JP2015507194A - 心不全の診断および評価のためのポリペプチドマーカー - Google Patents

心不全の診断および評価のためのポリペプチドマーカー Download PDF

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Abstract

尿サンプル中の少なくとも3つのポリペプチドマーカーの有無または振幅を決定する工程を含み、ポリペプチドマーカーが、分子量および移動時間の値によって表1中で特徴付けられているマーカーから選択される、心不全の診断方法。

Description

本発明は、心不全の診断および評価のための、対象由来サンプル中の1または複数のペプチドマーカーの有無の利用ならびに心不全を診断および評価するための方法に関し、ペプチドマーカーの有無が前記心不全の指標となる。
心不全は進行性疾患であり、左室機能不全(例えば、高血圧)の危険因子で始まり、心筋構造および心機能の無症候性変化(それぞれ、左室肥大および例えば弛緩低下)を伴い進行し、その後、臨床的に明白な心不全になり、身体障害および死につながり得る。
症候性心不全の5年生存率は約60%である。
臨床的に、心不全は、主に収縮期(収縮に関連)または拡張期(弛緩に関連)の機能不全と共に起こり得るが、両方が一緒に起こることもある。
ランダムに選択された対象の群中で、無症候性であるが心エコー図によって診断可能である拡張期左室機能不全(初期)の頻度は最大27%である。これは、拡張期心不全を発症するリスクがある人たちの割合である。これに関連する社会への大きな負担にも関わらず、心不全、特に拡張期左室心不全の診断は未だに困難である。簡便に応用可能なスクリーニング技術がない。
既に無症候性の段階で診断された場合、臨床症状への進行を遅らせるまたは防止するために、例えばACE阻害剤、アンギオテンシン受容体遮断薬、またはアルドステロン拮抗薬を用いた処置をこの時点で既に開始することができる。
したがって、心不全を早期に高い信頼性で診断する非侵襲的な可能性が必要であることは明らかである。
したがって、本発明の目的は、左室障害および拡張期心不全の診断のためのプロセスおよび手段を提供することである。
この目的は、尿サンプル中の少なくとも3つのポリペプチドマーカーの有無または振幅(amplitude)を決定する工程を含み、前記ポリペプチドマーカーが、分子量および移動時間の値ならびに場合によってはそのペプチド配列によって表1中で特徴付けられているマーカーから選択される、心不全を診断するためのプロセスによって達成される。
測定されたポリペプチドの評価は、以下の限定を考慮して、マーカーの有無および/または振幅に基づいて行うことができる。

HI=心不全
AUC=曲線下面積
症候性心不全の患者16名および健康な対象16名の尿サンプルを盲検により測定した結果を示す(実施例2)。 図2(図2−1〜図2−15)は、未知の2サンプルの本発明に係るバイオマーカーの測定値を示す(実施例3)。 3個のマーカーだけを評価した、同じ対象の測定値を示す(実施例4)。
特異度は、真陰性および偽陽性のサンプル数の合計で割った真陰性サンプル数として定義される。特異度100%とは、試験が全ての健康な人を健康であるとして識別すること、すなわち、病気であるとして同定される健康な対象がないことを意味する。これは試験が病気患者をどれだけの信頼性で識別するかについては何も示していない。
感度は、真陽性および偽陰性のサンプル数の合計で割った真陽性サンプル数として定義される。感度100%とは、試験が全ての病人を識別することを意味する。これは試験が健康対象をどれだけの信頼性で識別するかについては何も示していない。
本発明に係るマーカーにより、少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは80%、更により好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の特異度で心不全を検出することができる。
本発明に係るマーカーにより、少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは80%、更により好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の感度で心不全を検出することができる。
移動時間は、例えば実施例の第2項に記載されているように、キャピラリー電気泳動(CE)によって決定される。したがって、長さ90cm、内径(ID)50μm、外径(OD)360μmのガラスキャピラリーを30kVの印加電圧で用いる。溶媒として、例えば30%メタノール、0.5%ギ酸水溶液を用いる。
CE移動時間は異なり得ることが知られている。しかし、ポリペプチドマーカーが溶出される順番は通常、如何なるCEシステムを用いても同じである。移動時間の差のバランスをとるために、移動時間が知られている標準を用いてシステムを標準化してもよい。これらの標準は、例えば、実施例に記載のポリペプチド(実施例の第3項参照)、尿に由来する既知の特定のペプチド、例えばJantos-Siwy et al. (Quantitative Urinary Proteome Analysis for Biomarker Evaluation in Chronic Kidney Disease. J. Proteome. Res. 8, 268-281 (2009))に記載されているものであり得る。
表1に示されているポリペプチドの特徴解析は、例えばNeuhoff et al. (Rapid Communications in mass spectrometry, 2004, Vol. 20, pp. 149-156)、Mischak, H. et al. (Capillary electrophoresis-mass spectrometry as a powerful tool in biomarker discovery and clinical diagnosis: An update of recent developments. Mass Spectrom. Rev. 28, 703-724 (2009))、Mischak, H. et al. (Comprehensive human urine standards for comparability and standardization in clinical proteome analysis. Proteomics Clin Appl. 4, 464-478 (2010))、Good, D.M. et al. (Naturally occurring human urinary peptides for use in diagnosis of chronic kidney disease. Mol. Cell Proteomics 9, 2424-2437 (2010))に詳細に記載されている、キャピラリー電気泳動−質量分析法(CE−MS)を用いて決定された。個々の測定値間または異なる質量分析装置間の分子量の変動は比較的小さく、較正が正確であれば典型的には±0.05%、より好ましくは±0.03%、更により好ましくは±0.01%、または0.005%以内である。
本発明に係るポリペプチドマーカーは、タンパク質、ペプチド、またはタンパク質もしくはペプチドの分解産物である。これらは、例えば、グリコシル化、リン酸化、アルキル化、もしくはジスルフィド架橋等の翻訳後修飾、または例えば分解の範囲に含まれるその他の反応によって、化学的に修飾されてもよい。ポリペプチドマーカー(分子量および移動時間)を決定するパラメーターから進んで、対応するポリペプチドの配列を、先行技術中で知られている方法により同定することができる。
本発明に係るポリペプチドは心不全の診断に用いられる。「診断」とは、疾患または傷害に症状または現象を対応付けることにより情報を得るプロセスを意味する。ポリペプチドマーカーの有無は先行技術中で知られている任意の方法によって測定することができる。公知であると考えられる方法を以下に例示する。
ポリペプチドマーカーは、その測定値が少なくともその閾値と同じだけはある場合に、存在すると見なされる。測定値がそれより低い場合、ポリペプチドマーカーは存在しないと見なされる。閾値は、測定法の感度(検出限界)により、または実験的に、決定することができる。
本発明の文脈において、好ましくは、特定の分子量についてサンプルの測定値がブランクサンプル(例えば、バッファーまたは溶媒のみ)の少なくとも2倍大きい場合、閾値を超えたと見なす。ポリペプチドマーカーは、その有無が測定されるように用いられ、その有無が心不全の指標となる。したがって、典型的には心不全の対象中に存在するが、心不全のない対象中では頻度が低いまたは存在しない、ポリペプチドマーカーがある。更に、心不全の患者中に存在するが、心不全のない患者ではそれより頻度が低いまたは全く存在しない、ポリペプチドマーカーがある。心不全群または対照群でマーカーが生じる頻度は、表2中で「頻度」と記載されている。
頻度(有無の決定)に加え、あるいはその代わりに、振幅も診断に用いることができる。振幅は、有無は決定的でないが、シグナルの高さ(振幅)でシグナルが両方の群に存在するかどうかが決定されるように用いられる。異なる濃度のサンプル間または異なる測定方法間で比較できるように、標準化法が推奨される。好ましくは、Jantos Siwy et al. (Quantitative Urinary Proteome Analysis for Biomarker Evaluation in Chronic Kidney Disease. J. Proteome. Res. 8, 268-281 (2009))に詳細に記載されているように、コラーゲンフラグメントが用いられる。所与の公知のペプチド(いわゆる、「ハウスキーピングペプチド」)の振幅についての参照値と実験的に得られた値との間に線形回帰が形成される。回帰直線の勾配は、ちょうど相対濃度に相当し、共通の標準化因子を用いてこのサンプルの全てのペプチドシグナルを較正するための標準化因子として用いられる。
診断のための決定は、患者サンプル中の各ポリペプチドマーカーの振幅が対照群または「病気」群の平均振幅と比べてどれだけ高いかに応じてなされる。振幅がどちらかといえば「病気」群の平均振幅に相当する場合、血管性疾患が存在すると見なされ、振幅がどちらかといえば対照群の平均振幅に相当する場合、血管性疾患はないと見なされる。測定値と平均振幅との間の距離は、特定の群にサンプルが属する確率と見なすことができる。あるいは、測定値と平均振幅との間の距離は、特定の群にサンプルが属する確率と見なされ得る。
好ましくは、頻度および振幅の両方が評価に用いられる。未知サンプルの測定データから、「心不全」群または「健康」群に分類される確率をそれぞれ導くことができ、それから全確率が得られる。
ウィルコックスp値は、2つの群(心不全および対照)へのマーカーの帰属が心不全に関連しないランダム分布に基づく確率の尺度である。ウィルコックスp値が小さいほど、心不全と関連する確率が大きくなる。
AUC値は、マーカーデータの重要性の尺度となる。AUC値が0.5の場合、マーカーデータは重要性がなく、AUC値が1の場合、マーカーは特異度100%で2群を区別することができる。
1または複数のポリペプチドマーカーの有無または振幅を決定するサンプルが由来する対象は、心不全を患い得る任意の対象であり得る。好ましくは、対象は哺乳動物であり、最も好ましくはヒトである。
本発明の好ましい実施形態では、3つのポリペプチドマーカーだけでなく、ポリペプチドマーカーのより大きな組合せが用いられる。複数のポリペプチドマーカーを比較することにより、単一個体における典型的な存在確率からの少数の個々の逸脱による全体的結果のバイアスを低減または回避することができる。
本発明に係るペプチドマーカーの有無が測定されるサンプルは、対象の体から得られる任意のサンプルであり得る。サンプルは、対象の状態についての情報を得るのに適したポリペプチド組成を有するサンプルである。例えば、サンプルは、血液、尿、滑液、組織液、身体の分泌物、汗、脳脊髄液、リンパ液、腸液、胃液、膵液、胆汁、涙液、組織サンプル、***、膣液、または糞便サンプルであり得る。好ましくは、サンプルは液体サンプルである。好ましい実施形態では、サンプルは尿サンプルである。
尿サンプルは先行技術中で好ましいとされるように採取することができる。好ましくは、中間尿サンプルが本発明における前記尿サンプルとして用いられる。例えば、尿サンプルは、国際公開第01/74275号に記載されている排尿装置を用いて採ることもできる。
サンプル中のポリペプチドマーカーの有無または振幅は、ポリペプチドマーカーの測定に適した先行技術中の任意の公知の方法によって決定され得る。そのような方法は当業者に公知である。原則として、ポリペプチドマーカーの有無は、質量分析法等の直接的方法または例えば抗体等の特異的プローブもしくはリガンドを用いた間接的方法によって決定することができる。
必要であるか望ましい場合、対象由来サンプル、例えば尿サンプルは、任意の好適な手段によって前処理されてよく、例えば、ポリペプチドマーカーの有無を測定する前に精製または分離されてよい。処理は、例えば、精製、分離、希釈、または濃縮を含み得る。方法は、例えば、遠心、ろ過、限外ろ過、透析、沈殿、またはクロマトグラフィー法、例えばアフィニティー分離またはイオン交換クロマトグラフィーを用いた分離、電気泳動による分離、すなわち、電場をかけた時の溶液中における荷電粒子の異なる移動挙動による分離であり得る。その具体例として、ゲル電気泳動、二次元ポリアクリルアミドゲル電気泳動(2D−PAGE)、キャピラリー電気泳動、金属アフィニティークロマトグラフィー、固定化金属アフィニティークロマトグラフィー(IMAC)、レクチンを用いたアフィニティークロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、順相および逆相HPLC、陽イオン交換クロマトグラフィー、ならびに表面への選択的結合が挙げられる。これらの方法は全て当業者に周知であり、当業者であれば、使用されるサンプルおよびポリペプチドマーカーの有無の決定に用いる方法に応じて方法を選択することができる。
好ましくは、ポリペプチドマーカーの有無の決定に質量分析法が用いられ、サンプルの精製または分離がそのような方法の上流で行われ得る。現在用いられている方法と比べ、質量分析法には、1回の分析でサンプルの多くの(100超)ポリペプチドの濃度を決定できるという利点がある。あらゆる種類の質量分析装置が用いられ得る。質量分析法を用いることで、複合混合物中において約±0.01%の測定精度でルーチンに10fmolのポリペプチドマーカー、すなわち0.1ngの10kDタンパク質を測定することができる。質量分析装置では、イオン化ユニット(ion−forming unit)が好適な分析デバイスに接続されている。例えば、液体サンプル中のイオンの測定にはエレクトロスプレーイオン化(ESI)インターフェイスが主に用いられ、マトリックス中で結晶化させたサンプルからのイオンの測定にはMALDI(マトリックス支援レーザー脱離/イオン化)が用いられる。形成されたイオンを分析するために、例えば四重極型、イオントラップ型、または飛行時間型(TOF)の分析装置が用いられ得る。
エレクトロスプレーイオン化(ESI)では、とりわけ高電圧(例えば1〜8kV)の影響下で、溶液中に存在する分子が微粒子化され、これは帯電した液滴を最初に形成し、溶媒の蒸発によってより小さくなる。最後に、いわゆるクーロン爆発により、自由イオンが形成され、これはその後、分析および検出することができる。
TOFを用いたイオン分析では、特定の加速電圧を印加して等量の運動エネルギーをイオンに付加する。その後、各イオンが飛行管中で特定のドリフト距離を移動するのにかかった時間を非常に正確に測定する。運動エネルギーが等量であるので、イオンの速度はその質量に依存し、したがって、後者を決定することができる。TOF分析装置はスキャン速度が非常に速いので、分解能(resolution)が良好である。
ポリペプチドマーカーの有無を決定するための好ましい方法は、気相イオンスペクトロメトリー(gas−phase ion spectrometry)、例えばレーザー脱離/イオン化質量分析法、MALDI−TOF MS、SELDI−TOF MS(表面増強レーザー脱離/イオン化)、LC MS(液体クロマトグラフィー/質量分析法)、2D−PAGE/MS、およびキャピラリー電気泳動−質量分析法(CE−MS)を含む。上記の方法は全て当業者に公知である。
特に好ましい方法は、キャピラリー電気泳動を質量分析と接続したCE−MSである。この方法は、例えばドイツ特許出願第10021737号、Kaiser et al. (J. Chromatogr A, 2003, Vol. 1013: 157-171, および Electrophoresis, 2004, 25: 2044-2055)、およびWittke et al. (J. Chromatogr. A, 2003, 1013: 173-181)に幾分詳細に記載されている。CE−MS法は、短時間、小体積、高感度でサンプルの数百のポリペプチドマーカーの存在を同時に決定することが可能である。サンプル測定後、測定されたポリペプチドマーカーのパターンが作製され、このパターンを病気の対象または健康な対象の参照パターンと比較することができる。ほとんどの場合、UASの診断には限定された数のポリペプチドマーカーを用いることで十分である。ESI−TOF MSにオンラインで接続されたCEを含むCE−MS法が更に好ましい。
CE−MSでは、揮発性溶媒の使用が好ましく、本質的に塩を含まない条件下での運転が最も好ましい。そのような溶媒の例としては、アセトニトリル、メタノール等が挙げられる。分析物、好ましくはポリペプチドにプロトン付加するために、溶媒を水または弱酸(例えば、0.1〜1%のギ酸)で希釈してもよい。
キャピラリー電気泳動を用いることで、分子をその電荷およびサイズに従って分離することができる。中性粒子は電流を印加すると電気浸透流の速度で移動し、陽イオンは陰極に向かって加速され、陰イオンは遅れる。電気泳動におけるキャピラリーの利点は、表面の体積に対する比が好ましいことであり、これは電流が流れている間に発生するジュール熱の良好な放散を可能にする。そして、これにより、高電圧(通常30kVまで)の印加が可能になり、したがって、高い分離性能および短時間の分析が可能になる。
キャピラリー電気泳動では、内径が典型的には50〜75μmの石英ガラスキャピラリーが通常用いられる。用いられる長さは、例えば30〜100cmである。更に、分離キャピラリーは通常、プラスティックコートされた石英ガラス製である。キャピラリーは、未処理、すなわちその親水性基が内部表面に露出していてもよく、内部表面がコーティングされていてもよい。疎水性コーティングを用いて分解能(resolution)を向上させてもよい。電圧に加え、圧力も加えてよく、これは通常0〜1psiである。圧力は、分離中のみ印加してもよく、その間に変化させてもよい。
ポリペプチドマーカーを測定するための好ましい方法では、サンプルのマーカーは、キャピラリー電気泳動により分離され、次いで直接イオン化され、接続された質量分析装置にオンラインで移されて検出される。本発明に係る方法では、診断に複数のポリペプチドマーカーを用いることが好ましい。少なくとも5、6、8、または10個のマーカーの使用が好ましい。ある実施形態では、20〜50個のマーカーが用いられる。
複数のマーカーを用いる場合、疾患が存在する確率を決定するために、当業者に公知の統計学的方法を用いてよい。例えば、Weissinger et al. (Kidney Int., 2004, 65: 2426-2434)に記載されているランダムフォレスト法を、S−Plus等のコンピュータープログラムまたはサポートベクターマシンを同文献に記載されているように用いることにより用いることができる。例えばDakna et al. BMC Bioinformatics 11 (2010) 594から更なる情報を得ることができる。
これらの方法では、複数のバイオマーカーが組み合わされて、疾患が存在する確率および疾患の重症度の両方に関連する1つの変数にされる。したがって、この変数を用いて、疾患の強度または重症度を決定すること(例えば、膀胱癌の場合についてSchiffer et al., Prediction of muscle-invasive bladder cancer using urinary proteomics. Clin. Cancer Res. 15, 4935-4943 (2009)に示されている)および治療法への応答をイメージ化すること(例えば、ANCA関連血管炎の場合についてHaubitz et al., Identification and validation of urinary biomarkers for differential diagnosis and evaluation of therapeutic intervention in ANCA associated vasculitis. Mol. Cell. Proteomics 8, 2296-2307 (2009)または糖尿病性腎症の場合についてAndersen et al., Urinary proteome analysis enables assessment of renoprotective treatment in type 2 diabetic patients with microalbuminuria. BMC Nephrol. 11, 29 (2010)に示されている)もできる。
実施例1
1.サンプル調製
診断のためのポリペプチドマーカーを検出するために、尿を用いた。尿は、健康なドナー(対照群)および血管性疾患の患者から採取した。その後のCE−MS測定のために、患者の尿中にこれも高濃度で含まれるアルブミンおよび免疫グロブリン等のタンパク質を限外ろ過により分離除去する必要があった。したがって、700μlの尿を採取し、700μlのろ過バッファー(2M尿素、10mMアンモニア、0.02%SDS)と混合した。この体積1.4mlのサンプルを限外ろ過した(20kDa、ザルトリウス社、ゲッティンゲン、ドイツ)。限外ろ過は、1.1mlの限外ろ過液が得られるまで、遠心機を用いて3000rpmで行った。
次いで、得られた1.1mlのろ液をPD 10カラム(アマシャムバイオサイエンス社製、ウプサラ、スウェーデン)にアプライし、2.5mlの0.01%NHOHで溶出し、凍結乾燥した。次いで、CE−MS測定のために、ポリペプチドを20μlの水(HPLCグレード、メルク社製)に再懸濁した。
2.CE−MS測定
CE−MS測定は、ベックマン・コールター社のキャピラリー電気泳動システム(P/ACE MDQ System;ベックマン・コールター社、フラートン、カリフォルニア州、米国)およびブルカー社のESI−TOF質量分析装置(マイクロ−TOF MS、ブルカーダルトニク社、ブレーメン、ドイツ)を用いて行った。CEキャピラリーは、ベックマン・コールター社により供給され、ID/ODが50/360μm、長さが90cmであった。CE分離の移動相は、20%アセトニトリルおよび0.25%ギ酸を含む水からなる。MS上での「シースフロー」には、30%イソプロパノールと0.5%ギ酸を、ここでは流速20μl/minで用いた。CEとMSの接続はCE−ESI−MS Sprayer Kit(アジレント・テクノロジー社(Agilent Technologies)、Waldbronn、ドイツ)により実現した。サンプル注入では、1〜最大6psiの圧力を印加し、注入時間は99秒とした。これらのパラメーターで、約300nlのサンプルをキャピラリーに注入した。これはキャピラリー体積の約10%に相当する。スタッキング技術を用いてキャピラリー中でサンプルを濃縮した。したがって、サンプルを注入する前に、1M NH溶液を7秒間(1psiで)注入した。分離電圧(25kV)印加後、分析物はこれらの溶液間で自動的に濃縮された。その後のCE分離は、圧力法を用いて行った:0psiで30分、次いで0.1psiで1分、0.2psiで1分、0.3psiで1分、0.4psiで1分、最後に0.5psiで35分。したがって、分離ランの合計時間は70分であった。
MS側でできるだけ良好なシグナル強度が得られるように、ネブライザーガスを可能な最も低い値にした。エレクトロスプレーを生成するためにスプレーニードルに印加する電圧は4000〜4800Vとした。質量分析装置の残りの設定はメーカーの指示書に従いペプチド検出用に最適化した。スペクトルは、m/z400〜3000の質量範囲で記録し、3秒毎に蓄積した。
3.CE測定用の標準
CE測定のチェックおよび標準化に、記載のCE移動時間によって特徴付けられる以下のタンパク質またはポリペプチドを用いた。
タンパク質/ポリペプチドはそれぞれ水中10pmol/μlの濃度で用いた。「REV」、「ELM」、「KINCON」、および「GIVLY」は合成ペプチドである。
原則として、キャピラリー電気泳動による分離において移動時間のわずかなばらつきが生じ得ることが当業者に知られている。しかし、記載されている条件下で、移動の順番は変化しない。記載の質量およびCE時間を知っている当業者は、自身の測定値を本発明に係るポリペプチドマーカーに難なく帰属させることができる。例えば、以下のように進められ得る:最初に、自身の測定で見出されたポリペプチドの1つを選び(ペプチド1)、記載のCE時間のタイムスロット内(例えば、±5分)で1または複数の同一質量を探すことを試みる。この区間内に同一質量が1つだけ見つかった場合、帰属は終了である。一致する質量が複数見つかった場合、帰属に関する決定を行う必要が依然としてある。そこで、測定からもう1つのペプチド(ペプチド2)を選び、再度対応するタイムスロットを考慮して適切なポリペプチドマーカーの同定を試みる。ここでも対応する質量のマーカーが複数見出される場合、最も可能性の高い帰属は、ペプチド1のシフトとペプチド2のシフトの間に実質的に線形の関係があるものである。帰属問題の複雑さに応じて、帰属のために自身のサンプルから更なるタンパク質、例えば10個のタンパク質を必要に応じて用いることが当業者に示唆される。典型的には、移動時間が特定の絶対値分延長または短縮されるか、全過程の圧縮または拡大が起こる。しかし、一緒に移動する(comigrate)ペプチドはそのような条件下でも一緒に移動する。
更に、当業者は、Zuerbig et al. in Electrophoresis 27 (2006), pp. 2111-2125に記載されている移動パターンを利用することができる。単純なダイアグラムを用いて(例えば、MS Excelを用いて)m/z対移動時間の形で測定値をプロットした場合、描かれる線のパターンを可視化することができる。この時、線を数えることにより、個々のポリペプチドの簡単な帰属が可能である。その他の帰属アプローチも可能である。基本的に、当業者は、CE測定値を帰属するための内部標準として前述のペプチドを用いることもできる。
4.ポリペプチドのシークエンシング
このプロセスによって決定されるポリペプチドのシークエンシングは基本的に当業者に公知である。以下の方法を用いることができる。
Dionex Ultimate 3000 RSLS Nanoflow System (ダイオネクス社(Dionex)、キャンバリー、英国)(LC/MS)を用いて、Carty DM et al. (Urinary proteomics for prediction of preeclampsia. Hypertension. 2011; 57: 561-9)に従って尿サンプルを分析した。サンプル(5μl)を0.1%ギ酸および2%アセトニトリル中で5μl/分の流速でDionex C18 Nano Trap Column(0.1×20mm、5μm)にチャージした。サンプルを流速0.3μl/分でAcclaim PepMap C18 Nanocolumn(75μm×15cm、2μm、100Å)に溶出させた。トラップおよびナノフローカラムは35℃に維持した。溶媒A(0.1%ギ酸)および溶媒B(アセトニトリル)を5%Bから始めて50%Bまで上昇させるグラジエントにより100分かけてサンプルを溶出させた。90%Bでカラムを洗浄した後、次のサンプル用に平衡化した。カラムから流れ出る溶出液を、陽イオンモードで作動するProxeon Nanospray ESIソース(サーモフィッシャー社、ヘメルヘンプステッド、英国)を用いてOrbitrap Velos FTMS中へとイオン化した。イオン化電圧は2.5kV、キャピラリー温度は200℃とした。質量分析装置は、m/z380〜2000amuのスキャン範囲のMS/MSモードで運転した。各スキャンから最も大きな10個の多価イオンをMS/MS分析に選択した。フラグメント化方法は、衝突エネルギー35%のHCDとした。MS2においては、イオンは、反復回数1、除外時間15秒のデータ依存的方法により選択された。イオン分解能(ion resolution)はMS1では60000、HCD−MS2では7500であった。酵素特異性なしでOpen Mass Spectrometry Search Algorithm(OMSSA、http://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/omssa)およびSEQUEST(Thermo Proteome Discovererを使用)を用いたヒト非重複データベースIPIのサーチにファイルを用いた。前もって決定されるメチオニンおよびプロリンの修飾および酸化は修飾変数として選択しなかった。MSおよびMS/MSの許容される質量誤差ウィンドウは10ppmまたは0.05Daとした。SEQUESTの場合、高いペプチド信頼性およびTop−Oneペプチドランクフィルターを用いてペプチドデータを抽出した。ペプチドが同定されたと見なす閾値として1%FDRを用いた。作用pH2でのペプチド電荷とCE移動時間との間の相関を用いて偽陽性同定率を最小限にした(Zurbig, P. et al. Biomarker discovery by CE-MS enables sequence analysis via MS/MS with platform-independent separation. Electrophoresis 27, 2111-2125 (2006))。塩基性アミノ酸の数に基づいて算出されたCE移動時間を実験による移動時間と比較した。両方のサーチアルゴリズム(OMSSAおよびSEQUEST)で見出され、質量の逸脱(deviation)が±10ppm未満であり、フラグメントイオンの質量の逸脱が±0.05Da未満であり、CE移動時間の逸脱が±2分未満であるペプチドのみを受け入れた。
実施例2
FLEMENGHO試験から、症候性心不全の患者16名および健康な対象16名を選択し、尿サンプルを盲検により測定した。マーカーに基づく分類の正確性は0.84であった(95%信頼区間、0.70〜0.98、p=0.001;図1参照)。
実施例3
図2は、未知の2サンプルの本発明に係るバイオマーカーの測定値を示す図である。振幅0はマーカーが見出されなかったことを意味する。頻度および振幅のデータから、心不全群および健康群に分類するためのスコアを引き出した。頻度/振幅による判断で心不全群に属する測定値に正のスコアを与え、頻度/振幅による判断で健康群に属する測定値に負のスコアを与えた。値が表2の値に近いほど、スコアが(断然)高かった。その後、個々のスコア値を合わせ、ウィルコックスp値およびAUC値も評価に寄与させた。サンプル1では、スコア値1.701が得られ、サンプル2ではスコア値−0.853が得られた。
その後、患者を検査した。対象1は臨床的にまだ見えない心不全を有しており、そのような徴候は対象2では見られなかった。
実施例4
図3は、3個のマーカーだけを評価した、同じ対象の測定値を示す図である。
対象1:ID5675および14906のマーカーはサンプル中に見られなかった。これらのマーカーは心不全群でより低い頻度で生じるので、これらがないことは心不全の正のスコアを意味する。マーカー17968は「健康」群でより高い頻度で生じるので、このマーカーの存在は負のスコアとなる。しかし、振幅は心不全群の平均振幅に非常に近く、これは強い正のスコアであり、全体のスコアは1.063となる。
対象2では、マーカー5675が存在するので負のスコアが得られる。振幅2.34は心不全群と対照群の間であるが、わずかに心不全群の方に近く、小さな正のスコアとなる。
マーカー14906では、その存在から負のスコアが得られ、更に、その振幅は対照群の平均振幅に近いので、全体的に負のスコアが得られる。
マーカー17968の存在から、その頻度から負のスコアが得られ、それに加え、振幅が2.67であり、これも対照群への分類を示しており、したがってもう1つの負のスコアが得られる。
全体として、3つの測定値から対象2について−1.185のスコアが得られる。
対象1および2の分類は臨床検査により確認することができた。

Claims (19)

  1. 尿サンプル中の少なくとも3つのポリペプチドマーカーの有無または振幅を決定する工程を含み、前記ポリペプチドマーカーが、分子量および移動時間の値により表1中で特徴付けられているマーカーから選択される、心不全を診断するプロセス。
  2. 決定された前記マーカーの有無または振幅の評価が、表2に記載の参照値を用いてなされることを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
  3. 少なくとも5、少なくとも6、少なくとも8、少なくとも10、少なくとも20、または少なくとも50個の請求項1に記載のポリペプチドマーカーが用いられる、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載のプロセス。
  4. 対象由来の前記サンプルが、中間尿サンプルである、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のプロセス。
  5. 前記ポリペプチドマーカーの有無または振幅の検出にキャピラリー電気泳動、HPLC、気相イオンスペクトロメトリー、および/または質量分析法が用いられる、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のプロセス。
  6. 前記ポリペプチドマーカーの分子量を測定する前にキャピラリー電気泳動が行われる、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のプロセス。
  7. 前記ポリペプチドマーカーの有無の検出に質量分析法が用いられる、請求項1〜請求項6のいずれかに記載のプロセス。
  8. 心不全を診断するための、分子量および移動時間の値によって特徴付けられている表1に係るマーカーから選択される少なくとも3つのポリペプチドマーカーの使用。
  9. a)サンプルを少なくとも5、好ましくは10個のサブサンプルに分離する工程;
    b)前記サブサンプル中の少なくとも1つのポリペプチドマーカーの有無または振幅を決定するために少なくとも5個の前記サブサンプルを分析する工程であって、前記ポリペプチドマーカーが、分子量および移動時間(CE時間)によって特徴付けられている表1のマーカーから選択される、工程
    を含む、心不全の診断方法。
  10. 少なくとも10個のサブサンプルが測定される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記CE時間が、印加電圧25kVで内径(ID)が50μm、長さが90cmのガラスキャピラリーに基づき、移動溶媒として20%アセトニトリル、0.25Mギ酸水溶液が用いられることを特徴とする、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 感度が少なくとも60%であり、特異度が少なくとも40%である、請求項1〜7または9〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記心不全が、左室障害である、請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記心不全が左室拡張期心不全である、請求項1〜請求項13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記心不全が無症候性である、請求項1〜請求項14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 2つの異なる時点における請求項1〜請求項15のいずれかに記載のプロセスの実施を含む、心不全の進行を評価する方法。
  17. 治療的介入を評価するための、請求項16に記載の方法。
  18. 尿サンプル中の少なくとも3つのポリペプチドマーカーの有無または振幅を決定する工程を含み、前記ポリペプチドマーカーが、分子量および移動時間の値によって表1中で特徴付けられているマーカーから選択される、心不全の進行を予測する方法。
  19. 前記心不全が、既に臨床的に問題となっていることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
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