本出願は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれている、2012年10月11日に中国特許庁に出願された「METHOD,ROUTING BRIDGE,AND SYSTEM FOR SENDING PACKET」という名称の中国特許出願第201210384620.0号の優先権を主張するものである。
本発明は通信技術の分野に関し、具体的には、パケットを送信するための方法、ルーティング・ブリッジ、およびシステムに関する。
現在、ネットワークが急速に普及して、用途がますます深化するのに伴って、様々な付加価値サービスが広くネットワーク上に配備され、ネットワークの帯域幅が指数関数的に拡大しており、また、ネットワークの負荷バランスが、ますます関心を集めている。多重ゲートウェイの負荷バランス・プロトコルは、現在広く適用されており、ネットワークの負荷問題を効率よく解決することができるプロトコルである。
多数のリンクの透過的相互接続(Transparent Interconnection of Lots of Links、略してTRILL)プロトコルは、レイヤ2ネットワークについてのリンク状態計算に基づくルーティング・プロトコルである。TRILLプロトコルは、中間システム−中間システム(Intermediate System to Intermediate System、略してIS−IS)プロトコルを用いることによって実施され、TRILLプロトコルを実行するデバイスは、ルーティング・ブリッジ・デバイス(Routing Bridge、略してRB)と称され、RBによって形成されたネットワークは、TRILLネットワーク(TRILLキャンパス)と称される。TRILLネットワーク上のRBは、機能的な観点から、トランジットRB(Transit RB)とエッジRB(Edge RB)に分類され得る。各エッジRBが、数十の、さらには何百ものサーバによって転送されるデータ・トラフィックのルーティングに関与する。各トランジットRBが、複数のエッジRBによって転送されたデータ・トラフィックをルーティングしてよい。エッジRBは進入RB(Ingress RB)および退出RB(Egress RB)に分類される。エッジRBがサーバによって送信された従来のレイヤ2トラフィックを受信し、TRILLプロトコルを用いることによって、受信された従来のレイヤ2トラフィックをカプセル化し、カプセル化された従来のレイヤ2トラフィックをTRILLネットワーク内へ送信するとき、このエッジRBは進入RBであり、エッジRBがTRILLネットワークによって転送されたTRILLデータ・トラフィックを受信し、受信されたTRILLデータ・トラフィックをTRILLを用いることによって従来のレイヤ2トラフィックにカプセル開放および回復し、この従来のレイヤ2トラフィックをサーバへ送信するとき、このエッジRBは退出RBである。一般的なTRILLネットワーク・アーキテクチャは、トランジットRB、エッジRB、および多くのサーバによって形成される。TRILLネットワーク上のRBは、ニックネーム(Nickname)によって識別され得る。ニックネームは、ネットワーク全体で繰り返すことは許されず、自動的に生成されてよく、手動で構成されてもよい。各RBが、異なるRBのニックネームに基づくユニキャストされたルートを確立し、様々なRBの間で、ニックネーム・ベースのユニキャストされたルートを通じて相互交信が実施され得る。
今日のTRILLネットワーク・アーキテクチャでは、トラフィックの負荷バランスをとるために、一般に多重ゲートウェイの負荷バランス・プロトコルが用いられ、すなわち、複数のトランジットRBが仮想インターネット・プロトコル(Internet Protocol、略してIP)アドレスを共有し、トランジットRBが、複数のトランジットRBから、ネゴシエーションによって有効な仮想ゲートウェイとして選択され、有効な仮想ゲートウェイが、他のトランジットRBに対して、別々の仮想媒体アクセス制御(Medium Access Control、略してMAC)アドレスを別個に割り当てる。1つの仮想MACアドレスが各トランジットRBに割り当てられる。別々のサーバが、別々の仮想MACアドレスによって、エッジRBを通じて、別々のトランジットRBとの接続を別個に確立して、従来のレイヤ2トラフィックを別々のトランジットRBへ別個に送信し、その結果、各トランジットRBがトラフィック負荷を均等に共有することによってTRILLネットワークの帯域幅が拡大し、重要なRB(トラフィック負荷に対して主として責任を負うトランジットRB)の障害に起因するTRILLネットワーク故障の問題を防止する。有効な仮想ゲートウェイが、各トランジットRBに接続されているサーバの情報表を確立する。トランジットRBに障害があるとき、トランジットRBに接続されたサーバがTRILLネットワークに適切にアクセスすることを保証するために、有効な仮想ゲートウェイが、トランジットRBに接続されているサーバの情報を別のトランジットRBに送信する。この別のトランジットRBが、アドレス解決プロトコル(Adress Resolution Protocol、略してARP)パケットをユニキャストすることによって、サーバの受信情報に対応するサーバへ送信する。トランジットRBは、その仮想MACアドレスを新しく接続されたサーバに通知するのにARPパケットを用いることにより、これらのサーバがTRILLネットワークに適切にアクセスすることを可能にする。
TRILLネットワーク上の多重ゲートウェイの負荷バランスの前述のシナリオにおいて、本発明者は、従来技術には少なくとも以下の問題があることに気付いた。
多数のサーバがTRILLネットワークにアクセスする。多くのサーバが、障害のあるRBに接続されていて、新規のトランジットRBによってTRILLネットワークにアクセスするとき、新規のトランジットRBは、ARPパケットをユニキャストすることによって、それぞれの新しく接続されたサーバに送信し、この場合、特に障害回復のシナリオにおいて、TRILLネットワークの多くのリソースが浪費され、多くのリソース・オーバヘッドが、障害修復時間を長引かせ、障害修復効率を低下させる。
本発明の実施形態は、TRILLネットワーク上のトランジットRBに障害があるときもたらされるTRILLネットワーク資源の浪費の問題を解消するように、パケットを送信するための方法、ルーティング・ブリッジ、およびシステムを提供するものであり、トランジットRBに接続されたサーバが、新規のトランジットRBによってTRILLネットワークにアクセスし、新規のトランジットRBが、接続不良が起きている各サーバにARPパケットを送信する。
第1の態様によれば、パケットを送信する方法が提供され、この方法は、多数のリンクの透過的相互接続TRILLネットワークに適用可能であり、かつこの方法は、
第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームNicknameを、第1のトランジット・ルーティング・ブリッジRBにより受信する工程と、
第1のトランジットRBによって、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築する工程と、
第1のトランジットRBによって、エッジRBのニックネームに応じて、エッジRBにアドレス通知メッセージ送信し、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのアドレス解決プロトコルARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する工程とを含む。
第1の態様の第1の可能な実施態様のやり方では、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドで搬送されるというものである。
第1の態様または第1の態様の第1の可能な実施態様のやり方では、第1の態様の第2の可能な実施態様のやり方がさらに提供される。第1の態様の第2の可能な実施態様のやり方では、第1のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想フォワーダ・デバイスであり、第2のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイ・デバイスである。
第2の態様によれば、パケットを送信する方法が提供され、この方法は、多数のリンクの透過的相互接続TRILLネットワークに適用可能であり、
トランジットRBによって送信された、トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを、エッジ・ルーティング・ブリッジRBによって受信する工程と、
仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのアドレス解決プロトコルARPパケットを構築する工程と、
エッジRBによって、フリーのARPパケットを、エッジRBを通じてTRILLネットワークにアクセスするサーバへ送信する工程とを含む。
第2の態様の第1の可能な実施態様のやり方では、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、
仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドに付加されるというものである。
第3の態様によれば、パケットを送信するための第1のトランジット・ルーティング・ブリッジRBが提供され、第1のトランジットRBは、多数のリンクの透過的相互接続TRILLネットワークに適用可能であり、TRILLネットワークは第1のトランジットRBおよび第2のトランジットRBを含み、第1のトランジットRBは、
第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームNicknameを受信するように構成された受信ユニットと、
トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築するように構成された処理ユニットと、
送信ユニットであって、受信ユニットによって受信されたエッジRBのニックネームに応じて、処理ユニットによって構築されたアドレス通知メッセージをエッジRBへ送信するように構成されており、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのアドレス解決プロトコルARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する送信ユニットとを含む。
第3の態様の第1の可能な実施態様のやり方では、処理ユニットによって構築されたアドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、
仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドに付加されるというものである。
第3の態様または第3の態様の第1の可能な実施態様のやり方では、第3の態様の第2の可能な実施態様のやり方がさらに提供される。第3の態様の第2の可能な実施態様のやり方では、トランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想フォワーダ・デバイスであり、第2のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイ・デバイスである。
第4の態様によれば、パケットを送信するためのエッジ・ルーティング・ブリッジRBが提供され、エッジRBは、多数のリンクの透過的相互接続TRILLネットワークに適用可能であり、かつエッジRBは、
トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含む、トランジットRBによって送信されたアドレス通知メッセージを受信するように構成された受信ユニットと、
アドレス通知メッセージに応じて、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのアドレス解決プロトコルARPパケットを構築するように構成された処理ユニットと、
処理ユニットによって構築されたフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信するように構成された送信ユニットとを含む。
第5の態様によれば、パケットを送信するためのシステムが提供され、このシステムは、多数のリンクの透過的相互接続TRILLネットワークに適用可能であり、第1のトランジット・ルーティング・ブリッジRBおよびエッジRBを含み、
第1のトランジットRBが、
第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームNicknameを受信するように構成された第1の受信ユニットと、
トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築するように構成された第1の処理ユニットと、
第1の受信ユニットによって受信されたエッジRBのニックネームに応じて、アドレス通知メッセージをエッジRBへ送信するように構成された第1の送信ユニットとを含み、
エッジRBが、
トランジットRBの第1の送信ユニットによって送信されたアドレス通知メッセージを受信するように構成された第2の受信ユニットと、
アドレス通知メッセージに応じて、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのアドレス解決プロトコルARPパケットを構築するように構成された第2の処理ユニットと、
第2の処理ユニットによって構築されたフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信するように構成された第2の送信ユニットとを含む。
要約すれば、前述の技術的解決策により、TRILLネットワーク上でトランジットRBに障害があるとき、トランジットRBに接続されたサーバがTRILLネットワークに適切にアクセスすることを保証するために、第2のRBが、第1のRBにエッジRBのニックネームを、有効な仮想ゲートウェイとして送信し、第1のトランジットRBが、エッジRBのニックネームに応じて、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを、ユニキャストすることによってエッジRBに送信し、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、従来のレイヤ2ネットワーク上で、フリーのARPパケットを用いることによって、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスと第1のトランジットRBの仮想MACアドレスの間の対応を、障害のあるトランジットRBに接続されたサーバへ送信することにより、前述のサーバが第1のトランジットRBへの接続を確立してTRILLネットワークに適切にアクセスすることを可能にし、従来技術と比較して、TRILLネットワーク上で、アドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減する。
本発明の実施形態または従来技術の技術的解決策をより明瞭に説明するために、以下は、本発明の実施形態または従来技術を説明するのに必要な添付図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明における添付図面は、本発明のいくつかの実施形態を示すのみであるが、当業者なら、それでもなお、創造的な努力をしなくとも、これらの添付図面から他の図面を導出し得る。
本発明の一実施形態によるTRILLネットワーク上の多重ゲートウェイの負荷バランスのネットワーク・アーキテクチャの概略図である。
本発明の一実施形態によってパケットを送信する2つの方法の流れ図である。
本発明の一実施形態によってパケットを送信する2つの方法の流れ図である。
本発明の一実施形態によってパケットを送信する別の方法の流れ図である。
本発明の一実施形態によるTRILLパケットのパケット・フォーマットの概略図である。
本発明の一実施形態による第1のトランジット・スタンバイRBの概略構造図である。
本発明の一実施形態によるエッジRBの概略構造図である。
本発明の一実施形態によってパケットを送信するためのシステムの概略図である。
本発明の一実施形態による別の第1のトランジットRBの概略構造図である。
本発明の一実施形態による別のエッジRBの概略構造図である。
本発明の一実施形態によってパケットを送信するための別のシステムの概略図である。
以下は、本発明の実施形態の技術的解決策を、本発明の実施形態の添付図面を参照しながら、明確に、かつ十分に説明するものである。明らかに、説明される実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく、単なる一部分である。当業者によって、創造的な努力をすることなく、本発明の実施形態に基づいて達成されるすべての他の実施形態は、本発明の保護範囲内に入るものとする。
本発明の実施形態をよりよく説明するために、以下は、まず、本発明の実施形態の基になっている、TRILLネットワークの多重ゲートウェイの負荷バランスのアーキテクチャを簡単に紹介する。
図1に示されるネットワーク・アーキテクチャでは、管理RB1および管理RB2が最上位のスイッチング層を形成し、トランジットRB1、トランジットRB2、トランジットRB3、およびトランジットRB4が、上位のスイッチング層を形成し、エッジRB1からエッジRB4のRBが下位のスイッチング層を形成し、各エッジRBには50台のサーバが接続されている。管理RBとトランジットRBの間に内部ゲートウェイ・プロトコル(Interior Gateway Protocol、略してIGP)ネットワークが形成されており、トランジットRBとエッジRBの間にTRILLネットワークが形成されており、エッジRBとサーバの間に従来のレイヤ2ネットワークが形成されている。以下では、サーバがTRILLネットワークを通じてパケットを転送するプロセスを説明するのに、例を用いる。
サーバによって送信された従来のレイヤ2パケットが、サーバに接続されているエッジRBによってTRILLヘッダを伴ってカプセル化されてTRILLパケットを形成し、これがトランジットRBへ転送され、トランジットRBがTRILLパケットを管理RBへ転送し、管理RBがTRILLパケットを別のトランジットRBへ転送し、この別のトランジットRBが、TRILLパケットを別のエッジRBへ転送して、この別のエッジRBが、TRILLパケットを従来のレイヤ2パケットにカプセル開放して、別のエッジRBに接続されているサーバへこの従来のレイヤ2パケットを転送する。したがって、TRILLネットワークのデータ転送プロセスが完成される。たとえば、図1では、サーバ1によって送信される従来のレイヤ2パケットが、サーバ1に接続されているエッジRB1によってTRILLヘッダを伴ってカプセル化されてTRILLパケットを形成し、これがトランジットRB1に転送され、トランジットRB1がTRILLパケットを管理RB1へ転送し、管理RB1がTRILLパケットをトランジットRB3へ転送し、トランジットRB3がTRILLパケットをエッジRB3へ転送し、エッジRB3がTRILLパケットを従来のレイヤ2パケットにカプセル開放して、従来のレイヤ2パケットをサーバ150へ転送する。
多重ゲートウェイの負荷バランスのシナリオでは、トランジットRB1からトランジットRB4のRBが同一の仮想IPアドレスを共有し、トランジットRB1が、有効な仮想ゲートウェイとして、それ自体に仮想AMCアドレスを別個に割り当て、他の3つのトランジットRBが有効な仮想フォワーダとして働き、割り当てられた仮想MACアドレスが、サーバによって、エッジRBを通じてトランジットRBにデータパケットを送信するのに用いられる。たとえば、トランジットRB1は、それ自体に仮想MACアドレス1を割り当て、トランジットRB2に仮想MACアドレス2を割り当て、エッジRB1に接続された50台のサーバが、仮想MACアドレス1と仮想IPアドレスの間の対応に応じて、トランジットRB1にデータパケットを送信し、エッジRB2に接続された50台のサーバが、仮想MACアドレス2と仮想IPアドレスの間の対応に応じて、トランジットRB2にデータパケットを送信する。有効な仮想ゲートウェイが、有効な仮想フォワーダに仮想MACアドレスを割り当てることにより、TRILLネットワークの多重ゲートウェイの負荷バランスをとる。
以下は、図1に示されたTRILLネットワークの多重ゲートウェイの負荷バランスをとるネットワーク・アーキテクチャを参照しながら本発明の実施形態を説明する。
本発明の一実施形態は、パケットを送信する方法を提供する。図2(a)に示されるように、この方法は以下の工程を含む。
201a:第1のトランジットRBが、第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームNicknameを受信する。
任意選択で、第1のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想フォワーダであり、図1に示されたトランジットRB2からトランジットRB4のRBのうち任意のものでよく、第2のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイであり、図1に示されたトランジットRB1でよい。
エッジRBのニックネームは、エッジRBのユーザ識別子であり、エッジRBを一意的に識別するのに用いられる。
任意選択で、第2のトランジットRBは、TRILLパケットのペイロード(Payload)フィールドにエッジRBのニックネームを付加することにより、第1のトランジットRBにエッジRBのニックネームを送信してよい。
202a:第1のトランジットRBが、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築する。
任意選択で、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、
仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドに付加されるというものである。
203a:第1のトランジットRBが、エッジRBのニックネームに応じてエッジRBにアドレス通知メッセージを送信し、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する。
第1のトランジットRBは、エッジRBのニックネームに基づいてユニキャストされたルートを前もって保存し、ユニキャストされたルートに従って、エッジRBにアドレス通知メッセージを送信する。エッジRBは、アドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRBに接続されたサーバに知らせる。サーバは、フリーのARPパケットを受信した後に、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるARPのエントリを確立し、次いで、ARPのエントリを用いることにより、第1のトランジットRBにデータパケットを送信してよい。
たとえば、図1において、エッジRB2は、トランジットRB2によって送信されたアドレス通知メッセージを受信した後、エッジRB2に接続された50台のサーバに、アドレス通知メッセージで搬送された仮想MACアドレスと仮想IPアドレスを含んでいるフリーのARPパケットを送信する。エッジRB2は、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットを用いることにより、ブロードキャストすることによって、エッジRB2に接続された50台のサーバへ送信し、その結果、これらのサーバは、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応に応じて、エッジRB2を通じてトランジットRB2へデータパケットを転送する。
任意選択で、最初に第2のトランジットRBが第1のトランジットRBに仮想MACアドレスを割り当てた後、第1のトランジットRBは、工程201aから工程203aを順に遂行してエッジRBのニックネームを取得し、エッジRBのニックネームに応じて、アドレス通知メッセージを用いることにより、その仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをエッジRBへ送信する。あるいは、トランジットRBに障害があるとき、第2のトランジットRBは、障害のあるトランジットRBに対応するエッジRBのニックネームを第1のトランジットRBに送信し、第1のトランジットRBは、工程201aから工程203aを順に遂行して、アドレス通知メッセージを用いることにより、その仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをエッジRBへ送信する。
本発明のこの実施形態におけるニックネームは、エッジRBのニックネームであり、エッジRBを一意的に識別するのに用いられ、それに加えて、ニックネームはサーバのニックネームでもあり得て、サーバを一意的に識別するのに用いられる。同一のエッジRBに接続されたサーバのニックネームは同一のフィールド特徴を有し、サーバに接続されたエッジRBのニックネームは、サーバのニックネームを用いることによって取得され得る。
本発明のこの実施形態によってパケットを送信する方法は、従来技術と比較して、TRILLネットワーク上のアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を低減することができる。例として、第1のトランジットRBの仮想MACアドレスが初期化されるシナリオが用いられる。図1に示されたネットワーク・アーキテクチャでは、トランジットRB1によってトランジットRB1からトランジットRB4のRBに対して割り当てられた仮想MACアドレスが、仮想MACアドレス1から仮想MACアドレス4まで順番の仮想MACアドレスであると想定されており、次いで、エッジRB1に接続されたサーバが、仮想MACアドレス1に応じてトランジットRB1へデータを転送し、エッジRB2、エッジRB3、およびエッジRB4に接続されたサーバが、それぞれ仮想MACアドレス2、仮想MACアドレス3、および仮想MACアドレス4に応じて、同じやり方で、それぞれトランジットRB2、トランジットRB3、およびトランジットRB4へデータを転送する。従来技術では、トランジットRBは、割り当てられた仮想MACアドレスを取得した後、アドレス通知メッセージのARPパケットをユニキャストすることによって、トランジットRBに接続されたエッジRBに接続されているすべてのサーバに送信する必要がある。エッジRB1からエッジRB4までのRBが50台のサーバに別個に接続されているので、各トランジットRBによって送信されるARPパケットの量は50であり、すなわち、トランジットRB1からトランジットRB4が、TRILLネットワーク上で合計200のARPパケットを送信する。しかしながら、本発明のこの実施形態では、トランジットRBは、エッジRBのニックネームに応じてエッジRBにアドレス通知メッセージを送信するだけでよく、エッジRBが、フリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによって、エッジRBに接続された50台のサーバに送信し、すなわち、トランジットRB1からトランジットRB4までのRBがTRILLネットワーク上で送信するアドレス通知メッセージの合計は、わずか4つである。本発明のこの実施形態によってパケットを送信する方法は、従来技術と比較して、TRILLネットワーク上で送信されるアドレス通知メッセージの量を低減することができ、TRILLネットワーク上のリソース・オーバヘッドを低減することができる。
さらに、本発明の一実施形態は、パケットを送信する方法をさらに提供する。図2(b)に示されるように、この方法は以下の工程を含む。
201b:エッジRBが、トランジットRBによって送信された、トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを受信する。
任意選択で、エッジRBは図1に示されたエッジRB1からRB4までのうち任意のものであり、エッジRBのニックネームはエッジRBのユーザ識別子であって、エッジRBを一意的に識別するのに用いられる。
第1のトランジットRBが、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築する。エッジRBが、第1のトランジットRBによって送信されたアドレス通知メッセージを受信して、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを取得する。
任意選択で、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、
仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドに付加されるというものである。
具体的には、第1のトランジットRBは、エッジRBのニックネームに基づいてユニキャストされたルートを前もって保存し、ユニキャストされたルートに従って、エッジRBにアドレス通知メッセージを送信する。
任意選択で、最初に第2のトランジットRBが第1のトランジットRBに仮想MACアドレスを割り当てた後、第1のトランジットRBが、工程201aから工程203aを順に遂行してエッジRBのニックネームを取得し、エッジRBのニックネームに応じて、アドレス通知メッセージを用いることにより、その仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをエッジRBへ送信する。あるいは、トランジットRBに障害があるとき、第2のトランジットRBが、障害のあるトランジットRBに対応するエッジRBのニックネームを第1のトランジットRBに送信し、第1のトランジットRBが、工程201aから工程203aを順に遂行して、アドレス通知メッセージを用いることにより、その仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをエッジRBへ送信する。
本発明のこの実施形態におけるニックネームは、エッジRBのニックネームであり、エッジRBを一意的に識別するのに用いられ、それに加えて、ニックネームはサーバのニックネームでもあり得て、サーバを一意的に識別するのに用いられる。同一のエッジRBに接続されたサーバのニックネームは同一のフィールド特徴を有し、サーバに接続されたエッジRBのニックネームは、サーバのニックネームを用いることによって取得され得る。
202b:エッジRBが、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを構築する。
エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを構築する。
203b:エッジRBが、フリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する。
エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRBに接続されたサーバに知らせる。サーバが、フリーのARPパケットを受信した後に、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるARPのエントリを確立し、次いで、ARPのエントリを用いることにより、第1のトランジットRBにデータパケットを送信してよい。
たとえば、図1において、エッジRB2が、トランジットRB2によって送信されたアドレス通知メッセージを受信した後、アドレス通知メッセージで搬送された仮想MACアドレスと仮想IPアドレスを含んでいるフリーのARPパケットを、エッジRB2に接続された50台のサーバに送信する。エッジRB2が、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットを用いることにより、ブロードキャストすることによって、エッジRB2に接続された50台のサーバへ送信し、その結果、これらのサーバが、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応に応じて、エッジRB2を通じてトランジットRB2へデータパケットを転送する。
本発明のこの実施形態によってパケットを送信する方法は、従来技術と比較して、TRILLネットワーク上のアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を低減することができる。例として、第1のトランジットRBの仮想MACアドレスが初期化されるシナリオが用いられる。図1に示されたネットワーク・アーキテクチャでは、トランジットRB1によってトランジットRB1からトランジットRB4のRBに対して割り当てられた仮想MACアドレスが、仮想MACアドレス1から仮想MACアドレス4まで順番の仮想MACアドレスであると想定されており、次いで、エッジRB1に接続されたサーバが、仮想MACアドレス1に応じてトランジットRB1へデータを転送し、エッジRB2、エッジRB3、およびエッジRB4に接続されたサーバが、それぞれ仮想MACアドレス2、仮想MACアドレス3、および仮想MACアドレス4に応じて、それぞれトランジットRB2、トランジットRB3、およびトランジットRB4へデータを転送する。従来技術では、トランジットRBは、割り当てられた仮想MACアドレスを取得した後、アドレス通知メッセージのARPパケットをユニキャストすることによって、トランジットRBに接続されたエッジRBに接続されているすべてのサーバに送信する必要がある。エッジRB1からエッジRB4が50台のサーバに別個に接続されているので、各トランジットRBによって送信されるARPパケットの量は50であり、すなわち、トランジットRB1からトランジットRB4までのRBが、TRILLネットワーク上で合計200のARPパケットを送信する。しかしながら、本発明のこの実施形態では、トランジットRBは、エッジRBのニックネームに応じてエッジRBにアドレス通知メッセージを送信するだけでよく、エッジRBが、フリーのARPパケットを従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによって、エッジRBに接続された50台のサーバに送信し、すなわち、トランジットRB1からトランジットRB4までのRBがTRILLネットワーク上で送信するアドレス通知メッセージの合計は、わずか4つである。本発明のこの実施形態によってパケットを送信する方法は、従来技術と比較して、TRILLネットワーク上で送信されるアドレス通知メッセージの量を低減することができ、TRILLネットワーク上のリソース・オーバヘッドを低減することができる。
さらに、図2(a)および図2(b)に示される実施形態のさらなる説明として、本発明の一実施形態は、パケットを送信する方法をさらに提供する。図3に示されるように、この方法は以下の工程を含む。
301:第1のトランジットRBが、第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームNicknameを受信する。
302:第1のトランジットRBが、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築する。
任意選択で、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張のやり方が図4に示されており、TRILL HdrフィールドはTRILLパケットのヘッダであり、SA(Source Address)フィールドは、送信元アドレスであって、本発明のこの実施形態では第1のトランジットRBのアドレスであり、DA(Destination Address)フィールドは宛先アドレスであって、本発明のこの実施形態ではエッジRBのアドレスで満たされており、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドで搬送される。イーサネット(登録商標)・パケットも、拡張されたTRILLパケットでカプセル化されるとき、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスはイーサネット・パケットのペイロード(Ethernet(登録商標) Payload)フィールドで搬送されてよい。中間システム−中間システム(Intermediate System to Intermediate System、IS−IS)パケットも、拡張されたTRILLパケットでカプセル化されるとき、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスはIS−ISパケットのペイロード(IS−IS Payload)フィールドで搬送されてよい。
303:第1のトランジットRBが、エッジRBのニックネームに応じてエッジRBにアドレス通知メッセージを送信し、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する。
任意選択で、拡張されたTRILLパケットのペイロードにはフラグ・フィールドも含まれ得る。エッジRBは、アドレス通知メッセージを受信した後に、フラグ・フィールドが含まれていると判断すると、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRBに接続されたサーバに知らせる。
エッジRBは、第1のトランジットRBによって送信されたアドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージをカプセル開放し、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを取得して、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応をフリーのARPパケットに付加し、次いで、フリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによって、接続されているサーバに送信する。
本発明のこの実施形態では、例として、エッジRBに接続されたサーバに対する責任をトランジットRBが共有する状況が用いられていることに留意されたい。実際の用途では、トランジットRBは、エッジRBに接続された複数のサーバに対する責任を共有してよい。特定のやり方は、前述の図3に示された方法の実施態様のやり方を参照することにより、複数のエッジRBの特徴を参照しながら実施されてよい。本明細書では、詳細が繰り返し説明されることはない。
以下で、図1に示されたネットワーク・アーキテクチャおよび図3に示された方法の実装形態を参照しながら、本発明の実施形態の2つの適用のシナリオを説明する。
第1の適用のシナリオ
図1において、第2のトランジットRBはトランジットRB1であり、第1のトランジットRBはトランジットRB2である。トランジットRB1は、TRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイであり、それ自体に仮想MACアドレス1を割り当て、RB2に仮想MACアドレス2を割り当てて、エッジRB2のニックネームをトランジットRB2に送信する。トランジットRB2は、エッジRB2を介して、サーバ51からサーバ100のサーバに接続されることになる。トランジットRB2は、エッジRB2のニックネームを受信した後、アドレス通知メッセージを用いることによって、トランジットRB2の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを、エッジRB2のニックネームに応じてエッジRB2に送信する。エッジRB2は、アドレス通知メッセージを受信した後、トランジットRB2の仮想IPアドレスとトランジットRB2の仮想MACアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、サーバ51からサーバ100のサーバに送信する。サーバ51からサーバ100のサーバは、フリーのARPパケットを受信した後に、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるARPのエントリを別個に確立し、次いで、ARPのエントリを用いることにより、第1のトランジットRB2にデータパケットを送信することができる。
第2の適用のシナリオ
図1において、第2のトランジットRBはトランジットRB1であり、第1のトランジットRBはトランジットRB2である。トランジットRB1は、TRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイであり、それ自体に仮想MACアドレス1を割り当て、トランジットRB2に仮想MACアドレス2を割り当てて、トランジットRB3に仮想MACアドレス3を割り当てる。通常の状態では、サーバ51からサーバ100のサーバはエッジRB2を介してトランジットRB2に接続され、サーバ101からサーバ150はエッジRB3を介してトランジットRB3に接続される。トランジットRB3に障害があるとき、トランジットRB1は、トランジットRB2にエッジRB3のニックネームを送信する。トランジットRB2は、エッジRB3のニックネームを受信した後、アドレス通知メッセージを用いることによって、トランジットRB2の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを、エッジRB3のニックネームに応じてエッジRB3に送信する。エッジRB3は、アドレス通知メッセージを受信した後、トランジットRB2の仮想IPアドレスとトランジットRB2の仮想MACアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、サーバ101からサーバ150のサーバに送信する。サーバ101からサーバ150のサーバは、フリーのARPパケットを受信した後、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるARPのエントリを別個に確立する。次いで、サーバ101からサーバ150のサーバは、ARPのエントリを用いることによって第1のトランジットRB2にデータパケットを送信することができ、それによって、サーバ101からサーバ150のサーバとTRILLネットワークの間の適切な接続を実現する。
前述の技術的解決策によれば、第2のRBが、TRILLネットワーク上で、エッジRBのニックネームを第1のRBに送信し、第1のトランジットRBが、エッジRBのニックネームに応じて、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを、ユニキャストすることによってエッジRBに送信し、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、従来のレイヤ2ネットワーク上で、フリーのARPパケットを用いることによって、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスと第1のトランジットRBの仮想MACアドレスの間の対応を、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信することにより、前述のサーバが第1のトランジットRBへの接続を確立してTRILLネットワークにアクセスすることを可能にし、従来技術と比較して、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減する。
本発明のこの実施形態におけるパケットを送信する方法によれば、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスがTRILLパケットにカプセル化され得、拡張されたTRILLパケットが、TRILLネットワーク上でユニキャストすることによってエッジRBに送信され、エッジRBが、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスと第1のトランジットRBの仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信し、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
前述の方法の実施形態の実装形態を参照して、本発明の一実施形態は、第1のトランジットRB50および第2のトランジットRBを含んでいるTRILLネットワークに適用可能な第1のトランジットRB50を提供するものである。図5に示されるように、第1のトランジットRB50は、受信ユニット51、処理ユニット52、および送信ユニット53を含み、
受信ユニット51は、第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームNicknameを受信するように構成されており、
処理ユニット52は、トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築するように構成されており、
送信ユニット53は、受信ユニット51によって受信されたエッジRBのニックネームに応じて、処理ユニット52によって構築されたアドレス通知メッセージをエッジRBへ送信するように構成されており、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する。
さらに、処理ユニット52によって構築されたアドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、
処理ユニット52が、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドに付加するというものである。
任意選択で、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張のやり方が図4に示されており、TRILL HdrフィールドはTRILLパケットのヘッダであり、SA(Source Address)フィールドは、送信元アドレスであって、本発明のこの実施形態では第1のトランジットRB50のアドレスであり、DA(Destination Address)フィールドは宛先アドレスであって、本発明のこの実施形態ではエッジRBのアドレスで満たされており、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドで搬送される。イーサネット・パケットも、拡張されたTRILLパケットでカプセル化されるとき、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスはイーサネット・パケットのペイロード(Ethernet Payload)フィールドで搬送されてよい。中間システム−中間システム(Intermediate System to Intermediate System、IS−IS)パケットも、拡張されたTRILLパケットでカプセル化されるとき、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスはIS−ISパケットのペイロード(IS−ISペイロード)フィールドで搬送されてよい。
さらに、トランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想フォワーダ・デバイスであり、第2のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイ・デバイスである。
エッジRBのニックネームは、エッジRBのユーザ識別子であり、エッジRBを一意的に識別するのに用いられる。
任意選択で、第2のトランジットRBは、TRILLパケットのペイロード(Payload)フィールドにエッジRBのニックネームを付加することにより、第1のトランジットRB50にエッジRBのニックネームを送信してよい。
第1のトランジットRB50は、エッジRBのニックネームに基づいてユニキャストされたルートを前もって保存し、ユニキャストされたルートに従って、エッジRBにアドレス通知メッセージを送信する。エッジRBは、アドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRBに接続されたサーバに知らせる。サーバは、フリーのARPパケットを受信した後に、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるARPのエントリを確立し、次いで、ARPのエントリを用いることにより、第1のトランジットRB50にデータパケットを送信することができる。
任意選択で、拡張されたTRILLパケットのペイロードにはフラグ・フィールドも含まれ得る。エッジRBは、アドレス通知メッセージを受信した後に、フラグ・フィールドが含まれていると判断すると、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRBに接続されたサーバに知らせる。
エッジRBは、第1のトランジットRB50によって送信されたアドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージをカプセル開放し、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを取得して、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応をフリーのARPパケットに付加し、次いで、フリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによって、接続されているサーバに送信する。
本発明のこの実施形態によって提供される第1のトランジットRB50は、第1のトランジットRB50の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをTRILLパケットにカプセル化して、このTRILLパケットを、TRILLネットワーク上でユニキャストすることによって、エッジRBに送信することができ、エッジRBが、第1のトランジットRB50の仮想IPアドレスと第1のトランジットRB50の仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信し、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
前述の方法の実施形態の実装形態を参照して、本発明の一実施形態は、TRILLネットワークに適用可能なエッジRB60を提供するものである。図6に示されるように、エッジRB60は、受信ユニット61、処理ユニット62、および送信ユニット63を含み、
受信ユニット61は、トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含めてトランジットRBによって送信されたアドレス通知メッセージを受信するように構成されており、
処理ユニット62は、アドレス通知メッセージに応じて、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを構築するように構成されており、
送信ユニット63は、処理ユニット62によって構築されたフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信するように構成されている。
任意選択で、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方が図4に示されており、TRILL HdrフィールドはTRILLパケットのヘッダであり、SA(Source Address)フィールドは、送信元アドレスであって、本発明のこの実施形態ではトランジットRBのアドレスであり、DA(Destination Address)フィールドは宛先アドレスであって、本発明のこの実施形態ではエッジRB60のアドレスで満たされており、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドで搬送される。イーサネット・パケットも、拡張されたTRILLパケットでカプセル化されるとき、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスはイーサネット・パケットのペイロード(Ethernet Payload)フィールドで搬送されてよい。中間システム−中間システム(Intermediate System to Intermediate System、IS−IS)パケットも、拡張されたTRILLパケットでカプセル化されるとき、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスはIS−ISパケットのペイロード(IS−ISペイロード)フィールドで搬送されてよい。
エッジRB60のニックネームは、エッジRB60のユーザ識別情報であり、エッジRB60を一意的に識別するのに用いられる。
トランジットRBは、エッジRBのニックネームに基づいてユニキャストされたルートを前もって保存し、ユニキャストされたルートに従って、エッジRB60にアドレス通知メッセージを送信する。エッジRB60は、アドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRB60に接続されたサーバに知らせる。サーバは、フリーのARPパケットを受信した後に、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるARPのエントリを確立し、次いで、ARPのエントリを用いることにより、トランジットRBにデータパケットを送信することができる。
任意選択で、拡張されたTRILLパケットのペイロードにはフラグ・フィールドも含まれ得る。エッジRB60は、アドレス通知メッセージを受信した後に、フラグ・フィールドが含まれていると判断すると、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRB60に接続されたサーバに知らせる。
エッジRB60は、トランジットRBによって送信されたアドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージをカプセル開放し、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを取得して、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応をフリーのARPパケットに付加し、次いで、フリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによって、接続されているサーバに送信する。
本発明のこの実施形態によって提供されるエッジRB60は、トランジットRBによって送信された、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを搬送するアドレス通知メッセージを受信し、トランジットRBの仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信し、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
さらに、本発明の一実施形態は、パケットを送信するためのシステム70をさらに提供するものであり、システム70は、多数のリンクの透過的相互接続TRILLネットワークに適用可能である。図7に示されるように、システム70は第1のトランジットRB71およびエッジRB72を含み、
第1のトランジットRB71は、
第2のトランジットRBによって送信されたエッジRB72のニックネームNicknameを受信するように構成された第1の受信ユニット711と、
トランジットRB71の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築するように構成された第1の処理ユニット712と、
第1の受信ユニット711によって受信されたエッジRBのニックネームに応じて、アドレス通知メッセージをエッジRB72に送信するように構成された第1の送信ユニット713とを含み、
エッジRB72は、
第1のトランジットRB71の第1の送信ユニット713によって送信されたアドレス通知メッセージを受信するように構成された第2の受信ユニット721と、
第2の処理ユニット722であって、第2の受信ユニット721によって受信されたアドレス通知メッセージがエッジRB72のニックネームを含んでいると判断したとき、アドレス通知メッセージに従って、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのアドレス解決プロトコルARPパケットを構築するように構成された第2の処理ユニット722と、
第2の処理ユニットによって構築されたフリーのARPパケットを、エッジRB72を通じてTRILLネットワークにアクセスするサーバへ送信するように構成された第2の送信ユニット723とを含む。
本発明のこの実施形態によってパケットを送信するためのシステム70は、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをTRILLパケットにカプセル化して、このTRILLパケットを、TRILLネットワーク上でユニキャストすることによってエッジRBに送信することができ、エッジRBが、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスと第1のトランジットRBの仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信し、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するためのメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
さらに、本発明の一実施形態は、第1のトランジットRB80および第2のトランジットRBを含んでいるTRILLネットワークに適用可能な、第1のトランジットRB80をさらに提供するものである。図8に示されるように、第1のトランジットRB80は、受信器81、プロセッサ82、および送信器83を含み、
受信器81は、第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームNicknameを受信するように構成されており、
プロセッサ82は、トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築するように構成されており、
送信器83は、受信器81によって受信されたエッジRBのニックネームに応じて、プロセッサ82によって構築されたアドレス通知メッセージをエッジRBへ送信するように構成されており、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する。
さらに、プロセッサ82によって構築されたアドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、
プロセッサ82が、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドに付加するというものである。
さらに、トランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想フォワーダ・デバイスであり、第2のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイ・デバイスである。
本発明のこの実施形態によって提供される第1のトランジットRB80は、第1のトランジットRB80の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをTRILLパケットにカプセル化して、このTRILLパケットを、TRILLネットワーク上でユニキャストすることによってエッジRBに送信することができ、エッジRBが、第1のトランジットRB80の仮想IPアドレスと第1のトランジットRB80の仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信し、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
さらに、本発明の一実施形態は、TRILLネットワークに適用可能なエッジRB90を提供するものである。図9に示されるように、エッジRB90は、受信器91、プロセッサ92、および送信器93を含み、
受信器91は、トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含めてトランジットRBによって送信されたアドレス通知メッセージを受信するように構成されており、
プロセッサ92は、アドレス通知メッセージに応じて、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを構築するように構成されており、
送信器93は、プロセッサ92によって構築されたフリーのARPパケットを、エッジRB90を通じてTRILLネットワークにアクセスするサーバに送信するように構成されている。
本発明のこの実施形態によって提供されるエッジRB90は、トランジットRBによって送信された、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを搬送するアドレス通知メッセージを受信して、トランジットRBの仮想IPアドレスとトランジットRBの仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信することができ、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
さらに、本発明の一実施形態は、パケットを送信するためのシステム100をさらに提供するものであり、システム100は、多数のリンクの透過的相互接続TRILLネットワークに適用可能である。図10に示されるように、システム100は第1のトランジットRB1001およびエッジRB1002を含み、
第1のトランジットRB1001は、
第2のトランジットRBによって送信されたエッジRB1002のニックネームNicknameを受信するように構成された第1の受信器10011と、
トランジットRB1001の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築するように構成された第1のプロセッサ10012と、
第1の受信器10011によって受信されたエッジRBのニックネームに応じて、アドレス通知メッセージをエッジRB1002に送信するように構成された第1の送信器10013とを含み、
エッジRB1002は、
第1のトランジットRB1001の第1の送信器10013によって送信されたアドレス通知メッセージを受信するように構成された第2の受信器10021と、
アドレス通知メッセージに従って、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのアドレス解決プロトコルARPパケットを構築するように構成された第2のプロセッサ10022と、
第2のプロセッサ10022によって構築されたフリーのARPパケットを、エッジRB1002を通じてTRILLネットワークにアクセスするサーバに送信するように構成された第2の送信器10023とを含む。
本発明のこの実施形態によってパケットを送信するためのシステム100は、第1のトランジットRB1001の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをTRILLパケットにカプセル化して、このTRILLパケットを、TRILLネットワーク上でユニキャストすることによって、エッジRB1002に送信することができ、エッジRB1002が、第1のトランジットRB1001の仮想IPアドレスと第1のトランジットRB1001の仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信し、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
当業者なら、前述の機能モジュールの分割は、簡単で簡潔な説明のために、単なる例として用いられていることを明確に理解するであろう。実際の用途では、前述の機能は、必要に応じて、実装形態のための別々の機能モジュールに割り当てられてよく、すなわち、装置の内部構造は、上記で説明された機能のすべてまたは一部分を実施するように別々の機能モジュールに分割されてよい。前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な作業プロセスについては、前述の方法の実施形態の対応するプロセスが参照され得て、本明細書では詳細が再び説明されることはない。
本出願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されたシステム、装置、および方法が、他のやり方で実施され得ることを理解されたい。たとえば、説明された装置の実施形態は単なる例示である。たとえば、モジュールまたはユニット分割は、単なる論理的な機能分割であり、実際の実装形態では他の分割でもよい。たとえば、複数のユニットまたは構成要素を、結合するか、または別のシステムに組み込んでよく、あるいはいくつかの機能を無視するかまたは遂行しなくてもよい。それに加えて、示された、または論じられた相互結合、直接結合、または通信接続は、いくつかのインターフェースによって実施されてもよい。装置またはユニットの間の間接的結合または通信接続は、電子的形態、機械的形態、または他の形態で実施されてよい。
個別の部分として説明されたユニットは、物理的に分離していても分離していなくてもよく、また、ユニットとして示された部分は、物理的ユニットであってもそうでなくてもよく、1つの位置に配置されても、複数のネットワーク・ユニット上に分散されてもよい。実施形態の解決策の目的を達成するための実際の必要性に応じて、ユニットの一部分または全体を選択してよい。
それに加えて、本発明の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに一体化されてよく、またはユニットのそれぞれが単独で物理的に存在してもよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットに一体化されてもよい。一体型ユニットは、ハードウェアの形態で実施されてよく、またはソフトウェア機能ユニットの形態で実施されてもよい。
これらの一体型ユニットは、ソフトウェア機能ユニットの形態で実施され、独立した製品として販売されるかまたは使用されるとき、コンピュータ可読の記憶媒体に記憶されてよい。そのような理解に基づいて、本発明の技術的解決策は、基本的に、または従来技術に貢献する部分が、または技術的解決策のすべてもしくは一部分が、ソフトウェア製品の形態で実施されてよい。コンピュータ・ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、本発明の実施形態で説明された方法の工程のすべてまたは一部分を遂行するように、コンピュータ・デバイス(パーソナル・コンピュータ、サーバ、またはネットワーク・デバイスでよい)またはプロセッサに指示するためのいくつかの指令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュ・ドライブ、着脱式ハードディスク、読取り専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなど、プログラム・コードを記憶することができる任意の媒体を含む。
最後に、前述の実施形態は、本発明を限定するのでなく、単に本発明の技術的解決策を例示的に説明するように意図されていることに留意されたい。本発明およびその有益な効果が、前述の実施形態を参照しながら詳細に説明されてきたが、当業者なら、本発明の特許請求の範囲から逸脱することなく、前述の実施形態において説明された技術的解決策に対する修正形態またはそのいくつかの技術的特徴に対する等価な置換をさらに作成することができることを理解するはずである。
本出願は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれている、2012年10月11日に中国特許庁に出願された「METHOD,ROUTING BRIDGE,AND SYSTEM FOR SENDING PACKET」という名称の中国特許出願第201210384620.0号の優先権を主張するものである。
本発明は通信技術の分野に関し、具体的には、パケットを送信するための方法、ルーティング・ブリッジ、およびシステムに関する。
現在、ネットワークが急速に普及して、用途がますます深化するのに伴って、様々な付加価値サービスが広くネットワーク上に配備され、ネットワークの帯域幅が指数関数的に拡大しており、また、ネットワークの負荷バランスが、ますます関心を集めている。多重ゲートウェイの負荷バランス・プロトコルは、現在広く適用されており、ネットワークの負荷問題を効率よく解決することができるプロトコルである。
多数のリンクの透過的相互接続(Transparent Interconnection of Lots of Links、略してTRILL)プロトコルは、レイヤ2ネットワークについてのリンク状態計算に基づくルーティング・プロトコルである。TRILLプロトコルは、中間システム−中間システム(Intermediate System to Intermediate System、略してIS−IS)プロトコルを用いることによって実施され、TRILLプロトコルを実行するデバイスは、ルーティング・ブリッジ(Routing Bridge、略してRB)デバイスと称され、RBによって形成されたネットワークは、TRILLネットワーク(TRILLキャンパス)と称される。TRILLネットワーク上のRBは、機能的な観点から、トランジットRB(Transit RB)とエッジRB(Edge RB)に分類され得る。各エッジRBが、数十の、さらには何百ものサーバによって転送されるデータ・トラフィックのルーティングに関与する。各トランジットRBが、複数のエッジRBによって転送されたデータ・トラフィックをルーティングしてよい。エッジRBは進入RB(Ingress RB)および退出RB(Egress RB)に分類される。エッジRBがサーバによって送信された従来のレイヤ2トラフィックを受信し、TRILLプロトコルを用いることによって、受信された従来のレイヤ2トラフィックをカプセル化し、カプセル化された従来のレイヤ2トラフィックをTRILLネットワーク内へ送信するとき、このエッジRBは進入RBであり、エッジRBがTRILLネットワークによって転送されたTRILLデータ・トラフィックを受信し、受信されたTRILLデータ・トラフィックをTRILLを用いることによって従来のレイヤ2トラフィックにカプセル開放および回復し、この従来のレイヤ2トラフィックをサーバへ送信するとき、このエッジRBは退出RBである。一般的なTRILLネットワーク・アーキテクチャは、トランジットRB、エッジRB、および多くのサーバを含む。TRILLネットワーク上のRBは、ニックネーム(Nickname)によって識別され得る。ニックネームは、ネットワーク全体で繰り返すことは許されず、自動的に生成されてよく、手動で構成されてもよい。各RBが、異なるRBのニックネームに基づくユニキャストされたルートを確立し、様々なRBの間で、ニックネーム・ベースのユニキャストされたルートを通じて相互交信が実施され得る。
今日のTRILLネットワーク・アーキテクチャでは、トラフィックの負荷バランスをとるために、一般に多重ゲートウェイの負荷バランス・プロトコルが用いられ、すなわち、複数のトランジットRBが仮想インターネット・プロトコル(Internet Protocol、略してIP)アドレスを共有し、トランジットRBが、複数のトランジットRBから、ネゴシエーションによって有効な仮想ゲートウェイとして選択され、有効な仮想ゲートウェイが、他のトランジットRBに対して、別々の仮想媒体アクセス制御(Medium Access Control、略してMAC)アドレスを別個に割り当てる。1つの仮想MACアドレスが各トランジットRBに割り当てられる。別々のサーバが、別々の仮想MACアドレスによって、エッジRBを通じて、別々のトランジットRBとの接続を別個に確立して、従来のレイヤ2トラフィックを別々のトランジットRBへ別個に送信し、その結果、各トランジットRBがトラフィック負荷を均等に共有することによってTRILLネットワークの帯域幅が拡大し、重要なRB(トラフィック負荷に対して主として責任を負うトランジットRB)の障害に起因するTRILLネットワーク故障の問題を防止する。有効な仮想ゲートウェイが、各トランジットRBに接続されているサーバの情報表を確立する。トランジットRBに障害があるとき、トランジットRBに接続されたサーバがTRILLネットワークに適切にアクセスすることを保証するために、有効な仮想ゲートウェイが、トランジットRBに接続されているサーバの情報を別のトランジットRBに送信する。この別のトランジットRBが、アドレス解決プロトコル(Adress Resolution Protocol、略してARP)パケットをユニキャストすることによって、サーバの受信情報に対応するサーバへ送信する。トランジットRBは、その仮想MACアドレスを新しく接続されたサーバに通知するのにARPパケットを用いることにより、これらのサーバがTRILLネットワークに適切にアクセスすることを可能にする。
TRILLネットワーク上の多重ゲートウェイの負荷バランスの前述のシナリオにおいて、本発明者は、従来技術には少なくとも以下の問題があることに気付いた。
多数のサーバがTRILLネットワークにアクセスする。多くのサーバが、障害のあるRBに接続されていて、新規のトランジットRBによってTRILLネットワークにアクセスするとき、新規のトランジットRBは、ARPパケットをユニキャストすることによって、それぞれの新しく接続されたサーバに送信し、この場合、特に障害回復のシナリオにおいて、TRILLネットワークの多くのリソースが浪費され、多くのリソース・オーバヘッドが、障害修復時間を長引かせ、障害修復効率を低下させる。
本発明の実施形態は、TRILLネットワーク上のトランジットRBに障害があるときもたらされるTRILLネットワーク資源の浪費の問題を解消するように、パケットを送信するための方法、ルーティング・ブリッジ、およびシステムを提供するものであり、トランジットRBに接続されたサーバが、新規のトランジットRBによってTRILLネットワークにアクセスし、新規のトランジットRBが、接続不良が起きている各サーバにARPパケットを送信する。
第1の態様によれば、パケットを送信する方法が提供され、この方法は、TRILLネットワークに適用可能であり、かつこの方法は、
第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームを、第1のトランジットRBにより受信する工程と、
第1のトランジットRBによって、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築する工程と、
第1のトランジットRBによって、エッジRBのニックネームに応じて、エッジRBにアドレス通知メッセージ送信し、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する工程とを含む。
第1の態様の第1の可能な実施態様のやり方では、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのPayloadフィールドで搬送されるというものである。
第1の態様または第1の態様の第1の可能な実施態様のやり方では、第1の態様の第2の可能な実施態様のやり方がさらに提供される。第1の態様の第2の可能な実施態様のやり方では、第1のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想フォワーダ・デバイスであり、第2のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイ・デバイスである。
第2の態様によれば、パケットを送信する方法が提供され、この方法は、TRILLネットワークに適用可能であり、
トランジットRBによって送信された、トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを、エッジRBによって受信する工程と、
仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを構築する工程と、
エッジRBによって、フリーのARPパケットを、エッジRBを通じてTRILLネットワークにアクセスするサーバへ送信する工程とを含む。
第2の態様の第1の可能な実施態様のやり方では、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、
仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドに付加されるというものである。
第3の態様によれば、パケットを送信するための第1のトランジットRBが提供され、第1のトランジットRBは、TRILLネットワークに適用可能であり、TRILLネットワークは第1のトランジットRBおよび第2のトランジットRBを含み、第1のトランジットRBは、
第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームを受信するように構成された受信ユニットと、
トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築するように構成された処理ユニットと、
送信ユニットであって、受信ユニットによって受信されたエッジRBのニックネームに応じて、処理ユニットによって構築されたアドレス通知メッセージをエッジRBへ送信するように構成されており、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する送信ユニットとを含む。
第3の態様の第1の可能な実施態様のやり方では、処理ユニットによって構築されたアドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、
仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドに付加されるというものである。
第3の態様または第3の態様の第1の可能な実施態様のやり方では、第3の態様の第2の可能な実施態様のやり方がさらに提供される。第3の態様の第2の可能な実施態様のやり方では、第1のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想フォワーダ・デバイスであり、第2のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイ・デバイスである。
第4の態様によれば、パケットを送信するためのエッジRBが提供され、エッジRBは、TRILLネットワークに適用可能であり、かつエッジRBは、
トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含む、トランジットRBによって送信されたアドレス通知メッセージを受信するように構成された受信ユニットと、
アドレス通知メッセージに応じて、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを構築するように構成された処理ユニットと、
処理ユニットによって構築されたフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信するように構成された送信ユニットとを含む。
第5の態様によれば、パケットを送信するためのシステムが提供され、このシステムは、TRILLネットワークに適用可能であり、第1のトランジット・ルーティング・ブリッジRBおよびエッジRBを含み、
第1のトランジットRBが、
第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームを受信するように構成された第1の受信ユニットと、
前記第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築するように構成された第1の処理ユニットと、
第1の受信ユニットによって受信されたエッジRBのニックネームに応じて、アドレス通知メッセージをエッジRBへ送信するように構成された第1の送信ユニットとを含み、
エッジRBが、
前記第1のトランジットRBの第1の送信ユニットによって送信されたアドレス通知メッセージを受信するように構成された第2の受信ユニットと、
アドレス通知メッセージに応じて、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを構築するように構成された第2の処理ユニットと、
第2の処理ユニットによって構築されたフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信するように構成された第2の送信ユニットとを含む。
要約すれば、前述の技術的解決策により、TRILLネットワーク上でトランジットRBに障害があるとき、トランジットRBに接続されたサーバがTRILLネットワークに適切にアクセスすることを保証するために、第2のRBが、第1のRBにエッジRBのニックネームを、有効な仮想ゲートウェイとして送信し、第1のトランジットRBが、エッジRBのニックネームに応じて、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを、ユニキャストすることによってエッジRBに送信し、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、従来のレイヤ2ネットワーク上で、フリーのARPパケットを用いることによって、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスと第1のトランジットRBの仮想MACアドレスの間の対応を、障害のあるトランジットRBに接続されたサーバへ送信することにより、前述のサーバが第1のトランジットRBへの接続を確立してTRILLネットワークに適切にアクセスすることを可能にし、従来技術と比較して、TRILLネットワーク上で、アドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減する。
本発明の実施形態または従来技術の技術的解決策をより明瞭に説明するために、以下は、本発明の実施形態または従来技術を説明するのに必要な添付図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明における添付図面は、本発明のいくつかの実施形態を示すのみであるが、当業者なら、それでもなお、創造的な努力をしなくとも、これらの添付図面から他の図面を導出し得る。
本発明の一実施形態によるTRILLネットワーク上の多重ゲートウェイの負荷バランスのネットワーク・アーキテクチャの概略図である。
本発明の一実施形態によってパケットを送信する2つの方法の流れ図である。
本発明の一実施形態によってパケットを送信する2つの方法の流れ図である。
本発明の一実施形態によってパケットを送信する別の方法の流れ図である。
本発明の一実施形態によるTRILLパケットのパケット・フォーマットの概略図である。
本発明の一実施形態による第1のトランジット・スタンバイRBの概略構造図である。
本発明の一実施形態によるエッジRBの概略構造図である。
本発明の一実施形態によってパケットを送信するためのシステムの概略図である。
本発明の一実施形態による別の第1のトランジットRBの概略構造図である。
本発明の一実施形態による別のエッジRBの概略構造図である。
本発明の一実施形態によってパケットを送信するための別のシステムの概略図である。
以下は、本発明の実施形態の技術的解決策を、本発明の実施形態の添付図面を参照しながら、明確に、かつ十分に説明するものである。明らかに、説明される実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく、単なる一部分である。当業者によって、創造的な努力をすることなく、本発明の実施形態に基づいて達成されるすべての他の実施形態は、本発明の保護範囲内に入るものとする。
本発明の実施形態をよりよく説明するために、以下は、まず、本発明の実施形態の基になっている、TRILLネットワークの多重ゲートウェイの負荷バランスのアーキテクチャを簡単に紹介する。
図1に示されるネットワーク・アーキテクチャでは、管理RB1および管理RB2が最上位のスイッチング層を形成し、トランジットRB1、トランジットRB2、トランジットRB3、およびトランジットRB4が、上位のスイッチング層を形成し、エッジRB1からエッジRB4のRBが下位のスイッチング層を形成し、各エッジRBには50台のサーバが接続されている。管理RBとトランジットRBの間に内部ゲートウェイ・プロトコル(Interior Gateway Protocol、略してIGP)ネットワークが形成されており、トランジットRBとエッジRBの間にTRILLネットワークが形成されており、エッジRBとサーバの間に従来のレイヤ2ネットワークが形成されている。以下では、サーバがTRILLネットワークを通じてパケットを転送するプロセスを説明するのに、例を用いる。
サーバによって送信された従来のレイヤ2パケットが、サーバに接続されているエッジRBによってTRILLヘッダを伴ってカプセル化されてTRILLパケットを形成し、これがトランジットRBへ転送され、トランジットRBがTRILLパケットを管理RBへ転送し、管理RBがTRILLパケットを別のトランジットRBへ転送し、この別のトランジットRBが、TRILLパケットを別のエッジRBへ転送して、この別のエッジRBが、TRILLパケットを従来のレイヤ2パケットにカプセル開放して、別のエッジRBに接続されているサーバへこの従来のレイヤ2パケットを転送する。したがって、TRILLネットワークのデータ転送プロセスが完成される。たとえば、図1では、サーバ1によって送信される従来のレイヤ2パケットが、サーバ1に接続されているエッジRB1によってTRILLヘッダを伴ってカプセル化されてTRILLパケットを形成し、これがトランジットRB1に転送され、トランジットRB1がTRILLパケットを管理RB1へ転送し、管理RB1がTRILLパケットをトランジットRB3へ転送し、トランジットRB3がTRILLパケットをエッジRB3へ転送し、エッジRB3がTRILLパケットを従来のレイヤ2パケットにカプセル開放して、従来のレイヤ2パケットをサーバ150へ転送する。
多重ゲートウェイの負荷バランスのシナリオでは、トランジットRB1からトランジットRB4のRBが同一の仮想IPアドレスを共有し、トランジットRB1が、有効な仮想ゲートウェイとして、それ自体に仮想AMCアドレスを別個に割り当て、他の3つのトランジットRBが有効な仮想フォワーダとして働き、割り当てられた仮想MACアドレスが、サーバによって、エッジRBを通じてトランジットRBにデータパケットを送信するのに用いられる。たとえば、トランジットRB1は、それ自体に仮想MACアドレス1を割り当て、トランジットRB2に仮想MACアドレス2を割り当て、エッジRB1に接続された50台のサーバが、仮想MACアドレス1と仮想IPアドレスの間の対応に応じて、トランジットRB1にデータパケットを送信し、エッジRB2に接続された50台のサーバが、仮想MACアドレス2と仮想IPアドレスの間の対応に応じて、トランジットRB2にデータパケットを送信する。有効な仮想ゲートウェイが、有効な仮想フォワーダに仮想MACアドレスを割り当てることにより、TRILLネットワークの多重ゲートウェイの負荷バランスをとる。
以下は、図1に示されたTRILLネットワークの多重ゲートウェイの負荷バランスをとるネットワーク・アーキテクチャを参照しながら本発明の実施形態を説明する。
本発明の一実施形態は、パケットを送信する方法を提供する。図2(a)に示されるように、この方法は以下の工程を含む。
201a:第1のトランジットRBが、第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームを受信する。
任意選択で、第1のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想フォワーダであり、図1に示されたトランジットRB2からトランジットRB4のRBのうち任意のものでよく、第2のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイであり、図1に示されたトランジットRB1でよい。
エッジRBのニックネームは、エッジRBのユーザ識別子であり、エッジRBを一意的に識別するのに用いられる。
任意選択で、第2のトランジットRBは、TRILLパケットのペイロード(Payload)フィールドにエッジRBのニックネームを付加することにより、第1のトランジットRBにエッジRBのニックネームを送信してよい。
202a:第1のトランジットRBが、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築する。
任意選択で、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、
仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドに付加されるというものである。
203a:第1のトランジットRBが、エッジRBのニックネームに応じてエッジRBにアドレス通知メッセージを送信し、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する。
第1のトランジットRBは、エッジRBのニックネームに基づいてユニキャストされたルートを前もって保存し、ユニキャストされたルートに従って、エッジRBにアドレス通知メッセージを送信する。エッジRBは、アドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRBに接続されたサーバに知らせる。サーバは、フリーのARPパケットを受信した後に、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるARPのエントリを確立し、次いで、ARPのエントリを用いることにより、第1のトランジットRBにデータパケットを送信してよい。
たとえば、図1において、エッジRB2は、トランジットRB2によって送信されたアドレス通知メッセージを受信した後、エッジRB2に接続された50台のサーバに、アドレス通知メッセージで搬送された仮想MACアドレスと仮想IPアドレスを含んでいるフリーのARPパケットを送信する。エッジRB2は、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットを用いることにより、ブロードキャストすることによって、エッジRB2に接続された50台のサーバへ送信し、その結果、これらのサーバは、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応に応じて、エッジRB2を通じてトランジットRB2へデータパケットを転送する。
任意選択で、最初に第2のトランジットRBが第1のトランジットRBに仮想MACアドレスを割り当てた後、第1のトランジットRBは、工程201aから工程203aを順に遂行してエッジRBのニックネームを取得し、エッジRBのニックネームに応じて、アドレス通知メッセージを用いることにより、その仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをエッジRBへ送信する。あるいは、トランジットRBに障害があるとき、第2のトランジットRBは、障害のあるトランジットRBに対応するエッジRBのニックネームを第1のトランジットRBに送信し、第1のトランジットRBは、工程201aから工程203aを順に遂行して、アドレス通知メッセージを用いることにより、その仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをエッジRBへ送信する。
本発明のこの実施形態におけるニックネームは、エッジRBのニックネームであり、エッジRBを一意的に識別するのに用いられ、それに加えて、ニックネームはサーバのニックネームでもあり得て、サーバを一意的に識別するのに用いられる。同一のエッジRBに接続されたサーバのニックネームは同一のフィールド特徴を有し、サーバに接続されたエッジRBのニックネームは、サーバのニックネームを用いることによって取得され得る。
本発明のこの実施形態によってパケットを送信する方法は、従来技術と比較して、TRILLネットワーク上のアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を低減することができる。例として、第1のトランジットRBの仮想MACアドレスが初期化されるシナリオが用いられる。図1に示されたネットワーク・アーキテクチャでは、トランジットRB1によってトランジットRB1からトランジットRB4のRBに対して割り当てられた仮想MACアドレスが、仮想MACアドレス1から仮想MACアドレス4まで順番の仮想MACアドレスであると想定されており、次いで、エッジRB1に接続されたサーバが、仮想MACアドレス1に応じてトランジットRB1へデータを転送し、エッジRB2、エッジRB3、およびエッジRB4に接続されたサーバが、それぞれ仮想MACアドレス2、仮想MACアドレス3、および仮想MACアドレス4に応じて、同じやり方で、それぞれトランジットRB2、トランジットRB3、およびトランジットRB4へデータを転送する。従来技術では、トランジットRBは、割り当てられた仮想MACアドレスを取得した後、アドレス通知メッセージのARPパケットをユニキャストすることによって、トランジットRBに接続されたエッジRBに接続されているすべてのサーバに送信する必要がある。エッジRB1からエッジRB4までのRBが50台のサーバに別個に接続されているので、各トランジットRBによって送信されるARPパケットの量は50であり、すなわち、トランジットRB1からトランジットRB4が、TRILLネットワーク上で合計200のARPパケットを送信する。しかしながら、本発明のこの実施形態では、トランジットRBは、エッジRBのニックネームに応じてエッジRBにアドレス通知メッセージを送信するだけでよく、エッジRBが、フリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによって、エッジRBに接続された50台のサーバに送信し、すなわち、トランジットRB1からトランジットRB4までのRBがTRILLネットワーク上で送信するアドレス通知メッセージの合計は、わずか4つである。本発明のこの実施形態によってパケットを送信する方法は、従来技術と比較して、TRILLネットワーク上で送信されるアドレス通知メッセージの量を低減することができ、TRILLネットワーク上のリソース・オーバヘッドを低減することができる。
さらに、本発明の一実施形態は、パケットを送信する方法をさらに提供する。図2(b)に示されるように、この方法は以下の工程を含む。
201b:エッジRBが、トランジットRBによって送信された、トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを受信する。
任意選択で、エッジRBは図1に示されたエッジRB1からRB4までのうち任意のものであり、エッジRBのニックネームはエッジRBのユーザ識別子であって、エッジRBを一意的に識別するのに用いられる。
第1のトランジットRBが、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築する。エッジRBが、第1のトランジットRBによって送信されたアドレス通知メッセージを受信して、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを取得する。
任意選択で、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、
仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドに付加されるというものである。
具体的には、第1のトランジットRBは、エッジRBのニックネームに基づいてユニキャストされたルートを前もって保存し、ユニキャストされたルートに従って、エッジRBにアドレス通知メッセージを送信する。
任意選択で、最初に第2のトランジットRBが第1のトランジットRBに仮想MACアドレスを割り当てた後、第1のトランジットRBが、工程201aから工程203aを順に遂行してエッジRBのニックネームを取得し、エッジRBのニックネームに応じて、アドレス通知メッセージを用いることにより、その仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをエッジRBへ送信する。あるいは、トランジットRBに障害があるとき、第2のトランジットRBが、障害のあるトランジットRBに対応するエッジRBのニックネームを第1のトランジットRBに送信し、第1のトランジットRBが、工程201aから工程203aを順に遂行して、アドレス通知メッセージを用いることにより、その仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをエッジRBへ送信する。
本発明のこの実施形態におけるニックネームは、エッジRBのニックネームであり、エッジRBを一意的に識別するのに用いられ、それに加えて、ニックネームはサーバのニックネームでもあり得て、サーバを一意的に識別するのに用いられる。同一のエッジRBに接続されたサーバのニックネームは同一のフィールド特徴を有し、サーバに接続されたエッジRBのニックネームは、サーバのニックネームを用いることによって取得され得る。
202b:エッジRBが、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを構築する。
エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを構築する。
203b:エッジRBが、フリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する。
エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRBに接続されたサーバに知らせる。サーバが、フリーのARPパケットを受信した後に、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるARPのエントリを確立し、次いで、ARPのエントリを用いることにより、第1のトランジットRBにデータパケットを送信してよい。
たとえば、図1において、エッジRB2が、トランジットRB2によって送信されたアドレス通知メッセージを受信した後、アドレス通知メッセージで搬送された仮想MACアドレスと仮想IPアドレスを含んでいるフリーのARPパケットを、エッジRB2に接続された50台のサーバに送信する。エッジRB2が、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットを用いることにより、ブロードキャストすることによって、エッジRB2に接続された50台のサーバへ送信し、その結果、これらのサーバが、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応に応じて、エッジRB2を通じてトランジットRB2へデータパケットを転送する。
本発明のこの実施形態によってパケットを送信する方法は、従来技術と比較して、TRILLネットワーク上のアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を低減することができる。例として、第1のトランジットRBの仮想MACアドレスが初期化されるシナリオが用いられる。図1に示されたネットワーク・アーキテクチャでは、トランジットRB1によってトランジットRB1からトランジットRB4のRBに対して割り当てられた仮想MACアドレスが、仮想MACアドレス1から仮想MACアドレス4まで順番の仮想MACアドレスであると想定されており、次いで、エッジRB1に接続されたサーバが、仮想MACアドレス1に応じてトランジットRB1へデータを転送し、エッジRB2、エッジRB3、およびエッジRB4に接続されたサーバが、それぞれ仮想MACアドレス2、仮想MACアドレス3、および仮想MACアドレス4に応じて、それぞれトランジットRB2、トランジットRB3、およびトランジットRB4へデータを転送する。従来技術では、トランジットRBは、割り当てられた仮想MACアドレスを取得した後、アドレス通知メッセージのARPパケットをユニキャストすることによって、トランジットRBに接続されたエッジRBに接続されているすべてのサーバに送信する必要がある。エッジRB1からエッジRB4が50台のサーバに別個に接続されているので、各トランジットRBによって送信されるARPパケットの量は50であり、すなわち、トランジットRB1からトランジットRB4までのRBが、TRILLネットワーク上で合計200のARPパケットを送信する。しかしながら、本発明のこの実施形態では、トランジットRBは、エッジRBのニックネームに応じてエッジRBにアドレス通知メッセージを送信するだけでよく、エッジRBが、フリーのARPパケットを従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによって、エッジRBに接続された50台のサーバに送信し、すなわち、トランジットRB1からトランジットRB4までのRBがTRILLネットワーク上で送信するアドレス通知メッセージの合計は、わずか4つである。本発明のこの実施形態によってパケットを送信する方法は、従来技術と比較して、TRILLネットワーク上で送信されるアドレス通知メッセージの量を低減することができ、TRILLネットワーク上のリソース・オーバヘッドを低減することができる。
さらに、図2(a)および図2(b)に示される実施形態のさらなる説明として、本発明の一実施形態は、パケットを送信する方法をさらに提供する。図3に示されるように、この方法は以下の工程を含む。
301:第1のトランジットRBが、第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームを受信する。
302:第1のトランジットRBが、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築する。
任意選択で、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張のやり方が図4に示されており、TRILL HdrフィールドはTRILLパケットのヘッダであり、SA(Source Address)フィールドは、送信元アドレスであって、本発明のこの実施形態では第1のトランジットRBのアドレスであり、DA(Destination Address)フィールドは宛先アドレスであって、本発明のこの実施形態ではエッジRBのアドレスで満たされており、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドで搬送される。イーサネット・パケットも、拡張されたTRILLパケットでカプセル化されるとき、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスはイーサネット・パケットのペイロード(Ethernet Payload)フィールドで搬送されてよい。中間システム−中間システム(Intermediate System to Intermediate System、IS−IS)パケットも、拡張されたTRILLパケットでカプセル化されるとき、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスはIS−ISパケットのペイロード(IS−IS Payload)フィールドで搬送されてよい。
303:第1のトランジットRBが、エッジRBのニックネームに応じてエッジRBにアドレス通知メッセージを送信し、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する。
任意選択で、拡張されたTRILLパケットのペイロードにはフラグ・フィールドも含まれ得る。エッジRBは、アドレス通知メッセージを受信した後に、フラグ・フィールドが含まれていると判断すると、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRBに接続されたサーバに知らせる。
エッジRBは、第1のトランジットRBによって送信されたアドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージをカプセル開放し、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを取得して、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応をフリーのARPパケットに付加し、次いで、フリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによって、接続されているサーバに送信する。
本発明のこの実施形態では、例として、エッジRBに接続されたサーバに対する責任をトランジットRBが共有する状況が用いられていることに留意されたい。実際の用途では、トランジットRBは、エッジRBに接続された複数のサーバに対する責任を共有してよい。特定のやり方は、前述の図3に示された方法の実施態様のやり方を参照することにより、複数のエッジRBの特徴を参照しながら実施されてよい。本明細書では、詳細が繰り返し説明されることはない。
以下で、図1に示されたネットワーク・アーキテクチャおよび図3に示された方法の実装形態を参照しながら、本発明の実施形態の2つの適用のシナリオを説明する。
第1の適用のシナリオ
図1において、第2のトランジットRBはトランジットRB1であり、第1のトランジットRBはトランジットRB2である。トランジットRB1は、TRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイであり、それ自体に仮想MACアドレス1を割り当て、RB2に仮想MACアドレス2を割り当てて、エッジRB2のニックネームをトランジットRB2に送信する。トランジットRB2は、エッジRB2を介して、サーバ51からサーバ100のサーバに接続されることになる。トランジットRB2は、エッジRB2のニックネームを受信した後、アドレス通知メッセージを用いることによって、トランジットRB2の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを、エッジRB2のニックネームに応じてエッジRB2に送信する。エッジRB2は、アドレス通知メッセージを受信した後、トランジットRB2の仮想IPアドレスとトランジットRB2の仮想MACアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、サーバ51からサーバ100のサーバに送信する。サーバ51からサーバ100のサーバは、フリーのARPパケットを受信した後に、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるARPのエントリを別個に確立し、次いで、ARPのエントリを用いることにより、第1のトランジットRB2にデータパケットを送信することができる。
第2の適用のシナリオ
図1において、第2のトランジットRBはトランジットRB1であり、第1のトランジットRBはトランジットRB2である。トランジットRB1は、TRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイであり、それ自体に仮想MACアドレス1を割り当て、トランジットRB2に仮想MACアドレス2を割り当てて、トランジットRB3に仮想MACアドレス3を割り当てる。通常の状態では、サーバ51からサーバ100のサーバはエッジRB2を介してトランジットRB2に接続され、サーバ101からサーバ150はエッジRB3を介してトランジットRB3に接続される。トランジットRB3に障害があるとき、トランジットRB1は、トランジットRB2にエッジRB3のニックネームを送信する。トランジットRB2は、エッジRB3のニックネームを受信した後、アドレス通知メッセージを用いることによって、トランジットRB2の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを、エッジRB3のニックネームに応じてエッジRB3に送信する。エッジRB3は、アドレス通知メッセージを受信した後、トランジットRB2の仮想IPアドレスとトランジットRB2の仮想MACアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、サーバ101からサーバ150のサーバに送信する。サーバ101からサーバ150のサーバは、フリーのARPパケットを受信した後、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるARPのエントリを別個に確立する。次いで、サーバ101からサーバ150のサーバは、ARPのエントリを用いることによって第1のトランジットRB2にデータパケットを送信することができ、それによって、サーバ101からサーバ150のサーバとTRILLネットワークの間の適切な接続を実現する。
前述の技術的解決策によれば、第2のRBが、TRILLネットワーク上で、エッジRBのニックネームを第1のRBに送信し、第1のトランジットRBが、エッジRBのニックネームに応じて、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを、ユニキャストすることによってエッジRBに送信し、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、従来のレイヤ2ネットワーク上で、フリーのARPパケットを用いることによって、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスと第1のトランジットRBの仮想MACアドレスの間の対応を、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信することにより、前述のサーバが第1のトランジットRBへの接続を確立してTRILLネットワークにアクセスすることを可能にし、従来技術と比較して、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減する。
本発明のこの実施形態におけるパケットを送信する方法によれば、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスがTRILLパケットにカプセル化され得、拡張されたTRILLパケットが、TRILLネットワーク上でユニキャストすることによってエッジRBに送信され、エッジRBが、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスと第1のトランジットRBの仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信し、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
前述の方法の実施形態の実装形態を参照して、本発明の一実施形態は、第1のトランジットRB50および第2のトランジットRBを含んでいるTRILLネットワークに適用可能な第1のトランジットRB50を提供するものである。図5に示されるように、第1のトランジットRB50は、受信ユニット51、処理ユニット52、および送信ユニット53を含み、
受信ユニット51は、第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームを受信するように構成されており、
処理ユニット52は、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築するように構成されており、
送信ユニット53は、受信ユニット51によって受信されたエッジRBのニックネームに応じて、処理ユニット52によって構築されたアドレス通知メッセージをエッジRBへ送信するように構成されており、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する。
さらに、処理ユニット52によって構築されたアドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、
処理ユニット52が、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドに付加するというものである。
任意選択で、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張のやり方が図4に示されており、TRILL HdrフィールドはTRILLパケットのヘッダであり、SA(Source Address)フィールドは、送信元アドレスであって、本発明のこの実施形態では第1のトランジットRB50のアドレスであり、DA(Destination Address)フィールドは宛先アドレスであって、本発明のこの実施形態ではエッジRBのアドレスで満たされており、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドで搬送される。イーサネット・パケットも、拡張されたTRILLパケットでカプセル化されるとき、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスはイーサネット・パケットのペイロード(Ethernet Payload)フィールドで搬送されてよい。中間システム−中間システム(Intermediate System to Intermediate System、IS−IS)パケットも、拡張されたTRILLパケットでカプセル化されるとき、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスはIS−ISパケットのペイロード(IS−ISペイロード)フィールドで搬送されてよい。
さらに、第1のトランジットRB50はTRILLネットワーク上の有効な仮想フォワーダ・デバイスであり、第2のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイ・デバイスである。
エッジRBのニックネームは、エッジRBのユーザ識別子であり、エッジRBを一意的に識別するのに用いられる。
任意選択で、第2のトランジットRBは、TRILLパケットのペイロード(Payload)フィールドにエッジRBのニックネームを付加することにより、第1のトランジットRB50にエッジRBのニックネームを送信してよい。
第1のトランジットRB50は、エッジRBのニックネームに基づいてユニキャストされたルートを前もって保存し、ユニキャストされたルートに従って、エッジRBにアドレス通知メッセージを送信する。エッジRBは、アドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRBに接続されたサーバに知らせる。サーバは、フリーのARPパケットを受信した後に、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるARPのエントリを確立し、次いで、ARPのエントリを用いることにより、第1のトランジットRB50にデータパケットを送信することができる。
任意選択で、拡張されたTRILLパケットのペイロードにはフラグ・フィールドも含まれ得る。エッジRBは、アドレス通知メッセージを受信した後に、フラグ・フィールドが含まれていると判断すると、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRBに接続されたサーバに知らせる。
エッジRBは、第1のトランジットRB50によって送信されたアドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージをカプセル開放し、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを取得して、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応をフリーのARPパケットに付加し、次いで、フリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによって、接続されているサーバに送信する。
本発明のこの実施形態によって提供される第1のトランジットRB50は、第1のトランジットRB50の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをTRILLパケットにカプセル化して、このTRILLパケットを、TRILLネットワーク上でユニキャストすることによって、エッジRBに送信することができ、エッジRBが、第1のトランジットRB50の仮想IPアドレスと第1のトランジットRB50の仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信し、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
前述の方法の実施形態の実装形態を参照して、本発明の一実施形態は、TRILLネットワークに適用可能なエッジRB60を提供するものである。図6に示されるように、エッジRB60は、受信ユニット61、処理ユニット62、および送信ユニット63を含み、
受信ユニット61は、トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含めてトランジットRBによって送信されたアドレス通知メッセージを受信するように構成されており、
処理ユニット62は、アドレス通知メッセージに応じて、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを構築するように構成されており、
送信ユニット63は、処理ユニット62によって構築されたフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信するように構成されている。
任意選択で、アドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方が図4に示されており、TRILL HdrフィールドはTRILLパケットのヘッダであり、SA(Source Address)フィールドは、送信元アドレスであって、本発明のこの実施形態ではトランジットRBのアドレスであり、DA(Destination Address)フィールドは宛先アドレスであって、本発明のこの実施形態ではエッジRB60のアドレスで満たされており、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスが、拡張されたTRILLパケットのペイロードPayloadフィールドで搬送される。イーサネット・パケットも、拡張されたTRILLパケットでカプセル化されるとき、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスはイーサネット・パケットのペイロード(Ethernet Payload)フィールドで搬送されてよい。中間システム−中間システム(Intermediate System to Intermediate System、IS−IS)パケットも、拡張されたTRILLパケットでカプセル化されるとき、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスはIS−ISパケットのペイロード(IS−ISペイロード)フィールドで搬送されてよい。
エッジRB60のニックネームは、エッジRB60のユーザ識別情報であり、エッジRB60を一意的に識別するのに用いられる。
トランジットRBは、エッジRBのニックネームに基づいてユニキャストされたルートを前もって保存し、ユニキャストされたルートに従って、エッジRB60にアドレス通知メッセージを送信する。エッジRB60は、アドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRB60に接続されたサーバに知らせる。サーバは、フリーのARPパケットを受信した後に、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるARPのエントリを確立し、次いで、ARPのエントリを用いることにより、トランジットRBにデータパケットを送信することができる。
任意選択で、拡張されたTRILLパケットのペイロードにはフラグ・フィールドも含まれ得る。エッジRB60は、アドレス通知メッセージを受信した後に、フラグ・フィールドが含まれていると判断すると、アドレス通知メッセージに含まれる仮想MACアドレスとアドレス通知メッセージに含まれる仮想IPアドレスの間の対応を、フリーのARPパケットの形態で、エッジRB60に接続されたサーバに知らせる。
エッジRB60は、トランジットRBによって送信されたアドレス通知メッセージを受信した後に、アドレス通知メッセージをカプセル開放し、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを取得して、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応をフリーのARPパケットに付加し、次いで、フリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによって、接続されているサーバに送信する。
本発明のこの実施形態によって提供されるエッジRB60は、トランジットRBによって送信された、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを搬送するアドレス通知メッセージを受信し、トランジットRBの仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信し、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
さらに、本発明の一実施形態は、パケットを送信するためのシステム70をさらに提供するものであり、システム70は、TRILLネットワークに適用可能である。図7に示されるように、システム70は第1のトランジットRB71およびエッジRB72を含み、
第1のトランジットRB71は、
第2のトランジットRBによって送信されたエッジRB72のニックネームを受信するように構成された第1の受信ユニット711と、
トランジットRB71の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築するように構成された第1の処理ユニット712と、
第1の受信ユニット711によって受信されたエッジRB72のニックネームに応じて、アドレス通知メッセージをエッジRB72に送信するように構成された第1の送信ユニット713とを含み、
エッジRB72は、
第1のトランジットRB71の第1の送信ユニット713によって送信されたアドレス通知メッセージを受信するように構成された第2の受信ユニット721と、
第2の処理ユニット722であって、第2の受信ユニット721によって受信されたアドレス通知メッセージがエッジRB72のニックネームを含んでいると判断したとき、アドレス通知メッセージに従って、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを構築するように構成された第2の処理ユニット722と、
第2の処理ユニットによって構築されたフリーのARPパケットを、エッジRB72を通じてTRILLネットワークにアクセスするサーバへ送信するように構成された第2の送信ユニット723とを含む。
本発明のこの実施形態によってパケットを送信するためのシステム70は、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをTRILLパケットにカプセル化して、このTRILLパケットを、TRILLネットワーク上でユニキャストすることによってエッジRBに送信することができ、エッジRBが、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスと第1のトランジットRBの仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信し、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するためのメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
さらに、本発明の一実施形態は、第1のトランジットRB80および第2のトランジットRBを含んでいるTRILLネットワークに適用可能な、第1のトランジットRB80をさらに提供するものである。図8に示されるように、第1のトランジットRB80は、受信器81、プロセッサ82、および送信器83を含み、
受信器81は、第2のトランジットRBによって送信されたエッジRBのニックネームを受信するように構成されており、
プロセッサ82は、第1のトランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築するように構成されており、
送信器83は、受信器81によって受信されたエッジRBのニックネームに応じて、プロセッサ82によって構築されたアドレス通知メッセージをエッジRBへ送信するように構成されており、その結果、エッジRBが、アドレス通知メッセージを受信した後に、仮想MACアドレスと仮想IPアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを、TRILLネットワークにエッジRBを通じてアクセスするサーバへ送信する。
さらに、プロセッサ82によって構築されたアドレス通知メッセージは拡張されたTRILLパケットであり、拡張されたTRILLパケットの特定の拡張するやり方は、
プロセッサ82が、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを、拡張されたTRILLパケットのPayloadフィールドに付加するというものである。
さらに、第1のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想フォワーダ・デバイスであり、第2のトランジットRBはTRILLネットワーク上の有効な仮想ゲートウェイ・デバイスである。
本発明のこの実施形態によって提供される第1のトランジットRB80は、第1のトランジットRB80の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをTRILLパケットにカプセル化して、このTRILLパケットを、TRILLネットワーク上でユニキャストすることによってエッジRBに送信することができ、エッジRBが、第1のトランジットRB80の仮想IPアドレスと第1のトランジットRB80の仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信し、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
さらに、本発明の一実施形態は、TRILLネットワークに適用可能なエッジRB90を提供するものである。図9に示されるように、エッジRB90は、受信器91、プロセッサ92、および送信器93を含み、
受信器91は、トランジットRBの仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含めてトランジットRBによって送信されたアドレス通知メッセージを受信するように構成されており、
プロセッサ92は、アドレス通知メッセージに応じて、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを構築するように構成されており、
送信器93は、プロセッサ92によって構築されたフリーのARPパケットを、エッジRB90を通じてTRILLネットワークにアクセスするサーバに送信するように構成されている。
本発明のこの実施形態によって提供されるエッジRB90は、トランジットRBによって送信された、仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを搬送するアドレス通知メッセージを受信して、トランジットRBの仮想IPアドレスとトランジットRBの仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信することができ、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
さらに、本発明の一実施形態は、パケットを送信するためのシステム100をさらに提供するものであり、システム100は、TRILLネットワークに適用可能である。図10に示されるように、システム100は第1のトランジットRB1001およびエッジRB1002を含み、
第1のトランジットRB1001は、
第2のトランジットRBによって送信されたエッジRB1002のニックネームを受信するように構成された第1の受信器10011と、
トランジットRB1001の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスを含んでいるアドレス通知メッセージを構築するように構成された第1のプロセッサ10012と、
第1の受信器10011によって受信されたエッジRB1002のニックネームに応じて、アドレス通知メッセージをエッジRB1002に送信するように構成された第1の送信器10013とを含み、
エッジRB1002は、
第1のトランジットRB1001の第1の送信器10013によって送信されたアドレス通知メッセージを受信するように構成された第2の受信器10021と、
アドレス通知メッセージに従って、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスの間の対応を含んでいるフリーのARPパケットを構築するように構成された第2のプロセッサ10022と、
第2のプロセッサ10022によって構築されたフリーのARPパケットを、エッジRB1002を通じてTRILLネットワークにアクセスするサーバに送信するように構成された第2の送信器10023とを含む。
本発明のこの実施形態によってパケットを送信するためのシステム100は、第1のトランジットRB1001の仮想IPアドレスおよび仮想MACアドレスをTRILLパケットにカプセル化して、このTRILLパケットを、TRILLネットワーク上でユニキャストすることによって、エッジRB1002に送信することができ、エッジRB1002が、第1のトランジットRB1001の仮想IPアドレスと第1のトランジットRB1001の仮想MACアドレスの間の対応を搬送するフリーのARPパケットを、従来のレイヤ2ネットワーク上でブロードキャストすることによってサーバへ送信し、これによって、TRILLネットワーク上でアドレスを通知するために送信されるメッセージの量を効率よく低減して、TRILLネットワーク資源の占有を低減することができる。
当業者なら、前述の機能モジュールの分割は、簡単で簡潔な説明のために、単なる例として用いられていることを明確に理解するであろう。実際の用途では、前述の機能は、必要に応じて、実装形態のための別々の機能モジュールに割り当てられてよく、すなわち、装置の内部構造は、上記で説明された機能のすべてまたは一部分を実施するように別々の機能モジュールに分割されてよい。前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な作業プロセスについては、前述の方法の実施形態の対応するプロセスが参照され得て、本明細書では詳細が再び説明されることはない。
本出願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されたシステム、装置、および方法が、他のやり方で実施され得ることを理解されたい。たとえば、説明された装置の実施形態は単なる例示である。たとえば、モジュールまたはユニット分割は、単なる論理的な機能分割であり、実際の実装形態では他の分割でもよい。たとえば、複数のユニットまたは構成要素を、結合するか、または別のシステムに組み込んでよく、あるいはいくつかの機能を無視するかまたは遂行しなくてもよい。それに加えて、示された、または論じられた相互結合、直接結合、または通信接続は、いくつかのインターフェースによって実施されてもよい。装置またはユニットの間の間接的結合または通信接続は、電子的形態、機械的形態、または他の形態で実施されてよい。
個別の部分として説明されたユニットは、物理的に分離していても分離していなくてもよく、また、ユニットとして示された部分は、物理的ユニットであってもそうでなくてもよく、1つの位置に配置されても、複数のネットワーク・ユニット上に分散されてもよい。実施形態の解決策の目的を達成するための実際の必要性に応じて、ユニットの一部分または全体を選択してよい。
それに加えて、本発明の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに一体化されてよく、またはユニットのそれぞれが単独で物理的に存在してもよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットに一体化されてもよい。一体型ユニットは、ハードウェアの形態で実施されてよく、またはソフトウェア機能ユニットの形態で実施されてもよい。
これらの一体型ユニットは、ソフトウェア機能ユニットの形態で実施され、独立した製品として販売されるかまたは使用されるとき、コンピュータ可読の記憶媒体に記憶されてよい。そのような理解に基づいて、本発明の技術的解決策は、基本的に、または従来技術に貢献する部分が、または技術的解決策のすべてもしくは一部分が、ソフトウェア製品の形態で実施されてよい。コンピュータ・ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、本発明の実施形態で説明された方法の工程のすべてまたは一部分を遂行するように、コンピュータ・デバイス(パーソナル・コンピュータ、サーバ、またはネットワーク・デバイスでよい)またはプロセッサに指示するためのいくつかの指令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュ・ドライブ、着脱式ハードディスク、読取り専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなど、プログラム・コードを記憶することができる任意の媒体を含む。
最後に、前述の実施形態は、本発明を限定するのでなく、単に本発明の技術的解決策を例示的に説明するように意図されていることに留意されたい。本発明およびその有益な効果が、前述の実施形態を参照しながら詳細に説明されてきたが、当業者なら、本発明の特許請求の範囲から逸脱することなく、前述の実施形態において説明された技術的解決策に対する修正形態またはそのいくつかの技術的特徴に対する等価な置換をさらに作成することができることを理解するはずである。