JP2015202420A - 水面浮遊物回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】池等の水面の浮遊物を回収する水面浮遊物回収装置であって、浮遊物が吸水部につまりにくく、設置が容易で、水深の浅い池等で使用することが可能な水面浮遊物回収装置を提案する。【解決手段】少なくとも前面開口22を有し、後部27に吸水ポンプPに連なる吸水部28を有する箱体20と、箱体の前面開口の下端に軸支された浮体よるなる浮板部31を備え、浮板部上端32が水面近傍に位置して水面に浮遊する浮遊物Fが該浮板部上端を通過するように配置された制御板30と、制御板の後部に取り外し自在に配備され少なくとも箱体の吸水部前部には浮遊物が集積しない通水部45が形成されている浮遊物回収部40とを有し、浮遊物回収部が前部42が開口された籠状体41よりなり前部を先端とする平面V字状の仕切り部47が形成されていて該仕切り部のV字状外側が浮遊物集積部48とされ該仕切り部のV字状内側が通水部とされている。【選択図】図1
Description
この発明は池等の水面に浮遊する落ち葉等の浮遊物を吸引して回収する水面浮遊物回収装置に関する。
屋外庭園等に観賞用の池が造られることがある。それらの池は鯉や金魚等を飼育したり、蓮等の植物を生育させ庭の景観を形作る一部として用いられている。特に屋外庭園に造られる池は、庭園に植樹された樹木の葉やゴミ等が落下したり風で飛ばされたりすると池の中に入ってしまうことがある。池面に落下した葉は一定時間後には水中に沈み、当該葉が腐食したりすることで、池の水質が悪くなったり藻が発生したりして悪臭や水の濁りが発生する原因となる。
そこで、池等の水表面の水を吸引し、水面に浮遊する落葉等の浮遊物を除去する除去装置にスキマーフィルター等が使用されることがある。回収容器と吸水装置が一体化されたスキマーフィルターは本体部を埋設して本体部に形成された吸水口の位置を水面付近に配置する高さに調節して使用される。池等の水表面付近の水を吸引することにより、水面の浮遊物が水面の水の流動に乗って移動し、スキマーフィルター内の回収容器の内部に集められる。池等の浮遊物を一か所に集めることができるため、清掃等の手間が軽減される。
他にも、例えば、水面に浮遊するスキマートレイを備えたフロートと、ポンプが圧送管路本体及び給送ホースにより接続された浮遊物の除去装置がある(特許文献1参照。)。この除去装置によれば、水面の浮遊物をスキマートレイにより浮遊物を回収し、地上に設置されスキマートレイと圧送管路本体と給送ホースにより接続されたポンプに吸引した水と浮遊物を圧送し、ポンプに接続されるろ過装置等において除去される。
このような浮遊物の除去装置は、水面の浮遊物を沈殿する前に回収することができることから、容易に落ち葉の回収をすることができ、水質を悪化等を防ぐことができる。また、除去装置に浮遊物が集められるため、清掃の手間を省くことができる。しかし、これらの浮遊物の除去装置は大型になることが多く、埋設作業が煩雑であったり、設置するための水深が一定以上必要であったりすることがあった。また、浮遊物が吸水部につまりやすく回収した浮遊物をしばしば外部へ取り出す必要があった。
そこでこの発明は、特に、水深の浅い池等にも使用することができ、浮遊物が吸水部につまりにくく、また設置が容易な水面浮遊物回収装置を提案するに至った。
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、池等の水面の浮遊物を回収する水面浮遊物回収装置であって、浮遊物が吸水部につまりにくく、設置が容易で、水深の浅い池等で使用することが可能な水面浮遊物回収装置に関する。
すなわち、請求項1の発明は、少なくとも前面開口を有し、後部に吸水ポンプに連なる吸水部を有する箱体と、前記箱体の前面開口の下端に軸支された浮体よるなる浮板部を備え、浮板部上端が水面近傍に位置して水面に浮遊する浮遊物が該浮板部上端を通過するように配置された制御板と、前記制御板の後部に取り外し自在に配備され少なくとも前記箱体の吸水部前部には浮遊物が集積しない通水部が形成されている浮遊物回収部とを有することを特徴とする水面浮遊物回収装置に係る。
請求項2の発明は、前記浮遊物回収部が前部が開口された籠状体よりなり前部を先端とする平面V字状の仕切り部が形成されていて該仕切り部のV字状外側が浮遊物集積部とされ該仕切り部のV字状内側が前記通水部とされている請求項1に記載の水面浮遊物回収装置に係る。
請求項3の発明は、前記箱体の前面開口の下端から上方に延設された立上り部を有する請求項1又は2に記載の水面浮遊物回収装置に係る。
請求項4の発明は、前記浮遊物回収部の前部開口の下端から上方に延設された立上り部を有する請求項1ないし3に記載の水面浮遊物回収装置に係る。
請求項5の発明は、前記浮遊物回収部の後方にフィルターを備えた請求項1ないし4のいずれか1項に記載の水面浮遊物回収装置に係る。
請求項1の発明に係る水面浮遊物回収装置は、少なくとも前面開口を有し、後部に吸水ポンプに連なる吸水部を有する箱体と、前記箱体の前面開口の下端に軸支された浮体よるなる浮板部を備え、浮板部上端が水面近傍に位置して水面に浮遊する浮遊物が該浮板部上端を通過するように配置された制御板と、前記制御板の後部に取り外し自在に配備され少なくとも前記箱体の吸水部前部には浮遊物が集積しない通水部が形成されている浮遊物回収部とを有することから、浮遊物が吸水部につまりにくく、スムーズにかつ長時間にわたり安定して浮遊物の回収をすることができる。また、設置が容易であって、水深の浅い小さな池等にも使用することができる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記浮遊物回収部が前部が開口された籠状体よりなり前部を先端とする平面V字状の仕切り部が形成されていて該仕切り部のV字状外側が浮遊物集積部とされ該仕切り部のV字状内側が前記通水部とされているから、浮遊物回収部に浮遊物が溜まった時でも、吸水部がつまりにくく、水流が滞らず安定して浮遊物の回収を行うことができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記箱体の前面開口の下端から上方に延設された立上り部を有するため、浮遊物が前面開口の下方から侵入しにくくなる。また、浮板部上端の水面付近の水を安定して吸引することができる。
請求項4の発明は、請求項1ないし3において、前記浮遊物回収部の前部開口の下端から上方に延設された立上り部を有するため、浮遊物回収部を持ち上げたときに、回収された浮遊物の落下を防ぐことができる。
請求項5の発明は、請求項1ないし4において、前記浮遊物回収部の後方にフィルターを備えたため、浮遊物回収部を通過した細かなゴミ等を回収することができる。
図1は本発明の水面浮遊物回収装置の実施例を示す。当該回収装置10は、箱体20と、制御板30と、浮遊物回収部40とを有する。水面浮遊物回収装置10は、池等の水中に配置されて使用される。本発明の水面浮遊物回収装置10の箱体20の側壁21の高さよりも浅い水深の池等に使用することができ、池等の大きさに合わせて適宜変更することができる。
箱体20は、少なくとも前面開口22を有し、後部27に吸水ポンプに連なる吸水部28を有する。また、後述する浮遊物回収部20を取り出し容易とするために上部開口23を形成することができる。箱体20の後部27の吸水部28に連なる吸水ポンプによって前面開口22から水を吸引するため、箱体20は通水性を有さない板体29から形成すると、水流の方向を制限することができ、効率的に浮遊物の回収をすることができる。
箱体20の前面開口22の下端には浮体よりなる浮板部31が軸支されることから、前面開口22下端から上方に延設された立上り部24を形成することにより、浮遊物が前面開口22の下方から侵入しにくくなって、浮遊物が挟まって制御板30の回動が妨げられたりしにくくなる。また、浮板部31上端の水面付近の水を安定して吸引することができる。さらに、浮板部31を軸支する前面開口22の両端を幅狭とする幅狭部25を形成すると浮板部31の取付が容易となり、浮板部31の左右の端から浮遊物が侵入しにくくなる。なお、幅狭部25は制御板30の可動範囲後端まで延設されることが望ましい。
制御板30は浮板部31上端が水面近傍に位置して水面に浮遊する浮遊物が該浮板部31の上端32を通過するように配置される。箱体20の前面開口22の下端に軸支された浮板部31が水深に合わせて浮き上がり、吸水ポンプによる水の吸引時には水面から浮板部31の上端32が突出しない程度の角度に保持される。これにより、箱体20の後方からの吸水ポンプにより吸引される水は、浮板部31の上部の水面付近となり浮遊物が水の流れに合わせて移動して効率的に浮遊物を回収することができる。吸水ポンプの吸引を止めると、浮板部31の上端32は水面に突出し、箱体20中の浮遊物の逆流を防止することができる。
また、図2に示すように、浮板部31の上端32は浮板部31の浮力により水面に突出しない程度のスペースLの分だけ水面から沈み込み、浮遊物Fは浮板部31の上端32のスペースL若しくは水面を通過して箱体20の内部に流入する。水面位置Saから水面位置Sbに水位が変化した場合には、制御板30は軸支部33を支点に回動して浮板部31の上端32の位置が水位に合わせて移動する。このため、水位の変動によって浮遊物Fを回収できなくなったりすることがなく、安定して使用することができる。
浮遊物回収部40は、制御板30の後部に取り外し自在に配備され、少なくとも箱体20の吸水部28前部には浮遊物が集積しない通水部45が形成されている。図示しないが、通水部45は平面U字状や半円状の仕切り板を形成して浮遊物が集積しないように形成してもよい。実施例においては、図1,3に示すように、浮遊物回収部40は箱体20から分離可能に形成され、浮遊物回収部40は前面42が開口された籠状体41よりなる。この籠状体41は、回収した浮遊物を簡単に捨てることができるようにするため、上部43も開口して形成されている。籠状体41は、金網やパンチ穴が形成された板体で形成され、持ち上げたときに、水が流れ出る構成とすることにより、浮遊物の除去や清掃が容易である。また、浮遊物回収部40の前面42開口の下端から上方に延設された立上り部44を形成することにより、浮遊物回収部40を持ち上げたときに、回収された浮遊物を落下させにくくすることができる。さらに、取っ手部46を形成すると、浮遊物回収部40を持ち上げやすくなる。
実施例の浮遊物回収部40には、前部を先端とする平面V字状の仕切り部47が形成されていて、仕切り部47のV字状外側が浮遊物集積部48とされ仕切り部47のV字状内側が通水部45とされている。図4に示すように、浮遊物は図中太線のように流動し、仕切り部47に沿って浮遊物集積部48に滞留する。吸水ポンプの吸引により、浮遊物回収部40の前方から後方に水が流れ、前部が先端であるから浮遊物は仕切り部47に沿ってスムーズに浮遊物集積部48の後方へ移動しやすくなる。浮遊物集積部48の後方で浮遊物が滞留することになるが、仕切り部47によって通水部45に浮遊物が溜まらないため、吸水ポンプによる吸引が阻害されることなく、従って水流が滞らず、スムーズにかつ長期間にわたり安定して浮遊物の回収を行うことができる。
図5は本実施例の水面浮遊物回収装置10の使用例を示している。箱体20の後部27の吸水部28に連なる吸水ポンプPの吸引により、箱体20前方から後方に水の流れが生じる。箱体20前面開口12の下端に軸支される浮板部31により水面付近の水が吸引され、浮遊物Fが箱体10内に流入しやすくなる。浮板部31上端32を浮遊物Fが通過し、制御板30の後部に配備される浮遊物回収部40に浮遊物Fが流入し、仕切り部47によって浮遊物Fは通水部45を避けて移動し浮遊物集積部48に滞留する。浮遊物Fは仕切り部45又は浮遊物回収部40の後壁49で留められ、後壁49又は通水部45を通過した水は箱体20後部の吸水部28に取り付けられた吸水ポンプPに吸引される。箱体20内の浮遊物回収部40の後部にはフィルター50を備えてもよい。浮遊物回収部40を通過した細かなゴミ等を回収することができる。また、当該フィルター50にバクテリア等を繁殖させると水中の有機物等を分解させて水質の向上を図ることができる。
本発明は、箱体と、制御板と、浮遊物回収部とを有し、水深の浅い池にも使用することができ、埋設する必要がなく設置が容易である。本発明の水面浮遊物回収装置は、前述の実施例のみに限定されるものではなく、例えば、浮遊物回収部の仕切り部、通水部のみを金網等の通水性を有する板体から形成してもよく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、構成の一部を適宜に変更して実施することができる。
10 水面浮遊物回収装置
20 箱体
22 前面開口
24 箱体の立上り部
30 制御板
31 浮板部
32 浮板部の上端
33 軸支部
40 浮遊物回収部
41 籠状体
44 籠状体の立上り部
45 通水部
47 仕切り部
48 浮遊物集積部
F 浮遊物
L スペース
P 吸水ポンプ
Sa,Sb 水面
20 箱体
22 前面開口
24 箱体の立上り部
30 制御板
31 浮板部
32 浮板部の上端
33 軸支部
40 浮遊物回収部
41 籠状体
44 籠状体の立上り部
45 通水部
47 仕切り部
48 浮遊物集積部
F 浮遊物
L スペース
P 吸水ポンプ
Sa,Sb 水面
Claims (5)
- 少なくとも前面開口を有し、後部に吸水ポンプに連なる吸水部を有する箱体と、
前記箱体の前面開口の下端に軸支された浮体よるなる浮板部を備え、浮板部上端が水面近傍に位置して水面に浮遊する浮遊物が該浮板部上端を通過するように配置された制御板と、
前記制御板の後部に取り外し自在に配備され少なくとも前記箱体の吸水部前部には浮遊物が集積しない通水部が形成されている浮遊物回収部と
を有することを特徴とする水面浮遊物回収装置。 - 前記浮遊物回収部が前部が開口された籠状体よりなり前部を先端とする平面V字状の仕切り部が形成されていて該仕切り部のV字状外側が浮遊物集積部とされ該仕切り部のV字状内側が前記通水部とされている請求項1に記載の水面浮遊物回収装置。
- 前記箱体の前面開口の下端から上方に延設された立上り部を有する請求項1又は2に記載の水面浮遊物回収装置。
- 前記浮遊物回収部の前部開口の下端から上方に延設された立上り部を有する請求項1ないし3に記載の水面浮遊物回収装置。
- 前記浮遊物回収部の後方にフィルターを備えた請求項1ないし4のいずれか1項に記載の水面浮遊物回収装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014081226A JP2015202420A (ja) | 2014-04-10 | 2014-04-10 | 水面浮遊物回収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014081226A JP2015202420A (ja) | 2014-04-10 | 2014-04-10 | 水面浮遊物回収装置 |
Publications (1)
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JP2015202420A true JP2015202420A (ja) | 2015-11-16 |
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ID=54596242
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Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110692552A (zh) * | 2019-09-26 | 2020-01-17 | 浙江海洋大学 | 一种橙斑鳢配对装置及配对方法 |
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-
2014
- 2014-04-10 JP JP2014081226A patent/JP2015202420A/ja active Pending
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