JP2015197485A - 定着装置 - Google Patents

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Tomoaki Kaseyama
智昭 枦山
尚之 岩田
Naonori Iwata
尚之 岩田
泰弘 丸山
Yasuhiro Maruyama
泰弘 丸山
昭博 小林
Akihiro Kobayashi
昭博 小林
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Abstract

【課題】ニップ部材と定着ベルトとの間からの潤滑剤の流出を抑制することが可能な定着装置を提供する。【解決手段】定着装置100において、ニップ板130は、定着ベルト110の内面に摺接可能な第1摺接面137Sと、第1摺接面137Sよりも定着ベルト110の一端縁110Eに近く、かつ、第1摺接面137Sよりも加圧ローラ150の軸線に近く、定着ベルト110の内面に摺接可能な第2摺接面135Sと、前記第1摺接面137Sと前記第2摺接面135Sとを連結する連結面136Sと、を有する。連結面136Sは、定着ベルト110の一端縁110Eを通過するとともに加圧ローラ150の軸線150Aに直交する第1仮想平面P1と、最大画像領域LTの前記定着ベルト110の一端縁110Eに最も近い端を通過するとともに前記加圧ローラ150の軸線150Aに直交する第2仮想平面P2との間に配置されている。【選択図】図4

Description

本発明は、記録シートに現像剤像を熱定着するための定着装置に関する。
用紙などの記録シートに現像剤像を熱定着するための定着装置として、無端状の定着ベルト(エンドレスベルト)や、定着ベルトの内側に配置されたニップ部材、ニップ部材との間で定着ベルトを挟む加圧ローラなどのバックアップ部材を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような構成の定着装置では、ニップ部材と回転する定着ベルトとの摺動性を高めるため、定着ベルトとニップ部材との間に潤滑剤が配置されている。
特開2012−53105号公報
ところで、ニップ部材と定着ベルトとの間に介在している潤滑剤には、定着ベルトがニップ部材とバックアップ部材とにより挟まれていることで一定の押圧力がかかるため、潤滑剤が定着ベルトの端に移動してニップ部材と定着ベルトとの間から流出する可能性がある。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、ニップ部材と定着ベルトとの間からの潤滑剤の流出を抑制することが可能な定着装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様として、エンドレスベルトと、潤滑剤を介して前記エンドレスベルトの内面に摺接可能なニップ部材と、前記ニップ部材との間で前記エンドレスベルトを挟むとともに、前記エンドレスベルトとの間にニップを形成するバックアップローラと、を備える定着装置を提供する。前記ニップ部材は、前記エンドレスベルトの内面に摺接可能な第1摺接面と、前記第1摺接面よりも前記エンドレスベルトの一端縁に近く、かつ、前記第1摺接面よりもバックアップローラの軸線に近く、前記エンドレスベルトの内面に摺接可能な第2摺接面と、前記第1摺接面と前記第2摺接面とを連結する連結面と、を有する。そして、前記バックアップローラの軸線に直交する平面で切った断面において、前記ニップ部材の第2摺接面の曲率半径は、前記バックアップローラの曲率半径よりも大きく、前記連結面は、前記エンドレスベルトの一端縁を通過するとともに前記バックアップローラの軸線に直交する第1仮想平面と、最大画像領域の前記エンドレスベルトの一端縁に最も近い端を通過するとともに前記バックアップローラの軸線に直交する第2仮想平面との間に配置されている。
このような構成によれば、エンドレスベルトの端縁よりも内側において、連結面によって、エンドレスベルトの外側への潤滑剤の流出を規制することができるので、ニップ部材とエンドレスベルトとの間に潤滑剤を留めることができる。また、バックアップローラの軸線に直交する平面で切った断面において第2摺接面の曲率がバックアップローラの周面の曲率よりも小さいので、第2摺接面においてエンドレスベルトがより広い範囲で密着しやすく、エンドレスベルトとの間に隙間が生じにくいので、第2摺接面からエンドレスベルトの外側への潤滑剤の流出をより効果的に抑制することができる。なお、連結面は、最大画像領域の外側に位置しており、連結面により形成される段差が用紙P上に形成されたトナー像に影響することはない。
なお、前記ニップ部材の連結面は、前記ニップの前記エンドレスベルトの一端縁に最も近い端を通過するとともに前記バックアップローラの軸線に直交する第3仮想平面と、前記第2仮想平面との間に配置されるよう構成することができる。
そのように構成することで、ニップ部材の第2摺接面とバックアップローラとでエンドレスベルトが挟持されるので、潤滑剤が連結面を乗り越えてエンドレスベルトの外側へ流出することを効果的に抑制することができる。
また、前記ニップ部材の連結面は、前記第3仮想平面と前記第1仮想平面との間に配置されるよう構成することもできる。
そのように構成することで、第1摺接面内のニップの端からエンドレスベルトの外側に向かって潤滑剤が移動しても、エンドレスベルトの端縁よりも内側でその流出を規制することができる。また、連結面の内側にバックアップローラの端部が入り込み、バックアップローラの端部近傍において、連結面と第2摺接面との境界にエンドレスベルトが押し付けられて密着することで、潤滑剤が連結面を乗り越えてエンドレスベルトの外側へ流出することをより効果的に抑制することができる。
また、前記ニップ部材の連結面は、前記ニップにおける前記エンドレスベルトの移動方向の寸法が、前記ニップの前記第1仮想平面と前記第2仮想平面との間に位置する領域の前記移動方向の寸法よりも小さくなるよう構成すれば、第2摺接面と連結面の境界部においてエンドレスベルトとの間に隙間が生じにくいので、連結面によって第1摺接面に留まる潤滑剤が第2摺接面側に溢出してエンドレスベルトの外側へ流出するのをより効果的に抑制することができる。
あるいは、前記ニップ部材の連結面は、前記ニップにおける前記エンドレスベルトの移動方向の寸法が、前記ニップの前記第1仮想平面と前記第2仮想平面との間に位置する領域の前記移動方向の寸法よりも大きくなるよう構成すれば、エンドレスベルトの移動方向上流側や下流側においてニップから潤滑剤が溢出しても、潤滑剤がエンドレスベルトの端縁に向かって拡がり流出するのを連結面によって効果的に抑制することができる。
前記ニップ部材は、前記バックアップローラの軸線から遠ざかるように凹む凹みを有し、前記ニップ部材の連結面が当該凹みを形成する面の一つとして構成されるものとしてもよい。
このように、ニップ部材に設けた凹みの一面として連結面を構成することによって、潤滑剤をその凹みの中に留め、その流出を抑制することができる。
一例として、前記ニップ部材は、金属板である。その場合、前記第1摺接面と前記連結面とを連結する第1折り曲げ部と、前記第2摺接面と前記連結面とを連結する第2折り曲げ部と、を有するものとすることができる。そのように構成することにより、金属板の成形により、前記第1摺接面と前記第2摺接面と前記連結面とを有するニップ部材を容易に作成することができる。
なお、金属板は、たとえば、軽量で成形の容易なアルミニウム板でもよく、剛性と耐久性に優れたステンレス鋼板でもよい。また、金属板は、エンドレスベルトの内面と摺接する面がフッ素樹脂やポリイミド樹脂でコーティングされていてもよいし、酸化膜や金属メッキなどで被覆されていてもよい。
前記連結面は、前記バックアップローラの軸線と前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向との両方に直交する方向における寸法(高さ)が、0.1mm〜1.0mmの範囲とするのが好ましい。連結面の高さをこの範囲とすることで、現在一般に使用されている多くの定着装置において好適な潤滑剤流出抑制効果が期待できる。
前記連結面は、前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向に沿って延びるよう構成することができる。ここで、「移動方向に沿って延びる」とは、連結面が、移動方向と平行な(つまり、前記バックアップローラ側から見て前記バックアップローラの軸線に直交する方向と一致する)ものも含み、移動方向に対して±45°(前記バックアップローラ側から見て内側ないし外側に)傾斜しているものも含む。
前記ニップ部材は、前記連結面から前記第1仮想平面に向かって延びる前記第2摺接面を含む面が、前記第1仮想平面を越えて前記エンドレスベルトの外側に突出するよう構成することができる。
さらに、前記ニップ部材は、前記連結面から前記第1仮想平面に向かって延びる前記第2摺接面を含む面が、前記第1仮想平面を越えて前記ニップ部材の一端縁まで延びるものとしてもよい。
前記第2摺接面の前記バックアップローラの軸線方向における寸法は、1.0mm〜5.0mmの範囲とするのが好ましい。また、前記連結面の前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向の寸法は、5.0mm〜15mmの範囲とするのが好ましい。
前記第2摺接面の前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向の寸法が、前記連結面の前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向の寸法よりも大きくなるよう構成すれば、第2摺接面においてエンドレスベルトがより広い面積で密着することになり、エンドレスベルトとの間に隙間が生じにくいので、第2摺接面からエンドレスベルトの外側への潤滑剤の流出をより効果的に規制することができる。たとえば、前記第2摺接面の前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向の寸法は、5.0mm〜20mmの範囲とするのが好ましい。
また、前記連結面は、前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向に対する角度を、±45°の範囲とするのが好ましい。
記録シートに形成された現像剤像を熱定着するための定着装置の他の態様として、エンドレスベルトと、潤滑剤を介して前記エンドレスベルトの内面に摺接可能なニップ部材と、前記ニップ部材との間で前記エンドレスベルトを挟むとともに、前記エンドレスベルトとの間にニップを形成するバックアップ部材と、を備えた定着装置を開示する。前記ニップ部材は、前記バックアップ部材から遠ざかるように凹む凹みを有し、前記エンドレスベルトの回転軸線方向における前記凹みの端部は、前記エンドレスベルトの前記エンドレスベルトの一端縁を通過するとともに前記バックアップ部材の回転軸線に直交する第1仮想平面と、最大画像領域の前記エンドレスベルトの一端縁に最も近い端を通過するとともに前記バックアップ部材の回転軸線に直交する第2仮想平面との間に配置されている。
このような構成によれば、潤滑剤を凹みに留めることができ、特に、エンドレスベルトの両端縁の内側において、潤滑剤の流出を規制することができる。
本発明によれば、ニップ部材とエンドレスベルトとの間から潤滑剤が流出するのを抑制することができる。
第1実施形態に係る定着装置を備えたレーザプリンタの断面図である。 定着装置を左右方向に直交する面で切断した断面図である。 摺接面側から見たニップ板の斜視図である。 (a)は、第1実施形態に係る定着装置におけるニップ板の連結面の配置を説明する図、(b)はニップ板の連結面を含むニップ板端部近傍の構成を示す断面図である。 ニップ板の連結面の配置と加圧ローラの幅方向の圧力分布の関係を示す図である。 第1実施形態に係る定着装置における凹部とニップ形成領域の例を示す図である。 (a)は、第2実施形態に係る定着装置におけるニップ板の連結面の配置を説明する図、(b)はニップ板の連結面を含むニップ板端部近傍の構成を示す断面図である。 第2実施形態に係る定着装置における凹部とニップ形成領域の例を示す図である。 ニップ板の形状の変形例を示す図である。 変形例に係る定着装置を左右方向に直交する面で切断した断面図である。
[第1実施形態]
次に、第1実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、実施形態に係る定着装置100を備えたレーザプリンタ1の概略構成について説明した後、定着装置100の詳細な構成について説明する。また、以下の説明において、方向は、レーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。具体的には、ユーザから見て手前側である図1の右側を「前」とし、ユーザから見て奥側である図1の左側を「後」とし、図1の紙面手前側を「左」、紙面奥側を「右」とする。また、図1の上下方向を「上下」とする。
<レーザプリンタの概略構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2内に、用紙P(記録シート)を供給する給紙部3と、露光装置4と、用紙P上にトナー像(現像剤像)を転写するプロセスカートリッジ5と、用紙P上のトナー像を熱定着する定着装置100とを主に備えている。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、用紙Pを収容する給紙トレイ31と、用紙Pの前側を持ち上げる用紙押圧板32と、給紙ローラ33と、給紙パッド34と、紙粉取りローラ35,36と、レジストローラ37とを主に備えている。給紙トレイ31内の用紙Pは、用紙押圧板32によって給紙ローラ33に寄せられ、給紙ローラ33と給紙パッド34によって1枚ずつ分離され、紙粉取りローラ35,36およびレジストローラ37を通ってプロセスカートリッジ5に向けて搬送される。
露光装置4は、本体筐体2内の上部に配置され、図示しないレーザ発光部と、回転駆動するポリゴンミラー41と、レンズ42,43と、反射鏡44,45,46とを主に備えている。露光装置4では、レーザ発光部から出射される画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)が、ポリゴンミラー41、レンズ42、反射鏡44,45、レンズ43、反射鏡46の順に反射または通過して、感光体ドラム61の表面で高速走査される。
プロセスカートリッジ5は、露光装置4の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスカートリッジ5は、ドラムユニット6と、現像ユニット7とから構成されている。
ドラムユニット6は、感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを主に備えている。また、現像ユニット7は、ドラムユニット6に対して着脱可能に装着される構成となっており、現像ローラ71と、供給ローラ72と、層厚規制ブレード73と、トナー(現像剤)を収容するトナー収容部74とを主に備えている。
プロセスカートリッジ5では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、露光装置4からのレーザ光の高速走査によって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容部74内のトナーは、供給ローラ72を介して現像ローラ71に供給され、現像ローラ71と層厚規制ブレード73の間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ71上に担持される。
現像ローラ71上に担持されたトナーは、現像ローラ71から感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム61と転写ローラ63の間を用紙Pが搬送されることで感光体ドラム61上のトナー像が用紙P上に転写される。
定着装置100は、プロセスカートリッジ5の後方に設けられている。用紙P上に転写されたトナー像は、定着装置100を通過することで用紙P上に熱定着される。トナー像が熱定着された用紙Pは、搬送ローラ23,24によって排紙トレイ22上に排出される。
<定着装置の詳細構成>
図2に示すように、定着装置100は、エンドレスベルトの一例としての定着ベルト110と、ハロゲンランプ120と、ニップ部材の一例としてのニップ板130と、反射部材140と、バックアップ部材の一例としての加圧ローラ(バックアップローラ)150と、ステイ160と、フレーム部材170とを主に備えている。
定着ベルト110は、耐熱性と可撓性を有する無端状のベルトであり、ステンレス鋼などの金属から形成された素管と、素管の表面に形成されたフッ素樹脂などからなるコート層とを主に有して構成されている。定着ベルト110は、フレーム部材170に設けられた内周ガイド171,172などによって案内されることで、ニップ板130と加圧ローラ150との間を前から後ろに向けて移動するように、図示時計回りに回転可能に設けられている。定着ベルト110が回転すると、その内面111がニップ板130に摺接し、外面112が加圧ローラ150(または用紙P)に接触する。
なお、定着ベルト110は、金属の表面にゴム層を有していてもよく、ゴム層の表面にフッ素コーティング等による非金属の保護層をさらに有していてもよい。また、定着ベルト110は、ポリイミドを主成分とする樹脂フィルムであってもよい。定着ベルト110は、この場合、表層にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂により被覆されている。
ハロゲンランプ120は、ニップ板130や定着ベルト110を加熱することで用紙P上に転写されたトナーを加熱する発熱体であり、定着ベルト110の内側において定着ベルト110の内面111から所定の間隔を隔てて配置されている。ハロゲンランプ120は、左右方向に長いガラス管121と、螺旋状に巻かれてガラス管121内に配置されたフィラメント122とを主に有し、フィラメント122への通電によって定着ベルト110の内側で発熱するように構成されている。
ニップ板130は、ハロゲンランプ120からの輻射熱を受ける板状の部材であり、定着ベルト110の内側で、ハロゲンランプ120と所定の間隔を隔てて、かつ、定着ベルト110の内面111に摺接するように配置されている。ニップ板130は、ベース部131と、ベース部131の前端から上方に湾曲するように延びる湾曲部132と、ベース部131の後端から上方に延びる屈曲部133とを主に有している。
ベース部131は、左右方向(定着ベルト110の幅方向)から見て、定着ベルト110を介して加圧ローラ150と対向する側の中央に凹み137を有している。凹み137は、加圧ローラ150の外周面に略沿うように、加圧ローラ150が配置された下側から、ハロゲンランプ120が配置された上側に向けて(加圧ローラ150の軸線に近い位置から遠い位置に向かって)断面視略円弧状に凹んだ形状を有する。凹み137は、定着ベルト110の内面111に摺接可能な摺接面の一部(第1摺接面137S)を構成している。ベース部131の凹み137以外の周辺部分は略平板状(曲率ゼロ)に構成されている。
ニップ板130は、ハロゲンランプ120から受けた輻射熱を定着ベルト110を介して用紙P上のトナーに伝達するため、後述するスチール製のステイ160よりも熱伝導率が大きい、例えば、アルミニウム板やステンレス鋼板などの金属板から形成されている。なお、ニップ板130は、その定着ベルト110と摺接する表面がフッ素樹脂やポリイミド樹脂でコーティングされていてもよいし、酸化膜や金属メッキなどで被覆されていてもよい。ニップ板130の詳細な構成については後述する。
反射部材140は、ハロゲンランプ120からの輻射熱をニップ板130に向けて反射する部材であり、定着ベルト110の内側で、ハロゲンランプ120と所定の間隔を隔てて、かつ、ハロゲンランプ120を取り囲むように配置されている。反射部材140は、赤外線および遠赤外線の反射率が大きい、例えば、アルミニウム板などを折り曲げることで形成されている。反射部材140は、断面視略U字形状をなす反射部141と、反射部141の両端部から前後方向外側に向けて延びるフランジ部142とを主に有している。なお、熱反射率を高めるため、反射部材140は、鏡面仕上げを施したアルミニウム板などを用いて形成してもよい。
加圧ローラ150は、定着ベルト110を介してニップ板130との間で用紙Pを搬送するローラであり、ニップ板130との間で定着ベルト110を挟むようにしてニップ板130の下方に配置されている。加圧ローラ150は、金属製のシャフト151と、シャフト151の外周に設けられた弾性を有するローラ本体152とを主に有して構成され、ローラ本体152の一部が弾性変形した状態でニップ板130との間で定着ベルト110を挟むことで、定着ベルト110との間でニップNPを規定する。なお、加圧ローラ150およびニップ板130は、一方が他方に対して押圧された状態で配置されている。
加圧ローラ150は、本体筐体2内に設けられた図示しないモータから駆動力が伝達されることで回転駆動するように構成されており、回転駆動することで定着ベルト110(または用紙P)との摩擦力により定着ベルト110を従動回転させる。トナー像が転写された用紙Pは、加圧ローラ150と加熱された定着ベルト110との間を搬送されることでトナー像が熱定着されることとなる。
ステイ160は、反射部材140のフランジ部142を介してニップ板130を支持することで加圧ローラ150から荷重が加わるニップ板130の剛性を確保する部材であり、定着ベルト110の内側で反射部材140を取り囲むように配置されている。ステイ160は、反射部材140(反射部141)の外面形状に沿った断面視略U字形状を有している。ステイ160は、比較的剛性が大きい、例えば、鋼板などを折り曲げることで形成されている。
フレーム部材170は、ハロゲンランプ120やステイ160などの左右方向両端部を支持する部材であり、定着ベルト110の内側でステイ160を取り囲むように配置され、ステイ160に固定されている。フレーム部材170は、耐熱性の樹脂などから形成され、定着ベルト110の回転を案内するための内周ガイド171,172を主に有している。
<ニップ板の詳細構成>
図2および図3に示すように、ニップ板130(ベース部131)の、前記第1摺接面137Sよりも定着ベルト110の各端縁に近い位置には、第1摺接面137Sよりも加圧ローラ150の軸線150Aに近い位置に配置され、回転する定着ベルト110(内面111)の幅方向の両端部に摺接する第2摺接面135Sが形成されている。第1摺接面137Sと各第2摺接面135Sとの間は、第2摺接面135Sから上方(加圧ローラ150の軸線に近い位置から遠い位置へ)に延びる連結面136Sにより連結されている。
本実施形態において、連結面136Sは、加圧ローラ150の軸線150Aに直交する平面であり、それぞれ定着ベルト110の幅方向内側に向いている。なお、以下の説明において、「定着ベルト110の幅方向」を単に「幅方向」と略称することがある。
ニップ板130は、金属板を折り曲げて形成されており、第1摺接面137Sと連結面136Sとを連結する第1折り曲げ部B1と、第2摺接面135Sと連結面136Sとを連結する第2折り曲げ部B2とを有する(図4参照)。
また、ベース部131から湾曲部132の一部に亘る、ニップ板130の定着ベルト110側の面が、摺接面を構成し、この摺接面と定着ベルト110の内面111との間には、摺接面と内面111との摺動性を高めるために潤滑剤の一例としてのグリス(図示省略)が配置されている(図2も参照)。第2摺接面135Sは、摺接面の連結面136Sの幅方向外側に隣接する領域である。
本実施形態において、第1摺接面137Sは略一定の曲率(曲率半径R1)で湾曲しており、加圧ローラ150の外周面の形状に沿っている。一方、第2摺接面135Sは略平坦なので、その曲率半径R2(=∞)は、加圧ローラ150(ローラ本体152)の外周面の曲率半径RRよりも大きい。
本実施形態では、凹み137の、定着ベルト110の幅方向における両端に位置する部分(略垂直に延びる連結面136S)によって、第2摺接面135Sと第1摺接面137Sとの間に段差を形成している。一方、凹み137の、定着ベルト110の回転方向の上流側および下流側の端部は、ニップ板130の上流側と下流側の摺接領域138,139になだらかに連続している。
図4を参照して、本実施形態における、連結面136Sの、定着ベルト110の幅方向の位置について詳しく説明する。図4の(a)は、ニップ板130を下方から見た図、(b)はニップ板130の連結面136Sを含む幅方向端部近傍の断面図である。なお、図4(a)では、各要素の幅方向位置の比較がしやすいよう、加圧ローラ150をニップ板130の真下の位置から後ろ側(用紙搬送方向下流側)にずらして図示している。
図4(a)において、定着ベルト110の端縁110Eを通り加圧ローラ150の軸線150Aに直交する平面を第1仮想平面P1、最大画像領域(トナー像の形成可能範囲)の定着ベルト110の端縁110Eに最も近い端を通り加圧ローラ150の軸線150Aに直交する平面を第2仮想平面P2、ニップNPの定着ベルト110の端縁110Eに最も近い端を通り加圧ローラ150の軸線150Aに直交する平面を第3仮想平面P3という。
また、LFは定着ベルト110の幅、LDは各連結面136Sの間の幅(凹み137の幅方向の長さ)、LRは加圧ローラ150のローラ本体152(定着ベルト110と接触する部分)の各端部150Eの間の幅、LTは画像形成可能範囲(最大画像領域)を示す。
本実施形態では、LF>LD>LR>LTが成立するように構成されている。すなわち、連結面136Sが第1仮想平面P1と第3仮想平面P3の間、換言すれば、定着ベルト110の端縁よりも内側かつ加圧ローラ150の定着ベルト110と接触する部分(ローラ本体152)の端部150Eよりも外側に配置されている。
このように配置することで、図4(b)に誇張して示すように、定着ベルト110の幅方向の端部において、加圧ローラ150に押圧駆動される定着ベルト110とニップ板130の間に配置されているグリスが、加圧ローラ150の端部150Eの幅方向外側に溢出しても、連結面136Sと第1摺接面137Sと定着ベルト110によって画成される隙間に滞留する。
なお、第2摺接面135Sの加圧ローラ150の軸線150A方向における寸法EDは、1.0mm〜5.0mmである。また、連結面136Sの定着ベルト110のニップNPにおける移動方向の寸法WDは、5.0mm〜15mmである。また、連結面136Sの、加圧ローラ150の軸線150Aと定着ベルト110のニップNPにおける移動方向との両方に直交する方向における寸法(高さ)Hは、0.1mm〜1.0mmである。
また、本実施形態では、図5に示すように、加圧ローラ150の両端部付近は、中央部に比べてその押圧力が低い特性となっているため、グリスが定着ベルト110の幅方向に溢出しやすい傾向にある。しかし、加圧ローラ150の端部150Eで、定着ベルト110が、凹み137の内部(ハロゲンランプ120側)に押し込まれるので、その外側の連結面136Sでは、定着ベルト110は、連結面136Sと第2摺接面135Sとの境界を画成する稜部(折り曲げ部B2)に押し付けられて密着する。このように、連結面136Sのつくる段差によって、定着ベルト110の端縁110Eよりも内側において、グリスの流出を効果的に抑制することができる。
なお、連結面136Sは、画像形成範囲LT(最大画像領域)の外側に位置しており、連結面136Sにより形成される段差が用紙P上に形成されたトナー像に影響することはない。
また、本実施形態において、断面円弧状の凹み137は、その円筒状の曲面部分(第1摺接面137S)が加圧ローラ150(ローラ本体152)の外周面に沿う形状となっている。(図2も参照)。したがって、加圧ローラ150が定着ベルト110を介して平坦なニップ板に押圧される場合と比較して、広いニップ領域を確保することができ、加熱効率の向上と確実でスムーズなベルト駆動の実現において有利である。
ただし、凹み137の曲率は、加圧ローラ150が弾性変形することにより、適切なニップNP範囲を確保することができる限りにおいて、加圧ローラ150(ローラ本体152)の周面の曲率より大きくてもよく、小さくてもよい。また、ニップNPが、定着ベルト110の移動方向において凹み137の外側の上流側および下流側の摺接領域138,139まで及ぶ範囲となるよう構成することもできる。
なお、図6(a)、(b)に示すように、ニップ板130の連結面136Sは、ニップNPにおける定着ベルト110の移動方向の寸法WDが、ニップNPの第1仮想平面P1と第2仮想平面P2との間に位置する領域Wの移動方向の寸法NDよりも小さくなるよう構成することができる。
図6(b)において、第2摺接面135Sの、ニップNPにおける定着ベルト110の移動方向の寸法SDは、連結面136Sの、ニップNPにおける定着ベルト110の移動方向の寸法WDよりも大きい。この寸法SDは、5.0mm〜20mmである。
また、図6(c)、(d)に示すように、ニップ板130の連結面136Sは、ニップNPにおける定着ベルト110の移動方向の寸法WDが、ニップNPの第1仮想平面P1と第2仮想平面P2との間に位置する領域Wの移動方向の寸法NDよりも大きくなるよう構成してもよい。
次に、図7を参照して、第2実施形態を説明する。なお、以下で説明する形態では、先に説明した形態と同様の構成要素については、同一符号を付して、適宜説明を省略することとする。図7の(a)は、ニップ板130を下方から見た図、(b)はニップ板130の連結面136Sを含む幅方向端部近傍の断面図である。
本実施形態では、図7(a)に示すように、LF>LR>LD>LTが成立するように構成されている。すなわち、連結面136Sが第2仮想平面P2と第3仮想平面P3との間、換言すれば、加圧ローラ150の定着ベルト110と接触する部分(ローラ本体152)の端部150Eよりも内側かつ画像形成範囲よりも外側に配置されている。換言すれば、第2摺接面135Sが摺接する定着ベルト110の幅方向の両端部は、加圧ローラ150側から見て、加圧ローラ150(の定着ベルト110と接触する部分)の各端部と重なる位置に配置されている。
このように配置することで、図7(b)に誇張して示すように、加圧ローラ150の両端部が、ニップ板130の第2摺接面135Sとの間で定着ベルト110を強く確実に挟持するので、凹み137に溜まるグリスが、連結面136Sのつくる段差(折り曲げ部B2)を越えて定着ベルト110の外側へ流出するのを効果的に抑制することができる。なお、加圧ローラ150の幅方向中央寄りの部分は変形して第1摺接面137Sに定着ベルト110を摺接させる。
図8(a)、(b)に示すように、本実施形態においても、ニップ板130の連結面136Sは、ニップNPにおける定着ベルト110の移動方向の寸法WDが、ニップNPの第1仮想平面P1と第2仮想平面P2との間に位置する領域Wの移動方向の寸法NDよりも小さくなるよう構成することができる。
また、図8(c)、(d)に示すように、ニップ板130の連結面136Sは、ニップNPにおける定着ベルト110の移動方向の寸法WDが、ニップNPの第1仮想平面P1と第2仮想平面P2との間に位置する領域Wの移動方向の寸法NDよりも大きくなるよう構成してもよい。
前記した第1実施形態および第2実施形態において、定着装置のニップ板130に設けた連結面136Sの配置の例を示した。そのいずれも、連結面136Sを、定着ベルト110の幅方向における、定着ベルト110の端縁よりも内側(LFの範囲)かつ画像形成範囲LTよりも外側、すなわち図5に示すP1とP2の間(範囲W)のみに、それぞれ一つの段差を設けることを特徴としている。範囲Wは、図5に示す加圧ローラの幅方向位置における押圧力の低い傾向のある端部に対応する領域であり、その範囲Wに連結面136Sを設けることにより、グリスが流出することを抑制することができる。なお、図5の破線に示した凹み137の端部の連結面136Sは、第1実施形態の配置を例示した。
以上説明した第1実施形態および第2実施形態によれば、定着ベルト110の端縁110Eよりも内側の、加圧ローラ150の特性上押圧力が低い端部近傍において、連結面136Sによって、第2摺接面135Sから定着ベルト110の幅方向外側へのグリスの流出を規制することができるので、ニップ板130と定着ベルト110との間にグリスを留めることができる。また、定着ベルト110の幅方向に直交する断面において第2摺接面135Sの曲率(=0)が加圧ローラ150の周面の曲率よりも小さいので、第2摺接面135Sにおいて定着ベルト110がより広い範囲で密着しやすく、定着ベルト110との間に隙間が生じにくいので、第2摺接面135Sから定着ベルト110の幅方向外側へのグリスの流出を効果的に抑制することができる。
また、例えば、定着ベルトの端縁の外側に壁ないし段差を設けることにより定着ベルトの幅方向外側へのグリスの流出を抑制することもある程度可能ではあるが、定着ベルトを溢出したグリスは回収されず、溢出量が多くなればいずれニップ板の外側に流出してしまう可能性がある。
前記実施形態においては、定着ベルト110の端縁110Eの内側に連結面136Sを設けたので、グリスを確実に定着ベルト110の端縁110Eの内側に留め、定着ベルト110の摺動性の低下をより効果的に抑制することができる。
なお、定着ベルトの端縁の外側でグリスの流出を抑制する形態では、定着ベルト110の端縁110Eの外側に溢出したグリスが定着ベルトの外面側に回り込んで用紙を汚す懸念がある。一方、前記実施形態において、定着ベルト110の端縁110Eの外側には、壁ないし段差を設けていない。すなわち、定着ベルト110の端縁110Eよりも内側のみに連結面136Sを設けている。そのように構成することで、仮に、定着ベルト110の端縁110Eの外側にグリスが溢出した場合でも、定着ベルト110の外面112側に回り込むリスクは低くなっている。
次に、第1摺接面137Sと第2摺接面135Sと連結面136Sの形状の変形例について説明する。図9(a)は、第2摺接面235Sが凸面(加圧ローラ150に向かって凸形状)、第1摺接面237Sが平面の場合である。連結面236Sは弓形断面形状となる。図9(b)は、第2摺接面335Sおよび第1摺接面337Sがともに凹面(ハロゲンランプ120に向かって凹形状)の場合である。この場合でも、第1摺接面337Sの曲率を第2摺接面335Sの曲率よりも大きくなるよう構成することにより、三日月形状の連結面336Sを形成することができる。図9(c)は、第2摺接面235Sが凸面、第1摺接面が凹面の場合である。
なお、図9に示す変形例においても、加圧ローラ150の軸線150Aに直交する平面で切った断面において、第2摺接面235S,335S,435Sの曲率半径は、加圧ローラ150(ローラ本体152)の外周面の曲率半径RRよりも大きくなるよう構成されている。
このように、前記第1実施形態および第2実施形態ならびに変形例において、加圧ローラ150の軸線150Aに直交する平面で切った断面において第2摺接面135S,235S,335S,435Sの曲率半径が加圧ローラ150(ローラ本体152)の周面の曲率半径RRよりも大きいので、第2摺接面135S,235S,335S,435Sにおいて定着ベルト110がより広い範囲で密着しやすく、定着ベルト110との間に隙間が生じにくいので、第2摺接面135S,235S,335S,435Sから定着ベルト110の外側への潤滑剤の流出をより効果的に抑制することができる。
なお、図9(a)に示す第1摺接面237Sが平面の形態は、第2摺接面235Sと連結面236Sとともに段差を形成するものではあるが、凹みに相当する形態を備えていない。図9(b)、(c)に示す形態は、ニップ板330,430の定着ベルト110が摺接可能な範囲に凹み337,437を有しているので、窪んだ形状の凹み337,437と定着ベルト110との間によりグリスを保持しやすいという点で有利である。
前記第1実施形態および第2実施形態ならびに変形例において、ニップ板130,230,330,430は、いずれも連結面136S,236S,336S,436Sから第1仮想平面P1に向かって延びる第2摺接面135S,235S,335S,435Sを含む面が、第1仮想平面P1を越えて定着ベルト110の外側に突出し、ニップ板130,230,330,430の端縁まで延びている。
もっとも、本発明は、このような構成に限らず、第2摺接面135S,235S,335S,435Sが、第1仮想平面P1を越えなくてもよい。
また、前記第1実施形態および第2実施形態ならびに変形例において、連結面136S,236S,336S,436Sは、定着ベルト110のニップNPにおける移動方向に沿って延びるものを例示したが、本発明はそのような構成に限定されない。たとえば、連結面が移動方向と平行なものだけでなく、移動方向に対して±45°(前記加圧ローラ150側から見て内側ないし外側に)傾斜していてもよい。
また、前記第1実施形態および第2実施形態ならびに変形例において、連結面136S,236S,336S,436Sは、加圧ローラ150の軸線150Aに直交する平面として構成した例を示したが、本発明はそのような構成に限定されない。たとえば、連結面が、ニップNPの形成や定着ベルトの摺動回転などに影響を及ぼさない限りにおいて、定着ベルト110の(ニップNPにおける)移動方向からみて、加圧ローラ150の軸線150Aに直交する平面に対して傾斜していてもよく、また、曲面ないし凹凸を有する面であってもよい。このように、連結面の形態にかかわらず、連結面が、定着ベルト110の端縁よりも内側(かつ最大画像領域の外側)に配置されていることで、グリスを定着ベルトの端縁よりも内側に留め、定着ベルトの端縁から外へ流出するのを抑制する効果が期待できる。
以上、いくつかの実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、下記のように発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、ハロゲンランプ120によりニップ板130を加熱することでニップ板130を介して定着ベルト110を加熱するように構成された定着装置100を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、図10に示すように、定着装置は、ハロゲンランプ120により定着ベルト110を直接加熱するように構成されていてもよい。補足すると、図10において、ニップ板530は、断面視略U字形状の板状に形成され、定着ベルト110の内側でハロゲンランプ120と間隔を隔てて配置されている。
また、ニップ板530は、グリスを介して定着ベルト110に摺接可能な第1摺接面537Sと、この第1摺接面537Sよりも定着ベルト110の一端縁に近く、かつ、第1摺接面537Sよりも加圧ローラ150の軸線に近く、定着ベルト110の内面に摺接可能な第2摺接面535Sと、これら第1摺接面537Sと第2摺接面535Sとを連結する連結面536Sとを有する。
そして、連結面536Sは、前記した諸実施形態と同様、最大画像領域の外側で定着ベルト110の端縁よりも内側(第1仮想平面と第2仮想平面の間)に配置されている。ハロゲンランプ120とニップ板530との間には、反射部材550と、支持部材560と、断熱部材570が配置されている。反射部材550は、ハロゲンランプ120からの熱を定着ベルト110に向けて反射する部材であり、支持部材560は、ニップ板530や反射部材550を支持する部材である。断熱部材570は、液晶ポリマーなどの樹脂から形成され、ハロゲンランプ120からの熱がニップ板530に直接伝わることを抑制する。
前記実施形態では、発熱体としてハロゲンランプ120を例示したが、これに限定されず、例えば、発熱体は、カーボンヒータなどであってもよい。
前記実施形態では、ニップ部材として、板状のニップ板130などを例示したが、これに限定されず、例えば、ニップ部材は、板状ではない厚めの形状であってもよい。
前記実施形態では、バックアップ部材(バックアップローラ)として加圧ローラ150を例示したが、これに限定されず、例えば、バックアップ部材は、ベルト状の加圧部材などであってもよい。
前記実施形態では、本発明の定着装置を備えた画像形成装置として、用紙Pにモノクロ画像を形成するレーザプリンタ1を例示したが、これに限定されず、例えば、用紙にカラー画像を形成可能なプリンタであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、フラットベッドスキャナなどの原稿読取装置を備える複写機や複合機などであってもよい。
100 定着装置
110 定着ベルト
111 内面
130 ニップ板
135S 第2摺接面
136S 連結面
137S 第1摺接面
150 加圧ローラ
NP ニップ
P1 第1仮想平面
P2 第2仮想平面

Claims (19)

  1. エンドレスベルトと、
    潤滑剤を介して前記エンドレスベルトの内面に摺接可能なニップ部材と、
    前記ニップ部材との間で前記エンドレスベルトを挟むとともに、前記エンドレスベルトとの間にニップを形成するバックアップローラと、を備え、
    前記ニップ部材は、
    前記エンドレスベルトの内面に摺接可能な第1摺接面と、
    前記第1摺接面よりも前記エンドレスベルトの一端縁に近く、かつ、前記第1摺接面よりもバックアップローラの軸線に近く、前記エンドレスベルトの内面に摺接可能な第2摺接面と、
    前記第1摺接面と前記第2摺接面とを連結する連結面と、を有し、
    前記バックアップローラの軸線に直交する平面で切った断面において、前記ニップ部材の第2摺接面の曲率半径は、前記バックアップローラの曲率半径よりも大きく、
    前記連結面が、前記エンドレスベルトの一端縁を通過するとともに前記バックアップローラの軸線に直交する第1仮想平面と、最大画像領域の前記エンドレスベルトの一端縁に最も近い端を通過するとともに前記バックアップローラの軸線に直交する第2仮想平面との間に配置された、ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記ニップ部材の連結面は、前記ニップの前記エンドレスベルトの一端縁に最も近い端を通過するとともに前記バックアップローラの軸線に直交する第3仮想平面と、前記第2仮想平面との間に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記ニップ部材の連結面は、前記第3仮想平面と前記第1仮想平面との間に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記ニップ部材の連結面は、前記ニップにおける前記エンドレスベルトの移動方向の寸法が、前記ニップの前記第1仮想平面と前記第2仮想平面との間に位置する領域の前記移動方向の寸法よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の定着装置。
  5. 前記ニップ部材の連結面は、前記ニップにおける前記エンドレスベルトの移動方向の寸法が、前記ニップの前記第1仮想平面と前記第2仮想平面との間に位置する領域の前記移動方向の寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の定着装置。
  6. 前記ニップ部材は、前記バックアップローラの軸線から遠ざかるように凹む凹みを有し、前記ニップ部材の連結面は凹みを形成する面の一つであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の定着装置。
  7. 前記ニップ部材は、金属板であり、
    前記連結面は、
    前記第1摺接面と接続する第1折り曲げ部と、
    前記第2摺接面と接続する第2折り曲げ部と、を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の定着装置。
  8. 前記金属板は、アルミニウム板であることを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  9. 前記金属板は、ステンレス鋼板であることを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  10. 前記バックアップローラの軸線と前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向との両方に直交する方向における前記連結面の寸法は、0.1mm〜1.0mmであることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の定着装置。
  11. 前記連結面は、前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向に沿って延びることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の定着装置。
  12. 前記ニップ部材は、前記連結面から前記第1仮想平面に向かって延びる前記第2摺接面を含む面が、前記第1仮想平面を越えて前記エンドレスベルトの外側に突出していることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の定着装置。
  13. 前記ニップ部材は、前記連結面から前記第1仮想平面に向かって延びる前記第2摺接面を含む面が、前記第1仮想平面を越えて前記ニップ部材の一端縁まで延びることを特徴とする請求項12に記載の定着装置。
  14. 前記第2摺接面の前記バックアップローラの軸線方向における寸法は、1.0mm〜5.0mmであることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の定着装置。
  15. 前記連結面の前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向の寸法は、5.0mm〜15mmであることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の定着装置。
  16. 前記第2摺接面の前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向の寸法は、前記連結面の前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向の寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の定着装置。
  17. 前記第2摺接面の前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向の寸法は、5.0mm〜20mmであることを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の定着装置。
  18. 前記連結面は、前記エンドレスベルトのニップにおける移動方向に対する角度が、±45°の範囲であることを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の定着装置。
  19. エンドレスベルトと、
    潤滑剤を介して前記エンドレスベルトの内面に摺接可能なニップ部材と、
    前記ニップ部材との間で前記エンドレスベルトを挟むとともに、前記エンドレスベルトとの間にニップを形成するバックアップ部材と、を備え、
    前記ニップ部材は、前記バックアップ部材から遠ざかるように凹む凹みを有し、
    前記エンドレスベルトの回転軸線方向における前記凹みの端部が、前記エンドレスベルトの前記エンドレスベルトの一端縁を通過するとともに前記バックアップ部材の回転軸線に直交する第1仮想平面と、最大画像領域の前記エンドレスベルトの一端縁に最も近い端を通過するとともに前記バックアップ部材の回転軸線に直交する第2仮想平面との間に配置されたことを特徴とする定着装置。
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