JP2015517824A - 生合成経路、組み換え細胞、及び方法 - Google Patents

生合成経路、組み換え細胞、及び方法 Download PDF

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Abstract

この開示では、遺伝子操作された生合成経路、組み換え細胞、及びエステルの生合成に関連する方法を説明している。組み換え細胞は、野生型対照と比較して、増加したエステルの生合成を示すように改変され得る。組み換え細胞は、当該組み換え細胞がエステルを産生するのに有効な条件下、炭素源を含む培地中でインキュベートされ得る。この開示ではまた、概して、炭素源をエステルに変換するステップを触媒する少なくとも1つのポリペプチドをコードする異種ポリヌクレオチドを宿主細胞内に導入することを含む方法であって、ここで前記少なくとも1つのポリヌクレオチドは、改変された宿主細胞が炭素源のエステルへの変換を触媒するように、プロモーターと作動可能に連結される方法も説明している。

Description

関連する出願の相互参照
本出願は、2012年5月29日に出願された米国仮特許出願第61/652,505号の優先権を主張すると共に、前記文献を参照により本明細書中に援用する。
この開示は、一態様において、野生型対照と比較して、増加したエステルの生合成を示す改変された組み換え細胞を説明している。組み換え細胞は、真核細胞であっても、原核細胞であってもよい。場合によっては、微生物細胞は光合成微生物細胞であってもよい。場合によっては、微生物細胞はセルロース分解微生物細胞であってもよい。いくつかの実施形態において、組み換え細胞は、野生型対照と比較して、有機酸のアシル−CoAへの変換の増大、野生型対照と比較して、ケト酸のアシル−CoAへの変換の増大、野生型対照と比較して、アルデヒドの有機酸への変換の増大、野生型対照と比較して、アルデヒドのアルコールへの変換の増大、又は野生型対照と比較して、エステルを形成するためのアシル−CoAとアルコールとの組み合わせの増大を示し得る。
もう一つの態様において、この開示は、エステルを産生するために組み換え細胞に有効な条件下、炭素源を含む培地において、野生型対照と比較して、増加したエステルの生合成を示すように改変された組み換え細胞をインキュベートすることを通常含む方法を説明しており、ここで、前記炭素源が:グルコース、ピルバート、ケトバリン、CO2、セルロース、キシロース、スクロース、アラビノース、又はグリセロールのうちの1つ以上を含む。
もう一つの態様において、この開示は、宿主細胞内に、炭素源をエステルに変換する際のステップを触媒する少なくとも1つのポリペプチドをコードする異種ポリヌクレオチドを導入することを通常含む方法を説明しており、ここで、前記少なくとも1つのポリヌクレオチドは、改変された宿主細胞が炭素源のエステルへの変換を触媒するように、プロモーターと作動可能に連結されている。いくつかの実施形態において、炭素源は:グルコース、ピルバート、ケトバリン、CO2、セルロース、キシロース、スクロース、アラビノース、又はグリセロールのうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態において、宿主細胞は真核細胞である。他の実施形態において、宿主細胞は原核細胞である。いくつかの実施形態において、宿主細胞は光合成細胞である。いくつかの実施形態において、宿主細胞はセルロース分解細胞である。
本発明の前記概要は、本発明の開示されたそれぞれの実施態様又はすべての実施を説明することを意図するものではない。前記記載は、説明に役立つ実施態様を例示するより具体的な記載に従う。本出願中のいくつかの箇所において、アドバイスを例のリストを通じて提供し、そして例は、さまざまな組み合わせに使用することができる。場合によっては、記載されたリストは、代表的なグループとしてのみ機能し、排他的なリストとして解釈されるべきではない。
(A)提案したエステルへの人工的生合成経路。(B)分子の例。(C)燃料及び化学物質へのエステルアプローチの利点。 エステルイソ酪酸イソブチルへの代表的な合成経路。2つの独立した経路がイソブチリルCoAの産生を引き起こし得る。 イソ酪酸イソブチルの生合成を示す(A)プラスミド及び(B)ガスクロマトグラフィーデータの結果。 酢酸イソブチル(IBAC)及び酢酸イソアミル(IVAC)産生のための合成経路。経路のうちの遺伝子操作されたステップは、枠で囲まれた中に示されている。NADPH依存酵素は点線の円で示されており、そして、重要な酵素であるアシルトランスフェラーゼは、点線の長方形で示されている。略語:PDC(ピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体)、AAT(アルコールアシルトランスフェラーゼ);他の酵素は図5で指定されている。 (A)酢酸イソブチル(IBAC)及び(B)酢酸イソアミル(IVAC)産生のための合成オペロン。略語:AAT(アルコールアシルトランスフェラーゼ)。 (A)酢酸イソブチル産生及び(B)酢酸イソアミル産生のための5種類の候補アシルトランスフェラーゼ(AAT)の導入による発酵結果。エラーバーは標準偏差を示す。これらの5種類のAAT及びそれらの天然基質は、表3中に示されているとおりである。
説明に役立つ実施形態の詳細な説明
以下の代表的な実施形態の説明では、特定の代謝酵素及びそれらの酵素の天然起源が指定されている。これらは、単に好適な酵素及び指定された酵素の好適な起源に関する例である。同様の触媒活性を有する代替酵素は、異なった微生物種又は株から入手可能な相同体なので、それらも可能性がある。従って、本明細書中に記載した代表的な実施形態は、請求項に反映される微生物又は方法の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。石油に代わる再生可能資源の検索は、科学、産業、及び社会が直面している重要な挑戦である。生合成はバイオマス資源からの燃料や化学物質の持続可能な供給を提供することができる。発酵工程の生存率に影響を及ぼし得る要因としては、例えば、原料利用可能性、発酵効率(例えば、収率、力価、生産性)、及び発酵産物を回収するコストが挙げられる。原料開発において大幅な進歩があったが、アルコール又は有機酸の産生に対する現在の発酵アプローチは、理想的ではない。まず、アルコールと有機酸は、細胞に対して非常に毒性であり得、そしてそれらが培養で微生物の生存率に有害な影響を有する前に、これらの産物が発酵培養で蓄積できる濃度を制限し得る。二つ目に、アルコールと酸は、水性媒体(例えば、培地)中に非常に可溶性である傾向があるので、これらの産物を水性発酵培地から回収するために大量のエネルギーを消費する蒸留精製スキームを必要とする。その結果、例えば、エタノールと比較して、例えば、ブタノールなどの高級アルコールは燃料として利点を示すことができるが、低い発酵力価(<20g/L)からの高純度化コストのため、商業的に実行可能なバイオ燃料としてエタノールと競合するのは、高級アルコールにとって難しい。三つ目に、有機酸を産生する発酵には、有機酸が蓄積している培地のpHを中和するために、発酵に塩基を加えることを伴うことが多い。有機酸の回収にはその後の硫酸の添加、そして、塩の除去を伴うことが多く、そのそれぞれが多大な費用を必要とすることがある。
全面的な解決策を提供するために、我々はアルコール、有機酸、又は他のバイオ燃料の産生のためのエステルプラットフォームを開発した。図1(A)に示されているように、このアプローチの一実施形態には、3つの構成要素:1)カルボン酸と次のアシル−CoAの生合成のための代謝経路;2)アルコールの生合成のための並行代謝経路;及び3)アシル−CoAとアルコールからのエステル産生のための遺伝子操作された経路、がある。このプラットフォームの成功実現が、エステルのバイオベースの製造を可能にした。いくつかの代替実施形態において、前記アプローチはカルボン酸(そして次のアシル−CoA)の生合成のための代謝経路、及び生合成されたアシル−CoAと、(例えば、培地中での)同時反応物として提供されたアルコールからのエステルの産生のための遺伝子操作された経路を含んでもよい。他の代替実施形態において、前記アプローチは、アルコールの生合成のための代謝経路、及び生合成されたアルコールと(例えば、培地中での)同時反応物として提供されたアシル−CoAからのエステルの産生のための遺伝子操作された経路を含んでもよい。
我々のプラットフォーム技術を使用することによって製造されたエステルは、バイオ燃料、工業化学物質、又は他の化合物の製造のための原料として使用され得る。例えば、エステルは、アルコールや有機酸を作るために容易に加水分解できる。原則として、このアプローチは、我々のプラットフォームに従って遺伝子操作された微生物によって産生された適当なエステルから任意のアルコール及び/又は有機酸を製造するのに使用できる。いくつかの代表的な有機酸及びアルコールが図1(B)に列挙されている。代表的な有機酸産物としては、例えば、アセタート、イソブチラート、3−ヒドロキシプロピオナート、ブチラート、ラクタート、メタクリラート、アクリラート、及びイソペンタノアートが挙げられる。代表的なアルコール産物としては、例えば、エタノール、メタノール、ブタノール、イソブタノール、プロパノール、イソプロパノール、ペンタノール、イソペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、及びオクタノールが挙げられる。これらのアルコールのいずれかとこれらの酸のいずれかとの組み合わせで、エステル代謝産物を作り出すことができる。
本明細書中に記載したように製造したエステルが、バイオ燃料として使用できる。一般に、エステルは、燃料として、例えばエタノールを超える特定の利点を提供する。表1に示されているように、エステル燃料は、例えば、イソブタノールやイソペンタノールなどの高級アルコールと同様のエネルギー密度を有する。エステルはまた、対応するアルコール化合物と比較して、より低い水中への溶解性しか示さない可能性もあるので、当業者が蒸留よりむしろ相分離を使用することで水性培地からエステルを回収することを可能にする。その結果、エステルの回収は、発酵からアルコールを回収するのに比べて、より簡単で、より効果的で、且つ、より低コストである。脂肪酸やアルカンもまた、非常に低い水溶性を有するので、長鎖脂肪酸は典型的には効率的に細胞外環境に分泌されず、且つ、これらの化合物から調製された燃料は、それらがゲル化の傾向もあり得るため、低温で良好に機能しないこともある。
エステルの生物学的製造は、高級アルコール、アルカン、及び脂肪酸の生物学的製造に比べて、より高い理論収率をもたらすことができる。例えば、E.コリ(E. coli)では、イソブタノール蓄積は、発酵中の現場回収なしで約22g/Lを達成できる(Baez et al., Appl. Microbiol. Biotechnol. 2011, 90 (5), 1681-1690)。対照的に、我々は、90g/Lのイソブチラートを産生し、そしてそれは、商業生産において最も有望な再生可能化学物質のうちの2つであるラクタート(Wang et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 2011, 108 (47), 18920-18925)又はスクシナート(Lin et al., Metab. Eng. 2005, 7 (2), 116-127)の発酵に相当する。また、C5イソバレラートは32g/Lまで蓄積可能であり、イソペンタノール(4.4g/L)(Connor et al., Appl. Microbiol. Biotechnol. 2010, 86 (4), 1155-1164)や脂肪酸(4.5g/L)(Liu et al., Metab. Eng. 2010, 12 (4), 378-386)に比べてはるかに高い。最後に、エステルは細胞に対して毒性がないので、他の化合物と比較して、当業者が発酵ブロス中へのより高い蓄積を観察することを可能にする。
表1.各種化合物の生合成プロフィール、物理特性、及び燃料特性の比較
図2には、代表的なエステル化合物であるイソ酪酸イソブチルを産生するための代表的な、汎用の遺伝子操作された経路が示されている。酵素的にエステル化を触媒するために、カルボン酸はアシル−CoAに活性化される。次に、アシル−CoAはアルコールと反応して、エステルを生じることができる。エステル化反応はアシルトランスフェラーゼによって触媒される(図2)。我々は2つのE.コリのエステル産生株、エステル株1及びエステル株2を作出したが、そのそれぞれがアシル−CoA中間体の産生のために独自の経路を利用していた。アシル−CoAを産生するための1つの経路は、アシル−CoAシンテターゼ(Acs)によってイソブチラートをイソブチリルCoAに変換する。我々は、このようにアシル−CoAの産生を触媒するために、代表的なアシル−CoAシンテターゼであるシュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)からのFadDxをクローニングした(エステル株1、図2に「経路II」と示されている)。アシル−CoAへの別の経路は、シュードモナス・プチダからの分岐鎖ケト酸デヒドロゲナーゼ複合体BKDHを利用するための経路である。我々は、別々の菌株においてこのストラテジーを利用した(エステル株2、図2に「経路I」と示されている)。
次に、我々は、エステル株1とエステル株2の両方に、クラルキア・ブレウェリ(Clarkia breweri)からのベンゾイル−補酵素A(CoA):ベンジルアルコールベンゾイルトランスフェラーゼ(BEBT又はLuxE)(D'Auria et al., Plant Physiol. 2002, 130(1):466)をクローニングした。
ガスクロマトグラフィー分析によると、振盪フラスコ発酵中に、エステル1株では3.5mg/L、そして、エステル2株では200mg/Lのイソ酪酸イソブチルを得た。LuxEがなければ、発酵ブロス中にイソ酪酸イソブチルは全く検出されなかった。
この実施形態は、微生物がエステル化合物を産生するように遺伝子操作される基本的なプラットフォームを確立する。我々が使用した特定の酵素は、単に代表的なものであって、前記プラットフォームがエステル化合物の生合成に有効であり得ることを立証している。当業者は、所定の原料から所望のエステル産物を産生するのに、アシル−CoA産生酵素−アシル−CoAシンテターゼ又は分岐鎖ケト酸デヒドロゲナーゼ複合体BKDH−とアシルトランスフェラーゼの任意の好適な組み合わせを使用することができる。我々のプラットフォームで使用できる代表的なアシル−CoAシンテターゼとしては、例えば、酵素の一般名又は天然基質にかかわらず、配列番号5〜28のいずれか1つを反映したものが挙げられる。特定の代表的なアシル−CoAシンテターゼが、表2に列挙されている。我々のプラットフォームで使用できる代表的な分岐鎖ケト酸デヒドロゲナーゼ複合酵素としては、例えば、酵素の一般名又は天然機能にかかわらず、配列番号29及び78〜80を反映したアミノ酸配列のうちのいずれか1つ以上が挙げられる。特定の代表的な分岐鎖ケト酸デヒドロゲナーゼ複合酵素が、表2に列挙されている。我々のプラットフォームで使用できる代表的なアシルトランスフェラーゼとしては、例えば、酵素の一般名又は天然機能にかかわらず、配列番号30〜77のいずれか1つを反映したものが挙げられる。特定の代表的なアシルトランスフェラーゼとしては、例えば表2に列挙されたものが挙げられる。
表2.代表的な代替アシル−CoAシンテターゼ及びアシルトランスフェラーゼ
図4には、エステル生合成のための我々のプラットフォームの代替実施形態が例示されている。この実施形態において、酢酸イソブチル(IBAC)及び/又は酢酸イソアミル(IVAC、バナナ油)が、天然バリン生合成経路が改変された微生物によって産生され得る。アセチル−CoAは、例えば、E.コリにおいてTCAサイクルの成分として自然且つ容易に入手可能である。IBACとIVACのいずれかを産生するために、微生物はまず、2−ケトイソバレラートの生合成を促進するためにAlsS及びIlvDを過剰発現するように構築される。その微生物はまた、Kivd及びYqhdを発現するようにも構築されるが、それらは一緒に、2−ケトイソバレラートをイソブタノールに変換し、そしてそれが、アシルトランスフェラーゼによって触媒される反応において酢酸イソブチルへとエステル化され得る。酢酸イソアミルを産生するために、微生物は、「+1」経路(LeuABCD)をさらに発現するように構築されてもよく、そしてそれが、1つの炭素によって2−ケトイソバレラートを延長して、2−ケト−4−メチルバレラートを形成する。これらの実施形態において、KivD及びYqhdの組み合わせは、2−ケト−4−メチルバレラートをイソペンタノールに変換することができ、そしてそれは、アシルトランスフェラーゼによって酢酸イソアミルへとエステル化され得る。
我々は、5つの代表的なアルコールアシルトランスフェラーゼ(AAT)、LuxE、ATF1、ATF2、BPBT、及びSAATを特徴づけした(表3に示されているとおり)。分析のために、それぞれクローニングされ、そして、E.コリ株BW25113に形質転換された。
表3.中鎖エステル生合成における代表的なアルコールアシルトランスフェラーゼ(AAT)
3つの合成オペロンが、酢酸イソブチル及び酢酸イソアミルを産生するような遺伝子発現のために構築された(図5)。すべてのプラスミドが、PLlacO1プロモーターの調整下にあるように構築された。酢酸イソブチルを産生するために、第一オペロンには、ATTの位置が分析される5つの代表的なアシルトランスフェラーゼ(AAT)のうちの1つコード領域によって占められている、転写順序ilvC−ilvD−alsS−AATでカナマイシン耐性マーカーを担持している中コピープラスミド上に4つのコード領域が含まれている(図5(A))。第二オペロンには、転写順序kivd−yqhDでアンピシリン耐性マーカーを含む高コピープラスミド上に2つのコード領域が含まれる。酢酸イソアミルの合成のために、ロイシン生合成にかかわるleuA、leuB、leuC、及びleuDのコード領域が、第一の中コピープラスミドのalsSとAATの間に導入され、そして、同じ第二の高コピープラスミドが使用された(図5(B))。
我々は、酢酸イソブチルと酢酸イソアミルについて、産生力価に対する5つの代表的なアシルトランスフェラーゼそれぞれの効果を評価した。ATF1及びATF2のコード領域が、PCRによってS.セレビシエ(S. cerevisiae)ゲノムDNAから増幅された。LuxE、BPBT、及びSAATのコード領域が、オリゴヌクレオチドのアニーリングベースの接続によって人工的に合成された。組み換え株は、図2に示されている合成オペロンを用いて構築された。
振盪フラスコ発酵及び産物分析が、実施例2に記載のとおり実施され、そして、標準偏差を得るための植菌用に、3つの独立したコロニーが画線接種された。発現されたアルコールアシルトランスフェラーゼを除いて、全株は同一であった。そのため、同じ発酵条件によって、目標化合物の最も高い産生力価を有する菌株が、最も活性なアルコールアシルトランスフェラーゼを有するであろう。本明細書中で活性とは、動力学的パラメーターとタンパク質発現レベルの組み合わせ効果を表す。
図6(A)では、イソブチル酢酸産生のデータを提供している。ATF1は、最も高い力価を生じた(2.14±0.17g/L)。ATF2は、1.69±0.46g/Lの力価を生じた。図6(B)では、酢酸イソアミルの産生に関するデータが示されており、同様の傾向を明らかにしている。ATF1及びATF2は、最も高い産生力価を生じた。
宿主細胞内に導入されたあらゆる異種酵素のコード領域は、(例えば、American Type Culture Collection製の)市販のである場合には、天然宿主のゲノムDNAからPCR増幅されることもできる。そうでなければ、当業者は、多重プライマーを使用したPCRアッセンブリによってコード領域を人工的に合成できる。合成コード領域は、例えば、E.コリ又はS.セレビシエなどの宿主細胞における発現のために最適化されたコドンであってもよい。異種酵素のコード領域を担持するプラスミドで形質転換された細胞は、カルボン酸及び/又はアルコール前駆体を含む培地中で培養できる。
これにより一態様において、本発明は、野生型対照と比較して、エステルの増加した生合成を示すように改変された遺伝子組み換え微生物細胞を提供する。場合によっては、野生型対照はエステルを産生することができないでもよいので、従って、エステル生合成の増大は、エステルのあらゆる計測可能な生合成を反映する可能性もある。特定の実施形態において、エステル生合成の増大とは、所定の濃度までエステルを蓄積するのに微生物細胞の培養にとって十分な生合成を含み得る。
所定の濃度とは、所定の適用に好適な産物のあらゆる所定の濃度であり得る。従って、所定の濃度は、例えば、少なくとも3mg/L、例えば、少なくとも10mg/L、少なくとも100mg/L、少なくとも200mg/L、少なくとも500mg/L、少なくとも1.0g/L、少なくとも2.0g/L、少なくとも3.0g/L、少なくとも4.0g/L、少なくとも5.0g/L、少なくとも6.0g/L、少なくとも7.0g/L、少なくとも8.0g/L、少なくとも9.0g/L、少なくとも10g/L、少なくとも20g/L、少なくとも50g/L、少なくとも100g/L、又は少なくとも200g/Lといった濃度であってもよい。
組み換え細胞は、例えば、原核生物微生物又は真核生物微生物を含む任意の適切な微生物でもよく、又はそれらに由来してもよい。本明細書で使用する場合、用語「又は由来する(or derived from)」は、微生物と関連して、指示された増加した生合成活性を示すようにさらに改変される前に、1つ以上の遺伝子的な改変を保持する「宿主細胞(host cell)」を単に考慮する。従って、用語「組み換え細胞(recombinant cell)」は、指示された生合成活性を示すように改変される前に、2つ以上の種由来の核酸物質を含み得る「宿主細胞(host cell)」を包含する。
いくつかの実施形態において、宿主細胞は、1若しくは複数の天然の生理活性を有するように選択されてもよい。例えば、宿主細胞は、光合成細胞(例えば、シアノバクテリア)であっても、セルロース分解細胞(例えば、クロストリジウム・セルロリチカム(Clostridium cellulolyticum))であってもよい。
いくつかの実施態様において、組み換え細胞は、原核細胞微生物、例えば、真菌細胞でもよく、又はそれらに由来してもよい。これらの実施態様のいくつかでは、真菌細胞は、サッカロミセス科(Saccharomycetaceae)のメンバー、例えば、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、カンジダ(Candida)属のメンバー、例えば、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)でもよく、又はそれらに由来してもよい。
他の実施態様において、組み換え細胞は、原核細胞微生物、例えば、細菌でもよく、由来してもよい。これらの実施態様のいくつかにおいて、細菌は、プロテオバクテリア門のメンバーでもよい。プロテオバクテリア門の典型的なメンバーは、例えば、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)のメンバー(例えば、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、及び例えば、シュードモナス科(Pseudomonaceae)のメンバー(例えば、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida))が挙げられる。他の場合において、細菌は、ファーミキューテス門のメンバーであってもよい。ファーミキューテス門(phylum Firmicutes)の典型的なメンバーは、例えば、バチルス科(Bacillaceae)のメンバー(例えば、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)、クロストリジウム科(Clostridiaceae)ファミリーのメンバー(例えば、クロストリジウム・セルロリチカム)、及びストレプトコッカス科(Streptococcaceae)のメンバー(例えば、ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis))が挙げられる。他の場合では、細菌はシアノバクテリア門のメンバーであってもよい。
いくつかの実施形態において、野生型対照と比較して、エステルの増加した生合成としては、次の:野生型対照と比較して、有機酸のアシル−CoAへの変換の増大、野生型対照と比較して、ケト酸のアシル−CoAへの変換の増大、野生型対照と比較して、アルデヒドの有機酸への変換の増大、野生型対照と比較して、アルデヒドのアルコールへの変換の増大、又は野生型対照と比較して、エステルを形成するためのアシル−CoAのアルコールとの組み合わせの増大、のうちの1つ以上を挙げてもよい。特定のアシル−CoAシンテターゼ、(単数若しくは複数の)分岐鎖ケト酸デヒドロゲナーゼ(BKDH)複合酵素、及び/又はアシルトランスフェラーゼは、例えば、設計された経路における代謝基質、利用可能な原料、及び/又は酵素が宿主微生物で発現される効率などの1若しくは複数の基準に基づいて選択される。
他の実施形態において、野生型対照と比較して、エステルの増加した生合成としては、次の:2−ケトイソバレラートのイソブチルアルデヒドへの変換の増大、及びイソブチルアルデヒドのイソブタノールへの変換の増大、イソブタノールとアシル−CoAからの酢酸イソブチルの合成の増大、2−ケト−4−メチルバレラートへの2−ケトイソバレラートの延長の増大、2−ケト−4−メチルバレラートのイソバレルアルデヒドへの変換の増大、イソバレルアルデヒドのイソペンタノールへの変換の増大、又はイソペンタノールとアシル−CoAからの酢酸イソアミルの合成の増大、のうちの1つ以上を挙げてもよい。
場合によっては、野生型対照と比較して、エステルの増加した生合成としては、所望のエステルの生合成をもたらさない別経路へと設計された経路の中間体を別の方法で変換し得るエステラーゼ及び/又はリパーゼなど、1若しくは複数の酵素の触媒活性の低下を挙げることもできる。
本明細書中に使用される場合、特定の酵素に関する「活性」という用語は、その一般名又は天然の機能にかかわらず、酵素の基質の産物への変換を触媒するポリペプチドの能力を指し、その「活性」が同定された酵素の天然の活性より低いか、同等か、又は高いかに関係しない。細胞の生合成活性、並びにアシル−CoAシンテターゼ及びアシルトランスフェラーゼの酵素活性を評価する方法は、当業者にとって日常的なものであり、且つ、周知である。遺伝子組み換え細胞との関連において、「活性」という用語は、その「活性」が、細胞の野生型株の天然の活性より低いか、同等であるか、又は高いかにかかわらず、遺伝子組み換え細胞が特定された産物化合物を合成する能力を指す。
本明細書中に使用される場合、酵素の触媒活性の増大又は遺伝子組み換え細胞の生合成活性の増大は、定量的に計測され、そして、適当な野生型対照の触媒活性に対するパーセンテージとして表され得る。遺伝子組み換えポリペプチドによって示される触媒活性又は遺伝子組み換え細胞の生合成活性は、例えば、適当な野生型対照の活性の少なくとも110%と、少なくとも125%、少なくとも150%、少なくとも175%、少なくとも200%(2倍)、少なくとも250%、少なくとも300%(3倍)、少なくとも400%(4倍)、少なくとも500%(5倍)、少なくとも600%(6倍)、少なくとも700%(7倍)、少なくとも800%(8倍)、少なくとも900%(9倍)、少なくとも少なくとも1000%(10倍)、少なくとも2000%(20倍)、少なくとも3000%(30倍)、少なくとも4000%(40倍)、少なくとも5000%(50倍)、少なくとも6000%(60倍)、少なくとも7000%(70倍)、少なくとも8000%(80倍)、少なくとも9000%(90倍)、少なくとも10,000%(100倍の)又は少なくとも100,000%(1000倍)であり得る。
あるいは、触媒活性の増加は、kcatの増加、例えば、酵素変換のkcat値の少なくとも2倍増加、少なくとも3倍増加、少なくとも4倍増加、少なくとも5倍増加、少なくとも6倍増加、少なくとも7倍増加、少なくとも8倍増加、少なくとも9倍増加、少なくとも10倍増加、少なくとも15倍増加、又は少なくとも20倍増加として表されてもよい。
触媒活性の増加は、kmの低下の観点から、例えば、酵素変換のkm値の少なくとも2倍低下、少なくとも3倍低下、少なくとも4倍低下、少なくとも5倍低下、少なくとも6倍低下、少なくとも7倍低下、少なくとも8倍低下、少なくとも9倍低下、少なくとも10倍低下、少なくとも15倍低下、又は少なくとも20倍低下として表されてもよい。
酵素の触媒活性の減少又は遺伝子組み換え細胞の生合成活性の増大は、定量的に計測され、そして、適当な野生型対照の触媒活性のパーセンテージとして表され得る。遺伝子組み換えポリペプチドによって示される触媒活性又は遺伝的に改変された細胞の生合成活性は、例えば、適当な野生型対照の95%未満、90%未満、85%未満、80%未満、75%未満、70%未満、65%未満、60%未満、55%未満、50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、1%未満の活性、又は0%の活性であると示され得る。
あるいは、触媒活性の低下は、触媒定数の適切な変化として表すことができる。例えば、触媒活性の低下は、Kcatの低下、例えば、酵素変換のKcat値の少なくとも2倍低下、少なくとも3倍低下、少なくとも4倍低下、少なくとも5倍低下、少なくとも6倍低下、少なくとも7倍低下、少なくとも8倍低下、少なくとも9倍低下、少なくとも10倍低下、少なくとも15倍低下、又は少なくとも20倍低下として表され得る。
触媒活性の低下は、kmの増加の観点から、例えば、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、少なくとも10倍、少なくとも15倍、少なくとも20倍、少なくとも25倍、少なくとも30倍、少なくとも35倍、少なくとも40倍、少なくとも45倍、少なくとも50倍、少なくとも75倍、少なくとも100倍、少なくとも150倍、少なくとも200倍、少なくとも230倍、少なくとも250倍、少なくとも300倍、少なくとも350倍、又は少なくとも400倍のkmの増加としてまた表され得る。
これにより、もう1つの態様において、我々はエステルの生合成のための方法を本明細書中に記載する。前記エステルは、任意の所望のエステルであり得る。先に述べたように、エステルはバイオ燃料、工業化学物質、又は他の化合物の製造のための原料として使用され得る。我々のアプローチは、任意の有機酸−例えば、図1(B)で特定した代表的な有機酸−と任意のアルコール−例えば、図1(B)で特定した代表的なアルコール−の組み合わせからエステルを調製するのに使用できる。任意のこれらの酸と任意のこれらのアルコールの組み合わせで、エステル代謝産物を作り出すことができる。様々な適用において、有機酸、アルコール、又はその両方が細胞によって合成され得る。これらの実施形態のいくつかにおいて、細胞は、有機酸又はアルコールの生合成を促進するように遺伝子を組み換えられてもよい。同様に様々な適用においても、有機酸又はアルコールは、その生合成がエステルを産生するのに不要になるように、培養培地中に提供されてもよい。
場合によっては、エステルは、12個未満の炭素原子を有する(C12)エステル、例えば、C11エステル、C10エステル、C9エステル、C8エステル、C7エステル、C6エステル、C5エステル、C4エステル、又はC3エステルなどである。場合によっては、エステルは、いろいろな数の炭素を有し、且つ、所定の分岐度を有するエステルであり得る。分岐度は、分岐炭素の数及び/又は分岐のうちの1若しくは複数の−又は累積的にすべての−長さを特徴としてもよい。本明細書中に使用される場合、分岐とは、少なくとも3つの他の炭素と共有結合する炭素の数を指す。特定の具体的な実施形態において、エステルとは、例えばイソ酪酸イソブチル、イソ吉草酸イソバレリル、又は乳酸エチルがあってもよい。
概して、前記方法は、本明細書中に記載の組み換え細胞を、その組み換え細胞がエステルを産生するのに有効な条件下、炭素源を含む培地中でインキュベートすることを含む。従って、前記炭素源は:グルコース、ピルバート、又はケトバリン、のうちの1若しくは複数を含み得る。加えて、細胞増殖のための炭素源は、関連する炭素同化経路が遺伝子操作された微生物に導入されている限り、CO2、セルロース、グルコース、キシロース、スクロース、アラビノース、グリセロール、アルギナート、グルカラート、ガラクツロナートなどであってもよい。また、炭素源としては、所望のエステルを生じるために活性化されるべき有機酸−その有機酸の代謝前駆体−を挙げることができる。図2に示されている代表的な経路では、有機酸はイソ酪酸である。エステルが異なった有機酸から形成される他の経路では、その異なった有機酸は培地成分であってもよい。同様に、炭素源としては、所望のエステルがそれから合成されるアルコール−そのアルコールの代謝前駆体−を挙げることができる。図2に示されている代表的な経路では、アルコールは、イソブタノール及び、例えば、イソブチルアルデヒド及びケトバリンを含めた代謝前駆体である。エステルが異なったアルコールから形成される経路では、その異なったアルコール及び/又はその異なったアルコールの前駆体は培養成分であってもよい。
先に述べたように、エステルは、所望の最終生産物であっても、別の化合物を製造するための前駆体として使用されてもよい。場合によっては、エステルは、それが生合成されたアルコールと有機酸に加水分解されてもよい。このように、当業者は、アルコール及び/又は有機酸が発酵最終産物であった場合に蓄積され得るより大量のアルコール又は有機酸を産生するように本明細書中に記載したプラットフォームを使用できる。エステルは、生合成され、そして、相分離−例えば、蒸留による水性培地からのアルコール及び/又は有機酸の回収に比べて、簡単で、効果的で、及び/又は低コストであり得るプロセス−によって水性培養から回収され得る。回収されたエステルは、ほとんどの場合、追加の酵素的処理又は活性化処理なしに、制御された水量で加水分解されて、構成アルコール及び有機酸を得る。
さらにもう1つの態様において、我々は、宿主細胞が増加した炭素源をエステルに変換する能力を示すように、細胞内に異種ポリヌクレオチドを導入するための方法を本明細書中に記載する。前記異種ポリヌクレオチドは、改変された細胞が炭素源のエステルへの変換を触媒するように、プロモーターと作動可能に連結されたポリペプチドをコードし得る。これらの実施形態のいくつかにおいて、炭素源としては、グルコース、ピルバート、ケトバリン、及び有機酸(若しくはその前駆体)、又はアルコール(若しくはその前駆体)のうちの1若しくは複数を挙げることができる。こうした方法のための宿主細胞としては、例えば、本明細書中に記載した組み換え細胞に関して先に特定された微生物種のいずれをも挙げることができる。
以下の説明で使用される用語「及び/又は(and/or)」は、列挙した要素の1つ又はすべて、或いは列挙した要素の任意の2つ以上の組み合わせを意味し;用語「含む(comprise)」及びその変形は、これらの用語が明細書及び特許請求の範囲において出現する場所において、限定的な意味を有さず;特別の定めのない限り、「1つ(a)」、「1つ(an)」、「その(the)」、及び「少なくとも1つ(at least one)」は、同義的に使用され、そして1又は2以上を意味し;そしてエンドポントによる数字上の範囲の列挙は、範囲内に包含されるすべての数を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを含む)。
先の説明において、特定の実施形態は明瞭さのために単独で説明され得る。特定の実施形態の特徴が別の実施形態の特徴と両立しないことが明確に別段の指定がない限り、特定の実施形態は、1若しくは複数の実施形態に関して本明細書中に記載された両立できる特徴の組み合わせを含み得る。
個別のステップを含む本明細書で開示された任意の方法に関して、ステップは、任意の実行可能な順で行われてもよい。そして、必要に応じて、2つ以上のステップの任意の組み合わせが、同時に行われてもよい。
本発明は、以下の実施例によって説明される。特定の実施例、材料、量、及び手順が、本明細書に記載されたような本発明の範囲及び趣旨に従って、広く解釈されるべきであることが理解される。
実施例1
プラスミドの構築
BKDH酵素複合体コード領域及びfadDXを、それぞれプライマーbkdh_ecofwd(TgcatcgaattcAGGAGAAATT AACTatgAACGAGTACGCCC CCCTGCGTTTGC、配列番号1)とbkdh_hindrev(Tgcatc aagcttTCAGATATGCAAGGCGTGGCCCAG、配列番号2)、fadDXsall−F(tgtacggtat taatgtcgacAGGAGAAATTAACTATGCTTCAACTCCAAAAACAAGAAAC、配列番号3)とfadDXbam−R(TGATCATGCGCCATAGTTAATTTCTCCTGGATCCTTAGACGC TGGCAGGGGTGGCCTGTT、配列番号4)を用いて、シュードモナス・プチダKT2440のゲノムDNAから増幅した。BKDHのPCR産物を、次に、EcoRI及びHindIIIで消化し、pZE12内に挿入して、pIBA16を作製した。プラスミドpESTER1を構築するために、クラルキア・ブレウェリからのBEBTのコード領域を、DNAworks(Hoover and Lubkowski, Nucleic Acids Res 2002, 30 (10), e43)によって合成し、次に、Xbal消化後にpIBA7の線状プラスミドを得た。最後に、Gibson et al, Nat Meth 2009, 6(5):343-345に記載のようなfadDX、BEBT、及び線状pIBA7の組み合わせ後に、pESTER1のプラスミドを形成した。Acc65I及びHindIIIで消化したBEBTコード領域を、pZSプラスミドの対応部位に挿入して、プラスミドpESTER2を形成した。
発酵の結果
E.コリ宿主BW25113を発酵に使用した。一方のエステル株1が、pIBA1(国際特許出願公開WO2012/109534)及びpESTER1で形質転換したBW25113であり、そして、もう片方のエステル株2が、pIBA1、pIBA16、及びpESTER2で形質転換したBW25113であった。
LB培地でインキュベートした一晩培養物を、125mLの三角フラスコにおいて、0.5%酵母抽出物及び4%グルコースを補充した5mLのM9培地中に、25倍に希釈した。抗生物質を、適切に添加した(アンピシリン100mg/L及びカナマイシン25mg/L)。0.1mMのイソプロピル‐b‐D‐チオガラクトシド(IPTG)を添加して、タンパク質発現を誘導した。培地を、0.5gのCaCO3の添加によって緩衝した。培養物を30℃の振盪器(250rpm)に設置し、そして48時間インキュベートした。発酵産物を、HPLC分析又はGC分析によって定量した。結果を図2(B)に示す。
実施例2
以下のプライマーを用いて、クラルキア・ブレウェリからアシルトランスフェラーゼLuxE、ATF1、ATF2、BPBT、及びSAATを増幅した:
S.セレビシエからluxEalsS−F(gaaaacgaaagctctctaa GCTGAGCAGG AGAAATTAAC TATGGCGCAT GATCAGAGCCT、配列番号81)と
luxEvec−R(agcctttcgttttatttgatgcctctaga GCTCAGCTTA CAGGCTGCTC TGGGTGAAATG、配列番号82);
S.セレビシエからATF1alsS−F(cgaaagctctctaa GCTGAGCAGG AGAAATTAAC TATGAATGAA ATCGATGAGAAAAATC、配列番号83)と
ATF1vec−R(agcctttcgttttatttgatgcctctaga GCTCAGCTTA AGGGCCTAAA AGGAGAGCTTT、配列番号84);
P.ヒブリダからATF2alsS−F(cgaaagctctctaa GCTGAGCAGG AGAAATTAAC TATGGAAGAT ATAGAAGGAT ACGAAC、配列番号85)と
ATF2vec−R(cctttcgttttatttgatgcctctaga GCTCAGCTTA AAGCGACGCA AATTCGCCGA TGG、配列番号86);
イチゴからBPBTalsS−F(aaacgaaagctctctaa GCTGAGCAGG AGAAATTAAC TATGGACAGC AAACAGAGCA GCG、配列番号87)と
BPBTvec−R(cctttcgttttatttgatgcctctaga GCTCAGCTTA AAGCGCTGGG GTGATGAACG CAT、配列番号88);及び
イチゴからSAATalsS−F(aaacgaaagctctctaa GCTGAGCAGG AGAAATTAAC TATGGAGAAA ATAGAAGTGA GCA、配列番号89)と
SAATvec−R(cctttcgttttatttgatgcctctaga GCTCAGCTTA GATCAGCGTC TTTGGACTCG CCA、配列番号90)。
異なったアシルトランスフェラーゼを、Gibson et al, Nat Meth 2009, 6(5):343-345に記載のように、pIBA1(国際特許出願公開WO2012/109534)及びpIVC1(Xiong et al. Sci Rep 2012, 2:311)のBlpIで消化したプラスミドと連結して、それぞれ、pZA−ilvD−alsS−LuxE、pZA−ilvD−alsS−ATF1、pZA−ilvD−alsS−ATF2、pZA−ilvD−alsS−BTBT、pZA−ilvD−alsS−SAAT、pZA−leuABCD−ilvD−alsS−LuxE、pZA−leuABCD−ilvD−alsS−ATF1、pZA−leuABCD−ilvD−alsS−ATF2、pZA−leuABCD−ilvD−alsS−BTBT、及びpZA−leuABCD−ilvD−alsS−SAATから成るプラスミドを形成した。
pZE−KivD−yqhDから成るプラスミドを構築するために、yqhDを、プライマーyqhDSphl−F(GGGCCCgcatgc AGGAGAAATT AACTATGAAC AACTTTAATC TGCACACCCC、配列番号91)とyqhDXbal−R(GGGCCCtctaga TTAGCGGGCG GCTTCGTATA TACGGC、配列番号92)を用いてPCR増幅し、次に、プラスミドpIBA7(国際特許出願公開WO2012/109534)のpadAを置き換えて、pZE−KivD−yqhDを形成した。
発酵の結果
振盪フラスコ発酵を、組み換え株について実施した。細胞を試験管内に一晩植菌し、200μLの細胞を、150mL容のネジ蓋コニカルフラスコ内の10mLの発酵培地中に移した。発酵培地は、チアミン(10mg/L)、アンピシリン(100μg/mL)、カナマイシン(25μg/mL)、及び中和のための0.5gの炭酸カルシウムを補充したM9培地(5g/Lの酵母抽出物)中の20g/Lのグルコースから構成された。タンパク質の発現を、0.1mMのイソプロピル−β−D−1−チオガラクトシド(IPTG)の添加によって誘発した。フラスコをパラフィルムで密封した後、発酵を開始して、微好気的環境を作った。サンプルを、回転振盪培養器(250r.p.m.)による30℃にて48時間のインキュベーション後に回収した。産生された中鎖エステル化合物を、GC−FID(ガスクロマトグラフィー−火炎イオン化検出器)分析によって定量化した。それらの副産物及び残留グルコースを、HPLC−RID(高速液体クロマトグラフィー−屈折率検出器)分析によって同定した。結果を図6に示す。
本明細書に挙げられるすべての特許、特許出願、及び刊行物、並びに電子的に入手可能な材料(例えば、GenBank及びRefSeqなどにおけるヌクレオチド配列寄託、及び例えば、SwissProt、PIR、PRF、PDBなどにおけるアミノ酸配列寄託、及びGenBank及びRefSeqにおける注釈付きコーディング領域からの翻訳)の完全な開示は、それらの全体について参照により組み込まれる。万一、本出願の開示と参照により本明細書に組み込まれた(単数若しくは複数の)任意の文献の開示との間になんらかの矛盾が存在する場合には、本出願の開示が適用されるものとする。前述の詳細な説明及び実施例は、理解を明確にするためにのみ与えられる。不必要な限定が、そこから理解されるべきではない。本発明は、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に含まれる当業者に明らかな変化に関して、示されそして記載された正確な詳細に限定されない。
特に明記しない限り、明細書及び特許請求の範囲において使用される、化合物、分子量などの量を表すすべての数字は、すべての場合について、用語「約(about)」によって修飾されると理解されるべきである。従って、逆に明記されない限り、明細書及び特許請求の範囲に記載されている数値パラメーターは、本発明によって得ようとする所望の特性に応じて変化し得る近似値である。少なくとも、そして特許請求の範囲に対する均等論を制限する試みとしてではないが、それぞれの数値パラメーターは、少なくとも、報告された有効数字の数の観点から、及び通常の四捨五入技術を適用することによって解釈されるべきである。
本発明の広い範囲に示されている数値範囲及びパラメーターが、近似値であるにもかかわらず、特定の実施例に示される数値は、できる限り正確に報告される。すべての数値は、しかしながら、本質的に、それらのそれぞれの試験測定において見られる標準偏差に起因する範囲を必然的に含む。
すべての見出しは、読者の便宜のためであり、そして指定されない限り、見出しに続く本文の意味を限定するために使用されるべきではない。

Claims (49)

  1. 野生型対照と比較して、増加したエステルの生合成を示すように改変された組み換え細胞。
  2. 前記微生物細胞が、真菌細胞である、請求項1に記載の組み換え微生物細胞。
  3. 前記真菌細胞が、サッカロミセス科(Saccharomycetaceae)のメンバーである、請求項2に記載の組み換え細胞。
  4. 前記真菌細胞が、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、カンジダ・ルゴーサ(Candida rugosa)、又はカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)である、請求項2に記載の組み換え細胞。
  5. 前記微生物細胞が、細菌細胞である、請求項1に記載の組み換え細胞。
  6. 前記細菌細胞が、プロトバクテリア門(phylum Protobacteria)のメンバーである、請求項5に記載の組み換え細胞。
  7. 前記細菌細胞が、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)のメンバーである、請求項6に記載の組み換え細胞。
  8. 前記細菌細胞が、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)である、請求項7に記載の組み換え細胞。
  9. 前記細菌細胞が、シュードモナス科(Pseudomonaceae)のメンバーである、請求項6に記載の組み換え細胞。
  10. 前記細菌細胞が、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)である、請求項9に記載の組み換え細胞。
  11. 前記細菌細胞が、ファーミキューテス門(phylum Firmicutes)のメンバーである、請求項5に記載の組み換え細胞。
  12. 前記細菌細胞が、バチルス科(Bacillaceae)のメンバーである、請求項11に記載の組み換え細胞。
  13. 前記細菌細胞が、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)である、請求項12に記載の組み換え細胞。
  14. 前記細菌細胞が、ストレプトコッカス科(Streptococcaceae)のメンバーである、請求項11に記載の組み換え細胞。
  15. 前記細菌細胞が、ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)である、請求項14に記載の組み換え細胞。
  16. 前記細菌細胞が、クロストリジウム科(Clostridiaceae)のメンバーである、請求項11に記載の組み換え細胞。
  17. 前記細菌細胞が、クロストリジウム・セルロリチカム(Clostridium cellulolyticum)である、請求項16に記載の組み換え細胞。
  18. 前記細菌細胞が、シアノバクテリア門(phylum Cyanobacteria)のメンバーである、請求項5に記載の組み換え細胞。
  19. 前記微生物細胞が、光合成細胞である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組み換え細胞。
  20. 前記微生物細胞が、セルロース分解細胞である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の組み換え細胞。
  21. 前記の野生型対照と比較して、増加したエステルの生合成が、イソ酪酸イソブチル、イソ吉草酸イソバレリル、酢酸イソブチル、又は酢酸イソアミルの産生の増加を含む、請求項1〜20のいずれか1項に記載の組み換え細胞。
  22. 前記の野生型対照と比較して、増加したエステルの生合成が、野生型対照と比較して、有機酸のアシル−CoAへの変換の増大、野生型対照と比較して、ケト酸のアシル−CoAへの変換の増大、野生型対照と比較して、アルデヒドの有機酸への変換の増大、野生型対照と比較して、アルデヒドのアルコールへの変換の増大、又は野生型対照と比較して、エステルを形成するためのアシル−CoAのアルコールとの組み合わせの増大を含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の組み換え細胞。
  23. 前記の野生型対照と比較して、増加したエステルの生合成が、2−ケトイソバレラートのイソブチルアルデヒドへの変換の増大、及びイソブチルアルデヒドのイソブタノールへの変換の増大、イソブタノールとアシル−CoAからの酢酸イソブチルの合成の増大、2−ケトイソバレラートの2−ケト−4−メチルバレラートへの延長の増大、2−ケト−4−メチルバレラートのイソバレルアルデヒドへの変換の増大、イソバレルアルデヒドのイソペンタノールへの変換の増大、又はイソペンタノールとアシル−CoAからの酢酸イソアミルの合成の増大を含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の組み換え細胞。
  24. 所望のエステルの合成を増大するように改変されたアシルトランスフェラーゼを含む、請求項1〜23のいずれか1項に記載の組み換え細胞。
  25. 前記改変されたアシルトランスフェラーゼが、改変される前のアシルトランスフェラーゼによって産生されるより多くの炭素を有するエステルの合成を増大する、請求項24に記載の組み換え細胞。
  26. 請求項1〜22のいずれか1項に記載の組み換え細胞を、その組み換え細胞がエステルを産生するのに有効な条件下、炭素源を含む培地中でインキュベートすることを含む方法であって、ここで前記炭素源が:グルコース、ピルバート、ケトバリン、CO2、セルロース、キシロース、スクロース、アラビノース、グリセロール、アルギナート、グルカラート、又はガラクツロナートのうちの1つ以上を含む、方法。
  27. 前記培地が、カルボン酸をさらに含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記培地が、アルコールをさらに含む、請求項26に記載の方法。
  29. 炭素源をエステルに変換するステップを触媒する少なくとも1つのポリペプチドをコードする異種ポリヌクレオチドを宿主細胞内に導入することを含む方法であって、ここで前記少なくとも1つのポリヌクレオチドが、当該改変された宿主細胞が炭素源のエステルへの変換を触媒するように、プロモーターと作動可能に連結されている、方法。
  30. 前記炭素源が:グルコース、ピルバート、ケトバリン、CO2、セルロース、キシロース、スクロース、アラビノース、グリセロール、アルギナート、グルカラート、又はガラクツロナートのうちの1つ以上を含む、請求項29に記載の方法。
  31. 前記宿主細胞が、真菌細胞である、請求項29又は30に記載の方法。
  32. 前記真菌細胞が、サッカロミセス科のメンバーである、請求項28に記載の方法。
  33. 前記真菌細胞が、サッカロミセス・セレビシエ、カンジダ・ルゴーサ、又はカンジダ・アルビカンスである、請求項32に記載の方法。
  34. 前記宿主細胞が、細菌細胞である、請求項27又は29に記載の方法。
  35. 前記細菌細胞が、プロトバクテリア門のメンバーである、請求項34に記載の方法。
  36. 前記細菌細胞が、腸内細菌科のメンバーである、請求項35に記載の方法。
  37. 前記細菌細胞が、エシェリキア・コリである、請求項36に記載の方法。
  38. 前記細菌細胞が、シュードモナス科のメンバーである、請求項34に記載の方法。
  39. 前記細菌細胞が、シュードモナス・プチダである、請求項38に記載の方法。
  40. 前記細菌細胞が、ファーミキューテス門のメンバーである、請求項34に記載の方法。
  41. 前記細菌細胞が、バチルス科のメンバーである、請求項40に記載の方法。
  42. 前記細菌細胞が、バチルス・ズブチリスである、請求項41に記載の方法。
  43. 前記細菌細胞が、ストレプトコッカス科のメンバーである、請求項40に記載の方法。
  44. 前記細菌細胞が、ラクトコッカス・ラクティスである、請求項43に記載の方法。
  45. 前記細菌細胞が、クロストリジウム科のメンバーである、請求項40に記載の方法。
  46. 前記細菌細胞が、クロストリジウム・セルロリチカムである、請求項45に記載の方法。
  47. 前記細菌細胞が、シアノバクテリア門のメンバーである、請求項34に記載の方法。
  48. 前記宿主細胞が、光合成細胞である、請求項23〜47のいずれか1項に記載の方法。
  49. 前記宿主細胞が、セルロース分解細胞である、請求項23〜47のいずれか1項に記載の方法。
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