JP2015211773A - 除染方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】凝縮判定を簡単に行うことができ、且つ気化蒸発式装置を用いることなく室内をドライ方式で確実に除染し得、専門のオペレータも不要とし得る除染方法及び装置を提供する。
【解決手段】室内1に、水を含む過酸化水素をミスト噴霧する噴霧ユニット2と、ミストを室内1に行き渡らせる複数の撹拌ファン3とを配設し、動力制御盤11に表示される室内1の温度θと過酸化水素濃度Cとに基づき、帳票16に印字された過酸化水素と水の二成分系の空気中における飽和蒸気圧を示す線図から結露が生じる相対湿度φを求め、相対湿度φ即ち飽和相対湿度、又は相対湿度φから所定値だけ減少させて表示した値を湿度設定値、つまり制御相対湿度φとして動力制御盤11に表示される室内1の相対湿度φが制御相対湿度φ以上であると判定される場合には強制停止スイッチ17を押し遮断弁6へ閉指令を出力して除染を停止し且つ除害装置10へ起動指令を出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、医薬品製造施設や動物実験施設のバイオクリーンルーム等の、細菌等の微生物、生物の免疫に働きかける物質や、生物の細胞等を扱う室内について、使用後に室内全般を殺菌するために用いられる除染方法及び装置に関するものである。
従来、バイオクリーンルーム等の室内の殺菌としては、ホルムアルデヒド燻蒸による除染が主流であったが、ホルムアルデヒドは毒性が強く発ガン性等の人体への影響が懸念されると共に、特定化学物質障害予防規則の改正により規制が強化されたことから、その使用が敬遠されてきている。
このため、ホルムアルデヒド燻蒸の代替方法として、過酸化水素、オゾン、過酢酸、二酸化塩素等の除菌剤による除染方法が検討されている。ところが、ホルムアルデヒドは常温でも気化しやすく水溶液から熱をかけて気化させると凝縮しにくいのだが、代替の除菌剤の中にはホルムアルデヒドほど沸点が高くなく気化しやすくない物質もある。
除染方法の一例として、過酸化水素を用い、その飽和濃度を超える条件で除染を行う、いわゆるウェット方式の除染方法がある。過酸化水素は分解後に酸素と水になる毒性のない安全な物質であり、市販されている30〜35wt%水溶液を加熱気化して除染を行うが、容積の限られる対象室内に密封された空気の飽和濃度を超えるまで加熱気化し続けることで、その温度での気体としての過酸化水素最大濃度まで室内を充満させることができ、効率的な除染が可能だが、酸化還元反応の強い過酸化水素の結露により室内の内装や機器に腐食を生じさせてしまう可能性があった。
又、前記腐食を避けるため、飽和蒸気圧の計算式を基本とした演算により、過酸化水素蒸気の凝縮の有無を判定しながら過酸化水素蒸気の凝縮を避けた除染を行う、いわゆるドライ方式の除染方法がある。
尚、前記ドライ方式の除染方法に関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
特許第4977233号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているドライ方式の除染方法では、除染中に過酸化水素が飽和条件を超えていないことを、除染対象室内温湿度状態での過酸化水素蒸気圧及び水蒸気圧や、その室内温度での飽和過酸化水素蒸気圧や飽和水蒸気圧、液相モル分率及び活量係数をコンピュータによって全てリアルタイムで演算しなければならず、凝縮判定が非常に複雑化するという欠点を有していた。又、これ以外のドライ方式の除染方法では、過酸化水素蒸気の室内凝縮を凝縮センサにより監視するもの等があり、凝縮センサにおける過酸化水素蒸気の凝縮消失を見る技術もあるが、凝縮センサ位置で凝縮させるならば室内のどこかで凝縮している可能性が高く、ドライとならない。
又、従来の除染方法では、ウェット方式及びドライ方式のいずれにおいても、過酸化水素蒸気の発生に気化蒸発式装置が用いられているが、該気化蒸発式装置は、非常に高価で且つ取り扱いが難しく、専門のオペレータが必要となっていた。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、凝縮判定を簡単に行うことができ、且つ気化蒸発式装置を用いることなく室内をドライ方式で確実に除染し得、専門のオペレータも不要とし得る除染方法及び装置を提供しようとするものである。
本発明は、水を含む除菌剤をミスト噴霧して室内の除染を行う除染方法において、
室内の温度θと、相対湿度φと、除菌剤濃度Cとを計測する計測工程と、
該計測工程で計測された温度θと、相対湿度φと、除菌剤濃度Cとを表示する表示工程と、
相対湿度φと除菌剤濃度Cとの関係を示す空気中の除菌剤と水の二成分系の除菌剤飽和蒸気圧線を、想定される室内の温度θの範囲で整数温度値毎に予め演算してグラフ化した線図にして出力した帳票を用意する帳票準備工程と、
該表示工程で表示される温度θと除菌剤濃度Cとに基づき、前記帳票準備工程にて準備された前記線図から結露が生じる制御相対湿度φを求め、前記表示工程で表示される相対湿度φが制御相対湿度φより低いと判定される場合には除染を行い、前記相対湿度φが制御相対湿度φ以上であると判定される場合には強制停止スイッチを作動させて除染を停止する結露判定工程と
を有することを特徴とする除染方法にかかるものである。
本発明は、水を含む除菌剤をミスト噴霧して室内の除染を行う除染方法において、
室内の温度θと、相対湿度φと、除菌剤濃度Cとを計測する計測工程と、
該計測工程で計測された温度θと、相対湿度φと、除菌剤濃度Cとを表示する表示工程と、
相対湿度φと除菌剤濃度Cとの関係を示す空気中の除菌剤と水の二成分系の除菌剤飽和蒸気圧線を、想定される室内の温度θの範囲で整数温度値毎に予め演算してグラフ化し、その後、相対湿度φの軸の値を所定値だけ減少させて表示した線図にして出力した帳票を用意する帳票準備工程と、
該表示工程で表示される温度θと除菌剤濃度Cとに基づき、前記帳票準備工程にて準備された前記線図から、結露が生じる制御相対湿度φを求め、前記表示工程で表示される相対湿度φが制御相対湿度φより低いと判定される場合には除染を行い、前記相対湿度φが制御相対湿度φ以上であると判定される場合には強制停止スイッチを作動させて除染を停止する結露判定工程と
を有することを特徴とする除染方法にかかるものである。
前記除染方法において、
予め演算してグラフ化した、相対湿度φと除菌剤濃度Cとの関係を示す空気中の除菌剤と水の二成分系の除菌剤飽和蒸気圧線の相対湿度φの軸の値を減少させて表示する所定値は、2〜10%の何れかの値を取ることが好ましい。
前記除染方法において、前記結露判定工程で相対湿度φが制御相対湿度φより低いと判定され前記強制停止スイッチが非作動状態で除染が行われる場合に、前記除菌剤濃度Cが、常に室内濃度として保持するよう設定される所定の除菌剤濃度Csに基づく除菌剤濃度下限設定値CL0より低い時には前記ミスト噴霧を行い、前記除菌剤濃度Cが除菌剤濃度上限設定値CH1以上となる時には前記ミスト噴霧を停止するミスト噴霧発停工程を有することが好ましい。
前記除染方法において、
前記所定の除菌剤濃度Csは、150〜400ppmであることが好ましい。
前記除染方法において、前記温度θは、15〜30℃であることが好ましい。
前記除染方法において、前記除菌剤は過酸化水素であることが好ましい。
又、本発明は、除染対象である室内の壁面に沿って循環する撹拌気流が生じるよう、吹出口を前記循環する撹拌気流と同じ方向に向けて設置される複数の撹拌ファンと、
前記循環する撹拌気流の内側に、該循環する撹拌気流と同じ方向へ水を含む除菌剤をミスト噴霧する噴霧ユニットとを備え、
前記循環する撹拌気流により前記噴霧ユニットから噴霧されるミストを室内に行き渡らせることで、湿度の低い気流を前記室内の壁面に沿わせることにより、前記室内の壁面への除菌剤の結露を制御することを特徴とする除染装置にかかるものである。
本発明は、前記室内の温度θを計測する温度計と、
前記室内の相対湿度φを計測する湿度計と、
前記室内の除菌剤濃度Cを計測する濃度計と、
前記噴霧ユニットへ噴霧用の圧縮空気を供給する空気配管途中に設けられた遮断弁と、
相対湿度φと除菌剤濃度Cとの関係を示す空気中の除菌剤と水の二成分系の除菌剤飽和蒸気圧線を、想定される室内の温度θの範囲で整数温度値毎に予め演算してグラフ化した線図にして出力した帳票と、
動力制御盤とを備え、
前記動力制御盤は、
前記温度計で計測された温度θと、前記湿度計で計測された相対湿度φと、前記濃度計で計測された除菌剤濃度Cとを表示する表示器と、
該表示器に表示される温度θと除菌剤濃度Cとに基づき、前記帳票に記載された前記線図から、結露が生じる相対湿度φに基づく制御相対湿度φを求め、前記動力制御盤に表示される相対湿度φが制御相対湿度φ以上であると判定される場合には除染を停止するよう前記遮断弁へ閉指令を出力し且つ前記除害装置へ起動指令を出力するための強制停止スイッチと
前記湿度計で計測された相対湿度φが制御相対湿度φより低いと判定され前記強制停止スイッチが非作動状態で除染が行われる場合に、前記除菌剤濃度Cが、常に室内濃度として保持するよう設定される所定の除菌剤濃度Csに基づく除菌剤濃度下限設定値CL0より低い時には前記遮断弁へ開指令を出力してミスト噴霧を行い、前記除菌剤濃度Cが除菌剤濃度上限設定値CH1以上となる時には前記遮断弁へ閉指令を出力してミスト噴霧を停止するように、前記濃度計で計測された除菌剤濃度Cに応じて前記遮断弁へ開閉指令を出力する自動制御系と
を備えたことを特徴とする除染装置にかかるものである。
本発明は、前記室内の温度θを計測する温度計と、
前記室内の相対湿度φを計測する湿度計と、
前記室内の除菌剤濃度Cを計測する濃度計と、
前記噴霧ユニットへ噴霧用の圧縮空気を供給する空気配管途中に設けられた遮断弁と、
相対湿度φと除菌剤濃度Cとの関係を示す空気中の除菌剤と水の二成分系の除菌剤飽和蒸気圧線を、想定される室内の温度θの範囲で整数温度値毎に予め演算してグラフ化し、その後、相対湿度φの軸の値を所定値だけ減少させて表示した線図にして出力した帳票と、
動力制御盤とを備え、
前記動力制御盤は、
前記温度計で計測された温度θと、前記湿度計で計測された相対湿度φと、前記濃度計で計測された除菌剤濃度Cとを表示する表示器と、
該表示器に表示される温度θと除菌剤濃度Cとに基づき、前記帳票に記載された前記線図から、結露が生じる相対湿度φに基づき制御相対湿度φを求め、前記動力制御盤に表示される相対湿度φが制御相対湿度φ以上であると判定される場合には除染を停止するよう前記遮断弁へ閉指令を出力し且つ前記除害装置へ起動指令を出力するための強制停止スイッチと
前記湿度計で計測された相対湿度φが制御相対湿度φより低いと判定され前記強制停止スイッチが非作動状態で除染が行われる場合に、前記除菌剤濃度Cが除菌剤濃度下限設定値CL0より低い時には前記遮断弁へ開指令を出力してミスト噴霧を行い、前記除菌剤濃度Cが除菌剤濃度上限設定値CH1以上となる時には前記遮断弁へ閉指令を出力してミスト噴霧を停止するように、前記濃度計で計測された除菌剤濃度Cに応じて前記遮断弁へ開閉指令を出力する自動制御系と
を備えたことを特徴とする除染装置にかかるものである。
前記除染装置において、
予め演算してグラフ化した、相対湿度φと除菌剤濃度Cとの関係を示す空気中の除菌剤と水の二成分系の除菌剤飽和蒸気圧線の相対湿度φの軸の値を減少させて表示する所定値は、2〜10%の何れかの値を取ることが好ましい。
前記除染装置において、
前記所定の除菌剤濃度Csは、150〜400ppmであることを特徴とする除染装置。
前記除染装置において、前記温度θは、15〜30℃であることが好ましい。
前記除染装置において、
前記室内にミスト噴霧された除菌剤を無害化する除害装置を更に備え、
前記動力制御盤から前記除害装置へ起動指令を出力することが好ましい。
前記除染装置において、前記除菌剤は過酸化水素であることが好ましい。
本発明の除染方法及び装置によれば、凝縮判定を簡単に行うことができ、且つ気化蒸発式装置を用いることなく室内をドライ方式で確実に除染し得、専門のオペレータも不要とし得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の除染方法及び装置の実施例を示す全体概要斜視図である。 本発明の除染方法及び装置の実施例を示す制御ブロック図である。 本発明の除染方法及び装置の実施例を示すフローチャートである。 除菌剤(過酸化水素)と水の二成分系の空気中における飽和蒸気圧を示す線図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図4は本発明の除染方法及び装置の実施例であって、医薬品製造施設や動物実験施設のバイオクリーンルーム等の、細菌等の微生物、生物の免疫に働きかける物質や、生物の細胞等を扱う室内1に、除染対象である室内1の壁面に沿って循環する撹拌気流が生じるよう、吹出口3aを循環する撹拌気流と同じ方向に向けて設置される複数のタワー型の撹拌ファン3と、前記循環する撹拌気流の内側に、前記循環する撹拌気流と同じ方向へ水を含む除菌剤をミスト噴霧する噴霧ユニット2とを配設してある。前記タワー型の撹拌ファン3は、循環する撹拌気流が急激に向きを変える前記室内1の隅部(図1の例では四隅部)に配設することが、前記室内1の壁面に撹拌気流を貼り付けるように流通させる上で、撹拌ファン3の吹出口3aの配設による撹拌気流の方向付けの面から有利となる。前記循環する撹拌気流により前記噴霧ユニット2から噴霧されるミストを室内1に行き渡らせることで、湿度の低い気流を前記室内1の壁面に沿わせることにより、前記室内1の壁面への除菌剤の結露を制御するものである。これにより、前記噴霧ユニット2から噴霧されるミストを室内1に均等に行き渡らせながら、室内1の壁面に凝結しかねない飽和蒸気圧に近い空気を近づけないようになっている。尚、本実施例の場合、除菌剤は過酸化水素を用いるようにしてある。
前記噴霧ユニット2には、コンプレッサ4が空気配管5を介して接続され、該空気配管5途中には、電磁式の遮断弁6が設けられ、該遮断弁6の開閉動作により、コンプレッサ4から空気配管5を介して圧縮空気の供給・停止が行われ、水を含む除菌剤としての過酸化水素が噴霧ユニット2からミスト噴霧されてON−OFF制御されるようになっている。
前記室内1には、温度θ[℃]を計測する温度計7と、相対湿度φ[%RH](RH:Relative Humidity)を計測する湿度計8と、過酸化水素濃度C[ppm]を計測する濃度計9とが配置されている。
又、前記室内1には、ミスト噴霧された過酸化水素を無害化する除害装置10が配置されている。該除害装置10としては、例えば、活性炭が内蔵され且つ室内1の空気を吸い込んで排出することにより過酸化水素を活性炭に吸着させる形式のものが利用できる。但し、このような形式のものに限らず、外部の空気から細菌等を物理的に除去するHEPAフィルタを通過させて室内1に導入しつつ、室内1の空気を外部へ排出する換気装置を前記除害装置10として用いるようにしても良い。
前記温度計7と湿度計8と濃度計9は、各々計測信号を送ることができる計測信号配線を介して動力制御盤11が接続されている。該動力制御盤11は、図2に示す如く、実際の温度θを表示する表示部12Dが設けられた温度指示調節部12と、実際の相対湿度φを表示する表示部13Dが設けられた湿度指示調節部13と、実際の過酸化水素濃度Cを表示する表示部14Dが設けられた濃度指示調節部14とを備えている。
上記計測信号配線について述べると、例えば、アナログ方式として弱い直流電流に信号を載せる場合、前記温度指示調節部12には、温度θを4〜20mAの電流に割り付けて温度計測値として温度計7から入力するようになっている。前記湿度指示調節部13には、相対湿度φを4〜20mAの電流に割り付けて湿度計測値として湿度計8から入力するようになっている。前記濃度指示調節部14には、過酸化水素濃度Cを4〜20mAの濃度計測値として濃度計9から入力するようになっている。前記濃度指示調節部14は、入力された過酸化水素濃度Cの4〜20mAの電流に割り付けて送られた濃度計測値と、予め設定されている過酸化水素濃度上限設定値CH1との偏差を演算して、該偏差が正の場合、開閉指令をON−OFFの接点信号としてセレクタ19へ出力するようになっている。勿論、信号を載せる信号は、例えば、アナログでは1〜5Vの電圧信号でも、デジタルとしてのパルス信号であっても良い。又、前記温度指示調節部12、前記湿度指示調節部13については、温度計測値や湿度計測値の表示があれば良いので、例えば、温度計7や湿度計8の本体とプローブがケーブルを介して分離されているような型の場合、本体に表示部があるなら、それで代用しても良い。
ここで、図4は過酸化水素と水の二成分系の空気中における飽和蒸気圧を示す線図であり、その理論式は、図4中、実線で示す如く、温度θ毎に右下がりで下側へ凸形状となる緩やかな曲線となり、想定される室内1の温度θの範囲で整数温度値毎に予め演算してグラフ化した形で除染作業員15が携行する帳票16に印字されている。この理論式をその都度リアルタイムで求めることは、その演算が非常に複雑化するが、帳票16に既に飽和蒸気圧線図として印字されているものを使用すれば、特に問題はない。
因みに、二成分系の飽和蒸気圧に関する理論式は、以下のように表される。
[数1]
=γχ
[数2]
=γχ
[数3]
γ=exp{(1−χ/RT×[B−B(1−4χ)+B(1−2χ)(1−6χ)]}
[数4]
γ=exp{χ /RT×[B+B(3−4χ)+B2(1−2χ)(5−6χ)]}
[数5]
χ+χ=1
[数6]
=exp(A−B/(C+θ))
[数7]
=exp(A−B/(C+θ))
但し、P:水と過酸化水素の二成分下における水の飽和蒸気圧[Torr]
:水と過酸化水素の二成分下における過酸化水素の飽和蒸気圧[Torr]
γ:活量係数
γ:活量係数
χ:過酸化水素中の水の液相モル分率
χ:過酸化水素中の過酸化水素の液相モル分率
:水成分のみが存在するときの水の飽和蒸気圧[Torr]
:過酸化水素成分のみが存在するときの過酸化水素の飽和蒸気圧[Torr]
R:気体定数
T:絶対温度[K]
,B,B:定数
,B,C:定数
,B,C:定数
又、理論式は、図4中、実線で示す如く、温度θ毎に右下がりで下側へ凸形状となる緩やかな曲線となるが、一旦、相対湿度φと過酸化水素濃度Cとの関係を示す空気中の過酸化水素と水の二成分系の過酸化水素の飽和蒸気圧線を、想定される室内1の温度θの範囲で整数温度値毎に予め演算してグラフ化し、その後、相対湿度φの軸の値を所定値だけ減少させて表示した線図にすると更に好ましい。こうすることにより、既に所定値によって安全側にシフトされた表現となり、表示と線図により求められる相対湿度φを単に比較すれば、確実に結露を防止できる。
そして、本実施例では、除染作業員15が、前記温度計7で計測され表示部12Dに表示された温度θと、前記濃度計9で計測され表示部14Dに表示された過酸化水素濃度Cとに基づき、前記帳票16に印字された飽和蒸気圧線図から、結露が生じる相対湿度φ即ち飽和相対湿度、又は相対湿度φから所定値を減じて小さくして表示した値を湿度設定値、つまり制御相対湿度φとして求めるようになっている。
前記湿度計8で計測され表示部13Dに表示された相対湿度φが前記制御相対湿度φ以上である場合には、除染作業員15が押しボタン式の強制停止スイッチ17を押し、除染を停止するようになっている。除染作業員15が強制停止スイッチ17を押すと、前記動力制御盤11のセレクタ19を介して前記遮断弁6へ強制的に閉指令を出力し且つ前記動力制御盤11の除害装置制御部18から除害装置10へ起動指令を出力し、更に結露警報器20へ警報指令を出力するようになっている。尚、前記強制停止スイッチ17は、押しボタン式のものに限らず、レバーを引き下げるものやその他の種々の形式のスイッチを選定しても良いことは言うまでもない。
前記湿度計8で計測され表示部13Dに表示された相対湿度φが制御相対湿度φより低く、除染作業員15が強制停止スイッチ17を押さず該強制停止スイッチ17が非作動状態のまま保持され、除染が行われる場合、前記過酸化水素濃度Cが過酸化水素濃度下限設定値CL0より低い時には、前記濃度指示調節部14から前記遮断弁6へ前記セレクタ19を介し開指令を出力してミスト噴霧を行い、前記過酸化水素濃度Cが過酸化水素濃度上限設定値CH1以上となる時には、前記濃度指示調節部14から前記遮断弁6へ前記セレクタ19を介し閉指令を出力してミスト噴霧を停止するようになっている。
本実施例の場合、前記過酸化水素濃度下限設定値CL0は、210ppmとし、前記過酸化水素濃度上限設定値CH1は、230ppmとしてある。これは、過酸化水素は、噴霧されて気化した後、空気中で分解して酸素と水に分解する(半減期は数十分と言われている)ので、常に気中濃度を所定の除菌剤濃度Cs、例えば200ppmに保つために、このような上下限濃度にて噴霧管理するのである。気中濃度を、仮に例えば300ppmに設定した際にも、下限値を+10ppm程度、上限値を+30〜+50ppm程度にかさ上げして管理することができる。尚、除菌剤としての過酸化水素濃度範囲は、150〜400ppmとすることができる。
一方、図3は本発明の除染方法及び装置の実施例を示すフローチャートであり、先ず、ステップS1として前記遮断弁6は閉じた状態に保持されている。続くステップS2として、前記室内1の温度θと、相対湿度φと、過酸化水素濃度Cとを計測する計測工程が行われる。ステップS3として、前記計測工程で計測された温度θと、相対湿度φと、過酸化水素濃度Cとを表示する表示工程が行われる。ステップS4−1として、前記表示工程で表示された温度θと過酸化水素濃度Cとに基づき前記帳票16に印字された飽和蒸気圧線図から結露が生じる相対湿度φを除染作業員15が求め、ステップS4−2として、前記表示工程で表示された相対湿度φが制御相対湿度φ以上であると除染作業員15によって判定された場合にはステップS5として除染を停止する結露判定工程が行われる。該結露判定工程で前記相対湿度φが制御相対湿度φより低いと判定された場合、続くステップS6として、除染開始からの時間t[min]が設定時間tset(例えば、240[min]=4[hr])以上経過したと判定された時点で、ステップS7として除染完了とする。前記除染開始からの時間t[min]が設定時間tsetに満たない場合、ステップS8として、過酸化水素濃度Cが過酸化水素濃度下限設定値CL0より低いと判定された時には、ステップS9として、遮断弁6が開かれてミスト噴霧が行われる。続くステップS10として、前記過酸化水素濃度Cが過酸化水素濃度上限設定値CH1以上であると判定された時には、ステップS11として、前記遮断弁6が閉じミスト噴霧が停止され、前記ステップS2へ戻り、前述と同様の操作が繰り返される。尚、前記ステップS8において、過酸化水素濃度Cが過酸化水素濃度下限設定値CL0以上であると判定された時には、前記ステップS10の判定に進み、該ステップS10において、前記過酸化水素濃度Cが過酸化水素濃度上限設定値CH1より低いと判定された時には、前記遮断弁6を閉じることなくステップS2へ戻る。因みに、前記ステップS8〜ステップS11の操作がミスト噴霧発停工程となる。
次に、上記実施例の作用を説明する。
図3のフローチャートに示す如く、先ず、ステップS1として遮断弁6は閉じた状態に保持されている。
続くステップS2として、前記室内1の温度θと相対湿度φと過酸化水素濃度Cとが、温度計7と湿度計8と濃度計9とによって計測される(計測工程)。ステップS3として、前記計測工程で計測された前記室内1の温度θと相対湿度φと過酸化水素濃度Cは、図1及び図2に示す動力制御盤11の温度指示調節部12の表示部12Dと湿度指示調節部13の表示部13Dと濃度指示調節部14の表示部14Dにそれぞれ表示される(表示工程)。
ステップS4−1として、前記表示工程で表示された温度θと過酸化水素濃度Cとに基づき、前記帳票16に印字された飽和蒸気圧線図から結露が生じる相対湿度φが除染作業員15によって求められる。更に、ステップS4−2として、前記表示工程で表示された相対湿度φが制御相対湿度φ以上であるか否かの判定が除染作業員15によって行われる(結露判定工程)。ここで、例えば、温度θ=20[℃]で、過酸化水素濃度C=200[ppm]である場合、結露が生じる相対湿度φは、前記帳票16に印字された図4に示す飽和蒸気圧線図より、およそ79[%]となる。例えば、それに基づいて、そのまま79[%]としてもよいが、例えば所定値を5[%]としてそれを減じる演算を行って、74[%]として制御相対湿度φを求めるのが好ましい。つまり、この時点で、前記動力制御盤11の表示部13Dに表示された相対湿度φが制御相対湿度φより低ければ、結露は生じないことになる。
前記結露判定工程で前記相対湿度φが制御相対湿度φより低いと判定された場合、続くステップS6として、除染開始からの時間t[min]が設定時間tset(例えば、240[min]=4[hr])以上経過したか否かの判定が行われる。
前記除染開始からの時間t[min]が設定時間tsetに満たない場合、ステップS8として、過酸化水素濃度Cが過酸化水素濃度下限設定値CL0より低いと判定された時には、ステップS9として、遮断弁6が開かれてミスト噴霧が行われる(ミスト噴霧発停工程)。該ミスト噴霧発停工程は、図2に示す濃度指示調節部14から前記遮断弁6へ前記セレクタ19を介して出力される開指令によって行われる。
続くステップS10として、前記過酸化水素濃度Cが過酸化水素濃度上限設定値CH1以上であると判定された時には、ステップS11として、前記遮断弁6が閉じミスト噴霧が停止される(ミスト噴霧発停工程)。該ミスト噴霧発停工程は、図2に示す濃度指示調節部14から前記遮断弁6へ前記セレクタ19を介して出力される閉指令によって行われる。
この後、前記ステップS2へ戻り、前述と同様の操作が繰り返される。
尚、前記ステップS8において、過酸化水素濃度Cが過酸化水素濃度下限設定値CL0以上であると判定された時には、前記ステップS10の判定に進み、該ステップS10において、前記過酸化水素濃度Cが過酸化水素濃度上限設定値CH1より低いと判定された時には、前記遮断弁6を閉じることなくステップS2へ戻る。
そして、前記噴霧ユニット2から水を含む過酸化水素のミストが噴霧されると、図1に示す撹拌ファン3の作用により、空気中で過酸化水素のミストが短時間に蒸発して室内1の隅々まで均一に行き渡り、ドライ方式での除染が可能となる。
図3に示す前記ステップS4−2の結露判定工程において、前記相対湿度φが制御相対湿度φ以上であると判定された場合にはステップS5として除染が停止される。この除染停止操作は、除染作業員15が強制停止スイッチ17を押すことによって行われ、該強制停止スイッチ17が押されると、図2に示す動力制御盤11のセレクタ19を介して前記遮断弁6へ強制的に閉指令が出力されて該遮断弁6が閉じる。同時に、前記動力制御盤11の除害装置制御部18から除害装置10へ起動指令が出力されて該除害装置10に室内1の空気が吸い込まれ、活性炭にミスト噴射された過酸化水素が吸着されて無害化されつつ、前記除害装置10から空気が排出され、更に結露警報器20へ警報指令が出力され、警報が発せられる。この結果、過酸化水素の結露により室内1の内装や機器に腐食を生じさせてしまうことが確実に回避される。
ステップS6において、除染開始からの時間t[min]が設定時間tset(例えば、240[min]=4[hr])以上経過したと判定されると、この時点で、ステップS7として除染完了となり、前記遮断弁6が閉じられる。
本実施例においては、[数1]〜[数7]に示されるような理論式をその都度リアルタイムで演算するのではなく、前記帳票16に印字された、想定される室内1の温度θの範囲で整数温度値毎に予め演算してグラフ化された飽和蒸気圧線図を除染作業員15が見て結露が生じるか否かを確実に判定できるため、動力制御盤11の内部で複雑な演算を行わなくて済み、特許文献1に開示されているドライ方式の除染方法と比較して、凝縮判定がきわめて容易に行える。
本実施例においては、前記帳票16に印字された、想定される室内1の温度θの範囲で整数温度値毎に予め演算してグラフ化し、その後、相対湿度φの軸の値を所定値だけ減少させて表示した線図にするので、既に所定値によって安全側にシフトされた表現となり、表示と線図により求められる制御相対湿度φを単に比較すれば、確実に結露を防止できる。
又、常に室内濃度として保持するよう設定される所定の除菌剤濃度Csについては、除染として現実的な過酸化水素の除染時維持濃度である150〜400ppmで設定すれば、設定範囲として現実的であり、且つ正確に管理ができる。
又、医薬品製造施設や動物実験施設のバイオクリーンルーム等の、細菌等の微生物、生物の免疫に働きかける物質や、生物の細胞等を扱う室内1では、夜間空調停止等があったとしても、翌日の朝に上昇する可能性のある室温で、且つ微生物などの活性がある程度ある温度の15〜30℃を除染時の室温として扱えば充分実現性があり、又、室内環境としても除染後、作業者が利用するのに適している。
又、従来の除染方法とは異なり、過酸化水素蒸気の発生に不可欠であった非常に高価で且つ取り扱いが難しい気化蒸発式装置が不要となり、専門のオペレータがいなくても、飽和蒸気圧線図が印字された帳票16を見ることのできる除染作業員15さえいれば、除染を行うことが可能となる。
こうして、凝縮判定を簡単に行うことができ、且つ気化蒸発式装置を用いることなく室内1をドライ方式で確実に除染し得、専門のオペレータも不要とし得る。
尚、本発明の除染方法及び装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 室内
2 噴霧ユニット
3 撹拌ファン
3a 吹出口
5 空気配管
6 遮断弁
7 温度計
8 湿度計
9 濃度計
10 除害装置
11 動力制御盤
12D 表示部
13D 表示部
14D 表示部
15 除染作業員
16 帳票
17 強制停止スイッチ
C 過酸化水素濃度(除菌剤濃度)
H1 過酸化水素濃度上限設定値(除菌剤濃度上限設定値)
L0 過酸化水素濃度下限設定値(除菌剤濃度下限設定値)
t 時間
set 設定時間
θ 温度
φ 相対湿度
φ 相対湿度又は制御相対湿度

Claims (15)

  1. 水を含む除菌剤をミスト噴霧して室内の除染を行う除染方法において、
    室内の温度θと、相対湿度φと、除菌剤濃度Cとを計測する計測工程と、
    該計測工程で計測された温度θと、相対湿度φと、除菌剤濃度Cとを表示する表示工程と、
    相対湿度φと除菌剤濃度Cとの関係を示す空気中の除菌剤と水の二成分系の除菌剤飽和蒸気圧線を、想定される室内の温度θの範囲で整数温度値毎に予め演算してグラフ化した線図にして出力した帳票を用意する帳票準備工程と、
    該表示工程で表示される温度θと除菌剤濃度Cとに基づき、前記帳票準備工程にて準備された前記線図から結露が生じる相対湿度φに基づき制御相対湿度φを求め、前記表示工程で表示される相対湿度φが制御相対湿度φより低いと判定される場合には除染を行い、前記相対湿度φが制御相対湿度φ以上であると判定される場合には強制停止スイッチを作動させて除染を停止する結露判定工程と
    を有することを特徴とする除染方法。
  2. 水を含む除菌剤をミスト噴霧して室内の除染を行う除染方法において、
    室内の温度θと、相対湿度φと、除菌剤濃度Cとを計測する計測工程と、
    該計測工程で計測された温度θと、相対湿度φと、除菌剤濃度Cとを表示する表示工程と、
    相対湿度φと除菌剤濃度Cとの関係を示す空気中の除菌剤と水の二成分系の除菌剤飽和蒸気圧線を、想定される室内の温度θの範囲で整数温度値毎に予め演算してグラフ化し、その後、相対湿度φの軸の値を所定値だけ減少させて表示した線図にして出力した帳票を用意する帳票準備工程と、
    該表示工程で表示される温度θと除菌剤濃度Cとに基づき、前記帳票準備工程にて準備された前記線図から、結露が生じる相対湿度φに基づき制御相対湿度φを求め、前記表示工程で表示される相対湿度φが制御相対湿度φより低いと判定される場合には除染を行い、前記相対湿度φが制御相対湿度φ以上であると判定される場合には強制停止スイッチを作動させて除染を停止する結露判定工程と
    を有することを特徴とする除染方法。
  3. 請求項2に記載の除染方法において、
    予め演算してグラフ化した、相対湿度φと除菌剤濃度Cとの関係を示す空気中の除菌剤と水の二成分系の除菌剤飽和蒸気圧線の相対湿度φの軸の値を減少させて表示する所定値は、2〜10%の何れかの値を取ることを特徴とする除染方法。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の除染方法において、前記結露判定工程で相対湿度φが制御相対湿度φより低いと判定され前記強制停止スイッチが非作動状態で除染が行われる場合に、前記除菌剤濃度Cが、常に室内濃度として保持するよう設定される所定の除菌剤濃度Csに基づく除菌剤濃度下限設定値CL0より低い時には前記ミスト噴霧を行い、前記除菌剤濃度Cが除菌剤濃度上限設定値CH1以上となる時には前記ミスト噴霧を停止するミスト噴霧発停工程を有することを特徴とする除染方法。
  5. 請求項4に記載の除染方法において、
    前記所定の除菌剤濃度Csは、150〜400ppmであることを特徴とする除染方法。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の除染方法において、前記温度θは、15〜30℃であることを特徴とする除染方法。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の除染方法において、前記除菌剤は過酸化水素であることを特徴とする記載の除染方法。
  8. 除染対象である室内の壁面に沿って循環する撹拌気流が生じるよう、吹出口を前記循環する撹拌気流と同じ方向に向けて設置される複数の撹拌ファンと、
    前記循環する撹拌気流の内側に、該循環する撹拌気流と同じ方向へ水を含む除菌剤をミスト噴霧する噴霧ユニットとを備え、
    前記循環する撹拌気流により前記噴霧ユニットから噴霧されるミストを室内に行き渡らせることで、湿度の低い気流を前記室内の壁面に沿わせることにより、前記室内の壁面への除菌剤の結露を制御することを特徴とする除染装置。
  9. 前記室内の温度θを計測する温度計と、
    前記室内の相対湿度φを計測する湿度計と、
    前記室内の除菌剤濃度Cを計測する濃度計と、
    前記噴霧ユニットへ噴霧用の圧縮空気を供給する空気配管途中に設けられた遮断弁と、
    相対湿度φと除菌剤濃度Cとの関係を示す空気中の除菌剤と水の二成分系の除菌剤飽和蒸気圧線を、想定される室内の温度θの範囲で整数温度値毎に予め演算してグラフ化した線図にして出力した帳票と、
    動力制御盤とを備え、
    前記動力制御盤は、
    前記温度計で計測された温度θと、前記湿度計で計測された相対湿度φと、前記濃度計で計測された除菌剤濃度Cとを表示する表示器と、
    該表示器に表示される温度θと除菌剤濃度Cとに基づき、前記帳票に記載された前記線図から、結露が生じる相対湿度φに基づき制御相対湿度φを求め、前記動力制御盤に表示される相対湿度φが制御相対湿度φ以上であると判定される場合には除染を停止するよう前記遮断弁へ閉指令を出力し且つ前記除害装置へ起動指令を出力するための強制停止スイッチと
    前記湿度計で計測された相対湿度φが制御相対湿度φより低いと判定され前記強制停止スイッチが非作動状態で除染が行われる場合に、前記除菌剤濃度Cが、常に室内濃度として保持するよう設定される所定の除菌剤濃度Csに基づく除菌剤濃度下限設定値CL0より低い時には前記遮断弁へ開指令を出力してミスト噴霧を行い、前記除菌剤濃度Cが除菌剤濃度上限設定値CH1以上となる時には前記遮断弁へ閉指令を出力してミスト噴霧を停止するように、前記濃度計で計測された除菌剤濃度Cに応じて前記遮断弁へ開閉指令を出力する自動制御系と
    を備えたことを特徴とする除染装置。
  10. 前記室内の温度θを計測する温度計と、
    前記室内の相対湿度φを計測する湿度計と、
    前記室内の除菌剤濃度Cを計測する濃度計と、
    前記噴霧ユニットへ噴霧用の圧縮空気を供給する空気配管途中に設けられた遮断弁と、
    相対湿度φと除菌剤濃度Cとの関係を示す空気中の除菌剤と水の二成分系の除菌剤飽和蒸気圧線を、想定される室内の温度θの範囲で整数温度値毎に予め演算してグラフ化し、その後、相対湿度φの軸の値を所定値だけ減少させて表示した線図にして出力した帳票と、
    動力制御盤とを備え、
    前記動力制御盤は、
    前記温度計で計測された温度θと、前記湿度計で計測された相対湿度φと、前記濃度計で計測された除菌剤濃度Cとを表示する表示器と、
    該表示器に表示される温度θと除菌剤濃度Cとに基づき、前記帳票に記載された前記線図から、結露が生じる相対湿度φに基づき制御相対湿度φを求め、前記動力制御盤に表示される相対湿度φが制御相対湿度φ以上であると判定される場合には除染を停止するよう前記遮断弁へ閉指令を出力し且つ前記除害装置へ起動指令を出力するための強制停止スイッチと
    前記湿度計で計測された相対湿度φが制御相対湿度φより低いと判定され前記強制停止スイッチが非作動状態で除染が行われる場合に、前記除菌剤濃度Cが、常に室内濃度として保持するよう設定される所定の除菌剤濃度Csに基づく除菌剤濃度下限設定値CL0より低い時には前記遮断弁へ開指令を出力してミスト噴霧を行い、前記除菌剤濃度Cが除菌剤濃度上限設定値CH1以上となる時には前記遮断弁へ閉指令を出力してミスト噴霧を停止するように、前記濃度計で計測された除菌剤濃度Cに応じて前記遮断弁へ開閉指令を出力する自動制御系と
    を備えたことを特徴とする除染装置。
  11. 請求項10に記載の除染装置において、
    予め演算してグラフ化した、相対湿度φと除菌剤濃度Cとの関係を示す空気中の除菌剤と水の二成分系の除菌剤飽和蒸気圧線の相対湿度φの軸の値を減少させて表示する所定値は、2〜10%の何れかの値を取ることを特徴とする除染装置。
  12. 請求項9乃至請求項11の何れかに記載の除染装置において、
    前記所定の除菌剤濃度Csは、150〜400ppmであることを特徴とする除染装置。
  13. 請求項9乃至請求項12の何れか一項に記載の除染装置において、前記温度θは、15〜30℃であることを特徴とする除染装置。
  14. 請求項9乃至13の何れか一項に記載の除染装置において、
    前記室内にミスト噴霧された除菌剤を無害化する除害装置を更に備え、
    前記動力制御盤から前記除害装置へ起動指令を出力することを特徴とする除染装置。
  15. 請求項8乃至14の何れか一項に記載の除染装置において、前記除菌剤は過酸化水素であることを特徴とする除染装置。
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