JP2015182652A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】雪上安定性能とノイズ性能とをバランス良く改善した空気入りタイヤを提供する。【解決手段】トレッド部10に、複数の陸部B1、B2、B3、B4が区画形成されている。陸部は、傾斜溝と隣接した位置に、トレッド表面12からタイヤ径方向内側に延在する面取り面X1、X2と、面取り面からタイヤ径方向内側に溝底面まで延在する溝壁面Y11、Y12、Y21、Y22とを含み、タイヤ赤道面CLを挟んだ各側において、少なくとも2種類のピッチ長P1、P2、P3、P4を有する。面取り面に、平面視でタイヤ周方向に延在する少なくとも1つの凸部22a、22b、22cが形成されている。ピッチ長によって画定されるタイヤ周方向領域の溝面積比率の最大値と最小値との比が、タイヤ赤道面を挟んだ両側で、それぞれ、1.03以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、駆動輪にチェーンを装着した状態でその他の車輪として使用した場合の雪上安定性能(以下、単に「雪上安定性能」と称する)と、パターンノイズに関する性能(以下、単に「ノイズ性能」と称する)と、をバランス良く改善した空気入りタイヤに関する。
雪道においては、駆動輪にチェーンを装着するとともに、その他の車輪にはチェーンを装着しないで車両を走行させることが、制動性能等を発揮させる上で効率的である。しかしながら、チェーンが装着されていない車輪については、グリップ力が十分な得られないため、いわゆる横滑り等が発生するおそれがある。
雪道においてチェーンを装着しないで使用する空気入りタイヤとしては、例えば、圧雪路における氷上制動性能を改善した空気入りタイヤが知られている(特許文献1)。 特許文献1に開示された空気入りタイヤでは、圧雪路での制動性能を十分に発揮させるために、各陸部におけるタイヤ周方向のエッジ成分を十分に確保すべく、トレッド表面に比較的多くの溝やサイプが配設されている。
特許第3998525号公報
しかしながら、トレッド表面に多数の溝等を配設した場合には、トレッド表面全体としてタイヤ周方向の溝成分を過度に含む結果となり、ノイズ性能が十分に発揮されるか不明である。
なお、雪道においてチェーンを装着しないで使用される空気入りタイヤについては、当然に、ドライ路面やウェット路面においても使用されることが想定されている。このため、例えば、駆動輪である前輪にチェーンを装着した状態で後輪として使用した場合の雪上安定性能のみならず、例えば、ドライ路面でのノイズ性能についても、同時に高いレベルで発揮することのできる空気入りタイヤの開発が要請されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、雪上安定性能と、ノイズ性能とをバランス良く改善した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド部に、複数の周方向溝と、上記周方向溝に対して傾斜する複数の傾斜溝とによって、複数の陸部が区画形成されている。上記陸部は、上記傾斜溝と隣接した位置に、トレッド表面からタイヤ径方向内側に延在する面取り面と、上記面取り面からタイヤ径方向内側に溝底面まで延在する溝壁面とを含む。また、本発明に係る空気入りタイヤは、タイヤ赤道面を挟んだ各側において、少なくとも2種類のピッチ長を有する。そして、本発明に係る空気入りタイヤは、上記面取り面に、平面視でタイヤ周方向に延在する少なくとも1つの凸部が形成され、上記ピッチ長によって画定されるタイヤ周方向領域の溝面積比率の最大値と最小値との比が、タイヤ赤道面を挟んだ両側で、それぞれ、1.03以下である。
本発明に係る空気入りタイヤでは、陸部の表面形状について改良を加えている。その結果、本発明に係る空気入りタイヤによれば、雪上安定性能とノイズ性能とをバランス良く改善することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド表面を示す平面図である。 図2は、図1の丸囲み部分A(タイヤ幅方向に隣り合う周方向溝14b、14dと、タイヤ周方向に隣り合う傾斜溝18b1、18b2、18b3と、により区画形成された、2つのブロックB1、B2)を拡大して示す平面図である。 図3は、図2の線D−D´に沿う、ブロックB1及び周方向溝14b、14dのタイヤ幅方向断面図である。 図4は、図2の変形例を示す平面図である。
以下に、本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態(以下に示す、基本形態及び付加的形態1から8)を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施の形態は、本発明を限定するものではない。また、上記実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、上記実施の形態に含まれる各種形態は、当業者が自明の範囲内で任意に組み合わせることができる。
[基本形態]
以下に、本発明に係る空気入りタイヤについて、その基本形態を説明する。以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。さらに、タイヤ幅方向とは、上記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面とは、空気入りタイヤの回転軸に直交するとともに、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド表面を示す平面図である。なお、図1の符号CLはタイヤ赤道面を示し、符号E、E´は、それぞれ、空気入りタイヤの接地端線を示す。
空気入りタイヤ1のトレッド部10は、ゴム材(トレッドゴム)からなり、空気入りタイヤ1のタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面が空気入りタイヤ1の輪郭となる。トレッド部10の表面は、空気入りタイヤ1を装着する車両(図示せず)が走行した際に路面と接触する面となるトレッド表面12として形成されている。
トレッド表面12には、図1に示すように、タイヤ周方向に延在する4本の周方向溝14a、14b、14c、14dが、タイヤ幅方向に所定の間隔で設けられており、タイヤ赤道面CLを境に、周方向溝14a、14cはタイヤ幅方向の一方側に、周方向溝14b、14dはタイヤ幅方向の他方側にそれぞれ設けられている。
また、トレッド表面12には、図1に示すように、タイヤ赤道面CLに近い2本の周方向溝14a、14bのいずれかからタイヤ周方向に対して傾斜してタイヤ幅方向内側に延在し、陸部内で終端する、第一傾斜溝16a、16bが、それぞれ、タイヤ周方向に一定のピッチで設けられている。
さらに、トレッド表面12には、図1に示すように、タイヤ赤道面CLに近い2本の周方向溝14a、14bのそれぞれからタイヤ周方向に対して傾斜してタイヤ幅方向外側に延在し、タイヤ赤道面CLから離れた2本の周方向溝14c、14dのそれぞれに連通する、第二傾斜溝18a、18bが、それぞれ、タイヤ周方向に一定のピッチで設けられている。
なお、本実施の形態において、周方向溝14aから14dは、図1に示すようなタイヤ周方向に直線状に延在する溝に限らず、タイヤ幅方向に振幅を有し、波状やジグザグ状を呈してタイヤ周方向に延在する溝も含む。また、本実施の形態においては、周方向溝14aから14dの代わりに、タイヤ周方向に対して傾斜し、かつ、両端が陸部内で終端する複数本の溝からなる傾斜溝群を設けることもできる。
また、本実施の形態において、第一傾斜溝16a、16bは、図1に示すような陸部内で終端する溝に限らず、周方向溝14a、14bの双方に連通する溝も含む。さらに、第二傾斜溝18a(18b)は、図1に示すような隣り合う周方向溝14a(14b)、14c(14d)の双方に連通する溝に限らず、タイヤ幅方向の少なくとも一方側が陸部内で終端する溝も含む。
加えて、本実施の形態においては、図1に示すように、タイヤ赤道面CLから離れた2本の周方向溝14c、14dのそれぞれからタイヤ幅方向外側に接地端線E、E´を超えて延在する、第三傾斜溝(ラグ溝)20a、20bが、それぞれ、タイヤ周方向に一定のピッチで設けられている。
以上により、本実施の形態においては、複数の溝14a、14b、14c、14d、16a、16b、18a、18b、20a、20bにより、複数の陸部(センターリブ及びブロック)が区画形成されている。
図2は、図1の丸囲み部分A(タイヤ幅方向に隣り合う周方向溝14b、14dと、タイヤ周方向に隣り合う傾斜溝18b1、18b2、18b3と、により区画形成された、2つのブロックB1、B2)を拡大して示す平面図である。なお、図2中、点線は、ブロックB1、B2のそれぞれについての、トレッド表面12と、面取り面X1、X2と、溝壁面Y11、Y12、Y21、Y22との境界位置を定める仮想線である。
即ち、本実施の形態においては、図2に示すように、ブロックB1(B2)は、周方向溝14bから周方向溝14dに向かって、順に、溝壁面Y11(溝壁面Y21)、面取り面X1(面取り面X2)、トレッド表面12(トレッド表面12)、溝壁面Y12(溝壁面Y22)を含む。
なお、図1に示す陸部のうち、面取り面を形成する対象は、図2に示すブロックB1、B2に限られない。即ち、その他の陸部についても、周方向溝14aから14dのいずれかに隣接していれば、面取り面を任意選択的に形成することができる。また、図2に示す例では、面取り面X1、X2はブロックB1、B2のそれぞれタイヤ幅方向の片側にしか形成されていないが、本実施の形態はこれに限られず、ブロックB1、B2のそれぞれタイヤ幅方向の少なくともいずれかの側に形成することができる。
次に、本実施の形態では、図1に示すように、タイヤ赤道面CLを挟んだ各側において、少なくとも2種類のピッチ長(ピッチ長P1、P2、又はピッチ長P3、P4)を有する。ここで、本実施の形態における各ピッチ長を区画する基準点C1からC10は、図1において、傾斜溝18a、18bのタイヤ幅方向最内位置(周方向溝14a、14bとの境界位置)、且つ、タイヤ周方向中心位置、として定義される点とする。図1に示す例では、タイヤ赤道面CLのタイヤ幅方向一方側(紙面の右側)ではピッチ長P1及びピッチ長P2が、またタイヤ赤道面CLのタイヤ幅方向他方側(紙面の左側)ではピッチ長P3及びピッチ長P4が、それぞれ、タイヤ周方向に交互に存在する。
なお、本実施の形態においては、タイヤ赤道面CLの一方側におけるピッチ長P1(ピッチ長P2)と、他方側におけるピッチ長P3(ピッチ長P4)とが、それぞれ等しい態様のみならず、異なる態様も含まれる。また、本実施の形態においては、ピッチ長P1(ピッチ長P2)と、ピッチ長P3(ピッチ長P4)とがそれぞれ等しい場合に、それらがタイヤ周方向において同じ位置に存在する態様のみならず、異なる位置に存在する態様も含まれる。
以上のような前提の下、本実施の形態においては、図2に示すように、面取り面X1、X2に、平面視でタイヤ周方向に延在する少なくとも1つの(図1に示す例では1つ又は2つの)凸部22(22a、22b、22c)が形成されている。
なお、図1に示す陸部のうち、凸部を形成する対象は、ブロックB1、B2に限られない。即ち、その他の陸部についても、周方向溝14aから14dのいずれかに隣接していれば、ブロックB1、B2と同様に、凸部を任意選択的に形成することができる。
図3は、図2の線D−D´に沿う、ブロックB1及び周方向溝14b、14dのタイヤ幅方向断面図である。図3に示す例では、凸部22a(22b)は、面取り面X1に形成されている。なお、図2に示すブロックB2については、図示しないが、図3に示すブロックB1と同様に、凸部22cが面取り面X2に形成されている。
また、本実施の形態においては、図1に示すように、ピッチ長P1、P2、P3、P4によって画定されるタイヤ周方向領域の溝面積比率の最大値と最小値との比が、タイヤ赤道面を挟んだ両側で、それぞれ、1.03以下である。
ここで、各ピッチ長によって画定されるタイヤ周方向領域とは、以下のように定義する。即ち、まず、第一傾斜溝(16a、16b)、第二傾斜溝(18a、18b)、及び第三傾斜溝(20a、20b)のうち、最も多くの凸部が形成される陸部に隣接する傾斜溝を1種類特定する(図1に示す例では第二傾斜溝18a、18b)。次いで、特定された種類の傾斜溝の全てについて、周方向溝(14aから14d)に開口する箇所を1箇所特定する(図1に示す例では第二傾斜溝18a、18bのタイヤ幅方向最内箇所)。さらに、このように特定された各箇所において、タイヤ周方向中点を基準点(図1に示す例では各基準点C1からC10)として特定する。そして、これらの基準点のうち隣り合う基準点間に存在してタイヤ幅方向に連なる領域を、それぞれ、タイヤ周方向領域(但し、接地領域であって、かつ、タイヤ赤道面CLから該当する基準点が存在するタイヤ幅方向片側の領域に限る)と定義する。図1に示す例では、ピッチ長P1(ピッチ長P3)のタイヤ周方向領域の溝面積比率(最大値)とピッチ長P2(ピッチ長P4)のタイヤ周方向領域の溝面積比率(最小値)との比が1.03以下となっている。
(作用等)
本実施の形態においては、面取り面に、平面視でタイヤ周方向に延在する少なくとも1つの凸部を形成することで、当該凸部によってタイヤ周方向のエッジを十分に確保することができる。これにより、タイヤ幅方向の応力に対する抗力を発揮し、その結果、横滑りを抑制して、優れた雪上安定性能を実現することができる。
また、本実施の形態においては、ピッチ長によって画定されるタイヤ周方向領域の溝面積比率の最大値と最小値との比を、タイヤ赤道面を挟んだ両側で、それぞれ、1.03以下としている。これにより、タイヤ赤道面CLを挟んだ両側において、各タイヤ周方向領域の、周方向溝のタイヤ周方向寸法及び陸部の接地面積が、いずれも、過度に異なることを抑制することができる。その結果、上記各タイヤ周方向領域において、陸部の接地圧の均一化を図ることができ、ひいては優れたノイズ性能を実現することができる。
なお、図3に示す例では、凸部22a(22b)のタイヤ径方向最外部が、面取り面X1のタイヤ径方向最外部よりもタイヤ径方向内側に位置している。これは、同図に示すように、タイヤ新品時において面取り面X1とタイヤ径方向最外側に位置する凸部22b表面との間に段差を設け、凸部22b表面よりもタイヤ径方向外側の、面取り面X1の特定領域により、タイヤ幅方向の応力に対する抗力をさらに発揮させ、雪上安定性能を高いレベルで実現させるためである。
ここで、特にタイヤ新品時に限って、タイヤ幅方向の応力に対する抗力を高める必要があるのは、タイヤ新品時には、溝深さが大きいため、当該溝によって区画形成されている陸部の剛性、ひいては上記抗力が低く、これを上記段差によって補填する必要があるためである。一方、タイヤをある程度使用して摩耗が進行すると、図3に示す凸部22bと面取り面X1とのタイヤ径方向位置が同じとなり、上記段差はなくなる。このため、この段差に起因する上記特定領域による抗力の発揮がなくなるので、一見すると、雪上安定性能が低減するようにも考えられる。しかしながら、タイヤの摩耗が進行すれば、溝深さ自体が小さくなるので、当該溝によって区画形成された陸部の剛性は全体として大きくなる。その結果、摩耗が進行した後もタイヤ新品時と同程度の雪上安定性能を発揮することができる。
以上に示すように、本実施の形態の空気入りタイヤは、周方向溝に隣接する陸部に所定形状の凸部を形成することで、当該凸部によってタイヤ周方向のエッジを十分に確保している。また、本実施の形態の空気入りタイヤは、特定のピッチ長を採用することにより、各ピッチ長で区画されるタイヤ周方向領域間において、周方向溝の寸法及び接地圧をより均一な状態としている。その結果、本発明に係る空気入りタイヤによれば、雪上安定性能と、ノイズ性能とをバランス良く改善することができる。
なお、以上に示す、本実施の形態に係る空気入りタイヤは、図示しないが、従来の空気入りタイヤと同様の子午断面形状を有する。ここで、空気入りタイヤの子午断面形状とは、タイヤ赤道面と垂直な平面上に現れる空気入りタイヤの断面形状をいう。本実施の形態の空気入りタイヤは、タイヤ子午断面視で、タイヤ径方向内側から外側に向かって、ビード部、サイドウォール部、ショルダー部及びトレッド部を有する。そして、上記空気入りタイヤは、例えば、タイヤ子午断面視で、トレッド部から両側のビード部まで延在して一対のビードコアの周りで巻回されたカーカス層と、上記カーカス層のタイヤ径方向外側に順次形成された、ベルト層及びベルト補強層とを備える。
さらに、本実施の形態の空気入りタイヤは、通常の各製造工程、即ち、タイヤ材料の混合工程、タイヤ材料の加工工程、グリーンタイヤの成型工程、加硫工程及び加硫後の検査工程等を経て得られるものである。本実施の形態の空気入りタイヤを製造する場合には、加硫用金型の内壁に、例えば、図1から図3に示すトレッド部に形成される溝及び凸部に対応する凸部及び凹部を形成し、この金型を用いて加硫を行う。
[付加的形態]
次に、本発明に係る空気入りタイヤの上記基本形態に対して、任意選択的に実施可能な、付加的形態1から8を説明する。
(付加的形態1)
基本形態においては、図2に示すように、タイヤ周方向領域のそれぞれにおいて、面取り面X1、X2のタイヤ幅方向寸法L1、L2が、ピッチ長P1、P2に比例して設定されていること(付加的形態1)が好ましい。
面取り面のタイヤ幅方向寸法を、ピッチ長に比例して設定することで、各タイヤ周方向領域において、陸部の接地面積、ひいては陸部の接地圧の均一化を図ることができ、その結果ノイズ性能をさらに改善することができる。
なお、本実施の形態は、特に、最も大きなピッチ長のタイヤ周方向領域に存在する陸部に適用すべき、面取り面のタイヤ幅方向寸法を、全ての陸部において一律に適用した場合に比べて、接地圧の増大を抑制できるとともに気柱共鳴音を抑制できる点で好適である。
(付加的形態2)
基本形態及び基本形態に付加的形態1を加えた形態においては、各タイヤ周方向領域における面取り面(図2に示す例では、面取り面X1、X2)のタイヤ径方向寸法が、ピッチ長(図2に示す例では、ピッチ長P1、P2)に比例して設定されていること(付加的形態2)が好ましい。
各タイヤ周方向領域における面取り面のタイヤ径方向寸法を、ピッチ長に比例して設定することで、各タイヤ周方向領域において、タイヤ幅方向の同じ領域に存在する陸部の剛性を均一化することができる。これにより、タイヤ周方向に連なる複数の陸部間において、剛性の低い陸部が局所的に出現することを防止し、ひいては操縦安定性能を高めることができる。
(付加的形態3)
基本形態及び基本形態に付加的形態1、2の少なくともいずれかを加えた形態においては、タイヤ周方向に連なる複数の陸部(図1、図2に示す例では、ブロックB1、B2等)からなる陸部群において、面取り面がタイヤ幅方向の各側に少なくとも1つずつ形成されていること(付加的形態3)が好ましい。
図4は、図2の変形例を示す平面図である。即ち、図2に示す例では、タイヤ周方向に連なる複数のブロックB1、B2等からなる陸部群において、面取り面X1、X2がブロックB1、B2のタイヤ幅方向の一方側(紙面の左側)にのみ形成されている。これに対し、図4に示す例では、タイヤ周方向に連なる複数のブロックB1、B2等からなる陸部群において、面取り面X1、X3がブロックB1、B2のタイヤ幅方向の両側(紙面の両側)に形成されている。 なお、図4中符号L3は、面取り面X3のタイヤ幅方向寸法を示す。
即ち、本実施の形態は、図2に示す例のみならず、図4に示す例についても包含する形態であって、タイヤ周方向に連なる陸部群において、陸部のタイヤ幅方向の片側に形成される面取り面の数は単数又は複数のいずれでもよい。また、陸部のタイヤ幅方向の一方側と他方側とにおける面取り面の形成態様は、タイヤ周方向において交互に形成してもよいし、また片側に連続して形成してもよい。
各陸部について、上述の面取り面が形成されていないタイヤ幅方向外側部分では溝壁面によってタイヤ周方向のエッジが確保される一方、面取り面が形成されたタイヤ幅方向外側部分では形成された凸部によってタイヤ周方向のエッジを確保することができる。特に、上記溝壁面によるエッジは雪の掻き出しに貢献する(作用1)一方、凸部によるエッジはタイヤ幅方向の応力に対する抗力の発生に貢献する(作用2)。その結果、これらの作用1、2が相まって、横滑りをさらに抑制して、雪上安定性能をさらに改善することができる。
(付加的形態4)
基本形態及び基本形態に付加的形態1から3の少なくともいずれかを加えた形態においては、傾斜溝のタイヤ幅方向断面視で、面取り面のタイヤ径方向内側に形成されている凸部ほど(図3に示す例では凸部22bに対して凸部22aが)、タイヤ径方向寸法が大きいこと(付加的形態4)が好ましい。
傾斜溝のタイヤ幅方向断面視で、面取り面のタイヤ径方向内側に形成されている凸部ほど、タイヤ径方向寸法を大きくすることで、特に、摩耗初期から後期に至るまで、複数の凸部を同時に接地させることができる。これにより、複数の凸部によってタイヤ周方向のエッジを多数確保することができ、ひいてはタイヤ幅方向の応力に対する抗力をさらに高めて、横滑りを一層抑制し、雪上安定性能をさらに改善することができる。
(付加的形態5)
基本形態及び基本形態に付加的形態1から4の少なくともいずれかを加えた形態においては、上記傾斜溝の延在方向に沿った上記面取り面の寸法が、1mm以上7mm以下であること(付加的形態5)が好ましい。
上記傾斜溝の延在方向に沿った上記面取り面の寸法を、1mm以上とすることで、面取り面に形成可能な凸部の寸法や数を十分に確保することができる。これにより、凸部によるタイヤ周方向のエッジをさらに多く確保することができ、ひいてはタイヤ幅方向の応力に対する抗力をさらに高めて、横滑りを一層抑制し、雪上安定性能をさらに改善することができる。
また、上記傾斜溝の延在方向に沿った上記面取り面の寸法を、7mm以下とすることで、面取り面が形成された陸部の接地面積を十分に確保することができる。これにより、当該陸部の接地圧を過度に高めることなく、ノイズ性能をさらに改善することができる。
(付加的形態6)
基本形態及び基本形態に付加的形態1から5の少なくともいずれかを加えた形態においては、タイヤ径方向に沿った上記面取り面の寸法が、1mm以上4mm以下であること(付加的形態6)が好ましい。
タイヤ径方向に沿った上記面取り面の寸法を、1mm以上とすることで、面取り面に形成可能な凸部のタイヤ径方向寸法を十分に確保することができる。これにより、特に、単数又は複数の凸部の寿命を長くすることができ。これにより、長期間にわたって凸部によるタイヤ周方向のエッジを確保することができ、ひいてはタイヤ幅方向の応力に対する抗力をさらに高めて、横滑りを一層抑制し、雪上安定性能をさらに改善することができる。
また、タイヤ径方向に沿った上記面取り面の寸法を、4mm以下とすることで、面取り面が形成された陸部の剛性の低下を抑制して、操縦安定性能をさらに改善することができる。
(付加的形態7)
基本形態及び基本形態に付加的形態1から6の少なくともいずれかを加えた形態においては、上記凸部のタイヤ径方向寸法が0.3mm以上であること(付加的形態7)が好ましい。
上記凸部のタイヤ径方向寸法を0.3mm以上とすることで、特に、単数又は複数の凸部の寿命を長くすることができる。これにより、長期間にわたって凸部によるタイヤ周方向のエッジを確保することができ、ひいてはタイヤ幅方向の応力に対する抗力をさらに高めて、横滑りを一層抑制し、雪上安定性能をさらに改善することができる。
(付加的形態8)
基本形態及び基本形態に付加的形態1から7の少なくともいずれかを加えた形態においては、平面視で、タイヤ幅方向に隣り合う凸部同士の間隔が、0.4mm以上1.5mm以下であること(付加的形態8)が好ましい。
平面視で、タイヤ幅方向に隣り合う凸部同士の間隔を、0.4mm以上とすることにより、タイヤ幅方向の応力を受けた場合に、凸部のそれぞれを、タイヤ幅方向に十分に撓ませることができる。これにより、凸部のタイヤ幅方向への変形を十分に実効あらしめ、ひいてはタイヤ幅方向の応力に対する抗力をさらに高めて、横滑りを一層抑制し、雪上安定性能をさらに改善することができる。
また、平面視で、タイヤ幅方向に隣り合う凸部同士の間隔を、1.5mm以下とすることで、面取り面に形成可能な凸部の数を十分に確保することができる。これにより、凸部によるタイヤ周方向のエッジをさらに確保することができ、ひいてはタイヤ幅方向の応力に対する抗力をさらに高めて、横滑りを一層抑制し、雪上安定性能をさらに改善することができる。
タイヤサイズを215/60R16とし、図1に示すトレッドパターンを有するとともに、同図に示す周方向溝14bと周方向溝14dとに挟まれた複数の陸部(例えば、ブロックB1、B2)、及び同図に示す周方向溝14aと周方向溝14cとに挟まれた複数の陸部(例えば、ブロックB3、B4)の全てに、図2又は図4に示す態様で、凸部を形成した、実施例1から9の空気入りタイヤを作製した。なお、実施例1から9の空気入りタイヤの各トレッドパターンの細部の諸条件については、以下の表1に示すとおりである。但し、下記表1に記載した条件「面取り面及び凸部の形成タイプ」に関し、凸部については、その形成位置のみが図2、4に完全に一致するものであり、凸部の数についてはこれらの図に合致するものではない。
これに対し、タイヤサイズを215/60R16とし、凸部を設けなかったこと以外は、実施例1の空気入りタイヤと同じ構造を有する、従来例の空気入りタイヤを作製した。
このように作製した、実施例1から実施例9及び従来例の各試験タイヤを、16×6.5JJのアルミニウム製のリムに230kPaで組み付け、以下の要領に従い、雪上安定性能と、ノイズ性能とについての評価を行った。
(雪上安定性能)
各試験タイヤを、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF方式)の車両(排気量2000cc)に装着するにあたり、駆動輪の前輪にのみチェーンを装着した。そして、車両を雪上路にて走行させ、チェーンを装着しなかった後輪の横滑りに関する安定性能を、ドライバーの官能により評価した。なお、この評価は、従来例を基準(100)とした指数評価とし、数値が大きいほど雪上安定性能が優れているものとした。
(ノイズ性能)
各試験タイヤを、フロントエンジン・フロントドライブ方式(FF方式)の車両(排気量2000cc)に装着した。そして、車両を、平滑路面において、時速100km/hで走行した際の車室音内に関し、1/3オクターブバンド音圧レベル(中心周波数:1000Hz)を算出した。そして、従来例との音圧レベル差を算出した。
これらの評価結果を表1に併記する。
Figure 2015182652
表1によれば、本発明の技術的範囲に属する(陸部の表面形状に改良を加えた)実施例1から実施例9の空気入りタイヤについては、いずれも、本発明の技術的範囲に属しない、従来例の空気入りタイヤに比べて、雪上安定性能と、ノイズ性能とが、いずれも優れていることが判る。
1 空気入りタイヤ
10 トレッド部
12 トレッド表面
14a、14b、14c、14d 周方向溝
16a、16b 第一傾斜溝
18a、18b、18b1、18b2、18b3 第二傾斜溝
20a、20b 第三傾斜溝(ラグ溝)
22a、22b、22c、22d 凸部
A 丸が囲み部分
B1、B2、B3、B4 ブロック
C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10 基準点
CL タイヤ赤道面
E、E´ 接地端線
L1、L2、L3 面取り面のタイヤ幅方向寸法
P1、P2、P3、P4 ピッチ長
X1、X2、X3 面取り面
Y11、Y12、Y21、Y22 溝壁面

Claims (9)

  1. トレッド部に、複数の周方向溝と、前記周方向溝に対して傾斜する複数の傾斜溝とによって、複数の陸部が区画形成され、前記陸部は、前記傾斜溝と隣接した位置に、トレッド表面からタイヤ径方向内側に延在する面取り面と、前記面取り面からタイヤ径方向内側に溝底面まで延在する溝壁面とを含み、タイヤ赤道面を挟んだ各側において、少なくとも2種類のピッチ長を有する空気入りタイヤにおいて、
    前記面取り面に、平面視でタイヤ周方向に延在する少なくとも1つの凸部が形成され、 前記ピッチ長によって画定されるタイヤ周方向領域の溝面積比率の最大値と最小値との比が、タイヤ赤道面を挟んだ両側で、それぞれ、1.03以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記タイヤ周方向領域のそれぞれにおいて、前記面取り面のタイヤ幅方向寸法が、前記ピッチ長に比例して設定されている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記各タイヤ周方向領域における前記面取り面のタイヤ径方向寸法が、前記ピッチ長に比例して設定されている、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤ周方向に連なる複数の陸部からなる陸部群において、前記面取り面がタイヤ幅方向の各側に少なくとも1つずつ形成されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記傾斜溝のタイヤ幅方向断面視で、前記面取り面のタイヤ径方向内側に形成されている凸部ほど、タイヤ径方向寸法が大きい、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記傾斜溝の延在方向に沿った前記面取り面の寸法が、1mm以上7mm以下である、請求項1から5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. タイヤ径方向に沿った前記面取り面の寸法が、1mm以上4mm以下である、請求項1から6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記凸部のタイヤ径方向寸法が0.3mm以上である、請求項1から7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 平面視で、タイヤ幅方向に隣り合う凸部同士の間隔が、0.4mm以上1.5mm以下である、請求項1から8のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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