JP2015218690A - 内燃機関の制御装置、制御方法および燃焼圧センサーの信号処理装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置、制御方法および燃焼圧センサーの信号処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ディーセルエンジンの燃焼圧から、圧力上昇率最大値等のパラメータを求める際の精度を高める。【解決手段】内燃機関の燃焼室内の圧力を受圧する受圧部を備えた燃焼圧センサーから受け取った内燃機関の運転中の燃焼圧に対応した信号を、カットオフ周波数が、1.6KHzから6.0KHzの間であるローパスフィルタ処理を行ない、このローパスフィルタ処理された信号を用いて、内燃機関の燃焼圧の圧力上昇率最大値または燃焼圧から演算される熱発生率最大値を求める。こうして求めた圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いて、前記内燃機関の運転、特に燃料噴射時期を制御する。【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の制御装置、制御方法および燃焼圧センサーの信号処理装置に関する。
従来から、内燃機関の運転状態を検出して、望ましい制御を実現しようとする試みが種々行なわれている。運転状態の1つとして、内燃機関の燃焼室内の圧力(以下、燃焼圧あるいは筒内圧という)に係わる信号が用いられる場合がある。内燃機関の燃焼圧は、内燃機関の燃焼行程の振る舞いを反映しており、例えば燃焼騒ノイズやノッキングなどの低減を図る上で、重要なパラメータになり得るからである。
内燃機関の燃焼圧は、燃焼状態を表すパラメータとして扱えるものの、実際に燃焼圧センサーを内燃機関のシリンダ内に設置すると、その信号には様々な振動成分が重畳されており、そのままでは取り扱いが困難であった。このため、従来から、燃焼圧センサーの出力に対して、様々な信号処理を行なってから、制御に用いるものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2014−1700号公報
しかしながら、こうした燃焼圧信号から内燃機関の燃焼に係わるどのような情報を取り出し、これをどのような制御に用いるかにより、燃焼圧センサーからの信号をどのように扱うかは異なるものと考えられる。従来、こうした信号の取り扱いについては十分な検討がなされていない。例えば、上記特許文献1では、筒内圧の信号をそのまま利用するか、平均値を利用するかを決定するだけであり、得られた信号の利用範囲は限られていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、内燃機関の制御装置が提供される。この内燃機関の制御装置は、内燃機関の燃焼室内の圧力を受圧する受圧部を備えた燃焼圧センサーと、前記燃焼圧センサーからの信号を処理する信号処理回路と、前記信号処理回路からの処理済みの信号を受け取って、前記内燃機関の燃焼圧の圧力上昇率最大値または前記燃焼圧から演算される熱発生率最大値を求める演算部と、前記求められた圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いて、前記内燃機関の運転を制御する運転制御部とを備える。この内燃機関の制御装置において、前記信号処理回路は、カットオフ周波数が、1.6KHzから6.0KHzの間であるローパスフィルタにより、前記燃焼圧センサーからの信号を処理する。
かかる内燃機関の制御装置は、燃焼圧センサーからの信号を、カットオフ周波数が1.6KHzから6.0KHzの間であるローパスフィルタにより処理する。かかる信号処理を行なうことで、圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を精度良く求めることができる。圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を燃焼圧センサーからの信号に基づいて求める際、1.6KHz未満の信号だけでは十分な精度が得られない。他方、燃焼圧センサーからの信号に6.0KHzを超える信号を含めると、圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を求める精度が却って低下する。
(2)上記内燃機関の制御装置において、前記運転制御部は、前記圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いて、内燃機関の燃料噴射時期を制御するものとしてよい。圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を精度良く求めることができるので、燃料噴射時期を適切に制御することができる。
(3)上記内燃機関の制御装置において、前記内燃機関はディーゼルエンジンとしてよい。ディーゼルエンジンの制御においては、圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いることが望ましい場合があるからである。
(4)上記内燃機関の制御装置において、前記運転制御部は、前記ディーゼルエンジンの燃焼モードを、拡散燃焼モードから予混合燃焼モードに切り替える遷移状態において、前記圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いて燃料噴射時期をフィードバック制御するものとしてよい。拡散燃焼モードから予混合燃焼モードに遷移する際には、排ガス再循環率を含む燃焼状態が不安定となるが、圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いることで、遷移時の燃料噴射時期を精度良く制御することができる。
(5)上記内燃機関の制御装置において、前記燃焼圧センサーは、前記ディーゼルエンジンの気筒に設けられたグロープラグに一体に組み込まれたものとして良い。こうすれば、ディーゼルエンジンの気筒内に効率よく、燃焼圧センサーとグロープラグとを配置することができる。
本発明は、上記以外の形態でも実施可能である。例えば、内燃機関の運転を制御する方法や、燃焼圧センサーの信号を処理する装置としても実施することができる。
(6)例えば、本発明内燃機関の運転を制御する方法が提供される。この方法では、内燃機関の燃焼室内の圧力を受圧する受圧部を備えた燃焼圧センサーから、前記内燃機関の運転中の燃焼圧に対応した信号を受け取り、前記燃焼圧センサーから受け取った信号を、カットオフ周波数が、1.6KHzから6.0KHzの間であるローパスフィルタ処理を行ない、前記ローパスフィルタ処理された信号を用いて、前記内燃機関の燃焼圧の圧力上昇率最大値または前記燃焼圧から演算される熱発生率最大値を求め、前記求められた圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いて、前記内燃機関の運転を制御する。
(7)本発明の他の形態として、燃焼圧センサーの信号処理装置が提供される。この信号処理装置は、内燃機関の燃焼室内の圧力をうける受圧部を備えた燃焼圧センサーからの信号を、燃焼圧から求められる圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いて内燃機関の燃料噴射を制御する制御装置に出力する、燃焼圧センサーの信号処理装置としてよい。この信号処理装置は、前記燃焼圧センサーからの信号を、カットオフ周波数が、1.6KHzから6.0KHzの間であるローパスフィルタ処理して、前記内燃機関の制御装置に出力する。
本発明は、装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、内燃機関の制御装置の製造方法や、内燃機関の制御方法を実現するコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
本発明の第1実施形態としてのディーゼルエンジンの制御装置の概略構成図。 第1実施形態で用いた燃焼圧センサー内蔵のグロープラグの構造を示す一部断面図。 燃焼圧センサーからの信号を処理する回路構成の一例を示すブロック図。 第1実施形態におけるエンジン制御ルーチンを示すフローチャート。 第1実施形態における燃料噴射時期制御ルーチンを示すフローチャート。 予混合燃焼における燃料噴射時期と圧力上昇率最大値との関係を、EGR率をパラメータとして示すグラフ。 第1実施形態の制御例を燃焼サイクルに沿って示すグラフ。 第1実施形態の制御例を時間に沿って示すグラフ。 ローパスフィルタを介して得られた燃焼圧センサーからの信号の周波数特性を示すグラフ。 実dPmaxと演算dPmaxとの関係を、ローパスフィルタのカットオフ周波数をパラメータとして示すグラフ。 ディーゼルエンジンの運転条件を変えて、実dPmaxと演算dPmaxとの関係を、ローパスフィルタのカットオフ周波数をパラメータとして示すグラフ。 カットオフ周波数とdPmaxの相関係数Rとの関係を示すグラフ。 第2実施形態における燃料噴射時期制御ルーチンを示すフローチャート。 予混合燃焼における燃料噴射時期とMFBとの関係を、EGR率をパラメータとして示すグラフ。 第2実施形態の制御例を燃焼サイクルに沿って示すグラフ。 第2実施形態の制御例を時間に沿って示すグラフ。 圧力上昇率最大値dPmaxと燃焼ノイズとの相関を示すグラフ。
本発明の第1実施形態としてのディーゼルエンジンの制御装置について以下説明する。これらの実施形態は、ほぼ同一のハードウェア構成において実現されている。ディーゼルエンジンの制御装置200は、4気筒直噴型のディーゼルエンジン(以下、単にエンジンと呼ぶ)10と、このエンジン10に排気再循環を含む吸排気を行なう吸排気系20、エンジン10に燃料(軽油)を供給する燃料噴射弁30、エンジン10の運転全体を制御するECU70などを中心に構成されている。
A.エンジン制御装置のハードウェア構成:
エンジン10は、4気筒タイプのものであり、各気筒のシリンダにはピストンが設けられ、燃料の燃焼により押下げられるピストンの運動はコンロッドを介して、クランクシャフトの回転運動に変換される。クランシャフトに結合されたギヤホイール11の外周には回転角度センサー54が設けられており、クランクシャフトの回転角度(以下、クランク角CAという)を正確に検出する。ギヤホイールの形状を工夫することにより、各気筒におけるピストンの上死点TDCおよび下死点BDCも併せて検出される。
エンジン10のシリンダヘッドには、上述した燃料噴射弁30や、燃焼圧センサーを内蔵したグロープラグ100が設けられている。また、エンジン10には、この他、冷却水温を検出する水温センサーなども設けられている。燃料噴射弁30は、ECU70からの指令を受けて開弁し、燃料供給ポンプ24からコモンレール26を介して供給された高圧の燃料を、エンジン10の筒内に噴射する。この噴射の時期を、上死点TDCからのクランク角で表わしたものが、燃料噴射時期である。一般に、拡散燃焼モードでは、上死点TDC近傍で燃料噴射が行なわれ、予混合燃焼モードでは、上死点TDCより前に燃料噴射が行なわれる。燃料噴射時期を、クランク角CAにおいて早めることを進角側に制御する、と呼び、その逆を遅角側に制御(リタード)する、と呼ぶ。
燃料噴射弁30と共に設けられたグロープラグ100は、通電により短時間のうち900度以上に達するヒーターを内蔵しており、燃焼補助または低温時の燃焼安定化のために用いられる。このグロープラグ100には、燃焼圧センサーが内蔵されている。燃焼圧センサーの詳しい構造は、図2を用いて後述する。本実施形態で採用されたグロープラグ100は、ヒーター部にセラミックヒーターを備え、メタルヒーターよりも短時間に(本実施形態では、0.5〜3.0秒の間に)、1200度Cに達する。筒内が吸気による冷却環境であっても、このグロープラグ100により筒内を短時間のうちに、1200度C程度に加熱することができる。
次に、吸排気系20について説明する。エンジン10の燃焼には酸素が必要とされ、この酸素は外部から取り入れられた新気によって賄われる。新気は、図示しないエアフィルタを介して吸気管入口12から取り入れられ、吸気バルブ14を介して、吸排気系20に取り込まれる。エンジン10は、この新気と、排気再循環により排気系から循環された排気とを吸い込んで燃焼に用いる。このエンジン10が吸い込むものを「吸気」と呼ぶ。筒内に吸い込まれた吸気が燃料噴射弁30から燃料が噴射され燃料と混合した状態となったものを、「混合気」と呼ぶ。
吸排気系20には、吸気管入口12からエンジン10の吸気ポートまでの間に、上流から順に、ターボチャージャー15、インタークーラー17、インタークーラー通路絞り弁18、インテークマニフォールド(以下単にマニフォールドという)21が設けられている。他方、エンジン10の排気ポートから先には、分岐管33、ターボチャージャー15の排気側タービン、酸化触媒34、排気フィルタ(DPF)36、排気シャッター38が設けられている。排気シャッター38から先は図示していないが、公知のマフラーなどが設けられ、排気は、酸化触媒34や、DPF36により浄化された上で、大気に放出される。
排気シャッター38の手前で通路は分岐されており、ここに第1EGRバルブ37が設けられている。分岐された通路は、吸気管入口12から新気を導く流路と接続されているから、排気の一部はここで新気と合流する。合流した新気と排気は、ターボチャージャー15の吸気側通路に導かれる。ターボチャージャー15は、エンジン10からの排気通路に配置された排気側タービンを、エンジン10の排気により回転させる。排気側タービンは、吸気側に配置された吸気側タービンに直結されているから、吸気側タービンが回転して、エンジン10に吸気を過給する。ターボチャージャー15による過給を受けると、断熱圧縮により吸気の温度が上昇する。インタークーラー17は、吸気を冷却するために設けられている。インタークーラー17で冷却された吸気(新気と排気)は、マニフォールド21を介して、エンジン10に吸入されるから、排気が再循環されることになる。排気の再循環量は、第1EGRバルブ37の開度を調整することにより制御することができる。この通路を第1EGR通路と呼ぶ。
他方、エンジン10の排気ポート直後に設けられた分岐管33は、EGRクーラー35および第2EGRバルブ22を介して、マニフォールド21に連結されている。この管路を、エンジン10の排気側から吸気側に排気を循環させる第2EGR通路と呼ぶ。第2EGRバルブ22およびマニフォールド21の直前に設けられたインタークーラー通路絞り弁18の開度を調整することにより、EGR量を制御することができる。
以上説明した吸排気系20には、多数のセンサーが設けられている。マニフォールド21には、吸気の温度を検出する吸気温センサー51、吸気圧を検出する吸気圧センサー52、更に、吸気の酸素濃度を検出する酸素濃度センサー53を備える。また分岐管33の下流には排気温度を検出する排気温センサー55が設けられ、DPF36の手前には排気の不透明度(煤の発生量)を検出する不透明度センサー57が設けられている。更に、排気シャッター38の手前にはNOx量を検出するNOxセンサー59が設けられている。これらのセンサーのうち、酸素濃度センサー53、不透明度センサー57、NOxセンサー59などは、後で説明するエンジンの制御装置200の性能を測定するために設けたものであり、実際に車両に搭載されたエンジン10の制御のためには、必ずしも必要はない。他のセンサーについても、エンジン制御に必要がなければ、適宜省くことも差し支えない。NOxセンサーなどの各種センサーを設けない場合には、ベンチテストで、排ガス分析計やオパシメータなどを用いて各種パラメータを測定することにより、実施形態の制御装置の効果を確認するものとしても良い。
上記各種センサーやバルブなどのアクチュエータは、何れもECU70に接続されている。ECU70は、制御を行なうCPU71,ROM72,RAM73,車内LAN90との通信を行なうCAN74の他、センサーからの信号を受け取る入力ポート75、各種バルブに駆動信号を出力する出力ポート76、これらの各素子、ポートを接続するバス78などを備える。入力ポート75には、アクセル62の踏込量(以下、アクセル踏込量αという)を検出するアクセルセンサー61や、車速センサー64など、車両の運転状態を検出する各種センサーも接続されている。
B.燃焼圧センサーとこれを内蔵したグロープラグの構造:
センサーの一つである燃焼圧センサーを内蔵したグロープラグ100について説明する。図2は、第1実施例のグロープラグ100の構成を示す断面図である。図2には、XYZ軸が図示されている。図2のXYZ軸は、互いに直交する3つの空間軸として、X軸、Y軸およびZ軸を有する。本実施形態では、X軸は、グロープラグ100の軸心SCに直交し、かつ、紙面の表裏方向に沿った軸である。+X軸方向は、紙面の裏側に向かう方向であり、−X軸方向は、紙面の表側に向かう方向である。Y軸は、グロープラグ100の軸心SCに直交し、かつ、紙面の左右方向に沿った軸である。+Y軸方向は、紙面の左側に向かう方向であり、−Y軸方向は、紙面の右側に向かう方向である。Z軸は、グロープラグ100の軸心SCに沿った軸である。+Z軸方向は、グロープラグ100の後端側に向かう方向であり、−Z軸方向は、先端側に向かう方向である。
グロープラグ100は、熱を発生させるセラミックヒーター110を備える。グロープラグ100は、更に、セラミックヒーター110にかかる圧力を検出する圧力センサー360を備え、ディーゼルエンジン10の燃焼室内の圧力を検出可能に構成されている。
グロープラグ100は、セラミックヒーター110および圧力センサー360の他、外筒210と、リング260と、中軸280と、弾性部材310と、スリーブ320と、ダイアフラム340と、支持部材380と、ハウジング500と、フロントキャップ600と、保護筒610と、コネクタ部材620と、端子バネ630と、端子部材640とを備える。
グロープラグ100のセラミックヒーター110は、セラミック組成物から成る発熱素子である。セラミックヒーター110は、基体120と、抵抗発熱体140とを備える。
セラミックヒーター110の基体120は、電気絶縁性を有する絶縁性セラミック材料から成る絶縁性セラミックスである。本実施形態では、基体120の主成分は、窒化ケイ素(Si34)である。基体120は、軸心SC方向に先端側から後端側へと延びた棒状を成す。基体120は、抵抗発熱体140を内包する。基体120は、グロープラグ100の外部から抵抗発熱体140を電気的に絶縁するとともに、抵抗発熱体140の熱をグロープラグ100の外部へと伝達する。
セラミックヒーター110の抵抗発熱体140は、導電性を有する材料から成る。本実施形態では、抵抗発熱体140は、炭化タングステン(WC)と窒化ケイ素(Si34)との混合物を主成分とする。抵抗発熱体140は、基体120に埋め込まれている。抵抗発熱体140は、通電によって発熱する。抵抗発熱体140は、先端側で折り返した線状を成す。抵抗発熱体140は、折返部141と、第1の線状部142と、第2の線状部144と、第1の端子部146と、第2の端子部148とを有する。
抵抗発熱体140の折返部141は、抵抗発熱体140の先端側に位置し、円弧状に折り返した線状を成す。折返部141は、第1の線状部142と第2の線状部144との間を接続する。
抵抗発熱体140の第1の線状部142は、折返部141の+Y軸方向側から後端側へ延びた線状を成す。抵抗発熱体140の第2の線状部144は、折返部141の−Y軸方向側から後端側へ延びた線状を成す。
抵抗発熱体140の第1の端子部146は、第1の線状部142から突出し、基体120の表面に露出している。抵抗発熱体140の第2の端子部148は、第2の線状部144から突出し、基体120の表面に露出している。本実施形態では、第1の端子部146は、第2の端子部148より先端側に位置する。
グロープラグ100の外筒210は、導電性を有する金属体である。本実施形態では、外筒210の材質は、ステンレス鋼(例えば、SUS410、SUS630など)である。外筒210は、軸心SCを中心に延びた円筒状を成す。外筒210には、先端側および後端側にセラミックヒーター110を突出させた状態で、圧入によってセラミックヒーター110が嵌め込まれている。本実施形態では、外筒210は、セラミックヒーター110における第1の端子部146よりも先端側の位置から、第1の端子部146と第2の端子部148との間に至る範囲にわたって配置されている。本実施形態では、外筒210は、セラミックヒーター110の第1の端子部146との直接的な接触によって第1の端子部146と電気的に接続されている。これによって、第1の端子部146に対する導通経路を外筒210を介して構成している。
グロープラグ100のリング260は、導電性を有する金属体である。本実施形態では、リング260の材質は、ステンレス鋼(例えば、SUS410、SUS630など)である。リング260は、軸心SCを中心に延びた円筒状を成す。リング260の先端側には、圧入によってセラミックヒーター110の後端側が嵌め込まれている。リング260の後端側には、圧入によって中軸280の先端側が嵌め込まれている。リング260は、直接的な接触によってセラミックヒーター110の第2の端子部148と電気的に接続される。リング260は、セラミックヒーター110と中軸280との間を機械的に接続するとともに、セラミックヒーター110の第2の端子部148と中軸280との間を電気的に接続する。
グロープラグ100の中軸280は、導電性を有する金属体である。本実施形態では、中軸280の材質は、ステンレス鋼(例えば、SUS430など)である。中軸280は、軸心SCを中心に延びた円柱状を成す。中軸280は、グロープラグ100の外部から供給される電力をセラミックヒーター110の第2の端子部148へと中継する。
グロープラグ100の弾性部材310は、金属製の薄板を成形した筒状の金属体である。本実施形態では、弾性部材310の材質は、ステンレス鋼(例えば、SUS316など)である。他の実施形態では、弾性部材310の材質は、ニッケル合金(例えば、インコネル718(「INCONEL」は登録商標))であってもよい。弾性部材310は、スリーブ320より先端側で外筒210に接合されるとともに、外筒210とハウジング500との間を接続する。本実施形態では、弾性部材310は、支持部材380を介してハウジング500に接合されている。弾性部材310は、軸心SCに沿った軸線方向にセラミックヒーター110が変位可能に弾性変形する。
グロープラグ100のスリーブ320は、導電性を有する金属体である。本実施形態では、スリーブ320の材質は、ステンレス鋼(例えば、SUS410、SUS630など)である。スリーブ320は、軸心SCを中心に延びた円筒状を成す。スリーブ320は、外筒210に接合され、セラミックヒーター110よりも後端側へと延びている。スリーブ320は、図示しない接合部により、外筒210に溶接により接合されている。この接合部は、セラミックヒーター110の第1の端子部146より先端側に位置している。なお、接合は圧入によって実現しても良い。
スリーブ320の内側は、筒状とされ、外筒210を収容している。本実施形態では、スリープ320のこの筒状の部分は、外筒210に対向する全域にわたって外筒210との間に、僅かな間隙を形成している。スリーブ320の後端側は、ダイアフラム340に接合されている。スリーブ320は、セラミックヒーター110の変位をダイアフラム340へと伝達する。
グロープラグ100のダイアフラム340は、導電性を有する金属体である。本実施形態では、ダイアフラム340の材質は、ステンレス鋼(例えば、SUS410、SUS630など)である。ダイアフラム340は、軸心SCを中心とする円環状を成す。ダイアフラム340の内周側には、スリーブ320が接合されている。ダイアフラム340の外周側には、支持部材380が接合されている。ダイアフラム340は、スリーブ320を介して伝達されるセラミックヒーター110の変位に応じて弾性変形する。
グロープラグ100の圧力センサー360は、ダイアフラム340に接合されており、スリーブ320によってダイアフラム340に伝達されるセラミックヒーター110の変位を電気信号に変換する。圧力センサー360による電気信号は、セラミックヒーター110にかかる圧力、すなわち、ディーゼルエンジン10における燃焼室内の圧力を示す。本実施形態では、圧力センサー360は、ピエゾ抵抗素子を用いて構成されている。
グロープラグ100の支持部材380は、導電性を有する金属体である。本実施形態では、支持部材380の材質は、ステンレス鋼(例えば、SUS410、SUS630など)である。支持部材380は、軸心SCを中心に延びた円筒状を成す。支持部材380の後端側は、ダイアフラム340に接合されている。支持部材380の先端は、溶接によって、ハウジング500に接合されている。本実施形態では、支持部材380の先端側は、ハウジング500に接合されるとともに、弾性部材310およびフロントキャップ600とも接合されている。
グロープラグ100のハウジング500は、導電性を有する金属体である。本実施形態では、ハウジング500の材質は、炭素鋼である。ハウジング500の材質は、ステンレス鋼(例えば、SUS303など)であってもよい。ハウジング500は、先端側にセラミックヒーター110を突出させた状態で、セラミックヒーター110の一部、外筒210の少なくとも一部、およびスリーブ320の少なくとも一部を、収容する。
ハウジング500は、軸孔510と、工具係合部520と、ネジ部540とを備える。軸孔510は、軸心SCを中心に延びた貫通孔である。軸孔510の内側には、中軸280が軸心SC上に位置決めされる。工具係合部520は、ディーゼルエンジン10に対するグロープラグ100の取り付けおよび取り外しに用いられる工具(図示しない)に係合可能に構成されている。グロープラグ100は、ネジ部540が、ディーゼルエンジン10のシリンダヘッドに形成された雌ネジに螺合することによって、ディーゼルエンジン10に対して固定可能である。
グロープラグ100のフロントキャップ600は、導電性を有する筒状の金属体である。本実施形態では、フロントキャップ600の材質は、ステンレス鋼(例えば、SUS303など)である。フロントキャップ600は、支持部材380の先端を介してハウジング500の先端部に接合されている。フロントキャップ600は、内部に弾性部材310を収容する。
グロープラグ100の保護筒610は、導電性を有する金属体である。本実施形態では、保護筒610の材質は、ステンレス鋼(例えば、SUS410、SUS630など)である。保護筒610は、軸心SCを中心に延びた円筒状を成す。保護筒610は、ハウジング500の後端部に接合されている。保護筒610の内側には、コネクタ部材620を介して端子部材640が保持されている。
グロープラグ100のコネクタ部材620は、電気絶縁性を有する部材である。本実施形態では、コネクタ部材620の材質は、絶縁樹脂である。コネクタ部材620は、円筒状を成す。コネクタ部材620の内側には、端子部材640が固定されている。
グロープラグ100の端子バネ630は、導電性を有する金属体である。本実施形態では、端子バネ630は、ステンレス鋼(例えば、SUS304など)である。端子バネ630は、中軸280と端子部材640との間を機械的および電気的に接続するとともに、セラミックヒーター110の変位に伴う中軸280の変位を吸収する。本実施形態では、端子バネ630は、湾曲した板バネである。
グロープラグ100の端子部材640は、導電性を有する金属体である。本実施形態では、端子部材640の材質は、ステンレス鋼(例えば、SUS410、SUS630など)である。端子部材640は、グロープラグ100の外部から供給される電力を受電する。端子部材640に供給される電力は、中軸280およびリング260を介してセラミックヒーター110の第2の端子部148に供給される。圧力センサー360からの信号を外部出力する信号線(図示せず)は、図示しない信号用端子を介して、外部に引き出され、図1に示したECU70に接続されている。なお、グロープラグ100には、集積回路166(図3参照)が内蔵されており、圧力センサー360からの信号は、後述するように、集積回路166において、圧力に応じた電圧信号に変換されてから、外部に出力される。
かかる構造を有するグロープラグ100は、端子部材640を介した通電により、セラミックヒーター110が発熱し、短期間の内にその表面温度が1000℃以上に達する。この結果、このグロープラグ100が取り付けられたディーゼルエンジンの気筒内の混合気が加熱される。また、気筒内の混合気が自己着火して膨張すると、その圧力により、セラミックヒーター110は押圧される。セラミックヒーター110が押圧されると、その力は、スリーブ320を介して圧力センサー360に伝達され、燃焼圧として検出される。圧力センサー360は、燃焼圧に応じてその抵抗値が変化し、その抵抗値の変化は、集積回路166により、燃焼圧に対応する電気信号に変換される。一般に、電気抵抗の微少な変化を大きな電気信号として取り出すには、ブリッジ回路が用いられ、圧力センサー360の抵抗値の変化により生じるブリッジに流れる電流の変化は、オペアンプなどの増幅回路を介して、電圧信号として取り出される。その電圧信号は、信号用端子を介して外部に取り出される。なお、燃焼行程が終了して、吸気行程になれば、気筒内の圧力は低下してセラミックヒーター110はもはや圧力センサー360を押圧せず、圧力センサー360の抵抗値は、元に戻る方向に変化する。こうした吸気行程での圧力センサー360の抵抗値に基づく信号や、ノッキングなどによりエンジンに生じる圧力変動の結果、圧力センサー360の出力に重畳するノイズ成分なども、圧力センサー360からの電気信号として外部に取り出される。従って、圧力センサー360からの電気信号は、燃焼圧以外の信号(ノイズ)成分も含んでいるが、圧力センサー360は、燃焼圧を検出するためのセンサーとして働いているものとみなして良い。以下、必要に応じて、圧力センサー360を、燃焼圧センサー360とも呼ぶ。
C.ローパスフィルタの構成と機能:
圧力センサー360の抵抗値の変化は、図3に示すように、圧力センサー360に接続された集積回路166により電気信号に変換され、ECU70に入力される。ECU70の入力ポート75の前段には、ローパスフィルタ(LPF)80が設けられており、集積回路166からの電気信号は、ここで高周波成分を除去されてから、入力ポート75に入力される。
図3に示したLPF80は、カットオフ周波数が、3KHzである。カットオフ周波数を3KHzとしている理由とその効果について、後で詳しく説明する。ECU70のCPU71は、3KHz以上の高周波成分が除去された信号を、高速で読み取り、燃焼圧として処理している。CPU71は、グロープラグ100からの電気信号を、所定の繰り返しサイクルで読み取っており、読み取った値を、燃焼圧P[n]として扱っている。[n]は、データの読み込みを開始してからn番目のタイミングのデータであることを示すサフィックスである(nの初期値は0とする)。従って、[n−1]はその1回前のデータであることを、[n−2]は更にその1回前のデータ(着目しているデータから見れば2回前のデータ)であることを示している。なお、演算の都合上、データの数が3以上(n≧2)で演算を開始するものとし、nが2未満ではdP[n]は、dP[2]により代替する。また、サイクルの終了時も、データ列として存在しないデータは、最後のデータの値で代替する。
CPU71は、この燃焼圧Pから、次式(1)に基づいて、圧力上昇率dPを求めている。
dP[n]={P[n-2]-8・P[n-1]+8P[n+1]-P[n+2]}/(12・Ddeg) ・・(1)
ここで、Ddegは、回転角度センサー54からの信号に基づいて演算できるクランク角の角度分解能を示している。式(1)により求められる圧力上昇率の単位は、Pa/クランク角、である。こうして求めた圧力上昇率dP[n]のうちで、最も大きな値を圧力上昇率最大値dPmaxと呼ぶ。CPU71は、各気筒毎に、各燃焼サイクル毎の圧力上昇率最大値dPmaxを求める。
D.第1実施形態:
D−1)エンジンの制御:
以上説明したハードウェア構成を前提として、第1実施形態の制御装置200は、図4に示した処理を行なう。図4は、エンジンの制御ルーチンを示すフローチャートである。ECU70は、エンジン10の運転が開始されると、図4に示した処理を繰り返し実行する。このルーチンの処理を開始すると、ECU70は、まずアクセルセンサー61や車速センサー64などのセンサーからの信号を入力し、アクセル踏込量αや車速Vなどを読み込む(ステップS100)。続いて、こうしたアクセル踏込量αや車速Vなどから、予混合燃焼モードで運転する領域であるか否かの判断を行なう(ステップS110)。一般に、予混合燃焼モードは低速・低負荷領域で採用され、エンジンの負荷が高い領域では拡散燃焼モードが選択される。何れの運転領域で、予混合燃焼モードでの運転を行なうかは、予め定め、マップの形式でROM72などに記憶しておけば良い。
予混合燃焼モードでの運転を行なう領域であると判定すると(ステップS110:「YES」)、次に、モータリングまたは拡散燃焼モードで運転する領域から遷移したか否かの判断を行なう(ステップS120)。モータリングまたは拡散燃焼モードで運転する領域から遷移したときは、それまでエンジンがモータリング状態にあったか、または拡散燃焼モードによって運転されており、車両の運転状態が変化して、エンジン負荷が予混合燃焼モードで運転する領域に変化したことを意味する。このような遷移状態にあると判断された場合には(ステップS120:「YES」)、上述した圧力上昇率最大値dPmaxによる燃料噴射制御を実施する(ステップS200)。この制御については、後で詳しく説明する。
他方、車両の運転状態から見てエンジンが予混合燃焼モードにより運転する領域にないか(ステップS110:「NO」)、予混合燃焼モードで運転する領域にあっても、遷移状態にない場合(ステップS120:「NO」)には、ステップS300に移行して、それまでの制御を継続する。それまでの制御とは、拡散燃焼モードで運転していた場合には、そのまま拡散燃焼モードでの燃料噴射制御を継続し、予混合燃焼モードで運転していた場合には、そのまま予混合燃焼モードでの燃料噴射制御を継続することを意味している。なお、拡散燃焼モードや予混合燃焼モードでの燃焼は、従来から公知のものなので、詳しくは説明しない。もとより、同じ拡散燃焼モードや予混合燃焼モードにも、様々なバリエーションが存在するが、ステップS200での処理を除けば、何れの制御でも適用可能である。
D−2)燃料噴射時期のフィードバック制御:
次にステップS200として示した燃料噴射制御について説明する。図5は、ステップS200として実行される燃料噴射制御ルーチンを示すフローチャートである。このルーチンが開始されると、まずグロープラグ100に内蔵された燃焼圧センサー360からのデータのサンプリングを行なう(ステップS202)。実際には、グロープラグ100、ひいては燃焼圧センサー360は、気筒毎に設けられているので、各気筒毎に得られた燃焼圧センサー360からの信号は、LPF80により高周波成分をカットされた上で、所定のインターバルで入力ポート75において燃焼圧P[n]として読み取られる構成となっている。ステップS202では、燃焼行程にある気筒について、所定インターバルでサンプリングされた筒内圧のデータ列を読み込んでいる。
次に、読み込んだデータ列に対する変換処理を行なう(ステップS204)。サンプリングされるデータは、所定インターバルで取り込まれたデータなので、時間軸上で読み込まれたものである。そこで、回転角度センサー54から取得したクランク角CAを用いて、このデータをクランク角度上のデータに変換するのである。後述するように、燃料噴射時期の制御は、クランク角CAに基づいて実施されるので、以後の処理は、クランク角CAに基づいて行なわれる。
次に、グロープラグ100に内蔵された燃焼圧センサー360からの信号に基づいて得られた筒内圧のデータを用いて、圧力の0点補正を行なう(ステップS205)。燃焼圧センサー360からの信号には、いわゆる0点ドリフトなどの誤差が含まれている。そこでクランク角CAから、ピストンが下死点(BDC)にあるとき、筒内の圧力を基準値(0点)とするように、補正を行なうのである。この処理により、信号に含まれる0点ドリフトなどの誤差やノイズを除くことができる。
続いて、燃焼解析の処理を行なう(ステップS210)。この処理では、少なくとも、筒内圧の圧力上昇率最大値dPmaxを求めるために必要となる燃焼状態の解析を行なう。なお、燃焼解析(ステップS210)では、後述する筒内圧の圧力上昇率最大値dPmaxを求めるための解析以外にも、燃焼に関する種々のパラメータ、例えばを求めても差し支えない。例えば圧力上昇率最大値dPmaxと等価な熱発生率最大値dQmaxや、後述する燃焼質量割合(MFB)あるいはこれを求めるためのパラメータを求めるなどしても良い。
続いて、燃料噴射量qとEGR率とを決定する処理を行なう(ステップS221)。燃料噴射量qは、エンジンに対する要求出力に基づいて定めるものであり、吸気管負圧やアクセル踏込量α、更には車速Vなどに基づいて求める。燃料噴射量qを求める手法は、周知のものなので、ここではその処理については説明を省略する。
EGR率は、予混合燃焼において行なわれる排気再循環の割合、新気に対する排気の割合である。一般に、ターボチャージャー15を用いて過給を行なうことで吸気における酸素量を確保できるのであれば、EGR率は高いほど、NOxを低減することができる。拡散燃焼モードから予混合燃焼モードに切り替えると、EGR率は、拡散燃焼モードにおけるEGR率(例えば25%程度)から、比較的短時間のうちに、例えば最大80%程度まで上昇される。ここでは、予混合燃焼モードでの要求トルク、燃料噴射量などから、エンジンの一サイクルに必要とされる酸素量を計算し、この酸素量を十分に確保でき、煤の発生を抑制可能なEGR率の最大値を、マップなどから求めるのである。
こうして燃料噴射量qとEGR率とを求めた後、筒内圧のデータに基づいて、1つの気筒の一燃焼サイクルにおける筒内圧の圧力上昇率の最大値dPmaxを演算する処理を行なう(ステップS222)。圧力上昇率なので、圧力の絶対値ではなく、クランク角CA当たりの上昇の割合である。通常、圧力上昇率は、燃焼行程の初期において最も大きな値、即ち最大値dPmaxとなる。
次に、この圧力上昇率最大値dPmaxによる燃料噴射時期のフィードバック制御を行なう(ステップS223)。フィードバック制御ではあるが、エンジン10における燃焼は連続的な現象ではなく、1つの気筒について、吸気・圧縮・燃焼・排気の4つの行程からなる離散的な現象である。このため、フィードバック制御は、次の燃焼サイクルにおける燃料噴射時期を決定するという形で行なう。燃料噴射時期のフィードバック制御は次のようにして行なう。
図6は、燃料噴射時期と圧力上昇率最大値dPmaxとの関係を、EGR率をパラメータとして求めたグラフである。図において、例えば「E50」として記載したグラフは、EGR率が50%の場合の関係を示している。このグラフは、EGR率を一定とした条件下で、燃料噴射時期を少しずつ変えながら、圧力上昇率最大値dPmaxを求めたものである。この例では、EGR率が低い場合(55%以下)では、燃料噴射時期を遅角させるほど(上死点TDCに近づけるほど)、圧力上昇率最大値dPmaxが小さくなる関係が成り立っていることがわかる。
そこで、ステップS223では、燃焼サイクルが完了したばかりの気筒についての燃料噴射時期と圧力上昇率最大値dPmaxとから、図6にしたがって、現在のEGR率を推定し、かつ次の燃焼サイクルにおける圧力上昇率最大値dPmaxを所定値未満とする燃料噴射時期を求めるのである。例えば、燃焼サイクルが完了したばかりの気筒での予混合燃焼モードでの燃料噴射時期が、−14[deg]であり、圧力上昇率最大値dPmaxが1000[kPa/deg]であったとすれば(図6、燃焼点A1)、EGR率は凡そ50%と想定できる。そこで、次の燃焼サイクルにおいて、圧力上昇率最大値dPmaxを500[kPa/deg]程度に制御しようとすれば、燃料噴射時期は、−6[deg]程度とすれば良いことが分かる(燃焼点A2)。ステップS223での燃料噴射時期のフィードバック制御は、圧力上昇率最大値dPmaxを、おおよそ300から500[kPa/deg]の間となるように、燃料噴射時期を制御することを目標としている。
予混合燃焼モードに遷移する際の初期において、圧力上昇率最大値dPmaxが目標範囲より高いとして、燃料噴射時期を遅角側に制御し、燃焼サイクルを繰り返していると、次第にEGR率は高くなっていくから、圧力上昇率最大値dPmaxは次第に小さくなっていく。燃料噴射時期を−6[deg]としていると、図6に示したように、EGR率が70%程度まで高まると、圧力上昇率最大値dPmaxは200[kPa/deg]以下になってしまう(燃焼点A2→A3→A4)。この場合、圧力上昇率最大値dPmaxが目標範囲の下限から外れてしまうので、今度は燃料噴射時期を進角させ、圧力上昇率最大値dPmaxを高めることになる(燃焼点A4→A5)。これが、ステップS223として示した圧力上昇率最大値dPmaxによる燃料噴射時期のフィードバック制御である。なお、図6では、EGR率を5%ずつ変化させて、データを計測しているので、燃焼点も飛び飛びに示されている。実際の燃焼においては、EGR率、圧力上昇率最大値dPmax、燃料噴射時期などは、連続した値をとり、燃焼点も図6に示したEGR率の相違する制御線上に限られない。
D−3)第1実施形態の効果:
以上説明した燃料噴射時期の制御を行なった場合の燃焼の様子を図7、図8を用いて説明する。図7は、横軸を燃焼サイクルとして、圧力上昇率最大値dPmaxと燃料噴射時期と燃焼ノイズとの関係を示すグラフである。また図8は、横軸を時間として、窒化酸化物(NOx)の発生量と、煤の発生量を示す不透明度OPACITYと、排気再循環率(EGR率)との関係を示すグラフである。図7は、50サイクルのあたりで、拡散燃焼モードから予混合燃焼モードに切り替えられた場合を例示している。図7、図8に示したデータのうち、燃焼ノイズは外部に設置した騒音計により測定した。また、NOxはNOxセンサー59により、不透明度(OPACITY)は不透明度センサー57により、それぞれ測定した。EGR率は、酸素濃度センサー53により測定した酸素濃度を用いて演算した。これらのセンサーは、吸排気系20の各所に配置されているので、予混合燃焼モードに切り替えられてからその影響が現れるまでのサイクル数や時間には、ずれが存在する。図7、図8では、そのずれを補正して示している。
図7(A)には、本実施形態により、圧力上昇率最大値dPmaxを目標範囲とするように燃料噴射時期をフィードバック制御した場合を、実線JPIとして示した。また圧力上昇率最大値dPmaxによる燃料噴射時期のフィードバック制御を行なっていない場合を、実線JPPとして示した。燃料噴射時期のフィードバック制御を行なっていない場合は、燃料噴射時期は、図7(B)に実線JFPとして示したように、上死点TDCから見て−14[deg]に固定されている。これに対して、圧力上昇率最大値dPmaxに基づく燃料噴射時期のフィードバック制御が行なわれている場合には、燃料噴射時期は、実線JFIとして示したように、すぐに進角量の小さな値に制御される。
このように予混合燃焼モードに切り替えられると、EGR率は、25%程度から70%程度まで、短期間のうちに変化する。この様子を、図8(C)の実線JEI,JEPに示した。なお、予混合燃焼モードに切り替えた直後のEGR率の上昇は、上述したように、第1EGRバルブ37、第2EGRバルブ22、インタークーラー通路絞り弁18の開度を変更したことにより生じる。EGR率は、各バルブの切替により漸増する。EGR率が70%まで変化するのには、所定の時間(少なくとも数秒)を要する。更に、排気再循環を実施することにより排気に残存する酸素量は減るので、EGR率は徐々に高くなっていく。予混合燃焼モードでの最終的なEGR率は、例えば約80%である。
上述したように、拡散燃焼モード(またはモータリング)から予混合燃焼モードに切り替え、EGR率を増大しつつ、圧力上昇率最大値dPmaxによる燃料噴射時期のフィードバック制御を実施すると、図7(C)に実線JCIとして示したように、燃焼ノイズは低下する。図7(C)において、実線JCPは、燃料噴射時期のフィードバック制御を実施しない場合の燃焼ノイズである。図示するように、燃焼ノイズは、燃料噴射時期のフィードバック制御を実施することにより、燃料噴射時期のフィードバック制御を実施しない場合より、10[dB]程度低下した。
また、燃料噴射時期のフィードバック制御を実施することにより、図8(A)(B)に示したように、NOxや煤の発生を低減することができる。図8(A)において、実線JNIは、フィードバック制御を実施した場合のNOxの発生量を、実線JNPはフィードバック制御を実施しない場合のNOxの発生量を、それぞれ示している。予混合燃焼モードに切り替えてから、約10秒に亘って、NOx発生の増加が抑制されることが分かる。
また、図8(B)において、実線JOIは、フィードバック制御を実施した場合の不透明度(OPACITY)を、実線JOPはフィードバック制御を実施しない場合の不透明度を、それぞれ示している。予混合燃焼モードに切り替える際の不透明度が改善されることが分かる。なお、圧力上昇率最大値dPmaxに基づく燃料噴射時期のフィードバック制御を実施しても、トルクの低下は見られなかった。
D−4)ローパスフィルタ(LPF)80による効果:
上述した圧力上昇率最大値dPmaxによる燃料噴射時期のフィードバック制御は、LPF80のカットオフ周波数を適正に選択したことによって得られた。この点について、以下説明する。
本実施形態では、LPF80のカットオフ周波数は、3KHzである。このことは、燃焼圧センサー360から、集積回路166を介して得られた電気信号から、3KHz以上の高周波成分を除いた信号により、圧力上昇率最大値dPmaxを求めていることを意味している。実際に、燃焼圧センサー360から得られた電気信号の一例を図9に示した。図において、グラフA1〜A6は、ディーゼルエンジンの負荷が異なる条件下で得られたパワースペクトルを示している。条件A1ないしA6は、以下の通りであった。
条件A1:エンジン回転数1000rpm、出力トルク24N・m
条件A2:エンジン回転数1000rpm、出力トルク47N・m
条件A3:エンジン回転数1000rpm、出力トルク94N・m
条件A4:エンジン回転数1000rpm、出力トルク76N・m
条件A5:エンジン回転数1000rpm、出力トルク153N・m
条件A6:エンジン回転数1000rpm、出力トルク156N・m
図9によれば、燃焼圧センサー360からの電気信号には、幅広い周波数成分が含まれていることが分かる。このうち、高周波領域の大部分の信号は、エンジンの振動やノッキングなどに起因するノイズであると考えられる。ディーゼルエンジン10の圧力上昇率最大値dPmaxを求めるため、これまでは、周波数成分が1KHzまでの信号を処理していた。高周波成分まで取り込んで処理すると、燃焼圧センサー360からの電気信号に含まれるノイズにより、圧力上昇率最大値dPmaxの演算精度が低下すると考えられるからである。
ところが発明者等は、LPF80のカットオフ周波数を所定の周波数に設定すると、圧力上昇率最大値dPmaxの演算精度が大幅に上昇することを見出した。実際、図6に示した圧力上昇率最大値dPmaxは、カットオフ周波数が3KHzのLPF80を用いて求めたものであり、図7、図8は、そのLPF80を用いて、ディーゼルエンジン10を制御した場合の各特性を示している。LPF80のカットオフ周波数を1KHzとしたのでは、圧力上昇率最大値dPmaxの誤差が大きくなり、燃料噴射時期の制御にも誤差が生じた。
図10は、LPF80のカットオフ周波数と圧力上昇率最大値dPmaxの演算精度との関係を示すグラフである。このグラフは次のようにして求めた。図1に示したディーゼルエンジン10に計測用の燃焼圧センサー(キスラー社製、ポリステーブル・クォーツ素子を用いた筒内圧センサー)を取り付け、その出力を燃焼圧測定装置に接続した。この燃焼圧センサーと燃焼圧測定装置との組合わせは、燃焼圧を精度良く測定する専用の装置を構成し、ディーゼルエンジン10の実際の圧力上昇率最大値dPmax(図10の横軸に示す実dPmax)を測定しているとみなせる程度の精度を有する。
同時に、グロープラグ100に内蔵された燃焼圧センサー360を用い、LPF80を介して読み取った燃焼圧から、ECU70において圧力上昇率最大値dPmaxを演算した。この演算値dPmaxを、図10の縦軸にとり、専用の燃焼圧測定装置により求めた実dPmaxに対して、その時の演算dPmaxの値を、図10にプロットした。図10において、「△」は、LPF80のカットオフ周波数を3KHzとした場合(条件B1)のデータを、「◇」はカットオフ周波数1KHzの場合(条件B2)のデータを、それぞれ示している。図10には、それぞれの条件のデータに基づいて、最小二乗法を用いて求めた回帰直線RV1、RV2も示した。
図10に示した回帰直線RV1の場合のデータの相関係数の二乗(R:寄与率)は、条件B1では、0.9933であったのに対し、条件B2では、0.7725であった。即ち、条件B1(カットオフ周波数3KHz)では、実dPmaxと演算dPmaxとは極めて高い相関を示したのに対して、条件B2(カットオフ周波数1KHz)では、相関はかなり低下した。しかも、回帰直線の傾きは、条件B1では、係数0.96であって、実dPmaxと演算dPmaxとは、ほぼ一対一の関係が見られたのに対して、条件B2では、係数は0.68であり、実dPmaxと演算dPmaxとの間に十分な対応関係があるとは言えなかった。
発明者等は、図9に示したグラフから、どのような周波数成分が支配的であるかを検討するために、ディーゼルエンジン10の運転条件を変えて、同様の測定を行なった。この結果を、図11に示した。図11は、条件C1、条件D1ないしD6における実dPmaxと演算dPmaxとの関係をプロットしたものである。エンジンの運転条件は以下の通りである。なお、LPF80のカットオフ周波数は、条件C1では3KHzとし、条件D1ないしD6では1KHzとした。
エンジンの運転条件:
条件C1:エンジンの出力トルク24Nm、図中符号△
条件D1:エンジンの出力トルク24Nm、図中符号◇
条件D2:エンジンの出力トルク47Nm、図中符号□
条件D3:エンジンの出力トルク94Nm、図中符号×
条件D4:エンジンの出力トルク76Nm、図中符号*
条件D5:エンジンの出力トルク153Nm、図中符号○
条件D6:エンジンの出力トルク156Nm、図中符号+
図11において、直線RV3は、条件C1でのデータに基づいて、図10と同様に求めた回帰直線である。また直線RV4は、条件D1,D3、D4のデータ(図中、◇、×、*)に基づいて同様に求めた回帰直線である。図11に領域ad56で示した範囲のデータ(符号○、+)は、条件D5と条件D6でのデータであり、一見、実dPmaxと演算dPmaxとが、カットオフ周波数が3KHzの場合と同様の相関を示すように見えるが、実際には、相関係数の二乗(R:寄与率)が小さいだけでなく、回帰直線の傾きも小さな値となり、両者の間に一対一の関係が成り立っていないことが分かる。また、条件D2でのデータは、図11に領域ad2として示したように、他のデータとは重ならない領域に分布していた。つまり、LPF80のカットオフ周波数を1KHzとしたのでは、ディーゼルエンジン10の運転条件により、実dPmaxと演算dPmaxとの相関関係が変化した。このため、実際の圧力上昇率最大値dPmaxを適切に求めるには、少なくとも1KHzを超える帯域のデータが必要なことが分かった。そこで、発明者等は、更にLPF80のカットオフ周波数を変えて、実dPmaxと演算dPmaxとを求め、両者の相関係数がどのような値を取るかを検討した。この結果を図12に示す。
図12では、横軸にLPF80のカットオフ周波数を取り、縦軸に実dPmaxと演算dPmaxとの相関係数Rを取っている。図から分かるように、カットオフ周波数が1.6KHz以上では、相関係数Rは高い値を示すのに対して、カットオフ周波数が1.6KHzを下回ると急減に悪化することが分かる。特に、カットオフ周波数が1.6KHz〜6.0KHzの範囲GLでは、相関係数Rは、0.95を上回る高い値を示した。カットオフ周波数が6KHzを上回る場合に、相関係数Rは漸減しているが、これはディーゼルエンジン10に生じるノッキングや、エンジンの振動から生じる高調波などのノイズ成分によるものと考えられる。こうしたノイズは、実際のエンジン制御では、完全に除去することはできないので、カットオフ周波数を1.6〜6.0KHzとすることは、実際のディーゼルエンジン制御において有効である。図12から分かるように、ローパスフィルタ80のカットオフ周波数を2.8〜5.0KHzの間とした場合の相関係数は、極めて高く、カットオフ周波数は、この間の値に設定することが特に好ましい。
本実施形態のディーゼルエンジン制御装置200によれば、上記効果に加えて、あるいは上記効果とは別に、圧力上昇率最大値dPmaxを精度良く検出する構成を簡略化できることから、装置の小型化、低コスト化、省資源化に資することができ、延いては制御装置の製造の容易化を図ることができる。更に、圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を精度良く求めることができることから、これらのパラメータを用いた制御設計の容易化、制御上の自由度の向上などを図ることも容易である。
E.第2実施形態:
E−1)燃料噴射時期のフィードバック制御:
第2実施形態では、第1実施形態と同じハードウェア構成を用い、燃料噴射時期のフィードバック制御のみ異なる。第2実施形態における燃料噴射時期のフィードバック制御の詳細を図13に示した。図13に示した制御ルーチンは、図5に示した制御ルーチンのステップS222までは、第1実施形態と同様なので、制御ルーチンの前半部分は、図示を省略している。
第2実施形態では、ステップS222において、圧力上昇率最大値dPmaxの演算を行なった後、圧力上昇率最大値dPmaxによる制御範囲を超えたか否かの判断を行なう(ステップS230)。圧力上昇率最大値dPmaxの演算は、第1実施形態同様、カットオフ周波数が3KHzのLPF80を介して読み取ったデータに基づいて行なう。演算した圧力上昇率最大値dPmaxによる燃料噴射時期のフィードバック制御によって上死点TDC側に制御された燃料噴射時期が、圧力上昇率最大値dPmaxの低下に伴って、進角側に制御され、クランク角で、−14[deg]を超えて進角された場合、制御範囲を超えたと判断される。
ステップS230での判断が、「NO」であれば、圧力上昇率最大値dPmaxによる制御範囲にあるとして、第1実施形態と同様、圧力上昇率最大値dPmaxによる燃料噴射時期のフィードバック制御を実施する(ステップS223)。他方、ステップS230での判断が「YES」、つまり圧力上昇率最大値dPmaxでの制御範囲を超えたと判断された場合には、燃焼質量割合(MFB)を演算する処理を行なう(ステップS231)。燃焼質量割合(MFB)は、一つの燃焼サイクルにおける最大熱発生Qmaxに対する、あるクランク角caまでの熱発生Qcaの割合を示す。つまり、
MFBca=100・Qca/Qmax
である。第2実施形態では、燃焼質量割合(MFB)として、クランク角30度までの割合であるMFB30を用いた。なお、燃焼質量割合(MFB)も、燃焼圧センサー360からの信号を用いて演算しており、その値も、LPF80のカットオフ周波数を3KHzとすることにより、精度良く求めることができる。
燃料噴射時期とMFB30との関係を、EGR率をパラメータとして示したのが図14である。図示するように、MFB30は、クランク角caが−22度以上の広範囲に亘って、燃料噴射時期に対して単調増加の関係を有する。しかも、高いEGR率において、この傾向は一層明確である。従って、MFB30を演算すると、次にこのMFB30を用いて燃料噴射時期のフィードバック制御を実施する(ステップS232)。その後、「NEXT」に抜けて、本制御ルーチンを終了する。
以上説明した第2実施形態のエンジンの制御装置によれば、EGR率を高める制御を伴って予混合燃焼モードによる燃焼に切り替えられた場合、圧力上昇率最大値dPmaxを精度良く求め、これによる燃料噴射時期のフィードバック制御に移行する。その後、EGR率が高まり、燃料噴射時期が−14[deg]程度まで進角された後は、MFB30による燃料噴射時期のフィードバック制御に切り替えられる。EGR率が高くなると、圧力上昇率最大値dPmaxを一定に保つように燃料噴射時期を制御することで、燃料噴射時期は進角側に制御される。その後、EGR率(吸気酸素濃度)が一定値に収束すると、燃料噴射時期を制御した際の圧力上昇率最大値dPmaxの変化は相対的に小さくなる。他方、この領域では、燃料噴射時期の変化に対してMFB30は、十分な感度を有している。そこで、この領域では、MFB30を用いて燃料噴射時期のフィードバック制御を行なうことにより、熱効率の更に良い予混合燃焼を行なうことができる。
E−2)第2実施形態の効果:
第2実施形態における制御例を、図15、図16に示した。各図は、第1実施形態と同様に、予混合燃焼モードに切り替えられた際の圧力上昇率最大値dPmax、燃料噴射時期、燃焼ノイズ、NOxの発生量、不透明度、EGR率の変化を示す。また、図16(B)には、未燃炭化水素の全量であるTHCを示した。また、各図の実線のうち、末尾がIのものは第2実施形態での特性を、末尾がPのものは1実施形態での特性を、それぞれ示している。
図15(B)に示したように、220サイクル近傍で、圧力上昇率最大値dPmaxによる制御から、MFB30による制御に切り替わっている。この結果、燃料噴射時期は、圧力上昇率最大値dPmaxによる制御を継続した場合(実線KFP)と比べて、大幅に進角側に制御することができることが分かる。また、THCが改善されていることが分かる。なお、燃焼ノイズ、NOx、不透明度、などは第1実施形態と比べて、有意の差は認められなかった。
従って、第2実施形態のエンジンの制御装置によれば、圧力上昇率最大値dPmaxを精度良く求めて、予混合燃焼モードへの過渡時において、燃料噴射時期の制御を効果的に行なうことができ、第1実施形態と同様の効果を奏する上、更に、THCを改善できるという優れた効果を奏する。また、燃料噴射時期を、第1実施例と比べて一層進角側に制御することができる。
F.変形例:
F−1)変形例1:
上記各実施形態では、LPF80のカットオフ周波数を3KHzとしたが、図12に示したように、LPF80のカットオフ周波数は、1.6KHz〜6.0KHzの間であれば、適宜選択可能である。なお、ノッキングなどの振動ノイズを低減できれば、カットオフ周波数は、更に高い値とすることも可能である。また、ローパスフィルタ(LPF)80は、ECU70内に設ける代わりに、集積回路166内に設けても良い。また、ECU70内の入力ポート75内に設けるものとしても良い。更に、ディスクリートな回路構成によるローパスフィルタの構成に代えて、CPU71がソフトウェアによりデータの移動平均を取るといった手法により、同様のローパスフィルタを構成することも差し支えない。また、カットオフ周波数に下限と上限を設け、ローパスフィルタを、見かけ上、バンドパスフィルタとして構成することも可能である。カットオフ周波数の上限は、上述したように、1.6KHz〜6.0KHzの間とし、下限を0.1KHz等にして、圧力上昇率最大値dPmaxなどの演算に不要な領域の周波成分を除くものとしても良い。
F−2)変形例2:
上記各実施形態において、予混合燃焼モードへの過渡時に、グロープラグ100への通電を行なうものとしても良い。予混合燃焼モードに切り替える際に、グロープラグ100への通電を行なって、1000℃以上(好ましくは1300℃)程度にグロープラグ100を加熱すると、ディーゼルエンジン10のサイクル変動が小さくなることが確認された。グロープラグ100を通電しない場合と比べて、グロープラグ100への通電を行なった場合に、トルクが上昇し、トルクのサイクル変動が抑えられるのである。このため、同じトルク、同じトルクのサイクル変動を実現するために、燃料噴射時期の制御範囲を幾分か(例えば1CA[deg]程度)、遅角側に広げることができる。予混合燃焼モードにおいて、燃料噴射時期を1CA[deg]だけ遅角側に制御できると、燃焼ノイズ、NOx、THC、不透明度を低減することができる。
F−3)変形例3:
上記各実施形態では、筒内圧に関連するパラメータとして、圧力上昇率最大値dPmaxを用いたが、他のパラメータを用いることも可能である。例えば、熱発生率最大値dQmaxを用いることも差し支えない。熱発生率dQは、所定のクランク角CA毎の熱の発生量に相当し、測定された筒内圧力Pから所定のクランク角CA毎に演算して求めることができる。この熱発生率dQのうち、燃焼サイクル中で最も大きな値を、熱発生率最大値dQmaxと呼んでいる。この熱発生率最大値dQmaxは、圧力上昇率最大値dPmaxと強い相関を示すパラメータなので、熱発生率最大値dQmaxを用いても、第1、第2実施形態と同様の燃料噴射時期制御を実施することができる。
この他、熱発生量Qなども用いることができる。これらの値を計算し、その値が、所定の目標範囲となるように燃料噴射時期をフィードバック制御することにより、燃焼ノイズ、NOx、不透明度のうち、少なくとも1つを改善することができる。
F−4)変形例4:
上記実施形態では、筒内圧は、燃焼圧センサー360を内蔵したグロープラグ100により測定したが、燃焼圧センサー360は、グロープラグ100とは独立に設けるものとしても良い。この場合には、燃焼圧センサー360の配置を自由に設定することができる。
F−5)変形例5:
上記実施例では、燃料噴射時期のフィードバック制御は、図6、図14などの制御特性を前提とし、圧力上昇率最大値dPmaxを所定の範囲(例えば400ないし800kPa/degの範囲)とするように行なった。これに対して、圧力上昇率最大値dPmaxの上限値(例えば800kPa/deg)を決めておき、圧力上昇率最大値dPmaxがこの上限値を上回ったら、燃料噴射時期を、所定クランク角CA(例えば2CAdeg)だけ遅角側に制御し、この上限値を下回っていれば、所定クランク角CA(例えば、1CAdeg)だけ進角側に制御する、といった手法で、燃料噴射時期をフィードバック制御しても良い。この手法によれば、圧力上昇率最大値dPmaxを上限値と比較するだけの単純な判断により、燃料噴射時期を制御することができる。なお、上限値には、所定の幅のヒステリシスを設けても良い。
F−6)変形例6:
上記実施例では、各気筒毎に設けられたグロープラグ100に燃焼圧センサー360を設けたが、多気筒エンジンの場合、全ての気筒に燃焼圧センサーを設ける必要は必ずしもなく、例えば4気筒のうちの1気筒のみ、あるいは2気筒のみに燃焼圧センサーを設ける構成としても良い。燃焼圧センサーの設けられていない気筒の筒内圧あるいは圧力上昇率最大値dPmaxは、他の気筒について求めた値を用いて推定すれば良い。あるいは、燃焼圧センサーの設けられていない気筒の燃料噴射時期は燃焼圧センサーが設けられている気筒の燃料噴射時期に倣って制御するものとしても良い。
F−7)変形例7:
上記実施例では、燃料噴射時期のフィードバック制御は、着目した気筒の圧力上昇率最大値dPmaxや熱発生率最大値dQmaxを用いて、その気筒の次の燃焼サイクルの燃料噴射時期を制御するものとしたが、同じ気筒の次の燃焼サイクルではなく、他の気筒、例えば次に燃料噴射を行なう気筒の燃料噴射時期のフィードバック制御に用いるものとしても良い。また燃料噴射時期の演算が間に合わなければ、次の次の燃焼サイクルに適用しても良い。なお、圧力上昇率最大値dPmaxなどを用いた燃料噴射時期の制御は、必ずしもフィードバック制御に限られず、PID制御全般が適用でき、燃料噴射時期の変更に対するパラメータの変化の再現性が十分に得られる場合には、オープン制御であっても差し支えない。
F−8)変形例8:
上記実施形態では、圧力上昇率最大値または熱発生率最大値により燃料噴射時期を制御したが、本発明のローパスフィルタを用いて得られた圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いて、ディーゼルエンジンなどの内燃機関の他の運転状態、例えば燃焼ノイズを制御しても良い。図17は、上記実施形態においてECU70が求めた演算dPmaxと燃焼ノイズとの関係を示したグラフである。図におる演算dPmaxは、カットオフ周波数が3KHzのローパスフィルタを介して得られた圧力センサー360の信号から求めた圧力上昇率最大値である。図示するように、演算dPmaxと燃焼ノイズとは、強い相関を示した。従って、演算dPmaxを求めることで、ディーゼルエンジン10の実際の燃焼ノイズを知ることができる。このため、ディーゼルエンジン10に対する要求出力を満たしつつ、演算dPmaxを制御すれば、燃焼ノイズを低減することができる。かかる制御は、予混合燃焼モードで運転する場合はもとより、拡散燃焼モードで運転する場合でも実施することができる。もとより、両燃焼モードの過渡時にも実施することができる。
こうした燃焼ノイズの制御を行なう場合のローパスフィルタ80のカットオフ周波数は、上述した実施形態同様、1.6KHzから6.0KHzの範囲であれば良く、より好ましくは2.8KHzから5.0KHzである。カットオフ周波数が1KHzのローパスフィルタを用いた場合には、演算dPmaxと燃焼ノイズとの間には、十分な相関が得られず、演算dPmaxにより燃焼ノイズを制御することはできなかった。
F−9)その他の変形例:
上記実施形態では、グロープラグ100はセラミックヒーターを用いたが、メタルヒーターを用いるものでも差し支えない。
上記実施形態のように、ディーゼルエンジン制御装置200や制御方法として実施する以外に、燃焼圧センサー360からの信号を処理する独立の処理装置として実施することも可能である。
ディーゼルエンジンは、4気筒に限定されず、何気筒であっても良い。例えば、単気筒であっても良いし、6気筒などの多気筒の構成であっても差し支えない。
上記実施形態では、燃焼ノイズ、NOx、不透明度の少なくとも1つが改善されるように、圧力上昇率最大値dPmaxをフィードバック制御する目標範囲を定めたが、他のパラメータ、例えば一酸化炭素COなどのパラメータを低減するように、目標範囲を定めても良い。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…ディーゼルエンジン
11…ギヤホイール
12…吸気管
14…吸気パルプ
15…ターボチャージャー
17…インタークーラー
18…インタークーラー通路絞り弁
20…吸排気系
21…マニフォールド
22…第2EGRバルブ
24…燃料供給ポンプ
26…コモンレール
30…燃料噴射弁
33…分岐管
34…酸化触媒
36…DPF
37…第1EGRバルブ
38…排気シャッター
51…吸気温センサー
52…吸気圧センサー
53…酸素濃度センサー
55…排気温センサー
57…不透明度センサー
59…NOxセンサー
61…アンクセルセンサー
62…アクセル
64…車速センサー
70…ECU
71…CPU
72…ROM
73…RAM
74…CAN
75…入力ポート
76…出力ポート
80…ローパスフィルタ
90…車内LAN
100…グロープラグ
110…セラミックヒーター
120…基体
140…抵抗発熱体
141…折返部
142…第1の線状部
144…第2の線状部
146…第1の端子部
148…第2の端子部
166…集積回路
200…ディーゼルエンジンの制御装置
210…外筒
260…リング
280…中軸
310…弾性部材
320…スリーブ
340…ダイアフラム
360…圧力センサー(燃焼圧センサー)
380…支持部材
500…ハウジング
510…軸孔
520…工具係合部
540…ネジ部
600…フロントキャップ
610…保護筒
620…コネクタ部材
630…端子バネ
640…端子部材

Claims (8)

  1. 内燃機関の燃焼室内の圧力を受圧する受圧部を備えた燃焼圧センサーと、
    前記燃焼圧センサーからの信号を処理する信号処理回路と、
    前記信号処理回路からの処理済みの信号を受け取って、前記内燃機関の燃焼圧の圧力上昇率最大値または前記燃焼圧から演算される熱発生率最大値を求める演算部と、
    前記求められた圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いて、前記内燃機関の運転を制御する運転制御部と
    を備えた内燃機関の制御装置であって、
    前記信号処理回路は、カットオフ周波数が、1.6KHzから6.0KHzの間であるローパスフィルタにより、前記燃焼圧センサーからの信号を処理する
    内燃機関の制御装置。
  2. 前記運転制御部は、前記圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いて、内燃機関の燃料噴射時期を制御する請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関はディーゼルエンジンである請求項1または請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記運転制御部は、前記ディーゼルエンジンの燃焼モードを、拡散燃焼モードから予混合燃焼モードに切り替える遷移状態において、前記圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いて燃料噴射時期をフィードバック制御する請求項3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記燃焼圧センサーは、前記ディーゼルエンジンの気筒に設けられたグロープラグに一体に組み込まれた請求項3または請求項4記載の内燃機関の制御装置。
  6. ローパスフィルタのカットオフ周波数が2.8KHzから5.0KHzである請求項1から請求項5のいずれか一項記載の内燃機関の制御装置。
  7. 内燃機関の運転を制御する方法であって、
    内燃機関の燃焼室内の圧力を受圧する受圧部を備えた燃焼圧センサーから、前記内燃機関の運転中の燃焼圧に対応した信号を受け取り、
    前記燃焼圧センサーから受け取った信号を、カットオフ周波数が、1.6KHzから6.0KHzの間であるローパスフィルタ処理を行ない、
    前記ローパスフィルタ処理された信号を用いて、前記内燃機関の燃焼圧の圧力上昇率最大値または前記燃焼圧から演算される熱発生率最大値を求め、
    前記求められた圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いて、前記内燃機関の運転を制御する
    内燃機関の運転制御方法。
  8. 内燃機関の燃焼室内の圧力を受圧する受圧部を備えた燃焼圧センサーからの信号を、燃焼圧から求められる圧力上昇率最大値または熱発生率最大値を用いて内燃機関の燃料噴射を制御する制御装置に出力する、燃焼圧センサーの信号処理装置であって、
    前記燃焼圧センサーからの信号を、カットオフ周波数が、1.6KHzから6.0KHzの間であるローパスフィルタ処理して、前記内燃機関の制御装置に出力する燃焼圧センサーの信号処理装置。
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