JP2015213574A - 演算装置及び位相像の取得方法 - Google Patents

演算装置及び位相像の取得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 微分位相値のそれぞれが複数の画素の強度情報を用いて取得された微分位相像を積分して位相像を取得する演算装置であって、正確性が高い位相像を取得することができる演算装置を提供すること。【解決手段】 演算装置170は、微分位相像を積分して位相像を取得する。微分位相像は、微分干渉計により形成された1つの強度分布に含まれる複数の強度情報を用いて取得された1つの微分位相値を複数有する微分位相像である。演算手段170は、微分位相像のうち第1の領域の微分位相値を中央部の微分位相値よりも軽く重み付けすることで微分位相値像の重み付けを行う重み付け手段210と、重み付けされた微分位相像を積分して位相像を取得する積分手段220とを有する。第1の領域は、微分位相像の端部のうち少なくとも1つ以上の画素を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、位相像を取得する演算装置及び位相像の取得方法に関する。
微分干渉計(シアリング干渉計とも呼ばれる)は、光源から照射されたコヒーレントな光を分割し、一方に被検体による波面の歪曲を生成し、もう一方の波面をわずかにずらすことで周期的な強度分布(いわゆる干渉像)を形成し、検出する干渉計である。この強度分布の変化から被検体による光の位相変化を取得することができる。尚、光の代わりにX線のような光以外の電磁波を用いたり、電子線を用いたりすることも可能である。尚、周期的な強度分布とは、強度分布中の周期が一定である強度分布に限らない。例えば、強度分布の中央に近いほど周期が大きかったり、小さかったりするように、周期が変化する強度分布であっても、明部と暗部とが配列した強度分布であれば周期的な強度分布であるとみなす。
強度分布の変化から被検体による光の位相変化に関する情報(つまり、被検体の位相情報)を取得する方法、すなわち位相回復法の1つとして、非特許文献1に記載されているようなフーリエ変換法が知られている。フーリエ変換法は、強度分布をフーリエ変換し、そのキャリア周波数と一致したスペクトルの周辺の情報から強度分布の位相変化量を取得する方法である。
微分干渉計の場合、強度分布の位相の変化量は、被検体による光の位相変化量の微分した値である。よって、位相回復により得られた強度分布の位相の変化量を積分することで、被検体による光の位相変化量を取得することができる。尚、本明細書では、被検体による光の位相変化量を微分した値の一つ一つを微分位相値、微分位相値の空間分布を微分位相像、被検体による光の位相変化量の一つ一つを位相値、位相値の空間分布を位相像と呼ぶ。
微分位相像を積分して位相像を取得する方法として、いくつかの方法が提案されている。例えば、単純に微分位相像の微分位相値を順次積算することで位相像を取得することが可能である。
J.Opt.Soc.Am.,72,156(1982)
フーリエ変換法は、各画素における強度分布の位相の変化量を取得するために、その画素の周辺の画素の強度情報も用いる。このように、各画素における強度分布の位相の変化量を取得するために、その画素の周辺の画素の強度情報も用いると、強度分布の端部においては各画素における微分位相値が正しく取得できないことがある。なぜならば、強度分布の端部においては、用いる周辺画素のデータの一部が不足するためである。フーリエ変換法では解析するデータに周期性を仮定しているため、例えば、強度分布の右端の画素における微分位相値を取得するために、強度分布の左端の画素の強度情報も用いる。このように、不連続な画素の強度情報を用いて取得された微分位相値は、連続する画素の強度情報のみを用いて取得された微分位相値に比べて、微分位相値の正確さが低くなることが理解できる。これは、1画素分の微分位相値を取得するために、複数の画素の強度情報を用いる方法であれば、フーリエ変換法以外の方法であっても同様である。
一方、位相像は、微分位相像を積分して取得されるため、微分位相像の各画素の微分位相値が正しい値からずれると、積分像においてはそのずれた値が積算されていく。よって、強度分布の端部における微分位相値の正確さの低下の影響が、位相像においては広範囲に広がる可能性がある。
そこで本発明は、微分位相値のそれぞれが複数の画素の強度情報を用いて取得された微分位相像を積分して位相像を取得する演算装置であって、位相像における微分位相値の正確性の低下の影響を低減することができる演算装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての演算装置は、微分位相像を積分して位相像を取得する演算装置であって、微分干渉計により形成された1つの強度分布に含まれる複数の画素の強度情報を用いて取得された1つの微分位相値を複数有する微分位相像の重み付けを行うことで重み付けされた微分位相像を取得する重み付け手段と、前記重み付けされた前記微分位相像を積分して位相像を取得する積分手段とを有し、前記重み付け手段は、前記微分位相像の端部のうち少なくとも1つ以上の画素を有する、第1の領域の微分位相値を、前記微分位相像の中央部の微分位相値よりも軽く重み付けすることを特徴とする。本発明のその他の側面については、以下で説明する実施の形態で明らかにする。
本発明により、微分位相値のそれぞれが複数の画素の強度情報を用いて取得された微分位相像を積分して位相像を取得する演算装置であって、位相像における微分位相値の正確性の低下の影響を低減することができる演算装置を提供することができる。
本発明に係る演算装置の機能ブロック図及び演算装置が行う取得方法の工程図。 第1実施形態の概要を説明する図。 第2実施形態の概要を説明する図。 比較例1〜2及び実施例1〜4のシミュレーションに使用した被検体を示す図。 比較例1〜2及び実施例1〜4のシミュレーションに使用した周期パターンを示す図。 比較例1により得られた微分位相像を示す図。 実施例1により得られた重み付けされた微分位相像及び位相像を示す図。 実施例2により得られた重み付けされた微分位相像及び位相像を示す図。 実施例3により得られた重み付けされた微分位相像及び位相像を示す図。 実施例4により得られた重み付けされた微分位相像及び位相像を示す図。 比較例2及び実施例3、4で使用したフィルターを示す図。 比較例1により得られた位相像を示す図。 比較例2により得られた微分位相像及び位相像を示す図。 第1〜第4実施形態に係るトールボット・ロー干渉計の概略図。
以下、図面を用いて本発明の好ましい実施形態(1〜4)について説明する。図1(a)は、実施形態1〜3に係る演算装置の機能ブロック図である。実施形態1〜3に係る演算装置170は、微分位相像(微分位相値の空間分布)を取得する手段250と重み付け手段210と積分手段220から構成される。
微分位相像を取得する手段250は、強度分布の入力を受け、強度分布を用いて位相回復を行うことで、微分位相像を取得し、重み付け手段へ微分位相像を出力する。
重み付け手段210は、微分位相像の入力を受けて微分位相像を取得し、取得した微分位相像の重み付けを行うことで重み付けされた微分位相像を取得する。そして、重み付けされた微分位相像を積分手段へ出力する。取得する微分位相像が有する微分位相値のそれぞれは、1つの強度分布に含まれる複数の画素の強度情報を用いて取得される。重み付け手段210による重み付けは、入力された微分位相像の端部のうち、1つ以上の画素を有する領域の微分位相値を、中央部の微分位相値よりも軽く重み付けする。但し、本発明及び本明細書において端部とは、微分位相像の右端、左端、上端、下端の画素ことを指し、例えば、微分位相像が512×512画素であれば、端部は512×4−4(重複部分)=2044画素存在することになる。また、本発明及び本明細書において中央部とは、微分位相値の中央の画素のことを指し、例えば、微分位相像が511×511画素であれば、上下左右の端から256個目の画素のことを指す。また、微分位相像の画素数が、512×512画素のように、縦横で偶数の場合、中央部とは、微分位相像の中央の点を囲む4つの画素のことを指す。また、画素数が偶数×奇数の場合、中央部とは、微分位相像の中央点を挟む2つの画素のことを指す。中央部の微分位相値よりも軽く重み付けする微分位相値は、端部の微分位相値を1つ以上含めば良く、例えば、端部に隣接する画素の微分位相値を中央部よりも軽く重み付けしても良い。本発明及び本明細書では、微分位相値を、中央部の微分位相値よりも軽く重み付けする領域のことを、単に第1の領域と呼んだり、軽く重み付けする領域と呼んだりすることがある。軽く重み付けする領域の微分位相値を中央部の微分位相値よりも軽く重み付けするとは、軽く重み付けする領域の微分位相値の絶対値を小さくすることに限定されない。例えば、中央部の微分位相値の絶対値を大きくすることで、軽く重み付けする領域の微分位相値を軽く重み付けしても良い。また、軽く重み付けする領域の微分位相値を中央部の微分位相値よりも軽く重み付けするとは、軽く重み付けする領域の微分位相値を0にすることと、軽く重み付けする領域の微分位相値自体を微分位相像から削除することも含む。
軽く重み付けする範囲は、微分位相像の端部だけでなく、その周辺を含んでいても良い。上述のように、不連続な画素の強度情報を用いて取得された微分位相値の正確性は、中央部の微分位相値のように、連続する画素の強度情報のみを用いて取得された微分位相値の正確性よりも低い。よって、不連続な画素の強度情報を用いて微分位相値を取得する領域の少なくとも一部を、軽く重み付けする領域とする。また、中央部でも軽く重み付けする領域でもない領域は中央部と同等に重み付けすることが好ましい。尚、中央部でも軽く重み付けする領域でもない領域は、連続する画素の強度情報のみを用いて微分位相値を取得する領域のうち、中央部以外の全ての領域を有することが好ましい。また、中央部でも軽く重み付けする領域でもない領域は、不連続な画素の強度情報を用いて微分位相値を取得する領域の一部を有していても良い。つまり、不連続な画素の強度情報を用いて取得された微分位相値の少なくとも一部が、連続する画素の強度情報のみを用いて取得された微分位相値よりも軽く重み付けされることが好ましい。
尚、本発明及び本明細書において連続する画素の強度情報のみを用いて取得された微分位相値とは、連続する画素の強度情報のみを用いて取得された微分位相値のことである。つまり、位相回復時に、空間的に連続する画素の強度情報のみを強度情報として用いて取得された微分位相値である。
空間的に連続する画素とは、xまたはy座標が、n、n−1、n−2の様に、連続する整数である画素群のことを指す。例えば、1つの強度分布のみを用いて微分位相値を取得する場合は、1つの強度分布において連続する画素の強度情報のみを用いて取得された微分位相値のことを指す。一方、複数の強度分布を用いて微分位相値を取得する場合は、用いる複数の強度分布のうち、1つ1つの強度分布からは連続する画素の強度情報のみを抽出し、抽出したそれらの強度情報を用いて取得された微分位相値のことを指す。
積分手段220は、重み付けされた微分位相像の入力を受けて重み付けされた微分位相像を取得し、この重み付けされた微分位相像を積分して位相像を取得する。このように、正確性の低い微分位相値を軽く重み付けしてから積分を行うことで、これらの微分位相値が位相像に与える影響を軽減することができる。
演算装置170が行う位相像の取得方法について図1(b)に示す。演算装置170が行う位相像の取得方法は、微分位相像を取得する工程S10と重み付け工程S11と積分工程S12とを有する。微分位相像を取得する工程S10は、微分位相像を取得する手段250により行われ、重み付け工程S11は、重み付け手段210により行われ、積分工程S12は、積分手段220により行われる。
尚、演算装置170は、強度分布の入力を受ける代わりに、微分位相像の入力を受けても良い。この場合、演算装置は微分位相像を取得する手段を備えず、微分位相像を取得する工程は、外部から微分位相像の入力を受けることで行われる。
実施形態4は、少なくとも強度分布の端部のうち、少なくとも1つ以上の画素の微分位相値を算出しない。言い換えると、実施形態4は、強度分布全体の微分位相像を経ることなく、直接重み付けされた微分位相像を取得し、これを積分して位相像を取得する。図1(c)は、実施形態4に係る演算装置の機能ブロック図である。実施形態4に係る演算装置230は、微分位相像を取得する手段240と積分手段220から構成される。微分位相像を取得する手段240は、強度分布を用いて微分位相像を取得する。このとき、端部の微分位相値を取得しないことで、重み付けされた微分位相像を取得する点が、実施形態1〜3の微分位相像を取得する手段250とは異なる。
積分手段220は、実施形態1〜3における積分手段と同様であり、微分位相像を取得する手段240で取得された微分位相像を積分して位相像を取得する。実施形態4の演算装置が行う位相像の取得方法(不図示)は、微分位相像を取得する工程と、積分工程をと有する。微分位相像を取得する工程は微分位相像を取得する手段240により行われ、積分工程は、積分手段220により行われる。
各実施形態では、微分干渉計としてX線トールボット・ロー干渉計を用い、X線トールボット・ロー干渉計により得られる強度分布を用いて位相像を取得する形態について説明をするが、他の微分干渉計を用いることもできる。また、X線の代わりに光などの電磁波を用いても良いし、電子線を用いても良い。
(第1実施形態)
本実施形態では、軽く重み付けする領域の微分位相値を削除することで、微分位相像の重み付けを行い、これを積分することで位相像を取得する演算装置について説明をする。
本実施形態の演算装置は、図14に示すトールボット・ロー干渉計により得られたモアレを強度分布として用いた位相回復を行うことにより、微分位相像を取得する手段を有する。この干渉計は、電磁波としてX線を用いる。トールボット・ロー干渉計は、トールボット干渉計の一種であり、ロー効果を用いることで、トールボット干渉計よりもコントラストが高い強度分布を形成することができる。トールボット・ロー干渉計については、例えば、Proc.SPIE 6318,63180S(2006)に詳細が記載されているため、ここでは簡単に説明をする。
図14は、本実施形態に係る、トールボット・ロー干渉計1の模式図である。トールボット・ロー干渉計は、X線源110からのX線を分割する線源格子120、線源格子からのX線で強度分布を形成する回折格子140、回折格子からのX線の一部を遮蔽する遮蔽格子150、遮蔽格子からのX線を検出する検出器160を備える。このトールボット・ロー干渉計200は、線源格子にX線を照射するX線源110と、検出器160の検出結果に基づいて被検体の情報を取得する演算装置170とともに、位相値取得システム100を構成することができる。
線源格子120はX線透過部とX線遮蔽部を有しており、X線源110からのX線をビーム状に分割する。X線源から回折格子に照射されるX線の可干渉性が、回折格子により干渉縞を形成できる程度に高ければ、線源格子は不要である。線源格子120により分割されたX線は被検体130に照射され、被検体130を透過したX線が回折格子により回折される。
回折格子140はX線を回折して自己像と呼ばれる干渉縞を形成する光学素子であり、例えば、X線の位相を周期的に変化させる位相型の回折格子又は、X線の振幅を周期的に変化させる振幅型の回折格子を用いることができる。回折格子140が被検体130を透過したX線を回折すると、トールボット距離と呼ばれる所定の距離にX線の干渉縞が形成される。
遮蔽格子150は、遮蔽格子150上に干渉縞が形成されるように、回折格子140とトールボット距離はなれた位置に配置される。遮蔽格子150はX線の遮蔽部とX線の透過部とが周期的に配列されている。遮蔽部と透過部とが配列された周期は、遮蔽格子150上に形成される干渉縞の周期とわずかに異なるため、遮蔽格子150を透過したX線は、モアレを形成する。本実施形態では、このモアレを強度分布として用い、微分位相像と位相像を取得する。検出器160はX線の強度を検出する画素を複数有しており、遮蔽格子150からのX線を検出することで、モアレの情報を取得する。尚、遮蔽格子の周期と遮蔽格子上に形成される干渉縞の周期とを同一にし、回転させることで回転モアレを形成しても良い。また、遮蔽格子を用いてモアレを形成する代わりに、干渉縞を直接検出器により検出しても良い。その場合、干渉縞の強度分布を取得することが可能な空間分解能を有する検出器を用いればよい。
演算装置170は、微分位相像を取得する手段250と、重み付け手段210と、積分手段220を有し、検出器160による検出結果を用いて位相像を取得する。図2を用いて、演算装置170が行う位相像の取得方法についてより詳細に説明する。図2は、演算装置による位相像の取得方法の概要を示す模式図である。図2(a)は検出器160により検出されたモアレを示す。ここでは、検出器として512×512画素のエリアセンサを用い、演算装置が検出器から512画素×512画素の強度分布1を取得したものとして説明をする。また、ここでは強度分布、微分位相像と位相像は白地で示す。微分位相像を取得する手段250は、フーリエ変換法等、複数の画素の強度情報を用いて1画素分の微分位相値を取得する位相回復法を用いて、微分位相像3を取得する工程S10を行う(図2(b))。重み付け手段210は、取得された微分位相像から、軽く重み付けする領域の微分位相値を削除することで、重み付け工程S11を行う。削除方法は特に問わないが、例えば、微分位相像よりも小さな矩形のフィルターを用いても良い。また、微分位相像の座標を指定し、指定した範囲内の微分位相像を、積分工程(S12)における重み付けされた微分位相像として指定するプログラムを組んでも良い。
軽く重み付けする領域は、端部のみでも良いし、その周辺の画素を含んでいても良い。強度分布から微分位相像を取得する方法によっては、端部の周辺の画素の微分位相値も、不連続な画素の強度情報を用いて取得されることがある。
例えば、強度分布をフーリエ変換し、取得したフーリエ空間からキャリア周波数のピークを中心とした領域をフィルター関数を用いて切り出し、切り出した領域を空白のフーリエ空間の原点へ移動して逆フーリエ変換を行うことで微分位相像を取得するとする。この場合、フーリエ空間からキャリア周波数のピークを中心とした領域を切り出す際に用いるフィルター関数の大きさによって、不連続な画素の強度情報を用いて取得される画素数が決まる。但し、本発明及び本明細書において、フィルター関数の大きさとは、実空間上における大きさであり、フーリエ空間上でフィルター関数を用いる場合は、そのフィルターを実空間へ変換したときの大きさのことを指す。
x方向(横軸方向)の周期に由来するキャリア周波数のピークを中心として切り出す際、フィルター関数が3画素分の大きさを持つとき、(3−1)/2=1で、端部から1列分(つまり端部のみ)の微分位相値が不連続な画素の強度情報を用いて取得される。同様に、フィルター関数の大きさが6画素分の大きさであるとき(6−1)/2=2.5で、端部から3列分の微分位相値が不連続な画素の強度情報を用いて取得される。但し、フィルター関数の大きさとは、フィルターの最大値の1%以上の値となる範囲のことをさし、例えば、ガウス関数であれば、分散をσとして、6σをフィルター関数の大きさとみなすことができる。一般的に、上述の方法で微分位相像を取得する場合、フィルター関数の大きさは3画素以上である。一方、特開2011−153969に記載されているように、2つの強度分布を用いて0次ピークをキャンセルしてからキャリア周波数のピークを中心とした領域を切り出す場合、フィルター関数の大きさは2画素とすることもできる。この場合、端部から1列分の微分位相値が、不連続な画素の強度情報を用いて取得される。また、“Windowed Fourier transform method for demodulation of carrier fringes,” Opt.Eng.43(7) 1472−1473(July 2004)に記載されているように、周期的な強度分布(周期パターンと呼ぶことがある)を複数の領域毎にフーリエ変換しても良い。この方法の場合、領域毎にフーリエ変換して取得された領域毎のフーリエスペクトルから、キャリア周波数のピークを中心として切り出す際に用いるフィルター関数の大きさによって、不連続な画素の強度情報を用いて取得される微分位相値の画素数が決まる。
また、特開2013−050441に記載されているように、複数の強度分布のそれぞれから、ある画素とその周辺の画素との強度情報を取り出し、1つの微分位相値を取得するとする。この場合、1つの強度分布から取り出す強度情報の数に応じて不連続な画素の強度情報を用いて取得される画素数が決まる。但し、強度分布毎に取り出す画素数が異なる場合、取り出す画素数の最大値に応じて不連続な画素の強度情報を用いて取得される画素数が決まる。例えば、第1の強度分布から2画素分の強度情報、第2の強度分布から1画素分の強度情報を取り出し、1つの微分位相値を取得する場合、端部から1列分の微分位相値が、不連続な画素の強度情報を用いて取得される。
しかしながら、不連続な画素の強度情報を用いて取得された微分位相値の全てを削除する必要はない。削除する微分位相値の数が多いほど、得られる位相像の画素数が減る。よって、正確性が低い微分位相値による影響をどの程度まで許容できるかと、得たい位相像の画素数とを考慮して削除する画素数を決定することができる。複数の列または行の微分位相値が、不連続な画素の強度情報を用いて取得された場合であっても、原理的には端部に近い画素の微分位相値ほど、取得される微分位相値の正確性が低い。よって、端部のみの微分位相値を削除することは、他の画素の微分位相値を削除することよりも、位相像の画素数減少というデメリットに対する位相像の正確性向上というメリットが大きい。よって、端部のうち1つ以上の画素は、軽く重み付けする領域とする。また、軽く重み付けする領域は、画素列または画素行単位で設定しても良いし、画素単位ごとに設定しても良い。
得たい位相像の画素数は、撮像範囲の大きさと、被検体の観察領域の大きさとの関係だけでなく、被検体の観察領域と撮像範囲における位置との関係を考慮して決めることが好ましい。例えば、被検体の観察領域が撮像範囲に対して小さくても、その観察領域が端部から3画素の領域にも存在するとすれば、軽く重み付けする領域を端部から3画素以内の画素列と画素行とすると、観察領域の情報が失われるため好ましくない。また、例えば、観察領域が撮像範囲中の右側に偏っている場合、微分位相像の右端から削除する画素の行数を、左端から削除する行数よりも小さくしても良い。また、削除する画素の列数と行数は適宜決定することができ、例えば左右5行、上下3列を削除の対象としても良い。つまり、削除する画素の行数及び列数は適宜決定することができ、行数同士が異なっていても良いし、列数同士が異なっていても良い。
また、1方向の微分位相像(位相像をx方向またはy方向に微分した微分位相像)を積分する場合、積分する方向に垂直な行または列を削除するだけでも良い。尚、本発明及び本明細書では、位相像をx方向に微分した微分位相像のことをx方向の微分位相像、位相像をy方向に微分した微分位相像のことをy方向の微分位相像と呼ぶ。たとえば、横方向をx方向とし、x方向の微分位相像dΦ(x,y)/dxを用いる場合は、積分手段は重み付けされた微分位相像をx方向に積分する。この場合、縦方向であるy方向には積分を行わないため、上下の端部の正確性の低下の影響は、位相像においても広がらない。よって、軽く重み付けする領域は、微分位相像の端部のうち、x方向に垂直なy方向に配列した左右の画素列の画素を1つ以上有する領域とすることが好ましい。一方、2方向の微分位相像(x方向の微分位相像とy方向の微分位相像)を積分して1つの位相像を取得する場合は、x方向の微分位相像はx方向に、y方向の微分位相像はy方向に積分する。よって、軽く重み付けする領域は、微分位相像の端部のうち、y方向に配列した左端と右端の画素列の画素を1つ以上と、x方向に配列した上端と下端の画素行の画素を1つ以上を有する領域とすることが好ましい。
軽く重み付けする領域の設定単位を、画素単位とする場合、例えば、端部のうちで周辺の画素と比較して微分位相値が急激に変化する画素と、そうではない画素とに分け、微分位相値が急激に変化する画素を軽く重み付けする領域とすればよい。この場合、隣の画素との微分位相値の差が任意の値以上の画素を軽く重み付けする領域としても良いし、周辺の画素の微分位相値の平均値との差が任意の値以上の画素を軽く重み付けする領域としても良い。
ここでは、具体例として端部から5画素ずつの画素行及び画素列を軽く重み付けする領域とする場合を説明する。演算装置の重み付け手段は、端部の微分位相値を削除することにより、502×502画素の重み付けされた微分位相像5(図2(c))を取得する。そして、積分手段が、重み付けされた微分位相像5を積分することで、502×502画素の位相像7を取得することができる(図2(d))。重み付けされた微分位相像の積分方法は特に問わない。例えば、単純に、右端又は左端から足し合わせていくことで、横軸方向(x軸方向)への積分を行っても良いし、特開2013−102951に記載されているような、微分位相像を再度微分してからポワソン方程式を解き、積分を行っても良い。また、“Noniterative boundary−artifact−free wavefront reconstruction from its derivarives,”Applied Optics,Vol.51,No.23,5698−5704(2012)に記載されているような積分を行っても良い。
得られた位相像は、演算装置と接続された画像表示装置(不図示)により表示されても良い。画像表示装置は、各種ディスプレイ又はプリンター等を用いることができる。また、位相像を画像としてではなく、位置情報が表示された位相値の一覧として表示しても良いし、位相像に対して更に演算を加え、その結果を表示しても良い。また、微分位相像と位相像の両方を表示する場合、重み付け前の微分位相像の方が画素数が多いため、微分位相像としては重み付けされる前の微分位相像を表示しても良い。
また、演算装置170は、複数の演算装置で構成されていても良い。たとえば、微分位相像の取得までを行う演算装置と、微分位相像の重み付けを行う演算装置と、重み付けされた微分位相像を積分して位相像を取得す演算装置の計3つの演算装置が演算装置170として機能しても良い。このように、演算装置170が複数の演算装置として機能するとき、演算装置のそれぞれは取得したデータの送受信ができれば、物理的に近接して配置する必要はない。
(第2実施形態)
本実施形態では、軽く重み付けする領域の微分位相値を別の値に置き換えることで、微分位相像の重み付けを行う演算装置について説明をする。 本実施形態における演算装置は、重み付け手段による微分位相像の重み付け方法以外は実施形態1と同様のため、説明は省略する。
演算装置による位相像の取得方法の概要を示す模式図を図3に示す。実施形態1と同様に、微分位相像を取得する手段は、強度分布1(図3(a)、512×512画素)を用いて、微分位相像3を取得する(図3(b)、512×512画素)。
重み付け手段は、取得した微分位相像のうち、軽く重み付けする領域の微分位相値を別の値に置き換え、重み付けされた微分位相像を取得する。置き換える値は、0に近い値であることが好ましいが、置き換える前の微分位相値よりも0に近い(つまり、絶対値が小さい)値であれば本実施形態の効果を得ることができる。例えば、重み付け前の微分位相像から微分位相像全体の微分位相値の平均値を取得し、軽く重み付けする領域の微分位相値をその平均値に置き換えても良い。微分位相値の平均値は、軽く重み付けする領域の置き換え前の値よりも0に近いと推定されるためである。このように、0以外の値に置き換える場合、局所的にみると、置き換えにより微分位相値の絶対値が大きくなる領域が存在することがある。しかしながら、軽く重み付けする領域全体の、置き換え後の微分位相値の絶対値の平均値が、置き換え前の微分位相値の絶対値の平均値より小さければ、本実施形態の効果を得ることができる。言い換えると、本実施形態の重み付け手段は、重み付けされた微分位相像のうち軽く重み付けする領域の微分位相値の絶対値の平均値を、重み付け手段に入力された微分位相像のうち軽く重み付けする領域の微分位相値の絶対値の平均値より小さくする。重み付けされた微分位相像のうち軽く重み付けする領域の微分位相値の絶対値の平均値が、重み付け手段に入力された微分位相像のうち軽く重み付けする領域の微分位相値の絶対値の平均値の1/2以下になるように重み付けを行うことがより好ましい。重み付けされた微分位相像のうち軽く重み付けする領域の微分位相値の絶対値の平均値が、重み付け手段に入力された微分位相像のうち軽く重み付けする領域の微分位相値の絶対値の平均値の1/10以下になるように重み付けを行うことが更に好ましい。
微分位相値を置き換えると、置き換えた範囲は被検体の正確な情報を持たない。よって、軽く重み付けする領域は、実施形態1の軽く重み付けする領域と同様に決定することができる。また、実施形態1と同様に、軽く重み付けする領域の設定単位は、列または行毎ででも良いし、画素毎でも良い。画素毎に軽く重み付けする領域を設定する場合も、実施形態1と同様に軽く重み付けする領域を決定することができる。また、実施形態1と同様に、軽く重み付けする領域は、左右対称でなくても良いし、上下対称でなくても良い。また、微分位相像と位相像の両方を表示する場合、微分位相像としては重み付けされる前の微分位相像を表示しても良い。
ここでは、端部から5画素ずつの画素行及び画素列を軽く重み付けする領域とし、軽く重み付けする領域の微分位相値を0に置き換える場合を例に説明をする。重み付け手段は、端部をいれて上下左右5画素ずつの行または列の微分位相値を0に置き換える。これにより、重み付けされた微分位相像10(図3(c))を取得する。重み付けされた微分位相像10は、微分位相値が0の、512×512画素の領域9の中心と、502×502画素の微分位相像5の中心とが一致するように、領域9上に微分位相像5が配置された微分位相像とみなすこともできる。そして、重み付けされた微分位相像を積分することで、512×512画素の位相像11を取得することができる(図3(d))。
(第3実施形態)
本実施形態では、軽く重み付けする領域の微分位相値の絶対値が小さくなるようなフィルターをかけることで、微分位相像の重み付けを行う演算装置について説明をする。本実施形態における演算装置は、重み付け手段による微分位相像の重み付け方法以外は実施形態1と同様のため、説明は省略する。
微分位相像を取得する手段は、実施形態1と同様に、強度分布を用いて、微分位相像を取得する。
重み付け手段は、取得した微分位相像にフィルターをかけることで、中央部の微分位相値に対する軽く重み付けする領域の微分位相値を小さくする。言い換えると、軽く重み付けする領域の微分位相値の平均値/中央部の微分位相値(但し、複数ある場合はその平均値とする)を小さくする。フィルターは、中央部の微分位相値に対する軽く重み付けする領域の微分位相値が、フィルターをかける前よりも小さくなるフィルターであれば特に形状は問わない。例えば、軽く重み付けする領域の微分位相値の絶対値を均一に小さくする(例えば、軽く重み付けする領域の微分位相値の絶対値に対して1以下の所定の値をかけるような)フィルターを用いることができる。軽く重み付けする領域が端部の周辺の画素を含む場合、軽く重み付けする領域のなかでも端部に近いほど絶対値が小さくなるフィルターであることが好ましい。また、中央部の微分位相値に対する軽く重み付けする領域の微分位相値が小さくなればよいため、例えば、軽く重み付けする領域の微分位相値をそのままの値とし、中央部の微分位相値の絶対値が大きくなるフィルターでも良い。中央部の微分位相値に掛けられるフィルターの値(但し、中央部が複数ある場合はその平均値とする)を1としたときに、軽く重み付けする領域の微分位相値に掛けられるフィルターの値の平均値が0.5以下であることが好ましい。更に、連続する画素の強度情報のみを用いて取得された微分位相値に掛けられるフィルターの値の平均値を1としたときに、軽く重み付けする領域の微分位相値に掛けられるフィルターの値の平均値が0.5以下であることがより好ましい。尚、中央部でも軽く重み付けする領域でもない画素の微分位相値には、中央部の微分位相値にかけられるフィルターの値と同じ値が掛けられることが好ましい。また、フィルターは、微分位相像全体にかけても良いし、軽く重み付けする領域だけにかけても良い。
軽く重み付けする領域は、実施形態1と同様に決定することができる。また、実施形態1と同様に、軽く重み付けする領域の設定は、列または行単位でも良いし、画素単位でも良い。画素単位で軽く重み付けする領域とする場合も、実施形態1と同様に軽く重み付けする領域を決定することができる。また、実施形態1と同様に、軽く重み付けする領域は、左右対称でなくても良いし、上下対称でなくても良い。また、微分位相像と位相像の両方を表示する場合、微分位相像としては重み付けされる前の微分位相像を表示しても良い。
端部から5画素ずつの画素行及び画素列を軽く重み付けする領域とする場合、本実施形態は、図3(c)における領域9の微分位相値が0ではなく、フィルターにより絶対値が小さくなった微分位相値である点が実施形態2(図3)と異なる。しかしながら、512×512画素の微分位相像を用いて512×512画素の位相像を取得する点は実施形態2と同様である。
(第4実施形態)
本実施形態では、微分位相像を取得する際に、端部のうち1つ以上の画素を有する領域の微分位相値を取得しない演算装置について説明をする。
本実施形態における演算装置は、実施形態1の演算装置と同様に、微分位相像を取得する手段240を有する。但し、本実施形態の微分位相像を取得する手段は、微分位相像を取得する際に、端部のうち1つ以上の画素を有する領域の微分位相値を取得しない点が実施形態1の微分位相像を取得する手段と異なる。言い換えると、強度分布(図2(a))から直接(撮像範囲全体の微分位相像(図2(2(b))を経由することなく)、実施形態1で取得される重み付けされた微分位相像(図2(c))を取得する。つまり、本実施形態の位相像を取得する手段240は、実施形態1の微分位相像を取得する手段250と重み付け手段210の両方の機能を有する。微分位相像を取得する方法としては、“Windowed Fourier transform method for demodulation of carrier fringes,” Opt.Eng.43(7) 1472−1473(July 2004)に記載されている方法や特開2013−050441に記載されている方法のように、周期パターンの領域毎に微分位相像を取得する方法であれば用いることができる。
例として、端部から5画素ずつの画素行及び画素列を微分位相値を取得しない領域とし、この領域の微分位相値を取得しない場合の説明をする。演算装置の微分位相像を取得する手段240は、検出器から512×512画素の強度分布(図2(a)と同じ)を受け取り、位相回復を行うことで微分位相像を取得する。この際、端部から5画素ずつの画素行及び画素列の微分位相値は取得しないため、取得される微分位相像は502×502画素であり、実施形態1で取得した重み付けされた微分位相像(図2(c))と等しい。よって、本発明及び本明細書では、このように、検出器から取得した強度分布の端部に対応する微分位相値を取得せず、強度分布の画素数よりも小さな画素数の微分位相像を取得することも、端部の微分位相値を中央部の微分位相値よりも軽く重み付けすると呼ぶ。
積分手段220は、実施形態1の積分手段と同様に、重み付けされた微分位相像を積分することで、位相像を取得する。本実施形態により、実施形態1と同様の位相像を取得することができる。また、同じ位相回復方法を用いる場合は、本実施形態の方が実施形態1〜3よりも重み付けされた微分位相像の取得にかかる時間が短い。しかしながら、実施形態1〜3で取得される微分位相像よりも本実施形態で取得される重み付けされた微分位相像のほうが、画素数が小さい。よって、例えば、微分位相像を観察したい場合など、微分位相像自体の情報が必要であり、正確性が低くても本実施形態の微分位相値を取得しない領域に相当する領域の微分位相値を取得したい場合は実施形態1〜3を行うことが好ましい。
本実施形態も、微分位相値を取得しない領域は、実施形態1の軽く重み付けする領域と同様に決定することができる。また、実施形態1と同様に、微分位相値を取得しない領域の設定は、画素行または画素列単位でも良いし、画素単位でも良い。画素単位で設定する場合、例えば強度分布における被検体の位置に応じて微分位相値を取得しない画素を決めることができる。また、実施形態1と同様に、微分位相値を取得しない領域は、左右対称でなくても良いし、上下対称でなくても良い。
尚、演算装置は、実施形態1〜4のうち、複数の位相像取得方法を行うことが可能であっても良い。その場合、演算装置が行うことができる位相像取得方法をユーザーが適宜切り替えることができるように構成されていても良いし、微分位相像に応じて、演算装置が適宜位相像取得方法を選択しても良い。また、複数の位相像取得方法を行い、位相像取得方法が異なる複数の位相像を取得しても良い。この場合、複数の位相像を表示しても良い。
以下、実施例及び比較例について説明をする。
(比較例1)
本比較例では、“Noniterative boundary−artifact−free wavefront reconstruction from its derivarives,”Applied Optics,Vol.51,No.23,5698−5704(2012)に記載されている積分法により位相像を取得する例を、シミュレーションを用いて説明する。
シミュレーションで設定した、被検体の影響がない強度分布g(x,y)と被検体の影響を含む強度分布g(x,y)を下記式に示す。g(x,y)=a(x,y)×(1+b(x,y)cos(2πfx))×(1+b(x,y)cos(2πfy))
(x,y)=a(x,y)×(1+b(x,y)cos(2π(fx+p(x,y))))×(1+b(x,y)cos(2π(fy+p(x,y))))
=1/p/p
(x,y)=α×(dΦ(x,y)/dx)
(x,y)=α×(dΦ(x,y)/dy)
ただし、xとyは画素単位で位置を表わす座標であり、pは画素の大きさを示し、本比較例では10μmとした。また、pは周期パターンの周期を画素単位で示したもので、本比較例では8画素とし、αは定数であり、本比較例では72500とした。また、計算領域は500×500画素、すなわち5×5mmとした。また、a(x,y)、b(x,y)は一定値とし、位相像Φ(x,y)は直径2.5mmの球状の被検体が計算領域の端に位置するよう設定した。
シミュレーションに用いた球の位相像Φ(x,y)を図4(g)に、図4(g)に示した点線12のラインプロファイルを図4(h)に示した。また、dΦ(x,y)/dxを図4(a)に、図4(a)に示した点線の枠a1内の拡大図を図4(c)に、点線の枠a2内の拡大図を図4(d)に示した。また、dΦ(x,y)/dyを図4(b)に、図4(b)に示した点線の枠b1内の拡大図を図4(e)に、点線の枠b2内の拡大図を図4(f)に示した。また図5(a)にg(x,y)、図5(b)にg(x,y)を示した。つまり、図4((a)〜(h))と図5((a)、(b))が、本比較例における入力値である。
図5(a)、(b)で表わされた周期パターンを用いて、フーリエ変換法により取得した微分位相像を取得した。つまり、図5(a)をフーリエ変換し、フィルター関数を用いて、フーリエ空間上でx方向におけるキャリア周波数のスペクトルを切り出した。フィルター関数は、実空間で設定したガウス関数のフーリエスペクトルとし、ガウス関数の分散の平方根(σ)を2.5画素とした。切り出したスペクトルを別のフーリエ空間の原点へ移動し、これを逆フーリエ変換して、dΦ(x,y)/dxを取得した。図5(b)も同様にフーリエ変換から逆フーリエ変換までの工程を行い、dΦ(x,y)/dxを取得した。dΦ(x,y)/dxとdΦ(x,y)/dxの差分をとることで、x方向の微分位相像dΦ(x,y)/dxを取得した。同様に、フーリエ空間上でy方向におけるキャリア周波数のスペクトルを切り出し、dΦ(x,y)/dyとdΦ(x,y)/dyの差分をとることで、y方向の微分位相像dΦ(x,y)/dyを取得した。dΦ(x,y)/dxおよびdΦ(x,y)/dyを図6(a)、(b)にそれぞれ示した。また、図4同様に、図6(c)、(d)に、図6(a)の点線の枠a1、a2内の拡大図をそれぞれ示した。また、図6(e)、(f)に、図6(b)の点線の枠b1、b2内の拡大図をそれぞれ示した。図6(a)、(b)に示した微分位相像の微分位相値のそれぞれは、6σ=15画素分の強度情報を用いて取得され、端部から、(15−1)/2=7行及び列の画素の微分位相値が不連続な画素の強度情報を用いて取得された。
dΦ(x,y)/dxおよびdΦ(x,y)/dyを用い、“Noniterative boundary−artifact−free wavefront reconstruction from its derivarives,”Applied Optics,Vol.51,No.23,5698−5704(2012)に記載されている積分法を用いてΦ(x,y)を取得した。Φ(x,y)を図12(a)に示し、図12(a)に示した点線12のラインプロファイルを図12(b)に示した。
図4(c)と図6(c)に示された、被検体の球の左端部の微分位相値dΦ(x,y)/dxを比べると、本比較例で取得された微分位相像は入力値に基づく像(図4(c))に対してボケていることが分かる。一方、図4(d)と図6(d)に示された球の右端部の微分位相値を比べると、本比較例で取得された微分位相像は入力値に基づく像(図4(d))に対してボケているだけでなく、値が大きく異なっていることが分かる。これは、球の右端部が周期パターンの端部にあり、周期パターンの左端部の画素を用いて微分位相値が取得されたため、球の右端部の微分位相像の正確性が下がったものと理解できる。同様に、図4(e)、(f)と図6(e)、(f)に示したdΦ(x,y)/dyも、dΦ(x,y)/dxのときと同様に、球の下端部では本比較例で取得された微分位相像(図6(f))が入力値に基づく像(図4(f))と大きく異なっていることが分かる。また、図12(a)、(b)を見ると、端部とその周辺だけでなく、点線12のライン全体に渡って、入力値と取得された位相値とがずれており、端部とその周辺だけでなく、位相像全体における位相値が入力値とずれていることが分かる。
(比較例2)
本比較例では、周期パターンに、周期パターンの端部に向かうにつれ強度が滑らかに0になるようなフィルターを掛けてから、フーリエ変換法で解析したシミュレーション結果について説明をする。
図11(a)に、本比較例で用いたフィルターとその拡大図を示した。また、図11(a)の点線で囲まれた範囲の拡大図を図11(b)に示した。図11(a)、(b)に示したフィルターは、端部が0となり、端部を含めて6画素目で1となるsin曲線を有する。つまり、端部を含めて5画素が重み付けされる。また、図11(c)に、被検体ありの周期パターンg(x,y)に、図11(a)に示したフィルターを掛けて取得される周期パターンを示した。また、図11(c)の点線で囲まれた範囲の拡大図を図11(d)に示した。フィルターを掛けた周期パターンは、その端部(図11中の右端と下端)で強度が滑らかにゼロになった。図11(c)に示した周期パターンを用いて、比較例1と同様に微分位相像をした。取得したdΦ(x,y)/dxおよびdΦ(x,y)/dyを、図13(a)、(b)にそれぞれ示した。また、図6同様に、図13(c)、(d)に、図13(a)の点線の枠a1、a2内の拡大図をそれぞれ示した。また、図13(e)、(f)に、図13(b)の点線の枠b1、b2内の拡大図をそれぞれ示した。また、本比較例で取得したdΦ(x,y)/dxおよびdΦ(x,y)/dyを用い、比較例1と同じ方法を用いてΦ(x,y)を取得した。Φ(x,y)を図13(g)に示し、図13(g)に示した点線12のラインプロファイルを図13(h)に示した。図13(h)において、実線が入力値(図4(h)と同一)、太線が本比較例で取得したΦ(x,y)のラインプロファイル(取得値と呼ぶ)である。図12(a)、(b)と図13(d)、(f)を比べると、周期パターンにフィルターを掛けることで、微分位相値の入力値とのズレが比較例1よりも緩和していることが分かり、周期パターンにフィルターを掛けることの効果が確認できた。
(実施例1)
実施例1では、実施形態1のより具体的な例を、シミュレーション結果を用いて説明をする。本実施例では、微分位相像のうち、軽く重み付けする領域の微分位相値を削除する例を説明する。
本実施例では、図6(a)、(b)に示した微分位相像のうち、上下左右それぞれ5行もしくは5列を軽く重み付けする領域とし、この領域の微分位相値を削除することで、重み付けされた微分位相像を取得した。不連続な画素の強度情報を用いて取得された微分位相値の一部は中央部の微分位相値よりも軽く重み付けされずに残るが、残った微分位相値は強度情報を用いる15画素のうち、13画素以上が連続している。よって、微分位相値の正確性に与える影響は小さいと考えられる。
図6(a)、(b)に示した500×500画素の微分位相像の上下左右を削除し、490×490画素の微分位相像を取得した。本実施例により取得される、重み付けされた微分位相像を図7の(a)、(b)に示した。また、図6同様に、図7(c)、(d)に、図7(a)の点線の枠a1、a2内の拡大図をそれぞれ示した。また、図7(e)、(f)に、図7(b)の点線の枠b1、b2内の拡大図をそれぞれ示した。本実施例で取得した重み付けされた微分位相像を用い、比較例1、2と同じ方法を用いて位相像Φ(x,y)を取得した。位相像を図7(g)に示し、図7(g)に示した点線12のラインプロファイルを図7(h)に示した。図7(h)においても、実線が入力値、太線が本実施例の取得値である。
比較例1、2で取得した位相像とそのラインプロファイルと、本実施例で取得した位相像とそのラインプロファイルを比較すると、本実施例により、比較例1、2よりも入力値に近い位相像を取得できたことが分かった。
本実施例では、微分位相像の端部を行毎もしは列毎に強度情報を削除したが、実施形態1で説明をしたように、画素単位で微分位相値を削除しても良い。その場合、例えば、図7(d)で拡大表示された範囲のみの右端を削除して重み付けされたdΦ(x,y)/dxを取得し、図7(f)で拡大表示された範囲のみの下端を削除して重み付けされたdΦ(x,y)/dyを取得してもよい。
(実施例2)
実施例2では、実施形態2のより具体的な例を、シミュレーション結果を用いて説明をする。本実施例では、軽く重み付けする領域の微分位相値を0に置き換える例を説明する。
本実施例では、図6(a)、(b)に示した微分位相像のうち、上下左右それぞれ5行もしくは5列を軽く重み付けする領域とし、この領域の微分位相値を0に置き換えることで、重み付けされた微分位相像を取得した。本実施例により取得される、重み付けされた微分位相像を図8の(a)、(b)に示した。また、図6同様に、図8(c)、(d)に、図8(a)の点線の枠a1、a2内の拡大図をそれぞれ示した。また、図8(e)、(f)に、図8(b)の点線の枠b1、b2内の拡大図をそれぞれ示した。本実施例で取得した重み付けされた微分位相像を用い、実施例1と同じ方法を用いて位相像Φ(x,y)を取得した。位相像を図8(g)に示し、図8(g)に示した点線12のラインプロファイルを図8(h)に示した。図8(h)においても、実線が入力値、太線が本実施例の取得値である。
比較例1、2で取得した位相像とそのラインプロファイルと、本実施例で取得した位相像とそのラインプロファイルを比較すると、本実施例により、比較例1、2よりも入力値に近い位相像を取得できたことが分かった。
本実施例も、実施例1と同様に、画素単位で微分位相値を置き換えても良い。
(実施例3)
実施例3では、実施形態3のより具体的な例を、シミュレーション結果を用いて説明をする。本実施例では、微分位相像全体にフィルターをかける例を説明する。
本実施例では、図6(a)、(b)に示した微分位相像全体に、図11(a)のフィルターをかけることで、重み付けされた微分位相像を取得した。軽く重み付けする領域は、上下左右それぞれ5行もしくは5列とした。本実施例により取得される、重み付けされた微分位相像を図9の(a)、(b)に示した。また、図6同様に、図9(c)、(d)に、図9(a)の点線の枠a1、a2内の拡大図をそれぞれ示した。また、図9(e)、(f)に、図9(b)の点線の枠b1、b2内の拡大図をそれぞれ示した。本実施例で取得した重み付けされた微分位相像を用い、実施例1と同じ方法を用いて位相像Φ(x,y)を取得した。位相像を図9(g)に示し、図9(g)に示した点線12のラインプロファイルを図9(h)に示した。図9(h)においても、実線が入力値、太線が本実施例の取得値である。
比較例1、2で取得した位相像とそのラインプロファイルと、本実施例で取得した位相像とそのラインプロファイルを比較すると、本実施例により、比較例1、2よりも入力値に近い位相像を取得できたことが分かった。
本実施例も、実施例1と同様に、画素単位で微分位相値を置き換えても良い。
(実施例4)
実施例4では、実施形態3のより具体的な例を、シミュレーション結果を用いて説明をする。本実施例は、周期パターンにフィルターをかけてから微分位相像を取得する点が実施例3と異なる。言い換えると、比較例1に実施形態3を適用した例が実施例3であり、比較例2に実施形態3を適用した例が実施例4である。
本実施例では、図13(a)、(b)に示した微分位相像全体に、図11(a)のフィルターをかけることで、重み付けされた微分位相像を取得した。軽く重み付けする領域は、上下左右それぞれ5行もしくは5列とした。本実施例により取得される、重み付けされた微分位相像を図10の(a)、(b)に示した。また、図6同様に、図10(c)、(d)に、図10(a)の点線の枠a1、a2内の拡大図をそれぞれ示した。また、図10(e)、(f)に、図10(b)の点線の枠b1、b2内の拡大図をそれぞれ示した。本実施例で取得した重み付けされた微分位相像を用い、実施例1と同じ方法を用いて位相像Φ(x,y)を取得した。位相像を図10(g)に示し、図9(g)に示した点線12のラインプロファイルを図10(h)に示した。図10(h)においても、実線が入力値、太線が本実施例の取得値である。
比較例1、2で取得した位相像とそのラインプロファイルと、本実施例で取得した位相像とそのラインプロファイルを比較すると、本実施例により、比較例1、2よりも入力値に近い位相像を取得できたことが分かった。このように、実施形態3は周期パターンにフィルターをかけてから微分位相像を取得することで、入力値(本来の値)に近い微分位相値を取得する技術と組み合わせることができる。尚、実施形態1、2も同様に、この技術と組み合わせることができる。
(その他の実施例)
本発明は、次に説明する処理でも実行可能である。その処理は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークまたは記憶媒体を介してシステム又は演算装置に供給し、そのシステム又は演算装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読み出し実行する処理である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
170 演算装置
210 重み付け手段
220 積分手段
230 演算装置
240 微分位相像を取得する手段

Claims (19)

  1. 微分位相像を積分して位相像を取得する演算装置であって、
    微分干渉計により形成された1つの強度分布に含まれる複数の画素の強度情報を用いて取得された1つの微分位相値を複数有する微分位相像の重み付けを行うことで重み付けされた微分位相像を取得する重み付け手段と、
    前記重み付けされた前記微分位相像を積分して位相像を取得する積分手段とを有し、
    前記重み付け手段は、
    前記微分位相像の端部のうち少なくとも1つ以上の画素を有する、第1の領域の微分位相値を、前記微分位相像の中央部の微分位相値よりも軽く重み付けすることを特徴とする演算装置。
  2. 前記重み付け手段は、
    入力された前記微分位相像から、前記第1の領域の微分位相値を削除することで、前記重み付けされた微分位相像を取得し、
    前記重み付けされた微分位相像を前記積分手段へ出力することを特徴とする請求項1に記載の演算装置。
  3. 前記重み付け手段は、
    入力された前記微分位相像のうち、前記第1の領域の微分位相値を前記微分位相値より絶対値が小さな値に置き換えることで、前記重み付けされた微分位相像を取得し、
    前記重み付けされた微分位相像を前記積分手段へ出力することを特徴とする請求項1に記載の演算装置。
  4. 前記重み付け手段は、入力された前記微分位相像にフィルターをかけることで、前記重み付けされた微分位相像を取得し、
    前記重み付けされた微分位相像を前記積分手段へ出力することを特徴とする請求項1に記載の演算装置。
  5. 前記重み付け手段は、
    前記重み付けされた微分位相像のうち前記第1の領域の微分位相値の絶対値の平均値が、前記入力された微分位相像のうち前記第1の領域の微分位相値の絶対値の平均値の1/2以下になるように、前記微分位相像の重み付けを行うことで前記重み付けされた微分位相像を取得することを特徴とする請求項3に記載の演算装置。
  6. 前記重み付け手段は、前記中央部の微分位相値に掛けられるフィルターの値を1としたときに、前記第1の領域の微分位相値に掛けられるフィルターの値の平均値が0.5以下になるように、前記微分位相値の重み付けを行うことで前記重み付けされた微分位相像を取得することを特徴とする請求項4に記載の演算装置。
  7. 前記微分位相像はx方向の微分位相像であり、
    前記積分手段は、前記重み付けされた微分位相像をx方向に積分し、
    前記重み付け手段は、前記微分位相像の端部のうち、前記x方向と垂直に交わるy方向に配列した画素列の画素を1つ以上有する領域を前記第1の領域とすることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の演算装置。
  8. 前記微分位相像は、x方向の微分位相像とy方向の微分位相像であり、
    前記積分手段は、前記重み付けされたx方向の微分位相像をx方向に積分し、前記重み付けされたy方向の微分位相像をy方向に積分し、
    前記重み付け手段は、前記x方向の微分位相像と前記y方向の微分位相像のそれぞれの端部のうち、前記x方向と垂直に交わるy方向に配列した画素列の画素を1つ以上と、前記x方向に配列した画素行の画素を1つ以上とを有する領域を、前記第1の領域とすることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の演算装置。
  9. 微分位相像を積分して位相像を取得する演算装置であって、
    微分干渉計により形成された1つの強度分布に含まれる複数の画素の強度情報を用いて取得された1つの微分位相値を複数有する微分位相像の重み付けを行うことで重み付けされた微分位相像を取得する重み付け手段と、
    前記重み付けされた微分位相像を積分して位相像を取得する積分手段とを有し、
    前記重み付け手段は、
    前記微分位相像うち、前記1つの強度分布に含まれる不連続な画素の強度情報を用いて取得された微分位相値を、前記微分位相像のうち、前記1つの強度分布に含まれる連続する画素の強度情報のみを用いて取得された微分位相値よりも軽く重み付けすることを特徴とする演算装置。
  10. 前記重み付け手段は、
    入力された前記微分位相像から、前記1つの強度分布に含まれる不連続な画素の強度情報を用いて取得された微分位相値を削除することで、前記重み付けされた微分位相像を取得し、
    前記重み付けされた微分位相像を前記積分手段へ出力することを特徴とする請求項9に記載の演算装置。
  11. 前記重み付け手段は、前記重み付けされた微分位相像のうち前記不連続な画素の強度情報を用いて取得された微分位相値の絶対値の平均値が、前記入力された微分位相像のうち前記不連続な画素の強度情報を用いて取得された微分位相値の絶対値の平均値の1/2以下になるように、前記微分位相像の重み付けを行うことで前記重み付けされた微分位相像を取得することを特徴とする請求項9に記載の演算装置。
  12. 前記重み付け手段は、前記連続する画素の強度情報のみを用いて取得された微分位相値に掛けられるフィルターの値の平均値を1としたときに、前記不連続な画素の強度情報を用いて取得された微分位相値に掛けられるフィルターの値の平均値が0.5以下になるように、入力された前記微分位相像にフィルターをかけることで前記微分位相像の重み付けを行い、前記重み付けされた微分位相像を取得することを特徴とする請求項9に記載の演算装置。
  13. 少なくとも前記1つの強度分布を用い、前記微分位相像を取得する手段を備えることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の演算装置。
  14. 微分位相像を積分して位相像を取得する演算装置であって、
    強度分布を用いて微分位相像を取得する手段と、
    前記微分位相像を積分して位相像を取得する積分手段とを有し、
    前記微分位相像を取得する手段は、
    前記微分位相像のそれぞれの微分位相値は、微分干渉計により形成された1つの強度分布のうち、連続する複数の画素の強度情報を用いて取得され、
    前記1つの強度分布のうち、端部に対応する領域の微分位相値を取得しないことを特徴とする演算装置。
  15. 前記微分位相像を取得する手段は、
    第1の位置の微分位相値を取得するために前記1つの強度分布から取得される、連続する複数の強度情報の数が、1つの強度分布から取得する必要がある強度情報の数よりも小さいとき、
    前記第1の位置の微分位相値を取得しないことを特徴とする請求項14に記載の演算装置。
  16. 前記1つの強度分布の少なくとも一部をフーリエ変換することにより前記微分位相像を取得することを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載の演算装置。
  17. トールボット干渉計又はトールボット・ロー干渉計と、
    請求項13乃至16のいずれか1項に記載の演算装置とを備え、
    前記演算装置は、前記トールボット干渉計又は前記トールボット・ロー干渉計により形成された強度分布から前記微分位相像を取得することを特徴とする位相値取得システム。
  18. 微分干渉計により形成された1つの強度分布に含まれる複数の強度情報を用いて取得された1つの微分位相値を複数有する微分位相像のうち、第1の領域の微分位相値を前記微分位相像の中央部の微分位相値よりも軽く重み付けする重み付け工程と、
    重み付けされた前記微分位相像を積分して位相像を取得する積分工程とを有し、
    前記第1の領域は、前記微分位相像の端部のうち少なくとも1つ以上の画素を有することを特徴とする位相像の取得方法。
  19. 微分位相像を取得する工程と、
    前記微分位相像を積分して位相像を取得する積分工程とを有し、
    前記微分位相像を取得する工程において、
    前記微分位相像のそれぞれの微分位相値は、微分干渉計により形成された1つの強度分布のうち、連続する複数の画素の強度情報を用いて取得され、
    前記1つの強度分布のうち、端部に対応する領域の微分位相値は取得されないことを特徴とする位相像の取得方法。
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