JP2015210890A - 光源装置および車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】導光部材の加工が施されていない箇所においても、励起光の漏れを検知することが可能な光源装置を提供する。【解決手段】光源装置(1)は、蛍光体を励起する励起光を出射するレーザ素子(71)と、励起光を受けて蛍光を発する発光部(78)と、励起光を発光部(78)まで導光するマルチモードファイバ(77)と、マルチモードファイバ(77)の側面から漏れた励起光を検知する、少なくとも1つのファイバ漏光検知ユニット(18)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、光源装置に関する。
近年、励起光源から出射された励起光(例えばレーザ光)により蛍光体を励起することによって得られた白色光を、照明光として用いる様々な光源装置が開発されている。
これらの光源装置のうちの一部では、光源装置に異常が生じた場合に対処するために、所定の光を検知することによって、励起光の出力を制御する機能が設けられている。
例えば、特許文献1には、半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が蛍光板によって反射されることによって生じた反射光を検知する照明装置が開示されている。特許文献1の照明装置では、検知された反射光に基づいて生成された検知信号を用いて、半導体レーザ素子への通電が制御されている。この照明装置は、蛍光体の剥脱、および蛍光体への励起光の照射ずれに対処することを目的としている。
また、特許文献2には、放電ランプから出射された光の出力を検知する照明装置が開示されている。特許文献2の照明装置では、検知された光の出力の値に応じて、放電ランプの点灯状態が所定の状態に制御されている。
さらに、上述の光源装置のうちの一部は、励起光の導光路として設けられた光ファイバにおける光の漏れを検知するように構成されている。
例えば、特許文献3には、光の漏れ(光の曲げ損失)が多い箇所である光ファイバの曲げ部における、レーザ光の漏れを検知する半導体レーザ装置が開示されている。
また、特許文献4には、光ファイバの側面を部分的に損傷させることによって、当該側面に屈折率変調構造部を設け、この屈折率変調構造部から漏れ出た光を検知する光信号読取装置が開示されている。
また、特許文献5には、それぞれのコア部の一部をずらせて接合された2つの光ファイバの接合面または端面から漏れ出た光を検知する漏れ光測定用モジュールが開示されている。
特開2011−86432号公報(2011年4月28日公開) 特開平5−21166号公報(1993年1月29日公開) 特開2002−50826号公報(2002年2月15日公開) 特開2002−156564公報(2002年5月31日公開) 特許5290777号公報(2013年9月18日公開)
しかしながら、特許文献1〜5では、導光部材(光ファイバ)からの励起光の漏れを、導光部材自体に加工がされていない箇所においても検知する構成については、開示も示唆もされていない。
例えば、特許文献3の発明では、励起光の漏れを検知するためだけに、光ファイバを曲げる加工を施す工程が必要となる。また、特許文献4および5の発明においても、励起光の漏れを検知するために、光ファイバを削る、またはグレーティング加工を施す等の、導光部材自体への形状加工が必要となる。
このように、特許文献3〜5の発明では、励起光の漏れを検知可能な導光部材の箇所は、曲げ加工を施すことができる箇所、接合面、または端面等の特定の箇所に限定されるため、漏れ光を検知できる箇所をわざわざ作り出すために導光部材自体に加工を意図的に施す工程が必要となり、手間が増えコストがかさむという問題があった。
従って、特許文献1〜5に係る発明では、導光部材からの励起光の漏れを検知できるように導光部材自体を加工する工程が必要であり、こうした意図的な加工がされていない箇所において、励起光の漏れを検知することができないという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、光を検知できるように導光部材自体を加工する工程を必要とせず、加工が施されていない箇所においても、励起光の漏れを検知することが可能な光源装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る光源装置は、蛍光体を励起する励起光を出射する励起光源と、上記励起光を受けて蛍光を発する蛍光体発光部と、上記励起光を上記蛍光体発光部まで導光する導光部材と、上記導光部材の側面から漏れた上記励起光を検知する、少なくとも1つの励起光検知部と、を備える。
本発明の一態様に係る光源装置によれば、導光部材の加工が施されていない箇所においても、励起光の漏れを検知することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る光源装置の概略的な構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係る光源装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態1に係る光源装置の白色光検知ユニットにおいて検知される白色光の出力の時間的な変化を例示するグラフである。 本発明の実施形態1に係る光源装置における異常検知の処理の流れを例示するフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る光源装置の変形例における受光部の構造を示す断面図である。 本発明の実施形態2に係る光源装置の概略的な構成を示す図である。 本発明の実施形態3に係る光源装置の概略的な構成を示す図である。 本発明の実施形態4に係る光源装置の概略的な構成を示す図である。 本発明の実施形態4に係る光源装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態4に係る光源装置における異常検知の処理の流れを例示するフローチャートである。 本発明の実施形態5に係る光源装置の表示部、およびその周辺の概略的な構成を示す図である。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1について、図1〜図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(光源装置1)
図1は、本実施形態の光源装置1の概略的な構成を示す図である。また、図2は、光源装置1の構成を示す機能ブロック図である。
光源装置1は、例えば自動車用のヘッドランプ(車両用前照灯)である。以降、光源装置1が自動車(車両)に搭載されたヘッドランプである場合を例示して説明する。しかしながら、光源装置1の用途は特に限定されず、他の任意の用途に利用されてよい。
光源装置1は、励起光源検知ユニット17(第2励起光検知部)、ファイバ漏光検知ユニット18(第1励起光検知部)、白色光検知ユニット19(照明光検知部)、励起光源ユニット70、マルチモードファイバ77(導光部材,第1導光部材)、投光部79、主制御部10、報知部80、および記憶部90を備えている。
(励起光源ユニット70)
はじめに、図1を参照し、光源装置1の基本的な構成について説明する。励起光源ユニット70は、レーザ素子71a〜71e(励起光源)、放熱部72、受光部73a〜73e、光ファイバ74a〜74e、およびコネクタ76を備えている。励起光源ユニット70は、励起光源としてのレーザ素子71a〜71e、およびその周辺装置を格納する部材である。
レーザ素子71a〜71eのそれぞれは、波長445nm、出力3Wの青色のレーザ光を出射する。当該レーザ光は、投光部79の内部に設けられた発光部78(蛍光体発光部)を励起する励起光として機能する。
なお、光源装置1において、マルチモードファイバ77の仕様は、レーザ素子71a〜71eと組み合わせて使用した時に、レーザ素子71a〜71eから出射されたレーザ光が、マルチモードファイバ77の不特定の箇所の側面から漏れるように設定されている。具体的なマルチモードファイバの仕様を決定する時に考慮すべき事項としては、例えば、マルチモードファイバの材料またはクラッド径等が挙げられる。
本実施形態では、励起光源として5つのレーザ素子71a〜71eが設けられている構成が図示されている。なお、5つのレーザ素子71a〜71eを、総称的にレーザ素子71と呼んでもよい。
レーザ素子71から出射されるレーザ光の波長は、発光部78に含まれる蛍光体粒子の励起波長に応じて適宜選択されてよい。また、レーザ素子71の個数および出力もまた、光源装置1の仕様に応じて適宜選択されてよい。
放熱部72は、レーザ素子71がレーザ光を出射した時に生じる熱を放熱する役割を果たす。放熱部72は、例えばヒートシンク等の放熱機構である。放熱をより効果的に行うために、放熱部72は、金属または高熱伝導セラミックス等の材料によって製作されることが好ましい。
5本の光ファイバ74a〜74e(第2導光部材)は、レーザ素子71a〜71eのそれぞれから出射されたレーザ光を導光するために設けられた部材である。光ファイバ74a〜74eのそれぞれは、レーザ素子71a〜71eに対応するように設けられている。
レーザ素子71a〜71eのそれぞれから出射されたレーザ光は、光ファイバ74a〜74eの入射端に入射される。
バンドルファイバ75は、5本の光ファイバ74a〜74eを出射端側において束ねたものである。また、コネクタ76は、バンドルファイバ75の出射端と、マルチモードファイバ77の入射端とを、光学的に結合する部材である。
従って、レーザ素子71は、光ファイバ74、バンドルファイバ75、およびコネクタ76を介して、マルチモードファイバ77の入射端と光学的に結合されている。このため、レーザ素子71から出射されたレーザ光は、マルチモードファイバ77の入射端に導入される。
また、5本の光ファイバ74a〜74eのそれぞれの側面には、5つの受光部73a〜73eが設けられている。なお、5つの受光部73a〜73eを、総称的に受光部73と呼んでもよい。受光部73の詳細については後述する。
(マルチモードファイバ77)
マルチモードファイバ77は、レーザ素子71から出射されたレーザ光を、投光部79の内部に設けられた発光部78まで導光する導光部材として機能する。
上述のように、マルチモードファイバ77の入射端は、コネクタ76を介して、バンドルファイバ75の出射端と光学的に結合されている。また、マルチモードファイバ77の出射端は、発光部78と光学的に結合されている。
マルチモードファイバ77のコア径は、例えば200μmである。しかしながら、マルチモードファイバ77のコア径は、特に限定される必要はなく、光源装置1の仕様に応じて適宜選択されてよい。
なお、本実施形態において、光源装置1は、励起光の合計出力がワット(W)クラスの大出力の光源装置(例えば、自動車用のヘッドランプ)として機能するため、クラッドに漏れるレーザ光の強度が比較的大きなものとなる。
これを利用して、マルチモードファイバ77の仕様は、レーザ素子71a〜71eと組み合わせて使用した時に、レーザ素子71a〜71eから出射されたレーザ光が、マルチモードファイバ77の不特定の箇所の側面から漏れるように設定されている。
よって、マルチモードファイバ77自体に、レーザ光を検知しようとする特定の箇所に、あらかじめ加工を施す必要はない。
但し、ファイバのクラッド側面に不透明な保護被覆を設けている場合には、光検知部を設けやすくするために、(i)保護被膜を透明なものにする(透明な被覆を設ける)、または、(ii)保護被膜の一部を剥離させる(クラッドの表面を露出させる)等の処置が、光検知部に近接する被膜に対してあらかじめ行われてもよい。但し、この場合も、マルチモードファイバ77自体に加工を施す必要はない。
なお、レーザ素子71から出射されたレーザ光を発光部78まで導光する導光部材は、必ずしもマルチモードファイバのみに限定されない。例えば、導光部材として、シングルモードファイバ、ロッドレンズ、またはガラス製等の透光性の部材から成る導光パーツ等が用いられてもよい。導光部材の種類は、光源装置1の光学設計の仕様に基づき、適宜決定されればよい。
しかしながら、導光部材として光ファイバを用いる場合には、シングルモードファイバに比べて、マルチモードファイバを用いることが、より好ましい。
これは、マルチモードファイバは、シングルモードファイバに比べて、レーザ素子71a〜71eとの光学的な結合効率が高くなるためである。
なぜなら、マルチモードファイバは、シングルモードファイバよりも大きいコア径を有しており、複数のレーザ素子71a〜71eからのレーザ光をより容易に入射させることができるためである。
また、マルチモードファイバは、複数のモードの光を同時に伝送することができるために、導光するビーム光の分布の均一性を向上させることができるという利点がある。
このため、マルチモードファイバの出射端からは、光強度の分布が均一なレーザ光が発光部78に向けて照射される。それゆえ、発光部78から強度の分布が均一な白色光を得ることができる。
また、一般にレーザ光を照射して蛍光体を励起する構成においては、レーザ光に若干の強度分布がある程度ならば問題ないものの、強度分布の著しい偏りが生じると、蛍光体の一部の領域にのみ強度の高いレーザ光が集中的に照射されて蛍光体の損傷が生じるリスクがある。
しかし、マルチモードファイバを使用して光強度の分布がより均一なレーザ光を照射すれば、発光部78の損傷が生じるリスクを低減させることができる。
(投光部79)
投光部79は、発光部78を備えている。投光部79は、照明光を特定の方向に投光するように構成された投光光学系である。また、投光部79内のマルチモードファイバ77の出射端面と発光部78との間には、図示しない凸レンズが設けられている。これにより、マルチモードファイバ77の出力端面の近視野像を、発光部78上に結像させることができる。
発光部78は、レーザ素子71から出射された励起光としてのレーザ光を受けて、蛍光を発する。具体的には、発光部78に含まれる蛍光体粒子がレーザ光によって励起されることにより、発光部78から蛍光が発せられる。
発光部78は、入力としてのレーザ光を受光し、レーザ光とは異なる波長の蛍光を、出力として発する。従って、発光部78は、レーザ光の波長を変換する機能を有する部材であると理解されてもよい。それゆえ、発光部78は、波長変換部材とも称される。
発光部78には、黄色の蛍光を発する蛍光体粒子(例えば、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)蛍光体粒子)が含有されている。これにより、発光部78は、蛍光体粒子が波長445nmの青色のレーザ光によって励起されることにより、黄色の蛍光を発する。
また、発光部78の表面は、波長445nmの青色のレーザ光の一部を散乱するように形成されていてもよい。例えば、発光部78の表面には、表面粗さRa=1μm程度の凹凸形状が設けられていてもよい。
これにより、黄色の蛍光と青色のレーザ光とが混合することによって、白色光が生成される。当該白色光は、照明光として投光部79から光源装置1の外部へと出射される。
なお、レーザ素子71から出射されるレーザ光の色と、発光部78によって発せられる蛍光の色との関係は、上述のものに限定されない。例えば、レーザ素子71は、波長405nmの不可視のレーザ光を、発光部78へ励起光として出射してもよい。
この場合、波長405nmのレーザ光によって励起される蛍光体粒子として、発光部78には、(i)赤色の蛍光を発する蛍光体粒子(例えば、Eu付活CaAlSiN蛍光体粒子)、(ii)緑色の蛍光を発する蛍光体粒子(例えば、β−SiAlON蛍光体粒子)、および(iii)青色の蛍光を発する蛍光体粒子(例えば、Eu賦活BaMaAl1017蛍光体粒子)のそれぞれを、適当な割合によって配合すればよい。
これにより、赤色の蛍光、青色の蛍光、および緑色の蛍光が混合されることによって、白色光が生成される。
(主制御部10)
続いて、図2を参照し、光源装置1の詳細な動作および機能について説明する。主制御部10は、光源装置1の動作を統括的に制御する。特に、主制御部10は、レーザ素子71、励起光源検知ユニット17、ファイバ漏光検知ユニット18、および白色光検知ユニット19の動作を制御する役割を果たす。
本実施形態において、主制御部10は、白色光出力判定部11(励起光検知制御手段)、レーザ光出力判定部12(励起光判定手段)、駆動制御部13(駆動制御手段)、および故障情報生成部14(故障情報生成手段)として機能する。
なお、本実施形態では、レーザ光出力判定部12と駆動制御部13とは別体として設けられている構成が例示されている。しかしながら、レーザ光出力判定部12と駆動制御部13とは一体として設けられてもよい。
また、記憶部90は、主制御部10が実行する各種のプログラム、および、プログラムによって使用されるデータを格納する記憶装置である。主制御部10の機能は、記憶部90に記憶されたプログラムを、CPU(Central Processing Unit)が実行することによって実現されてよい。
(励起光源検知ユニット17および受光部73)
励起光源検知ユニット17および受光部73は、レーザ素子71a〜71eから出射されたレーザ光を検知するために設けられた部材である。本実施形態では、励起光源検知ユニット17は、励起光源ユニット70の筐体の外側に取り付けられている。
また、励起光源検知ユニット17は、受光部73a〜73eと、通信可能に接続されている。図1に示されているように、励起光源検知ユニット17と受光部73a〜73eとは、必ずしも有線によって接続される必要はない。
受光部73は、受光した光の出力(強度)に応じた大きさの電気信号(例えば、電圧または電流)を出力する機能を有する。すなわち、受光部73は、光信号を電気信号に変換する受光素子(光電変換素子)を含んでいる。
本実施形態において、受光部73に含まれる受光素子はフォトダイオードである。このため、受光部73は、電気信号として光電流を出力する。
受光部73a〜73eのそれぞれは、光ファイバ74a〜74eから漏れたレーザ光を受光し、光電流を出力する。このため、受光部73a〜73eから出力された光電流は、レーザ素子71a〜71eから出射されたレーザ光の検知結果を示す信号として利用される。
なお、受光部73a〜73eのそれぞれは、光ファイバ74a〜74eの側面の任意の位置に取り付けられていればよく、取り付け位置は特に限定されない。
また、受光部73に含まれる受光素子として、フォトトランジスタ、アバランシェフォトダイオード、または光電子倍増管等の、フォトダイオード以外の受光素子が用いられてもよい。このことは、後述するファイバ漏光検知ユニット18および白色光検知ユニット19の内部に設けられたフォトダイオードについても同様である。
なお、光ファイバ74a〜74eの仕様は、レーザ素子71a〜71eと組み合わせて使用した時に、レーザ素子71a〜71eから出射されたレーザ光が、光ファイバ74a〜74eの不特定の箇所の側面から漏れるように設定されている。具体的な光ファイバ74a〜74eの仕様を決定する時に考慮すべき事項としては、例えば光ファイバ74a〜74eの材料またはクラッド径等が挙げられる。
受光部73のフォトダイオードが光を検知することが可能な波長範囲(すなわち、受光部73による光電変換が可能な光の波長範囲)内に、レーザ素子71から出射されたレーザ光の発振波長が存在するように、受光部73のフォトダイオードの仕様が選定される。
励起光源検知ユニット17は、受光部73が出力した光電流の値を取得し、当該光電流の値を、レーザ光出力判定部12へ与える。すなわち、受光部73が出力した光電流の値は、励起光源検知ユニット17を介して、レーザ光出力判定部12へ与えられる。
なお、後述するように、励起光源検知ユニット17は、白色光出力判定部11から与えられる白色光出力判定情報を制御信号として制御される。
(ファイバ漏光検知ユニット18)
ファイバ漏光検知ユニット18は、マルチモードファイバ77の側面から漏れたレーザ光(第1励起光)を検知するために設けられた部材である。ファイバ漏光検知ユニット18は、マルチモードファイバ77に取り付けられている。
なお、ファイバ漏光検知ユニット18は、マルチモードファイバ77の任意の位置に取り付けられていればよく、取り付け位置は特に限定されない。
ファイバ漏光検知ユニット18は、受光素子としてのフォトダイオードを備えている。ファイバ漏光検知ユニット18のフォトダイオードは、マルチモードファイバ77の側面から漏れたレーザ光を受光する。
当該フォトダイオードから出力された光電流は、マルチモードファイバ77の側面から漏れたレーザ光の検知結果を示す信号として利用される。
ファイバ漏光検知ユニット18のフォトダイオードが光を検知することが可能な波長範囲内に、レーザ素子71から出射されたレーザ光の発振波長が存在するように、ファイバ漏光検知ユニット18のフォトダイオードの仕様が選定される。
ファイバ漏光検知ユニット18のフォトダイオードが出力した光電流の値は、レーザ光出力判定部12へ与えられる。
なお、後述するように、ファイバ漏光検知ユニット18は、白色光出力判定部11から与えられる白色光出力判定情報を制御信号として制御される。
(白色光検知ユニット19)
白色光検知ユニット19は、発光部78から発せられた白色光(すなわち、蛍光を含んだ照明光)を検知するために設けられた部材である。本実施形態では、白色光検知ユニット19は、投光部79の筐体の内側に取り付けられている。
白色光検知ユニット19は、受光素子としてのフォトダイオードを備えている。白色光検知ユニット19のフォトダイオードは、発光部78から発せられた白色光を受光する。当該フォトダイオードから出力された光電流は、発光部78から発せられた白色光の検知結果を示す信号として利用される。
白色光検知ユニット19のフォトダイオードが光を検知することが可能な波長範囲内に、発光部78から発せられた白色光のピーク波長が存在するように、白色光検知ユニット19のフォトダイオードの仕様が選定される。
白色光検知ユニット19のフォトダイオードが出力した光電流の値は、白色光出力判定部11およびレーザ光出力判定部12へ与えられる。
(白色光出力判定部11)
白色光出力判定部11は、白色光検知ユニット19から光電流の値を取得する。そして、白色光出力判定部11は、当該光電流の値を、光出力に換算する。この光出力の値は、白色光検知ユニット19において検知された白色光の出力を示す。
白色光出力判定部11には、白色光の出力の正常範囲が、あらかじめ設定されている。正常範囲とは、白色光の出力が適切なものであると判断されるべき値の範囲である。この正常範囲の上限値および下限値は、例えば、照明光として要求される標準的な白色光の照度または強度の数値範囲に基づいて、光源装置1の設計者によって適宜決定されてよい。
また、レーザ光の出力と白色光検知ユニット19において検知された白色光の出力との間の関係を実測したデータに基づいて、光源装置1の設計者によって、正常範囲の上限値および下限値が決定されてもよい。
白色光出力判定部11は、白色光の出力が、正常範囲内にあるか否かを判定する。そして、白色光出力判定部11は、当該判定結果を示す白色光出力判定情報を生成し、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18に与える。
白色光出力判定情報は、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18の動作を制御する制御信号である。
具体的には、白色光出力判定情報が、白色光の出力が正常範囲内にあることを示している場合には、当該白色光出力判定情報は、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18の動作を停止させるトリガ信号として機能する。
他方、白色光出力判定情報が、白色光の出力が正常範囲内にないことを示している場合には、当該白色光出力判定情報は、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18の動作を開始させるトリガ信号として機能する。
なお、白色光出力判定情報は、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18の少なくともいずれかの動作を停止または開始させるトリガ信号として機能してもよい。
また、後述するように、白色光出力判定部11は、故障情報生成部14に対しても、白色光出力判定信号を与えてもよい。
(レーザ光出力判定部12)
レーザ光出力判定部12は、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18のそれぞれから光電流の値を取得する。
そして、レーザ光出力判定部12は、当該光電流の値を光出力に換算する。この光出力の値は、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18のそれぞれにおいて検知されたレーザ光の出力を示す。
レーザ光出力判定部12には、安全範囲および危険範囲の値が、あらかじめ設定されている。安全範囲とは、レーザ光の出力が安全基準を満たすと判断されるべき値の範囲である。また、危険範囲とは、レーザ光の出力の値が安全基準を満たなさいと判断されるべき値の範囲である。
安全範囲の上限値および下限値は、例えば、規格上の安全基準(例えばJIS規格またはIEC規格)等に基づいて、光源装置1の設計者によって適宜決定されてよい。また、危険範囲は、例えば、安全範囲よりもレーザ出力が大きい範囲として決定されてよい。
また、レーザ光の出力と、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18のそれぞれにおいて検知されたレーザ光の出力と、の間の関係を実測したデータに基づいて、光源装置1の設計者によって、安全範囲の上限値および下限値が決定されてもよい。
レーザ光出力判定部12は、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18のそれぞれにおいて検知されたレーザ光の出力が、安全範囲内にあるか否かを判定する。
すなわち、レーザ光出力判定部12は、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18のそれぞれにおいて検知されたレーザ光の出力が、安全基準を満たすか否かを判定する。
このとき、光源装置1が用いる安全基準は、必要な安全基準が満たされているか否かをレーザ光出力判定部12が判定できるように設定されればよい。例えば、光源装置1が用いる安全基準は、光源装置1を用いるシステムの設計に応じて、励起光源検知ユニット17とファイバ漏光検知ユニット18とに対して個別に設定されてもよいし、検知されるレーザ光出力の合計に対して設定されてもよい。
そして、レーザ光出力判定部12は、当該判定結果を示すレーザ光出力判定情報を生成し、駆動制御部13および故障情報生成部14に与える。
なお、レーザ光の出力が危険と判断されるべき基準は様々に考えられる。例えば、白色光の出力が正常範囲よりも有意に低下しているにも関わらず、レーザ光の強度がほぼ変化しない場合にも、発光部78に異常が生じている可能性が考えられる。
この場合、発光部78に異常が生じているために、発光部78によってレーザ光が白色光に変換されず、レーザ光が光源装置1の外部に出射されている状況が想定される。
従って、白色光の出力が正常範囲よりも有意に低下しているにも関わらず、レーザ光の強度がほぼ変化しない場合にも、レーザ光出力判定部12は、レーザ光の出力の値が安全基準を満たさないと判定してもよい。
すなわち、レーザ光出力判定部12は、レーザ光の強度と、白色光検知ユニット19が検知した白色光の強度との関係に基づいて、レーザ光の強度が所定の安全基準を満たしているかどうかを判定することによって、レーザ光の出力の値が安全なものであるか否かを判断してもよい。
なお、光源装置1において、白色光出力判定部11を設けない場合には、レーザ光出力判定部12は、レーザ光の強度のみを検知した結果に基づいて、レーザ光の出力が安全基準を満たすか否かを判断してもよい。
この場合、レーザ素子71の点灯をレーザ光出力判定部12の起動のトリガとする判断機構を別途設ける必要があるが、レーザ素子71から出射されたレーザ光を導光する光ファイバ74a〜74eのアライメントずれ等による出力低下を検知できる。
なお、レーザ光出力判定部12は、励起光源検知ユニット17とファイバ漏光検知ユニット18との両方に対して共通の部材として設けられているが、励起光源検知ユニット17とファイバ漏光検知ユニット18のそれぞれに対して、個別にレーザ光出力判定部が設けられてもよい。
(駆動制御部13)
駆動制御部13は、レーザ光出力判定部12からレーザ光出力判定情報を取得する。そして、駆動制御部13は、レーザ光出力判定情報に基づき駆動信号を生成し、当該駆動信号をレーザ素子71に与える。
具体的には、駆動信号は、レーザ光の出力が危険範囲にある場合には、レーザ素子71に与えられるレーザ電流(駆動電流)の通電を停止させる制御信号として機能する。この場合、レーザ素子71からのレーザ光の出射が停止される。これにより、光源装置1の安全性が確保される。
また、駆動信号は、レーザ光の出力が安全範囲にある場合には、白色光検知ユニット19において検知される白色光の出力が正常範囲内の値になるように、レーザ素子71に与えられるレーザ電流の値を制御する制御信号として機能する。
図3は、レーザ光の出力が安全範囲にある場合において、白色光検知ユニット19において検知される白色光の出力の時間的な変化を例示するグラフである。図3のグラフにおいて、横軸は時刻であり、縦軸は白色光の出力を表す。
はじめに、初期時刻において、白色光検知ユニット19の動作が開始される。図3に示されるように、白色光の出力は、初期時刻から緩やかに変動する場合もある。
これは、レーザ素子71自体に致命的な故障がない場合であっても、レーザ素子71から出射されるレーザ光の出力が、時間経過に伴って、環境温度の変化、または、極めて緩やかに起こる自然劣化によって、変動するためである。
このため、レーザ光の出力の時間的な変動を考慮して、白色光の出力は、正常範囲の下限値をある程度を上回る値として設定されることが一般的である。
しかしながら、光源装置1において、部材のアライメントずれ、または、通電用ケーブルの断線等の異常が発生した場合には、白色光の出力は急速に低下する。この後、駆動制御部13において、白色光の出力を復帰させる調光動作(レーザ電流の制御)が行われる。
具体的には、駆動制御部13は、白色光の出力を所定範囲内に復帰させるために必要なレーザ電流を算出する演算処理を行う。そして、駆動制御部13は、レーザ素子71に当該レーザ電流を与えるように、不図示のレーザ電流駆動回路に駆動信号を与える。
従って、上述の演算処理の結果に基づき、レーザ素子71は調整されたレーザ電流の値に応じた出力のレーザ光を出射する。そして、上述のように、発光部78は当該レーザ光を受けて白色光を発する。
結果として、白色光の出力は、(i)工場出荷時の出力値、または、(ii)工場出荷時の出力値に可能な限り近い値Paまで復帰する。それゆえ、レーザ光の出力の時間的な減衰、および、光源装置1に発生した異常の両方に対処可能であるように、白色光の出力を調整することができる。
ここで、レーザ光の出力と白色光の出力との間の関係を実測したデータに基づいて、光源装置1の設計者によって、Paの値は適宜決定されもよい。
なお、後述する故障情報生成部14から、レーザ素子71a〜71eのうち、どのレーザ素子に異常が生じている素子かを示す故障情報が与えられている場合には、駆動制御部13は、当該レーザ素子へのみレーザ駆動電流を流さないように制御してもよい。
例えば、故障情報において、レーザ素子71aにのみ異常が生じていると示されている場合には、駆動制御部13は、レーザ素子71aからのみレーザ光が出射されないように制御してもよい。このように、駆動制御部13によって、レーザ素子71の動作を選択的に制御することもできる。
(故障情報生成部14)
故障情報生成部14は、レーザ光出力判定部12からレーザ光出力判定情報を取得する。そして、故障情報生成部14は、レーザ光出力判定情報に基づき故障情報を生成し、当該故障情報を報知部80および駆動制御部13に与える。
故障情報は、光源装置1に異常が発生していることを示す情報である。また、故障情報は、光源装置1のどの部材に異常が発生しているかを示す、より具体的な情報であってもよい。一例として、故障情報が、レーザ素子71a〜71eのうち、どのレーザ素子に異常が発生しているかを示す情報であるケースについて説明する。
この場合、故障情報生成部14は、受光部73a〜73eのそれぞれによって検知された、光ファイバ74a〜74eから漏れたレーザ光の出力を比較することによって、故障情報を生成してよい。
例えば、故障情報生成部14は、光ファイバ74aから漏れたレーザ光の出力が、光ファイバ74b〜74eから漏れたレーザ光の出力よりも有意に小さい場合に、レーザ素子71aに異常が発生していることを示す故障情報を生成する。
また、光ファイバ74aから漏れたレーザ光の出力が、光ファイバ74b〜74eから漏れたレーザ光の出力の平均値よりも小さい場合に、レーザ素子71aに異常が発生していることを示す故障情報が生成されてもよい。
なお、故障情報生成部14は、白色光出力判定部11から白色光出力判定情報をさらに取得してもよい。この場合、故障情報生成部14は、レーザ光出力判定情報および白色光出力判定情報の両方に基づき故障情報を生成してもよい。
また、なお、故障情報生成部14は、白色光出力判定部11から白色光出力判定情報を取得し、白色光出力判定情報のみに基づき故障情報を生成してもよい。
(報知部80)
本実施形態における報知部80は、各種の文字データ、数値データ、および画像等を表示する表示装置である。報知部80は、例えば、自動車の運転席に設けられた表示パネルである。
報知部80は、故障情報生成部14から取得した故障情報を表示する。例えば、報知部80は、レーザ素子71aに異常が発生していることを示す故障情報を表示する。これにより、光源装置1に異常が発生していることを、ユーザに視覚的に報知することができる。
なお、報知部80によって故障情報をユーザに報知する方法は、必ずしも視覚的な方法に限定されない。例えば、スピーカーを報知部80として用いてもよい。
この場合、故障情報生成部14から取得した故障情報をスピーカーへ与え、当該故障情報を、スピーカーから音声として出力させることによって、光源装置1に異常が発生していることを、ユーザに聴覚的に報知することができる。
(光源装置1における異常検知の処理の流れ)
図4は、光源装置1における異常検知の処理の流れを例示するフローチャートである。以下、図4を参照し、処理S1〜S10について説明を行う。
なお、処理S1に先立ち、ユーザによって光源装置1が起動される。例えば、光源装置1が搭載された自動車のヘッドランプを、ユーザが始動させることによって、光源装置1の動作が開始される。
はじめに、光源装置1の動作開始に伴って、白色光検知ユニット19が起動される(処理S1)。上述したように、白色光検知ユニット19は、発光部78から発せられた白色光を検知する。
続いて、白色光出力判定部11は、白色光検知ユニット19において検知された白色光の出力が、正常範囲外の値であるか否かを判定する(処理S2)。そして、当該判定結果を示す白色光出力判定情報を、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18に与える。
白色光の出力が正常範囲外の値であると判定された場合には(処理S2においてYES)、白色光出力判定情報をトリガ信号として、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18が起動される(処理S3)。
他方、白色光の出力が正常範囲外の値でない(すなわち。正常範囲内の値である)と判定された場合には(処理S2においてNO)、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18は起動されない。そして、処理S2においてYESの条件が発生するまで、処理S2の判定が反復される。
上述したように、励起光源検知ユニット17は、光ファイバ74から漏れたレーザ光を検知する。また、ファイバ漏光検知ユニット18は、マルチモードファイバ77から漏れたレーザ光を検知する。
続いて、レーザ光出力判定部12は、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18のそれぞれにおいて検知されたレーザ光の出力が、安全範囲内の値であるか否かを判定する(処理S4)。そして、当該判定結果を示すレーザ光出力判定情報を、駆動制御部13および故障情報生成部14に与える。
レーザ光の出力が安全範囲内の値であると判定された場合には(処理S4においてYES)、駆動制御部13は、白色光検知ユニット19において検知される白色光の出力が正常範囲内の値になるように、レーザ素子71に与えられるレーザ電流の値を調整する(処理S5)。
他方、レーザ光の出力が安全範囲内の値でない(すなわち、危険範囲内の値である)と判定された場合には(処理S4においてNO)、駆動制御部13は、レーザ素子71に与えられるレーザ電流の通電を停止させる(処理S7)。そして、後述の処理S8に進む。
処理S5に続いて、白色光出力判定部11は、白色光検知ユニット19において検知された白色光の出力が、正常範囲内の値であるか否かを判定する(処理S6)。
白色光の出力が正常範囲内の値であると判定された場合には(処理S6においてYES)、白色光出力判定情報をトリガ信号として、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18の動作が停止される(処理S8)。
他方、白色光の出力が正常範囲内の値でないと判定された場合には(処理S6においてNO)、処理S5に戻る。
処理S8に続いて、故障情報生成部14は、レーザ光出力判定情報に基づき生成した故障情報を、報知部80に与える。そして、報知部80は、当該故障情報を表示する(処理S9)。
上述の処理S2〜S9の動作は、光源装置1が動作している時間帯に亘って反復的に行われる。
従って、ユーザが自動車のエンジンを停止させた場合には(処理S10においてYES)、光源装置1の動作が停止されるため、全ての処理が完了する。
他方、ユーザが自動車のエンジンを停止させていない場合には(処理S10においてNO)、処理S2へ戻る。そして、ユーザが自動車のエンジンを停止させるまで、処理S2〜S9が繰り返される。
なお、ユーザがヘッドランプを停止させた時に光源装置1の動作が停止されるように、上述の処理が行われてもよい。このような処理を行うためには、もし光源装置1が故障を検知していた場合には、光源装置1の動作が停止されていても、報知部80の警告が消灯しないように維持するシステムを設ける必要があるが、光源装置1の動作時間を減らすことで消費電力を低減することができる。
(光源装置1の効果)
本実施形態の光源装置1では、励起光源検知ユニット17、ファイバ漏光検知ユニット18、白色光検知ユニット19の3つの検知ユニットを設けることにより、レーザ素子71から出射された励起光、マルチモードファイバ77から漏れた励起光、および発光部78から発せられた白色光のそれぞれを検知している。
これにより、光源装置1に異常が発生した場合に、その故障箇所を特定することができる。また、故障箇所を特定することにより、故障原因の解明を容易化することができる。
さらに、光源装置1では、検知された光の出力の値を参照して、レーザ素子71を通電停止させる必要がないと判断された場合には、レーザ素子71の調光動作が行われる。
従って、光源装置1に異常が発生した場合においても、レーザ素子71a〜71eを一律に通電停止させることなく、光源装置1を動作させることができる。
このため、光源装置1によれば、何らかの故障等の異常が発生したとしても、光源装置1の動作を完全に停止させる必要がない状態であると判定された場合には、光源装置として要求される照明光の出力の値を満足させるとともに、光源装置の安全性を同時に確保することができるという効果を奏する。
よって、光源装置1が例えばヘッドランプである場合には、自動車の走行中に突然ヘッドランプが消灯される可能性が低下し、車両の安全な走行を継続することか可能となる。
また、本実施形態の光源装置1では、ファイバ漏光検知ユニット18を、マルチモードファイバ77の任意の位置に設けることができる。このため、光源装置1において異常が生じたか否かの特定を、高精度に行うことができる。従って、自動車の管理者は、故障情報を参照して、故障個所の修理・交換への対応を迅速に行うことが可能となる。
例えば、投光部79の近傍の位置において、マルチモードファイバ77の側面から漏れたレーザ光を検知した場合には、当該レーザ光の強度は、発光部78に照射されるレーザ光の強度との相関が強いことが期待される。このため、投光部79の近傍の位置において、マルチモードファイバ77の側面から漏れたレーザ光を検知することにより、高精度な異常の特定を行うことができる。
なお、従来の光源装置では、レーザ光の出力を検知するために、レーザ素子のパッケージ内にフォトダイオードを内蔵する構成が採用されることが一般的であった。
当該構成では、レーザ素子自体の状態を監視することは可能であるが、レーザ素子の故障以外の異常を特定することができないという問題があった。例えば、ファイバの損傷によって、蛍光体に照射されるレーザ光の出力が減少するという異常を検知することができないという問題があった。
例えば、特許文献1および2では、光源そのものの異常、または蛍光体発光部周辺の異常のみについてしか考慮されていなかった。このため、光ファイバの損傷、または励起用光源内部のアライメントずれといった原因によって引き起こされる異常を区別して、最適な対処をすることができないという問題があった。
しかしながら、本実施形態の光源装置1では、マルチモードファイバ77の側面から漏れたレーザ光を検知することによって、レーザ素子の故障以外の異常をも容易に検知することができる。
また、従来の光源装置では、ファイバから漏れるレーザ光を検知するために、ファイバに加工を施す必要があった。このため、ファイバを曲げる、ファイバを削る、またはファイバにグレーティング加工を施す等の加工工程が必要であった。
さらに、レーザ光の漏れを検知することが可能なファイバの位置は、上述の加工を施すことが可能な位置にのみ限定される。このため、異常が発生したファイバの位置を適切に特定することができない可能性があるという問題があった。
また、ファイバを意図的に曲げることによって、ファイバに曲げ損失を発生させた場合には、光損失を補填するために、光源装置の消費電力が増加するという問題があった。
しかしながら、本実施形態の光源装置1では、ファイバに対して上述の加工を施すことなく、ファイバの任意の位置においてレーザ光の漏れを検知することができる。このため、加工工程を省略できるとともに、異常が発生したファイバの位置をより適切に特定することができる。
特に、本実施形態の光源装置1では、ファイバを意図的に曲げる必要がないため、ファイバの曲げ損失の増加を防ぐことができる。このため、光源装置1の消費電力を抑制することができる。
従って、光源装置1は、大電力が継続的に安定して使用できるとは限らない場合の使用に好適である。それゆえ、光源装置1は、例えば自動車用のヘッドランプに好適である。
また、従来の標準的な光源装置では、レーザ光の大部分はファイバの内部に閉じ込められていた。ファイバに何らかの加工を施さない限りは、クラッド側面の外側に漏れるレーザ光の強度は微小なものであった。
しかしながら、レーザダイオード等の半導体レーザを励起光源として用いることにより、大出力の光源装置(例えば、自動車用のヘッドランプまたはサーチライト)を構成する場合には、レーザ光の強度は比較的大きくなる。
このため、大出力の光源装置では、ファイバに曲げ加工等を施さなくとも、クラッド側面の外側に漏れるレーザ光の強度が比較的大きなものとなる。
これを利用して、光ファイバの仕様を、レーザの出力と組み合わせて使用した時に、レーザ光がファイバの不特定の箇所の側面からファイバの外側に漏れるように設定することができる。具体的なファイバの仕様を決定する時に考慮すべき事項としては、例えばファイバの材料またはクラッド径等が挙げられる。
従って、光源装置1を励起光の合計出力がワット(W)クラスの大出力の光源装置として実現することにより、ファイバへの加工を施すことなしに、クラッド側面の外側に漏れるレーザ光を好適に検知することができる。
より具体的には、例えば、(i)照明光として200ルーメン(lm)クラスの光束が必要な用途においては、励起光としてのレーザ光の合計出力を1〜2Wに、(ii)1000lmクラスの光束が必要な用途においては、レーザ光の合計出力を5〜10Wにすることができる。
このように、光源装置1を大出力の光源装置として実現することによる利点は、本願の発明者らが新たに見出したものである。
なお、本実施形態の光源装置1では、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18の両方の検知ユニットによって、レーザ光の漏れを検知している。
しかしながら、レーザ光を検知する検知ユニットとしては、ファイバ漏光検知ユニット18のみが設けられていてもよい。但し、故障の特定精度を向上させるという観点からは、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18の両方を設けることが好ましい。
また、本実施形態の光源装置1では、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18は、白色光出力判定部11から白色光出力判定情報を与えられるまでは、停止状態であるように構成されている。これにより、光源装置1の消費電力を低減させることができる。
しかしながら、光源装置1への電力の供給が安定して確保される状況であれば、励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18は、光源装置1の起動とともに動作開始するように構成されてもよい。
また、光源装置1の構造上、ファイバの一部を曲げざるを得ない場合には、ファイバの曲げ部に受光素子(励起光源検知ユニット17またはファイバ漏光検知ユニット18)を設置してもよい。
これは、ファイバの曲げ部では、レーザ光の漏れが大きくなるため、光出力の検知精度を向上させることができるためである。
しかしながら、上述のように光源装置1においては、ファイバの曲げ加工は必須ではない。また、ファイバの曲げ損失の増加を抑制するという観点からも、ファイバを可能な限り曲げないように、光源装置1の構造を設計することが好ましい。
このため、ファイバが直線状に延びている箇所に受光素子(励起光源検知ユニット17またはファイバ漏光検知ユニット18)を設置することが好ましい。
また、本実施形態の光源装置1では、白色光検知ユニット19が投光部79の内部に設けられた構成が例示されている。しかしながら、白色光検知ユニット19は、投光部79の筐体の外側に取り付けられてもよい。また、白色光検知ユニット19が、投光部79の内部および外部にはみ出すように、投光部79に嵌めこまれてもよい。
また、白色光検知ユニット19には、(i)蛍光(白色光)の波長を検知するフォトダイオードと、(ii)レーザ光(青色光)の波長を検知するフォトダイオードとの2つの受光素子を設けてもよい。
この場合、発光部78における蛍光体(例えば、蛍光体粒子を含んだ蛍光体層)が剥離したことに起因して、発光部78による波長変換が施されなかったレーザ光をも検知することが可能となる。
また、マルチモードファイバ77が報知部80の近傍に引き込まれている場合には、
報知部80(特に、報知部80において故障情報が表示される部分)において文字または図形等を示す発光体、あるいはバックライト等用の光源として、マルチモードファイバ77から漏れたレーザ光を利用してもよい。
〔変形例〕
光源装置1において、光ファイバ74a〜74eから漏れるレーザ光を検知する受光部73の構造は特に限定されない。例えば、受光部73の構造として、図5に示された受光部73xの構造が適用されてもよい。
図5は、光源装置1の受光部73の変形例としての受光部73xの構造を示す断面図である。受光部73xは、反射ミラー73xr(反射部材)、フォトダイオード73xp(受光素子)、透明窓73xt、サブマウント73xm、ステム73xs、キャップ73xc、およびリード端子73xlを備えている。
受光部73xは、光ファイバ74xからのレーザ光の漏れ光L1を検知する部材である。漏れ光L1がフォトダイオード73xpの受光面73xpsに照射されることにより、73xによる漏れ光L1の検知が行われる。
図5に示されるように、フォトダイオード73xpは、サブマウント73xmの上に実装されている。また、サブマウント73xmは、ステム73xsの上に配置されている。
キャップ73xcは、フォトダイオード73xpをシーリングする役割を担う。キャップ73xcには、透明窓73xtが組み込まれている。フォトダイオード73xpは、透明窓73xtを介して、漏れ光L1を受光することができる。
また、ステム73xsの裏面(サブマウント73xmを支持する面とは反対側の面)には、2つのリード端子73xlが設けられている。フォトダイオード73xpは、リード端子73xlを介して、外部と電気的に接続される。
また、反射ミラー73xrは、ドーム状の形状を有している。反射ミラー73xrは、受光面73xpsの上部(受光面73xpsから、反射ミラー73xrのドーム状の形状の頂点に向かう側)に配置されている。反射ミラー73xrには、光ファイバ74xを水平方向に貫通させるように穴が開けられている。
受光部73xの構成によれば、光ファイバ74xの側面の全方向を受光部73xの内部に覆うことができる。また、漏れ光L1のうち、受光面73xpsに直接的に入射しない光を、反射ミラー73xrによって反射させることにより、当該光を受光面73xpsに向けることができる。
これにより、フォトダイオード73xpにおいて受光される漏れ光L1を増加させることができるため、漏れ光L1の検知をさらに有効に行うことができる。
なお、反射ミラー73xrの形状は、必ずしもドーム状に限定されない。反射ミラー73xrは、光ファイバ74xの側面を覆い、かつ、漏れ光L1を受光面73xpsに向かわせるように光を反射させるように構成されていればよい。従って、反射ミラー73xrの形状を、例えば球状または直方体状としてもよい。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(光源装置2)
図6は、本実施形態の光源装置2の概略的な構成を示す図である。本実施形態の光源装置2は、実施形態1の光源装置1において、(i)励起光源検知ユニット17を励起光源検知ユニット27(第2励起光検知部)に、かつ、(ii)励起光源ユニット70を励起光源ユニット70sに、それぞれ置き換えることによって得られる構成である。
(励起光源ユニット70s)
図6に示されているように、励起光源ユニット70sは、レーザ素子71a〜71e、放熱部72、光ファイバ74a〜74e、およびコネクタ76を備えている。
すなわち、本実施形態の励起光源ユニット70sは、実施形態1の励起光源ユニット70から受光部73a〜73eを除外した構成である。
さらに、光源装置2では、励起光源検知ユニット27は、励起光源ユニット70sの内部に設けられている。具体的には、励起光源検知ユニット27は、バンドルファイバ75の側面に取り付けられている。
本実施形態の光源装置2では、受光部73a〜73eが設けられていないために、励起光源検知ユニット27によって、バンドルファイバ75の側面から漏れたレーザ光を直接的に検知する。
励起光源検知ユニット27は、バンドルファイバ75の側面から漏れたレーザ光を検知した結果としての光電流を、レーザ光出力判定部12に与える。以降、レーザ光出力判定部12において、実施形態1と同様の処理が行われる。
(光源装置2の効果)
本実施形態の光源装置2は、受光部73a〜73eが除外されたことにより、実施形態1の光源装置1に比べて、より単純な構成として実現される。
従って、レーザ素子71a〜71eのうち、どのレーザ素子に異常が生じているかを特定する故障情報を生成する必要がない場合には、より単純な構成の光源装置である光源装置2を実現すればよい。これにより、光源装置の構成部品数が低減されることによって、光源装置のメンテナンスの容易化およびコストの低減が実現されるという効果を奏する。
なお、マルチモードファイバ77を励起光源ユニット70sの内部に引きこむ場合には、ファイバ漏光検知ユニット18をも、励起光源ユニット70sの内部に設けてもよい。
また、励起光源検知ユニット27は、必ずしもバンドルファイバ75に取り付けられる必要はない。例えば、励起光源検知ユニット27は、励起光源ユニット70s内の適当な位置に配置されてもよい。この場合、励起光源検知ユニット27は、励起光源ユニット70sの内部に漏れたレーザ光を検知する。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(光源装置3)
図7は、本実施形態の光源装置3の概略的な構成を示す図である。本実施形態の光源装置3は、実施形態1の光源装置1において、(i)マルチモードファイバ77を、マルチモードファイバ77aおよび77bに、(ii)ファイバ漏光検知ユニット18を、ファイバ漏光検知ユニット38a(第1励起光検知部)および38bに、かつ、(iii)コネクタ76をコネクタ76aに、それぞれ置き換えることによって得られる構成である。
図7に示されているように、光源装置3には、レーザ素子71から発光部78へ向かうレーザ光の導光路として、2つのマルチモードファイバ77aおよび77bが設けられている。
マルチモードファイバ77aの入射端は、バンドルファイバ75の出射端と光学的に結合されている。また、マルチモードファイバ77aの出射端は、コネクタ76aを介して、マルチモードファイバ77bの入射端と光学的に結合されている。
このように、光源装置3において、コネクタ76aは、マルチモードファイバ同士(すなわち、マルチモードファイバ77aとマルチモードファイバ77b)を光学的に結合するための部材として設けられている。
また、マルチモードファイバ77bの出射端は、実施形態1のマルチモードファイバ77の出射端と同様に、発光部78と光学的に結合されている。
さらに、光源装置3では、2つのマルチモードファイバ77aおよび77bのそれぞれから漏れるレーザ光を検知するために、2つのファイバ漏光検知ユニット38aおよび38bが設けられている。
具体的には、ファイバ漏光検知ユニット38aは、マルチモードファイバ77aの側面に取り付けられている。また、ファイバ漏光検知ユニット38bは、マルチモードファイバ77bの側面に取り付けられている。
ファイバ漏光検知ユニット38aおよび38bのそれぞれは、マルチモードファイバ77aおよび77bの側面から漏れたレーザ光を検知した結果としての光電流を、レーザ光出力判定部12に与える。以降、レーザ光出力判定部12において、実施形態1と同様の処理が行われる。
(光源装置3の効果)
本実施形態の光源装置3によれば、光源装置1を適用するシステムの設計に応じて、複数のマルチモードファイバを設ける必要がある場合に対応できる。
具体的には、本実施形態の光源装置3によれば、複数本のマルチモードファイバのそれぞれに、ファイバ漏光検知ユニットが設けられている。このため、複数のマルチモードファイバのうち、どのマルチモードファイバに異常が発生したかを特定することができる。
従って、光源装置3のどの部分に異常が発生したかについての故障情報を、より詳細な情報としてユーザに提供することができる。このため、ユーザが故障箇所の修理を迅速に行うことができるという効果を奏する。
なお、本実施形態では2本のマルチモードファイバが用いられているが、マルチモードファイバの数はこれに限定されない。マルチモードファイバの数が3本以上であっても、複数本のマルチモードファイバのそれぞれに、ファイバ漏光検知ユニットを設けることができる。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図8〜図10に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(光源装置4)
図8は、本実施形態の光源装置4の概略的な構成を示す図である。また、図9は、光源装置4の構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態の光源装置4は、実施形態1の光源装置1において、(i)振動センサ95を付加し、かつ、(ii)主制御部10を、主制御部40に置き換えることによって得られる構成である。
また、本実施形態の主制御部40は、白色光出力判定部11、レーザ光出力判定部12、駆動制御部13、故障情報生成部14、および振動判定部45(振動判定手段)として機能する。本実施形態の主制御部40は、実施形態1の主制御部10において、振動判定部45を付加することによって得られる構成である。
(振動センサ95)
振動センサ95は、振動の大きさを検知する機能を有する。振動センサ95としては、例えば角速度センサが用いられる。
図8に示されるように、光源装置4では、振動センサ95は、投光部79の筐体の外側に取り付けられている。この場合、振動センサ95は、投光部79において生じた振動の大きさを検知する。振動センサ95は、検知した振動の値を振動判定部45に与える。
なお、振動センサ95が取り付けられる位置は、光源装置4から外部に出射される光の強度との相関が最も強い光である、発光部78が発する白色光に対して、影響を及ぼす振動をより適切に検知できるように、発光部78の近傍の位置とすることが好ましい。しかしながら、振動センサ95が取り付けられる位置は、特に限定される必要はない。
また、本実施形態では、光源装置4に1つの振動センサ95のみが設けられた構成が例示されているが、2つ以上の振動センサが設けられてもよい。
このように、振動センサ95は、光源装置4に伝わる振動を検知するために設けられている。振動センサ95が光源装置4に設けられた場合には、振動センサ95は、光源装置4に伝わる振動を直接的に検知することができる。
しかしながら、振動センサ95は、光源装置4に必ずしも直接的に設けられなくともよい。例えば、振動センサ95は、光源装置4が搭載されている自動車に設けられてもよい。この場合には、振動センサ95は、光源装置4に伝わる振動を間接的に検知する。
(振動判定部45)
図9に示されるように、振動判定部45は、振動センサ95において検知された振動の値を取得する。また、振動判定部45には、振動の値の安定範囲が、あらかじめ設定されている。
振動の値の安定範囲とは、白色光検知ユニット19における白色光の検知が安定的に行われる振動の値の範囲である。この安定範囲は、例えば、光源装置4が搭載される自動車の振動設計の仕様等に基づいて、光源装置4の設計者によって適宜決定されてよい。
また、振動の大きさ、レーザ光の出力、白色光の出力、および白色光検知ユニット19によって検知されたレーザ光の出力の間の関係を実測したデータに基づいて、光源装置4の設計者によって振動の値の安定範囲が決定されてもよい。
振動判定部45は、振動センサ95において検知された振動の値が、安定範囲内にあるか否か(具体的には、振動の値が所定値よりも大きいか否か)を判定する。そして、振動判定部45は、当該判定結果を示す振動判定情報を生成し、白色光検知ユニット19に与える。
振動判定情報は、白色光検知ユニット19の動作を制御する制御信号である。具体的には、振動判定情報が、振動の値が安定範囲内にあることを示している場合には、当該振動判定情報は、白色光検知ユニット19の動作を開始させるトリガ信号として機能する。
他方、振動判定情報が、振動の値が安定範囲内にないことを示している場合には、当該振動判定情報は、白色光検知ユニット19の動作を停止させるトリガ信号として機能する。
(光源装置4における異常検知の処理の流れ)
図10は、光源装置4における異常検知の処理の流れを例示するフローチャートである。以下、図10を参照し、処理S21〜S31について説明を行う。
なお、図10の処理S22〜S31は、図4の処理S1〜S10と同様の処理である。このため、以下では、処理S21およびその前後の処理についてのみ説明する。
はじめに、光源装置4の動作開始に伴って、振動センサ95による振動の検知が行われる。なお、光源装置4が動作開始された直後の時点では、白色光検知ユニット19は起動されていない。この点において、本実施形態の光源装置4は、実施形態1の光源装置1と異なっている。
そして、振動判定部45は、振動センサ95において検知された振動の値が、安定範囲内にあるか否かを判定する(処理S21)。続いて、振動判定部45は、当該判定結果を示す振動判定情報を生成し、白色光検知ユニット19に与える。
振動の値が安定範囲内にあると判定された場合には(処理S21においてYES)、振動判定情報をトリガ信号として、白色光検知ユニット19が起動される(処理S22)。
他方、振動の値が安定範囲内にないと判定された場合には(処理S21においてNO)、白色光検知ユニット19は起動されない。そして、処理S21においてYESの条件が発生するまで、処理S21の判定が反復される。
(光源装置4の効果)
一般に、光源装置に過大な振動が発生した場合には、光の検知が困難となる。特に、光源装置が自動車等の移動体に設けられている場合には、移動体の走行による過大な振動に起因して、光の検知が適切に行われない可能性があるという問題がある。
しかしながら、本実施形態の光源装置4では、振動センサ95において検知された振動の値が安定範囲内にある場合にのみ、白色光検知ユニット19による白色光の検知を行うことができる。
これにより、光源装置4によれば、光源装置4に振動が発生している場合においても、適切に光を検知することができるという効果を奏する。
なお、本実施形態では、白色光検知ユニット19の動作を制御するために、投光部79の近傍に振動センサ95を設ける構成が例示されている。しかしながら、振動センサは、
励起光源検知ユニット17およびファイバ漏光検知ユニット18のそれぞれの動作を制御するために設けられてもよい。
例えば、励起光源ユニット70の近傍に振動センサを設け、励起光源検知ユニット17の動作を制御してもよい。また、マルチモードファイバ77の近傍に振動センサを設け、ファイバ漏光検知ユニット18の動作を制御してもよい。
この場合も、光源装置4に振動が発生している場合に、光の検知を適切に行うことができる。従って、複数の振動センサを動作させるために十分な電力を光源装置4に安定して供給でき、かつ、主制御部40の処理能力に余裕がある場合には、光源装置4をこのように構成してもよい。
また、本実施形態では、振動判定部45が上述の判定結果を示す振動判定情報を生成し、白色光検知ユニット19に直接与える構成が例示されている。
しかしながら、振動判定情報は、白色光出力判定部11に与えられてもよい。この場合、振動の状態と白色光の状態との両方を考慮して各検知ユニットを制御するため、処理が煩雑になるが、より安定した状態での検知を行うことができる。主制御部40の処理能力に余裕がある場合には、光源装置4をこのように構成してもよい。
〔実施形態5〕
本発明の他の実施形態について、図11に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(光源装置5)
本実施形態の光源装置5は、実施形態1の光源装置1において、報知部80を報知部80aに置き換えることによって得られる構成である。
(報知部80a)
図11は、本実施形態の報知部80a、およびその周辺の概略的な構成を示す図である。
報知部80aは、蓄光部80asおよびパネル80atを備えている。パネル80atは、透光材料によって形成されている。パネル80atは、例えば自動車の運転席に設けられた表示パネルである。この場合、パネル80atの表示面は、自動車の運転状態を示すインジケータとして機能する。
蓄光部80asは、パネル80atの裏面(表示面とは反対側の面)に設けられている。蓄光部80asは、例えば、パネル80atの裏面に蓄光体を塗布することによって形成されてよい。
なお、蓄光部80asは、必ずしもパネル80atと接触するように設けられる必要はない。例えば、マルチモードファイバ77の側面に蓄光体を塗布することによって、蓄光部80asが形成されてもよい。
また、蓄光体とは、励起光の受光が停止された後も、比較的長時間(数十分〜数時間)に亘って蛍光を維持する性質を有する蛍光体を意味する。すなわち、蓄光体は、励起光を受けることによって発した蛍光を蓄光する機能を有する。蓄光体は、例えば、硫化物蛍光体または希土類金属蛍光体等の公知の蓄光体であってよい。
本実施形態では、マルチモードファイバ77が報知部80aの裏面の近傍に引き込まれている。従って、マルチモードファイバ77から漏れたレーザ光L2は、蓄光部80asに照射される。
蓄光部80asは、レーザ光L2を受光したことにより、蛍光L3を発する。上述したように、蓄光部80asは、レーザ光L2の受光が停止された後も、長時間に亘って蛍光L3を発し続けることができる。
これにより、蓄光部80asから発せられた蛍光L3は、パネル80atの光源として利用される。
また、報知部80aにおいて、マルチモードファイバ77と蓄光部80asとの間には、不図示のシャッターが設けられている。
当該シャッターは、故障情報生成部14から取得した故障情報をトリガとして、開くように構成されている。
このため、当該シャッターは、光源装置5に異常が発生していない場合には、閉じられている。それゆえ、光源装置5に異常が発生していない場合には、マルチモードファイバ77から漏れたレーザ光L2は、蓄光部80asに照射されない。
これにより、光源装置5に異常が発生している場合にのみ、蓄光部80asから発せられた蛍光L3を利用して、パネル80atに故障情報を表示させることができる。
故障情報は、例えば警告ランプ80Iの点灯として、パネル80atに表示されてよい。なお、故障情報の表示は必ずしも警告ランプ80Iの点灯に限らず、故障情報を示す文字データをパネル80atに表示されてもよい。
(光源装置5の効果)
本実施形態の光源装置5では、パネル80atに故障情報を表示するための光源として、蓄光部80asから発せられた、長時間に亘って持続する蛍光L3が利用されている。
これにより、光源装置5の動作を停止した場合(例えば、光源装置5を搭載した自動車のエンジンが停止した場合)においても、長時間に亘ってパネル80atに故障情報を表示させることができる。
このため、ユーザまたはメンテナンス作業者が、光源装置5の異常に対処するための作業または連絡を行う場合に、利便性を向上させることができるという効果を奏する。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る光源装置(1)は、蛍光体を励起する励起光を出射する励起光源(レーザ素子71)と、上記励起光を受けて蛍光を発する蛍光体発光部(発光部78)と、上記励起光を上記蛍光体発光部まで導光する導光部材(マルチモードファイバ77)と、上記導光部材の側面から漏れた上記励起光を検知する、少なくとも1つの励起光検知部(ファイバ漏光検知ユニット18)と、を備える。
上記の構成によれば、導光部材から漏れた励起光を検知する位置は、導光部材にあらかじめ加工が施された特定の位置に限定されない。このため、導光部材の加工が施されていない位置においても、励起光の漏れを検知することができるという効果を奏する。
また、導光部材に意図的に曲げ加工を施す必要がないため、導光部材の曲げ損失の増加を防ぐことができる。このため、光源装置の消費電力を抑制することができるという効果を奏する。
また、本発明の態様2に係る光源装置は、上記態様1において、上記導光部材は、光ファイバであり、上記光ファイバにおいて、上記励起光検知部に近接する位置には、透明な被覆が設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、励起光検知部による励起光の検知を好適に行うことができるという効果を奏する。
また、本発明の態様3に係る光源装置は、上記態様1において、上記導光部材は、クラッドを有する光ファイバであり、上記光ファイバにおいて、上記励起光検知部に近接する位置において、上記クラッドが露出されていることが好ましい。
上記の構成によれば、励起光検知部による励起光の検知を好適に行うことができるという効果を奏する。
また、本発明の態様4に係る光源装置は、上記態様1から3のいずれか1つにおいて、上記導光部材は、光ファイバであり、上記導光部材の材料およびクラッド径の少なくともいずれかは、上記励起光源の出力に対して上記導光部材の不特定の箇所の側面から上記励起光が漏れるように設定されていることが好ましい。
上記の構成によれば、導光部材の加工が施されていない位置においても、励起光の漏れを検知することができるという効果を奏する。
また、本発明の態様5に係る光源装置は、上記態様1から4のいずれか1つにおいて、上記励起光検知部は、上記導光部材が直線状に延びている箇所において、上記励起光を検知することが好ましい。
上記の構成によれば、導光部材の曲げ損失の増加を抑制するために、導光部材を可能な限り曲げないように光源装置の構造が設計されている場合においても、励起光を検知することができるという効果を奏する。
また、本発明の態様6に係る光源装置は、上記態様1から5のいずれか1つにおいて、上記励起光検知部が検知した上記励起光の強度に基づいて、上記励起光の強度が所定の基準を満たしているかどうかを判定する励起光判定手段(レーザ光出力判定部12)をさらに備えることが好ましい。
上記の構成によれば、励起光の強度が所定の基準を満たしていないことを判定することにより、光源装置に異常が発生した可能性を検知することができる。
また、本発明の態様7に係る光源装置は、上記態様1から6のいずれか1つにおいて、上記光源装置は、上記蛍光を含む照明光を出射し、上記蛍光を含んだ照明光の強度を検知する照明光検知部(白色光検知ユニット19)をさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、光源装置から出射される照明光(白色光)の強度をも検知することができるという効果を奏する。
また、本発明の態様8に係る光源装置は、上記態様7において、上記照明光検知部の検知結果に基づいて、上記照明光の強度が所定範囲内にあるかどうかを判定する励起光判定手段をさらに備え、上記励起光判定手段は、上記励起光検知部が検知した上記励起光の強度と、上記照明光検知部が検知した上記照明光の強度との関係に基づいて、上記励起光の強度が所定の基準を満たしているかどうかをさらに判定することが好ましい。
上記の構成によれば、照明光の強度が所定範囲内にないことを判定することにより、光源装置に異常が発生した可能性を検知することができる。
また、本発明の態様9に係る光源装置は、上記態様6から8のいずれか1つにおいて、上記励起光検知部が検知した上記励起光の強度に基づいて、上記励起光の強度が所定の基準を満たしているかどうかを判定する励起光判定手段をさらに備え、上記励起光判定手段の判定に基づき、上記励起光源の動作を制御する駆動制御手段(駆動制御部13)をさらに備えることが好ましい。
上記の構成によれば、励起光の出力が安全か否かの判断に基づいて、光源装置の動作を制御することができるという効果を奏する。
また、本発明の態様10に係る光源装置は、上記態様9において、上記光源装置は、上記蛍光体発光部が発した蛍光を含む照明光を出射し、上記蛍光を含んだ照明光の強度を検知する照明光検知部をさらに備え、上記駆動制御手段は、上記励起光の強度が上記所定の基準を満たしている場合で、かつ、上記照明光の強度が所定の範囲内にない場合に、上記照明光の強度が上記所定の範囲内となるように、上記励起光の強度を調整することが好ましい。
上記の構成によれば、光源装置に異常が発生したと想定される場合であっても、励起光の出力が安全と判断されている場合には、励起光源の動作を停止させずに、光源装置の動作を制御することができる。
このため、光源装置に要求される照明光の出力を満たしつつ、かつ、安全性を同時に確保することができるという効果を奏する。
また、本発明の態様11に係る光源装置は、上記態様9において、上記駆動制御手段は、上記励起光判定手段の判定に基づき、上記励起光の強度が上記所定の基準を満たしていない場合に、上記励起光源の動作を停止させることが好ましい。
上記の構成によれば、励起光の強度が所定の基準(安全基準)を満たさないと判断される場合に、励起光源からの励起光の出射を停止することができる。このため、光源装置の安全性を確保することができるという効果を奏する。
また、本発明の態様12に係る光源装置は、上記態様7から11のいずれか1つにおいて、上記光源装置は、上記蛍光体発光部が発した蛍光を含む照明光を出射し、上記蛍光を含んだ照明光の強度を検知する照明光検知部と、上記照明光検知部の検知結果に基づいて、上記照明光の強度が所定範囲内にあるかどうかを判定する励起光検知制御手段と、をさらに備え、上記励起光検知制御手段は、上記照明光の強度が上記所定範囲内にない場合に、上記励起光検知部の少なくとも1つを起動させることが好ましい。
上記の構成によれば、照明光の強度が所定範囲内にない場合(光源装置に異常が発生したと想定される場合)にのみ、励起光の検知を開始することができる。このため、光源装置の消費電力を低減させることができるという効果を奏する。
また、本発明の態様13に係る光源装置は、上記態様6から12のいずれかにおいて、上記光源装置は、上記蛍光体発光部が発した蛍光を含む照明光を出射し、上記蛍光を含んだ照明光の強度を検知する照明光検知部と、上記励起光検知部が検知した上記励起光の強度に基づいて、上記励起光の強度が所定の基準を満たしているかどうかを判定する励起光判定手段と、上記照明光検知部の検知結果に基づいて、上記照明光の強度が所定範囲内にあるかどうかを判定する励起光検知制御手段と、上記励起光判定手段および上記励起光検知制御手段の少なくともいずれかにおける判定結果を用いて、光源装置に異常が生じていることを示す故障情報を生成する故障情報生成手段(故障情報生成部14)と、上記故障情報を報知する報知部(80)と、をさらに備えることが好ましい。
上記の構成によれば、光源装置に異常が発生していることを、ユーザに報知することができるという効果を奏する。
また、本発明の態様14に係る光源装置は、上記態様1から13のいずれか1つにおいて、上記励起光検知部は、上記導光部材の複数の箇所に配置されていることが好ましい。
上記の構成によれば、導光部材において異常が発生した箇所を、より詳細に特定することができるという効果を奏する。
また、本発明の態様15に係る光源装置は、上記態様1から14のいずれか1つにおいて、上記導光部材を複数種類備えるとともに上記励起光検知部を複数備え、第1励起光検知部(ファイバ漏光検知ユニット18)は、第1導光部材(マルチモードファイバ77)から漏れた励起光の強度を検知し、第2励起光検知部(励起光源検知ユニット17)は、第2導光部材(光ファイバ74a〜74e)から漏れた励起光の強度を検知することが好ましい。
上記の構成によれば、第1導光部材から漏れた励起光に加えて、第2導光部材から漏れた励起光の強度をも検知することができる。このため、励起光をより高精度に検知できるという効果を奏する。
また、本発明の態様16に係る光源装置は、上記態様1から15のいずれか1つにおいて、上記励起光源は、複数のレーザ素子(71a〜71e)によって構成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、レーザ素子の個数によって、励起光源の出力を適宜設定することができるという効果を奏する。
また、本発明の態様17に係る光源装置は、上記態様16において、複数のレーザ素子に対応する複数の第2導光部材のそれぞれから漏れた上記励起光を検知する受光部(73a〜73e)をさらに備えており、上記励起光検知部は、上記受光部と通信可能に接続されていることが好ましい。
上記の構成によれば、受光部において、各レーザ素子に対応する第2導光部材から漏れた励起光を検知することができる。従って、受光部の検知結果を励起光検知部に与えることにより、どのレーザ素子に異常が発生したかを個別に特定することができるという効果を奏する。
また、本発明の態様18に係る光源装置は、上記態様16において、第1導光部材および第2導光部材をさらに備え、上記複数のレーザ素子のそれぞれに対応するように設けられた複数の第2導光部材の、それぞれが出射端において束ねられることによって、バンドルファイバ(75)が構成されており、上記バンドルファイバの出射端は、上記第1導光部材の入射端と光学的に結合されており、上記励起光検知部は、上記バンドルファイバまたは上記第1導光部材の少なくともいずれかの近傍に配置されていることが好ましい。
上記の構成によれば、励起光源の出射端側および励起光検知部を、より単純に構成することができる。従って、光源装置の構成をより単純化することができるという効果を奏する。
また、本発明の態様19に係る光源装置は、上記態様1から18のいずれか1つにおいて、上記励起光検知部は、漏れた上記励起光を検知する受光素子(フォトダイオード73xp)と、上記導光部材の側面の少なくとも一部を覆い、上記側面から漏れた励起光を反射する反射部材(反射ミラー73xr)と、を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、受光部により多くの励起光を受光させることができるという効果を奏する。
また、本発明の態様20に係る光源装置は、上記態様19において、上記反射部材は、上記導光部材の上記側面から漏れた上記励起光のうち、上記受光素子の受光面(73xps)に直接的に入射しない光を反射し、当該光を上記受光面に向けることが好ましい。
上記の構成によれば、受光部にさらに多くの励起光を受光させることができるという効果を奏する。
また、本発明の態様21に係る光源装置は、上記態様13において、上記報知部は、表示部であり、上記導光部材は、上記表示部の表示面とは反対側の面である裏面の近傍に配置されており、上記表示部の裏面には、上記励起光を受けることによって発した蛍光を蓄光する蓄光部(80as)が設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、表示部の光源として、導光部材から漏れた励起光を利用することができる。さらに、光源装置の動作を停止した場合においても、蓄光部の蛍光が維持していることによって、比較的長時間に亘って表示部に故障情報が表示される。
このため、光源装置に異常が発生した場合において、ユーザまたはメンテナンス作業者による作業の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
また、本発明の態様22に係る光源装置は、上記態様1から21のいずれか1つにおいて、上記光源装置に伝わる振動を検知する振動センサ(95)によって検知された振動の値が所定値よりも大きいかどうかを判定する振動判定手段(振動判定部45)をさらに備え、上記振動判定手段は、上記振動の値が上記所定値以下であると判定した場合に、上記励起光検知部の少なくとも1つを起動させることが好ましい。
上記の構成によれば、光源装置において、光検知の精度に影響を及ぼさない程度の大きさの振動が発生している場合にのみ、励起光の検知を行うことができるという効果を奏する。
また、本発明の態様23に係る光源装置は、上記態様1から22のいずれか1つにおいて、上記導光部材は、マルチモードファイバであることが好ましい。
上記の構成によれば、励起光の強度分布を均一な強度分布を有する励起光を、蛍光体発光部に照射することができるという効果を奏する。
また、本発明の態様24に係る光源装置は、上記態様1から23のいずれか1つにおいて、上記励起光検知部は、上記導光部材が曲がっている箇所において、上記励起光を検知してもよい。
上記の構成によれば、励起光の漏れが大きくなる導光部材の曲げ部において、励起光を検知することができる。このため、光検知の精度を向上させることができるという効果を奏する。
また、上記態様1から24のいずれか1つに係る光源装置を備えた車両も、本発明の技術的範囲に含まれる。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
すなわち、本発明の一態様に係る光源装置は、(a)蛍光体を励起するための励起用光源部と、(b)光の照射により蛍光を発する発光部と、(c)励起用光源部が発した光を発光部まで導光するファイバと、を備え、導光ファイバの光を測定するファイバ検知部をさらに備える。
また、本発明の一態様に係る光源装置において、ファイバ検知部は、ファイバのクラッドの側面から漏れる光を検知する。
また、本発明の一態様に係る光源装置は、蛍光体の発光を測定する検知部をさらに備える。
また、本発明の一態様に係る光源装置は、励起用光源部の光を測定する励起用光源検知部をさらに備える。
また、本発明の一態様に係る光源装置において、光源装置が有する、判断する機構には、発光部の光が所定の出力範囲を下回った場合に、ファイバ検知部および励起用光源検知部の少なくともいずれか一つを動作させる。
また、本発明の一態様に係る光源装置において、光源装置の判断する機構は、ファイバの漏れ光と、蛍光体の発光と、励起用光源部の光と、に対し、それぞれを測定した検知器の出力の少なくともいずれか一つに応じて、励起用光源部の駆動電流を通電停止するかどうか判断する。
また、本発明の一態様に係る光源装置において、光源装置の判断する機構には、光源装置が適用される装置に必要とされる光の出力を満たすように、蛍光体の発光の所定の出力範囲が予め記憶されており、判断する機構は、蛍光体の発光が所定の出力範囲を満たすように、励起用光源部の駆動電流を制御する。
また、本発明の一態様に係る光源装置は、表示部を有し、その判断する機構は、ファイバの漏れ光と、蛍光体の発光と、励起用光源部の光と、の少なくともいずれか一つに対し、それぞれを測定した検知器の出力に応じて、異常の告知を表示部にて行う。
また、本発明の一態様に係る光源装置は、ファイバが直線ではない箇所で光の出力を測定する。
また、本発明の一態様に係る光源装置は、励起用光源部としての複数のレーザ素子と、レーザ素子ごとに設けられたファイバと、を有し、レーザ素子ごとに設けられたファイバのそれぞれに受光部が設けられている。
また、本発明の一態様に係る光源装置において、励起用光源部としての複数のレーザ素子ごとに設けられたファイバは、励起用光源内部において、出射端でバンドルされてマルチモードファイバに接続されており、筺体内部のバンドル箇所もしくはマルチモードファイバの少なくともいずれかに受光部が設けられている。
また、本発明の一態様に係る光源装置は、励起用光源部が発した光を発光部まで導光するファイバの複数の箇所において、ファイバの光を検知する受光部を有し、その判断する機構は、ファイバのどの箇所で異常が起こったかを特定する。
また、本発明の一態様に係る光源装置は、振動を検知する機構をさらに備え、判断する機構は、検知した振動の強さが、所定の範囲を満たすときに光を測定する指示を検知部に出す。
また、本発明の一態様に係る光源装置は、表示部近傍に引きまわしたファイバと、ファイバ近傍あるいはファイバに接して設けられた蓄光体と、を有し、蓄光体に蓄積された励起用光源の光が表示部の光源として用いられる。
また、本発明の一態様に係る車両には、上述の各態様に係る光源装置が備えられている。
本発明は、光源装置に利用することができる。
1,2,3,4,5 光源装置
11 白色光出力判定部(励起光検知制御手段)
12 レーザ光出力判定部(励起光判定手段)
13 駆動制御部(駆動制御手段)
14 故障情報生成部(故障情報生成手段)
17,27 励起光源検知ユニット(第2励起光検知部)
18,38a,38b ファイバ漏光検知ユニット(第1励起光検知部)
19 白色光検知ユニット(照明光検知部)
45 振動判定部(振動判定手段)
71,71a〜71e レーザ素子(励起光源)
73,73a〜73e,73x 受光部
73xp フォトダイオード(受光素子)
73xps 受光面
73xr 反射ミラー(反射部材)
74a〜74e 光ファイバ(第2導光部材)
75 バンドルファイバ
77 マルチモードファイバ(導光部材,第1導光部材)
78 発光部(蛍光体発光部)
80,80a 報知部
80as 蓄光部
95 振動センサ

Claims (25)

  1. 蛍光体を励起する励起光を出射する励起光源と、
    上記励起光を受けて蛍光を発する蛍光体発光部と、
    上記励起光を上記蛍光体発光部まで導光する導光部材と、
    上記導光部材の側面から漏れた上記励起光を検知する、少なくとも1つの励起光検知部と、を備えることを特徴とする光源装置。
  2. 上記導光部材は、光ファイバであり、
    上記光ファイバにおいて、上記励起光検知部に近接する位置には、透明な被覆が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 上記導光部材は、クラッドを有する光ファイバであり、
    上記光ファイバにおいて、上記励起光検知部に近接する位置において、上記クラッドが露出されていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  4. 上記導光部材は、光ファイバであり、
    上記導光部材の材料およびクラッド径の少なくともいずれかは、上記励起光源の出力に対して上記導光部材の不特定の箇所の側面から上記励起光が漏れるように設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光源装置。
  5. 上記励起光検知部は、上記導光部材が直線状に延びている箇所において、上記励起光を検知することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光源装置。
  6. 上記光源装置は、上記励起光検知部が検知した上記励起光の強度に基づいて、上記励起光の強度が所定の基準を満たしているかどうかを判定する励起光判定手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の光源装置。
  7. 上記光源装置は、上記蛍光体発光部が発した蛍光を含む照明光を出射し、
    上記蛍光を含んだ照明光の強度を検知する照明光検知部をさらに備えていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の光源装置。
  8. 上記励起光検知部が検知した上記励起光の強度に基づいて、上記励起光の強度が所定の基準を満たしているかどうかを判定する励起光判定手段をさらに備え、
    上記励起光判定手段は、上記励起光検知部が検知した上記励起光の強度と、上記照明光検知部が検知した上記照明光の強度との関係に基づいて、上記励起光の強度が所定の基準を満たしているかどうかをさらに判定することを特徴とする請求項7に記載の光源装置。
  9. 上記励起光検知部が検知した上記励起光の強度に基づいて、上記励起光の強度が所定の基準を満たしているかどうかを判定する励起光判定手段をさらに備え、
    上記励起光判定手段の判定に基づき、上記励起光源の動作を制御する駆動制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の光源装置。
  10. 上記光源装置は、上記蛍光体発光部が発した蛍光を含む照明光を出射し、
    上記蛍光を含んだ照明光の強度を検知する照明光検知部をさらに備え、
    上記駆動制御手段は、上記励起光の強度が上記所定の基準を満たしている場合で、かつ、上記照明光の強度が所定の範囲内にない場合に、
    上記照明光の強度が上記所定の範囲内となるように、上記励起光の強度を調整することを特徴とする請求項9に記載の光源装置。
  11. 上記駆動制御手段は、上記励起光判定手段の判定に基づき、上記励起光の強度が上記所定の基準を満たしていない場合に、上記励起光源の動作を停止させることを特徴とする請求項9に記載の光源装置。
  12. 上記光源装置は、上記蛍光体発光部が発した蛍光を含む照明光を出射し、
    上記蛍光を含んだ照明光の強度を検知する照明光検知部と、
    上記照明光検知部の検知結果に基づいて、上記照明光の強度が所定範囲内にあるかどうかを判定する励起光検知制御手段と、をさらに備え、
    上記励起光検知制御手段は、上記照明光の強度が上記所定範囲内にない場合に、上記励起光検知部の少なくとも1つを起動させることを特徴とする請求項7から11のいずれか1項に記載の光源装置。
  13. 上記光源装置は、上記蛍光体発光部が発した蛍光を含む照明光を出射し、
    上記蛍光を含んだ照明光の強度を検知する照明光検知部と、
    上記励起光検知部が検知した上記励起光の強度に基づいて、上記励起光の強度が所定の基準を満たしているかどうかを判定する励起光判定手段と、
    上記照明光検知部の検知結果に基づいて、上記照明光の強度が所定範囲内にあるかどうかを判定する励起光検知制御手段と、
    上記励起光判定手段および上記励起光検知制御手段の少なくともいずれかにおける判定結果を用いて、光源装置に異常が生じていることを示す故障情報を生成する故障情報生成手段と、
    上記故障情報を報知する報知部と、をさらに備えることを特徴とする請求項6から12のいずれか1項に記載の光源装置。
  14. 上記励起光検知部は、上記導光部材の複数の箇所に配置されていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の光源装置。
  15. 上記導光部材を複数種類備えるとともに上記励起光検知部を複数備え、
    第1励起光検知部は、第1導光部材から漏れた励起光の強度を検知し、
    第2励起光検知部は、第2導光部材から漏れた励起光の強度を検知することを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の光源装置。
  16. 上記励起光源は、複数のレーザ素子によって構成されていることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の光源装置。
  17. 上記複数のレーザ素子のそれぞれに対応するように設けられた複数の第2導光部材の、それぞれから漏れた上記励起光を検知する受光部をさらに備えており、
    上記励起光検知部は、上記受光部と通信可能に接続されていることを特徴とする請求項16に記載の光源装置。
  18. 第1導光部材および第2導光部材をさらに備え、
    上記複数のレーザ素子のそれぞれに対応するように設けられた複数の第2導光部材の、それぞれが出射端において束ねられることによって、バンドルファイバが構成されており、
    上記バンドルファイバの出射端は、上記第1導光部材の入射端と光学的に結合されており、
    上記励起光検知部は、上記バンドルファイバまたは上記第1導光部材の少なくともいずれかの近傍に配置されていることを特徴とする請求項16に記載の光源装置。
  19. 上記励起光検知部は、
    漏れた上記励起光を検知する受光素子と、
    上記導光部材の側面の少なくとも一部を覆い、上記側面から漏れた励起光を反射する反射部材と、を備えていることを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載の光源装置。
  20. 上記反射部材は、上記導光部材の上記側面から漏れた上記励起光のうち、上記受光素子の受光面に直接的に入射しない光を反射し、当該光を上記受光面に向けることを特徴とする請求項19に記載の光源装置。
  21. 上記報知部は、表示部であり、
    上記導光部材は、上記表示部の表示面とは反対側の面である裏面の近傍に配置されており、
    上記表示部の裏面には、上記励起光を受けることによって発した蛍光を蓄光する蓄光部が設けられていることを特徴とする請求項13に記載の光源装置。
  22. 上記光源装置に伝わる振動を検知する振動センサによって検知された振動の値が所定値よりも大きいかどうかを判定する振動判定手段をさらに備え、
    上記振動判定手段は、上記振動の値が上記所定値以下であると判定した場合に、
    上記励起光検知部の少なくとも1つを起動させることを特徴とする請求項1から21のいずれか1項に記載の光源装置。
  23. 上記導光部材は、マルチモードファイバであることを特徴とする請求項1から22のいずれか1項に記載の光源装置。
  24. 上記励起光検知部は、上記導光部材が曲がっている箇所において、上記励起光を検知することを特徴とする請求項1から23のいずれか1項に記載の光源装置。
  25. 請求項1から24のいずれか1項に記載の光源装置を備えた車両。
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