JP2015523299A - 炭素−ベースのナノ構造体の分離のための組成物、方法及びシステム - Google Patents

炭素−ベースのナノ構造体の分離のための組成物、方法及びシステム Download PDF

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Abstract

本発明は概して、炭素-ベースのナノ構造体を分離するための組成物、方法及びシステムに関する。【選択図】図4

Description

(関連出願)
本出願は、2012年5月7日に出願され、「炭素-ベースのナノ構造体の分離のための組成物、方法及びシステム(Compositions, Methods, and Systems for Separating Carbon-based Nanostructures)」と題する、米国特許仮出願第61/643,462号に優先権を米国特許法第119条(e)の下で主張するものであり、この仮出願は、全ての目的に関してその全体が引用により本明細書中に組み込まれている。
(連邦政府の支援による研究又は開発に関する陳述)
本発明は、米国陸軍研究所により支給された基金番号W911NF-07-D-0004の下、米国政府の支援により成された。米国政府は、本発明に一定の権利を有する。
(発明の分野)
本発明は概して、炭素-ベースのナノ構造体を分離するための組成物、方法及びシステムに関する。
(発明の背景)
炭素-ベースのナノ物質(例えば、カーボンナノチューブ、グラフェンフラーレン)は、それらを様々な用途において有用なものとする、独自の電子的特徴、光学的特徴、及び物理的特徴を有する。これらの可能性のある工業規模の用途により駆り立てられ、これらのナノ物質は、次第に非常に大量/バルク量で製造されている。ほとんどの用途は、これらの物質の特徴について明らかにされるべき高度な制御を必要としている。しかし、その製造プロセスの多くは、不均一な生成物を生じる。例えば、ほとんどの単層カーボンナノチューブ(SWNT)合成技術は、半導体的SWNT及び金属的SWNTの混合物を製造する。半導体的SWNTは、電界効果トランジスタ及び環境発電(energy harvesting)における使用について望ましいのに対し、金属的SWNTは、透明電極及びアンテナとしての用途の大きな可能性を保持している。各用途は、高度に純粋な半導体的又は金属的SWNT試料を必要としている。更に、そのようなSWNTが高度に望ましい用途の多くは、所望の生成物の精製又は選択性が、特に大規模において、依然として阻害となる問題点であるような化学又は加工処理に関連している。
従って、炭素-ベースのナノ構造体を分離するための改善された組成物、方法及びシステムが、必要とされている。
(発明の概要)
一部の実施態様において、第一型の炭素-ベースのナノ構造体を、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体から、少なくとも部分的に分離する方法であって、複数の多孔質マイクロ粒子を提供する工程であって、ここでこれらの複数の多孔質マイクロ粒子の各々は、マイクロ粒子に会合された複数のナノ粒子を含む前記工程;これらの複数の多孔質マイクロ粒子を、第一型の炭素-ベースのナノ構造体及び少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体を含有する炭素-ベースのナノ構造体の混合物へ暴露する工程であって、ここで第一型の炭素-ベースのナノ構造体は、少なくとも第二型の炭素-ベースのナノ構造体よりもより大きい程度まで、多孔質マイクロ粒子に引き付けられるか及び/又はこれと会合される前記工程;並びに、これらの多孔質マイクロ粒子を、炭素-ベースのナノ構造体の混合物から少なくとも部分的に分離し、これにより第一型の炭素-ベースのナノ構造体が濃厚化されている炭素-ベースのナノ構造体のセットを収集する工程:を含む、前記方法が、提供される。
一部の実施態様において、多孔質マイクロ粒子;及び、マイクロ粒子の媒質からの分離を促進するように選択された、該多孔質マイクロ粒子に会合された複数のナノ粒子:を含有する製品が、提供される。
(図面の簡単な説明)
図1aは、非限定的実施態様に従う、ポリアクリル酸を使用し、平均直径〜10nmを有するFe3O4ナノ粒子がクラスター化されることを描いている。 図1bは、非限定的実施態様に従う、ナノ粒子の画像を示している。 図1cは、一部の実施態様に従う、溶液中のナノ粒子の磁気分離を描いている。 図2aは、一部の実施態様に従う、コア/シェル型磁性ナノ粒子の非限定的例を描いている。 図2bは、非限定的実施態様に従う、ナノ粒子の画像を示している。 図2cは、非限定的実施態様に従う、ナノ粒子を含有する溶液を示している。 図3aは、非限定的実施態様に従う、多孔質ポリマーマトリクス上に沈着されたFe3O4粒子の画像を示している。 図3bは、非限定的実施態様に従う、複数のナノ粒子を含有する多孔質マイクロ粒子のTEM画像を示している。 図3cは、図3bの画像の拡大図を示している。 図4aは、一部の実施態様に従う、選択的に多孔質マイクロ粒子を使用する、精製されたSWNT溶液を抽出する非限定的方法を概説している。 図4bは、一部の実施態様に従う、磁性多孔質マイクロ粒子の磁気単離を示している。 図4cは、一部の実施態様に従う、単離された炭素-ベースのナノ構造体の光吸収スペクトルを示している。 図5は、一部の実施態様に従う、炭素-ベースのナノ構造体の磁気分離の非限定的実験経路を図示している。 図6は、一部の実施態様に従う、クリック化学を利用する分離方法/システムを描いている。 図7aは、非限定的実施態様に従う、2個の棒磁石の磁界内の物質の磁気分離の反応を示している。 図7bは、非限定的実施態様に従う、大量の分離されたカーボンナノチューブの写真を示している。 図7cは、非限定的実施態様に従う、様々なカーボンナノチューブを含有する出発混合物質、並びに分離された半導体的及び金属的カーボンナノチューブの吸収スペクトルを示している。 図8は、一部の実施態様に従う、炭素-ベースのナノ構造体の溶液の写真、及び対応するグラフを示している。 図9は、一部の実施態様に従う、磁気分離技術及び/又は方法の非限定的例を示している。 図10は、一部の実施態様に従う、磁気分離技術及び/又は方法の非限定的例を示している。 図11は、一部の実施態様に従う、磁気分離技術及び/又は方法の非限定的例を示している。 図12は、一部の実施態様に従う、炭素-ベースのナノ構造体の溶液の写真、及び対応するグラフを示している。 図13は、一部の実施態様に従う、磁気分離技術及び/又は方法の非限定的例を示している。 図14は、一部の実施態様に従う、単離されたカーボンナノチューブのデータ及び写真を示し、ここで実質的に精製されたナノチューブ97mgは、本明細書に説明された方法及びシステムを使用し単離された。 図15は、一部の実施態様に従う、単離されたカーボンナノチューブのデータ及び写真を示し、ここで実質的に精製されたナノチューブ97mgは、本明細書に説明された方法及びシステムを使用し単離された。 図16aは、非限定的実施態様に従う、ポリマーとナノ粒子の間の錯体形成を示している。 図16bは、一部の実施態様に従う、炭素-ベースのナノ構造体と多孔質マイクロ粒子の間の結合の概略を示している。 図17aは、非限定的実施態様に従う、磁気ビーズ量に対する炭素-ベースのナノ構造体の特異性のグラフを示している。 図17bは、非限定的実施態様に従う、時間に対する炭素-ベースのナノ構造体の特異性のグラフを示している。 図18は、一部の実施態様に従う、分離された炭素-ベースのナノ構造体及び出発物質の吸収スペクトルを示している。 図19aは、非限定的実施態様に従う、様々な量の磁気ビーズによる、脱着された物質に関する吸光度スペクトルを示している。 図19bは、非限定的実施態様に従う、様々な量の磁気ビーズによる、上清に関する吸光度スペクトルを示している。 図19cは、非限定的実施態様に従う、様々な時間間隔での脱着された物質に関する吸光度スペクトルを示している。 図19dは、非限定的実施態様に従う、様々な時間間隔での上清に関する吸光度スペクトルを示している。 図20aは、一部の実施態様に従う、Unidym及びカイラリティが変動した精製された炭素-ベースのナノ構造体に関するピークデコンボルーション吸光度スペクトルを示している。 図20bは、非限定的実施態様に従う、Nano-C及びカイラリティが変動した精製された炭素-ベースのナノ構造体に関するピークデコンボルーション吸光度スペクトルを示している。
本発明の他の態様、実施態様、及び特色は、添付図面と結びつけて考察される場合、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。添付されている図は、概略的であり、且つ縮尺通りに描写されていることを意図するものではない。明確化を目的として、どの図においても全ての構成要素がラベル表示されているわけではなく、図示が当業者に本発明を理解させるために必要でない場合には、本発明の各実施態様の全ての構成要素が示されているわけでもない。引用により本明細書中に組み込まれた全ての特許出願及び特許は、それらの全体が引用により組み込まれている。矛盾する場合、定義を含む本明細書が支配するであろう。
(詳細な説明)
本発明は概して、炭素-ベースのナノ構造体を分離するための組成物、方法及びシステムに関する。一部の実施態様において、本組成物、方法、及び/又はシステムは、第一型の炭素-ベースのナノ構造体を、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体から分離するために利用することができる。一部の実施態様において、本組成物、方法、及び/又はシステムは、複数の多孔質マイクロ粒子を含有することができる。
本明細書記載の組成物、方法、及び/又はシステムは、理論に結びつけられることを欲することはないが、当該技術分野において公知の組成物、方法、及び/又はシステムと比べ、炭素-ベースのナノ構造体の分離に関する数多くの利点を提供することができる。例えば、本明細書記載の組成物、方法、及び/又はシステムは、有利なことに超遠心分離の使用を必要としないことができる。加えて、本明細書記載の多くの組成物、方法、及び/又はシステムは、公知の組成物、方法、及び/又はシステムと比べ、より大規模で利用することができる。
一部の実施態様において、方法は、第一型の炭素-ベースのナノ構造体を、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体から、少なくとも部分的に分離することを含む。第一型の炭素-ベースのナノ構造体及び少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体は、非限定的に、電子的特徴、化学的特徴、光学的特徴、及び/又は物理的特徴を含む、いくつかの特徴が異なってよい。第一型の及び少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体は、それらの少なくとも一種の異なる特徴を活用することにより、分離することができる。
一部の実施態様において、第一型の炭素-ベースのナノ構造体及び少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体は、異なる磁気的特徴を含む。一部の実施態様において、これらの炭素-ベースのナノ構造体の型は、各型が、金属的、半導体的、及び/又は特定の(n,m)の金属的若しくは半導体的である点で異なる。一部の実施態様において、第一型の炭素-ベースのナノ構造体は、金属的である。一部の実施態様において、第一型の炭素-ベースのナノ構造体は、半導体的である。一部の実施態様において、第二型の炭素-ベースのナノ構造体は、金属的である。一部の実施態様において、第二型の炭素-ベースのナノ構造体は、磁界に引き付けられるのに対し、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体は、第一型の炭素-ベースのナノ構造体と比べより少ない磁性であるか、又は実質的に非磁性である。従って、第一型の炭素-ベースのナノ構造体は、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体から、それらの磁気的特性の違いを活用することにより、分離することができる。
一部の実施態様において、第一型の炭素-ベースのナノ構造体及び少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体は、異なるカイラリティを含む。例えば一部の実施態様において、第一型の炭素-ベースのナノ構造体は、第一のカイラルベクトルを含み、且つ少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体は、異なるカイラルベクトルを含む。当業者に公知であるように、カイラルベクトルは一般に、ねじれ度、並びに右方向巻き、左方向巻きなどの巻きの様式などを規定している。従って第一型の炭素-ベースのナノ構造体は、それらのカイラリティの差異を活用することにより、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体から分離することができる。
一部の実施態様において、第一型の炭素-ベースのナノ構造体(例えば、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体からの分離後)は、第一の亜型の炭素-ベースのナノ構造体及び第二の亜型の炭素-ベースのナノ構造体へ分離することができる。一例において、第一型の炭素-ベースのナノ構造体は、半導体的炭素-ベースのナノ構造体を含み、且つ第二型の炭素-ベースのナノ構造体は、金属的炭素-ベースのナノ構造体を含む。単離された第一型の炭素-ベースのナノ構造体は、例えばカイラリティなどの別の特性を活用することにより、更に分離することができる。一部の実施態様において、第二型の炭素-ベースのナノ構造体は、第三の亜型の炭素-ベースのナノ構造体及び第四の亜型の炭素-ベースのナノ構造体へと、分離される。
当業者は、同様の論法を、例えば化学官能性及び形状を介し、炭素-ベースのナノ構造体の型及び亜型と少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体の間で異なり得る他の可能性のある特徴へ、適応することができるであろう。
一部の実施態様において、本明細書記載の組成物、方法、及び/又はシステムは、多孔質マイクロ粒子を使用することができる。一部の実施態様において、この多孔質マイクロ粒子は、複数の第一型の炭素-ベースのナノ構造体の炭素-ベースのナノ構造体の混合物からの分離を補助するように、選択される。すなわち、この多孔質マイクロ粒子は、少なくとも一種の第一型の炭素-ベースのナノ構造体の比較的大きい部分が、混合物中の他の型の炭素-ベースのナノ構造体と比べ、多孔質マイクロ粒子に引き付けられるか及び/又はこれと会合されるように選択されることができる。従って、第一型の炭素-ベースのナノ構造体及び少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体を含有する炭素-ベースのナノ構造体の混合物の曝露時に、第一型の炭素-ベースのナノ構造体の比較的大きい部分が、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体と比べ、多孔質マイクロ粒子に引き付けられるか及び/又はこれと会合される。一部の実施態様において、方法は、複数の多孔質マイクロ粒子を提供する工程、これらの複数の多孔質マイクロ粒子を、第一型の炭素-ベースのナノ構造体及び少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体を含有する炭素-ベースのナノ構造体の混合物へ暴露する工程であって、ここで第一型の炭素-ベースのナノ構造体が、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体よりもより大きい程度まで、多孔質マイクロ粒子に引き付けられるか及び/又はこれと会合される工程;並びに、多孔質マイクロ粒子を収集し、これにより炭素-ベースのナノ構造体の混合物から、第一型の炭素-ベースのナノ構造体が濃厚化された炭素-ベースのナノ構造体のセットを分離する工程を含む。
一部の実施態様において、この多孔質マイクロ粒子は、複数の官能基を含むことができる。場合によっては、第一型の炭素-ベースのナノ構造体は、混合物中の他の型の炭素-ベースのナノ構造体と比べ、複数の官能基により大きい程度引き付けられるか及び/又はこれと会合されるので、複数の官能基は、第一型の炭素-ベースのナノ構造体の炭素-ベースのナノ構造体の混合物からの分離を補助する。このことは、第一型のナノ構造体が、混合物中に含まれる他の型の炭素-ベースのナノ構造体上には存在しないか及び/又はより少ない程度に存在する相補的(complimentary)官能基(例えば、マイクロ粒子内に存在する官能基に対し相補的)を含む実施態様において、特に有用であることができる。複数の官能基は、マイクロ粒子を形成する物質の一部であるか(例えば、マイクロ粒子は、高分子物質から形成され、ここでこの高分子物質は、複数の官能基を含む)、及び/又はマイクロ粒子と会合される物質の一部である(例えば、本明細書に記載されるように;マイクロ粒子と会合されるナノ粒子の一部)ことができる。
一部の実施態様において、炭素-ベースのナノ構造体とマイクロ粒子の間の相互作用は、共有結合(例えば、炭素−炭素、炭素−酸素、酸素−ケイ素、イオウ−イオウ、リン−窒素、炭素−窒素、金属−酸素又は他の共有結合)、イオン結合、水素結合(例えば、ヒドロキシル、アミン、カルボキシル、チオールなど、及び/又は類似の官能基の間)、配位結合(dative bond)(例えば、金属イオンと単座配位リガンド若しくは多座配位リガンドの間の錯体形成又はキレート化)などの結合の形成を含むことができる。この相互作用はまた、ファンデルワールス相互作用も含むことができる。一部の実施態様において、この相互作用は、共有的相互作用である。共有的相互作用の非限定的例は、ジアゾニウム化学、クリック化学などを含むが、これらに限定されるものではない。他の実施態様において、この相互作用は、非共有的相互作用である。例えば一部の実施態様において、このマイクロ粒子は、炭素-ベースのナノ構造体へ選択的にドーピングする。そのような場合の一部において、ドーピング相互作用は、炭素-ベースのナノ構造体の電子バンド(electronic band)構造により左右され得る。例えば、大きい表面電子密度及び緊密な界面活性剤充填(surfactant packing)を有する金属的炭素-ベースのナノ構造体は、ドーピングされることができないのに対し、半導体的炭素-ベースのナノ構造体は、ドーピングされ得る。一部の実施態様において、選択的ドーピングを、第一型の炭素-ベースのナノ構造体と少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体を分離するために使用する。非共有的相互作用の非限定的例は、接着化学、アミノ化化学/表面などを含むが、これらに限定されるものではない。
一部の実施態様において、複数の官能基及び/又は他の特性は、複数のナノ粒子のマイクロ粒子との会合により、該マイクロ粒子へ伝えられ得る。本明細書に記載のように、ナノ粒子は、当業者に公知の技術及び方法を使用し、マイクロ粒子と会合することができる。これらのナノ粒子は、マイクロ粒子の表面上に存在し、及び/又はマイクロ粒子の細孔を通って分散することができる。
一部の実施態様において、複数のナノ粒子は、マイクロ粒子の媒質(例えば、液体、気体、固体など)からの分離を促進するように、選択することができる。例えば一部の実施態様において、複数のナノ粒子は、磁性であり、この場合多孔質マイクロ粒子は、これらのナノ粒子の会合時に磁性となり始める。従ってこれらのマイクロ粒子は、本明細書に記載のように、マイクロ粒子の磁性特性を活用することにより、媒質から単離され及び/又は収集されることができる。場合によっては、これらのナノ粒子は、常磁性、超常磁性、強磁性、フェリ磁性であるか、あるいはいずれか他の型の磁性挙動を明らかにする。一部の実施態様において、これらのナノ粒子は実質的に、磁性物質から形成されるか又はこれらを含んでいる。
これらのナノ粒子は、これらのマイクロ粒子の媒質からの分離を促進することに加え、第一型の炭素-ベースのナノ構造体が、磁界へ引き付けられ、且つ少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体が、第一型の炭素-ベースのナノ構造体と比べより少ない程度で磁界に引き付けられているか及び/又は非磁性である実施態様において、炭素-ベースのナノ構造体の混合物からの、第一型の炭素-ベースのナノ構造体の分離を補助することができる。
一部の実施態様において、これらのナノ粒子は、標的化された炭素-ベースのナノ構造体の会合及び/又は結合を補助する1個以上の官能基により官能基化されることができる。例えば一部の実施態様において、これらのナノ粒子は、磁性であるコア、及びこの磁性コアを少なくとも部分的に封入しているシェルを含み、ここで該シェルは、標的化された型の炭素-ベースのナノ構造体の会合及び/又は結合を補助する複数の官能基を含んでいる。標的化された型の炭素-ベースのナノ構造体の会合及び/又は結合を補助する際に使用するのに適した官能基は、本明細書に説明されている。
一部の実施態様において、ナノ粒子は、コア及びこのコアを少なくとも部分的に封入しているシェルを含み、ここで該コア及び/又はシェルは、磁性物質を含有し、且つ任意に他の成分は、非磁性又は実質的に非磁性の物質を含有している。磁性物質の非限定的例は、Fe3O4、Fe2O3、Fe、及びCuを含むが、これらに限定されるものではない。非磁性又は実質的に非磁性物質の非限定的例は、Au、Ag、SiOx、及び他の高分子物質を含むが、これらに限定されるものではない。特定の例において、このナノ粒子は、磁性コア(例えば、Fe3O4)及び該磁性コアを実質的に封入しているAuコーティングを含む。一部の実施態様において、このシェルは、複数の官能基を含む。
複数のナノ粒子と会合されたマイクロ粒子は、当業者に一般に公知の技術を用い、形成することができる。一部の実施態様において、該マイクロ粒子を複数のナノ粒子を含有する溶液に暴露することにより、マイクロ粒子は、複数のナノ粒子と会合されることができる。これらのナノ粒子はまた、多孔質マイクロ粒子の表面上及び/又は細孔へと共有的に連結及び/又は吸着されることもできる。
多孔質マイクロ粒子の細孔は、任意の好適なサイズ範囲で構成されるか、及び/又は実質的に均一なサイズであることができる。場合によっては、これらの細孔は、画像技術(例えば、走査型電子顕微鏡)を用い、可視化され得るか若しくは可視化されない。これらの細孔は、開放細孔及び/又は閉鎖細孔であってよい。場合によっては、平均細孔サイズは、約0.1nm、約0.5nm、約1nm、約2nm、約3nm、約4nm、約5nm、約6nm、約7nm、約8nm、約9nm、約10nm、約20nm、約50nm、約100nm、約200nm、約300nm、約400nm、約500nm、約600nm、約700nm、約800nm、約900nm、又は約100nmである。場合によっては、平均細孔サイズは、約1〜約500nm、又は約1〜約400nm、又は約1〜約300nm、又は約1〜約200nm、又は約1〜約100nm、又は約1〜約50nm、約1〜約20nm、又は約1〜約10nm、又は約10〜約200nm、又は約10〜約100nm、又は約10〜約50nmである。場合によっては、細孔サイズは、炭素-ベースのナノ構造体の多孔質マイクロ粒子との会合を促進するように、選択されてよい。場合によっては、細孔サイズは、炭素-ベースのナノ構造体が細孔内に含まれること、及び/又は可能な限り最大の表面積を提供することができるよう十分に大きいように、選択される。
これらの多孔質マイクロ粒子は、任意の好適な物質により形成されてよい。一部の実施態様において、多孔質マイクロ粒子は、高分子物質で形成される。当業者は、多孔質マイクロ粒子としての使用に適した物質を承知しているであろう。一部の実施態様において、これらの物質は、複数の官能基、例えばアミン官能基を含む。一部の実施態様において、これらの複数の官能基は、本明細書に記載されたように、第一型の炭素-ベースのナノ構造体の、炭素-ベースのナノ構造体の混合物からの分離を補助することができる。場合によっては、多孔質マイクロ粒子は、セファクリルを含む。好適な物質の他の非限定的例としては、アガロース及び同様に構築された多孔質ポリマー、アミン基を含むポリマー、並びにアミド基を含むポリマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。一部の実施態様において、この好適な物質は、網状ポリマーである。
前記マイクロ粒子は、任意の好適なサイズであることができる。複数のマイクロ粒子は、一部の実施態様において、平均直径(例えば、複数の粒子の平均直径)により特徴付けることができる。一部の実施態様において、これらのマイクロ粒子の直径は、ガウス型分布を有することができる。場合によっては、これらの複数のマイクロ粒子は、約500um(マイクロメーター)未満、約400um未満、約300um未満、約250um未満、約200um未満、約150um未満、約100um未満、約50um未満、約40um未満、約30um未満、約10um未満、約5um未満、約3um未満、又は約1um未満の平均直径を有することができる。一部の実施態様において、これらのマイクロ粒子は、約5um、約10um、約30um、約40um、約50um、約100um、約150um、約200um、約250um、約300um、約400um、約500um、又はそれらよりも大きい平均直径を有することができる。一部の実施態様において、これらのマイクロ粒子は、約5umよりも大きい、約10umよりも大きい、約30umよりも大きい、約40umよりも大きい、約50umよりも大きい、約100umよりも大きい、約150umよりも大きい、約200umよりも大きい、約250umよりも大きい、約300umよりも大きい、約400umよりも大きい、約500umよりも大きい、又はそれらよりも大きい平均直径を有することができる。場合によっては、これらのマイクロ粒子は、約1um〜約500um、約40um〜約500um、約50um〜約500um、約40um〜約40um、約50um〜約400um、約40um〜約300um、約50um〜約300um、約50um〜約200um、又は約50um〜約100umの平均サイズを有する。特定の実施態様において、これらのマイクロ粒子は、少なくとも50um、又は少なくとも40umの平均サイズを有する。
前記マイクロ粒子に会合された複数のナノ粒子は、任意の好適なサイズであってよい。複数のナノ粒子は、一部の実施態様において、平均直径(例えば、複数の粒子の平均直径)により特徴付けることができる。一部の実施態様において、これらのナノ粒子の直径は、ガウス型分布を有することができる。場合によっては、これらの複数のナノ粒子は、約500nm未満、約400nm未満、約300nm未満、約250nm未満、約200nm未満、約150nm未満、約100nm未満、約50nm未満、約40nm未満、約30nm未満、約20nm未満、約10nm未満、約5nm未満、約3nm未満、又は約1nm未満の平均直径を有することができる。一部の実施態様において、これらのナノ粒子は、約5nm、約10nm、約20nm、約30nm、約40nm、約50nm、約100nm、約150nm、約200nm、約250nm、約300nm、約400nm、約500nm、又はそれらよりも大きい平均直径を有することができる。一部の実施態様において、これらのナノ粒子は、約5nm、約10nm、約15nm、約20nm、約25nm、約30nm、約40nm、約50nm、約100nm、約150nm、約200nm、又はそれらよりも大きい平均直径を有することができる。場合によっては、これらのナノ粒子は、約1nm〜約1um、約1nm〜約500nm、約1nm〜約400nm、又は約1nm〜約200nm、約1nm〜約100nm、約1nm〜約50nm、約10nm〜約50nm、約10nm〜約40nm、約10nm〜約30nm、又は約15nm〜約25nmの平均サイズを有する。
平均のナノ粒子及び/又はマイクロ粒子のサイズは、代表的数のナノ粒子及び/又はマイクロ粒子の平均横断面寸法(例えば、実質的に球形のナノ粒子及び/又はマイクロ粒子の直径)を測定することにより決定することができることは、理解されるべきである。例えば、実質的に球形のナノ粒子及び/又はマイクロ粒子の平均横断面寸法は、その直径であり;並びに、非球形のナノ粒子及び/又はマイクロ粒子の平均横断面寸法は、更に以下に説明されるように、その3種の横断面寸法(例えば、長さ、幅、厚さ)の平均である。ナノ粒子及び/又はマイクロ粒子のサイズは、走査型電子顕微鏡技術若しくは透過型電子顕微鏡技術などの顕微鏡技術、又は動的光散乱などの光学技術を用い、決定することができる。
一部の実施態様において、本明細書記載のマイクロ粒子は、第一型の炭素-ベースのナノ構造体を、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体から、少なくとも部分的に分離する方法において、利用することができる。場合によっては、本方法は、複数の多孔質マイクロ粒子を提供する工程であって、ここでこれらの複数の多孔質マイクロ粒子の各々(任意にここで各々は、マイクロ粒子に会合された複数のナノ粒子を含む)工程;複数の多孔質マイクロ粒子を、第一型の炭素-ベースのナノ構造体及び少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体を含有する炭素-ベースのナノ構造体の混合物へ暴露する工程であって、ここで第一型の炭素-ベースのナノ構造体が、少なくとも第二型の炭素-ベースのナノ構造体よりもより大きい程度まで、多孔質マイクロ粒子に引き付けられるか及び/又はこれと会合される工程;並びに、多孔質マイクロ粒子を少なくとも部分的に分離し、これにより炭素-ベースのナノ構造体の混合物、第一型の炭素-ベースのナノ構造体において濃厚化された炭素-ベースのナノ構造体のセットから分離する工程:を含む。
一部の実施態様において、本明細書記載の方法、システム、及び製品は、十分な量で、第一型の炭素-ベースのナノ構造体を、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体から部分的に分離するために使用することができる。場合によっては、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体から少なくとも部分的に分離された第一型の炭素-ベースのナノ構造体の量は、約1mgよりも大きい又は約1mg、約5mgよりも大きい又は約5mg、約10mgよりも大きい又は約10mg、約20mgよりも大きい又は約20mg、約30mgよりも大きい又は約30mg、約40mgよりも大きい又は約40mg、約50mgよりも大きい又は約50mg、約60mgよりも大きい又は約60mg、約70mgよりも大きい又は約70mg、約80mgよりも大きい又は約80mg、約90mgよりも大きい又は約90mg、約100mgよりも大きい又は約100mg、約120mgよりも大きい又は約120mg、約150mgよりも大きい又は約150mg、約200mgよりも大きい又は約200mg、約300mgよりも大きい又は約300mg、約400mgよりも大きい又は約400mg、約500mgよりも大きい又は約500mgか、又はそれらよりも大きい。
当業者は、複数のマイクロ粒子を、複数の炭素-ベースのナノ構造体に暴露する好適な方法を、承知しているであろう。例えば一部の実施態様において、複数のマイクロ粒子を含有する溶液が、炭素-ベースのナノ構造体の混合物を含有する溶液に曝露される。場合によっては、マイクロ粒子の炭素-ベースのナノ構造体の混合物への曝露時に、この混合物を含有する溶液を、激しく掻き混ぜる(例えば、攪拌、振盪、遠心分離、音波処理)ことができる。一部の実施態様において、マイクロ粒子を炭素-ベースのナノ構造体の混合物へ曝露する前に、これらの炭素-ベースのナノ構造体を、(例えば、攪拌、振盪、音波処理による、界面活性剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム)の添加によるなど)、溶液中に十分に分散させることができる。
一部の実施態様において、これらの炭素-ベースのナノ構造体は、界面活性剤と会合されることができる。一部の実施態様において、炭素-ベースのナノ構造体を分散するために、少なくとも1種の界面活性剤が使用される。一部の実施態様において、この界面活性剤は、マイクロ粒子との相互作用について説明されたように、炭素-ベースのナノ構造体と相互作用することができる。一部の実施態様において、界面活性剤と炭素-ベースのナノ構造体の間の相互作用は、第一型の炭素-ベースのナノ構造体が、第二型の炭素-ベースのナノ構造体から分離するのを助けることができる。界面活性剤の非限定的例としては、イオン性界面活性剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ミリスチル(myreth)硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム)、両性イオン性界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤(例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、及びセトステアルアルコール、トリトンX-100、ソルビタンアルキルエステル、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのブロック共重合体、ノノキシノール-9)が挙げられる。
当業者は、炭素-ベースのナノ構造体のマイクロ粒子への曝露に関する好適な条件を選択することができるであろう。一部の実施態様において、これらの条件は、第一型の炭素-ベースのナノ構造体の、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体からの最適化された分離を提供するように、変動することができる。変動することができるパラメータの非限定的例としては、マイクロ粒子に対する炭素-ベースのナノ構造体の濃度、炭素-ベースのナノ構造体のマイクロ粒子への曝露時間の長さ、激しい掻き混ぜなどが挙げられる。特定の条件のセットを用い単離された炭素-ベースのナノ構造体の組成は、当該技術分野において公知の技術を用い、分析されることができる。例えば、これらのマイクロ粒子の一部は、異なる時点で溶液から除去することができ、並びにマイクロ粒子に会合された炭素-ベースのナノ構造体は、単離された炭素-ベースのナノ構造体の組成を決定するために、例えば吸光分光技術を用い、分析することができる。
炭素-ベースのナノ構造体の混合物は、任意の好適な期間、マイクロ粒子へ曝露されることができる。一部の実施態様において、炭素-ベースのナノ構造体の混合物がマイクロ粒子に曝露されている時間の長さは、炭素-ベースのナノ構造体を分離するために使用される特性などの、様々な要因により左右される。一部の実施態様において、マイクロ粒子が炭素-ベースのナノ構造体に曝露されている時間の長さは、第一型の炭素-ベースのナノ構造体の単離を最適化するように調節されることができる。一部の実施態様において、炭素-ベースのナノ構造体は、約36時間未満又はこれと等しい、約30時間未満又はこれと等しい、約24時間未満又はこれと等しい、約18時間未満又はこれと等しい、約12時間未満又はこれと等しい、約6時間未満又はこれと等しい、約3時間未満又はこれと等しい、約2時間未満又はこれと等しい、約1時間未満又はこれと等しい、若しくは約30分未満又はこれと等しい時間、マイクロ粒子に曝されることができる。一部の例において、炭素-ベースのナノ構造体は、少なくとも10分間、少なくとも30分間、少なくとも1時間、少なくとも3時間、少なくとも6時間、少なくとも12時間、少なくとも18時間、少なくとも24時間、少なくとも30時間、マイクロ粒子に曝露されることができる。一例において、カイラリティを基にした分離は、比較的短い曝露時間(例えば、約3時間未満又はこれと等しい)を利用することができる。
炭素-ベースのナノ構造体の混合物は、マイクロ粒子の任意の好適な濃度に暴露することができる。一部の実施態様において、炭素-ベースのナノ構造体に対するマイクロ粒子の濃度は、第一型の炭素-ベースのナノ構造体の単離を最適化するように調節することができる。一部の実施態様において、炭素-ベースのナノ構造体を含有する溶液に対するマイクロ粒子のコロイド状懸濁液の容積比は、少なくとも約1、少なくとも約2、少なくとも約4、少なくとも約6、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約15、少なくとも約20、又は少なくとも約30であることができる。いくつかの実施態様において、炭素-ベースのナノ構造体を含有する溶液に対するマイクロ粒子のコロイド状懸濁液の容積比は、約1〜約30、約1〜約20、約1〜約15、約1〜約10、約2〜約10、約4〜約10、又は約6〜約10であることができる。このコロイド状懸濁液中のマイクロ粒子の濃度は、沈降後の懸濁液中のマイクロ粒子の容積分率を測定することにより、決定することができる。一部の実施態様において、この懸濁液中のマイクロ粒子の割合は、約75%であり、且つ炭素-ベースのナノ構造体を含有する溶液中の炭素-ベースのナノ構造体の濃度は、約1mg/mlである。一部の実施態様において、懸濁液中のマイクロ粒子の割合は、少なくとも約65%、少なくとも約68%、少なくとも約70%、少なくとも約72%、少なくとも約75%、少なくとも約78%、少なくとも約80%、少なくとも約82%、又は少なくとも約85%である。一部の実施態様において、懸濁液中のマイクロ粒子の割合は、約65%〜約85%、約70%〜約85%、約75%〜約85%、約75%〜約80%、約70%〜約75%である。一部の実施態様において、炭素-ベースのナノ構造体を含有する溶液中の炭素-ベースのナノ構造体の濃度は、少なくとも約0.25mg/ml、少なくとも約0.5mg/ml、少なくとも約0.75mg/ml、少なくとも約1mg/ml、少なくとも約1.25mg/ml、少なくとも約1.5mg/ml、少なくとも約1.75mg/ml、少なくとも約2mg/mlである。一部の実施態様において、炭素-ベースのナノ構造体を含有する溶液中の炭素-ベースのナノ構造体の濃度は、約0.25mg/ml〜約2mg/mL、約0.5mg/ml〜約2mg/mL、約0.75mg/ml〜約2mg/mL、約1mg/ml〜約2mg/mL、又は約0.25mg/ml〜約1mg/mLである。当業者は、多孔質マイクロ粒子の炭素-ベースのナノ構造体の混合物への曝露後に、多孔質マイクロ粒子を少なくとも部分的に分離及び/又は収集するのに適した方法及び技術を承知しているであろう。例えば、多孔質マイクロ粒子が磁性である実施態様において、技術及び方法は、磁気単離、高勾配磁気分離(HGMS)、及び磁気濾過を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
磁気単離技術及び方法は、当業者に公知であり、且つ一般に、多孔質マイクロ粒子(例えば、炭素-ベースのナノ構造体に会合された)を磁界に配置すること、及び「負荷(load)」又は結合された炭素-ベースのナノ構造体で磁性マイクロ粒子を抽出することに関与している。あるいは、磁界を使用し、この磁性成分を単離し、その後非磁性物質を、例えばデカンテーションにより、除去することができる。より詳細な説明については、実施例の項を参照されたい。
HGMS技術及び/又は方法は、当業者には公知であり、且つ一般に大きい磁気勾配を与えることができる高表面積物質の使用に関与している。一部の実施態様において、磁性があり且つ選択的に結合されたマイクロ粒子(例えば、炭素-ベースのナノ構造体に会合された)を含有する不均一な物質は、高磁気勾配内に配置され、且つ単離される。一般に非磁性の、従って結合されていない物質は、その後除去され、且つ次に磁界からそれを簡単に除去することにより、単離された物質が、回収される。
磁気濾過技術及び/又は方法は、当業者には公知であり、且つ一般に磁性粒子に結合され、その後その流量又は方向を再度指示する、不均一液相混合物中の特異的物質に関与している。そのようなプロセスの例は、実施例の項に説明されている。そのような技術は、磁性マイクロ粒子及び任意の結合された物質(例えば、炭素-ベースのナノ構造体)が、電子型又はカイラリティが異なるSWNTを含む、他の金属不純物又は炭素不純物であり得る不純物に対し流れを方向づけることにより、単離されることを可能にする。
一部の実施態様において、これらのマイクロ粒子の収集は、磁性マイクロ粒子(例えば、炭素-ベースのナノ構造体により会合された)を単離及び収集するために、試料液体中に、(取り外し可能な)保護ジャケットにより任意に保護された、磁気源磁石(source magnet)を直接配置することにより実行されてよい。これは、静止しているか又は流れている液体試料中で達成され得る。バッチ収集の場合、磁性マイクロ粒子は、収集され、且つ上清又は非吸着物質がデカントされる際に保留されるか、そうでなければ抽出されてよい。あるいは、この抽出は、付着された磁性マイクロ粒子を伴う磁石を除去することにより達成されてよい。結合された搭載物(payload)を伴う磁石を任意に反復して除去した後、この磁石は、ジャケットから除去され、且つ磁性マイクロ粒子は単離されることができる。
複数の炭素-ベースのナノ構造体と会合しているマイクロ粒子の収集後、炭素-ベースのナノ構造体は、任意にマイクロ粒子から単離及び/又は分離されることができる。当業者は、炭素-ベースのナノ構造体をマイクロ粒子から分離する方法及び技術を承知しているであろう。例えば、単離されたマイクロ粒子は、結合の切断及び/又は炭素-ベースのナノ構造体のマイクロ粒子からの解離を補助する試薬に曝露されることができる。一部の実施態様において、この試薬は、界面活性剤である。
一部の実施態様において、本発明の方法は、少なくとも1回の洗浄工程を含む。当業者は、洗浄工程を実行する方法及び/又は技術を承知しているであろう。
本明細書に説明された多くの方法及びシステムは、超遠心分離を使用しないが、一部の実施態様において、方法及び/又はシステムは、超遠心分離を使用することができる。例えば、実施例4を参照されたい。
本明細書において使用される用語「炭素-ベースのナノ構造体」とは、約1ミクロン未満の少なくとも1つの横断面寸法の、芳香環の縮合されたネットワークを有し、且つ質量で少なくとも約30%の炭素を含む、製品をいう。一部の実施態様において、これらの炭素-ベースのナノ構造体は、質量で少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又はそれ以上の炭素を含むことができる。用語「縮合されたネットワーク」は、例えば、2個のフェニル環が単結合により結合され且つ縮合されていないビフェニル基は、含まない。炭素-ベースのナノ構造体の例は、カーボンナノチューブ(例えば、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブなど)、カーボンナノワイヤ、カーボンナノファイバー、カーボンナノシェル、グラフェン、フラーレンなどを含む。
一部の実施態様において、炭素-ベースのナノ構造体は、約500nm未満、約250nm未満、約100nm未満、約75nm未満、約50nm未満、約25nm未満、約10nm未満、又は場合によっては約1nm未満の少なくとも1つの横断面寸法を有することができる。本明細書記載の炭素-ベースのナノ構造体は、場合によっては、約1ミクロン未満、約500nm未満、約250nm未満、約100nm未満、約75nm未満、約50nm未満、約25nm未満、約10nm未満、又は場合によっては約1nm未満の最大横断面寸法を有することができる。一部の場合において、本明細書記載の炭素-ベースのナノ構造体は、約1ミクロン未満、約500nm未満、約250nm未満、約100nm未満、約75nm未満、約50nm未満、約25nm未満、約10nm未満、又は場合によっては約1nm未満の2つの直交する最大横断面寸法を有することができる。本明細書において使用される構造体(例えば、炭素-ベースのナノ構造体、活性成長構造体など)の「最大横断面寸法」とは、測定される構造体の2つの相対する境界の間の最大距離をいう。複数の構造体の「平均最大横断面寸法」とは、数平均をいう。
一部の実施態様において、本明細書記載の炭素-ベースのナノ構造体は、カーボンナノチューブを含むことができる。本明細書において使用される用語「カーボンナノチューブ」は、当該技術分野におけるその通常の意味を与えられ、且つ主に炭素原子を含む主に6員環(例えば、6員芳香環)の縮合されたネットワークを含む、実質的に円筒状の分子又はナノ構造体をいう。場合によっては、カーボンナノチューブは、継ぎ目のない円筒状の構造体へと形成されたグラファイトシートに類似することができる。カーボンナノチューブはまた、6員環以外の環状又は格子状構造体も含むことができることは、理解されなければならない。典型的には、カーボンナノチューブの少なくとも一端は、キャップされ、すなわち曲線を描くか又は平面でない芳香族構造によりキャップされることができる。カーボンナノチューブは、ナノメーターの桁の直径、及びミリメーターの桁、若しくはミクロンの数十分の一の桁の長さを有することができ、結果的にアスペクト比は、100、1000、10,000、100,000、106、107、108、109よりも大きいか、又はそれ以上である。カーボンナノチューブの例は、単層カーボンナノチューブ(SWNT)、二層カーボンナノチューブ(DWNT)、多層カーボンナノチューブ(MWNT)(例えば、同軸カーボンナノチューブ)、それらの無機誘導体などを含む。一部の実施態様において、カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブである。場合によっては、カーボンナノチューブは、多層カーボンナノチューブ(例えば、二層カーボンナノチューブ)である。場合によっては、カーボンナノチューブは、約1ミクロン未満、約500nm未満、約250nm未満、約100nm未満、約50nm未満、約25nm未満、約10nm未満、又は場合によっては約1nm未満の直径を有することができる。
本明細書記載の組成物、方法、及び/又はシステムを使用し得られた単離された炭素-ベースのナノ構造体は、当業者に公知であるように、いくつもの用途における使用を認めることができる。非限定的例としては、電子工学、アンテナ、環境発電及びエネルギー貯蔵、化学的及び生物学的検知、バイオイメージング、及び/又は医学的処置が挙げられる。
下記実施例は、本発明の特定の実施態様を例証することを意図しているが、本発明の全ての範囲を例示するものではない。
(実施例)
炭素ナノ物質は、それらの並外れた特徴のために、電子工学、アンテナ、環境発電及びエネルギー貯蔵、化学的及び生物学的検知、バイオイメージング、及び医学的処置を含む用途のために、非常に求められている。これらの用途におけるそれらの性能は、それらの電子的、光学的及び物理的特徴に、大きく左右される。従って、均質な物質が単離され得る方法の開発は、研究の重要且つ魅力的領域である。
本実施例は、下記を含むが、これらに限定されるものではない、いくつかの性質を使用する、単層カーボンナノチューブの分離に対するアプローチを表している:
1) 炭素-ベースのナノ構造体の吸着媒としても働くマトリクス(例えば、マイクロ粒子)に包埋された、磁性ナノ粒子又はナノ粒子の収集物;
2) 1種の特定の炭素-ベースのナノ構造体(例えば、金属的、半導体的又は特定の(n,m)金属的若しくは半導体的SWNT)に対する高親和性を明らかにし得る、吸着媒。この親和性は、加えてそれらの光学的異性体へ広げることができる;
3) 前記ナノ粒子は、超常磁性ナノ粒子、強磁性ナノ粒子又はフェリ磁性ナノ粒子として、及び/又はコア-シェル構築体中に、存在することができる;
4) コア-シェル型磁性ナノ粒子の場合、コアは、磁性であることができ、且つシェルは、Au、SiOx、又は電子型によりSWNTの選択的結合を促進することができる他の物質を含む、いくつかの形状のひとつとして存在してよい;
5) ナノ粒子マトリクスを含む粒子は、多孔質であるか、又はそうでない場合は、1種の特定のSWNT型の表面への結合を促進する高表面積化学を示すことができる;
6) この化学は、とりわけ共有的(例えば、アリールジアゾニウム塩)又は非共有的のいずれかであることができ、且つ電子リッチな化学基、孤立電子対、又は優先吸着の機序を含むことができるが、これらに限定されるものではない;
7) SWNT種の不均一な混合物からの分離は、バッチ調製又は連続流動調製のいずれかにおいて達成され得る;
8) 前記吸着媒は、カーボンナノチューブをそれらの束ねられた凝集物から精製するために広範に使用される超遠心分離プロセスを排除することができる、特性を有することができる。超遠心分離は、個々に懸濁されたSWNTの束ねられた凝集物からの精製に関して必要とされる実践的レベルでは、経費がかかり且つ拡張が困難なプロセスである。前記吸着媒は、これらの種を溶液から選択的に取り出すために使用し、更なる加工処理及び再使用のために束を残すことができる;並びに
9) SWNT種を分離するために説明された前述のプロセスは、例えば、磁気単離、高勾配磁気分離(HGMS)及び/又は磁気濾過などの、本明細書に記載のスケーリング(scaling)技術に適合する。
本実施例は、SWNTの分離に焦点を当てているが、これは、限定を意味せず、且つ当業者は、これらの技術を他の型の炭素-ベースのナノ構造体に適用することができるであろうことは、理解されなければならない。
(磁性粒子:)
ナノメーター、マイクロメーター又は肉眼的レベルのいずれかにかかわらず、磁性粒子は、バイオイメージング、検知及び物質分離において使用することができる用途の広い物質である。個別の種の物質混合物及び不純物からの選択的分離に一般に適用され得るいくつかの磁性ナノ粒子システムが開発されている。これらの磁性粒子により、そのような精製及び分離は、磁界を使用し、簡単且つ容易に実行することができる。この方法は、同じく本明細書に例証されている他の化学と協力して使用される。
今日まで、個々に分散されたSWNT溶液の調製は、精製法として超遠心分離に大きく頼ってきた。しかし超遠心分離は、工業上の必要要件に合致するよう拡張することは、不可能ではなくとも、危険であり、経費がかかり、且つ困難である。ここで、本明細書に記載された方法は、この精製工程を回避することができ、且つそのような精製された個々に分散されたSWNT溶液を単離するための選択的吸着体である磁気ビーズに頼ることができる。
特定のSWNT種への共有結合の形成は、物質の分離において特に有用である強力なツールである。共有結合の強さは、強力な磁界及び大きいG力を含む、比較的強力な力が関与する分離プロセスにおいてであっても、それらを有用なものにしている。特にSWNTの状況において、選択的共有結合を確立するためのいくつかの方法が、本実施例において考察されている。これらは、ジアゾニウム化学及びクリック化学を含むが、これらに限定されるものではない。
共有結合形成を利用するそれらの化学に加え、非共有的力を、SWNTの分離を補助するために使用することができる。これらの結合は、共有的化学ベースの分離に適用可能な同じ大きい力には適合しないが、これらの力は、一般に「より穏やかな」分離プロセスに適用可能である。共有的化学と同様に、これらの分離プロセスもまた、磁力を含むことができるが、一般に比較的高い磁力又はG力とは適合できない。しかし、これらの化学はまた、選択的接着及び吸着を基にした分離を含む。
選択的結合が確立された後、一種又はいくつかの異なる技術及び/又は方法を使用し、磁気的に単離された物質を実現することができる。これらのプロセスは、磁気単離、高勾配磁気分離(HGMS)及び/又は磁気濾過を含むことができる。各方法は、磁性マイクロ粒子及びそれらの結合された物質、又は「搭載物」を移動させ且つ単離するために、磁界を適用することを含む。
(非限定的実施態様:)
I)磁性粒子形成:
磁性粒子はこれまでも、様々な物質分離スキームにおいてうまく利用されている。磁性粒子は、数ナノメーターから数百ミクロン及びそれ以上の範囲である直径を有することができる。一般に言われるように、70nm未満又はこれに等しい直径を有する、粒子クラスターを含む磁性ナノ粒子は、簡単な磁気分離を用い、永久的に捕獲することはできない。言い換えると、磁界は、そのサイズ限界以下では、ほとんどの磁石の能力を超える自由エネルギーを上回る必要がある。この事実は、式1により説明される磁力に関する式により例証される:
Figure 2015523299
(式中、Fmは、粒子に発揮される磁力であり、μ0は、自由空間の透過性であり、Vpは、粒子容積であり、Mpは、粒子の磁化であり、並びにHは、粒子の位置での磁場である。)。
本明細書において開発されたナノ粒子は一般に、50nmを超える平均直径を有するものであるが、これに限定されるものではない。この粒子は、金属的ナノ粒子-ポリマー錯体、ナノ粒子クラスター、大型金属的ナノ粒子、金属合金的磁性ナノ粒子、及びコア-シェルナノ粒子を含むが、これらに限定されるものではない。そのような磁性ナノ粒子クラスターの例は、図1において認めることができる。これらの磁性成分は、Fe3O4、Fe2O3、Fe、及び/又はCuを含むことができる。磁性コア-シェルナノ粒子の場合、コアは、Fe3O4、Fe2O3、Fe、Cuなどを含み、並びにシェルは、Au、Ag、SiOx、ポリマーコーティングなどを含むことができる。同様に、これらのコア-シェル粒子は、Fe3O4、Fe2O3、Fe、Cuなどを含むシェルにより被覆された、Au、Ag、SiOx、ポリマーコーティングなどで構成されたコアを含むことができる。そのような被覆された磁性ナノ粒子の例は、図2に認めることができる。ここで、Auコーティング(厚さ〜1.5nm)を伴う磁性コア(Fe3O4、d 〜7nm)を有する直径〜10nmのナノ粒子を、認めることができる。このAuコーティングは、そのようなナノ粒子溶液の赤色を説明している。
図1. a)平均直径〜10nmを有するFe3O4ナノ粒子は、ポリアクリル酸を使用し、クラスター化することができる;b)これらのクラスターは通常、直径≧70nmを有し、これは磁気分離が成功するためのほぼ下限である;c)そのような磁気分離は、迅速に、通常15分未満で起こり、並びに磁界中に磁性ナノ粒子/クラスター溶液を配置することにより達成され得る。
図2. a)コア/シェル磁性ナノ粒子の非限定的例は、Fe3O4コア及びAuシェルを有する粒子である;b)この図において、直径〜10nmを有するナノ粒子は、Auコーティング(厚さ〜1.5nm)を伴う磁性コア(Fe3O4、直径〜7nm)を有することを認めることができる;c)Auシェルは、そのようなナノ粒子溶液の赤色着色を説明している。これらのナノ粒子は、簡単に外部磁界を使用し、収集することができる。
そのような磁性粒子は、特定型のSWNTに選択的に結合するか又は結合された様々な成分を含む錯体構造の一部として形成されることができるか、又は様々な成分により更に官能基化されることができるかのいずれかである。これらの磁性成分は、これらの成分へ共有的に連結されることができるか、又はSWNTの望ましい選択的結合を提供するために成分若しくはフレームワークの上若しくはそれらの中に吸着されることができるかのいずれかである。多孔質ポリマーフレームワーク(例えばマイクロ粒子)に結合された磁性ナノ粒子の例は、図3に認めることができる。
図3. a)Fe3O4粒子は、多孔質ポリマーマトリクス上に沈着されている。この沈着は、そのようなマトリクスを磁性とし、その結果そのようなポリマーを、溶液又は混合物から単離するために使用することができる;b)TEM画像は、これらのナノ粒子が、ポリマー構造の全体の側壁上にうまく沈着されていること、並びにこれらは平均直径〜7−10nmを有すること(c)を明らかにしている。
II)超遠心分離をベースとしないSWNT精製:
よく分散された個々のSWNT及び小さい束ねられたSWNTの、大きい凝集物、束及び金属不純物又は他の不純物からの精製は、これまでは、速度が30,000rpmを超える超遠心分離に頼ってきた。このプロセスは、いくつかの欠点を有する。第一に、これらの速度の超遠心分離は、発生した極限の力のために潜在的に非常に危険である。更に、超遠心分離機は、非常に高価である。一台の超遠心分離機は、30,000ドルを超える費用がかかる。また最新の精製法で、各超遠心分離機は、およそ4時間の超遠心分離後に、〜250mlの精製された物質を生じるように制限されている。このことは、この方法に頼るいずれかのプロセスの拡張可能性を極度に制限する。従って、個々に分散されたSWNTをSWNTスラリー/混合物から精製する方法の発見は、工業的拡張可能性の観点から目標として非常に求められている。従って、超遠心分離を使用せずにそのような良好に分散された溶液を調製する方法が、ここで説明されている。
本実施例に説明された方法は、SWNTのための選択的吸着体として働く、磁性マイクロ粒子(例えばビーズ)を使用する。例証的ビーズは、図3に認められる。ここで、Fe3O4ナノ粒子は、セファクリルHR S-200フレームワークの表面上にグラフト化されている。得られた磁気ビーズは、フレームワークを伴う多孔質の構造を示し、それらのより大きく且つより非晶質の不純物に比べ、SWNT物質の選択的吸着/接着を明らかにしている。この選択性は、SWNTが不純物に比べ、磁気ビーズのフレームワークへのより高い結合エネルギーを有することの結果であると考えられる。また恐らく、より大きい不純物は、単純なサイズ排除原理のために、ビーズフレームワークの表面積の大部分からスクリーニングされることであろう。この選択性は究極的に、超遠心分離の使用を避ける比較的単純且つ容易で且つ拡張可能なプロセスにおいて、SWNT溶液を精製する経路を提供する。例証的方法を明らかにしている全般的概略は、図4aに示されている。ここでドデシル硫酸ナトリウム(SDS)は、固形SWNT試料と混合され、引き続き音波処理される。得られるSDS-SWNTスラリーは次に、形成されたままの磁気ビーズと混合され、且つこの溶液は、完全に混合されることができる。十分な混合後、この試料は、任意の吸着された物質に沿って、磁気ビーズを磁気的に単離するために使用される磁界内に配置される。上清物質(例えば図3参照)は、デカントし、且つビーズは、ナノピュアH2O中の1〜2wt%SDSにより洗浄され、再度磁気的に単離される。この洗浄工程の後、吸着された物質の溶離が、「脱着剤(de-sorbant)」の添加により行われる。ここでこの溶離は、ナノピュアH2O中の5wt%SDS又は2wt%コール酸ナトリウム(SC)を用いて達成される。十分な混合後、ビーズは再度、磁気的に単離され、且つ溶離された物質は抽出される。
溶離された物質のそのような磁気単離及び抽出は、図4bにおいて認めることができる。この図において、音波処理されたままのSDS-SWNT物質及び1000rpm、4℃で1時間の遠心分離に供されたSDS-SWNTの両方が、精製された。この精製は最終的に、図4cに示されたスペクトルを生じた。このスペクトルから、精製されたSDS-SWNT物質は、このプロセスを用いて単離することができることは明らかである。
図4. a)選択的吸着体磁気ビーズを使用する精製されたSWNT溶液の抽出の全般的プロセスが、概略されている;b)そのようなプロセスが続いた後、個別の良く分散されたSWNTの精製された試料を単離することができる;c)光吸収分光法を利用し、得られたそのような良く分散された個々のSWNT試料の精製を明らかにすることができる。
III)共有的化学の例(ジアゾニウム、クリック化学など):
共有的化学は、電子型によるような、SWNTを分離するための有用な経路を提示することができる。概して、炭素-ベースのナノ物質の電子構造は、該物質の寸法、及び炭素原子の結合性によって左右される。ジアゾニウム塩に関与する化学を含むが、これらに限定されるものではないいくつかの化学は、その反応の速度論が、炭質物質の電子構造により高度に左右されるような様式で、反応する。従ってそのような化学は、電子型によりSWNTを分離するための有用な経路を提供する。これまで、そのような化学は、金属的種及び半導体的種が濃厚化されているナノチューブ溶液を作製するために、自由溶液電気泳動及び密度勾配超遠心分離と結びつけて利用されてきた。ここでは、そのような化学は、電子型によるSWNTの大規模分離を可能にするために、特異的に操作された、電磁的に影響を受けやすいナノ粒子と結びつけて、利用される。
第一のアプローチにおいて、ナノ粒子は、電子的選択及びSWNTとの不可逆的反応が可能である官能基を有するようにデザインすることができる。そのような官能基は、ジアゾニウム塩を含むが、これに限定されるものではない。利用されたナノ粒子は電磁界に反応するので、このアプローチは、電子型による、SWNTの直接の(及び任意に即時の)反応及び分離を可能にする。
第二のアプローチにおいては、ジアゾニウムイオンなどの、電子的に選択された基に加え、電磁的に影響を受けやすいナノ粒子との共有結合が可能である第二の部分を有する二官能性分子を利用することが、可能である。そのような技術は、二つの反応工程を必要とするが、最初の電子的に選択性の反応の間に、より化学量論的に正確であることができる。選択的に反応されたSWNTが電磁的に影響を受けやすいナノ粒子に係留されている第二の反応工程に関して、カップリング反応は、高度の選択性及び高度の変換の両方を伴い進行することができる。銅-触媒されたアジド−アルキンカップリングを含むが、これらに限定されるものではないクリック化学は、そのような特徴を明らかにし、その結果この工程において利用することができる。そのようなカップリング化学を、適切な電子的選択反応と組み合わせることにより、電子型によりSWNTを拡張可能なよう分離することができる。アプローチ2を使用する、磁気的に影響の受けやすい粒子がSWNTへ付着する能力は、図5に示されている。
図5. SWNTの磁気分離に対する2つの実験的経路の描写。アプローチ1(上側)において、酸化鉄クラスターは、ジアゾニウム塩などの、電子的選択部位により、直接修飾されることができる。第二のアプローチ(下側)は、最初の選択反応のために、小型の二官能性分子を利用し、引き続きSWNT-ナノ粒子カップリング反応が続く。
図6. TEMにより証明される、Fe3O4ナノ粒子を、カーボンナノチューブ上にクリックする能力(上側)、並びにナノチューブの分散された溶液を操作する能力(下側)の実証。
IV)非共有的化学の例(セファクリル、アミノ化された表面などを含む接着):
SWNTを選択的に結合するために、非共有的化学も、使用することができる。これらの化学は、選択的接着及び吸着を含む。SWNTの非共有的結合は、より低い結合エネルギーを暗示し、従ってより低い力をベースとした分離プロセスを必要とするであろう。これらのプロセスそれら自身は、磁界など、共有的に結合された物質の場合に使用されるものに類似してもよいが、概してこれらの力は、その結合を維持するためにより低くてよい。より低い結合エネルギーは、特に結合された物質の容易な除去を考慮する場合に、有利であることができる。これは、特定の炭素種の選択的結合が、関心対象の物質の選択的結合を含むようないくつかの場合において重要である。図7は、簡単な永久棒磁石により達成され得る磁界を使用するそのような分離を明らかにしている。この磁気分離物質は、カーボンナノチューブの半導体的種に選択的に結合し、且つその後磁石からの磁界の適用により、混合物から除去することができる(図7a)。この磁性ナノチューブは次に、抽出され、且つ磁気分離物質に結合されている半導体的ナノチューブは、溶液中の懸濁液を維持する液相分離法の使用により、除去することができる(図7b)。例証的実験において、この分離の証明として、吸光度スペクトルが分離された物質から入手され、且つこのスペクトルは、純粋な半導体的種又は純粋な金属的種のいずれかを明確に示している(図7c)。興味深いことに、図7のように、超遠心分離されたSDS-SWNT試料を使用し明らかにされたそのような分離に加え、この分離はまた、遠心分離が実行されないSDS-SWNT試料を用いて明らかにされる(図8)。この場合、SWNT試料は、電子型により、同時に精製され且つ分離される。最終的には、両方の分離法は、高度に拡張可能であり;そのような高スループット分離スキームのために実行することができる磁気分離スキームは、本開示の以下の項目において考察される。一般に、関心対象のSWNTの除去は、結合された錯体を磁気的に単離し、且つこれを炭素物質と磁性錯体の間の会合を破壊する溶液(先に説明されたような)へ浸漬することにより、これらの物質を除去することができる単純な液相技術に加え、更にこの会合を機械的に破壊するためにより高い力技術を適応することを含むが、これらに限定されるものではない。
図7. (a)2個の棒磁石の磁界内における磁気分離物質の反応を示す写真であり、これはその後、金属的カーボンナノチューブ(m-SWNT)の、半導体的カーボンナノチューブ(s-SWNT)からの簡単な分離を可能にする;(b)大量の分離されたカーボンナノチューブを示す写真;(c)出発混合物質(SWNTストック液、i)、並びに分離された半導体的カーボンナノチューブ(s-SWNT、ii)及び金属的カーボンナノチューブ(m-SWNT、iii)の吸収スペクトル。
実際の分離物質は、関心対象の炭素物質に可逆的に結合することができる分子又はポリマーへ結合された磁性粒子で構成される。この結合は、競合的結合機序を可能にする物質を使用する能力を含み、ここで特定の炭素物質は、磁性粒子と、他の炭素物質よりもより強力な相互作用を有する。例えば、ナノチューブの一種の他の種に勝る異なる相互作用強度を有する能力は、問題の不均一な混合物中に存在する。この様式において、単独の磁気分離物質を使用し、炭素-ベースのナノ物質の個別の種及び/又は形状を分離することは可能である。この機序は、該混合物からの最強の相互作用物質の枯渇、及びその抽出、その後二番目に最強の相互作用する物質の枯渇などにより働くことができる。しかし他のスキームもまた、半導体的ナノチューブから金属的ナノチューブを分離する場合のように、関心対象の物質が結合しないか、又はその物質の基は結合するが別の基は結合しない場合に、可能である。
図8. 懸濁されたままの完全に遠心分離されないSDS-SWNTは、そのような吸着体と共に直接使用し、協力されたプロセスにおいて電子型に従い精製され及び分離された両方のSWNT試料を作製することができる。更にこのプロセスは、複雑な手順が関与せず;そのような電子的に分離された試料をバルク量で作製するために必要とされる全ての手順は、SWNT懸濁液、本発明者らの磁気ビーズとの混合、デカンテーション、脱着、及び最終のデカンテーションである。
選択的吸着/接着プロセスのために使用される物質それら自身としては、N,N’-メチレンビスアクリルアミドにより架橋されたアリルデキストランの形、及び磁性粒子と連結された他のアミン化された化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、その結果これらの物質はここでは、磁性粒子を伴う炭素結合成分のハイブリッド物質である。そのような物質の例としては、セファクリル200-HRなどのポリマーに結合されたマグネタイトナノ粒子が挙げられる。
V)磁気分離/単離及びスケーリング:
選択的結合/接着(binding/bonding)が達成された後、磁気分離/単離が、1以上の磁気分離工程を用いて遂行され得る。これらは、磁気単離、高勾配磁気分離(HGMS)、及び/又は磁性濾過を含むが、これらに限定されるものではない。磁気単離は、バッチ又は試料の磁界内の配置、及び「負荷」又は結合された炭素成分を伴う磁性粒子の抽出に関与しているが、これらにより限定されるものではない。あるいは、磁界は、この磁性成分を単離するために使用することができ、且つその後非磁性物質は、デカンテーションにより、除去され得る。そのような磁気単離の例は、図4、図6及び図7に示されている。HGMSは、大きい磁気勾配を提供することができる高表面積物質の使用に関与することができ;磁性の選択的に結合された粒子を含有する不均一な物質はその後、高磁気勾配内に配置され、且つ単離される。この状況において、非磁性の、従って未結合の物質はその後除去され、且つ単離された物質は次に、これを磁界から簡単に除去することにより回収することができる。磁気濾過は、磁性粒子に結合された不均一な液相混合物中に、特定の炭素物質を含有し、且つその後その流量又は方向を再度指示することができる。そのようなプロセスの例は、図9及び図10に認めることができる。図9において、SWNTスラリー/混合物は、磁気ビーズと一緒にされ、且つ「Y字」に形作られたチャンバーを通って流される。これは、磁気ビーズ及び任意の結合された物質が、電子型又はカイラリティが異なるSWNTを含む、他の金属不純物又は炭素不純物であり得る不純物に対し、それらの流れを方向づけることにより、単離されることを可能にする。同様に、図10は、磁気ビーズ及び懸濁されたSWNTが、対向する流れにより混合される装置を明らかにしている。図9におけるように、磁界は、その「搭載物」を伴う磁気ビーズの流れを方向づけるために利用され、その結果それは単離され且つ抽出される。
最後に、磁気分離は、その搭載物を伴う磁性物質を単離し且つ収集するために、試料液体中に、恐らくいくつかの除去可能な保護ジャケットにより保護された、給源の磁石を直接配置することにより、達成することができる。これは、停止又は流動している液体試料中のいずれかで達成され得る。バッチ分離の場合、磁性物質は、収集され且つ保持される一方で、上清又は非吸着物質は、デカントされるか、そうでなければ抽出されることができる。あるいは、この抽出は、付着された搭載物質を伴う磁石を除去することにより達成されることができる。恐らく繰り返して結合された搭載物を伴う磁石を除去した後、この磁石は、ジャケットから取り除かれ、且つ搭載物質は、容器又は別の溶媒が望ましい場合にはそこへ送られる。多くの場合において、この溶媒は最初に洗浄され、引き続きその条件が搭載物質の脱着に適している環境へ、磁性除去及び沈着が繰り返されるであろう。
図9は、SWNTスラリー/混合物が、磁気ビーズと一緒にされ、Y字型の分離装置を通って流されることを示している。これは、磁気ビーズ及び任意の「搭載」物質が、他の金属不純物又は炭素不純物に対しそれらの流れを方向づけることにより、単離されることを可能にする。
図10は、磁気ビーズ及び懸濁されたSWNTが、対向する流れにより混合されている装置の図を示している。ここで、磁界は、その結合された「搭載物」を伴う磁気ビーズの流れを方向づけるために利用され、その結果これは単離され得る。
図11は、プラスチックのケース内に入れられたかあるいはケーシングされている磁性「ワンド」が、流動しているか又は静止しているかのいずれかで、磁気ビーズを含む液体中に直接配置され、且つ磁気単離/採集(gathering)のために使用されるスキームを示している。
図14及び図15は、精製されたナノチューブ97mgが、本明細書に記載の方法及びシステムを用いて単離された場合の、単離されたカーボンナノチューブのデータ及び図面を示している。
Figure 2015523299
(実施例2)
本実施例は、磁気ビーズ合成の非限定的実施態様を説明している。この合成は、大規模化することができる。図3bを参照されたい。
手順:
1. セファクリルは一般に、エタノール(EtOH)中に提供される。ナノピュア水(NP H2O)による完全な洗浄は、4倍過剰量をカラム内のセファクリル懸濁液100mlを通って流した。
2. セファクリルを完全に洗浄した後、少なくとも2個の首を持つ500ml丸底フラスコ中に配置し、FeCl3・6(H2O)、FeCl2・4(H2O)、NP H2O及び攪拌棒を添加した。
3. 栓及び還流冷却器を備え、またゴム栓も装着した容器(content)を密閉し、且つN2を密閉容器へ〜15分間から30分間ポンプにより送り、その結果激しい攪拌下で全ての空気がN2により置き換えた。
4. N2入口及び出口を取り外し、室温から80℃まで〜15分間かけて加熱し、その後還流下、80℃で〜15分間かけて平衡とした。
5. NH4OH溶液を、シリンジを用い迅速に注入し、且つその間セファクリル溶液を、激しく攪拌した(溶液は直ちに逆戻りさせなければならない)。
6. 〜30分間(少なくとも)反応させ、その後室温まで冷却した。
7. 工程(1)のようにカラムへ充填された物質を通ってNP H2Oを通過させるか、又は混合及び磁気分離を繰り返すかのいずれかにより、NP H2Oにより溶液を完全に洗浄した。
(実施例3)
この実施例は、炭素-ベースのナノ構造体の混合物の非超遠心分離ベースの精製の非限定的実施態様を説明している。図12を参照されたい。
Figure 2015523299
手順:
1. 超音波処理を使用し、NP H2Oを溶媒とする1wt% SDS中に懸濁された1mg/ml SWNTを使用し、単層カーボンナノチューブが懸濁されたドデシル硫酸ナトリウムのストック液(SDS-SWNT)を作製した(良好な分散を確実にするために、UV-VISでチェックした)。
2.磁気ビーズを、NP H2Oを溶媒とする2wt% SDSの過剰な4倍容量(vol)で洗浄した。
3. バイアル中に1:1容量の磁気ビーズ:SDS-SWNTを配置し、〜12から24時間完全に混合し、適切な平衡を確実にした。
4. バイアルをネオジム磁石(Brmax=0.5テスラ)の隣に配置し、磁気ビーズを、容器の片側上に単離させた。
5. 「上清」物質をピペット除去/デカントし、「上清」として貯蔵した(この物質は一般に、m-SWNTのある程度の濃厚化を示したが、ほとんどは夾雑物及び束を含む)。
6. 2wt%SDSの1等価量(容積)を添加し、〜15分間完全に混合し、磁気単離及びデカンテーションを繰り返し、このデカント物を「洗浄物」として貯蔵した。
7. 5wt%SDSの1等価量(容積)を添加し、〜1時間から24時間完全に混合した。
8. 磁気単離及びデカンテーションを繰り返し、デカント物を「溶離液」として貯蔵した。
9. 第二の溶離液のために、工程(7)及び工程(8)を繰り返し、全てのSWNTがビーズから除去されたことを確実にした。
10. ビーズを、4等価量(容積)NP H2O及びNP H2O中の2wt%SDSにより完全に洗浄し、反復利用のために貯蔵した。
(実施例4)
この実施例は、超遠心分離を利用する、炭素-ベースのナノ構造体の混合物(m-SWNT/s-SWNT)の精製の非限定的実施態様を説明している。
手順:
Figure 2015523299
1. NP H2Oを溶媒とする1wt% SDS中に懸濁された1mg/ml SWNTを使用し、SDS-SWNTのストック液を作製した(超音波処理、それに続く30,000rpmで〜4時間の超遠心分離)。
2. 磁気ビーズを、NP H2Oを溶媒とする2wt% SDSの過剰な4倍容量で洗浄した。
3. バイアル中に1:1容量の磁気ビーズ:SDS-SWNTを配置し、15〜30分間完全に混合した。
4. 混合物をネオジム磁石の隣に配置し、磁気的に単離させ(〜5から10分間)、引き続き「上清」物質をピペット除去/デカントした(上清は、m-SWNTが濃厚化された)。
5. NP H2O中の2wt%SDSの1等価量(容積)を添加し、完全に混合し(〜5から15分間)、引き続き磁気単離及び上清「洗浄」溶液のデカンテーションを行った。
6. NP H2O中の5wt%SDSの1等価量(容積)を添加し、完全に混合し(〜5から15分間)、引き続き磁気単離及び上清「溶離」溶液のデカンテーションを行った(溶離液はs-SWNTを含んだ)。
(実施例5)
この実施例は、「磁性ワンド」を利用する、炭素-ベースのナノ構造体の混合物の精製の非限定的実施態様を説明している。図13を参照されたい。
Figure 2015523299
手順:
1. 磁気ビーズを調製し、洗浄した。
2. 磁気ビーズを望ましい溶媒又は混合物中に配置し、完全に混合した。
3. プラスチックバッグなどの、保護的コーティング中にネオジム磁石(磁石又は「ワンド」の集合)を配置し、次に「ワンド」を磁気ビーズを含有する溶液中に直接配置し、固化(set)させた。
4. 磁気ビーズを、「ワンド」に被覆させ、次に磁性物質コーティングを伴う「ワンド」を取り出し、新たな望ましい溶媒溶液中に配置した。
5. 磁石を保護的コーティングから除去し、磁気ビーズ(又は吸着された「搭載物」を伴うビーズ)をすすいだ(単純な含浸/旋回によるか、又は噴射ボトルによるかのいずれか)。
6. 当初添加された磁気ビーズの全量が移されるのにかかるのと同じ回数、このプロセスを反復した。
(実施例6)
この実施例は、超遠心分離を利用する、炭素-ベースのナノ構造体の混合物(m-SWNT/s-SWNT)の精製の非限定的実施態様を説明している。図15を参照されたい。
Figure 2015523299
手順:
1. NP H2Oを溶媒とする1wt% SDS中に懸濁された1mg/ml SWNTを使用し、SDS-SWNTのストック液を作製した(超音波処理を使用し、SDS-SWNTが良好に分散されたことを確実するために、UV-VISでチェックした)。
2. 磁気ビーズを、NP H2Oを溶媒とする2wt% SDSの過剰な4倍容量で洗浄した。
3. バイアル中に1:1容量の磁気ビーズ:SDS-SWNTを配置し、〜12から24時間完全に混合し、適切な平衡を確実にした(一晩)。
4. 磁性「ワンド」分離手順(先の実施例5)を使用し、洗浄工程のために、SWNT「搭載物」を伴う磁気ビーズを、NP H2O中の2wt%SDSへ移し、残留物質/「上清」としてのデカント液を確保した。
5. 完全に洗浄/混合した後、磁性「ワンド」分離(工程4のように)を繰り返し、脱着のために、吸着されたSWNTを伴う磁気ビーズを、NP H2O中の5wt%SDS内に配置し;再度、残留物質/「洗浄液」としてのデカント液を確保した。
6. 5wt%SDS/NP H2O中でSWNT-磁気ビーズ混合物を完全に脱着/混合した(〜15から30分間)。
7. 磁性「ワンド」分離を繰り返し、磁気ビーズを除去し(第二の脱着工程が望ましい場合には、5wt%SDS/NP H2Oの第二容積中に配置する)、且つ残留物質/「脱着された物質」としてのデカント液を確保した。
8. ビーズを4等価量(容積)のNP H2O及びNP H2O中の2wt%SDSにより完全に洗浄し、反復利用のために貯蔵した。
(実施例7)
本実施例は、巧く合成され、且つ調製されたままの、遠心分離されず且つ精製されないストック液からの半導体的及び金属的単層カーボンナノチューブ(s-SWNT及びm-SWNT)の単純且つ容易に拡張可能な分離に適用された、超常磁性マグネタイトナノ粒子で修飾されたポリマーで構成されたハイブリッド物質を説明している。
アミドを露出している高表面積磁気ビーズの新規組成物は、完全に遠心分離されない生成されたままのナノチューブストック液からの金属的及び半導体的単層カーボンナノチューブの調製規模の分離に使用された。このカーボンナノチューブの精製は、拡張可能な加工処理に対する大きな技術障壁を示している。磁気吸着性ビーズは、多孔質アミンを含有する網状ポリマーの表面上に形成された超常磁性マグネタイトナノ粒子を利用した。この構築体は、未精製の半導体的単層カーボンナノチューブを選択的に吸着し、引き続き外部磁界を使用し除去することができることが示された。更に吸着された単層カーボンナノチューブ(SWNT)は、この構築体から容易に脱着された。従って、この磁気脱着性ビーズは、音波処理されたままの単層カーボンナノチューブストック液と共に直接利用され、半導体的SWNT種に加え金属的SWNT種の分離を定量的規模で促進した。同じく、単独カイラリティ(6,5)の半導体的SWNTは、純度92%で、未精製のストック液から直接単離された。熱重量分析(TGA)は、s-SWNT及びm-SWNTの場合、各々、SWNT収量1.7%及び2.0%を示した。これらの結果は、電子的特性を基にしたカーボンナノチューブを分離するための工業的に互換性のある方法の可能性を明らかにした。
この実施例において、SWNTは、極めて高いアスペクト比、大きい表面積及びナノメータサイズの直径により特徴付けられた、単独層(single-layer)の黒鉛チューブであった。これらのナノスケールの寸法は、それらを様々な用途において有用なものとする、独自の電子的特徴、光学的特徴及び物理的特徴をもたらした。これらのナノ物質は、次第に非常に大量又はバルク量で製造されている。アンテナ及び透明導電膜を含む用途は、高純度の金属的カーボンナノチューブを必要としているのに対し、電界効果トランジスタ、環境発電及びセンサーを含む用途は、半導体的カーボンナノチューブを必要としている。しかし、事実上全てのSWNT合成技術は、半導体的SWNT及び金属的SWNTの混合物を製造する。更に、SWNT合成時に生成される他の炭素副産物からの精製は、特に大規模での、阻害となる問題を残している。
この実施例は、完全に遠心分離されず且つ精製されないSWNT出発物質から、大量のs-SWNT及びm-SWNTを分離するための方法を説明している。この分離は、カイラリティ特異的結合エネルギーでs-SWNTに選択的に結合したマグネタイト-ポリマー構築体上の吸着を用い、達成された。アミン含有ポリマー上の孤立電子対は、s-SWNTを選択的にドーピングするように働くことが、仮定された。従って、このドーピングは、SWNT物質の電子バンド構造によって左右される。m-SWNT上のより大きい表面電子密度及び高度に緊密な界面活性剤充填のために、m-SWNTの場合、この同じドーピングは促進されなかった。更に、このポリマー(セファクリル)の構造のマグネタイトナノ粒子による修飾により、大規模でs-SWNT試料とm-SWNT試料を分離するプロセスが生じた。磁性ポリマーの分散されたままの遠心分離されないドデシル硫酸ナトリウム(SDS)-SWNTストック液との単純な物理的混合、それに続くs-SWNT搭載物を伴う磁性ポリマーの単離は、電子型によるSWNTの分離を達成するために利用された。ここで概略したプロセスは、工業的加工処理のために容易に拡張され、且つ単独カイラリティのs-SWNTに加え高品質のm-SWNTの分離を達成した。更に、そのような分離プロセスから達成されたSWNT物質の量を定量した。
図16Aに図示したように、磁気ビーズ合成は、ポリマー骨格構造の表面上への、塩化第一鉄(II)及び塩化第二鉄(III)の共沈により、達成された。図16Aは、共沈反応時にポリマー構造内の酸素種を利用したセファクリル構造(提唱された一部構造が示されている)へのナノ粒子の提唱された錯体形成スキームを示している。形成は、TEM分析を用いて確認した。TEM分析は、このポリマー構造は、平均直径10nmを有するナノ粒子により巧く修飾されたことを示した。更に、TEM分析は、当初のポリマーの構造への著しい変化の証拠を示さなかった。具体的には、出現した多孔質構造は、良好に保存されたことは注記されるべきである。先に考察し且つ図16Bにおいて示したように、多孔質磁性セファクリルの構造上の孤立電子対とのs-SWNTの会合は、s-SWNTのセファクリル構造の吸収部位への結合にとって重大であると仮定されたので、この事実は有意義であった。図16Bは、s-SWNTを選択的にドーピングする、アミン含有ポリマー上の孤立電子対から生じた、セファクリルへのs-SWNTの結合の機序を示している。更に、形成された磁性ナノ粒子は、超常磁性であり、且つセファクリルのポリマー構造へ付着されるの両方であった。ここで、これらのビーズの磁気単離は、ネオジム磁石(0.5 T Brmax)を用い簡単に実行された。およそ1分以内に、これらのビーズは全て、容易に単離された。このプロセスは、本明細書において上清と称される残留溶液が、容易にデカントされることを可能にした。
図4Aは、m-SWNT及び非晶質炭素も含有したストック物質からのそれらの除去を可能にする、磁気ビーズにs-SWNTを選択的に吸着するために使用されたプロセスを概説している。適切なSWNT分散の達成は、s-SWNTとm-SWNTの分離にとって重要であった。従って、s-SWNT単離の場合、延長された超音波処理を使用し、単独に分散された又は小さい束のs-SWNTの大きい集団を達成した。当然の結果として、より短い時間の音波処理は、個々のs-SWNTに比べより高度な集団中にSWNTの小さい束を分散した。これは、s-SWNTの小さい束及び個々に分散されたs-SWNTが、所定の数の結合部位により溶液からより完全に除去され、高度に濃厚化されたm-SWNTを残すことを可能にした。両方の場合において、磁気ビーズ上の各結合部位が、SDS-SWNT溶液と平衡とされた後、これらの磁気ビーズは、簡単な磁気分離を用い単離された。s-SWNT分離に関して、反復洗浄及び繰り返された磁気分離の後、これらのビーズは、5wt%SDS溶液に供され、これはs-SWNT物質を磁気ビーズから脱着するように作用した。
この分離機序は、磁気ビーズとSDS-SWNTストック液の間の相互作用の体系的研究を可能にした。具体的には、SDS-SWNT及び磁気ビーズの、図17Aに示された相対濃度、及び図17Bに示された相互作用時間の両方は、各ストック液について変動した。光吸収は、得られた分離された物質を分析するために行った。従って、990nmでの(6,5)s-SWNTのピーク-対-バレーの吸収差に対する、515nmでの特徴的なm-SWNTピークに関する規準化されたピーク-対-バレーの吸収差は、m-SWNT精製の有効性、又はm-SWNT特異性を分析するための尺度として使用した。同様に、(7,5)s-SWNT(1025nm)のピーク-対-バレーの吸収差に対する、(6,5)s-SWNT(990nm)の規準化されたピーク-対-バレーの吸収差は、各場合における分離された物質の単独のカイラリティ特異性を分析するための尺度として使用した。これは、(6,5)s-SWNTは、磁気ビーズへの最強の結合親和性を有し、且つその結果この方法を使用する単独-カイラリティ分離を明らかにした最初のものであった。全ての実験は、SDS-SWNTストック物質10mlを用いて行った。磁気ビーズ量を増加することにより、結合部位の数が、同じ濃度のSWNTと比べて増加し、これは吸着されたs-SWNT量の増加につながった。しかしこの増加した結合部位の量はまた、図17に示されたように、(6,5)s-SWNTに対する選択性の減少を生じた。この事実は、ビーズが、磁気ビーズへ最も強力に結合するナノチューブへ最初に吸着し、純粋な(6,5)SWNTを生じるという、強く主張された「過搭載機序(overload mechanism)」と良く一致した。この傾向は、磁気ビーズ700μlが実行されるまで維持され、700μl以下では、比較的少量のSWNTが対応する比較的少数の結合部位に吸着された。しかし、磁気ビーズ量の増加による、結合部位の量の更なる増加は、出発物質のSWNTカイラリティ間の競合的結合の作用を効果的に減少した。同様の傾向が、図17Bに示したように、磁気ビーズ量、従って結合部位を維持したことに加え、SDS-SWNT濃度は一定であるが、それらの相互作用時間が変動する実験についても、認められた。ここで、相互作用時間の増加は、より多くのs-SWNT物質をポリマー上に蓄積するように働き、再度(6,5)SWNTに対する選択性の減少が生じたことが認められた。更に、10分間及び24時間脱着された物質の相対ピーク強度の比較は、(6,5)s-SWNTに関する吸収強度のわずかな減少、及び(7,5)などの他のs-SWNTに関するピーク強度の注目に値する増加を明らかにした。このことは、最初に利用可能な結合部位の全て又は大半を集団化するよりもむしろ、結合部位は、(6,5)s-SWNTである最強の結合体(binder)の吸着に対して速度論的にバイアスがかかることを指摘した。しかし、図17Bに示されたような時間によるs-SWNT単独カイラリティ特異性の減少により示されるように、十分に長い相互作用時間ならば、この優先的結合は喪失され、且つ他のs-SWNTが、ビーズの結合部位を集団化し始める。図19は、図17A-Bに対応する、光吸収データを示している。
同様の傾向が、m-SWNT精製された試料について実施された実験に関して認められた。再度、SDS-SWNT及び磁気ビーズの相対濃度及び相互作用時間の作用が、調べられた。しかし、これらの実験に関する出発物質は、20時間よりもむしろ2時間音波処理され、且つ2wt%よりもむしろ1wt%のSDS濃度を有した。これらの条件は恐らく、余り広範ではない音波処理及びより小さい濃度の界面活性剤のために、束ねられたSWNTのより大きい集団を生じるであろう。しかし、m-SWNTは、SDS中により容易に懸濁され得るので、この作用は、s-SWNTの集団においてより意義深いように見えた。最終的に、束ねられたs-SWNTの磁気ビーズへ結合する能力は、この実験において明らかにされ、且つ高度に濃厚化されたm-SWNT試料を製造するために利用された。m-SWNT特異性(例えば図17Aに認められる)により認められるように、磁気ビーズの量の増加、その結果の結合部位の数の増加は、SDS-SWNTのより完全な吸着を促進した。しかし、大きく過剰なSDS-SWNTに対し結合部位の数が変動することにより、s-SWNTに対する吸着の選択性は、促進されなかった。この点を考慮して、結合部位の濃度は一定に保つが、SDS-SWNTとの相互作用時間を増加することは、図17Bに示されたような結合部位の濃度の増加よりもより大きい程度に、SDS-SWNTのs-SWNTに対する吸着にバイアスをかけることが示された。およそ24時間の混合後、ほとんどのs-SWNTは、試料から除去されるように見え、図19に示されたように、光吸収スペクトルのm-SWNT領域(およそ400〜620nm)のピーク、及び大きいm-SWNT特異性が主に残された。これらの実験は、一部の実施態様において、s-SWNTの分離に関するこの結合機序は、SDS-SWNTに対する結合部位のより小さい濃度の型(regime)において最も効果的に働くという主張を裏付けている。更にこの機序は、SWNT懸濁の直後の単独の工程を使用し簡単に、高度に濃厚化されたm-SWNT試料を単離するために利用することができることが強調された。
図16は、セファクリルへのs-SWNTの結合の一つの機序は、s-SWNTを選択的にドーピングするアミン含有ポリマー上の孤立電子対から生じることを示す。m-SWNTの表面上のより大きい電子密度及びより緊密な界面活性剤充填のために、この同じ結合機序は、m-SWNTの場合は促進されなかった。マグネタイトナノ粒子によるポリマーの官能基化は、これらの磁気ビーズのコロイド状懸濁液からの単純且つ迅速な抽出を可能にした。選択的s-SWNT吸着及び磁性ナノ粒子の錯体形成は、磁性ポリマーが、s-SWNT種に加えm-SWNT種の単離において、単純な混合により、容易に利用できることを可能にした。
図17は、添加された磁気ビーズ量(a)及び相互作用時間(b)の、m-SWNT及びs-SWNT分離プロセスに対する作用を示している。図17aは、SDS-SWNTストック液容量を10ml、並びに相互作用時間をs-SWNT試料(ii)に関して10分間、及びm-SWNT試料(i)に関して1時間に維持したのに対し、図17bは、磁気ビーズ容量:SDS-SWNTストック液容量を、s-SWNT試料(ii)に関して1.4:10ml、及びm-SWNT試料(i)に関して5:10mlに維持した。
図19は、純度92%の単独カイラリティ(6,5)s-SWNTが、本発明の磁気ビーズを使用し、いずれの種類の遠心分離も使用することなく、音波処理されたままのUnidymストック液から単離されたことを示している。同様に、音波処理及びインキュベーションの手順は、Unidymストック液からのm-SWNTの単離のために、簡単に変更された。このことは、Nano-C給源物質からのs-SWNT試料及びm-SWNT試料の単離を通じて明らかにされたように、SWNTストック液を超えて認められた。この技術を使用し、大量の高度に濃縮され分離されたm-SWNT及びs-SWNTが、単離された。分離されたSWNTの量は、非晶質炭素及び金属触媒に対するSWNT収量のTGA定量に使用するのに、実質的に十分であり、s-SWNT及びm-SWNTの場合、各々、およそ1.7〜2.0%であると推定された。
SDS-SWNTと磁気ビーズの間の吸着機序のより良い理解は、それらの反応パラメータを調節し、各分離にわたり最高の選択性を促進することを可能にした。図18及び図20は、完全に遠心分離されないストック物質を使用し、小さい直径の単独カイラリティ(6,5)の濃厚化及び高度に濃厚化されたm-SWNTが、この簡単な方法を用い達成されたことを図示している。図18は、単独カイラリティ(6,5)s-SWNT及びm-SWNTのUnidymストック液及びNano-C給源物質からの単離を示している。図20A-Bは、A)(6,5)s-SWNT中に高度に濃厚化された溶液、及びB)Nano-C及びUnidymの両出発物質から単離されたm-SWNTの完全に欠如した(6,5)s-SWNTでほぼ全体が構成された溶液に関する吸収スペクトルを示している。更にこの方法は、様々な出発物質の使用を明らかにし、本方法は、給源ストックとは無関係に容易に適合させることができることを示した。s-SWNT及びm-SWNTの両方の単離された物質を、開始時のストック物質と比較した場合に、ベースライン散乱の有意な低下が、光吸収分光法において認められた。このことは、非晶質炭素及び大きいナノチューブ束の有意な量の吸着が存在したことを指摘した。加えてこの吸着は、ここで概説された条件下では、可逆的であるように見えた。この現象の証拠は、ベースライン散乱の改善に加え、s-SWNT及びm-SWNTの両方の単離された物質の改善された相対ピーク対バレー吸収において認められた。これらの改善は、非晶質炭素及び大きいナノチューブ束の量は、両方の試料中で有意に減少されたことを示した。この吸着は更に、吸着され引き続き脱着された試料について光吸収スペクトル及び蛍光スペクトルのピーク位置を分析することにより裏付けられた。このプロセスは、両方のスペクトル型において青色-シフトを促進し、このことは束及び他の夾雑物などの不純物がより少ない試料の指標であった。これは、m-SWNTの精製は、一部の実施態様において、s-SWNT及び非晶質炭素の吸着及び除去に左右されるのに対し、s-SWNTの精製は、一部の実施態様において、s-SWNTの優先的脱着に左右されるので、重要な点であった。従って両方のプロセスは、一部の実施態様において、磁気ビーズのSDS-SWNTへの相互作用と比べ、磁気ビーズの非晶質不純物及び大きい束との相互作用に大きく左右された。この方法の究極の恩恵は、この方法を使用し容易に達成された分離されたSWNTの量により、最も直接的に認められた。各々の場合において、高度に濃縮され分離された液体1Lが、音波処理されたままの完全に遠心分離されないストックSWNT懸濁液から単離された。この分離のスケールは、実験室スケールの音波処理の能力によってのみ制限され、且つ容易に増大された。大気中で実行されたTGAを使用し、両方の分離された固形試料についてSWNT純度を分析した。SWNT分解は、重量減少の変化率における最小値を割り当てることを基に誘導された。この分析は、固形のs-SWNT及びm-SWNT試料について34%及び40%の相対SWNT含量を示し、このことは、s-SWNT及びm-SWNTの場合、各々、全体の分離収率1.7%及び2.0%と解釈された。
図18は、音波処理されたままの2wt%SDS-SWNT 10mlに添加された磁気ビーズ溶液の容量の増加は、10分間のインキュベーション時間内に単離されたs-SWNT物質の量を増加したことを示している。しかし、最適量を超えると、カイラリティ分布は、磁気ビーズ容量の増加と共に広がった。この磁気ビーズ容量の増加に伴い増加するSWNTの除去と同じ傾向が、1wt%SDSで調製され且つより穏やかに音波処理されたSDS-SWNTストック液について認められた。磁気ビーズ量の増加と同様に、磁気ビーズと過度に音波処理された2wt%SDS-SWNT及び穏やかに音波処理された1wt%SDS-SWNTの両方との相互作用時間の増加は、分散されたままのストック液からより広範なs-SWNTカイラリティをより完全に除去するように働いた。
図20は、a)高度に濃厚化された、及びb)ほぼ全体が構成された、m-SWNTを完全に欠いた(6,5)s-SWNTが、Nano-C及びUnidymの両方の出発物質から単離されたことを示している。図20aは、Unidym物質を使用し純度92%の(6,5)の収率を明らかにしているのに対し、図20bは、Nano-C物質を使用し、(6,5)41%、(8,4)25%、(8,6)18%、及び(7,5)15%の組成物が得られたことを示している。
結論として、生成されたままのSWNTストック液からのm-SWNT、s-SWNT及び更には単独カイラリティ(6,5)SWNTさえもの分離を達成するための遠心分離を行わない方法が、説明された。超常磁性セファクリルを利用することにより、m-SWNT及びs-SWNT生成物は、音波処理手順、SDS濃度、及びSWNT溶液と磁性ポリマーの間の相互作用時間を変動することにより、容易に単離された。従って、この研究は、SWNTのこのポリマーとの相互作用についてより大きい洞察をもたらすことができる。更に、この方法の単純さの結果として、及びいずれの種類の精製も必要としないために、大量の分離されたSWNT生成物は、s-SWNT試料及びm-SWNT試料の各々について収率1.7%及び2.0%で容易に単離された。
(実施例8)
本実施例は、実施例7において使用した物質及び実験方法を説明している。
SWNT生物質は、Nano-Cから受け取り、且つ更に加工処理せずに使用した。Unidym物質は、製造業者の指示に従い洗浄した。ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、メタノール、FeCl3・6(H2O)及びFeCl2・4(H2O)は、Sigma Aldrich社から購入し、入手したまま使用した。セファクリルS200 HRは、GE Healthcare社から購入した。ポリテトラフルオロエチレンフィルター(細孔直径0.2μm)は、Millipore社から購入した。
磁気ビーズ形成は、下記のように行った。エタノールを、最初に入手したままのセファクリルS200 HRから除去した。このセファクリルを次に、水で完全に洗浄し、過剰なエタノール及び他の不純物を除去し、その後ナノピュア水(NP H2O)中、容量比1:1で懸濁した。懸濁されたセファクリル溶液を次に、2首及び攪拌棒を装着した丸底フラスコ内に配置した。次にこの溶液へ、FeCl3・6(H2O)(18μmol/mlセファクリル溶液)及びFeCl2・4(H2O)(9μmol/mlセファクリル溶液)を添加し、激しく攪拌した。次に丸底フラスコの2首の一方を、還流冷却器に装着し、他方にはゴム栓で蓋をした。その後酸素を除去するために、超高純度N2ガスを、この溶液を通って泡立たせた。その後N2流れを停止し、この溶液を、15分間かけて80℃まで加熱し、更に15分間、温度平衡状態とした。その後水酸化アンモニウム溶液(H2O、5μl/mlセファクリル溶液中28重量%)を、迅速に注入した。この攪拌溶液は、直ちに黒色となったが、30分間反応させ、その後ゆっくり室温まで冷却した。先に明らかにされているように32、この黒の着色は、Fe3O4ナノ粒子の形成がうまくいったことに関連していることがわかった。この合成スキームは、図16Aに概説した。磁性セファクリル、又は本文においては磁気ビーズと称されるものの形成後、この物質を、NP H2Oにより完全に洗浄した。その後これらのビーズは、後の使用のために、NP H2O中で貯蔵した。
SWNTストック液は、下記のように形成した。典型的には、SDS-SWNTストック液は、s-SWNT分離に関して2wt%SDS中20Wで24時間、及びm-SWNT分離に関して1wt%SDS中20Wで2時間操作する、ハーフインチチップを使用し超音波処理された1mg/ml SWNTを使用し、製造した。
s-SWNTの磁気分離は、下記のように行った。Unidymストック液を使用し製造された物質に関して、磁気ビーズを、超音波処理されたSDS-SWNTストック液へ、14容量%で添加し、この混合物を、1時間激しく攪拌させた。次にこれらの磁気ビーズを、ネオジム磁気アレイを用いて単離した。吸着されなかったSWNT懸濁液又は上清をデカントした後、磁性吸着物を、等容量の2wt%SDSと10分間混合し、引き続き再度磁気単離し、未結合の物質をデカントした。この洗浄工程を3回、又は光吸収スペクトルが残留する懸濁されたSWNTの証拠を示さなくなるまで、繰り返した。最終洗浄物をデカントした後、およそ40容量%の5wt%SDSを、磁気ビーズへ添加し、再度この混合物を10分間攪拌した。この工程に、ビーズの磁気単離及び残留溶液のデカンテーションが続いた。この工程は、吸着された物質を脱着するために働き、且つこの最終溶液を分析した。この出発SWNT溶液と共に7%磁気ビーズを使用した点のみ異なる同様の手順を、Nano-Cストック液から作製された物質のために使用した。
m-SWNT分離は、下記のように行った。Unidym及びNano-Cの両SWNTストック溶液に関して、磁気ビーズを、超音波処理したSDS-SWNTストック液へ50容量%で添加し、この混合物を24時間攪拌した。そのような時間経過の後、磁気ビーズを磁気的に単離し、吸着していないm-SWNT濃厚化された物質を、上清として単離した。
ペレットは、下記のように形成した。分離されたSWNT物質を、メタノールを用い、SDS溶液から崩壊された(crash out)。ペレットを最初に、遠心分離、及びメタノール/SDS/NP H2O溶液のデカンテーションにより収集し、引き続き最低量のNP H2O中での掻き混ぜ振盪により再度分散した。次にこの収集された物質を、0.2μmフィルターを使用する濾過により収集した。
下記の技術を、特徴決定に使用した。セファクリル出発物質のポリマーマトリクス中のナノ粒子の形成が成功したことを確認するために、透過型電子顕微鏡(加速電圧200kVで操作するJOEL 2000FX TEM)を操作した。濃厚化された電子型を確認するために、出発物質及び脱着された物質の各々について、紫外−可視−近赤外(UV-VIS-nIR)分光法(Shimadzu UV-3101PC UV-vis-NIR走査型分光光度計)に加え、ラマン分光法(Horiba Jobin Yvon HR800)を行った。単離されたSWNT物質の回収性(recoverability)及び純度を概算するために、熱重量分析(TGA、TA Instruments Q50)を行った。
本発明のいくつかの実施態様が、本明細書において説明され且つ例示されているが、当業者は、本明細書記載の機能を実行し、並びに/又は結果及び/若しくは1種以上の利点を得るための、様々な他の手段及び/又は構造を容易に想定し、且つそのような変更及び/又は修飾の各々は、本発明の範囲内であると考えられる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載の全てのパラメータ、寸法、物質、及び構成は、例証を意味すること、並びに実際のパラメータ、寸法、物質、及び/又は構成は、そのために本発明の内容が使用される特定の用途又は用途類によって左右されることを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書記載の本発明の特定の実施態様との多くの同等物を、認めるか、又は慣習的な実験を超えない実験を使用し確認することができるであろう。従って、前述の実施態様は、単なる例として提示されていること、並びに具体的に記載され且つ請求されたもの以外に、添付された請求項及びその同等物の範囲内で、本発明は実践され得ることは理解されるべきである。本発明は、本明細書記載の各個別の性質、システム、製品、物質、キット及び/又は方法に関連している。加えて、そのような性質、システム、製品、物質、キット、及び/又は方法の2つ以上の任意の組合せは、そのような性質、システム、製品、物質、キット、及び/又は方法が互いに矛盾していないならば、本発明の範囲内に含まれる。
本明細書及び請求項において文中使用される不定冠詞(「a」及び「an」)は、明確に対立が指摘されない限りは、「少なくとも一つの」を意味すると理解されるべきである。
本明細書及び請求項において文中使用される語句「及び/又は」は、結びつけられた要素の、すなわち場合によっては結びつけて存在し、別の場合は結びつけずに存在する要素の「いずれか又は両方」を意味すると理解されるべきである。明確に対立が指摘されない限りは、具体的に確定されたそのような要素に関連したか若しくは無関係かにかかわらず、他の要素は、「及び/又は」節により具体的に確定された要素以外で、任意に存在することができる。従って、非限定的例として、「を含む」のような制約のない言葉と結びつけて使用された場合、「A及び/又はB」の言及は、一実施態様においてはBを伴わないA(任意にB以外の要素を含む)を;別の実施態様においてはAを伴わないB(任意にA以外の要素を含む)を;更に別の実施態様においてはA及びBの両方(任意に他の要素を含む)を;などを意味することができる。
本明細書及び請求項において文中使用されるように、「又は」は、先に定義された「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト中の項目を分ける場合、「又は」又は「及び/又は」は、数多くの要素又は要素リストの、並びに任意に追加のリストにない項目の、少なくとも1つを含む、すなわちこれを包含するが、また2つ以上も含むと理解されるものとする。「ただ一つの」若しくは「正に一つの」など、明確に対立が指摘される用語のみ、又は請求項において使用される場合、「からなる」は、数多くの要素又は要素リストの正に一つの要素の包含を意味するであろう。概して、本明細書において使用される用語「又は」は、「いずれかの」、「一つの」、「ただ一つの」若しくは「正に一つの」などの排他的用語が先行する場合、排他的な選択肢(すなわち、「一方又は他方の、しかし両方ではない」)を示唆するとしてのみ理解されるものとする。請求項において使用される場合、「本質的になる」とは、特許法の分野において使用されるその通常の意味を有するものとする。
本明細書及び請求項において文中使用されるように、1以上の要素のリストに関して、語句「少なくとも一つ」とは、その要素リストのいずれか1以上の要素から選択された少なくとも一つの要素を意味するが、必ずしもその要素リスト内に具体的に列挙された各要素及び全ての要素の少なくとも一つを含むものではなく、且つその要素リストの任意の要素の組合せを除外しないと理解されるべきである。この定義はまた、具体的に確定されたそれらの要素に関連するか又は無関係かにかかわらず、要素は、語句「少なくとも一つ」が言及する要素リストにおいて具体的に確定された要素以外に、任意に存在し得ることも可能にする。従って、非限定的例として、「A及びBの少なくとも一つ」(又は同等に、「A又はBの少なくとも一つ」あるいは同等に「A及び/又はBの少なくとも一つ」)は、一実施態様においては、Bが存在しない任意に2以上のAの少なくとも一つ(及び、B以外の要素を任意に含む)を;別の実施態様においては、Aが存在しない任意に2以上のBの少なくとも一つ(及び、A以外の要素を任意に含む)を;更に別の実施態様においては、任意に2以上のAを含む、Aの少なくとも一つ、及び任意に2以上のBを含む、Bの少なくとも一つ(及び、他の要素を任意に含む)を;などを含む、少なくとも一つを意味することができる。
先の明細書に加え、請求項において、「含んでなる」、「包含する」、「保有する」、「有する」、「含有する」、「関与する」、「保持する」などの転換句は全て、制約のない、すなわちこれらを含むが、これらに限定されるものではない含有を意味するものとして理解されるべきである。米国特許商標庁の特許審査基準便覧の第2111.03項に示されたように、「からなる」及び「より本質的になる」の転換句のみが、各々、制約された若しくは半制約された転換句であるものとする。

Claims (18)

  1. 第一型の炭素-ベースのナノ構造体を、少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体から、少なくとも部分的に分離する方法であって:
    複数の多孔質マイクロ粒子を提供する工程であって、ここでこれらの複数の多孔質マイクロ粒子の各々が、該マイクロ粒子に会合された複数のナノ粒子を含む前記工程;
    該複数の多孔質マイクロ粒子を、第一型の炭素-ベースのナノ構造体及び少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体を含有する炭素-ベースのナノ構造体の混合物へ暴露する工程であって、ここで第一型の炭素-ベースのナノ構造体が、少なくとも第二型の炭素-ベースのナノ構造体よりもより大きい程度まで、多孔質マイクロ粒子に引き付けられるか及び/又はこれと会合される前記工程;並びに
    該多孔質マイクロ粒子を、炭素-ベースのナノ構造体の混合物から少なくとも部分的に分離し、これにより第一型の炭素-ベースのナノ構造体が濃厚化されている炭素-ベースのナノ構造体のセットを収集する工程:を含む、前記方法。
  2. 多孔質マイクロ粒子;及び
    マイクロ粒子の媒質からの分離を促進するように選択された、該多孔質マイクロ粒子に会合された複数のナノ粒子:を含有する、製品。
  3. 前記炭素-ベースのナノ構造体が、ナノチューブである、請求項1〜2のいずれかに記載の方法又は製品。
  4. 前記炭素-ベースのナノ構造体が、単層カーボンナノチューブ又は多層カーボンナノチューブである、請求項1〜3のいずれかに記載の方法又は製品。
  5. 前記第一型の炭素-ベースのナノ構造体が、金属的である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法又は製品。
  6. 前記少なくとも一種の第二型の炭素-ベースのナノ構造体が、非金属的又は実質的に非金属的である、請求項1〜5のいずれかに記載の方法又は製品。
  7. 前記複数の多孔質マイクロ粒子が、複数のナノ粒子と会合される、請求項1〜6のいずれかに記載の方法又は製品。
  8. 前記多孔質マイクロ粒子に会合された複数のナノ粒子が、該マイクロ粒子の媒質からの分離を促進するように選択される、請求項1〜7のいずれかに記載の方法又は製品。
  9. 前記複数のナノ粒子が、磁性である、請求項1〜8のいずれかに記載の方法又は製品。
  10. 前記複数のナノ粒子が、強磁性、フェリ磁性、常磁性、又は超常磁性である、請求項1〜9のいずれかに記載の方法又は製品。
  11. 前記複数の多孔質マイクロ粒子が、平均サイズ約1um〜約500um、約40um〜約500um、約50um〜約500um、約40um〜約40um、約50um〜約400um、約40um〜約300um、約50um〜約300um、約50um〜約200um、又は約50um〜約100umを有する、請求項1〜10のいずれかに記載の方法又は製品。
  12. 前記複数のナノ粒子が、平均サイズ約1nm〜約1um、約1nm〜約500nm、約1nm〜約400nm、又は約1nm〜約200nm、約1nm〜約100nm、約1nm〜約50nm、約10nm〜約50nm、約10nm〜約40nm、約10nm〜約30nm、又は約15nm〜約25nmを有する、請求項1〜11のいずれかに記載の方法又は製品。
  13. 少なくとも一回の洗浄工程を更に含む、請求項1〜12のいずれかに記載の方法又は製品。
  14. 前記炭素-ベースのナノ構造体を複数の多孔質マイクロ粒子に暴露する前に、炭素-ベースのナノ構造体の混合物を分散する工程を更に含む、請求項1〜13のいずれかに記載の方法又は製品。
  15. 前記多孔質マイクロ粒子が、磁気技術及び/又は方法を用い収集される、請求項1〜14のいずれかに記載の方法又は製品。
  16. 前記マイクロ粒子が、複数の官能基を備える、請求項1〜15のいずれかに記載の方法又は製品。
  17. 前述の少なくとも部分的に分離する工程が、多孔質マイクロ粒子を収集し、これにより第一型の炭素-ベースのナノ構造体が濃厚化されている炭素-ベースのナノ構造体のセットを収集する工程を含む、請求項1〜16のいずれかに記載の方法又は製品。
  18. 前記第一型の炭素-ベースのナノ構造体が濃厚化されている炭素-ベースのナノ構造体のセットが、多孔質マイクロ粒子から少なくとも部分的に分離されている、請求項1〜17のいずれかに記載の方法又は製品。
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