JP2015196887A - 焼結層内の酸素濃度測定方法および装置 - Google Patents

焼結層内の酸素濃度測定方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】昇温時には、最大で20[℃/s]程度の加熱速度で昇温されて1200〜1450[℃]程度の温度となる温度変化を正確に捉え、かつ、降温時には1200〜1450[℃]程度の高温による焼結鉱の溶融凝固反応に耐えて時々刻々と酸素濃度を測定しうる安価な方法および装置を提供する。【解決手段】外径3mm以下の酸素濃淡電池と熱電対を有する第1酸素濃淡電池群を装備するステップと、外形8〜5mmの酸素濃淡電池と熱電対を有する第2酸素濃淡電群を装備するステップと、焼結層内に第1酸素濃淡電池群および第2酸素濃淡電池群を装備するステップと、昇温時には、第1酸素濃淡電池群により、降温時には、第2酸素濃淡電池群により酸素濃度と温度を計測するステップと、昇温時と降温時の計測結果を結合するステップを有する焼結層内の酸素濃度測定方法である。【選択図】 図1

Description

本発明は、焼結過程における焼結層内の酸素濃度を測定する方法および装置に関するものである。
高炉製鉄法では、粉鉱石及び副原料からなる焼結鉱原料を造粒して、平均直径2〜3mmの造粒物の粒子(以下、「擬似粒子」という。)をつくる。擬似粒子の構造は、粒径0.5mm以下の粒子が粒径2mm以上の粒子に付着したものである。その平均粒径は2.5〜3.5mmである。
さて、焼結鉱の原料は、鉄鉱石、副原料、雑原料および凝結材から構成される。鉄鉱石の大半は粉鉱石であり、一部ペレットフィードと称される微粉鉄鉱石も用いられる。
また、焼結鉱の副原料は、石灰石、蛇紋岩、珪石などである。それぞれ焼結鉱のCaO、MgO、SiO成分を調整する目的で使用される。
さらに、凝結材は、粉状のコークスや無煙炭が使用される。
造粒物をつくるに先立ち、いわゆる返鉱を原料と配合していわゆる配合原料を作る。いわゆる返鉱とは、循環再利用される成品焼結鉱である。そのサイズの下限には制限があり、例えばサイズの下限が5mmである場合が多い。
擬似粒子をつくるにあたっては、配合原料に水を添加して、例えばドラム型ミキサー等を用いて混合して造粒する。擬似粒子となったいわゆる配合原料は、ミキサーから排出された後ベルトコンベアーにより搬送されて、原料ホッパーに装入され、焼結機上に高さ400〜600mmの範囲で充填され、焼結原料層を形成する。
充填された配合原料の表層部を点火炉バーナーで加熱してコークスに着火し、一方で下方に吸引することにより焼結鉱が製造される。
焼結鉱製造時の焼結層内における酸素雰囲気は、コークスが燃焼することなどにより、大気における酸素雰囲気と大きく異なっている。
さて、焼結鉱の原料としては、現在はヘマタイト(Fe)を主要鉱物とする鉄鉱石が大部分を占めている。今後は資源の枯渇に伴いマグネタイト(Fe)を主要鉱物とするような鉄鉱石も焼結原料として使用されることが予想され、このマグネタイト(Fe)の酸化挙動を正確に把握することが重要な課題となってきた。なぜなら、マグネタイト鉱石は焼結層内で一部酸化するが、その酸化挙動は、酸素雰囲気に大きく影響されるからである。そのため、焼結層内の酸素雰囲気を正確に測定することは非常に重要である。なお、炭材から発生するNO発生過程が酸素濃度に影響を与えることがわかっている。
しかしながら、焼結層内の酸素雰囲気を正確に測定する方法および装置については未だ開発途上である。
非特許文献1では、焼結体の組織から焼結層内の酸素濃度を推定する方法を開示している。具体的には、次のようなステップをとる。1)0.25[mm]に粉砕した石英を脈石とする鉱石にC/S=1.5、SiO=5.7[%]一定となるように石灰石、珪石を添加して成型したタブレットを作成する。2)そのタブレットを全圧が1[atm]の状態で、酸素濃度を調整した80[cm/s](標準状態)のN−O気流中において1250[℃]にまで20[℃/s]の加熱速度で急速加熱し、2分保持したのちに水中にて急冷する。3)焼成体を加熱面に平行に中心部を切断、研磨し、組織を定量化して、組織の相割合を、実機焼結鉱の組織の相割合と比較して酸素濃度を推定する。非特許文献1の方法により、焼結機中の酸素濃度を低く見積もっても10−4[atm]程度であると推定している。
しかし、非特許文献1の方法では直接の測定ではなく、冷却後の組織を観察して酸素濃度を推定する方法にすぎない。時々刻々変化する酸素濃度を測定することはできないばかりか、1〜2桁程度の誤差を有する可能性がある。つまり、マグネタイト鉱石の焼結層内での酸化挙動等を検討するには不十分である。
特許文献1ないし特許文献2には、溶融金属中の溶存酸素量(酸素活量)を計測する方法および装置については開示されている。
特許文献2では、鉛ビスマス合金の溶融金属中の酸素活量を測定するにあたり、酸素系起電力E、基準極の酸素濃度PO2ref、ファラデー定数F、鉛ビスマス中の酸素濃度[O]、溶融金属中の平衡酸素濃度PO、気体定数R、温度T、酸素溶解反応の自由エネルギー変化△Gとしたときに、
が成立することを用いて計測する方法が開示されている。
ここで、酸素濃度の濃淡を利用して、酸素系起電力を得る装置を酸素濃淡電池といわれている。
特許文献1では、溶融金属中の酸素活量の測定をより短時間に行うことを目的として、熱応答性にすぐれたプローブを提供する。そこでは、基準極の組成をCr粉末80〜90[重量%]、及びCr粉末20〜10[重量%]を含む混合物100[重量%]に対し、4〜8[重量%]のMoO粉末、または3〜10[重量%]のMoO粉末及び4〜12[重量%]のMo粉末を含むものとしている。
しかしながら、特許文献1ないし特許文献2に開示された方法では、焼結層内の酸素濃度を時々刻々と計測することはできない。なぜなら、焼結層内での酸素濃度測定に当たっては、昇温時には、最大で20[℃/s]程度の速度で昇温して1200〜1450[℃]程度の温度となるまでの温度変化の過程を正確に捉え、かつ、降温時には1200〜1450[℃]程度の高温による焼結鉱の溶融凝固反応の環境に耐えられることが要求されるからである。
第1に、酸素濃淡電池はその外径が小さいほど温度追従特性は良好であるが、1200〜1450[℃]程度の高温環境下ではその耐性に乏しい。その一方で、酸素濃淡電池の外径が大きくなると1200〜1450[℃]程度の高温環境下での耐性は向上するものの、温度追従特性が劣化するのが通常である。開示された酸素濃淡電池で仮に高温環境下での耐性を実現できたとしても、開示された酸素濃淡電池では十分な温度追従性を実現するのは困難である。
第2に、開示されたような高価な酸素濃淡電池では、多大なコストを要する。なぜなら、焼結の場合、溶融凝固した焼結鉱が付着して測定後の回収が困難なことが多く、使い捨てとなるためである。
したがって、固相の溶融反応、液相の凝固反応、コークス等炭材の燃焼反応が起こっている焼結層内の酸素濃度の測定を時々刻々と円滑に、かつ、安価に行うことは、極めて困難である。
特開平06−258282号公報 特開2003−075401号公報
CAMP−ISIJ,70(4),S81(1984)
本発明は、昇温時には、最大で20[℃/s]程度の加熱速度で昇温されて1200〜1450[℃]程度の温度となる温度変化を正確に捉え、かつ、降温時には1200〜1450[℃]程度の高温による焼結鉱の溶融凝固反応に耐えて時々刻々と酸素濃度を測定しうる安価な装置および方法を提供することにある。
発明者らは、鋭意研究開発の結果、8[mm]以下の外径を有する酸素濃淡電池を使用することとし、昇温時には3[mm]以下の酸素濃淡電池を、降温時には外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池を、酸素濃淡電池と温度測定用熱電対結節点とに温度差が生じない距離で設置して使用することで焼結層内の酸素濃度の測定を円滑に時々刻々行うことができることを見出した。
さらに発明者らは、酸素濃淡電池には、基準極として用いる固体粉末(以下、「基準極固体粉末」という。)としてNiとNiOの混合物を使用し、固体電解質管としてはジルコニア固体電解質の片封じ管を使用し、基準極固体粉末をジルコニア固体電解質管に圧密・充填し、Pt−6%Rhを内部基準極リードおよび外部基準リードとして使用することで、8[mm]以下の外径を有する酸素濃淡電池を安価に作成できることを見出した。
加えて発明者らは、外部基準極リードを熱電対リードの一方として使用できる酸素濃淡電池(以下、「リード共有酸素濃淡電池」という。)を使用することにより外部基準極リードを熱電対リードの一方として使用できない酸素濃淡電池(以下、「リード非共有酸素濃淡電池」という。)を使用するよりも計測コストを低減することができることを見出した。
本発明は以上の知見に基づいてなされたものであり、発明の要旨は以下の通りである。
(1)外径3[mm]以下の酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径3[mm]以下の酸素濃淡電池の温度と前記熱電対の熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備する(以下、装備したものを「第1酸素濃淡電池群」という。)ステップと、
外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池の温度と前記熱電対の熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備する(以下、装備したものを「第2酸素濃淡電群」という。)ステップと、
測定を行う焼結層内に第1酸素濃淡電池群および第2酸素濃淡電池群を装備するステップと、
昇温時には前記第1酸素濃淡電池群により酸素濃度を計測するステップと、
降温時には前記第2酸素濃淡電池群により酸素濃度を計測するステップと、
を有することを特徴とする焼結層内の酸素濃度測定方法。
(2)前記酸素濃淡電池群に使用する酸素濃淡電池は、リード非共有酸素濃淡電池であることを特徴とする(1)に記載の焼結層内の酸素濃度測定方法。
(3)前記酸素濃淡電池群の少なくとも一方において、リード共有酸素濃淡電池を使用することを特徴とする(1)に記載の焼結層内の酸素濃度測定方法。
(4)前記第1酸素濃淡電池群と前記第2酸素濃淡電群とが、同一の熱電対を共有することを特徴とする(1)または(2)に記載の焼結層内の酸素濃度測定方法。
(5)前記温度差が5〜80[℃]であることを特徴とする(1)ないし(4)のいずれか1つに記載の焼結層内の酸素濃度測定方法。
(6)外径3[mm]以下の酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径3[mm]以下の酸素濃淡電池の温度と前記熱電対の熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備された第1酸素濃淡電池群と、
外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池の温度と前記熱電対の熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備された第2酸素濃淡電群と、
を有し、
前記第1酸素濃淡電池群と前記第2酸素濃淡電群とは、別個の熱電対を有することを特徴とする焼結層内の酸素濃度測定装置。
(7)前記酸素濃淡電池群に使用する酸素濃淡電池は、リード非共有酸素濃淡電池であることを特徴とする(6)に記載の焼結層内の酸素濃度測定装置。
(8)前記酸素濃淡電池群の少なくとも一方において、リード共有酸素濃淡電池を使用することを特徴とする(6)に記載の焼結層内の酸素濃度測定装置。
(9)外径3[mm]以下の酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径3[mm]以下の酸素濃淡電池の温度と前記熱電対の熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備された第1酸素濃淡電池群と、
外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池の温度と前記熱電対の熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備された第2酸素濃淡電群と、
を有し、
前記第1酸素濃淡電池群と前記第2酸素濃淡電群とは、同一の熱電対を共有することを特徴とする焼結層内の酸素濃度測定装置。
(10)前記酸素濃淡電池群に使用する酸素濃淡電池は、リード非共有酸素濃淡電池であることを特徴とする(9)に記載の焼結層内の酸素濃度測定装置。
(11)前記リード非共有酸素濃淡電池は、少なくとも、基準極固体電極粉末、固体電解質片封じ管、充填剤、接着剤、内部基準極リードおよび外部基準極リードを有し、
前記基準極固体粉末は、前記固体電解質管の中に圧密・充填され、
前記内部基準極リードは、圧密・充填された前記基準極固体粉末内部に挿され、
前記外部基準極リードは、その末端が内部基準リードの末端と同じ位置にくるように前記固体電解質の固体電解質管の外側に密着して固定される
ことを特徴とする(7)または(10)に記載の酸素濃度測定装置。
(12)前記リード共有酸素濃淡電池は、少なくとも、基準極固体電極粉末、固体電解質片封じ管、充填剤、接着剤、内部基準極リード、外部基準極リード、熱電対結節点および一の熱電対リードを有し、
前記基準極固体粉末は、前記固体電解質管の中に圧密・充填され、
前記内部基準極リードは、圧密・充填された前記基準極固体粉末内部に挿され、
前記外部基準極リードは、その末端が内部基準リードの末端と同じ位置にくるように前記固体電解質管の外側に密着して固定され、
前記熱電対結節点を前記外部基準極リードの先端に配置することで、前記外部基準極リードと前記一の熱電対リードとが熱電対を構成する
ことを特徴とする(8)に記載の酸素濃度測定装置。
(13)前記基準極固体電極粉末は、質量比Ni/NiO=60/40で混合した固体粉末であり、
前記固体電解質片封じ管は、ジルコニア固体電解質片封じ管であり、
前記充填剤、接着剤は、耐熱性にすぐれた無機の充填剤、接着剤であり、
前記内部基準極リードおよび前記外部基準極リードは、Pt−6%Rhである
ことを特徴とする(11)または(12)に記載の酸素濃度測定装置。
(14)前記温度差が5〜80[℃]であることを特徴とする(6)ないし(13)のいずれか1つに記載の焼結層内の酸素濃度測定装置。
本発明を用いることにより、昇温時には、最大で20[℃/s]程度の加熱速度で昇温されて1200〜1450[℃]程度の温度となる温度変化を正確に捉え、かつ、降温時には1200〜1450[℃]程度の高温による焼結鉱の溶融凝固反応に耐えて酸素濃度を時々刻々と測定でき、かつ、低廉なコストであるという顕著な効果を奏する。
本発明の方法を説明するフロチャートである。 本発明の個別熱電対型酸素濃度測定方法をリード非共有酸素濃淡電池を用いて実施する方法を説明する図である。 本発明の個別熱電対型酸素濃度測定方法をリード共有酸素濃淡電池を用いて実施する方法を説明する図である。 本発明の熱電対共有型酸素濃度測定方法をリード非共有酸素濃淡電池を用いて実施する方法を説明する図である。 本発明による酸素濃度測定結果をグラフにした図である。 リード非共有酸素濃淡電池の一例を説明する図である。 リード共有酸素濃淡電池の一例を説明する図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態は、リード非共有酸素濃淡電池を用いた「個別熱電対型の酸素濃度測定装置」である。
第1の実施形態の特徴は、外径3[mm]以下のリード非共有酸素濃淡電池と外径8〜5[mm]のリード非共有酸素濃淡電池とは、別個に熱電対を有する点である。
図2は、リード非共有酸素濃淡電池を用いた、「個別熱電対型の酸素濃度測定装置」を説明する図である。
図2において、8はリード非共有酸素濃淡電池(外径3[mm]以下)、9はリード非共有酸素濃淡電池(外径8〜5[mm])、6は熱電対、63は熱電対結節点、100は焼結原料層である。
図2に示すように、外径3mm以下のリード非共有酸素濃淡電池8と熱電対6、および、8〜5[mm]の外径を有するリード非共有酸素濃淡電池9と熱電対6、とを配置する。すなわち、熱電対6を、外径3[mm]以下のリード非共有酸素濃淡電池8と外径8〜5mmのリード非共有酸素濃淡電池9とが各々個別に有するのが、個別熱電対型酸素濃度測定装置である。
外径3[mm]以下の酸素濃淡電池8と熱電対6は主に昇温時の酸素濃度を計測するのに使用され、8〜5[mm]の外径を有する酸素濃淡電池9と熱電対6は主に降温時の酸素濃度を計測するのに使用される。
リード非共有酸素濃淡電池(8、9)と熱電対6との配置にあたり、リード非共有酸素濃淡電池(8、9)と熱電対結節点63との間に温度差が生じない距離で配置する。ここで、温度差とは5〜80[℃]を超える温度の差を有することをいう。
温度差を生じないためのリード非共有酸素濃淡電池と熱電対結節点との間の距離は、鋭意研究開発の結果、原料擬似粒子1個分の間隔以下、すなわち3[mm]以下であることを見出した。
リード非共有酸素濃淡電池を用いた「個別熱電対型の酸素濃度測定装置」は、個別に熱電対を有するので、リード非共有酸素濃淡電池に対する温度の応答がより正確となることから、焼結原料層100の内部にムラ焼けが起こりやすい微粉鉱石を使用する場合に用いることが望ましい。
<酸素濃淡電池の外径>
第1に、温度に対する応答性の観点では、酸素濃淡電池の外径は細い方が好ましい。
発明者は鋭意研究開発の結果、最大で20[℃/s]程度のように温度変化速度の速い昇温時においては、酸素濃淡電池の外径は原料擬似粒子1個以下である3[mm]以下が必要であることを見出した。なお、酸素濃淡電池の外径の下限は、0.5〜1[mm]程度であるが、固体電解質管の肉厚を極力薄くする技術の開発により、より細い外径を有するものの出現が期待できる。
第2に、1200〜1450[℃]程度という高温、急速な温度変化や融液生成による損傷に対する耐久性の観点では、酸素電池の外径は太い方が好ましい。
発明者は鋭意研究開発の結果、5[mm]以上であれば、焼結完了後の破損が少ないことを見出した。さらに、発明者らは、種々の外径を有する酸素濃淡電池を試みた結果、酸素濃淡電池の外径が8[mm]以下であれば、降温時の通常の冷却速度である1[℃/s]程度の冷却速度に対する温度応答性は損なわれないこと、さらに、焼結原料層内の通気性を変化させて焼結性に影響を与えないことを見出した。
以上より、酸素濃淡電池は、1)昇温用と降温用に分け、2)昇温用は外径3[mm]以下、3)降温用は外径8〜5[mm]とすることを見出した。
なお、ここで説明したリード非共有酸素濃淡電池(個別熱電対型)の外径の考え方は、第1の実施形態であるリード非共有酸素濃淡電池を用いた個別熱電対型の酸素濃度測定装置あるいは方法に限らず、後述する第2の実施例であるリード共有酸素濃淡電池を用いた個別熱電対型の酸素濃度測定装置(個別熱電対型)あるいは方法、および、後述する第3実施形態であるリード非共有酸素濃淡電池を用いた熱電対共有型の酸素濃度測定装置あるいは方法にも適用可能である。
<酸素濃淡電池の1例>
第1の実施形態に使用するリード非共有酸素濃淡電池としては、図6に示すリード非共有酸素濃淡電池を使用することが望ましい。
図6は、リード非共有酸素濃淡電池を説明する図である。
図6において、1は基準極、11は内部基準極リード、12は外部基準リード、3は固体電解質管、31は固体電解質管3の内径、32は固体電解質管3の外径、4は充填剤、5は接着剤である。
基準極1として用いられる固体粉末は、固体電解質管3の中に圧密・充填される。内部基準極リード11は、圧密・充填された基準極1として用いられる固体粉末内部に挿される。外部基準極リード12は、その末端が内部基準リードの末端と同じ位置にくるように固体電解質管の外側に密着して固定される。
このような構成により、固体電解質管の外径32が8[mm]以下を有するような細い酸素濃淡電池を、安価で作成することが容易となる。
ここで、基準極固体電極粉末は、質量比Ni/NiO=60/40を有する混合物である。片封じ管である固体電解質管3は、ジルコニア固体電解質片封じ管である。充填剤4、接着剤5は、それぞれ、耐熱性にすぐれた無機の充填剤、接着剤であり、たとえば、セラミックファイバー(イソライト工業株式会社製カオウール)と耐熱性無機接着剤(東亞合成株式会社製アロンセラミックD)が使用できる。内部基準極リードおよび外部基準極リードは、白金(Pt)に6%のロジウム(Rh)を加えたPt−6%Rhである。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態は、リード共有酸素濃淡電池を少なくとも一つ用いた「個別熱電対型の酸素濃度測定装置」である。
本発明第1の実施形態と相異するところは、外径3[mm]以下のリード共有酸素濃淡電池と外径8〜5[mm]の外部基準極リードを第1熱電対リードあるいは第2熱電対リードの代わりとして用いることができる点である。
図3は、リード共有酸素濃淡電池を用いた「個別熱電対型の酸素濃度測定装置」を説明する図である。
図3において、8はリード共有酸素濃淡電池(外径3[mm]以下)、9はリード共有酸素濃淡電池(外径8〜5[mm])、5は接着剤、6は熱電対、63は熱電対結節点、61は第2熱電対リード、100は焼結原料層である。
図3に示すように、外径3[mm]以下のリード共有酸素濃淡電池8と熱電対6、および、外径8〜5[mm]のリード共有酸素濃淡電池9の熱電対6を配置する。
すなわち、外径3[mm]以下のリード共有酸素濃淡電池8と、外径8〜5[mm]のリード共有酸素濃淡電池9とは、熱電対6および熱電対結節点63を共有しない。
しかし、リード共有酸素濃淡電池(8、9)の各々において、外部基準極リード12を図示しない第2熱電対リード62として用いるのが特徴である。
外径3[mm]以下のリード共有酸素濃淡電池8と熱電対6は主に昇温時の酸素濃度を計測するのに使用され、8〜5[mm]の外径を有するリード共有酸素濃淡電池9と熱電対6は主に降温時の酸素濃度を計測するのに使用される。
第2の実施形態は、リード共有酸素濃淡電池を用いた「個別熱電対型の酸素濃度測定装置」も、個別に熱電対を有するので、リード共有酸素濃淡電池に対する温度の応答がより正確となることから、焼結原料層100の内部にムラ焼けが起こりやすい微粉鉱石を使用する場合に用いることが望ましい。
さらに、第2の実施形態のリード共有酸素濃淡電池を用いた個別熱電対型の酸素濃度測定装置を使用することにより、図示しない熱電対リード62の代わりに外部基準極リード12を使用することで、図示しない第2熱電対リード62を節約してそのコストを低減することができ、かつ、酸素濃淡電池(8、9)と熱電対結節点63の温度差がより小さくできるという顕著な効果を奏する。
<酸素濃淡電池の1例>
第2の実施形態に少なくとも一つ使用するリード共有酸素濃淡電池としては、図7に示すリード共有酸素濃淡電池を使用することが望ましい。
図7は、リード共有酸素濃淡電池を説明する図である。
図7において、1は基準極、11は内部基準極リード、12は外部基準極リード、3は固体電解質管、31は固体電解質管3の内径、32は固体電解質管3の外径、4は充填剤、5は接着剤、6は熱電対、61は第1熱電対リード、63は熱電対結節点である。
図6との相異は、熱電対結節点63と第1熱電対リード61が加わり、外部基準極リード12の先端に熱電対結節点63が配置されており、当該外部基準極リード12を図示しない第2熱電対リード62として使用する点である。
基準極1として用いられる固体粉末は、固体電解質管3の中に圧密・充填される。内部基準極リード11は、圧密・充填された基準極1として用いられる固体粉末内部に挿される。外部基準極リード12は、その末端が内部基準極リードの末端と同じ位置にくるように固体電解質管の外側に密着して固定される。
このような構成により、固体電解質管の外径32が8[mm]以下を有するような細い酸素濃淡電池を、安価で作成することが容易となる。
ここで、基準極固体電極粉末は、質量比Ni/NiO=60/40を有する混合物である。片封じ管である固体電解質管3は、ジルコニア固体電解質片封じ管である。充填剤4、接着剤5は、それぞれ、耐熱性にすぐれた無機の充填剤、接着剤であり、たとえば、セラミックファイバー(イソライト工業株式会社製カオウール)と耐熱性無機接着剤(東亞合成株式会社製アロンセラミックD)が使用できる。基準極リードは、白金(Pt)に6%のロジウム(Rh)を加えたPt−6%Rhである。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態はリード非共有酸素濃淡電池を用いた「熱電対共有型の酸素濃度測定装置」である。ここで、外径3[mm]以下の酸素濃淡電池と外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池とは、熱電対を共有する。
図4は、熱電対共有型の酸素濃度測定装置を説明する図である。
図4において、9は酸素濃淡電池(外径8〜5[mm])、8は酸素濃淡電池(外径3[mm]以下)、6は熱電対、63は熱電対結節点、100は焼結原料層である。
図4に示すように、外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池9と熱電対6、および、外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池9の熱電対6を共有するように外径3[mm]以下の酸素濃淡電池8を配置する。すなわち、熱電対6を、外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池9と外径3[mm]以下の酸素濃淡電池8とが共有するように装備するのが、熱電対共有型の酸素濃度測定装置である。
外径3[mm]以下の酸素濃淡電池8と熱電対6は主に昇温時の酸素濃度を計測するのに使用され、8〜5[mm]の外径を有する酸素濃淡電池9と熱電対6は主に降温時の酸素濃度を計測するのに使用される。
酸素濃淡電池(8、9)と熱電対6との配置にあたり、酸素濃淡電池(8、9)と熱電対結節点63との間に温度差が生じない距離で配置する。温度差とは5〜80[℃]を超える温度の差を有することをいう。
温度差を生じないための酸素濃淡電池(8、9)と熱電対結節点63との間の距離は、鋭意研究開発の結果、原料擬似粒子1個分の間隔以下、すなわち3[mm]以下であることを見出した。
第3の実施形態の熱電対共有型の酸素濃度測定装置を使用することにより、熱電対を節約することでコストを低減することができる。さらに、熱電対を共有させることで、昇温時と降温時の計測結果に生じる温度バイアス等の個体差が生じにくく、データ結合を円滑に行うことができるという顕著な効果を奏する。
<酸素濃淡電池の1例>
第3の実施形態に使用する酸素濃淡電池としては、リード非共有酸素濃淡電池、が挙げられるが、図6に示すリード非共有酸素濃淡電池を使用することが望ましい。
図6に示す非共有酸素濃淡電池については、第1の実施形態において述べたので、ここでは省略する。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、実質的に第1の実施形態であるリード非共有酸素濃淡電池を用いた「個別熱電対型の酸素濃度測定装置」を使用して酸素濃度を計測する方法であり、図1にはそのフロチャートが記載されている。
[ステップ1]第1酸素濃淡電池群を装備するステップである。
外径3[mm]以下のリード非共有酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径3[mm]以下のリード非共有酸素濃淡電池の温度と前記熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備する。
温度差は5℃〜80℃となるようにする。
使用する酸素濃淡電池は、任意のリード非共有酸素濃淡電池でよいが、図6に示すリード非共有酸素濃淡電池を使用することが望ましい。
[ステップ2]第2酸素濃淡電池群を装備するステップである。
外径8〜5[mm]のリード非共有酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径8〜5[mm]のリード非共有酸素濃淡電池の温度と前記熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備する。
温度差は5〜80[℃]となるようにする。通常、3mm以下に配置することで、これが達成できる。
使用するリード非共有酸素濃淡電池は、任意のリード非共有酸素濃淡電池でよいが、図6に示すリード非共有酸素濃淡電池を使用すると、より一層好ましい効果を奏する。
[ステップ3]第1酸素濃淡電池群と第2酸素濃淡電池群を焼結層内に装備するステップである。
測定を行う焼結原料層内に第1酸素濃淡電池群および第2酸素濃淡電池群を図2のように装備する。
焼結体上部は焼成時の焼きしまりによる高さの変動が大きく(数10[mm]程度)、酸素濃淡電池の形状を保てないため、濃淡電池群の挿入位置は焼結層の高さの下から3分の2のところまでがよい。
[ステップ4]昇温時の酸素濃度および温度を計測するステップである。
酸素濃度は、第1酸素濃淡電池群に装備された外径3[mm]以下の酸素濃淡電池により酸素濃度を計測する。
酸素濃度計測値が有効でない温度域、具体的には、固体電解質の輸率が低く、基準極内の温度が均一でない低温の温度域がある点に注意する。
温度は、第1酸素濃淡電池群に装備された熱電対により計測する。
[ステップ5]降温時昇温時の酸素濃度および温度を計測ステップである。
酸素濃度は、第2酸素濃淡電池群に装備された外径8〜5[mm]以下のリード非共有酸素濃淡電池により酸素濃度を計測する。
温度は、第2酸素濃淡電池群に装備された熱電対により計測する。
酸素濃度計測値が有効でない温度域、具体的には、固体電解質の輸率が低く、基準極内の温度が均一でない低温の温度域がある点に注意する。
[ステップ6]昇温時と降温時の計測結果を結合するステップである。
昇温時の計測結果と降温時の計測結果を結合する。具体的には、固体電解質の輸率が低く、基準極内の温度が均一でない低温の温度域がある点に注意する。
酸素濃度計測結果から、採用できる部分を選ぶ必要がある。
昇温時は、コークスの燃焼等により焼結層内の酸素ポテンシャルは大気よりも低下すると考えられるので、大気よりも酸素ポテンシャルが低下し始める領域として採用する。
降温時には酸素ポテンシャルが増加していくところを応答している温度域を採用する。
計測結果の妥当性を評価するにあたっては、温度ピーク時の酸素濃度を、既に何らかの方法で計測あるいは推定した酸素濃度と対比して検証するとよい。
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、実質的に第2の実施形態であるリード共有酸素濃淡電池を少なくともひとつ用いた「個別熱電対型の酸素濃度測定装置」を使用して酸素濃度を計測する方法である。
基本的なステップは、図1および第4の実施形態において記載した第1ステップから第6ステップにおいて、第1酸素濃淡電池群または第2酸素濃淡電池群に用いるリード非共有酸素濃淡電池をリード共有酸素濃淡電池と読み替え、[ステップ3]においては、リード共有酸素濃淡電池を用いた酸素濃淡電池群では、「測定を行う焼結原料層内に第1酸素濃淡電池群および第2酸素濃淡電池群を図3のように装備する。」ことに留意する。
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、実質的に第3の実施形態であるリード非共有酸素濃淡電池を用いた「熱電対共有型の酸素濃度測定装置」を使用して酸素濃度する方法である。
基本的なステップは、図1および第4の実施形態に記載するとおりであるが、[ステップ2]において、「第2酸素濃淡電池群に装備される熱電対は、図4に記載するように、第1酸素濃度電池群と共有となる。」ように留意し、[ステップ3]において、「第1酸素濃淡電池群と第2酸素濃淡電池群を焼結層内に装備する場合には、熱電対を共有することから、第1酸素濃淡電池群と第2酸素濃淡電池群を同時に装備する。」ことに留意する。
(実施条件)
鉄鉱石82[質量%]、石灰石14.2[質量%]、橄欖岩2.8[質量%]、生石灰1.0[質量%]、返鉱15[質量%](外数)、粉コークス4.5[質量%](外数)の割合で5000g程度配合し、水を7.5%添加しつつ試験用ドラムミキサー(400[mmφ]×158[mmL])により一定の転動条件下、例えば、32[rpm]で、1分間混合し、その後4分間造粒を行う。
造粒後、その擬似粒子を層厚が440[mm]となるよう75[mmφ]×440[mmH]の充填容器に500[g]づつ落下装入で充填する。充填層の下から200[mm]程度原料を装入したところで酸素濃淡電池(外径8[mm]、内径5[mm];外径3[mm]内径2[mm])及び温度測定用熱電対を位置が近付くよう挿入する。
さらに原料を上から装入し、440[mm]まで充填する。その充填層に対し、空気を流し、0.30[Nm/s]の流量が得られた後、60[s]点火した。負圧が300[mmHO]一定の条件で焼成し、本発明を用いて酸素濃度測定と温度測定を行う。
(実施結果)
図5を用いて、本発明により酸素濃度測定結果および温度計測結果を説明する。
図5は、第1の酸素濃淡電池により計測した酸素濃度および温度(グラフ左側)と、第2の酸素濃淡電池により計測した酸素濃度および温度(グラフ右側)を結合したグラフである。
図5において、横軸は時間[s]であり、縦軸は温度[℃]および酸素濃度[atm]であり、点線グラフは熱電対により計測された温度[℃]であり、実線は酸素濃淡電池により計測された酸素濃度[atm]である。
左側は昇温時の温度および酸素濃度であり、第1酸素濃淡電池群に装備された熱電対および酸素濃淡電池により計測された結果であり、右側は降温時の温度および酸素濃度であり、第2酸素濃淡電池群に装備された熱電対および酸素濃淡電池により計測された結果である。
酸素濃度計測結果から、採用できる部分を選ぶにあたり、前述通り、昇温時は、コークスの燃焼等により焼結層内の酸素ポテンシャルは大気よりも低下すると考えられるので、大気よりも酸素ポテンシャルが低下し始める領域を採用し、降温時には酸素ポテンシャルが増加していくところを応答している温度域を採用する。
点線で記載された温度は、徐々に上昇し、1300[℃]近傍でほぼ一定値になってから降下する。
酸素濃度は、1530[s]当りから計測可能となり、徐々に降下して1580[s]当りで最小値をとる。最小値は0.001[atm]より若干高い値である。
すなわち、酸素濃度は10−3[atm]の程度であり、非特許文献1の低く見積もっても10−4[atm]程度であるという結果とは矛盾をしておらず、計測結果に対する信頼性は高いと考えられる。
本発明は、焼結層内の酸素濃度および温度を時々刻々と計測することに利用可能である。
1 基準極
11 内部基準極リード
12 外部基準極リード
3 固体電解質管
31 固体電解質管の内径
32 固体電解質管の外径
4 充填剤
5 接着剤
6 熱電対
61 第1熱電対リード
62 第2熱電対リード
63 熱電対結節点
8 酸素濃淡電池(外径3[mm]以下)
81 第1の酸素濃淡電池群
9 酸素濃淡電池(外径8〜5[mm])
91 第2の酸素濃淡電池群
100 焼結原料層

Claims (14)

  1. 外径3[mm]以下の酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径3[mm]以下の酸素濃淡電池の温度と前記熱電対の熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備する(以下、装備したものを「第1酸素濃淡電池群」という。)ステップと、
    外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池の温度と前記熱電対の熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備する(以下、装備したものを「第2酸素濃淡電群」という。)ステップと、
    測定を行う焼結層内に第1酸素濃淡電池群および第2酸素濃淡電池群を装備するステップと、
    昇温時には前記第1酸素濃淡電池群により酸素濃度を計測するステップと、
    降温時には前記第2酸素濃淡電池群により酸素濃度を計測するステップと、
    を有することを特徴とする焼結層内の酸素濃度測定方法。
  2. 前記酸素濃淡電池群に使用する酸素濃淡電池は、リード非共有酸素濃淡電池であることを特徴とする請求項1に記載の焼結層内の酸素濃度測定方法。
  3. 前記酸素濃淡電池群の少なくとも一方において、リード共有酸素濃淡電池を使用することを特徴とする請求項1に記載の焼結層内の酸素濃度測定方法。
  4. 前記第1酸素濃淡電池群と前記第2酸素濃淡電群とが、同一の熱電対を共有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の焼結層内の酸素濃度測定方法。
  5. 前記温度差が5〜80[℃]であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の焼結層内の酸素濃度測定方法。
  6. 外径3[mm]以下の酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径3[mm]以下の酸素濃淡電池の温度と前記熱電対の熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備された第1酸素濃淡電池群と、
    外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池の温度と前記熱電対の熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備された第2酸素濃淡電群と、
    を有し、
    前記第1酸素濃淡電池群と前記第2酸素濃淡電群とは、別個の熱電対を有することを特徴とする焼結層内の酸素濃度測定装置。
  7. 前記酸素濃淡電池群に使用する酸素濃淡電池は、リード非共有酸素濃淡電池であることを特徴とする請求項6に記載の焼結層内の酸素濃度測定装置。
  8. 前記酸素濃淡電池群の少なくとも一方において、リード共有酸素濃淡電池を使用することを特徴とする請求項6に記載の焼結層内の酸素濃度測定装置。
  9. 外径3[mm]以下の酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径3[mm]以下の酸素濃淡電池の温度と前記熱電対の熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備された第1酸素濃淡電池群と、
    外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池と熱電対とを、前記外径8〜5[mm]の酸素濃淡電池の温度と前記熱電対の熱電対結節点の温度との差が予め定められた値以下となる距離に装備された第2酸素濃淡電群と、
    を有し、
    前記第1酸素濃淡電池群と前記第2酸素濃淡電群とは、同一の熱電対を共有することを特徴とする焼結層内の酸素濃度測定装置。
  10. 前記酸素濃淡電池群に使用する酸素濃淡電池は、リード非共有酸素濃淡電池であることを特徴とする請求項9に記載の焼結層内の酸素濃度測定装置。
  11. 前記リード非共有酸素濃淡電池は、少なくとも、基準極固体電極粉末、固体電解質片封じ管、充填剤、接着剤、内部基準極リードおよび外部基準極リードを有し、
    前記基準極固体粉末は、前記固体電解質管の中に圧密・充填され、
    前記内部基準極リードは、圧密・充填された前記基準極固体粉末内部に挿され、
    前記外部基準極リードは、その末端が内部基準リードの末端と同じ位置にくるように前記固体電解質の固体電解質管の外側に密着して固定される
    ことを特徴とする請求項7または請求項10に記載の酸素濃度測定装置。
  12. 前記リード共有酸素濃淡電池は、少なくとも、基準極固体電極粉末、固体電解質片封じ管、充填剤、接着剤、内部基準極リード、外部基準極リード、熱電対結節点および一の熱電対リードを有し、
    前記基準極固体粉末は、前記固体電解質管の中に圧密・充填され、
    前記内部基準極リードは、圧密・充填された前記基準極固体粉末内部に挿され、
    前記外部基準極リードは、その末端が内部基準リードの末端と同じ位置にくるように前記固体電解質管の外側に密着して固定され、
    前記熱電対結節点を前記外部基準極リードの先端に配置することで、前記外部基準極リードと前記一の熱電対リードとが熱電対を構成する
    ことを特徴とする請求項8に記載の酸素濃度測定装置。
  13. 前記基準極固体電極粉末は、質量比Ni/NiO=60/40で混合した固体粉末であり、
    前記固体電解質片封じ管は、ジルコニア固体電解質片封じ管であり、
    前記充填剤、接着剤は、耐熱性にすぐれた無機の充填剤、接着剤であり、
    前記内部基準極リードおよび前記外部基準極リードは、Pt−6%Rhである
    ことを特徴とする請求項11または請求項12に記載の酸素濃度測定装置。
  14. 前記温度差が5〜80[℃]であることを特徴とする請求項6ないし請求項13のいずれか1項に記載の焼結層内の酸素濃度測定装置。
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