JP2015176718A - アース部材 - Google Patents
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Abstract
Description
導電路に接続される本体部と、
前記本体部に形成され、締付部材のボルトを貫通させる取付孔と、
前記本体部に設けられ、接地部に設けたストッパに係止される回り止め部とを備え、
前記締付部材の締付けにより前記本体部が前記接地部に接続されるとともに、前記回り止め部と前記ストッパとの係止により前記締付部材の締付け時における前記本体部の連れ回りが規制されるようになっているアース部材であって、
前記回り止め部が複数箇所に設けられ、
前記複数の回り止め部のうち少なくとも1つが、前記ストッパに対して選択的に係止し得るようになっているところに特徴を有する。
以下、本発明を具体化した実施例1を図1〜図5を参照して説明する。本実施例1のアース部材40は、ノイズフィルタAを構成する部材として適用されている。ノイズフィルタAは、合成樹脂製のハウジング10と、端子金具20と、一対のコンデンサ30と、1つのコイル35と、アース部材40とを備えて構成されている。尚、以下の説明において、上下の方向については、図2に表れる向きをそのまま上方、下方と定義する。前後方向については、図1〜5における左側を前側と定義する。
図1,2に示すように、ハウジング10は、上面が開放された箱形部材11と、フード部12とを一体に形成して構成されている。箱形部材11の上面の開口部は、カバー13によって閉塞されるようになっている。箱形部材11を構成する底壁部14の後端部には、上下方向に貫通した形態の切欠部15が形成されている。フード部12は、箱形部材11を構成する前壁部16の外周縁から前方へ角筒状に延出した形態である。
端子金具20は、全体として前後方向に細長い形状である。一対の端子金具20は、左右に並列するように配されており、前壁部16を前後に貫通した状態でインサート成形によりハウジング10(箱形部材11)と一体化されている。端子金具20の前端側領域はフード部12内に収容され、ワイヤーハーネス50のハーネス側端子53に接続される。端子金具20の後端部領域は箱形部材11内に収容されている。端子金具20の後端部領域の上面には、コンデンサ30のリード線32Fが半田33(溶接)により接続されている。
コンデンサ30は、コンデンサ本体31から前後一対のリード線32F,32Rを導出させた形態であり、被覆電線52からノイズを除去するフィルタとしての機能を発揮する。コンデンサ30は、箱形部材11内における左右両端部に配されている。一対のリード線32F,32Rは、いずれも、コンデンサ本体31の上面における前端部と後端部から上向きに導出されている。前側のリード線32Fは、屈曲され、半田33により端子金具20の上面に導通可能に接続されている。また、後側のリード線32Rは、屈曲され、半田33(溶接)により後述するアース部材40に導通可能に接続されている。
コイル35は、軸線を前後方向に向けた円柱形のコア36の外周に螺旋状に巻き付けられて構成されている。コイル35は、被覆電線52からノイズを除去するフィルタとしての機能を発揮する。コイル35は、底壁部14の上面に載置された状態で箱形部材11内に収容され、左右一対のコンデンサ30の間に配されている。コイル35の両端部は、一対の端子金具20に、半田33(溶接)により導通可能に接続される。上記のようにアース部材40と端子金具20に接続されたコイル35と2つのコンデンサ30は、π型のフィルタ回路を構成し、ワイヤーハーネス50のノイズを効果的に除去する。
アース部材40は、金属材料からなり、図2に示すように、平板状のベース部41と、ベース部41の後端縁に連なる平板状の本体部42とを備えて構成されている。ベース部41は、インサート成形によりハウジング10の底壁部14と一体化されている。ベース部41の上面前端部は、切欠部15において箱形部材11の内部に臨んでいる。ベース部41の上面のうち箱形部材11に臨む領域には、半田33によりリード線32Rが接続されている。
アース部材40は、締付部材55によって接地部60に接続されるようになっている。接地部60は、自動車のボディ等に設定され、所定の板厚を有する板材からなる。図2に示すように、接地部60の表面(上面)は、平坦状の接地面61となっている。接地部60の所定位置にはその板厚方向(上下方向)に貫通した形態の接続孔62が形成されている。また、接地部60には、ストッパ63が形成されている。ストッパ63は、接続孔62から所定間隔を空けた位置に形成され、接地部60を板厚方向に貫通した形態である。図1,4に示すように、ストッパ63の平面形状(開口形状)は、スリット状の方形である。
<締付部材55>
図2に示すように、締付部材55は、ナット56とボルト57とから構成されている。ナット56は、接地部60の下面(裏面)において接続孔62と同心状に配置され、溶接により接地部60に固着されている。ボルト57は、頭部58と雄ネジ部59とを有する周知形態のものである。ボルト57の雄ネジ部59は、上方からナット56にねじ込まれるようになっている。
次に、本実施例1の作用を説明する。アース部材40(ノイズフィルタA)を接地部60に接続する際には、予め、複数の回り止め部44のうちストッパ63と対応する1つの回り止め部44のみを残し、それ以外の回り止め部44を切断して本体部42から切り離す。そして、残した回り止め部44を下向きに略直角に曲げ加工しておく。
次に、本発明を具体化した実施例2を図6〜図7を参照して説明する。本実施例2のアース部材70は、ノイズフィルタBを構成する部材として適用されている。ノイズフィルタBを構成するハウジング10と、端子金具20と、一対のコンデンサ30と、1つのコイル35は、上記実施例1と同じであるため、説明は省略する。アース部材70が接続される接地部60に関しては、実施例1と同様の接続孔62とナット56を備えている。但し、接地部60に形成されているストッパ64は、接地面61から上方へ突出した形態であり、この点が、実施例1と異なる。また、接地部60への接続手段である締付部材55も、実施例1と同じ構成であるから、説明は省略する。尚、以下の説明において、前後方向については、図6,7における左側を前側と定義する。
アース部材70は、金属材料からなり、図2に示すように、インサート成形によりハウジング10の底壁部14と一体化された平板状のベース部71と、ベース部71の後端縁に連なる平板状の本体部72とを備えて構成されている。ベース部71の上面前端部は、切欠部15において箱形部材11の内部に臨んでいる。ベース部7141の上面のうち箱形部材11に臨む領域には、半田33によりリード線32Rが接続されている。
次に、本実施例2の作用を説明する。アース部材70(ノイズフィルタB)を接地部60に接続する際には、ワイヤーハーネス50を所定の配索経路に沿わせ、アース部材70の取付孔73を接地部60の接続孔62に位置合わせし、図6あるいは図7に示すように、複数の回り止め部74のうち1つの回り止め部74をストッパ64に係止させる。このとき、ストッパ64が回り止め部74の内部に収容され、その回り止め部74の一対の係止縁部75がストッパ64を挟むように配置された状態となる。このとき、一対の係止縁部75がストッパ64を挟む方向は、取付孔73を中心とする略周方向である。尚、ストッパ64は、図6、図7とは別の回り止め部74にも係止させることができる。
次に、本発明を具体化した実施例3を図8〜図11を参照して説明する。本実施例3のアース部材80は、ノイズフィルタCを構成する部材として適用されている。ノイズフィルタCを構成するハウジング10と、端子金具20と、一対のコンデンサ30と、1つのコイル35は、上記実施例1と同じであるため、説明は省略する。アース部材80が接続される接地部60と、接地部60への接続手段である締付部材55も、実施例1と同じ構成であるから、説明は省略する。尚、以下の説明において、上下の方向については、図11に表れる向きをそのまま上方、下方と定義する。前後方向については、図8における左側を前側と定義する。
アース部材80は、金属材料からなる基板部材81と、同じく金属材料からなる板状の係止部材86とを合体させて構成されている。基板部材81は、図11に示すように、平板状のベース部82と、ベース部82の後端縁に連なる平板状の支持板部83とを備えて構成されている。ベース部82は、インサート成形によりハウジング10の底壁部14と一体化されている。ベース部82の上面前端部は、切欠部15において箱形部材11の内部に臨んでいる。ベース部82の上面のうち箱形部材11に臨む領域には、半田33によりリード線32Rが接続されている。
次に、本実施例3の作用を説明する。アース部材80(ノイズフィルタC)を接地部60に接続する際には、まず、係止部材86を支持板部83の下面に重ね合わせ、ストッパ63に係止される回り止め部88以外の複数の回り止め部88を、基板部材81の凹部85と対応させる。そして、ストッパ63に係止されない複数の回り止め部88を、上方へ折り返すように曲げ加工し、曲げた回り止め部88と係止部材86との間で支持板部83の外周縁部を上下方向(板厚方向)に挟み付ける。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例1〜3では、本体部が平板状をなしているが、本体部は例えば段差状やL字形に屈曲した形状であってもよい。
(2)上記実施例1〜3では、ストッパに係止する回り止め部の数を1つだけとしたが、1つのストッパに複数の回り止め部を係止させてもよい。
(3)上記実施例1〜3では、締付部材を構成するボルトが、接地部にねじ込まれるようにしたが、締付部材を構成するボルトは、接地部から立ち上がるように設けたスタッドボルトであってもよい。
(4)上記実施例1〜3では、ワイヤーハーネス(導電路)とアーム部とが端子金具を介して間接的に接続されるようにしたが、アース部材に圧着部を形成し、この圧着部に導電路(電線)を直接、接続してもよい。
(5)上記実施例3では、基板部材に対し1つの係止部材を取り付けたが、1つの基板部材に複数の係止部材を取り付けてもよい。
(6)上記実施例3では、係止部材に、基板部材の上部孔と対応する下部孔が形成されているが、係止部材に下部孔が形成されていなくてもよい。
(7)上記実施例1,3において、ストッパに係止されない回り止め部を、導電路との接続手段として利用してもよい。
(8)上記実施例1,3では、ストッパに係止される回り止め部を、本体部に対して略直角に曲げてストッパに係止させるようにしたが、ストッパに係止される回り止め部は、曲げ加工せずにストッパに係止させてもよい。
(9)上記実施例3では、ストッパに係止されない回り止め部を、基板部材と係止部材とを組付ける手段として利用したが、ストッパに係止されない回り止め部は、切断して係止部材から離脱させてもよい。
(10)上記実施例1,2に、実施例3のような回り止め部が形成された係止部材を適用してもよい。
(11)上記実施例3において、基板部材に回り止め部が一体に形成されていてもよい。
(12)上記実施例1〜3では、アース部材をノイズフィルタに適用した例を説明したが、本発明は、ノイズフィルタ以外にも適用することができる。
42,72,89…本体部
43,73,90…取付孔
44,74,88…回り止め部
50…ワイヤーハーネス(導電路)
55…締付部材
57…ボルト
60…接地部
63,64…ストッパ
81…基板部材
86…係止部材
Claims (4)
- 導電路に接続される本体部と、
前記本体部に形成され、締付部材のボルトを貫通させる取付孔と、
前記本体部に設けられ、接地部に設けたストッパに係止される回り止め部とを備え、
前記締付部材の締付けにより前記本体部が前記接地部に接続されるとともに、前記回り止め部と前記ストッパとの係止により前記締付部材の締付け時における前記本体部の連れ回りが規制されるようになっているアース部材であって、
前記回り止め部が複数箇所に設けられ、
前記複数の回り止め部のうち少なくとも1つが、前記ストッパに対して選択的に係止し得るようになっていることを特徴とするアース部材。 - 前記複数の回り止め部が、前記本体部に一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載のアース部材。
- 前記導電路に接続される基板部材と、前記複数の回り止め部が形成された係止部材とを組み付けて構成されていることを特徴とする請求項1記載のアース部材。
- 前記複数の回り止め部のうち前記ストッパに係止されない前記回り止め部を前記基板部材に係止することで、前記基板部材と前記係止部材が組付け状態に保持されていることを特徴とする請求項3記載のアース部材。
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JP2009043630A (ja) * | 2007-08-10 | 2009-02-26 | Yazaki Corp | 連鎖型端子 |
JP4507910B2 (ja) * | 2005-02-21 | 2010-07-21 | 住友電装株式会社 | 端子金具の取付構造 |
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2014
- 2014-03-14 JP JP2014051698A patent/JP2015176718A/ja active Pending
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