JP2015510694A - マイクロリソグラフィ投影露光装置を作動させる方法及びそのような装置の投影対物系 - Google Patents

マイクロリソグラフィ投影露光装置を作動させる方法及びそのような装置の投影対物系 Download PDF

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Abstract

マイクロリソグラフィ投影露光装置(10)の投影対物系は、第1の屈折光学要素(44)と第2の屈折光学要素(54)とを含む波面補正デバイス(42)を有する。第1の屈折光学要素は、装置の動作波長に対して温度増大と共に低下する屈折率を有する第1の光学材料を含む。第2の屈折光学要素は、装置の動作波長に対して温度増大と共に増大する屈折率を有する第2の光学材料を含む。補正デバイス(42)の補正モードにおいて、第1の加熱デバイス(46;146)が、第1の光学材料内に不均一で可変の第1の温度分布を生成し、第2の加熱デバイス(56;156)が、第2の光学材料内に不均一で可変の第2の温度分布を生成する。【選択図】図2

Description

本発明は、一般的に、波面補正デバイスを含むマイクロリソグラフィ投影露光装置の投影対物系、及びそのような装置を作動させる方法に関する。
マイクロリソグラフィ(フォトリソグラフィ又は単純にリソグラフィとも呼ばれる)は、集積回路、液晶ディスプレイ、及び他の微細構造デバイスの製作のための技術である。マイクロリソグラフィの過程は、エッチングの過程と共に、基板、例えば、シリコンウェーハ上に形成された薄膜積層体内に特徴部をパターン化するのに使用される。製作の各層では、最初にウェーハが、深紫外(DUV)光、真空紫外(VUV)光、又は極紫外(EUV)光のような放射線に敏感な材料であるフォトレジストで被覆される。次に、上部にフォトレジストを有するウェーハは、投影露光装置内でマスクを通った投影光に露光される。マスクは、フォトレジスト上に投影される回路パターンを含む。露光後に、フォトレジストは現像され、マスク内に含まれる回路パターンに対応する像が生成される。次に、エッチング処理が、回路パターンをウェーハ上の薄膜積層体内にパターン化する。最後にフォトレジストは除去される。異なるマスクを用いたこの過程の反復により、多層微細構造化構成要素がもたらされる。
一般的に、投影露光装置は、照明系と、マスクを位置合わせするためのマスクアラインメント台と、投影対物系と、フォトレジストで被覆されたウェーハを位置合わせするためのウェーハアラインメント台とを含む。照明系は、マスク上で、例えば、矩形スリット又は幅狭環セグメントの形状を有することができる視野を照明する。
現在の投影露光装置では、2つの異なるタイプの装置の間で区別を付けることができる。一方のタイプでは、ウェーハ上の各目標部分は、マスクパターン全体をこの目標部分上に1回で露光することによって照射され、そのような装置は、一般的にウェーハステッパと呼ばれる。一般的に、ステップアンドスキャン装置又は単純にスキャナと呼ばれる他方のタイプの装置では、各目標部分は、マスクパターンを投影光ビームの下で与えられた基準方向に徐々に走査し、一方で同時に基板をこの方向と平行又は逆平行に走査することによって照射される。ウェーハの速度とマスクの速度との比は、投影光の倍率βに等しい。倍率における一般的な値はβ=±1/4である。
「マスク」(又はレチクル)という表現は、パターン化手段として広義に解釈しなければならないことは理解されるものとする。一般的に使用されるマスクは、不透過性、透過性、又は反射性のパターンを含み、例えば、バイナリ、交互位相シフト、減衰位相シフト、又は様々な混成マスク型のものとすることができる。
投影露光装置の開発において極めて重要な目的のうちの1つは、ウェーハ上に益々小さい寸法を有する構造をリソグラフィを用いて生成することを可能にすることである。小さい構造は、一般的に、そのような装置を用いて製造される微細構造化構成要素の性能に対して好ましい効果を有する高い集積密度をもたらす。更に、単一のウェーハ上により多くのデバイスを製造することができる程、製造過程のスループットは高い。
生成することができる構造のサイズは、主に使用される投影対物系の分解能に依存する。投影対物系の分解能は投影光の波長に反比例するので、分解能を高める1つの手法は、益々短い波長を有する投影光を使用することである。現在使用されている最短波長は、248nm、193nm、又は157nmであり、従って、深紫外又は真空紫外のスペクトル範囲にある。一方、約13nmの波長を有するEUV光を使用する装置も市販で入手可能である。将来の装置は、恐らく6.9nm程度まで短い波長を有するEUV光を使用することになる。
非常に高い分解能を有する投影対物系では、収差(すなわち、像誤差)の補正が一層重要になってきている。異なるタイプの収差は、通常、異なる補正対策を必要とする。
回転対称収差の補正は比較的容易である。投影対物系の出射瞳内での波面変形が回転対称である場合には、収差は、回転対称であると呼ばれる。波面変形という表現は、理想的な収差不在の波からの光波のずれを表している。回転対称収差は、例えば、光軸に沿って個々の光学要素を移動することにより、少なくとも部分的に補正することができる。
回転対称ではない収差の補正はより困難である。そのような収差は、例えば、レンズ及び他の光学要素が、回転非対称に高温になることによって発生する。1つのこの種の収差は非点収差である。
回転非対称収差の主な原因は、一般的にスキャナ型の投影露光装置で見られる回転非対称の特にスリット形のマスクの照明である。スリット形の照明視野は、視野平面の近くに配置された光学要素の不均一加熱をもたらす。この加熱は、光学要素の変形をもたらし、更にレンズ及び他の屈折型要素の場合には、これらの要素の屈折率の変化をもたらす。屈折光学要素の材料が高エネルギ投影光に繰り返し露光された場合には、永久材料変化も見られる。例えば、投影光に露光された材料の収縮が発生する可能性があり、更にこの収縮は、屈折率の永久局所変化をもたらす。ミラーの場合には、反射性多層コーティングが、高い局所光強度によって損傷を受ける場合があり、それによって反射率が局所的に変更される。
熱誘起変形、屈折率変化、及びコーティング損傷は、光学要素の光学特性を変更し、従って、収差をもたらす。熱誘起収差は、時に2重対称性を有する。しかし、他の対称性、例えば、3重又は5重を有する収差も投影対物系内で多くの場合に見られる。
回転非対称収差の別の主原因は、照明系の瞳平面が回転非対称態様で照明されるある一定の非対称照明設定である。そのような設定における重要な例は、瞳平面内で2つの極しか照明されない二重極設定である。そのような二重極設定を使用する場合には、投影対物系内の瞳平面も、2つの強く照明される領域を含む。その結果、そのような対物系瞳平面内又はその近くに配置されたレンズ又はミラーは、回転非対称強度分布に露光され、それによって回転非対称収差がもたらされる。四重極設定も、二重極設定よりも弱い程度ではあるが、場合によって回転非対称収差を生じる。
回転非対称収差を補正するために、US 6,338,823 B1は、レンズの周囲に沿って配分された複数のアクチュエータを用いて選択的に変形することができるレンズを提案している。レンズの変形は、熱誘起収差が少なくとも部分的に補正されるように決定される。より複雑なタイプのそのような波面補正デバイスは、US 2010/0128367 A1に記載されている。
US 7,830,611 B2は、類似の波面補正デバイスを開示している。このデバイスでは、変形可能板の一方の面が、屈折率が適合する液体と接触する。この板が変形された場合に、液体に隣接する面の変形は、事実上光学効果を持たない。こうしてこのデバイスは、2つの光学面ではなく1つの光学面だけの変形から補正寄与を得ることを可能にする。すなわち、2つの面が同時に変形される場合に見られる補正効果の部分補償が阻止される。
しかし、アクチュエータを用いた光学要素の変形は、一部の欠点も有する。アクチュエータが板又はレンズの周囲に配置される場合に、これらのアクチュエータを用いては、限られたタイプの変形しか生成することができない。これは、アクチュエータの数と配置の両方が固定されていることに起因する。特に、Z10、Z36、Z40、又はZ64のような高次のゼルニケ多項式によって表すことができる変形を生成するのは通常は困難であり、又は不可能でさえある。
US 2010/0201958 A1及びUS 2009/0257032 A1は、板として形成された屈折光学要素を含む波面補正デバイスを開示している。上述のUS 7,830,611 B2に記載されているデバイスとは対照的に、波面補正は、板を変形することによってではなく、その屈折率を局所的に変化させることによって生成される。この目的のために、板には、その面の一方にわたって延びる細い電熱線が設けられる。これらの電熱線を用いて、温度Tへの屈折率nの依存性dn/dTを通して望ましい屈折率分布をもたらす温度分布を板の内部に生成することができる。
この公知の波面補正デバイスの一実施形態において、板は、溶融シリカ(すなわち、石英ガラス、SiO2)で製造される。この要素は、CaF2(蛍石)で製造された第2のより厚い屈折光学要素に取り付けられる。溶融シリカ内では、屈折率が温度増大と共に増大し、それに対してCaF2内では、屈折率が温度増大と共に低下するので、2つの材料によって誘起される位相変動は、加熱要素によって覆われる領域の外部で互いに補償し合う。
この公知の波面補正デバイスを使用すると、更に高い次数の波面変形を非常に良好に補正することができるが、補正効果を迅速に変更するのは困難である。
WO 2011/116792 A1は、出口開口から流出する複数の流体流れが、投影露光装置の作動中に投影光が伝播して通る空間に流入する波面補正デバイスを開示している。温度コントローラが、各流体流れに対して個々に流体流れの温度を設定する。温度分布によって引き起こされる光路長の差が波面変形を補正するようにこの温度分布が決定される。
未公開国際特許出願PCT/EP2011/004859(Zellner他)からは、複数の加熱光ビームが屈折光学要素の周囲リム面に向けて誘導される波面補正デバイスが公知である。屈折光学要素に入射した後に、加熱光ビームは要素の内部で部分的に吸収される。このようにして、屈折光学要素の内部にほぼあらゆる任意の温度分布を生成することができるが、投影光を僅かな程度であるが無視することができない程度まで吸収、反射、回折、及び/又は散乱する電熱線を投影光路に配置する必要はない。
US 5,883,704は、CaF2で製造されたレンズが、レンズ面の一方にわたって流れるガス流を用いて加熱される投影対物系を開示している。加熱されるCaF2レンズの両側に配置された溶融シリカで製造されたレンズが同じく加熱されるのを防ぐために、これらのレンズは、隣接するレンズの少なくとも1つの面にわたって流れる定温ガスを用いて定温に保たれる。
US 6,338,823 B1 US 2010/0128367 A1 US 7,830,611 B2 US 2010/0201958 A1 US 2009/0257032 A1 WO 2011/116792 A1 PCT/EP2011/004859 US 5,883,704 WO 2010/034674 A1
本発明の目的は、光学波面変形を補正するために、異なる位相変動の間で迅速に変更を行い、かつ高い空間周波数を有する位相変動を発生させることを可能にするマイクロリソグラフィ投影露光装置を作動させる方法及びそのような装置の投影対物系を提供することである。
その方法に関して、この目的は、a)装置の動作波長に対して温度の増大と共に低下する屈折率を有する第1の光学材料を含む第1の屈折光学要素と、装置の動作波長に対して温度の増大と共に増大する屈折率を有する第2の光学材料を含む第2の屈折光学要素とを含む波面補正デバイスを含む投影対物系を含む投影露光装置を与える段階と、b)測定及び/又はシミュレーションによって投影対物系の収差を決定する段階と、c)段階b)において決定された収差を考慮することにより、第1の位相変動及び第2の位相変動を決定し、第1の位相変動が第1の屈折光学要素によって生成され、第2の位相変動が第2の屈折光学要素によって生成される場合に、段階b)において決定された収差が修正される段階と、d)第1の加熱デバイスを用いて第1の光学材料内の温度分布を変えることによって第1の位相変動を発生させる段階と、e)第1の加熱デバイスとは別個の独立した第2の加熱デバイスを用いて第2の光学材料内の温度分布を変えることによって第2の位相変動を発生させる段階とを含む方法によって解決される。
温度Tに対する屈折率nの反対の依存性dn/dTを有する2つの光学材料の組合せは、高い空間周波数を有する位相変動の間で迅速に変更を行うことを可能にする。迅速な応答時間、すなわち、1つの位相変動分布から別のものに変更するのに必要とされる時間は、2つの異なる態様に関連付けられる。
1つの態様は、特に、ある一定の照明設定の場合に、投影光が、投影対物系内に含まれるレンズの非常に小さい部分内に多くの場合に集中されることに関する。非常に低い吸光係数を有するレンズ材料が使用されるが、これらの部分は、高エネルギ投影光の持続的な照射に起因して相当に加熱される。溶融シリカ(SiO2)のような通常のレンズ材料は正のdn/dTを有するので、局所温度増大は、屈折率nの局所増大に関連付けられ、更にそれによって局所位相遅延波面がもたらされる。
第1の屈折光学要素は負のdn/dTを有するので、レンズによって導入される位相差を補償するために、要素の等しく小さい部分を加熱することができる。この場合に、第1の屈折光学要素内で局所的に低下する屈折率は、レンズ内で局所的に増大する屈折率によって生成される効果を相殺する。屈折光学要素の小さい部分しか加熱しないことは、全体的に少ない熱の生成を意味する。少量の熱は大量の熱よりも急速に放散するので、少ない熱の生成は、応答時間を短縮するのに役立つ。
第2の態様は、負のdn/dTを有して投影露光装置内に使用するのに適する光学材料の多くに見られる大きい熱伝導率に関する。投影露光装置内で一般的に使用される波長、例えば、193nm及び248nmに対しては、蛍石(CaF2)、及びフッ化バリウム(BaF2)、フッ化ストロンチウム(SrF2)のような類似の結晶材料、並びにCa1-xBax2のような混合結晶材料が、負のdn/dTを有する。これらの結晶材料は、レンズにおいて光学材料として通常使用される溶融シリカよりも大きく高い熱伝導率を有する。通常、大きい熱伝導率を有する材料内では、熱が急速に「流れ去る」ので、安定した温度分布を確立することはかなり困難である。その一方、屈折光学要素の大きい熱伝導率は、同じ形状及びサイズを有するが、小さい熱伝導率のみを有する屈折光学要素と比較した場合に、温度分布をより迅速に変更することができることを意味する。
従って、負のdn/dTを有する第1の屈折光学要素は、主に位相変動分布を迅速に変更する役割を実施することができ、それに対して正のdn/dTを有する第2の屈折光学要素は、装置の作動中に急速に変化しない位相変動分布を生成する。正のdn/dTを有する溶融シリカ及び他の光学材料は、多くの場合に、温度変化に対して非常に高い感受性を有し、すなわち、大きい絶対値のdn/dTを有するので、それによってこの場合に、第2の屈折光学要素は、この大きいdn/dTに起因して少量の付加熱しか必要とせずに、いわば補正要求の基本的な役割を担うことができる。
本発明の関連では、「収差」という表現は、非常に広義に理解されるものとすることに注意しなければならない。収差は、光学波面の特定のマスクに対して可能な最良の像をもたらす理想的な光学波面からのいずれかのずれを表している。
瞳平面内での理想的な波面が完全に平面である場合には、収差は、非点収差又は歪曲、又はその組合せのような従来の像誤差である。
しかし、投影対物系及び他の回折限界光学系では、瞳平面内での理想的な波面は平面ではない可能性がある。結像される与えられた物体に対して、回折の存在下で可能な最良の像をもたらす理想的な非平面波面を計算する結像強化技術が開発されている。この場合に、本発明において理解される収差は、実際の光学波面と、結像強化技術によって決定されたそのような理想的な非平面波面との間の差を表している。
また、段階b)における収差の決定も広義に理解しなければならない。この決定は、従来の像誤差の決定だけではなく、結像強化技術を用いて計算された理想的な非平面波面からの実際の光学波面のずれの決定も包含する。
同様に、収差又は光学波面の「補正」は、波面変形が低減されるか、又は更に完全に除去されることを必ずしも意味するわけではない。従来の像誤差の場合であっても、時に回転非対称波面変形は、それと等しく「強い」又は更に「それよりも強い」が光軸に沿ったある一定のレンズの変位のような他の手段を用いてより簡単に低減することができる回転対称波面変形に変換することができる。
結像強化技術が使用され、従って、理想的な光学波面が非平面である場合には、本発明で理解される収差の補正は、必ずしも平面光学波面をもたらすわけではない。
段階b)の後に第1の光学材料内に第1の温度分布が得られることになり、段階e)の後に第2の光学材料内に第2の温度分布が得られることになる。一般的に、第1の温度分布と第2の温度分布の両方は不均一である。特に、第1の温度分布と第2の温度分布の両方をi≧5である少なくとも1つの項Ziを含むゼルニケ多項式の重ね合わせによって表すことができる。次に、同じく高い空間周波数を有する波面変形は、首尾良く対称化されるか、低減されるか、又は結像強化技術の場合は生成することができる。
一般的に、第1の温度分布は、第2の温度分布とは異なる。特に、第1の温度分布は、第2の温度分布に対して少なくとも実質的に相補的なものとすることができる。それによって第1の光学材料と第2の光学材料との反対のdn/dTに起因して、大きい勾配及び大きい振幅を有する位相変動を発生させることが可能になる。第1の屈折光学要素内と第2の屈折光学要素内とで相補的な温度分布は、第1の材料内で温度が最高である点を通過する光線が、第2の材料内で温度が最低である点を通し、その逆も同様であることを意味することができる。
一部の実施形態において、第1の屈折光学要素は、第2の屈折光学要素の直近に配置される。この場合に、2つの屈折光学要素を互いから熱的に分離することが必要である可能性がある。
これは、第1の屈折光学要素と第2の屈折光学要素とによって区切られた間隙空間を通して少なくとも実質的に層状である流体流れが案内される場合に達成することができる。次に、層状流体流れは、2つの屈折光学要素を熱的に絶縁し、更に、共通のヒートシンクを形成することによって屈折光学要素を冷却するために使用することができる。この目的で、純水又は空気又は窒素のようなガスを流体として使用することができる。
第1の屈折光学要素と第2の屈折光学要素とが十分な距離によって分離される場合には、そのような流体流れは割愛することができる。
例えば、第1の屈折光学要素と第2の屈折光学要素の間に少なくとも1つのレンズ又は別の中実光学要素を配置することができる。屈折光学要素のそのような空間的に分離された配置は、空間要件に関して有益であるとすることができ、2つの屈折光学要素を互いから熱的に分離する必要性も排除する。2つの屈折光学要素によって生成された位相変動が単純に組み合わさることになる場合には、第1の屈折光学要素を第2の屈折光学要素が配置される位置と少なくとも実質的に光学的に共役な位置に配置しなければならない。
これは、第1の屈折光学要素が配置される位置の近軸部分口径比が、第2の屈折光学要素が配置される位置における近軸部分口径比の0.8倍と1.2倍の間にあることを意味することができる。近軸部分口径比は、上述のUS 2009/0257032 A1に定められている。
投影対物系に関して、上述の問題は、波面補正デバイスを含む投影対物系によって解決され、波面補正デバイスは、a)装置の動作波長に対して温度の増大と共に低下する屈折率を有する第1の光学材料を含む第1の屈折光学要素と、b)装置の動作波長に対して温度の増大と共に増大する屈折率を有する第2の光学材料を含む第2の屈折光学要素と、c)補正デバイスの補正モードにおいて、第1の光学材料内に不均一で可変の第1の温度分布を生成するようになった第1の加熱デバイスと、d)補正デバイスの補正モードにおいて、第2の第1の光学材料内に不均一で可変の第2の温度分布を生成するようになった第2の加熱デバイスとを含む。
作動させる方法を参照して上述した考察及び利点は、必要な変更を加えてここでも適用される。
第1の加熱デバイス及び第2の加熱デバイスが、各々、制御ユニットによって個々に制御されるようになった複数の加熱要素を含む場合には、少なくとも1つの加熱デバイスの各加熱要素は、この少なくとも1つの加熱デバイスに関連付けられた屈折光学要素に接触することができる電気熱放散部材を含むことができる。そのような電気熱放散部材は、例えば、抵抗線で形成することができる。
これに代えて、少なくとも1つの加熱デバイスの各加熱要素は、加熱光源、例えば、LED又はレーザダイオードを含むことができる。そのような加熱デバイスの可能な構成は、上述の未公開国際特許出願PCT/EP2011/004859(Zellner他)に開示されている。
特に、加熱光源は、少なくとも1つの加熱デバイスに関連付けられた屈折光学要素上に加熱光ビームを向けるように構成することができる。
一実施形態において、波面補正デバイスは、補正デバイスを通過する光学波面に対する目標位相変動を決定するようになった計算ユニットを含む。目標位相変動は、第1の位相変動と第2の位相変動の和である。第1の温度分布は、投影光が第1の屈折光学要素を通過する場合に第1の位相変動を生成し、第2の温度分布は、投影光が第2の屈折光学要素を通過する場合に第2の位相変動を発生させる。
一般的に、屈折光学要素は、いずれかの任意形状を有することができる。特に、これらの要素は、正又は負の屈折力を有するレンズによって形成するか又はこれらの要素が平面かつ平行な面を有するような板によって形成することができる。
更に別の実施形態において、第1の屈折光学要素は、均一な厚みd1を有する板であり、第2の屈折光学要素は、均一な厚みd2を有する板である。第1の光学材料の屈折率n1は、装置の動作波長及び20°と100°の間の温度範囲に対して温度Tの増大と共にdn1/dTだけ低下する。第2の光学材料の屈折率n2は、20°と100°の間の温度範囲における装置の動作波長に対して温度Tの増大と共にdn2/dTだけ増大する。0.9<k<1.1、好ましくは、k=1の時に(−dn1/dT)/(dn2/dT)=k・d2/d1という条件が適用される場合には、両方の板の内部の同一の温度変化ΔTは、2つの板の内部に少なくとも実質的に同じであるが、反対の符号を有する位相変動を発生させる。例えば、第1の屈折光学要素がCaF2で製造され、第2の屈折光学要素がSiO2で製造される場合には、第1の屈折光学要素は、第2の屈折光学要素よりも6.1と7.3の間の倍数だけ厚いとすることができる。
定義
「光」という表現は、いずれかの電磁放射線、特に可視光、UV光、DUV光、及びVUV光を表している。
本明細書では、投影露光装置を設計する目標になる波長、又は厳密には幅狭波長領域の中心波長を表す上で「動作波長」という表現を使用する。
本明細書では、線で表すことができる伝播経路を有する光を表す上で「光線」という表現を使用する。
本明細書では、複数の光線を表す上で「光ビーム」という表現を使用する。通常、光ビームは、その直径にわたって伝播経路に沿って変化する可能性がある放射照度分布を有する。通常、単一の光ビームは、単一の点光源又は拡張光源に関連付けることができる。
本明細書では、3次元空間内のいずれかの平面又は曲面を表す上で「面」という表現を使用する。面は、本体の一部とすることができ、又はそこから完全に分離されたものとすることができる。
本明細書では、少なくとも投影光に対して透過性を有する光学要素を表す上で「屈折光学要素」という表現を使用する。更に、この要素は、投影光が要素に入射する際に通る少なくとも1つの光学面を有する。通常、投影光は、この光学面において屈折されることになる。
本明細書では、2つの点又は2つの面の間の結像関係を表す上で「光学的に共役」という表現を使用する。結像関係は、ある点から射出する光束が光学的に共役な点に収束することを意味する。
本明細書では、マスク平面と光学的に共役な平面を表す上で「視野平面」という表現を使用する。
本明細書では、視野平面内で同じ角度の下に収束又は発散する全ての光線が同じ点を通過する平面を表す上で「瞳平面」という表現を使用する。当業技術で通例であるように、「瞳平面」とう表現は、それが実際には数学的な意味で平面ではなく、若干湾曲しており、従って、厳密な意味では瞳面と呼ぶべきである場合であっても使用する。
本発明の様々な特徴及び利点は、以下に続く詳細説明を添付図面と併せて参照することでより容易に理解することができる。
本発明による投影露光装置の略斜視図である。 図1に示す装置を通る略子午断面図である。 図1及び図2に示す装置の一部である投影対物系内に含まれる本発明の第1の実施形態による波面補正デバイス上の上面図である。 図3に示す波面補正デバイスを通る線IV−IVに沿った断面図である。 ある時間における2つの補正板内の例示的な階段状温度分布、並びに生成される位相変動を示す概略図である。 ある時間における2つの補正板内の例示的な周期的温度分布、並びに生成される位相変動を示す概略図である。 ある時間における2つの補正板内の例示的な連続的温度分布、並びに生成される位相変動を示す概略図である。 第1の照明設定に対する瞳平面内の放射照度分布を示す図である。 図8aに例示する照明設定に関する収差を補正するための2つの補正板内の温度分布を示す図である。 第2の照明設定に対する瞳平面内の放射照度分布を示す図である。 図9aに例示する照明設定に関する収差を補正するための2つの補正板内の温度分布を示す図である。 重要な方法段階を示す流れ図である。 補正板が異なる光学的共役平面に配置された別の実施形態による図1に示す装置を通る略子午断面図である。
I.投影露光装置の一般的構成
図1は、本発明による投影露光装置10の非常に簡略化した斜視図である。装置10は、以下で装置10の動作波長と呼ぶ193nmの中心波長を有する投影光を生成する照明系12を含む。投影光は、微細特徴部19のパターン18を含むマスク16上で視野14を照明する。この実施形態において、照明視野14は矩形形状を有する。しかし、他の形状、例えば、環セグメントの照明視野14、更に他の動作波長、例えば、157nm又は248nmも考えられている。
光軸OAを有し、複数のレンズL1からL4を含む投影対物系20が、照明視野14内のパターン18を基板24によって支持された感光層22、例えば、フォトレジスト上に結像する。シリコンウェーハを含むことができる基板24は、感光層22の上面が、投影対物系20の像平面に正確に位置するようにウェーハ台(図1には示していない)上に配置される。マスク16は、投影対物系20の物体平面内のマスク台(図1には示していない)を用いて位置決めされる。投影対物系20は、|β|<1である倍率βを有するので、照明視野14内のパターン18の縮小像18’が、感光層22上に投影される。
投影中に、マスク16及び基板24は、図1に示すY方向に対応する走査方向に沿って移動する。この場合に、照明視野14は、それよりも大きいパターン付き区域を連続的に結像することができるようにマスク16にわたって走査される。基板24の速度とマスク16の速度との比は、投影対物系20の倍率βに等しい。投影対物系20が像を反転させない場合(β>0)には、図1に矢印A1及びA2に示すように、マスク16及び基板24は同じ方向に沿って移動する。一方、本発明は、軸外の物体視野及び像視野を有する反射屈折投影対物系20に対して使用することができる。
図2は、図1に示す装置10を通る略子午断面図である。この断面には、マスク16を投影対物系20の物体平面28内で支持して移動するマスク台26、及び基板24を投影対物系20の像平面30内で支持して移動するウェーハ台32も示されている。
投影対物系20内には、レンズL1及びL2それぞれを投影対物系20の光軸OAに沿って個々に変位させるようになった2つのマニピュレータM1及びM2が配置される。
この実施形態において、投影対物系20は中間像平面34を有する。中間像平面に形成される特徴部18の像は、様々な収差の結果として実質的にぼける及び/又は歪曲する可能性がある。特に、中間像平面34は、強度に湾曲したものである可能性がある。
物体平面28と中間像平面34の間には第1の瞳平面36が位置し、中間像平面34と投影対物系20の像平面30の間には第2の瞳平面38が位置する。図2に示すように、第1及び第2の瞳平面36、38内では、視野平面、すなわち、物体平面28、中間像平面34、及び像平面30のうちのいずれかから同じ角度の下で収束又は発散する全ての光線は同じ点を通過する。これは、破線として示す光線40のような光軸OAと平行に視野平面と交差する全ての光線は、第1及び第2の瞳平面36、38内で光軸OAと交差することを意味する。
第1の瞳平面36内には、波面変形を補正するための波面補正デバイス42が配置される。下記では、このデバイスを以下に続く節でより詳細に説明する。
II.波面補正デバイス
再度図2を参照すると、波面補正デバイス42は、この実施形態では正方形の周囲と均一な厚みとを有する第1の補正板44によって形成された第1の屈折光学要素を含む。第1の補正板44は、温度Tの増大と共に低下する屈折率n1を有する第1の光学材料から構成される。この実施形態において、第1の補正板44における材料として蛍石(CaF2)が使用される。蛍石は、193nmの動作波長に対して、約−2.9・10-6-1である、温度Tに対する屈折率n1の依存性dn1/dTを有する。
投影対物系20の物体平面28に向く第1の補正板44の上面48には、抵抗線46又は他の電気熱放散部材の規則格子によって形成された第1の加熱デバイスが取り付けられる。第1の補正板44内に様々な異なる温度分布を生成することができるように、制御ユニット50によって抵抗線46に個々に電圧を印加することができる。
温度Tに対する屈折率n1の依存性dn1/dTに起因して、抵抗線46によって生成される温度分布は、第1の補正板44の内部の屈折率分布に関連付けられる。更に、この屈折率分布は、温度TがΔTだけ変化した場合に、第1の位相変動Δφ1=s・ΔT・dn1/dTをもたらし、ここで、sは、温度変化が発生する光学材料を投影光が通過する際に辿る距離である。位相変動Δφ1は、投影光の光学波面を以下により詳細に説明する態様で補正するか又はより一般的には修正するために使用することができる。
補正デバイス42は、第2の補正板54によって形成された第2の屈折光学要素を更に含む。第2の補正板54は、第1の補正板44とほぼ同じ構成を有し、すなわち、投影対物系20の像平面30に向く第2の補正板54の下面58上の抵抗線56の規則格子によって形成された第2の加熱デバイスを支持する。しかし、第2の補正板54は、投影光の動作波長に対して温度Tの増大と共に低下するのではなく増大する屈折率n2を有する光学材料を含む。この実施形態において、第2の補正板54における光学材料として溶融シリカ(SiO2)が使用される。193nmの動作波長において、温度依存性dn2/dTは約19.4・10-6-1である。
従って、第2の補正板54の屈折率の温度依存性dn2/dTは、第1の補正板44の温度依存性dn1/dTと比較して反対の符号を有するだけでなく、異なる絶対値を有する。この実施形態において、第1の補正板44の温度依存性の絶対値は、第2の補正板54の対応する値よりも約6.7倍小さい。従って、補正板44、54の厚みは、第1の補正板44が、第2の補正板54よりも約6.7倍厚いように選択される。それによって温度変化ΔTは、両方の補正板44、54内に、同じ絶対値を有するが、異なる符号を有する位相変動Δφ1、Δφ2、すなわち、Δφ1≒−Δφ2を生成することになる。
従って、同一の温度変化が補正板44、54内に生成された場合には、生成される位相変動は互いに完全に補償し合い、従って、投影光の波面は全く影響を受けないことになる。以下に続く第III節に説明するように、反対の符号を有するdn/dTを有する2つの補正板44、54を組み合わせる利点は、補正板44、54に関連付けられた加熱デバイスに精巧な制御手法が適用される場合にのみ明らかになる。
図3及び図4は、補正デバイス42のある程度の構成の詳細を上面図及び線IV−IVに沿う断面図に略示している。
図3の上面図では、第1の補正板44が、円形周囲63を有する支持フレーム62内に設けられた中心正方形凹部60に含まれることを見ることができる。支持フレーム62の上面は、破線に示す可撓性リード65を通して、第1の補正板44の上面48に取り付けられた抵抗線46に可変電圧を印加する電子回路基板を支持する。詳細には示していない態様で、直交する抵抗線46の対によって定められる各正方形面要素66内に電気によって熱を生成することができる。この目的のために、ダイオード回路及び多重化制御手法を使用することができる。補正板44、54のための加熱デバイスのレイアウト及び制御に関する更なる詳細は、上述したUS 2010/0201958 A1から得ることができる。
図3には、投影光が第1の瞳平面36を通過することが許される最大区域を破線の円68に示している。
図4の断面から分るように、第2の補正板54も類似の態様で凹部60内に受け取られる。支持フレーム62の反対の面上には、第2の補正板54の下面58に取り付けられた抵抗線56に電圧を印加する電子回路基板64が支持される。
2つの補正板44、54は、互いに接触状態になく、間隙空間によって分離される。この実施形態において、屈折光学要素は平面補正板44、54として形成されるので、間隙空間は、均一な厚みを有する間隙70の形状を有する。間隙70を通して、矢印72に示す少なくとも実質的に層状の流体流れが案内される。この目的のために、間隙70の両側にチャネル78を通して流体供給ユニット74と回収器ユニット76とが接続される。流体供給ユニット74及び回収器ユニット76は、それぞれ流体流れ72を生成及び回収する。流体が定常的に再循環されるように、回収器ユニット78によって回収された流体は、戻し管路80を通して供給ユニット76に戻される。
流体供給ユニット76は、この実施形態では熱交換器82と循環ポンプ84とフィルタ86とを含む。流体供給ユニット76によって設定される温度は、制御ユニット50により、補正デバイス42の合計差し引き熱収支が一定に保たれるように決定される。言い換えれば、補正板44、54上の抵抗線46によって生成される熱の合計量は、流体流れ72によって補正板44、54から除去される熱にほぼ等しい。
更に、流体流れ72は、第1及び第2の補正板44、54を互いから熱的に分離するのに役立つ。それによって補正板44、54の間の小さい距離にも関わらず、第1及び第2の補正板44、54の内部に独立した異なる温度分布を生成することが可能になる。すなわち、第1の抵抗線46を用いて第1の補正板44内に生成される温度分布は、第2の抵抗線56によって第2の補正板54内に生成される温度分布に実質的に依存しない。温度分布の非依存性は、補正板44、54内の温度分布によって引き起こされる反対の位相変動が互いに補償し合わないが、例えば、従来技術のデバイスよりも急な勾配及び高い振幅を有する位相変動、及び/又はより急速に変化させることができる位相変動をもたらす光学波面に対する効果を得ることを可能にするので、この非依存性は補正デバイス42に対して重要である。
図4では、周囲に沿って配分され、補正板44、54を分離状態に保つ小さい熱分離ピン88により、2つの補正板44、54が互いに接続されることも分る。第1の補正板44、更にピン88を通しての第2の補正板54は、投影対物系20内に従来のレンズ又は他の光学要素が装着される態様と類似の態様で、調節可能周囲マウント90によって支持フレーム62の凹部60内に保持及び位置決めされる。当然ながら、ピン88を割愛することができるように、両方の補正板44、54を互いに独立して装着することができる。
III.機能
以下では、波面補正デバイス42の機能を図5から図10を参照して説明する。
図5aは、その上側部分に、蛍石で製造され、負のdn1/dTを有する第1の補正板44の内部の第1の時間t1における温度分布の概略図を示している。明るいハッチングを有する区域90は、第1の補正板44のうちで抵抗線46によって加熱されていない部分を表している。従って、以下で非加熱部分90と呼ぶことにするこれらの部分は、好ましくは、投影対物系20の内部で優勢な周辺部温度に等しいか又はそれよりも低い元の温度T1を有する。
暗いハッチングを有する区域92は、第1の補正板44のうちで抵抗線46によって加熱された部分を表している。従って、以下で加熱部分92と呼ぶことにするこれらの部分は、高い温度T2>T1を有する。
ここで、加熱部分92は第1の補正板44の中心部分であり、非加熱部分902が加熱部分92を取り囲むと仮定する。当然ながら、この温度分布の図は非常に概略的であり、熱搬送及び熱放射のような効果によって引き起こされる実際の温度分布の連続性を反映していない。
第1の補正板は、負のdn1/dTを有する蛍石で製造されるので、溶融シリカにおける状況とは異なり、正の温度差ΔT=T2−T1は、中心加熱部分92内で屈折率n1が、周囲の非加熱部分90よりも小さいことを意味する。その結果、位相変動Δφ1は、屈折率n1が小さい中心加熱部分92内で負である。これを第1の補正板44を通過する光学波面内に誘起される位相変動Δφ1を示す下のグラフに例示している。このグラフでは、更に、他の箇所にある類似のグラフにおいても、非加熱部分90によって生成される位相変動をゼロに設定する。
図5aの中側部分は、第2の加熱デバイスの抵抗線56を用いて時間t1において第2の補正板54内に生成される温度分布を示している。非加熱部分90及び加熱部分92の分布が、第1の補正板44内に生成される温度分布に対して相補的であることを見ることができる。この状況での相補的は、第1の補正板44とは対照的に、今度は非加熱部分90が中心部分であり、加熱部分92が非加熱部分90を取り囲むことを意味する。
第2の補正板54は、正のdn2/dTを有する溶融シリカで製造されるので、この温度分布は、周囲の加熱部分が、中心非加熱部分90よりも高い屈折率n2を有する屈折率n2の分布をもたらす。従って、第2の補正板54の直ぐ上に示すグラフに示すように、周囲の加熱部分92によって正の位相変動Δφ2が生成される。しかし、中心非加熱部分90内の位相は、周囲の加熱部分92に対して小さくしか遅延されないので、光学波面に対する第2の補正板54の全体的な効果は、この場合にも、相対的な見地から中心非加熱部分90内の波面の位相遅延である。
従って、両方の補正板44、54は、その中心部分で波面の位相を遅延させる。第1の補正板44が第2の補正板54よりも約6.7倍厚い場合に、両方の補正板44、54において温度変化ΔT=T2−T1が同じであると仮定すると、中心部分内の相対位相差も等しくなる。それによって補正板44、54の組合せによって生成される波面に対する合計の効果は、中心部分内の各個々の中心部分44、54によって生成される量の2倍の量の位相遅延になる。これを合計位相変動Δφt=Δφ1+Δφ2を示す図5aの下側部分に示している。
図5bは、図5aと類似の図に後の時間t2>t1において優勢な状態を示している。
ここでは、第1の補正板44の部分92の加熱が停止され、従って、ある一定時間の後には第1の補正板44全域で元の温度T1が優勢であると仮定している。その結果、第1の補正板によって生成される位相変動はゼロに等しい。この場合に、合計位相変動Δφtは、専ら、温度分布が維持されてきた第2の補正板54によって生成される位相変動Δφ2によって与えられる。
図5aの下側部分のグラフと図5bの下側部分のグラフとを比較することにより、上記によって第1の瞳平面36の中心部分内の波面の位相差が2倍だけ減少したことを見ることができる。蛍石で製造された第1の補正板44は、約9.71Wm-1-1の熱伝導率を有するので、光学波面に対する効果のこの変化は非常に高速に得ることができることに注意することが重要である。この熱伝導率は、溶融シリカ(1.38Wm-1-1)の熱伝導率の約7倍大きい。
有意に大きい熱伝導率に起因して、抵抗線46によって第1の補正板44内に生成される熱は、間隙70を封じ込める第1の補正板44の周囲面及び下面に急速に伝導し、流体流れ72によって冷却される。それによって第1の補正板44の内部の温度分布を取りわけ第1の補正板44の厚みに依存して数分又は更に数秒の時間スケールで変更することが可能になる。図示の実施形態の場合のように、この厚みが比較的厚い場合には、周囲面と周囲のヒートシンクの間の直接接触を確立することにより、第1の板44の周囲面を通しての熱伝達を改善するように考えることができる。例えば、周囲面は、銅又はアルミニウムから製造された棒上に当接することができる。
光学波面に対する異なる補正効果の間で迅速に変更を行う補正デバイス42の機能は、補正効果への要求も時として非常に急速に変化することで非常に有利である。そのような急速に変化する要求の1つの理由は、構造19の異なるパターン18が投影光を異なる方向に回折するからである。その結果、瞳平面内又はその直近に配置されたレンズ上の放射照度分布も急速に変化する。これらの放射照度分布は、特に合計照射面積が小さい場合に収差をもたらす可能性がある。
溶融シリカの熱伝導率は比較的低く、従って、温度分布は十分に速く変化しないので、少なくとも、第1の板44の周囲面が、第1の板44から逃がす熱搬送に大きく寄与する場合には、補正効果のそのような迅速な変化は第2の補正板54だけではもたらすことができない。この関連において、第1の補正板44が割愛された場合に、第2の補正板54が、同じ補正効果を得るのに2倍厚いことが必要になることも考慮しなければならない。
図6a及び図6Bは、異なる時間t1及びt2それぞれにおける第1及び第2の補正板44、54内のある程度現実的な連続的温度分布を示している。簡略化の目的で、温度分布は、図示の方向に沿って周期的な態様で変化すると仮定する。従って、図6a及び図6bの上側部分及び中側部分に示すように、非加熱部分90と加熱部分92とは両方の補正板44、54内で周期的かつ連続的に交替する。
最初に図6aを参照すると、第1及び第2の補正板44、54内に生成される温度分布は、互いに相補的であり、従って、第1の補正板44内で温度が最高である点を通過する光線は、第2の補正板54内では、温度が最低である点を通し、その逆も同様であると仮定されている。言い換えれば、補正板44、54内に生成される温度分布は、半周期だけ変位したものである。
反対の依存性dn/dTの結果として、生成される位相変動Δφ1、Δφ2は、Δφtが個々の位相変動の振幅の2倍の振幅を有するように重なる。
時間t2では、図6bの上側部分に示すように、第1の補正板44内の温度分布は、4分の1周期だけシフトされると仮定する。この場合に、第1の補正板42によって生成される位相変動Δφ1の最小値が、第2の補正板54によって生成される位相変動Δφ2の最大値と適合する。この補償に起因して、合計位相変動Δφtはゼロになる。
これは、第1の補正板44の内部の温度分布をシフトさせるだけで、急な位相勾配を有する大きい位相変動(図6aの下側部分のグラフを参照されたい)とゼロ補正効果(図6bの下側部分のグラフを参照されたい)との間で迅速に切り換えを行うことができることを示している。この切り換えは、第1の補正板44の大きい熱伝導率に起因して迅速にもたらすことができる。
図7a及び図7bは、図6a及び図6bと類似の図に如何にして位相変動の空間周波数を高め、かつ迅速に変更することができるかを示している。
ここでは、時間t1において、第1の補正板44内の温度分布は、温度が未加熱の周囲の部分90に連続的に低下し始める単一の加熱部分92を含むと仮定する。第2の補正板54内の温度分布は、第1の補正板44内の温度分布に対応するが、少量だけシフトされるように選択される。それによって補正板44、54内に生成される温度分布の空間周波数の2倍の空間周波数を有する図7aの下側部分に示す合計位相変動Δφtがもたらされる。
第1の補正板44内の温度分布が第2の補正板54内の温度分布と完全に一致するように第1の補正板44内の温度分布を若干シフトさせることにより、図7bの下側部分に示すように、ゼロ合計位相変動Δφtがもたらされる完全補償を得ることができる。従って、第1の補正板44の内部の温度分布を少量だけシフトさせるだけで、非常に高い空間周波数を有する位相変動(図7a)とゼロ補正効果(図7b)との間で非常に迅速に変更を行うことができる。
以下では、補正デバイス42の補正効果を変化する照明設定に適応させる上で如何に温度変化に対する第1及び第2の補正板44、54の異なる応答を使用することができるかを図8及び図9を参照して説明する。
以下で説明する制御手法は、溶融シリカで製造された反応の遅い第2の補正板54が、照明設定が変化した場合であっても変化することにはならない位相変動を発生させるという概念を拠り所とする。それに対して蛍石で製造された反応の速い第1の補正板44は、照明設定が変更される度に急速に変化する必要がある位相変動のみを生成する。
図8aに示すように、時間t1における照明設定は、第1の瞳平面36内の放射照度分布に対応すると仮定する。第1の瞳平面36内では、中心極100及び2つの極102、104が照射され、外側極102、104はX方向に沿って位置合わせし、中心極100から同一の距離だけ分離される。
図9aは、後の時間t2において、第1の瞳平面36内で前と同じく中心極100が照射されるが、2つの他の極102、104が今度はY方向に沿って配置された放射照度分布に対応する照明設定を示している。言い換えれば、中心極100は定常的に照射され、それに対して外側極102、104は、照明設定が変更される度にその位置を変化させる。
図8b及び図9bは、図8a、図9aに示す照明設定に関する収差を補正するために、時間t1及びt2それぞれにおいて補正板44、54内に生成される温度分布を略示している。
時間t1では、第1の補正板44は、第1の瞳平面36内の極102、104に対応する位置を有する2つの加熱部分90を含む。第1の補正板44の負のdn/dTに起因して、加熱部分90内の屈折率n1は、周囲の非加熱部分92内のものよりも小さい。それによってレンズL1、L2によって生成される位相差が補償される。レンズL1、L2は、第1の瞳平面36の直近に配置されるので、これらのレンズは、図8aに示すものと類似の放射照度分布に露光される。
一方、中心極100に関する位相差は、専ら第2の補正板54によって補償される。この目的のために、加熱部分92が中心の非加熱部分90を取り囲む温度分布が第2の補正板54内に生成される。
照明設定が、図8aに示すX二重極設定から図9aに示すY二重極設定に変更された場合に、中心極100はその位置を変化させないので、第2の補正板54内の温度分布は修正されないままに維持される。しかし、外側極102、104は、この時点でY方向に沿って位置合わせし、その結果、第1の補正板44の内部の温度分布も90°だけ回転させなければならない。少なくとも、第1の板44の周囲面が第1の板44から逃がす熱搬送に大きく寄与する場合は、この回転は、第1の補正板44の大きい熱伝導率に起因して非常に迅速にもたらすことができる。
ここでもまた、負のdn/dTを有する材料で製造された第1の補正板44と、正のdn/dTを有する第2の補正板54との組合せは、補正デバイス42の補正効果を迅速に変更することを可能にし、これは、投影露光装置10の作動中に照明設定が急速に変化する場合に重要である。
蛍石で製造された単一の補正板が使用されていた手法と比較して、反対のdn/dTを有する2つの補正板44、54の組合せは、低い温度変化及び薄い補正板の場合であっても強い補正効果を生成するために、溶融シリカの屈折率の強い温度感受性(すなわち、dn/dTの大きい絶対値)を使用することができるという利点を有する。従って、溶融シリカで製造された第2の補正板54が基本的な役割を分担し、それに対して蛍石で製造された第1の補正板44が、急速に変化する残りの補正効果を分担することができる。
更に、大きい熱伝導率だけでなく、負のdn/dTも、第1の補正板44の迅速な応答時間に寄与する。これは、光学波面に対して望ましい補正効果を生成するのに、抵抗線46によって第1の補正板44の上面上の2つの小さい区域しか加熱しなくてもよいことによる。小さい体積を加熱することにより、熱を非常に急速に放散させることが可能になる。
それとは対照的に、第1の補正板44も溶融シリカで製造されると仮定した場合には、抵抗線によって第1の補正板44の全面を加熱することが必要になる。それによって補正デバイス42によって生成される合計熱量が増加することになるだけではなく、第1の補正板44の内部の温度分布を迅速に変更することが困難になる。
IV.補正方法
以下に続く様々な態様において、波面変形を補正するために如何に補正デバイス42を使用することができるかを要約する。
最初の段階では、投影対物系20の収差が決定される。この決定は、測定及び/又はシミュレーションのいずれかによって行うことができる。シミュレーションは、実験データに基づいて実施することができ、例えば、像品質の測定を実施するために投影露光装置の作動を妨害する必要がないという利点を有する。通常、シミュレーションは、結像強化技術が適用される場合にも含まれることになる。一方で測定によって収差を決定する段階は、収差が可能な最も高い精度で決定される場合に必要である可能性がある。収差を測定するために、図2に矢印112に示すように、投影対物系20の像平面30内に光学波面測定デバイス110、例えば、フィゾー干渉計を挿入することができる。
また、収差を迅速かつ正確に決定するために、ある一定の測定に加えてシミュレーションを使用する混在する手法を使用することができる。例えば、結像強化技術を用いて理想的な非平面波面を計算することができ、実際の光学波面が測定される。
次の段階では、望ましい光学波面を得るのに必要とされる補正効果を決定しなければならない。この段階は、収差を低減するのに、補正デバイス42だけではなく、他の補正系、例えば、レンズL1、L2を光軸OAに沿って変位させるようになったマニピュレータM1、M2が利用可能であることを考慮することができる。1つの手法は、共通の最適化過程に対して利用可能な全ての補正系を考慮することである。この点に関して、特異値分解(SVD)又はチコノフ正則化を使用することができる。凸計画法に基づく別の手法がWO 2010/034674 A1に記載されている。そのような最適化過程では、第1及び第2の補正板44、54は、独立した補正系と見なされるが、異なる熱伝導率からもたらされる異なる時間挙動を考慮しなければならない。
最適化過程は、第1の補正板44によって生成される第1の位相変動と、第2の補正板54によって生成される第1の位相変動とをもたらす。投影対物系20が、マニピュレータM1、M2のような他の補正構成要素を含む場合には、第1及び第2の位相生成が、事前に決定された収差を修正することができ、その後に、望ましい光学波面が得られるように、他の補正構成要素が、更に別の収差を修正することができる。従来の像誤差の場合には、第1及び第2の位相変動の効果は、必ずしもそうではないが通常は光学波面が対称化される段階を有する。これは、波面変形が少なくとも実質的に回転対称であることを意味する。更に、これは、高次のゼルニケ多項式の係数が少なくとも実質的に消失することを意味する。結像強化技術が適用される場合には、第1及び第2の位相変動は、任意的に、他の補正構成要素によって生成される位相変動と共に、理想的な非平面光学波面が得られるように光学波面を修正することになる。
この場合に、アルゴリズムは、第1及び第2の位相変動をそれぞれ生成するために、第1及び第2の補正板44、54内で必要とされる温度分布を計算する。次の段階では、どの程度の電圧を抵抗線46、56に適用しなければならないかを決定しなければならない。各抵抗線46、56は単一の補正構成要素と見なすことができるので、この決定は、ここでも最適化過程を用いてもたらすことができる。屈折光学要素内での温度分布の計算及び生成に関する更なる詳細は、上述の未公開特許出願PCT/EP2011/004859(Zellner他)に記載されている。
最後に、制御ユニット68は、事前に計算された温度分布を補正板44、54内に生成するのに必要とされる電圧を可撓性リード65を通して抵抗線46、56に印加するように、電子回路基板64を制御する。
図10は、本発明によるマイクロリソグラフィ投影露光装置を作動させる方法の重要な態様を要約する流れ図である。
第1の段階S1では、反対の符号のdn/dTを有する第1及び第2の屈折光学要素を含む波面補正デバイスが与えられる。
第2の段階S2では、投影対物系の収差が決定される。
第3の段階S3では、収差を考慮することにより、第1の位相変動及び第2の位相変動が決定される。
第4の段階S4では、第1の加熱デバイスを用いて、第1の屈折光学要素内の温度分布を変えることによって第1の位相変動が生成される。
第5の段階S5では、第1の加熱デバイスとは別個の独立した第2の加熱デバイスを用いて、第2の屈折光学要素内の温度分布を変えることによって第2の位相変動が生成される。
V.代替の実施形態
図11は、瞳平面36に又はその直近に2つの補正板44、54が互いに直近に隣接して配置されず、複数の光学要素、この場合はレンズL2及びL3が、補正板44、54の間に配置されるように互いに離して配置された投影露光装置10の第2の実施形態を図2と類似の子午断面に例示している。
より具体的には、蛍石で製造された第1の補正板44は、依然として第1の瞳平面36に配置される。しかし、溶融シリカで製造された第2の補正板は、第1の瞳平面36と光学的に共役な第2の瞳平面38に配置される。
補正板44、54を異なるが光学的に共役な平面に配置することは、投影対物系20内の空間要件に関して有益とすることができる。更に、2つの補正板44、54を熱的に分離することに関する問題が有意に軽減される。
更に、補正板44、54は、抵抗線によってではなく、板44、54内にその周囲面を通して結合された加熱光112を放出する光源146、156、例えば、LED又はレーザダイオードによって加熱される。この屈折光学要素の内部に温度分布を生成する態様に関する更なる詳細は、上述の未公開国際特許出願PCT/EP2011/004859(Zellner他)に記載されている。
これに代えて又はこれに加えて、投影対物系20の物体平面28の直近に、本発明によるものであって破線に示す補正デバイス142を配置することができる。そのような位置では、補正デバイス142は、歪曲又は他の視野依存収差を補正するために使用することができる。言うまでもないが、補正板44、54の一方だけを物体平面28の近くに配置し、他方の補正板を光学的に共役な位置、例えば、中間像平面34の近くに配置することができる。また、これらの中間位置が少なくとも近似的に光学的に共役である限り、両方の板44、54を中間軸上位置、すなわち、瞳平面でも視野平面でもない位置に配置することができる。
当然ながら、第1及び第2の補正板44,54の順番を逆転させることができることにも注意しなければならない。更に、補正デバイスは、負のdn/dTを有する1つよりも多い補正板と正のdn/dTを有する1つよりも多い補正板とを含むことができる。
10 投影露光装置
20 投影対物系
42 波面補正デバイス
44 第1の補正板
46 抵抗線

Claims (18)

  1. マイクロリソグラフィ投影露光装置(10)を作動させる方法であって、
    a)前記装置の動作波長に対して温度の増大と共に低下する屈折率を有する第1の光学材料を含む第1の屈折光学要素(44)、及び
    前記装置の前記動作波長に対して温度の増大と共に増大する屈折率を有する第2の光学材料を含む第2の屈折光学要素(54)、
    を含む波面補正デバイス(42)を含む投影対物系(20)を含む投影露光装置を与える段階と、
    b)測定及び/又はシミュレーションによって前記投影対物系(20)の収差を決定する段階と、
    c)段階b)において決定された前記収差を考慮することにより、第1の位相変動及び第2の位相変動を決定し、該第1の位相変動が前記第1の屈折光学要素(44)によって発生され、かつ該第2の位相変動が前記第2の屈折光学要素(54)によって発生される場合に段階b)において決定された該収差が修正される段階と、
    d)第1の加熱デバイス(46;146)を用いて前記第1の光学材料内の温度分布を変えることによって前記第1の位相変動を発生させる段階と、
    e)前記第1の加熱デバイス(46;146)とは異なりかつ独立した第2の加熱デバイス(56;156)を用いて前記第2の光学材料内の温度分布を変えることによって前記第2の位相変動を発生させる段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 段階d)の後に、第1の温度分布が、前記第1の光学材料内に得られ、
    段階e)の後に、第2の温度分布が、前記第2の光学材料内に得られる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の温度分布及び前記第2の温度分布の両方が、不均一であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記第1の温度分布及び前記第2の温度分布の両方が、i≧5である少なくとも1つの項Ziを含むゼルニケ多項式の重ね合わせによって両方とも表すことができることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記第1の温度分布は、前記第2の温度分布とは異なることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第1の温度分布は、前記第2の温度分布に対して少なくとも実質的に相補的であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記第1の屈折光学要素(44)は、前記第2の屈折光学要素(54)に直ぐ隣接して配置されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 少なくとも実質的に層状の流体流れ(72)が、前記第1の屈折光学要素(44)と前記第2の屈折光学要素(54)とによって区切られた間隙空間(70)を通して案内されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 少なくとも1つの中実光学要素(L2,L3)が、前記第1の屈折光学要素(44)と前記第2の屈折光学要素(54)の間に配置されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記第1の屈折光学要素(44)は、前記第2の屈折光学要素(54)が配置された位置に対して少なくとも実質的に光学的に共役である位置に配置されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. マイクロリソグラフィ投影露光装置(10)の投影対物系であって、
    波面補正デバイス(42)、
    を含み、
    前記波面補正デバイス(42)は、
    a)前記装置の動作波長に対して温度の増大と共に低下する屈折率を有する第1の光学材料を含む第1の屈折光学要素(44)と、
    b)前記装置の前記動作波長に対して温度の増大と共に増大する屈折率を有する第2の光学材料を含む第2の屈折光学要素(54)と、
    c)前記補正デバイス(42)の補正モードにおいて、前記第1の光学材料内に不均一で可変の第1の温度分布を生成するように構成された第1の加熱デバイス(46;146)と、
    d)前記補正デバイス(42)の補正モードにおいて、前記第2の光学材料内に不均一で可変の第2の温度分布を生成するように構成された第2の加熱デバイス(56;156)と、
    を含む、
    ことを特徴とする対物系。
  12. 前記第1の加熱デバイス及び前記第2の加熱デバイスの各々が、制御ユニットによって個々に制御されるように構成された複数の加熱要素(46,56;146,156)を含むことを特徴とする請求項11に記載の対物系。
  13. 少なくとも1つの加熱デバイスの各加熱要素が、電気熱放散部材(46,56)を含むことを特徴とする請求項12に記載の対物系。
  14. 少なくとも1つの加熱デバイスの各加熱要素が、加熱光源(146,156)を含むことを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の対物系。
  15. 少なくとも1つの中実光学要素(L2,L3)が、前記第1の屈折光学要素(44)と前記第2の屈折光学要素(54)の間に配置されることを特徴とする請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の対物系。
  16. 前記第1の屈折光学要素(44)は、前記第2の屈折光学要素(54)が配置された位置に対して少なくとも実質的に光学的に共役である位置に配置されることを特徴とする請求項15に記載の対物系。
  17. a)前記第1の屈折光学要素(44)は、均一な厚みd1を有する板であり、
    b)前記第2の屈折光学要素(56)は、均一な厚みd2を有する板であり、かつ
    c)前記第1の光学材料の前記屈折率は、前記装置の前記動作波長及び20°と100°の間の温度範囲に対して、温度の増大と共にdn1/dTだけ低下し、
    d)前記第2の光学材料の前記屈折率は、前記装置の前記動作波長及び20°と100°の間の温度範囲に対して、温度の増大と共にdn2/dTだけ増大し、
    0.9<k<1.1の時に(−dn1/dT)/(dn2/dT)=k・d2/d1である、
    ことを特徴とする請求項11から請求項16のいずれか1項に記載の対物系。
  18. 前記第1の屈折光学要素(44)は、CaF2で製造され、前記第2の屈折光学要素(54)は、SiO2で製造され、
    前記第1の屈折光学要素は、前記第2の屈折光学要素よりも6.1と7.3の間の倍数だけ厚い、
    ことを特徴とする請求項17に記載の対物系。
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