JP2015212705A - 車両用障害物検出装置 - Google Patents
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Abstract
Description
上述の識別を誤った場合には、ターゲット車両以外の物体をターゲット車両であると見なすことになり、結果的に誤警報や誤制御の要因となる。
しかしながら、上記レーダ装置からの送信波の一部がリヤバンパ裏面で反射する等して、該レーダ装置の送信部とバンパ裏面との間を通過して縁石へ到達した後、該縁石から帰来する反射波がレーダ装置の受信部に入力されると、本来ターゲット車両ではない縁石を、ターゲット車両であると誤検出する問題点があった。
しかしながら、該特許文献2には、レーダ装置からの送信波の一部が該レーダ装置の送信部とバンパ裏面との間を通過して車両外側側方の道路構造物へ到達し、該道路構造物から帰来する反射波による誤検知を、如何に防止するかという本願発明の技術的課題の開示が全くないものである。
上述のレーダ装置の電波としては、マイクロ波やミリ波を使い、例えば、24GHzや76GHzの電波を用いてもよい。また、バンパとしては電波の透過が可能な樹脂バンパを用いる。
ここで、入射波を乱反射させる構造は、断面三角形状の凹凸部であることが好ましい。
上記構成によれば、反射点よりも他方側に設けられた遮蔽板にて、道路構造物到達波の影響を回避することができる。
上記構成によれば、レーダ装置は取付け部材を介してバンパに取付けられるので、レーダ装置のがたつきが抑制され、車両走行時に異音が発生するのを防止することができる。
上記構成によれば、係止部により取付け部材を係止するので、取付け部材およびレーダ装置の安定した支持を確保することができる。
図面は車両用障害物検出装置を示すが、以下の実施例においては、車両後方から自車両に接近してくる他車両(ターゲット)などの障害物を検出する車両用障害物検出装置について例示する。
図1において上述のレーダ装置4の障害物検出エリアをEで示す。ここで、レーダ装置4の電波としては、波長が1cm〜10cm、周波数が24GHzのマイクロ波(SHF)を用いている。
このリヤエンドパネル5の車両後方には、該リヤエンドパネル5を後方から離間して覆う合成樹脂製のリヤバンパ6が設けられている。
上述の収納ボックスAの構成を、図5、図6、図7を参照して説明する。
ここに、到達波αとは、レーダ装置4からの送信波の一部が、リヤバンパ6裏面で反射する等して、レーダ装置4の送信部とリヤバンパ6裏面との間を通過して縁石などの道路構造物B(図3参照)へ到達し、道路構造物Bから帰来する電波のことで、レーダ装置4がこの到達波αを受信すると、ターゲットでない道路構造物Bをターゲットであると誤検知するので、上述の遮蔽板7,8で、この到達波α(送信波および帰来波の少なくとも一方)をしゃ断して、誤検知を防止するものである。
詳しくは、上述の遮蔽板7,8およびカバー部材9,10の後端部が接着剤による接着にて、リヤバンパ6の裏面に密着固定されたものである。
図1に示すレーダ装置4の障害物検出エリアE(図面では模式的に示しているが、実際は約50m未満で、かつ比較的広い範囲のエリア)にターゲットとしての他車両が侵入してくると、他車両に当って反射する反射波を、レーダ装置4の送受信部4a(特に、その受信部)が受信するので、当該他車両を検出することができる(通常の障害物検出)。
すなわち、レーダ装置4とリヤバンパ6裏面との間を塞ぎ、路面到達波αをしゃ断する誤検知防止構造としての遮蔽板7,8を設けたものであって、このように遮蔽板7,8を設けると、図5に示すように、レーダ装置4の送信部から発射された送信波の一部が、図5に矢印aで示すように遮蔽板7に入射するが、遮蔽板7からは入射角と反射角とが等しくなるように送信波の一部が反射(矢印b参照)し、この反射波bは誤検知に影響を与えない方向(図示実施例では、道路構造物Bから遠ざかる車両後方)に指向し、また、実質的に到達波αを大幅に減衰乃至なくすことができる。
上述のレーダ装置4の電波としては、マイクロ波やミリ波を使い、例えば、24GHzや76GHzの電波を用いている。また、リヤバンパ6としては電波の透過が可能な樹脂バンパを用いている。
この構成によれば、到達波αにより生じる誤検知を防止する誤検知防止手段(遮蔽板7,8)を備えたので、レーダ装置4からの送信波の一部がリヤバンパ6裏面に反射する等して、車両外側の道路構造物Bに到達し、該道路構造物Bから帰来する到達波αにより生じる誤検知を、上記誤検知防止手段(遮蔽板7,8、特に、遮蔽板7参照)にて防止することができ、よって、道路構造物Bがターゲットであると誤検知するのを防止できる。
この構成によれば、誤検知防止手段を誤検知防止構造(遮蔽板7,8参照)にて構成することができ、この誤検知防止構造で到達波αによる影響を回避することができる。
この構成によれば、誤検知防止構造を簡単な遮蔽板7,8で構成することができ、この遮蔽板7,8により到達波αを遮蔽するので、道路構造物Bがターゲットであると誤検知するのを防止できる。
この構成によれば、レーダ装置4は取付け部材(収納ボックスA)を介してリヤバンパ6に取付けられるので、レーダ装置4のがたつきが抑制され、車両走行時に異音が発生するのを防止することができる。
この構成によれば、係止部12により取付け部材(収納ボックスA参照)を係止するので、取付け部材(収納ボックスA)およびレーダ装置4の安定した支持を確保することができる。
この実施例2では、レーダ装置4の左右両側面を覆う遮蔽板7,8を、レーダ装置4側に位置する樹脂平板7A,8Aと、リヤバンパ6側に位置する電波吸収部材7B,8Bとで構成している。
なお、電波吸収部材7B,8Bとしては、ゴム材料中にカーボンを混入したものに代えて、導電性ゴムやウレタン構造物を用いてもよい。
要するに、電波の遮断性、組付け性、異音発生防止の全てを満足することができるものである。
この実施例3では、リヤエンドパネル5の所定部後面に平面視ハット断面形状のブラケット16を取付け、このブラケット16の後面に上述のレーダ装置4を配置している。
このように構成すると、レーダ装置4の送信部から発射された送信波の一部が、図9に矢印aで示すように、遮蔽板7Cまたは7Dに入射すると、この入射波は遮蔽板7Cまたは7Dで再反射(但し、図面では7Dで再反射した状態を示す)し、誤検知に影響がない方向に指向するので、同図に点線で示す到達波αの影響を実質的になくすことができる。
よって、到達波αに起因するレーダ装置4の誤検知を防止することができる。
しかも、前部遮蔽板7C,8Cの後部と、後部遮蔽板7D,8Dの前部とは、側面から見てオーバラップさせるように構成しており、このオーバラップ構造の採用により各遮蔽板7C,7D間または各遮蔽板8C,8D間の間隔を通って車幅方向の左右へ回り込むような回折波が仮に発生しても、その電波を弱めることができるので、誤検知に影響を与えるものではない。
この実施例4では、樹脂平板から成る遮蔽板7,8を設け、この遮蔽板7,8をリヤバンパ6の裏面からレーダ装置4の左右両側方に向けて延出し、該遮蔽板7,8で誤検知防止構造を構成したものである。
このように構成すると、レーダ装置4の送信部から発射された送信波の一部が、図10に矢印aで示すように遮蔽板7に入射しても、遮蔽板7からは入射角と反射角とが等しくなるように送信波の一部が反射(矢印b参照)し、この反射波bは誤検知に影響を与えない方向に指向し、また、実質的に到達波αを大幅に減衰乃至なくすことができる。
このように構成すると、リヤバンパ6裏面からレーダ装置4の側方に向けて延出する遮蔽板7,8により、到達波αをしゃ断して、誤検知防止を図ることができる。
図11の(a)(b)(c)(d)の何れも、レーダ装置4の到達波αの経路上に設けられた誤検知防止構造を示すものであり、この実施例5では、レーダ装置4の到達波αがリヤバンパ6裏面で反射する反射点RP(図4、図5、図8、図9、図10参照)およびその近傍に、上記誤検知防止構造を設けたものである。
この構成によれば、誤検知防止構造として上記各構造部6A,6B,6C,6Dを採用し、これら各構造部の何れか1つをレーダ装置4の到達波αの経路上に設けたので、道路構造物Bをターゲットであると誤検知することを防止することができる。
この構成によれば、反射点RPおよびその近傍において到達波αによる影響を効率的に回避することができる。
この実施例6では、リヤエンドパネル5の所定部後面に平面視ハット断面形状のブラケット16を取付け、このブラケット16の後面に上述のレーダ装置4を配置している。
このように構成すると、レーダ装置4の送信部から発射された送信波の一部が、図12に矢印aで示すように反射点RPに入射し、該反射点RPで反射した反射波cが遮蔽板7に入射するが、この遮蔽板7に入射した反射波cは、入射角と反射角とが等しくなるように再反射(矢印d参照)し、この再反射波dは道路構造物B(図3参照)の誤検知に影響を与えない方向に指向し、また、実質的に到達波αを大幅に減衰乃至なくすことができる。
この構成によれば、反射点RPよりも他方側に設けられた遮蔽板7にて、到達波αの影響を回避することができ、道路構造物B(図3参照)をターゲットであると誤検知することを防止できる。
図13〜図17は車両用障害物検出装置の参考例1を示し、図13は制御回路ブロック図、図14は車両の背面図、図15は車両と道路構造物、走行レーンの一例を示す平面図、図16はフローチャート、図17は第1警戒エリアと第2警戒エリアの関係を示す説明図である。
先の実施例1および実施例1〜6においては到達波αによる誤検知の影響をハード構造にて回避すべく構成したが、この参考例1では、道路構造物の判定時に該道路構造物を検出対象から除去することで、到達波αによる誤検知の影響を回避するものである。
上述の車速センサ21は自車両の車速つまり自車速を検出するセンサである。また、上述のGPSセンサ22は自車両の現在位置つまり自車位置情報を確保するためのセンサである。さらに、上述の前方監視レーダ23は、レーダを車両3前方に発射して自車前方を監視するレーダであって、この実施例では自車の走行レーン情報を確保するために用いている。
さらに、上述のCPU20は、左右の各レーダ装置4,4からの検出結果に基づいて検出対象(他車両や道路構造物)を判定する判定手段(図16に示すフローチャートのルーチンR1参照)と、この判定手段(ルーチンR1参照)が道路構造物Bであることを判定した時、該道路構造物Bを検出対象から取除く除去手段(図16に示すフローチャートのステップS9,S14参照)と、を兼ねる。
また、上述の判定手段(ルーチンR1)は、左右の各レーダ装置4,4(図14参照)が同一タイミングで検出対象を検出した時、この検出対象が道路構造物Bであると判定する。
このように構成した車両用障害物検出装置の作用を、図16に示すフローチャートを参照して、以下に詳述する。
上述の距離と角度との両者により、検出対象が存在するエリアを特定することができる。
次にステップS3で、CPU20はGPSセンサ22から自車位置の情報(GPS情報)を取込む。
次にステップS4で、CPU20は前方監視レーダ23から自車が走行している走行車線や追い越し車線などの走行レーンの情報を取込む。
そして、ステップS5でのNO判定時にはステップS12に移行する一方、YES判定時には次のステップS6に移行する。
このステップS6で、CPU20はステップS1で読込んだ反射強度が所定以上か否かを判定する。
また、このステップS6では、左右の各レーダ装置4,4が同一タイミングで検出対象を検出したか否かを同時に判定している。
このステップS7で、CPU20は検出対象からの反射波が所定の頻度以上で連続しているか否かを判定し、NO判定時にはステップS12に移行する一方、YES判定時には次のステップS8に移行する。
そして、このステップS8でNO判定されるとステップS12に移行する一方、YES判定されると次のステップS9に移行する。つまり上記各ステップS5,S6,S7,S8で全てYES判定(AND論理によるYES判定)された場合にのみ、検出対象が縁石などの道路構造物Bであると見なして、ステップS9に移行する。
このステップS16で、CPU20はフィルタOFFにし、次のステップS17で、CPU20は第1、および第2の各警戒エリアを解除する。
この構成によれば、誤検知防止手段は上述の判定手段(ルーチンR1参照)と上述の除去手段(ステップS9,S14参照)とを備えており、判定手段(ルーチンR1)は、レーダ装置4からの検出結果に基づいて検出対象を判定し、除去手段(ステップS9,S14)は、判定手段(ルーチンR1)が道路構造物Bであることを判定した時、該道路構造物を検出対象から取除く。
この構成によれば、検出対象が道路構造物Bであると判定した時、除去手段(ステップS9,S14)は検出しない範囲としての非検出範囲(カットエリアC)を設定し、フィルタ処理により道路構造物Bを検出対象から除去する。
このように、不要な対象物を、フィルタ処理により除去するので、道路構造物Bがターゲットであると誤検知することがなく、障害物検出精度の向上を図ることができる。
この構成によれば、検出対象が道路構造物Bであることを正確に検出することができる。
この参考例1では、上述の自車位置検出手段としてはGPSセンサ22を用い、また、上述の自車線情報検出手段としては前方監視レーダ23を用いたが、前方監視レーダ23に代えて画像処理装置を用いてもよい。
この発明の車輪は、実施例の後車輪2に対応し、
以下同様に、
バンパは、リヤバンパ6に対応するも、
取付け部材は、収納ボックスAに対応し
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては車両後方の障害物を検出する車両用障害物検出装置について例示したが、車両前方の障害物を検出する車両用障害物検出装置に適用してもよい。
さらに、遮蔽板7,8に図11の構造を採用してもよく、これら各遮蔽板7,8として電波吸収体、樹脂に金属板を貼着したもの、樹脂に金属を蒸着したもの、樹脂表面に化学メッキで金属メッキ層を形成したものを用いてもよい。
3…車両
4…レーダ装置
4a…送受信部
6…リヤバンパ(バンパ)
7,8…遮蔽板
12…係止部
A…収納ボックス(取付け部材)
RP…反射点
Claims (9)
- 車両の少なくとも左右何れか一方においてバンパ裏面と車輪との間に設けられて車両外方へ電波を送信することにより障害物を検出するレーダ装置を備えた車両用障害物検出装置であって、
上記レーダ装置は、車両外方へ電波を送信すると共に、車両外方からの電波を受信する送受信部を有し、
上記レーダ装置の送受信部から送信され上記バンパ裏面にて反射した後に両外側側方の道路構造物に到達し、該道路構造物から同じ経路にて上記送受信部に帰来する到達波の経路上に該経路を塞ぐように上記到達波を遮蔽する遮蔽板が設けられ、
上記レーダ装置の路面到達波の経路上に、入射波に対する反射波の角度を変更する構造を設けた
車両用障害物検出装置。 - 入射波に対する反射波の角度を変更する構造は、上記レーダ装置の路面到達波がバンパ裏面で反射する反射点およびその近傍に設けられた
請求項1記載の車両用障害物検出装置。 - 入射波に対する反射波の角度を変更する構造は、上記遮蔽板に設けられた
請求項1記載の車両用障害物検出装置。 - 入射波に対する反射波の角度を変更する構造は、入射波を乱反射させる構造である
請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用障害物検出装置。 - 入射波を乱反射させる構造は、断面三角形状の凹凸部である
請求項4記載の車両用障害物検出装置。 - 入射波に対する反射波の角度を変更する構造は、反射波を拡散させる構造である
請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用障害物検出装置。 - 上記遮蔽板は、レーダ装置からの送信波がバンパ裏面に入射して反射する反射点よりも他方側に設けられた
請求項1に記載の車両用障害物検出装置。 - 上記レーダ装置をバンパに取付ける取付け部材を備えた
請求項1〜7の何れか1項に記載の車両用障害物検出装置。 - 上記取付け部材は、バンパ上面に該取付け部材を係止する係止部を備えた
請求項8記載の車両用障害物検出装置。
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JP6075417B2 (ja) | 2017-02-08 |
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