し、または強化する他の活性化合物を含有してもよい。
本明細書において使用される用語「医薬組成物」は、1種以上の医薬的に許容される担体と合わせて配合された、本明細書に開示の少なくとも1種の化合物を含む組成物を指す。
「個体」、「患者」または「対象」は同じ意味で使用され、哺乳類動物、好ましくはマウス、ラット、他の齧歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマまたは霊長類、および最も好ましくはヒトを含む任意の動物を含む。本発明の化合物を哺乳類動物、例えば、ヒトに投与することができるだけでなく、他の哺乳類動物、例えば、獣医による治療が必要な動物、例えば、馴化動物(イヌ、ネコなど)、家畜動物(ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマなど)および実験動物(ラット、マウス、モルモットなど)に投与することができる。本発明の方法で治療される哺乳類動物は、肥満または体重減少の治療が必要とする哺乳類動物が望ましい。「調節」は、アンタゴニスト作用(例えば、阻害)、アゴニスト作用、部分的アンタゴニスト作用および/または部分的アゴニスト作用を含む。
本明細書において、用語「治療有効量」は、研究者、獣医師、医師または他の臨床医により求められている、組織、系または動物(例えば、哺乳類動物またはヒト)の生物学的または医学的反応を誘起する対象化合物の量を意味する。本発明の化合物は、疾患を治療する治療有効量で投与される。言い換えれば、治療有効量の化合物は、所望の治療効果および/または予防効果を得るために必要とされる量、例えば、体重減少をもたらす量である。
本明細書において使用される用語「医薬的に許容される塩(類)」は、組成物に使用される化合物に存在することができる酸性または塩基性の基の塩類を指す。天然において塩基性である本組成物に含まれる化合物は、種々の無機および有機酸を含む広範囲の塩類を形成することができる。このような塩基性化合物の医薬的に許容される酸付加塩類を調製するために使用することができる酸は、非毒性酸付加塩、すなわち、リンゴ酸、シュウ酸、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸、硫酸、重硫酸、リン酸、酸性リン酸、イソニコチン酸、酢酸、乳酸、サリチル酸、クエン酸、酒石酸、オレイン酸、タンニン酸、パントテン酸、重酒石酸、アスコルビン酸、コハク酸、マレイン酸、ゲンチシン酸、フマル酸、グルコン酸、グルカロン酸、サッカリン酸、ギ酸、安息香酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸およびパモ酸(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸))塩類を含むがそれらに限定されない薬理学的に許容されるアニオンを含有する塩類を形成するものである。天然において酸性である本組成物に含まれる化合物は、種々の薬理学的に許容されるカチオンを含む塩基性の塩類を形成することができる。このような塩類の例として、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩類、具体的にカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、リチウム、亜鉛、カリウムおよび鉄の塩類がある。塩基性または酸性の部分を含む本組成物に含まれる化合物はまた、種々のアミノ酸を含む医薬的に許容される塩類を形成することができる。本開示の化合物は、酸性および塩基性の基の両方、例えば、1つのアミノ基および1つのカルボン酸基を含有してもよい。このような場合、本化合物は酸付加塩、両性イオンまたは塩基塩として存在することができる。
本開示の化合物は、1つ以上のキラル中心を含有することができるため、立体異性体として存在することができる。本明細書において使用されるとき、用語「立体異性体」は全てのエナンチオマーまたはジアステレオマーからなる。これらの化合物は、立体炭素原子の周りの置換基の立体配置に応じて記号「(+)」、「(−)」、「R」または「S」により命名されることができるが、当業者であれば、構造が非明示的にキラル中心を示すことができることが理解されるだろう。本発明は、これらの化合物の種々の立体異性体およびそれらの混合物を包含する。エナンチオマーまたはジアステレオマーの混合物は、命名法において「(±)」と命名されることができるが、当業者であれば、構造が非明示的にキラル中心を示すことができることが理解されるだろう。
本開示の化合物は、1つ以上の二重結合を含有することができるため、炭素−炭素二重結合の周りの置換基の配列から生じる幾何学異性体として存在することができる。記号
Figure 2015536981
は、本明細書において記載の単一、二重または三重結合である可能性のある結合を示す。炭素−炭素二重結合の周りの置換基は、「Z」または「E」の立体配置であると表され、この場合、用語「Z」および「E」をIUPAC基準に従い使用する。他に明記されない限り、二重結合を示す構造は、「E」および「Z」異性体の両方を包含する。炭素−炭素二重結合の周りの置換基を、言い換えれば、「シス」または「トランス」と呼ぶことができ、この場合、「シス」は二重結合の同じ側の置換基を表し、「トランス」は二重結合の反対側の置換基を表す。
本開示の化合物は、炭素環式または複素環式環を含有することができるため、環の周りの置換基の配列から生じる幾何学異性体として存在することができる。炭素環式または複素環式環の周りの置換基の配列は、「Z」または「E」の立体配置であると表され、この場合、用語「Z」および「E」をIUPAC基準に従い使用する。他に明記されない限り、炭素環式または複素環式環を示す構造は、「E」および「Z」異性体の両方を包含する。炭素環式または複素環式環の周りの置換基を、「シス」または「トランス」と呼ぶこともでき、この場合、用語「シス」は環の平面と同じ側の置換基を表し、用語「トランス」は環の平面の反対側の置換基を表す。置換基が環の平面の同じ側および反対側の両方に位置づけられる化合物の混合物は「シス/トランス」と命名される。
本発明の化合物の個々のエナンチオマーおよびジアステレオマーを、不斉中心または立体中心を含有する市販の出発材料から合成して、またはラセミ混合物を調製後に当業者の周知の分割方法により調製することができる。これらの分割の方法は、(1)エナンチオマーの混合物をキラル補助剤に結合させ、再結晶化またはクロマトグラフィーにより得られたジアステレオマーの混合物を分離し、補助剤から光学的に純粋な生成物を遊離すること、(2)光学的に活性な分割剤を使用した塩形成、(3)キラル液体クロマトグラフィーカラムでの光学的エナンチオマーの混合物の直接の分離または(4)立体選択的化学試薬または酵素試薬を使用した速度論的分割により例示される。ラセミ混合物も周知の方法、例えば、キラル相液体クロマトグラフィーまたはキラル溶剤で化合物を結晶化することにより成分エナンチオマーに分割することができる。単一の反応剤が新たな立体中心を作製中、または既に存在するものの形質転換中に立体異性体の不均等の混合物を形成する、立体選択的合成、化学または酵素反応は当該技術分野において周知である。立体選択的合成は、エナンチオマーおよびジアステレオマー選択形質転換の両方を包含し、キラル補助剤の使用を含むことができる。例えば、Carreira and Kvaerno、Classics in Stereoselective Synthesis,Wiley−VCH:Weinheim,2009を参照のこと。
本明細書に開示の化合物は、水、エタノールなどの医薬的に許容される溶剤との溶媒和ならびに不溶媒和形態で存在することができ、本発明は溶媒和および不溶媒和形態の両方を包含することを意図する。一実施形態において、本化合物は非晶質である。一実施形態において、本化合物は単一の多形体である。別の実施形態において、本化合物は多形体の混合物である。別の実施形態において、本化合物は結晶性形態である。
本発明はまた、1個以上の原子が天然において通常見つかる原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子により置き換えられることを除き、本明細書に記載のものと同一である、本発明の同位体標識された化合物を包含する。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素および塩素の同位体、例えばそれぞれH、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clがある。例えば、本発明の化合物は、重水素と置き換えられる1個以上のH原子を有してもよい。
特定の同位体標識した開示の化合物(例えば、Hおよび14Cと標識したもの)は、化合物および/または基質組織分布アッセイに有用である。トリチウム化された(すなわち、H)および炭素−14(すなわち、14C)同位体は、調製および検出性の容易さにおいて特に好ましい。さらに、重水素(すなわち、H)などの重い同位体との置換は、より代謝安定性が大きくなることから生じる特定の治療利点(すなわち、インビボでの半減期の増大または用量必要性の減少)を得ることができ、それゆえ、一部の状況において好ましい可能性がある。本発明の同位体標識された化合物は一般に、非同位体標識された試薬の代わりに同位体標識された試薬に置換することによる、本明細書における実施例に開示のものと類似の以下の手順により調製することができる。
用語「プロドラッグ」は、開示の化合物または本化合物の医薬的に許容される塩、水和物または溶媒和物を生成するためにインビボで形質転換された化合物を指す。形質転換は、種々の部位(例えば、腸管腔または腸、血液または肝臓の通過時)において、種々の機構(例えば、エステラーゼ、アミダーゼ、ホスファターゼ、酸化代謝およびまたは還元代謝)により生じることができる。プロドラッグは当該技術分野において周知である(例えば、Rautio,Kumpulainenら,Nature Reviews Drug Discovery 2008,7,255を参照のこと)。例えば、本発明の化合物または本化合物の医薬的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物がカルボン酸官能基を含有する場合、プロドラッグは、酸性基の水素原子と、(C1−8)アルキル、(C2−12)アルキルカルボニルオキシメチル、4〜9個の炭素原子を有する1−(アルキルカルボニルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルキルカルボニルオキシ)−エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、ガンマ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C1−2)アルキルアミノ(C2−3)アルキル(例えば、β−ジメチルアミノエチル)、カルバモイル−(C1−2)アルキル、N,N−ジ(C1−2)アルキルカルバモイル−(C1−2)アルキルおよびピペリジノ−、ピロリジノ−またはモルホリノ(C2−3)アルキルなどの基を置き換えることにより形成されたエステルを含むことができる。
同様に、本発明の化合物が、アルコール官能基を含有する場合、プロドラッグは、アルコール基の水素原子と、(C1−6)アルキルカルボニルオキシメチル、1−((C1−6)アルキルカルボニルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C1−6)アルキルカルボニルオキシ)エチル (C1−6)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C1−6)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C1−6)アルキルカルボニル、α−アミノ(C1−4)アルキルカルボニル、アリールアルキルカルボニルおよびα−アミノアルキルカルボニル、またはα−アミノアルキルカルボニル−α−アミノアルキルカルボニル、式中、各α−アミノアルキルカルボニル基は独立して天然のL−アミノ酸、P(O)(OH)2、−P(O)(O(C1−6)アルキル)またはグリコシル(含水炭素のヘミアセタール形態のヒドロキシル基の遊離から生じるラジカル)から選択される、などの基を置き換えることにより形成することができる。
本発明の化合物がアミン官能基を組み込む場合、プロドラッグは、例えば、アミドもしくはカルバミン酸塩、N−アルキルカルボニルオキシアルキル誘導体、(オキソジオキソレニル)メチル誘導体、N−マンニッヒ塩基、イミンまたはエナミンの作製により形成することができる。加えて、第2級アミンは、代謝により切断し、生物活性の第1級アミンを生成することができ、または第3級アミンは、代謝により切断されて生物活性の第1級もしくは第2級アミンを生成することができる。例えば、Simpleacioら,Molecules 2008,13,519を参照し、参考する。
I.三環式化合物
ある一定の実施形態において、本発明は、式Iによって表される化合物、ならびにそれらの医薬的に許容される塩、立体異性体、エステルおよびプロドラッグを提供する:
Figure 2015536981
式I
(式中、
Bは、3〜5員飽和複素環式または飽和炭素環式環であってもよく;ここでの環Bは、任意の利用可能な炭素が1個、2個またはそれ以上のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;
Dは、5〜6員飽和複素環式または飽和炭素環式環であってもよく;ここでのBは、BとDによって共有される2個の原子が両方とも炭素であるようにDと縮合しており;およびB環とD環の両方に共通の結合は、単結合または二重結合であり;
Xは、−C(RD1D2)−−W−C(RD1D2)−C(RD3D4)−−W−C(RD3D4)−、および−C(RD1D2)−Wから成る群より選択することができ;ここでのおよびは、式Iに示されているようにXの結合点を示し;
Yは、結合、−CH−O−−CH−CH−O−CH−CH−O−から成る群より選択することができ、ここでのおよびは、式Iに示されているようにYの結合点を示し;
は、OまたはN(RN1)であってもよく;
は、OまたはN(RN2)であってもよく;
は、OまたはN(RN3)であってもよく;
B1およびRB2は、各々独立して、水素、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、C1−3アルキルおよびC1−2アルコキシから成る群より選択することができ、ここでのC1−3アルキルおよびC1−2アルコキシは、C1−2アルコキシまたは1個以上のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;
E1およびRE2は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−3アルキルおよびC1−2アルコキシから成る群より選択することができ、ここでのC1−3アルキルまたはC1−2アルコキシは、1個以上のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;但し、基RE1およびRE2の一方が水素である場合、他方が水素でないことを条件とし;
Aは、フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールから成る群より選択される環であってもよく、前記5〜6員ヘテロアリールは、S、NまたはOから各々選択される1、2または3個のヘテロ原子を有するものであり;
A1は、各出現について独立して、水素、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、C1−4アルキルまたはC1−3アルコキシから成る群より選択することができ;ここでのC1−4アルキルまたはC1−3アルコキシは、1個、2個またはそれ以上のフッ素によって場合により置換されていてもよく;
nは、0、1または2であり;
A2は、水素、RN−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシおよびヘテロシクリル−(NR)−から成る群より選択することができ;ここで、前記ヘテロシクリルは、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく、および前記ヘテロシクリルが−NH部分を含有する場合、その窒素は1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;または
A2は、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−6アルケニルオキシ、C3−6アルキニルオキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでのwは、0、1または2である)、C1−6アルキル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−SO−、C1−6アルキル−SO−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−C1−6アルキル−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−C1−6アルキル−、C1−6アルコキシC1−6アルキル−から成る群より選択することができ;ここで、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−6アルケニルオキシ、C3−6アルキニルオキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−SO−、C1−6アルキル−SO−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)C1−6アルキル−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−C1−6アルキル−、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルは、R、フェニル、フェノキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−(NR)−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシまたはヘテロシクリル−N(R)−によって場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロアリールまたはフェニルは、Rから選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロシクリルは、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロシクリルが−NH部分を含有する場合、その窒素は1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;
D1およびRD2は、各々独立して、水素、フッ素、ヒドロキシル、C1−2アルキルまたはC1−2アルコキシから成る群より選択することができ;ここでのC1−2アルキルおよびC1−2アルコキシは、1個以上のフッ素原子、またはシアノもしくはヒドロキシルから選択される基によって、場合により置換されていてもよく;
D3およびRD4は、各々独立して、水素、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、C1−3アルキルまたはC1−3アルコキシから成る群より選択することができ;ここでのC1−3アルキルおよびC1−3アルコキシは、1個以上のフッ素原子、またはシアノ、ヒドロキシルもしくはN(R)から選択される基によって、場合により置換されていてもよく;
N1は、水素またはC1−2アルキルから成る群より選択することができ;
N2は、水素またはC1−2アルキルから成る群より選択することができ;
N3は、水素、C1−3アルキルまたはC1−2アルキルカルボニルから成る群より選択することができ;ここでのC1−3アルキルおよびC1−2アルキルカルボニルは、1個以上のフッ素、シアノ、ヒドロキシルまたはN(R)から成る群より選択される置換基(単数または複数)によって場合により置換されていてもよく;
およびRは、各出現について、独立して、水素およびC1−3アルキルから成る群より選択することができ;ここでのC1−3アルキルは、フッ素、シアノ、オキソおよびヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;または
およびRは、それらが結合している窒素と一緒に、4〜6員複素環式環を形成してもよく、この4〜6員複素環式環は、O、SまたはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよく;ここでの4〜6員複素環式環は、フッ素、シアノ、オキソまたはヒドロキシルから成る群より選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
は、各出現について、独立して、R、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここで、ここでのwは、0、1または2である)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−およびC1−6アルコキシカルボニル−N(R)−から成る群より選択することができ;ここで、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
は、各出現について、独立して、R、水素、オキソ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでのwは、0、1または2である)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−およびC1−6アルコキシカルボニル−N(R)−から成る群より選択することができ;ここで、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
は、各出現について、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルコキシカルボニル−、RN−カルボニル−およびRN−SO−から成る群より選択することができ;ここで、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキルおよびC1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−は、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
およびRは、各出現について独立して、水素、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルカルボニルから成る群より選択することができ、ここで、C1−4アルキルおよびC3−6シクロアルキルは、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、RN−、RN−カルボニル−およびC1−3アルコキシから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく、ならびにヘテロシクリルおよびヘテロシクリルカルボニルは、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、RN−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ−C1−6アルキル、基から選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく、および前記ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルカルボニル基が−NH基を含有する場合、その窒素は、1つ以上の基C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)およびC1−6アルキルカルボニルによって場合により置換されていてもよく;または
およびRは、それらが結合している窒素と一緒に、4〜7員複素環式環を形成し、この4〜7員複素環式環は、O、SまたはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよく;ここでの4〜7員複素環式環は、フッ素、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、RN−、RN−SO−およびRN−カルボニル−から成る群より選択される1つ以上の置換基によって炭素が場合により置換されていてもよく;前記C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシは、フッ素、ヒドロキシルまたはシアノによって場合により置換されていてもよく;およびここでの4〜7員複素環式環は、C1−6アルキルおよびRN−カルボニル−から成る群より選択される1つ以上の置換基によって窒素が場合により置換されていてもよく;前記C1−6アルキルは、フッ素、ヒドロキシル、シアノから成る群より選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
は、各出現について、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−6アルコキシ、RN−、RN−カルボニル−、RN−SO−およびRN−カルボニル−N(R)−から成る群より選択することができる)。
いくつかの実施形態では、Xは、−C(RD1D2)−C(RD3D4)−−O−C(RD3D4)−−N(RN2)−C(RD3D3)−から成る群より選択することができ;ここでのおよびは、式Iに示されているようにXの結合点を示す。例示的X部分は、例えば、−O−CHであってもよく;ここでのおよびは、式Iに示されているようにXの結合点を示す。
1つの実施形態において、RD1、RD2、RN1およびRN2は、各出現について、独立して、水素およびメチルから成る群より選択することができる。例えば、いくつかの実施形態において、RD1、RD2、RN1およびRN2は、各々水素であってもよい。
ある一定の実施形態において、RD3およびRD4は、各出現について、独立して、水素、フッ素、シアノおよびC1−2アルキルから成る群より選択することができる。例えば、RD3およびRD4は、水素であってもよい。
ある実施形態において、RE1およびRE2は、水素、ハロゲン、メチルまたはトリフルオロメチルから成る群より選択することができるが、但し、基RE1およびRE2の一方が水素である場合、他方は水素でないことを条件とする。例えば、RE1およびRE2の少なくとも一方は、フッ素であってもよい。
ある一定の実施形態において、環Dは、
Figure 2015536981
(これらの式中、および#は、式Iに示されているようにフェニル環およびB環への結合点を示す)
から成る群より選択することができる。企図される三環式コアの部分を形成することができる例示的D環は、
Figure 2015536981
から成る群より選択されるものを含むことができる。
例えば、Dは、
Figure 2015536981
(式中、および#および+は、式Iに示されているようにフェニル環およびB環への結合点を示す)
であってもよい。
いくつかの実施形態において、Yは、結合または−O−CHであってもよく;ここでのおよび#は、式Iに示されているようにYへの結合点を示す。
例えば、環Bは、一定の実施形態において、
Figure 2015536981
(これらの式中、および#は、構造A
Figure 2015536981
に示されているようにYへの結合点を示す)
から成る群より選択することができる。例えば、企図される三環式コアの部分を形成することができる例示的B環は、
Figure 2015536981
(これらの式中、および#は、構造Aに示されているようにYへの結合点を示す)
から成る群より選択されるものを含むことができる。ある一定の実施形態において、Bは、
Figure 2015536981
である。ある一定の実施形態において、RB1およびRB2は、独立して、水素およびメチルから成る群より選択することができる。例えば、RB1とRB2の両方が水素である。
例えば、式IaおよびIb:
Figure 2015536981
によって表される三環式化合物を本明細書において提供する。ある一定の実施形態において、Aは、フェニルであってもよい。
式IIによって表される化合物、ならびにその医薬的に許容される塩、立体異性体、エステルおよびプロドラッグも、本明細書において提供する:
Figure 2015536981
式II
(式中、
Bは、3〜5員飽和複素環式または飽和炭素環式環であってもよく;ここでの環Bは、任意の利用可能な炭素が1個、2個またはそれ以上のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;
Dは、5〜6員飽和複素環式または飽和炭素環式環であってもよく;ここでのBは、BとDによって共有される2個の原子が両方とも炭素であるようにDと縮合しており;およびB環とD環の両方に共通の結合は、単結合または二重結合であり;
Xは、−C(RD1D2)−−W−C(RD1D2)−C(RD3D4)−−W−C(RD3D4)−、および−C(RD1D2)−Wから成る群より選択することができ;ここでのおよびは、式Iに示されているようにXの結合点を示し;
Yは、結合、−CH−O−−CH−CH−O−CH−CH−O−から成る群より選択することができ、ここでのおよびは、式Iに示されているようにYの結合点を示し;
は、OまたはN(RN1)であってもよく;
は、OまたはN(RN2)であってもよく;
は、OまたはN(RN3)であってもよく;
B1およびRB2は、各々独立して、水素、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、C1−3アルキルおよびC1−2アルコキシから成る群より選択することができ、ここでのC1−3アルキルおよびC1−2アルコキシは、C1−2アルコキシまたは1個以上のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;
E1およびRE2は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−3アルキルおよびC1−2アルコキシから成る群より選択することができ、ここでのC1−3アルキルまたはC1−2アルコキシは、1個以上のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;但し、基RE1およびRE2の一方が水素である場合、他方が水素でないことを条件とし;
Aは、フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールから成る群より選択される環であってもよく、前記5〜6員ヘテロアリールは、S、NまたはOから各々選択される1、2または3個のヘテロ原子を有するものであり;
A1は、各出現について独立して、水素、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、C1−4アルキルまたはC1−3アルコキシから成る群より選択することができ;ここでのC1−4アルキルまたはC1−3アルコキシは、1個、2個またはそれ以上のフッ素によって場合により置換されていてもよく;
nは、1または2であり;
A2は、水素、RN−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシおよびヘテロシクリル−(NR)−から成る群より選択することができ;ここで、前記ヘテロシクリルは、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく、および前記ヘテロシクリルが−NH部分を含有する場合、その窒素は1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;または
A2は、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−6アルケニルオキシ、C3−6アルキニルオキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでのwは、0、1または2である)、C1−6アルキル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−SO−、C1−6アルキル−SO−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−C1−6アルキル−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−C1−6アルキル−、C1−6アルコキシC1−6アルキル−から成る群より選択することができ;ここで、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−6アルケニルオキシ、C3−6アルキニルオキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−SO−、C1−6アルキル−SO−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)C1−6アルキル−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−C1−6アルキル−、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルは、R、フェニル、フェノキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−(NR)−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシまたはヘテロシクリル−N(R)−によって場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロアリールまたはフェニルは、Rから選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロシクリルは、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロシクリルが−NH部分を含有する場合、その窒素は1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;
D1およびRD2は、各々独立して、水素、フッ素、ヒドロキシル、C1−2アルキルまたはC1−2アルコキシから成る群より選択することができ;ここでのC1−2アルキルおよびC1−2アルコキシは、1個以上のフッ素原子、またはシアノもしくはヒドロキシルから選択される基によって、場合により置換されていてもよく;
D3およびRD4は、各々独立して、水素、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、C1−3アルキルまたはC1−3アルコキシから成る群より選択することができ;ここでのC1−3アルキルおよびC1−3アルコキシは、1個以上のフッ素原子、またはシアノ、ヒドロキシルもしくはN(R)から選択される基によって、場合により置換されていてもよく;
N1は、水素またはC1−2アルキルから成る群より選択することができ;
N2は、水素またはC1−2アルキルから成る群より選択することができ;
N3は、水素、C1−3アルキルまたはC1−2アルキルカルボニルから成る群より選択することができ;ここでのC1−3アルキルおよびC1−2アルキルカルボニルは、1個以上のフッ素、シアノ、ヒドロキシルまたはN(R)から成る群より選択される置換基(単数または複数)によって場合により置換されていてもよく;
およびRは、各出現について、独立して、水素およびC1−3アルキルから成る群より選択することができ;ここでのC1−3アルキルは、フッ素、シアノ、オキソおよびヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;または
およびRは、それらが結合している窒素と一緒に、4〜6員複素環式環を形成してもよく、この4〜6員複素環式環は、O、SまたはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよく;ここでの4〜6員複素環式環は、フッ素、シアノ、オキソまたはヒドロキシルから成る群より選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
は、各出現について、独立して、R、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここで、ここでのwは、0、1または2である)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−およびC1−6アルコキシカルボニル−N(R)−から成る群より選択することができ;ここで、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
は、各出現について、独立して、R、水素、オキソ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでのwは、0、1または2である)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−およびC1−6アルコキシカルボニル−N(R)−から成る群より選択することができ;ここで、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
は、各出現について、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルコキシカルボニル−、RN−カルボニル−およびRN−SO−から成る群より選択することができ;ここで、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキルおよびC1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−は、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
およびRは、各出現について独立して、水素、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルカルボニルから成る群より選択され、ここで、C1−4アルキルおよびC3−6シクロアルキルは、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、RN−、RN−カルボニル−およびC1−3アルコキシから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく、ならびにヘテロシクリルおよびヘテロシクリルカルボニルは、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、RN−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ−C1−6アルキル、基から選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく、および前記ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルカルボニル基が−NH基を含有する場合、その窒素は、1つ以上の基C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)およびC1−6アルキルカルボニルによって場合により置換されていてもよく;または
およびRは、それらが結合している窒素と一緒に、4〜7員複素環式環を形成し、この4〜7員複素環式環は、O、SまたはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよく;ここでの4〜7員複素環式環は、フッ素、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、RN−、RN−SO−およびRN−カルボニル−から成る群より選択される1つ以上の置換基によって炭素が場合により置換されていてもよく;前記C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシは、フッ素、ヒドロキシルまたはシアノによって場合により置換されていてもよく;およびここでの4〜7員複素環式環は、C1−6アルキルおよびRN−カルボニル−から成る群より選択される1つ以上の置換基によって窒素が場合により置換されていてもよく;前記C1−6アルキルは、フッ素、ヒドロキシル、シアノから成る群より選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
は、各出現について、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−6アルコキシ、RN−、RN−カルボニル−、RN−SO−およびRN−カルボニル−N(R)−から成る群より選択することができる)。
ある一定の実施形態において、式IIの三環式化合物のRA1は、水素、ハロゲン、C1−2アルキルおよびC1−2アルコキシから成る群より選択することができ;ここでのC1−2アルキルは、1個以上のフッ素によって場合により置換されていてもよい。例えば、RA1は、水素またはフッ素であってもよい。
別の実施形態において、式IIの三環式化合物のRA2は、水素、RN、ヘテロシクリル、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシから成る群より選択することができ;ここで、前記ヘテロシクリルは、1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロシクリルが−NH部分を含有する場合、その窒素は1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;ならびに前記C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6シクロアルキルおよびC1−6アルコキシは、1つ以上の基R、またはヘテロシクリルによって、場合により置換されていてもよく、前記ヘテロシクリルは、1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロシクリルが−NH部分を含有する場合、その窒素は1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよい。例えば、RA2は、3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル、1−エチルピロリジン−3−イルメチルまたは(Z)−3−(N,N−ジエチルアミノ)プロパ−1−エニルから成る群より選択することができる。
(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロ−ベンゼンスルホニルアミノ]−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ−[c]クロメン−4−カルボン酸、(1aRS,7bSR)−5−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸、(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニル−アミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸、(1aRS,7bSR)−5−[2−((R)−1−エチルピロリジン−3−イルメチル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロ−シクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸から成る群より選択することができる化合物、ならびにそれらの医薬的に許容される塩、立体異性体、エステルおよびプロドラッグも、本明細書において提供する。
スキーム1〜3を参照して、本明細書に記載する化合物を製造するための手順を下に提供する。下に記載する反応では、反応性官能基(例えば、ヒドロキシル、アミノ、チオまたはカルボキシル基)を、反応中のそれらの望ましくない沈殿を避けるために保護することが必要であるかもしれない。かかる基の組み込み、ならびにそれらを導入および除去するために要する方法は、当業者に公知である(例えば、Greene,Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis.2nd Ed.(1999)を参照されたい)。脱保護工程は、本明細書に開示の、すなわち例えば下の一般式Iで例示されるような、式Iの化合物が保護基の除去によって得られるようにその合成の最終工程であってもよい。下記のスキームの中で使用する出発原料は購入することができ、または化学文献に記載されている方法によって、もしくは当業者による公知の方法を用いるそれらの適応によって調製することができる。工程を実施する順序は、当業者には明らかであろうが、導入する基および使用する試薬に依存して様々であってもよい。
一般式Iの三環式化合物を調製するために用いる一般合成戦略をスキーム1に図示する。適切に置換および保護されているフェニル環1Aから出発して、様々な方法で前記三環式系を組み立てることができる。基G’は、適切に保護されているカルボン酸、例えば、メチル−もしくはt−ブチルカルボキシラートであるか、またはカルボン酸に容易に転化させることができる官能基、例えばニトリルもしくはアルデヒドである。基Gは、スルホンアミド基であるか、または後にスルホンアミド基に転化させることができる官能基、例えば適切に保護されているアニリンである。B’環を置換フェニル環に直接結合させて中間体1Bを得ることができ、そしてその後、分子内反応によってD’環を形成して中間体1Eを得ることができる。あるいは、B’環をリンカー、X’によって置換フェニル環1Aに結合させて中間体1Cを得ることができ、そしてその後、分子内反応によってD’環を形成して中間体1Eを得ることができる。あるいは、D’環を置換フェニル環上に構築して中間体1Dを得、そしてその後、B’環を取り付けて中間体1Eを得ることができる。必要な環系を得るためにB’およびD’環への修飾が必要かもしれず、これは、三環式コアの形成前にまたはその後に行うことができる。例えば、B’環がテトラヒドロフランである場合、溶媒(例えば、酢酸エチル、エタノールまたはジオキサン)中の金属触媒(例えば、炭素などの固体支持体に担持されたパラジウムまたは水酸化パラジウム)の存在下、場合により酸(例えば、酢酸)の存在下での水素化によって対応するフラン化合物からそれを調製することができる。前記水素化は、三環式コアの形成前でも後でも化合物の合成中の任意の段階で行うことができる。式Iの化合物は、中間体1Eから任意の保護基の除去によって調製することができる。あるいは、任意の保護基の除去前にGに対する修飾などの1Eへの修飾を行って、一般式Iの化合物を得ることができる。合成プロセスの具体的な工程を下でより詳細に説明する。
スキーム1
Figure 2015536981
スキーム1、工程(i)において、構造1Aの化合物をある範囲の条件下で構造1B’の化合物にカップリングさせることができ、この構造1B’中のB’は、タイプ1Bの化合物を得るために適切な環である。B’環の導入は、多数の工程、および多数の中間体の調製を必要とするかもしれない。保護基も必要とするかもしれない。例えば、Rが適する基(例えば、ハリドまたはトリフラート)である場合、炭素−炭素結合の形成によって1B’を1Bに転化させることができる。Rが適する基(例えば、ハリドまたはトリフラート)である構造1Aの化合物とRがボラン、ボロナートまたはボロン酸基(例えば、2−ホルミルフラン−3−ボロナート)である構造1B’の化合物とを、パラジウム触媒(例えば、塩化パラジウムdppfまたはトリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム)の存在下、適切な溶媒(例えば、ジオキサン、水もしくはテトラヒドロフラン、またはそれらの混合物)中の塩基(例えば、炭酸セシウム)および適する試薬(例えば、ホスフィン、例えばトリ−tert−ブチル−ホスホニウムテトラフルオロボラートまたはトリフェニルホスフィン)の存在下、50℃とその溶媒の還流温度の間の温度でまたは代替的にマイクロ波実験装置での180℃以下の温度での照射により反応させることによって炭素−炭素結合を形成して、1Bを得ることができる。有機ボラン、ボロナートおよびボロン酸を1Aなどの化合物にカップリングさせるための様々な適切な試薬および条件が当業者には公知である。[例えば、Miyaura,Suzuki,Chem.Rev.1995,95,2457;Suzuki,Modern Arene Chemistry 2002,53−106を参照されたい]。
あるいは、スキーム1、工程(i)では、B’が適切な環であり、かつRがトリアルキルスタンナン(例えば、トリ−n−ブチルスタンナン)である構造1B’の化合物と、Rが適する基(例えば、トリフラートのハリド)である構造1Aの化合物とを、パラジウム触媒(例えば、塩化パラジウムdppf)の存在下、適切な溶媒(例えば、ジメトキシエタンまたはテトラヒドロフラン)中、50℃とその溶媒の還流温度の間の温度でまたは代替的にマイクロ波実験装置での180℃以下の温度での照射よりカップリングさせることによって炭素−炭素結合を形成して、1Bを得ることができる。スタンナンを1Aなどのアリールハリドにカップリングさせるための様々な適切な試薬および条件が当業者には公知である。[例えば、Smith,March,March’s Advanced Organic Chemistry,5th Edition,Wiley:New York,2001,pp.931−932;De Souza,Current Organic Synthesis 2006,3(3),313−326を参照されたい]。
あるいは、Rが適する基(例えば、ハリドまたはトリフラート)である構造1Aの化合物を、例えば、適切な溶媒(例えば、ジオキサンと水の混合物)中のパラジウム触媒(例えば、塩化パラジウムdppf)および塩基(例えば、酢酸カリウムまたはジイソプロピルアミン)の存在下、50℃とその溶媒の還流温度の間の温度でまたは代替的にマイクロ波実験装置での180℃以下の温度での照射によりジボロナート(例えば、ビス−ピナコラトジボロン)で処理して、Rがボロナートである構造1Aの化合物を得ることができる。アリールハリド(またはアリールトリフラート)をアリールボロナート(またはアリールボラン)に転化させるための様々な適切な試薬および条件が当業者には公知である。[例えば、Marshall Chemtracts 2000,13(4),219−222を参照されたい]。かくして形成されたアリールボロナート(またはアリールボラン)を、次に、適切な溶媒(例えば、水とジオキサンの混合物)中の適する試薬、例えば、ホスフィン(例えば、トリ−tert−ブチル−ホスホニウムテトラフルオロボラート)、塩基(例えば、炭酸セシウム)および触媒(例えば、トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム)の存在下、50℃とその溶媒の還流温度の間の温度でまたは代替的にマイクロ波実験装置での180℃以下の温度での照射により構造1B’の化合物(Rは、ハロゲンまたはトリフラートである)で処理して、構造1Bの化合物を得ることができる。
スキーム1、工程(iv)では、化合物1Bの基RおよびRを互いにカップリングさせて基X’を形成し、それによってD’環が形成される。RまたはRを、工程(i)中、保護基によって保護することができ、およびRまたはRは、基X’を形成することができる前に脱保護を必要とするかもしれない。あるいは、RまたはRは、基X’を形成することができる前に化学的修飾を必要とするかもしれない。例えば、RまたはRがニトロ基である場合、その基を、例えば、適する触媒(例えば、炭素などの固体支持体に担持されたパラジウム)の存在下で水素を使用して還元して、または無機還元剤(例えば、DMF中の塩化スズ(II))での処理によって還元して、アミノ基を得ることができる。例えば、RまたはRがアルデヒドである場合、その基を酸化剤(例えば、過マンガン酸カリウム)で処理してカルボン酸を得ることができ、または還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム)で処理してアルコールを得ることができる。例えば、RまたはRがケトンである場合、その基を還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム)で処理して第2級アルコールを得ることができる。例えば、RまたはRがカルボン酸またはカルボン酸エステルである場合、その基を還元剤(例えば、水素化アルミニウムリチウム)で処理してアルコールを得ることができる。例えば、RまたはRがアルケン基である場合、その基をボラン(例えば、9−ボロビシクロノナン)で処理し、第1級または第2級アルコールに転化させることができる。
リンカーX’の形成は、当業者に公知の多数の方法で行うことができる。例えば、2つの基RおよびRの一方がヒドロキシルであり、他方が置換アルキルアルコールである場合には、ホスフィン、(例えば、トリフェニルホスフィン)の存在下、脱水剤(例えば、アゾジカルボン酸ジイソプロピル)で1Bを処理して、X’がエーテルである1Eを得ることができる。あるいは、2つの基RまたはRの一方がヒドロキシルであり、他方の基が、脱離基(例えば、ハロゲン、トシラートまたはトリフラート)で置換されているアルキル基である場合、1Bを塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウムまたは水素化ナトリウム)で処理して、X’がエーテルである1Eを形成することができる。
あるいは、2つの基RまたはRの一方がアミンまたは置換アルキルアミンであり、他方の基が、脱離基(例えば、ハロゲン、トシラートまたはトリフラート)で置換されているアルキル基である場合には、1Bを塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンまたは炭酸カリウム)で処理して、X’が置換アミンである1Eを形成することができる。
あるいは、2つの基RまたはRの一方がアルデヒドであり、他方の基がホスホラン(例えば、アルキルトリフェニルホスホラン)またはアルキルホスホナート(例えば、アルキルホスホン酸ジエチルエステル)である場合には、1Bを塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウムまたはナトリウムヘキサメチルジシラジド)で処理して、X’がさらに置換されていてもよいしまたはされていなくてもよいアルケンである1Eを形成することができる。このアルケンを溶媒(例えば、エーテル、例えばテトラヒドロフランもしくはジオキサン、またはアルコール、例えばメタノールもしくはエタノール)中の金属触媒(例えば、炭素などの固体支持体に担持されたパラジウムまたは水酸化パラジウム)の存在下、場合により酸(例えば、酢酸)の存在下で水素化することによってさらに修飾して、X’が炭素鎖である1Eを形成することができる。
スキーム1、工程(ii)では、構造1Aの化合物を1C’で処理してリンカーX’を形成し、構造1Cの化合物を得ることができる。構造1Cを有する化合物中のリンカーX’の形成は、多数の工程、および多数の中間体の調製を必要とするかもしれず、保護基の使用も必要とするかもしれない。例えば、スキーム1、工程(iv)で説明した方法の1つを1Eの形成に用いてリンカーX’を形成することができる。
スキーム1、工程(v)では、構造1Eの化合物を、構造1Cの化合物から、炭素−炭素結合を形成するようにある範囲の条件下で基Rと基Rを反応させることによって調製することができる。スキーム1、工程(i)で説明した方法の1つを1Bの形成に用いて炭素−炭素結合を形成することができる。スキーム1、工程(iii)では、構造1Aの化合物をある範囲の条件下でタイプ1D’の中間体と反応させて、D’が6員縮合複素環式環であり、かつRおよびR10がB’環を形成するために使用することができる適切な官能基である、構造1Dの化合物を得ることができる。基RおよびRを互いに反応させて炭素−炭素結合を形成することができ、基RおよびRを互いに反応させて基X’を形成することができる。構造1Aの置換フェニル環から構造1Dの二環式化合物を形成するための方法は、当業者に周知である(Comprehensive Heterocyclic Chemistry Ed.:Katritzky,Ramsden,Scriven,and Taylor,Elsevier,2008を参照されたい)。
例えば、Rがヒドロキシル基であり、かつRが水素である構造1Aの化合物を、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミド)中および塩基(例えば、炭酸ナトリウムまたはジイソプロピルエチルアミン)の存在下、室温とその溶媒の還流温度の間の温度で、適切に保護および置換されている3−ハロ−プロパン酸またはエステルで処理して、Rが置換オキシプロパン酸または置換オキシプロパン酸エステルであるタイプ1Aの化合物を得ることができる。この中間体を適する試薬(例えば強酸、例えばトリフル酸)で処理して、Rがオキソであり、R10が水素であり、かつX’が−OCH−である1Dを得ることができる。
あるいは、Rがヒドロキシルであり、かつRが水素である構造1Aの化合物を、溶媒(例えば、アセトン)中、室温とその溶媒の還流温度の間の温度で塩基(例えば、炭酸カリウムまたは炭酸セシウム)の存在下、プロパルギルハリドまたはトシラートで処理して、Rがプロパルギルオキシル基であるタイプ1Aの化合物を得ることができる。この中間体を約200℃に加熱して、または適切な溶媒(例えば、トルエン)中、80℃とその溶媒の還流温度の間の温度で、適切な触媒(例えば、金触媒、例えばトリフェニルホスフィン金トリフルアミド)で処理して、X’が−OCH−であり、RおよびR10がHであり、かつ間の結合が二重結合である構造1Dの化合物(すなわち、クロメン)を得ることができる。
およびR10が結合している炭素間に二重結合を有する構造1Dの中間体(例えば、クロメン)のさらなる修飾を、例えば、ヒドロホウ素化剤(例えば、ボラン−THF錯体)での処理、続いて例えば過酸化水素での酸化によって達成して、X’がOCHであり、RがHであり、かつR10がヒドロキシル基である構造1Dの化合物と、X’が−OCH−であり、Rがヒドロキシルであり、かつR10がHである構造1Dの化合物との混合物を得ることができ、その混合物をクロマトグラフィーによって分離することができる。
およびR10の一方がHであり、他方がヒドロキシルである構造1Dの中間体のさらなる修飾を行うことができる。例えば、前記中間体を酸化剤(例えば、デスマーチンペルヨージナン)での処理によって酸化して、RおよびR10の一方がHであり、他方がオキソである構造1Dの化合物を得ることができる。1Dを構成するための一般合成戦略をスキーム2に示す。
スキーム2
Figure 2015536981
スキーム2では、当業者に公知の反応を用いて構造1Dの化合物を構造1Eの様々な化合物に転化させることができる。場合によっては、必要な環系を生成することができるように1D中の基RおよびR10への修飾を必要とするかもしれない。様々な官能基を反応前に保護することが必要かもしれないことは、当業者にはわかるだろう。合成手順の具体的な工程を下でより詳細に説明する。
スキーム2、工程(i)では、D’環内の炭素原子間の結合が二重結合である1Dを、場合により追加の試薬(例えば、トリフルオロ酢酸またはヨウ化亜鉛)の存在下、溶媒(例えば、1,2−ジクロロエタン)中、−78℃と室温の間の温度で、ジエチル亜鉛およびジヨードメタンで処理して、B’環がシクロプロピル環である構造2Aの化合物を得ることができる。あるいは、RおよびR10が両方ともHであり、かつD’環内の炭素原子間の結合が二重結合である構造1Dの化合物を、溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド)中の塩基(例えば、水素化ナトリウム)の存在下、室温と100℃の間の温度で、トリメチルスルホキソニウムヨージドまたはトリメチルスルホニウムヨージドで処理することができる。あるいは、D’環内の炭素原子間の結合が二重結合である構造1Dの化合物を、ジエチルエーテルなどの溶媒中の触媒(例えば、酢酸パラジウム)の存在下、0℃と室温の間の温度で、ジアゾメタンで処理することができる。
あるいは、構造2Aの化合物を2工程手順で調製することができる。例えば、スキーム2、工程(ii)では、D’環内の炭素原子間の結合が二重結合である1Dを、溶媒(例えば、ジエチルエーテル)中の触媒(例えば、酢酸パラジウム)の存在下、0℃と室温の間の温度で、トリメチルシリルジアゾメタンで処理して、JがHであり、かつJ’がトリメチルシリル基である中間体2A’を得ることができる。スキーム2、工程(iii)では、JがHであり、かつJ’がトリメチルシリル基である中間体2A’を、0℃と室温の間の温度で溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中のフッ化物源(例えば、テトラブチルアンモニウムフルオリド)での処理により、構造2Aの化合物に転化させることができる。
あるいは、スキーム2、工程(ii)では、D’環内の炭素原子間の結合が二重結合である1Dを、水酸化ナトリウムもしくはカリウムt−ブトキシドなどの塩基の存在下、触媒(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリドまたはテトラブチルアンモニウムブロミド)の存在下、水とハロゲン化溶媒(例えば、ジクロロメタンもしくはジクロロエタン)の混合物中、ハロホルム(例えば、クロロホルムもしくはブロモホルム)で、または代替的に室温と80℃の間の温度で過剰な前記ハロホルムで処理して、JおよびJ’が両方とも塩素または臭素である中間体2A’を得ることができる。スキーム2、工程(iii)では、JおよびJ’が両方とも塩素または臭素である中間体2A’を、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中の塩基(例えば、ナトリウムメトキシドまたはナトリウムt−ブトキシド)での室温とその溶媒の還流温度の間の温度での処理によって構造2Aの化合物に転化させることができる。あるいは、JおよびJ’が両方とも塩素または臭素である中間体2A’を、還元によって;例えば、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中の水素化アルミニウムリチウムでの0℃とその溶媒の還流温度の間の温度での処理によって、または代替的に、例えば、溶媒(例えば、メタノールもしくはエタノール)中の触媒(例えば、炭素担持パラジウム)を、場合により塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下で使用する水素化によって、構造2Aの化合物に転化させることができる。あるいは、JおよびJ’が両方とも塩素または臭素である中間体2A’を、例えば塩化アンモニウムの存在下で例えば亜鉛を使用する還元によって、構造2Aの化合物に転化さることができる。あるいは、JおよびJ’が両方とも塩素または臭素である中間体2A’を、ラジカル条件下で;例えば、場合によりラジカル開始剤(例えば、アゾ−ビス−イソブチロニトリル)の存在下、溶媒(例えば、トルエン)中、室温とその溶媒の還流温度の間の温度での水素化スズ(例えば、水素化トリブチルスズ)での処理によって、構造2Aの化合物に転化させることができる。
構造2Bの化合物を多工程手順で調製することができる。例えば、スキーム2、工程(iv)において、D’環内の炭素原子間の結合が二重結合である1Dを、光化学的条件下、溶媒(例えば、アセトニトリル)中のアクリラート(例えば、エチルアクリラート)で処理して、J”がエステル基(例えば、エチルエステル)である中間体2B’を得ることができる。そのエステルを、例えば、エタノール水溶液またはジオキサン水溶液などの溶媒中、室温とその溶媒の還流温度の間の温度での水酸化ナトリウムまたは水酸化リチウムでの処理によって加水分解して、J”がカルボン酸である構造2B’の中間体を得ることができる。スキーム2、工程(v)では、その酸を例えば加熱によって、例えば、キノリン中、場合により触媒(例えば、銅)の存在下で約200℃に加熱することによって除去することができる。
スキーム2、工程(vi)では、R10がヒドロキシルであり、かつRが基CHOHである1Dを、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下、場合により4−ジメチルアミノピリジンの存在下、溶媒(例えば、ジクロロメタンまたはトルエン)中、室温とその溶媒の還流温度の間の温度でスルホニルクロリド(例えば、4−トルエンスルホニルクロリドまたはメタンスルホニルクロリド)で処理することができる。その生成物を適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフランまたはDMF)中の塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたは水素化ナトリウム)で処理して、構造2Cの化合物を得ることができる。
スキーム2、工程(vii)では、RがCHCHOHであり、かつR10がヒドロキシルである1Dを、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下、場合により4−ジメチルアミノピリジンの存在下、溶媒(例えば、ジクロロメタンまたはトルエン)中、室温とその溶媒の還流温度の間の温度で、スルホニルクロリド(例えば、4−トルエンスルホニルクロリドまたはメタンスルホニルクロリド)で処理し、続いて、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミド)中、室温とその溶媒の還流温度の間の温度で、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたは水素化ナトリウム)で処理して、構造2Eの化合物を得ることができる。
あるいは、構造2Eの化合物を2工程手順で調製することができる。スキーム2、工程(xii)において、RがHであり、かつR10がオキソである1Dを、塩基水溶液(例えば、水中の重炭酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウム)の存在下、0℃と室温の間の温度でクロロアセトアルデヒドまたはブロモアセトアルデヒドでの処理、続いて水と有機溶媒(例えば、酢酸エチル)の混合物中の酸(例えば、濃硫酸)での処理によって、構造2D’の化合物に転化させることができる。
スキーム2、工程(ix)では、構造2Dの化合物を、構造2D’の化合物から、溶媒(例えば、エーテル、例えばテトラヒドロフランもしくはジオキサン、またはアルコール、例えばメタノールもしくはエタノール)の中の金属触媒(例えば、炭素などの固体支持体に担持されたパラジウムまたは水酸化パラジウム)の存在下、場合により酸(例えば、酢酸)の存在下での水素化によって調製することができる。
スキーム1、工程(vii)では、一般構造1Eの化合物を基G’のカルボン酸への転化によって一般式Iの化合物に転化させることができる。基G’がカルボン酸エステル(例えば、メチル、tert−ブチルまたはベンジルエステル)である場合には、様々な試薬および条件を用いて1Eを一般式Iの化合物に転化させることができる。例えば、G’がメチル、エチルまたはベンジルエステルである場合、それを溶媒(例えば、メタノール、ジオキサンもしくは水、またはそれらの混合物)中の無機塩基(例えば、水酸化リチウムもしくは水酸化ナトリウム)での室温とその溶媒の還流温度の間の温度での処理によって、または代替的に120〜180℃でのマイクロ波照射によって、カルボン酸に転化させることができる。あるいは、G’がベンジルエステルである場合、それを溶媒(例えば、ジオキサンまたは酢酸エチル)中、触媒(例えば、炭素などの固体支持体に担持されたパラジウム)の存在下での水素化によってカルボン酸に転化させることができる。あるいは、G’がtert−ブチルエステルである場合、それを溶媒(例えば、ジクロロメタンまたはジオキサン)中の酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸または塩化水素)での処理によってカルボン酸に転化させることができる。
あるいは、基G’がニトリルである場合、それを適切な条件(例えば、加熱、例えば還流するように加熱)下での酸水溶液(例えば、鉱酸、例えば塩酸)での処理によって;または室温と溶媒の還流温度の間の温度での塩基水溶液(例えば、水酸化物水溶液、例えば水酸化ナトリウム水溶液)での処理によってカルボン酸に転化させることができる。
あるいは、基G’がアルデヒド(CHO)またはヒドロキシメチル(CHOH)部分である場合には、それを適する酸化試薬(例えば、過マンガン酸カリウムまたはクロム酸)での処理によってカルボン酸に転化させることができる。
基Gを修飾するための一般合成戦略をスキーム3に図示する。基Gは、三環式環系の組み立て前、中または後のいずれかにおいて導入および/または修飾することができる。スルホンアミドを組み立てるために用いる具体的な工程を下でより詳細に説明する。
スキーム3
Figure 2015536981
スキーム3において、アスタリスクは、基RおよびR(スキーム1に示したとおり)の存在またはD’およびB’環の存在、またはそれらの環の調製への中間体(スキーム1および2に示したとおり)のいずれかを示す。
スキーム3、工程(i)では、Gがニトロ基である構造3Aの化合物を還元によって、例えば、溶媒(例えば、エーテル、例えばテトラヒドロフラン、またはアルコール、例えばメタノールもしくはエタノール)中の金属触媒(例えば、炭素などの固体支持体に担持されたパラジウム)の存在下での接触水素化によって、化合物3Bに転化させることができる。あるいは、Gがニトロ基である構造3Aの化合物を化学的還元によって構造3Bの化合物に転化させることができる。例えば、酸(例えば、塩酸または酢酸)の存在下で金属または金属塩(例えば、塩化鉄、亜鉛もしくはスズ(II))を使用して還元を達成することができる。
スキーム3、工程(i)では、Gが保護アミノ基である構造3Aの化合物を保護基の除去によって構造3Bの化合物に転化させることができる。アミノ基のための保護基は当業者に周知であり、それらの除去方法も同様に周知である[例えば、Greene,Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis.2nd Ed.(1999)を参照されたい]。例えば、Gが1つまたは2つのBoc基で保護されているアミノ基である構造3Aの化合物を、溶媒(例えば、ジクロロメタンまたはジオキサン)中の酸(例えば、トリフルオロ酢酸、ギ酸または塩化水素)での処理によって、構造3Bの化合物に転化させることができる。
あるいは、スキーム3、工程(i)では、Gがピバロイル保護アニリンである構造3Aの化合物を、溶媒(例えば、メタノール)中の酸(例えば、濃硫酸)での室温とその溶媒の還流温度の間の温度での処理によって、構造3Bの化合物に転化させることができる。
スキーム3、工程(ii)では、構造3Bの化合物を、適する塩基(例えば、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミンまたは炭酸セシウム)の存在下、適する溶媒(例えば、ジクロロメタンまたはジメチルホルムアミド)中、室温とその溶媒の還流温度の間の温度での適切なスルホニルクロリド(例えば、置換もしくは非置換ベンゼンスルホニルクロリド)または活性化スルホン酸エステル(例えば、ペンタフルオロフェニルスルホン酸エステル)での処理によって、構造3Cの化合物に転化させることができる。
式1または例えば一般式1の化合物の調製への中間体は、式1の化合物において必要とされる飽和環系を得るために芳香族環系の還元を必要とするかもしれない。この水素化を溶媒(例えば、エタノール、酢酸エチルまたはジオキサン)中の金属触媒(例えば、炭素などの固体支持体に担持されたパラジウムまたは水酸化パラジウム)の存在下、場合により酸(例えば、酢酸)存在下での前記中間体の水素化によって行うことができる。芳香族環の還元は、当業者にはわかるであろうが、三環式環系の形成の前、その後、または合成中の任意の段階で行うことができる。
上に図示したような式Iもしくは例えば一般式Iの化合物、または上のスキームに記載した中間体のいずれかを、当業者に公知の1つ以上の標準的合成方法を用いることによってさらに誘導体化することができる。かかる方法は、置換、酸化または還元反応を含むことができる。これらの方法を用いて、適切な官能基を修飾、導入または除去することにより、一般式Iの化合物または任意の前記中間体を得ることまたは修飾することもできる。特定の置換アプローチとしては、アルキル化、アリール化、ヘテロアリール化、アシル化、チオアシル化、ハロゲン化、スルホニル化、ニトロ化、ホルミル化、加水分解およびカップリング手順が挙げられる。これらの手順を用いて、親分子上に官能基を導入することができる(例えば、芳香族環のニトロ化またはスルホニル化)。例えば、場合により溶媒(例えば、ジクロロメタンまたはジクロロエタン)中、0℃とその溶媒の還流温度の間の温度で、クロロスルホン酸を有する適切に置換されている芳香族環で処理することによってスルホニルクロリドを調製することができる。あるいは、2つの分子を互いにカップリングさせる(例えば、アミンをカルボン酸にカップリングさせてアミドを形成する;または2つの複素環の間に炭素−炭素結合を形成する)ために置換プロセスを用いることができる。例えば、アルコールまたはフェノール基は、フェノールとアルコールを溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、ホスフィン(例えば、トリフェニルホスフィン)および脱水剤(例えば、アゾジカルボン酸ジエチル、ジイソプロピルまたはジメチル)の存在下でカップリングさせることによって、エーテル基に転化させることができる。あるいは、適する塩基(例えば、水素化ナトリウム)を使用するアルコールの脱保護、続いてのアルキル化剤(例えば、アルキルハリドまたはアルキルスルホナート)の付加により、エーテル基を調製することができる。
別の例では、還元アルキル化手順を用いて第1級または第2級アミンをアルキル化することができる。例えば、前記アミンを溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン、またはアルコール、例えばエタノール)中、および必要な場合には酸(例えば、酢酸)の存在下、アルデヒドおよび水素化ホウ素(例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、またはシアノ水素化ホウ素ナトリウムで処理することができる。
別の例では、ヒドロキシ基(フェノール性OH基を含む)を、当業者に公知の条件を用いて脱離基、例えばハロゲン原子またはスルホニルオキシ基(例えば、アルキルスルホニルオキシ、例えばトリフルオロメタンスルホニルオキシ、もしくはアリールスルホニルオキシ、例えばp−トルエンスルホニルオキシ)に転化させることができる。例えば、脂肪族アルコールを、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン)中、場合により塩基の存在下で塩化チオニルと反応させて対応するアルキルクロリドを得ることができる。
別の例では、エステル基を、そのエステル基の性質に依存して酸または塩基触媒加水分解により対応するカルボン酸に転化させることができる。酸触媒加水分解は、有機または無機酸(例えば、水性溶媒中のトリフルオロ酢酸、またはジオキサンなどの溶媒中の塩酸などの鉱酸)での処理によって達成することができる。塩基触媒加水分解は、アルカリ金属水酸化物(例えば、水性アルコール、例えばメタノール、中の水酸化リチウムなど)での処理によって達成することができる。
別の例では、化合物中の芳香族ハロゲン置換基を、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中の場合により低温(例えば、−78℃)での塩基(例えば、リチウム塩基、例えばn−ブチルまたはt−ブチルリチウム)での処理によりハロゲン−金属交換に付すことができ、そしてその後、その混合物を求電子試薬で失活させて所望の置換基を導入することができる。したがって、例えば、ジメチルホルムアミドを求電子試薬として使用することによりホルミル基を導入することができ、または固体二酸化炭素を求電子試薬として使用することによりカルボン酸基を導入することができる。あるいは、適切に置換されている芳香族環を、例えば、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中の場合により低温(例えば、−78℃)でのn−ブチルまたはn−ブチルリチウムでの処理によってリチウム化してプロトンを除去することができる。その後、その混合物を求電子試薬で失活させて、所望の置換基を導入することができる。したがって、例えば、ジメチルホルムアミドを求電子試薬として使用することによりホルミル基を導入することができ、または固体二酸化炭素を求電子試薬として使用することによりカルボン酸を導入することができる。芳香族ハロゲン置換基をパラジウム触媒反応に付して、カルボン酸、エステル、シアノまたはアミノ置換基などの基を導入することもできる。
別の例では、適切な脱離基(例えば、ハロゲンまたはスルホニルエステル、例えばトリフラート)で置換されているアリールまたはヘテロアリール環を多種多様な置換基とのパラジウム触媒カップリング反応に付して、炭素−炭素結合を形成することができる。例えば、ヘック反応を用いて、かかる環系を(さらに置換されていてもよいしまたはされていなくてもよい)アルケンに、配位子(例えば、ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィン)の存在下、塩基(例えば、炭酸カリウムまたは第3級アミン、例えばトリエチルアミン)の存在下、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミド)中、室温とその溶媒の還流温度の間の温度での有機パラジウム錯体(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)または塩化パラジウム(II))での処理によって、または代替的にマイクロ波実験装置における180℃以下の温度での照射によって、カップリングさせることができる。別の例では、薗頭反応を用いて、かかる環系を(さらに置換されていてもよいしまたはされていなくてもよい)アルキンに、塩基(例えば、炭酸カリウムまたは第3級アミン、例えばトリエチルアミン)の存在下、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミド)中、室温とその溶媒の還流温度の間の温度でのパラジウム錯体(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))および銅(I)のハロゲン塩(例えば、ヨウ化銅(I))での処理によって、または代替的にマイクロ波実験装置における180℃以下の温度での照射によって、カップリングさせることができる。別の例では、スティル反応を用いて、かかる環系をアルケンに、塩(例えば、ハロゲン化銅(I))の存在を伴うまたは伴わないパラジウム錯体(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))の存在下、適切な溶媒(例えば、ジオキサンまたはジメチルホルムアミド)中、室温とその溶媒の還流温度の間の温度での有機スズ化合物(例えば、アルキニルスズまたはアルケニルスズ試薬、例えばアルケニルトリブチルスタンナン)での処理によって、または代替的にマイクロ波実験装置における180℃以下の温度での照射によって、カップリングさせることができる。
特定の酸化アプローチは、脱水素および芳香族化、脱カルボキシル化およびある一定の官能基への酸素の付加を含む。例えば、アルデヒド基は、当業者に周知の条件を用いて対応するアルコールを酸化することにより調製することができる。例えば、アルコールを溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン)中の酸化試薬(例えば、デス・マーチンペルヨージナン)で処理することができる。代替酸化条件、例えば、塩化オキサリルおよび活性化量のジメチルスルホキシドでの処理、そしてその後のアミン(例えば、トリエチルアミン)の添加による失活を用いることができる。かかる反応を適切な溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン)中、および適切な条件(例えば、室温未満への冷却、例えば−78℃への冷却、その後、室温への加温)下で行うことができる。別の例では、不活性溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン)中、周囲温度付近で酸化剤(例えば、ペルオキシ酸、例えば3−クロロペルオキシ安息香酸)を使用して硫黄原子を対応するスルホキシドまたはスルホンに酸化することができる。
特定の還元アプローチは、特定の官能基からの酸素原子の除去、または芳香族もしくはヘテロ芳香族環を含む不飽和化合物の飽和(もしくは部分飽和)を含む。例えば、第1級アルコールを、対応するエステルまたはアルデヒドから、金属水素化物(例えば、メタノールなどの溶媒中の水素化アルミニウムリチウムまたは水素化ホウ素ナトリウム)を使用する還元によって生成することができる。あるいは、CHOH基を、対応するカルボン酸から、金属水素化物(例えば、テトラヒドロフランなどの溶媒中の水素化アルミニウムリチウム)を使用する還元によって生成することができる。別の例では、溶媒(例えば、エーテル、例えばテトラヒドロフラン、もしくはアルコール、例えばメタノール)中、金属触媒(例えば、炭素などの固体支持体に担持されたパラジウム)の存在下での接触水素化によって、または酸(例えば、酢酸もしくは塩酸)の存在下で金属(例えば、亜鉛、スズもしくは鉄)を使用する化学的還元によって、ニトロ基をアミンに還元することができる。さらなる例では、ニトリルの還元によって、例えば、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、0℃とその溶媒の還流温度の間の温度で、金属触媒(例えば、炭素などの固体支持体に担持されたパラジウム)またはラネーニッケルの存在下での接触水素化によって、アミンを得ることができる。
一般式Iの化合物の塩は、従来の手順を用いて適切な溶媒、または溶媒(例えば、エーテル、例えばジエチルエーテル、またはアルコール、例えばエタノール、または水性溶媒)の混合物中で一般式Iの化合物を適切な酸または塩基と反応させることによって、調製することができる。一般式Iの化合物の塩は、従来のイオン交換クロマトグラフィー手順を用いる処理によって、他の塩に交換することができる。
一般式Iの化合物の特定のエナンチオマーを得ることを所望する場合、これは、任意の適する従来のエナンチオマー分割手順を用いることによって対応するエナンチオマー混合物から生成することができる。例えば、ジアステレオマー誘導体(例えば、塩)は、一般式Iの化合物のエナンチオマーの混合物(例えば、ラセミ体)と適切なキラル化合物(例えば、キラル塩基)の反応によって生成することができる。その後、それらのジアステレオマーを結晶化などの従来の手段によって分離し、所望のエナンチオマーを(例えば、ジアステレオマーが塩である場合には酸での処理によって)回収することができる。あるいは、様々な生体触媒(例えば、Patel Steroselective Biocatalysts,Marcel Decker;New York 2000を参照されたい)を使用する速度論的加水分解(kinetic hydrolysis)によって、エステルのラセミ混合物を分割することができる。
別の分割プロセスでは、高速液体クロマトグラフィーを用いて一般式Iの化合物のラセミ体を分離することができる。あるいは、上で説明したプロセスのうちの1つで適切なキラル中間体を使用することによって、特定のエナンチオマーを得ることができる。本発明の特定の幾何異性体を得ることを所望する場合、中間体または最終生成物に関してクロマトグラフィー、再結晶および他の従来の分離手順を用いることもできる。
II.方法
本発明の別の態様は、MetAP2の活性を調節する方法を提供する。かかる方法は、本明細書に記載する化合物への前記受容体の曝露を含む。いくつかの実施形態において、前述の方法の1つ以上によって用いられる化合物は、本明細書に記載するジェネリック、サブジェネリックまたは具体的化合物のうちの1つ、例えば、式I、Ia、IbまたはIIの化合物である。本明細書に記載する化合物のMetAP2を調節または阻害する能力は、当該技術分野において公知の手順および/または本明細書に記載する手順によって評価することができる。本発明の別の態様は、患者におけるMetAP2の発現または活性に関連した疾患を治療する方法を提供する。例えば、企図される方法は、例えば、患者の血管新生を低減させるには不十分な量の開示化合物を投与することにより、患者におけるチオレドキシン生産の増加に有効なおよび対象における抗肥満プロセスの多臓器刺激の誘導に有効な細胞内MetAp2阻害を確立するのに十分な量の開示化合物を投与することを含む。
ある一定の実施形態において、本発明は、有効量の開示化合物を投与することにより患者における肥満を治療するおよびまたは改善する方法を提供する。体重減少を、それを必要とする患者において誘導する方法も本明細書において提供する。企図される患者は、ヒトばかりでなく、他の動物、例えば伴侶動物(例えば、イヌ、ネコ)も含む。
他の企図される治療方法としては、本明細書において開示する化合物を対象に投与することによる、肥満関連状態または併存症の治療または改善方法が挙げられる。例えば、ここで企図されるのは、2型糖尿病の治療を、それを必要とする患者において行う方法である。
例示的併存症としては、心臓障害、内分泌障害、呼吸障害、肝障害、骨格異常、精神障害、代謝障害および生殖障害が挙げられる。
例示的心臓障害としては、高血圧、脂質異常症、虚血性心疾患、心筋症、心不全、発作、静脈血栓塞栓症および肺高血圧が挙げられる。例示的内分泌障害としては、2型糖尿病および成人潜在性自己免疫性糖尿病が挙げられる。例示的呼吸障害としては、肥満低換気症候群、喘息および閉塞性睡眠時無呼吸症が挙げられる。例示的肝障害は、非アルコール性脂肪性肝疾患である。例示的骨格異常としては、背部痛、および荷重関節の変形性関節症が挙げられる。例示的代謝障害としては、プラダー・ウィリー症候群および多嚢胞性卵巣症候群が挙げられる。例示的生殖障害としては、性機能不全、***機能不全、不妊症、分娩合併症、および胎児異常が挙げられる。例示的精神障害としては、体重に関連したうつ病および不安が挙げられる。
特に、ある一定の実施形態では、本発明は、上記医学的適応症を治療する方法であって、それを必要とする対象に治療有効量の本明細書に記載する化合物、例えば、式I、Ia、IbまたはIIの化合物を投与することを含む方法を提供する。
肥満、または「過体重」への言及は、除脂肪体重に対する割合で過度の脂肪を指す。過剰な脂肪蓄積は、サイズの増加(肥大)にはもちろん脂肪組織細胞数の増加にも関連づけられる。肥満は、絶対体重、体重:身長比、皮下脂肪の分布、ならびに社会的および審美的基準によって様々に測定される。体脂肪の一般的尺度は、ボディーマスインデックス(BMI)である。BMIは、(キログラムで表される)体重の(メートルで表される)身長の二乗に対する比を指す。ボディーマスインデックスは、次の式のいずれかを用いて正確に算出することができる:体重(kg)/身長(m)(SI)または703×体重(lb)/身長(in)(US)。
米国疾病管理予防センター(CDC)によると、過体重成人は、25kg/mから29.9kg/mのBMIを有し、肥満成人は、30kg/m以上のBMIを有する。40kg/m以上のBMIは、病的肥満または極度の肥満を示す。肥満は、男性については約102cmおよび女性については約88cmの腰回りを有する患者のことと言うこともできる。小児についての過体重および肥満の定義は、体脂肪に対する年齢および性別の影響を考慮に入れる。遺伝的背景が異なる患者は、上記の一般ガイドラインとは異なるレベルで「肥満」とみなされることもある。
本発明の化合物は、肥満の二次転帰のリスクの低下、例えば、左心室肥大のリスクの低下にも有用である。肥満のリスクがある患者、例えば、過体重であるが肥満ではない、例えば、約25kg/mと約30kg/mの間のBMIを有する患者を治療するための方法も企図される。ある一定の実施形態において、患者はヒトである。
BMIは、過剰な脂肪が身体の様々な部分に選択的に存在することができることを明らかにするものではなく、脂肪組織の発達は、どちらかといえば身体のある部分の健康に対して身体の他の部分より危険であることがある。例えば、典型的に「リンゴ型」体型を伴う「中心性肥満」は、特に、腹部領域(腹の脂肪および内臓脂肪を含む)における過度の体脂肪蓄積に起因し、特に尻への過度の体脂肪蓄積に起因する典型的に「洋ナシ型」体型を伴う「末梢性肥満」より高い併存症リスクを有する。腰回り/尻周り比(WHR)の測定値を中心性肥満の指標として用いることができる。中心性肥満を示す最低WHRは様々に設定されており、中心性肥満成人は、女性の場合約0.85以上および男性の場合約0.9以上のWHRを典型的に有する。
除脂肪細胞に対する過剰脂肪組織の比を明らかにする、対象が過体重であるのか、または肥満であるのかの判定方法は、対象の体組成を得ることを含む。体組成は、身体の複数の位置、例えば、腹部エリア、肩甲下領域、腕、臀部および大腿の皮下脂肪の厚みを測定することによって得ることができる。その後、これらの測定値を使用して、おおよそ4パーセント点の許容誤差で体脂肪量を推定する。もう1つの方法は、体内の電気の流れの抵抗を用いて体脂肪を推定する生体電気インピーダンス法(BIA)である。もう1つの方法は、大きな水槽を使用して体の浮力を測定する方法である。体脂肪増加は、より大きい浮力をもたらすことになる一方で、より大きい筋肉量は、沈む傾向をもたらすことになる。
別の態様において、本発明は、過体重または肥満対象を治療するための方法であって、前記対象における過体重または肥満であることに関係づけられる少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを判定すること、および有効量の開示化合物を投与して前記対象において標的レベルを達成することを含む方法を提供する。例示的バイオマーカーとしては、体重、ボディーマスインデックス(BMI)、ウエスト/ヒップ比WHR、血漿アディポカイン、およびこれらのうちの2つ以上の組み合わせが挙げられる。
ある一定の実施形態において、上述の方法の1つ以上によって用いられる化合物は、本明細書に記載するジェネリック、サブジェネリックまたは具体的化合物のうちの1つ、例えば、式I、Ia、IbまたはIIの化合物である。
本発明の化合物をこのような治療を必要する患者(動物およびヒト)に最適な医薬的効果が得られる用量で投与することができる。任意の具体的な用途での使用に必要な用量は、選択される具体的な化合物または組成物だけでなく、投与経路、治療される病態の性質、患者の年齢および状態、その後に患者に付随する併用療法または特別な食事および当業者が認識しているであろう他の因子、主治医の最終的な裁量による適切な用量とともに、各患者において異なるだろう。上記の臨床的病態および疾患を治療するために、本発明の化合物を従来の非毒性の医薬的に許容される担体、補助剤およびベヒクルを含有する用量単位の処方物において経口、皮下、局所、非経口、吸入噴霧により、または経腸により投与することができる。非経口投与は皮下注射、静脈内もしくは筋肉内注射または点滴法を含むことができる。
治療は、望むだけ長期または短期間で継続することができる。本組成物を例えば、1日当たり1〜4以上の回数の投薬方法において投与することができる。適切な治療期間は、例えば、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約1か月、少なくとも約6か月、少なくとも約1年または無期限にすることができる。治療期間は、所望の結果、例えば標的体重減少、が達したときに停止することができる。治療方法は、体重を減少させるのに十分な用量を投与する補正段階を含むことができ、例えば、体重増加を予防するのに十分な低用量を投与する維持段階へと続くことができる。適切な維持用量は、本明細書に記載の用量範囲の低量部分になると思われるが、補正および維持用量は、本明細書の開示に基づき、過度の実験を行うことなく当業者により個々の対象に対して容易に確立することができる。維持用量を、既に他の手段、例えば食事および運動、バイパスもしくはバンディング術などの肥満施術または他の薬理学的物質を使用する治療により体重を抑制している対象の体重を維持するために使用することができる。
III.医薬組成物およびキット
本発明の別の態様は、医薬的に許容される担体と合わせて配合される本明細書に開示の化合物を含む医薬組成物を提供する。特に、本開示は、1種以上の医薬的に許容される担体と合わせて配合される本明細書に開示の化合物を含む医薬組成物を提供する。これらの配合物は、経口、経腸、局所、頬内、非経口(例えば、皮下、筋肉内、皮内または静脈内)経腸、経膣またはエアロゾル投与を含むが、任意の所与の場合に最も適した投与形態は、治療される病態の程度および重症度ならびに使用される具体的な化合物の性質に依存する。例えば、開示の組成物を単位用量として配合してもよく、および/または経口もしくは皮下投与用に配合してもよい。
本発明の例示の医薬組成物を医薬的調製物の形態、例えば、固体、半固体または液体形態で使用することができ、これらの形態は外用、腸内または非経口用途に適した有機または無機担体または賦形剤と混合した、有効成分として1種以上の本発明の化合物を含有する。有効成分は、例えば、錠剤、ペレット、カプセル、坐剤、溶液、乳濁液、懸濁液および使用に適した任意の他の形態用の、通常の非毒性の医薬的に許容される担体と化合することができる。目的の活性化合物は、疾患の過程または病態に所望の効果を与えるのに十分な量で医薬組成物に含まれる。
錠剤などの固体組成物を調製するために、主要な有効成分を医薬的担体、例えば、コーンスターチ、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウムまたはガムなどの従来の打錠成分および水などの他の医薬的希釈剤と混合し、本発明の化合物またはその非毒性の医薬的に許容される塩の均質な混合物を含有する、固体の予配合組成物を形成することができる。これらの予配合組成物が均質であるとするとき、それは、組成物を効果が均等な単位剤形、例えば、錠剤、ピルおよびカプセルに容易に細分することができるように、有効成分を組成物全体に均一に分散させることを意味する。
経口投与のための固体剤形(カプセル、錠剤、ピル、ドラジェ、粉末、顆粒など)において、対象組成物を1種以上の医薬的に許容される担体、例えば、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムおよび/または以下のいずれかと混合する:(1)充填剤または増量剤、例えば、スターチ、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよび/またはケイ酸、(2)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアカシアなど、(3)保湿剤、例えば、グリセロール、(4)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカスターチ、アルギン酸、特定のケイ酸および炭酸ナトリウム、(5)難溶剤、例えば、パラフィン、(6)吸収促進剤、例えば、第四級アンモニウム化合物、(7)湿潤剤、例えば、アセチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなど、(8)吸収剤、例えば、カオリンおよびベントナイト粘土、(9)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムおよびそれらの混合物ならびに(10)着色剤。カプセル、錠剤およびピルの場合、組成物は緩衝剤を含むこともできる。類似の種類の固体組成物を、ラクトースまたは乳糖などの賦形剤ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを用いて軟性および硬性充填ゼラチンカプセルに充填剤として使用することもできる。
錠剤は、場合により、1種以上の補助成分とともに圧縮または成形することにより作製することができる。圧縮された錠剤を、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋されたカルボキシメチルセルロースナトリウム)、表面活性剤または分散剤を用いて調製することができる。成形された錠剤は、不活性液状希釈剤で湿潤させた対象組成物の混合物を適切な機械において成形することにより作製することができる。錠剤および他の固体剤形、例えば、ドラジェ、カプセル、ピルおよび顆粒を場合により、被覆物およびシェル、例えば、腸溶被覆物および製薬分野において周知の他の被覆物を用いて分割し、または調製することができる。
吸入または吹送のための組成物は、医薬的に許容される水性もしくは有機溶剤またはそれらの混合物を含む溶液および懸濁液、ならびに粉末を含む。経口投与のための液状剤形は医薬的に許容される乳濁液、微乳濁液、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤を含む。対象組成物に加えて、液状剤形は当該技術分野において通常使用される不活性希釈剤、例えば、水もしくは他の溶剤、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油類(特に、綿実、ラッカセイ、トウモロコシ、胚芽、オリーブ、ヒマシおよびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ソルビタンのポリエチレングリコールおよび脂肪酸エステル、シクロデキストリンおよびそれらの混合物を含有してもよい。
懸濁液は、対象組成物に加え、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天およびトラガカントならびにそれらの混合物として懸濁剤を含有してもよい。
経腸または経膣投与のための配合物は坐剤として提示することができ、これらの配合物は、対象組成物と、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、坐剤ワックスまたはサリチル酸を含む1種以上の適切な非刺激賦形剤または担体と混合することにより調製することができ、かつこれらの配合物は室温では固体であるが、体温では液体になるため、体腔で融解し、活性剤を放出する。
対象組成物の経皮投与のための剤形は、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチおよび吸入剤を含む。活性成分を滅菌状態下で医薬的に許容される担体と、また、必要とされることもある任意の防腐剤、緩衝剤または推進剤と混合してもよい。
軟膏、ペースト、クリームおよびゲルは、対象組成物に加え、賦形剤、例えば、動物および植物脂肪、油類、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛またはそれらの混合物を含有してもよい。
粉末およびスプレーは、対象組成物に加え、賦形剤、例えば、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末またはこれらの物質の混合物を含有してもよい。スプレーは従来の推進剤、例えば、クロロフルオロ炭化水素および揮発性の置換されない炭化水素、例えば、ブタンおよびプロパンをさらに含有してもよい。
本発明の組成物および化合物は、別法としてエアロゾルにより投与することができる。これは本化合物を含有する水性エアロゾル、リポソーム調製物または固体粒子を調製することにより実現される。非水性(例えば、フルオロカーボン推進剤)懸濁液を使用することができる。超音波噴霧器を使用することができるが、それは物質をせん断して最小化し、これにより対象組成物に含有される本化合物が分解することができるためである。通常、水性エアロゾルは対象組成物と従来の医薬的に許容される担体および安定化剤との水溶液または懸濁液を配合することにより作製される。担体および安定化剤は特定の対象組成物の必要な条件とともに異なるが、典型的には非イオン性界面活性剤(ツイーン、プルロニックまたはポリエチレングリコール)、無害なタンパク質、例えば、血清アルブミン、ソルビタンエステル、オレイン酸、レシチン、アミノ酸、例えば、グリシン、緩衝液、塩類、糖類または糖アルコールを含む。エアロゾルは一般に等張性溶液から調製される。
非経口投与に適した本発明の医薬組成物は、対象組成物と、1種以上の医薬的に許容される滅菌性等張性水溶液または非水性溶液、分散液、懸濁液もしくは乳濁液、または使用直前に滅菌注射液または分散液に再構成することができる粉末とともに含んでもよく、これらの組成物は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、配合物を目的のレシピエントの血液と等張にさせる溶質または懸濁液もしくは増粘剤を含有してもよい。
本発明の医薬組成物に使用することができる適切な水性および非水性担体の例として、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)およびそれらの適切な混合物、植物油、例えば、オリーブ油および注入可能な有機エステル、例えば、オレイン酸エチルおよびシクロデキストリンがある。適当な流動性を、例えば、被覆材料、例えば、レシチンの使用により、分散液の場合では必要な粒径の維持により、および界面活性剤の使用により維持することができる。
別の態様において、本発明は開示の化合物および腸溶材料、ならびにその医薬的に許容される担体または賦形剤を含む腸内医薬的配合物を提供する。腸溶材料は、胃の酸性環境では実質的に不溶性であり、特定のpHでおもに腸液に溶解するポリマーを指す。小腸は胃と大腸との間の胃腸管(消化管)の一部であり、十二指腸、空腸および回腸を含む。十二指腸のpHは約5.5であり、空腸のpHは約6.5であり、回腸遠位部のpHは約7.5である。それに応じて、腸溶材料は、例えば、約5.0、約5.2、約5.4、約5.6、約5.8、約6.0、約6.2、約6.4、約6.6、約6.8、約7.0、約7.2、約7.4、約7.6、約7.8、約8.0、約8.2、約8.4、約8.6、約8.8、約9.0、約9.2、約9.4、約9.6、約9.8または約10.0のpHまで溶解しない。腸溶材料の例として、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)、ポリ酢酸ビニルフタル酸(PVAP)、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)、トリメリト酸酢酸セルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸セルロース、酢酸ヘキサヒドロフタル酸セルロース、プロピオン酸フタル酸セルロース、酢酸マレイン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、メチルメタクリル酸とメタクリル酸メチルのコポリマー、アクリル酸メチル、メチルメタクリル酸とメタクリル酸のコポリマー、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸のコポリマー(ガントレッツESシリーズ)、メタクリル酸エチル−メチルメタクリル酸−クロロトリメチルアンモニウムアクリル酸エチルコポリマー、天然樹脂、例えば、ゼイン、シェラックおよびコパールコロホリウムおよびいくつかの市販腸溶分散系(例えば、Eudragit L30D55、Eudragit FS30D、Eudragit L100、Eudragit S100、Kollicoat EMM30D、Estacryl 30D、CoatericおよびAquateric)がある。上記の材料のそれぞれの可溶性は、公知であるか、インビトロで容易に測定可能であるかのいずれかである。上記は、考えられる材料の一覧であるが、本開示の恩恵を受ける当業者であれば、それが包括的ではなく、本発明の目的に合った他の腸溶材料があることが認識されるだろう。
有利には、本発明は、例えば体重減少を必要とする消費者が使用するためのキットも提供する。かかるキットは、適する剤形、例えば上に記載したものと、炎症を媒介、低減または予防するためのかかる剤形の使用方法を記載している説明書とを含む。前記説明書は、当業者に公知の投薬モードに従って前記剤形を投与するように消費者または医療関係者に指示することになる。かかるキットを単一または複数キット単位で有利に包装し、販売することができよう。かかるキットの一例は、いわゆるブリスターパックである。ブリスターパックは、包装業界では周知であり、医薬単位剤形(錠剤、カプセルなど)の包装に幅広く用いられている。ブリスターパックは、一般に、好ましくは透明プラスチック材料の箔で覆われた比較的堅い材料のシートから成る。包装プロセス中にプラスチック箔にくぼみが形成される。それらのくぼみは、包装すべき錠剤またはカプセルのサイズおよび形状を有する。次に、錠剤またはカプセルをくぼみの中に配置し、プラスチック箔に対して、くぼみが形成された方向とは反対側であるその箔の面に、比較的堅い材料のシートを封止する。結果として、プラスチック箔とシートの間のくぼみに錠剤またはカプセルが密封される。好ましくは、前記シートの強度は、くぼみに対して手で圧力を掛けることによってそのシートのくぼみの位置に開口部が形成されることにより錠剤またはカプセルを取り出すことができるような強度である。その場合、前記開口部を経て錠剤またはカプセルを取り出すことができる。
記憶を助けるもの、例えば、錠剤またはカプセルの隣の番号の形のものであって、前記番号が、そのように明記された錠剤またはカプセルを摂取すべきである投薬計画の日に対応する形のものを、キットに備えさせることが望ましいかもしれない。そのような記憶を助けるもののもう1つの例は、カードに印刷されたカレンダー、例えば、次のとおりである:「第一週、月曜日、火曜日、...など...第二週、月曜日、火曜日、...」など。記憶を助けるものの他の変形形態は、容易にわかるであろう。「日用量」は、所定の日に摂取される単一の錠剤もしくはカプセルまたはいくつかのピルもしくはカプセルであってもよい。また、第一の化合物の日用量は、1つの錠剤またはカプセルから成ってもよく、その一方で第二の化合物の日用量は、いくつかの錠剤またはカプセルから成ってもよく、逆もまた同じである。記憶を助けるものは、これを反映すべきである。
本明細書において、第2の活性剤または第2の活性剤を投与することを含む方法および組成物も企図される。例えば、過体重または肥満であることに加えて、対象または患者は、過体重関連または肥満関連共存症、すなわち、過体重または肥満であることに関連づけられる、過体重または肥満であることによって悪化するまたは誘発される疾患および他の有害な健康状態をさらに有することがある。ここで企図されるのは、これらの過体重関連または肥満関連状態を治療するために以前に示された少なくとも1つの他の薬剤との組み合わせでの開示化合物である。
例えば、II型糖尿病は、肥満に関連づけられている。II型糖尿病のある一定の合併症、例えば、能力障害および早期死亡を、体重減少持続によって予防する、改善するまたは無くすことができる(Astrup,A.Pub Health Nutr(2001)4:499−515)。II型糖尿病を治療するために投与される薬剤としては、スルホニル尿素(例えば、クロルプロパミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリド);メグリチニド(例えば、レパグリニドおよびナテグリニド);ビグアニド(例えば、メトホルミン);チアゾリジンジオン(ロシグリタゾン、トログリタゾンおよびピオグリタゾン);ジペプチジルペプチダーゼ−4阻害剤(例えば、シタグリプチン、ビルダグリプチンおよびサクサグリプチン);グルカゴン様ペプチド−1ミメティック(例えば、エクセナチドおよびリラグルチド);およびα−グルコシダーゼ阻害剤(例えば、アカルボースおよびミグリトールが挙げられる。
心臓障害および状態、例えば、高血圧、脂質異常症、虚血性心疾患、心筋症、心不全、発作、静脈血栓塞栓症および肺高血圧は、過体重または肥満に関連づけられている。例えば、過剰な脂肪組織は、腎臓による作用を受ける物質を分泌して高血圧をもたらすため、高血圧は、肥満に関連づけられている。加えて、肥満に伴い、一般に、(過剰な脂肪組織のために)より大量のインスリンが生産され、この過剰なインスリンも血圧を上昇させる。高血圧の主な治療選択肢は、体重減少である。高血圧を治療するために投与される薬剤としては、クロルタリドン;ヒドロクロロチアジド;インダパミド、メトラゾン;ループ利尿薬(例えば、ブメタニド、エタクリン酸、フロセミド、ラシックス、トルセミド);カリウム保持剤(例えば、アミロライド塩酸塩、ベンザミル、スピロノラクトンおよびトリアムテレン);末梢性薬剤(peripheral agents)(例えば、レセルピン);中枢性αアゴニスト(例えば、クロニジン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩、グアンファシン塩酸塩およびメチルドパ);α遮断薬(例えば、ドキサゾシンメシル酸塩、プラゾシン塩酸塩およびテラゾシン塩酸塩);β遮断薬(例えば、アセブトロール、アテノロール、ベタキソロール、ビソプロロールフマル酸塩、カルテオロール塩酸塩、メトプロロール酒石酸塩、メトプロロールコハク酸塩、ナドロール、ペンブトロール硫酸塩、ピンドロール、プロプラノロール塩酸塩およびチモロールマレイン酸塩);複合α・β遮断薬(combined alpha− and beta−blockers)(例えば、カルベジロールおよびラベタロール塩酸塩);直接血管拡張薬(例えば、ヒドララジン塩酸塩およびミノキシジル);カルシウムアンタゴニスト(例えば、ジルチアゼム塩酸塩およびベラパミル塩酸塩);ジヒドロピリジン(例えば、アムロジピンベシル酸塩、フェロジピン、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピンおよびニソルジピン);ACE阻害剤(ベナゼプリル塩酸塩、カプトプリル、エナラプリルマレイン酸塩、フォシノプリルナトリウム、リシノプリル、モエキシプリル、キナプリル塩酸塩、ラミプリル、トランドラプリル);アンジオテンシンII受容体遮断薬(例えば、ロサルタンカリウム、バルサルタンおよびイルベサルタン);レニン阻害剤(例えば、アリスキレン);およびこれらの組み合わせが挙げられる。これらの化合物は、当該技術分野において公知の投薬計画および投薬量で投与される。
Carrら(The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism(2004)Vol.89,No.6 2601−2607)は、過体重または肥満であることと脂質異常症との関連性を論じている。脂質異常症は、典型的にスタチンで治療される。スタチン(HMG−CoAレダクターゼ阻害剤)は、対象におけるコレステロール産生を減速させる、および/または動脈からコレステロール蓄積を除去する。スタチンとしては、メバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、ベロスタチン、ジヒドロコムパクチン、フラバスタチン、アトルバスタチン、ダルバスタチン、カルバスタチン、クリルバスタチン、ベバスタチン、セフバスタチン、ロスバスタチン、ピタバスタチンおよびグレンバスタチンが挙げられる。これらの化合物は、当該技術分野において公知の投薬計画および投薬量で投与される。Eckel(Circulation(1997)96:3248−3250)は、過体重または肥満であることと虚血性心疾患との関連性を論じている。虚血性心疾患を治療するために投与される薬剤としては、スタチン、硝酸塩(例えば、二硝酸イソソルビドおよび一硝酸イソソルビド)、β遮断薬ならびにカルシウムチャネルアンタゴニストが挙げられる。これらの化合物は、当該技術分野において公知の投薬計画および投薬量で投与される。
Wongら(Nature Clinical Practice Cardiovascular Medicine(2007)4:436−443)は、過体重または肥満であることと心筋症との関連性を論じている。心筋症を治療するために投与される薬剤としては、強心薬(例えば、ジゴキシン)、利尿薬(例えば、フロセミド)、ACE阻害剤、カルシウムアンタゴニスト、抗不整脈薬(例えば、ソトロール(Sotolol)、アミオダロンおよびジソピラミド)、およびβ遮断薬が挙げられる。これらの化合物は、当該技術分野において公知の投薬計画および投薬量で投与される。Yusefら(Lancet(2005)366(9497):1640−1649)は、過体重または肥満であることと心筋梗塞との関連性を論じている。心筋梗塞を治療するために投与される薬剤としては、ACE阻害剤、アンジオテンシンII受容体遮断薬、直接血管拡張薬、β遮断薬、抗不整脈薬および血栓溶解薬(例えば、アルテプラーゼ、レタプラーゼ(Retaplase)、テネクテプラーゼ、アニストレプラーゼおよびウロキナーゼ)が挙げられる。これらの化合物は、当該技術分野において公知の投薬計画および投薬量で投与される。
Sukら(Stroke(2003)34:1586−1592)は、過体重また は肥満であることと発作との関連性を検討している。発作を治療するために投与される薬剤としては、抗血小板薬(例えば、アスピリン、クロピドグレル、ジピリダモールおよびチクロピジン)、抗凝血薬(例えば、ヘパリン)、および血栓溶解剤が挙げられる。Steinら(The American Journal of Medicine(2005)18(9):978−980)は、過体重または肥満であることと静脈血栓塞栓症との関連性を論じている。静脈血栓塞栓症を治療するために投与される薬剤としては、抗血小板薬、抗凝血薬および血栓溶解剤が挙げられる。Sztrymfら(Rev Pneumol Clin(2002)58(2):104−10)は、過体重または肥満であることと肺高血圧との関連性を論じている。肺高血圧を治療するために投与される薬剤としては、強心薬、抗凝血薬、利尿薬、カリウム(例えば、K−dur)、血管拡張剤(例えば、ニフェジピンおよびジルチアゼム)、ボセンタン、エポプロステノールおよびシルデナフィルが挙げられる。呼吸障害および状態、例えば、肥満低換気症候群、喘息および閉塞性睡眠時無呼吸症は、過体重または肥満であることに関連づけられている。Elamin(Chest(2004)125:1972−1974)は、過体重または肥満であることと喘息との関連性を論じている。喘息を治療するために投与される薬剤としては、気管支拡張剤、抗炎症薬、ロイコトリエン遮断薬および抗Ige剤が挙げられる。特定の喘息薬としては、ザフィルルカスト、フルニソリド、トリアムシノロン、ベクロメタゾン、テルブタリン、フルチカゾン、ホルモテロール、ベクロメタゾン、サルメテロール、テオフィリンおよびゾペネックスが挙げられる。
Kesslerら(Eur Respir J(1996)9:787−794)は 、過体重または肥満であることと閉塞性睡眠時無呼吸症との関連性を論じている。睡眠時無呼吸症を治療するために投与される薬剤としては、モダフィニルおよびアンフェタミンが挙げられる。
肝障害および状態、例えば非アルコール性脂肪性肝疾患は、過体重または肥満であることに関連づけられている。Tolmanら(Ther Clin Risk Manag(2007)6:1153−1163)は、過体重または肥満であることと非アルコール性脂肪性肝疾患との関連性を論じている。非アルコール性脂肪性肝疾患を治療するために投与される薬剤としては、抗酸化剤(例えば、ビタミンEおよびC)、インスリン増感剤(メトホルミン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾンおよびベタイン)、肝臓保護剤(hepatoprotectant)および脂質低下剤が挙げられる。
骨格異常および状態、例えば、背部痛、および荷重関節の変形性関節症は、過体重または肥満であることに関連づけられている。van Saase(J Rheumatol(1988)15(7):1152−1158)は、過体重または肥満であることと荷重関節の変形性関節症との関連性を論じている。荷重関節の変形性関節症を治療するために投与される薬剤としては、アセトアミノフェン、非ステロイド系抗炎症薬(例えば、イブプロフェン、エトドラク、オキサプロジン、ナプロキセン、ジクロフェナクおよびナブメトン)、COX−2阻害剤(例えば、セレコキシブ)、ステロイド、サプリメント(例えば、グルコサミンおよびコンドロイチン硫酸)、および人工関節液が挙げられる。
代謝障害および状態、例えば、プラダー・ウィリー症候群および多嚢胞性卵巣症候群は、過体重または肥満であることに関連づけられている。Cassidy(Journal of Medical Genetics(1997)34:917−923)は、過体重または肥満であることとプラダー・ウィリー症候群との関連性を論じている。プラダー・ウィリー症候群を治療するために投与される薬剤としては、ヒト成長ホルモン(HGH)、ソマトロピンおよび体重減少薬(例えば、オルリスタット、シブトラミン、メタンフェタミン、イオナミン、フェンテルミン、ブプロピオン、ジエチルプロピオン、フェンジメトラジン、ベンズフェタミンおよびトパマックス)が挙げられる。
Hoeger(Obstetrics and Gynecology Clinic s of North America(2001)28(1):85−97)は、過体重または肥満であることと多嚢胞性卵巣症候群との関連性を論じている。多嚢胞性卵巣症候群を治療するために投与される薬剤としては、インスリン増感剤、合成エストロゲンとプロゲステロンとの組み合わせ、スピロノラクトン、エフロルニチンおよびクロミフェンが挙げられる。生殖障害および状態、例えば、性機能不全、***機能不全、不妊症、分娩合併症および胎児異常は、過体重または肥満であることに関連づけられている。Larsenら(Int J Obes(Lond)(2007)8:1189−1198)は、過体重または肥満であることと性機能不全との関連性を論じている。Chungら(Eur Urol(1999)36(1):68−70)は、過体重または肥満であることと***機能不全との関連性を論じている。***機能不全を治療するために投与される薬剤としては、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えば、タダラフィル、シルデナフィルクエン酸塩およびバルデナフィル)、プロスタグランジンEアナログ(例えば、アルプロスタジル)、アルカロイド(例えば、ヨヒンビン)およびテストステロンが挙げられる。Pasqualiら(Hum Reprod(1997)1:82−87)は、過体重または肥満であることと不妊症との関連性を論じている。不妊症を治療するために投与される薬剤としては、クロミフェン、クロミフェンクエン酸塩、ブロモクリプチン、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)、GnRHアゴニスト、GnRHアンタゴニスト、タモキシフェン/ノルバデクス、ゴナドトロピン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、ヒト閉経期ゴナドトロピン(HmG)、プロゲステロン、組換え卵胞刺激ホルモン(FSH)、ウロフォリトロピン、ヘパリン、フォリトロピンアルファおよびフォリトロピンベータが挙げられる。
Weissら(American Journal of Obstetrics and Gynecology(2004)190(4):1091−1097)は、過体重または肥満であることと分娩合併症との関連性について論じている。分娩合併症を治療するために投与される薬剤としては、ブピバカイン塩酸塩、ジノプロストンPGE2、メペリジンHCl、Ferro−folic−500/iberet−folic−500、メペリジン、メチルエルゴノビンマレイン酸塩、ロピバカインHCl、ナルブフィンHCl、オキシモルホンHCl、オキシトシン、ジノプロストン、リトドリン、スコポラミン臭化水素酸塩、スフェンタニルクエン酸塩および陣痛促進薬が挙げられる。
精神障害および状態、例えば、体重に関連したうつ病および不安は、過体重または肥満であることに関連づけられている。Dixsonら(Arch Intern Med(2003)163:2058−2065)は、過体重または肥満であることとうつ病との関連性について論じている。うつ病を治療するために投与される薬剤としては、セロトニン再取り込み阻害剤(例えば、フルオロキセチン、エスシタロプラム、シタロプラム、パロキセチン、セルトラリンおよびベンラファキシン);三環系抗うつ薬(例えば、アミトリプチリン、アモキサピン、クロミプラミン、デシプラミン、ドスレピン塩酸塩、ドキセピン、イミプラミン、イプリンドール、ロフェプラミン、ノルトリプチリン、オピプラモール、プロトリプチリンおよびトリミプラミン);モノアミンオキシダーゼ阻害剤(例えば、イソカルボキサジド、モクロベミド、フェネルジン、トラニルシプロミン、セレギリン、ラサジリン、ニアラミド、イプロニアジド、イプロクロジド、トロキサトン、リネゾリド、ジエノリドカバピロンデスメトキシヤンゴニンおよびデキストロアンフェタミン);精神刺激薬(例えば、アンフェタミン、メタンフェタミン、メチルフェニダートおよびアレコリン);抗精神病薬(例えば、ブチロフェノン、フェノチアジン、チオキサンテン、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、ジプラシドン、アミスルプリド、パリペリドン、シンビアックス、テトラベナジンおよびカンナビジオール);および気分安定剤(例えば、炭酸リチウム、バルプロ酸、ジバルプロエクスナトリウム、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリジン、カルバマゼピン、ガバペンチン、オキシカルバゼピンおよびトピラマート)が挙げられる。
Simonら(Archives of General Psychiatry(2006)63(7):824−830)は、過体重または肥満であることと不安との関連性を論じている。不安を治療するために投与される薬剤としては、セロトニン再取り込み阻害剤、気分安定剤、ベンゾジアゼピン(例えば、アルプラゾラム、クロナゼパム、ジアゼパムおよびロラゼパム)、三環系抗うつ薬、モノアミンオキシダーゼ阻害剤およびβ遮断薬が挙げられる。
本発明の別の態様は、対象における体重減少を助長および維持するための方法であって、前記対象において体重減少をもたらすために有効な量の開示化合物を前記対象に投与すること;および治療有効量の別の体重減少薬を投与して前記対象において減少した体重を維持することを含む方法を提供する。体重減少薬としては、セロトニンおよびノルアドレナリン作動性再取り込み阻害剤;ノルアドレナリン作動性再取り込み阻害剤;選択的セロトニン再取り込み阻害剤;ならびに腸リパーゼ阻害剤が挙げられる。特定の体重減少薬としては、オルリスタット、シブトラミン、メタンフェタミン、イオナミン、フェンテルミン、ブプロピオン、ジエチルプロピオン、フェンジメトラジン、ベンズフェテルミン、ブロモクリプチン、ロルカセリン、トピラマート、あるいはグレリン作用の遮断、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1(DGAT1)活性の阻害、ステアロイルCoAデサチュラーゼ1(SCD1)活性の阻害、ニューロペプチドY受容体1機能の阻害、ニューロペプチドY受容体2もしくは4機能の活性化、またはナトリウム−グルコース共輸送体1もしくは2の活性の阻害により食物摂取量を調節するように作用をする薬剤が挙げられる。これらの化合物は、当該技術分野において公知の投薬計画および投薬量で投与される。
本明細書に記載の化合物を、本明細書に含まれる教示および当該技術分野において公知の合成手順に基づく多くの方法において調製することができる。以下に記載の合成方法の説明において、他に示されない限り、提示された反応条件は全て、例えば、溶剤の選択、反応雰囲気、反応温度、実験期間および後処理手順は、その反応における条件基準となるよう選択することができることが理解される。有機合成の技術分野の当業者であれば、分子の種々の部分に存在する官能基が提示された試薬および反応と適合するはずであることが理解される。反応条件に適合しない置換基は当業者において明らかであるため、代わりの方法が示される。実施例における出発材料は、市販されているか、または公知の材料から標準的な方法により容易に調製されるかのいずれかである。
本明細書において「中間体」として識別される化合物の少なくとも一部は本明細書の化合物として企図される。
H NMRスペクトルを、実施例の化合物に対して三重共鳴5mmプローブのVarian Unity Inova(400MHz)分光計および中間体化合物に対してBruker Avance DRX(400MHz)分光計またはBruker Avance DPX(300MHz)分光計のいずれかを使用して大気温度にて記録した。化学シフトをテトラメチルシランに対するppmで表す。以下の略語を使用した:br=広域シグナル、s=1重線、d=二重線、dd=ダブル二重線、ddd=ダブルダブル二重線、dt=ダブル三重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線。
保持時間および関連の質量イオンを決定するために質量分析(LCMS)実験が以下の方法を使用して行われた。
方法A:各実験はダイオードアレイ検出器を含むHewlett Packard 1100LCシステムに接続したWaters Platform LC四重極質量分光計において行われた。分光計は陽および陰イオンモードで操作するエレクトロスプレイ源を有する。Sedex85蒸発光散乱検出器を用いてさらに検出した。LCはLuna3ミクロンの、30×4.6mmC18カラムおよび2mL/分の流速を用いて行われた。最初の溶剤系は、始めの5分間は0.1%ギ酸を含有する95%水(溶剤A)および0.1%ギ酸を含有する5%アセトニトリル(溶剤B)であり、続く4分間では、最大5%の溶剤Aと95%の溶剤Bの勾配であった。最終の溶剤系はさらに1分間、一定にしたままであった。
方法B:各実験はPDA UV検出器を含むWaters Acquity UPLCシステムに接続したWaters Micromass ZQ2000四重極質量分光計において行われた。分光計は陽および陰イオンモードで操作するエレクトロスプレイ源を有する。LCはAcquity BEH1.7ミクロンのC18カラム、Acquity BEH Shield1.7ミクロンのRP18カラムまたはAcquity HSSTの1.8ミクロンカラムを用いて行われた。各カラムは100×2.1mmの寸法であり、40℃および0.4mL/分の流速にて維持された。最初の溶剤系は、始めの0.4分間は0.1%ギ酸を含有する95%水(溶剤A)および0.1%ギ酸を含有する5%アセトニトリル(溶剤B)であり、続く6分間では、最大5%の溶剤Aと95%の溶剤Bの勾配であった。最終の溶剤系はさらに0.8分間、一定にしたままであった。
分取HPLC精製が、Genesis製C18−逆相カラム(C18)またはPhenomenex製C6−フェニルカラム(C6−フェニル)(100×22.5mm内径、7ミクロン粒径、230または254nmにてUV検出、流量5〜15mL/分)のいずれかを使用し、0.1%ギ酸を含有する100〜0から0〜100%水/アセトニトリルまたは水/メタノールの勾配で溶離して行われた。(LCMS分析により同定された)所望の生成物を含有する画分をプールし、有機画分が蒸発により除去され、残りの水性画分を凍結乾燥させ、生成物を得た。
カラムクロマトグラフィーを必要とした化合物をTouch Logic Control(商標)を含むBiotage SP1(商標)Flash PurificationシステムまたはシリカゲルIsolute(登録商標)SPEカートリッジ、Biotage SNAPカートリッジまたはRedisep(登録商標)Rfカートリッジそれぞれを予め充填したCombiflash Companion(登録商標)を使用して手動により、または完全自動により精製した。
各化合物をISISDraw内のAutonom2000を使用して命名した。
略語:
DCM ジクロロメタン
IMS 工業用変性アルコール
THF テトラヒドロフラン
DMSO ジメチルスルホキシド
実施例1:(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼン−スルホニルアミノ]−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸
Figure 2015536981
ジオキサン(1.5mL)および水(0.5mL)中の(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体1、0.025g)と水酸化リチウム(0.025g)の混合物を撹拌し、90℃で6時間加熱した。冷却後、その混合物を蒸発乾固させ、残留物をギ酸で酸性化し、最小限の量のDMSOおよび水で希釈し、その後、分取HPLC(C18)によって精製してガラス状残留物を得、それをエーテルで研和し、濾過して、(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニル−アミノ]−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸(0.0095g)を白色固体として得た。
H NMR(DMSO−d)δ:7.52(1H,m),7.30(1H,d),7.15(2H,m),7.03(1H,d),6.09(1H,m),4.10(1H,d),3.76(2H,br s),3.49(1H,d),2.99(4H,m),1.93(1H,m),1.72(1H,m),1.07(6H,t),0.96(1H,m),0.78(1H,m).
LCMS(方法B)r/t 3.00(M+H)493。
実施例2:(1aRS,7bSR)−5−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸
Figure 2015536981
(1aRS,7bSR)−5−[2−((E)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸(実施例3A、0.048g)、炭素担持20%水酸化パラジウム(0.048g)、酢酸エチル(20mL)およびIMS(20mL)の混合物を窒素/真空パージによって脱気した。その混合物を急速撹拌しながら室温、水素雰囲気下に置いた。2時間後、混合物を濾過し、溶媒を真空下で除去した。残留物を分取HPLC(C18)によって精製して、(1aRS,7bSR)−5−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロ−ベンゼンスルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸(0.023g)を白色固体として得た。
H NMR(DMSO−d)δ:7.93(1H,dd),7.28(1H,dd),7.15(1H,td),7.77(1H,d),4.17(1H,dd),3.69(1H,dd),3.08−2.90(8H,m),1.98−1.90(1H,m),1.83−1.63(3H,m),1.15(6H,t),0.99−0.92(1H,m),0.70−0.64(1H,m).
LCMS(方法B)r/t 3.51(M+H)495。
実施例3:(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニル−アミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸
Figure 2015536981
(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体15、0.790g)、水酸化リチウム一水和物(0.655g)、ジオキサン(15mL)および水(10mL)の混合物を撹拌し、窒素下、100℃で加熱した。20時間後、その混合物を室温に冷却し、揮発分を真空下で除去し、残留物をクエン酸水溶液(10%)の添加によって酸性化した。その混合物をDCMで抽出し、有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残留物を分取HPLC(C18)によって精製して、(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸(0.140g)を白色固体として得た。
H NMR(DMSO−d)δ:7.85(1H,dd),7.36−7.26(2H,m),7.19(1H,dd),6.68(1H,d),6.07−5.97(1H,m),4.20(1H,dd),3.80−3.68(3H,m), 3.08−2.94(4H,m),2.03−1.96(1H,m),1.77−1.69(1H,m),1.09−0.97(7H,m),0.73−0.67(1H,m).
LCMS(方法B)r/t 3.46(M+H)493。
第二の成分を前記混合物から(1aRS,7bSR)−5−[2−((E)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸(実施例3A、0.048g)として、白色固体として単離し、それを実施例2で使用した。
H NMR(CDCl)δ:11.45(1H,br s),7.99(1H,dd),7.72(1H,d),7.09(2H,dd),6.98(1H,dt),6.20(1H,dt),4.37−4.28(1H,m),3.88−3.87(1H,m), 3.77−3.67(2H,m),3.32(4H,q),2.12−2.01(1H,m),1.67−1.55(1H,m),1.40(6H,t),1.05−0.90 (2H, m).
実施例4:(1aRS,7bSR)−5−[2−((R)−1−エチルピロリジン−3−イルメチル)−4−フルオロベンゼン−スルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸
Figure 2015536981
(1aRS,7bSR)−5−[2−((R)−1−エチルピロリジン−3−イルメチル)−4−フルオロベンゼン−スルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体26、0.164g)、水酸化リチウム一水和物(0.136g)、ジオキサン(10mL)および水(5mL)の混合物を撹拌し、窒素下、100℃で加熱した。22時間後、混合物を室温に冷却し、揮発分を真空下で除去し、残留物をクエン酸水溶液(10%)の添加によって酸性化した。その混合物をDCMで抽出し、有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残留物を分取HPLC(C18)によって精製して、(1aRS,7bSR)−5−[2−((R)−1−エチルピロリジン−3−イルメチル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ−[c]クロメン−4−カルボン酸(0.054g)を白色固体として得た。
H NMR(DMSO−d)δ:7.84(1H,dd),7.21(1H,dd),7.14(1H,dt),6.70(1H,dd),4.16(1H,dd),3.68(1H,dt),3.19−2.80(9H,m),2.11(1H,m),1.94(1H,m),1.65(2H,m),1.15(3H,t),0.95(1H,m),0.67(1H,m).
LCMS(方法B)r/t 3.42(M+H)493。
中間体1:(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
ジオキサン(1mL)および乾燥DMSO(0.1mL)中の(1aRS,7bSR)−5−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体5、0.04g)、N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロパ−1−エン−3−イル)アミン(中間体2、0.102g)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(0.003g)およびトリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.004g)の混合物を撹拌し、80℃で一晩加熱した。冷却後、混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトによって濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残留物をDCMと水とで分配した。有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、濾液を蒸発乾固させた。残留物を、メタノールとDCMの混合物で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製して、(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(0.025g)をゴムとして得た。
NMR(CDCl)δ:7.87(1H,m),7.27(1H,m),7.06(1H,d),6.99(2H,m),6.06(1H,m),4.33(1H,d),3.85(3H,s),3.81(1H,d),3.20(2H,m),2.63(4H,m),1.91(1H,m),1.76(1H,m),1.14−1.04(2H,m),0.95(6H,t).
中間体2:N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロパ−1−エン−3−イル)−アミン
Figure 2015536981
ジエチルアミン(19mL)を((Z)−3−ブロモプロパ−1−エニル)−トリブチル−スタンナン(中間体3、7.52g)のTHF(60mL)溶液に添加し、混合物を3時間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させ、残渣を、20%トリエチルアミンのアセトニトリルで予備洗浄したシリカカラムクロマトグラフィーにより精製した。カラムを、酢酸エチルとペンタンの混合物を用いて0〜10%の勾配で溶離させ、N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロパ−1−エン−3−イル)アミン(4.75g)を橙色油として得た。
H NMR(CDCl)δ:6.59(1H,dt),5.97(1H,dt),3.08(2H,dd),2.53,1.37−1.24(6H,m),1.04(6H,t),0.92−0.89(15H,m).
中間体3:((Z)−3−ブロモプロパ−1−エニル)−トリブチルスタンナン
Figure 2015536981
トリフェニルホスフィン(5.32g)のDCM(60mL)溶液を(Z)−3−トリブチルスタンナニルプロパ−2−エン−1−オール(中間体4、6.4g)および四臭化炭素(9.18g)とDCM(60mL)の溶液に添加し、混合物を2.5時間撹拌した。混合物を少量に蒸発させ、ペンタンを添加した。固体を濾過により除去し、濾液を蒸発乾固させた。ペンタンを添加し、固体を再度、濾過により除去し、濾液を蒸発乾固させ、((Z)−3−ブロモプロパ−1−エニル)−トリブチルスタンナン(12.14g)を油として得た。
H NMR(CDCl)δ:.71(1H,dt),6.11(1H,d),3.88(2H,d),1.52−1.50(6H,m),1.37−1.27(6H,m),0.99−0.97(6H,m),0.90(9H,t).
中間体4:(Z)−3−トリブチルスタンナニルプロパ−2−エン−1−オール
Figure 2015536981
プロパルギルアルコール(5mL)を水素化アルミニウムリチウム(THF中1M、43mL)のTHF(70mL)溶液に−78℃にて添加した。得られた混合物を室温に加温し、18時間撹拌した。それを−78℃に再冷却し、トリ−n−ブチルスズクロリド(8.32mL)のジエチルエーテル(50mL)溶液を添加し、混合物を室温に徐々に加温しながら3時間撹拌した。反応混合物を−5℃に冷却し、水および15%水酸化ナトリウム水溶液の添加により反応を停止させた後、室温に加温した。酢酸エチルを添加し、混合物を1時間撹拌した。混合物をセライトに通して濾過し、濾液を蒸発乾固させた。残渣を20%トリエチルアミンのアセトニトリルで予備洗浄したシリカカラムクロマトグラフィーにより精製した。カラムを、酢酸エチルとペンタンの混合物を用いて0〜10%の勾配で溶離させ、(Z)−3−トリブチルスタンナニルプロパ−2−エン−1−オール(5.06g)を透明油として得た。
H NMR(CDCl)δ:6.70(1H,dt),6.08(1H,dt),4.12(2H,dd),1.49(6H,m),1.31(6H,m),0.98−0.84(15H,m).
中間体5:(1aRS,7bSR)−5−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
THF(5mL)中の(1aRS,7bSR)−5−アミノ−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ−[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体6、0.1g)と2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.2g)の混合物をTHF(5mL)中のナトリウムヘキサメチルジシラジド(0.2g)の溶液に添加した。その混合物を30分間撹拌し、その後、さらなるナトリウムヘキサメチルジシラジド(0.263g)を添加し、その混合物を30分間撹拌した。水を添加し、その混合物を酢酸エチルで抽出し、乾燥させ(MgSO)、濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残留物を、酢酸エチルとシクロヘキサンの混合物を用いて0〜50%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製して、(1aRS,7bSR)−5−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ−[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(0.025g)をオフホワイト固体として得た。
H NMR(CDCl)δ:8.00(1H,dd),7.53(1H,br),7.49(1H,dd),7.10(1H,dt),6.99(1H,d),4.34(1H,d),3.85(3H,s),3.80(1H,d),1.92(1H,m),1.77(1H,m),1.14(1H,m),1.08(1H,m).
中間体6:(1aRS,7bSR)−5−アミノ−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロ−シクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
メタノール(30mL)および濃硫酸(15滴)中の(1aRS,7bSR)−5−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体7、1.18g)の混合物を撹拌し、一晩、還流させながら加熱した。その混合物を冷却し、さらなる濃硫酸(4mL)を添加し、その混合物を撹拌し、一晩、還流させながら加熱した。冷却後、混合物を水に注入し、DCMで抽出し、乾燥させ(MgSO)、濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残留物をメタノール(30mL)に再溶解し、濃硫酸(4mL)を添加した。得られた混合物を撹拌し、一晩、還流させながら加熱した。冷却後、その混合物を水に注入し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液の添加によって注意深く塩基性化し、DCMで抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、濾液を蒸発乾固させた。残留物を、酢酸エチルとシクロヘキサンの混合物を用いて0〜40%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製した。得られた固体を分取HPLC(C18)によってさらに精製して、(1aRS,7bSR)−5−アミノ−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロ−シクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(0.135g)をガラスとして得た。
H NMR(CDCl)δ:6.96(1H,d),4.97(2H,br s),4.32(1H,.d),3.89(3H,s),3.81(1H,d),1.79(1H,m),1.67(1H,m),1.01(1H,m),0.95(1H,m).
中間体7:(1aRS,7bSR)−5−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
無水エタノール(50mL)中の(1aRS,7bSR)−5−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−1,1−ジブロモ−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体8、1.87g)、亜鉛末(1.81g)および塩化アンモニウム(2.1g)の混合物を撹拌し、6時間、還流させながら加熱した。冷却後、混合物をセライトによって濾過し、濾液を蒸発乾固させた。残留物を酢酸エチルと水とで分配し、有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残留物を、酢酸エチルとシクロヘキサンの混合物を用いて0〜50%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物と中間体モノ−ブロモ化合物の混合物を含有する画分を再び併せ、無水エタノール(50mL)に溶解し、亜鉛末(1.81g)および塩化アンモニウム(2.1g)で処理した。その後、その混合物を撹拌し、一晩、還流させながら加熱した。冷却後、混合物をセライトによって濾過し、濾液を蒸発乾固させた。残留物をDCMと水とで分配し、有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残留物を再び無水エタノール(50mL)に再溶解し、亜鉛末(1.81g)および塩化アンモニウム(2.1g)で処理し、その後、その混合物を撹拌し、6日間、還流させながら加熱した。冷却後、混合物をセライトによって濾過し、濾液を蒸発乾固させ、残留物をDCMと水とで分配した。有機層を乾燥させ(MgSO)濾過し、濾液を蒸発乾固させて、(1aRS,7bSR)−5−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(1.16g)をゴムとして得た。
H NMR(CDCl)δ:7.69(1H,brs),7.10(1H,d),4.36(1H,d),3.87(3H,s),3.82(1H,d),1.94(1H,m),1.76(1H,m),1.29(9H,s),1.13(1H,m),1.06(1H,m).
中間体8:(1aRS,7bSR)−5−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−1,1−ジブロモ−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
50%水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を、ブロモホルム(5.3mL)中の7−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−6−フルオロ−2H−クロメン−8−カルボン酸メチル(中間体9、1.98g)とベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(0.305g)の懸濁液に添加し、得られた混合物を撹拌し、60℃で3時間加熱した。冷却後、混合物を酢酸エチルおよび水で希釈し、セライトによって濾過した。濾液からの有機相をブライン溶液で洗浄し、活性炭を添加して乾燥させた(MgSO)。その混合物をセライトによって濾過し、濾液を蒸発乾固させた。残留物をシクロヘキサンで研和し、固体を濾過によって回収して、(1aRS,7bSR)−5−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−1,1−ジブロモ−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ−[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(1.87g)をベージュ色の固体として得た。
H NMR(CDCl)δ:7.81(1H,br s),7.23(1H,d),4.43(1H,dd),4.31(1H,dd),3.86(3H,s),2.86(1H,d),2.47(1H,ddd),1.29(9H,s).
中間体9:7−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−6−フルオロ−2H−クロメン−8−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
トルエン(35mL)中の2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−3−フルオロ−6−(プロパ−2−イニルオキシ)安息香酸メチル(中間体10、1.92g)および[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)−イミダート]−(トリフェニルホスフィン)金(2:1)トルエン付加体(0.7g)の溶液を撹拌し、85℃で3時間加熱した。その混合物を、トルエン(10mL)中の2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−3−フルオロ−6−(プロパ−2−イニルオキシ)安息香酸メチル(中間体10、0.34g)および[ビス(トリフルオロメタン−スルホニル)イミダート](トリフェニルホスフィン)金(2:1)トルエン付加体(0.01g)を使用するさらなる実験からの材料と併せた。冷却後、その混合物を蒸発乾固させ、残留物を、酢酸エチルとペンタンの混合物を用いて0〜50%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製して、7−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−6−フルオロ−2H−クロメン−8−カルボン酸メチル(1.98g)をガラスとして得、このガラスは放置すると凝固した。
H NMR(CDCl)δ:7.83(1H,br s),6.83(1H,d),6.35(1H,dt),5.86(1H,dt),4.82(2H,dd),3.87(3H,s),1.30(9H,s).HNMR(CDCl)δ:7.83(1H,br s),6.83(1H,d),6.35(1H,dt),5.86(1H,dt),4.82(2H,dd),3.87(3H,s),1.30(9H,s).
中間体10:2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−3−フルオロ−6−(プロパ−2−イニルオキシ)安息香酸メチル
Figure 2015536981
アセトン(50mL)中の2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−3−フルオロ−6−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体11、6.12g)、臭化プロパルギル(トルエン中の80%溶液、2.8mL)および炭酸カリウム(5g)の混合物を撹拌し、6時間、還流させながら加熱した。冷却後、混合物をエーテルで希釈し、濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残留物を、酢酸エチルとペンタンの混合物を用いて0〜50%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製した。生成物をエーテルで研和し、固体を濾過によって回収して、2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−3−フルオロ−6−(プロパ−2−イニルオキシ)安息香酸メチル(1.92g)を白色粉末として得た。
H NMR(CDCl)δ:7.83(1H,br s),7.17(1H,t),6.96(1H,dd),4.70(2H,d),3.89(3H,s),2.52(1H,t),1.30(9H,s).
中間体11:2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−3−フルオロ−6−ヒドロキシ−安息香酸メチル
Figure 2015536981
トリメチルシリルジアゾメタン溶液(トルエン中2M、25mL)を、0℃で乾燥トルエン(60mL)とメタノール(30mL)の混合物中の2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−3−フルオロ−6−ヒドロキシ安息香酸(中間体12、8.8g)の撹拌して冷却した溶液に、5分にわたって滴下した。添加が完了したら、その混合物を放置して室温に温め、4時間撹拌した。得られた混合物を蒸発乾固させて、2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−3−フルオロ−6−ヒドロキシ安息香酸メチル(6.12g)を褐色ゴムとして得、それをさらに精製せずに使用した。
中間体12:2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−3−フルオロ−6−ヒドロキシ安息香酸
Figure 2015536981
n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、28mL)を、−78℃で乾燥THF中のN−[2−フルオロ−5−テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)フェニル]−2,2−ジメチルプロピオンアミド(中間体13、6.72g)の撹拌、冷却溶液に添加した。添加が完了したら、その混合物を−78℃で10分間、そしてその後、0℃で1時間撹拌した。混合物を−78℃に再冷却し、固体二酸化炭素上に注意深く注入した。その混合物を撹拌し、放置して室温に温め、その後、酢酸で酸性化し、水で希釈し、エーテルで抽出し、乾燥させ(MgSO)、濾過した。濾液を蒸発乾固させて、2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−3−フルオロ−6−ヒドロキシ安息香酸(8.8g)を油として得た。
H NMR(CDCl)δ:8.33(1H,br s),7.23(1H,t),6.82(1H,dd),3.46(1H,2s),1.33(9H,s).
中間体13:N−[2−フルオロ−5−テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)フェニル]−2,2−ジメチル−プロピオンアミド
Figure 2015536981
乾燥DCM(50mL)中のN−(2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド(中間体14、4.4g)、ジヒドロピラン(2.63g)およびピリジニウム4−メチルベンゼンスルホナート(0.344g)の混合物を撹拌し、一晩、還流させながら加熱した。冷却後、その混合物をDCMで希釈し、水、1M水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、活性炭を添加して乾燥させ(MgSO)、セライトによって濾過した。濾液を蒸発乾固させて、N−[2−フルオロ−5−テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)フェニル]−2,2−ジメチルプロピオンアミド(6.72g)を赤色油として得た。
H NMR(CDCl)δ:8.14(1H,dd),7.60(1H,br s),6.97(1H,dd),6.71(1H,ddd),5.38(1H,t),3.90(1H,dt),3.60(1H,m),1.97(1H,m),1.83(2H,m),1.62(3H,m),1.32(9H,s).
中間体14:N−(2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド
Figure 2015536981
2,2−ジメチルプロピオニルクロリド(1.23mL)を0℃でピリジン(5mL)中の2−フルオロ−5−ヒドロキシアニリン(1.27g)の撹拌、冷却溶液に滴下した。その後、冷却浴を取り外し、その混合物を放置して室温に温め、1時間撹拌した。水を添加し、その混合物を酢酸エチルで抽出し、1M塩酸、水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残留物を、酢酸エチルとペンタンの混合物を用いて10〜30%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製して、N−(2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド(1.57g)をベージュ色固体として得た。
H NMR(CDCl)δ:8.47(1H,s),8.23(1H,dd),7.82(1H,br s),6.96(1H,dd),6.57(1H,ddd),1.36(9H,s).
中間体15:(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロペニル)−4−フルオロベンゼン−スルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
ジオキサン(25mL)およびDMSO(1.0mL)中の(1aRS,7bSR)−5−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体16、0.910g)、N,N−ジエチル−N−((Z)−1−トリブチルスタンナニルプロパ−1−エン−3−イル)アミン(中間体2、1.54g)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(0.056g)の混合物を脱気し、窒素でパージした。トリス−(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0.088g)を添加し、その混合物を75℃で3.25時間加熱した。冷却後、混合物をブラインで希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残留物を、メタノールとDCMの混合物を用いて0〜10%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製して、(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼン−スルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(0.790g)を褐色固体として得た。
LCMS(方法A)r/t 2.47(M+H)507。
中間体16:(1aRS,7bSR)−5−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ)−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
2−ブロモ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(0.691g)をDCM(15mL)およびピリジン(5mL)中の(1aRS,7bSR)−5−アミノ−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体17、0.5g)の溶液に添加し、得られた混合物を室温で2日間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物をDCMに溶解し、2N塩酸で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、濾液を蒸発乾固させた。残留物を、酢酸エチルとシクロヘキサンの混合物を用いて0〜40%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製して、(1aRS,7bSR)−5−(2−ブロモ−4−フルオロベンゼン−スルホニルアミノ)−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(0.91g)を白色固体として得た。
H NMR(CDCl)δ:9.96(1H,br s),8.20(1H,dd),7.41(1H,dd),7.15(1H,td),6.92(1H,d),4.36(1H,dd),3.91−3.84(4H,m),2.18−2.08(1H,m),1.76−1.65(1H,m),1.13−1.03(1H,m),1.01−0.93(1H,m).
中間体17:(1aRS,7bSR)−5−アミノ−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]−クロメン−4−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
(1aRS,7bSR)−5−アミノ−1,1−ジブロモ−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ−[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体18、2.18g)、亜鉛末(2.67g)、塩化アンモニウム(2.68g)およびIMS(50mL)の混合物をN下で20時間、85℃で加熱した。冷却後、その混合物を酢酸エチルで希釈し、濾過した。濾液を真空下で濃縮し、残留物を水と酢酸エチルで分配した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残留物を、酢酸エチルとシクロヘキサンの混合物を用いて0〜35%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製して、(1aRS,7bSR)−5−アミノ−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロ−シクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(1.07g)を得た。
H NMR(CDCl)δ:6.02(1H,d),5.17(2H,br s),4.32(1H,dd),3.93(1H,dd),3.86(3H,s),2.12−2.02(1H,m),1.70−1.59(1H,m),1.06−0.96(1H,m),0.96−0.88(1H,m).
中間体18:(1aRS,7bSR)−5−アミノ−1,1−ジブロモ−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]−クロメン−4−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
(1aRS,7bSR)−1,1−ジブロモ−5−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体19、3.19g)、濃硫酸(1.6mL)およびメタノール(80mL)の混合物を24時間、還流させながら加熱した。オルトギ酸メチル(0.801mL)を添加し、加熱をさらに24時間継続した。冷却後、揮発分を真空下で除去し、残留物を酢酸エチルと重炭酸ナトリウム飽和水溶液とで分配した。有機層を水およびブラインで洗浄し、その後、乾燥させ(NaSO)、濾過した。溶媒を真空下で除去し、残留物を、酢酸エチルとシクロヘキサンの混合物を用いて0〜35%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製して、(1aRS,7bSR)−5−アミノ−1,1−ジブロモ−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ−[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(0.66g)をオレンジ色ゴムとして得た。
H NMR(CDCl)δ:6.04(1H,d),5.46(2H,br s),4.66−4.57(1H,m),4.22−4.14(1H,m),3.84(3H,s),2.85(1H,dd),2.41−2.31(1H,m).
中間体19:(1aRS,7bSR)−1,1−ジブロモ−5−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
7−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−5−フルオロ−2H−クロメン−8−カルボン酸メチル(中間体20、2.92g)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(0.433g)、ブロモホルム(8.3mL)およびDCM(20mL)の混合物に50%水酸化ナトリウム水溶液(4.5mL)を室温で滴下した。その後、その混合物を2時間、50℃に加熱した。冷却後、混合物をDCMおよび水で希釈し、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過した。溶媒を真空下で除去し、残留物を、酢酸エチルとシクロヘキサンの混合物を用いて0〜20%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製して、(1aRS,7bSR)−1,1−ジブロモ−5−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ−[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(3.19g)をオレンジ色固体として得た。
H NMR(CDCl)δ:10.44(1H,br s),8.14 (1H,d),4.64−4.55(1H,m),4.31−4.23(1H,m),3.90(3H,s),3.01−2.95(1H,m),2.48−2.39(1H,m),1.29(9H,s).
中間体20:7−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−5−フルオロ−2H−クロメン−8−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
トルエンとの[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミダート](トリフェニルホスフィン)金(I)(2:1)付加体(0.412g)、2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4−フルオロ−6−プロパ−2−イニルオキシ安息香酸メチル(中間体21、4.03g)および乾燥トルエン(100mL)の混合物を85℃で3時間加熱した。冷却後、その混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残留物を、酢酸エチルとシクロヘキサンの混合物を用いて0〜25%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製して、7−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−5−フルオロ−2H−クロメン−8−カルボン酸メチル(2.92g)を白色固体として得た。
H NMR(CDCl)δ:10.55(1H,br s),8.05(1H,d),6.60(1H,dt),5.79(1H,dt),4.84(2H,dd),3.91(3H,s),1.30(9H,s).
中間体21:2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4−フルオロ−6−プロパ−2−イニルオキシ安息香酸メチル
Figure 2015536981
臭化プロパルギル(トルエン中80%溶液、2.3mL)を室温で2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4−フルオロ−6−ヒドロキシ安息香酸メチル(中間体22、3.65g)、炭酸カリウム(5.62g)およびアセトン(100mL)の混合物に添加した。その混合物を20時間、還流させながら加熱し、その後、室温に冷却した。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残留物をエーテルに溶解し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過した。濾液を蒸発乾固させて、2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4−フルオロ−6−プロパ−2−イニルオキシ−安息香酸メチル(4.03g)を黄色油として得た。
H NMR(CDCl)δ:10.44(1H,br s),8.11(1H,dd),6.54(1H,dd),4.72(2H,d),3.93(3H,s),2.56(1H,t),1.30(9H,s).
中間体22:2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4−フルオロ−6−ヒドロキシ−安息香酸メチル
Figure 2015536981
2−ベンジルオキシ−6−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4−フルオロ安息香酸メチル(中間体23、5.0g)、炭素担持20%水酸化パラジウム(0.5g)、酢酸エチル(150mL)、IMS(50mL)および酢酸(1mL)の混合物を窒素/真空パージによって脱気した。その混合物を急速撹拌しながら室温で水素雰囲気下に置いた。25時間後、その混合物を濾過し、溶媒を真空下で除去して、2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4−フルオロ−6−ヒドロキシ安息香酸メチル(3.65g)を得た。
H NMR(CDCl)δ:10.72(1H,br s),10.53(1H,br s),8.14(1H,dd),6.40(1H,dd),4.08(3H,s),1.32(9H,s).
中間体23:2−ベンジルオキシ−6−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4−フルオロ−安息香酸メチル
Figure 2015536981
(トリメチルシリル)ジアゾメタン溶液(エーテル中2M、8.7mL)を窒素下、0℃で2−ベンジルオキシ−6−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4−フルオロ安息香酸(中間体24、5g)、トルエン(80mL)およびメタノール(20mL)の溶液に滴下した。その混合物を放置して室温に温め、2時間撹拌した。酢酸(1mL)を添加し、その後、その混合物を酢酸エチルで希釈し、重炭酸ナトリウム飽和溶液で洗浄した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を真空下で除去して、2−ベンジルオキシ−6−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4−フルオロ安息香酸メチル(3.65g)を黄色油として得た。
H NMR(CDCl)δ:10.49(1H,br s),8.07(1H,dd),7.45−7.32(5H,m),6.45(1H,dd),5.09(2H,s),3.90(3H,s),1.30(9H,s).
中間体24:2−ベンジルオキシ−6−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4−フルオロ安息香酸
Figure 2015536981
リチウムtert−ブトキシド(3.12g)をDMSO(100mL)中のべンジルアルコール(4.22g)の溶液に添加し、その混合物を80℃で5分間加熱し、その後、放置して冷却した。2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4,6−ジフルオロ安息香酸(中間体25、5g)を一度に添加し、その混合物を窒素下で20時間、80℃で加熱した。冷却後、混合物を水(1.4L)に注入し、10%クエン酸溶液でpH3に酸性化した。固体を濾過によって回収し、水で洗浄し、真空下、50℃で乾燥させて、2−ベンジルオキシ−6−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4−フルオロ安息香酸(6.26g)をオフホワイト固体として得た。
H NMR(DMSO)δ:10.21(1H,br s),7.66(1H,dd),7.50−7.29(5H,m),6.89(1H,dd),5.20(2H,s),1.21(9H,s).
中間体25:2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4,6−ジフルオロ安息香酸
Figure 2015536981
2,2−ジメチルプロピオニルクロリド(11.6mL)を2−アミノ−4,6−ジフルオロ安息香酸(7.2g)、ピリジン(7.64mL)およびジオキサン(100mL)の混合物に添加した。その混合物を85℃で3時間加熱し、放置して冷却し、室温で18時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、酢酸エチルと1M塩酸とで分配した。有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過した。濾液を真空下で濃縮し、残留物をIMS(100mL)に溶解し、室温で水(50mL)中の水酸化ナトリウム(2.5g)の溶液で処理した。2時間後、その混合物を半分の体積に濃縮し、水(400mL)で希釈し、2N塩酸でpH1に酸性化した。固体を濾過によって回収し、大量の水で洗浄し、真空下、50℃で乾燥させて、2−(2,2−ジメチルプロピオニルアミノ)−4,6−ジフルオロ安息香酸(9.52g)をオフホワイト固体として得た。
H NMR(DMSO)δ:11.17(1H,br s),8.15(1H,dt),7.12−7.00(1H,m),1.23(9H,s).
中間体26:(1aRS,7bSR)−5−[2−((R)−1−エチルピロリジン−3−イルメチル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
アセトアルデヒド(0.055g)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.266g)を室温でDCM(32mL)中の(1aRS,7bSR)−7−フルオロ−5−[(4−フルオロ−2−((R)−1−ピロリジン−3−イルメチル)ベンゼン−スルホニルアミノ]−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体27、0.3g)の溶液に添加した。20時間後、その混合物を水およびDCMで希釈し、有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を真空下で除去した。残留物を、メタノール中2NアンモニアとDCMの混合物を用いて0〜20%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製して、(1aRS,7bSR)−5−[2−((R)−1−エチルピロリジン−3−イルメチル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(0.164g)を黄色固体として得た。
H NMR(CDCl)δ:7.80(1H,dd),7.07−6.92(2H,m),6.85(1H,d),4.38−4.31(1H,m),3.91−3.79(4H,m),3.14−2.93(2H,m),2.86−2.76(1H,m),2.76−2.40(5H,m),2.26−1.95(3H,m),1.76−1.65(1H,m),1.60−1.45(1H,m),1.14−1.03(4H,m),1.00−0.92(1H,m).
中間体27:(1aRS,7bSR)−7−フルオロ−5−[(4−フルオロ−2−((R)−1−ピロリジン−3−イルメチル)ベンゼンスルホニルアミノ]−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
(1aRS,7bSR)−7−フルオロ−5−{4−フルオロ−2−[(R)−1−(2,2,2−トリフルオロ−アセチル)ピロリジン−3−イルメチル]ベンゼンスルホニルアミノ}−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ−[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体28、1.12g)、炭酸カリウム(1.35g)、メタノール(40mL)および水(10mL)の混合物を60分間、45℃に加熱した。冷却後、その混合物を真空下で濃縮し、ブラインと酢酸エチルとで分配した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を真空下で除去した。残留物をDCMに溶解し、濾過し、溶媒を真空下で除去して、(1aRS,7bSR)−7−フルオロ−5−[(4−フルオロ−2−((R)−1−ピロリジン−3−イルメチル)ベンゼンスルホニルアミノ]−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ−[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(0.662g)を黄色固体として得た。
LCMS(方法A)r/t 2.42(M+H)479。
中間体28:(1aRS,7bSR)−7−フルオロ−5−{4−フルオロ−2−[(R)−1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ピロリジン−3−イルメチル]ベンゼンスルホニルアミノ}−1,1a,2,7b−テトラヒドロ−シクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル
Figure 2015536981
DCM(15mL)中の4−フルオロ−2−[(R)−1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ピロリジン−3−イルメチル]ベンゼンスルホニルクロリド(中間体29、1.1g)をDCM(15mL)およびピリジン(5mL)中の(1aRS,7bSR)−5−アミノ−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロ−シクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(中間体17、0.51g)の溶液に添加し、得られた混合物を室温で3日間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物を、酢酸エチルとシクロヘキサンの混合物を用いて0〜50%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製して、(1aRS,7bSR)−7−フルオロ−5−{4−フルオロ−2−[(R)−1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)−ピロリジン−3−イルメチル]ベンゼンスルホニルアミノ}−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ−[c]クロメン−4−カルボン酸メチル(1.12g)をオフホワイト固体として得た。
H NMR(CDCl)δ:9.81(1H,br s),8.03−7.95(1H,m),7.08−6.93(2H,m),6.92−6.84(1H,m),4.40−4.31(1H,m),3.91−3.69(6H,m),3.64−3.40(1H,m),3.38−2.91(3H,m),2.81−2.56(1H,m),2.21−1.99(2H,m),1.89−1.61(2H,m),1.15−1.05(1H,m),1.01−0.93(1H,m).
中間体29:4−フルオロ−2−[(R)−1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ピロリジン−3−イルメチル]ベンゼンスルホニルクロリド
Figure 2015536981
クロロスルホン酸(6mL)をクロロホルム(10mL)中の2,2,2−トリフルオロ−1−[(R)−3−(3−フルオロベンジル)ピロリジン−1−イル]エタノン(中間体30、2.0g)の氷***液に添加した。冷却浴を取り外し、撹拌を45分間継続した。その反応混合物を氷と酢酸エチルの混合物に注入し、有機相を重炭酸ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過した。濾液を真空下で濃縮して、4−フルオロ−2−[(R)−1−(2,2,2−トリフルオロアセチル)ピロリジン−3−イルメチル]ベンゼンスルホニルクロリド(1.72g)を無色で粘稠なゴムとして得た。
LCMS(方法A)r/t 4.16(M+H)374。
中間体30:2,2,2−トリフルオロ−1−[(R)−3−(3−フルオロベンジル)ピロリジン−1−イル]エタノン
Figure 2015536981
トリフルオロ酢酸(10mL)およびDCM(10mL)中の(R)−3−(3−フルオロベンジル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体31、2.21g)の溶液を室温で30分間放置した。その反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をトルエンとともに共沸させた。残留物をDCM(30mL)とトリエチルアミン(2.52g)の混合物に溶解し、氷浴で冷却した。無水トリフルオロ酢酸(2.1g)を添加し、得られた混合物を30分間撹拌し、その後、水で洗浄し、相分離器によって濾過した。濾液を真空下で濃縮し、残留物を、酢酸エチルとシクロヘキサンの混合物を用いて0〜20%の勾配で溶離させるシリカでのクロマトグラフィーによって精製して、2,2,2−トリフルオロ−1−[(R)−3−(3−フルオロベンジル)ピロリジン−1−イル]エタノン(2.02g)を無色油として得た。
LCMS(方法A)r/t 4.04(M+H)276。
中間体31:(R)−3−(3−フルオロベンジル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2015536981
ヨウ化ニッケル(0.147g)、トランス−2−アミノシクロヘキサノールHCl塩(0.74g)、3−フルオロベンゼンボロン酸(0.78g)およびナトリウムヘキサメチルジシラジド(0.208g)を封管に入れ、脱気し、アルゴンでパージした。イソプロパノール(8mL)を添加し、その反応混合物を撹拌し、40℃で5分間で加熱した。イソプロパノール(8mL)中の(R)−3−(ヨードメチル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体32、1.44g)の溶液を添加し、その混合物を70℃で一晩加熱した。冷却後、混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトに通して濾過し、濾液を蒸発乾固させた。残渣を、酢酸エチルとシクロヘキサンの混合物を用いて0〜60%の勾配で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製し、(R)−3−(3−フルオロベンジル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.515g)を油として得た。
H NMR(CDCl)δ:7.27−7.21(2H,m),6.95−6.84(2H,m),3.51−3.39(2H,m),3.31−3.19(1H,m),2.98(1H,dd),2.69−2.62(2H,m),2.47−2.30(1H,m),1.98−1.85(1H,m),1.64−1.47(1H,m),1.46(9H,s).
中間体32:(R)−3−(ヨードメチル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2015536981
ヨウ素(1.91g)をイミダゾール(0.681g)およびトリフェニルホスフィン(1.97g)と、ジエチルエーテル(12mL)の激しく撹拌し、氷冷却させた懸濁液に少量ずつ添加した。混合物を10分間撹拌した後、(R)−3−ヒドロキシメチルピロリジン−1−カルボン酸tertブチル(1g)のジオキサン(6mL)溶液を滴下にて添加した。得られた混合物を室温にて一晩撹拌した後、ジエチルエーテルで希釈し、濾過した。固体をジエチルエーテルで洗浄し、混合した濾液を蒸発乾固させた。残渣を、酢酸エチルとペンタンの混合物を用いて0〜20%の勾配で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製し、(R)−3−(ヨードメチル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.44g)を油として得た。
H NMR(CDCl)δ:3.64−3.46(2H,m),3.33(1H,m),3.19(2H,d),3.02(1H,dd),2.49(1H,m),2.07(1H,m),1.65(1H,m),1.46(9H,s).
生物学的実施例
以下のアッセイを用いて、各化合物の組み換えヒトMetAP2活性の阻害能を試験した。
親和精製およびEDTA処理し、内因性活性部位カチオンを除去した後のSf9細胞に発現したヒト組み換えMetAP2をMnClに対して透析し、アッセイで使用するマンガン酵素を生成した。アッセイは、100mMのNaClを含有する50mMのHEPES緩衝液において、pH7.5、0.75mMのメチオニン−アラニン−セリン(MAS)基質および50μg/mlのアミノ酸酸化酵素の存在下において、3倍より大きいシグナル:ノイズとなる精製MetAP2の希釈液を用いて25℃にて30分間行われた。MetAP2による基質の切断およびアミノ酸酸化酵素による遊離メチオニンの酸化をAmplex red(10−アセチル−3,7−ジヒドロキシフェノキサジン)と、酸化工程の間に放出されるHを検出する西洋ワサビペルオキシダーゼを組み合わせて生成された蛍光基質を用いて検出し、定量化した。蛍光シグナルをmultiwell蛍光光度計を用いて検出した。各化合物をDMSOで希釈した後、アッセイ緩衝液を添加し、アッセイの最終DMSO濃度を1%にした。
IC50は、所与の化合物が対照の50%阻害が得られた濃度として定義される。IC50値はXLfitソフトウェアパッケージ(バージョン2.0.5)を使用して算出される。
本発明の化合物は、この実施例のアッセイにおいて、次の表に示すとおりの活性を明示した(表中のAは、IC50<0.05μMを表し、Bは、>0.05μMの間のIC50を表す)。
Figure 2015536981
参照による援用
本明細書中で記述される出版物および特許はすべて、以下で列挙される事項も含めて、各々の個々の出版物または特許が参照により具体的におよび独立して参照により援用されるように、すべての目的のためにその記載内容が参照により本明細書で援用される。相容れない場合は、本出願が、本明細書中の任意の定義を含めて、統制する。
等価物
本発明の具体的実施形態を考察してきたが、上記明細書は例証であって、本発明を限定するものではない。本発明の多数の変更は、この明細書を再検討すれば、当業者には明らかになる。本発明の全範囲は、特許請求の範囲(その等価物の全範囲とともに)、および明細書(このような変更とともに)を参照することにより確定されるべきである。
別記しない限り、明細書および特許請求の範囲で用いられる成分、反応条件等の量を表す数値はすべて、「約」という用語によりすべての場合に修飾されていると理解されるべきものである。したがって、そうでないことが示されない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲で記述される数的パラメーターは、本発明により得られるよう求められる所望の特性によって変わり得る近似値である。

Claims (37)

  1. Figure 2015536981
    式I
    (式中、
    Bは、3〜5員飽和複素環式または飽和炭素環式環であり;ここでの環Bは、任意の利用可能な炭素が1個、2個またはそれ以上のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;
    Dは、5〜6員飽和複素環式または飽和炭素環式環であり;ここでのBは、BとDによって共有される2個の原子が両方とも炭素であるようにDと縮合しており;およびB環とD環の両方に共通の結合は、単結合または二重結合であり;
    Xは、−C(RD1D2)−−W−C(RD1D2)−C(RD3D4)−−W−C(RD3D4)−、および−C(RD1D2)−Wから成る群より選択され;ここでのおよびは、式Iに示されているようにXの結合点を示し;
    Yは、結合、−CH−O−−CH−CH−O−CH−CH−O−から成る群より選択され、ここでのおよびは、式Iに示されているようにYの結合点を示し;
    は、OまたはN(RN1)であり;
    は、OまたはN(RN2)であり;
    は、OまたはN(RN3)であり;
    B1およびRB2は、各々独立して、水素、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、C1−3アルキルおよびC1−2アルコキシから成る群より選択され、ここでのC1−3アルキルおよびC1−2アルコキシは、C1−2アルコキシまたは1個以上のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;
    E1およびRE2は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−3アルキルおよびC1−2アルコキシから成る群より選択され、ここでのC1−3アルキルまたはC1−2アルコキシは、1個以上のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;但し、基RE1およびRE2の一方が水素である場合、他方が水素でないことを条件とし;
    Aは、フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールから成る群より選択される環であり、前記5〜6員ヘテロアリールは、S、NまたはOから各々選択される1、2または3個のヘテロ原子を有するものであり;
    A1は、各出現について独立して、水素、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、C1−4アルキルまたはC1−3アルコキシから成る群より選択され;ここでのC1−4アルキルまたはC1−3アルコキシは、1個、2個またはそれ以上のフッ素によって場合により置換されていてもよく;
    nは、1または2であり;
    A2は、水素、RN−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシおよびヘテロシクリル−(NR)−から成る群より選択され;ここで、前記ヘテロシクリルは、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく、および前記ヘテロシクリルが−NH部分を含有する場合、その窒素は1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;または
    A2は、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−6アルケニルオキシ、C3−6アルキニルオキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでのwは、0、1または2である)、C1−6アルキル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−SO−、C1−6アルキル−SO−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−C1−6アルキル−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−C1−6アルキル−、C1−6アルコキシC1−6アルキル−から成る群より選択され;ここで、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−6アルケニルオキシ、C3−6アルキニルオキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−SO−、C1−6アルキル−SO−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)C1−6アルキル−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−C1−6アルキル−、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルは、R、フェニル、フェノキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−(NR)−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシまたはヘテロシクリル−N(R)−によって場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロアリールまたはフェニルは、Rから選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロシクリルは、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロシクリルが−NH部分を含有する場合、その窒素は1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;
    D1およびRD2は、各々独立して、水素、フッ素、ヒドロキシル、C1−2アルキルまたはC1−2アルコキシから成る群より選択され;ここでのC1−2アルキルおよびC1−2アルコキシは、1個以上のフッ素原子、またはシアノもしくはヒドロキシルから選択される基によって、場合により置換されていてもよく;
    D3およびRD4は、各々独立して、水素、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、C1−3アルキルまたはC1−3アルコキシから成る群より選択され;ここでのC1−3アルキルおよびC1−3アルコキシは、1個以上のフッ素原子、またはシアノ、ヒドロキシルもしくはN(R)から選択される基によって、場合により置換されていてもよく;
    N1は、水素またはC1−2アルキルから成る群より選択され;
    N2は、水素またはC1−2アルキルから成る群より選択され;
    N3は、水素、C1−3アルキルまたはC1−2アルキルカルボニルから成る群より選択され;ここでのC1−3アルキルおよびC1−2アルキルカルボニルは、1個以上のフッ素、シアノ、ヒドロキシルまたはN(R)から成る群より選択される置換基(単数または複数)によって場合により置換されていてもよく;
    およびRは、各出現について、独立して、水素およびC1−3アルキルから成る群より選択され;ここでのC1−3アルキルは、フッ素、シアノ、オキソおよびヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;または
    およびRは、それらが結合している窒素と一緒に、4〜6員複素環式環を形成してもよく、この4〜6員複素環式環は、O、SまたはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよく;ここでの4〜6員複素環式環は、フッ素、シアノ、オキソまたはヒドロキシルから成る群より選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
    は、各出現について、独立して、R、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここで、ここでのwは、0、1または2である)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−およびC1−6アルコキシカルボニル−N(R)−から成る群より選択され;ここで、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
    は、各出現について、独立して、R、水素、オキソ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでのwは、0、1または2である)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−およびC1−6アルコキシカルボニル−N(R)−から成る群より選択され;ここで、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
    は、各出現について、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルコキシカルボニル−、RN−カルボニル−およびRN−SO−から成る群より選択され;ここで、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキルおよびC1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−は、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
    およびRは、各出現について独立して、水素、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルカルボニルから成る群より選択され、ここで、C1−4アルキルおよびC3−6シクロアルキルは、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、RN−、RN−カルボニル−およびC1−3アルコキシから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく、ならびにヘテロシクリルおよびヘテロシクリルカルボニルは、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、RN−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ−C1−6アルキル、基から選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく、および前記ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルカルボニル基が−NH基を含有する場合、その窒素は、1つ以上の基C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)およびC1−6アルキルカルボニルによって場合により置換されていてもよく;または
    およびRは、それらが結合している窒素と一緒に、4〜7員複素環式環を形成し、この4〜7員複素環式環は、O、SまたはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよく;ここでの4〜7員複素環式環は、フッ素、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、RN−、RN−SO−およびRN−カルボニル−から成る群より選択される1つ以上の置換基によって炭素が場合により置換されていてもよく;前記C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシは、フッ素、ヒドロキシルまたはシアノによって場合により置換されていてもよく;およびここでの4〜7員複素環式環は、C1−6アルキルおよびRN−カルボニル−から成る群より選択される1つ以上の置換基によって窒素が場合により置換されていてもよく;前記C1−6アルキルは、フッ素、ヒドロキシル、シアノから成る群より選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
    は、各出現について、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−6アルコキシ、RN−、RN−カルボニル−、RN−SO−およびRN−カルボニル−N(R)−から成る群より選択される)
    によって表される三環式化合物、ならびにその医薬的に許容される塩、立体異性体、エステルおよびプロドラッグ。
  2. Xが、−C(RD1D2)−C(RD3D4)−−O−C(RD3D4)−、および−N(RN2)−C(RD3D4)−から成る群より選択され;
    ここでのおよびが、式Iに示されているようにXの結合点を示す、請求項1に記載の三環式化合物。
  3. Xが、−O−CHであり;ここでのおよびが、式Iに示されているようにXの結合点を示す、請求項1〜2のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  4. D1、RD2、RN1およびRN2が、各出現について、独立して、水素およびメチルから選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  5. D1、RD2、RN1およびRN2が、各々水素である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  6. D3およびRD4が、各出現について、独立して、水素、フッ素、シアノおよびC1−2アルキルから成る群より選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  7. D3およびRD4が、各々水素である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  8. E1およびRE2が、独立して、水素、ハロゲン、メチルまたはトリフルオロメチルから成る群より選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  9. E1およびRE2の一方が、フッ素である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  10. Dが、
    Figure 2015536981
    (これらの式中、および#および+は、式I:
    Figure 2015536981
    式I
    に示されているようにフェニル環およびB環への結合点を示す)
    から成る群より選択される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  11. Dが、
    Figure 2015536981
    (式中、および#および+は、式Iに示されているようにフェニル環およびB環への結合点を示す)
    である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  12. Yが、結合または−O−CHである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  13. Yが結合である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  14. Bが、
    Figure 2015536981
    (これらの式中、および#は、構造A
    Figure 2015536981
    に示されているようにYへの結合点を示す)
    から成る群より選択される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  15. Bが、
    Figure 2015536981
    (式中、および#は、構造Aに示されているようにYへの結合点を示す)
    である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  16. B1およびRB2が、各出現について、独立して、水素およびメチルから選択される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  17. B1およびRB2が、各々水素である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  18. Figure 2015536981
    によって表される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  19. Aがフェニルである、請求項18に記載の三環式化合物。
  20. Figure 2015536981
    式II
    (式中、
    Bは、3〜5員飽和複素環式または飽和炭素環式環であり;ここでの環Bは、任意の利用可能な炭素が1個、2個またはそれ以上のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;
    Dは、5〜6員飽和複素環式または飽和炭素環式環であり;ここでのBは、BとDによって共有される2個の原子が両方とも炭素であるようにDと縮合しており;およびB環とD環の両方に共通の結合は、単結合または二重結合であり;
    Xは、−C(RD1D2)−−W−C(RD1D2)−C(RD3D4)−−W−C(RD3D4)−、および−C(RD1D2)−Wから成る群より選択され;ここでのおよびは、式Iに示されているようにXの結合点を示し;
    Yは、結合、−CH−O−−CH−CH−O−CH−CH−O−から成る群より選択され、ここでのおよびは、式Iに示されているようにYの結合点を示し;
    は、OまたはN(RN1)であり;
    は、OまたはN(RN2)であり;
    は、OまたはN(RN3)であり;
    B1およびRB2は、各々独立して、水素、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、C1−3アルキルおよびC1−2アルコキシから成る群より選択され、ここでのC1−3アルキルおよびC1−2アルコキシは、C1−2アルコキシまたは1個以上のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;
    E1およびRE2は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−3アルキルおよびC1−2アルコキシから成る群より選択され、ここでのC1−3アルキルまたはC1−2アルコキシは、1個以上のフッ素原子によって場合により置換されていてもよく;但し、基RE1およびRE2の一方が水素である場合、他方が水素でないことを条件とし;
    Aは、フェニルおよび5〜6員ヘテロアリールから成る群より選択される環であり、前記5〜6員ヘテロアリールは、S、NまたはOから各々選択される1、2または3個のヘテロ原子を有するものであり;
    A1は、各出現について独立して、水素、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、C1−4アルキルまたはC1−3アルコキシから成る群より選択され;ここでのC1−4アルキルまたはC1−3アルコキシは、1個、2個またはそれ以上のフッ素によって場合により置換されていてもよく;
    nは、1または2であり;
    A2は、水素、RN−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシおよびヘテロシクリル−(NR)−から成る群より選択され;ここで、前記ヘテロシクリルは、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく、および前記ヘテロシクリルが−NH部分を含有する場合、その窒素は1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;または
    A2は、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−6アルケニルオキシ、C3−6アルキニルオキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでのwは、0、1または2である)、C1−6アルキル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−SO−、C1−6アルキル−SO−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−C1−6アルキル−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−C1−6アルキル−、C1−6アルコキシC1−6アルキル−から成る群より選択され;ここで、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−6アルケニルオキシ、C3−6アルキニルオキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−N(R)−、C1−6アルキル−N(R)−SO−、C1−6アルキル−SO−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)C1−6アルキル−、C1−6アルキル−N(R)−カルボニル−C1−6アルキル−、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルは、R、フェニル、フェノキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリール−(NR)−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシまたはヘテロシクリル−N(R)−によって場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロアリールまたはフェニルは、Rから選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロシクリルは、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロシクリルが−NH部分を含有する場合、その窒素は1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;
    D1およびRD2は、各々独立して、水素、フッ素、ヒドロキシル、C1−2アルキルまたはC1−2アルコキシから成る群より選択され;ここでのC1−2アルキルおよびC1−2アルコキシは、1個以上のフッ素原子、またはシアノもしくはヒドロキシルから選択される基によって、場合により置換されていてもよく;
    D3およびRD4は、各々独立して、水素、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、C1−3アルキルまたはC1−3アルコキシから成る群より選択され;ここでのC1−3アルキルおよびC1−3アルコキシは、1個以上のフッ素原子、またはシアノ、ヒドロキシルもしくはN(R)から選択される基によって、場合により置換されていてもよく;
    N1は、水素またはC1−2アルキルから成る群より選択され;
    N2は、水素またはC1−2アルキルから成る群より選択され;
    N3は、水素、C1−3アルキルまたはC1−2アルキルカルボニルから成る群より選択され;ここでのC1−3アルキルおよびC1−2アルキルカルボニルは、1個以上のフッ素、シアノ、ヒドロキシルまたはN(R)から成る群より選択される置換基(単数または複数)によって場合により置換されていてもよく;
    およびRは、各出現について、独立して、水素およびC1−3アルキルから成る群より選択され;ここでのC1−3アルキルは、フッ素、シアノ、オキソおよびヒドロキシルから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;または
    およびRは、それらが結合している窒素と一緒に、4〜6員複素環式環を形成してもよく、この4〜6員複素環式環は、O、SまたはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよく;ここでの4〜6員複素環式環は、フッ素、シアノ、オキソまたはヒドロキシルから成る群より選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
    は、各出現について、独立して、R、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここで、ここでのwは、0、1または2である)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−およびC1−6アルコキシカルボニル−N(R)−から成る群より選択され;ここで、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
    は、各出現について、独立して、R、水素、オキソ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−(ここでのwは、0、1または2である)、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−およびC1−6アルコキシカルボニル−N(R)−から成る群より選択され;ここで、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−N(R)−、C1−6アルコキシカルボニル−N(R)−は、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
    は、各出現について、独立して、水素、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルコキシカルボニル−、RN−カルボニル−およびRN−SO−から成る群より選択され;ここで、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキルおよびC1−6アルキル−S(O)−、C1−6アルキルカルボニル−は、Rから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
    およびRは、各出現について独立して、水素、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルカルボニルから成る群より選択され、ここで、C1−4アルキルおよびC3−6シクロアルキルは、フッ素、ヒドロキシル、シアノ、RN−、RN−カルボニル−およびC1−3アルコキシから選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく、ならびにヘテロシクリルおよびヘテロシクリルカルボニルは、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、RN−C1−6アルキル、C1−6アルコキシ−C1−6アルキル、基から選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく、および前記ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルカルボニル基が−NH基を含有する場合、その窒素は、1つ以上の基C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキル−S(O)およびC1−6アルキルカルボニルによって場合により置換されていてもよく;または
    およびRは、それらが結合している窒素と一緒に、4〜7員複素環式環を形成し、この4〜7員複素環式環は、O、SまたはNから選択される追加のヘテロ原子を有してもよく;ここでの4〜7員複素環式環は、フッ素、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、RN−、RN−SO−およびRN−カルボニル−から成る群より選択される1つ以上の置換基によって炭素が場合により置換されていてもよく;ここで、前記C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシは、フッ素、ヒドロキシルまたはシアノによって場合により置換されていてもよく;および4〜7員複素環式環は、C1−6アルキルおよびRN−カルボニル−から成る群より選択される1つ以上の置換基によって窒素が場合により置換されていてもよく;および前記C1−6アルキルは、フッ素、ヒドロキシル、シアノから成る群より選択される1つ以上の置換基によって場合により置換されていてもよく;
    は、各出現について、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1−6アルコキシ、RN−、RN−カルボニル−、RN−SO−およびRN−カルボニル−N(R)−から成る群より選択される)
    によって表される三環式化合物、ならびにその医薬的に許容される塩、立体異性体、エステルおよびプロドラッグ。
  21. A1が、水素、ハロゲン、C1−2アルキルおよびC1−2アルコキシから成る群より選択され;ここでのC1−2アルキルが、1つ以上のフッ素によって場合により置換されていてもよい、請求項20に記載の三環式化合物。
  22. A1が、水素またはフッ素である、請求項20に記載の三環式化合物。
  23. A2が、水素、RN、ヘテロシクリル、C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシから成る群より選択され;前記ヘテロシクリルが、1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロシクリルが−NH部分を含有する場合、その窒素は1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;および前記C1−6アルキル、C3−6アルケニル、C3−6シクロアルキルおよびC1−6アルコキシが、1つ以上の基Rまたはヘテロシクリルによって場合により置換されていてもよく、前記ヘテロシクリルが、1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;および前記ヘテロシクリルが−NH部分を含有する場合、その窒素は1つ以上の基Rによって場合により置換されていてもよい、請求項20〜22のいずれか一項に記載の三環式化合物。
  24. A2が、3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル、1−エチルピロリジン−3−イルメチルおよび(Z)−3−(N,N−ジエチルアミノ)プロパ−1−エニルから成る群より選択される、請求項20〜23のいずれか一項に記載の化合物。
  25. (1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロ−ベンゼンスルホニルアミノ]−6−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ−[c]クロメン−4−カルボン酸、(1aRS,7bSR)−5−[2−(3−ジエチルアミノプロピル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸、(1aRS,7bSR)−5−[2−((Z)−3−ジエチルアミノプロパ−1−エニル)−4−フルオロベンゼンスルホニル−アミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸、(1aRS,7bSR)−5−[2−((R)−1−エチルピロリジン−3−イルメチル)−4−フルオロベンゼンスルホニルアミノ]−7−フルオロ−1,1a,2,7b−テトラヒドロ−シクロプロパ[c]クロメン−4−カルボン酸から成る群より選択される化合物、ならびにその医薬的に許容される塩、立体異性体、エステルおよびプロドラッグ。
  26. 請求項1〜24のいずれか一項に記載の化合物と医薬的に許容される賦形剤とを含む医薬的に許容される組成物。
  27. 肥満を治療および/または抑制する方法であって、それを必要とする患者に有効量の請求項1〜24のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む方法。
  28. それを必要とする患者において体重減少を、誘導する方法であって、前記患者に有効量の請求項1〜24のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む方法。
  29. 前記患者がヒトである、請求項27または28に記載の方法。
  30. 前記患者が、ネコまたはイヌである、請求項27または28に記載の方法。
  31. 前記患者が、前記投与前に約30kg/m以上のボディーマスインデックスを有する、請求項27〜30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記化合物が、経口投与される、請求項27〜30のいずれか一項に記載の方法。
  33. 単位用量として製剤化される、請求項26に記載の組成物。
  34. 経口投与用に製剤化される、請求項26に記載の組成物。
  35. 静脈内または皮下投与用に製剤化される、請求項26に記載の組成物。
  36. 患者におけるチオレドキシン生産の増加に有効なおよび対象における抗肥満プロセスの多臓器刺激の誘導に有効な細胞内MetAp2阻害を確立するのに十分な量の前記化合物を投与することを含む、請求項27または28に記載の方法。
  37. 患者における血管新生を低減させるには不十分な量の前記化合物を投与することを含む、請求項36に記載の方法。
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