JP2015511632A - メラノーマの治療におけるraf阻害剤およびmek阻害剤の投与 - Google Patents

メラノーマの治療におけるraf阻害剤およびmek阻害剤の投与 Download PDF

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Abstract

非BRAFV600E変異メラノーマの治療を必要としている患者におけるかかる治療のための方法が開示される。方法は、(R)−3−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオン(TAK−733)等のMEK阻害剤、ならびにN−{7−シアノ−6−[4−フルオロ−3−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アセチル}アミノ)フェノキシ]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド(TAK−632)、および(R)−2−(1−(6−アミノ−5−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)エチル)−N−(5−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボキサミド(MLN2480)から選択されるRAF阻害剤を、かかる患者に投与することを含む。また、かかるメラノーマの治療で使用するための薬剤も開示される。【選択図】 なし

Description

本発明は、腫瘍学の分野に関し、メラノーマを治療するための方法を提供する。
(発明の背景)
ヒトの疾病を治療するための新しい治療薬を見つけることが引き続き求められる。MEK1およびMEK2等のMAPK/ERKキナーゼは、過剰増殖性障害、脈管形成または血管形成に関連した疾病、免疫抑制が価値のあるT細胞媒介性疾患、および他の疾病におけるそれらの重要な役割のため、新しい治療法の発見のために特に魅力的な標的である。例えば、Q.Dong et al.,Bioorg.&Med.Chem.Lett.,2011,21,1315−1319、および米国特許出願第11/958,999号(特許第8,030,317号)を参照されたい。RAFキナーゼを阻害する化合物は、増殖因子受容体の突然変異もしくはリガンド刺激による過剰活性化によって引き起こされる癌、またはRasの活性化型突然変異によって引き起こされる癌に対して有用性がある。例えば、米国特許出願第12/628,697号(特許第8,143,258号)を参照されたい。種々のRAF阻害剤が、BRAFV600E突然変異を有するメラノーマに対して活性を示している。例えば、P.I.Poulikakos and N.Rosen,Cancer Cell,2011,19,11−15を参照されたい。しかしながら、MEKおよびRAF阻害剤の組み合わせでさえ、BRAFV600E変異腫瘍以外のメラノーマに対して、有意な活性を示すことが期待されない。例えば、Poulikakos and Rosenを参照されたい。
可能な限り高い用量(MTD:最大耐量)は典型的に、治療の効果が用量と共に増加すると考えられているため、癌の治療のための薬剤に求められている。例えば、Y.Lin and W.J.Shih,Biostatistics,2001,2(2),203−215を参照されたい。薬剤の相乗的な組み合わせ、すなわち、その成分の有効性から期待されるよりも有効である薬剤の組み合わせは、MTDにおいてさらに大きい有効性をもたらすための、またはより低い用量で同等の有効性をもたらすことによって、用量関連毒性を軽減するための機会を提供する。したがって、最も効果的に癌患者を治療するために、抗癌剤の相乗的な組み合わせを発見することが望ましい。
現在、MEK阻害剤および特定のRAF阻害剤の投与が、非BRAFV600E変異メラノーマに対して相乗効果をもたらすことが発見されている。
一態様において、本発明は、かかる治療を必要としている対象に、MEK阻害剤、ならびにTAK−632およびMLN2480から選択されるRAF阻害剤を投与することを含む、非BRAFV600E変異メラノーマを治療するための方法に関する。
一態様において、本発明は、かかる治療を必要としている対象における非BRAFV600E変異メラノーマの治療に使用するための、薬剤を含む、キットに関する。キットは、MEK阻害剤を含む薬剤、ならびにMEK阻害剤およびRAF阻害剤TAK−632またはMLN2480を投与するための使用説明書を含むか、またはキットは、RAF阻害剤TAK−632またはMLN2480を含む薬剤、ならびにRAF阻害剤およびMEK阻害剤を投与するための使用説明書を含む。キットは、MEK阻害剤を含む薬剤、およびRAF阻害剤TAK−632またはMLN2480を含む薬剤の両方、ならびにMEK阻害剤およびRAF阻害剤を投与するための使用説明書を含有することができる。
一態様において、本発明は、かかる治療を必要としている対象における、非BRAFV600E変異メラノーマの治療で使用するための薬剤に関する。薬剤は、MEK阻害剤、ならびにTAK−632およびMLN2480から選択されるRAF阻害剤を含む。
SK−Mel−30細胞株における、TAK−733と組み合わせたTAK−632(T−3109632)のフィッティングしたアイソボログラムを示す。 SK−Mel−2細胞株における、TAK−733と組み合わせたTAK−632(T−3109632)のフィッティングしたアイソボログラムを示す。 IPC−298細胞株における、TAK−733と組み合わせたTAK−632(T−3109632)のフィッティングしたアイソボログラムを示す。 MEL−JUSO細胞株における、TAK−733と組み合わせたTAK−632(T−3109632)のフィッティングしたアイソボログラムを示す。 SK−Mel−30細胞株における、TAK−733と組み合わせたMLN2480のフィッティングしたアイソボログラムを示す。 SK−Mel−2細胞株における、TAK−733と組み合わせたMLN2480のフィッティングしたアイソボログラムを示す。 IPC−298細胞株における、TAK−733と組み合わせたMLN2480のフィッティングしたアイソボログラムを示す。
(発明の詳細な説明)
定義および略語。
本明細書で使用されるように、「治療有効量」とは、(a)治療されている疾患もしくは病状の重症度の検出可能な減少をもたらすために、(b)患者の疾病もしくは疾患の症状を改善もしくは軽減するために、または(c)治療されている疾患もしくは病状の進行を遅らせるか、もしくは予防する、または別様にそれを安定させるか、もしくはその安定を持続させる(例えば、癌のさらなる腫瘍増殖を予防する)ために、患者への適切な投与において十分である治療剤の量を意味する。
2つ以上の治療剤が投与されているとき、「治療有効総量」とは、任意の数の個々の治療剤の個々の量がそうではない場合でさえ、各治療剤の個々の量の合計が「治療有効量」の定義を満たすことを意味する。例えば、10mgのAが治療有効量ではなく、20mgのBが治療有効量ではないが、10mgのA+20mgのBの投与が、「治療有効量」の定義に対して列挙される結果のうちの少なくとも1つをもたらした場合、10mgのA+20mgのBの合計は、「治療有効総量」と見なされる。
本明細書で使用されるように、「患者」は、疾病、疾患、または病状と診断されている、その症状を示している、または別様にそれを患っていると考えられるヒトを意味する。
本明細書で使用されるように、例示的な用語「含む(include)」、「等(such as)」、「例えば(for example)」等(ならびにその変化形、例えば、「含む(includes)」および「含む(including)」、「実施例(examples)」)は、特別の定めのない限り、非限定的であるよう意図される。すなわち、他に別段の明示的な規定がない限り、かかる用語は、「〜だがこれらに限定されない」を意味するよう意図され、例えば、「含む(including)」は、「〜を含むがこれらに限定されない」を意味する。
治療剤−RAF阻害剤。
TAK−632またはT−3109632としても既知である、化合物N−{7−シアノ−6−[4−フルオロ−3−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アセチル}アミノ)−フェノキシ]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド:
Figure 2015511632
は、Rafキナーゼの阻害剤である。MLN2480としても既知である、化合物(R)−2−(1−(6−アミノ−5−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)エチル)−N−(5−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボキサミド:
Figure 2015511632
もまた、Rafキナーゼの阻害剤である。TAK−632、その医薬組成物、およびその合成のための過程は、すでに記載されている。例えば、米国特許出願第12/628,697号(特許第8,143,258号)を参照されたく、それは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。MLN2480、その医薬組成物、およびその合成のための過程は、すでに記載されている。例えば、米国特許出願第12/164,762号(特許出願公開第2009/0036419号)を参照されたく、それは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの文書のうちのいずれかと本明細書との間に何らかの矛盾がある場合、本明細書が優先される。
治療剤−MEK阻害剤。
TAK−733としても既知である、化合物(R)−3−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオン:
Figure 2015511632
は、MEK阻害剤である。例えば、Q.Dong et al.,Bioorg.&Med.Chem.Lett.,2011,21,1315−1319を参照されたく、それは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。TAK−733、その医薬組成物、およびその合成のための過程は、すでに記載されている。例えば、米国特許出願第11/958,999号(特許第8,030,317号)を参照されたく、それは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらの文書のうちのいずれかと本明細書との間に何らかの矛盾がある場合、本明細書が優先される。
相乗効果。
現在、MEK阻害剤および特定のRAF阻害剤の投与が、非BRAFV600E変異メラノーマに対して相乗効果を提供することが発見されている。
インビトロ組み合わせ実験。
実施例1に記載されるように、メラノーマの4つのBRAF野生型NRAS変異細胞モデル、SK−Mel−30、SK−Mel−2、IPC−298、およびMEL−JUSOにおける、MEK阻害剤TAK−733を有する2つのRAF阻害剤、TAK−632およびMLN2480のそれぞれのインビトロでの組み合わせ効果を評価するために、細胞生存アッセイを使用した。以下の表1は、各決定された組み合わせに対する組み合わせ指数(CI)およびP値を、CI値に基づく相乗効果の評価と共に列挙する。表1に示されるように、試験されたTAK−632およびTAK−733の組み合わせの全てが、相乗効果を示した一方で、試験されたMLN2480およびTAK−733の3つの組み合わせのうちの2つが、相乗効果を示した。
Figure 2015511632
表3(以下の実施例2)は、各決定された組み合わせに対する組み合わせ指数(CI)値を、CI値に基づく相乗効果の評価と共に列挙する。表に示されるように、TAK−632およびTAK−733の組み合わせは、4つの試験されたメラノーマのNRAS変異細胞モデルのうちの4つにおいて相乗効果を示し、それらのうちの3つ(SK−Mel−2、HMCB、およびGAK)はBRAF野生型であり、それらのうちの1つ(HMVII)は、BRAFG469V変異体である。
化合物投与
RAF阻害剤は、単一の投与形態で、または別個の投与形態として、MEK阻害剤と組み合わせて投与され得る。別個の投与形態として投与されるとき、MEK阻害剤は、RAF阻害剤の投与の前に、それと同時に、またはそれに続いて投与され得る。本明細書で使用されるように、RAF阻害剤およびMEK阻害剤の「組み合わせ」での投与は、当業者によって理解されるように、2つの薬剤の同時または連続投与だけでなく、単一の治療サイクル中の両方の化合物の投与も指す。
種々の実施形態において、MEK阻害剤は、TAK−733である。
種々の実施形態において、RAF阻害剤は、TAK−632またはMLN2480である。種々の実施形態において、RAF阻害剤は、TAK−632である。種々の実施形態において、RAF阻害剤は、MLN2480である。
治療剤;医薬組成物。
治療剤は、薬学的に許容される塩であってもよい。いくつかの実施形態では、かかる塩は、無機または有機酸または塩基から得られる。好適な塩を再考察するために、例えば、Berge et al.,J.Pharm.Sci.,1977,66,1−19、およびRemington:The Science and Practice of Pharmacy,20th Ed.,A.Gennaro(ed.),Lippincott Williams & Wilkins (2000)を参照されたい。
好適な酸付加塩の例としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、ルコヘプトン酸塩(lucoheptanoate)、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩(pectinate)、過硫酸塩、3−フェニル−プロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、およびウンデカン酸塩(undecanoate)が挙げられる。
好適な塩基付加塩の例としては、アンモニウム塩;ナトリウムおよびカリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウムおよびマグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;ジシクロヘキシルアミン塩、N−メチル−D−グルカミン等の有機塩基を有する塩;ならびにアルギニン、リジン等のアミノ酸を有する塩等が挙げられる。
例えば、Bergeは、次のFDAに認可された市販の塩:陰イオン性の酢酸塩、ベシル酸塩(ベンゼンスルホン酸塩)、安息香酸塩、重炭酸塩、重酒石酸塩、臭化物、エデト酸カルシウム(エチレンジアミン四酢酸)、カンシラート(ショウノウスルホン酸塩)、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩(エチレンジアミン四酢酸)、エジシル酸塩(1,2−エタンジスルホン酸塩)、エストレート(ラウリル硫酸塩)、エシレート(エタンスルホン酸塩)、フマル酸塩、グルセプテート(グルコヘプタン酸塩)、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート(glycollylarsanilate)(グリコールアミドフェニルアルソネート(glycollamidophenylarsonate))、ヘキシルゾルシン酸塩(hexylresorcinate)、ヒドラバミン(N,N’−ジ(デヒドロ−アビエチル)エチレンジアミン)、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩(2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩)、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩(メタンスルホン酸塩)、臭化メチル、硝酸メチル、硫酸メチル、ムチン酸塩、ナプシル酸塩(2−ナフタレンスルホン酸塩)、硝酸塩、パモ酸塩(エンボナート)、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩(8−クロロテオフィリン酸塩)、およびトリエチオジド(triethiodide)、有機陽イオン性のベンザチン(N,N’−ジベンジルエチレンジアミン)、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、およびプロカイン、ならびに金属陽イオン性のアルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、および亜鉛を挙げている。
Bergeはさらに、次の非FDA認可の市販の塩(米国外で):陰イオン性のアジピン酸塩、アルギン酸塩、アミノサリチル酸塩、アンヒドロメチレンクエン酸塩、アレコリン、アスパラギン酸塩、重硫酸塩、臭化ブチル、ショウノウ酸塩、ジグルコン酸塩、二臭化水素酸塩、ジコハク酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、フッ化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、メチレンビス(サリチル酸塩)、ナパジシル酸塩(1,5−ナフタレンジスルホン酸塩)、シュウ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニルエチルバルビツール酸塩、ピクリン酸塩、プロピオン酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、およびウンデカン酸塩、有機陽イオン性のベネタミン(N−ベンジルフェネチルアミン)、クレミゾール(1−p−クロロベンジル−2−ピロリジン(pyrrolildine)−1’−イルメチルベンズイミダゾール)、ジエチルアミン、ピペラジン、およびトロメタミン(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)、ならびに金属陽イオン性のバリウムおよびビスマスを挙げている。
本明細書で使用されるように、「薬学的に許容される担体」は、受容対象(ヒト)と適合性があり、活性剤を、その薬剤の活性を終結させることなく、標的部位に送達するのに好適である物質を指す。担体と関連した毒性または副作用は、もしあれば、好ましくは、活性剤の使用目的に対して妥当なリスク対効果比に見合う。
本発明の方法で使用するための医薬組成物は、とりわけ、従来の製粒、混合、溶解、封入、凍結乾燥、または乳化過程等、当該技術分野でよく知られている方法によって製造され得る。組成物は、顆粒、沈殿物、または微粒子、凍結乾燥、回転乾燥、もしくは噴霧乾燥された粉末を含む粉末、非晶質粉末、錠剤、カプセル、シロップ、坐薬、注射、乳剤、エリキシル、懸濁液、または溶液を含む、種々の形態で生成され得る。製剤は、安定剤、pH調整剤、界面活性剤、可溶化剤、バイオアベイラビリティ調整剤、およびこれらの組み合わせを含有し得る。
これらの組成物で使用され得る薬学的に許容される担体としては、イオン交換剤、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミン等の血清タンパク質、リン酸塩もしくは炭酸塩等の緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩、または電解質、例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸塩、ろう、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコール、および羊毛脂が挙げられる。
これらの医薬組成物は、ヒトへの薬学的投与のために製剤化される。かかる組成物は、経口、非経口、吸入噴霧、局所、直腸内、鼻腔内、口腔内、膣内、または埋め込み型容器によって投与され得る。本明細書で使用されるように、用語「非経口」は、皮下、静脈内、腹腔内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、肝内、病巣内、および頭蓋内の注射または注入技法を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、経口、静脈内、または皮下投与される。いくつかの実施形態において、本組成物は、経口投与される。いくつかの実施形態において、本組成物は、静脈内投与される。これらの製剤は、速効型、速放型、または持続型であるように設計され得る。さらに、本組成物は、全身的手段ではなくむしろ、腫瘍部位における投与(例えば、注射による)等、局部に投与され得る。
医薬製剤は、油、水、アルコール、およびこれらの組み合わせ等、液体を使用して、液体懸濁液または溶液として調製され得る。シクロデキストリン等の可溶化剤が含まれ得る。薬学的に好適な界面活性剤、懸濁化剤、または乳化剤が、経口または非経口投与のために添加され得る。懸濁液は、ピーナツ油、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油、およびオリーブ油等の油を含み得る。懸濁液調製物はまた、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、脂肪酸グリセリド、およびアセチル化脂肪酸グリセリド等、脂肪酸のエステルを含有し得る。懸濁液製剤は、エタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサデシルアルコール、グリセロール、およびプロピレングリコール等のアルコール、ポリ(エチレングリコール)等のエーテル、鉱油およびワセリン等のワセリン炭化水素、ならびに水を含み得る。
これらの医薬組成物の滅菌の注射可能な形態は、水性または油性の懸濁液であってもよい。これらの懸濁液は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、当該技術分野で既知の技術に従って製剤化されてもよい。滅菌の注射可能な調製物はまた、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液のように、非毒性の非経口で許容される希釈剤または溶媒中の、滅菌の注射可能な溶液または懸濁液であってもよい。採用され得る許容される媒体および溶媒の中には、水、リンガー溶液、および等張食塩水が含まれる。加えて、滅菌の固定油が、従来、溶媒または懸濁媒体として採用される。この目的のために、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドを含む、任意の無菌性固定油が採用され得る。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体等の脂肪酸は、特に、それらのポリオキシエチル化された形態において、オリーブ油またはヒマシ油等の天然の薬学的に許容される油であるため、注射可能物質の調製に有用である。これらの油の溶液または懸濁液はまた、乳剤または懸濁液を含む、薬学的に許容される投与形態の製剤化で一般的に使用される、カルボキシメチルセルロースまたは同様の分散剤等、長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含有し得る。薬学的に許容される固体、液体、または他の投与形態の製造で一般的に使用される、他の一般的に使用される界面活性剤、例えば、Tween、Span、および他の乳化剤、またはバイオアベイラビリティ強化剤もまた、製剤化の目的で使用され得る。化合物は、ボーラス注射または持続注入によるもの等、注射による非経口投与のために製剤化され得る。注射用の単位投与形態は、アンプルまたは多用量容器であってもよい。
これらの医薬組成物は、カプセル、錠剤、水性懸濁液または溶液を含む、任意の経口で許容される投与形態で投与され得る。水性懸濁液が経口使用に必要とされるとき、活性成分は、乳化剤および懸濁化剤と組み合わされる。所望の場合、ある特定の甘味剤、香味剤、または着色剤もまた、添加され得る。カプセルの形態での経口投与に対して、有用な希釈剤としては、ラクトースおよび乾燥トウモロコシデンプンが挙げられる。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用される担体としては、ラクトースおよびトウモロコシデンプンが挙げられる。ステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤もまた、典型的には添加される。種々の目的、例えば、味を隠すため、溶解もしくは吸収の部位に作用するため、または薬物の作用を持続させるために、コーティングが使用されてもよい。コーティングは、錠剤、またはカプセルでの使用のための顆粒に適用され得る。
あるいは、これらの医薬組成物は、直腸投与のための坐薬の形態で投与され得る。これらは、室温では固体であるが直腸温度では液体であり、したがって、薬物を放出させるように直腸内で溶ける、好適な非刺激性賦形剤と、薬剤を混合することによって調製され得る。かかる物質としては、カカオバター、蜜ろう、およびポリエチレングリコールが挙げられる。
これらの医薬組成物はまた、特に、治療の対象が眼、皮膚、または下部腸管の病気を含む、局所適用によって容易に到達可能な範囲または器官を含むとき、局所的に投与され得る。好適な局所製剤は、これらの範囲または器官のそれぞれに対して、容易に調製される。
下部腸管に対する局所適用は、直腸の坐薬形態(上記を参照されたい)または好適な浣腸製剤で実施されてもよい。局所的な経皮パッチもまた使用され得る。局所適用に対して、医薬組成物は、1つ以上の担体中に懸濁または溶解された活性成分を含有する好適な軟膏に製剤化され得る。本発明の化合物の局所投与のための担体としては、鉱油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろう、および水が挙げられる。あるいは、医薬組成物は、1つ以上の薬学的に許容される担体中に懸濁または溶解された活性成分(複数を含む)を含有する、好適なローションまたはクリームの中で製剤化され得る。好適な担体としては、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルろう、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、および水が挙げられる。
眼科用に、医薬組成物は、等張のpH調節した滅菌食塩水中の微粉化懸濁液として、または好ましくは、塩化ベンジルアルコニウム(benzylalkonium chloride)等の保存剤ありまたはなしのいずれかで、等張のpH調節した滅菌食塩水中の溶液として、製剤化され得る。あるいは、眼科用に、本医薬組成物は、ワセリン等の軟膏に製剤化され得る。
医薬組成物はまた、鼻腔エアロゾルまたは吸入によって投与され得る。かかる組成物は、医薬製剤の技術分野でよく知られている技術に従って調製され、ベンジルアルコールまたは他の好適な保存剤、生物学的利用能を強化するための吸収促進剤、フッ化炭素、および/または他の従来の可溶化剤もしくは分散剤を採用して、食塩水中の溶液として調製され得る。
本発明の方法は、RAFおよびMEK活性の阻害が、疾患細胞または組織の生存および/または増殖に害を及ぼす、疾病、疾患、および病状の治療に関する(例えば、細胞は、かかる阻害に対して感受性があり、かかる活性の阻害が、疾病機構を崩壊させ、かかる活性の減少が、疾病機構の阻害剤であるタンパク質を安定化し、かかる活性の減少が、疾病機構の活性剤であるタンパク質の阻害をもたらす)。本発明の方法は、癌の治療に特に有用である。本明細書で使用されるように、用語「癌」は、制御不能もしくは調節不全の細胞増殖、細胞分化の減少、周辺組織に侵入する不適切な能力、および/または異所で新しい成長を確立する能力によって特徴付けられる、細胞障害を指す。用語「癌」は、固形腫瘍および血液感染性腫瘍を含む。用語「癌」は、皮膚、組織、器官、骨、軟骨、血液、および血管の疾病を包含する。用語「癌」はさらに、原発性および転移性の癌を包含する。
いくつかの実施形態では、癌は、非BRAFV600Eメラノーマである。いくつかの実施形態では、癌は、NRAS変異メラノーマである。いくつかの実施形態では、癌は、BRAF野生型メラノーマである。いくつかの実施形態では、癌は、BRAF野生型NRAS変異メラノーマである。
本発明がより完全に理解されるために、以下の実施例が記載される。これらの実施例は一例にすぎず、いかなる形でも本発明の範囲を制限することを目的としていない。
実施例1.インビトロ細胞生存アッセイ。
アッセイは、細胞生存性のマーカーである、ATP濃度を測定する。CellTiter−Glo(登録商標)発光細胞生存アッセイ(Promega,Madison,WI)は、存在するATPの定量に基づき、培養中の生存細胞の数を決定するための均一な方法である。実験プロトコルは、ポリ−D−リジン BioCoat(商標)ブラック/クリア384プレート(Becton Dickinson,Franklin Lakes,NJ)を使用する。SK−Mel−2株をATCC(American Type Culture Collection,Manassas,VA)から得た一方で、SK−Mel−30、IPC−298、およびMel−Jus株をDSMZ(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH,Brunswick,Germany)から得た。各プレートは、ウェルに添加された株のうちの1つからの細胞懸濁液を有し(25μL/ウェル)、それは、一晩から最長で24時間、インキュベートされる(37℃、6%のCO)。適切な阻害剤は、異なる濃度でDMSO中に溶解し、Echo(Labcyte,Sunnyvale,CA)液体取り扱いシステムを使用してウェルに送達される。プレートは、72時間インキュベートされる(37℃、6%のCO)。室温で平衡化したCellTiter−Glo(登録商標)試薬が添加される(25μL/ウェル)。10分間のインキュベーションの後、細胞生存(発光)が、PHERAstar(BMG LABTECH,Ortenberg,Germany)を使用して測定される。
統計的分析。
正規化。負の対照の中央値が0であり、正の対照の中央値が100になるようにデータをスケーリングすることによって、生存性データを各プレートに対して別々に正規化した。より形式的に、
Figure 2015511632
であり、式中、Vは、i番目のウェルの正規化された生存性であり、Uは、生の生存性測定値であり、中央値(U)は、負の対照の中央値であり、中央値(U)は、正の対照の中央値である。正規化後、対照を廃棄した。
応答曲面モデルおよびフィッティング。正規化された生存性と化合物濃度との間の関係を説明するために、応答曲面モデルを使用した。所与のプレートに対して、仮に
Figure 2015511632
とし、式中、E、E、E、E、I、I、I、S、S、S、およびSはパラメータであり、CおよびCは、化合物AおよびBのそれぞれの濃度であり、Vは、正規化された生存性測定値である。エラー値が互いに独立で同一の分布に従う正規ランダム変数であると仮定した。このモデルは、単一化合物の効果をモデリングするために一般的に使用される、ヒルの方程式(A.V.Hill,J.Physiol.,1910,40,iv−vii)の延長である。統計ソフトウェアプログラムR R Development Core Team(2008)(R:A language and environment for statistical computing.R Foundation for Statistical Computing,Vienna,Austria.ISBN 3−900051−07−0,URL http://www.R−project.org)を用いて、最大尤度法を使用して、データをこのモデルにフィッティングした。
品質チェック。3種類の品質チェックをプレートに適用した。最初に、正の対照の変動および負の対照の平均値が小さいことをチェックした。次に、新しいデータが前の単一化合物実験からのデータと一致することをチェックした。最後に、残差平方和が十分に小さいことを確実にするために、応答曲面適合からの残差を分析した。
これらの品質チェックの全てが、合格/不合格決定を行うための数値的閾値に基づき、同一の閾値を実験においてプレートの全てに使用した。プレートが品質チェックのうちのいずれか1つで不合格であった場合、それを分析から除去した。
相乗効果の測定。化合物の相乗効果の尺度として、組み合わせ指数(M.C.Berenbaum,J.Theor.Biol.,1985,114,413−431)を使用した。組み合わせ指数は、一定の生存性を有する用量応答曲面の一部分である、アイソボログラムに基づき計算される。本分析に対して、50%の生存性を有する用量曲線である、50%のアイソボログラムを使用した。EC50およびEC50は、単独で50%の生存性を有する、阻害剤(化合物AおよびBに指定される)のそれぞれの用量であると定義される。50%のアイソボログラムに沿った点(D、D)に対して、組み合わせ指数は、(D/EC50)+(D/EC50)として定義される。(D、D)の選択は任意であり得るため、制約D/D=EC50/EC50を使用した。組み合わせ指数が0.7未満である場合、それは、50%のアイソボログラムが内側に湾曲すること、および薬物の組み合わせが相乗的であることを示す。逆に、組み合わせ指数が1より大きい場合、50%のアイソボログラムは外側に湾曲し、拮抗作用を示す。
実施例2.インビトロ細胞増殖阻害アッセイ:
これらのアッセイは、NRAS突然変異であることが報告されている、ヒトメラノーマ細胞株HMCB、HMV II、GAK、およびSK−MEL−2に対する、TAK−632およびTAK−733の併用の効果を示す。
ヒトメラノーマ細胞(HMCB、SK−MEL−2(ATCCから購入)、GAK(HSRRB:Health Science Research Resources Bankから購入)、およびHMV II(ECACC:European Collection of Cell Cultureから購入))の100μLの細胞懸濁液を、96ウェルプレートに接種し(接種した細胞の数:HMV II:3000個の細胞/ウェル、SK−MEL−2:2000個の細胞/ウェル、HMCB:1000個の細胞/ウェル、GAK:3000個の細胞/ウェル)、37℃で5%二酸化炭素ガスインキュベータ中で培養した。次の日、最終濃度が表2に示される濃度の組み合わせになるように調製された、試験化合物(TAK−632およびTAK−733)を含有する溶液を、100μLの量で96ウェルプレートの各ウェルに添加し、これをさらに3日間培養した。3日間の培養後、試験化合物を含有する溶液を96ウェルプレートのウェルから除去し、リン酸緩衝液(PBS)を使用して洗浄した。洗浄後、10%(v/v)の最終濃度をもたらすために、50%トリクロロ酢酸溶液を各ウェルに添加し、これを4℃で一晩置いた。一晩の放置後、1%酢酸塩中に溶解した0.4%SRB(w/v)溶液を50μL/ウェルの量で添加し、細胞タンパク質を固定化および染色した(Skehan et al.,Journal of the National Cancer Institute,Vol.82,pp.1107-1112,1990)。染色後、プレートのウェルを200μL/ウェルの1%酢酸溶液で3回洗浄し、その後、100μLの抽出物(10mMのトリス緩衝液)を各ウェルに添加し、着色抽出物を得た。得られた着色抽出物の吸光度(波長:550nm)を測定した。濃度の各組み合わせに対する3つのウェルに対して、この研究を実施した。
測定された増殖阻害率を、上記のように測定された吸光度を使用して、以下の式から計算した。測定された増殖阻害率(%)=(1−試験化合物を添加した群の吸光度/対照群の吸光度)×100
加えて、理論増殖阻害率を以下の方法によって計算した。試験化合物を添加しない対照群のタンパク質の質量を1とし、化合物で処理された群のタンパク質の質量を計算し、Bliss Independence Model(Bliss,C.I.,Bacteriol.Rev.20,243-258(1956))およびthe Loewe Additive Model(Loewe,S.,Arzneimittelforschung 3,285-290 (1953))に基づき、理論阻害率を各タンパク質の質量から決定した。
2つの化合物TAK−632およびTAK−733が組み合わされたときに測定される増殖阻害率が理論阻害率よりも大きい条件が、全ての細胞株に対して見られ、TAK−632およびTAK−733による相乗的増殖阻害効果を示唆した。
組み合わせの効果を判断するために、組み合わせ指数(CI)(Chou,T.C.&Talalay,P.,J.Biol.Chem.252,6,438−6442(1977))を使用して研究を実施した。結果として、CI値は、全ての細胞に対して0.5以下であり、TAK−632およびTAK−733の相乗的増殖阻害効果が見られた(表3)。加えて、CI値に基づく測定値に対して二元分散分析が実施されるとき、全ての細胞株において、TAK−632およびTAK−733が組み合わされたときの増殖阻害効果は、化合物のそれぞれが単独で使用されたときの増殖阻害効果よりも有意に高かった(p<0.01)。
これらの結果から、NRASの突然変異を有するメラノーマ細胞株において、Pan−RAF阻害剤TAK−632およびMEK阻害剤TAK−733が併用されたときに、有意に相乗的な細胞増殖阻害効果が得られたことが立証された(表3)。
Figure 2015511632
Figure 2015511632

Claims (14)

  1. メラノーマの治療を必要としている患者において、かかる治療をするための治療有効総量のMEK阻害剤およびRAF阻害剤の使用であって、前記RAF阻害剤が、N−{7−シアノ−6−[4−フルオロ−3−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アセチル}アミノ)−フェノキシ]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド(TAK−632)、および(R)−2−(1−(6−アミノ−5−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)エチル)−N−(5−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボキサミド(MLN2480)から選択され、前記メラノーマが、非BRAFV600E変異体である、使用。
  2. 前記メラノーマが、BRAF野生型である、請求項1に記載の使用。
  3. 前記メラノーマが、NRAS変異体である、請求項1に記載の使用。
  4. 前記メラノーマが、BRAF野生型およびNRAS変異体である、請求項1に記載の使用。
  5. 前記MEK阻害剤が、(R)−3−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオン(TAK−733)である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用。
  6. 前記RAF阻害剤が、TAK−632である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
  7. 前記RAF阻害剤は、MLN2480である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
  8. メラノーマの治療を必要としている患者において、かかる治療をするための薬剤の製造におけるRAF阻害剤の使用であって、前記薬剤は、どの前記患者が治療有効総量の前記MEK阻害剤および前記RAF阻害剤を受けるのかに従って、MEK阻害剤と併用され、前記RAF阻害剤が、N−{7−シアノ−6−[4−フルオロ−3−({[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アセチル}アミノ)−フェノキシ]−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド(TAK−632)、および(R)−2−(1−(6−アミノ−5−クロロピリミジン−4−カルボキサミド)エチル)−N−(5−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボキサミド(MLN2480)から選択され、前記メラノーマが、非BRAFV600E変異体である、使用。
  9. 前記メラノーマが、BRAF野生型である、請求項8に記載の使用。
  10. 前記メラノーマが、NRAS変異体である、請求項8に記載の使用。
  11. 前記メラノーマが、BRAF野生型およびNRAS変異体である、請求項8に記載の使用。
  12. 前記MEK阻害剤が、(R)−3−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−フルオロ−5−((2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ)−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオン(TAK−733)である、請求項8〜11のいずれか1項に記載の使用。
  13. 前記RAF阻害剤が、TAK−632である、請求項8〜12のいずれか1項に記載の使用。
  14. 前記RAF阻害剤が、MLN2480である、請求項8〜12のいずれか1項に記載の使用。
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