JP2015220821A - 電力供給システム及び電力供給制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の電源から宅内負荷へ電力を供給する電力供給システムにおいて、自立運転時の電源連携を促進すること。【解決手段】電力供給システムは、宅内負荷に接続される電力供給ノードと、系統と電力供給ノードとの間に接続された解列スイッチと、直流電源と、直流電源から出力される直流電力を交流電力に変換し、交流電力を電力供給ノードに出力するパワーコンディショナと、制御装置と、を備える。パワーコンディショナは、単独運転検出機能を備える。系統の停電時、制御装置は、解列スイッチをOFFして系統と電力供給ノードとの間の電気的接続を切断し、また、解列通知信号をパワーコンディショナに出力する。パワーコンディショナは、解列通知信号を受け取った場合、単独運転検出機能を無効にする。【選択図】図1
Description
本発明は、複数の電源から宅内負荷へ電力を供給する電力供給システム、及びその電力供給を制御する電力供給制御装置に関する。
近年、住宅用の電力供給システムとして、複数の電源の連携により効率的な電力供給を図るものが普及しつつある。複数の電源としては、商用系統の他に、太陽電池、燃料電池、蓄電池といった分散電源が挙げられる。
分散電源を系統に接続するには、パワーコンディショナが必要である。例えば太陽電池用のパワーコンディショナは、太陽電池から出力される直流電力を交流電力に変換し、得られた交流電力を系統側に出力する。また、パワーコンディショナは、このような電力変換機能だけでなく、電力供給を制御するための様々な機能を搭載している。
パワーコンディショナに搭載される機能の1つとして、「単独運転検出機能」が知られている。系統の停電時、配電線が一時的に系統から切り離され、保守点検が行われる。しかし、分散電源のパワーコンディショナが動作したままであると、太陽電池から配電線に電力が供給されてしまう可能性がある。この状態は「単独運転」と呼ばれ、保守点検者にとって危険な状態である。そのため、パワーコンディショナは、系統側の電圧や周波数の情報に基づいて単独運転の検出処理を行い、また、単独運転を検出した場合には太陽電池やパワーコンディショナを系統側から電気的に切り離す(解列する)。このような保護機能が、単独運転検出機能である。
特許文献1は、運転モードを系統連系運転モードと自立運転モードとで切り替え可能な、太陽電池用パワーコンディショナを開示している。このパワーコンディショナは、自立運転用コンセントを備えている。系統の停電時、運転モードが自立運転モードに切り替えられると、パワーコンディショナは、開閉器を操作して系統からの切り離しを行う一方、交流電力を自立運転用コンセントに供給する。需要者は、自立運転用コンセントから電力を取得して、電気機器を動作させることができる。
上述の通り、系統の停電時、パワーコンディショナは、単独運転検出機能によって系統から解列する。特許文献1によれば、そのような場合であっても、自立運転モードにより、パワーコンディショナのコンセントから電力を取得することが可能である。しかしながら、近年、自立運転時にも複数の電源を連携させて効率的な電力供給を行うことへの期待が高まっている。
本発明の1つの目的は、複数の電源から宅内負荷へ電力を供給する電力供給システムにおいて、自立運転時の電源連携を促進することができる技術を提供することにある。
本発明の1つの観点において、電力供給システムが提供される。その電力供給システムは、宅内負荷に接続される電力供給ノードと、系統と電力供給ノードとの間に接続された解列スイッチと、直流電源と、直流電源から出力される直流電力を交流電力に変換し、交流電力を電力供給ノードに出力するパワーコンディショナと、制御装置と、を備える。パワーコンディショナは、単独運転を検出した場合にパワーコンディショナを電力供給ノードから電気的に切り離す単独運転検出機能を備える。系統の停電時、制御装置は、解列スイッチをOFFして系統と電力供給ノードとの間の電気的接続を切断し、また、解列通知信号をパワーコンディショナに出力する。パワーコンディショナは、解列通知信号を受け取った場合、単独運転検出機能を無効にする。
本発明の他の観点において、複数の電源から宅内負荷への電力供給を制御する電力供給制御装置が提供される。複数の電源は、系統と、直流電源と、を含む。電力供給制御装置は、宅内負荷に接続される電力供給ノードと、系統と電力供給ノードとの間に接続された解列スイッチと、制御装置と、を備える。直流電源にはパワーコンディショナが接続される。パワーコンディショナは、直流電源から出力される直流電力を交流電力に変換し、交流電力を電力供給ノードに出力し、更に、単独運転を検出した場合にパワーコンディショナを電力供給ノードから電気的に切り離す単独運転検出機能を備える。系統の停電時、制御装置は、解列スイッチをOFFして系統と電力供給ノードとの間の電気的接続を切断し、また、単独運転検出機能を無効にする解列通知信号をパワーコンディショナに出力する。
本発明によれば、複数の電源から宅内負荷へ電力を供給する電力供給システムにおいて、自立運転時の電源連携を促進することが可能となる。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
実施の形態.
<電力供給システム100>
図1は、本発明の実施の形態に係る電力供給システム100の構成例を示すブロック図である。電力供給システム100は、例えば住宅に設置され、電気機器等の宅内負荷19に対して電力を供給する。特に、本実施の形態に係る電力供給システム100は、複数の電源を備え、それら複数の電源の連携によって効率的な電力供給を実現する。
<電力供給システム100>
図1は、本発明の実施の形態に係る電力供給システム100の構成例を示すブロック図である。電力供給システム100は、例えば住宅に設置され、電気機器等の宅内負荷19に対して電力を供給する。特に、本実施の形態に係る電力供給システム100は、複数の電源を備え、それら複数の電源の連携によって効率的な電力供給を実現する。
図1に示される構成例において、複数の電源は、系統1、太陽光発電部6、燃料電池発電部8、及び蓄電池11を含んでいる。太陽光発電部6、燃料電池発電部8、及び蓄電池11は、分散電源と呼ばれる場合もある。
系統1は、商用の電力系統である。
太陽光発電部6は、太陽光発電により得られる電力を供給するユニットである。より詳細には、太陽光発電部6は、太陽電池とパワーコンディショナを備えている。太陽電池は、太陽光発電により直流電力を生成、出力する直流電源である。パワーコンディショナは、太陽電池から得られる直流電力を、系統1の周波数及び電圧に応じた交流電力に変換する。
燃料電池発電部8は、燃料電池により得られる電力を供給するユニットである。より詳細には、燃料電池発電部8は、燃料電池とパワーコンディショナを備えている。燃料電池は、直流電力を生成、出力する直流電源である。パワーコンディショナは、燃料電池から得られる直流電力を、系統1の周波数及び電圧に応じた交流電力に変換する。
蓄電池11は、例えば、電気自動車30に搭載された蓄電池である。但し、蓄電池11は、定置型の蓄電池であってもよい。
これら複数の電源から宅内負荷19への電力供給を制御するための構成として、電力供給システム100は「電力供給制御装置10」を備えている。電力供給制御装置10は、複数の電源(系統1、太陽光発電部6、燃料電池発電部8、及び蓄電池11)と宅内負荷19に接続され、それら複数の電源から宅内負荷19への電力供給を制御する。言い換えれば、電力供給制御装置10は、複数の電源の連携を制御する。
尚、図1に示される構成例において、住宅用の分電盤18と電力供給制御装置10との関係は次の通りである。
住宅用の分電盤18は、複数の宅内負荷19−1〜19−kに対して電力を分配する。より詳細には、分電盤18は、主幹ブレーカー21と分岐ブレーカー20−1〜20−kを備えている。主幹ブレーカー21の一次側は、電力量計2を介して系統1に接続されている。主幹ブレーカー21の二次側は、電力供給制御装置10を介して、分岐ブレーカー20−1〜20−kの一次側に接続されている。分岐ブレーカー20−1〜20−kのそれぞれの二次側には、複数の宅内負荷19−1〜19−kが接続されている。
このように、本実施の形態に係る電力供給制御装置10は、分電盤18の主幹ブレーカー21の二次側と分岐ブレーカー20の一次側との間に接続される。そして、電力供給制御装置10は、分電盤18の主幹ブレーカー21を介して系統1から電力を受け取り、また、分電盤18の分岐ブレーカー20を介して宅内負荷19に対して電力を供給する。
複数の電源の連携を制御する機能を搭載した電力供給制御装置10が分電盤18とは別の構成として用意されるため、既存の分電盤18の構成を大きく変更する必要はない。既存の分電盤18の主幹ブレーカー21の二次側と分岐ブレーカー20の一次側との間に電力供給制御装置10を接続するだけで、本実施の形態に係る電力供給システム100を容易に構築することが可能である。また、分電盤18と電力供給制御装置10との間の接続には2本の配線が用いられるだけであるため、複雑な施工は不要であり、誤配線の確率も極めて低い。
以下、本実施の形態に係る電力供給制御装置10の構成をより詳細に説明する。
<電力供給制御装置10>
電力供給制御装置10は、系統接続端子T1、電力供給端子T2、PV接続端子T3、FC接続端子T4、及びEV接続端子T5を備えている。これら端子は、電力供給制御装置10の筐体10aに内設されている。
電力供給制御装置10は、系統接続端子T1、電力供給端子T2、PV接続端子T3、FC接続端子T4、及びEV接続端子T5を備えている。これら端子は、電力供給制御装置10の筐体10aに内設されている。
系統接続端子T1は、系統1に接続される。より詳細には、系統接続端子T1は、分電盤18の主幹ブレーカー21及び電力量計2を介して、系統1に接続される。電力供給制御装置10は、系統1から供給される電力を、系統接続端子T1を通して受け取る。
電力供給端子T2は、宅内負荷19に接続される。より詳細には、電力供給端子T2は、分電盤18の分岐ブレーカー20−1〜20−kを介して、宅内負荷19−1〜19−kのそれぞれに接続される。電力供給制御装置10は、宅内負荷19に供給する電力を、電力供給端子T2から出力する。
PV接続端子T3は、太陽光発電部6と接続される。電力供給制御装置10は、太陽光発電部6から供給される電力を、PV接続端子T3を通して受け取る。
FC接続端子T4は、燃料電池発電部8に接続される。電力供給制御装置10は、燃料電池発電部8から供給される電力を、FC接続端子T4を通して受け取る。
EV接続端子T5は、蓄電池11と接続される。電力供給制御装置10は、EV接続端子T5を通して、蓄電池11に対する充放電を行う。
更に、電力供給制御装置10は、電磁開閉器5a,5b、スイッチ7,9、双方向電力変換装置12、漏電ブレーカー13、制御装置15、系統電圧監視部16、解列指令部17、変流器14,23,24,25、系統接続ノードN1、及び電力供給ノードN2,N3を備えている。これらの構成は、電力供給制御装置10の筐体10a内に収納されている。
制御装置15は、電力供給制御装置10の各構成の動作を制御する。制御装置15による制御の詳細は後述される。
系統接続ノードN1は、上述の系統接続端子T1に接続されている。電力供給ノードN2,N3は共に、上述の電力供給端子T2に接続されている。系統1から系統接続端子T1に入力された電力は、それらノードN1,N2,N3を通して、電力供給端子T2から出力される。尚、電力供給ノードN2,N3のうち、電力供給ノードN2が系統接続端子T1側に配置され、電力供給ノードN3が電力供給端子T2側に配置されている。
電磁開閉器5a,5b(解列スイッチ)は、解列用のスイッチである。すなわち、電磁開閉器5a,5bは、停電時に電力供給システム100を系統1から切り離す(解列する)ために設けられている。そのために、電磁開閉器5a,5bは、系統接続ノードN1(系統接続端子T1)と電力供給ノードN2(電力供給端子T2)との間に直列に接続されている。尚、解列用に2個の電磁開閉器5a,5bを設けることは、系統連系規程による。電磁開閉器5a,5bは、制御装置15及び解列指令部17によってON/OFF制御され、それにより、系統1からの電力供給をON/OFFする。
具体的には、通常動作時、電磁開閉器5a,5bは、ON状態(閉状態)に制御される。この場合、系統接続ノードN1と電力供給ノードN2とが電気的に接続され、系統1から電力供給ノードN2に電力が供給される。一方、系統1の停電時、電磁開閉器5a,5bは、OFF状態(開状態)に制御される。この場合、系統接続ノードN1と電力供給ノードN2との間の電気的接続が切断され、系統1からの電力供給が遮断される。すなわち、電力供給システム100が解列される。
スイッチ7は、太陽光発電部6からの電力供給をON/OFFするために設けられている。より詳細には、スイッチ7は、PV接続端子T3と電力供給ノードN2との間に接続されている。このスイッチ7は、制御装置15よってON/OFF制御され、それにより、太陽光発電部6からの電力供給をON/OFFする。尚、スイッチ7として、例えば電磁開閉器を用いることができる。また、保守点検時等において、太陽光発電部6を解列/並列するために、スイッチ7が手動でOFF/ONされてもよい。
スイッチ9は、燃料電池発電部8からの電力供給をON/OFFするために設けられている。より詳細には、スイッチ9は、FC接続端子T4と電力供給ノードN3との間に接続されている。このスイッチ9は、制御装置15によってON/OFF制御され、それにより、燃料電池発電部8からの電力供給をON/OFFする。尚、スイッチ9として、例えば電磁開閉器を用いることができる。また、保守点検時等において、燃料電池発電部8を解列/並列するために、スイッチ9が手動でOFF/ONされてもよい。
双方向電力変換装置12は、制御装置15からの指示に従い、蓄電池11に対する充放電を制御する。より詳細には、双方向電力変換装置12は、EV接続端子T5と電力供給ノードN3との間に接続されている。双方向電力変換装置12は、電力供給ノードN3に入力された電力を変換して、蓄電池11に充電する。また、双方向電力変換装置12は、蓄電池11から放電された電力を変換して、電力供給ノードN3に出力する。すなわち、本実施の形態に係る電力供給制御装置10は、蓄電池11用のパワーコンディショナを兼ねている。
漏電ブレーカー13は、双方向電力変換装置12と電力供給ノードN3との間に設けられている。
系統電圧監視部16は、系統1の電圧を監視するために、系統接続ノードN1の電圧を検出する。系統電圧監視部16は、検出した系統接続ノードN1の電圧を示す信号を、制御装置15に出力する。制御装置15は、系統電圧監視部16から受け取る信号に基づいて、系統1の停電を検出することができる。
解列指令部17は、制御装置15からの指示に従い、電磁開閉器5a,5bをON/OFF制御する。例えば、制御装置15は、系統1の停電を検出すると、解列指令部17に指示し、電磁開閉器5a,5bをOFF状態(開状態)にさせる。
変流器23は、系統接続ノードN1と電力供給ノードN2との間を流れる電流を検出する電流センサである。変流器23は、検出した電流を示す信号を、制御装置15に出力する。制御装置15は、変流器23から受け取る信号に基づいて、系統1からの買電電力、あるいは、太陽光発電部6による余剰発電分である売電電力を算出することができる。
変流器24は、スイッチ7から電力供給ノードN2へ流れる電流を検出する電流センサである。変流器24は、検出した電流を示す信号を、制御装置15に出力する。制御装置15は、変流器24から受け取る信号に基づいて、太陽光発電部6による発電電力を算出することができる。
変流器25は、スイッチ9から電力供給ノードN3へ流れる電流を検出する電流センサである。変流器25は、検出した電流を示す信号を、制御装置15に出力する。制御装置15は、変流器25から受け取る信号に基づいて、燃料電池発電部8による発電電力を算出することができる。
変流器14は、電力供給ノードN2,N3間を流れる電流を検出する電流センサである。変流器14は、検出した電流を示す信号を、制御装置15に出力する。制御装置15は、変流器14から受け取る信号に基づいて、燃料電池発電部8や蓄電池11から系統1への逆潮流を検出することができる。そのような逆潮流を検出した場合、制御装置15は、逆潮流が無くなるように、スイッチ9や双方向電力変換装置12を制御する。例えば、制御装置15は、双方向電力変換装置12を制御して、蓄電池11からの放電電力を低下させる。
<太陽光発電部6>
図2は、本実施の形態に係る太陽光発電部6の構成例を示すブロック図である。太陽光発電部6は、太陽電池60及びパワーコンディショナ61を備えている。太陽電池60は、太陽光発電により直流電力を生成、出力する直流電源である。
図2は、本実施の形態に係る太陽光発電部6の構成例を示すブロック図である。太陽光発電部6は、太陽電池60及びパワーコンディショナ61を備えている。太陽電池60は、太陽光発電により直流電力を生成、出力する直流電源である。
パワーコンディショナ61は、太陽電池60の出力端子と電力供給制御装置10のPV接続端子T3との間に接続されている。パワーコンディショナ61は、太陽電池60から出力される直流電力を交流電力に変換し、その交流電力をPV接続端子T3を通して電力供給制御装置10の電力供給ノードN2,N3に供給する。より詳細には、パワーコンディショナ61は、インバータ62、電磁開閉器63、計測回路64、及び制御装置65を備えている。
インバータ62は、太陽電池60から出力される直流電力を交流電力に変換して、交流電力を出力する。電磁開閉器63は、インバータ62の出力端子とPV接続端子T3との間に接続されており、インバータ62の出力端子とPV接続端子T3との間の電気的接続をON/OFFする。計測回路64は、PV接続端子T3の電圧やその周波数を計測し、計測した電圧や周波数に関する情報を制御装置65に出力する。制御装置65は、計測回路64から受け取る情報に基づいて、インバータ62の動作を適宜制御することによって、出力電力量を調整する。
更に、制御装置65は、単独運転検出機能66を備えている。単独運転検出機能66は、計測回路64から受け取る情報に基づいて、周知の方法によって単独運転の検出処理を行う。単独運転を検出した場合、単独運転検出機能66は、電磁開閉器63をOFF状態(開状態)に制御することによって、太陽電池60やパワーコンディショナ61をPV接続端子T3(電力供給ノードN2,N3)から電気的に切り離す。すなわち、単独運転検出機能66は、単独運転を検出すると、太陽電池60やパワーコンディショナ61を解列する。また、単独運転検出機能66は、インバータ62の動作を停止させてもよい。
尚、燃料電池発電部8も、図2で示された構成と同様の構成を有する。つまり、燃料電池発電部8は、直流電源としての燃料電池と、燃料電池から出力される直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、を備える。更に、パワーコンディショナは、単独運転検出機能を備える。
<通常動作>
次に、図1を参照して、系統1が停電していない場合の電力供給システム100の動作を説明する。分電盤18において、主幹ブレーカー21と分岐ブレーカー20−1〜20−kは全てON状態(閉状態)にある。
次に、図1を参照して、系統1が停電していない場合の電力供給システム100の動作を説明する。分電盤18において、主幹ブレーカー21と分岐ブレーカー20−1〜20−kは全てON状態(閉状態)にある。
電力供給制御装置10において、制御装置15は、解列指令部17を通して、電磁開閉器5a,5bをON(閉状態)にする。また、制御装置15は、スイッチ7をONする。これにより、電力供給制御装置10は、系統1や太陽光発電部6からの電力を宅内負荷19−1〜19−kに供給する。尚、太陽光発電部6による発電電力が宅内負荷19−1〜19−kによる消費電力を上回った場合、その余剰電力が系統1に逆潮流する。
また、制御装置15は、必要に応じて、スイッチ9をONし、燃料電池発電部8による発電電力を宅内負荷19−1〜19−kに供給する。
また、制御装置15は、双方向電力変換装置12を制御し、必要に応じて、蓄電池11に対する充放電を行う。例えば、宅内負荷19−1〜19−kによる消費電力に対して太陽光発電部6による発電電力が不足している場合、制御装置15は、蓄電池11から放電させてもよい。また、太陽光発電部6による発電電力が宅内負荷19−1〜19−kによる消費電力を上回った場合、制御装置15は、その余剰電力を蓄電池11に充電してもよい。また、電気料金の安い夜間、制御装置15は、系統1から供給される電力を蓄電池11に充電してもよい。
尚、制御装置15は、スイッチや双方向電力変換装置12を適宜制御することによって、燃料電池発電部8や蓄電池11から系統1への逆潮流を防止する。
<自立運転動作>
次に、系統1が停電し、電力供給制御装置10が自立運転を行う場合を説明する。
次に、系統1が停電し、電力供給制御装置10が自立運転を行う場合を説明する。
制御装置15は、系統電圧監視部16から受け取る信号に基づいて、系統1の停電を検出する。停電を検出すると、制御装置15は、解列指令部17に指示し、電磁開閉器5a,5b(解列スイッチ)をOFF状態(開状態)にさせる。これにより、系統1と電力供給ノードN2,N3との間の電気的接続が切断され、系統1からの電力供給が遮断される。すなわち、系統1から電力供給システム100が解列される。
このように、本実施の形態によれば、電力供給制御装置10によって、電力供給ノードN2,N3が系統1から電気的に切り離される。従って、更に太陽光発電部6や燃料電池発電部8を電力供給ノードN2,N3から電気的に切り離す(解列する)必要はない。むしろ、それら太陽光発電部6や燃料電池発電部8を有効に活用するために、制御装置15が、上述の単独運転検出機能による解列を防止する。そのために、本実施の形態によれば、制御装置15は、太陽光発電部6や燃料電池発電部8が備える上述の単独運転検出機能を自動的に“無効”にする(disable, deactivate)。
より詳細には、図1に示されるように、制御装置15は、解列通知部40を備えている。この解列通知部40は、系統1からの解列を通知する「解列通知信号PAR」を、太陽光発電部6や燃料電池発電部8のパワーコンディショナに出力する。図2に示されるように、パワーコンディショナ61の制御装置65は、その解列通知信号PARを受け取る。解列通知信号PARを受け取った場合、パワーコンディショナ61の制御装置65は、単独運転検出機能66を自動的に“無効”にする。その結果、単独運転検出機能66は働かず、太陽光発電部6の解列が防止される。解列通知信号PARは、単独運転検出機能66を無効にする信号であると言える。燃料電池発電部8の場合も同様である。
尚、制御装置15は、電磁開閉器5a,5b(解列スイッチ)をOFFするタイミングと同時かその前に、解列通知信号PARを出力することが望ましい。この場合、太陽光発電部6や燃料電池発電部8の解列をより確実に防止することが可能となる。
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、系統1の停電時に、電力供給ノードN2,N3が系統1から電気的に切り離される一方、電力供給ノードN2,N3につながる分散電源の単独運転検出機能が自動的に無効化される。これにより、それら分散電源の解列が防止される。すなわち、自立運転時、単独運転検出機能によって制限を受けることなく、分散電源を有効に活用することが可能となる。このことは、自立運転時の分散電源の連携を促進する観点から好適である。
以上、本発明の実施の形態が添付の図面を参照することにより説明された。但し、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で当業者により適宜変更され得る。
1 系統、2 電力量計、5a,5b 電磁開閉器、6 太陽光発電部、7 スイッチ、8 燃料電池発電部、9 スイッチ、10 電力供給制御装置(パワーコンディショナ)、10a 筐体、11 蓄電池、12 双方向電力変換装置、13 漏電ブレーカー、14 変流器、15 制御装置、16 系統電圧監視部、17 解列指令部、18 分電盤、19,19−1〜19−k 宅内負荷、20,20−1〜20−k 分岐ブレーカー、21 主幹ブレーカー、23 変流器、24 変流器、25 変流器、30 電気自動車、40 解列通知部、60 太陽電池、61 パワーコンディショナ、62 インバータ、63 電磁開閉器、64 計測回路、65 制御装置、66 単独運転検出機能、100 電力供給システム、N1 系統接続ノード、N2,N3 電力供給ノード、PAR 解列通知信号、T1 系統接続端子、T2 電力供給端子、T3 PV接続端子、T4 FC接続端子、T5 EV接続端子。
Claims (10)
- 宅内負荷に接続される電力供給ノードと、
系統と前記電力供給ノードとの間に接続された解列スイッチと、
直流電源と、
前記直流電源から出力される直流電力を交流電力に変換し、前記交流電力を前記電力供給ノードに出力するパワーコンディショナと、
制御装置と
を備え、
前記パワーコンディショナは、単独運転を検出した場合に前記パワーコンディショナを前記電力供給ノードから電気的に切り離す単独運転検出機能を備え、
前記系統の停電時、前記制御装置は、前記解列スイッチをOFFして前記系統と前記電力供給ノードとの間の電気的接続を切断し、また、解列通知信号を前記パワーコンディショナに出力し、
前記パワーコンディショナは、前記解列通知信号を受け取った場合、前記単独運転検出機能を無効にする
電力供給システム。 - 前記制御装置は、前記解列スイッチをOFFするタイミングと同時かその前に、前記解列通知信号を前記パワーコンディショナに出力する
請求項1に記載の電力供給システム。 - 更に、
蓄電池と、
前記電力供給ノードと前記蓄電池との間に設けられ、前記蓄電池に対する充放電を制御する電力変換装置と
を備える
請求項1又は2に記載の電力供給システム。 - 前記電力供給ノード、前記解列スイッチ、前記制御装置、及び前記電力変換装置を同一の筐体内に備える電力供給制御装置を更に備える
請求項3に記載の電力供給システム。 - 前記電力供給制御装置は、前記蓄電池用のパワーコンディショナである
請求項4に記載の電力供給システム。 - 前記直流電源は、太陽電池である
請求項1から5のいずれか一項に記載の電力供給システム。 - 前記直流電源は、燃料電池である
請求項1から5のいずれか一項に記載の電力供給システム。 - 複数の電源から宅内負荷への電力供給を制御する電力供給制御装置であって、
前記複数の電源は、
系統と、
直流電源と
を含み、
前記電力供給制御装置は、
前記宅内負荷に接続される電力供給ノードと、
前記系統と前記電力供給ノードとの間に接続された解列スイッチと、
制御装置と
を備え、
前記直流電源にはパワーコンディショナが接続され、
前記パワーコンディショナは、前記直流電源から出力される直流電力を交流電力に変換し、前記交流電力を前記電力供給ノードに出力し、更に、単独運転を検出した場合に前記パワーコンディショナを前記電力供給ノードから電気的に切り離す単独運転検出機能を備え、
前記系統の停電時、前記制御装置は、前記解列スイッチをOFFして前記系統と前記電力供給ノードとの間の電気的接続を切断し、また、前記単独運転検出機能を無効にする解列通知信号を前記パワーコンディショナに出力する
電力供給制御装置。 - 前記制御装置は、前記解列スイッチをOFFするタイミングと同時かその前に、前記解列通知信号を前記パワーコンディショナに出力する
請求項8に記載の電力供給制御装置。 - 前記複数の電源は、更に、蓄電池を含み、
前記電力供給制御装置は、更に、前記電力供給ノードと前記蓄電池との間に設けられ、前記蓄電池に対する充放電を制御する電力変換装置を備える
請求項8又は9に記載の電力供給制御装置。
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