JP2015189422A - 車両用冷房装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エバポレータからの臭いの発生を抑制しつつ、熱源を用いて加熱することなく快適な温度の冷風を送風する車両用冷房装置を提供する。
【解決手段】車両用冷房装置10は、エバポレータ13の上流側に設けられ、エバポレータ13を通過する空気量と、バイパス通路21を通過する空気量とを調節する調節ドア23が設けられる。調節ドア23の角度位置によって、エバポレータ13を動作した状態であっても、車室内に送風される送風空気が冷たくなりすぎることを抑制することができ、エバポレータ13からの臭いの発生を抑制しつつ、快適な温度を送風することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車室内を冷房する車両用冷房装置に関する。
従来技術では、冷房時に車室内の温度がある程度下がってきた後は、風量を弱めて快適性、たとえば静寂性を向上していた。しかし近年、東南アジア等の新興国におけるユーザのニーズとして、風量は維持したままで、冷たすぎない心地よい温度の冷風として、たとえば室温マイナス2℃〜5℃の冷風を求めるものがある。
従来、冷房専用装置および冷暖房装置に関らず、エバポレータの温度に応じてコンプレッサのON−OFFを切り替えることにより、エバポレータの温度を制御している。ON−OFFのタイミングでONの時間を短かくすることでエバポレータの温度をあげることはできるが、臭いが発生してしまうという課題が生じる。
そこで臭いの発生の防止方法として、特許文献1に記載の車両用空調装置では、圧縮機の回転数やブロアモータの回転数を制御して、エバポレータ温度の上昇を抑制している。
特開2012−76610号公報
前述の特許文献1に記載の技術では、臭いの発生を抑制することができたとしても、冷たすぎない心地よい温度の風のニーズを満たすことはできない。たとえばPTCヒータ等の他の熱源を活用することも考えられるが、一度、温度を下げた空気を電力を用いて再加熱することになるので、エネルギーの観点として非効率であるという問題がある。
そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、エバポレータからの臭いの発生を抑制しつつ、熱源を用いて加熱することなく快適な温度の冷風を送風する車両用冷房装置を提供することを目的とする。
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
本発明は、車室内へ向かって送風される空気を冷却する冷房用熱交換器(13)を有し、冷房用熱交換器を通過した冷却空気を直接、車室内へ吹き出すようにした車両用冷房装置(10)であって、送風手段(12)による送風空気を冷却する冷房用熱交換器と、冷房用熱交換器を迂回するバイパス通路(21)と、冷房用熱交換器の上流側に設けられ、冷房用熱交換器を通過する空気量と、バイパス通路を通過する空気量とを調節する調節手段(23)と、を含むことを特徴とする車両用冷房装置である。
このような本発明に従えば、冷房用熱交換器の上流側に設けられ、冷房用熱交換器を通過する空気量と、バイパス通路を通過する空気量とを調節する調節手段が設けられる。たとえば冷房用熱交換器を全ての空気が通過する状態と、一部の送風空気をバイパス通路に流し、残りの送風空気を冷房用熱交換器に流す状態とを比べると、後者の方が送風空気の温度を高くすることができる。したがって冷房用熱交換器を動作した状態であっても、車室内に送風される送風空気が冷たくなりすぎることを抑制することができる。したがって調節手段によって、冷風の温度調節が可能となる。これによって冷房用熱交換器からの臭いの発生を抑制しつつ、快適な温度を送風することができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態の車両用冷房装置10の構成を説明するための図である。 車両用冷房装置10の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。 エアコンECU50の処理を示したフローチャートである。 第2実施形態の車両用冷房装置10の構成を説明するための図である。 エバポレータ13を流れる冷媒経路の一例を示す図である。 エバポレータ13を流れる冷媒経路の他の例を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を、複数の形態について説明する。各実施形態で先行する実施形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付すか、または先行の参照符号に一文字追加し、重複する説明を略する場合がある。また各実施形態にて構成の一部を説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している実施形態と同様とする。各実施形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図3を用いて説明する。本実施形態の車両用冷房装置10における室内空調ユニットは、車室内最前部のインストルメントパネルの内側に配置されて、その外殻を形成する空調ケース11内に室内用ブロワ12およびエバポレータ13を収容している。
空調ケース11は、車室内に送風される送風空気の空気通路を形成しており、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れたポリプロピレン等の樹脂にて成形されている。空調ケース11内の送風空気流れ最上流側には、内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切り替え導入する内外気切替手段として内外気切替箱14が配置されている。
内外気切替箱14には、空調ケース11内に内気を導入させる内気導入口15および外気を導入させる外気導入口16が形成されている。さらに、内外気切替箱14の内部には、内気導入口15および外気導入口16の開口面積を連続的に調整して、内気の風量と外気の風量との風量割合を変化させる内外気切替ドア17が配置されている。
内外気切替ドア17は、空調ケース11内に導入される内気の風量と外気の風量との風量割合を変化させる吸込口モードを切り替える風量割合変更手段を構成する。内外気切替ドア17は、内外気切替ドア17用の電動アクチュエータによって駆動され、この電動アクチュエータは、エアコンECU50から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
また、吸込口モードとしては、内気モード、外気モードおよび混合モードがある。内気モードは、内気導入口15を全開とするとともに外気導入口16を全閉として空調ケース11内へ内気を導入するモードである。外気モードは、内気導入口15を全閉とするとともに外気導入口16を全開として空調ケース11内へ外気を導入するモードである。混合モードは、内気モードと外気モードとの間で、内気導入口15および外気導入口16の開口面積を連続的に調整することにより、内気と外気の導入比率を連続的に変化させるモードである。
内外気切替箱14の空気流れ下流側には、内外気切替箱14を介して吸入した空気を車室内へ向けて送風する送風手段として室内用ブロワ12が配置されている。この室内用ブロワ12は、遠心多翼ファンを電動モータにて駆動する電動送風機である。室内用ブロワ12は、エアコンECU50から出力される制御電圧によって回転数が制御される。電動モータを駆動する駆動回路18は、図1に示すように、空調ケース11に一部が露出している。
空調ケース11内において、室内用ブロワ12から送風される送風空気が通過する通路であって、互いに独立しているメイン通路20およびバイパス通路21とを有する。メイン通路20には、エバポレータ13が配置されている。エバポレータ13は、その内部を流通する冷媒と送風空気とを熱交換させて送風空気を冷却する冷房用熱交換器である。エバポレータ13は、圧縮機31、室外熱交換器32および膨張弁33等とともに、冷凍サイクルを構成している。
圧縮機31は、エンジンルーム内に配置され、冷凍サイクルにおいて冷媒を吸入し、圧縮して吐出するものである。圧縮機31は、車両のエンジンルーム内に搭載されたエンジンの出力軸によるベルト駆動されて、冷媒を吸入して、圧縮して吐出する。
凝縮器として機能する室外熱交換器32は、エンジンルーム内に配置されて、内部を流通する冷媒と、室外ファン(図示せず)から送風された車室外空気(外気)とを熱交換させることにより、圧縮された冷媒を凝縮液化させるものである。室外ファンは、エアコンECU50から出力される制御電圧によって稼働率、すなわち、回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。膨張弁33は、液冷媒を減圧膨張させる減圧手段である。エバポレータ13は、冷媒と送風空気との熱交換により、減圧膨張された冷媒を蒸発気化させる。
バイパス通路21は、エバポレータ13を迂回する通路である。したがってバイパス通路21を通過する空気は、エバポレータ13を通過することなく、エバポレータ13の下流側に空気が導かれる。エバポレータ13の下流には混合空間22が形成されており、混合空間22にて混合された送風空気の温度は、エバポレータ13を通過する空気およびバイパス通路21を通過する空気の風量割合によって変化する。
本実施形態では、バイパス通路21の入口側には、メイン通路20およびバイパス通路21へ流入させる空気の風量割合を連続的に変化させる調節ドア23を配置している。したがって、調節ドア23は、混合空間22内の空気温度、すなわち車室内へ送風される送風空気の温度を調節する調節手段を構成する。調節ドア23は、調節ドア23用の電動アクチュエータによって駆動され、この電動アクチュエータは、エアコンECU50から出力される制御信号によって、その作動が制御される。したがって車両用冷房装置10は、エバポレータ13内の冷媒の気化熱によって温度を低下させることが可能なメイン通路20と、冷媒の気化熱により温度を低下させないことが可能なバイパス通路21を有する。そして車両用冷房装置10は、メイン通路20とバイパス通路21の混合後の吹出口の温度を変化させることができる調節ドア23を備える。したがって調節ドア23の開度を制御することによって、冷風の温度調節が可能となる。
またバイパス通路21には、前述のように室内用ブロワ12を駆動するための駆動回路18の少なくとも一部が露出するように設けられる。駆動回路18は、電流が供給されることによって発熱する回路である。このような駆動回路18をバイパス通路21に配置することによって、バイパス通路21を通過する空気を駆動回路18の発熱量によって加熱することができる。したがって駆動回路18は、バイパス通路21を通過する空気を加熱する加熱手段として機能する。
さらに、空調ケース11の送風空気流れ最下流部には、混合空間22から空調対象空間である車室内へ温度調整された送風空気を吹き出す吹出口が配置されている。この吹出口としては、車室内の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すフェイス吹出口41、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフット吹出口42、および車両前面窓ガラス内側面に向けて空調風を吹き出すデフロスタ吹出口43が設けられている。また図示は省略するが、フェイス吹出口41、フット吹出口42およびデフロスタ吹出口43の空気流れ上流側には、それぞれ吹出口の開口面積を調整する吹出ドア(図示せず)が配置されている。吹出ドアは、吹出口モードを切り替える吹出口モード切替手段を構成するものであって、リンク機構を介して、吹出口モードドア駆動用の電動アクチュエータに連結されて連動して回転操作される。この電動アクチュエータは、エアコンECU50から出力される制御信号によってその作動が制御される。
エアコンECU50は、車室内の空調運転を制御する制御手段であり、車室内前面に設けられた操作パネル61上の各種スイッチからの信号や各種センサからの信号が入力される。そしてエアコンECU50は、入力信号から各種演算を行い、圧縮機31、調節ドア23および室内用ブロワ12などの各種アクチュエータを制御する。各種センサは、図1および図2に示すように、たとえば冷媒圧力センサ(図示せず)、冷媒温度センサ62、内気センサ63、外気センサ64、湿度センサ65等である。エアコンECU50は、ROM、RAM等のメモリおよびCPU(中央演算装置)等から構成されるマイクロコンピュータを内蔵し、操作パネル61等から送信された運転命令に基づいた演算に使用される各種プログラムを有している。
エアコンECU50は、エアコン環境情報、エアコン運転条件情報及び車両環境情報を受信してこれらを演算し、圧縮機31の設定すべき容量を算出する。そして、エアコンECU50は、演算結果に基づいて圧縮機31の出力量は制御する。
このように乗員による操作パネル61や携帯機の操作によって、車両用冷房装置10の運転、停止および目標吹出温度(設定温度)、目標湿度などの操作信号などがエアコンECU50に入力される。するとエアコンECU50は、各種センサの検出信号および各種の演算結果に基づいて、圧縮機31および室内用ブロワ12などの各機器の運転を制御する。
またエアコンECU50は、駆動回路18に供給する電流を制御することによって、室内用ブロワ12による送風量とともに、駆動回路18の発熱量も制御する。エアコンECU50は、駆動回路18の制御方式を電流駆動方式とPWM方式とで切り替えて、駆動回路18の発熱量を制御する。PWM方式は、パルス幅変調方式であり、パルス幅変調のデューティ比を調節することにより、供給される電流を調節する。PWM方式で制御する場合、駆動回路18に搭載されるスイッチング素子のオン状態とオフ状態とが切り換えられ、切替時のスイッチングロスによって発熱する。したがってデューティ比を調節することによって発熱量を制御することができる。
次に、エアコンECU50による具体的な冷房処理に関して説明する。図3において、イグニッションスイッチがONされてエアコンECU50に電源が供給されると制御がスタートする。また図3に示す処理は、エアコンECU50に電源が供給されている状態で、繰替えし実行される。
ステップS1では、吸込温を算出し、ステップS2に移る。吸込温は、内外気切替箱14によって吸い込まれた空気の温度である。換言すると、吸込温は、室内用ブロワ12の送風直後の送風空気の温度である。吸込温は、図2に示すように、内気センサ63からの内気温、外気センサ64からの外気温、および内外気切替ドア17のドア位置(開度)から算出される。たとえば内気モードの場合は、内気温が推定吸込温となる。
ステップS2では、吹出温を算出し、ステップS3に移る。吹出温は、開状態にある吹出口から車室内に吹き出される空気温度である。吹出温は、図2に示すように、ステップS1にて算出して吸込温、冷媒温度センサ62からの冷媒温度、駆動回路18の駆動状態、および調節ドンのドア位置(開度)から算出される。
ステップS3では、推定吹出温TAVから目標吹出温TAVOを引いた値が、第1所定温度T1よりも大きいか否かを判断し、大きい場合には、ステップS4に移り、大きくない場合には、ステップS5に移る。第1所定温度は、0またはオーバーシュートなど制御性を考慮した値である。
ステップS4では、推定吹出温度のほうが大きく、吹出温を小さくする必要があるので、調節ドア23を閉状態にしてバイパス通路21に空気が流入しないように制御し、本フローを終了する。これによって圧縮機31を制御することによって、吹出温度を低くして、目標吹出温度に近づけることができる。
ステップS5では、推定吹出温度の方が大きくないので、冷媒温度TEと第2所定温度T2とを比較し、冷媒温度が小さい場合には、ステップS6に移り、小さくない場合には、ステップS7に移る。第2所定温度は、エバポレータ13の臭いが発生しない温度のしきい値である。エバポレータ13は、温度が高くなると臭いが発生するが、たとえば10℃以下であると臭いが発生しない。したがって第2所定温度は、たとえば10℃に設定される。
ステップS6では、冷媒温度が第2所定温度よりも小さいので、冷媒温度を上昇させるために冷媒流量を低減するように圧縮機31を制御し、本フローチャートを終了する。これによって臭いの発生を抑制しつつ、小さすぎる冷媒温度を第2所定温度に近づけることができる。したがって目標吹出温度に近づけることができる。
ステップS7では、冷媒温度が第2所定温度よりも小さくないので、目標湿度と推定湿度とを比較し、目標湿度の方が大きい場合には、ステップS8に移り、大きくない場合には、ステップS9に移る。
ステップS8では、調節ドア23を開状態にし、本フローを終了する。これによってバイパス通路21を空気が流れるので、吹出温を目標吹出温度に近づけることができる。またバイパス通路21よりも湿度の低いメイン通路20を通過する空気量が減るため湿度を目標湿度に近づけることができる。
ステップS9では、目標湿度が推定湿度よりも小さいので、駆動回路18の駆動時の損失(発熱)が大きい駆動方式に切り替えて、本フローを終了する。これにより吹出温が高くなり、結果としてバイパス通路21の割合を低くすることになり、さらには湿度を下げることが可能となる。したがって図2に示すように、エアコンECU50は、入力値に応じて各部を制御する制御値を出力する。
以上説明したように本実施形態の車両用冷房装置10は、エバポレータ13の上流側に設けられ、エバポレータ13を通過する空気量と、バイパス通路21を通過する空気量とを調節する調節ドア23が設けられる。たとえばエバポレータ13を全ての空気が通過する状態と、一部の送風空気をバイパス通路21に流し、残りの送風空気をエバポレータ13に流す状態とを比べると、後者の方が送風空気の温度を高くすることができる。したがってエバポレータ13を動作した状態であっても、車室内に送風される送風空気が冷たくなりすぎることを抑制することができる。したがって調節ドア23によって、冷風の温度調節が可能となる。これによってエバポレータ13からの臭いの発生を抑制しつつ、快適な温度を送風することができる。
このような本実施形態の車両用冷房装置10では、エンジン冷却水等を活用した暖房装置を有しない冷房専用の空調装置である。換言すると、車両用冷房装置10は、空調用の熱交換器としてエバポレータ13のみを有する。したがって車両用冷房装置10は、エバポレータ13を通過した冷却空気を直接、車室内へ吹き出すように構成されている。したがって熱源としてエンジンおよび電気ヒータを用いていないので、エンジン冷却水の配管によるコストアップ、および電気ヒータ等の電力消費の増大、エバポレータ13の温度上昇による臭いの発生の課題を解決することができる。
また本実施形態では、エアコンECU50は、空気の吸込温度を用いて、メイン通路20とバイパス通路21を通過した後の空気の吹出温度、および予め設定される車室内温度にするための目標吹出温度を算出する。そして算出した推定吹出温度が目標吹出温度に近づくように、調節ドア23を制御する。これによって簡単な構成で目標吹出温度に近づけることができる。
さらに本実施形態では、バイパス通路21には駆動回路18が設けられ、バイパス通路21を通過する空気は、駆動回路18が駆動する際の発熱によって加熱される。室内用ブロワ12は車両用冷房装置10には必須の構成であり、室内用ブロワ12を駆動する駆動回路18も必至な構成である。このような必須な構成を加熱手段としても用いることによって、別に加熱手段を設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。したがって車両用冷房装置10の製造コストを低減することができる。
また本実施形態では、エアコンECU50は、空気の吸込温度と駆動回路18の発熱量を用いて推定吹出温度を算出する。これによってより精度良く推定吹出温度を算出することができる。
さらに本実施形態では、エアコンECU50は、導入される空気の吸込湿度と駆動回路18の発熱量を用いて、メイン通路20とバイパス通路21を通過した後の空気の推定湿度を算出する。そして車室内の湿度と車室内の温度を用いて、車室内の窓曇りが発生しないための目標湿度を算出する。さらに推定湿度が目標湿度よりも高い場合には、発熱量が多くなるように駆動回路18を制御する。これにより、吹出温度の上昇に伴い、調節ドア23がメイン通路20の風量を増加する方向に制御され、推定湿度が高い場合には、窓曇りの発生を抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に関して、図4〜図6を用いて説明する。本実施形態の車両用冷房装置10Aでは、バイパス通路21にもエバポレータ13が設けられている点に特徴を有する。
エバポレータ13は、内部を冷媒が循環し、メイン通路20を通過する空気と熱交換する冷媒量と、バイパス通路21を通過する空気と熱交換する冷媒量とを個別に調節する調節手段を有する。調節手段は、エバポレータ13内部の冷媒制御弁70によって実現され、冷媒制御弁70の開閉によって図5に示す冷媒経路と図6に示す冷媒経路とを切り替える。
冷媒制御弁70は、推定吹出温TAVから目標吹出温TAVOを引いた値が、第1所定温度T1よりも大きい場合には閉じられ、図5に示す冷媒経路となる。これによってエバポレータ13によって冷却される空気と、冷却されない空気とを混合させることができる。したがって通過する空気を冷やしすぎることがないので、目標吹出温度を維持することができる。
また冷媒制御弁70は、推定吹出温TAVから目標吹出温TAVOを引いた値が、第1所定温度T1よりも大きくない場合には開かれ、図6に示す冷媒経路となる。これによってメイン通路20およびバイパス通路21の両方を通過する空気をエバポレータ13によって冷却することができる。したがってたとえば最大冷房要求時は、熱交換量を稼ぐことができるので、結果として、同一の冷房能力が要求される場合に小型化が可能となる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
前述の第1実施形態では、駆動回路18をバイパス通路21に配置しているが、このような構成に限るものではない。駆動回路18をバイパス通路21に設けない構成であっても、バイパス通路21に空気を流すことによって送風空気を冷やしすぎることを防ぐことができる。
10…車両用冷房装置 11…空調ケース
12…室内用ブロワ(送風手段) 13…エバポレータ(冷房用熱交換器)
14…内外気切替箱(内外気切替手段) 15…内気導入口
16…外気導入口 17…内外気切替ドア
18…駆動回路 20…メイン通路
21…バイパス通路 23…調節ドア(調節手段)
50…エアコンECU(制御手段) 70…冷媒制御弁(調節手段)

Claims (7)

  1. 車室内へ向かって送風される空気を冷却する冷房用熱交換器(13)を有し、前記冷房用熱交換器を通過した冷却空気を直接、車室内へ吹き出すようにした車両用冷房装置(10)であって、
    内気導入口(15)と外気導入口(16)とを開閉して内気と外気との吸い込みを切り替える内外気切替手段(14)と、
    前記内気導入口および前記外気導入口を通して導入される空気を車室内へ向かって送風する送風手段(12)と、
    前記送風手段による送風空気を冷却する前記冷房用熱交換器と、
    前記送風手段から送風される送風空気が通過する通路であって、互いに独立しているメイン通路(20)およびバイパス通路(21)と、
    前記冷房用熱交換器の上流側に設けられ、前記冷房用熱交換器を通過する空気量と、前記バイパス通路を通過する空気量とを調節する調節手段(23)と、を含むことを特徴とする車両用冷房装置。
  2. 車室内へ向かって送風される空気を冷却する冷房用熱交換器(13)を有し、前記冷房用熱交換器を通過した冷却空気を直接、車室内へ吹き出すようにした車両用冷房装置(10)であって、
    内気導入口(15)と外気導入口(16)とを開閉して内気と外気との吸い込みを切り替える内外気切替手段(14)と、
    前記内気導入口および前記外気導入口を通して導入される空気を車室内へ向かって送風する送風手段(12)と、
    前記送風手段から送風される送風空気が通過する通路であって、互いに独立しているメイン通路(20)およびバイパス通路(21)と、
    前記メイン通路および前記バイパス通路に設けられ、前記送風手段による前記送風空気を冷却する前記冷房用熱交換器と、を含み、
    前記冷房用熱交換器は、内部を冷媒が循環し、前記メイン通路を通過する空気と熱交換する冷媒量と、前記バイパス通路を通過する空気と熱交換する冷媒量とを個別に調節する調節手段(70)を有することを特徴とする車両用冷房装置。
  3. 前記調節手段を制御する制御手段(50)をさらに含み、
    前記制御手段は、
    前記内気導入口および前記外気導入口から導入される空気の吸込温度を用いて、前記メイン通路と前記バイパス通路を通過した後の空気の吹出温度、および予め設定される車室内温度にするための目標吹出温度を算出し、
    算出した前記吹出温度が前記目標吹出温度に近づくように、前記調節手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用冷房装置。
  4. 前記バイパス通路には、前記送風手段を駆動する駆動回路(18)が設けられ、
    前記バイパス通路を通過する空気は、前記駆動回路が駆動する際の発熱によって加熱されることを特徴とする請求項3に記載の車両用冷房装置。
  5. 前記制御手段は、空気の前記吸込温度と前記駆動回路の発熱量を用いて前記吹出温度を算出することを特徴とする請求項4に記載の車両用冷房装置。
  6. 前記制御手段は、
    前記導入される空気の吸込湿度と前記駆動回路の発熱量を用いて、前記メイン通路と前記バイパス通路を通過した後の空気の湿度を算出し、
    前記車室内の湿度と前記車室内の温度を用いて、前記車室内の窓曇りが発生しないための目標湿度を算出し、
    算出した湿度が前記目標湿度よりも高い場合には、発熱量が多くなるように前記駆動回路を制御することを特徴とする請求項4または5に記載の車両用冷房装置。
  7. 前記制御手段は、前記駆動回路の制御方式を電流駆動方式とPWM方式とで切り替えて、前記駆動回路の発熱量を制御することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1つに記載の車両用冷房装置。
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