JP2015200246A - 点火装置の故障診断装置、および、点火装置の故障診断方法 - Google Patents

点火装置の故障診断装置、および、点火装置の故障診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エネルギー投入回路9を備える点火装置1において、故障等に伴う部品交換後に、継続火花放電が正常に生じるか否かを判断可能とする。
【解決手段】故障診断装置Aは、ECU4、異常判定部11および診断ツール31を含んで構成され、次の火花放電強制手段および異常判定手段の機能を有する。まず、火花放電強制手段は、各種指令信号の入力に応じて、主点火回路8を動作させるとともに、引き続きエネルギー投入回路9を動作させる。また、異常判定手段は、火花放電強制手段の実行により火花放電が生じて所定の期間継続したか否かを判定する。これにより、エネルギー投入回路9を備える点火装置1において、継続火花放電が正常に発生しているか否かを判断することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に、内燃機関(エンジン)に用いられる点火装置の故障診断装置に関する。
点火プラグの負担を軽減し、無駄な電力消費を抑えて、火花放電を継続させる技術として、次のエネルギー投入回路を考案した(詳細は特願2013−082958参照。この技術は非公知である。)。エネルギー投入回路は、いわゆるフルトラ型の点火回路によって開始した火花放電(以下、主点火と呼ぶ。)が消える前に1次コイルのマイナス側から電気エネルギーを投入し、主点火と同一方向の2次電流を継続して流すことで、主点火として生じた火花放電を任意の期間に亘って継続させるものである。
なお、以下では、エネルギー投入回路により継続させる火花放電、つまり、主点火に続く火花放電を継続火花放電と呼ぶ。また、継続火花放電が続く期間を放電継続期間と呼ぶ。
エネルギー投入回路は、放電継続期間中の1次電流を制御することで、2次電流を調節して火花放電の維持を行う。また、継続火花放電中の2次電流を調節することで、点火プラグの負担を軽減し、且つ無駄な電力消費を抑えて、火花放電を継続することができる。
次に、本発明の理解補助の目的で、本発明を適用していないエネルギー投入回路の参考例を図6に基づき説明する。
図6に示す点火装置100は、フルトラに基づく主点火を点火プラグ101に生じさせる主点火回路102と、主点火に継続させて継続火花放電を生じさせるエネルギー投入回路103とを備える。
主点火回路102は、スイッチング素子104のオンによって車載バッテリ105から1次コイル106にプラスの1次電流を通電させて磁気エネルギーを蓄えさせ、その後、スイッチング素子104のオフにより、電磁誘導によって磁気エネルギーを電気エネルギーに変換して2次コイル107に高電圧を発生させ、主点火を生じさせる。また、エネルギー投入回路103は、昇圧回路108において車載バッテリ105の電圧を昇圧してコンデンサ109に蓄えるとともに、スイッチング素子110のオンオフにより、コンデンサ109に蓄えた電気エネルギーを1次コイル106のマイナス側に投入する。
(課題)
エネルギー投入回路103は、ガソリンを燃料とする過給かつ希薄燃焼(リーンバーン)のように、いわゆる吹き消えが生じる可能性があるときに使用し、吹き消えが生じる可能性が低いときにはエネルギー投入回路103を使用せず、主点火回路102のフルトラに基づき点火するのが好ましい。したがって、この要請に応じて点火制御システムを構築すると、点火装置100では、エンジンの運転状態に応じて、エネルギー投入回路103の使用・未使用が制御されるので、実運転では、エンジンの始動後、所定の運転条件が整った後、エネルギー投入回路103が使用される。
このため、エネルギー投入回路103を備える点火装置100に故障等が発生して故障部品を交換した場合、交換後の最初のエンジン始動後、エンジンにおいて所定の運転条件が整うまで、継続火花放電が主点火の後に正常に生じたか否かを判断することができない。この結果、万が一、交換品が壊れていた場合、交換品の異常に気付かないままエンジンを回し続けるので、別途、何らかの不具合が生じる可能性がある。
そこで、エネルギー投入回路103を備える点火装置100に故障等が発生して故障部品を交換した後に、継続火花放電が正常に生じるか否かを判断することができるようにしておくことが好ましい。
例えば、特許文献1には、OBDコネクタ等を介して部品の故障有無を判別する故障診断ツールが開示されており、このようなツールを用いて、継続火花放電が正常に生じるか否かを判断することができるようにしておくことが望まれる。
特許第4001088号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、エネルギー投入回路を備える内燃機関用の点火装置において、故障等に伴う部品交換後に、継続火花放電が正常に生じるか否かを判断可能とすることにある。
本発明の内燃機関用の点火装置の故障診断装置によれば、故障診断の対象となる点火装置は、次の主点火回路とエネルギー投入回路とを備える。
主点火回路は、点火コイルの1次コイルの通電制御を行って点火プラグに火花放電を生じさせる。また、エネルギー投入回路は、主点火回路の動作によって開始した火花放電中に、1次コイルの通電制御を行って、点火コイルの2次コイルに同一方向の2次電流を継続して流し、主点火回路の動作によって開始した火花放電を継続させる。
そして、故障診断装置は、次の火花放電強制手段と異常判定手段とを備える。
火花放電強制手段は、所定の指令信号が入力されると、主点火回路を動作させるとともに、引き続きエネルギー投入回路を動作させる。また、異常判定手段は、火花放電強制手段の実行により火花放電が生じて所定の期間継続したか否かを判定する。
これにより、エンジンが停止しているときに事前に、または、エンジン始動後のさほど時間が経過していないときに、継続火花放電が正常に生じるか否かを判断することができる。このため、エネルギー投入回路を備える内燃機関用の点火装置において、故障等に伴う部品交換後に、継続火花放電が正常に生じるか否かを判断することができる。
点火装置の構成図である(実施例)。 点火装置の動作を示すタイムチャートである(実施例)。 故障診断装置による診断手順を示すフローチャートである(実施例)。 故障診断装置による診断時の点火装置の動作を示すタイムチャートである(実施例)。 (a)は正常時の2次電流のタイムチャートであり、(b)は継続火花放電異常時の2次電流のタイムチャートであり、(c)は主点火異常時の2次電流のタイムチャートである(実施例)。 点火装置の構成図である(参考例)。
以下において、発明を実施するための形態を、実施例を用いて説明する。なお、実施例は具体的な一例を開示するものであり、本発明が実施例に限定されないことは言うまでもない。
〔実施例の構成〕
図1〜図5を参照して実施例の故障診断装置Aの診断対象となる点火装置1を説明する。
点火装置1は、車両走行用の火花点火エンジンに搭載されるものであり、所定の点火時期に燃焼室内の混合気に点火するものである。なお、エンジンの一例は、ガソリンを燃料とする希薄燃焼(リーンバーン)が可能な直噴式エンジンであり、気筒内にタンブル流やスワール流等の混合気の旋回流を生じさせる旋回流コントロール手段を備える。そして、リーンバーンのように気筒内のガス流速が高く火花放電の吹き消え発生の可能性がある運転状態において、点火装置1は、主点火に続けて継続火花放電を行うように制御される。
また、点火装置1は、各気筒の点火プラグ2ごとに対応した点火コイル3を用いるDI(ダイレクト・イグニッション)タイプである。
さらに、点火装置1は、エンジン制御の中枢を成す電子制御ユニット(以下、ECU4と呼ぶ。)から与えられる点火信号IGtや放電継続信号IGw等の信号に基づいて点火コイル3の1次コイル5を通電制御するものであり、1次コイル5を通電制御することで点火コイル3の2次コイル6に生じる電気エネルギーを操作して、点火プラグ2の火花放電を制御する。
ここで、ECU4は、車両に搭載されてエンジンの運転状態や制御状態を示すパラメータ(暖機状態、エンジン回転速度、エンジン負荷、希薄燃焼の有無、旋回流の程度等)を検出する各種センサから信号が入力される。また、ECU4は、入力された信号を処理する入力回路、入力された信号に基づき、エンジン制御に関する制御処理や演算処理を行うCPU、エンジン制御に必要なデータやプログラム等を記憶して保持する各種のメモリ、CPUの処理結果に基づき、エンジン制御に必要な信号を出力する出力回路等を備えて構成される。そして、ECU4は、各種センサから取得したエンジンパラメータに応じた点火信号IGtおよび放電継続信号IGwを生成して出力する。
実施例の点火装置1は、フルトラに基づき主点火を発生させる主点火回路8と、主点火として生じた火花放電を電気エネルギーの追加投入により継続火花放電として継続させるエネルギー投入回路9と、2次電流を検出してエネルギー投入回路9にフィードバックするフィードバック回路10と、点火装置1の異常判定を行う異常判定部11とを備えて構成される。
なお、主点火回路8、エネルギー投入回路9、フィードバック回路10および異常判定部11は、点火回路ユニットとして1つのケース内に収容配置され、点火プラグ2、点火コイル3および点火回路ユニットは、気筒数と同数設けられて気筒毎に設置される。
点火プラグ2は、周知構造を有するものであり、2次コイル6の一端に接続される中心電極と、エンジンのシリンダヘッド等を介してアース接地される接地電極とを備え、2次コイル6に生じる電気エネルギーにより中心電極と接地電極との間で火花放電を生じさせる。
点火コイル3は、1次コイル5と2次コイル6とを有し、1次コイル5を流れる電流(1次電流)の増減に応じて電磁誘導により2次コイル6に電流(2次電流)を発生させる周知構造である。
1次コイル5の一端は車載バッテリ12のプラス電極に接続され、1次コイル5の他端は主点火回路8の点火用スイッチング手段13を介してアース接地される。さらに、1次コイル5の他端には、点火用スイッチング手段13を介してアース接地されるラインと並列に、エネルギー投入回路9が接続されている。
2次コイル6の一端は上述したように点火プラグ2の中心電極に接続され、2次コイル6の他端はフィードバック回路10に接続されている。なお、2次コイル6の他端は、2次電流の方向を一方向に限定する第1ダイオード14を介してフィードバック回路10に接続されている。
主点火回路8は、点火用スイッチング手段13のオンオフにより、1次コイル5にエネルギーを蓄えさせるとともに、1次コイル5に蓄えたエネルギーを利用して2次コイル6に高電圧を発生させ、点火プラグ2に主点火を生じさせる。
より具体的に、主点火回路8は、1次コイル5の通電状態を断続する点火用スイッチング手段13を備える。そして、主点火回路8は、ECU4から点火信号IGtが与えられる期間に点火用スイッチング手段13をオンすることで、1次コイル5に車載バッテリ12の電圧を印加してプラスの1次電流を通電し、1次コイル5に磁気エネルギーを蓄えさせる。その後、主点火回路8は、点火用スイッチング手段13のオフにより、電磁誘導によって磁気エネルギーを電気エネルギーに変換して2次コイル6に高電圧を発生させ、主点火を生じさせる。
なお、点火用スイッチング手段13は、パワートランジスタ、MOS型トランジスタ、サイリスタ等である。また、点火信号IGtは、主点火回路8において1次コイル5に磁気エネルギーを蓄えさせる期間および点火開始時期を指令する信号である。
エネルギー投入回路9は、以下の昇圧回路15と、投入エネルギー制御手段16とを備えて構成される。
まず、昇圧回路15は、ECU4から点火信号IGtが与えられる期間において車載バッテリ12の電圧を昇圧してコンデンサ18に蓄えさせる。
次に、投入エネルギー制御手段16は、コンデンサ18に蓄えた電気エネルギーを1次コイル5のマイナス側(接地側)に投入する。
昇圧回路15は、コンデンサ18以外に、チョークコイル19、昇圧用スイッチング手段20、昇圧用ドライバ回路21および第2ダイオード22を備えて構成される。なお、昇圧用スイッチング手段20は、例えば、MOS型トランジスタである。
ここで、チョークコイル19は一端が車載バッテリ12のプラス電極に接続され、昇圧用スイッチング手段20によりチョークコイル19の通電状態が断続される。また、昇圧用ドライバ回路21は、昇圧用スイッチング手段20に制御信号を与えて昇圧用スイッチング手段20をオンオフさせるものであり、昇圧用スイッチング手段20のオンオフ動作により、チョークコイル19で蓄えた磁気エネルギーはコンデンサ18で電気エネルギーとして充電される。
なお、昇圧用ドライバ回路21は、ECU4から点火信号IGtが与えられる期間において昇圧用スイッチング手段20を所定周期で繰り返してオンオフするように設けられている。
また、第2ダイオード22は、コンデンサ18に蓄えた電気エネルギーがチョークコイル19側へ逆流するのを防ぐものである。
投入エネルギー制御手段16は、次の投入用スイッチング手段24、投入用ドライバ回路25および第3ダイオード26を備えて構成される。なお、投入用スイッチング手段24は、例えば、MOS型トランジスタである。
ここで、投入用スイッチング手段24は、コンデンサ18に蓄えた電気エネルギーを1次コイル5にマイナス側から投入するのをオンオフし、投入用ドライバ回路25は、投入用スイッチング手段24に制御信号を与えてオンオフさせる。
そして、投入用ドライバ回路25は、投入用スイッチング手段24をオンオフさせてコンデンサ18から1次コイル5に投入する電気エネルギーを制御することで、放電継続信号IGwが与えられる期間において2次電流を所定値に維持させる。ここで、放電継続信号IGwは、継続火花放電を継続する期間を指令する信号であり、より具体的には、投入用スイッチング手段24にオンオフを繰り返させて昇圧回路15から1次コイル5に電気エネルギーを投入する期間を指令する信号である。
なお、第3ダイオード26は、1次コイル5からコンデンサ18への電流の逆流を阻止するものである。
フィードバック回路10は、2次電流を検出してエネルギー投入回路9の投入エネルギー制御手段16にフィードバックする。
ここで、フィードバック回路10には、2次電流を検出する2次電流検出抵抗28、および、フィードバック信号を合成して出力する電流検出回路29が設けられている。そして、2次電流の検出値は、2次電流検出抵抗28により電圧に変換されて電流検出回路29に出力される。また、電流検出回路29では、例えば、2次電流に対する上限下限の閾値が設定されており、検出値と上限、下限の閾値との比較に応じたフィードバック信号が合成されて投入用ドライバ回路25に出力される。
異常判定部11は、例えば、電流検出回路29において、2次電流の検出値が上限下限の範囲から外れたときに、2次電流の検出値に基づいて異常の有無を判定し、異常有りと判定した場合にダイアグ信号IGfをECU4に出力する。
次に、図2を参照して点火装置1の正常時の動作を説明する。
なお、図2において、「IGt」は点火信号IGtの入力状態をハイ/ローで表すものであり、「IGw」は放電継続信号IGwの入力状態をハイ/ローで表すものである。また、「点火用スイッチ」、「投入用スイッチ」は、それぞれ、点火用スイッチング手段13、投入用スイッチング手段24のオンオフを表し、「I1」は1次電流(1次コイル5に流れる電流値)、「I2」は2次電流(2次コイル6に流れる電流値)を表す。
点火信号IGtがローからハイへ切り替わると(時間t01参照。)、点火信号IGtがハイの期間において、点火用スイッチング手段13がオン状態を維持してプラスの1次電流が流れ、1次コイル5に磁気エネルギーが蓄えられる。また、昇圧用スイッチング手段20がオンオフを繰り返して昇圧動作を行い、昇圧された電気エネルギーがコンデンサ18に蓄えられる。
やがて、点火信号IGtがハイからローへ切り替わると(時間t02参照。)、点火用スイッチング手段13がオフされ、1次コイル5の通電状態が遮断される。これにより、1次コイル5に蓄えられた磁気エネルギーが電気エネルギーに変換されて2次コイル6に高電圧が発生し、点火プラグ2において主点火が開始される。
点火プラグ2において主点火が開始された後、2次電流は略三角波形状で減衰する(I2の点線を参照。)。そして、2次電流が下限の閾値に到達する前に、放電継続信号IGwがローからハイへ切り替わる(時間t03参照。)。
放電継続信号IGwがローからハイへ切り替わると、投入用スイッチング手段24がオンオフ制御されて、コンデンサ18に蓄えられていた電気エネルギーが、1次コイル5のマイナス側に順次投入され、1次電流は、1次コイル5から車載バッテリ12のプラス電極に向かって流れる。より具体的には、投入用スイッチング手段24がオンされる毎に1次コイル5から車載バッテリ12のプラス電極に向かう1次電流が追加され、1次電流がマイナス側に増加していく(時間t03〜t04参照。)。
そして、1次電流が追加される毎に、主点火による2次電流と同方向の2次電流が2次コイル6に順次追加され、2次電流は上限下限の間に維持される。
以上により、投入用スイッチング手段24をオンオフ制御することで、2次電流が火花放電を維持可能な程度に継続して流れる。その結果、放電継続信号IGwのオン状態が続くと、継続火花放電が点火プラグ2において維持される。
次に、故障診断装置Aについて説明する。
故障診断装置Aは、点火装置1において故障等に伴う部品交換後に、継続火花放電が正常に生じるか否かを判断するものであり、例えば、ECU4、異常判定部11、および、車両外部の診断ツール31等により形成される。ここで、ECU4は、診断ツール31がコネクタを介して接続可能となっており、診断ツール31から出力される各種の指令信号に応じて点火装置1を診断する。このとき、異常判定部11は、2次電流の検出値に基づき、継続火花放電が正常に生じるか否を判定する。
そして、点火装置1の診断にあたり、ECU4および異常判定部11は、それぞれ、次の火花放電強制手段および異常判定手段として機能する。
まず、火花放電強制手段は、各種の指令信号が入力されると、主点火回路8を動作させるとともに、引き続きエネルギー投入回路9を動作させるものである。また、異常判定手段は、火花放電強制手段の実行により火花放電が生じて所定の期間継続したか否かを判定するものである。
以下、火花放電強制手段および異常判定手段のステップを含む制御フローを、図3および図4を用いて説明する。
なお、図4において、「診断要求信号」は診断要求信号の入力状態をハイ/ローで表すものであり、「DCDC駆動要求信号」はDCDC駆動要求信号の入力状態をハイ/ローで表すものであり、「放電実施要求信号」は放電実施要求信号の入力状態をハイ/ローで表すものであり、「IGt」は点火信号IGtの入力状態をハイ/ローで表すものであり、「IGw」は放電継続信号IGwの入力状態をハイ/ローで表すものである。また、「昇圧用スイッチ」は、昇圧用スイッチング手段20のオンオフを表し、「I2」は2次電流(2次コイル6に流れる電流値)を表す。
図3の制御フローは、診断ツール31をECU4に接続するとともに診断ツール31からECU4に各種の指令信号を入力することにより、例えば、エンジンが停止しているときに実行される。
まず、ステップS1で、ECU4は、点火装置1の診断を要求する診断要求信号が診断ツール31から入力されたか否かを判定する(図4の時間t1を参照。)。そして、診断要求信号が入力されたと判定した場合(YES)、ステップS2に進み、診断要求信号が入力されていないと判定した場合(NO)、制御フローを終了する。
次に、ステップS2で、ECU4は、コンデンサ18への充電を指令するDCDC駆動要求信号が診断ツール31から入力されたか否かを判定する(図4の時間t2を参照。)。そして、DCDC駆動要求信号が入力されたと判定した場合(YES)、ステップS3に進み、DCDC駆動要求信号が入力されていないと判定した場合(NO)、制御フローを終了する。
ステップS3では、昇圧用ドライバ回路21による昇圧用スイッチング手段20に対するオンオフ制御が始まる(図4の時間t2を参照。)。そして、コンデンサ18の電圧値(以下、Vdc電圧と呼ぶことがある。)が所定値を超えるまで、コンデンサ18に電気エネルギーが蓄積される。
次に、ステップS4で、ECU4は、Vdc電圧が所定値以上であるか否かを判定する。そして、Vdc電圧が所定値以上であると判定した場合(YES)、ステップS5に進み、Vdc電圧が所定値未満であると判定した場合(NO)、Vdc電圧が所定値以上になるまで待機する。次に、ステップS5で、ECU4は、火花放電の実施を要求する放電実施要求信号が診断ツール31から入力されたか否かを判定する(図4の時間t3を参照。)。そして、放電実施要求信号が入力されたと判定した場合(YES)、ステップS6に進み、放電実施要求信号が入力されていないと判定した場合(NO)、制御フローを終了する。
ステップS6では、ECU4から点火信号IGtおよび放電継続信号IGwが出力され、点火信号IGtおよび放電継続信号IGwに基づく主点火および継続火花放電が始まる(図4の時間t3を参照。)。なお、点火装置1は、図2と同様に動作して2次電流を発生させる。
その後、放電実施要求信号の入力が止まるまで(図4の時間t4を参照。)、ECU4から点火信号IGtおよび放電継続信号IGwの出力が繰り返され、点火装置1は、図2と同様の動作を繰り返して2次電流を発生させる(以上により、ステップS1〜S6が火花放電強制手段に相当する。)。
そして、ステップS6では、主点火および継続火花放電が生じるたびに、火花放電が生じて所定の期間継続したか否かを判定する(つまり、ステップS6が異常判定手段に相当する。)。
この判定は、継続火花放電が正常に発生したか否かを異常判定部11により判定することで実行される。
ここで、異常判定部11は、図5に示すように、主点火および継続火花放電がそれぞれ正常に発生したか否かを判定する機能を有する。
例えば、異常判定部11は、点火信号IGtのオフからカウントした所定の時期taに、2次電流の検出値が所定の閾値αよりもマイナス側に大きいか否かに基づき、主点火が正常に発生したか否かを判定する。つまり、異常判定部11は、時期taにおいて2次電流の検出値が閾値αよりもマイナス側に大きいときに主点火が正常に発生したものと判定する。
また、異常判定部11は、時期taよりも時間的に後の時期tbに、2次電流の検出値が所定の閾値βよりもマイナス側に大きいか否かに基づき、継続火花放電が正常に発生したか否かを判定する。つまり、異常判定部11は、時期tbにおいて2次電流の検出値が閾値βよりもマイナス側に大きいときに継続火花放電が正常に発生したものと判定する。
なお、閾値βは、閾値αよりもマイナス側に大きい値として設定されている。
〔実施例の効果〕
実施例の故障診断装置Aは、ECU4、異常判定部11および診断ツール31を含んで構成され、次の火花放電強制手段および異常判定手段の機能を有する。
まず、火花放電強制手段は、各種指令信号の入力に応じて、主点火回路8を動作させるとともに、引き続きエネルギー投入回路9を動作させる。また、異常判定手段は、火花放電強制手段の実行により火花放電が生じて所定の期間継続したか否かを判定する。
これにより、エンジンが停止しているときでも、継続火花放電が正常に発生しているか否かを判断することができる。このため、エネルギー投入回路9を備える点火装置1において、故障等に伴う部品交換後にエンジンを始動する前に、事前に、継続火花放電が正常に発生しているか否かを判断することができる。
〔変形例〕
上記の実施例では、診断に関わる各種の指令信号を診断ツール31からECU4に入力することで点火装置1の診断を行う例を開示したが、診断ツール31を使用せず、ECU4に点検用端子を設けて診断ツール31を使用せずに診断を行ってもよい。
上記の実施例では、故障診断時にも電流検出回路29で設定された上限下限に基づき2次電流を制御したが、故障診断時には2次電流の指令値を、例えば、診断ツール31から別途入力し、この指令値に検出値を略一致させるようにフィードバック制御してもよい。
上記の実施例は、主に、エンジンの停止時に、継続火花放電に関わる診断を行うものとして説明したが、エンジン始動後に、継続火花放電に関わる診断を行ってもよい。この場合、他の部品の故障判定等を、合わせて実施することができる。
上記の実施例では、ガソリンエンジンに本発明の点火装置1を用いる例を示したが、継続火花放電によって混合気に対する着火性の向上を図ることができるため、エタノール燃料や混合燃料を用いるエンジンに適用してもよい。また、粗悪燃料が用いられる可能性のあるエンジンに用いても継続火花放電により着火性の向上を図ることができる。
上記の実施例では、希薄燃焼(リーンバーン)運転が可能なエンジンに本発明の点火装置1を用いる例を示したが、希薄燃焼とは異なる燃焼状態であっても継続火花放電によって着火性の向上を図ることができるため、希薄燃焼可能なエンジンへの適用に限定するものではなく、希薄燃焼を行わないエンジンに用いてもよい。
上記の実施例では、燃焼室に直接燃料を噴射する直噴式エンジンに本発明の点火装置1を用いる例を示したが、吸気バルブの吸気上流側(吸気ポート内)に燃料を噴射するポート噴射式のエンジンに用いてもよい。
上記の実施例では、混合気の旋回流(タンブル流やスワール流等)を気筒内にて積極的に生じさせるエンジンに本発明の点火装置1を用いる例を開示したが、旋回流コントロール手段(タンブル流コントロールバルブやスワール流コントロールバルブ等)を有しないエンジンに用いてもよい。
上記の実施例では、DIタイプの点火装置1に本発明を適用したが、2次電圧を各点火プラグ2に分配供給するディストリビュータタイプや、2次電圧の分配の必要性のない単気筒エンジン(例えば、自動二輪車等)の点火装置1に本発明を適用してもよい。
1 点火装置 2 点火プラグ 3 点火コイル 4 ECU(火花放電強制手段) 5 1次コイル 6 2次コイル 8 主点火回路 9 エネルギー投入回路 11 異常判定部(異常判定手段) A 故障診断装置

Claims (4)

  1. 内燃機関用の点火装置(1)の故障診断装置(A)であって、
    故障診断の対象となる点火装置(1)は、
    点火コイル(3)の1次コイル(5)の通電制御を行って点火プラグ(2)に火花放電を生じさせる主点火回路(8)と、
    この主点火回路(8)の動作によって開始した火花放電中に、前記1次コイル(5)の通電制御を行って、前記点火コイル(3)の2次コイル(6)に同一方向の2次電流を継続して流し、前記主点火回路(8)の動作によって開始した火花放電を継続させるエネルギー投入回路(9)とを備え、
    前記故障診断装置(A)は、
    所定の指令信号が入力されると、前記主点火回路(8)を動作させるとともに、引き続き前記エネルギー投入回路(9)を動作させる火花放電強制手段(4)と、
    この火花放電強制手段(4)の実行により火花放電が生じて所定の期間継続したか否かを判定する異常判定手段(11)とを備える故障診断装置(A)。
  2. 請求項1に記載の故障診断装置(A)において、
    前記故障診断の対象となる点火装置(1)は、
    前記2次電流を検出して前記エネルギー投入回路(9)にフィードバックするフィードバック回路(10)を備え、
    前記異常判定手段(11)は、前記エネルギー投入回路(9)が動作している期間の所定のタイミングで前記2次電流が所望の数値に達しているか否かを判定することで、火花放電が所定の期間継続したか否かを判定することを特徴とする故障診断装置(A)。
  3. 内燃機関用の点火装置(1)の故障診断方法であって、
    故障診断の対象となる点火装置(1)は、
    点火コイル(3)の1次コイル(5)の通電制御を行って点火プラグ(2)に火花放電を生じさせる主点火回路(8)と、
    この主点火回路(8)の動作によって開始した火花放電中に、前記1次コイル(5)の通電制御を行って、前記点火コイル(3)の2次コイル(6)に同一方向の2次電流を継続して流し、前記主点火回路(8)の動作によって開始した火花放電を継続させるエネルギー投入回路(9)とを備え、
    前記故障診断方法は、
    前記内燃機関が停止しているときでも、所定の指令信号が入力されると、前記主点火回路(8)を動作させるとともに、引き続き前記エネルギー投入回路(9)を動作させる火花放電強制工程と、
    この火花放電強制工程により火花放電が生じて所定の期間継続したか否かを判定する異常判定工程とを備える故障診断方法。
  4. 請求項3に記載の故障診断方法において、
    前記故障診断の対象となる点火装置(1)は、
    前記2次電流を検出して前記エネルギー投入回路(9)にフィードバックするフィードバック回路(10)を備え、
    前記異常判定工程は、前記エネルギー投入回路(9)が動作している期間の所定のタイミングで前記2次電流が所望の数値に達しているか否かを判定することで、火花放電が所定の期間継続したか否かを判定することを特徴とする故障診断方法。
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