JP2015520717A - 炭素酸化物触媒変換器中で金属触媒を使用するための方法 - Google Patents

炭素酸化物触媒変換器中で金属触媒を使用するための方法 Download PDF

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Abstract

ガス状炭素酸化物を還元する方法は、鋼触媒の存在下で炭素酸化物をガス状還元剤と反応させることを含む。反応は、固体炭素の種々の同素体およびモルフォロジを生成するように適合された条件下で進行し、その選択的な形成は、反応ガスの組成ならびに温度および圧力を含む反応条件を制御することによって制御することができる。炭素酸化物を還元するために鋼触媒を利用するための方法は、鋼触媒を好適な反応器中に配置することと、少なくとも1つのガス状還元剤と共に炭素酸化物を含む反応ガスを、反応器を通して流すこととを含み、反応器では、鋼触媒の存在下で、炭素酸化物中の炭素の少なくとも一部分が、固体炭素と水蒸気含有テールガス混合物とに変換される。

Description

優先権の主張
本出願は、2012年4月16日に出願された、米国仮特許出願第61/624,848号、名称「Methods for Using Metal Catalysts in Carbon Oxide Catalytic Converters」の利益を主張するものであり、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
技術分野
本開示の実施形態は、炭素含有原料の固体炭素への大規模な触媒変換に関し、より具体的には、一酸化炭素、二酸化炭素、またはそれらの任意の組み合わせの混合物を変換して、カーボンナノチューブ構造を作成する方法に関する。
背景
2012年2月9日に公開された米国特許出願公開第2012/0034150A1号は、本明細書の背景情報を開示し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
追加的な情報は、以下の文書で開示され、それぞれの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
1.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月16日に出願された米国特許出願第61/624,702号の利益を主張する、「Methods and Structures for Reducing Carbon Oxides with Non−Ferrous Catalysts」について本願と同日に出願された、国際特許出願第___号(代理人整理番号3525−P10945.1PC)、
2.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月16日に出願された米国特許出願第61/624,573号の利益を主張する、「Methods and Systems for Thermal Energy Recovery from Production of Solid Carbon Materials by Reducing Carbon Oxides」について本願と同日に出願された、国際特許出願第___号(代理人整理番号3525−P10946.1PC)、
3.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月16日に出願された米国特許出願第61/624,723号の利益を主張する、「Methods for Producing Solid Carbon by Reducing Carbon Dioxide」について本願と同日に出願された、国際特許出願第___号(代理人整理番号3525−P10947.1PC)、
4.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月16日に出願された米国特許出願61/624,753号の利益を主張する、「Methods and Reactors for Producing Solid Carbon Nanotubes, Solid Carbon Clusters, and Forests」について本願と同日に出願された、国際特許出願第___号(代理人整理番号3525−P11001.1PC)、
5.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月16日に出願された米国特許出願第61/624,513号の利益を主張する、「Methods for Treating an Offgas Containing Carbon Oxides」について本願と同日に出願された、国際特許出願第___号(代理人整理番号3525−P11002.1PC)、
6.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月16日に出願された米国特許出願第61/624,462号の利益を主張する、「Methods and Systems for Capturing and Sequestering Carbon and for Reducing the Mass of Carbon Oxides in a Waste Gas Stream」について本願と同日に出願された、国際特許出願第___号(代理人整理番号3525−P11249.1PC)、
7.Dallas B.Noyesの名義で2012年7月13日に出願された米国特許出願第61/671,464号の利益を主張する、「Methods and Systems for Forming Ammonia and Solid Carbon Products」について本願と同日に出願された、国際特許出願第___号(代理人整理番号3525−P11361.1PC)、および
8.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月23日に出願された米国特許出願第61/637,229号の利益を主張する、「Carbon Nanotubes Having a Bimodal Size Distribution」について本願と同日に出願された、国際特許出願第___号(代理人整理番号3525−P11771PC)。
固体炭素は、数多くの商業的用途を有する。これら用途は、タイヤ、インク等のフィラー材料としてのカーボンブラックおよび炭素繊維の使用等の長期間にわたる使用、種々の形態のグラファイト(例えば、遮熱剤としての熱分解グラファイト)のための使用、およびバックミンスターフラーレンおよびカーボンナノチューブのための革新的かつ新たに出現した用途を含む。種々の形態の固体炭素を製造するための従来の方法は、一般的に、好適な触媒の存在下での炭化水素の熱分解を含む。炭化水素は、歴史的に多量の入手可能性があり、比較的低価格であるため、一般的に、炭素源として使用される。固体炭素の生成における、炭素源としての炭素酸化物の使用は、殆ど未開発のままであった。
炭素酸化物、特に二酸化炭素は、炭化水素燃焼の排気ガス等の点状の排出源から、またはいくつかのプロセスオフガスから抽出され得る、多量のガスである。二酸化炭素はまた、空気からも抽出され得る。点状の排出源は、空気よりも著しく高い二酸化炭素濃度を有するので、該排出源は、しばしば、二酸化炭素を採取するための経済的な源である。しかしながら、空気の即時的な入手可能性は、空気中の二酸化炭素から固体炭素生成物の局所的製造を通しての輸送コストを排除することによって、コストの相殺を提供し得る。
二酸化炭素は、発電および化学プロセスの副産物として益々入手可能かつ安価になっており、二酸化炭素の捕捉およびその後の隔離によって(例えば、地質形成物中へ注入することによって)、二酸化炭素の大気中への排出を削減する、または排除することが、1つの課題である。例えば、二酸化炭素の捕捉および隔離は、いくつかの「グリーン」石炭燃焼発電所の基礎である。現在の実務において、二酸化炭素の捕捉および隔離は、多大なコストを必要とする。
種々の平衡が識別されている、炭素、酸素、および水素の関与する多種多様な反応がある。炭化水素の熱分解は、一般的に酸素が殆どまたは全く存在しない状態で、固体炭素の生成に好都合である水素と炭素との間の平衡を伴う。「一酸化炭素の不均化反応」とも称されるBoudouard反応は、一般的に水素が殆どまたは全く存在しない状態で、固体炭素の生成に好都合である炭素と酸素との間の平衡の範囲である。ボッシュ反応は、同じく固体炭素の生成に好都合である反応条件下で、炭素、酸素、および水素の全てが存在する平衡の範囲内である。
炭化水素の熱分解と、Boudouard反応と、ボッシュ反応との関係は、図1で示されるように、C−H−O平衡状態図に関して理解され得る。図1のC−H−O平衡状態図は、カーボンナノチューブ(「CNT」)を含む、固体炭素までの種々の既知のルートを示す。炭化水素の熱分解反応は、HとCを結ぶ平衡線上、および三角形の左端の近くの破線の左上側の領域で起こる。熱分解ゾーンとボッシュ反応ゾーンとの間の遷移は、反応器温度によって変化すると思われるので、2つの破線が示されている。Boudouard反応または一酸化炭素の不均化反応は、OとCを結ぶ平衡線(すなわち、三角形の右端)の近くで起こる。本図を横切る種々の温度に関する平衡線は、固体炭素が形成されるおよその領域を示す。各温度について、固体炭素は通常、関連する平衡線の上側の領域で形成されるが、通常、平衡線の下側の領域では形成されない。Boudouard反応ゾーンは、三角形の右側に現れる。このゾーンでは、熱力学的にボッシュ反応よりもBoudouard反応が好ましい。熱分解ゾーンとBoudouard反応ゾーンとの間の領域、および特定の反応温度曲線の上側では、熱力学的にBoudouard反応よりもボッシュ反応が好ましい。
CNTは、強度、電流容量、ならびに熱および電気伝導性を含む、その固有の材料特性のため、有益である。現在のCNTのバルク用途としては、複合材の製造における樹脂への添加物としての用途が挙げられる。CNTの用途に関する研究および開発は、多種多様な使用用途で非常に活発であるか、または検討中である。CNTの広範囲にわたる使用に対する1つの障害は、製造コストであった。
米国特許第7,794,690号(Abatzoglou他)は、有機材料からの炭素の隔離のための、乾燥改質プロセスを教示する。Abatzoglouは、任意で3D乾燥改質触媒を伴う、2D炭素隔離触媒を利用する方法を開示している。例えば、Abatzoglouは、第1段階において3D触媒上で有機材料(例えば、メタン、エタノール)およびCOを乾燥改質して合成ガスを形成し、続いて、CNTおよびカーボンナノフィラメントを形成するために2D炭素鋼触媒上で合成ガスを炭素隔離するための、2段階プロセスを開示している。2D触媒は、非多孔性金属担体もしくはセラミック担体上の活性金属(例えば、Ni、Rh、Ru、Cu−Ni、Sn−Ni)、またはモノリス担体上の鉄系触媒(例えば、鋼)であり得る。3D触媒は、類似の組成であり得るか、または類似の担体上の複合触媒(例えば、Ni/ZrO−Al)であり得る。Abatzoglouは、鉄をそのアルファ相へと変態させるために、その共晶点を超える温度で触媒の表面に不活性ガスストリームを通すことによる、2D触媒の事前活性化を教示している。Abatzoglouは、2段階プロセスにおいて水を最小にすること、または乾燥改質の第1段階中に、反応ガス混合物中に低濃度(0〜10重量%)の水を添加することを教示している。
開示
本開示は、全般的に、炭素酸化物を有益な固体炭素生成物へ還元するための触媒変換プロセスに関し、具体的には、触媒の存在下で還元剤(例えば、水素または炭化水素)を利用した固体炭素生成物(例えば、バックミンスターフラーレン)の生成のための、主な炭素源としての炭素酸化物(例えば、一酸化炭素(CO)および/または二酸化炭素(CO))の使用に関する。本方法は、種々のモルフォロジで固体炭素生成物を製造するために、および炭素酸化物を固体炭素および水に触媒変換するために使用され得る。形成され得るモルフォロジの1つは、単層カーボンナノチューブである。
いくつかの実施形態において、繊維状固体炭素クラスタを生成する方法は、所定の結晶粒径を有する金属の表面で繊維状固体炭素クラスタの成長をもたらすために、金属の存在下で、炭素酸化物をガス状還元剤と反応させることを含む。炭素酸化物およびガス状還元剤は、所定の時間にわたって、所定の温度で、かつ所定の圧力で、金属の存在下にある。繊維状固体炭素クラスタは、金属の表面から分離される。
固体炭素「フォレスト」を生成するための反応器は、金属触媒と、金属触媒の表面に固体炭素フォレストを形成するために炭素酸化物の還元を容易にするための手段と、金属触媒の表面から固体炭素フォレストを取り出すための手段とを含む。
固体炭素フォレストを生成するいくつかの方法は、反応チャンバ中に触媒表面を配置することと、触媒表面を、還元雰囲気中で、所定の調整時間にわたって所定の反応温度および所定の反応圧力まで加熱することと、反応ガス混合物を形成するために、炭素酸化物を含むガス状反応物質を反応チャンバの還元雰囲気中へ導入することとを含む。触媒表面は、触媒表面に固体炭素フォレストを生成するために、所定の露出時間にわたって反応ガス混合物に露出される。反応ガス混合物中の反応ガスの濃度は、露出時間の間、維持され、かつ反応ガス混合物中の水蒸気の濃度は、露出時間の間、所定のレベルに制御される。固体炭素フォレストは、反応チャンバから取り出される。
予め選択されたモルフォロジのカーボンナノチューブを生成する方法は、所望の化学組成の表面構造を得るように金属触媒を調整することを含む。金属触媒は、反応器中に導入され、反応器は、酸素がパージされ、還元ガスは、反応器中へ流れ込み、そして、金属触媒は、還元ガスの存在下で加熱されて、金属触媒の表面の金属酸化物を還元し、かつ、所望の化学組成を有する実質的に無酸素の表面を提供する。ガス状炭素酸化物は、金属触媒および還元ガスの存在下で反応する。反応器温度、反応器圧力、反応ガス組成、ならびにガス状炭素酸化物および還元ガスに対する金属触媒の露出時間のうちの少なくとも1つは、選択されたカーボンナノチューブモルフォロジを生成するように制御される。
カーボンナノチューブを生成する別の方法は、金属触媒を含む反応器中に還元ガスを提供することと、実質的に金属酸化物である表面を形成するために、還元ガスの存在下で金属触媒を加熱することと、カーボンナノチューブを形成するために、金属触媒の存在下で炭素酸化物を反応させることとを含む。カーボンナノチューブは、表面から取り出される。
本明細書のある実施形態において、例えば生成される炭素生成物の構造または組成の他の態様に影響を及ぼすために、反応時の水の分圧は、水の再循環および凝縮を含む、種々の手段によって調節される。水の分圧は、ある所望の炭素同素体を得るのを支援すると思われる。
ある実施形態では、触媒を反応に使用する前に該触媒を活性化することを必要とすることなく、鋼系触媒を含む、広範囲の安価で容易に入手可能な触媒が説明される。鋼を含む鉄合金は、アルファ鉄(オーステナイト)、ガンマ鉄、およびデルタ鉄を含む、種々の鉄の同素体を含み得る。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される反応は、好都合なことに、鉄系触媒を利用するが、鉄は、アルファ相にない。ある実施形態では、主にオーステナイト相にある鉄を含むステンレス鋼が、触媒として用いられる。
鉄系触媒(例えば、鋼、スチールウール)を含む触媒は、追加的な固体担体を必要とすることなく使用され得る。ある実施形態において、本明細書で開示される反応は、触媒のためのセラミック担体または金属担体を必要とすることなく進行する。固体担体を省略することは、反応器の装置を簡略化しかつコストを削減し得る。
本開示の特徴および利点は、添付図面と関連してなされる以下の詳細な説明を参照することにより明らかになるであろう。
C−H−O平衡状態図である。 固体炭素生成物を生成するためのシステムの簡略ブロックフロー図である。 触媒物質のシートを有する反応器の簡略図である。 本明細書で開示される実施例のための実験装置の簡略図である。 実施例1で説明されるように生成された基材上の「ピロー」モルフォロジのCNT「フォレスト」成長の側面図である。 倍率700倍で示される、図5のフォレストの上面図である。 倍率18,000倍で示される、図5のフォレストの上面図である。 図5〜7で示されるCNTの元素分析を示す。 倍率10,000倍の、実施例2で説明されるように生成されたCNTの試料を示す。 倍率100,000倍の、図9で表される試料を示す。 実施例3で説明されるように形成されたCNTフォレストをその上に有するステンレス鋼ウエハの写真である。 倍率2,500倍の、図11のCNTフォレストの領域の画像である。 倍率10,000倍の、図11のCNTフォレストの画像である。 実施例4で説明されるように生成されたスチールウールの写真である。 倍率800倍の、図14で示される粉末の粒子の画像である。 倍率約120,000倍の、図14で示される粉末の粒子の画像である。 実施例5で説明されるように生成されたグラファイトプレートレットの表面成長を伴うステンレススチールワイヤの写真である。 倍率7,000倍の、図17で示されるグラファイトプレートレットの画像である。 倍率50,000倍の、図17で示されるグラファイトプレートレットの画像である。 実施例6で説明されるように生成されたカーボンナノチューブ「ピロー」の繊維の成長を伴うステンレス鋼ウエハの写真である。 副構造としての「ピロー」モルフォロジを示す、倍率778倍の、図20で示される繊維の成長の画像である。 倍率11,000倍の、図20で示される「ピロー」の画像である。 倍率70,000倍の、図20で示される「ピロー」の画像である。 倍率50,000倍の、実施例8で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例8で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例8で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例8で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例8で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例8で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例8で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例9で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例9で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例9で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例9で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例9で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例9で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例9で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例9で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例10で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例10で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例10で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例10で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例10で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例10で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例10で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例10で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例10で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例11で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例11で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例11で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例11で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例11で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例11で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例11で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例12で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例12で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例12で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例13で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例13で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例13で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例13で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例13で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例14で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例14で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例14で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例14で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例14で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例14で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率12,000倍の、実施例15で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率8,000倍の、実施例16で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率10,000倍の、実施例17で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率5,000倍の、実施例18で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率800倍の、実施例19で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率10,000倍の、実施例19で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率5,000倍の、実施例20で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率10,000倍の、実施例20で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率250倍の、実施例21で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率800倍の、実施例21で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率1,200倍の、実施例21で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率1,600倍の、実施例21で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率2,000倍の、実施例21で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率3,100倍の、実施例21で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率7,000倍の、実施例22で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。 倍率50,000倍の、実施例22で説明されるように生成された固体炭素の試料を示す。
本方法は、炭素酸化物からの固体炭素粒子の形成を含む。例えば、異なる形状およびモルフォロジの繊維状CNTフォレストおよび固体炭素クラスタは、炭素酸化物から形成され得る。炭素酸化物は、主に炭化水素の燃焼の生成物、または空気からの二酸化炭素、またはいくつかの他の供給源からの炭素酸化物であり得る。炭素酸化物および還元剤は、典型的には触媒の存在下で、予熱された反応ゾーン中へ注入される。触媒の化学組成、結晶粒境界、および結晶粒径は、典型的には、結果として生じる固体炭素生成物のモルフォロジに影響を及ぼす。
メタン、エタン、プロパン、エチレン、プロピレン、一酸化炭素、および二酸化炭素等の、種々の炭素源が使用され得る。炭化水素ガスは、炭素源としての、および炭素酸化物の還元剤としての双方の二重機能を果たし得る。一酸化炭素または二酸化炭素の使用は、本明細書で開示される方法がそのような温室効果ガスを有益な生成物であり得る固体CNTに変換するので、好都合であり得る。したがって、本方法は、燃焼プロセスまたは二酸化炭素を生成する他のプロセスと連結され得、方法は、そのようなプロセスからのそのようなガスの排出を低減させ得る。
種々のモルフォロジの固体炭素生成物の効率的な工業規模での生成は、主な炭素源として炭素酸化物を使用して行われ得る。固体炭素生成物のタイプ、純度、および均一性は、典型的には、反応時間、反応器の温度および圧力、反応器中の種々のガスの濃度、触媒のサイズおよび形成方法、触媒の化学組成、ならびに触媒の形態および形状を制御することによって、制御される。本方法は、触媒表面に略垂直にかつ互いに略平行に成長するカーボンナノチューブの形成に特に有用である。
特に注目に値する固体炭素モルフォロジの1つは、カーボンナノチューブフォレストまたはクラスタである。本明細書で使用されるとき、「カーボンナノチューブフォレスト」という用語は、触媒表面に略垂直でありかつ互いに略平行な一群のカーボンナノチューブを指す。したがって、カーボンナノチューブフォレストは、互いに略平行であり、かつカーボンナノチューブが形成されている触媒表面に略垂直である、カーボンナノチューブの層で構成され得る。カーボンナノチューブフォレストはまた、実質的に一体化され得、かつ個々のナノチューブは、ナノチューブが触媒表面から突出するにつれて互いに交差し、絡まり得る。
反応ゾーン中の温度および圧力、反応ガスの滞留時間、ならびに触媒の結晶粒径、結晶粒境界、および化学組成を含む反応条件は、所望の特徴の固体炭素生成物を獲得するように制御され得る。供給ガス混合物および反応生成物は、典型的には反応ゾーンを通って再循環され、かつ、過剰な水を除去して反応ガス混合物中の水蒸気の分圧を制御するための各サイクルを伴う凝縮器を通過してもよい。水の分圧は、形成される固体炭素のタイプおよび特徴(例えば、モルフォロジ)、ならびに炭素形成の動態に影響を及ぼすと思われる、1つの要因である。
炭素活量(A)は、特定の反応条件(例えば、温度、圧力、反応物質、濃度)の下で、固体炭素が形成されるかどうかの指標として使用することができる。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、炭素活量は、固体炭素のどの同素体が形成されるのかを決定するための鍵となるメトリックであると考えられる。より高い炭素活量は、CNTの形成をもたらす傾向があり、より低い炭素活量は、グラファイト形態の形成をもたらす傾向がある。
ガス状反応物質から固体炭素を形成する反応のための炭素活量は、反応平衡定数にガス状生成物の分圧を掛けて、反応物質の分圧で割ったものとして定義することができる。例えば、反応平衡定数Kを有する反応
Figure 2015520717
において、炭素活量Aは、K・(PCO・PH2/PH2O)として定義される。この反応の炭素活量はまた、モル分率および全圧の観点から表すこともできる。A=K・P(YCO・YH2/YH2O)、式中、Pは、全圧であり、Yは、種のモル分率である。反応平衡定数が一般に温度と共に変動するので、炭素活量は一般に、温度と共に変動する。炭素活量はまた、消費されるモル数とは異なるモル数のガスが生成される反応に関する全圧と共に変動する。固体炭素の同素体の混合物およびそのモルフォロジは、触媒および反応器中の反応ガスの炭素活量を変動させることによって達成することができる。
本明細書の方法は、全般的に、二酸化炭素から固体炭素を形成するための二酸化炭素と水素とのボッシュ反応等の、ボッシュ反応を適用する。
CO+2H←→C(S)+2HO (反応式1)
生成される固体炭素のタイプおよび品質は、一般的に、触媒のタイプ、ガス混合物、およびプロセス変数(例えば、温度、圧力、反応物質の濃度、および保持時間)に基づいて変動する。固体炭素は、本明細書で開示される炭素酸化物還元プロセスを通して、数多くの異なるモルフォロジを形成する。固体炭素のモルフォロジのいくつかとしては、グラファイト(例えば、熱分解グラファイト)、グラフェン、カーボンブラック、繊維状炭素、バックミンスターフラーレン、単層CNT、多層CNT、プレートレット、またはナノダイヤモンドが挙げられる。反応は、図1で示される三角形の平衡状態図の内側領域で起こる。
ボッシュ反応は、炭素酸化物を固体炭素および水に還元するために、水素または別の還元剤を使用する。反応は、約680℃を超える等の、約650℃を超える温度で、非鉄触媒の存在下で進行する。固体炭素がCNTの形態であるとき、反応式1は、発熱性であり(熱を生成し)、650℃で約24.9kcal/molを放出する(すなわち、ΔH=−24.9kcal/mol)。反応式1は、可逆的であり、固体炭素は、水によって酸化されて二酸化炭素を形成する。固体カーボンナノチューブを生成するために、約650℃を超える反応温度が使用され得るが、温度が高過ぎた場合、反応式1の逆反応の速度が増加し、二酸化炭素の正味の反応速度がより低下する。本明細書で開示されるプロセスを通して、種々の供給源からの二酸化炭素は、関連する廃棄コストを伴う望ましくない廃棄物ではなく、経済的に有益な中間原料であり得る。
ボッシュ反応は、2ステップの反応であると考えられる。反応式1の第1のステップでは、二酸化炭素が水素と反応して、一酸化炭素および水が生じる。
CO+H←→CO+HO (反応式2)
反応式2は、650℃で僅かに吸熱性であり、約8.47kcal/molの熱入力を必要とする(すなわち、ΔH=+8.47kcal/mol)。反応式1で示される反応の第2のステップでは、一酸化炭素が水素と反応して、固体炭素および水を形成する。
CO+H←→C(S)+HO (反応式3)
反応式3は、化学量論的量の反応物質によって、または過剰COもしくはHによって起こり得る。反応式3は、650℃で発熱性であり、CNTが形成されるときに、33.4kcal/mol(1.16×10ジュール/グラムのC(S))を放出する(すなわち、ΔH=−33.4kcal/mol)。反応式3のΔHの値は、その特定の炭素生成物に対する反応式1のΔHの値と反応式2のΔHの値との差によって、他の炭素生成物について計算することができる。
ボッシュ反応は、主な炭素源として炭素酸化物を使用して、産業規模で種々のモルフォロジの固体炭素生成物を効率的に生成するために使用され得る。ボッシュ反応は、約450℃から2000℃を超える温度で進行する。反応速度は、一般的に、触媒の存在下で増加する。
いくつかの用途では、天然ガス中に見られる炭化水素ガスを含む、低級炭化水素アルカン(例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、およびヘキサン)等の1つ以上の一般に入手可能な炭化水素ガスの還元ガス混合物が経済的であり得る。一実施形態において、還元ガスは、メタンを含み、触媒の存在下での発熱反応において、熱を放出する。本明細書で開示される方法は、炭化水素を使用する燃焼プロセスまたは化学プロセスと連結され得、かつプロセスの炭化水素の一部分は、還元剤ガスとして使用され得る。例えば、炭化水素の熱分解は、還元剤ガスとして提供される水素ガスを形成し得る。還元ガスとして、および炭素源としてメタンが使用されるとき、メタンは、二酸化炭素と反応して固体炭素および水を形成する。
CH+CO←→2C(S)+2HO (反応式4)
反応式4は、2ステップの反応であると考えられ、以下のステップを含む。
CH+CO←→2CO+2H (反応式5)および
CO+H←→C(S)+HO (反応式6)
限られた酸素の存在下で、炭化水素は、反応して、一酸化炭素、二酸化炭素、および水、ならびに少量の炭化水素および水素を形成する。より高い濃度の酸素は、形成される固体炭素の量を制限し得る。したがって、固体炭素の生成を最適化するためには、反応系中に存在する酸素の量を制限することが望ましくなり得る。加えて、酸素の存在は、触媒に有害であり得、それによって、反応速度を低下させる。したがって、酸素の存在は、固体炭素生成物の生成全体を低減させ得る。反応ガス(例えば、炭素酸化物および還元剤ガス)は、完全な反応を促進するために、反応式1〜6で示されるように、ほぼ化学量論的比率で提供され得る。
本明細書で説明される反応は、典型的には触媒の存在下で起こる。好適な触媒としては、周期表の5族〜10族(例えば、ニッケル、モリブデン、クロム、コバルト、タングステン、マンガン、ルテニウム、プラチナ、イリジウム等)から等の、2族〜15族から選択される金属、アクチニド、ランタニド、それらの合金、およびそれらの組み合わせが挙げられる。例えば、触媒としては、鉄、ニッケル、コバルト、モリブデン、タングステン、クロム、およびそれらの合金が挙げられる。周期表は、種々の族の付番方式を有し得ることに留意されたい。本明細書で使用されるとき、2族は、Beを含む族であり、3族は、Scを含む族であり、4族は、Tiを含む族であり、5族は、Vを含む族であり、6族は、Crを含む族であり、7族は、Mnを含む族であり、8族は、Feを含む族であり、9族は、Coを含む族であり、10族は、Niを含む族であり、11族は、Cuを含む族であり、12族は、Znを含む族であり、13族は、Bを含む族であり、14族は、Cを含む族であり、かつ15族は、Nを含む族である。いくつかの実施形態において、市販の金属が、特別な調製を伴わずに使用される。市販形態の一般に入手可能な金属の使用は、固体炭素を生成するコスト、複雑性、および困難性を低減させ得る。例えば、CNTフォレストは、市販グレードの鋼上で成長し得、CNTフォレストは、CNTフォレストから鋼を単離する追加的な層または表面を伴わずに、鋼上に直接形成する。CNTは、軟鋼、304ステンレス鋼、316Lステンレス鋼、スチールウール、および304ステンレススチールワイヤ上等の物質上に形成する。
304ステンレス鋼は、広範囲にわたる温度、圧力、およびガス組成の下で、CNTの形成を触媒すると思われる。しかしながら、304ステンレス鋼上のCNTの形成速度は、比較的低いと思われ、よって、304ステンレス鋼は、構造材料として使用され得、通常動作においてその表面への堆積は最小限である。対照的に、316Lステンレス鋼は、304ステンレス鋼よりもはるかに高い速度で固体炭素の形成を触媒すると思われるが、種々のモルフォロジの炭素も形成し得る。したがって、316Lステンレス鋼は、高い反応速度を達成するための触媒として使用され得るが、生成物のモルフォロジを制御するために、特定の反応条件が維持され得る。例えば触媒は、約22重量%以下の量で、Crを含むように選択され得る。例えば、316Lステンレス鋼は、約16重量%〜約18.5重量%のCrを含有する。例えば触媒はまた、約8重量%以上の量で、Niを含むようにも選択され得る。例えば、316Lステンレス鋼は、約10重量%〜約14重量%のNiを含有する。従来のプロセスにおいて触媒として使用されるアルファ層の鉄とは対照的に、このタイプの鋼の触媒は、オーステナイト相の鉄を有する。
シリーズ300ステンレス鋼、シリーズ400ステンレス鋼、析出硬化ステンレス鋼、二相ステンレス鋼、および軟鋼等の、種々の市販グレードの金属が、触媒として使用され得る。それに加えて、種々のグレードのクロム、モリブデン、コバルト、タングステン、またはニッケルを含有する合金もしくは超合金が使用され得、例えば、インコネル(登録商標)の商品名で、New Hartford、New YorkのSpecial Metals Corp.,から市販されている物質、またはハステロイ(登録商標)(例えば、ハステロイ(登録商標)B−2、ハステロイ(登録商標)B−3、ハステロイ(登録商標)C−4、ハステロイ(登録商標)C−2000、ハステロイ(登録商標)C−22、ハステロイ(登録商標)C−276、ハステロイ(登録商標)G−30、ハステロイ(登録商標)N、またはハステロイ(登録商標)W)の商品名で、Kokomo、IndianaのHaynes International,Inc.,から市販されている物質である。触媒は、プレート、円筒、ペレット、(例えば、鋼ショットとして)種々の直径の球、またはそれらの組み合わせ等の、固体形態であり得る。
触媒は、触媒前駆体から形成され得、これは、分解して所望の触媒を形成するように選択される。担持触媒は、しばしば、触媒の前駆体を粒子状担体物質と組み合わせることによって調製される。好適な前駆体としては、燃焼して所望の触媒の酸化物を形成する化合物が挙げられる。例えば、鉄が所望の触媒である場合、いくつかの好適な前駆体としては、硝酸鉄(III)、亜硫酸鉄、硫酸鉄、炭酸鉄、酢酸鉄、クエン酸鉄、グルコン酸鉄、およびシュウ酸鉄が挙げられる。触媒担体上への金属の担持は、そのような触媒上に形成される固体カーボンナノチューブ生成物の直径を制御し得る。
いくつかの実施形態において、CNTは、触媒担体の使用を伴わずに形成する。すなわち、CNTは、市販グレードの金属上に直接形成し、それによって、CNTの形成に関連する処理時間およびコストを低減させる。したがって、繊維状CNTフォレストの生成に好適な低コストの触媒が、炭素酸化物を還元し、CNTを作成するために使用され得る。
触媒は、固体金属触媒内で、所望の寸法の触媒ナノ粒子の形態であるか、または領域もしくは結晶粒および結晶粒境界の形態であり得る。本明細書で使用されるとき、「結晶粒径」という用語は、金属表面の平均、中間、またはモード結晶粒径または幅を指す。金属の結晶粒径、例えば、鋼金属内の鉄の結晶粒が、所望のカーボンナノチューブの直径に比例する特性寸法を有する、特定の化学組成の触媒金属が選択されてもよい。隣接するカーボンナノチューブ間の距離は、固体金属触媒の結晶粒境界を制御することによって制御され得る。
上の反応式1〜反応式6で示される反応にあるように、炭素酸化物を還元してCNTを形成する間、形成される各CNTは、バルク触媒物質の表面から触媒物質の粒子を立ち上がらせ得る。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、触媒物質の粒子をCNTの成長先端部に埋め込むため、触媒の表面は、CNTの形成によってゆっくりと消費されるように思われる。CNTが成長する物質は、伝統的な意味では触媒とみなされ得ないが、それでも、本明細書および当技術分野では、炭素が該物質と反応すると考えられていないので、「触媒」と称される。さらに、CNTは、触媒がなければ全く形成し得ない。
固体触媒は、選択された固体炭素モルフォロジの形成を促進するように設計または選択され得る。触媒は、多くの形状および形態をとり得る。例えば、触媒は、プレート、ホイル、円筒、ペレット、種々の直径の球(例えば、鋼ショット)、またはそれらの組み合わせの形態であり得る。いくつかの実施形態では、市販のシート金属が触媒として使用され、該シート金属は、反応器の容積あたりの触媒の表面積を最大にするために、層状にされる。固体CNTフォレストは、触媒の外形または形状に関係なく、触媒表面に略垂直に成長し得る。結果的に、CNTフォレストは、触媒金属表面の形状または形態を所望のテンプレートに変化させることによって、多くの形状および立体構造に形成し得る。
金属触媒上で成長するCNTのモルフォロジは、典型的には金属触媒の化学的性質および触媒が処理された方法に依存する。例えば、CNTのモルフォロジは、金属内の結晶粒径および結晶粒境界の形状に関連し得る。例えば、これらの特徴の特性サイズは、そのような金属触媒の存在下で形成されるCNTの特性直径に影響を及ぼす。
触媒物質の結晶粒径は、CNT生成物のサイズを少なくとも部分的に決定し得る。より小さい結晶粒径を有する金属は、より小さい直径のCNTを生成し得る。例えば、触媒物質として使用される金属は、ナノサイズの構造を有し得る。結晶粒径は、金属触媒の化学的性質および結晶粒が形成される熱処理方法の双方の作用であり得る。例えば、冷間圧延によって形成される金属は、熱間圧延によって形成される金属とは異なる結晶粒径および結晶粒境界を有する。したがって、金属形成の方法は、触媒表面に形成される固体炭素に対する影響を有する。加えて、金属の結晶粒境界は、CNTフォレストの密度および間隔に対する影響を有する。一般に、触媒金属表面の結晶粒境界が大きいほど、さらに対応するCNTはより離れて離間される。
一般に、金属表面の結晶粒構造は、当技術分野で知られている方法によって変化され得る。例えば、金属構造は、複数のランダムに配向された結晶粒を形成するために、金属構造を再結晶させるのに十分な温度まで加熱され得る。あるいは、金属は、結晶粒構造、結晶粒境界、および結晶粒径を変化させるために、熱処理または焼なましされ得る。例えば、金属は、該金属をその再結晶温度を超える温度まで加熱し、該温度をある期間維持し、次いで、該金属を冷却することによって焼なましされ得る。別の例として、金属の微細構造内の結晶粒が再結晶化を通して新しい結晶粒を形成することを可能にする期間にわたり該金属を加熱することによって、該金属は焼なましされ得る。
再結晶化は、金属が塑性的に変形、焼なまし、またはそれ以外の方法で熱処理されるプロセスである。金属が加熱されるとき、熱処理は、金属構造中の結晶粒の成長に影響を及ぼす。結晶構造のサイズは、臨界温度を超える温度およびその温度での時間によって変動する。加えて、再結晶温度からのより早い冷却速度は、一般的に、より大きい最大過冷却、およびより多い数の核生成サイトを提供し、したがって、より微細な結晶粒の金属を生成する。例えば、より微細な平均結晶粒径が所望されるとき、金属触媒は、特定の温度まで加熱され、次いで、急速に冷却され得る。一実施形態において、CNTの直径および繊維状CNTフォレストの密度は、金属の形成方法に基づいて金属触媒を選択することによって制御される。例えば、固体CNTフォレストの所望のモルフォロジに応じて、冷間圧延した金属、熱間圧延した金属、析出硬化した金属、焼なましした金属、肌焼きした金属、焼戻しした金属、または焼入れした金属が、触媒として選択され得る。
触媒物質の結晶粒径および結晶粒境界は、固体炭素生成物のサイズおよびモルフォロジを制御するために変化され得る。例えば、触媒物質は、約600℃〜約1100℃、約650℃〜約1000℃、約700℃〜約900℃、または約750℃〜約850℃の温度範囲で焼なましされ得る。結果として生じる結晶粒径は、約0.1μm〜約50μm、約0.2μm〜約20μm、約0.5μm〜約5μm、または約1.0μm〜約2.0μmであり得る。種々の熱処理、焼なまし、および焼入れ方法は、金属の調製、結晶粒の成長技術、および結晶粒の微細化の技術分野で知られている。触媒表面の結晶粒径および結晶粒境界を変化させて、結果として生じる固体炭素生成物のサイズおよびモルフォロジを制御するために、これらの方法のうちのいずれかが使用され得る。
金属のウエハ等の固体触媒を使用するときに、CNTは、一連の世代で成長すると思われる。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、反応ガスは、露出した触媒の表面と相互作用し、CNTは、該表面で成長し始めると思われる。成長が継続するにつれて、隣接するCNTが絡み、表面から触媒の粒子が持ち上がり、触媒物質の新しい層を反応ガスに露出させる。触媒物質の各層が表面から持ち上がるにつれて、CNTは、拡大すると「ピロー」またはオナモミに類似する凝集塊に絡まる。試料が反応ゾーン中に残っていると、これらの層が形成し続け、表面から持ち上がり、その結果、カーボンナノチューブ「ピロー」から成る種々の構造が生じる。
連続流れプロセスは、分離手段としてCNTの剥離を利用し得る。固体CNTフォレストは、触媒の表面から容易に取り出され得る。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、炭素は、固体炭素のための核形成サイトとして作用し得る。例えば、触媒物質の成分としての炭素は、反応を促進し得る。反応が継続し、固体炭素の各層が形成されるにつれて、新しく形成された炭素が、その後の固体炭素の層のための核形成サイトとして作用する。したがって、一実施形態において、固体炭素生成物のサイズおよびモルフォロジは、触媒金属の炭素組成を選択し、制御することによって制御される。
反応中に触媒層が消費される触媒組成物は、大体において触媒の新しい表面を露出させており、これによって、固体炭素生成物の形成を中断されずに継続することができる。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、そのような機構は、例えば、固体金属触媒として錆のある鋼が使用されたときに起こると思われる。
例えば図6および図21で描写されるように、ピローのモルフォロジは、塊状に絡まるCNTの存在を特徴とする。ピローは、ナノチューブの球根状または波状の集塊として現れ、積層雲の外周の外観に類似する。ピローは、種々の直径、長さ、およびタイプのカーボンナノチューブを含む。ピローは、しばしば、基材上で成長したフォレスト、パイル、および繊維の不連続な単位の形態で現れ得る。異なる組成および形態の金属は、広範囲にわたる反応ガス混合物および反応温度下で、カーボンナノチューブのピローを産生する。
いくつかの実施形態では、穿孔または細いスリットを有するシート金属が触媒として使用される。シート金属の穿孔または切り欠きスリットは、触媒の表面積を増加させ、それによって、触媒の容積あたりの反応触媒表面の表面積を増加させる。穿孔およびスリットはまた、生成されるCNTフォレストの形成およびモルフォロジを成形するためにも使用され得る。図13において、固体カーボンナノチューブの形成は、触媒の構造に似ている。いくつかの実施形態において、CNTフォレストのモルフォロジおよび形状は、触媒を層状にし、触媒の一部分をマスクし、そして触媒を選択された形状に屈曲させることによって制御される。
反応ゾーンに加えられる少量の物質(例えば、硫黄)は、触媒上の炭素生成物の成長を迅速化する、触媒促進剤であり得る。触媒促進剤は、促進される表面での反応のための活性化エネルギーをさらに下げることによって、反応速度を高める。そのような促進剤は、多種多様な化合物で反応器中へ導入され得る。そのような化合物は、化合物の分解温度が反応温度未満であるように選択され得る。例えば、硫黄が鉄系触媒のための促進剤として選択された場合、硫黄は、チオフェンガスとして、またはキャリアガス中のチオフェンの液滴として、反応ゾーン中へ導入され得る。硫黄含有促進剤の例としては、チオフェン、硫化水素、複素環硫化物、および無機硫化物が挙げられる。他の触媒促進剤としては、揮発性鉛(例えば、ハロゲン化鉛)、ビスマス化合物(例えば、塩化ビスマス、臭化ビスマス、ヨウ化ビスマス等の揮発性ハロゲン化ビスマス)、アンモニア、窒素、過剰な水素(すなわち、化学量論的よりも高い濃度の水素)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
不活性キャリアガス中で触媒構造を加熱することは、単層CNT等の特定の構造およびモルフォロジの成長を促進し得る。例えば、ヘリウムは、CNTの様々な構造またはモルフォロジの成長を促進し得る。
固体炭素生成物の物性は、追加的な物質の固体炭素の表面への適用によって、大幅に改質され得る。結果として生じる固体炭素の物理的性質を改質するために、改質剤(例えば、アンモニア、チオフェン、窒素ガス、および/または過剰水素)が、反応ガスに加えられ得る。改質および官能化は、反応ゾーン中で、または固体炭素生成物が取り出された後に行われ得る。
例えば、金属イオン等の堆積させるべき物質を含有する水ストリームを注入することによって、いくつかの改質剤が、固体炭素の形成反応の完了間近に還元反応チャンバ中へ導入され得る。触媒改質剤は、金属クラスタのサイズを変化させかつ生成される炭素のモルフォロジを変化させる物質である。そのような物質はまた、キャリアガスの成分としても導入され得る。例えば、過剰水素は、いくつかのCNTの炭素格子の水素化を生じさせると思われ、CNTに半導体特性を有させる。
反応温度は、触媒の組成または触媒粒子のサイズに依存する。小さい粒径を有する触媒物質は、より大きい粒径を有する同じ触媒物質よりも低い温度で反応を触媒する傾向がある。例えば、ボッシュ反応は、粒径および組成、ならびに所望の固体炭素生成物に応じて、鉄系触媒について、約450℃〜800℃の範囲等の、約400℃〜950℃の範囲の温度で起こり得る。一般に、グラファイトおよびアモルファス固体炭素は、より低い温度で形成し、CNTは、より高い温度で形成する。触媒が軟鋼、304ステンレス鋼、316Lステンレス鋼、またはスチールウールであるとき、カーボンナノチューブフォレストの成長は、約680℃を超える温度が望ましい。
概して、本明細書で説明される反応は、広範囲にわたる圧力、ほぼ真空から4.0MPa(580psi)以上の圧力で進行する。例えば、固体炭素は、約0.28MPa(40psi)〜約6.2MPa(900psi)の範囲の圧力で形成する。いくつかの実施形態において、CNTは、約0.34MPa(50psi)〜約0.41MPa(60psi)の圧力、または約4.1MPa(600psi)の圧力で形成する。一般的に、圧力を増加させることは、反応速度を増加させる。
触媒は、触媒表面を炭素酸化物と接触させる前に、還元環境にされ得る。還元環境は、触媒の表面上の金属酸化物を還元して、非酸化触媒表面を提供することによって、触媒を活性化し得る。いくつかの実施形態では、CNTを形成するために使用されるメタン等のガス状原料が、触媒から酸化物を還元するために使用される。触媒還元は、触媒を炭素含有原料と接触させてCNTを作製する前に、またはそれと同時に起こり得る。
触媒は、触媒表面の化学性質を変化させるように調整され得る。本明細書で使用されるとき、「化学的性質」という用語は、触媒の金属の同一性、酸化または還元の状態、および触媒の表面構造を意味し、含む。そのような調整は、次の節で説明される。
結晶粒径または結晶粒境界を変化させることは、触媒表面の化学的および物理的組成に影響を及ぼし得、かつ触媒表面の形状および幾何学形状も変化させ得る。いくつかの実施形態において、触媒表面の結晶粒径および結晶粒境界は、反応前に触媒表面を還元することによって制御される。例えば、触媒の表面を還元するために(すなわち、酸化した物質と反応させるか、または該物質を取り出すために)還元ガス混合物が、選択された温度、圧力、および濃度に維持された反応器中に導入され得る。
触媒物質の結晶粒径および結晶粒境界は、触媒表面を加熱し、表面の任意の酸化物を還元することによって制御され得る。触媒表面を還元環境中に維持する期間がより長いほど、比較的大きい結晶粒径が得られ、還元処理が短いほど、比較的小さい結晶粒径が得られ得る。同様に、より低い還元温度は、より小さい結晶粒経をもたらし得る。
触媒表面の酸化およびその後の還元は、結晶粒構造および結晶粒境界を変化させる。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、酸化は、酸化する領域中の金属触媒の表面を変化させると思われる。その後の還元は、触媒表面のさらなる変化をもたらし得る。したがって、触媒の結晶粒径および結晶粒境界は、触媒表面を酸化および還元することによって、ならびに触媒表面を還元ガスおよび酸化ガスに露出させる時間を制御することによって制御され得る。酸化および/または還元温度は、約500℃〜約1200℃、約600℃〜約1000℃、または約700℃〜約900℃の範囲であり得る。結果として生じる結晶粒径は、約0.1μm〜約500μm、約0.2μm〜約100μm、約0.5μm〜約10μm、または約1.0μm〜約2.0μmの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、触媒は、固体炭素を形成する反応の前、またはその間に還元される、酸化した金属(例えば、錆のある鋼)であり得る。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、酸化物の除去は、触媒物質の表面に空隙または凹凸を残し、触媒物質の全表面積を増加させると考えられる。
触媒表面の結晶粒境界および平均結晶粒径は、例えば、スパッタリング(イオン衝撃)によって制御することができる。本明細書で使用されるとき、「スパッタリング」という用語は、イオン、中性原子、中性子、または電子の衝撃によって、表面から原子を取り出すことを指す。スパッタリングすることで、触媒の表面の表面粗さを生じさせる。
スパッタリングによって形成される結晶粒境界は、炭素酸化物の還元反応に有利であり得る。スパッタリングは、金属触媒の表面から原子を取り出すために使用され得る。イオンビームエネルギーは、一般的に、結果として生じる金属触媒表面の結晶粒構造を決定する。
例えば、合金または酸化した金属の表面において、イオンビームのエネルギーは、金属表面のどの原子を取り出すのかを決定する。スパッタリング中に印加されるエネルギーは、ある合金中の特定の原子だけを取り出すように選択され得る。したがって、スパッタリングは、低エネルギーイオンビームによって取り出し可能な原子を伴わない表面に比較的高い表面結合エネルギーを伴う原子または粒子を有する結晶粒境界をもたらし得る。イオンビームエネルギーを増加させることで、金属表面からより高い表面結合エネルギーを有する原子および粒子を取り出す。したがって、スパッタリングは、制御された結晶粒境界、平均結晶粒径、および結晶粒パターンを有する表面を生成するために使用され得る。スパッタリングは、金属結晶表面の平均結晶粒径、結晶粒境界、または結晶粒パターンを制御することによって、固体炭素生成物のサイズおよびモルフォロジを制御するために使用され得る。
いくつかの実施形態において、触媒表面は、選択された平均結晶粒径および選択された結晶粒境界を有する触媒表面を形成するために、化学エッチングによって制御され得る。エッチングプロセスとしては、スワビング、浸漬、噴霧、または他の方法が挙げられる。エッチング液のタイプ、エッチング液の強さ、およびエッチング時間は、金属触媒の表面に影響を及ぼす。例えば、ニッケル含有合金または超合金等の金属をエッチングするために、代表的なエッチング液は、5gの塩化銅(II)(CuCl)と100mlのエタノールおよび100mlの塩酸との溶液を含む。いくつかの実施形態では、触媒にエッチングするために、種々の濃度の硝酸が使用される。金属触媒がコバルトを含む場合、触媒は、塩酸中の塩化鉄(III)(FeCl)の溶液中でエッチングされ得、結果として、コバルトを取り出す。したがって、そのようなエッチング液の使用は、コバルト合金からコバルトを選択的にエッチングし、他の金属を触媒の表面に残す。このようにして、表面の結晶粒境界は、選択的に制御され得、それによって、その上に形成される固体炭素生成物の特性の制御を可能にする。金属触媒が鋼であるとき、代表的なエッチング液は、2:3:1の比率の塩酸(HCl)、グリセロール(プロパン−1,2,3−トリオール)、および硝酸(HNO)の溶液を含む。鉄含有金属のための他のエッチング液は、約9:1の比率で硝酸と混合されるメタノールまたはエタノールを含む。いくつかの実施形態において、エッチング液としては、エタノール、ならびにピクリン酸、塩酸、エタノール、水、および硝酸の混合物が挙げられる。
上で説明される金属は、炭素酸化物の還元を触媒するために使用され得る。一実施形態において、固定された触媒構造体は、反応器中に配置され、該反応器中では、反応ガスが触媒に接触して炭素酸化物を還元し、CNTフォレストを作成する。種々の反応器の設計が、所望の固体炭素生成物の形成および収集を容易にする。
いくつかの実施形態において、触媒物質は、市販のシート金属またはホイルであり、これらは、反応器の単位容積あたりの反応に利用可能な表面積を最大にするように、非常に薄いものであり得る。反応器は、触媒の層を保持するように構成され得る。シート金属またはホイル触媒は、0.0508mm程度の薄さであり得る。例えば、ステンレス鋼のシート金属は、約0.254mm〜約19.05mm以上の範囲の厚さを有し得る。ステンレス鋼ホイルは、0.0508mm程度の薄さであり得る。触媒の厚さは、反応器の構成に基づいて決定され得る。
反応器は、反応ガスに露出される触媒表面積を最適化するように構成され得、それによって、反応器の効率、炭素酸化物の還元、および固体炭素生成物の形成を増大させる。そのような反応器は、連続的に、半連続的に、またはバッチモードで動作され得る。バッチ反応器において、触媒は、固定された固体表面であるか、または固定された固体表面に載置される(例えば、不活性基材上に堆積させた触媒ナノ粒子)。触媒およびその上で成長する固体炭素は、反応器から定期的に取り出される。
反応器は、反応器の温度を制御するために、加熱および冷却機構と連結され得る。例えば、反応器は、生成物および過剰反応物質を、冷却機構を通して再循環させて、水蒸気を凝縮させるように構成され得る。次いで、生成物および/または過剰反応物質は、再加熱され、反応器を通して再循環され得る。再循環ガス中の水蒸気の一部を取り出すことによって、形成される固体炭素のモルフォロジが制御され得る。水蒸気の分圧を変化させることは、混合物の炭素活量を変化させる。反応器はまた、炭素収集器に連結されてもよく、そこで、水および未反応反応物質が、炭素生成物から分離される。分離された炭素生成物は、収集され、システムから取り出される。
反応器は、反応物質の流れが、触媒と反応物質との間の接触時間を最適化するような層流によって特徴付けられるように、稼働され得る。そのような構成では、比較的短い期間または比較的小さい領域の乱流が、触媒表面からの固体炭素生成物の取り出しを支援し得る。
反応器は、反応器の単位容積あたりの露出される触媒表面積を増加させるようにサイズ決定され、構成され得る。例えば、触媒が薄いシートまたはホイルである場合、ホイルは、螺旋状に巻かれ得る。反応ガスは、反応器を通る流れを方向付けるために、ヘッダまたはノズルを通して分布され得る。反応ガスの流速は、反応ガスが層流レジームで反応器を通過するように選択され得る。触媒が螺旋形である場合、ガスは、ほぼすべての触媒表面が反応ガスに露出されるように、触媒螺旋の中心にて反応器に入り、反応器の外壁にて反応器から出ることができる。
いくつかの実施形態において、プロセス全体が半連続であるように、2つ以上の反応器がともに動作する。そのような実施形態において、固体触媒物質は、各反応器中に配置され、固定される。各反応器は、もう一方の反応器が処理中である間に、プロセスから選択的に単離されるように構成される。例えば、各反応器は、ガス供給ライン、パージライン、反応器の排出ラインとともに構成され得、かつ圧縮機に接続され得る。取り出されるのに十分な固体炭素生成物が1つの反応器中で形成したら、その反応器は、システムから単離され、ラインから外され得る一方で、別の反応器の動作が開始される。第1の反応器から固体炭素生成物が取り出される一方で、別の反応器中で固体炭素生成物が形成される。第1の反応器から固体炭素生成物が取り出された後に、第1の反応器は、再度固体炭素生成物を形成するように準備される。十分な固体炭素生成物が第2の反応器中で形成されたら、第2の反応器は、単離され、ラインから外される。第2の反応器から固体炭素生成物が取り出され、収集されている間に、第3の反応器が動作され得る。いくつかの実施形態において、第2の反応器をラインから外す準備ができているときに第1の反応器の反応の準備ができている場合は、第1の反応器がラインに戻して配置され得る。このようにして、プロセスは、半連続様式で動作し、少なくとも1つの反応器が炭素酸化物を還元する一方で、少なくとも別の反応器が触媒表面の炭素酸化物を還元するための準備を行っている。
図2は、半連続反応システム200の簡略ブロックフロー図を示す。第1の反応ガス210は、混合弁220で第2の反応ガス215と混合される。反応ガス210、215は、それぞれ、ガス状炭素酸化物および還元剤を含む。混合弁220を通過した後、反応ガス210、215は、入口弁232を通って第1の反応器230に進入する。反応ガス210、215は、出口弁234を通って出る前に、第1の反応器230内で少なくとも部分的に反応する。
一定の時間後、入口弁232および出口弁234が閉じられ、反応ガス210、215の流れは、代わりに、入口弁242を介して第2の反応器240へと通る。反応ガス210、215は、出口弁244を通って出る前に、第2の反応器240内で少なくとも部分的に反応する。第2の反応器240中で反応が進行している際、第1の反応器230中の触媒が、反応のその後のサイクルのために準備され得る。
一定の時間後、入口弁242および出口弁244が閉じられ、反応ガス210、215の流れは、代わりに、入口弁252を介して第3の反応器250へと通る。反応ガス210、215は、出口弁254を通って出る前に、第3の反応器250内で少なくとも部分的に反応する。第3の反応器250中で反応が進行している際、第1の反応器230および/または第2の反応器240中の触媒が、反応のその後のサイクルのために準備される。
各サイクルが進行するにつれて、生成物(例えば、ガス)は、凝縮器260に進入し、その中では、水蒸気が凝縮され、取り出され得る。圧縮機270は、残留する生成物および/または未反応の反応物質を圧縮し、それらを混合弁220に、または反応器230、240、もしくは250のいずれかに戻して再循環させる。真空ポンプ280は、システム200をパージするか、またはシステム200の圧力を低減させる。
反応器はまた、連続的に動作するようにも構成され得る。反応器が連続的に動作する場合、固体炭素生成物は、反応を連続させながら触媒表面から取り出され得る。反応ガスは、表面上にCNTが成長する際に触媒の露出した表面と相互作用するため、本明細書で開示されるいくつかの反応は、反応器が連続的に動作することに寄与すると思われる。成長が継続するにつれて、一群の隣接するカーボンナノチューブが絡まり、層中の触媒表面からCNTを持ち上げ、新しい触媒表面を反応ガスに露出させて、反応を継続する。
いくつかの実施形態において、反応器は、触媒金属の連続したシート、ベルト、またはリボンが反応器を通して連続的に輸送されるように、構成される。シートが反応器に進入すると、金属表面は、炭素酸化物の還元における触媒として作用する。CNT(または固体炭素の別の形態)は、シートが反応器を通して運搬されるときに金属の表面に形成する。反応器を通過した後に、固体炭素生成物は、反応器を通るシートの別の経路を準備するために、触媒表面から取り出され得る。
いくつかの実施形態において、触媒(例えば、固体ブロック、シート金属等の形態)は、コンベアベルト上に配置または載置される。コンベアベルトは、反応チャンバを通過し、その後に、触媒の表面から固体炭素生成物を取り出す手段を通過する。コンベアベルトが移動し続けると、触媒が再度反応チャンバに進入し、プロセスを繰り返す。
いくつかの実施形態では、可撓性シート金属または金属ホイルが、コンベアベルトの長さ全体にわたって裏打ちされ得る。したがって、触媒物質は、反応チャンバに連続的に加えられ得、固体炭素生成物は、別の場所で触媒から連続的に取り出され得る。反応器は、炭素酸化物が存在しない還元チャンバ、ならびに炭素酸化物および還元剤の双方が存在する触媒チャンバ等の、異なるチャンバまたは区画に分離され得る。
図3は、触媒物質310の複数の層またはシートを有する反応器300を示す。反応器300は、反応ガスが入口320を通って反応器300の頂部に進入し、出口330を通って反応器300の底部またはその近くから出るように構成される。触媒物質310は、反応ガスが入口320および反応器300を通って流れるときに、反応ガスが触媒物質310の各表面に接触するように、反応器300中に構成され得る。図3で示されるように、入口320が、反応器300の頂部にある場合、反応ガスは、触媒物質310の頂部シートに接触し、蛇行経路で反応器300を通って流れ落ちる。反応ガスが蛇行経路をたどるとき、反応ガスは、反応器300中の触媒310の各表面に接触する。触媒物質310の層またはシートは、反応ガスが、反応器300の頂部の第1の層を横断して流れ、反応器300の壁で第1の層を通り過ぎ、反応器300中の触媒物質310の全ての層またはシートの頂部および底部の上を通り過ぎるように、反応器300中に構成され得る。
固体炭素生成物は、反応器300の底部で収集される。触媒物質310の表面からの固体炭素生成物の取り出しは、反応ガスの下向きの流れによって、および重力によって補助され得る。
他の実施形態において、反応器は、触媒物質(例えば、軟鋼)の1つ以上の管を含有し、反応ガスは、反応器の頂部から流れる。反応ガスは、反応ガスが反応器の出口に向かって下向きに流れるときに、管の内面および外面に接触する。
触媒がシート金属または金属ホイルである場合、表面全体が炭素で被覆される必要はない。固体表面の炭素堆積領域は、任意で、固体表面の選択された部分だけでの固体炭素の形成を促進するために、マスキングによって1つ以上の領域に制限され得る。したがって、マスキングは、作成されるナノチューブフォレストの形状およびモルフォロジを変化させるために使用され得る。
触媒物質は、反応器から取り出され得、表面から固体炭素生成物を取り出すために、振盪または振動され得る。触媒物質が緊密に巻回された薄い金属シートまたはホイルである場合、シートまたはホイルは、反応器から取り出され、ほどかれ得、それによって、炭素生成物が触媒表面から剥がれ落ちて分離される。あるいは、反応器は、その場で触媒を振動させ、それによって、触媒表面から固体炭素生成物を取り出すように構成され得る。
固体炭素生成物はまた、触媒表面から機械的に掻き取られ得る。例えば、触媒は、触媒だけが通過し、固体炭素生成物が触媒表面から掻き取られる程度の隙間を伴って設計される、スクレーパーを通過し得る。あるいは、触媒は、固体炭素生成物が触媒表面からブラッシングされるように、ブラシを通過し得る。触媒および固体炭素生成物は、触媒表面がスクレーパー、ブレード、またはブラシの下を通過してそれらによって取り出されるように構成された、スクレーパー、ブレード、またはブラシを通過し得る。したがって、固体炭素生成物は、触媒表面から掻き取ることによって、またはそれ以外の方法で切削することによって取り出され得る。
別の例において、固体炭素生成物は、高速の空気またはガスを触媒表面と固体炭素生成物の間の境界に向けることによって、触媒表面から取り出され得る。例えば、固体炭素生成物は、急速かつ強力な波動の高速空気を触媒表面に分布させて触媒表面から固体炭素生成物を吹き飛ばすように構成された反応器区間に触媒を通すことによって、触媒表面から取り出され得る。
いくつかの実施形態において、固体炭素生成物は、好適な溶媒によって触媒表面から洗い流され得る。例えば、固体炭素生成物は、溶媒または酸を固体炭素生成物と接触させて、触媒の表面から固体炭素生成物を取り出すように構成された反応器区間にコンベアを通すことによって、取り出され得る。いくつかの実施形態において、固体炭素生成物は、触媒物質をエタノール等の溶媒中に浸漬することによって、触媒表面から化学的に取り出され得る。いくつかの固体炭素形成体は、より大きい凝集体を形成し得る。例えば、CNTの試料をエタノール中で緩やかに撹拌するか、または振盪すると、CNTが凝集し、噛み合わさる。凝集体は、個々のピロー形成体よりも大きくかつ強くなり得る。CNTのモルフォロジは、種々のタイプのカーボンナノチューブの紙、フェルト、電極等を形成するのに特に好適であり得る。
触媒表面からの固体炭素生成物の取り出しは、ガスまたは液体ストリームからの固体の分離および収集の手段と連結され得る。そのような収集の手段は、エルトリエーション、遠心分離、電気集塵、および濾過が挙げられ得るが、それらに限定されない。
固体炭素生成物への組み込みを通して、または固体炭素生成物への表面堆積によって、所望の固体炭素生成物の物理的性質を改質するために、1つ以上の物質が反応ゾーン中へ導入され得る。固体炭素物質の物理的性質は、追加的な物質の固体炭素の表面への適用によって、大幅に改質され得る。結果として生じる固体炭素の数多くの異なる改質および官能化が可能である。
一実施形態において、固体カーボンナノチューブを形成した後、反応ガス混合物は、反応器から取り出され、結果として生じる固体炭素生成物を改質または官能化するためのガス混合物と置き換えられる。炭素酸化物および還元剤は、反応器から取り出され、官能化ガス混合物が反応器に導入される。官能化ガス混合物としては、アルキル基、カルボニル基、芳香族化合物、非芳香族環、ペプチド、アミノ基、ヒドロキシル基、硫酸基、またはリン酸基等の、官能基が挙げられる。反応温度および圧力は、カーボンナノチューブの官能化を生じさせるのに好適な条件に維持される。別の実施形態において、固体炭素生成物が形成された後に、反応器は、不活性ガス、空気、または他のガスもしくは官能基で冷却される。
本明細書で説明される還元プロセスは、通常、少なくとも1種類の固体炭素生成物および水の形成をもたらす。水は、その後に、凝縮され得る。水の潜熱は、加熱の目的で、または低圧動力抽出サイクルの一部として抽出され得る。水は、別のプロセスに使用される有用な副産物であり得る。
本明細書で開示される方法は、主に炭化水素燃料源の燃焼が熱の主供給源である、発電、化学プロセス、および製造プロセスに組み込まれ得る。そのようなプロセスからの結果として生じる燃焼ガスは、所望の固体炭素生成物を製造するための炭素の供給源として作用し得る、炭素酸化物を含有する。本方法は、数多くの異なる生成能力に拡張可能であり、よって、例えば、本方法を念頭に置いて設計される工場は、大型の石炭燃焼発電設備の燃焼プロセスからの、または内燃エンジンからの炭素酸化物の放出物を取り扱うようにサイズ決定され得る。例えば、本方法は、大気、燃焼ガス、プロセスのオフガス、ポートランドセメントの製造からの排気ガス、および坑井ガスからの、またはそれらの分離された画分からの二酸化炭素を還元するために使用され得る。
別の実施形態では、供給源ガス混合物からの炭素酸化物が、供給源混合物から分離され、濃縮されて、還元プロセスのための炭素酸化物原料を形成する。供給源ガス中の炭素酸化物は、当技術分野で知られている種々の手段(例えば、アミン吸収および再生)を通して濃縮され得る。さらに別の実施形態において、多段階動力抽出プロセスでは、触媒変換プロセスが中間ステップとして用いられ得、該多段階動力抽出プロセスでは、所望の固体炭素生成物の形成のために、第1段階で燃焼ガスを還元プロセスの反応温度まで冷却する。次いで、冷却された燃焼ガスは、所望の還元反応の温度で、還元プロセスを通過させられ得、その後に、追加的な動力抽出ステージを通過させられ得る。
本方法を発電のための炭化水素燃焼プロセスと連結することは、反応プロセスに必要とされる水素が、オフピークの電力を使用した水の電気分解によって形成され得るという点で、追加的な利点を有する。酸素が、電気分解プロセスで形成した。
いくつかの場合では、(例えば、反応ガスがアルゴン、窒素、またはヘリウム等の不活性パージガスによって置換されるパージチャンバを通して、反応器から固体炭素生成物を取り出すことによって)冷却前に、反応ガス混合物から固体炭素生成物を取り出すことが有益であり得る。冷却前にパージすることは、冷却プロセス中に、所望の固体炭素生成物上の望ましくないモルフォロジの堆積または成長を低減させるのを補助する。
以下の実施例は、説明されるプロセスを例示する。各実施例は、以下のサブセクションでさらに詳細に説明され、実施例のそれぞれの生成物の走査電子顕微鏡画像が含まれる。
(表1)実施例1〜実施例7に関する条件
Figure 2015520717
実施例1〜実施例7の実験装置は、図4で例示される。試験は、バッチモードで行った。実験装置は、直列に接続される2つの管状炉1、2を含む。各炉は、外部石英シェルを含む。2つの炉の配設は、異なる反応温度で、異なる触媒を伴うが、同じ反応ガス混合物および圧力を伴う、管状炉1、2のそれぞれにおける別個の並列試験を可能にする。触媒試料(すなわち、金属管)は、管炉1、2の内部に配置した。管状炉1、2は、約1〜2時間にわたって加熱し、反応後に、試料を取り出すことができるように4〜6時間にわたって冷却した。管状炉1、2はまた、適切な配管および弁によって、単独でも動作し得る。図4で例示される構成要素は、関連する配管、計装、および付属物とともに、以下の実施例の説明において、集合的に「実験装置」と称される。
本実施例において種々の組み合わせで使用されるガスは、PraxAirから入手可能な研究グレードの二酸化炭素(CO)、PraxAirから入手可能な研究グレードのメタン(CH)、PraxAirから入手可能な標準グレードの窒素(N)、Air Liquideから入手可能な研究グレードのヘリウム(He)、およびPraxAirから入手可能な研究グレードの水素(H)であった。
図4で描写されるように、ガス供給源6に貯蔵されているガスを、混合弁7に通した。混合弁7は、ガスを混合し、管状炉1、2へのガスの流れを制御した。管状炉1および2を通って凝縮器4へ流れるガスは、概して、水を除去するために、約3℃に維持した。乾燥したガスは、圧縮器3を通して管状炉1中へ戻した。特定の実験で、管状炉1、2を不活性ガスでパージする必要がある場合は、真空ポンプ5を断続的に使用して、管状炉1、2を排気した。
第1の管状炉1の温度は、第1の管状炉1のほぼ中心線で、外部石英シェルの内側に配置した、タイプK熱電対によって測定した。第2の管状炉2の温度は、第2の管状炉2のほぼ中心線で、管状炉2のセラミック絶縁体に穿設した孔の中に配置した、タイプK熱電対によって測定した。温度は、これらの熱電対に示されるように報告される。
再循環流速を測定または制御するためのいかなる試みも行わず、生成物の品質および反応速度は、流速(例えば、大容量圧縮機を使用したか、または低容量ポンプを使用したか)とは無関係であると思われた。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、流速は、全て臨界閾値を超えた場合があった。流速は、生産施設の設計および動作にとって重要であり得るが、実験装置の体積は、触媒および結果として生じる固体炭素生成物の体積よりもかなり大きいので、本明細書で報告される試験においてはそれほど重要ではない。当業者には、特定の生産設計のための最適な流速を決定するための適切な試験が容易に見出されるであろう。
実験中に、実験装置中のガスの圧力は、温度が高くなるにつれて急速に低下し始める。圧力が低下し始めた温度は、触媒およびガス混合物によって変動した。この圧力の低下は、固体炭素生成物の形成開始の徴候であり得る。圧力が低下したときには、圧力を維持するために、混合弁7を介して、追加的な反応ガスを実験装置に加えた。間もなくして、圧力が上昇し始め、その時点で混合弁7を閉じた。圧力低下の大きさおよび期間は、CNTの成長開始の徴候および/または成長の速度であると思われる。
始動手順は、次の2つの方法のうちの1つに従った。すなわち、実験装置を不活性ガス(ヘリウムまたは窒素)中で加熱するか、または実験装置を空気中で加熱するか、である。不活性ガス中で加熱する場合、実験装置は、約5分間にわたって、真空ポンプ5によって排気し、パージし、その後に、真空ポンプ5をオフにし、切り離した。実験装置は、不活性ガスによって大気圧にした。次いで、不活性ガスをオフにし、そして、管状炉1、2の加熱要素をオンにして、加熱サイクルを開始した。空気の場合、管状炉1、2は、始動時にパージせず、単に運転温度にした。
炉がほぼ実験設定点温度に到達したときに、5分間にわたって、実験装置を排気し、反応ガス混合物(一般的に、二酸化炭素および還元ガスの理論混合物)でパージした。次いで、反応ガスおよび温度が上昇し続ける間、および実験装置のゲージ温度が選択した試験温度になるまで、実験装置を大気圧にした。
実施例では、管状炉1、2を一定の時間(一般的に、1時間)にわたって動作させ、その後、管状炉1、2をオフにした。管状炉1、2をオフにした後、真空ポンプ5をオンにし、約5分間にわたって、反応ガスを排気し、不活性ガス(ヘリウムまたは窒素のいずれか)で実験装置をパージした。次いで、真空ポンプ5をオフにし、実験装置を不活性パージガスによって大気圧にし、冷却させた。
実験中に、パージおよび冷却に使用した不活性ガスに基づいて生成したCNTの品質には、いかなる違いも観察されなかった。当業者には、本明細書の実施例に基づく連続流れ反応器の実現形態が容易に見出されるであろう。
実施例1
多数の赤錆斑点を有する軟鋼ウエハの試料を触媒として使用した。軟鋼ウエハは、管状炉1のほぼ中心線に配置した。真空ポンプ5を始動し、5分間にわたって、ヘリウムを使用して実験装置をパージした。5分後に、真空ポンプ5をオフにし、圧縮機3をオンにし、冷凍凝縮器4をオンにし、そして、圧力が90.6kPa(680トール)に到達するまでヘリウムガスを流し続け、到達した時点で、ガス流を遮断した。次いで、管状炉1の加熱要素をオンにした。
炉1が680℃の温度に到達したときに、真空ポンプ5をオンにし、そして、(混合弁7によってガス供給源6から送達される)二酸化炭素および水素の化学量論的混合物中の反応ガスを使用して、5分間にわたって、実験装置をパージした。5分後に、真空ポンプ5をオフにした。実験装置が101.3kPa(760トール)の圧力に到達したときに、混合弁7を閉じて、管状炉1中への反応ガスの流れを止めた。圧縮機3および冷凍凝縮器4は、管状炉1、2を通して反応ガスを循環させるように動作させた。実験装置のゲージ圧力を85.3kPa(640トール)〜101.5kPa(760トール)に保つために、混合弁7を定期的に開くことによって、追加的な反応ガスを加えた。反応ガスは、1時間にわたって管状炉1、2を通して循環させ、その後、炉1の加熱要素を遮断し、真空ポンプ5を始動し、そして、5分間にわたって、混合弁7によって制御されるガス供給源6からのヘリウムで実験装置をパージした。次いで、真空ポンプ5を遮断し、そして、実験装置のゲージ圧力が98.7kPa(740トール)になるまで、ヘリウムのパージガスを流し続けた。次いで、炉1を冷却した。
鋼試料は、炉1を冷却した後に取り出した。図5は、基材上の「フォレスト」タイプの成長を含む、鋼試料が取り出された後の、該鋼試料の写真を示す。このフォレストは、CNTの「ピロー」から成る。図6は、倍率700倍の、同じ試料のSEM(走査電子顕微鏡)画像を示す。図7は、上面図であり、倍率18,000倍の、図6の同じ試料を示し、代表的なピローの詳細を示す。CNTのサイズ(直径数十〜数百ナノメートル)は、CNTがおそらくは多層CNTであることを示す。図7はまた、明るい斑点での各CNTの成長先端部の端部における触媒も示す。成長先端部の平均直径は、関連するカーボンナノチューブの直径の約1.2〜1.3倍であると思われる。図8は、図7におけるCNTの元素分析を示し、CNTが、主に炭素であり、おそらくはCNTの成長先端部に埋め込まれた触媒粒子のため、僅かな鉄および酸素成分を伴うことを示す。
実施例2
304ステンレス鋼のウエハ上に石英円板を横にして配置し、これを触媒として使用した。ウエハは、炉1のほぼ中心線に配置した。実験装置は、実施例1のようにヘリウムでパージし、加熱した。実施例1のように、1時間にわたって680℃の温度および85.3kPa(640トール)〜101.3kPa(760トール)の圧力で反応ガスを加え、再循環させた。
ステンレス鋼試料は、炉1を冷却した後に、炉1から取り出した。CNTのマットが、石英とステンレス鋼ウエハとの間で成長した。CNTマットの一部分が、石英およびステンレス鋼双方の表面に付着した。図9は、倍率10,000倍の試料を示し、図10は、倍率100,000の試料を示す。CNTのサイズ(直径数十〜数百ナノメートル)は、CNTがおそらくは多層CNTであることを示す。
実施例3
316Lステンレス鋼のウエハを触媒として使用した。316Lステンレス鋼ウエハは、炉1のほぼ中心線に配置した。実験装置は、実施例1のようにヘリウムでパージし、加熱した。実施例1のように、反応ガスを1時間にわたって加え、再循環させたが、700℃の温度および93.3kPa(700トール)〜97.3kPa(730トール)の圧力とした。
ステンレス鋼ウエハは、炉1を冷却した後に、炉1から取り出した。図11は、ステンレス鋼ウエハの写真である。カーボンナノチューブは、ウエハの一部分上でだけ成長した。その理由は、不明である。図12は、倍率2,500倍の、ウエハ上のCNTフォレストの領域の画像を示し、図13は、倍率10,000倍の、同じCNTフォレストの領域の画像を示す。チューブの直径は、該チューブがおそらくは多層CNTであることを示す。
実施例4
軟スチールウールの試料を触媒として使用した。スチールウールは、炉1の中心線の近くに配置し、空気中で加熱した。圧縮機3、冷凍凝縮器4、および管状炉1の加熱元素をオンにし、実験装置を通して空気を循環させた。炉1の温度が645℃に到達したときに、真空ポンプ5を始動し、二酸化炭素および水素の化学量論的混合物を、5分間にわたって、ガス供給源6から(混合弁7を介して)管状炉1中へ流した。炉1の温度は、700℃の設定点まで上昇させ続けた。5分後に、真空ポンプ5を遮断し、実験装置のゲージ圧力が70.6kPa(530トール)になるまでガスを流し続け、その時点で、66.6kPa(500トール)〜70.6kPa(530トール)に圧力を保つのに十分なより低い流速まで、反応ガスの流速を低減させた。反応ガスは、1時間にわたって管状炉1、2を通して循環させ、その後、炉1の加熱要素を遮断し、真空ポンプ5を始動し、そして、5分間にわたって、ヘリウムで実験装置をパージした。次いで、真空ポンプ5を遮断し、そして、実験装置のゲージ圧力が93.3kPa(700トール)になるまで、ヘリウムパージガスを流し続けた。次いで、炉1を冷却した。
固体炭素生成物を有するスチールウール試料は、炉1を冷却した後に取り出した。図14は、スチールウール試料の写真である。固体炭素生成物の粉末状の黒色帯を試料採取し、SEMの下で調査し、図15において、倍率800倍の粉末の粒子の画像で示す。描写される粒子は、粉末状の黒色帯を含む多数の「ピロー」のうちの単一のピローである。図16は、倍率約120,000倍の同じピローの画像を示す。直径は、CNTがおそらくは多層であることを示す。
実施例5
316ステンレススチールワイヤの試料を触媒として使用した。ワイヤは、炉1の中の、炉1の出口の近くに配置した。炉1の加熱要素、冷凍凝縮器4、および真空ポンプ5をオンにした。二酸化炭素および水素の化学量論的混合物中の反応ガス(混合弁7によってガス供給源6から送達される)を使用して、5分間にわたって、実験装置をパージした。5分後に、真空ポンプ5をオフにし、圧縮機3をオンにし、そして、実験装置のゲージ圧力が78.5kPa(589トール)になるまで反応ガス混合物を流し続け、その時点で、反応ガス流を遮断した。反応ガスは、2時間にわたって575℃で管状炉1、2を通して循環させ、その後、炉1の加熱要素を遮断し、真空ポンプ5を始動し、そして、5分間にわたってヘリウムで実験装置をパージした。次いで、真空ポンプ5を遮断し、そして、実験装置のゲージ圧力が93.3kPa(700トール)になるまで、ヘリウムを流し続けた。次いで、炉1を冷却した。
スチールワイヤは、炉1を冷却した後に、炉1から取り出した。図17は、固体炭素生成物の表面成長を伴うスチールワイヤ試料の写真であり、本実施例では、グラファイトプレートレットを含む。グラファイトプレートレットの試料は、SEMを使用して撮像し、倍率7,000倍で図18に示し、倍率50,000倍で図19に示す。
実施例6
304ステンレス鋼のウエハを、触媒として使用した。ステンレス鋼ウエハの上面に石英円板を配置した。ステンレス鋼ウエハおよび石英円板は、炉1のほぼ中心線に配置した。実験装置は、実施例1のようにヘリウムでパージし、加熱した。実施例1のように、650℃の温度および85.3kPa(640トール)〜101.3kPa(760トール)の圧力で、反応ガスを加え、再循環させた。
ステンレス鋼ウエハおよび石英円板は、炉1を冷却した後に取り出した。図20は、表面にグラファイトプレートレットを有する試料の写真である。グラファイトプレートレットの試料は、SEMを使用して撮像し、倍率778倍で図21に示す。図21は、繊維を含むピローを示す。図22は、カーボンナノチューブの絡まった構造を含む、倍率11,000倍のピローの1つを示す。図23は、倍率70,000倍の、図22で示されるピローと同じピローのカーボンナノチューブのいくつかの詳細を示す。
周期表の5族〜10族(例えば、ニッケル、モリブデン、クロム、コバルト、タングステン、マンガン、ルテニウム、プラチナ、イリジウム等)、アクチニド、およびランタニドから成る触媒で先の実施例の触媒を置き換えると、ほぼ同じ結果がもたらされ得る。したがって、クロム、モリブデン、コバルト、タングステン、またはニッケルを含有する合金または超合金で触媒を置き換えると、ほぼ同じ結果がもたらされ得、ナノチューブ生成物のサイズおよびモルフォロジは、触媒物質の結晶粒径に依存する。好適な触媒はまた、そのような金属の混合物も含む。本明細書で説明される反応条件に類似する反応条件が、そのような触媒ともに使用され得る。例えば、反応温度は、約500℃〜約1200℃、約600℃〜約1000℃、または約700℃〜約900℃の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、温度は、選択された固体炭素生成物を生成するために、少なくとも680℃等の、少なくとも650℃であり得る。固体炭素生成物(例えば、CNT)のサイズおよびモルフォロジは、非鉄触媒の結晶粒径に依存し得る。
実施例7
長さ約15cmおよび内径約5cmを有する軟鋼管を、炉1のほぼ中心線に配置した。反応ガス流は、反応器の頂部から下向きに方向付け、固体炭素生成物の収集を支援した。炉1が650℃の設定点に到達したとき、炭素の堆積速度は、鋼管上で約8.0g/時間であった。堆積速度は、炭素が鋼管の表面に堆積する温度範囲において、温度と強い相関があるようには思われなかった。炭素の形成速度は、約7.61×10−3mol/m/sに等しかったが、これは、パイプの質量移動の速度に類似する。
下記の実施例8〜14については、炭素鋼クーポンを、厚さ約1.3mmの鋼のシートから切り取った。各クーポンは、幅約13mm、および長さ約18mm〜22mmであった。クーポンは、長さ約8.5cmおよび幅1.5cmの石英ボート中に離して配置し、ボートは、内径約2.54cmおよび長さ約1.2mの石英管中に端と端を接して挿入した。次いで、石英管を、管状炉中に配置した。石英管は、管状炉が動作条件まで加熱される前に、水素ガスによってパージして、クーポンの表面を還元した。管状炉が動作条件に到達した後、各クーポンの上面および下面の双方が反応ガスに露出するように、反応ガスを石英管中へ導入した(すなわち、石英管を通して連続的に流した)。温度、圧力、およびガス組成は、クーポン毎に測定した。試験後に、クーポンを、石英管から取り出した。重量の変化および炭素の形成に注目した。
実施例8
12個の鋼クーポンを、上で説明されるように、石英管内に定置した。約25%のH、25%のCO、25%のCO、および25%のCHを含有する反応ガスを、約4.0MPaで、石英管中へ導入した。ガスは、約4時間にわたって2000sccm(立方センチメートル毎分)でクーポン上に流した。固体炭素は、下の表2で示されるように、約650℃〜約870℃の温度で、12個のクーポンのうちの8個の上に形成した。試験後、固体炭素は、クーポンのいくつかから物理的に取り出し、表2で示されるように、BET比表面積について試験を行った。固体炭素の試料は、SEMを使用して撮像し、倍率50,000倍で図24〜図30に示す。試験中に、ガスから約41.2グラムの水が収集された。
(表2)25%のH、25%のCO、25%のCO、および25%のCHからの固体炭素形成
Figure 2015520717
実施例9
12個の鋼クーポンを、上で説明されるように、石英管内に定置した。約50%のCOおよび50%のCOを含有する反応ガスを、約4.0MPaで、石英管中へ導入した。ガスは、約3時間にわたって、2000sccmでクーポン上に流した。固体炭素は、下の表3で示されるように、約590℃〜約900℃の温度で、12個のクーポンのうちの10個の上に形成した。試験後、固体炭素は、クーポンのいくつかから物理的に取り出し、表3で示されるように、BET比表面積について試験を行った。固体炭素の試料は、SEMを使用して撮像し、倍率50,000倍で図31〜図38に示す。試験中に、ガスからいかなる水も収集されなかった。
(表3)50%のCOおよび50%のCOからの固体炭素形成
Figure 2015520717
実施例10
12個の鋼クーポンを、上で説明されるように、石英管内に定置した。約90%のCOおよび10%のCOを含有する反応ガスを、約4.0MPaで、石英管中へ導入した。ガスは、約2時間にわたって2000sccmでクーポン上に流した。固体炭素は、下の表4で示されるように、約590℃〜約900℃の温度で、12個のクーポンのうちの10個の上に形成した。試験後、固体炭素は、クーポンのいくつかから物理的に取り出し、表4で示されるように、BET比表面積について試験を行った。固体炭素の試料は、SEMを使用して撮像し、倍率50,000倍で図39〜図47に示す。試験中に、ガスからいかなる水も収集されなかった。
(表4)90%のCOおよび10%のCOからの固体炭素形成
Figure 2015520717
実施例11
12個の鋼クーポンを、上で説明されるように、石英管内に定置した。約90%のCOおよび10%のCOを含有する反応ガスを、約1.5MPaで、石英管中へ導入した。ガスは、約3時間にわたって2000sccmでクーポン上に流した。固体炭素は、下の表5で示されるように、約536℃〜約890℃の温度で、12個のクーポンのうちの10個の上に形成した。試験後、固体炭素は、クーポンのいくつかから物理的に取り出し、表5で示されるように、BET比表面積について試験を行った。固体炭素の試料は、SEMを使用して撮像し、倍率50,000倍で図48〜図54に示す。試験中に、ガスからいかなる水も収集されなかった。
(表5)90%のCOおよび10%のCOからの固体炭素形成
Figure 2015520717
実施例12
12個の鋼クーポンを、上で説明されるように、石英管内に定置した。約13.0%のH、15.2%のCO、10.9%のCO、57.8%のCH、および3.0%のArを含有する反応ガスを、約412kPaで、石英管中へ導入した。ガスは、約6時間にわたって2000sccmでクーポン上に流した。固体炭素は、下の表6で示されるように、約464℃〜約700℃の温度で、12個のクーポンのうちの7個の上に形成した。試験後、固体炭素は、クーポンのいくつかから物理的に取り出し、表6で示されるように、BET比表面積について試験を行った。固体炭素の試料は、SEMを使用して撮像し、倍率50,000倍で図55〜図57に示す。試験中に、ガスから約7.95グラムの水が収集された。
(表6)13.0%のH、15.2%のCO、10.9%のCO、57.8%のCH、および3.0%のArからの固体炭素形成
Figure 2015520717
実施例13
12個の鋼クーポンを、上で説明されるように、石英管内に定置した。約13.0%のH、15.2%のCO、13.0%のCO、55.8%のCH、および2.93%のArを含有する反応ガスを、約412kPaで、石英管中へ導入した。ガスは、約6時間にわたって2000sccmでクーポン上に流した。固体炭素は、下の表7で示されるように、約536℃〜約794℃の温度で、12個のクーポンのうちの7個の上に形成した。試験後、固体炭素は、クーポンのいくつかから物理的に取り出し、表7で示されるように、BET比表面積について試験を行った。固体炭素の試料は、SEMを使用して撮像し、倍率50,000倍で図58〜図62に示す。試験中に、ガスから約7.38グラムの水が収集された。
(表7)13.0%のH、15.2%のCO、13.0%のCO、55.8%のCH、および2.93%のArからの固体炭素形成
Figure 2015520717
実施例14
12個の鋼クーポンを、上で説明されるように、石英管内に定置した。約15.2%のH、13.0%のCO、8.7%のCO、59.9%のCH、および3.15%のArを含有する反応ガスを、約412kPaで、石英管中へ導入した。ガスは、約6時間にわたって2000sccmでクーポン上に流した。固体炭素は、下の表8で示されるように、約523℃〜約789℃の温度で、12個のクーポンのうちの10個の上に形成した。試験後、固体炭素は、クーポンのいくつかから物理的に取り出し、表8で示されるように、BET比表面積について試験を行った。固体炭素の試料は、SEMを使用して撮像し、倍率50,000倍で図63〜図68に示す。試験中に、ガスから約9.59グラムの水が収集された。
(表8)15.2%のH、13.0%のCO、8.7%のCO、59.9%のCHおよび3.15%のArからの固体炭素形成
Figure 2015520717
実施例15
1つの鋼クーポンを、上で説明されるように、石英管内に定置した。約13%のH、15%のCO、15%のCO、54%のCH、および3%のArを含有する反応ガスを、約400kPaで、石英管中へ導入した。ガスは、約6時間にわたって2000sccmでクーポン上に流し、クーポンは、約600℃に維持した。固体炭素の試料は、SEMを使用して撮像し、倍率12,000倍で図69に示す。
実施例16
1つの鋼クーポンを、上で説明されるように、石英管内に定置した。約12%のH、14%のCO、56%のCO、9.5%のCH、0.5%のAr、および8%のHOを含有する反応ガスを、約400kPaで、石英管中へ導入した。ガスは、約6時間にわたって2000sccmでクーポン上に流し、クーポンは、約680℃に維持した。固体炭素の試料は、SEMを使用して撮像し、倍率8,000倍で図70に示す。
実施例17
1つの鋼クーポンを、上で説明されるように、石英管内に定置した。約13%のH、17%のCO、15.5%のCO、52%のCH、および2.5%のArを含有する反応ガスを、約400kPaで、石英管中へ導入した。ガスは、約6時間にわたって2000sccmでクーポン上に流し、クーポンは、約660℃に維持した。固体炭素の試料は、SEMを使用して撮像し、倍率10,000倍で図71に示す。
実施例18
1つの鋼クーポンを、上で説明されるように、石英管内に定置した。約13%のH、17%のCO、15.5%のCO、52%のCH、および2.5%のArを含有する反応ガスを、約170kPaで、石英管中へ導入した。ガスは、約4時間にわたって2000sccmでクーポン上に流し、クーポンは、約630℃に維持した。固体炭素の試料は、SEMを使用して撮像し、倍率5,000倍で図72に示す。
実施例19
1つの鋼クーポンを、上で説明されるように、石英管内に定置した。約15.22%のH、13.04%のCO、8.7%のCO、59.89%のCH、および23.15%のArを含有する反応ガスを、約400kPaで、石英管中へ導入した。ガスは、約4時間にわたって2000sccmでクーポン上に流し、クーポンは、約600℃に維持した。固体炭素の試料は、SEMを使用して撮像し、倍率800倍で図73に示し、倍率10,000倍で図74に示す。
実施例20
1つの鋼クーポンを、上で説明されるように、石英管内に定置した。約48%のH、13%のCO、21%のCO、および18%のCHを含有する反応ガスを、約170kPaで、石英管中へ導入した。ガスは、約2時間にわたって2000sccmでクーポン上に流し、クーポンは、約625℃に維持した。固体炭素の試料は、SEMを使用して撮像し、倍率5,000倍で図75に示し、倍率10,000倍で図76に示す。
実施例21〜23について、実験装置は、実施例1〜7について上で説明され、図4で示されるように使用した。
(表9)実施例21および実施例22の条件
Figure 2015520717
実施例21
長さ約120cmおよび内径約5cmの軟鋼管を、炉1のほぼ中心線に配置した。反応ガス流は、反応器の頂部から下向きに方向付け、固体炭素生成物の収集を支援した。反応器パイプは、炉を冷却した後に炉1から取り出した。固体炭素生成物は、反応器の壁から掻き取り、試料は、SEMによって試験した。図77〜図82は、250倍、800倍、1,200倍、1,600倍、2,000倍、および3,100倍という段階的に大きい倍率でのSEM画像を示す。これらの倍率において、物質のフォレスト成長モルフォロジを観察することができる。
実施例22
長さ約120cmおよび内径約5cmのステンレス鋼管を、炉1のほぼ中心線に配置した。反応ガス流は、反応器の頂部から下向きに方向付け、固体炭素生成物の収集を支援した。反応器パイプは、炉を冷却した後に炉1から取り出した。固体炭素生成物は、反応器の壁から掻き取り、試料は、SEMによって試験した。図83および図84は、それぞれ、倍率7,000倍および50,000倍でのSEM画像を示す。これらの倍率において、物質のフォレスト成長モルフォロジを観察することができる。
上の実施例において、実施例と類似する性質の固体炭素生成物を形成するために、種々の市販の触媒を代用してもよい。したがって、触媒は、インコネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)、軟鋼、種々のグレードのステンレス鋼等から成り得る。固体カーボンナノチューブ生成物のサイズおよびモルフォロジは、金属触媒の結晶粒径を制御することによって、制御され得る。
上の説明は、具体的な説明を含むが、それらは、本発明の範囲を限定するものとしてではなく、単にある実施形態を提供するものとして解釈されるべきである。同様に、本発明の他の実施形態が、本発明の範囲から逸脱することなく考案され得る。例えば、一実施形態を参照して本明細書で説明される特徴はまた、本明細書で説明される他の実施形態でも提供され得る。したがって、本発明の範囲は、上の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲およびそれらの法的等価物によってだけ示され、限定される。本明細書で開示される本発明に対する、特許請求の範囲の意味および範囲に入る全ての追加、削除、および修正は、本発明によって包含される。
鉄系触媒(例えば、鋼、スチールウール)を含む触媒は、追加的な固体担体を必要とすることなく使用され得る。ある実施形態において、本明細書で開示される反応は、触媒のためのセラミック担体または金属担体を必要とすることなく進行する。固体担体を省略することは、反応器の装置を簡略化しかつコストを削減し得る。
[本発明1001]
予め選択されたモルフォロジのカーボンナノチューブを生成する方法であって、
所望の化学組成の表面構造を得るように金属触媒を調整することと、
前記金属触媒を反応器中へ導入することと、
前記反応器の酸素をパージすることと、
還元ガスを前記反応器中へ流すことと、
前記金属触媒の表面の金属酸化物を還元しかつ前記所望の化学組成を有する実質的に酸素を含まない表面を提供するために、前記還元ガスの存在下で、前記金属触媒を加熱することと、
前記金属触媒および前記還元ガスの存在下で、ガス状炭素酸化物を反応させることと、
前記選択されたカーボンナノチューブモルフォロジを生成するように、反応器温度、反応器圧力、反応ガス組成、ならびに前記ガス状炭素酸化物および前記還元ガスに対する前記金属触媒の露出時間のうちの少なくとも1つを制御することと
を含む、前記方法。
[本発明1002]
金属触媒を調整することは、予め選択された化学および表面構造を有する鋼触媒を前記反応器中へ導入することを含む、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記金属触媒を反応器中へ導入することは、異なる化学組成の少なくとも2つの触媒表面構造を前記反応器中へ導入することを含む、本発明1001の方法。
[本発明1004]
前記金属触媒を反応器中へ導入することは、少なくとも1つの固体触媒表面を前記反応器に載置することを含む、本発明1001の方法。
[本発明1005]
前記反応器の酸素をパージすることは、前記反応器から実質的に全ての空気を置換することを含む、本発明1001の方法。
[本発明1006]
還元ガスを前記反応器中へ流すことは、水素およびメタンのうちの少なくとも1つを前記反応器中へ流すことを含む、本発明1001の方法。
[本発明1007]
前記還元ガスの存在下で前記金属触媒を加熱することは、前記還元ガスの流速および前記還元ガスの温度のうちの少なくとも1つを制御することによって、前記金属触媒の温度を制御することを含む、本発明1001の方法。
[本発明1008]
前記還元ガスの存在下で前記金属触媒を加熱することは、前記還元ガスの流速および前記還元ガスに対する前記金属触媒の露出時間を制御することを含む、本発明1001の方法。
[本発明1009]
前記金属触媒の存在下でガス状炭素酸化物を反応させることは、前記金属触媒の存在下で二酸化炭素を反応させることを含む、本発明1001の方法。
[本発明1010]
前記還元ガスの存在下で前記金属触媒を加熱する前に、所定の時間にわたって前記金属触媒の前記表面を酸化させることをさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1011]
前記ガス状炭素酸化物および前記還元ガスに対する前記金属触媒の露出時間を制御することは、前記ガス状炭素酸化物の流速を制御すること、および前記還元ガスの流速を制御することのうちの少なくとも1つを含む、本発明1001の方法。
[本発明1012]
カーボンナノチューブを生成する方法であって、
金属触媒を含む反応器中に還元ガスを提供することと、
実質的に金属酸化物である表面を形成するために、前記還元ガスの存在下で前記金属触媒を加熱することと、
カーボンナノチューブを形成するために、前記金属触媒の存在下で炭素酸化物を反応させることと、
前記表面から前記カーボンナノチューブを取り出すことと
を含む、前記方法。
[本発明1013]
前記金属触媒をコンベア上に配置することをさらに含む、本発明1012の方法。
[本発明1014]
前記金属触媒の存在下で炭素酸化物を反応させることは、前記金属触媒の存在下で二酸化炭素を前記還元ガスと反応させることを含む、本発明1012の方法。
[本発明1015]
鋼触媒を使用する方法であって、
反応器中に鋼触媒を配置することと、
所定の流速、所定の反応温度、および所定の反応圧力で、炭素酸化物および還元剤を含む反応ガス混合物を、前記反応器を通して流すことと、
水蒸気含有テールガス混合物を形成するために、前記鋼触媒の存在下で前記反応ガス混合物を反応させることと、
前記反応器から前記固体炭素を取り出すことと
を含む、前記方法。
[本発明1016]
鋼触媒の存在下でのガス状炭素酸化物とガス状還元剤との反応を容易にするように適合された構造であって、
反応容器を備える反応器と、
前記反応容器の内側に配置され、かつ、ガス状炭素酸化物およびガス状還元剤の固体炭素および水蒸気含有テールガス混合物への還元を促進するように構成されている、鋼触媒と
を備える、前記構造。
[本発明1017]
ガス状炭素酸化物を還元するために反応器中で鋼触媒を利用する方法であって、
反応器中に鋼触媒を配置することと、
ガス状還元剤の第1の部分を前記反応器へ導入することと、
前記鋼触媒中に存在する酸化物を還元するのに十分な所定の還元温度および所定の還元圧力を維持することと、
所定の反応温度および所定の反応圧力で反応ガス組成を形成するために、ガス状炭素酸化物および前記ガス状還元剤の第2の部分を含む反応ガス混合物を前記反応器中へ導入することと、
前記ガス状炭素酸化物を固体炭素および水蒸気含有テールガス混合物に還元するために、前記反応器中の前記反応ガス組成、前記所定の反応温度、および前記所定の反応圧力を維持することと
を含む、前記方法。
[本発明1018]
前記鋼触媒は鋼を含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1019]
前記鋼触媒は、鉄、および、周期表の5族〜10族から選択される少なくとも1つの元素を含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1020]
前記鋼触媒は、鉄、鋳鉄、または白鋳鉄を含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1021]
前記鋼触媒は、冷間圧延すること、熱間圧延すること、焼戻すこと、焼入れすること、焼なましすること、または析出硬化することのうちの少なくとも1つによって形成される物質を含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1022]
前記鋼触媒は、所定のサイズの鋼触媒の結晶粒を形成するために鋼を前処理することによって形成される物質を含み、前記前処理することは、前記鋼触媒の表面を、析出硬化させること、再結晶させること、焼なましすること、焼入れすること、酸化させること、還元させること、エッチングすること、およびスパッタリングを行うことのうちの少なくとも1つを含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1023]
前記鋼触媒は、前記鋼触媒を所定の前処理温度まで加熱し、前記鋼触媒を所定の時間にわたって前記所定の前処理温度で維持し、かつ前記鋼触媒の冷却速度を制御することによって前処理された物質を含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1024]
前記鋼触媒は、前記固体炭素の同素体、モルフォロジ、およびサイズのうちの少なくとも1つを制御するために前記鋼触媒の結晶粒境界を制御することによって形成された物質を含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1025]
前記ガス状炭素酸化物は、主に二酸化炭素を含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1026]
前記ガス状炭素酸化物は、主に一酸化炭素を含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1027]
前記ガス状炭素酸化物は、一酸化炭素、二酸化炭素、またはそれらの混合物を含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1028]
前記ガス状炭素酸化物および前記ガス状還元剤の反応ガス混合物を形成することをさらに含み、前記反応ガス混合物の組成は、前記ガス状還元剤および水の濃度に対する前記ガス状炭素酸化物の濃度の所定の比率を維持するように制御される、本発明1015または1017の方法。
[本発明1029]
前記所定の比率は、前記所定の反応温度および前記所定の反応圧力で、前記鋼触媒の存在下で、固体炭素の同素体およびモルフォロジの選択された混合物を形成するように選択される、本発明1028の方法。
[本発明1030]
前記所定の比率は、前記所定の反応温度および前記所定の反応圧力で前記鋼触媒の還元を促進するように選択される、本発明1028の方法。
[本発明1031]
前記ガス状還元剤は、水素、アルカンガス、アルコール、またはそれらの任意の組み合わせを含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1032]
前記所定の反応温度は、約400℃〜約1200℃の温度を含む、本発明1015または1017の方法。
[本発明1033]
前記所定の反応圧力は、約1Pa〜約1GPaの圧力を含む、本発明1015または1017の方法。
[本発明1034]
前記鋼触媒は、約0.1μmを超える平均粒径を有する粒状形態の物質を含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1035]
前記鋼触媒は、シート、プレート、ワイヤ、ウエハ、円筒、繊維、および球から成る群から選択される少なくとも1つの形態を含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1036]
前記鋼触媒は、ビーズ、粒子、ショット、グリット、および粉末から成る群から選択される少なくとも1つの形態を含む、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1037]
前記反応ガス混合物または前記テールガス混合物と接触する構成要素のための構築材料は、前記構成要素の使用条件下での金属ダスティング腐食を最小にするように選択される、本発明1015、1016、または1017のいずれかの方法または構造。
[本発明1038]
連続流れ反応器、バッチ反応器、固定床反応器、流動床反応器、パルス床反応器、シャフトキルン、向流反応器、またはエアロゾル反応器のうちの少なくとも1つを備える、本発明1016の構造。
[本発明1039]
ガス状還元剤の第1の部分を前記反応器へ導入することは、水素ガスおよびメタンのうちの少なくとも1つを前記反応器へ導入することを含む、本発明1017の方法。
[本発明1040]
ガス状還元剤の第1の部分を前記反応器へ導入することは、少なくとも1種類の炭化水素ガスを前記反応器へ導入することを含み、前記少なくとも1種類の炭化水素ガスは、前記所定の還元温度で前記鋼触媒の酸化物を還元するように調製されている、本発明1017の方法。
[本発明1041]
前記反応ガス混合物を前記反応器中へ導入する前に、前記反応器から前記ガス状還元剤を除去することをさらに含む、本発明1017の方法。
[本発明1042]
前記反応器はバッチ反応器として動作する、本発明1015または1017の方法。
[本発明1043]
前記反応器は連続反応器として動作する、本発明1015または1017の方法。
[本発明1044]
乾燥再循環ガス混合物中に所定の割合の水を有する前記乾燥再循環ガス混合物を形成するために、前記テールガス混合物から水を凝縮させるための外部手段を通して前記テールガス混合物を循環させることと、
前記反応ガス混合物の少なくとも一部分を形成するために、前記乾燥再循環ガス混合物の少なくとも一部分を再循環させることと
をさらに含む、本発明1015または1017の方法。
[本発明1045]
前記反応器から前記固体炭素を取り出すことは、前記テールガス混合物中に前記固体炭素を含めることを含む、本発明1015の方法。
[本発明1046]
前記反応器から前記固体炭素を取り出すことは、前記反応器から、前記固体炭素が付着した前記鋼触媒を取り出した後、前記鋼触媒から前記固体炭素を取り出すことを含む、本発明1015の方法。
追加的な情報は、以下の文書で開示され、それぞれの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
1.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月16日に出願された米国特許出願第61/624,702号の利益を主張する、「Methods and Structures for Reducing Carbon Oxides with Non−Ferrous Catalysts」について本願と同日に出願された、国際特許出願第PCT/US2013/000072号(代理人整理番号3525−P10945.1PC)、
2.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月16日に出願された米国特許出願第61/624,573号の利益を主張する、「Methods and Systems for Thermal Energy Recovery from Production of Solid Carbon Materials by Reducing Carbon Oxides」について本願と同日に出願された、国際特許出願第PCT/US2013/000076号(代理人整理番号3525−P10946.1PC)、
3.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月16日に出願された米国特許出願第61/624,723号の利益を主張する、「Methods for Producing Solid Carbon by Reducing Carbon Dioxide」について本願と同日に出願された、国際特許出願第PCT/US2013/000077号(代理人整理番号3525−P10947.1PC)、
4.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月16日に出願された米国特許出願61/624,753号の利益を主張する、「Methods and Reactors for Producing Solid Carbon Nanotubes, Solid Carbon Clusters, and Forests」について本願と同日に出願された、国際特許出願第PCT/US2013/000073号(代理人整理番号3525−P11001.1PC)、
5.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月16日に出願された米国特許出願第61/624,513号の利益を主張する、「Methods for Treating an Offgas Containing Carbon Oxides」について本願と同日に出願された、国際特許出願第PCT/US2013/000075号(代理人整理番号3525−P11002.1PC)、
6.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月16日に出願された米国特許出願第61/624,462号の利益を主張する、「Methods and Systems for Capturing and Sequestering Carbon and for Reducing the Mass of Carbon Oxides in a Waste Gas Stream」について本願と同日に出願された、国際特許出願第PCT/US2013/000081号(代理人整理番号3525−P11249.1PC)、
7.Dallas B.Noyesの名義で2012年7月13日に出願された米国特許出願第61/671,464号の利益を主張する、「Methods and Systems for Forming Ammonia and Solid Carbon Products」について本願と同日に出願された、国際特許出願第PCT/US2013/000078号(代理人整理番号3525−P11361.1PC)、および
8.Dallas B.Noyesの名義で2012年4月23日に出願された米国特許出願第61/637,229号の利益を主張する、「Carbon Nanotubes Having a Bimodal Size Distribution」について本願と同日に出願された、国際特許出願第PCT/US2013/000079号(代理人整理番号3525−P11771PC)。

Claims (46)

  1. 予め選択されたモルフォロジのカーボンナノチューブを生成する方法であって、
    所望の化学組成の表面構造を得るように金属触媒を調整することと、
    前記金属触媒を反応器中へ導入することと、
    前記反応器の酸素をパージすることと、
    還元ガスを前記反応器中へ流すことと、
    前記金属触媒の表面の金属酸化物を還元しかつ前記所望の化学組成を有する実質的に酸素を含まない表面を提供するために、前記還元ガスの存在下で、前記金属触媒を加熱することと、
    前記金属触媒および前記還元ガスの存在下で、ガス状炭素酸化物を反応させることと、
    前記選択されたカーボンナノチューブモルフォロジを生成するように、反応器温度、反応器圧力、反応ガス組成、ならびに前記ガス状炭素酸化物および前記還元ガスに対する前記金属触媒の露出時間のうちの少なくとも1つを制御することと
    を含む、前記方法。
  2. 金属触媒を調整することは、予め選択された化学および表面構造を有する鋼触媒を前記反応器中へ導入することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記金属触媒を反応器中へ導入することは、異なる化学組成の少なくとも2つの触媒表面構造を前記反応器中へ導入することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記金属触媒を反応器中へ導入することは、少なくとも1つの固体触媒表面を前記反応器に載置することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記反応器の酸素をパージすることは、前記反応器から実質的に全ての空気を置換することを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 還元ガスを前記反応器中へ流すことは、水素およびメタンのうちの少なくとも1つを前記反応器中へ流すことを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記還元ガスの存在下で前記金属触媒を加熱することは、前記還元ガスの流速および前記還元ガスの温度のうちの少なくとも1つを制御することによって、前記金属触媒の温度を制御することを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記還元ガスの存在下で前記金属触媒を加熱することは、前記還元ガスの流速および前記還元ガスに対する前記金属触媒の露出時間を制御することを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記金属触媒の存在下でガス状炭素酸化物を反応させることは、前記金属触媒の存在下で二酸化炭素を反応させることを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記還元ガスの存在下で前記金属触媒を加熱する前に、所定の時間にわたって前記金属触媒の前記表面を酸化させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記ガス状炭素酸化物および前記還元ガスに対する前記金属触媒の露出時間を制御することは、前記ガス状炭素酸化物の流速を制御すること、および前記還元ガスの流速を制御することのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
  12. カーボンナノチューブを生成する方法であって、
    金属触媒を含む反応器中に還元ガスを提供することと、
    実質的に金属酸化物である表面を形成するために、前記還元ガスの存在下で前記金属触媒を加熱することと、
    カーボンナノチューブを形成するために、前記金属触媒の存在下で炭素酸化物を反応させることと、
    前記表面から前記カーボンナノチューブを取り出すことと
    を含む、前記方法。
  13. 前記金属触媒をコンベア上に配置することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記金属触媒の存在下で炭素酸化物を反応させることは、前記金属触媒の存在下で二酸化炭素を前記還元ガスと反応させることを含む、請求項12に記載の方法。
  15. 鋼触媒を使用する方法であって、
    反応器中に鋼触媒を配置することと、
    所定の流速、所定の反応温度、および所定の反応圧力で、炭素酸化物および還元剤を含む反応ガス混合物を、前記反応器を通して流すことと、
    水蒸気含有テールガス混合物を形成するために、前記鋼触媒の存在下で前記反応ガス混合物を反応させることと、
    前記反応器から前記固体炭素を取り出すことと
    を含む、前記方法。
  16. 鋼触媒の存在下でのガス状炭素酸化物とガス状還元剤との反応を容易にするように適合された構造であって、
    反応容器を備える反応器と、
    前記反応容器の内側に配置され、かつ、ガス状炭素酸化物およびガス状還元剤の固体炭素および水蒸気含有テールガス混合物への還元を促進するように構成されている、鋼触媒と
    を備える、前記構造。
  17. ガス状炭素酸化物を還元するために反応器中で鋼触媒を利用する方法であって、
    反応器中に鋼触媒を配置することと、
    ガス状還元剤の第1の部分を前記反応器へ導入することと、
    前記鋼触媒中に存在する酸化物を還元するのに十分な所定の還元温度および所定の還元圧力を維持することと、
    所定の反応温度および所定の反応圧力で反応ガス組成を形成するために、ガス状炭素酸化物および前記ガス状還元剤の第2の部分を含む反応ガス混合物を前記反応器中へ導入することと、
    前記ガス状炭素酸化物を固体炭素および水蒸気含有テールガス混合物に還元するために、前記反応器中の前記反応ガス組成、前記所定の反応温度、および前記所定の反応圧力を維持することと
    を含む、前記方法。
  18. 前記鋼触媒は鋼を含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  19. 前記鋼触媒は、鉄、および、周期表の5族〜10族から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  20. 前記鋼触媒は、鉄、鋳鉄、または白鋳鉄を含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  21. 前記鋼触媒は、冷間圧延すること、熱間圧延すること、焼戻すこと、焼入れすること、焼なましすること、または析出硬化することのうちの少なくとも1つによって形成される物質を含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  22. 前記鋼触媒は、所定のサイズの鋼触媒の結晶粒を形成するために鋼を前処理することによって形成される物質を含み、前記前処理することは、前記鋼触媒の表面を、析出硬化させること、再結晶させること、焼なましすること、焼入れすること、酸化させること、還元させること、エッチングすること、およびスパッタリングを行うことのうちの少なくとも1つを含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  23. 前記鋼触媒は、前記鋼触媒を所定の前処理温度まで加熱し、前記鋼触媒を所定の時間にわたって前記所定の前処理温度で維持し、かつ前記鋼触媒の冷却速度を制御することによって前処理された物質を含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  24. 前記鋼触媒は、前記固体炭素の同素体、モルフォロジ、およびサイズのうちの少なくとも1つを制御するために前記鋼触媒の結晶粒境界を制御することによって形成された物質を含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  25. 前記ガス状炭素酸化物は、主に二酸化炭素を含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  26. 前記ガス状炭素酸化物は、主に一酸化炭素を含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  27. 前記ガス状炭素酸化物は、一酸化炭素、二酸化炭素、またはそれらの混合物を含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  28. 前記ガス状炭素酸化物および前記ガス状還元剤の反応ガス混合物を形成することをさらに含み、前記反応ガス混合物の組成は、前記ガス状還元剤および水の濃度に対する前記ガス状炭素酸化物の濃度の所定の比率を維持するように制御される、請求項15または17に記載の方法。
  29. 前記所定の比率は、前記所定の反応温度および前記所定の反応圧力で、前記鋼触媒の存在下で、固体炭素の同素体およびモルフォロジの選択された混合物を形成するように選択される、請求項28に記載の方法。
  30. 前記所定の比率は、前記所定の反応温度および前記所定の反応圧力で前記鋼触媒の還元を促進するように選択される、請求項28に記載の方法。
  31. 前記ガス状還元剤は、水素、アルカンガス、アルコール、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  32. 前記所定の反応温度は、約400℃〜約1200℃の温度を含む、請求項15または17に記載の方法。
  33. 前記所定の反応圧力は、約1Pa〜約1GPaの圧力を含む、請求項15または17に記載の方法。
  34. 前記鋼触媒は、約0.1μmを超える平均粒径を有する粒状形態の物質を含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  35. 前記鋼触媒は、シート、プレート、ワイヤ、ウエハ、円筒、繊維、および球から成る群から選択される少なくとも1つの形態を含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  36. 前記鋼触媒は、ビーズ、粒子、ショット、グリット、および粉末から成る群から選択される少なくとも1つの形態を含む、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  37. 前記反応ガス混合物または前記テールガス混合物と接触する構成要素のための構築材料は、前記構成要素の使用条件下での金属ダスティング腐食を最小にするように選択される、請求項15、16、または17のいずれか一項に記載の方法または構造。
  38. 連続流れ反応器、バッチ反応器、固定床反応器、流動床反応器、パルス床反応器、シャフトキルン、向流反応器、またはエアロゾル反応器のうちの少なくとも1つを備える、請求項16に記載の構造。
  39. ガス状還元剤の第1の部分を前記反応器へ導入することは、水素ガスおよびメタンのうちの少なくとも1つを前記反応器へ導入することを含む、請求項17に記載の方法。
  40. ガス状還元剤の第1の部分を前記反応器へ導入することは、少なくとも1種類の炭化水素ガスを前記反応器へ導入することを含み、前記少なくとも1種類の炭化水素ガスは、前記所定の還元温度で前記鋼触媒の酸化物を還元するように調製されている、請求項17に記載の方法。
  41. 前記反応ガス混合物を前記反応器中へ導入する前に、前記反応器から前記ガス状還元剤を除去することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  42. 前記反応器はバッチ反応器として動作する、請求項15または17に記載の方法。
  43. 前記反応器は連続反応器として動作する、請求項15または17に記載の方法。
  44. 乾燥再循環ガス混合物中に所定の割合の水を有する前記乾燥再循環ガス混合物を形成するために、前記テールガス混合物から水を凝縮させるための外部手段を通して前記テールガス混合物を循環させることと、
    前記反応ガス混合物の少なくとも一部分を形成するために、前記乾燥再循環ガス混合物の少なくとも一部分を再循環させることと
    をさらに含む、請求項15または17に記載の方法。
  45. 前記反応器から前記固体炭素を取り出すことは、前記テールガス混合物中に前記固体炭素を含めることを含む、請求項15に記載の方法。
  46. 前記反応器から前記固体炭素を取り出すことは、前記反応器から、前記固体炭素が付着した前記鋼触媒を取り出した後、前記鋼触媒から前記固体炭素を取り出すことを含む、請求項15に記載の方法。
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