JP2015218295A - 洗浄剤組成物用原液、洗浄剤組成物および洗浄方法 - Google Patents

洗浄剤組成物用原液、洗浄剤組成物および洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】所定量の水を配合することにより、環境安全性に優れる一方、優れた洗浄性および乾燥性を発揮することができる洗浄剤組成物用原液、それを用いてなる洗浄剤組成物および洗浄方法を提供する。【解決手段】洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、40〜1900重量部の水を添加した場合に、30〜60℃の曇点を有する洗浄剤組成物となる洗浄剤組成物用原液等であって、有機溶剤として、第1及び第2の有機溶剤を含むとともに、第1の有機溶剤が、式(1)で表される化合物であり、第2の有機溶剤が、親水性アミン化合物である洗浄剤組成物原液。(R1〜R3は各々独立した置換基;R1はC1〜4のアルキル基;R2はノルマルエチレン基又はイソプロピレン基;R3はC1〜3のアルキル基;nは1〜3の整数)【選択図】図2

Description

本発明は洗浄剤組成物用原液、洗浄剤組成物および洗浄方法に関し、特に、所定量の水を添加することにより、環境安全性に優れる一方、優れた洗浄性および乾燥性を発揮することができ、かつ、取扱い容易性に優れた所定の曇点を有する洗浄剤組成物を得ることができる洗浄剤組成物用原液、それを用いてなる洗浄剤組成物および洗浄方法に関する。
従来、ICやコンデンサ等の電子部品をプリント基板等にハンダ付けする際に、ハンダペーストからフラックスが飛散し、電極の周囲に残渣として付着することが知られている(以下、かかるフラックスの残渣を「フラックス残渣」と称する。)。
かかるフラックス残渣は、ハンダ接合部における腐食等の原因となるほか、ワイヤボンディング工程での接合不良や、樹脂封止工程におけるモールド樹脂との密着不良等の原因となることから、洗浄剤で除去する必要があり、従来、種々の洗浄剤が提案されている。
特に近年、比較的多量の水を含むことにより環境安全性に優れる一方、優れた洗浄性を発揮できる洗浄剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1〜2参照)。
すなわち、特許文献1には、洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、50〜1900重量部の水を含むとともに、白濁状態にて、被洗浄物を洗浄するための洗浄剤組成物であって、洗浄剤組成物用原液が、有機溶剤として、少なくとも第1および第2の有機溶剤を含むとともに、第1の有機溶剤が、沸点が140〜190℃の範囲内の値であって、水への溶解度(測定温度:20℃)が50重量%以下の値である疎水性グリコールエーテル化合物、疎水性炭化水素化合物、疎水性芳香族化合物、疎水性ケトン化合物、および、疎水性アルコール化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物であって、第2の有機溶剤が、沸点が140〜190℃の範囲内の値であって、水への溶解度(測定温度:20℃)が50重量%を超えた値である親水性アミン化合物であり、第2の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0.3〜30重量部の範囲内の値とし、さらに第3の有機溶剤として、沸点が140〜190℃の範囲内の値であって、水への溶解度(測定温度:20℃)が50重量%を超えた値である親水性グリコールエーテル化合物、親水性アルコール化合物、親水性含窒素化合物および親水性含硫黄化合物からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含む場合には、第3の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、150重量部以下の値とし、かつ、沸点が190℃を超えた値である有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0重量部、または0〜15重量部(但し、0重量部は含まない。)の範囲内の値とすることを特徴とする洗浄剤組成物が開示されている。
また、特許文献2には、下記一般式(15)および/または下記一般式(16)で表されるノニオン系化合物からなる有機溶剤(A)20〜40重量%、ならびに水(B)60〜80重量%を含有し、かつ曇点が20〜90℃である水溶液を用いてなる、フラックス残渣除去用洗浄剤が開示されている。
(一般式(15)中、R7は炭素数2〜5のアルキル基またはフェニル基を、R8はイソプロピレン基を、xは1〜3の整数を表す。)
(一般式(16)中、R9は炭素数3〜8のアルキル基またはフェニル基を、R10はノルマルエチレン基を、yは1〜3の整数を表す。)
特許第5127009号公報(特許請求の範囲) 特開2013−181060号公報(特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献1に開示されている洗浄剤組成物は、20℃における水への溶解度が50重量%以下の値である所定の疎水性有機溶剤と、20℃における水への溶解度が50重量%を超えた値である所定の親水性有機溶剤とを所定の範囲で配合してなることから、基本的に、常温において2相に相分離してしまうという問題が見られた。
このため、液管理の観点からは、洗浄剤組成物を使用する直前に洗浄剤組成物用原液に対して水を配合して洗浄剤組成物を調製する必要があり、作業工程が煩雑になるという問題が見られた。
また、洗浄剤組成物が余った場合には、2相に相分離してしまうことから、次に使用する際に再度撹拌しなければならないという点で貯蔵・保管面でも不便であった。
さらに、洗浄剤組成物の分析(中和滴定、ガスクロマトグラフ等)を行う際には、油相と水相を所定の比率で採取する必要があることから、撹拌下での採取・分析が必須となるが、撹拌した場合であっても、油相と水相を所定の比率で正確に採取することは困難であり、得られる分析値にバラツキが生じやすくなるという問題が見られた。
加えて、特許文献1に開示されている洗浄剤組成物を構成するための洗浄剤組成物用原液は、引火点が低く安全性が不十分な場合に、水を添加して引火点を上昇させようとすると、常温において容易に相分離してしまうという問題が見られた。
したがって、かかる相分離により、引火点を制御すること自体が困難になるばかりか、洗浄剤組成物用原液の取扱い容易性までもが低下してしまうという問題も見られた。
なお、本発明において「取扱い容易性」とは、使用もしくは分析直前における水の添加や撹拌をする必要がなく、容易に取り扱うことができる特性を意味する。
一方、特許文献2に開示されているフラックス残渣除去用洗浄剤は、曇点未満の非洗浄温度条件下では相分離しない一方、曇点以上の洗浄温度条件下では相分離するため、引用文献1において問題となった取扱い容易性の欠点を解決することができる。
しかしながら、特許文献2に開示されているフラックス残渣除去用洗浄剤は、主洗浄成分としての有機溶剤が所定のモノアルキルグリコールエーテル化合物に限定されていることから、フラックス残渣に対する溶解性が低く、十分な洗浄性を得ることが困難になるという問題が見られた。
そればかりか、主洗浄成分としての有機溶剤が所定のモノアルキルグリコールエーテル化合物に限定されていることから、所定量の水を含むにもかかわらず洗浄剤組成物の粘度が比較的高く、パッケージ部品下の隙間における洗浄性が劣るという傾向が見られた。
また、洗浄後における被洗浄物からの乾燥性も不十分になりやすく、さらには、臭気も強いという問題が見られた。
そこで、本発明の発明者らは、鋭意検討した結果、有機溶剤として、所定のジアルキルグリコールエーテル化合物と、親水性アミン化合物とを所定の配合割合で含む洗浄剤組成物用原液であって、所定量の水を添加した場合に所定の範囲の曇点を有することとなる洗浄剤組成物用原液であれば、所定量の水を配合することにより、環境安全性に優れる一方、優れた洗浄性および乾燥性を発揮することができ、かつ、取扱い容易性に優れた洗浄剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の目的は、所定量の水を配合することにより、環境安全性に優れる一方、優れた洗浄性および乾燥性を発揮することができ、かつ、取扱い容易性に優れた所定の曇点を有する洗浄剤組成物を得ることができる洗浄剤組成物用原液、それを用いてなる洗浄剤組成物および洗浄方法を提供することにある。
本発明によれば、洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、40〜1900重量部の範囲内の水を添加した場合に、30〜60℃の範囲内の曇点を有する洗浄剤組成物となる洗浄剤組成物用原液であって、有機溶剤として、第1および第2の有機溶剤を含むとともに、第1の有機溶剤が、下記一般式(1)で表される化合物であり、第2の有機溶剤が、親水性アミン化合物であるとともに、第2の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0.1〜100重量部の範囲内の値とすることを特徴とする洗浄剤組成物用原液が提供され、上述した問題を解決することができる。
(一般式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立した置換基であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、R2はノルマルエチレン基またはイソプロピレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、繰り返し数nは1〜3の整数である。)
すなわち、本発明の洗浄剤組成物用原液であれば、所定量の水を添加した場合に所定の範囲の曇点を有することとなることから、所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合であっても、曇点未満の非洗浄温度条件下であれば、相分離することなく均一な状態を安定的に保持することができる。
したがって、洗浄剤組成物用原液の状態においては勿論のこと、所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合であっても、貯蔵・保管・液分析が容易になる利点があり、優れた取扱い容易性を発揮することができる。
また、所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合において、曇点以上の洗浄温度条件下では相分離するため、撹拌により白濁状態の洗浄剤組成物とすることができる。
したがって、洗浄剤組成物における有機溶剤自体に起因した洗浄性と、その白濁状態とが相乗効果を発揮し、優れた洗浄性を得ることができる。
また、本発明の洗浄剤組成物用原液であれば、有機溶剤として、所定のジアルキルグリコールエーテル化合物と、親水性アミン化合物とを所定の配合割合で含むことから、特に、所定のジアルキルグリコールエーテル化合物の代わりに所定のモノアルキルグリコールエーテル化合物を用いた場合と比較して、洗浄性および乾燥性を効果的に向上させることができる。
さらに、比較的多量の水を添加して洗浄剤組成物とすることから、優れた環境安全性を発揮することができる。
また、本発明の洗浄剤組成物用原液を構成するにあたり、第1の有機溶剤の沸点を140〜190℃の範囲内の値とするとともに、水への溶解度(測定温度:20℃)を20重量%を超えた値とすることが好ましい。
このように構成することにより、洗浄剤組成物における曇点の調整が容易になるばかりか、乾燥性および使用後の洗浄剤組成物の再生効率を効果的に向上させることができる。
なお、本発明において「水への溶解度」とは、100重量%の水に対して溶解できる溶剤の重量%を意味する。したがって、100gの水に対して溶解できる溶剤の重量(g)と同じ値となる。
また、本発明の洗浄剤組成物用原液を構成するにあたり、第1の有機溶剤が、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジプロピレングリコールジメチルエーテル、あるいはいずれか一方であることが好ましい。
このように構成することにより、第1の有機溶剤単独でも水の添加により曇点を有することから、洗浄剤組成物における曇点の調整がより容易になるばかりか、洗浄性および乾燥性をより効果的に向上させることができる。
また、本発明の洗浄剤組成物用原液を構成するにあたり、第2の有機溶剤の沸点を140〜190℃の範囲内の値とするとともに、水への溶解度(測定温度:20℃)を50重量%を超えた値とすることが好ましい。
このように構成することにより、洗浄剤組成物における曇点の調整がさらに容易になるばかりか、乾燥性および使用後の洗浄剤組成物の再生効率をより向上させることができる。
また、本発明の洗浄剤組成物用原液を構成するにあたり、第2の有機溶剤が、N,N−ジエチルイソプロパノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミンおよびモノイソプロパノールアミンからなる群から選択される少なくとも一種の化合物であることが好ましい。
このように構成することにより、洗浄剤組成物における曇点の調整がより一段と容易になるばかりか、フラックス残渣に対する洗浄性をさらに効果的に向上させることができる。
また、本発明の洗浄剤組成物用原液を構成するにあたり、第1の有機溶剤のSP値を6.5〜12の範囲内の値とするとともに、第2の有機溶剤のSP値を8〜15の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、洗浄剤組成物における曇点の調整をさらに容易にすることができる。
また、本発明の洗浄剤組成物用原液を構成するにあたり、第3の有機溶剤として、下記一般式(2)で表される化合物および下記一般式(3)で表される化合物、あるいはいずれか一方を含むとともに、当該第3の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0〜200重量部(但し、0重量部は含まない。)の範囲内の値とすることが好ましい。
(一般式(2)中、R4〜R5は、それぞれ独立した置換基であり、R4は炭素数1〜5のアルキル基であり、R5はノルマルエチレン基またはイソプロピレン基であり、繰り返し数mは1〜3の整数である。)
(一般式(3)中、R6は水素原子またはメチル基である。)
このように構成することにより、洗浄剤組成物用原液に対して、所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、洗浄剤組成物の曇点以上の洗浄温度環境下において、エマルジョンとなった第1の有機溶剤の水に対する分散性を向上させることができるばかりか、洗浄剤組成物における曇点の調整をより一段と容易にすることができる。
また、本発明の洗浄剤組成物用原液を構成するにあたり、沸点が190℃を超えた値である有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0重量部、または0〜15重量部(但し、0重量部は含まない。)の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、洗浄剤組成物の乾燥性および使用後の洗浄剤組成物の再生効率をより効果的に向上させることができる。
また、本発明の洗浄剤組成物用原液を構成するにあたり、水を含むとともに、当該水の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、1〜25重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、保管状態(静置状態)において相分離させることなく安定的に洗浄剤組成物用原液における引火点を上げて、取り扱い上の安全性を向上させることができる。
また、本発明の別の態様は、洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、40〜1900重量部の範囲内の水を添加してなる、30〜60℃の範囲内の曇点を有する洗浄剤組成物であって、洗浄剤組成物用原液が、有機溶剤として第1および第2の有機溶剤を含むとともに、第1の有機溶剤が、下記一般式(1)で表される化合物であり、第2の有機溶剤が、親水性アミン化合物であるとともに、第2の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0.1〜100重量部の範囲内の値とすることを特徴とする洗浄剤組成物である。
(一般式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立した置換基であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、R2はノルマルエチレン基またはイソプロピレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、繰り返し数nは1〜3の整数である。)
すなわち、本発明の洗浄剤組成物であれば、所定の洗浄剤組成物用原液に対して、所定量の水を添加してなることから、環境安全性に優れる一方、優れた洗浄性および乾燥性を発揮することができ、かつ、優れた取扱い容易性も発揮することができる。
また、本発明のさらに別の態様は、洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、40〜1900重量部の範囲内の水を添加し、30〜60℃の範囲内の曇点を有する洗浄剤組成物を準備する洗浄剤組成物準備工程と、得られた洗浄剤組成物を、当該洗浄剤組成物の曇点以上の温度に維持しつつ、白濁状態にて、被洗浄物を洗浄する洗浄工程と、を含む洗浄方法であって、洗浄剤組成物用原液が、有機溶剤として第1および第2の有機溶剤を含むとともに、第1の有機溶剤が、下記一般式(1)で表される化合物であり、第2の有機溶剤が、親水性アミン化合物であるとともに、第2の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0.1〜100重量部の範囲内の値とすることを特徴とする洗浄方法である。
(一般式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立した置換基であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、R2はノルマルエチレン基またはイソプロピレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、繰り返し数nは1〜3の整数である。)
すなわち、本発明の洗浄方法であれば、所定の洗浄剤組成物用原液に対して、所定量の水を添加してなる洗浄剤組成物を用いた洗浄方法であることから、環境問題に配慮しつつも、効率的に被洗浄物を洗浄することができる。
図1(a)〜(b)は、洗浄装置の一例を説明するために供する図である。 図2(a)〜(b)は、実施例3における洗浄剤組成物の外観を示す写真である。 図3(a)〜(b)は、比較例6における洗浄剤組成物の外観を示す写真である。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、40〜1900重量部の範囲内の水を添加した場合に、30〜60℃の範囲内の曇点を有する洗浄剤組成物となる洗浄剤組成物用原液であって、有機溶剤として、第1および第2の有機溶剤を含むとともに、第1の有機溶剤が、下記一般式(1)で表される化合物であり、第2の有機溶剤が、親水性アミン化合物であるとともに、第2の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0.1〜100重量部の範囲内の値とすることを特徴とする洗浄剤組成物用原液である。
(一般式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立した置換基であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、R2はノルマルエチレン基またはイソプロピレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、繰り返し数nは1〜3の整数である。)
1.第1の有機溶剤
(1)種類
本発明の洗浄剤組成物用原液を構成する第1の有機溶剤は、下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする。
(一般式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立した置換基であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、R2はノルマルエチレン基またはイソプロピレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、繰り返し数nは1〜3の整数である。)
この理由は、一般式(1)で表される所定のジアルキルグリコールエーテル化合物であれば、後述する第2の有機溶剤の効果と相まって、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、洗浄剤組成物の曇点以上の洗浄温度条件下においてエマルジョン状態となり、洗浄剤組成物を白濁状態とすることに寄与するためである。
また、所定のジアルキルグリコールエーテル化合物は、水の添加による油脂溶解性低下の影響を受けにくいことから、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加した場合であっても、優れた洗浄性を効果的に発揮することができる。
特に、所定のジアルキルグリコールエーテル化合物は、フラックス残渣に対する溶解力に優れることから、所定のジアルキルグリコールエーテル化合物の代わりに所定のモノアルキルグリコールエーテル化合物を用いた場合と比較して、洗浄性を効果的に向上させることができる。
したがって、所定のジアルキルグリコールエーテル化合物が元来有する優れた洗浄性と、それがエマルジョン状態となることとの相乗効果により、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、優れた洗浄性を発揮することができる。
また、所定のジアルキルグリコールエーテル化合物であれば、所定量の水を添加した状態でも粘度、表面張力が低く、液切り性、濡れ性が良好であるため、所定のジアルキルグリコールエーテル化合物の代わりに所定のモノアルキルグリコールエーテル化合物を用いた場合と比較して、乾燥性を効果的に向上させることができる。
さらに、所定のジアルキルグリコールエーテル化合物であれば、所定のジアルキルグリコールエーテル化合物の代わりに所定のモノアルキルグリコールエーテル化合物を用いた場合と比較して、効果的に臭気を抑えることができる。
また、一般式(1)で表される化合物としては、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点:162℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:8.7、引火点:56℃)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点:189℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:8.9、引火点:70℃)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(沸点:171℃、水への溶解度:37重量%、SP値:8.2、引火点:65℃)、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル(沸点:176℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:9.3、引火点:66℃)、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル(沸点:179℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:9.2、引火点:74℃)等が挙げられる。
また、上述した化合物の中でも、特に、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジプロピレングリコールジメチルエーテル、あるいはいずれか一方を用いることが好ましい。
この理由は、これらの化合物であれば、単独でも水の添加により曇点を有することから、洗浄剤組成物における曇点の調整が容易になるばかりか、洗浄性および乾燥性をより効果的に向上させることができるためである。
すなわち、これらの化合物であれば、例えば、全体に対して30重量%水溶液とした場合に10〜90℃の範囲に曇点を有し、かつ、沸点、SP値、粘度、表面張力が所定の範囲であることから、洗浄剤組成物における曇点の調整が容易になるばかりか、洗浄性および乾燥性をより効果的に向上させることができる。
(2)沸点
また、第1の有機溶剤の沸点を140〜190℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる沸点が140℃未満の値となると、使用時における揮発量が多くなり、液の消費量が増えることから、経済性が悪くなる場合があるためである。一方、かかる沸点が190℃を超えた値となると、使用後の洗浄剤組成物を分留により再生する際に、必要となるエネルギーが過度に大きくなったり、再生時に高沸点成分が留出されず、洗浄剤組成物の回収率が低下したり、所定の組成の洗浄剤組成物が得られなくなるなど、再生効率が低下しやすくなる場合があるためである。また、使用後の洗浄剤組成物を分留する際の加熱温度が高くなることから、洗浄剤組成物の構成成分が分解等を起こしやすくなって、再生後の洗浄剤組成物の洗浄性が低下し、十分な洗浄性を有する洗浄剤組成物を安定的に得ることが困難になるためである。さらに、乾燥性も悪くなって、乾燥不良により被洗浄物に残留しやすくなるためである。
したがって、第1の有機溶剤における沸点を、145〜185℃の範囲内の値とすることがより好ましく、150〜180℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(3)溶解度
また、第1の有機溶剤の水への溶解度(測定温度:20℃)を20重量%を超えた値とすることが好ましい。
この理由は、かかる溶解度が20重量%以下の値となると、水への溶解度が過度に低いため、洗浄剤組成物に対して所定量の水を添加した場合に、常温において即2相に相分離してしまい、曇点を所定の範囲に調整することが困難になる場合があるためである。一方、かかる溶解度が過度に大きな値となると、洗浄剤組成物用原液に対して水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、曇点が過度に高くなって、洗浄温度条件下において白濁状態を得ることが困難になる場合があるためである。また、水と相溶しやすくなって、元来有する洗浄性を十分に発揮することが困難になる場合があるためである。
したがって、第1の有機溶剤の水への溶解度(測定温度:20℃)を、21〜200重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、22〜50重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(4)SP値
また、第1の有機溶剤のSP値を6.5〜12の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるSP値が6.5未満の値となると、第2の有機溶剤との相溶性が過度に低下して、洗浄剤組成物用原液を均一溶液として構成することが困難になる場合があるためである。一方、かかるSP値が12を超えた値となると、水との相溶性が過度に高くなって、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、曇点が過度に高くなって、洗浄温度条件下において白濁状態を得ることが困難になる場合があるためである。
したがって、第1の有機溶剤におけるSP値を、7〜11の範囲内の値とすることがより好ましく、7.5〜10の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(5)引火点
また、第1の有機溶剤の引火点を30〜100℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる引火点が30℃未満の値となると、洗浄剤組成物用原液や、それに所定量の水を添加してなる洗浄剤組成物における引火点が40℃未満になりやすくなり、消防法上の危険物に該当する場合があるためである。一方、かかる引火点が100℃を超えた値となると、第1の有機溶剤として使用可能な化合物が過度に制限される場合があるためである。
したがって、第1の有機溶剤が引火点を有する場合は、当該引火点を35〜85℃の範囲内の値とすることが好ましく、40〜70℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(6)配合量
また、第1の有機溶剤の配合量を、洗浄剤組成物用原液の全体量に対して、40〜99.7重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる配合量が40重量%未満の値となると、洗浄性が過度に低下しやすくなったり、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、曇点が過度に高くなって、洗浄温度条件下において白濁状態を得ることが困難になったりする場合があるためである。一方、かかる配合量が99.7重量%を超えた値となると、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、曇点か過度に高くなって、洗浄温度条件下において白濁状態を得ることが困難になる場合があるためである。
したがって、第1の有機溶剤の配合量を、洗浄剤組成物用原液の全体量に対して、45〜99.5重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、50〜99重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
2.第2の有機溶剤
(1)種類
本発明の洗浄剤組成物用原液を構成する第2の有機溶剤は、親水性アミン化合物であることを特徴とする。
この理由は、親水性アミン化合物であれば、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、洗浄剤組成物の曇点以上の洗浄温度条件下において、エマルジョン状態となった第1の有機溶剤と、水との間を取り持ち、エマルジョンの分散性を向上させ、結果的に洗浄剤組成物における洗浄性を向上させることができるためである。
また、第2の有機溶剤自体も、フラックス残渣に対して優れた洗浄性を有することから、それ自体によって、洗浄剤組成物における洗浄性の向上に寄与することができる。
また、親水性アミン化合物としては、例えば、N−エチルピペラジン(沸点:157℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:9.7、引火点:43℃)、N,N−ジエチルイソプロパノールアミン(沸点:159℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:10.3、引火点:44℃)、N−メチルエタノールアミン(沸点:160℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:12.0、引火点:74℃)、モノイソプロパノールアミン(沸点:160℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:12.7、引火点:74℃)、N,N−ジエチルエタノールアミン(沸点:162℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:11.0、引火点:55℃)、N−エチルエタノールアミン(沸点:169℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:11.4、引火点:71℃)、N−t−ブチルエタノールアミン(沸点:175℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:10.1、引火点:88℃)、1−アミノ−4−メチルピペラジン(沸点:178℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:11.6、引火点:62℃)、N−アミノエチルピペラジン(沸点:182℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:9.9、引火点:58℃)、N−アリルピペラジン(沸点:185℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:9.4、引火点:52℃)等が挙げられる。
また、上述した親水性アミン化合物の中でも、特に、N,N−ジエチルイソプロパノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミンおよびモノイソプロパノールアミンからなる群から選択される少なくとも一種の化合物であることが好ましい。
この理由は、これらの化合物であれば、洗浄剤組成物における曇点の調整がより一段と容易になるばかりか、洗浄性および乾燥性をさらに向上させることができるためである。
すなわち、これらの水溶性アミン類であれば、洗浄剤組成物の曇点を上昇させる効果があり、かつ、2相に相分離した油相、水相の各相に相溶することができ、各相の洗浄性と、エマルジョン状態となった第1の有機溶剤の分散性をさらに向上させることができる。
(2)沸点
また、第2の有機溶剤の沸点を140〜190℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる沸点が140℃未満の値となると、使用時における揮発量が多くなり、液の消費量が増えることから、経済性が悪くなるためである。一方、かかる沸点が190℃を超えた値となると、使用後の洗浄剤組成物を分留により再生する際に、必要となるエネルギーが過度に大きくなったり、再生時に高沸点成分が留出されず、洗浄剤組成物の回収率が低下したり、所定の組成の洗浄剤組成物が得られなくなるなど、再生効率が低下しやすくなる場合があるためである。また、使用後の洗浄剤組成物を分留する際の加熱温度が高くなることから、洗浄剤組成物の構成成分が分解等を起こしやすくなって、再生後の洗浄剤組成物の洗浄性が低下し、十分な洗浄性を有する洗浄剤組成物を安定的に得ることが困難になるためである。さらに、乾燥性も悪くなって、乾燥不良により被洗浄物に残留しやすくなるためである。
したがって、第2の有機溶剤における沸点を、145〜185℃の範囲内の値とすることがより好ましく、150〜180℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(3)溶解度
また、第2の有機溶剤の水への溶解度(測定温度:20℃)を50重量%を超えた値とすることが好ましい。
この理由は、かかる溶解度が50重量%以下の値となると、洗浄剤組成物用原液に対して水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、洗浄温度条件下においてエマルジョン状態となった第1の有機溶剤と、水との間を取り持ち、エマルジョンの分散性を向上させることが困難になる場合があるためである。
したがって、第2の有機溶剤の水への溶解度(測定温度:20℃)を、60〜∞重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、70〜∞重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(4)SP値
また、第2の有機溶剤のSP値を8〜15の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるSP値が8未満の値となると、水との相溶性が過度に低くなって、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、洗浄温度条件下においてエマルジョン状態となった第1の有機溶剤と、水との間を取り持ち、エマルジョンの分散性を向上させることが困難になる場合があるためである。一方、かかるSP値が15を超えた値となると、第1の有機溶剤との相溶性が過度に低下して、洗浄剤組成物用原液を均一溶液として構成することが困難になる場合があるためである。
したがって、第2の有機溶剤におけるSP値を、8.5〜14の範囲内の値とすることがより好ましく、9〜13の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(5)引火点
第2の有機溶剤の引火点を30〜100℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる引火点が30℃未満の値となると、洗浄剤組成物用原液や、それに所定量の水を添加してなる洗浄剤組成物における引火点が40℃未満になりやすくなり、消防法上の危険物に該当する場合があるためである。一方、かかる引火点が100℃を超えた値となると、第2の有機溶剤として使用可能な化合物が過度に制限される場合があるためである。
したがって、第2の有機溶剤が引火点を有する場合には、当該引火点を40〜90℃の範囲内の値とすることがより好ましく、50〜80℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(6)配合量
また、第2の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0.1〜100重量部の範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、かかる配合量が0.1重量部未満の値となると、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、洗浄剤組成物の曇点以上の洗浄温度条件下において、エマルジョン状態となった第1の有機溶剤と、水との間を取り持ち、エマルジョンの分散性を向上させる効果を得ることが困難になる場合があるためである。また、第2の有機溶剤自体による洗浄性を得ることが困難になる場合があるためである。一方、かかる配合量が100重量部を超えた値となると、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、曇点が過度に高くなって、洗浄温度条件下において白濁状態を得ることが困難になったり、金属腐食性が過度に大きくなったりする場合があるためである。
したがって、第2の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0.3〜85重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、0.5〜70重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
3.第3の有機溶剤
(1)種類
また、本発明の洗浄剤組成物用原液を構成するにあたり、第3の有機溶剤として、下記一般式(2)で表される化合物および下記一般式(3)で表される化合物、あるいはいずれか一方を含むことが好ましい。
(一般式(2)中、R4〜R5は、それぞれ独立した置換基であり、R4は炭素数1〜5のアルキル基であり、R5はノルマルエチレン基またはイソプロピレン基であり、繰り返し数mは1〜3の整数である。)
(一般式(3)中、R6は水素原子またはメチル基である。)
この理由は、一般式(2)で表される所定のモノアルキルグリコールエーテル化合物であれば、洗浄剤組成物用原液に対して、所定量の水を添加して洗浄剤とした場合に、洗浄剤組成物の曇点以上の洗浄温度環境下において、エマルジョンとなった第1の有機溶剤の水に対する分散性を、より向上させることができるためである。
また、一般式(2)で表される化合物の中でも、特に、エチレングリコールモノイソブチルエーテル(沸点:161℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:9.1、引火点:57℃)、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(沸点:174℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:10.5、引火点:68℃)、プロピレングリコールモノブチルエーテル(沸点:171℃、水への溶解度:6.4重量%、SP値:9.0、引火点:62℃)およびプロピレングリコールモノプロピルエーテル(沸点:150℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:9.6、引火点:48℃)、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(沸点:142℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:10.9、引火点:46℃)、エチレングリコールモノプロピルエーテル(沸点:150℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:10.8、引火点:57℃)、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル(沸点:153℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:10.3、引火点:55℃)、3−メトキシブタノール(沸点:161℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:10.3、引火点:65℃)、エチレングリコールモノブチルエーテル(沸点:171℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:10.4、引火点:63℃)およびジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点:187℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:10.2、引火点:76℃)からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を用いることが好ましい。
この理由は、水への溶解度によって洗浄剤組成物における曇点の調整が可能となるばかりか、第1および第2の有機溶剤の補助的役割を発揮して、洗浄性、乾燥性、分散性をより向上させることができるためである。
(2)沸点
また、第3の有機溶剤の沸点を140〜190℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる沸点が140℃未満の値となると、使用時における揮発量が多くなり、液の消費量が増えることから、経済性が悪くなる場合があるためである。一方、かかる沸点が190℃を超えた値となると、使用後の洗浄剤組成物を分留により再生する際に、必要となるエネルギーが過度に大きくなったり、再生時に高沸点成分が留出されず、洗浄剤組成物の回収率が低下したり、所定の組成の洗浄剤組成物が得られなくなるなど、再生効率が低下しやすくなる場合があるためである。また、使用後の洗浄剤組成物を分留する際の加熱温度が高くなることから、洗浄剤組成物の構成成分が分解等を起こしやすくなって、再生後の洗浄剤組成物の洗浄性が低下し、十分な洗浄性を有する洗浄剤組成物を安定的に得ることが困難になるためである。さらに、乾燥性も悪くなって、乾燥不良により被洗浄物に残留しやすくなるためである。
したがって、第3の有機溶剤における沸点を、150〜185℃の範囲内の値とすることがより好ましく、160〜180℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(3)溶解度
また、第3の有機溶剤の水への溶解度(測定温度:20℃)を、50重量%を超えた値とすることが好ましい。
この理由は、かかる溶解度が50重量%以下の値となると、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、曇点以上の洗浄温度条件下においてエマルジョンとなった第1の有機溶剤の水に対する分散性の向上に寄与することが困難になる場合があるためである。
したがって、第3の有機溶剤の水に対する溶解度(測定温度:20℃)を、60〜∞重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、70〜∞重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(4)SP値
また、第3の有機溶剤におけるSP値を8〜15の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるSP値が8未満の値となると、水との相溶性が過度に低くなって、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、曇点以上の洗浄温度条件下においてエマルジョン状態となった第1の有機溶剤の水に対する分散性を十分に向上させることが困難になる場合があるためである。一方、かかるSP値が15を超えた値となると、第1および第2の有機溶剤との相溶性が過度に低下して、洗浄剤組成物用原液を均一溶液として構成することが困難になる場合があるためである。
したがって、第3の有機溶剤におけるSP値を、8.5〜14の範囲内の値とすることがより好ましく、9〜13の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(5)引火点
また、第3の有機溶剤の引火点を30〜100℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる引火点が30℃未満の値となると、洗浄時組成物用原液や、それに所定量の水を添加してなる洗浄剤組成物における引火点が40℃未満になりやすくなり、消防法上の危険物に該当する場合があるためである。一方、かかる引火点が100℃を超えた値となると、第3の有機溶剤として使用可能な化合物が過度に制限される場合があるためである。
したがって、第3の有機溶剤が引火点を有する場合には、当該引火点を40〜90℃の範囲内の値とすることがより好ましく、50〜80℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(6)配合量
また、第3の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0〜200重量部(但し、0重量部は含まない。)の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる配合量が0重量部となると、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、曇点以上の洗浄温度条件下においてエマルジョン状態となった第1の有機溶剤の水に対する分散性を向上させることが困難になるためである。一方、かかる配合量が200重量部を超えた値となると、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、曇点の調整が困難となり、所定の洗浄温度条件下において白濁状態を得ることが困難になる場合があるためである。
したがって、第3の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、1〜170重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、20〜150重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
4.第4の有機溶剤
(1)種類
また、本発明の洗浄剤組成物用原液を構成するにあたり、第4の有機溶剤として、疎水性アミン化合物を含むことが好ましい。
この理由は、疎水性アミン化合物であれば、第1の有機溶剤を補完して、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、洗浄剤組成物の曇点以上の洗浄温度条件下において白濁状態となる洗浄剤組成物用原液の液特性を、より安定的に得ることができるためである。
また、疎水性アミン化合物としては、例えば、ジブチルアミン(沸点:160℃、水への溶解度:1重量%以下、SP値:7.8、引火点:43℃)、2−エチルヘキシルアミン(沸点:169℃、水への溶解度:1重量%以下、SP値:8.4、引火点:60℃)、N−メチルベンジルアミン(沸点:180℃、水への溶解度:6.5重量%、SP値:9.5、引火点:77℃)、N,N−ジメチルベンジルアミン(沸点:181℃、水への溶解度:1.2、SP値:9.8、引火点:60℃)等が挙げられる。
また、上述した第4の有機溶剤の中でも、特に、ジブチルアミン、2−エチルヘキシルアミンおよびN,N−ジメチルベンジルアミンからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を用いることが好ましい。
この理由は、このような種類の第4の有機溶剤であれば、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、洗浄剤組成物の曇点以上の洗浄温度条件下において白濁状態となる洗浄剤組成物用原液の液特性を、さらに安定的に得ることができるためである。
(2)配合量
また、第4の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0.3〜30重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる配合量が0.3重量部未満の値となると、その添加効果が不十分になる場合があるためである。一方、かかる配合量が30重量部を超えた値となると、非洗浄温度条件下において、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加した段階で相分離しやすくなって、優れた取扱い容易性を得ることが困難になったり、金属腐食性が過度に大きくなったりする場合があるためである。
したがって、第4の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0.5〜20重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、1〜15重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
5.界面活性剤
(1)種類
界面活性剤は、上述した第1の有機溶剤等の水に対する乳化性を向上させる作用と、被洗浄物に対する親和性を向上させる作用があり、結果として、洗浄性を向上させる効果があるため、添加してもよい。
ここで、界面活性剤の好適例としては、非イオン系界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンベンジルアルコール、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
(2)配合量
本発明の洗浄剤組成物用原液においては、界面活性剤を含まないことが好ましいが、少量の添加でも水に対する乳化性を向上させ、被洗浄物に対する親和性の向上に寄与する等、洗浄性の向上効果を発揮する界面活性剤であれば、乾燥性、被洗浄物への電気特性に過度に影響を与えない範囲で配合してもよい。
この場合であっても、洗浄剤組成物用原液の全体量に対して、0〜3重量%(但し、0重量%は含まない。)の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる界面活性剤の配合量が、3重量%を超えた値となると、被洗浄物への残留量が多くなって、リンス工程が必須となったり、被洗浄物の電気特性を劣化させたり、所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合に、洗浄剤組成物の曇点が過度に高くなって、洗浄温度条件下において白濁状態を得ることが困難になったりする場合があるためである。
したがって、界面活性剤の配合量を、洗浄剤組成物用原液の全体量に対して、0.01〜2重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、0.1〜1重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
6.沸点が190℃を超える有機溶剤
また、本発明の洗浄剤組成物用原液においては、沸点が190℃を超えた値である有機溶剤を含まないことが好ましい。
この理由は、使用後の洗浄剤組成物を分留により再生する際に、必要となるエネルギーが過度に大きくなったり、再生時に高沸点成分が留出されず、洗浄剤組成物の回収率が低下したり、所定の組成の洗浄剤組成物が得られなくなるなど、再生効率が低下しやすくなる場合があるためである。また、使用後の洗浄剤組成物を分留する際の加熱温度が高くなることから、洗浄剤組成物の構成成分が分解等を起こしやすくなって、再生後の洗浄剤組成物の洗浄性が低下し、十分な洗浄性を有する洗浄剤組成物を安定的に得ることが困難になるためである。さらに、乾燥性も悪くなって、乾燥不良により被洗浄物に残留しやすくなるためである。
但し、例えば、ベンジルアルコールやN−メチルピロリドンのように、少量の添加であっても、洗浄剤組成物における洗浄性の向上に寄与する有機溶剤であれば、洗浄剤組成物の再生効率、乾燥性に過度に影響を与えない範囲内で配合してもよい。
この場合であっても、沸点が190℃を超えた値である有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0〜15重量部(但し、0重量部は含まない。)の範囲内の値とする必要があり、0.01〜12重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、0.1〜10重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、洗浄剤組成物用原液に所定量の水を添加して洗浄剤組成物とした場合においては、沸点が190℃を超えた値である有機溶剤の配合量を、洗浄剤組成物の全体量に対して、0〜5重量%未満の値とすることが好ましく、0.001〜4重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、0.01〜3重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
7.エステル化合物
また、本発明の洗浄剤組成物用原液においては、洗浄剤組成物の再生効率を向上させる観点から、エステル化合物を含まないことが好ましい。
すなわち、洗浄剤組成物用原液がエステル化合物を含む場合、使用後の洗浄剤組成物を分留により再生しようとすると、蒸留再生時にエステル化合物が加水分解を起こしてしまい、再生により得られる留出液の洗浄性が低下する可能性があり、十分な洗浄性を得ることが困難になりやすいためである。
但し、洗浄剤組成物の蒸留再生後の洗浄性低下および曇点の低下に過度に影響を与えない範囲内であれば、洗浄性の更なる向上等を目的として、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエステル化合物を用いてもよい。
この場合、エステル化合物の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0.1〜25重量部の範囲内の値とすることが好ましく、1〜12重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、2〜6重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
8.水
また、本発明の洗浄剤組成物用原液を構成するにあたり、所定量の水を含むことが好ましい。
この理由は、所定量の水を含むことにより、相分離させることなく安定的に洗浄剤組成物用原液における引火点を上げて、取り扱い上の安全性を向上させることができるためである。
また、水の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、1〜25重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる配合量が1重量部未満の値となると、洗浄剤組成物用原液における引火点を十分に上げることが困難になる場合があるためである。一方、かかる配合量が25重量部を超えた値となると、引火点を必要以上に上げることになることから、洗浄剤組成物用原液を過度に希釈することになって原液としてのメリットが薄くなり、さらには、輸送コストが高くなるといった問題も生じる場合があるためである。
したがって、水の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、2〜20重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、3〜18重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
9.引火点および燃焼点
本発明の洗浄剤組成物用原液は、引火点を有しないか、あるいは、引火点を有する場合であっても、その温度を40℃以上の値とし、かつ、燃焼点を60℃以上の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる引火点が40℃以上、かつ、燃焼点が60℃以上の値となると、消防法上の危険物に該当しなくなるためである。
但し、洗浄剤組成物用原液の引火点および燃焼点が過度に高くなると、使用可能な第1〜第2の有機溶剤等の種類や配合量が過度に制限される場合がある。
したがって、洗浄剤組成物用原液が引火点を有する場合であっても、その温度を45〜150℃の範囲内の値とすることがより好ましく、50〜100℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、洗浄剤組成物用原液の燃焼点を70〜250℃の範囲内の値とすることがより好ましく、80〜150℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、洗浄剤組成物の引火点は、実施例1に記載するように、JIS K 2265−1および4(引火点の求め方)に準じて、測定することができる。
また、本発明の洗浄剤組成物用原液は、当該洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、40〜1900重量部の範囲内の水を添加した場合に、30〜60℃の範囲内の曇点を有する洗浄剤組成物となることを特徴とする。
これは、洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、40〜1900重量部の範囲内における少なくとも一点の水を添加した場合に、得られる洗浄剤組成物の曇点が30〜60℃の範囲内となることを意味し、40〜1900重量部の全範囲内の水を添加した場合に、得られる洗浄剤組成物の曇点が常に30〜60℃の範囲内となることを意味しない。
なお、洗浄剤組成物の曇点については、第2の実施形態において具体的に記載する。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、洗浄剤組成物用原液100重量部に対して40〜1900重量部の範囲内の水を添加してなる、30〜60℃の範囲内の曇点を有する洗浄剤組成物であって、洗浄剤組成物用原液が、有機溶剤として第1および第2の有機溶剤を含むとともに、第1の有機溶剤が、下記一般式(1)で表される化合物であり、第2の有機溶剤が、親水性アミン化合物であるとともに、第2の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0.1〜100重量部の範囲内の値とすることを特徴とする洗浄剤組成物である。
(一般式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立した置換基であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、R2はノルマルエチレン基またはイソプロピレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、繰り返し数nは1〜3の整数である。)
1.洗浄剤組成物用原液
第2の実施形態においては、第1の実施形態で説明した洗浄剤組成物用原液を、そのまま使用するため、ここでの再度の説明は省略する。
2.水
本発明の洗浄剤組成物は、洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、40〜1900重量部の範囲内の水を添加することを特徴とする。
この理由は、かかる水の添加量が40重量部未満の値となると、曇点が過度に高くなって、洗浄温度条件下において白濁状態を得ることが困難になり十分な洗浄性を得ることが困難になるばかりか、環境安全性に乏しくなったり、消防法における危険物に該当しやすくなったりする場合があるためである。一方、かかる水の添加量が1900重量部を超えた値となると、この場合も曇点が過度に高くなって、洗浄温度条件下において白濁状態を得ることが困難になり十分な洗浄性を得ることが困難になる場合があるためである。
したがって、水の添加量を、洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、100〜1500重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、150〜900重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
3.液特性
(1)曇点
本発明の洗浄剤組成物は、30〜60℃の範囲内の曇点を有することを特徴とする。
この理由は、かかる曇点が30℃未満の値となると、非洗浄温度条件下において、洗浄剤組成物用原液に対して所定量の水を添加した段階で相分離してしまうことから、優れた取扱い容易性を得ることが困難になるためである。一方、かかる曇点が60℃を超えた値となると、洗浄温度条件下においても相分離しないことから、白濁状態となって優れた洗浄性を発揮することが困難になるためである。
したがって、洗浄剤組成物における曇点を32〜55℃の範囲内の値とすることが好ましく、35〜50℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、本発明の洗浄剤組成物における曇点は、洗浄剤組成物用原液を構成する第1の有機溶剤、第2の有機溶剤等の種類および配合割合、並びに、洗浄剤組成物用原液に対して添加される水の配合割合により調節することができる。
なお、洗浄剤組成物における曇点は、洗浄剤組成物の外観を観察しながら洗浄剤組成物を徐々に昇温させ、白濁もしくは相分離し始めたときの温度(℃)として測定することができる。
(2)引火点および燃焼点
本発明の洗浄剤組成物は、引火点を有しないか、あるいは、引火点を有する場合であっても、その温度を40℃以上の値とし、かつ、燃焼点を60℃以上の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる引火点が40℃以上、かつ、燃焼点が60℃以上の値となると、消防法上の危険物に該当しなくなるためである。
但し、洗浄剤組成物の引火点および燃焼点が過度に高くなると、使用可能な第1〜第2の有機溶剤等の種類や配合量が過度に制限される場合がある。
したがって、洗浄剤組成物が引火点を有する場合であっても、その温度を45〜150℃の範囲内の値とすることがより好ましく、50〜100℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、洗浄剤組成物の燃焼点を70〜200℃の範囲内の値とすることがより好ましく、80〜150℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、洗浄剤組成物の引火点は、実施例1に記載するように、JIS K 2265−1および4(引火点の求め方)に準じて、測定することができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、40〜1900重量部の範囲内の水を添加し、30〜60℃の範囲内の曇点を有する洗浄剤組成物を準備する洗浄剤組成物準備工程と、得られた洗浄剤組成物を、当該洗浄剤組成物の曇点以上の温度に維持しつつ、白濁状態にて、被洗浄物を洗浄する洗浄工程と、を含む洗浄方法であって、洗浄剤組成物用原液が、有機溶剤として第1および第2の有機溶剤を含むとともに、第1の有機溶剤が、下記一般式(1)で表される化合物であり、第2の有機溶剤が、親水性アミン化合物であるとともに、第2の有機溶剤の配合量を、第1の有機溶剤100重量部に対して、0.1〜100重量部の範囲内の値とすることを特徴とする洗浄方法である。
(一般式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立した置換基であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、R2はノルマルエチレン基またはイソプロピレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、繰り返し数nは1〜3の整数である。)
1.洗浄剤組成物準備工程
洗浄剤組成物準備工程は、洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、40〜1900重量部の範囲内の水を添加し、30〜60℃の範囲内の曇点を有する洗浄剤組成物を準備する工程である。
なお、洗浄剤組成物準備工程を実施するに際して、公知のミキサーや撹拌装置を用いることが好ましい。
2.洗浄工程
洗浄工程は、得られた洗浄剤組成物を、当該洗浄剤組成物の曇点以上の温度に維持しつつ、白濁状態にて、被洗浄物を洗浄する工程である。
また、洗浄態様としては、特に制限されるものではなく、例えば、浸漬法、搖動法、超音波振動法、シャワー洗浄法、液中ジェット法などの各種態様を採用することができる。
また、洗浄剤組成物をブラシや洗浄ロール等に含浸させたり、付着させたりした状態で、フラックスを洗浄することも好ましい。
なお、洗浄工程を実施するにあたり、より具体的には、後述する洗浄装置を使用することが好ましい。
また、洗浄温度としては、洗浄剤組成物の曇点以上の温度であれば特に制限されないが、通常、30〜60℃の範囲内とすることが好ましい。
また、洗浄時間としては、10秒〜60分の範囲内とすることが好ましい。
なお、白濁状態を安定的に維持する観点からは、洗浄剤組成物を撹拌状態とすることが好ましい。
より具体的には、プロペラ撹拌装置やマグネットスターラー等を用いて、回転数を30〜1000rpmの範囲として、洗浄剤組成物を撹拌状態とすることが好ましい。
3.リンス工程
本発明の洗浄剤組成物は、洗浄剤組成物用原液に対して、所定量の水を添加してなる構成であるが、優れた乾燥性を有していることから、基本的にリンス工程を省略することができる。
但し、電子部品や基板等の洗浄においては、洗浄剤組成物が残留することにより、電子部品や基板等において電気腐食等が発生する場合もあることから、さらにリンス工程を設けることも好ましい。
この場合、リンス液として、アルコール系溶剤を使用することが好ましい。
この理由は、水と比較して、速く乾燥させることができるとともに、アミン化合物を効果的に除去できるためである。
また、より具体的には、アルコール系溶剤として、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、s−ブチルアルコール、アミノアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール等の一種単独または二種以上のアルコールを使用することが好ましい。
また、これらのアルコールに対して、所定量の水を添加したアルコール系溶剤を使用することが好ましく、より具体的には、全体量に対して40〜70重量%になるように水を添加したアルコール系溶剤を使用することが好ましい。
なお、リンス条件としては、5〜40℃、1秒〜30分の範囲内とし、さらに、二段階でリンス処理を実施することがより好ましい。この理由は、界面活性剤やアミン化合物の残渣についても、より少なくするためである。
ただし、ハンダ処理装置等に付着したフラックスを除去する場合には、残留した界面活性剤等による電子部品や基板等の電気特性劣化の問題が極微であるため、かかるリンス工程を省略化したり、簡略化したりすることができる。
4.洗浄装置
洗浄剤組成物を用いた洗浄方法を実施するにあたり、使用するフラックスの洗浄装置10としては、図1(a)に示すように、例えば、超音波洗浄するための超音波振動子29を備えた洗浄槽12と、リンス槽14と、乾燥槽16と、を備えていることが好ましい。
より具体的には、洗浄槽12は、筐体12aと、被洗浄物23の収容部20と、超音波振動子29と、洗浄液の攪拌装置(図示せず)と、サーモスタット付きのヒーター19と、から構成してあり、攪拌および循環している洗浄液21に対して、超音波振動子29が、超音波振動を付与し、被洗浄物23を効率的に洗浄することが好ましい。
また、図1(b)に示すように、洗浄槽12は、筐体12aと、被洗浄物23の収容部20と、超音波振動子29と、洗浄液の攪拌装置(図示せず)と、サーモスタット付きのヒーター19と、洗浄液21を循環させるための循環路22と、から構成することも好ましい。すなわち、ポンプ24によって、一部汚染された洗浄液21を循環させることができ、その途中の循環路22に設けてあるフィルタ28や、塩形成化合物収容部26において、洗浄液21を再生することができる。
次いで、リンス槽14において、被洗浄物23からフラックス等をさらに除去するとともに、洗浄液21を除去し、さらに乾燥槽16においては、リンス液15等を蒸発させて、完全に除去することが好ましい。
すなわち、このような洗浄装置10を使用することにより、本発明の洗浄剤組成物を用いて、ハンダ処理された電子部品や基板を洗浄し、それらに付着しているフラックスを効率的に除去することができる。
5.被洗浄物
洗浄剤組成物を用いた洗浄方法を実施するにあたり、洗浄剤組成物を適用する被洗浄物の種類は、特に制限されるものではないが、ハンダ処理された電子部品や基板はもちろんのこと、ハンダ処理されていなくとも、フラックスの影響がある部品等も好適に使用することができる。したがって、例えば、プリント回路板、セラミック配線基板、半導体素子(BGA、CSP、PGA、LGA等の半導体部品を含む。)、半導体素子搭載基板、バンプ付きTABテープ、バンプ無しTABテープ、半導体素子搭載TABテープ、リードフレーム、コンデンサ、および抵抗等が具体的に挙げられる。
そして、これらの被洗浄物において、使用されるフラックスの種類は特に制限されるものではないが、例えば、通常のハンダフラックスはもちろんのこと、低VOCフラックス、鉛フリーハンダ用フラックス、または高融点ハンダフラックス、あるいは無洗浄ハンダフラックスであることが好ましい。すなわち、これらのハンダフラックスは、通常、ロジンを主成分としており、それに、有機酸塩、グリシジルエーテル化合物、オキシ酸、カルボン酸(ジカルボン酸含む。)、アニリドおよび熱硬化樹脂(例えば、エポキシ樹脂や熱硬化系アクリル樹脂)の少なくとも一つの化合物が添加してある場合が多いためである。したがって、本発明の洗浄剤組成物であれば、通常のハンダフラックスはもちろんのこと、これらのハンダフラックスに対しても、優れた洗浄性を示すことができる。
なお、フラックスが添加される通常のハンダ、高融点ハンダ、鉛フリーハンダ、さらには無洗浄ハンダ等の種類についても特に制限されるものではないが、例えば、Sn−Ag系、Sn−Ag−Cu系、Sn−Cu系、Sn−Sb系、Sn−Zn系、Sn−Bi系、Pb−Sn系等が代表的である。
以下、実施例を挙げて、本発明を詳細に説明する。但し、言うまでもなく、本発明は、以下の記載に何ら制限されるものではない。
[実施例1]
1.洗浄剤組成物用原液の作成
容器内に、第1の有機溶剤としての下記式(4)で表されるジプロピレングリコールジメチルエーテル(DMFDG)(沸点:171℃、水への溶解度:37重量%、SP値:8.2、引火点:65℃)100重量部と、第2の有機溶剤としてのN−エチルエタノールアミン(MEM)(沸点:169℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:11.4、引火点:71℃)7.5重量部とを収容し、撹拌装置としてのミキサーを用いて、均一になるよう十分に撹拌して、実施例1の洗浄剤組成物用原液とした。
なお、表1に、実施例1の洗浄剤組成物用原液の配合組成を示すが、組成成分の名称を略す場合には、上述したカッコ内の略語をもって表記する(以下、他の実施例、比較例においても同様。)。
2.洗浄剤組成物の作成
容器内に、得られた洗浄剤組成物用原液を100重量部と、水233.3重量部とを収容し、撹拌装置としてのミキサーを用いて十分に撹拌して、洗浄剤組成物とした。
3.評価
(1)曇点
得られた洗浄剤組成物100gを、容量200mlのビーカー内部に収容した後、温度を20℃に維持した。
次いで、洗浄剤組成物の外観を観察しながら洗浄剤組成物を徐々に昇温させ、白濁もしくは相分離し始めた時の温度(℃)を、洗浄剤組成物の曇点として測定した。得られた結果を表1に示す。
(2)引火点
得られた洗浄剤組成物用原液および洗浄剤組成物の引火点を、JIS K2265−1:2007(引火点測定法(タグ密閉法))およびJIS K2265−4:2007(引火点測定法)クリーブランド開放法))に準じて、測定した。得られた結果を表1に示す。
(3)洗浄性評価
JIS2型のくし型基板に対して、メタルマスクを介して、市販の鉛フリーハンダペーストとしてのエコソルダーM705−GRN360−K2−V(千住金属工業(株)製)を、印刷塗布した。
次いで、ハンダペーストを印刷塗布したくし型基板を、240℃に温度維持されたカバー付きホットプレートに載置し、市販ハンダペーストをリフローさせ、テストピースとした。
一方、得られた洗浄剤組成物200gを、容量300mlのビーカー内部に収容した後、温度50℃に維持した。
次いで、複数のテストピースを、洗浄剤組成物入りビーカーの内部に収容し、その状態で、マグネチックスターラーを回転させて、洗浄剤組成物を白濁状態としながら、洗浄時間を変えて、ハンダペーストに対する洗浄試験を行った。
すなわち、所定の洗浄時間ごとに、マグネチックスターラーの回転を止めて、いずれかのテストピースを洗浄剤から取り出し、100℃に保持された循環オーブンを用いて、10分間乾燥を行った。
最後に、乾燥させたテストピースを循環オーブンから取り出し、実体顕微鏡(倍率40)を用いて表面観察し、ハンダペーストを完全に洗浄することが可能な時間(洗浄時間)を測定するとともに、以下の基準に照らして洗浄性を評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:洗浄時間が7分未満である。
○:洗浄時間が7〜10分未満である。
△:洗浄時間が10〜30分未満である。
×:洗浄時間が30分以上である。
また、市販の鉛フリーハンダペーストとして、エコソルダーS70G Type4(千住金属工業(株)製)、LF−204−GD14S(6)(タムラ製作所(株)製)、SN100C P502 D4(日本スペリア(株)製)を用いた場合と、市販のハロゲンフリーハンダペーストとして、LFM−48W/U NH(D)(日本アルミット(株)製)を用いた場合についても、同様に洗浄性の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
なお、表1においては、エコソルダーM705−GRN360−K2−Vを「M705」、エコソルダーS70G Type4を「S70G」、LF−204−GD14S(6)を「LF−204」、SN100C P502 D4を「SN100C」、LFM−48W/U NH(D)を「LFM」と表記する。
(4)回収率の評価
また、得られた洗浄剤組成物5000gを、気液平衡を考慮して独自に作成した減圧蒸留装置を用いて、減圧値−0.08MPa、100℃の条件にて、留出が停止するまで、蒸留再生を行った。
そして、その際の洗浄剤組成物用原液の回収率を求め、以下の基準に照らして洗浄剤組成物の再生効率の評価として、回収率を評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:回収率が90重量%を超えて、100重量%以下の値である。
○:回収率が70重量%を超えて、90重量%以下の値である。
△:回収率が50重量%を超えて、70重量%以下の値である。
×:回収率が50重量%以下の値である。
(5)乾燥性評価
得られた洗浄剤組成物200gを、容量300mlのビーカー内部に収容した後、温度を50℃に維持した。
次いで、ガラスエポキシ基板を、200gの洗浄剤組成物入りビーカーの内部に収容し、その状態で、ビーカー内のマグネチックスターラーを回転させて、洗浄剤組成物を白濁状態としながら30分の洗浄試験を行った。
次いで、マグネチックスターラーの回転を止めて、ガラスエポキシ基板を洗浄剤から取り出し、100℃に保持された循環オーブンを用いて、所定時間の乾燥を行った。
その後、乾燥させたガラスエポキシ基板を循環オーブンから取り出し、目視により表面観察し、以下の基準に照らして、洗浄剤組成物の乾燥性評価を行った。得られた結果を表1に示す。
◎:5分以内で、乾燥可能である。
○:10分以内で、乾燥可能である。
△:10分間の乾燥で、液残りが少々ある。
×:10分間の乾燥で、多くの液残りがある。
(6)臭気の評価
得られた洗浄剤組成物200gを、容量300mlのビーカー内部に収容した後、温度を50℃に維持した。
ビーカー内のマグネチックスターラーを回転させて、洗浄剤組成物を白濁状態としながら、10人のパネラーによりそれぞれの試料の臭気について官能評価を行い、10人の総合評価を以下の基準に照らして、洗浄剤組成物の臭気の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
◎:臭気が少なく、作業上問題が無い。
○:臭気がやや気になるが、作業上問題が無い。
△:かなり臭気が感じられ、作業上問題がある。
×:強い臭気があり、作業上著しく問題がある。
(7)取扱い容易性
以下の基準に照らして、洗浄剤組成物の取扱い容易性の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
◎:室温(30℃)において、液が分離白濁しないため、保管、貯蔵、サンプリング、液分析等における作業・取扱い上の問題がない。
○:室温(30℃)において、液が分離白濁し始めるが、保管、貯蔵、サンプリング、液分析等における作業・取扱い上の問題がほとんどない。
△:室温(30℃)において、液が分離白濁しているため、保管、貯蔵、サンプリング、液分析等における作業・取扱い上の問題が生じる。
×:室温(30℃)において、液の分離が著しいため、保管、貯蔵、サンプリング、液分析等における作業・取扱い上の問題が著しく生じる。
[実施例2]
実施例2では、第2の有機溶剤の配合量を13.2重量部に変えるとともに、第3の有機溶剤として下記式(5)で表されるエチレングリコールモノイソブチルエーテル(iBG)(沸点:161℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:9.1、引火点:57℃)を75.5重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液を作成し、評価した。
また、得られた洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、水を150重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例3では、第2の有機溶剤の配合量を11.1重量部に変えるとともに、第3の有機溶剤として式(5)で表されるエチレングリコールモノイソブチルエーテル(iBG)を100重量部配合し、さらに水を11.1重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液を作成し、評価した。
また、得られた洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、水を150重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
また、実施例3の洗浄剤組成物を20℃の環境下に放置した際の外観を示す写真を図2(a)に示し、50℃の環境下に放置した際の外観を示す写真を図2(b)に示す。
[実施例4]
実施例4では、第2の有機溶剤としてN−メチルエタノールアミン(MMA)(沸点:160℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:12.0、引火点:74℃)を11.7重量部配合し、第3の有機溶剤として下記式(6)で表される3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(MMB)(沸点:174℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:10.5、引火点:68℃)を38.3重量部および下記式(7)で表されるプロピレングリコールモノブチルエーテル(BFG)(沸点:171℃、水への溶解度:6.4重量%、SP値:9.0、引火点:62℃)を16.7重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液を作成し、評価した。
また、得られた洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、水を66.7重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例5では、第2の有機溶剤の配合量を11.1重量部に変えるとともに、第3の有機溶剤として式(5)で表されるエチレングリコールモノイソブチルエーテル(iBG)を47.6重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液を作成し、評価した。
また、得られた洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、水を400重量部配合した他は、実施例1と同様に洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例6]
実施例6では、第1の有機溶剤として下記式(8)で表されるジエチレングリコールジエチルエーテル(DEDG)(沸点:189℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:8.9、引火点:70℃)を50重量部および式(4)で表されるジプロピレングリコールジメチルエーテル(DMFDG)を50重量部配合し、第2の有機溶剤としてN−メチルエタノールアミン(MMA)を2重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液および洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例7]
実施例7では、第2の有機溶剤の配合量を10重量部に変えるとともに、第3の有機溶剤として式(7)で表されるプロピレングリコールモノブチルエーテル(BFG)を90重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液を作成し、評価した。
また、得られた洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、水を900重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例8]
実施例8では、第2の有機溶剤の配合量を50重量部に変えるとともに、第3の有機溶剤として下記式(9)で表されるプロピレングリコールモノプロピルエーテル(PFG)(沸点:150℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:9.6、引火点:48℃)を100重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液を作成し、評価した。
また、得られた洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、水を300重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例9]
実施例9では、第1の有機溶剤を式(8)で表されるジエチレングリコールジエチルエーテル(DEDG)に変えるとともに、第2の有機溶剤としてN,N−ジエチルイソプロパノールアミン(2FA)(沸点:159℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:10.3、引火点:44℃)を7.5重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液および洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例10]
実施例10では、第2の有機溶剤の配合量を20重量部に変えるとともに、第3の有機溶剤として式(5)で表されるエチレングリコールモノイソブチルエーテル(iBG)を151.4重量部配合し、さらに、その他の有機溶剤として沸点が190℃を超えた値であるN−メチルピロリドン(NMP)(沸点:204℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:11.2、引火点:91℃)を14.3重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液および洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例1]
比較例1では、第1の有機溶剤および第2の有機溶剤を用いず、第3の有機溶剤としての式(9)で表されるプロピルプロピレングリコール(PFG)単体を用いて洗浄剤組成物用原液としたほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液および洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例2]
比較例2では、第1の有機溶剤を用いず、第2の有機溶剤の配合量を15重量部に変えるとともに、沸点が190℃を超えた値であるその他の有機溶剤として下記式(10)で表されるジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(HeDG)(沸点:259℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:9.7、引火点:141℃)を35重量部および第3の有機溶剤として下記式(11)で表されるジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG)(沸点:231℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:9.5、引火点:120℃)を63.5重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液および洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例3]
比較例3では、第1の有機溶剤を用いず、第2の有機溶剤の配合量を6.7重量部に変えるとともに、第3の有機溶剤として式(7)で表されるプロピレングリコールモノブチルエーテル(BFG)を100重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液を作成し、評価した。
また、得られた洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、水を150重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例4]
比較例4では、第1の有機溶剤を下記式(12)で表されるジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)(沸点:162℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:8.7、引火点:56℃)に変えるとともに、第2の有機溶剤の配合量を1重量部に変えたほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液および洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例5]
比較例5では、第1の有機溶剤を用いず、第2の有機溶剤の配合量を1重量部に変えるとともに、その他の有機溶剤として一般式(1)からわずかに外れる化合物である下記式(13)で表されるテトラエチレングリコールジメチルエーテル(MTEM)(沸点:275℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:9.8、引火点:141℃)を100重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液を作成し、評価した。
また、得られた洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、水を150重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例6]
比較例6では、第2の有機溶剤の配合量を8.4重量部に変えたほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液を作成し、評価した。
また、得られた洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、水を11.1重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
また、比較例6の洗浄剤組成物を20℃の環境下に放置した際の外観を示す写真を図3(a)に示し、50℃の環境下に放置した際の外観を示す写真を図3(b)に示す。
[比較例7]
比較例7では、第2の有機溶剤の配合量を5重量部に変えたほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液を作成し、評価した。
また、得られた洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、水を4661.9重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例8]
比較例8では、第2の有機溶剤の配合量を8.3重量部に変えるとともに、その他の有機溶剤として沸点が190℃以下の値であるアニソール(沸点:152℃、水への溶解度:1重量%以下、SP値:9.3、引火点:52℃)を233.3重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液を作成し、評価した。
また、得られた洗浄剤組成物用原液100重量部に対いて、水を387.8重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例9]
比較例9では、第1の有機溶剤を式(8)で表されるジエチレングリコールジエチルエーテル(DEDG)に変えるとともに、第2の有機溶剤を配合せず、さらに、第3の有機溶剤として下記式(14)で表されるジプロピレングリコールモノメチルエーテル(MFDG)(沸点:187℃、水への溶解度:100重量%以上、SP値:10.2、引火点:76℃)を23.1重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物用原液を作成し、評価した。
また、得られた洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、水を25重量部配合したほかは、実施例1と同様に洗浄剤組成物を作成し、評価した。得られた結果を表1に示す。

*洗浄剤組成物用原液における各成分の配合量(重量部)は、第1の有機溶剤を100重量部としたときの値を示す。
*洗浄剤組成物用原液における各成分配合量の欄におけるカッコ内に記載した値は、各成分の洗浄剤組成物の全体量に対する重量割合(重量%)を示す。
*洗浄剤組成物における水の配合量(重量部)は、洗浄剤組成物用原液100重量部に対して配合した水の配合量を示す。
*洗浄剤組成物における水の配合量の欄におけるカッコ内に記載した値は、洗浄剤組成物用原液に対して配合した水の、洗浄剤組成物の全体量に対する重量割合(重量%)を示す。
本発明の洗浄剤組成物用原液によれば、有機溶剤として、所定のジアルキルグリコールエーテル化合物と、親水性アミン化合物とを所定の配合割合で含む洗浄剤組成物用原液であって、所定量の水を添加した場合に所定の範囲の曇点を有することとなる洗浄剤組成物用原液であることから、所定量の水を配合することにより、環境安全性に優れる一方、優れた洗浄性および乾燥性を発揮することができ、かつ、取扱い容易性に優れた洗浄剤組成物を得られるようになった。
よって、本発明の洗浄剤組成物用原液、それを用いてなる洗浄剤組成物および洗浄方法によれば、フラックス残渣やソルダーペースト等の洗浄において、優れた環境安全性が得られつつも、優れた洗浄性および乾燥性を発揮することができ、さらには、優れた取扱い容易性も得ることができる。
したがって、環境問題に配慮しつつ、高信頼性を要求される電子部品や、高周波回路基板の基板等の洗浄が必要な製品おいて、精度よく、かつ、効率的にフラックス残渣を除去できるようになった。
10:洗浄装置
12:洗浄槽
14:リンス槽
15:リンス液
16:乾燥槽
21:洗浄液
22:循環路
26:塩形成化合物収容部
28:フィルタ
29:超音波振動子

Claims (11)

  1. 洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、40〜1900重量部の範囲内の水を添加した場合に、30〜60℃の範囲内の曇点を有する洗浄剤組成物となる洗浄剤組成物用原液であって、
    有機溶剤として、第1および第2の有機溶剤を含むとともに、
    前記第1の有機溶剤が、下記一般式(1)で表される化合物であり、
    前記第2の有機溶剤が、親水性アミン化合物であるとともに、
    前記第2の有機溶剤の配合量を、前記第1の有機溶剤100重量部に対して、0.1〜100重量部の範囲内の値とすることを特徴とする洗浄剤組成物用原液。

    (一般式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立した置換基であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、R2はノルマルエチレン基またはイソプロピレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、繰り返し数nは1〜3の整数である。)
  2. 前記第1の有機溶剤の沸点を140〜190℃の範囲内の値とするとともに、水への溶解度(測定温度:20℃)を20重量%を超えた値とすることを特徴とする請求項1に記載の洗浄剤組成物用原液。
  3. 前記第1の有機溶剤が、ジエチレングリコールジエチルエーテルおよびジプロピレングリコールジメチルエーテル、あるいはいずれか一方であることを特徴とする請求項1または2に記載の洗浄剤組成物用原液。
  4. 前記第2の有機溶剤の沸点を140〜190℃の範囲内の値とするとともに、水への溶解度(測定温度:20℃)を50重量%を超えた値とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗浄剤組成物用原液。
  5. 前記第2の有機溶剤が、N,N−ジエチルイソプロパノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミンおよびモノイソプロパノールアミンからなる群から選択される少なくとも一種の化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗浄剤組成物用原液。
  6. 前記第1の有機溶剤のSP値を6.5〜12の範囲内の値とするとともに、前記第2の有機溶剤のSP値を8〜15の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の洗浄剤組成物用原液。
  7. 第3の有機溶剤として、下記一般式(2)で表される化合物および下記一般式(3)で表される化合物、あるいはいずれか一方を含むとともに、当該第3の有機溶剤の配合量を、前記第1の有機溶剤100重量部に対して、0〜200重量部(但し、0重量部は含まない。)の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の洗浄剤組成物用原液。

    (一般式(2)中、R4〜R5は、それぞれ独立した置換基であり、R4は炭素数1〜5のアルキル基であり、R5はノルマルエチレン基またはイソプロピレン基であり、繰り返し数mは1〜3の整数である。)

    (一般式(3)中、R6は水素原子またはメチル基である。)
  8. 沸点が190℃を超えた値である有機溶剤の配合量を、前記第1の有機溶剤100重量部に対して、0重量部、または0〜15重量部(但し、0重量部は含まない。)の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の洗浄剤組成物用原液。
  9. 水を含むとともに、当該水の配合量を、前記第1の有機溶剤100重量部に対して、1〜25重量部の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の洗浄剤組成物用原液。
  10. 洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、40〜1900重量部の範囲内の水を添加してなる、30〜60℃の範囲内の曇点を有する洗浄剤組成物であって、
    前記洗浄剤組成物用原液が、有機溶剤として第1および第2の有機溶剤を含むとともに、
    前記第1の有機溶剤が、下記一般式(1)で表される化合物であり、
    前記第2の有機溶剤が、親水性アミン化合物であるとともに、
    前記第2の有機溶剤の配合量を、前記第1の有機溶剤100重量部に対して、0.1〜100重量部の範囲内の値とすることを特徴とする洗浄剤組成物。

    (一般式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立した置換基であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、R2はノルマルエチレン基またはイソプロピレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、繰り返し数nは1〜3の整数である。)
  11. 洗浄剤組成物用原液100重量部に対して、40〜1900重量部の範囲内の水を添加し、30〜60℃の範囲内の曇点を有する洗浄剤組成物を準備する洗浄剤組成物準備工程と、
    得られた洗浄剤組成物を、当該洗浄剤組成物の曇点以上の温度に維持しつつ、白濁状態にて、被洗浄物を洗浄する洗浄工程と、を含む洗浄方法であって、
    前記洗浄剤組成物用原液が、有機溶剤として第1および第2の有機溶剤を含むとともに、
    前記第1の有機溶剤が、下記一般式(1)で表される化合物であり、
    前記第2の有機溶剤が、親水性アミン化合物であるとともに、
    前記第2の有機溶剤の配合量を、前記第1の有機溶剤100重量部に対して、0.1〜100重量部の範囲内の値とすることを特徴とする洗浄方法。

    (一般式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立した置換基であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基であり、R2はノルマルエチレン基またはイソプロピレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、繰り返し数nは1〜3の整数である。)
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