JP2015193953A - 熱可塑性エラストマーからなる複合繊維 - Google Patents

熱可塑性エラストマーからなる複合繊維 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、制振性能に極めて優れた特性を有する複合繊維を提供する。【解決手段】ガラス転移温度が−40〜30℃の範囲にある重合体、またはガラス転移温度が−40〜30℃の範囲にある重合体部分をその分子構造中に有する重合体から選ばれる少なくとも1種の重合体であり、かつ250℃における溶融粘度が700〜3000poiseである熱可塑性エラストマー(A成分)と、易溶解性または易分解性熱可塑性ポリマー(B成分)と、から構成され、繊維断面においてB成分が繊維断面周長の80%以上を被覆している複合繊維。前記鞘成分は、易溶解性ポリエステル、熱可塑性ポリビニルアルコール系ポリマーなどであってもよい。また、芯部と鞘部の複合比率(質量比)は、芯:鞘=90:10〜40:60であってもよい。【選択図】なし

Description

本発明は制振性能に極めて優れた特性を有する熱可塑性エラストマーからなる複合繊維に関するものである。
近年生活様式の変化に伴い、静かさに対する要求が注目されるようになり、より優れた制振材が必要になってきた。繊維材料としても壁、床材、カーペット用材など様々な利用が期待されている。
しかし、従来の繊維材料は特許文献1に記載されているように、合成繊維を長さ、幅方向に配列、重量積層しその配列比率を規定するものや、特許文献2のように、ポリエチレンテレフタレート繊維を未延伸のまま不織布とし、その後熱収縮させ緻密な構造とするものなど、制振材料として期待できるものはあるが、構成繊維自体が制振性能を有するものでないためその効果は十分でなかった。素材自体が制振性能を有するものとしてはゴムのような物質が考えられるが、これを従来の合成繊維と同様に紡糸しても繊維同士の膠着が激しく製造された繊維を解舒する際に、パッケージからの糸離れいわゆる解舒性が劣り、毛羽が発生、繊維の切断が生じるといった問題を有していた。
特公昭55−42175号公報 特開昭60−199958号公報
本発明の目的は、繊維素材自体が使用温度範囲で制振性能に優れた繊維であり、かつパッケージからの糸離れいわゆる解舒性が良好な繊維を提供することにある。
本発明者らは、繊維素材自体が優れた制振性能を有しかつパッケージからの解舒性に優れた繊維について鋭意検討した結果、特定の熱可塑性エラストマーと、易溶解性または易分解性熱可塑性ポリマーとで構成される複合繊維が、常温付近において優れた制振性能を示し、かつ良好な解舒性を示すことを見出して本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ガラス転移温度が−40〜30℃の範囲にある重合体、またはガラス転移温度が−40〜30℃の範囲にある重合体部分をその分子構造中に有する重合体から選ばれる少なくとも1種の重合体であり、かつ250℃における溶融粘度が700〜3000poiseである熱可塑性エラストマー(A成分)と、易溶解性または易分解性熱可塑性ポリマー(B成分)と、から構成され、繊維断面においてB成分が繊維断面周長の80%以上を被覆している複合繊維である。
前記複合繊維において、前記熱可塑性エラストマーが、ビニル芳香族化合物からなる数平均分子量2500〜60000の重合体ブロック(a)と、共役ジエン系化合物からなる数平均分子量10000〜200000の重合体ブロック(b)と、からなる、数平均分子量が30000〜300000であるブロック共重合体、および/またはその水添物であることが好ましい。
前記複合繊維において、B成分が、易溶解性ポリエステルおよび熱可塑性ポリビニルアルコール系ポリマーから選択される少なくとも1種により形成されていることが好ましい。
前記複合繊維は、単繊維繊度が0.3〜50dtexであることが好ましい。
前記複合繊維は、A成分とB成分の複合比率(質量比)がA:B=90:10〜40:60であることが好ましい。
前記複合繊維は、A成分が芯成分、B成分が鞘成分である芯鞘構造を有することが好ましい。
また、本発明は、前記複合繊維を準備する準備工程と、前記複合繊維を用いて、複合繊維で構成された布帛を作製する複合繊維布帛作製工程と、前記布帛からB成分を除去して熱可塑性エラストマー布帛を得る除去工程とを備える、熱可塑性エラストマー布帛の製造方法を包含する。
さらに、本発明は、前記製造方法で製造された熱可塑性エラストマー布帛を包含する。
なお、請求の範囲および/または明細書および/または図面に開示された少なくとも2つの構成要素のどのような組み合わせも、本発明に含まれる。特に、請求の範囲に記載された請求項の2つ以上のどのような組み合わせも本発明に含まれる。
本発明により優れた制振性能および優れた解舒性を有する繊維を得ることができ、これらの特性を必要とする種々の用途に好適に使用することが可能である。
本発明の複合繊維の複合形態を示す断面図。 本発明の複合繊維の複合形態を示す他の断面図。 本発明の複合繊維の複合形態を示す他の断面図。 本発明の複合繊維の複合形態を示す他の断面図。 本発明の複合繊維の複合形態を示す他の断面図。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明の複合繊維は、ガラス転移温度が−40〜30℃の範囲にある重合体、またはガラス転移温度が−40〜30℃の範囲にある重合体部分をその分子構造中に有する重合体から選ばれる少なくとも1種の重合体であり、かつ250℃における溶融粘度が700〜3000poiseである熱可塑性エラストマー(A成分)と、易溶解性または易分解性熱可塑性ポリマー(B成分)と、から構成されることが重要である。A成分とB成分とは、界面において互いに相溶であってもよいが、互いに非相溶であるのが好ましい。まず各成分について詳細を説明する。
(A成分)
本発明の複合繊維のA成分を形成する熱可塑性エラストマーは、ガラス転移温度が−40℃〜30℃の範囲にある重合体、およびガラス転移温度が−40℃〜30℃の範囲にある重合体部分をその分子構造中に有する重合体から選ばれる少なくとも1種の重合体より構成される。なお、ここでいうガラス転移温度は、示差走査熱分析法(DSC)により測定したときのガラス転移温度をいい、その詳細については以下の実施例の項に記載するとおりである。
本発明の熱可塑性エラストマー(A成分)は、該エラストマー自体のガラス転移温度が−40℃〜30℃の範囲にあるか、またはガラス転移温度が上記した−40℃〜30℃の範囲にある重合体部分を有していることによって、常温付近で大きな正接損失(以下「tanδ」ということがある)を有しており、それによって、本発明の複合繊維およびそれから得られる熱可塑性エラストマー布帛に高い制振性能を付与する。熱可塑性エラストマー(A成分)の代わりに、ガラス転移温度が−40℃よりも低いかまたは30℃よりも高い重合体、あるいはガラス転移温度が−40℃〜30℃の範囲にある重合体部分を分子構造中に持たない重合体を用いて同様の複合繊維を製造しても、そのような複合繊維から得られる熱可塑性エラストマー布帛は、その使用温度において制振性能を示さず、本発明の目的を達成することができない。
本発明では、熱可塑性エラストマー(A成分)として、ガラス転移温度が−40℃〜30℃の範囲にある重合体、および/またはガラス転移温度が−40℃〜30℃の範囲にある重合体部分を分子構造中に有している重合体であればいずれも使用できる。ガラス転移温度が−40℃〜30℃の重合体、およびガラス転移温度が−40℃〜30℃の範囲にある重合体部としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどの共役ジエン系化合物の1種から得られる単独重合体、前記共役ジエン系化合物のうちの2種以上からなるランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体;あるいは前記した重合体または共重合体からなる重合体部分を分子構造中に有する重合体を挙げることができる。
そして、本発明では、熱可塑性エラストマー(A成分)として、ガラス転移温度が−40℃〜30℃の範囲にある重合体部分を分子構造中に有している重合体が好ましく用いられる。そのうちでも、その分子構造中に、ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック(a)を分子中に有し、かつガラス転移温度が−40℃〜30℃の範囲にある重合体ブロック(b)を分子中に有する共重合体(以下、ブロック共重合体(A1)と称することがある)が好ましく用いられる。前記のブロック共重合体(A1)において、重合体ブロック(a)としては、ビニル芳香族化合物単独だけでなく、ビニル芳香族化合物から主としてなる単量体混合物の重合により得られる重合体ブロックもまた挙げることができる。その際のビニル芳香族化合物の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレンなどを挙げることができ、スチレンが最も好ましい。また、前記のブロック共重合体(A1)におけるガラス転移温度が−40℃〜30℃の範囲にある重合体ブロック(b)としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどの共役ジエン系化合物の1種または2種以上を重合して得られる重合体および/または共重合体からなる重合体ブロック(以下、共役ジエン系重合体ブロック(b)と称することがある)が好ましい。
特に、本発明では、ブロック共重合体(A1)が、上記したようなビニル芳香族化合物からなる数平均分子量2500〜60000のビニル芳香族化合物重合体ブロックからなる重合体ブロック(a)と、共役ジエン系化合物からなるガラス転移温度が−40℃〜30℃の範囲でかつ数平均分子量10000〜200000のジエン系重合体ブロックからなる重合体ブロックとを有していて、その数平均分子量が30000〜300000であるブロック共重合体であるのが好ましい。
その際に、上記したブロック共重合体(A1)では、ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック(a)の含有割合が、ブロック共重合体(A1)の質量に基づいて5〜60質量%であるのが好ましい。ブロック共重合体(A1)におけるビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック(a)の割合が5質量%未満であるとブロック共重合体(A1)、ひいては該ブロック共重合体(A1)を熱可塑性エラストマー(A成分)とする複合繊維の機械的性質が不十分になる傾向がある。一方、60質量%を超えるとブロック共重合体(A1)の粘度が高くなって繊維化時の高速紡糸性が著しく乏しくなる。また得られる熱可塑性エラストマー布帛の制振性能の向上効果が十分に発揮されないことがある。
また、上記したブロック共重合体(A1)において、その共役ジエン系重合体ブロック(b)は、イソプレンの単独重合体ブロック、イソプレンとブタジエンとの共重合体ブロック、またはそれらの両方であるのが好ましい。共役ジエン系重合体ブロック(b)が、イソプレンとブタジエンとの共重合体ブロックである場合は、イソプレンとブタジエンの共重合形態はランダム、ブロック、テーパードまたはそれらの2種以上の混在する共重合形態のいずれであってもよい。そして、ブロック共重合体(A1)が上記したビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック(a)および共役ジエン系重合体ブロック(b)からなる場合は、ブロック共重合体(A1)の数平均分子量が80000〜250000の範囲にあることが繊維化時の高速紡糸性などの点からより好ましい。
また、熱可塑性エラストマー(A成分)が、上記したような重合体ブロック(a)と重合体ブロック(b)とがブロック状に結合しているブロック共重合体である場合は、そのブロック形態は、a(ba)nまたは(ab)n(式中nは1以上の整数、好ましくは1〜10の整数を示す)で表されるブロック形態であるものが好ましく用いられる。そのうちでも、熱可塑性エラストマー(A成分)としては、a−b−aで表されるブロック形態を有するブロック共重合体がより好ましく用いられる。
熱可塑性エラストマー(A成分)として好ましく用いられる上記したようなブロック共重合体において、上記した共役ジエン系重合体ブロック(b)では、該ブロック中の炭素−炭素二重結合の一部または全部が水素添加(以下「水添」ということがある)されていてもよい。水添して使用する場合の水添率は、複合繊維およびそれから得られる熱可塑性エラストマー布帛に要求される耐熱性、耐候性に応じて適宜選択することができる。耐熱性および耐候性の点からはその水添率が一般に50%以上であるのが好ましく、70%以上であるのがより好ましく、より高度な耐熱性および耐候性が必要な場合は80%以上の水添率であることがさらに好ましい。熱可塑性エラストマー(A成分)における共役ジエン系重合体ブロック(b)が水添されていると、繊維化時の熱安定性も向上する。
本発明の熱可塑性エラストマー(A成分)は、250℃における溶融粘度が700〜3000poiseであることが重要である。該溶融粘度が3000poiseを超える場合には繊維化時の高速紡糸性が著しく乏しくなる一方で、700poise未満となる場合には紡糸中に断糸しやすく生産性が乏しくなるばかりでなく、得られた繊維の強度も低いものとなるため適さない。
また、本発明の熱可塑性エラストマー(A成分)は、本発明の効果を損わない範囲であれば、必要に応じて添加剤を含有していてもよい。添加剤の例としては、成形加工時の流動性を向上させるためのパラフィン系オイル、ナフテン系オイルなどの鉱物油軟化剤;耐熱性、耐候性などの向上または増量などを目的とする炭酸カルシウム、タルク、カーボンブラック、酸化チタン、シリカ、クレー、硫酸バリウム、炭酸マグネシウムなどの無機充填剤;補強のためのガラス繊維、カーボン繊維などの無機繊維または有機繊維;熱安定剤;酸化防止剤;光安定剤;粘着剤;粘着付与剤;可塑剤;帯電防止剤;発泡剤などを挙げることができる。これらの添加剤の中でも、耐熱性、耐候性をさらに良好なものとするために、熱安定剤、酸化防止剤などを添加することが実用上好ましい。
(B成分)
本発明の複合繊維のB成分である易溶解性または易分解性熱可塑性ポリマーとしては、溶融紡糸可能であるとともに、A成分である熱可塑性エラストマーと比べ、相対的に溶媒または薬剤に対して溶解または分解しやすいものであれば、どのようなものでも採用できる。
このような易溶解性ポリマーとしては、水(温水を含む)、アルカリ、酸などにより溶解・分解可能な熱可塑性ポリマーが挙げられ、好ましくは、アルカリに対して溶解・分解可能な易溶解性ポリエステル系ポリマー、水に対して溶解・分解可能な熱可塑性ポリビニルアルコール系ポリマーなどが挙げられる。また、易分解性ポリマーとして、生分解性である脂肪族ポリエステルやポリ乳酸などを挙げることができる。
本発明のB成分として易溶解性ポリエステル系ポリマーを使用する場合、アルカリ溶解速度が速いポリエステルを用いることが好ましく、例えば、極性基含有共重合ポリエステル、脂肪族ポリエステルなどを採用することができる。
極性基含有共重合ポリエステルとしては、エステル形成スルホン酸金属塩化合物(例えば、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸など)を1〜5モル%と、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどのポリC1−4アルキレングリコール)を5〜30モル%と従来用いられているジオール成分およびジカルボン酸成分とを共重合してなる共重合ポリエステルなどが挙げられる。
脂肪族ポリエステルとしては、例えば、ポリ乳酸;ポリ(エチレンサクシネート)、ポリ(ブチレンサクシネート)、ポリ(ブチレンサクシネート−co−ブチレンアジペート)などの脂肪族ジオールと脂肪族カルボン酸とのポリエステル;ポリ(グリコール酸)、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸)、ポリ(3−ヒドロキシ吉草酸)、ポリ(6−ヒドロキシカプロン酸)などのポリヒドロキシカルボン酸;ポリ(ε−カプロラクトン)やポリ(δ−バレロラクトン)などのポリ(ω−ヒドロキシアルカノエート)などが挙げられる。これらの脂肪族ポリエステルのうち、ポリ乳酸が好ましく、ポリ乳酸は、ポリD−乳酸、ポリL−乳酸またはそれらの混合物であってもよい。
易溶解性ポリエステル系ポリマーとしては、例えば、100℃の2%水酸化ナトリウム水溶液に浴比1:30で浸漬した際に、例えば60分以内、好ましくは45分以内、より好ましくは30分以内、特に好ましくは15分以内にほぼ完全に溶解(分解)するようなアルカリ易溶解性ポリエステルがより好ましい。
一方、本発明のB成分として水溶性の熱可塑性ポリビニルアルコール系ポリマーを使用する場合、用いるポリビニルアルコール重合体は、粘度平均重合度が200〜500、ケン化度が90〜99.99モル%(好ましくは、95〜99モル%)、融点が160〜230℃のポリビニルアルコールが好ましく、ホモポリマーであっても共重合体であってもよいが、溶融紡糸性、水溶性、繊維物性の観点からは、エチレン、プロピレンなど炭素数が4以下のα−オレフィンなどで0.1〜20モル%(好ましくは5〜15モル%)変性された共重合ポリビニルアルコールを用いることが好ましい。
水溶性の熱可塑性ポリビニルアルコール系ポリマーとしては、例えば、100℃の熱水に浴比1:30で浸漬した際に、例えば60分以内、好ましくは50分以内、より好ましくは30分以内、特に好ましくは15分以内にほぼ完全に溶解(分解)するような熱可塑性ポリビニルアルコール系ポリマーが好ましい。
(複合繊維の製造方法)
本発明の複合繊維は、A成分およびB成分の組み合わせさえ決定されれば、複合繊維化については従来公知の複合紡糸装置を用いて繊維化することが可能である。低速、中速で溶融紡糸した後に延伸する方法、高速による直接紡糸延神方法、紡糸後に延伸と仮撚を同時にまたは続いて行う方法などの任意の製糸方法で製造することができる。
本発明の複合繊維において、A成分とB成分の複合比率は、A:Bが90:10〜40:60(質量比)であることが好ましく、さらに好ましくは85:15〜60:40(質量比)である。A成分が90質量%を超える場合には繊維化時の高速紡糸性が著しく乏しくなり、40質量%未満の場合には制振性能が著しく乏しくなるため好ましくない。
本発明の複合繊維の断面において、B成分が繊維表面を覆う必要がある。繊維パッケージからの
解舒性が良好な繊維製品を確保するために、B成分が繊維断面周長の80%以上を被覆していることが重要である。被覆率が80%未満の場合には、パッケージからの糸離れいわゆる解舒性が劣るため適さない。好ましくは90〜100%であり、より好ましくは95〜100%である。
本発明の複合形態は、アルカリ処理、水処理などによってB成分が溶解除去可能であるとともに、A成分にひび割れが生じない範囲であれば、同芯型、偏芯型、多芯型でもよい。図1に示すようなA成分が芯成分、B成分が鞘成分である芯鞘型複合構造、図2に示すようなA成分を島成分として、B成分が被覆する海成分である海島型複合構造、図3に示すようなA成分を芯として、その周囲を断続的にB成分が被覆する複合構造、図4に示すような三角形状のA成分をB成分が被覆する複合構造であってもよい。なお、A成分の繊維断面形状は、円形断面形状であってもよく、三角形、偏平、多葉型などの異形断面形状であってもよい。さらに図5に示すようなA成分の内部に中空部を設けることも可能であり、一孔中空、二孔中空以上の多孔中空などの中空形状など、各種の断面形状としても何ら差し支えない。これらのうち、複合繊維は、A成分が芯成分、B成分が鞘成分である芯鞘型複合構造を有するのが好ましい。
本発明の複合繊維の単繊維繊度は、目的に応じて適宜設定することが可能であり、特に制限されず、例えば、0.3〜50dtex、好ましくは0.3〜40dtexの範囲から選択できる。なお、本発明の複合繊維では、糸切れ性を防止しつつ、6dtex以下の細繊度の繊維を得ることができる。これらの繊維は、長繊維のみならず短繊維、あるいはショートカットとしても用いることができる。
以上のようにして得られる本発明の複合繊維は、各種繊維集合体(繊維構造物)として用いることができる。ここで繊維集合体とは、各種織編物、不織布などの布帛などが挙げられる。
なお、これらの繊維集合体から、通常B成分を取り除くことによって、制振性能に優れる最終製品、すなわち、熱可塑性エラストマー(A成分)のみからなる布帛を得ることができる。
例えば、このような熱可塑性エラストマーからなる布帛は、前記複合繊維を準備する準備工程と、前記繊維を用いて、複合繊維で構成された布帛を作製する複合繊維布帛作製工程と、前記布帛から、B成分を除去して、熱可塑性エラストマーからなる布帛を得る除去工程とを備える、製造方法によって得ることができる。
なお、前記複合繊維布帛は、本発明の複合繊維単独で形成されていてもよいが、本発明の複合繊維を一部に使用してなる織編物や不織布、例えば、天然繊維、化学繊維、合成繊維など他の繊維との交綴織布、あるいは混紡糸、混織糸として用いた織編物、混綿不織布などであってもよい。例えば、他の繊維と組み合わせて用いる場合、織編物や不織布に占める本発明の複合繊維のA成分の割合は、例えば、14質量%以上であってもよく、好ましくは15質量%以上、好ましくは18質量%以上、より好ましくは23質量%以上であってもよい。また、混紡糸、混織糸として用いる場合、その糸におけるA成分の割合は、例えば、14〜95質量%であってもよく、好ましくは20質量%以上、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上であってもよい。
複合繊維布帛から、アルカリ処理、水処理などによってB成分を除去することによって得られる熱可塑性エラストマー繊維からなる布帛は、制振性に優れている。また、本発明で用いられる複合繊維を用いることにより、布帛を構成する熱可塑性エラストマーからなる繊維の単繊維繊度を、例えば、0.3〜50dtex、好ましくは0.3〜40dtexの範囲とすることができ、細繊度化する場合、0.3〜10dtex、好ましくは0.3〜5dtexもの細繊度繊維にすることが可能である。
前記複合繊維布帛、または熱可塑性エラストマーからなる布帛に対しては、布帛化工程を経た後に、必要に応じて針布起毛などによる起毛処理やその他の仕上げ加工を施してもよい。
本発明の繊維は、長繊維としても使用可能であるし、適宜切断して短繊維としても使用可能である。そして、織地、編地、不織布などの布帛を製造することができることから、各種繊維製品に好適に使用される。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何等限定されるものではない。なお、実施例中の各物性値は以下の測定方法により測定されたものを意味する。
[ガラス転移温度(℃)]
熱可塑性エラストマーのガラス転移温度(Tg)は、重合体のペレットの一部を採取して、示差熱走査型熱量計(メトラー社製「TA−4000」)を使用して昇温速度10℃/分にて測定した。
[溶融粘度(poise)]
熱可塑性エラストマーの溶融粘度は、東洋精機製作所社製キャピログラフ1C PMD−Cを用いて、250℃、剪断速度1000sec−1の条件で測定した。
[制振性能]
オリエンティク社製レオバイブロンを使用し、25℃における制振性能(tanδ)を測定した。
[織物の坪量(g/m)]
JIS P8124に準じて測定した。
[織物の厚さ(mm)、織物の密度(g/m)]
得られた繊維からなる織物を標準環境下(温度20℃、相対湿度65%)に4時間以上放置した後、PEACOCK Dial−Thickness Gauge H Type(安田精機製作所社製;φ10mm×180g/cm)にて5ヶ所厚さを測定し、平均値を織物の厚さとして表す。なお、密度は坪量を厚さで除して算出した。
[パッケージからの解舒性]
捲取機を使用し200m/分の速度で解舒した繊維を捲取る。
以下の基準にしたがって解舒性評価を行った。
○:解舒スピード200m/分で300分解舒を行い、断糸が何ら発生せず、しかも得られた繊維に毛羽・ループが全く発生していないなど、極めて良好である。
×:解舒スピード200m/分で300分解舒を行い、断糸が1回以上発生、得られた繊維に毛羽・ループが1個以上発生し解舒性が不良である。
[繊維断面におけるB成分の被覆率(%)]
繊維断面写真から、ランダムに選択したフィラメント10本について、各フィラメントの繊維被覆部の長さを測定して繊維断面周長に対する被覆部長の百分率を被覆率として算出し、各フィラメントの被覆率の平均値を求めた。
[紡糸性評価]
100kg紡糸した際の毛羽・断糸の発生状況で評価した。
○:紡糸時の毛羽・断糸なし
△:紡糸時の毛羽・断糸は2回以下認められる
×:紡糸時の毛羽・断糸が3回以上
〔参考例1〕
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン3000ml、開始剤として濃度10.5質量%のsec−ブチルリチウム(シクロヘキサン溶液)4.6mlを仕込み、50℃に昇温した後、スチレンを320ml加えて60分間重合した。
その後、温度を40℃に低下させ、THFを25ml加え、イソプレンとブタジエンの50/50(質量比)の混合物を10ml加えて反応させ、3分間おいてから同量のイソプレンとブタジエンの50/50(質量比)の混合物を加えて反応させるという操作を繰り返して行い、最終的にイソプレンとブタジエンの混合物を合計450ml加え、その後さらに150分間反応を追い込んだ後、メタノール0.26mlで重合を停止し、ブロック共重合体を含む重合反応液を得た。上記で得られた重合反応溶液中に、オクチル酸ニッケルおよびトリエチルアルミニウムから形成されるチーグラー系水素添加触媒を水素雰囲気下に添加し、水素圧力0.8MPa、80℃で5時間の水素添加反応を行ない、ブロック共重合体の水素添加物(1)を得た。
〔参考例2〕
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン3000ml、開始剤として濃度10.5質量%のsec−ブチルリチウム(シクロヘキサン溶液)10.5mlを仕込み、50℃に昇温した後、スチレンを90ml加えて60分間重合した。
その後、温度を40℃に低下させ、THFを17ml加え、イソプレンを900ml加えて4時間重合を行い、さらにスチレン90mLを加えて3時間重合を行った。その後、メタノール0.60mlで重合を停止し、ブロック共重合体を含む重合反応液を得た。上記で得られた重合反応溶液中に、オクチル酸ニッケルおよびトリエチルアルミニウムから形成されるチーグラー系水素添加触媒を水素雰囲気下に添加し、水素圧力0.8MPa、80℃で5時間の水素添加反応を行ない、ブロック共重合体の水素添加物(2)を得た。
〔参考例3〕
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン3000ml、開始剤として濃度10.5質量%のsec−ブチルリチウム(シクロヘキサン溶液)2.9mlを仕込み、50℃に昇温した後、スチレンを30ml加えて60分間重合した。
その後、TMEDAを1.7ml加え、ブタジエンを650ml加えて4時間重合を行い、さらにスチレン30mLを加えて3時間重合を行った。その後、メタノール0.16mlで重合を停止し、ブロック共重合体を含む重合反応液を得た。上記で得られた重合反応溶液中に、オクチル酸ニッケルおよびトリエチルアルミニウムから形成されるチーグラー系水素添加触媒を水素雰囲気下に添加し、水素圧力0.8MPa、80℃で5時間の水素添加反応を行ない、ブロック共重合体の水素添加物(3)を得た。
〔参考例4〕
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン3000ml、開始剤として濃度10.5質量%のsec−ブチルリチウム(シクロヘキサン溶液)19mlを仕込み、50℃に昇温した後、スチレンを120ml加えて60分間重合した。
その後、イソプレンを750ml加えて2時間重合を行い、さらにスチレン120mLを加えて3時間重合を行った。その後、メタノール1.1mlで重合を停止し、ブロック共重合体を含む重合反応液を得た。上記で得られた重合反応溶液中に、オクチル酸ニッケルおよびトリエチルアルミニウムから形成されるチーグラー系水素添加触媒を水素雰囲気下に添加し、水素圧力0.8MPa、80℃で5時間の水素添加反応を行ない、ブロック共重合体の水素添加物(4)を得た。
参考例1〜4で得られたブロック共重合体の水素添加物(1)〜(4)について、下記表1にまとめた。なお、ブロック(a)はスチレン系重合体ブロックからなる重合体ブロックを表し、ブロック(b)は共役ジエン系重合体ブロックを表す。また、数平均分子量は、GPCを用いてポリスチレン換算により算出した。
Figure 2015193953
(実施例1)
A成分として、参考例1で得られたブロック共重合体の水素添加物(1)を用い、一方、B成分として、分子量2000のポリエチレングリコール8モル%と5−ナトリウムスルホイソフタル酸を5モル%共重合した固有粘度[η]0.52のポリエチレンテレフタレートを用い、A成分とB成分との複合比を75:25の質量比とし、それぞれを別々の押出し機で溶融させ、図1に示す芯鞘断面で複合繊維を複合紡糸ノズルより吐出させた。
ついで紡糸口金より吐出された糸条を、長さ1.0mの横吹付け型冷却風装置により冷却した後、連続して紡糸口金直下から1.3mの位置に設置した長さ1.0m、内径30mmのチューブヒーター(内壁温度:180℃)に導入してチューブヒーター内で延伸した後、チューブヒーターから出てきた繊維に油剤を付与し、引き続いてローラーを介して3000m/分の引取り速度で巻き取って、111dtex/24フィラメントの複合繊維を製造した。
繊維化・製編工程性は良好で問題なかった。得られた複合繊維から、坪量46.4g/m、厚さ0.296mmの織物を得た。この織物に精練を施した後、可性ソーダ20g/L、浴比1:30のアルカリ水溶液(液温100℃)中に30分間浸漬し、B成分を選択的に溶解除去した。得られた織物の制振性能は、表2に示すように良好であった。
(実施例2)
複合繊維のA成分として参考例2で得られたブロック共重合体の水素添加物(2)を用いる以外は実施例1と同様にして、繊維化並びに織物の作成、評価を行った。複合繊維の繊維化・製織工程性は良好であり、得られた織物は、表2に示すように優れた制振性能を有していた。
(実施例3)
複合繊維のB成分としてポリ乳酸(カーギル・ダウ社製、6200D)を用いる以外は実施例1と同様にして、繊維化並びに織物の作成、評価を行った。複合繊維の繊維化・製織工程性は良好であり、得られた織物は、表2に示すように優れた制振性能を有していた。
(実施例4)
複合繊維のB成分として熱可塑性の変性ポリビニルアルコール(変性PVA)(クラレ社製、ケン化度:98.5、エチレン含有量8.0モル%、重合度:380)を用い、紡糸油剤として水を含まない制電剤成分と平滑剤成分からなるものを用いたこと以外は実施例1と同様の方法で繊維化を実施し、同様の方法で織物を作成した。その後100℃の熱水中で、浴比1:30で織物を40分間処理し、B成分を溶解除去した。表2に示すように、複合繊維の繊維化・製編工程性は良好であり、得られた織物は良好な制振性能を有していた。
(実施例5〜6)
複合繊維のA成分とB成分の複合比率(質量比)を表2に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして繊維化並びに織物の作成、評価を行った。表2に示すように、いずれの場合も繊維化・製編工程性は良好であり、得られた織物は、いずれも優れた制振性能を有していた。
(実施例7〜9)
複合繊維の断面形状を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして繊維化並びに織物の作成、評価を行った。なお、実施例8では、紡糸口金に異形ノズルを使用して繊維化を行なった。表2に示すように、いずれの場合も繊維化・製編工程性は良好であり、得られた織物は、いずれも優れた制振性能を有していた。
(比較例1)
B成分を使用せず複合繊維としなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で実施した。繊維化工程性は不調であり、また得られた繊維は、解舒性が劣っており、織物を作製することが不可能であった。
(比較例2)
A成分、B成分をサイドバイサイド型で複合紡糸し、繊維断面において、B成分がA成分の全周長の50%を被覆しているように変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で実施した。繊維化工程性は不調であり、また得られた繊維は、解舒性が劣っており、織物を作製することが不可能であった。
(比較例3)
A成分、B成分をサイドバイサイド型で複合紡糸し、繊維断面において、B成分がA成分の全周長の20%を被覆しているように変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で実施した。繊維化工程性は不調であり、また得られた繊維は、解舒性が劣っており、織物を作製することが不可能であった。
(比較例4)
参考例3で得られたものを用い実施例1と同様の方法で実施した。熱可塑性エラストマー(A成分)の溶融粘度が高いため紡糸不可能であった。
(比較例5)
参考例4で得られたものを用い実施例1と同様の方法で実施した。繊維化は良好であったが制振性能に乏しいものしか得られなかった。
Figure 2015193953
本発明の複合繊維の主な用途は、単独でまたは一部に使用して織編物などを作製し壁、床材、カーペット用材など様々な利用が期待されている。
以上のとおり、本発明の好適な実施態様を説明したが、当業者であれば、本件明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる発明の範囲内のものと解釈される。
1:複合繊維のA成分
2:複合繊維のB成分
3:複合繊維の中空部

Claims (8)

  1. ガラス転移温度が−40〜30℃の範囲にある重合体、またはガラス転移温度が−40〜30℃の範囲にある重合体部分をその分子構造中に有する重合体から選ばれる少なくとも1種の重合体であり、かつ250℃における溶融粘度が700〜3000poiseである熱可塑性エラストマー(A成分)と、易溶解性または易分解性熱可塑性ポリマー(B成分)と、から構成され、繊維断面においてB成分が繊維断面周長の80%以上を被覆している複合繊維。
  2. 前記熱可塑性エラストマーが、ビニル芳香族化合物からなる数平均分子量2500〜60000の重合体ブロック(a)と、共役ジエン系化合物からなる数平均分子量10000〜200000の重合体ブロック(b)と、からなる、数平均分子量が30000〜300000であるブロック共重合体、および/またはその水添物である請求項1に記載の複合繊維。
  3. 請求項1または2において、B成分が、易溶解性ポリエステルおよび熱可塑性ポリビニルアルコール系ポリマーから選択される少なくとも1種により形成されている複合繊維。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、単繊維繊度が0.3〜50dtexである複合繊維。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、A成分とB成分の複合比率(質量比)がA:B=90:10〜40:60である複合繊維。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において、A成分が芯成分、B成分が鞘成分である芯鞘構造を有する複合繊維。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の複合繊維を準備する準備工程と、前記複合繊維を用いて、複合繊維で構成された布帛を作製する複合繊維布帛作製工程と、前記布帛からB成分を除去して熱可塑性エラストマー布帛を得る除去工程とを備える、熱可塑性エラストマー布帛の製造方法。
  8. 請求項7の製造方法で製造された熱可塑性エラストマー布帛。
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