JP2015184575A - アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物及びその保存方法 - Google Patents

アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物及びその保存方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015184575A
JP2015184575A JP2014062484A JP2014062484A JP2015184575A JP 2015184575 A JP2015184575 A JP 2015184575A JP 2014062484 A JP2014062484 A JP 2014062484A JP 2014062484 A JP2014062484 A JP 2014062484A JP 2015184575 A JP2015184575 A JP 2015184575A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
acrylate
resist composition
meth
monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014062484A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6377928B2 (ja
Inventor
田中 晋介
Shinsuke Tanaka
晋介 田中
加原 浩二
Koji Kahara
浩二 加原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2014062484A priority Critical patent/JP6377928B2/ja
Publication of JP2015184575A publication Critical patent/JP2015184575A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6377928B2 publication Critical patent/JP6377928B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

【課題】アルカリ可溶性樹脂として酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体を含有し、極めて保存安定性に優れるレジスト組成物を提供する。また、安定してレジスト組成物を保存することができる保存方法も提供する。
【解決手段】アルカリ可溶性樹脂及びアルコール系溶媒を含むレジスト組成物であって、該アルコール系溶媒の含有量は、レジスト組成物の総量100質量%に対し、10〜60質量%であり、該アルカリ可溶性樹脂は、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体であるレジスト組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物及びその保存方法に関する。
アルカリ可溶性樹脂は、土木建築材料から電子情報材料に至るまで様々な分野で使用される材料であるが、主要な用途の一つに、アルカリ現像型のレジスト組成物がある。レジスト組成物とは、それが塗布された膜に光や電子線を照射することによって物性が変化する組成物、すなわち例えば、露光された部分が硬化し、その他の部分が溶解性を示す等、物性が変化する組成物である。このような特性を利用して、液晶表示装置や固体撮像素子等に用いられるカラーフィルター、インキ、印刷版、プリント配線板、半導体素子、フォトレジスト等の、各種の光学部材や電機・電子機器等の用途に広く使用されており、いわゆるIT技術の発展に伴って、レジスト組成物の重要性が益々増している。
従来のレジスト組成物としては、例えば、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体を含む単量体成分を重合してなる(メタ)アクリレート系重合体、重合性単量体及び光重合開始剤を含むネガ型レジスト組成物が開示され(特許文献1参照)、各種物性に優れ、膜厚が低減された硬化膜を実現している。
特開2013−61599号公報
上記のとおり、特許文献1には、各種物性に優れる硬化物(硬化膜)を実現できるレジスト組成物が開示されている。この組成物では、(メタ)アクリレート系重合体に含まれる3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体由来の構成単位が、加熱により分解され一部が揮散することに起因して、硬化膜の膜厚が低減されるとともに、色材濃度が高まり、各種物性の向上等が実現されている。それゆえ、この組成物はレジスト分野で極めて有用なものであるが、本願発明者らは、この組成物に含まれる(メタ)アクリレート系重合体のような、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体について検討を重ねたところ、この重合体は、保存中に第3級炭素原子が脱離し易いことを新たに見いだした。脱離が起こると酸が発生するため、この重合体を含む組成物は、酸価の点でより要望される組成物とはならないこともある。したがって、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体を含有する組成物について、保存安定性に優れたものとするための工夫の余地があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、アルカリ可溶性樹脂として酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体を含有し、極めて保存安定性に優れるレジスト組成物を提供することを目的とする。本発明はまた、安定してレジスト組成物を保存することができる保存方法を提供することも目的とする。
本発明者らは、上述したように、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体を含有するレジスト組成物は、保存中に該重合体の第3級炭素原子が脱離し易いことに起因して、保存安定性に課題があることを新たに見いだした。そこで、保存時に第3級炭素原子の脱離を抑制する手法について種々検討したところ、この重合体とともに、所定量のアルコール系溶媒を含むレジスト組成物とすると、保存中の第3級炭素原子の脱離が充分に抑制され、酸の発生が充分に抑えられるため、保存安定性に優れ、透明で、しかも所望の酸価を有する組成物となることを見いだした。このようなレジスト組成物は、例えば現像後の加熱工程(焼成、ポストベーク工程とも称す)によって、第3級炭素原子を含む構成単位が分解され一部が揮散することに起因して、硬化膜の膜厚が低減されるとともに、色材濃度が高まり、各種物性により一層優れるものとなる。また、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体をアルカリ可溶性樹脂として含有するレジスト組成物を保存する際に、アルコール系溶媒の量を所定範囲に調整すると、安定してレジスト組成物を保存できることも見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、アルカリ可溶性樹脂及びアルコール系溶媒を含むレジスト組成物であって、該アルコール系溶媒の含有量は、レジスト組成物の総量100質量%に対し、10〜60質量%であり、該アルカリ可溶性樹脂は、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体であるレジスト組成物である。
本発明はまた、アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物の保存方法であって、該アルカリ可溶性樹脂は、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体であり、該保存方法は、レジスト組成物の総量100質量%に対し、アルコール系溶媒を10〜60質量%に調整して保存するレジスト組成物の保存方法でもある。
以下に本発明を詳述する。なお、以下に記載される本発明の個々の好ましい形態を2又は3以上組み合わせた形態も本発明の好ましい形態である。
〔レジスト組成物〕
本発明のレジスト組成物は、アルカリ可溶性樹脂とアルコール系溶媒とを含むが、必要に応じ、更に他の成分を1種又は2種以上含んでいてもよい。各含有成分は、それぞれ1種又は2種以上を使用することができる。
<アルコール系溶媒>
本発明において、アルコール系溶媒とは、飽和アルコール、すなわち不飽和二重結合を有さず、かつ水酸基を少なくとも1つ含む化合物を意味する。
具体的には、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール等のモノアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシブタノール等のグリコールモノエーテル類;等が好ましい。より好ましくは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルである。
上記アルコール系溶媒としてはまた、沸点が90〜250℃であることが好適である。レジスト組成物が沸点90℃以上のアルコール系溶媒を含むと、例えば、レジスト組成物を塗布して硬化膜(硬化塗膜)を形成する場合に、より均一に塗布することができる。また、沸点250℃以下のアルコール系溶媒を含むと、硬化塗膜のべとつきをより抑制することができる。このように上記アルコール系溶媒として、沸点が90〜250℃のアルコール系溶媒を少なくとも用いることが特に好ましい。更に好ましくは、沸点が90〜200℃のアルコール系溶媒である。
上記レジスト組成物において、アルコール系溶媒の含有量は、レジスト組成物の総量100質量%に対し、10〜60質量%である。10質量%以上であることで、アルカリ可溶性樹脂が含む第3級炭素原子の脱離を充分に抑制することができ、酸価の上昇を防いでレジスト組成物の保存安定性を高めることが可能になる。また、60質量%を超える過剰量としても保存安定性は増すが、例えば、レジスト組成物が更に色材を含む場合に色材分散性をより高めたり、レジスト組成物使用時の脱溶媒作業をより効率よく行ったりする観点から、60質量%以下であるのが良い。好ましくは12質量%以上、より好ましくは14質量%以上であり、また、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、特に好ましくは25質量%以下である。
<他の溶媒>
本発明のレジスト組成物はまた、アルコール系溶媒以外の溶媒(他の溶媒とも称す)を1種又は2種以上更に含んでもよい。他の溶媒としては、例えば、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、アミド系溶媒等が挙げられる。中でも、エステル系溶媒が好ましい。
上記エステル系溶媒としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のグリコールモノエーテルのエステル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアルキルエステル類;等が挙げられる。
上記エーテル系溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;等が挙げられる。
上記ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられ、上記芳香族炭化水素系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等が挙げられ、上記脂肪族炭化水素系溶媒としては、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン等が挙げられ、上記アミド系溶媒としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
上記他の溶媒の使用量は、レジスト組成物に含まれる溶媒の総量(アルコール系溶媒と、他の溶媒との合計量)100質量%に対し、0〜85質量%であることが好適である。言い換えれば、アルコール系溶媒の含有量は、レジスト組成物に含まれる溶媒の総量100質量%に対し、15〜100質量%であることが好ましい。これにより、3級炭素の脱離を抑制するという本発明の作用効果がより充分に発揮される。溶媒の総量100質量%に対するアルコール系溶媒の含有量としてより好ましくは、20質量%以上であり、また、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは60質量%以下、特に好ましくは50質量%以下である。
<アルカリ可溶性樹脂>
本発明において、アルカリ可溶性樹脂とは、アルカリ可溶性を示す樹脂(重合体)であって、酸基を含み、かつ側鎖に第3級炭素原子を含む重合体である。このようなアルカリ可溶性樹脂を含むことで、本発明のレジスト組成物は、感光性、基板との密着性、現像性、耐熱性、透明性等の各種物性に優れるとともに、画像形成性及び表面平滑性にも優れ、未露光部の残渣や地汚れ等がなく、かつ膜厚が充分に低減された硬化物(硬化膜)を、安定して与えることができる。なお、重合体中の酸基及び第3級炭素原子は、それぞれ1個でもよいし、2個以上であってもよい。
本明細書中、第3級炭素原子とは、当該炭素原子に結合している他の炭素原子の数が3個である、炭素原子を意味する。また、側鎖に第3級炭素原子を含むとは、第3級炭素原子が存在するのが重合体主鎖ではなく、重合体側鎖であることを意味する。
上記酸基としては、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、カルボン酸無水物基、リン酸基、スルホン酸基等の、アルカリ水と中和反応する官能基が挙げられる。中でも、カルボキシル基やカルボン酸無水物基が好ましく、カルボキシル基がより好ましい。
上記アルカリ可溶性樹脂は、酸基を1種のみ有してもよいし、2種以上有してもよい。
上記アルカリ可溶性樹脂は、酸価が30〜230mgKOH/gであることが好適である。酸価がこの範囲にあることで、充分なアルカリ可溶性が発現するため、例えば、本発明のレジスト組成物をアルカリ現像型レジストとして用いた場合に、特に良好な製版性を発揮することができる。アルカリ可溶性樹脂の酸価としてより好ましくは40mgKOH/g以上であり、また、より好ましくは220mgKOH/g以下、更に好ましくは210mgKOH/g以下、特に好ましくは200mgKOH/g以下、一層好ましくは190mgKOH/g以下、より一層好ましくは180mgKOH/g以下である。
本明細書中、重合体の酸価は、後述する実施例に記載の方法により重合体溶液の酸価を測定した後、重合体溶液の酸価と重合体溶液の固形分濃度とから、固形分(重合体1g)あたりの酸価を計算することで求めることができる。重合体溶液の固形分は、後述する実施例に記載の方法により求めることができる。
上記アルカリ可溶性樹脂はまた、重量平均分子量が2000〜25万であることが好適である。分子量がこの範囲にあることで、より良好な製版性を得ることが可能になる。より好ましくは3000以上、更に好ましくは4000以上、特に好ましくは5000以上である。また、より好ましくは10万以下、更に好ましくは5万以下、特に好ましくは4万以下、最も好ましくは3万以下である。
ここで、アルカリ可溶性樹脂が高分子量である場合には、酸価が高い方が良好な製版性が得られ、低分子量である場合は、酸価が低くても良好な製版性が得られる傾向がある。
本明細書中、重量平均分子量は、後述する実施例に記載の方法にて求めることができる。
上記レジスト組成物において、アルカリ可溶性樹脂の含有量は、その固形分(不揮発分)が、レジスト組成物の総量(溶媒を含む)100質量%に対し、0.5〜40質量%であることが好適である。これにより、アルカリ可溶性樹脂に起因する作用効果をより充分に発揮することができる。より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、また、より好ましくは35質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、特に好ましくは25質量%以下である。
上記アルカリ可溶性樹脂の含有量はまた、その固形分(不揮発分)が、レジスト組成物の固形分総量100質量%に対し、1〜100質量%であることが好適である。より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、特に好ましくは7質量%以上、最も好ましくは10質量%以上であり、また、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは80質量%以下、特に好ましくは70質量%以下、一層好ましくは60質量%以下、最も好ましくは50質量%以下である。
本明細書中、レジスト組成物の固形分総量とは、特に断りのない限り、溶媒(溶剤)以外の全ての含有成分の合計量を意味する。
上記アルカリ可溶性樹脂は、例えば、第3級炭素原子及び重合性二重結合を含む単量体(「3級炭素含有単量体」とも称す)と、酸基含有単量体とを少なくとも用いて得られる重合体であることが好適である。より好ましくは、3級炭素含有単量体と、酸基含有単量体とを含む単量体成分を重合する工程を行って得られる重合体である。これらの単量体はそれぞれ1種又は2種以上を使用することができ、必要に応じて、更に他の単量体を1種又は2種以上含んでもよい。
(i)3級炭素含有単量体
3級炭素含有単量体とは、第3級炭素原子及び重合性二重結合を含む化合物であるが、重合性二重結合としては、重合性炭素−炭素二重結合が好ましく、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、メタリル基等が挙げられる。当該単量体として、これらの1種又は2種以上を有するものが好適である。中でも、反応性の点で、(メタ)アクリロイル基を少なくとも有するものが好ましい。したがって、3級炭素含有単量体は、分子中に(メタ)アクリロイル基と第3級炭素原子とを含む化合物(この化合物を「3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体」とも称す)であることが好適である。すなわち上記アルカリ可溶性樹脂は、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体及び酸基含有単量体を少なくとも用いて得られる重合体であることが好ましい。この場合、上記アルカリ可溶性樹脂は、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体に由来する構成単位(当該単量体中の重合性炭素−炭素二重結合(C=C)が単結合(C−C)になった構造単位を意味する)を有することになる。
本明細書中、(メタ)アクリロイル基とは、「CH=C(R)−C(=O)−」(Rは、水素原子又はメチル基を表す)で表される基である。
上記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体は、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子が、第3級炭素原子と結合した構造を有することが好適である。3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体としてより好ましくは、下記一般式(1):
CH=C(R)−C(=O)−O−A (1)
(Rは、水素原子又はメチル基を表す。Aは、酸素原子側に第3級炭素原子を有する構造を含む、一価の有機基を表す。)で表される化合物である。
上記一般式(1)において、Aで表される有機基は、例えば、−C(R)(R)(R)で表すことができる。この場合、R、R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜30の炭化水素基であることが好適であり、当該炭化水素基は、飽和炭化水素基であってもよいし、不飽和炭化水素基であってもよい。また、環状構造を有するものであってもよいし、更に置換基を有していてもよい。また、R、R及びRは、互いに末端部位で連結して環状構造を形成していてもよい。
本発明では、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子と、それに隣接するA中の第3級炭素原子との間のO−C結合が切断されて生成する新たな化合物が揮発し易い点で、Aで表される有機基の炭素数は12以下であることが好ましい。中でも、Aで表される有機基が、(メタ)アクリル酸t−ブチル及び/又は(メタ)アクリル酸t−アミルに由来する基であることが好ましい。またAで表される有機基は、分岐構造を有していてもよい。
上記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体において、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子に結合する第3級炭素原子は、隣接する炭素原子のうち少なくとも1つが水素原子と結合していることが好適である。例えば、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体が上記一般式(1)で表される化合物であって、Aが、−C(R)(R)(R)で表される基である場合、R、R及びRのうち少なくとも1つが、水素原子を1個以上有するものであることが好適である。このような形態では、加熱により、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子と、それに隣接する第3級炭素原子との間のO−C結合が切断され、(メタ)アクリル酸が生成すると同時に、該第3級炭素原子とそれに隣接する炭素原子との間で二重結合(C=C)が形成されて新たな化合物がより安定的に生成することになる。
上記のようにして生成した新たな化合物は、揮発するものであることが好ましい。この場合、当該新たな化合物が硬化物中から揮散することに起因して、硬化物(硬化膜)の膜厚が低減されると同時に、例えば、アルカリ可溶性樹脂を色材と併用する場合には、色材濃度が加熱後に高まる。そのため、より一層の薄膜化を実現できるとともに、高色純度化やブラックマトリックスの高遮光率化をより図ることが可能になる。この点を考慮すると、上記R、R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜15の飽和炭化水素基であることが好適である。より好ましくは炭素数1〜10の飽和炭化水素基、更に好ましくは炭素数1〜5の飽和炭化水素基、特に好ましくは炭素数1〜3の飽和炭化水素基である。
上記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体に代表される、3級炭素含有単量体の含有割合は、上記単量体成分の総量100質量%に対し、5質量%以上であることが好適である。これにより、3級炭素含有単量体由来の構成単位に起因する効果がより一層発現されることになる。より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは30質量%以上である。また、上記含有割合の上限は、他の単量体の含有割合を考慮して適宜設定すればよいが、例えば、カラーフィルター用途に使用する場合、パターン特性や現像性をより向上させる観点から、90質量%以下であることが好適である。より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは75質量%以下である。
ここで、全ての3級炭素含有単量体に占める3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体の割合は、3級炭素含有単量体の総量100質量%に対し、50質量%以上であることが好適である。より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、特に好ましくは100質量%、すなわち3級炭素含有単量体として、実質的に3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体のみを用いることである。
(ii)酸基含有単量体
酸基含有単量体とは、分子中に酸基及び重合性二重結合を含む化合物である。
具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和多価カルボン酸類;コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)等の不飽和基とカルボキシル基との間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸類;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和酸無水物類;ライトエステルP−1M(共栄社化学製)等のリン酸基含有不飽和化合物;等が挙げられる。
これらの中でも、汎用性、入手性等の観点から、カルボン酸系単量体(例えば不飽和モノカルボン酸類、不飽和多価カルボン酸類、不飽和酸無水物類)を用いることが好適である。より好ましくは、反応性やアルカリ可溶性等の点で、不飽和モノカルボン酸類(不飽和モノカルボン酸とも称す)であり、更に好ましくは(メタ)アクリル酸(すなわちアクリル酸及び/又はメタクリル酸)であり、特に好ましくはメタクリル酸である。
上記酸基含有単量体の含有割合は、アルカリ可溶性樹脂の酸価が上述した好ましい範囲内となるように設定することが好適である。例えば、上記単量体成分の総量100質量%に対し、酸基含有単量体の含有割合が5質量%以上であることが好ましく、より好ましくは7質量%以上、更に好ましくは9質量%以上である。また、85質量%以下であることが好ましく、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下である。
(iii)他の単量体
上記単量体成分はまた、必要に応じ、3級炭素含有単量体及び酸基含有単量体以外の単量体(他の単量体とも称す)を1種又は2種以上含んでもよい。
他の単量体として好ましくは、重合体の主鎖骨格に環構造を導入し得る単量体である。これにより、得られるアルカリ可溶性樹脂が主鎖に環構造を有する重合体となるため、耐熱性や硬度(表面硬度)、透明性、密着性、色材分散性、製版性等の各種物性がより向上された硬化物(硬化膜)を与えることができる。この硬化物はまた、高温暴露後の経時変化がより抑制されて各種物性をより安定して発現することができる。
上記重合体の主鎖骨格に環構造を導入し得る単量体としては、例えば、分子内に二重結合含有環構造を有する単量体や、環化重合して環構造を主鎖に有する重合体を形成する単量体等が挙げられる。このような単量体として、N置換マレイミド、アクリル系エーテルダイマー、及び、α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好適である。この場合、上記アルカリ可溶性樹脂は、N置換マレイミド系単量体単位、アクリル系エーテルダイマー単位、及び/又は、α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体単位を有する重合体となる。
特にN置換マレイミド系単量体単位、及び/又は、アクリル系エーテルダイマー単位を含む樹脂(重合体)は、耐熱性や分散性(例えば、色材分散性)、硬度等がより向上された硬化物を与えることが可能になる。
上述の単量体単位を含む樹脂(重合体)とは、例えば、単量体の重合反応や架橋反応によって当該単量体由来の構成単位を含む樹脂を意味する。ダイマー単位も同様である。
上記重合体の主鎖骨格に環構造を導入し得る単量体の含有割合(2種以上用いる場合はその合計の割合)は、例えば、上記単量体成分100質量%に対し、2〜60質量%であることが好ましい。この範囲にあると、耐熱性や分散性、表面硬度等がより向上された硬化膜を得ることが可能になる。中でも特に、N置換マレイミド、アクリル系エーテルダイマー、及び/又は、α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレートの含有割合(2種以上用いる場合はその合計の割合)が、上記単量体成分100質量%に対して2〜60質量%であることが好ましい。より好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは5〜40質量%である。
(iii−1)N置換マレイミド
上記単量体成分が更にN置換マレイミドを含むことにより、特に耐熱性や色材分散性、硬度等がより向上された硬化膜を得ることが可能になる。
N置換マレイミドとしては、例えば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ナフチルマレイミド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。中でも、着色の少なさや色材分散性等に優れる点で、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミドが好ましく、特にN−ベンジルマレイミドが好適である。
上記N−ベンジルマレイミドとしては、例えば、ベンジルマレイミド;p−メチルベンジルマレイミド、p−ブチルベンジルマレイミド等のアルキル置換ベンジルマレイミド;p−ヒドロキシベンジルマレイミド等のフェノール性水酸基置換ベンジルマレイミド;o−クロロベンジルマレイミド、o−ジクロロベンジルマレイミド、p−ジクロロベンジルマレイミド等のハロゲン置換ベンジルマレイミド;等が挙げられる。
上記N置換マレイミドの含有割合は、例えば、上記単量体成分100質量%に対し、2〜60質量%であることが好適である。この範囲にあると、耐熱性や色材分散性、硬度等がより向上された硬化膜を得ることが可能になる。なお、N置換マレイミドの含有割合が多すぎると、現像速度がより適切なものとはならないことがあり、また、硬化膜の透明性がより充分なものとはならないことがある。より好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは5〜40質量%である。
(iii−2)アクリル系エーテルダイマー
アクリル系エーテルダイマーとしては、例えば、下記一般式(2):
Figure 2015184575
(式中、Rは、水素原子、又は、置換基を有していてもよい炭素数1〜25の有機基を表す。Rは、水素原子、又は、置換基を有していてもよい炭素数1〜25の有機基を表す。)で表される化合物が好適である。上記単量体成分がこのようなアクリル系エーテルダイマーを含むことにより、透明性とともに耐熱性にもより一層優れる硬化膜を実現できる。なお、これは、重合の際にアクリル系エーテルダイマーが環化反応して、当該ダイマー由来の構成単位中にテトラヒドロピラン環構造が形成されることに起因するものと推測される。
上記一般式(2)中、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよい炭素数1〜25の有機基を表すが、当該有機基としては、置換基を有していてもよい、炭素数1〜25の炭化水素基であることが好適である。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、t−アミル、ステアリル、ラウリル、2−エチルヘキシル等の直鎖状又は分岐状のアルキル基;フェニル等のアリール基;シクロヘキシル、t−ブチルシクロヘキシル、ジシクロペンタジエニル、トリシクロデカニル、イソボルニル、アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル等の脂環式基;1−メトキシエチル、1−エトキシエチル等のアルコキシで置換されたアルキル基;ベンジル等のアリール基で置換されたアルキル基;等が挙げられる。これらの中でも、メチル、エチル、シクロヘキシル、ベンジル等のような、酸や熱で脱離しにくい1級又は2級炭素の炭化水素基が耐熱性の点で好ましい。
なお、R及びRは、同種の有機基であってもよいし、異なる有機基であってもよい。
上記アクリル系エーテルダイマーは、ジアルキル−2,2’−(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体であることが好適である。
具体的には、例えば、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジエチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−プロピル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソプロピル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−ブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−ブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−アミル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ステアリル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ラウリル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(2−エチルヘキシル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(1−メトキシエチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(1−エトキシエチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジベンジル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジフェニル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジシクロヘキシル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−ブチルシクロヘキシル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ジシクロペンタジエニル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(トリシクロデカニル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソボルニル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジアダマンチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(2−メチル−2−アダマンチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
これらの中でも、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジエチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジシクロヘキシル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジベンジル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエートが好ましい。
上記アクリル系エーテルダイマーの含有割合は、例えば、上記単量体成分100質量%に対し、2〜60質量%であることが好適である。この範囲にあると、耐熱性や透明性等がより向上された硬化膜を得ることが可能になる。なお、アクリル系エーテルダイマーの含有割合が多すぎるとゲル化することがあり、より効率的に重合を行うことができないことがある。より好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは5〜40質量%である。
(iii−3)α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート
上記単量体成分がα−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレートを含むことにより、特に、密着性、硬化性、乾燥再溶解性等の製版性に寄与する性能や、色材分散性、耐熱性、透明性等がより向上される。
α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレートとしては、例えば、アルキル−(α−メタリルオキシメチル)アクリレートや、α−(アリルオキシメチル)アクリレートが好適である。中でも、α−(アリルオキシメチル)アクリレートがより好ましい。
上記α−(アリルオキシメチル)アクリレートとしては、例えば、下記一般式(3):
Figure 2015184575
(式中、Rは、水素原子、又は、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表す。)で表される化合物が好適である。これにより、上述したα−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレートを含むことによる作用効果がより一層発現される。これは、アルカリ可溶性樹脂の構造中にα−(アリルオキシメチル)アクリレートが取り込まれた際に、環化反応してテトラヒドロフラン環構造が形成し、当該構成単位において、テトラヒドロフラン環の両隣にメチレン基があるため柔軟性が高く、分散性、密着性、硬化性、相溶性、乾燥再溶解性等のテトラヒドロフラン環に由来する各性能が効果的に発現するためと考えられる。
上記一般式(3)中、Rは、水素原子、又は、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表すが、上述したように、α−(アリルオキシメチル)アクリレートに由来する各性能の発現は、(メタ)アクリレート系重合体の主鎖中のテトラヒドロフラン環、及び、テトラヒドロフラン環の両隣にあるメチレン基に起因すると考えられるため、Rは、目的や用途に合わせて、適宜選択すればよい。
上記炭素数1〜30の有機基としては、置換基を有していてもよい、炭素数1〜30の炭化水素基であることが好適である。
具体的には、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−アミル、s−アミル、t−アミル、n−ヘキシル、s−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、s−オクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、カプリル、ノニル、デシル、ウンデシル、ラウリル、トリデシル、ミリスチル、ペンタデシル、セチル、ヘプタデシル、ステアリル、ノナデシル、エイコシル、セリル、メリシル等の鎖状飽和炭化水素基;メトキシエチル、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、3−メトキシブチル、エトキシエチル、エトキシエトキシエチル、フェノキシエチル、フェノキシエトキシエチル等の鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部をアルコキシ基で置き換えたアルコキシ置換鎖状飽和炭化水素基;ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル等の鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部をヒドロキシ基で置き換えたヒドロキシ置換鎖状飽和炭化水素基;フルオロエチル、ジフルオロエチル、クロロエチル、ジクロロエチル、ブロモエチル、ジブロモエチル等の鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部をハロゲンで置き換えたハロゲン置換鎖状飽和炭化水素基;ビニル、アリル、メタリル、クロチル、プロパギル等の鎖状不飽和炭化水素基、及びその水素原子の一部をアルコキシ基、ヒドロキシ基やハロゲンで置き換えた鎖状不飽和炭化水素基;シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、4−t−ブチルシクロヘキシル、トリシクロデカニル、イソボルニル、アダマンチル、ジシクロペンタジエニル等の脂環式炭化水素基及びその水素原子の一部をアルコキシ基、ヒドロキシ基やハロゲンで置き換えた脂環式炭化水素基;フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、ジフェニルエチル、トリフェニルメチル、シンナミル、ナフチル、アントラニル等の芳香族炭化水素基及びその水素原子の一部をアルコキシ基、ヒドロキシ基やハロゲンで置き換えた芳香族炭化水素基;等が挙げられる。また、これら有機基に更に任意の置換基が結合していてもよい。
上記α−(アリルオキシメチル)アクリレートの具体例としては、例えば、下記化合物等が挙げられる。
α−アリルオキシメチルアクリル酸、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸i−プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−アミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−ヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−ヘプチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸n−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸s−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸t−オクチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸2−エチルヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸カプリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ノニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸デシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ウンデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ラウリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ミリスチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ペンタデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸セチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ヘプタデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ステアリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ノナデシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エイコシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸セリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メリシル、
α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエトキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸3−メトキシブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エトキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエトキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ヒドロキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ヒドロキシプロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ヒドロキシブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フルオロエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジフルオロエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸クロロエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジクロロエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ブロモエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジブロモエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ビニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メタリル、α−アリルオキシメチルアクリル酸クロチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸プロパギル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロペンチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸4−メチルシクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリシクロデカニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソボルニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アダマンチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジシクロペンタジエニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジメチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリメチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸4−t−ブチルフェニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ベンジル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジフェニルメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジフェニルエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸トリフェニルメチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シンナミル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ナフチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アントラニル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレートは、例えば、上記単量体成分100質量%に対し、2〜60質量%であることが好適である。この範囲にあると、製版性、色材分散性、耐熱性、透明性等がより向上された硬化膜を得ることが可能になる。より好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは5〜40質量%である。
(iii−4)上記以外の単量体
上記他の単量体としてはまた、例えば、特開2013−61599号公報〔0039〕〜〔0040〕に記載された、(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド類;芳香族ビニル類;重合体分子鎖の片末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;共役ジエン類;ビニルエステル類;N−ビニル化合物類;不飽和イソシアネート類;等の1種又は2種以上を使用することができる。
これらの中でも、耐熱性や色材分散性、溶剤再溶解性のバランスを取り易い点で、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン等の重合体分子鎖の片末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;を用いることが好ましい。より好ましくは(メタ)アクリル酸エステル類である。このように上記単量体成分は、更に(メタ)アクリル酸エステル類を含むことが好適である。
上述した他の単量体のうち、N置換マレイミド、アクリル系エーテルダイマー及びα−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート以外の単量体の含有割合は、全単量体成分100質量%に対し、0〜30質量%であることが好適である。より好ましくは0〜20質量%、更に好ましくは0〜10質量%である。
上述したようにアルカリ可溶性樹脂は、3級炭素含有単量体と酸基含有単量体とを含む単量体成分を重合する工程を行って得られる重合体であることが好適である。この重合工程で採用される重合方法は、バルク重合、溶液重合、乳化重合等の通常用いられる手法であればよいが、中でも溶液重合法が好ましい。また、重合機構として、例えば、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、配位重合等の機構に基づいた重合方法を用いることができるが、ラジカル重合機構に基づく重合方法が、工業的にも有利であるため好ましい。
上記単量体成分を溶液重合法により重合する場合、重合に使用する溶媒(重合溶媒とも称す)としては、重合反応に不活性なものであれば特に限定されるものではなく、重合機構、使用する単量体の種類や量、重合温度、重合濃度等の重合条件に応じて適宜設定すればよいが、後にレジスト組成物とした際に含まれる溶媒を単量体成分の溶液重合に用いることが、効率的で好ましい。したがって、アルコール系溶媒を用いることが好ましいが、アルコール系溶媒の存在下で重合を行うと、重合中の3級炭素の脱離を充分に抑制することができるため好適である。なお、他の溶媒の存在下で重合反応を行った後、レジスト組成物とする際にアルコール系溶媒が所定割合となるように添加してもよい。
上記重合溶媒としては、上述した本発明の含有成分(必須成分又は任意成分)としての各種溶媒が挙げられ、1種又は2種以上を使用することができる。好ましくは、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒及び/又はエーテル系溶媒を用いることである。その中でも、得られる重合体の溶解性、塗膜を形成する際の表面平滑性、人体及び環境への影響の少なさ、工業的入手のし易さから、アルコール系溶媒の中でもプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール又はジエチレングリコールが好ましく、エステル系溶媒の中でもプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましく、エーテル系溶媒の中でもジエチレングリコールジメチルエーテル又はジエチレングリコールエチルメチルエーテルが好ましく、ケトン系溶媒の中でも乳酸エチルを用いることが好ましい。
上記重合溶媒の使用量は、単量体成分の総量100質量部に対し、50〜500質量部であることが好適である。より好ましくは100〜300質量部である。
上記単量体成分をラジカル重合機構により重合する場合には、熱によりラジカルを発生する重合開始剤(すなわちラジカル重合開始剤)を使用することが、工業的に有利で好ましい。このような重合開始剤としては、熱エネルギーを供給することによりラジカルを発生するものであれば特に限定されるものではなく、重合温度や溶媒、重合させる単量体の種類等の重合条件に応じて、適宜選択すればよい。また、重合開始剤とともに、遷移金属塩やアミン類等の還元剤を併用してもよい。重合開始剤の好ましい具体例及び使用量は、特開2013−61599号公報〔0050〕〜〔0051〕に記載のとおりである。
上記重合工程ではまた、必要に応じて、通常使用される連鎖移動剤を使用してもよい。好ましくは、重合開始剤と連鎖移動剤とを併用することである。重合時に連鎖移動剤を使用すると、分子量分布の増大やゲル化を抑制できる傾向にある。連鎖移動剤の好ましい具体例は、特開2013−61599号公報〔0053〕に記載のとおりである。これらの中でも、入手性、架橋防止能、重合速度低下の度合いが小さい等の点で、メルカプトカルボン酸類、メルカプトカルボン酸エステル類、アルキルメルカプタン類、メルカプトアルコール類、芳香族メルカプタン類、メルカプトイソシアヌレート類等のメルカプト基を有する化合物を用いることが好適である。より好ましくは、アルキルメルカプタン類、メルカプトカルボン酸類、メルカプトカルボン酸エステル類であり、更に好ましくは、n−ドデシルメルカプタン、メルカプトプロピオン酸である。連鎖移動剤の好ましい使用量は、特開2013−61599号公報〔0055〕に記載のとおりである。
上記重合工程の他の好ましい形態として、特開2013−61599号公報〔0044〕及び〔0056〕に記載の形態等が挙げられる。
上記アルカリ可溶性樹脂はまた、側鎖に二重結合を有さない重合体(側鎖二重結合非含有重合体とも称す)であってもよいし、側鎖に二重結合を有する重合体(側鎖二重結合含有重合体とも称す)であってもよい。前者の重合体は、上記重合工程により得ることができる。後者の重合体は、上記重合工程で得られる側鎖二重結合非含有重合体(ベースポリマーとも称す)に、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物を反応させる工程(二重結合付加工程とも称す)を行って得ることが好ましい。上記アルカリ可溶性樹脂が側鎖二重結合含有重合体である場合、本発明のレジスト組成物は、基板等との密着性や表面硬度により一層優れた硬化物を与えることが可能になる。このように本発明で用いるアルカリ可溶性樹脂は、上記重合工程で得られる、側鎖に二重結合を有さない重合体;上記重合工程後、更に二重結合付加工程を行って得られる、側鎖に二重結合を有する重合体;のいずれであってもよい。
上記酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する単量体において、当該単量体が有する重合性二重結合としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、メタリル基等が挙げられ、当該単量体として、これらの1種又は2種以上を有するものが好適である。中でも、反応性の点で、(メタ)アクリロイル基が好ましい。また、酸基と結合し得る官能基としては、例えば、ヒドロキシ基、エポキシ基、オキセタニル基、イソシアネート基等が挙げられ、当該単量体として、これらの1種又は2種以上を有するものが好適である。中でも、変成処理反応の速さ、耐熱性、分散性の点から、エポキシ基(グリシジル基を含む)が好ましい。
上記酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−エチルグリシジル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、ビニルシクロヘキセンオキシド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。中でも、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物(単量体)を用いることが好適である。
上記酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物の使用量は、例えば、上記ベースポリマー成分(ベースポリマーを構成する単量体成分の総量)100質量部に対し、1〜170質量部とすることが好適である。より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上であり、また、より好ましくは150質量部以下、更に好ましくは120質量部以下、特に好ましくは115質量部以下、最も好ましくは110質量部以下である。
上記ベースポリマーに、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物を反応させる工程では、例えば、該ベースポリマー成分の酸基(好ましくはカルボキシル基)の量を、該酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物の量より過剰にする方法;上記ベースポリマー成分と、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物とを反応させた後に、更に多塩基酸無水物基を有する化合物を反応させる方法;等を採用することが好適である。これにより、側鎖二重結合含有重合体を好適に得ることができる。
上記ベースポリマー(好ましくはカルボキシル基を有する重合体)と、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物とを反応させる工程は、良好な反応速度を確保し、かつゲル化を防ぐために、50〜160℃の温度範囲で行うことが好ましい。より好ましくは70〜140℃、更に好ましくは90〜130℃である。また、反応速度を向上するために、触媒として、通常使用されるエステル化又はエステル交換用の塩基性触媒や酸性触媒を用いることができる。中でも、副反応が少なくなるため、塩基性触媒を用いることが好ましい。
上記塩基性触媒としては、例えば、特開2013−227485号公報〔0071〕に例示された、3級アミン;4級アンモニウム塩;尿素化合物;アルキルグアニジン;アミド化合物;3級ホスフィン;4級ホスホニウム塩;等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。中でも、反応性、取扱い性やハロゲンフリー等の点で、ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、テトラメチル尿素、トリフェニルホスフィンが好ましい。
上記触媒の使用量は、上記ベースポリマー成分(上記ベースポリマーを構成する単量体成分)と、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合基を有する化合物との合計量100質量部に対し、0.01〜5質量部とすることが好ましい。より好ましくは0.1〜3質量部である。
上記ベースポリマーと、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物とを反応させる工程はまた、ゲル化を防ぐために、重合禁止剤を添加し、分子状酸素含有ガスの存在下で行うことが好ましい。分子状酸素含有ガスとしては、通常、窒素等の不活性ガスで希釈された空気又は酸素ガスが用いられ、反応容器内に吹き込まれる。
上記重合禁止剤としては、通常使用されるラジカル重合性単量体用の重合禁止剤を用いることができる。例えば、特開2013−227485号公報〔0074〕に例示されたフェノール系禁止剤や、有機酸銅塩、フェノチアジン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。中でも、低着色、重合防止能力等の点でフェノール系禁止剤が好ましく、入手性、経済性から、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、メトキノン、6−t−ブチル−2,4−キシレノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノールがより好ましい。
上記重合禁止剤の使用量としては、充分な重合防止効果の確保、及び、硬化性樹脂組成物としたときの硬化性等の観点から、上記ベースポリマー成分と、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物との合計量100質量部に対し、0.001〜1質量部であることが好ましい。より好ましくは0.01〜0.5質量部である。
上記多塩基酸無水物基を有する化合物としては、例えば、無水コハク酸、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水グルタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
<重合性化合物>
本発明のレジスト組成物はまた、重合性化合物を更に含むことが好適である。重合性化合物は、1種であってもよいし、2種以上含んでもよい。
重合性化合物とは、重合性単量体とも称し、フリーラジカル、電磁波(例えば赤外線、紫外線、X線等)、電子線等の活性エネルギー線の照射等により重合し得る、重合性不飽和結合(重合性不飽和基とも称す)を有する低分子化合物である。例えば、重合性不飽和基を分子中に1つ有する単官能の化合物と、2個以上有する多官能の化合物が挙げられる。
上記単官能の重合性化合物としては、例えば、アルカリ可溶性樹脂の単量体成分に好ましく含有される単量体として上記で例示した化合物のうち、N置換マレイミドや(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド類;不飽和モノカルボン酸類;不飽和多価カルボン酸類;不飽和基とカルボキシル基の間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸類;不飽和酸無水物類;芳香族ビニル類;共役ジエン類;ビニルエステル類;ビニルエーテル類;N−ビニル化合物類;不飽和イソシアネート類;等が挙げられる。
上記多官能の重合性化合物としては、例えば、下記する2官能(メタ)アクリレート化合物や、3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物等の多官能(メタ)アクリレート化合物の他、特開2013−227485号公報〔0097〕〜〔0098〕に例示された、多官能ビニルエーテル化合物;ビニルエーテル基含有(メタ)アクリレート化合物;多官能アリルエーテル化合物;アリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;多官能(メタ)アクリロイル基含有イソシアヌレート類;多官能アリル基含有イソシアヌレート類;多官能ウレタン(メタ)アクリレート類;多官能芳香族ビニル類;等が挙げられる。
2官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記重合性化合物の中でも、レジスト組成物の硬化性をより高める観点から、多官能の重合性化合物を用いることが好適である。重合性化合物として多官能の重合性化合物を用いる場合、その官能数として好ましくは3以上であり、より好ましくは4以上、更に好ましくは5以上である。また、硬化収縮をより抑制する観点から、官能数は10以下が好ましく、より好ましくは8以下である。
上記重合性化合物の分子量としては特に限定されないが、取り扱いの観点から、例えば、2000以下が好適である。
上記重合性化合物として多官能の重合性化合物を用いる場合、当該重合性化合物の中でも、反応性、経済性、入手性等の観点から、多官能(メタ)アクリレート化合物、多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物、(メタ)アクリロイル基含有イソシアヌレート化合物等の、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を用いることが好適である。より好ましくは多官能(メタ)アクリレート化合物であり、これによってレジスト組成物が感光性及び硬化性により優れたものとなり、より一層高硬度で高透明性の硬化物を得ることが可能になる。更に好ましくは、3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物を用いることである。
上記重合性化合物の含有割合としては、用いる重合性化合物や上記アルカリ可溶性樹脂の種類の他、目的や用途等に応じて適宜設定すればよいが、現像性や製版性により優れる観点から、レジスト組成物の固形分総量100質量%に対し、2質量%以上であることが好ましく、また、85質量%以下であることが好適である。より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは8質量%以上、特に好ましくは10質量%以上であり、また、より好ましくは83質量%以下、更に好ましくは80質量%以下、特に好ましくは78質量%以下、最も好ましくは75質量%以下である。
<光重合開始剤>
本発明のレジスト組成物はまた、光重合開始剤を更に含むことが好適である。光重合開始剤は、1種であってもよいし、2種以上含んでもよい。
光重合開始剤として好ましくは、ラジカル重合性の光重合開始剤である。ラジカル重合性の光重合開始剤とは、電磁波や電子線等の活性エネルギー線の照射により重合開始ラジカルを発生させるものである。また、必要に応じて、光増感剤や光ラジカル重合促進剤等を1種又は2種以上併用してもよい。光重合開始剤とともに、光増感剤及び/又は光ラジカル重合促進剤を併用しなくても本願発明の効果は充分に発揮されるが、併用した場合は感度や硬化性がより向上される。
上記光重合開始剤として具体的には、例えば、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(「IRGACURE907」、BASF社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(「IRGACURE369」、BASF社製)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(「IRGACURE379」、BASF社製)等のアミノケトン系化合物;2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(「IRGACURE651」、BASF社製)、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル(「DAROCUR MBF」、BASF社製)等のベンジルケタール系化合物;1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(「IRGACURE184」、BASF社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(「DAROCUR1173」、BASF社製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(「IRGACURE2959」、BASF社製)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(「IRGACURE127」、BASF社製)、[1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン+ベンゾフェノン](「IRGACURE500」、BASF社製)等のハイドロケトン系化合物;等の他、特開2013−227485号公報〔0084〕〜〔0086〕に例示された、アルキルフェノン系化合物;ベンゾフェノン系化合物;ベンゾイン系化合物;チオキサントン系化合物;ハロメチル化トリアジン系化合物;ハロメチル化オキサジアゾール系化合物;ビイミダゾール系化合物;オキシムエステル系化合物;チタノセン系化合物;安息香酸エステル系化合物;アクリジン系化合物等;ホスフィンオキシド系化合物;オキシムエステル系化合物;等が挙げられる。
上記光重合開始剤の中でも、アミノケトン系化合物(アミノケトン系重合開始剤とも称す)を少なくとも用いることが特に好適である。すなわち上記レジスト組成物は、更にアミノケトン系重合開始剤を含むことが好ましい。これにより、硬度及び現像性がより優れたものとなる。また、ハイドロケトン系化合物(ハイドロケトン系重合開始剤とも称す)や、ベンジルケタール系化合物(ベンジルケタール系重合開始剤とも称す)を用いることも好適である。このように上記レジスト組成物は、更に、アミノケトン系重合開始剤、ハイドロケトン系重合開始剤及びベンジルケタール系重合開始剤からなる群より選択される少なくとも1種の重合開始剤を含むことが好適である。
上記光重合開始剤の含有量は、目的、用途等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、光重合開始剤を除くレジスト組成物の固形分総量100質量部に対し、0.1質量部以上であることが好適である。これにより、密着性により優れた硬化物を得ることができ、高温暴露後においても剥がれがより充分に抑制される。また、光重合開始剤の分解物が与える影響や経済性等とのバランスを考慮すると、30質量部以下であることが好ましい。下限値としてより好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上、特に好ましくは1.2質量部以上であり、また、上限値としてより好ましくは25質量部以下、更に好ましくは20質量部以下である。
上記光重合開始剤と併用してもよい光増感剤や光ラジカル重合促進剤としては、例えば、特開2013−227485号公報〔0088〕に例示された、色素系化合物;ジアルキルアミノベンゼン系化合物;メルカプタン系水素供与体;等が挙げられる。また、上記光増感剤及び/又は光ラジカル重合促進剤の含有量(総量)は、目的、用途に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、例えば、特開2013−227485号公報〔0090〕に記載の範囲に設定することが好適である。
<他の成分>
本発明のレジスト組成物はまた、適用される各用途の要求特性に応じて、例えば、色材(着色剤とも称す);分散剤;耐熱向上剤;レベリング剤;現像助剤;シリカ微粒子等の無機微粒子;シラン系、アルミニウム系、チタン系等のカップリング剤;フィラー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール等の熱硬化性樹脂;多官能チオール化合物等の硬化助剤;可塑剤;重合禁止剤;紫外線吸収剤;酸化防止剤;艶消し剤;消泡剤;帯電防止剤;スリップ剤;表面改質剤;揺変化剤;揺変助剤;キノンジアジド化合物;多価フェノール化合物;カチオン重合性化合物;酸発生剤;等の1種又は2種以上を更に含んでいてもよい。例えば、上記レジスト組成物をカラーフィルター用途に使用する場合には、色材を含むことが好ましい。また、色材、分散剤、耐熱向上剤、レベリング剤、カップリング剤及び現像助剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む形態も好適である。
上記色材としては、顔料や染料が好適に使用される。色材の好ましい形態及び含有割合等は、特開2013−61599号公報〔0077〕〜〔0087〕に記載のとおりである。分散剤、耐熱向上剤、レベリング剤、現像助剤の好ましい形態及び含有割合等も、同公報〔0088〕〜〔0097〕に記載のとおりである。
<レジスト組成物の製造方法>
本発明のレジスト組成物の製造方法としては特に限定されず、例えば、上述した含有成分を、各種の混合機や分散機を用いて混合分散することによって調製することができる。混合・分散工程は特に限定されず、通常の手法により行えばよい。また、通常行われる他の工程を更に含むものであってもよい。なお、上記レジスト組成物が色材を含む場合は、色材の分散処理工程(好ましくは、特開2013−61599号公報〔0099〕に記載の分散処理工程)を経て製造することが好適である。
得られたレジスト組成物は、フィルター等によって、濾過処理をして微細なゴミを除去するのが好ましい。
〔レジスト組成物の保存方法〕
本発明はまた、アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物の保存方法であって、該アルカリ可溶性樹脂は、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体であり、該保存方法は、レジスト組成物の総量100質量%に対し、アルコール系溶媒を10〜60質量%に調整して保存するレジスト組成物の保存方法でもある。
この保存方法で使用されるアルカリ可溶性樹脂及びアルコール系溶媒は、それぞれ上述したとおりであり、レジスト組成物が含んでもよい任意成分についても上述したとおりである。保存対象であるレジスト組成物は、上述した本発明のレジスト組成物であることが好適である。
上記保存方法では、レジスト組成物の総量100質量%に対し、アルコール系溶媒を10〜60質量%に調整するが、ここでいう「レジスト組成物の総量」とは、レジスト組成物の全ての成分の合計量(アルコール系溶媒も含む)を意味する。アルコール系溶媒を10質量%以上に調整することで、アルカリ可溶性樹脂が含む第3級炭素原子の脱離を充分に抑制することができ、酸価の上昇を防いでレジスト組成物を安定して保存することができる。また、60質量%を超える過剰量としても安定性は増すが、例えば、レジスト組成物が更に色材を含む場合に色材分散性をより高めたり、レジスト組成物使用時の脱溶媒作業をより効率よく行ったりする観点から、60質量%以下であるのが良い。好ましくは12質量%以上、より好ましくは14質量%以上であり、また、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下、特に好ましくは35質量%以下である。
上記保存方法ではまた、5〜40℃の温度条件下でレジスト組成物を保存することが好ましく、また、遮光保存することが好適である。これによりレジスト組成物の安定性がより向上される。5℃以上で保存することで、結露による水の混入が充分に抑制され、また、レジスト組成物中に溶けにくい成分(例えば、重合開始剤等の添加剤)が含まれる場合にその析出も充分に抑制される。一方、40℃以下で保存することで、保存中の重合反応が充分に抑制される。より好ましくは5〜30℃、更に好ましくは5〜10℃で保存することである。なお、保存期間は特に限定されず、使用態様や移動時間等に応じて任意に設定することができる。例えば、レジスト組成物の製造直後〜24時間という短期間であってもよいし、1日〜6ヶ月という中長期間であってもよいし、6ヶ月以上の長期間であってもよい。
〔硬化物〕
本発明のレジスト組成物及び本発明の保存方法により得られるレジスト組成物は、極めて保存安定性に優れ、酸価の上昇が充分に抑制されたものである。また、アルカリ可溶性樹脂が酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体であることに起因して、感光性、基板(基材)との密着性、現像性、耐熱性、透明性等の基本性能に優れる硬化物を与えるものであり、当該レジスト組成物に加熱処理を施せば、アルカリ可溶性樹脂の構成単位の一部(すなわち、第3級炭素原子に由来する部分)が分解して揮散するため、優れた性能を維持したまま、膜厚が充分に低減され、かつ色材が高濃度の硬化物(硬化膜)を容易に得ることができる。これにより、カラーフィルターの高色純度化やブラックマトリックスの高遮光率化をより達成することができ、表示装置や撮像素子等における表示品位や撮像品位を充分に高めることが可能になる。また、上記硬化物は、画像形成性及び表面平滑性にも優れ、現像後に未露光部の残渣や地汚れ等がないものである。このように上記レジスト組成物を硬化して得られる硬化物は、本発明の好適な実施形態の1つである。
上記硬化物(硬化膜)は、その膜厚(厚み)が0.1〜20μmであることが好適である。これにより、上記硬化物を用いた部材等や表示装置等の低背化要求に充分に応えることができる。より好ましくは0.5〜10μm、更に好ましくは0.5〜8μmである。
上記硬化物は、例えば、液晶表示装置や固体撮像素子等に用いられるカラーフィルター、インキ、印刷版、プリント配線板、半導体素子、フォトレジスト等の、各種の光学部材や電機・電子機器等の用途に好ましく使用される。中でも、カラーフィルターに用いることが好ましい。このように上記レジスト組成物を用いてなるカラーフィルター(好ましくは、基板上に、上記レジスト組成物により形成される硬化物を有するカラーフィルター)は、本発明の好適な実施形態の1つである。また、上記レジスト組成物により形成される硬化物を有する表示装置用部材及び表示装置も、本発明の好適な実施形態に含まれる。表示装置としては、液晶表示装置、固体撮像素子、タッチパネル式表示装置等が好適であり、上記硬化物は、各種表示装置における保護膜や絶縁膜として特に有用である。
なお、カラーフィルターや表示装置の好ましい形態・製造方法として、例えば、特開2013−61599号公報〔0102〕〜〔0116〕に記載の形態等が挙げられる。
本発明のレジスト組成物は、上述のような構成よりなり、極めて保存安定性に優れるため、含有成分であるアルカリ可溶性樹脂が奏する作用効果を安定して発揮させることができる。したがって、本発明のレジスト組成物は、感光性や硬化性に特に優れ、現像性、耐溶剤性、基板(基材)との密着性、耐熱性及び透明性等の基本性能に優れる硬化物を与えることができるため、光学分野等の各種技術分野で極めて有用なものである。また、本発明の保存方法によれば、このように優れた物性を有するレジスト組成物を安定して保存することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。特に断りのない限り、「v」は「体積(volume)%」を意味し、「%」は「質量%」を意味するものとする。なお、各種物性は以下のようにして測定した。
(1)重量平均分子量(Mw)
GPC(HLC−8220GPC、東ソー社製)にてTHFを溶離液とし、カラムにTSKgel SuperHZM−N(東ソー社製)を用いて測定し、標準ポリスチレン換算にて算出した。
(2)固形分(樹脂不揮発分)
製造例で調製した共重合体溶液をアルミカップに約0.3gはかり取り、アセトン約1gを加えて溶解させた後、常温で自然乾燥させた。その後、熱風乾燥機(商品名:PHH−101、エスペック社製)を用い、140℃で3時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、重量を測定した。その重量減少量から、ポリマー溶液の固形分(樹脂)の重量を計算した。
(3)酸価
製造例等で調製した共重合体溶液又は樹脂組成物を1.5g精秤し、アセトン90gと水10gの混合溶媒に溶解させ、0.1NのKOH水溶液で滴定した。滴定は、自動滴定装置(商品名:COM−555、平沼産業社製)を用いて行い、固形分濃度から、ポリマー1g当たりの酸価を求めた(mgKOH/g)。
なお、樹脂組成物の酸価増加率(%)は、40℃1ヶ月間保存後の酸価を、樹脂組成物の調製時の酸価(初期酸価)で除すことにより求めた。
製造例1
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、(α−アリルオキシメチル)アクリル酸メチル(AMA−M)15g、メタクリル酸(MAA)31g、t−ブチルメタクリレート(tBuMA)54g、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名「パーブチル(登録商標)O」、日本油脂社製、以下PBOともいう)2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−メルカプトプロピオン酸(β−MPA)1.8g、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA37.7gとプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)130gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは9200、酸価は208mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル(GMA)27g、重合禁止剤として6−tert−ブチル−2,4−キシレノール(商品名「トパノール」、東京化成工業社製)0.04g、触媒としてジメチルベンジルアミン(DMBA)0.4gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)39.9%を含む共重合体溶液(A−1)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は11000、酸価は92mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
製造例2
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、ベンジルマレイミド(BzMI)15g、MAA31g、tBuMA54g、PBO2g、PGME30gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA1.8g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA37.7gとPGME100gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは9300、酸価は207mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA27g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)39.8%を含む共重合体溶液(A−2)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は11200、酸価は91mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
製造例3
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート(MD)15g、MAA31g、tBuMA54g、PBO2g投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA1.8g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA37.7gとPGME130gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは9200、酸価は207mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA27g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)39.7%を含む共重合体溶液(A−3)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は10900、酸価は91mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
製造例4
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA−M15g、MAA31g、tBuMA54g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA1.8g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA75gとPGME93gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは9600、酸価は207mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA27g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)39.4%を含む共重合体溶液(A−4)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は12000、酸価は91mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
製造例5
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA−M15g、MAA31g、tBuMA54g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.1g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA87gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは9700、酸価は228mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA27g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA28.3g、PGME12.2gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)39.0%を含む共重合体溶液(A−5)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は12200、酸価は110mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
製造例6
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15g、MAA31g、tBuMA54g、PBO2g、PGMEA30gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.1g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA57gとPGME45gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは9800、酸価は230mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA27g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA28.3g、PGME12.2gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)38.9%を含む共重合体溶液(A−6)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は12100、酸価は111mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
製造例7
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA−M15g、MAA22g、tBuMA63g、PBO2gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、β−MPA2.1g、PGMEA18gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA132gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。温度を90℃に保ちながら、モノマー組成物は180分、連鎖移動剤溶液は210分間かけて滴下した。連鎖移動剤溶液の滴下終了後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、ベースポリマー(BP)の重量平均分子量(Mw)と酸価の測定を行った。この時、Mwは11000、酸価は200mgKOH/gであった。セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA27g、重合禁止剤としてトパノール0.04g、触媒としてDMBA0.4g、PGMEA40.5gを仕込み、110℃で1時間、115℃で7時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル樹脂(AP)39.9%を含む共重合体溶液(A−7)を得た。アクリル樹脂(AP)の重量平均分子量(Mw)は14000、酸価は87mgKOH/gであった。
共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)及び酸価を表1に示す。
Figure 2015184575
実施例1
バインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂)として共重合体溶液(A−1)12.5g(すなわち、樹脂不揮発分5g)、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学社製、以下DPHAと表す)5g、及び、光重合開始剤として2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン(商品名「IRGACURE(登録商標)907」、BASFジャパン社製、以下Irg907と表す)0.5gを用い、不揮発分濃度が40%となるようにPGMEAで希釈して、樹脂組成物を調製した。この時の樹脂組成物の酸価(初期酸価)は17.5mgKOH/gであった。この樹脂組成物を40℃で1ヶ月間保存し、1ヶ月後の酸価を比較した。樹脂組成物中の各成分の質量%と結果を表2に示す。
実施例2〜4
組成を表2に示す組成としたこと以外は、実施例1と同様にして各樹脂組成物を得た後、実施例1と同様の評価に供した。各樹脂組成物中の各成分の質量%と結果を表2に示す。
実施例5
バインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂)として共重合体溶液(A−7)12.5g(すなわち、樹脂不揮発分5g)、DPHA5g、Irg907を0.5g、PGME5.3gを用い、不揮発分濃度が40%となるようにPGMEAで希釈し、樹脂組成物を調製した。この時の樹脂組成物の酸価(初期酸価)は16.5mgKOH/gであった。この樹脂組成物を40℃で1ヶ月間保存し、1ヶ月後の酸価を比較した。樹脂組成物中の各成分の質量%と結果を表2に示す。
比較例1〜3
組成を表2に示す組成としたこと以外は、実施例1と同様にして各樹脂組成物を得た後、実施例1と同様の評価に供した。各樹脂組成物中の各成分の質量%と結果を表2に示す。
Figure 2015184575
上記実施例及び比較例より、以下のことが確認された。
実施例1〜5と比較例1〜3とは、主に、樹脂組成物中のアルコール系溶媒の含有割合の点で相違する。アルコール系溶媒の含有割合が、樹脂組成物の総量100質量%に対し10質量%以上となる実施例1〜5では、10質量%未満となる比較例1〜3に比べて、共重合体が有する第3級炭素原子の脱離が充分に抑制され、保存中の酸価上昇を充分に抑制することができた。したがって、アルコール系溶媒の含有割合を適切に設定することで、保存安定性が著しく向上されることが分かった。

Claims (4)

  1. アルカリ可溶性樹脂及びアルコール系溶媒を含むレジスト組成物であって、
    該アルコール系溶媒の含有量は、レジスト組成物の総量100質量%に対し、10〜60質量%であり、
    該アルカリ可溶性樹脂は、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体であることを特徴とするレジスト組成物。
  2. 前記アルカリ可溶性樹脂は、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体及び酸基含有単量体を少なくとも用いて得られることを特徴とする請求項1に記載のレジスト組成物。
  3. 前記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体は、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子が第3級炭素原子と結合した構造を有することを特徴とする請求項2に記載のレジスト組成物。
  4. アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物の保存方法であって、
    該アルカリ可溶性樹脂は、酸基及び側鎖に第3級炭素原子を含む重合体であり、
    該保存方法は、レジスト組成物の総量100質量%に対し、アルコール系溶媒を10〜60質量%に調整して保存することを特徴とするレジスト組成物の保存方法。
JP2014062484A 2014-03-25 2014-03-25 アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物及びその保存方法 Active JP6377928B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014062484A JP6377928B2 (ja) 2014-03-25 2014-03-25 アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物及びその保存方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014062484A JP6377928B2 (ja) 2014-03-25 2014-03-25 アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物及びその保存方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015184575A true JP2015184575A (ja) 2015-10-22
JP6377928B2 JP6377928B2 (ja) 2018-08-22

Family

ID=54351139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014062484A Active JP6377928B2 (ja) 2014-03-25 2014-03-25 アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物及びその保存方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6377928B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0588365A (ja) * 1991-02-21 1993-04-09 Minnesota Mining & Mfg Co <3M> 高速で水性溶媒によつて現像できる感光性重合体組成物
JP2001042534A (ja) * 1999-07-26 2001-02-16 Fuji Photo Film Co Ltd 遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物
JP2004029116A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Fuji Photo Film Co Ltd 感光性組成物
JP2006091578A (ja) * 2004-09-24 2006-04-06 Fuji Photo Film Co Ltd ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法
JP2008107817A (ja) * 2006-09-29 2008-05-08 Fujifilm Corp レジスト組成物およびこれを用いたパターン形成方法
JP2009098606A (ja) * 2007-09-28 2009-05-07 Fujifilm Corp ネガ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法
JP2010033065A (ja) * 2009-09-24 2010-02-12 Fujifilm Corp 感光性組成物及び該感光性組成物を用いたパターン形成方法
WO2012141000A1 (ja) * 2011-04-11 2012-10-18 昭和電工株式会社 共重合体、その共重合体を含む樹脂組成物及び感光性樹脂組成物、並びにカラーフィルター
WO2013146130A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 東レ株式会社 シランカップリング剤、感光性樹脂組成物、硬化膜及びタッチパネル部材

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0588365A (ja) * 1991-02-21 1993-04-09 Minnesota Mining & Mfg Co <3M> 高速で水性溶媒によつて現像できる感光性重合体組成物
JP2001042534A (ja) * 1999-07-26 2001-02-16 Fuji Photo Film Co Ltd 遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物
JP2004029116A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Fuji Photo Film Co Ltd 感光性組成物
JP2006091578A (ja) * 2004-09-24 2006-04-06 Fuji Photo Film Co Ltd ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法
JP2008107817A (ja) * 2006-09-29 2008-05-08 Fujifilm Corp レジスト組成物およびこれを用いたパターン形成方法
JP2009098606A (ja) * 2007-09-28 2009-05-07 Fujifilm Corp ネガ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法
JP2010033065A (ja) * 2009-09-24 2010-02-12 Fujifilm Corp 感光性組成物及び該感光性組成物を用いたパターン形成方法
WO2012141000A1 (ja) * 2011-04-11 2012-10-18 昭和電工株式会社 共重合体、その共重合体を含む樹脂組成物及び感光性樹脂組成物、並びにカラーフィルター
WO2013146130A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 東レ株式会社 シランカップリング剤、感光性樹脂組成物、硬化膜及びタッチパネル部材

Also Published As

Publication number Publication date
JP6377928B2 (ja) 2018-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017066240A (ja) アルカリ可溶性樹脂及び感光性樹脂組成物
KR101317601B1 (ko) 아크릴계 수지 및 이를 포함하는 감광성 수지 조성물
KR101388818B1 (ko) 신규 중합체
JP2018159022A (ja) アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物及びその用途
JP2018009059A (ja) 硬化性樹脂組成物及びその用途
JP6463658B2 (ja) 硬化性樹脂組成物及びカラーフィルタ
JP6285210B2 (ja) 硬化性樹脂組成物及びその用途
JP6381192B2 (ja) アルカリ可溶性樹脂の製造方法
JP2016069476A (ja) 硬化性樹脂組成物及びその用途
JP6377928B2 (ja) アルカリ可溶性樹脂を含むレジスト組成物及びその保存方法
JP2016004165A (ja) 硬化膜、その用途及び製造方法
US20210198402A1 (en) Alkali soluble, photo-curable and thermo-curable copolymer, and photosensitive resin composition, photosensitive resin film and color filter using the same
JP2018154720A (ja) 硬化性樹脂組成物
JP6408230B2 (ja) 硬化性樹脂組成物およびカラーフィルタ
KR102118627B1 (ko) 광경화성 및 열경화성을 갖는 공중합체, 이를 이용한 감광성 수지 조성물, 감광성 수지 필름, 및 컬러필터
JP2017058627A (ja) 感光性樹脂組成物及びその硬化膜
JP2015230339A (ja) 感光性樹脂組成物及びその用途
JP2015184658A (ja) 硬化性樹脂組成物及びその用途
KR101478292B1 (ko) 신규한 β-옥심에스테르 비페닐 화합물, 이를 포함하는 광개시제 및 감광성 수지 조성물
JP7449153B2 (ja) 熱硬化性樹脂、その製造方法、及び、硬化性樹脂組成物
JP6872918B2 (ja) 重合体及びその用途
JP4043884B2 (ja) 水性光重合性樹脂組成物の製造方法及び水性光重合性樹脂組成物
JP2023057930A (ja) ラジカル重合性重合体および感光性組成物
JP2017181617A (ja) 感光性樹脂組成物及びその硬化膜
JP2024044061A (ja) ラジカル重合性重合体及び感光性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171023

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180726

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6377928

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150