JP2015181511A - 医療用ドレーンチューブ - Google Patents

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康之 本間
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Abstract

【課題】 本発明の目的は、ドレーンチューブの外表面を伝って不本意に体液が体外から漏出することを防止した医療用ドレーンチューブおよびこれを用いた医療用ドレーンチューブの留置方法を提供することにある。
【解決手段】 医療用ドレーンチューブ1は、体腔101に挿入可能な管状のチューブ本体10と、チューブ本体10の外周付近に設けられ、チューブ本体10の外周面を伝う液体Lをせき止めるおよび/または回収するように構成される第1の部材20と、チューブ本体10の体腔101挿入時において第1の部材20を体腔101に隣接する体壁102付近に配置するように構成された第2の部材30および/または標識50と、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、医療用ドレーンチューブに関する。
ドレーンチューブは、例えば腹腔、胸腔などの体腔内に配置され、これらの体腔内に溜まった体液を体外に排出する目的で用いられる。ドーレンチューブは、一般に内腔を有する管状体であり、その遠位端付近においては、内腔と外部とを連通させる孔が設けられている。ドレーンチューブを用いて体液を体外に排出する際には、通常、体液はドレーンチューブの内腔を通って排出される。
このようなドレーンチューブについて、その操作性等の向上を目的として、各種の検討が行われている(例えば、特許文献1)。
特開平9−201330号公報
ところで、上述したようにドレーンチューブにおいては通常その内腔を通過するようにして体液を排出させるものであるが、一方で、体腔内に存在する体液は、ドレーンチューブの外周面を表面張力等の作用により伝って移動することも可能である。このようにドレーンチューブの外周面を伝って体液が移動し、体外に漏出した場合、この体液は回収ができない。このため、漏出した体液がチューブを留置する患者の衣服やベッド等に付着したり、漏出した体液を通じて患者、医療関係者らの間で感染等を引き起こす危険性がある。
よって、本発明の目的は、ドレーンチューブの外表面を伝って不本意に体液が体外から漏出することを防止した医療用ドレーンチューブおよびこれを用いた医療用ドレーンチューブの留置方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、ドレーンチューブの外周付近においてチューブの外表面を伝う液体をせき止めるまたは回収する部材を設け、さらに、ドレーンチューブの挿入時において同部材が体内の体壁付近の位置に配置されることにより上記漏出を防止できることを見出し、本願発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に関する。
[1] 体腔に挿入可能な管状のチューブ本体と、
チューブ本体の外周付近に設けられ、チューブ本体の外周面を伝う液体をせき止めるおよび/または回収するように構成される第1の部材と、
チューブ本体の体腔挿入時において第1の部材を体腔に隣接する体壁付近に配置するように構成された第2の部材および/または標識と、を有する医療用ドレーンチューブ。
[2] 第1の部材は、チューブ本体の少なくとも一部の外周を覆い、液体を回収可能な管状部を有する、[1]に記載の医療用ドレーンチューブ。
[3] 管状部は、その遠位端近傍に、管状部の内腔と連通する連通孔を有する、[2]に記載の医療用ドレーンチューブ。
[4] 管状部は、回収した液体を排出するための排出口を有する、[2]または[3]に記載の医療用ドレーンチューブ。
[5] 管状部は、第2の部材と連結されている、[2]〜[4]のいずれかに記載の医療用ドレーンチューブ。
[6] 第1の部材は、チューブ本体の周方向に向けて拡張可能に設けられた拡張部を有する、[1]〜[5]のいずれかに記載の医療用ドレーンチューブ。
[7] 第2の部材は、チューブ本体の周方向において突出する形状をなしている、[1]〜[6]のいずれかに記載の医療用ドレーンチューブ。
[8] 体腔に挿入可能な管状のチューブ本体と、チューブ本体の外周付近に設けられ、チューブ本体の外周面を伝う液体をせき止めるおよび/または回収するように構成される第1の部材と、第1の部材よりもチューブ本体について近位端側に設けられ、チューブ本体の体腔挿入時において第1の部材を体腔に隣接する体壁付近に配置するように構成された第2の部材および/または標識と、を有する医療用ドレーンチューブを、体壁を貫通させて体腔内に挿入するステップと、
体腔内に挿入した状態で医療用ドレーンチューブを留置するステップと、を有する医療用ドレーンチューブの留置方法。
本発明によれば、ドレーンチューブの外表面を伝って不本意に体液が体外から漏出することを防止した医療用ドレーンチューブおよびこれを用いた医療用ドレーンチューブの留置方法を提供することができる。すなわち、体腔に隣接する体壁は医療用ドレーンチューブを比較的強く圧迫する部位であるため、医療用ドレーンチューブの外表面を伝う液体の移動を制限する部位であると考えられるが、本発明においては、このような体壁付近において医療用ドレーンチューブの外表面を伝う液体を回収および/またはせき止めることにより、医療用ドレーンチューブの外表面を伝う液体が体壁を超えて体外に漏出することが防止される。
図1は、本発明の好適な実施態様に係る医療用ドレーンチューブの概要図である。 図2は、図1に示す医療用ドレーンチューブの使用時における縦断面図である。 図3は、(a)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの概要図、(b)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの使用時における縦断面図である。 図4は、(a)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの概要図、(b)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの使用時における縦断面図である。 図5は、(a)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの概要図、(b)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの使用時における縦断面図である。 図6は、(a)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの概要図、(b)、(c)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの使用時における縦断面図である。
以下、本発明を、添付の図面を参照しつつ好適な実施態様に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の好適な実施態様に係る医療用ドレーンチューブについて説明する。
図1は、本発明の好適な実施態様に係る医療用ドレーンチューブの概要図、図2は、図1に示す医療用ドレーンチューブの使用時における縦断面図である。なお、本願における各図において、説明を容易とするため、各部材の大きさは、適宜強調されており、図示の各部材は、実際の大きさを示すものではない。
医療用ドレーンチューブ1は、対象100の体内の体腔101に留置され、体腔101内に存在する液体、気体を排出するために用いられるものである。
なお、本明細書において、体腔とは、体内の臓器を収納する腔所を指す。体腔の例は、例えば頭蓋腔、脊柱管などの背側腔、例えば、心膜腔、胸膜腔、腹腔、腹膜腔、骨盤腔などの腹側腔などである。
また、本明細書において、体腔に隣接する体壁は、上記体腔を形成する組織を指し、体腔に隣接する膜、筋肉、骨のみならず表皮、真皮、皮下組織等の皮膚組織をも含む。
また、体腔内に存在する液体としては、特に限定されないが、外科的手術や創傷等によって生じる浸出液、各種臓器から分泌される分泌液、血液、悪液質等の体液が挙げられる。
図1、2に示す医療用ドレーンチューブ1は、体腔101に挿入可能な管状のチューブ本体10と、チューブ本体10の外周付近に設けられ、チューブ本体10の外周面を伝う液体をせき止めるおよび/または回収するように構成される第1の部材20と、チューブ本体10の体腔101挿入時において第1の部材20を体腔101に隣接する体壁102付近に配置するように構成された第2の部材30と、を有する。
チューブ本体10は、長尺をなし、横断面における外形が円形をなす管状体であり、使用時において、その先端側(遠位端側)11は体腔101内に配置されるとともに、基端側(近位端側)12は、体外に配置される。そして、チューブ本体10の先端側11から基端側12にかけて貫通する内腔13を通じて、体腔101内に存在する液体Lや気体が排出される。
また、チューブ本体10は、その遠位端付近の側面において、体腔101と内腔13とを連通する複数の連通孔14が設けられている。このような連通孔14を通じても体腔101内に存在する液体Lや気体を回収することが可能である。
チューブ本体10を構成する材料としては、特に限定されず、各種公知の材料を単独でまたは複数組み合わせて用いることができる。このような材料としては、例えば、軟質塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーンゴム、天然ゴム、合成ゴム、フッ素化樹脂等が挙げられる。
なお、別段の記載のない限り、他の部材についても上述したような各種公知の材料を単独でまたは複数組み合わせて用いることができる。
チューブ本体10の長さは、特に限定されないが、例えば、250〜1000mm、好ましくは、300〜500mmとすることができる。
チューブ本体10の外径は、特に限定されないが、例えば、0.75〜15mm、好ましくは、2〜10mmとすることができる。
チューブ本体10の内径は、特に限定されないが、例えば、0.25〜14mm、好ましくは、1〜9mmとすることができる。
第1の部材20は、チューブ本体10の外周付近に設けられ、チューブ本体10の外周面を伝う液体をせき止めるおよび/または回収するように構成されている。第1の部材20は、チューブ本体10の外周を覆う管状部21と、管状部21の基端側の側面に設けられた排出口22とを有している。
管状部21は、チューブ本体10をチューブ本体10の長手方向の一部において収納している。管状部21は、その内径がチューブ本体10の外径よりもわずかに大きく、またチューブ本体10の横断面形状に対応する横断面形状を有している。また、管状部21の先端側(遠位端側)は、開口している。また、管状部21とチューブ本体10との間にはわずかな隙間23が生じており、体腔101内においてチューブ本体10を伝ってきた液体Lは、この隙間23をさらに伝い、移動することができる。
そして、医療用ドレーンチューブ1の留置時において、管状部21の先端付近は、体壁102付近の体腔101中に配置されるように構成されている。体壁102は医療用ドレーンチューブ1を比較的強く圧迫する部位であるため、医療用ドレーンチューブ1の外表面を伝う液体Lの移動を制限する部位であると考えられるが、本実施態様においては、このような体壁102付近に医療用ドレーンチューブ1の外表面を伝う液体Lが体壁102に接触する直前において、隙間23より液体Lを回収することにより、医療用ドレーンチューブ1の外表面を伝う液体が体壁102を超えて体外に漏出することが防止される。
なお、医療用ドレーンチューブ1の留置時において、管状部21の基端(遠位端)付近は、体外に配置される。
また、管状部21の基端付近の側面には、排出口22が設けられている。排出口22は、管状部21の隙間23と連通しており、排出口22に吸引器等を接続することにより、隙間23を移動する液体Lを吸引、回収することが可能である。このようにチューブ本体10とは別個に管状部21に排出口22を設けることにより、チューブ本体10において液体Lを排出していない際においても、第1の部材20による液体Lの回収が可能となる。
上述した管状部21の長さは、特に限定されないが、例えば、5〜990mm、好ましくは、20〜950mmとすることができる。
管状部21の外径は、特に限定されないが、例えば、2〜20mm、好ましくは、3.5〜15mmとすることができる。
管状部21の内径は、特に限定されないが、例えば、1〜16mm、好ましくは、2.5〜11mmとすることができる。
また、管状部21の内径と、チューブ本体10の外径との差は、特に限定されないが、例えば、0.25〜2mm、好ましくは、0.5〜1mmとすることができる。
第2の部材30は、管状部21の側面に連結され、チューブ本体10の周方向において突出する形状をなす、フランジである。第2の部材30は、その厚さが中心に向かって増大する円板状をなしている。
また、第2の部材30は、第1の部材20の体液Lの回収部位(管状部21の先端開口部)よりも近位端側に設けられており、体壁102の外表面に当接した際に、第1の部材20の管状部21の先端付近が体壁102付近の体腔101中に位置するように、管状部21の先端と第2の部材30との距離が調節されて配置されている。すなわち、このような第2の部材30を体壁102の外表面に当接することによって、チューブ本体10の体腔挿入時における第1の部材20の配置位置を決定することができる。
以上のような医療用ドレーンチューブ1は、第2の部材30により第1の部材20の位置が決定されることにより、その挿入時において第1の部材20の体液Lの回収部位(管状部21の先端開口部)が、体腔101内の体壁102付近に配置される。そして、体腔101内においてチューブ本体10を伝う体液Lを、体腔101内の体壁102付近において第1の部材20内に回収することができる。この結果、体液Lが不本意に体外に漏出することを防止することができる。
上述した医療用ドレーンチューブ1の変形態様としては、例えば、図3〜図6に示されるようなものが挙げられる。なお、各図中、医療用ドレーンチューブ1の構成部材と同一の構成部材については、同一の符号を付している。以下、医療用ドレーンチューブ1A〜1Dの医療用ドレーンチューブ1との相違点を中心に説明し、一致点については説明を省略する。
図3は、(a)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの概要図、(b)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの使用時における縦断面図である。
図3(a)、(b)に示される医療用ドレーンチューブ1Aは、第2の部材30が省略されており、一方で、第1の部材20Aの管状部21Aの外周側面において、標識40が付されている。標識40は、第1の部材20Aの液体Lの回収部位(本態様においては管状部20Aの先端)から一定の位置を示すものである。したがって、医療用ドレーンチューブ1A挿入時において、標識40を体表面付近に配置させることにより、第1の部材20Aの液体Lの回収部位を体壁102付近に配置することができる。
なお、本態様においては、標識40は、管状部21Aの外周側面において管状部21Aの長手方向に沿って、複数設けられている。各標識40は、それぞれ、第1の部材20Aの液体Lの回収部位からの異なる距離を示し、これにより、術者は、患者、適用部位等を考慮して、第1の部材20Aの液体Lの回収部位の位置を適宜選択可能である。
また、図3(b)に示されるように、医療用ドレーンチューブ1Aは、その体腔101への挿入時において、固定部材50を用いて、その挿入位置が固定される。本実施態様においては、固定部材50は、粘着テープであるが、これに限定されず、ピン、糸(縫合)、包帯等を用いることも可能である。また、ピン、糸、包帯等をより容易に固定するために、管状部21Aの外周側面に標識40を兼ねた挿通孔が設けられてもよい。なお、標識40に替えて、固定部材50が予め管状部21Aの外周側面の所定の位置に接続されてもよいことは言うまでもない。
図4は、(a)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの概要図、(b)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの使用時における縦断面図である。
図4(a)、(b)に示される医療用ドレーンチューブ1Bは、第1の部材20Bの管状部21Bの先端が、チューブ本体10と密着するように構成され、管状部21Bの先端からの液体Lの流入が防止されている。一方で、管状部21Bの先端(遠位端)付近の外周側面において、管状部21Bの内腔の隙間23Bと連通する複数の連通口24が設けられている。そして、第2の部材30により、第1の部材20Bの連通口24は、医療用ドレーンチューブ1Bの挿入時において、体壁102中に配置されるように構成されている。
このような医療用ドレーンチューブ1Bは、体壁102中においてチューブ本体10を伝うわずかな液体Lを連通口24により回収することにより、または、連通口24において体壁102を管状部21Bに密着させることにより液体Lの移動を制限することができる。この結果、本実施態様による医療用ドレーンチューブ1Bを用いた際においても、不本意な体液Lの漏出が防止される。
図5は、(a)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの概要図、(b)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの使用時における縦断面図である。
図5(a)、(b)に示すように、医療用ドレーンチューブ1Cは、第2の部材30Cとして、吸盤を備えている。また、医療用ドレーンチューブ1Cの挿入時において、第2の部材30Cは、第1の部材20の液体Lの回収部位(管状部21の先端付近)が体外の体壁102付近に配置されるように構成されている。
このような医療用ドレーンチューブ1Cは、体壁102中においてチューブ本体10を伝うわずかな液体Lが体外に排出されると同時に、第1の部材20Cにより、液体Lを回収することができる。この結果、本実施態様による医療用ドレーンチューブ1Cを用いた際においても、不本意な体液Lの漏出が防止される。
図6は、(a)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの概要図、(b)、(c)本発明の他の態様に係る医療用ドレーンチューブの使用時における縦断面図である。
図6(a)〜(c)に示される医療用ドレーンチューブ1Dは、第1の部材20Dの管状部21Dがチューブ本体10との間に間隙を有していない。一方で、管状部21Dは、先端部付近において外周側面に拡張部25を有している。拡張部25は、バルーンであり、一方で、拡張部25と連通するルーメンが管状部21Dおよび管状部21Dに接続されたポート26において設けられている。そして、図6(b)、(c)に示すように、ポート26を介して、気体や、生理食塩水、緩衝液等の液体を拡張部25へ注入することにより、拡張部25がチューブ本体10の周方向に向けて拡張可能に構成されている。
ここで、図6(b)、(c)に示すように、医療用ドレーンチューブ1Dは、その体腔101挿入時において、第2の部材30により拡張部25が体壁102内に配置されるように構成されている。これにより、医療用ドレーンチューブ1Dを体腔101内へ挿入した際において、拡張した拡張部25が体壁102を圧迫し、拡張部25においてチューブ本体10を伝う液体Lをせき止めることができる。この結果、本実施態様による医療用ドレーンチューブ1Dを用いた際においても、不本意な体液Lの漏出が防止される。
拡張部25の拡張前(収縮時)における外径は、特に限定されないが、例えば、拡張部25と連結される部材、本実施態様においては管状部21Dの外径と比較して0.05〜1mm大きく、好ましくは、0.05〜0.5mm大きい。これにより、医療用ドレーンチューブ1Dの体腔101への挿入が容易となる。
拡張部25の拡張時における外径は、特に限定されないが、例えば、拡張部25と連結される部材、本実施態様においては管状部21Dの外径と比較して0.1〜20mm大きく、好ましくは、0.5〜10mm大きい。これにより、拡張部25が十分に周囲の体壁102を圧迫することができ、チューブ本体10を伝う液体Lをより確実にせき止めることができる。
なお、医療用ドレーンチューブ1Dのさらなる変形態様としては、拡張部25がバルーンに替えて吸液材料で構成されているものが挙げられる。この場合、医療用ドレーンチューブを体腔内へ挿入した際において、拡張部がまず、チューブ本体を伝う液体を吸収して膨潤し、その後膨潤した拡張部は、体壁を圧迫し、チューブ本体を伝う液体をせき止めることができる。
このような拡張部を構成することのできる吸水材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリアクリル酸塩、ポリスルホン酸塩、無水マレイン酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等が挙げられ、これらのうち1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、医療用ドレーンチューブ1Dのように拡張部25を用いて液体Lをせき止める場合、拡張部25を配置後、必要に応じて管状部21Dを除去できるように構成してもよい。拡張部25は、一旦体壁102内の所望の位置に配置され、拡張すると、その位置において体壁102およびチューブ本体10を圧迫し、この結果、管状部21Dが存在しない場合であってもチューブ本体10を伝う液体Lをせき止めることが可能である。
なお、いずれの変形態様についても、言及した以外の他の構成要素としては、医療用ドレーンチューブ1と同様とすることができる。また、構成上矛盾のない限り上述した実施態様および以上の変形態様の構成のうち2以上を適宜組み合わせて医療用ドレーンチューブを構成することもできる。
次に、本発明の方法を好適な実施態様に基づき説明する。
本発明の医療用ドレーンチューブの留置方法は、
体腔に挿入可能な管状のチューブ本体と、チューブ本体の外周付近に設けられ、チューブ本体の外周面を伝う液体をせき止めるおよび/または回収するように構成される第1の部材と、チューブ本体の体腔挿入時において第1の部材を体腔に隣接する体壁付近に配置するように構成された第2の部材および/または標識と、を有する医療用ドレーンチューブを、体壁を貫通させて体腔内に挿入するステップと、
体腔内に挿入した状態で医療用ドレーンチューブを留置するステップと、を有する。
なお、本方法における体腔を有する対象は、特に限定されないが、哺乳動物種、例えば霊長類種、ヒト;マウス、ラットおよびハムスターを含むげっ歯動物;ウサギ;ウマ、ウシ、イヌ、ネコなどである。
また、上記医療用ドレーンチューブとしては、本発明の範囲内にあるものであれば特に限定されないが、本実施態様においては、上述した医療用ドレーンチューブ1を用いるものとして説明する。
なお、本発明の方法は、例えば、外科手術後における体液排出、検査等のために浸出する体液の組成を採取するためのドレナージ、疾患に関連した悪液質の排出等において採用することが可能である。
まず、本実施態様の最初のステップにおいては、図1に示すような医療用ドレーンチューブ1を供する。供された医療用ドレーンチューブ1には、適宜、公知の方法により、洗浄、滅菌処理が施されてもよい。
次のステップにおいては、図2に示すように、予め設けられた体壁102の貫通口103に、医療用ドレーンチューブ1を挿入し、体壁102を貫通させてチューブ本体10の先端付近を体腔101内に挿入、配置する。本ステップにおいては、第2の部材30を体壁102の体表面と当接させることにより、第1の部材20の管状部21の先端付近が、体腔101内の体壁102付近に配置される。
次のステップにおいては、体腔101内に挿入した状態で医療用ドレーンチューブ1を留置する。これにより、医療用ドレーンチューブ1のチューブ本体10を介して、体腔101内の液体Lを排出または回収できる。チューブ本体10を介しての体腔101内の液体Lの排出に際しては、適宜吸引器を用いて吸引を行うものであってもよい。また、液体Lの排出を行わない際には、チューブ本体10の基端側を適宜蓋やシール等により封してもよい。
本ステップにおいては、チューブ本体10の外周側面を伝う液体Lは、第1の部材20により回収される。したがって、本ステップにおいては、チューブ本体10を伝う液体Lの不本意な体外への漏出が防止されている。特に、チューブ本体10による液体Lの排出または回収が行われていない際においては、体腔101内に液体Lが溜まりやすいが、このような場合においても、十分に液体Lの不本意な体外への漏出が防止される。
なお、第2の部材20の排出口22において、必要に応じ、液体Lの排出を行う。この際に、適宜排出口22に吸引器を接続し、これにより吸引を行ってもよい。
以上、上述した医療用ドレーンチューブの留置方法により、体腔101からの不本意な液体Lの漏出を防止しつつ、医療用ドレーンチューブ1を体腔101に留置することができる。
以上、本発明を図示の実施態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明においては、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成を付加することもできる。
1、1A、1B、1C、1D 医療用ドレーンチューブ
10 チューブ本体
11 先端側
12 基端側
13 内腔
14 連通口
20、20A、20B、20C、20D 第1の部材
21、21A、21B、21D 管状部
22 排出口
23、23B 隙間
24 連通口
25 拡張部
26 ポート
30、30C 第2の部材
40 標識
50 固定部材
100 対象
101 体腔
102 体壁
103 貫通口

Claims (8)

  1. 体腔に挿入可能な管状のチューブ本体と、
    チューブ本体の外周付近に設けられ、チューブ本体の外周面を伝う液体をせき止めるおよび/または回収するように構成される第1の部材と、
    チューブ本体の体腔挿入時において第1の部材を体腔に隣接する体壁付近に配置するように構成された第2の部材および/または標識と、を有する医療用ドレーンチューブ。
  2. 第1の部材は、チューブ本体の少なくとも一部の外周を覆い、液体を回収可能な管状部を有する、請求項1に記載の医療用ドレーンチューブ。
  3. 管状部は、その遠位端近傍に、管状部の内腔と連通する連通孔を有する、請求項2に記載の医療用ドレーンチューブ。
  4. 管状部は、回収した液体を排出するための排出口を有する、請求項2または3に記載の医療用ドレーンチューブ。
  5. 管状部は、第2の部材と連結されている、請求項2〜4のいずれか一項に記載の医療用ドレーンチューブ。
  6. 第1の部材は、チューブ本体の周方向に向けて拡張可能に設けられた拡張部を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の医療用ドレーンチューブ。
  7. 第2の部材は、チューブ本体の周方向において突出する形状をなしている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の医療用ドレーンチューブ。
  8. 体腔に挿入可能な管状のチューブ本体と、チューブ本体の外周付近に設けられ、チューブ本体の外周面を伝う液体をせき止めるおよび/または回収するように構成される第1の部材と、チューブ本体の体腔挿入時において第1の部材を体腔に隣接する体壁付近に配置するように構成された第2の部材および/または標識と、を有する医療用ドレーンチューブを、体壁を貫通させて体腔内に挿入するステップと、
    体腔内に挿入した状態で医療用ドレーンチューブを留置するステップと、を有する医療用ドレーンチューブの留置方法。
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