JP6364842B2 - がん細胞捕捉装置、処理液キット及び処理液キットの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、転移がんの検査又は抗がんの評価に用いるために血液中に侵入したがん細胞をフィルタにより捕捉するためのがん細胞捕捉装置、それに用いる処理液キット及び処理液キットの製造方法に関する。
「悪性腫瘍」とも呼ばれるがんは進行した場合生体の生命維持に重大な支障をきたすため、治療方法について種々検討されている。がん患者の治療方針を決める際の目安になるものとして、がんの転移の有無がある。転移はがん細胞が血管中に侵入し、血液に乗って体中に広がって他の臓器にがん細胞が移り住むことによる。したがって、血中のがん細胞の有無及びその量の測定は、がんの転移予測をするに際して重要な情報となる。
転移を引き起こす血液中のがん細胞を捕える従来技術としては、例えば、特許文献1に示すように、血液中のがん細胞をフィルタで捕獲する方法が知られている。特許文献1では、リソグラフィ技術を用いたフィルタの製造方法と、フィルタを収納したセルユニットの形状と、血液及び処理液を流す流路の構造とが示されている。特許文献1記載の方法によれば、フィルタを収納したセルユニットにがん細胞を含んだ血液を流すことでフィルタを通過しない細胞がフィルタ上で回収される。そして、フィルタ上に存在する細胞は染色によりがん細胞と同定される。
また、特許文献2には、種々の試薬チャージにおいても柔軟な取り扱いを可能にする試薬取り扱い手段を見出すことを目的として、複数の試薬容器が一体に成形された連結装置によって直接互いに結合されていることによって形成されているモジュラー式試薬カートリッジが開示されている。
米国特許公開第2011/0053152号明細書 特表平11−515106号公報
フィルタによって捕捉したがん細胞を評価するためには、がん細胞と同程度の大きさを有し、がん細胞と一緒にフィルタ上に残っている白血球をがん細胞と共に染色して顕微鏡観察を行い、がん細胞と白血球を見分ける必要がある。フィルタによってがん細胞を捕捉し染色するプロセスでは、複数種類の処理液を用いて各種の処理が行われる。複数種類の処理液を用いた処理の一例としては、以下の処理が挙げられる。すなわち、最初に流路全体を洗浄液で洗浄する第1の洗浄処理、続いて被検液をフィルタに通してがん細胞を捕捉する捕捉処理、続いて洗浄液でフィルタを洗浄する第2の洗浄処理、続いて固定液を用いてがん細胞を腐敗等から保護する固定化処理、続いて固定液を洗い流す第3の洗浄処理、続いてフィルタ上に捕捉されたがん細胞内部に染色液が浸透できるよう透過液を用いてがん細胞の細胞膜を溶解する透過処理、続いて透過液を洗い流す第4の洗浄処理、続いて染色液を用いてフィルタ上に捕捉されたがん細胞を染色する染色処理、染色液を洗い流す第5の洗浄処理である。これらの処理が行われた後に、顕微鏡による観察が行われる。
このように、がん細胞を観察するためには、それまでに行わなければならない作業が多く、煩雑である。また、上記のように複数処理を行う際に市販の処理液を用いた場合、同じ種類の処理液であってもメーカの違い及び他の処理液との組み合わせ等によってその効果が異なることがある。このため、十分な再現性が得られない可能性がある。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、がん細胞の捕捉に係る作業効率の向上と共に再現性の向上が図られたがん細胞捕捉装置、それに用いる処理液キット及び処理液キットの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、十分に再現性が確認された処理液を各々容器に封入し一体的に連結した処理液キットにすることが再現性の担保及び作業性の向上に非常に有益であることを見出した。さらに、現在のところ染色液は高価であり、室温での長期保存が困難であることに鑑みれば、がん細胞の捕捉に係る数回の検査でほぼ使い切れる量とすることにより、これらの問題をクリアできることを見出した。即ち、本発明に係る処理液キットは、被検液中のがん細胞をフィルタにより捕捉するがん細胞捕捉装置に用いられ、がん細胞を捕捉して観察するための一連の処理に用いられる複数種類の処理液がそれぞれ封入された複数の処理液容器と、複数の処理液容器を一体的に連結する連結手段と、を備える処理液キットであって、処理液は、がん細胞を染色する染色液を含み、複数の処理液容器に対して封入される前記処理液の封入量は、染色液が他の処理液と同じタイミング又は他の処理液よりも早くになくなるようにそれぞれ設定されることを特徴とする。
また、上記の処理液キットにおいて、処理液容器に対する染色液の封入量は、一連の処理を1回行う際に必要な染色液の量のm倍(mは自然数)に基づいて設定され、複数の処理液容器のうち染色液が封入された処理液容器とは異なる他の処理液容器のそれぞれに対する染色液とは異なる他の処理液の封入量は、一連の処理を1回行う際に必要な各処理液のm倍以上となるように設定される態様とすることができる。
また、本発明に係るがん細胞捕捉装置は、被検液が収容された被検液容器と、被検液を通過させることで被検液中のがん細胞を捕捉する貫通孔が主面に設けられたフィルタと、フィルタ上にがん細胞を捕捉して観察するための一連の処理に用いられる複数種類の処理液がそれぞれ封入された複数の処理液容器と、被検液容器及び複数の処理液容器のそれぞれとフィルタの主面の一方側とを接続する流路と、を備えたがん細胞捕捉装置であって、複数の処理液容器は連結手段により一体的に連結された処理液キットを構成し、処理液は、がん細胞を染色する染色液を含み、複数の処理液容器に対して封入される処理液の封入量は、染色液が他の処理液と同じタイミング又は他の処理液よりも早くになくなるようにそれぞれ設定されることを特徴とする。
また、上記のがん細胞捕捉装置において、処理液容器に対する染色液の封入量は、一連の処理を1回行う際に必要な染色液の量のm倍(mは自然数)に基づいて設定され、複数の処理液容器のうち染色液が封入された処理液容器とは異なる他の処理液容器のそれぞれに対する染色液とは異なる他の処理液の封入量は、一連の処理を1回行う際に必要な各処理液のm倍以上となるように設定されることを特徴とする。
上記の処理液キット及びがん細胞捕捉装置によれば、がん細胞をフィルタ上に捕捉して観察するための一連の処理に用いられる複数の処理液が封入された処理液容器が連結手段により一体的に連結され、処理液は、がん細胞を染色する染色液を含み、複数の処理液容器に対して封入される処理液の封入量は、染色液が他の処理液と同じタイミング又は他の処理液よりも早くになくなるようにそれぞれ設定されることによって、処理液の交換のタイミングを最小限に抑えることができるので、作業性が向上する。複数の処理液容器に対して封入される各処理液は、なるべく同じタイミングで全量使用されることが好ましいが、染色液以外の処理液は、染色液に比べ比較的廉価なので、染色液がなくなるときに多少残っていてもよい。この場合には、残っている処理液は使わずに新しい処理液キットに交換することで、作業性を向上させることができる。
また、上記の処理液キット及びがん細胞捕捉装置において、処理液容器に対する染色液の封入量は、一連の処理を1回行う際に必要な染色液の量のm倍(mは自然数)に基づいて設定され、処理液容器に対する他の処理液の封入量は、一連の処理を1回行う際に必要な各処理液のm倍以上となるように設定されることによって、各処理液を個別に準備する場合と比較して、染色液を含む各処理液の交換を一括して行えるので、作業効率が向上する。さらに、一連の処理に用いられる処理液を処理液キットとして揃えてがん細胞の捕捉及び観察に繰り返し使用することで、がん細胞の捕捉及び観察における再現性を向上させることができる。また、がん細胞の捕捉及び観察に用いられる処理液をキット化することによって各処理液のロット差を極力なくして再現性を向上することができる。
ここで、「一連の処理」とは、処理液キットをがん細胞捕捉装置にセットしてから一被検液をフィルタに通液してフィルタ上に捕捉したがん細胞等を観察するまでの間に行われる1ルーチン分の処理のことである。具体的には、最初に流路全体を洗浄液で洗浄する第1の洗浄処理、続いて被検液をフィルタに通してがん細胞を捕捉する捕捉処理、続いて洗浄液でフィルタを洗浄する第2の洗浄処理、続いて固定液を用いてがん細胞を腐敗等から保護する固定化処理、続いて固定液を洗い流す第3の洗浄処理、続いてフィルタ上に捕捉されたがん細胞内部に染色液が浸透できるよう透過液を用いてがん細胞の細胞膜を溶解する透過処理、続いて透過液を洗い流す第4の洗浄処理、続いて染色液を用いてフィルタ上に捕捉されたがん細胞を染色する染色処理、染色液を洗い流す第5の洗浄処理までが挙げられる。
「一体的」とは、「一つのものとして取扱える程度に」という意味である。また、「一連の処理を行う際に必要な染色液の量のm倍(mは自然数)に基づいて設定する」とは、染色液の量を、1回分の染色液量×m倍+αとすることである。ここで、αを決定する要素としては、(A)m回の処理を終えた後に染色液の処理液容器に残留する処理液量、及び、(B)m回の処理を終えた後に処理液容器から選択バルブに至るまでの流路に残留する処理液量が挙げられる。また、「一連の処理を行う際に必要な各処理液のm倍以上となるように設定する」とは、各処理液の量を、1回分の処理液量×m倍+βとすることである。ここで、βを決定する要素としては、上記(A)、(B)に係る処理液量に加えて、(C)非定常作業等によって追加で発生する洗浄作業等に用いられる洗浄液量などが挙げられる。具体的には、(A)に基づく処理液量は、封入量の5体積%程度である。また、(B)に基づく処理液量は、処理液容器から選択バルブまでの流路体積である。処理中、処理液を流路内に滞留させておくことで巻き込みによる気泡の混入を防ぐことができる。また、(C)に基づく洗浄液量は必要量を適宜見積もって充填することができ、例えば5回処理分程度の洗浄液量とすることができる。
即ち、染色液の封入量は以下の式(1)によって表すことができる。
染色液の封入量=(1回分の染色液量)×m+(A)に基づく染色液量+(B)に基づく染色液量・・・式(1)
また、他の処理液の封入量は以下の式(2)、(3)によって表すことができる。
固定液又は透過液の封入量=(1回分の処理液量)×m+(A)に基づく処理液量+(B)に基づく処理液量 ・・・式(2)
洗浄液の封入量=(1回分の処理液量)×m+(A)に基づく処理液量+(B)に基づく処理液量+(C)に基づく処理液量 ・・・式(3)
ここで、染色液はがん細胞又は白血球に特有の抗原と反応する抗体に蛍光色素を標識したもので、室温では長時間の保存ができない。したがって、処理液容器に対する染色液の封入量を、一連の処理を1回行う際に必要な染色液の量のm倍(mは自然数)に基づいて設定することとし、他の処理液容器に対する他の処理液の封入量を一連の処理を1回行う際に必要な各処理液のm倍以上となるように設定することによって、各処理液容器の交換のタイミングを容易に合わせることができ、処理液キットとして交換することによって処理液容器を個々に交換するのではなく、一度に交換できるので、作業効率を著しく向上できる。
ここで、処理液容器の内壁の底部は、上方から下方に向けて断面積が小さくなるテーパー状であると、処理液容器の内部の処理液の量が少なくなった場合に、底部の中央に溜まるので、封入された処理液をより余すことなく使用することができ、より好ましい。
また、処理液容器の内壁の横断面が円形状であると、処理液容器の内部の処理液が内壁に付着して残る可能性を低減できるので、より好ましい。
また、連結手段は、複数の処理液容器の開口を一体的に塞ぐ蓋部材であると、作業性向上の効果に優れるので、より好ましい。
また、連結手段は、各処理液容器を個別に脱着可能な連結部材から構成されると、冷蔵保存が必要な染色液の入った処理液容器のみを他の処理液容器と離して使用前に冷蔵保存することができ、作業性に優れるので、より好ましい。
また、自キットを特定する識別子をさらに備えると、処理液キットの開封後の時間管理及び残量管理が容易となり、より好ましい。
また、本発明に係る処理液キットの製造方法は、被検液中のがん細胞をフィルタにより捕捉するがん細胞捕捉装置に用いられる処理液キットの製造方法であって、がん細胞を捕捉して観察するための一連の処理に用いられる複数種類の処理液のための複数の処理液容器を準備する工程と、複数の処理液容器のそれぞれに対して処理液を封入する工程と、複数の処理液容器を連結手段によって一体的に連結する工程と、を有し、処理液は、がん細胞を染色する染色液を含み、複数の処理液容器に対して封入される処理液の封入量は、染色液が他の処理液と同じタイミング又は他の処理液よりも早くになくなるようにそれぞれ設定されることを特徴とする。
また、上記の処理液キットの製造方法において、処理液容器に対する染色液の封入量は、一連の処理を1回行う際に必要な染色液の量のm倍(mは自然数)に基づいて設定され、複数の処理液容器のうち染色液が封入された処理液容器とは異なる他の処理液容器のそれぞれに対する染色液とは異なる他の処理液の封入量は、一連の処理を1回行う際に必要な各処理液のm倍以上となるように設定されることを特徴とする。
このような製造方法で得られる処理液キットは、各処理液を個別に準備する場合と比較して、染色液を含む各処理液の交換を一括して行えるので、作業効率が向上する。さらに、一連の処理に用いられる処理液を処理液キットとして揃えてがん細胞の捕捉及び観察に繰り返し使用することで、がん細胞の捕捉及び観察における再現性を向上させることができる。
ここで、連結手段は、複数の処理液容器の開口を一体的に塞ぐ蓋部材であって、蓋部材によって複数の処理液容器の開口を一体的に塞ぐことで、処理液を封入する工程と、複数の処理液容器を一体的に連結する工程と、を同時に行うことで、処理液の封入と複数の処理液容器の連結とを一度に行うことができ、より少ない工程で処理液キットの製造を行うことができる。
本発明によれば、がん細胞の捕捉に係る作業効率の向上と共に再現性の向上が図られたがん細胞捕捉装置、それに用いる処理液キット及び処理液キットの製造方法が提供される。
第1実施形態に係るがん細胞捕捉装置の構成を説明する図である。 図2(A)は第1実施形態に係る処理液キットの構成を説明する斜視図であり、図2(B)は図2(A)のIIB−IIB線の断面図である。 第2実施形態に係る処理液キットを説明する断面図である。 図4(A)は、第3実施形態に係る処理液キットの構成を説明する斜視図であり、図4(B)は、図4(A)のIVB−IVB線の断面図である。 図5(A)は、第4実施形態に係る処理液キットの構成を説明する斜視図であり、図5(B)は、第4実施形態に係る処理液キットの上面図である。 第5実施形態に係る処理液キットを説明する断面図である。 図7(A)は、第6実施形態に係る処理液キットの構成を説明する斜視図であり、図7(B)は、第6実施形態に係る処理液キットの上面図である。 図8(A)は、第7実施形態に係る処理液キットの構成を説明する斜視図であり、図8(B)は、第7実施形態に係る処理液キットの上面図である。 処理液キットの変形例について説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態−がん細胞捕捉装置)
図1は第1実施形態に係るがん細胞捕捉装置の構成を説明する図である。がん細胞捕捉装置は、被検液となる血液をフィルタによってろ過することで血液中に含まれるがん細胞を捕捉する装置である。また、フィルタにより捕捉されたがん細胞について、染色液等の処理液を用いて染色することで、がん細胞の特定及びがん細胞の個体数のカウント等が行われる。
図1に示すように、がん細胞捕捉装置100は、がん細胞を捕捉するためのフィルタ1が内部に設けられたフィルタユニット2、フィルタユニット2に対して処理液(試薬)を供給するための軟質チューブからなる流路3、フィルタユニット2に対して被検液(血液)を供給するための軟質チューブからなる流路4が設けられている。流路3の上流側には、複数の処理液容器5を含んで構成される処理液キット6が接続されている。複数の処理液容器には、染色等の処理を施すための処理液(試薬)が入れられている。処理液容器5に投入される処理液としては、染色液、洗浄液、透過液、固定液等が挙げられる。処理液の詳細については後述する。これらの複数の処理液容器5に対してはそれぞれ軟質チューブからなる流路7が挿入されて個別の流路を形成している。そして、これらの流路が選択バルブ8に対して接続されていて、選択バルブ8を回転させることにより流路3に対して接続する処理液が収容された処理液容器5が選択される。
フィルタユニット2に対して接続する流路4には、内部に被検液としてがん細胞を含む疑いのある血液が納められた血液容器10(被検液容器)が接続されている。フィルタユニット2に対しては、処理液及び血液を同時に供給するのではなくいずれか一方を供給する構成となっているが、処理液及び血液のうちいずれの液体を供給するかの制御は流路3、4のそれぞれに対して取り付けられたバルブ12、13によって切り替えられる。例えば、血液をフィルタユニット2に対して供給する場合は、バルブ12を閉とし、バルブ13を開とする。バルブ12、13としては、軟質チューブを加圧変形させてその流れを遮断するピンチバルブ等を用いることができる。
また、フィルタユニット2に対して処理液及び血液のうちのいずれかの液体を供給する場合、フィルタユニット2の下流に設けられたポンプ14によって吸引することで液体の供給が行われる。ポンプ14は回転数変化により流路中の液体の流速を変えることが可能な構造となっている。ポンプ14としては、例えば軟質チューブに対する加圧による蠕動点を順次移動させる蠕動ポンプ(ペリスタルティックポンプ)を用いることができる。ポンプ14の駆動により、処理液、血液等の液体は流路3又は流路4の内部をフィルタユニット2に向かう方向に流れフィルタユニット2に供給される。そして、フィルタユニット2のフィルタ1を通過した液体は、流路15を経て廃液タンク16に流れ込む構造となっている。これらの構造により、血液中のがん細胞がフィルタユニット2内の流路上に設けられたフィルタ1によって捕捉されると共に、染色液によりがん細胞が染色される。
フィルタユニット2には、厚さ方向に複数の貫通孔1Aが主面に形成されたフィルタ1が内部に収容されている。フィルタ1は、例えば金属、ポリマ等からなる。フィルタユニット2のフィルタ1より上流側には、軟質チューブで形成された流路3に接続される流路3Aと、流路4に接続される流路4Aとが形成される。また、流路3A、4Aが形成された側とは逆側のフィルタ1の下流側には、フィルタ1の貫通孔1Aを通過した液体を外部に排出するための流路15Aが設けられる。フィルタ1の貫通孔1Aは、捕捉目標となるがん細胞が通過できない程度の大きさとされていて、貫通孔1Aを血液が通過する際、がん細胞がフィルタ1上に捕捉される。
ここで、フィルタ1上には、がん細胞以外にフィルタ1を通過できなかった白血球等の血球成分の一部が残存しており、これらの血球成分とがん細胞を染色によって染め分けてがん細胞を検出する。捕捉したがん細胞を検出するための洗浄及び染色は、血液のフィルタリングが終了した後、流路3Aに接続されるチューブの流路3から染色液、洗浄液、透過液及び固定液を供給することで行われる。この作業によって、フィルタ1を用いたがん細胞の捕捉及び処理液による染色が行われ、その後、フィルタ1上のがん細胞の同定及びがん細胞数の数量計測等が行われる。
(第1実施形態−処理液キット)
次に、図2を参照しながら、処理液キットについて説明する。図2(A)は処理液キットの構成を説明する斜視図であり、図2(B)は図2(A)のうち流路7及び吸引ノズル71を除く処理液キットのIIB−IIB線の断面図である。なお、以下の実施形態で説明する処理液キット6では、処理液容器5Aには洗浄液が封入され、処理液容器5Bには固定液が封入され、処理液容器5Cには透過液が封入され、処理液容器5Dには染色液が封入されている構成について説明する。
ここで、血液中のがん細胞の捕捉作業後のがん細胞の同定及びがん細胞の数量計測等に係る処理において用いられる処理液についての概略を説明する。洗浄液は、前工程で使用した薬液の残留分の洗浄又は除去のために用いられる処理液である。洗浄液としては、例えばウシ血清アルブミンとエチレンジアミン四酢酸をリン酸緩衝生理食塩水に配合してpH7.4程度に調整した溶液等が挙げられる。また、固定液は、生物試料を自己分解又は腐敗による劣化から保護するための化学処理を行うための処理液である。固定液としては、例えばパラホルムアルデヒドをリン酸緩衝生理食塩水に1〜4質量%配合した溶液等が挙げられる。また、透過液は、フィルタ上に捕捉されたがん細胞の細胞膜を溶解して、例えば色素及び染色液等が高分子物質を透過できるようにするための処理液である。透過液としては、例えばポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテルをリン酸緩衝生理食塩水に配合した溶液等が挙げられる。染色液は、対象となる抗原と反応する抗体に対して蛍光色素を標識するための処理液である。染色液としては、例えば2’−(4−エトキシフェニル)−5−(4−メチル−1−ピペラジニル)―2,5’−bi−1Hベンズイミダゾールの三塩酸塩水溶液、ヒト白血球抗原及びサイトケラチン(Cytokeratin)の混合液をリン酸緩衝生理食塩水で希釈した溶液等が挙げられる。これらの処理液ががん細胞の捕捉及び観察に係る処理に用いられる。
図2に戻り、処理液キット6に含まれる処理液容器5A〜5Dは、それぞれ例えば樹脂材料から構成される。処理液容器5A〜5Dは、それぞれ横断面が円形であり、処理液が収容される収容部51を備えると共に、収容部51の開口に上端部から外方へ延びるフランジ部52を備えている。そして、処理液容器5A〜5Dのそれぞれのフランジ部52の上面側が蓋部材として機能する薄板55の下面側と接着している。薄板55としては、例えばシリコーン樹脂等の樹脂膜、アルミ箔等の金属箔、シリコーン樹脂、ポリオレフィン樹脂等の樹脂膜にアルミニウムをコーティングしたものなどが好ましい。処理液容器5A〜5Dとしては、樹脂、ガラスが好ましく、特にポリオレフィン樹脂等が耐薬品性と取扱性に優れ、より好ましい。このような構成を備えることにより、複数の処理液容器5A〜5Dの開口が、薄板55により一体的に塞がれると共に、処理液容器5A〜5Dが連結される。すなわち、薄板55は、処理液容器5A〜5Dを一体的に連結する連結手段となる。これにより、複数の処理液容器5A〜5Dが処理液キット6として一体化される。
処理液キット6の処理液容器5Dは、がん細胞を染色する染色液が封入される容器を含み、複数の処理液容器5Dに対して封入される処理液の封入量は、染色液が他の処理液と同じタイミング又は他の処理液よりも早くになくなるようにそれぞれ設定されている。ここで「なくなる」とは、処理液容器5D内の残量が1回の処理に必要な液量未満になることを意味する。
より好ましい態様としては、処理液キット6の処理液容器5Dには、がん細胞の捕捉及び観察に係る一連の処理を1回行うために必要な量のm倍(mは自然数)に基づいて設定された量の染色液が収容されている。また、処理液容器5A〜5Cには、がん細胞の捕捉及び観察に係る一連の処理を1回行うために必要な量のm倍以上となるように設定された量の処理液が収容されている。
1回の処理における処理液の容量比は、例えば、洗浄液(5A):固定液(5B):透過液(5C):染色液(5D)=5:1:2:1である。各処理液の容量比は、例えばがん細胞捕捉装置の構成(フィルタの大きさ、流路の長さ等)等に基づいて決定される。
また、1つの処理液キット6を用いて行われる一連の処理の回数を特定する「m」としては、例えば10が挙げられる。この「m」は、がん細胞の捕捉及び観察に係る一連の処理1回分に要する標準時間又は染色液の保存期限等に応じて適宜設定することができる。
ここでm=10としたときに上記の式(1)〜式(3)に基づいて算出した各処理液の封入量を表1に例示する。なお、処理液容器から選択バルブまでの流路の容積は約0.3mL(流路の内径φ1mm、長さ350mm)とした。また、10回の処理を終えた後に染色液の処理液容器に残留する処理液量は、封入量の5体積%とした。
Figure 0006364842
なお、ここでは1回の処理における処理液の容量比を洗浄液(5A):固定液(5B):透過液(5C):染色液(5D)=5:1:2:1とした場合に基づいて算出したが、固定液、透過液及び染色液の封入量がほぼ同じになるように処理液の濃度を適宜調整して用いてもよい。また、上記のm=10に関して、一連の処理の回数は、昼夜通して処理を実施したとしても1日に実施可能な処理回数が10回程度であることに基づく。将来、技術が進歩して処理可能な回数が増えれば、mを増やすこともできる。
このような態様とすることによって、各処理液容器の交換のタイミングを容易に合わせることができ、処理液キットとして交換することによって個々に交換するのではなく、一度に交換できるので、作業効率を著しく向上できる点で好ましい。
また、処理液キット6の処理液容器5A〜5Dのように、横断面が円形状である場合、内壁において角部が形成されない。したがって、処理液容器5A〜5Dでは、内壁の角部に処理液が溜まることを回避することができる。
上記の処理液キット6は、以下の方法で製造される。まず、複数種類の処理液のための複数の処理液容器5A〜5Dを準備する。続いて、これらの複数の処理液容器5A〜5Dのそれぞれに対して処理液を投入する。処理液キット6の場合は、洗浄液が処理液容器5Aに投入され、固定液が処理液容器5Bに投入され、透過液が処理液容器5Cに投入され、染色液が処理液容器5Dに投入された後に、蓋部材である薄板55によって、その処理液容器5A〜5Dを塞ぐことで、処理液が処理液容器5A〜5Dに封入される。同時に、これらの処理液容器5A〜5Dは、薄板55によって一体的に連結される。これにより処理液キット6が形成される。このように、薄板55によって処理液容器5A〜5Dを塞ぐことと処理液容器5A〜5Dを連結することとを同時に行う場合、処理液の封入と複数の処理液容器の連結とを一度に行うことができ、より少ない工程で処理液キットの製造を行うことができる。
そして、処理液キット6を使用する際には、図2(A)に示すように、流路7に接続する吸引ノズル71が薄板55を突き抜けて挿入される。これにより処理液容器5A〜5Dが開封され、吸引ノズル71により内部の処理液がそれぞれフィルタユニット2へ供給可能となる。なお、図2(A)において、説明のために流路7及び吸引ノズル71が描かれているが、これらは本発明の処理液キットには含まれない。
また、がん細胞の捕捉に係る一連の処理が上記で設定したm回終わると、処理液キットを交換することで処理液容器5A〜5Dを全て一回の操作でまとめて交換することができるので、作業性に非常に優れ、好ましい。脱気処理等の前処理を行う必要がある場合には、処理液キット6が一体的に連結されていることにより処理液をまとめて脱気処理することができるので、好ましい。
このように、本実施形態に係るがん細胞捕捉装置100における処理液キット6では、がん細胞を観察するための一連の処理に用いられる複数の処理液が封入された処理液容器5A〜5Dが連結手段である薄板55により一体的に連結されている。処理液キット6がこのような構成を有することで、各処理液を個別に購入して準備する場合と比較して、前処理等の作業を一度に行うことができ、作業効率が向上する。さらに、一連の処理に用いられる処理液を処理液キット6として揃えてがん細胞の捕捉及び観察に使用することで、がん細胞の捕捉及び観察における再現性を向上することができる。
以下、第2〜第8実施形態について説明する。第2〜第8実施形態に係る処理液キットは、全て第1実施形態に示すがん細胞捕捉装置100において使用することができるので、以下の実施形態では処理液キットに係る構成についてのみ説明する。また、第1実施形態で説明した処理液キット6と同様の方法で製造されている処理液キットについては、製造方法に係る説明を省略する。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態に係る処理液キットを説明する断面図である。図3に示す処理液キット6Aは、4つの処理液容器5Iが薄板55により一体的に連結されたものである。薄板55が連結手段として機能する点は、第1実施形態の処理液キット6と同様である。第2実施形態に係る処理液キット6Aが第1実施形態の処理液キット6と相違する点は、4つの処理液容器5Iの底部の形状である。
具体的には、処理液容器5Iは、内壁57Aに接続する環状の第1の底部57Bと、周囲が第1の底部57Bによって囲まれて第1の底部57Bよりも下側に設けられた凹型状の第2の底部57Cとによって形成される。このとき、流路7と接続する吸引ノズル71は、その先端が第1の底部57Bよりも下方に挿入されている。また、処理液容器5I内の処理液のうち吸引ノズル71の先端71Aが到達する位置よりも上方の処理液を吸引することができ、先端71Aよりも低い位置の処理液L1は吸引されずに処理液容器5I内に残留する。これによって、吸引ノズル71中に誤って気泡が混入することを防止できるので、好ましい。ここで、m回処理後の処理液容器に残存する処理液量を第1の底部57Bよりも下側に設けられた凹型状の第2の底部57Cの容積に設定すると、吸引ノズル71への気泡の混入をより確実に防止できるので好ましい。
処理液キット6Aでは、処理液容器5Iの底部が第1の底部57Bと第2の底部57Cとの2段階の底部を有している。これにより、処理液の残液が底部に集まりやすくなり、吸引ノズル71の先端71Aを第1の底部57Bよりも下方とした場合に、底部に残留する処理液L1の量をより少なくすることができ、処理液容器5I内の処理液の無駄を減らし効率よく使用することができる。
なお、図3において、説明のために流路7及び吸引ノズル71が描かれているが、これらは本発明の処理液キットには含まれない。
(第3実施形態)
図4(A)は、第3実施形態に係る処理液キットの構成を説明する斜視図であり、図4(B)は、図4(A)のIVB−IVB線の断面図である。図4に示す処理液キット6Bが第1実施形態の処理液キット6と相違する点は、4つの処理液容器5Jが1つの容器部材58により形成されている点である。
処理液キット6Bでは、容器部材58に4つの凹部58Aが形成されることで、これらの凹部58Aが処理液容器5Jとして機能する。そして、処理液容器5Jのそれぞれに処理液を封入した後に、凹部58Aの上側端部から略平面状に延びる上面部58Bが薄板59の下面側と接着することで、処理液容器5Jとして機能する凹部58Aの開口が塞がれる。このような容器部材58は、例えば、樹脂材料を射出成型することで得ることができる。
処理液キット6Bでは、薄板59だけではなく、容器部材58の上面部58Bについても複数の処理液容器5Jを一体的に連結する連結手段として機能する。このように、処理液容器5J側の部材の形状を変える構成としてもよい。なお、処理液容器5Jの側壁を隣の処理液容器と共有して、隣接する処理液容器5J同士が側壁を介して連結する構造とすると、処理液キットをよりコンパクトに収納できるので好ましい。
(第4実施形態)
図5(A)は、第4実施形態に係る処理液キットの構成を説明する斜視図であり、図5(B)は、第4実施形態に係る処理液キットの上面図である。図5に示す処理液キット6Cは、4つの処理液容器5Kを連結する連結手段が、各処理液容器5Kを取り付けるための孔が設けられた枠部材76である点が第1実施形態に係る処理液キット6と相違する。本実施形態に係る処理液キット6Cは、処理液容器の開口を覆う蓋部材とは異なる部材によって処理液容器同士を連結する構成である。なお、4つの処理液容器5Kはそれぞれ蓋部材等によって上部の開口が塞がれるが、図示省略する。
枠部材76は、平板状をなし、処理液容器5Kを取り付けるための孔77がその厚さ方向に4つ形成されている。そして、これらの孔77に処理液容器5Kを挿入することで、4つの処理液容器5Kを一体的に連結している。なお、枠部材76の厚さ方向に処理液容器5Kが移動しないように、孔77の内部に弾性部材等の滑り止め部材又は接着剤等の固定部材を取り付けてもよい。
上記の処理液キット6Cは、例えば以下の方法で製造される。まず、複数種類の処理液のための複数の処理液容器5Kを準備する。続いて、これらの4つの処理液容器5Kのそれぞれに対して処理液を投入する。その後、図示していない蓋部材によって、4つの処理液容器5Kのそれぞれを塞ぐことで、処理液が処理液容器5Kに封入される。その後、枠部材76に対してこれらの処理液容器5Kを取り付けることで、枠部材76によって一体的に連結される。これにより処理液キット6Cが形成される。なお、枠部材76を取り付けることで、4つの処理液容器5Kを先に連結し、その後に各処理液容器5Kに処理液を封入する構成としてもよい。
(第5実施形態)
図6は、第5実施形態に係る処理液キットを説明する断面図である。図6に示す処理液キット6Dは、4つの処理液容器5Pが、薄板55により一体的に連結されたものである。第5実施形態に係る処理液キット6Dが第1実施形態の処理液キット6と相違する点は、4つの処理液容器5Pの底部の形状である。
具体的には、処理液容器5Pの底部57Dは、上方から下方に向けて断面積が小さくなるテーパー状となっている。このとき、流路7と接続する吸引ノズル71は、その先端がテーパー状の底部57Dのうち側壁57Eと接続する周縁部57Fよりも下方に挿入されている。ここで、処理液容器5P内の処理液のうち吸引ノズル71の先端71Aが到達する位置よりも上方の処理液を吸引することができ、先端71Aよりも低い位置の処理液L2は吸引されずに処理液容器5P内に残留する。これによって、吸引ノズル71中に誤って気泡が混入することを防止できるので、好ましい。
このように、処理液キット6Dでは、処理液容器5Pの底部57Dが、上方から下方に向けて断面積が小さくなるテーパー状となっていることで、処理液の残液が底部に集まりやすくなり、吸引ノズル71の先端71Aを底部57Dの周縁部57Fよりも下方とした場合に、底部に残留する処理液L2の量をより少なくすることができる。したがって、処理液キット6Dでは、処理液容器5P内の処理液の無駄を減らし効率よく使用することができる。処理液容器5Pにおける処理液の容量を見積もる際に底部に残留する処理液L2の量は各処理液の封入量の5体積%程度を見積もればよい。なお、図6において、説明のために流路7及び吸引ノズル71が描かれているが、これらは本発明の処理液キットには含まれない。
(第6実施形態)
図7(A)は、第6実施形態に係る処理液キットの構成を説明する斜視図であり、図7(B)は、第6実施形態に係る処理液キットの上面図である。図7に示す処理液キット6Eは、4つの処理液容器5L〜5Oを連結する連結手段が、連結手段ごと個別に脱着可能で容器上面ではなく、容器の外壁に設けられ、処理液容器が環状に配列している点で、第1実施形態に係る処理液キット6と相違する。なお、処理液容器5L〜5Oはそれぞれ蓋部材等によって上部の開口が塞がれるが、図示省略する。
処理液キット6Eでは、4つの処理液容器5L〜5Oは、それぞれ有底筒状であるが、底部が上方から下方に向けて断面積が小さくなるテーパー状であってもよい。又は図3の処理液容器5Iのように複数段階の底部を有する構造としてもよい。そして、処理液容器5Lの外壁には連結部材81が取り付けられ、処理液容器5Mの外壁には連結部材82が取り付けられ、処理液容器5Nの外壁には連結部材83が取り付けられ、処理液容器5Oの外壁には連結部材84が取り付けられている。連結部材81〜84は各々処理液容器5L〜5Oとの連結部及び互いの連結部材と嵌合するための凹と凸の嵌合部を備えており、互いに凸の嵌合部と凹の嵌合部が嵌合し合って処理液キット6Eを組み立てることができる。なお、図7(A)及び図7(B)では、処理液キット6Eの構成を分かりやすくするために、連結部材81〜84については一点鎖線で示している。
連結部材81〜84の各連結部はそれぞれ各処理液容器の外周の1/4以上にかかるようにして処理液容器を把持することができる。処理液容器5L〜5Oは各容器の開口に上端部から外方へ延びるフランジ部52L〜52Oを備えており、連結部材81〜84はフランジ部52L〜52Oで係止することができる。処理液キット6Eは各処理液容器5L〜5Oを何度でも個別に脱着することが可能であり、また、連結部材81〜84を何度でも個別に脱着することが可能であるが、処理液キット6Eを組み立てた際には、一体となって処理液キットを一つのものとして扱うことができる。
連結部材81の凹の嵌合部81Bと連結部材82の凸の嵌合部82Aとが互いに嵌合して第1の接続部を形成し、同様に、連結部材82の凹の嵌合部82Bと連結部材83の凸の嵌合部83Aとが互いに嵌合して第2の接続部を形成し、同様に、連結部材83の凹の嵌合部83Bと連結部材84の凸の嵌合部84Aとが互いに嵌合して第3の接続部を形成し、同様に、連結部材84の凹の嵌合部84Bと連結部材81の凸の嵌合部81Aとが互いに嵌合して第4の接続部を形成した状態で、処理液キット6Eを組み立てることができる。
上記の処理液キット6Eは、例えば、以下の方法で作製される。まず、複数種類の処理液のための複数の処理液容器5L〜5Oを準備する。複数の処理液容器5L〜5Oには、それぞれ連結部材81〜84が取り付けられている構成とする。続いて、これらの4つの処理液容器5L〜5Oのそれぞれに対して処理液を投入する。その後、図示していない蓋部材によって、4つの処理液容器5L〜5Oのそれぞれを塞ぐことで、処理液が処理液容器5L〜5Oに封入される。その後、連結部材81〜84をそれぞれ連結することで、連結部材81〜84によって処理液容器5L〜5Oが一体的に連結される。これにより処理液キット6Eが形成される。なお、処理液を封入した後の4つの処理液容器5L〜5Oに対して連結部材81〜84を取り付ける構成としてもよい。
また、予め処理液容器5L〜5Oを連結部材81〜84に取り付け、連結部材81〜84を連結した後に処理液を投入して図示していない蓋部材で塞いで封入し、処理液キット6Eを形成してもよい。
このように、複数の処理液容器5L〜5Oを一体的に連結する連結手段は、蓋部材とは異なる部材とすることもできる。また、本実施形態で示したように、複数の連結部材81〜84を組み合わせることで連結手段として機能する構成であってもよい。このような連結部材によって処理液容器が連結されることによって、例えば、室温で長時間保存できない染色液が封入された処理液容器を他の処理液容器と分けて使用直前まで冷蔵保存しておくことが可能になり、好ましい。また、何れかの処理液容器において充填不良等の不良があっても、不良のあった処理液容器のみを嵌め換えることによって良品の処理液キットとすることができ、処理液キット全体を不良として扱わずに済むので、好ましい。
(第7実施形態)
図8(A)は、第7実施形態に係る処理液キットの構成を説明する斜視図であり、図8(B)は、第7実施形態に係る処理液キットの上面図である。図8に示す処理液キット6Fは、4つの処理液容器5L〜5Oを連結する連結手段が、処理液容器を1列に配置するように連結する構成となっている点で、第6実施形態に係る処理液キット6Eと相違する。なお、処理液容器5L〜5Oはそれぞれ蓋部材等によって上部の開口が塞がれるが、図示省略する。
処理液キット6Fでは、4つの処理液容器5L〜5Oは、それぞれ有底筒状であるが、底部が上方から下方に向けて断面積が小さくなるテーパー状であってもよい。又は図3の処理液容器5Iのように複数段階の底部を有する構造としてもよい。そして、処理液容器5Lの外壁には連結部材85が取り付けられ、処理液容器5Mの外壁には連結部材86が取り付けられ、処理液容器5Nの外壁には連結部材87が取り付けられ、処理液容器5Oの外壁には連結部材88が取り付けられている。連結部材85〜88は各々処理液容器5L〜5Oとの連結部及び互いの連結部材と嵌合するための凹と凸の嵌合部を備えており、互いに凸の嵌合部と凹の嵌合部が嵌合し合って処理液キット6Fを組み立てることができる。処理液キット6Fは各処理液容器5L〜5Oを何度でも個別に脱着することが可能であり、また、連結部材85〜88を何度でも個別に脱着することが可能であるが、処理液キット6Fを組み立てた際には、一体となって処理液キットを一つのものとして扱うことができる。
連結部材85の凸の嵌合部85Aと連結部材86の凹の嵌合部86Bとが互いに嵌合して第1の接続部を形成し、同様に、連結部材86の凸の嵌合部86Aと連結部材87の凹の嵌合部87Bとが互いに嵌合して第2の接続部を形成し、同様に、連結部材87の凸の嵌合部87Aと連結部材88の凹の嵌合部88Bとが互いに嵌合して第3の接続部を形成した状態で、処理液キット6Fを組み立てることができる。なおここで、連結部材85の凹の嵌合部85B及び連結部材88の凸の嵌合部88Aはさらに連結する必要が生じた場合のための嵌合部である。
上記の処理液キット6Fは、例えば、以下の方法で作製される。まず、複数種類の処理液のための複数の処理液容器5L〜5Oを準備する。複数の処理液容器5L〜5Oには、それぞれ連結部材85〜88が取り付けられている構成とする。続いて、これらの4つの処理液容器5L〜5Oのそれぞれに対して処理液を投入する。その後、図示していない蓋部材によって、4つの処理液容器5L〜5Oのそれぞれを塞ぐことで、処理液が処理液容器5L〜5Oに封入される。その後、連結部材85〜88をそれぞれ連結することで、連結部材85〜88によって処理液容器5L〜5Oが一体的に連結される。これにより処理液キット6Fが形成される。なお、処理液を封入した後の4つの処理液容器5L〜5Oに対して連結部材85〜88を取り付ける構成としてもよい。
また、予め処理液容器5L〜5Oを連結部材85〜88に取り付け、連結部材85〜88を連結した後に処理液を投入して図示していない蓋部材で塞いで封入し、処理液キット6Fを形成してもよい。
このように、複数の処理液容器5L〜5Oを一体的に連結する連結手段は、蓋部材とは異なる部材とすることもできる。また、本実施形態で示したように、複数の連結部材85〜88を組み合わせることで連結手段として機能する構成であってもよい。このような連結部材によって処理液容器が連結されることによって、例えば、室温で長時間保存できない染色液が封入された処理液容器を他の処理液容器と分けて使用直前まで冷蔵保存しておくことが可能になり、好ましい。また、何れかの処理液容器において充填不良等の不良があっても、不良のあった処理液容器のみを嵌め換えることによって良品の処理液キットとすることができ、処理液キット全体を不良として扱わずに済むので、好ましい。
(変形例)
以上、本発明に係る処理液キット及びがん細胞捕捉装置の実施形態について説明したが、本発明に係る処理液キット及びがん細胞捕捉装置は種々の変更を行うことができる。
例えば、図9に示すように、処理液キット6に対して、各キットを区別し自キットを特定するための識別子98を備える構成としてもよい。図9では、識別子98として、バーコードを備えた構成について示している。このように、識別子98を各キットに付与することで、処理液キット6を特定することができる。そしてこのような構成の結果、例えば、処理液キット6の使用期限管理ができ、さらに、例えば、処理液キット6内の処理液の種類及び量等を管理することも可能である。また、処理液キット6の識別子98を読み取る装置をがん細胞捕捉装置が備える構成とし、識別子98の読み取りによりプロセス管理を行う構成とすることもできる。
また、上記実施形態では、がん細胞の捕捉に係る一連の処理において、4種類の処理液が用いられる構成について説明したが、処理液の数はがん細胞の捕捉に係る工程に応じて適宜変更される。また、工程数又は処理液数に応じて、がん細胞捕捉装置100における吸引ノズル71及び吸引ノズル71に接続される流路7の数も適宜変更される。また、例えば、5種類の処理液が用いられる構成である場合、図7の連結部材は5片に脱着可能な構造を採用することができ、適宜変更して用いることができる。
また、がん細胞を捕捉するためのフィルタ1が収容されたフィルタユニット2の構成は適宜変更することができる。また、連結手段は、上記実施形態の構成に限定されない。
1…フィルタ、2…フィルタユニット、3、4、7…流路、5(5A〜5O)…処理液容器、6、6A〜6F…処理液キット、8…選択バルブ、10…被検液容器、55、59…薄板(蓋部材)、71…吸引ノズル、100…がん細胞捕捉装置。

Claims (14)

  1. 被検液中のがん細胞をフィルタにより捕捉するがん細胞捕捉装置に用いられ、前記がん細胞を捕捉して観察するための一連の処理に用いられる複数種類の処理液がそれぞれ封入された複数の処理液容器と、
    前記複数の処理液容器を一体的に連結する連結手段と、
    を備える処理液キットであって、
    前記処理液は、がん細胞を染色する染色液を含み、
    前記複数の処理液容器のうちの一の処理液容器に対する前記染色液の封入量は、前記一連の処理を1回行う際に必要な染色液の量のm倍(mは自然数)に基づいて設定され、前記複数の処理液容器のうち前記染色液が封入された処理液容器とは異なる他の処理液容器のそれぞれに対する染色液とは異なる他の処理液の封入量は、前記一連の処理を1回行う際に必要な各処理液のm倍以上となるように設定され、
    前記mは、がん細胞の捕捉及び観察に係る一連の処理1回分に要する標準時間又は前記染色液の保存期限に応じて設定される処理液キット。
  2. 前記処理液容器の内壁の底部は、上方から下方に向けて断面積が小さくなるテーパー状である請求項1に記載の処理液キット。
  3. 前記処理液容器の内壁の横断面が円形状である請求項1又は2に記載の処理液キット。
  4. 前記連結手段は、前記複数の処理液容器の開口を一体的に塞ぐ蓋部材である請求項1〜のいずれか一項に記載の処理液キット。
  5. 前記連結手段は、各処理液容器を個別に脱着可能な連結部材から構成される請求項1〜4のいずれか一項に記載の処理液キット。
  6. 自キットを特定する識別子をさらに備える請求項1〜のいずれか一項に記載の処理液キット。
  7. 被検液が収容された被検液容器と、
    前記被検液を通過させることで前記被検液中のがん細胞を捕捉する貫通孔が主面に設けられたフィルタと、
    前記フィルタ上に前記がん細胞を捕捉して観察するための一連の処理に用いられる複数種類の処理液がそれぞれ封入された複数の処理液容器と、
    前記被検液容器及び前記複数の処理液容器のそれぞれと前記フィルタの主面の一方側とを接続する流路と、
    を備えたがん細胞捕捉装置であって、
    前記複数の処理液容器は連結手段により一体的に連結された処理液キットを構成し、
    前記処理液は、がん細胞を染色する染色液を含み、
    前記複数の処理液容器のうちの一の処理液容器に対する前記染色液の封入量は、前記一連の処理を1回行う際に必要な染色液の量のm倍(mは自然数)に基づいて設定され、前記複数の処理液容器のうち前記染色液が封入された処理液容器とは異なる他の処理液容器のそれぞれに対する染色液とは異なる他の処理液の封入量は、前記一連の処理を1回行う際に必要な各処理液のm倍以上となるように設定され、
    前記mは、がん細胞の捕捉及び観察に係る一連の処理1回分に要する標準時間又は前記染色液の保存期限に応じて設定されるがん細胞捕捉装置。
  8. 前記処理液容器の内壁の底部は、上方から下方に向けて断面積が小さくなるテーパー状である請求項に記載のがん細胞捕捉装置。
  9. 前記処理液容器の内壁の横断面が円形状である請求項7又は8に記載のがん細胞捕捉装置。
  10. 前記連結手段は、前記複数の処理液容器の開口を一体的に塞ぐ蓋部材である請求項7〜9のいずれか一項に記載のがん細胞捕捉装置。
  11. 前記連結手段は、各処理液容器を個別に脱着可能な連結部材から構成される請求項7〜10のいずれか一項に記載のがん細胞捕捉装置。
  12. 自キットを特定する識別子を前記処理液キットにさらに備える請求項7〜11のいずれか一項に記載のがん細胞捕捉装置。
  13. 被検液中のがん細胞をフィルタにより捕捉するがん細胞捕捉装置に用いられる処理液キットの製造方法であって、
    前記がん細胞を捕捉して観察するための一連の処理に用いられる複数種類の処理液のための複数の処理液容器を準備する工程と、
    前記複数の処理液容器のそれぞれに対して処理液を封入する工程と、
    前記複数の処理液容器を連結手段によって一体的に連結する工程と、
    を有し、
    前記処理液は、がん細胞を染色する染色液を含み、
    前記複数の処理液容器のうちの一の処理液容器に対する前記染色液の封入量は、前記一連の処理を1回行う際に必要な染色液の量のm倍(mは自然数)に基づいて設定され、前記複数の処理液容器のうち前記染色液が封入された処理液容器とは異なる他の処理液容器のそれぞれに対する染色液とは異なる他の処理液の封入量は、前記一連の処理を1回行う際に必要な各処理液のm倍以上となるように設定され、
    前記mは、がん細胞の捕捉及び観察に係る一連の処理1回分に要する標準時間又は前記染色液の保存期限に応じて設定される処理液キットの製造方法。
  14. 前記連結手段は、前記複数の処理液容器の開口を一体的に塞ぐ蓋部材であって、
    前記蓋部材によって前記複数の処理液容器の開口を一体的に塞ぐことで、前記処理液を封入する工程と、前記複数の処理液容器を一体的に連結する工程と、を同時に行う請求項13記載の処理液キットの製造方法。
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