JP2015168595A - マッド材 - Google Patents

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平野 貴之
Takayuki Hirano
貴之 平野
浩 北沢
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Abstract

【課題】高炉出銑孔充填用のマッド材において、Si成分(窒化珪素鉄)の添加に代わる新たな耐食性向上のための技術を提供し、もってマッド材の耐食性を向上させること。
【解決手段】耐火原料と結合剤とを含有してなる高炉出銑孔充填用のマッド材であって、前記耐火原料の合量100質量%中に、AlC成分を15質量%以上90質量%以下、C成分を1質量%以上30質量%以下含有し、かつSi成分の含有量が5質量%以下、SiO成分の含有量が30質量%以下であるマッド材。
【選択図】なし

Description

本発明は、高炉出銑孔充填用のマッド材に関する。
高炉出銑孔充填用のマッド材は、出銑終了後の出銑孔を閉塞する練り土状の材料であり、耐火原料と結合剤とを含有してなる。
従来、マッド材の耐火原料は、Al成分、Si成分、SiO成分及びC成分を主たる化学成分とするものが一般的である(例えば特許文献1)。すなわち、各成分は以下の目的で添加される。
・Al成分:耐火度を高めるとともに耐食性(耐スラグ性及び耐溶銑性)を良くする。
・Si成分:C成分とSiC結合を生成して耐スラグ性を良くする。
・SiO成分:充填作業性を付与する。
・C成分:耐スラグ性及び充填作業性を付与する。
なお、本明細書において「耐食性」とは「耐スラグ性」及び「耐溶銑性」を総称する概念であり、耐食性のうち耐スラグ性を重視する場合は「耐スラグ性」、耐溶銑性を重視する場合は「耐溶銑性」と表記する。
ここで、耐スラグ性向上のために添加されるSi成分は窒化珪素鉄として添加されることが多い。しかし、窒化珪素鉄に含まれる鉄は耐火度が低いため耐食性が低下しやすいことや、窒化珪素鉄が高炉ガスと反応すると窒素が発生してその窒素がマッド材中から抜けるためマッド材の組織が劣化しやすいといったデメリットがある。このため、Si成分(窒化珪素鉄)は、マッド材の耐食性を向上させる成分(原料)として最適とは言い難い。
国際公開第2008/047868号
本発明が解決しようとする課題は、高炉出銑孔充填用のマッド材において、Si成分(窒化珪素鉄)の添加に代わる新たな耐食性向上のための技術を提供し、もってマッド材の耐食性を向上させることにある。
マッド材の耐食性を向上させる成分として、本発明者らはAlC成分に着目した。耐火物の耐食性を向上させる成分としてAlC成分自体は、特開2012−72006号公報や国際公開第2010/113972号に開示されているように公知である。ただし、AlC成分をマッド材に適用するにあたり、そのAlC成分による耐食性向上の効果をいかんなく発揮させるとともにマッド材として要求される充填作業性を確保する点から、マッド材の他の成分、特にSiO成分量の制御が重要であることを本発明者らは知見した。
すなわち本発明の一観点によれば、耐火原料と結合剤とを含有してなる高炉出銑孔充填用のマッド材であって、前記耐火原料の合量100質量%中に、AlC成分を15質量%以上90質量%以下、C成分を1質量%以上30質量%以下含有し、かつSi成分の含有量が5質量%以下、SiO成分の含有量が30質量%以下であるマッド材が提供される。
本発明によれば、Si成分(窒化珪素鉄)の多量添加によるデメリットを解消し、マッド材の耐食性を向上させることができる。
本発明のマッド材の成分設計の基本思想は、AlC成分及びC成分を必須の成分としたうえで、Si成分及びSiO成分を極力低減することにある。
AlC成分は、マッド材の高温安定性及び耐食性を向上させるために含有させる。その含有量は、耐火原料の合量100質量%中で15質量%以上90質量%以下とする。AlC成分の含有量が15質量%未満では高温安定性及び耐食性の向上効果が十分に得られず、90質量%を超えるとマッド材としての充填作業性が損なわれる。
AlC成分源としては、アルミニウムオキシカーバイド組成物原料が使用可能である。
C成分は、マッド材の耐スラグ性を向上させるとともにマッド材に充填作業性を付与するために含有させる。その含有量は、耐火原料の合量100質量%中で1質量%以上30質量%以下とする。AlC成分の含有量が1質量%未満では耐スラグ性向上及び充填作業性付与の効果が十分に得られない。一方、C成分の含有量が30質量%を超えると、C成分が低比重であることも相まって、マッド材とするためにタール等の結合剤を多量に使用しなければならなくなり、結果としてマッド材の気孔率が上がって耐スラグ性を含めて耐食性が低下する。
C成分源としては、コークス、カーボンブラック、黒鉛等が使用可能である。
Si成分は、従来、耐スラグ性向上のために含有させていたが、上述のとおり、むしろ耐食性が低下しやすいことや、マッド材の組織が劣化しやすいといったデメリットがあることから、Si成分は5質量%以下とする。Si成分は含有させないことが最も好ましい。なお、Si成分は一般的に窒化珪素鉄として添加される
SiO成分は、従来、マッド材に充填作業性を付与するために含有させていたが、本発明ではその含有量を30質量%以下に制限する。すなわち、本発明者らが上述したSi成分によるデメリットを解消するために、Si成分を低減するとともにAlC成分を含有する成分系で実験を重ねたところ、この成分系では、SiO成分が耐食性に悪影響を及ぼすことが判明した。その理由は必ずしも明らかではないが、従来、Si成分を比較的多量に含有する成分系ではこのSi成分との相互作用によりSiO成分による耐食性低下の問題が相殺されていたと推定され、一方、本発明の成分系ではSi成分が低減されているためにSiO成分による耐食性低下の問題が顕著に表れるためと推定される。この点から、SiO成分の含有量は5質量%以下であることが好ましく、ゼロであってもよい。
なお、SiO成分源としては、珪石、蝋石、シリカフラワー、粘土等が挙げられる。
一方でSiO成分はマッド材に充填作業性を付与する作用を奏することから、SiO成分を低減すると充填作業性の低下が懸念される。そこで、SiO成分を低減した成分系においては、マッド材を構成する耐火原料の粒度構成を制御することが好ましい。具体的には、耐火原料の合量100質量%中における粒径100μm以下の含有量が40質量%以上となるようにすることが好ましい。
本発明のマッド材には、AlC成分及びC成分のほかに、Al成分、MgO成分、SiC成分等を適宜含有させることができる。Al成分源としては電融アルミナ、焼結アルミナ、ボーキサイトが使用でき、MgO成分源としては電融マグネシアが使用でき、SiC成分源としては炭化珪素が使用できる。
本発明のマッド材は、上記AlC成分、C成分等を含有する耐火原料と結合剤とを含有してなる。結合剤としては、一般的にマッド材において使用されている結合剤を使用でき、例えば、タール、レジン等が挙げられる。結合剤は、耐火原料の合量100質量%に対して外掛けで10質量%以上30質量%以下の範囲で使用することが好ましい。
また、本発明のマッド材においては、金属粉、分散剤、強度改善材を適宜添加してもよい。金属粉としては、例えば、アルミニウム粉、金属シリコン粉及びフェロシリコン粉から選ばれる一種以上を使用することができる。分散剤としては、例えば、アニオン系スルホン酸塩、具体的には、βナフタレンスルホン酸、アニオン系アルキル・アリルスルホン酸塩、アニオン系変性リグニンスルホン酸塩等を使用することができる。強度改善材としては、例えば、カーボン繊維、ガラス繊維等を使用することができる。
表1に示す耐火原料に結合剤としてタールを加えてマッド材を得た。耐火原料においてAlC成分源としてはアルミニウムオキシカーバイド組成物原料(以下、AOC組成物)、C成分源としては黒鉛、Si成分源としては窒化珪素鉄、SiO成分源としては蝋石、SiC成分源としては炭化珪素を用いた。
Figure 2015168595
得られたマッド材について耐火原料の化学成分を測定するとともに、耐食性及び充填作業性を評価した。
耐食性は、CaO/SiO比が1.3の高炉スラグを使用した回転ドラム式侵食試験により評価した。すなわち、同試験後に試料の溶損量を測定し、比較例1の溶損量を100とする耐食性指数で表した。この耐食性指数は数値の小さいものほど耐食性に優れることを示す。
充填作業性は、マーシャル試験による押出し抵抗値の変化率により評価した。具体的には各例の試料を100℃の高温域で押し出したときの押し出し抵抗値と、60℃で押し出したときの押出し抵抗値との比率により、各例のマッド材の滑り特性を計測した。なお、表1の各例では、60℃でのマーシャル試験による押出し抵抗値が同一になるようにタール量を調整した。充填作業性の評価は、60℃での押し出し抵抗値に対する100℃での押し出し抵抗値の変化率が±50%以下の場合は○(良)、±70%以下の場合は△(可)、±70%より大きい場合は×(不可)とした。
表1中、実施例1はAlC成分量及びC成分量を本発明範囲の下限、SiO成分量及びSi成分量を本発明範囲の上限とした例である。この実施例1は本発明範囲内において耐食性の点で最も劣る条件であるが、AlC成分を含有せずSi成分を多く含有した従来のマッド材に相当する比較例1に対して、耐食性の向上が見られた。
実施例2は、実施例1に対してSi成分量をゼロにした例、実施例3は、実施例1に対してSiO成分量を5質量%に低減した例、実施例4は、実施例1に対してSiO成分量を15質量%に低減した例、実施例5は、実施例1に対してSiO成分量をゼロにした例である。実施例2〜5ともに実施例1より耐食性が向上した。ただし、SiO成分量をゼロにした実施例5では充填作業性の低下が見られた。これに対して実施例6に示すとおり、実施例5に対して耐火原料の合量100質量%中における粒径100μm以下の含有量を40質量%に増大させたところ、充填作業性が改善された。
実施例7は、AlC成分量を本発明範囲の上限とした例である。耐食性が更に向上した。ただし、充填作業性を担う他の成分が少ないため、充填作業性は低下した。
実施例8は、C成分量を本発明範囲の上限とした例である。耐食性は問題ないが、充填作業性の低下が見られた。
なお、実施例5、7、8で見られた充填作業性の低下は、実際のマッド材の施工においては許容の範囲内である。
実施例9、10、11は、AlC成分量をそれぞれ20質量%、30質量、85質量%とした例である。耐食性、充填作業性ともに非常に優れた結果が得られた。このことから、AlC成分量は20質量%以上85質量%以下であることが好ましいと言える。
比較例1は上述のとおり、AlC成分を含有せずSi成分を多く含有した従来のマッド材である。実施例1〜11に比べ耐食性に劣ることがわかる。
比較例2は、比較例1に対してSi成分量をゼロにした例である。従来のマッド材の成分系におけるSi成分による耐食性向上効果が失われた結果、耐食性が低下した。
比較例3は、比較例2に対してAlC成分を10質量%含有させた例である。耐食性向上効果は見られたが十分ではない
比較例4は、AlC成分を過剰に含有させた例である。充填作業性が、実際のマッド材の施工において許容できないレベルまで悪化した。
比較例5は、SiO成分を過剰に含有させた例である。耐食性が低下した。
比較例6は、C成分をゼロにした例である。耐食性、充填作業性ともに低下した。
比較例7は、C成分を過剰に含有させた例である。タール(結合剤)を多量に使用しなければならなくなった結果、気孔率が上がって耐食性が低下した。

Claims (4)

  1. 耐火原料と結合剤とを含有してなる高炉出銑孔充填用のマッド材であって、
    前記耐火原料の合量100質量%中に、AlC成分を15質量%以上90質量%以下、C成分を1質量%以上30質量%以下含有し、かつSi成分の含有量が5質量%以下、SiO成分の含有量が30質量%以下であるマッド材。
  2. 前記耐火原料の合量100質量%中にSi成分を含有しない請求項1に記載のマッド材。
  3. 前記耐火原料の合量100質量%中におけるSiO成分の含有量が5質量%以下である請求項1又は2に記載のマッド材。
  4. 前記耐火原料の合量100質量%中における粒径100μm以下の含有量が40質量%以上である請求項3に記載のマッド材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018147099A1 (ja) * 2017-02-08 2018-08-16 黒崎播磨株式会社 高炉出銑孔充填用マッド材
TWI712576B (zh) * 2018-03-22 2020-12-11 日商黑崎播磨股份有限公司 堵泥

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