JP2015182308A - 光学フィルム、画像表示装置、及び光学フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】1/4波長板、タッチパネル用センサーフィルムの積層体において、基材の損傷を防止することが可能で、位相差層と基材との密着力の低下を有効に回避するとともに、位相差層における皺やカールの発生を防止できるようにすることを目的とする。【解決手段】本発明では、透明フィルム材による基材21と、配向膜22と、透過光に1/4波長分の位相差を付与する硬化型の位相差層23とがこの順に積層された光学フィルム13において、その位相差層23の基材21とは逆側の面においてタッチパネル用センサーフィルム14を接着するための接着剤層24として、紫外線硬化性接着剤が固形分中に35〜50重量%の割合で、無機微粒子が固形分中に50〜65重量%の割合で含有されてなり、鉛筆硬度がHB以上であるものを形成する。【選択図】図1
Description
本発明は、光学フィルムに関し、液晶表示パネルの出射光を円偏光に変換する1/4波長板とタッチパネル用センサーフィルムとの積層体に係る光学フィルムである。
従来、液晶表示装置は、駆動用の透明電極を作製してなるガラス板により液晶材料を挟持して液晶セルが構成され、この液晶セルを直線偏光板により挟持して液晶表示パネルが構成される。これにより液晶表示装置は、透明電極への印加電圧に応じて透過光の光量を変化させ、所望の画像を表示する。
このように構成される液晶表示装置は、液晶表示パネルからの出射光が直線偏光により出射されることになり、偏光サングラスを装着した状態では見る向きによって著しく表示画面が暗くなる。特許文献1等には、液晶表示パネルの出射面に1/4波長板を配置し、液晶表示パネルからの直線偏光による出射光を円偏光に変換して出射することにより、偏光サングラスを装着した場合でも確実に視聴できるようにする構成が開示されている。また、特許文献2には液晶材料を硬化させて1/4波長位相差層を作製し、さらにハードコート層を作製することにより、1/4波長板を作製する構成が開示されている。なお、ここで、1/4波長位相差層とは、透過光に1/4波長分の位相差を付与し、1/4波長板としての光学的機能を担う光学機能層である。また、特許文献3には、同様に、透明フィルム材の上に、硬化した液晶材料により位相差層を作製し、さらにこの位相差層の上に保護層を作成して位相差層を保護する構成が開示されている。
また、この種の光学フィルムにおいては、ハードコート層の積層により表面の傷付きを防止するように構成されており、このようなハードコート層に関して、特許文献4、5には、表面の傷付きが自然に治癒する、いわゆる自己治癒型のハードコート層に関する工夫が提案されている。
また、この種の液用表示装置では、近年、タッチパネルによりユーザーインターフェースが構成されている。すなわち、このような液晶表示装置は、液晶表示パネルの出射面にタッチパネル用センサーフィルムが配置されると共に、このタッチパネル用センサーフィルムが駆動回路で駆動され、これによりタッチパネルによるユーザーインターフェースが構成される。このタッチパネル用センサーフィルムは、抵抗型、静電容量型等、種々の方式が提供されており、静電容量方式においては、画像表示装置の最表面に配置するカバーガラスに、タッチパネル用センサーフィルムに係る電極を一体に作製する方式(OGS:One Glass Solution)が提案されている。このOGSによれば、タッチパネル用センサーフィルムの構成を簡略化し、さらに全体の厚みを薄くすることができる。
また、このような画像表示パネルの出射面に配置する光学フィルムは、例えば特許文献6等に、いわゆる転写法により作製する方法が提案されている。ここで、転写法とは、例えば基材の上に所望の層を形成する場合に、この層を直接、当該基材上に形成するのでは無く、一旦、離型性の支持体上に剥離可能に当該層を積層形成して転写体を作製した後、工程、需要等に応じて、その支持体上に形成した層を、最終的に当該層を積層すべき基材(被転写基材)上に接着、積層して、その後、その支持体を剥離除去することによって、基材上に所望の層を形成する方法である。
ところで、図6に示すように、画像表示装置1において、液晶表示パネル2の出射面に1/4波長板3、タッチパネル用センサーフィルム4の積層体を配置すれば、偏光サングラスを装着した場合でも確実に視聴できるようになり、かつタッチパネルによるユーザーインターフェースを構成することができる。この場合、透明フィルム材による基材5の上に、硬化した液晶材料により1/4波長位相差層6を作成して1/4波長板3を作成することにより、ロールにより提供される透明フィルム材を搬送しながら順次処理して1/4波長板3を作製することができる。また、タッチパネル用センサーフィルム4を紫外線硬化性樹脂等により1/4波長板3を積層して一体化することにより、全体の厚みを薄くすることができる。なお、符号8は、バックライト装置である。
このように、液晶表示パネル2の出射面に1/4波長板3、タッチパネル用センサーフィルム4の積層体を配置する構成において、例えばタッチパネル用センサーフィルム4にOGS方式によるタッチパネル用センサーフィルムを適用すれば、画像表示装置1の厚みを一段と薄くすることができると考えられる。しかしながら、このように液晶表示パネル2の出射面に1/4波長板3、タッチパネル用センサーフィルム4の積層体を配置する構成において、タッチパネル用センサーフィルム4にOGS方式等の厚みの薄いタッチパネル用センサーフィルムを適用すると、タッチパネルの操作に係る押圧力等により下層の位相差層6の表面に傷が発生する問題がある。また、タッチパネル用センサーフィルム4と1/4波長板3とを貼り合せる工程でも、位相差層6の表面に傷が発生する場合があり、さらには貼り合せに供する紫外線硬化性樹脂の溶剤が位相差層6に浸潤することにより、位相差層6の特性が劣化する問題もある。
これらの問題を解決する1つの方法として、図6において破線により示すように、1/4波長板3の表面にハードコート層7を作成し、位相差層6の傷付きを防止し、さらには紫外線硬化性樹脂の溶剤の浸潤を防止する方法が考えられる。
しかしながら、このように位相差層6の上にハードコート層7を作成すると、このハードコート層7の塗工液に係る溶剤の浸潤により、位相差層6と基材5との密着力が低下し、また1/4波長板3に皺(熱ジワ、UVダメージ)やカールが発生し、さらにはハードコート層7自体の鉛筆硬度が低下して、位相差層6の下層の基材5が損傷を受けることが分かった。なお、十分な厚みによる基材5を使用する場合には、このようなハードコート層7に係る溶剤の浸潤による損傷にあっては実用上何ら問題とならないものの、基材5の厚みが薄い場合には、このような損傷を無視できなくなる。具体的に、このような基材5に広く適用されるTAC(トリアセチルセルロース)による透明フィルムを使用するようにし、基材5が厚み40μm以下である場合には、1/4波長板3において、皺(熱ジワ、UVダメージ)、カールが発生する。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、1/4波長板、タッチパネル用センサーフィルムの積層体において、基材の損傷を防止することが可能で、位相差層と基材との密着力の低下を有効に回避するとともに、位相差層における皺やカールの発生を防止できるようにすることを目的とする。
本発明者は、上述した課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、位相差層の基材とは逆側の面に接着層を介してタッチパネル用センサーフィルムを接着させる構成において、その接着層を、紫外線硬化性接着剤と無機微粒子とをそれぞれ所定の割合で含むものとすることで、その接着層が所定の鉛筆硬度を有するようになることを見出した。これにより、従来のようにハードコート層を設けた場合のような、溶剤の浸潤による位相差層と基材との間の密着力の低下や位相差層における皺やカールの発生を防止できるとともに、位相差層や基材の損傷を効果的に防ぐことができることが明らかとなり、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明は、透明フィルム材による基材と、配向膜と、透過光に1/4波長分の位相差を付与する硬化型の位相差層とがこの順に積層された光学フィルムに、該位相差層の該基材とは逆側の面においてタッチパネル用センサーフィルムを接着するための接着剤層であって、紫外線硬化性接着剤が固形分中に35〜50重量%の割合で、無機微粒子が固形分中に50〜65重量%の割合で含有されてなり、鉛筆硬度がHB以上である接着剤層である。
この(1)に係る発明によれば、位相差層と基材との間の密着力の低下や位相差層における皺やカールの発生を回避して、位相差層や基材の損傷を効果的に防ぐことができる。
(2)また本発明は、上記(1)の発明において、前記無機微粒子が、異形シリカ微粒子である
この(2)に係る発明によれば、接着剤層の硬度を効果的に向上させることができ、位相差層や基材に対する損傷をより効果的に防止することができる。
(3)また本発明は、上記(2)の発明において、前記異形シリカ微粒子の一次粒子径が10〜90nmである接着剤層である。
この(3)に係る発明によれば、接着剤層の硬度を効果的に向上させることができ、位相差層や基材に対する損傷をより効果的に防止することができる。
(4)また本発明は、上記(1)乃至(3)の何れかの発明において、前記位相差層は、正の波長分散特性により透過光に1/2波長分の位相差を付与する第1の位相差層と、正の波長分散特性により透過光に1/4波長分の位相差を付与する第2の位相差層とが積層された積層体である接着剤層である。
この(4)に係る発明によれば、正の波長分散特性による液晶材料を使用して第1及び第2の位相差層を作成して、この第1及び第2の位相差層の積層体を負の波長分散特性により機能させることができる。
(5)また本発明は、透明フィルム材による基材と、配向膜と、透過光に1/4波長分の位相差を付与する硬化型の位相差層とがこの順に積層された光学フィルムに、該位相差層の該基材とは逆側の面において接着剤層を介してタッチパネル用センサーフィルムが設けられており、前記接着剤層は、紫外線硬化性接着剤が固形分中に35〜50重量%の割合で、無機微粒子が固形分中に50〜65重量%の割合で含有されてなり、該接着剤層の鉛筆硬度がHB以上である光学フィルムである。
この(5)に係る発明によれば、タッチパネル用センサーフィルムと一体に、1/4波長板に係る光学フィルムを構成することができる。
(6)本発明は、上記(5)の発明において、前記基材における前記位相差層側とは逆側の面に、直線偏光板が形成された光学フィルムである。
この(6)に係る発明によれば、液晶セルの出射面に配置する直線偏光板と一体に、1/4波長板に係る光学フィルムを構成することができる。
(7)また本発明は、上記(5)又は(6)に記載の光学フィルムを、液晶セルの出射面に配置した画像表示装置である。
この(7)に係る発明によれば、1/4波長板、タッチパネル用センサーフィルムの積層体において、位相差層の上に接着層を介してタッチパネル用センサーフィルムを設け、その接着層を紫外線硬化性接着剤と無機微粒子とが含有されてなるものとすることで、位相差層と基材との間の密着力の低下や、位相差層における皺やカールの発生を有効に回避し、さらに位相差層や基材の損傷を効果的に防ぐことができる。
(8)本発明は、透明フィルム材による基材の上に、配向膜と、透過光に1/4波長分の位相差を付与する位相差層とがこの順に積層された光学フィルムに、該位相差層の該基材とは逆側の面において接着剤層を介してタッチパネル用センサーフィルムが設けられた光学フィルムの製造方法であって、紫外線硬化性接着剤が固形分中に35〜50重量%の割合で、無機微粒子が固形分中に50〜65重量%の割合で含有された接着剤組成物を、前記位相差層の前記基材とは逆側の面に塗工することによって鉛筆硬度がHB以上である前記接着剤層を形成し、該接着剤層を介してタッチパネル用センサーフィルムを積層する光学フィルムの製造方法である。
この(8)に係る発明によれば、位相差層と基材との間の密着力の低下や位相差層における皺やカールの発生を回避して、位相差層や基材の損傷を効果的に防ぐことができる光学フィルムを製造することができる。
1/4波長分の位相差を付与する位相差層に接着剤層を介してタッチパネル用センサーフィルムを設ける構成において、その接着剤層を紫外線硬化性接着剤と無機微粒子とが所定の割合で含有されてなるものとすることで、その接着層が所定の硬度を有するようになり、位相差層と基材との間の密着力の低下や、位相差層における皺やカールの発生を回避して、位相差層や基材の損傷を効果的に防ぐことができる。
以下、図面を参照しながら本発明の具体的な実施形態について詳述する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、以下に示す実施形態を組み合わせ、またその実施形態の構成を種々に変更し、さらには従来構成と組み合わせることができる。
≪第1の実施形態≫
<画像表示装置の構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像表示装置を示す断面図である。画像表示装置10は、バックライト装置11、液晶表示パネル12、1/4波長板13(以下、「1/4波長板を構成する光学フィルム13」ともいう)、タッチパネル用センサーフィルム14が順次配置されている。この画像表示装置10では、1/4波長板13上に、接着剤層24を介してタッチパネル用センサーフィルム14が設けられている。
<画像表示装置の構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像表示装置を示す断面図である。画像表示装置10は、バックライト装置11、液晶表示パネル12、1/4波長板13(以下、「1/4波長板を構成する光学フィルム13」ともいう)、タッチパネル用センサーフィルム14が順次配置されている。この画像表示装置10では、1/4波長板13上に、接着剤層24を介してタッチパネル用センサーフィルム14が設けられている。
この画像表示装置10は、バックライト装置11からの出射光を液晶表示パネル12により空間変調して出射し、これにより所望の画像を表示する。また、この液晶表示パネル12からの直線偏光による出射光を1/4波長板13により円偏光に変換し、これにより偏光サングラスを装着している場合でも違和感無く種々の画像を視聴できるようにする。また、タッチパネル用センサーフィルム4を使用してタッチパネルによるユーザーインターフェースを構成し、使い勝手を向上させる。
〔バックライト装置〕
バックライト装置11は、図示しない発光ダイオード、冷陰極線管等による一次光源の出射光を液晶表示パネル12に向けて出射する面光源装置であり、直射型、サイドライト装置型等の種々の構成を適用することができる。
バックライト装置11は、図示しない発光ダイオード、冷陰極線管等による一次光源の出射光を液晶表示パネル12に向けて出射する面光源装置であり、直射型、サイドライト装置型等の種々の構成を適用することができる。
〔液晶表示パネル〕
液晶表示パネル12は、直線偏光板15及び16により液晶セル17を挟持して構成され、バックライト装置11からの出射光を光強度変調光に変換して出射することによって所望の画像を表示する。なお、液晶表示パネル12は、出射面側の直線偏光板15と液晶セル17との間にカラーフィルタ(図示せず)が配置され、これにより所望のカラー画像を表示する。
液晶表示パネル12は、直線偏光板15及び16により液晶セル17を挟持して構成され、バックライト装置11からの出射光を光強度変調光に変換して出射することによって所望の画像を表示する。なお、液晶表示パネル12は、出射面側の直線偏光板15と液晶セル17との間にカラーフィルタ(図示せず)が配置され、これにより所望のカラー画像を表示する。
直線偏光板15,16は、例えばTAC等による透明フィルムからなる基材15A,16Aの下面側が鹸化処理された後、光学機能層15B,16Bが配置され、さらに基材15C,16Cが配置される。なお、基材15A,16Aとしては、TACに代えて、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体等のアクリル樹脂等の樹脂、ソーダ硝子、カリ硝子、鉛硝子、石英硝子等の硝子等を適用することができる。また、基材15C,16Cは、基材15A,16Aと同様の材料を適用することができる。
光学機能層15B,16Bは、直線偏光板としての光学的機能を担う部位であり、例えばポリビニルアルコール(PVA)によるフィルム材に、ヨウ素化合物分子を吸着配向させて作製される。
この実施形態において、バックライト装置11側の直線偏光板16は、粘着剤により液晶セル17の入射面に配置される。1/4波長板13側の直線偏光板15は、1/4波長板13と一体化されて、直線偏光板15と1/4波長板13との積層体による光学フィルム19に加工された後、粘着剤により液晶セル17の出射面に1/4波長板13と一体に配置される。なお、直線偏光板15と1/4波長板13とを一体化する際には、基材15Aあるいは基材21を剥離して抜くことが可能となる。
液晶セル17は、駆動用の透明電極を形成してなるガラス板17A及び17Bにより液晶材料17Cを挟持して構成される。ここで、液晶材料は、例えばIPS(In Plane Switching)等、液晶表示装置に適用される種々の液晶材料を広く適用することができる。
〔1/4波長板〕
1/4波長板13は、透明フィルム材による基材21の上に、配向膜22、位相差層23が設けられる。1/4波長板13は、配向膜22の配向規制力により液晶材料を配向させた状態で、この液晶材料を硬化させて位相差層23が作成され、この位相差層23の光学異方性により透過光に1/4波長分の位相差を付与する。この画像表示装置10において、液晶表示パネル12の出射面に配置される直線偏光板15の透過軸方向に対して、この位相差層23の進相軸方向が45度(あるいは−45度)の角度を成すように設定され、これにより液晶表示パネル12からの直線偏光による出射光を円偏光に変換して出射する。
1/4波長板13は、透明フィルム材による基材21の上に、配向膜22、位相差層23が設けられる。1/4波長板13は、配向膜22の配向規制力により液晶材料を配向させた状態で、この液晶材料を硬化させて位相差層23が作成され、この位相差層23の光学異方性により透過光に1/4波長分の位相差を付与する。この画像表示装置10において、液晶表示パネル12の出射面に配置される直線偏光板15の透過軸方向に対して、この位相差層23の進相軸方向が45度(あるいは−45度)の角度を成すように設定され、これにより液晶表示パネル12からの直線偏光による出射光を円偏光に変換して出射する。
ここで、本実施の形態においては、基材21として、厚み25μmによるTACフィルム材が適用されるものの、TACフィルム材に限らず、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の各種の透明フィルム材を広く適用することができる。
配向膜22は、例えば光2量化型の材料を使用した光配向膜により構成される。ただし、光2量化型の材料に限らず、種々の光配向膜材料により広く光配向膜を構成することができる。なお、この光2量化型の材料については、「M.Schadt, K.Schmitt, V. Kozinkov and V. Chigrinov : Jpn. J. Appl.Phys., 31, 2155 (1992)」、「M. Schadt, H. Seiberle and A. Schuster : Nature, 381, 212 (1996)」等に開示されており、例えば「ROP−103」の商品名により既に市販されている。また、微細なライン状凹凸形状の賦型処理により配向膜22を形成してもよく、基材21の表面をラビング処理して基材表面に直接微細なライン状凹凸形状を形成して配向膜22としてもよい。
位相差層23は、アクリル系等の重合性液晶材料による液晶層であり、配向膜22の配向規制力によりこの位相差層23の液晶材料が屈折率異方性を保持した状態で硬化されて形成される。この位相差層23に係る液晶材料は、正の分散特性の液晶材料を適用してもよいものの、逆分散特性の液晶材料を適用することにより、画像表示装置10の出射光に係る広い波長帯域で、1/4波長板13からの円偏光による出射光を楕円率1に保持することができる。なお、ここで、逆分散特性とは、短波長側ほど透過光における位相差が小さい波長分散特性であり、より具体的には、450nmの波長におけるリタデーション(R450)と、550nmの波長におけるリタデーション(R550)との関係が、R450<R550である特性である。
〔接着剤層〕
接着剤層24は、1/4波長板13を構成する位相差層23の面(基材21とは逆側の面)の直上に形成され、1/4波長板13にタッチパネル用センサーフィルム14を接着し、積層するための接着層である。
接着剤層24は、1/4波長板13を構成する位相差層23の面(基材21とは逆側の面)の直上に形成され、1/4波長板13にタッチパネル用センサーフィルム14を接着し、積層するための接着層である。
本実施の形態において、この接着剤層24は、紫外線硬化性接着剤と、無機微粒子とがそれぞれ所定の割合で含有された接着剤組成物の硬化物からなることを特徴としている。このような接着剤層24によれば、タッチパネル用センサーフィルム14を接着する接着層として機能するとともに、所定の硬度を有するようになり、タッチパネル用センサーフィルム14の操作に係る押圧力による、1/4波長板13における位相差層23や基材21への損傷を保護する、いわゆる保護層としても機能するようになる。また、タッチパネル用センサーフィルム14の貼り付けに係る溶剤の浸潤を効果的に防止できる。
このため、接着剤層24は、十分な硬度を備えている。具体的には、この接着剤層24は、鉛筆硬度でHB以上の硬度を有する接着剤層である。
紫外線硬化性接着剤としては、紫外線の照射により硬化して、1/4波長板13を構成する位相差層23とタッチパネル用センサーフィルム14とを接着できるものであれば、特に限定されない。例えば、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤、エステル系接着剤、ウレタン系接着剤等が挙げられる。より具体的には、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、多官能ウレタンアクリレート等が好ましく用いられ、その中でも、より効果的に接着層に十分な硬度を付与することができる点でジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを用いることが特に好ましい。
接着剤組成物中における紫外線硬化性接着剤の含有量は、接着剤組成物中における全固形分中に35〜50重量%である。紫外線硬化性接着剤の含有量が35重量%未満であると、所望とする接着性を有する接着剤層を形成することができない。一方で、紫外線硬化性接着剤の含有量が50重量%を超えると、後述する無機微粒子の含有量が相対的に少なくなり、接着剤層に十分な硬度(HB以上)を付与できず、保護層として十分に機能しない。
無機微粒子は、上述したように、当該接着剤層24に適度な硬度を付与する。この無機微粒子としては、特に限定されないが、例えば、シリカ微粒子が無機の化学結合により複数個結合してなる異形シリカ微粒子を挙げることができる。
より具体的に、異形シリカ微粒子を構成するシリカ微粒子に関して、その平均1次粒径としては、特に限定されないが、10〜90nmの範囲内であることが好ましく、15〜80nmの範囲内であることがより好ましい。シリカ微粒子の平均1次粒径が10nm未満であると、平均2次粒径の小さい異形シリカ微粒子しか得られず、接着剤層24に十分な硬度を付与できない可能性がある。一方で、シリカ微粒子の平均1次粒径が90nmを超えると、異形シリカ微粒子の平均2次粒径が500nmを超えやすくなり、紫外線硬化性接着剤に分散し難くなる。また、接着剤層24の接着性が低下する可能性がある。
また、異形シリカ微粒子の平均2次粒径としては、50〜300nmの範囲内であることが好ましく、100〜200nmの範囲内であることがより好ましい。異形シリカ微粒子の平均2次粒径が上述した範囲内であることにより、接着剤層24に適度な硬度を付与しやすくなり、また接着剤層24の接着性を維持しやすい。
また、異形シリカ微粒子を構成するシリカ微粒子としては、中空粒子のような粒子内部に空孔や多孔質組織を有する粒子の使用を排除するものではないが、粒子内部に空孔や多孔質組織を有しない中実粒子を用いることが、接着剤層24に適度な硬度を付与できるという点でより好ましい。
上述したように、異形シリカ微粒子は、シリカ微粒子が、例えば3〜20個、好ましくは3〜10個にわたって無機の化学結合により結合したものであり、例えばイオン結合、金属結合、配位結合、及び共有結合によって結合してなる。シリカ微粒子が無機の化学結合によって結合した微粒子数が3個未満であると、実質的に単分散粒子と変わらず、位相差層23と基材21との密着性や、耐擦傷性、鉛筆硬度に優れた接着剤層24を得ることが困難となる。一方で、微粒子数が20個を超えると、接着剤層24の接着性が低下する可能性がある。
無機微粒子の含有量は、接着剤組成物中における全固形分中に50〜65重量%である。無機微粒子の含有量が50重量%未満であると、接着剤層24に十分な硬度(HB以上)を付与できない。一方で、無機微粒子の含有量が65重量%を超えると、接着剤組成物中に十分に分散しなくなり、その無機微粒子と紫外線硬化性接着剤との密着性が悪化し、かえって接着剤層24の硬度を低下させてしまう。また、接着剤層24の接着性の低下を招く可能性もある。
接着剤層24を構成する接着剤組成物としては、その塗工性を確保する目的から、溶媒を含むことが好ましい。溶媒としては、特に限定されないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、イソペンタン、メチルペンタン等の炭化水素系溶媒、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化アルキル系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、シクロヘキサン等のアノン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒を例示することができるが、これらに限られるものではない。また、溶媒は、1種類単独であってもよく、2種類以上の混合溶媒であってもよい。
また、溶媒の含有量としては、その接着剤組成物の塗工性等の観点から適宜選択して調整すればよいが、通常、固形分の含有量が1〜20質量%程度となる量とすることが好ましく、1〜10質量%程度となる量とすることがより好ましい。
接着剤層24を構成する接着剤組成物には、上述した成分のほか、接着剤層24の所望とする効果を損なわない範囲において種々の添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、重合開始剤、紫外線吸収剤(光安定剤)等を適宜添加することができる。また、反応性又は非反応性のレベリング剤等の添加剤が添加されていてもよい。
例えば、重合開始剤としては、ラジカル重合性官能基やカチオン重合性官能基の重合を開始又は促進させるために、必要に応じてラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、ラジカル及びカチオン重合開始剤等を適宜選択して用いることができる。これらの重合開始剤は、光照射及び/又は加熱により分解されて、ラジカルもしくはカチオンを発生してラジカル重合若しくはカチオン重合を進行させる。
また、紫外線吸収剤としては、公知の化合物を使用することができ、例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリシレート系、ベンゾエート系、ヒンダードアミン系等の有機系紫外線吸収剤、あるいは、無機系紫外線吸収剤が挙げられる。
また、レベリング剤としては、特に限定されないが、例えば、フッ素系又はシリコーン系等のレベリング剤を添加することができる。レベリング剤を添加した接着剤組成物では、塗布又は乾燥時に塗膜表面に対して塗工安定性、滑り性、防汚染(防汚)性、及び耐擦傷性を有するものとなる。なお、レベリング剤の添加量としては、接着剤組成物の全固形分に対して0〜0.6重量%が好ましく、0.05〜0.3重量%がさらに好ましい。
接着剤層24の厚みとしては、例えばタッチパネル用センサーフィルム14の操作に係る押圧力による位相差層23の損傷を防止する観点から、厚み3〜20μmの範囲内で形成されることが好ましい。厚みが3μm未満であると、十分な強度が得られず、20μmを超えると、クラックやカール等が生じやすくなり、また接着性が低下する。
このような接着剤層24を備えた光学フィルムによれば、1/4波長板13とタッチパネル用センサーフィルム14とをその接着剤層24を介して適切に接着することができるとともに、この接着剤層24が保護層としても機能するようになる。すると、例えばタッチパネル用センサーフィルム14の操作に基づく押圧力による位相差層23や基材21に対する損傷を有効に防止し、さらにはタッチパネル用センサーフィルム14の形成塗工時における溶剤の浸潤を防止することができる。また、位相差層23と基材21との密着力の低下や位相差層23における皺やカールの発生も有効に回避することができる。
〔タッチパネル用センサーフィルム〕
タッチパネル用センサーフィルム14は、抵抗型、静電容量型等の、タッチパネルのユーザーインターフェースを構成する各種フィルム材を広く適用することができる。その中でも、本実施の形態においては、タッチパネル用センサーフィルム14には、OGS方式による静電容量方式が適用されることが好ましい。これにより、タッチパネル用センサーフィルム14は、画像表示装置10の最表層のカバーガラスにタッチパネル用センサーフィルムに係る電極が形成され、またこのカバーガラスの電極に対応する対向電極を作製してなるフィルム材が、カバーガラスと対向するように保持されて構成されるようになる。このような構成の画像表示装置10では、従来に比してタッチパネル用センサーフィルム14の厚みを薄くし、さらには構成を簡略化できるようになる。
タッチパネル用センサーフィルム14は、抵抗型、静電容量型等の、タッチパネルのユーザーインターフェースを構成する各種フィルム材を広く適用することができる。その中でも、本実施の形態においては、タッチパネル用センサーフィルム14には、OGS方式による静電容量方式が適用されることが好ましい。これにより、タッチパネル用センサーフィルム14は、画像表示装置10の最表層のカバーガラスにタッチパネル用センサーフィルムに係る電極が形成され、またこのカバーガラスの電極に対応する対向電極を作製してなるフィルム材が、カバーガラスと対向するように保持されて構成されるようになる。このような構成の画像表示装置10では、従来に比してタッチパネル用センサーフィルム14の厚みを薄くし、さらには構成を簡略化できるようになる。
タッチパネル用センサーフィルム14は、上述したように、接着剤層24を介して、1/4波長板13を構成する位相差層23上に積層、接着される。
<1/4波長板とタッチパネル用センサーフィルムとの積層体の製造方法>
次に、1/4波長板を構成する光学フィルム13とタッチパネル用センサーフィルム14との積層体の製造工程について説明する。
次に、1/4波長板を構成する光学フィルム13とタッチパネル用センサーフィルム14との積層体の製造工程について説明する。
(1/4波長板を構成する光学フィルム13の製造工程)
はじめに、図2は、画像表示装置10の1/4波長板を構成する光学フィルム13の製造工程の流れを示すフロー図である。1/4波長板に係る光学フィルム13の製造方法においては、先ず、ロールに巻き取った長尺フィルムから基材21が提供される(S1)。
はじめに、図2は、画像表示装置10の1/4波長板を構成する光学フィルム13の製造工程の流れを示すフロー図である。1/4波長板に係る光学フィルム13の製造方法においては、先ず、ロールに巻き取った長尺フィルムから基材21が提供される(S1)。
次に、配向膜形成工程(S2)において、ロールから繰り出した基材21上に、配向膜22に係る塗工液を2本リバースやダイ等により塗布し、乾燥機等を用いて乾燥させながら熱硬化させた後、直線偏光による紫外線の照射により光配向膜22が作成される。
次に、位相差層形成工程(S3)において、位相差層23に係る液晶材料の塗工液を2本リバースやダイ等により塗布し、乾燥機等を用いて乾燥させた後、紫外線の照射により硬化させ、これにより配向膜22の配向規制力により配向させた状態で液晶材料を硬化させ、位相差層23を形成する。
以上のような方法により、基材21の上に、配向膜22、位相差層23を順次積層されてなる積層体である光学フィルム13が作製される。
(1/4波長板とタッチパネル用センサーフィルムとの積層体の製造工程)
続いて、図3は、上述のようにして製造された1/4波長板13に関する、製造後の工程を示す図である。この製造工程は、別工程において、直線偏光板15が作製される。この製造工程は、図3(A)に示すように、基材21の、位相差層23等が設けられていない側の面、又は直線偏光板15の1/4波長板13側の面に、紫外線硬化性樹脂に係る塗工液が2本リバースやダイ等により塗布された後、乾燥される。その後、1/4波長板13と、直線偏光板15とを粘着層(水糊)や接着層(紫外線接着剤等)を介して貼合し、1/4波長板13、直線偏光板15の積層体による光学フィルム(積層体)19が作製される。なお、直線偏光板15と1/4波長板13とを一体化する際には、基材15Aあるいは基材21を抜いて基材を共用化してもよい。
続いて、図3は、上述のようにして製造された1/4波長板13に関する、製造後の工程を示す図である。この製造工程は、別工程において、直線偏光板15が作製される。この製造工程は、図3(A)に示すように、基材21の、位相差層23等が設けられていない側の面、又は直線偏光板15の1/4波長板13側の面に、紫外線硬化性樹脂に係る塗工液が2本リバースやダイ等により塗布された後、乾燥される。その後、1/4波長板13と、直線偏光板15とを粘着層(水糊)や接着層(紫外線接着剤等)を介して貼合し、1/4波長板13、直線偏光板15の積層体による光学フィルム(積層体)19が作製される。なお、直線偏光板15と1/4波長板13とを一体化する際には、基材15Aあるいは基材21を抜いて基材を共用化してもよい。
このようにして直線偏光板15と1/4波長板13とを一体化すると、続いて、直線偏光板15と1/4波長板13との積層体19を、液晶セル17に対応する大きさに切断する。そして、図3(B)に示すように、予め直線偏光板16が貼合されている液晶セル17に積層体19を貼合する。
続いて、図3(C)に示すように、1/4波長板13の位相差層23における、基材21とは逆側の面に、接着剤組成物の塗工液を塗布し、乾燥させて硬化処理を施すことによって、接着剤層24を形成する。本実施の形態においては、上述したように、この接着剤層24を、紫外線硬化性接着剤と、無機微粒子とを含有する接着剤組成物を硬化することによって形成する。
そして、形成した接着剤層24上に、タッチパネル用センサーフィルム14を接着し、紫外線を照射して積層させ、これにより直線偏光板15と1/4波長板13との積層体19と、液晶セル17及び直線偏光板16と、タッチパネル用センサーフィルム14とを積層して一体化する。なお、このような枚葉の処理による直線偏光板15と1/4波長板13との積層体19と、タッチパネル用センサーフィルム14との積層の処理に代えて、タッチパネル用センサーフィルム14が可撓性を有する場合には、ロールにより処理して積層するようにしてもよい。
本実施の形態では、1/4波長板13と、タッチパネル用センサーフィルム14との積層体において、1/4波長板13とタッチパネル用センサーフィルム14とを、接着剤層24を介して接着させるようにしている。この接着剤層24は、1/4波長板13とタッチパネル用センサーフィルム14とを効果的に接着させて積層体を形成する機能を有するとともに、接着剤層24自体が所定の硬度を有するものであるため、保護層としても機能する。このことにより、例えば従来のように1/4波長板13を構成する位相差層23上に、ハードコート層等の保護層を設けることなく、その位相差層23に対する傷付きを有効に防止することができる。また、従来のようにハードコート層を設けることで生じていた、ハードコート層を構成する紫外線硬化性樹脂の溶剤の浸潤等の発生も回避することができ、位相差層23と基材21との密着力の低下や、位相差層23における皺やカールの発生を有効に防止することができる。
≪第2の実施形態≫
図4は、本発明の第2の実施形態に係る画像表示装置に適用される1/4波長板の構成を示す断面図である。この実施形態においては、1/4波長板13に代えて、1/4波長板33が適用される点を除いて、第1の実施形態と同一に構成される。また、1/4波長板33は、第1の位相差層23Aと第2の位相差層23Bとの積層により位相差層が構成される点を除いて、1/4波長板13と同一に構成される。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る画像表示装置に適用される1/4波長板の構成を示す断面図である。この実施形態においては、1/4波長板13に代えて、1/4波長板33が適用される点を除いて、第1の実施形態と同一に構成される。また、1/4波長板33は、第1の位相差層23Aと第2の位相差層23Bとの積層により位相差層が構成される点を除いて、1/4波長板13と同一に構成される。
ここで、第1の位相差層23A及び第2の位相差層23Bは、正の波長分散特性を備えた液晶材料により構成され、図5に示すように、矢印により示す直線偏光板15の透過軸に対して、遅相軸(それぞれ矢印により示す)が、それぞれ反時計回りに15度、75度の角度を成すように配置される。また、第1の位相差層23A及び第2の位相差層23Bは、透過光に1/2波長及び1/4波長の位相差を付与する厚みにより作製される。これにより、1/4波長板33は、逆分散特性により直線偏光板15の出射光を円偏光に変換し、画像表示パネルの出射光に係る広い波長帯域で円偏光の楕円率を値1に近づける。
1/4波長板33は、基材21の上に、1/2波長の位相差に係る第1の位相差層23Aの配向膜22Aが作成され、この配向膜22Aの配向規制力により液晶材料を配向させた状態で硬化させて位相差層23Aが作製される。また続いて、1/4波長の位相差に係る第2の位相差層23Bの配向膜22Bが作成され、この配向膜22Bの配向規制力により液晶材料を配向させた状態で硬化させて位相差層23Bが作製される。
この第2の実施形態のように、1/2波長分の位相差を付与する第1の位相差層23Aと、1/4波長分の位相差を付与する第2の位相差層23Bとの積層により、1/4波長板を作製する場合であっても、その第2の位相差層23B上に、上述した接着剤層24を形成し、タッチパネル用センサーフィルム14を接着し積層させることで、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。つまり、その接着剤層24により、位相差層23に対する傷付きを有効に防止することができ、また、位相差層23と基材21との密着力の低下や、位相差層23における皺やカールの発生を有効に防止することができる。
なお、この場合には、正の波長分散特性による液晶材料を使用して、広い波長帯域で楕円率1に近い円偏光により液晶表示パネルの出射光を出射することができる。
以下、本発明の実施例を示してさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
≪光学フィルムの製造≫
[実施例1]
25μmの厚みのTAC基材(コニカ社製,KC2UA)を用い、その片面(A面)に光配向膜組成材料(光配向性基を有するポリオルガノシロキサンを含有する位相差フィルム用液晶配向剤)を膜厚150nmになるようにコーティングし、20mJ/cm2の偏光紫外線を、流れ方向に対して光軸が反時計方向に45度になるように照射して配向膜を作製した。続いて、配向膜上に、UV硬化性液晶層組成物をダイコーティングにより塗工し、約1μm厚みの位相差層(液晶層)を形成した。なお、位相差値(Re)は、125nmであった。位相差値は、位相差層における面内位相差量であり、アクソメトリクス社製のAxostepにより計測した(下記の実施例、比較例でも同様。)。
[実施例1]
25μmの厚みのTAC基材(コニカ社製,KC2UA)を用い、その片面(A面)に光配向膜組成材料(光配向性基を有するポリオルガノシロキサンを含有する位相差フィルム用液晶配向剤)を膜厚150nmになるようにコーティングし、20mJ/cm2の偏光紫外線を、流れ方向に対して光軸が反時計方向に45度になるように照射して配向膜を作製した。続いて、配向膜上に、UV硬化性液晶層組成物をダイコーティングにより塗工し、約1μm厚みの位相差層(液晶層)を形成した。なお、位相差値(Re)は、125nmであった。位相差値は、位相差層における面内位相差量であり、アクソメトリクス社製のAxostepにより計測した(下記の実施例、比較例でも同様。)。
続いて、作製したTAC基材/配向膜/位相差層の光学フィルムに対して、その位相差層が形成されていない側の基材に、紫外線接着剤からなる接着層を介して、直線偏光板を貼合してパネル化した。
次に、紫外線硬化性接着剤(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、日本化薬社製)(以下、「紫外線硬化性接着剤(A)」とする)を40重量部、異形シリカ(SI−550(固形分40%)、日揮触媒化成社製)を150重量部、重合開始剤(イルガキュアー184、チバ・ジャパン社製)を4重量部、溶剤(メチルエチルケトン(MEK))を6重量部の割合で含む接着剤組成物を準備し、偏光板加工した光学フィルムの位相差層において基材とは逆側の面に、その接着剤組成物を塗工した。70℃で1分間乾燥させた後にタッチパネル用センサーフィルムを貼合し、その後、積算光量が80mJ/cm2になるように紫外線を照射して硬化させた。
[実施例2]
実施例2では、紫外線硬化性接着剤(ペンタエリストールトリアクリレート、日本化薬社製)(以下、「紫外線硬化性接着剤(B)」とする)を40重量部、異形シリカ(SI−550(固形分40%)、日揮触媒化成社製)を150重量部、重合開始剤(イルガキュアー184、チバ・ジャパン社製)を4重量部と、溶剤(メチルエチルケトン(MEK))を6重量部の割合で含む接着剤組成物を準備し、偏光板加工した光学フィルムの位相差層において基材とは逆側の面に、その接着剤組成物を塗工した。70℃で1分間乾燥させた後にタッチパネル用センサーフィルムを貼合し、その後、積算光量が80mJ/cm2になるように紫外線を照射して硬化させた。このこと以外は、実施例1と同様とした。
実施例2では、紫外線硬化性接着剤(ペンタエリストールトリアクリレート、日本化薬社製)(以下、「紫外線硬化性接着剤(B)」とする)を40重量部、異形シリカ(SI−550(固形分40%)、日揮触媒化成社製)を150重量部、重合開始剤(イルガキュアー184、チバ・ジャパン社製)を4重量部と、溶剤(メチルエチルケトン(MEK))を6重量部の割合で含む接着剤組成物を準備し、偏光板加工した光学フィルムの位相差層において基材とは逆側の面に、その接着剤組成物を塗工した。70℃で1分間乾燥させた後にタッチパネル用センサーフィルムを貼合し、その後、積算光量が80mJ/cm2になるように紫外線を照射して硬化させた。このこと以外は、実施例1と同様とした。
[実施例3]
実施例3では、紫外線硬化性接着剤(多官能ウレタンアクリレート、日本合成社製:UV1700B)(以下、「紫外線硬化性接着剤(C)」とする)を40重量部、異形シリカ(SI−550(固形分40%)、日揮触媒化成社製)を150重量部、重合開始剤(イルガキュアー184、チバ・ジャパン社製)を4重量部と、溶剤(メチルエチルケトン(MEK))6重量部とを含む接着剤組成物を準備し、偏光板加工した光学フィルムの位相差層において基材とは逆側の面に、その接着剤組成物を塗工した。70℃で1分間乾燥させた後にタッチパネル用センサーフィルムを貼合し、その後、積算光量が80mJ/cm2になるように紫外線を照射して硬化させた。このこと以外は、実施例1と同様とした。
実施例3では、紫外線硬化性接着剤(多官能ウレタンアクリレート、日本合成社製:UV1700B)(以下、「紫外線硬化性接着剤(C)」とする)を40重量部、異形シリカ(SI−550(固形分40%)、日揮触媒化成社製)を150重量部、重合開始剤(イルガキュアー184、チバ・ジャパン社製)を4重量部と、溶剤(メチルエチルケトン(MEK))6重量部とを含む接着剤組成物を準備し、偏光板加工した光学フィルムの位相差層において基材とは逆側の面に、その接着剤組成物を塗工した。70℃で1分間乾燥させた後にタッチパネル用センサーフィルムを貼合し、その後、積算光量が80mJ/cm2になるように紫外線を照射して硬化させた。このこと以外は、実施例1と同様とした。
[実施例4]
実施例4では、紫外線硬化性接着剤(A)を60重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様とした。
実施例4では、紫外線硬化性接着剤(A)を60重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様とした。
[実施例5]
実施例5では、紫外線硬化性接着剤(A)を35重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様とした。
実施例5では、紫外線硬化性接着剤(A)を35重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様とした。
[実施例6]
実施例6では、紫外線硬化性接着剤(B)を60重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例2と同様とした。
実施例6では、紫外線硬化性接着剤(B)を60重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例2と同様とした。
[実施例7]
実施例7では、紫外線硬化性接着剤(C)を55重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例3と同様とした。
実施例7では、紫外線硬化性接着剤(C)を55重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例3と同様とした。
[実施例8]
実施例8では、紫外線硬化性接着剤(A)を15重量部、紫外線硬化性接着剤(B)を15重量部、紫外線硬化性接着剤(C)を15重量部、異形シリカ(SI−550(固形分40%)、日揮触媒化成社製)を150重量部、重合開始剤(イルガキュアー184、チバ・ジャパン社製)を4重量部、溶剤(メチルエチルケトン(MEK))を6重量部の割合で含む接着剤組成物を準備し、偏光板加工した光学フィルムの位相差層において基材とは逆側の面に、その接着剤組成物を塗工した。70℃で1分間乾燥させた後にタッチパネル用センサーフィルムを貼合し、その後、積算光量が80mJ/cm2になるように紫外線を照射して硬化させた。このこと以外は、実施例1と同様とした。
実施例8では、紫外線硬化性接着剤(A)を15重量部、紫外線硬化性接着剤(B)を15重量部、紫外線硬化性接着剤(C)を15重量部、異形シリカ(SI−550(固形分40%)、日揮触媒化成社製)を150重量部、重合開始剤(イルガキュアー184、チバ・ジャパン社製)を4重量部、溶剤(メチルエチルケトン(MEK))を6重量部の割合で含む接着剤組成物を準備し、偏光板加工した光学フィルムの位相差層において基材とは逆側の面に、その接着剤組成物を塗工した。70℃で1分間乾燥させた後にタッチパネル用センサーフィルムを貼合し、その後、積算光量が80mJ/cm2になるように紫外線を照射して硬化させた。このこと以外は、実施例1と同様とした。
[比較例1]
比較例1では、紫外線硬化性接着剤(A)を100重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様とした。
比較例1では、紫外線硬化性接着剤(A)を100重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様とした。
[比較例2]
比較例2では、紫外線硬化性接着剤(A)を30重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様とした。
[比較例3]
比較例4では、紫外線硬化性接着剤(A)を20重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様とした。
比較例2では、紫外線硬化性接着剤(A)を30重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様とした。
[比較例3]
比較例4では、紫外線硬化性接着剤(A)を20重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様とした。
[比較例4]
比較例4では、紫外線硬化性接着剤(B)を100重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例2と同様とした。
比較例4では、紫外線硬化性接着剤(B)を100重量部の割合で含む接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例2と同様とした。
[比較例5]
比較例5では、紫外線硬化性接着剤(A)を25重量部、紫外線硬化性接着剤(B)を20重量部、紫外線硬化性接着剤(C)を20重量部、異形シリカ(SI−550(固形分40%)、日揮触媒化成社製)を150重量部、重合開始剤(イルガキュアー184、チバ・ジャパン社製)を4重量部、溶剤(メチルエチルケトン(MEK))を6重量部の割合で含む接着剤組成物を準備し、偏光板加工した光学フィルムの位相差層において基材とは逆側の面に、その接着剤組成物を塗工した。70℃で1分間乾燥させた後にタッチパネル用センサーフィルムを貼合し、その後、積算光量が80mJ/cm2になるように紫外線を照射して硬化させた。このこと以外は、実施例1と同様とした。
比較例5では、紫外線硬化性接着剤(A)を25重量部、紫外線硬化性接着剤(B)を20重量部、紫外線硬化性接着剤(C)を20重量部、異形シリカ(SI−550(固形分40%)、日揮触媒化成社製)を150重量部、重合開始剤(イルガキュアー184、チバ・ジャパン社製)を4重量部、溶剤(メチルエチルケトン(MEK))を6重量部の割合で含む接着剤組成物を準備し、偏光板加工した光学フィルムの位相差層において基材とは逆側の面に、その接着剤組成物を塗工した。70℃で1分間乾燥させた後にタッチパネル用センサーフィルムを貼合し、その後、積算光量が80mJ/cm2になるように紫外線を照射して硬化させた。このこと以外は、実施例1と同様とした。
≪評価≫
上述のようにして作製した、各実施例及び比較例における光学フィルムに関して、接着剤層の硬度、タッチパネル用センサーフィルムからの押し跡、接着剤層を介した位相差層とタッチパネル用センサーフィルムとの接着性(密着性)についての評価を行った。
上述のようにして作製した、各実施例及び比較例における光学フィルムに関して、接着剤層の硬度、タッチパネル用センサーフィルムからの押し跡、接着剤層を介した位相差層とタッチパネル用センサーフィルムとの接着性(密着性)についての評価を行った。
[接着剤層の硬度]
接着剤層の硬度については、タッチパネル用センサーフィルム貼合後において、温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した後、JIS K 5600に規定する鉛筆硬度試験(4.9N荷重)を行い、傷がつかなかった硬度を求めた。
接着剤層の硬度については、タッチパネル用センサーフィルム貼合後において、温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した後、JIS K 5600に規定する鉛筆硬度試験(4.9N荷重)を行い、傷がつかなかった硬度を求めた。
[タッチパネル用センサーフィルムからの押し跡]
タッチパネル用センサーフィルムからの押し跡(TP押し跡)については、上述したタッチパネル用センサーフィルム貼合後における硬度において、その鉛筆硬度がHB以上であった否かによって評価し、HB以上であったものを良好と判断した。
タッチパネル用センサーフィルムからの押し跡(TP押し跡)については、上述したタッチパネル用センサーフィルム貼合後における硬度において、その鉛筆硬度がHB以上であった否かによって評価し、HB以上であったものを良好と判断した。
[接着剤層を介した位相差層とタッチパネル用センサーフィルムとの接着性]
位相差層とタッチパネル用センサーフィルムとの接着性(密着性)については、碁盤目剥離試験(JIS K5400)により行い、1mm角による100格子の内の剥離した格子数にて評価を行った。この評価基準としては、以下のように分類した。
『○』:剥離数が0であったもの
『×』:1個でも剥離したもの
位相差層とタッチパネル用センサーフィルムとの接着性(密着性)については、碁盤目剥離試験(JIS K5400)により行い、1mm角による100格子の内の剥離した格子数にて評価を行った。この評価基準としては、以下のように分類した。
『○』:剥離数が0であったもの
『×』:1個でも剥離したもの
≪結果≫
下記表1に、各実施例及び比較例にて構成される接着剤層の組成を示すとともに、その光学フィルムに関して、上述した硬度、TP推し跡、密着性についての評価結果を示す。
下記表1に、各実施例及び比較例にて構成される接着剤層の組成を示すとともに、その光学フィルムに関して、上述した硬度、TP推し跡、密着性についての評価結果を示す。
表1の実施例1〜8の結果に示されるように、接着剤層を、紫外線硬化性接着剤が固形分中に35〜50重量%の割合で、無機微粒子が固形分中に50〜65重量%の割合で含有されてなるものとすることによって、鉛筆硬度がHB以上の硬度を有するものであって従来のハードコート層と同様の保護層としての役割を有するものとなり、タッチパネル用センサーフィルムからの押圧力による損傷も効果的に抑制できることが分かった。
また、このような接着剤層とした場合であっても、位相差層とタッチパネル用センサーフィルムとを良好な接着性でもって接着できることが分かった。
これに対して、実施例1〜5の結果に示されるように、接着剤層を、紫外線硬化性接着剤と無機微粒子とを含有するものとした場合でも、それぞれの含有量が上述した範囲にない場合には、保護層として機能し得る十分な硬度を有する接着剤層とはならず、タッチパネル用センサーフィルムからの押圧力による損傷を有効に防ぐことができないことが分かった。また、それぞれの含有量が上述した範囲にないことにより、位相差層とタッチパネル用センサーフィルムとを良好な接着性でもって接着させる、接着剤層としてのそもそもの機能を果たすことができない可能性があることが分かった。
1、11 画像表示装置
2、12 液晶表示パネル
3、13 1/4波長板
4、14 タッチパネル用センサーフィルム
5、15A、15B、16A、16B、21 基材
6、23、23A、23B 位相差層
7 ハードコート層
8 バックライト装置
13A 光学フィルム
15、16 直線偏光板
15B、16B 光学機能層
17 液晶セル
17A、17B ガラス板
17C 液晶材料
22、22A、22B 配向層
24 接着剤層
2、12 液晶表示パネル
3、13 1/4波長板
4、14 タッチパネル用センサーフィルム
5、15A、15B、16A、16B、21 基材
6、23、23A、23B 位相差層
7 ハードコート層
8 バックライト装置
13A 光学フィルム
15、16 直線偏光板
15B、16B 光学機能層
17 液晶セル
17A、17B ガラス板
17C 液晶材料
22、22A、22B 配向層
24 接着剤層
Claims (8)
- 透明フィルム材による基材と、配向膜と、透過光に1/4波長分の位相差を付与する硬化型の位相差層とがこの順に積層された光学フィルムに、該位相差層の該基材とは逆側の面においてタッチパネル用センサーフィルムを接着するための接着剤層であって、
紫外線硬化性接着剤が固形分中に35〜50重量%の割合で、無機微粒子が固形分中に50〜65重量%の割合で含有されてなり、
鉛筆硬度がHB以上である接着剤層。 - 前記無機微粒子が、異形シリカ微粒子である
請求項1に記載の接着剤層。 - 前記異形シリカ微粒子の一次粒子径が10〜90nmである
請求項2に記載の接着剤層。 - 前記位相差層は、
正の波長分散特性により透過光に1/2波長分の位相差を付与する第1の位相差層と、正の波長分散特性により透過光に1/4波長分の位相差を付与する第2の位相差層とが積層された積層体である
請求項1乃至3の何れか1項に記載の接着剤層。 - 透明フィルム材による基材と、配向膜と、透過光に1/4波長分の位相差を付与する硬化型の位相差層とがこの順に積層された光学フィルムに、該位相差層の該基材とは逆側の面において接着剤層を介してタッチパネル用センサーフィルムが設けられており、
前記接着剤層は、紫外線硬化性接着剤が固形分中に35〜50重量%の割合で、無機微粒子が固形分中に50〜65重量%の割合で含有されてなり、該接着剤層の鉛筆硬度がHB以上である光学フィルム。 - 前記基材における前記位相差層側とは逆側の面に、直線偏光板が形成された
請求項5に記載の光学フィルム。 - 請求項5又は6に記載の光学フィルムを、液晶セルの出射面に配置した画像表示装置。
- 透明フィルム材による基材の上に、配向膜と、透過光に1/4波長分の位相差を付与する位相差層とがこの順に積層された光学フィルムに、該位相差層の該基材とは逆側の面において接着剤層を介してタッチパネル用センサーフィルムが設けられた光学フィルムの製造方法であって、
紫外線硬化性接着剤が固形分中に35〜50重量%の割合で、無機微粒子が固形分中に50〜65重量%の割合で含有された接着剤組成物を、前記位相差層の前記基材とは逆側の面に塗工することによって鉛筆硬度がHB以上である前記接着剤層を形成し、該接着剤層を介してタッチパネル用センサーフィルムを積層する光学フィルムの製造方法。
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JP2014060822A JP2015182308A (ja) | 2014-03-24 | 2014-03-24 | 光学フィルム、画像表示装置、及び光学フィルムの製造方法 |
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JP2021124583A (ja) * | 2020-02-04 | 2021-08-30 | 大日本印刷株式会社 | 調光装置及びその製造方法 |
CN115087894A (zh) * | 2020-02-14 | 2022-09-20 | 日东电工株式会社 | 带粘合剂层的光学层叠体和图像显示装置、以及它们的制造方法 |
-
2014
- 2014-03-24 JP JP2014060822A patent/JP2015182308A/ja active Pending
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