JP2015530298A - 防曇性のナノ織目加工された表面及び同表面を含有する物品 - Google Patents

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Abstract

本明細書に開示されているのは、透明な基体用の防曇性で透明なナノ織目加工された表面である。また開示されているのは、その上に形成された防曇性で透明なナノ織目加工された表面を有する基体を含む物品である。

Description

関連出願
本出願は、「防曇性のナノ織目加工された表面及び同表面を含有する物品」という題名で2013年3月14日に出願された米国仮特許出願第13/828,073号に対する優先権及び該仮特許出願の利益を主張し、該仮特許出願の全記載を参考のために本明細書に引用する。
本開示は防曇性で透明なナノ織目加工(nanotextured)された表面に関する。本開示はまた、その上に形成された、かかる表面を有する透明な基体を含有する物品にも関する。
眼科用レンズ、ゴーグル、遮光保護面、ヘルメット用面板、自動車のフロントガラス、太陽電池パネル保護板等のような透明な基体にとって、曇りは煩わしいことがあるが、それは曇りが該基体を貫く澄明性及び透明性を減少させるからである。曇りは、湿気が該基体の表面上に凝縮する時に現れて、光を散乱させる極めて小さな小滴中に取込まれる。これは、該基体がその周囲の環境の温度よりも低い温度にある場合に、起こる。眼科用レンズや他の透明な基体に対しては、曇りを減少させるか除去するために、曇り止め塗膜を塗布することができる。かかる曇り止め塗膜は典型的に本来親水性であり、「湿潤」(“wetting”)と呼ばれる効果で該基体の表面の全域で水を広げるか薄板状にする作用をする。
親水性タイプの曇り止め塗膜は、典型的に、該基体上における水の表面張力を低下させる作用をする、該配合物に存在する表面活性剤(「界面活性剤」としても知られている)のような化学薬品を有し、それにより、小滴状に凝縮させる代りに、該表面の全域で水を薄板状にさせる、即ち、該表面を「湿潤させる」。その結果得られる水を薄板状にする効果は、光を散乱させる水小滴の形成、従って曇りの発生を最小にし、その結果、透明な基体を通しての可視度が改良される。該表面の全域で水を薄板状にさせる曇り止め親水性表面は典型的に、90°より低い、より典型的には約10°の水との接触角を示す。ある場合には、親水性塗膜又は親水性表面は、水を該塗膜又は表面それ自体中に吸収することにより、水小滴の形成を防ぐこともできる。
典型的に、これらのタイプの曇り止め塗膜は、該基体上に長く続く曇り止め効果を付与するために大量の界面活性剤を必要とする。これは、かかる塗膜における界面活性剤は一般に該塗膜と唯物理的に結びついているに過ぎず、即ち、該塗膜のポリマー網状組織内に物理的に捕捉されていて、時間が経つと洗い流されるか浸出し、その結果該塗膜の表面に対する防曇性が一時的となるからである。更に、大量の界面活性剤を使用すると、該塗膜の機械的強度に悪い影響を与える可能性がある。
米国特許第5,081,192号 米国特許第5,763,061号 米国特許第6,183,872号 米国特許第5,739,639号 米国特許第5,922,787号 米国特許第6,337,235号 米国特許第6,277,485号 欧州特許0933377 米国特許第8,298,649号
Xia等の「Unconventional Methods for Fabricating and Patterning NanoStructures(ナノ構造を製作し模様化する斬新な方法)」、Chem.Rev.(1999),99,1823−1848頁 Chou等の「Nanoimprint Technology(ナノ刷り込み技術)」、J.Vac.Sci.Tech.B.(1996),14(6),4129−4133頁 Guoの「Recent Progress in Nanoimprint Technology and Its Applications(ナノ刷り込み技術における最近の進歩及びその応用)」、J.Phys.D.:Applied Phys.(2004),37,R123−R141
本明細書に開示されているのは、透明な基体用の防曇性で透明なナノ織目加工された表面である。また開示されているのは、その上に形成された防曇性で透明なナノ織目加工された表面を有する透明な基体を含む物品である。
本開示の態様に従えば、該防曇性で透明なナノ織目加工された表面は垂直な柱の配列を含む。該垂直な柱の配列は、14%〜65%の該配列の表面割合(O)、45〜125nmの該配列の平均ピッチ、50〜150nmの該柱の平均高さ、及び2.5〜7.5の粗さ(roughness)を含む。ある態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は超疎水性である。
他の態様に従えば、物品は、透明な基体及び該基体上に形成された本明細書に開示されているナノ織目加工された表面の少なくとも一部分を含む。
本明細書に開示されたナノ織目加工された表面の態様に従う、円形断面を有する垂直な柱の配列の一部分を示す斜視図である。 本明細書に開示されたナノ織目加工された表面の態様に従う、正方形断面を有する垂直な柱の配列の一部分を示す斜視図である。 図3Aは、実施例1に従う、ナノ織目加工された表面の電子顕微鏡検査像を取込んだ平面図である。 図3Bは、比較例1に従う、ナノ織目加工された表面の電子顕微鏡検査像を取込んだ平面図である。 本明細書に開示された態様に従う、透明な基体及び該基体上に形成されたナノ織目加工された表面を含む物品の一部分の断面を示す。 本明細書に開示されたナノ織目加工された表面の態様に従う、丸い先端を有する垂直な柱の配列の一部分を示す側面断面図である。 実施例1B、比較例1B、及び対照標準実験Bに従う、反射率スペクトル、即ち、波長対反射率パーセントを示す。
詳細な説明
本明細書に開示されているのは、透明な基体用の防曇性で透明なナノ織目加工された表面である。また開示されているのは、その上に形成された防曇性で透明なナノ織目加工された表面を有する透明な基体を含む物品である。
本明細書に開示された態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は、垂直な柱、即ち、垂直なナノ柱の配列を含む。該配列の垂直な柱は50〜150nmの範囲である平均高さ(「havg」)及び45〜125nmの範囲である平均ピッチ(「pavg」)を有する。一般に、用語「ピッチ」は該配列における柱間の中心から中心までの距離を表す。かくして、該配列の平均ピッチ(pavg)は該配列におけるすべての柱に対する平均的な中心から中心までの距離である。ある態様に従えば、該配列における柱間の個々のピッチは、実質的に同じであっても良いし、或いは、個々のピッチにわたって求められた平均ピッチが前述の値、即ち、45〜125nmの範囲であるpavgを満たす限り、該配列にわたって変動しても良い。本明細書で特に断りのない限り、「実質的に同じ」という言い回しは、製造上の許容範囲及び製造過程に起因する小さな差異を有するか、さもなければ同じ意図の設計パラメーターを有する寸法又はパラメーターを表す。典型的に、実質的に同じ個々のピッチを有する配列は、該配列における柱に関して、規則正しい周期性、即ち、横列及び縦列の配置を有する。反対に、異なる個々のピッチを有する配列は、少なくとも、該柱に関して実質的に同じ個々のピッチを有する配列と比較して、該配列内の垂直な柱に関して不規則な周期性を有する可能性がある。或る態様に従えば、好ましくは、該配列は該配列における垂直な柱間で実質的に同じ個々のピッチを有する。更に、先立つ或る態様に従えば、該配列は該配列における柱に関して規則正しい周期性を有する。
該配列の垂直な柱は、該配列内で実質的に同じ形状を有する。該垂直な柱の形状は、該柱の高さ及び横断面形を特徴とする。本明細書に特に断りのない限り、「実質的に同じ形状」という言い回しは、同一の設計パラメーター、即ち、該柱に関する、高さについての同じ設計パラメーター並びに横断面についての同じ設計パラメーターを有する柱を表すが、製造上の許容範囲及び製造過程に起因して、実際の形状では小さな差異を有する。本明細書に開示された態様による垂直な柱の適切な形状の限定されない例には、円形又は等角多角形横断面を有する柱が含まれる。本明細書で使用される場合、用語「等角多角形」(“equiangular polygonal”)は、すべての頂角が等しい多角形形状を表す。本明細書に開示された柱の横断面に適切な等角多角形形状の限定されない例には、等角三角形、長方形及び正方形のような等角四角形、等角五角形、等角六角形などが含まれる。本明細書で使用される場合、該柱の横断面の形状、例えば、円形、又は正方形、長方形のような等角多角形などは、該断面に対する設計パラメーターを表す。当業者は製造上の許容範囲及び製造過程に起因することを理解するであろうが、実際の横断面は実際の円形及び等角多角形(例えば、正方形及び多角形)から外れているかも知れず、例えば、実際の製造された断面形は円形を楕円形にさせる小さな狂いを有しているかも知れず、正方形及び長方形のような等角多角形について、実際の断面は台形又は非正方形/非長方形平行四辺形などであるかも知れない。好ましくは、本明細書に開示された配列における個々の柱の横断面は円形、長方形、又は正方形である。更に、本明細書に開示された態様に従えば、好ましくは、該垂直な柱の上部表面、たとえば、先端又は頂点は丸い、例えば、半球状の形状を有する。本明細書に特に断りのない限り、該柱の丸い上部表面は該柱の「丸い先端」と言及される。
図1、2、及び5は、本明細書に開示されたナノ織目加工された表面の態様に従う配列の異なる図を示す。図1は、円形横断面を有する垂直な柱11を含有する配列10の一部分の斜視図を示す。柱11は、上部表面12及び基部(base:底面、底)13を有する。本明細書に開示された態様に従えば、該垂直な柱が円形横断面を有する場合、例えば、図1に示されているように、柱11は一般に高さ「h」、直径「d」、及びピッチ「p」を有する。
図2は、正方形横断面を有する垂直な柱21を含有する配列20の一部分の斜視図を示す。柱21は上部表面22及び基部(底面)23を有する。本明細書に開示された態様に従えば、該柱が正方形横断面を有する場合、例えば、柱21は一般に高さ「h」、一片の長さ「a」、及びピッチ「p」を有する。
図5は、柱51の配列50の一部分を示す、垂直な、すなわち、側面から見た断面図である。柱51は丸い先端、即ち、上部表面52を有する。もしも該配列における垂直な柱が丸い先端52を有しているならば、該柱51の高さ「h」は、図5に示されているように、該先端の基部(底)54から該柱の基部53までの間で測定される。
本明細書に特に断りのない限り、本明細書に開示された垂直な柱の「横断面」という用語は、図1、2、及び5に示された垂直な柱の軸A−Aのような該柱の横軸に沿って取られた断面を表す。本明細書に開示された態様に従えば、各々の垂直な柱11、21、又は51の横断面積は、該柱の高さ(h)に沿って実質的に均一であり、例えば、該柱11、21、又は51の横断面積は、もしも該柱11又は21が平らな表面を有しているならば、該柱の基部13又は23から該柱の高さ(h)に沿って上部表面12又は22まで、或いは、もしも該柱51が丸い先端52を有しているならば、該先端の基部54まで、実質的に同じ横断面積を有する。
実施例1に従うナノ織目加工された表面の走査型電子顕微鏡検査像である図3Aは、本明細書に開示された態様に従う配列の平面図から、該柱の周期性例を顕著に示した、該柱の配置例を図解している。
本明細書に開示された態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は、13%より大きく、14%〜65%を含み、好ましくは19%〜65%で、より好ましくは24%〜65%の表面割合(O)を有する配列を有する。該表面割合(O)は、該柱群の横断面積対該配列における柱群の下及び間の面積を含む、該柱群を支える全面積(具体的に、該柱群を支える全面積はpavg である)の比率である。該表面割合は一般に、開示されたナノ織目加工された表面の、後に極めて詳細に検討される、「キャシー・バックスター(Cassie−Baxter)」(托鉢僧としても知られている)状態で液体小滴と接触している全表面積を表す。
例えば、本明細書に開示された或る態様に従えば、円形横断面を有する配列の表面割合は、下の式(I)により決定される。
上式中、「davg」は、該配列における柱の円形横断面の平均直径であり、「pavg」は、該配列の平均ピッチ、即ち、該配列における柱間の平均的な中心から中心までの距離である。
他の態様に従えば、正方形横断面を有する柱を含む配列の表面割合は、下の式(II)により決定される。
上式中、「aavg」は該配列における柱群の、正方形横断面の一辺の平均長さであり、「pavg」は上記した平均ピッチである。当業者は、円形又は正方形とは異なる横断面形状を有する本明細書に開示された態様により、配列の表面割合を決定することができる。
本明細書に開示された態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は、2.5〜7.5の範囲である粗さ(roughness)を備えた配列を有する。該粗さは、或る表面の、その理想的な形状、即ち、滑らかな形状からの垂直な狂い(deviations:変動)の尺度を表す。本明細書で使用される場合、該粗さは、理想的表面積(即ち、該柱群を支える全面積:pavg )に対する、該柱群を支える全面積(即ち、pavg )及び該柱群の垂直表面積(即ち、該柱の高さ(h)に沿った表面積)の合計の比率である。
例えば、本明細書に開示された或る態様に従えば、円形横断面を有する配列の粗さは、下の式(III)により決定される。
上式中、「davg」は上記した平均直径であり、「pavg」は上記した平均ピッチであり、「havg」は該配列における柱群の平均高さである。他の態様に従えば、該配列の柱群が正方形横断面を有する場合、該配列の粗さは式(IV)により決定される。
上式中、「aavg」は、上述したように、該配列における柱群の、正方形横断面の一辺の平均長さであり、「havg」は、上述したように、該柱群の平均高さであり、「pavg」は上記した平均ピッチである。当業者は、円形又は正方形とは異なる横断面形状を有する本明細書に開示された態様により、配列の粗さを決定することができる。
本明細書に開示された或る態様に従えば、配列の平均ピッチは、45〜125nm、好ましくは60〜125nm、より好ましくは75〜125nmの範囲である。該配列における柱群の平均高さは、50〜150nm、好ましくは50〜125nm、より好ましくは75〜100nmの範囲である。該配列の柱群が円形横断面を有する或る態様において、該配列における柱群の平均直径は、25〜100nm、好ましくは50〜100nm、より好ましくは50〜75nmである。該配列の柱群が正方形横断面を有する或る態様において、該柱群の、正方形横断面の一辺の平均長さは、25〜100nm、好ましくは50〜100nm、より好ましくは50〜75nmの範囲である。
典型的に、該配列における垂直な柱のピッチは、該表面の反射性に影響を有する。本明細書に開示されたナノ織目加工された表面の大きさ、即ち、45〜125nmの範囲である値を有する平均ピッチは、大体400nm〜800nmの範囲である可視光線の波長の大きさ、の半分よりかなり小さいので、本明細書に開示されたナノ織目加工された表面から反射が起こることは最小限に抑えられる。本明細書に開示された或る態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は、該ナノ織目加工された表面と同じ物質であるが本明細書に開示された該ナノ織目なしの比較用表面の反射率パーセントに等しいかそれよりも低い反射率パーセントを有する。
本明細書に開示された或る態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は、超疎水性(superhydrophobic)である。「超疎水性」表面は、本明細書で使用される場合、その上の水滴が130°〜165°以上の範囲である接触角を有する球形形状を取る表面を表す。本明細書に記載された表面のナノ織目は、該表面に超疎水性を供与することを促進する。水小滴より下の表面のすき間、例えば、本明細書に記載された寸法に従う柱間のすき間におけるエア・ポケットの存在は、水小滴における高い超疎水性接触角、例えば、130°〜165°の範囲である接触角の形成を促進する。この状態、即ち、水小滴が該表面織目の粗さ中のエア・ポケット上に位置する状態は、「キャシー・バックスター」(“Cassie−Baxter”)又は「托鉢僧」(“fakir”)状態と言われる。本明細書に開示された超疎水性のナノ織目加工された表面は、130°〜150°の範囲である接触角を含む、130°から150°超までの範囲の接触角を有する表面を提供し、それにより該表面上の静水小滴は、もしあれば、キャシー・バックスター(Cassie−Baxter)状態で存在することを示している。
上述したように、或る表面がその環境より低い温度を有する場合、湿気が該表面上に凝縮し、該湿気が光を散乱させる水小滴中に取込まれる結果として、曇りが現れる。従来の曇り止め塗膜、即ち、曇り止め表面は、典型的に本来親水性であり、該表面を「湿潤させること」、即ち、該水小滴の表面張力を低下させることにより正常に機能し、それにより該水を該表面の全域で薄板状にする。その代りに又は更に、該親水性表面は該水を該表面それ自体中に吸収することにより水小滴の形成を防ぐことができる。対照的に、超疎水性表面は、該表面上における水小滴の形成を促進することにより、曇り止め親水性表面とは異なる様式で水と相互に作用する、即ち、要するに、超疎水性は該表面を「湿潤させること」とは反対である。雨のような大きな水小滴、例えば、0.5〜8mmの直径を有する小滴に関して、キャシー・バックスター(Cassie−Baxter)状態を供与するものを含む超疎水性表面が、撥水性表面として機能することは周知である。特に、撥水性の超疎水性表面は、該表面上の大きな小滴形状として高い接触角を有する比較的大きな水小滴が容易に転がり落ちることを促進する。しかしながら、キャシー・バックスター(Cassie−Baxter)状態を供与するものを含む撥水性の超疎水性表面は、必ずしも曇り止め表面としては機能しない、何故なら、曇りを引き起こす水小滴は、撥水性表面と結び付いた前述の比較的大きな小滴よりもずっと小さな大きさで存在するからである。具体的には、曇りを引き起こす小滴は、数等級小さい直径を有する。例えば、約0.1〜8ミクロン(即ち、1×10−4〜8×10−3mm)の直径を有する曇りを引き起こす小滴は、撥水性効果と関連する水小滴、例えば、0.5〜8mmよりもはるかに小さい。本明細書に開示された超疎水性のナノ織目加工された表面に関して、該超疎水性表面が曇りに対して抵抗性があることは驚くべきである。
本明細書に開示された或る態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は、硬化された組成物の少なくとも一つの層を含む。適切な硬化された組成物の例は、石英、ガラス、珪素、二酸化珪素、窒化珪素、金属、サファイア、ダイヤモンド膜、セラミック等を含むがそれらに限定されない。本明細書で使用される場合、用語「硬化された」(“hardened”)は、最初から硬い又は堅い組成物、そしていくつかの態様ではポリマーのように既に硬化されている組成物を表す。本明細書に開示された或る態様に従えば、硬化された組成物の少なくとも一つの層を含むナノ織目加工された表面は、ナノ織目金型用マスクとして使用される。
本明細書に開示された或る態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は、硬化性組成物の少なくとも一つの層を含む。本明細書で使用される場合、用語「硬化性」(“hardenable”)は、最初は軟らかいか或るやり方で軟化性であるが、硬化するかさもなければ最終的な硬化された形状に固まる組成物を表す。本明細書に開示された或る態様に従う硬化性組成物は成型することができる。これらの態様のいくつかにおいて、該ナノ織目加工された表面は、硬化性組成物の少なくとも一つの層から形成、例えば、成型される。適切な硬化性組成物の例は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリウレタン・アクリレート等のような有機ポリマー;オルガノシロキサン、例えば、ポリジメチルシロキサン等のような有機・無機混成ポリマー;水素シルセスキオキサン(HSQ)のようなレジスト樹脂;ジアゾナフトキノン(DNQ)・ノボラック樹脂のようなノボラック樹脂;エポキシ・ベースのレジスト樹脂等;及び、弗素化エチレン・シクロオキシ脂肪族置換エチレン共重合体(デラウェア州のE.I.du Pont de Nemours and CompanyからTEFLON AF2400として市販されている)、エチレンとテトラフルオロエチレンとの共重合体(E.I.du Pont de Nemours and CompanyからTEFZELとして市販されている)等のようなフルオロポリマーの少なくとも一つの層を含むが、それらに限定されない。或る態様において、該フルオロポリマーは以下で検討されるフルオロシラン疎水性層と同じであるか又は相違する。本明細書に開示された或る態様に従えば、硬化性組成物の少なくとも一つの層を含むナノ織目加工された表面は、ナノ織目金型として使用される。
本明細書に開示された或る態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は、金属酸化物の少なくとも一つの層を含む。本明細書に開示されたナノ織目加工された表面に有用な適切な金属酸化物の限定されない例には、シリカ(SiO)、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化タンタル、酸化ネオジム、酸化プラセオジム、それらの組合せ等が含まれる。これらの態様のいくつかにおいて、少なくとも一つの金属酸化物層は蒸着により形成される。或る態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は少なくとも一つの金属酸化物層を含み、好ましくは、該ナノ織目加工された表面は少なくとも一つのシリカ層を含む。
本明細書に開示された或る態様に従えば、本明細書に開示されたナノ織目加工された表面は、その上にデポジット(堆積)された少なくとも一つの疎水性層を所望により有することができる。かかる態様に従えば、該ナノ織目加工された表面の少なくとも一部分は、その上にデポジットされた少なくとも一つの疎水性層を有する。前の態様のいくつかに従えば、その上にデポジットされた少なくとも一つの疎水性層を夫々有する本明細書に開示されたナノ織目加工された表面は、超疎水性である。当業者は、適切な厚みの該少なくとも一つの疎水性層を選択することができるであろう。該随意的な少なくとも一つの疎水性層を含む、本明細書に開示された態様のいくつかに従えば、該少なくとも一つの層の厚みは1〜10nm、好ましくは1〜5nmである。
該疎水性層に使用するための適切な化合物の例は、フルオロシラン化合物である。この態様に従えば、該フルオロシラン層又は塗膜は、分子当り少なくとも二つの加水分解性基を含むフルオロシラン前駆物質をデポジットさせることにより、該ナノ織目加工された表面に適用することができる。該フルオロシラン前駆物質は、好ましくはフルオロポリエーテル部分を、より好ましくはペルフルオロポリエーテル部分を有する。フルオロシラン塗膜は周知であり、例えば、米国特許第5,081,192号、5,763,061号、6,183,872号、5,739,639号、5,922,787号、6,337,235号、6,277,485号、及び欧州特許0933377を参照されたいが、それらのすべての全内容を参考のために本明細書に引用する。
本明細書に開示された疎水性塗膜として使用される適切なフルオロシラン化合物の制限されない例は、下の式(V)により表わされるものを含む。

上式中、Rは一価又は二価のペルフルオロポリエーテル基であり、Rは二価のアルキレン、アリーレン又はこれら二つの組合せであり、またRは2〜16個の炭素原子を含有し、所望により更に1個又は数個のヘテロ原子又は官能基を含有し、又は所望により更にハロゲンにより置換されており、Rは1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基であり、Yはハロゲン原子、1〜4個の炭素原子を含有するアルコキシ基、好ましくはメトキシもしくはエトキシ、又は−OC(O)R(式中、Rは1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基である)により表わされるアシロキシ基であり、nは0,1,又は2であり、mは1(Rが一価である場合)又は2(Rが二価である場合)である。或る態様において、該フルオロシラン化合物は少なくとも1000の数平均分子量を有する。好ましくは、或る態様において、Yは1〜4個の炭素原子を含有するアルコキシ基であり、Rはペルフルオロポリエーテル基である。
他の適切なフルオロシランの例は、式(VI)により表わされるものを含む。

上式中、nは5,7,9又は11であり、Rは1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基である。他の例は、CF(CFCHCHSi(OC;(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロ)オクチル−トリエトキシシラン;CFCHCHSiCl;トリクロロ−1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシルシラン(FDTS);CFCF(CHCHSiCl(式中、nは5,7,9又は11である);及びCFCFCHCH(SiClR‘)(式中、R‘は1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基である)を含む。
更に、本明細書に開示された疎水性層用の他の適切なフルオロシランは、式(VII)により表わされる500〜1×10の平均分子量を有するフルオロポリマーを含む。

上式中、Rはペルフルオロアルキル基であり、Zはフルオロ又はトリフルオロメチル基であり、a,b,c,d及びeは、a+b+c+d+eという合計が1以上であるという条件で、且つ、a,b,c,d及びeと印を付けられた括弧間における繰返し単位の順序が表わされた順序に限定されないという条件で、各々お互いから独立して、0又は1以上の整数であり、YはH又は1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基であり、Xは水素、臭素又はヨウ素原子であり、Rはヒドロキシル基又は加水分解性基であり、Rは水素原子又は一価炭化水素基であり、mは0,1又は2であり、nは1,2又は3で、好ましくは2である。
本明細書に開示された或る態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は、その上にデポジットされた少なくとも一つの薄い金属層を所望により有することができる。該薄い金属層をデポジットさせる適切な方法の限定されない例には、イオンビーム蒸着、スパッタ堆積、及び蒸着が含まれる。該随意的な少なくとも一つの薄い金属層を含む、本明細書に開示された態様に従えば、該層の厚みは0.5〜9nmである。
他の態様に従えば、本開示は物品を提供する。本明細書に開示された物品は、透明な基体及び該基体上に形成された本明細書に開示されているナノ織目加工された表面の少なくとも一部分を含む。好ましくは、該透明な基体は光学的に澄明である、即ち、該基体を透過した光線はその光学的明澄度を実質的に維持する。その代りに又は更に、該透明な基体は、光学的に澄明であるが低い光線透過率を有し、例えば、薄い色のついた基体(tinted substrates)である。本明細書に開示された或る態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は、該基体上に直接に形成される。他の態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は、該基体と該ナノ織目加工された表面との間で該基体上に配置された他の層上に形成される。かかる他の層の例は、下塗層、耐磨耗性層(硬質塗膜層としても知られている)、反射防止層、金属層、鏡面被膜層等を含むが、それらに限定されない。当業者は、該基体と該ナノ織目加工された表面との間で、基体のタイプ、例えば、軟質基体か硬質基体かに基づいて、また、該基体の意図した用途、例えば、眼科用レンズかフロントガラスかに基づいて、適切なタイプ及び量のかかる層を選択することができるであろう。本明細書に開示された或る態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は該物品の外層である。
先の態様のいくつかに従えば、該ナノ織目加工された表面は該基体上における他の層の少なくとも一部を形成する。例えば、この態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は、該基体上に配置された層、例えば、硬質塗膜層又は反射防止層の外表面として形成することができる。
適切な基体の例には、ポリカーボネート、偏光ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビスアリルカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフテネート、ポリウレタン、ポリスルフィド、及びポリチオウレタンのような透明なプラスチックが含まれる。他の基体は、種々のポリオレフィン、弗素化ポリマー、及びガラス、例えば、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、他のタイプのガラス中ではアクリルガラスを含み、必要なら、適当な前処理と共に使用される。或る態様において、該基体及び該基体の少なくとも一部分上に形成されたナノ織目加工された表面は、多種多様の用途で使用される。例えば、該基体は、眼鏡又はサングラスに使用される眼科用又は光学用レンズ、保護用アイウェアに使用されるレンズ等のような眼科用基体を含むことができる。これらは、(自動車、商用車、及びオートバイを含む)自動車用の用途、例えば、フロントガラス、窓、計器用覆い、ヘッドランプの内面、車内灯の内面等に使用することができる。該基体は、平らで、例えば、平面的であっても良く、湾曲して、例えば、凸状又は凹形であっても良く、またそれらの組合せであっても良い。先の態様のいくつかにおいて、該基体は少なくとも部分的に球形であっても良く、例えば、半球状の、半球の、又は完全に球状の形状を有する基体であっても良い。該基体は、曇りを引起こす傾向があるであろう湿度又は温度条件をしばしば受けるか又は常に受ける用途に使用することができる。かかる条件を有する用途の制限されない例は、手洗所の鏡用保護物、店頭窓、太陽電池パネル、及び、食料雑貨品店又はスーパーマーケットで使用されている透明な冷凍器又は冷凍室用ドアのような冷凍ユニットである。
図4は、本明細書に開示された態様に従う、透明な基体41及び該基体上に形成されたナノ織目加工された表面45を含む物品40の一部分の断面の制限されない例を示す。上述したように、当業者は、該基体41と該ナノ織目加工された表面45との間で、もしあれば、基体のタイプに基づいて、並びに該基体の意図した用途に基づいて、適切なタイプ及び量の層を選択することができるであろう。例えば、図4に示された、異なる層は、眼科用レンズ基体41の典型的な層であり、それらは、上でかなり詳細に検討されている透明なプラスチックから選択することができる。図4を参照すると、典型的にポリウレタンに基づく層である下塗層42は、基体41と耐磨耗性硬質塗膜層43との間に配置されている。硬質塗膜層は典型的にシロキサンに基づく層である。多層の反射防止塗膜44が次の層であっても良い。該ナノ織目加工された表面45は、該多層反射防止塗膜44の最高層形成部分であっても良いし、或いは該表面45は該反射防止塗膜44に対して完全に独立した追加層であっても良い。多層反射防止塗膜44は典型的に、低屈折率物質の層及び高屈折率物質の層を交互に入れ替えながら、少なくとも一つの低屈折率層及び少なくとも一つの高屈折率層を含む。かくして、図4における層44a及び44cは典型的に低屈折率物質(例えば、SiO、SiO/Al等)からできており、一方、層44b及び44dは高屈折率を有する物質(例えば、ZrO、TiO、Ta、Nd、Pr等)である。もしも該ナノ織目加工された表面45が該反射防止層44の一部分を形成する層であるならば、該ナノ織目加工された表面層45は典型的に低屈折率物質(例えば、SiO、SiO/Al等)からできているであろう。当業者は、物品40が、図4に示されていない随意的な層又は処理、例えば、硬質塗膜層43と反射防止層44との間、並びに44a−d層のいずれかとナノ織目加工された表面45との間で使用されるプラズマ処理を更に含むことができることを、理解するであろう。該ナノ織目加工された表面45は、本明細書に開示された随意的な疎水性層46で被覆されていても良い。
本明細書に開示された態様に従えば、該ナノ織目加工された表面は、本明細書に開示されたナノ織目を製造することができる当業者に知られた任意の適切な方法により、製造することができる。例えば、該表面は、電子ビームリソグラフィー(eビームリソグラフィーとも言及される)、光リソグラフィー、ナノ刷り込みリソグラフィー、X線リソグラフィー、極紫外線リソグラフィー、荷電粒子リソグラフィー、中性粒子リソグラフィー、走査型熱化学リソグラフィー、つけペンナノリソグラフィー等を含むがそれらに限定されない公知のナノリソグラフィー法を用いて、製造することができる。本明細書に開示された或る態様において、該ナノ織目加工された表面を含有するマスクを使用して該ナノ織目模様を堅い又は可撓性の金型に移動させることが出来、その後で該金型を次に用いて該ナノ織目模様を該基体の表面、又は該基体と該表面との間に位置する任意の層上に移動させることが出来、それにより該ナノ織目加工された表面を製造することができる。
本明細書に開示された態様に従えば、Xia等の「Unconventional Methods for Fabricating and Patterning NanoStructures(ナノ構造を製作し模様化する斬新な方法)」、Chem. Rev. (1999),99,1823−1848頁;Chou等の「Nanoimprint Technology(ナノ刷り込み技術)」、J. Vac. Sci. Tech. B. (1996),14(6),4129−4133頁;及びGuoの「Recent Progress in Nanoimprint Technology and Its Applications(ナノ刷り込み技術における最近の進歩及びその応用)」、J. Phys. D.: Applied Phys. (2004),37,R123−R141に記載された方法を含む、ナノ構造を移動させる任意の適切な公知方法を使用することができるが、それら文献のすべての全内容を参考のために本明細書に引用する。
更に、疎水性の層又は塗膜を含む、本明細書に開示された態様においては、該ナノ織目加工された表面が、該基体上に直接か又は該基体上に配置された他の層上で、先ず該基体上に形成され、続いて該ナノ織目加工された表面上に該疎水性塗膜をデポジットさせる。その代りに又は更に、もしも金型が使用されるならば、該ナノ織目を該表面に該金型により移動させる前に、該金型を先ず疎水性塗膜で被覆することができる。次に該疎水性層は、該金型から放出される際に該ナノ織目加工された表面に移動する。当業者は、本明細書に開示されたナノ織目加工された表面を、該ナノ織目加工された表面上にデポジットされた任意の疎水性層又は塗膜と一緒に、該基体上に形成する適切な方法を選択することができるであろう。
該ナノ織目加工された表面の曇り止め効果は、該表面の実際の物理的な織目に起因して奏される。実施例に示されているように、本明細書に開示された態様に従って製造された該織目加工された表面は、曇り止め作用を示した(例えば、実施例1A,1B,及び1C)が、一方織目加工されなかった同じ基体の一部分(例えば、対照標準A及びB)は、いかなる曇り止め作用も示さなかった。更に、本明細書に開示されたナノ織目加工された表面の防曇性は、従来の親水性曇り止め塗膜からの防曇性よりも長く持続する傾向があり、後者の防曇性は、親水性ポリマー塗膜のポリマー網状組織に只物理的に捕えられているに過ぎない界面活性剤が使用を延長するに従って洗い流されるか浸出するので、時間が経つと衰える傾向がある。更に、本明細書に開示されたナノ織目加工された表面の防曇性は、該表面がそのナノ織目を維持する限り持続する或る水準の性能を示す。
本発明及び添付した特許請求の範囲の記載で使用する場合、単数形、「a」、「an」、及び「該」(“the”)は、該文脈が特に明示していない限り、複数形をも含むことが意図されている。参考のために本明細書に引用されたすべての参考文献は、特に明記しない限り、それらの全体が引用される。
特に明示して(例えば、用語「正確に」を用いて)いない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用されている、量、分子量のような性質、反応条件等を表わすすべての数は、すべての場合、用語「約」により修飾されていると解釈されるべきである。従って、特に明示されていない限り、以下の明細書及び特許請求の範囲に記述された数で示される性質は、本発明の態様で求める所望の性質に依って変化するかも知れない近似値である。
以下の実施例は、説明の目的だけのためにあり、本明細書に添付される特許請求の範囲を限定することは意図されていない。
諸例
該ナノ織目加工された表面の製造
該ナノ織目は、eビームリソグラフィーを用いて(テキサス州、Round Rockの)Toppan Photomasks Inc.で石英基体上に製造された。石英基体上にクロムの薄い層をデポジットさせた。該クロムは特定のナノ織目模様用の硬質マスクとしての役目をした。次にフォトレジスト層を該クロム層の上にデポジットさせた。このフォトレジスト層を用いて、該ナノ織目模様をeビームリソグラフィーの使用により該クロム中に移動させた。該クロム硬質マスクを用いて、該ナノ織目模様を異方性のRIE(反応性イオン蝕刻)技術の使用により石英基体中に蝕刻(エッチング)した。
同じ石英基体中に二つの異なるナノ織目模様を蝕刻した。該ナノ織目模様は各々、表1に示された設計パラメーターによる円形横断面を有する垂直な柱の配列を含む。実施例1に使用された設計パラメーターは、本明細書の発明に従っている。比較例1に使用された設計パラメーターは、米国特許第8,298,649号に開示されているナノ織目加工された配列、例えば、3〜13%の表面割合(O)を有する垂直な柱のナノ織目加工された周期的配列について教示されたものに含まれるパラメーターである。実施例1及び比較例1についてのナノ織目模様は、各々、該石英基体上の0.63cmの直径を有する円形領域中に蝕刻した。
それらの配列の平均的大きさは走査型電子顕微鏡検査を用いて測定し、これらの測定結果は表2に示されている。特に、各例の配列における実際の大きさを表わす平均的大きさは、実施例1については、本明細書に開示された発明の大きさに従っている。比較例1については、該平均的大きさは、米国特許第8,298,649号におけるナノ織目加工された配列に対して教示された範囲に入る。
図3A及び3Bは両方とも、該ナノ織目加工された表面の走査型電子顕微鏡検査像を100,000x倍率で示している。図3Aは、実施例1のナノ織目の像を示す。図3Bは比較例1の像を示す。同じレベルの倍率で、図3A及び3Bは、該柱間の距離がずっと大きいことを示しており、即ち、該平均的ピッチは、実施例1と比べて比較例1の方が大きい。それらの像はToppan Photomasks, Inc.により提供された。
該配列の平均的大きさの測定に続いて、実施例1及び比較例1の両方を含有するナノ織目加工された石英基体は、次に疎水性化を受けて、(カリフォルニア州San JoseのApplied MicroStructures Inc.から市販されている)Applied MST MVD 100機械装置中で分子蒸着によりトリクロロ−1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシルシラン(FDTS)の層を加えた。この層を加えるために、該基体は疎水性化の前に150sccm、200Wで60秒間プラズマO流を用いて先ず活性化した。6サイクルの蒸着について疎水性化の処理を繰返してFDTSの層を生成させた。蒸着の各サイクルは、90℃で1分間の脱イオン水(DI水)を用いた処理、続いて55℃で30分間のFDTSを用いた処理を含んでいた。この一巡の疎水性化に続いて、実施例1に対応する疎水性化された表面、即ち、デポジットされた疎水性FDTS層を有する実施例1は、本明細書において実施例1Aと言及される。比較例1に対応する疎水性化された表面、即ち、デポジットされた疎水性FDTS層を有する比較例1は、本明細書において比較例1Aと言及される。該石英基体上の疎水性化された織目加工されていない表面、即ち、デポジットされた疎水性FDTS層を有する石英表面の指定された織目加工されていない部分は、本明細書において対照標準Aと言及される。
実施例1A、比較例1A、及び対照標準Aについて、以下に記載される、接触角の測定、防曇性の試験、及び防曇性性能の試験に続いて、該疎水性層をこれら表面含有の全石英基体から剥ぎ取った、即ち、実施例1A、比較例1A、及び対照標準Aの表面はすべて該疎水性FDTS層が剥ぎ取られた。詳しく言うと、該石英基体は剥ぎ取られてから、200sccm、250Wで45分間プラズマO流を用いて活性化された。次に上記したFDTSの分子蒸着によるこの疎水性化処理を6サイクル繰返して、該剥ぎ取られた石英基体上に新しいFDTS層を生成させた。具体的に言うと、蒸着の各サイクルは、90℃で1分間のDI水を用いた処理、続いて55℃で30分間のFDTSを用いた処理を含んでいた。この一巡の疎水性化に続いて、実施例1に対応する該基体上の疎水性化されたナノ織目加工表面、即ち、デポジットされた疎水性FDTS層を有する実施例1は、本明細書において実施例1Bと言及される。比較例1に対応する疎水性化されたナノ織目加工表面、即ち、デポジットされた疎水性FDTS層を有する比較例1は、本明細書において比較例1Bと言及される。該石英基体上の疎水性化された織目加工されていない表面(先に対照標準Aと表示された部分)、即ち、(対照標準Aの剥ぎ取られた部分上に適用された)デポジットされた疎水性FDTS層を有する石英表面の指定された織目加工されていない部分は、本明細書において対照標準Bと言及される。
実施例1B、比較例1B、及び対照標準Bについて、以下に記載される、接触角の測定、防曇性の試験、及び反射率の試験に続いて、該疎水性層をこれら表面含有の全石英基体から剥ぎ取った、即ち、実施例1B、比較例1B、及び対照標準Bはすべて該疎水性FDTS層が剥ぎ取られた。詳しく言うと、該石英基体上の疎水性FDTS層は、200sccm、250Wで60秒間プラズマO流を用いて、剥ぎ取られた。実施例1に対応する、剥ぎ取られた石英表面は、本明細書において実施例1Cと言及される。比較例1に対応する、剥ぎ取られた石英表面は、本明細書において比較例1Cと言及される。先に対照標準Bに対応した基体の剥ぎ取られた部分は、本明細書において対照標準Cと言及される。
接触角の測定
接触角は、実施例1A−1C及び比較例1A−1C,並びに対照標準A−C、即ち、該石英基体のナノ織目加工されていない部分の各々に対して、液滴法を用いて測定された。詳しくは、該接触角は、(マサチューセッツ州BillericaのAST Products, Inc.から市販されている)VCA Optima側角器(goniometer:ゴニオメータ)上で2μlの水滴を用いて、測定された。該結果は表3に示されている。
表3に示されているように、実施例1Aのナノ織目は超疎水性であった。特に、ナノ織目加工されていない対照標準Aは、実施例1A及び比較例1Aと一緒に疎水性化された。該対照標準は90°より低い接触角を有する(即ち、親水性表面を示している)ので、該石英基体の疎水性化は、一般に、即ち、実施例1A、比較例1A、及び対照標準Aに適用された時、部分的であったか、または不成功であったと思われる、何故なら、当業者は対照標準Aの接触角が該疎水性層の適用に従って90°より大きくなると予想するであろうから。上述の記載及び以下に記載される防曇性の試験を考慮して、当業者は、本明細書に開示された疎水性層が該ナノ織目加工された表面の防曇性性能に関しては随意的であることを理解するであろう。より強烈なOプラズマ活性化(即ち、より高いOプラズマ流速及びより高い電力における)後に疎水性化処理を繰返したら、対照標準Bの織目加工されていない領域で測定された接触角は116°に増加した。特に、実施例1B及び比較例1Bについて接触角の各々は、夫々150°及び136°に増加した。更に、疎水性FDTS層の除去に従って、該接触角は夫々の表面について顕著に減少した。具体的には、対照標準Cの接触角は再び60°となり、実施例1C及び比較例1Cの接触角は夫々120°及び85°に落ちた。
防曇性の試験
1000mlのガラスビーカー中で、800mlの脱イオン水を攪拌しながら異なる温度(50°、60°、及び70℃)に加熱した。該ビーカーは、該加熱処理の間、時計皿で覆っておいた。所望の温度に到達し安定化してから、該加熱を止めた。すぐに、該時計皿を除去して該石英基体で置換えた。該石英基体は、該熱水と面して、実施例1及び比較例1のナノ織目加工された表面並びに対照標準の表面を取り付けておいた。該石英基体上における曇りの発生を3分以上の間可視的に記録した。
この試験においては、或る表面は、該水蒸気に曝されても曇り無しのままでいたら、防曇性を有すると決定された。一般には、該水が加熱される温度が高くなるに従って、造り出される曇りは次第に濃密となるであろう。かくして、この試験の下では、より高い温度に加熱された水を用いた試験で曇り無しのままでいる表面は、より良い防曇性を有すると決定される。50℃、60℃、及び70℃の水を用いた防曇性試験を受けた石英基体の性能を、試験時間3分、10分及び30分後で、表4に示してある。
表4に示されているように、実施例1A及び1Bは、50℃の水を用いて行われた防曇性試験の全30分期間を通して清澄のままでいた。対照的に、比較例1A及び1Bの防曇性はより悪かった。比較例1Aは、最初の20秒間清澄のままでいたが、その後曇った。該領域はそれから10−15秒後に清澄になったが、再び曇った。この散発的な曇り及び除曇は約3分間観察された。同様な性能は、表4に示されているように、60℃の水を用いて観察された。しかしながら、表4に示されているように、該二つのナノ織目加工された表面の防曇性における70℃での相違はより顕著である。実施例1A及び1Bは70℃において30分の試験期間を通じて完全に清澄なままであったが、比較例1Aは瞬間的に曇り、それから3分間散発的な曇り及び除曇を示し、続いて70℃で3分を超えて不変の曇りを示した。比較例1Bは、50℃、60℃、及び70℃の水を用いて行われた夫々の防曇試験の間、すぐに曇った。
実施例1C、比較例1C、及び対照標準Cに関しては、該防曇試験を該疎水性FDTS層の完全な除去後の基体についても行った。実施例1Cは該防曇試験の間、曇りを発生しなかったけれども、約1分後における水層の形成による光学的ひずみ(distortion)が観察された。しかしながら、該防曇性は比較例1C及び対照標準Cのそれよりも依然として優れていた。比較例1Cは、50℃で行われた防曇試験の間、散発的な曇り及び除曇を示した。比較例1Cに関しては、50℃における試験期間の1分後に水層の形成も観察された。比較例1Cは、60℃、及び70℃の水を用いた試験ですぐに曇った。対照標準Cは、あらゆる試験条件下ですぐに曇った。
防曇性性能の試験
実施例1A、比較例1A、及び対照標準Aについて防曇性性能を試験するために以下の工程を行った。
1.該ナノ織目加工された石英基体の防曇性を、前述の手順を用いて60℃で3分間試験した。
2.その後、該基体を、圧縮空気を吹くことにより乾燥させた。
3.該乾燥させた基体を用いて、該防曇試験を繰返した。
4.工程1〜3を2回繰返した。
この試験の結果は表5に示されている。
表5に示されているように、実施例1Aは、3回すべての防曇試験の間、曇り無しを維持したので、防曇性の永久性を示している。対照的に、比較例1Aは、最初の防曇試験(即ち、防曇試験−1)で最初の20秒間だけ曇り無しを維持したが、第2及び第3の防曇試験(即ち、防曇試験−2及び防曇試験−3)の間、比較例1Aはすぐに曇って曇ったままであった。該石英基体上の織目加工されてない対照標準Aの領域は、この試験でいかなる防曇性をも示さなかった。
全体的に見れば、本明細書に開示された本発明に従って製造された実施例1A、1B、及び1Cのナノ織目加工された表面は、表4に示されているように、50℃、60℃、及び70℃の水温で全く曇りを示さなかった(しかし実施例1Cは水層の形成を示したけれども)ばかりでなく、表5に示されているように実施例1Aに関しては防曇性の永久性を示した。
反射率の試験
正反射率は、世界共通の反射率付属品(Universal Reflectance Accessory:URA)を装備したPERKINELMER Lambda 1050分光光度計(マサチューセッツ州WalthamのPerkin Elmer Inc.から市販されている)を用いて、該石英基体の、ナノ織目加工された表面、即ち、実施例1B及び比較例1B、及び織目加工されてない表面、即ち、対照標準Bにおけるいくつかの位置で走査することにより測定された。該走査のすべてについて、8°の入射角を使用した。図6は、実施例1B、比較例1B、及び対照標準Bについて、絶対正反射率と200〜1200nm範囲の波長との関係を示す図表を示している。図6に示されているように、実施例1B及び比較例1Bの反射率は、200〜1200nmの波長範囲における対照標準Bの反射率と匹敵するものであった。明白に、実施例1Bの反射率は、この波長範囲にわたって、対照標準Bの反射率よりも実際のところ約0.5〜1.5%低かった。かくして、図6に示された反射率スペクトルに基づいて、当業者は、実施例1Bに開示されたナノ織目加工された表面は、非反射性であり、該石英基体の反射率に貢献しないと理解するであろう。
本明細書に記載されているものに限定されると考えられるべきでない本発明の範囲から離れることなく、種々の変更をすることができると理解される。

Claims (15)

  1. 透明な基体用の防曇性で透明なナノ織目加工された表面であって、該ナノ織目加工された表面が垂直な柱の配列を含み、
    該垂直な柱の配列が
    14%〜65%の、該配列の表面割合(O)、
    45〜125nmの、該配列の平均ピッチ、
    50〜150nmの、該柱の平均高さ、及び
    2.5〜7.5の粗さ
    を含む、前記のナノ織目加工された表面。
  2. 該配列における個々の柱の横断面が円形又は等角多角形である、請求項1に記載のナノ織目加工された表面。
  3. 該配列が円形の横断面を有する柱を含む場合、該柱は25〜100nmの平均直径を有し、或いは
    該配列が正方形の横断面を有する柱を含む場合、該柱は25〜100nmの平均の一辺の長さを有する、
    請求項1に記載のナノ織目加工された表面。
  4. 該配列の表面割合(O)が19%〜65%の範囲である、請求項1に記載のナノ織目加工された表面。
  5. 該配列の表面割合(O)が24%〜65%の範囲である、請求項1に記載のナノ織目加工された表面。
  6. 該表面が硬化された組成物、硬化性組成物、及び金属酸化物から成る群から選択された少なくとも一つの層を含む、請求項1に記載のナノ織目加工された表面。
  7. 該表面がシリカの少なくとも一つの層を含む、請求項1に記載のナノ織目加工された表面。
  8. 該表面が、該表面と同じ物質であるが該ナノ織目なしの比較用表面の反射率パーセントに等しいかそれよりも低い反射率パーセントを有する、請求項1に記載のナノ織目加工された表面。
  9. 該ナノ織目加工された表面の少なくとも一部分がその上にデポジットされた少なくとも一つの疎水性層を有する、請求項1に記載のナノ織目加工された表面。
  10. 該少なくとも一つの疎水性層の厚みが1〜10nmの範囲である、請求項9に記載のナノ織目加工された表面。
  11. 該配列における個々のピッチが変動する、請求項1に記載のナノ織目加工された表面。
  12. 透明な基体及び該基体上に形成された請求項1に記載のナノ織目加工された表面の少なくとも一部分を含む物品。
  13. 該ナノ織目加工された表面の該少なくとも一部分が該物品の外層である、請求項12に記載の物品。
  14. 該基体と該ナノ織目加工された表面との間にデポジットされた下塗層、耐摩耗性層、反射防止層及びそれらの組合せから成る群から選択された層を更に含む、請求項12に記載の物品。
  15. 該基体が眼科用レンズである、請求項12に記載の物品。
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