JP2015168145A - 液体吐出装置の製造方法、及び、液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出装置の製造方法、及び、液体吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】配線基板を、導電性接着剤を用いて、圧電アクチュエータと流路構造体の両方と接合する際に、各接合部が、その接合後に再度加熱されてしまうことを防止して、接合部の熱劣化を抑制することにある。【解決手段】COF51を、流路ユニット20の第1部分20aに接合された圧電アクチュエータ21と、流路ユニット20の第2部分20bとに、それぞれ、導電性接着剤68を用いて接合する。その際、スクリーン印刷により、圧電アクチュエータ21と流路ユニット20の第2部分20bとに、導電性接着剤68a〜68cを一度に形成する。次に、導電性接着剤68a〜68cを加熱しながら、COF51を圧電アクチュエータ21と流路ユニット20に押圧することで、COF51を圧電アクチュエータ21と流路ユニット20に同時に接合する。【選択図】図6

Description

本発明は、液体吐出装置の製造方法、及び、液体吐出装置に関する。
液体吐出装置として、特許文献1には、ノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドが開示されている。この特許文献1のインクジェットヘッドは、複数のノズルを含むインク流路が形成された流路構造体(流路ユニット)と、インク流路内のインクに圧力を付与する圧電アクチュエータ(アクチュエータユニット)を備えている。
流路構造体は、複数枚の金属プレートの積層体である。この流路構造体は、その上面に、複数のノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室を有する。圧電アクチュエータは、流路構造体の複数の圧力室を覆うように、流路構造体の上面に接着剤で接合されている。圧電アクチュエータの上方には、フレキシブル配線基板(FPC)が配置され、配線基板は、圧電アクチュエータの上面に形成された表面電極と電気的に接続される。配線基板には、圧電アクチュエータを駆動するドライバICが実装されている。ドライバICは、配線基板に形成されている導体パターンを介して、圧電アクチュエータと電気的に接続されている。
また、配線基板の一部分が、圧電アクチュエータの上方からさらに延出して、金属材料からなる流路構造体の上面に接触した状態で、配線部材が流路構造体の上面と接合されている。そして、配線基板に形成されている、グランドに接続された導体パターンが流路構造体の上面に接続されている。これにより、金属製の流路構造体がグランドに接続されている。
尚、特許文献1には、配線基板と圧電アクチュエータとの接合の詳細は記載されていないが、配線基板を圧電アクチュエータの表面電極と電気的に接続する必要があることから、配線基板と圧電アクチュエータは、導電性接着剤やハンダなどの導電性材料で接合する必要がある。一方、配線基板と流路構造体の上面との接合については、配線基板側の導体パターンが流路構造体に接触しているために、非導電性接着剤を用いることが可能、との記載がある。
特開2006−35584号公報(図7)
従来から、異なる2つの部材を電気的且つ機械的に接合する場合に、導電性接着剤が好適に用いられている。一般に、導電性接着剤は、熱硬化性接着剤に、導電性粒子を混合させたものであり、導電性接着剤を用いて2つの部材を接合する際には、一方の部材を他方の部材に押圧して導電性を発現させつつ、加熱を行って熱硬化性接着剤を硬化させる。
本発明者らは、前述の特許文献1のように、配線基板を、圧電アクチュエータと流路構造体の両方に接合する上で、双方の接合を、それぞれ導電性接着剤を用いて行うことを検討している。上記のように、導電性接着剤による接合では、接着剤を加熱して硬化させる工程が必要になる。そのため、配線基板と圧電アクチュエータとの接合と、配線基板と流路構造体との接合を、別々の工程で行うと、先に形成された接合部が、後の接合工程によって再度加熱されてしまう。これにより、先の接合工程で形成された接合部が、後の接合工程の加熱によって樹脂材料が劣化して接合強度が低下する。尚、先に形成された接合部が再度加熱されてしまうことを抑制するために、配線基板の流路構造体との接合位置を、圧電アクチュエータとの接合位置から離れた位置にすることも考えられるが、その場合は、流路構造体の大型化に繋がる。
本発明の目的は、配線基板を、導電性接着剤を用いて、圧電アクチュエータと流路構造体の両方と接合する際に、各接合部がその接合後に再度加熱されてしまうことを防止して、接合部の熱劣化を抑制することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の液体吐出装置の製造方法は、少なくとも一部が金属材料で形成され、複数のノズルを含む液体流路を有する流路構造体と、前記流路構造体の第1部分に設けられ、前記ノズル内の液体に吐出エネルギーを付与するエネルギー付与部と、前記エネルギー付与部に接続された配線部材と、を備え、前記配線部材は、前記流路構造体の、前記エネルギー付与部が配置された前記第1部分から、金属材料で形成され、且つ、前記第1部分と隣接する第2部分まで跨って延在し、前記配線部材の第1端子が前記エネルギー付与部の接続端子に接続され、前記配線部材の、一定電位が印加される第2端子が前記流路構造体の前記第2部分に接続された、液体吐出装置の製造方法であって、
前記流路構造体の前記第1部分に前記エネルギー付与部を接合する、エネルギー付与部接合工程と、前記エネルギー付与部の前記接続端子と、前記流路構造体の前記第2部分とに、導電性接着剤を配置する、導電性接着剤配置工程と、前記導電性接着剤を加熱しながら、前記配線部材を前記エネルギー付与部と前記流路構造体に押圧することで、前記配線部材を前記エネルギー付与部と前記流路構造体に同時に接合する、配線部材接合工程と、を備えていることを特徴とするものである。
本発明では、配線部材の第1端子を、流路構造体の第1部分に設けられたエネルギー付与部の接続端子に接続することで、エネルギー付与部の駆動を可能とする。また、配線部材の、一定電位が印加される第2端子を、流路構造体の第2部分に接続することにより、流路構造体を前記一定電位に維持する。
配線部材とエネルギー付与部との接合と、配線部材と流路構造体の第2部分との接合は、共に、導電性接着剤によって行う。ここで、本発明では、エネルギー付与部と流路構造体にそれぞれ導電性接着剤を配置した後に、これらの導電性接着剤を加熱しながら、配線部材をエネルギー付与部と流路構造体に押圧して、配線部材を、エネルギー付与部と流路構造体に同時に接合する。これによれば、配線部材とエネルギー付与部との接合、及び、配線部材と流路構造体との接合のうちの、一方の接合が先に行われ、先に形成された接合部が、後に行われる他方の接合によって、再度加熱されてしまうということがない。従って、接合部を構成する導電性接着剤の熱劣化が抑制される。
本発明の液体吐出装置は、少なくとも一部が金属材料で形成され、複数のノズルを含む液体流路を有する流路構造体と、前記流路構造体の第1部分に設けられ、前記ノズル内の液体に吐出エネルギーを付与するエネルギー付与部と、前記エネルギー付与部に接続された配線部材と、を備え、
前記配線部材は、前記流路構造体の、前記エネルギー付与部が配置された前記第1部分から、金属材料で形成され、且つ、前記第1部分と隣接する第2部分まで跨って延在し、
前記配線部材の第1端子が、導電性接着剤によって前記エネルギー付与部の接続端子に接続され、前記配線部材の、一定電位が印加される第2端子が、導電性接着剤によって前記流路構造体の前記第2部分に接続され、
前記第2端子は、前記配線部材の端部に設けられており、前記配線部材の、前記第2端子が設けられている端部が前記導電性接着剤で包まれていることを特徴とするものである。
本発明では、配線部材の第1端子が、流路構造体の第1部分に設けられたエネルギー付与部の接続端子に接続されている。また、配線部材の、一定電位が印加される第2端子が、流路構造体の第2部分に接続されている。その上で、配線部材とエネルギー付与部との接合と、配線部材と流路構造体の第2部分との接合は、共に、導電性接着剤によって行われている。さらに、第2端子は、配線部材の端部に設けられており、この配線部材の端部は、第2端子と流路構造体の第2部分とを接合する導電性接着剤によって包まれている。そのため、第2端子と流路構造体の第2部分との導通信頼性が向上する。
本実施形態に係るプリンタの概略的な平面図である。 インクジェットヘッドの平面図である。 図2のA部拡大図である。 図3のIV-IV線断面図である。 COFの先端部の平面図である。 COFの接合工程を説明する図である。 第2変更形態のインクジェットヘッドの平面図である。 第3変更形態のインクジェットヘッドの一部断面図である。 (a)は、第4変更形態のインクジェットヘッドの一部拡大平面図であり、(b)は、第5変更形態のインクジェットヘッドの一部拡大平面図である。 第6変更形態のインクジェットヘッドの製造工程を説明する図である。 第7変更形態のインクジェットヘッドの製造工程を説明する図である。 第9変更形態のインクジェットヘッドの製造工程を説明する図である。 第10変更形態のインクジェットヘッドの一部断面図である。 第11変更形態のインクジェットヘッドの一部断面図である。 第12変更形態のインクジェットヘッドの一部断面図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタの概略的な平面図である。まず、図1を参照してインクジェットプリンタ1の概略構成について説明する。尚、以下では、図1の紙面手前側を上方、紙面向こう側を下方と定義して、適宜、「上」「下」の方向語を使用して説明する。
(プリンタの概略構成)
図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、プラテン2と、キャリッジ3と、インクジェットヘッド4と、搬送機構5と、制御装置6等を備えている。
プラテン2の上面には、被記録媒体である記録用紙100が載置される。キャリッジ3は、プラテン2と対向する領域において2本のガイドレール10,11に沿って走査方向に往復移動可能に構成されている。キャリッジ3には無端ベルト14が連結され、キャリッジ駆動モータ15によって無端ベルト14が駆動されることで、キャリッジ3は走査方向に移動する。
インクジェットヘッド4は、キャリッジ3に取り付けられており、キャリッジ3とともに走査方向に移動する。インクジェットヘッド4は、プリンタ1に装着された4色(例えば、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)のインクカートリッジ17と、図示しないチューブによって接続されている。また、インクジェットヘッド4の下面(図1の紙面向こう側の面)には、複数のノズル25が形成されている。そして、このインクジェットヘッド4は、インクカートリッジ17から供給された4色のインクを、複数のノズル25からプラテン2に載置された記録用紙100に対して吐出する。
搬送機構5は、搬送方向にプラテン2を挟むように配置された2つの搬送ローラ18,19を有する。搬送機構5は、2つの搬送ローラ18,19によって、プラテン2に載置された記録用紙100を搬送方向に搬送する。
制御装置6は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、各種制御回路を含むASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を備える。また、制御装置6は、PCや携帯端末等の、図示しない外部装置とデータ通信可能に接続されている。制御装置6は、ROMに格納されたプログラムに従い、ASICにより、記録用紙100への印刷等の各種処理を実行する。例えば、印刷処理においては、制御装置6は、外部装置から入力された印刷指令に基づいて、インクジェットヘッド4やキャリッジ駆動モータ15等を制御して、記録用紙100に画像等を印刷させる。具体的には、キャリッジ3とともにインクジェットヘッド4を走査方向に移動させながらインクを吐出させるインク吐出動作と、搬送ローラ18,19によって記録用紙100を搬送方向に所定量搬送する搬送動作とを、交互に行わせる。
(インクジェットヘッドの詳細構成)
次に、インクジェットヘッド4について説明する。図2は、インクジェットヘッド4の平面図である。図3は、図2のA部拡大図である。図4は、図3のIV-IV線断面図である。尚、図2、図3では、図面の簡単のため、図4では実線で示されている、圧電アクチュエータ21に接続されるCOF51を二点鎖線で概略的に示している。図2〜図4に示すように、インクジェットヘッド4は、流路ユニット20と圧電アクチュエータ21を備えている。
(流路ユニット)
図4に示すように、流路ユニット20は、それぞれ流路形成孔が形成された5枚のプレート31〜35が互いに積層されることによって形成されている。5枚のプレート31〜35のうちの、最下層のプレート35は、複数のノズル25が形成されたノズルプレートである。ノズルプレート35は、ポリイミド等の合成樹脂材料で形成されたプレートである。一方、上側の残り4枚のプレート31〜34には、複数のノズル25に連通するマニホールド24や圧力室26等のインク流路となる流路孔が形成されている。4枚のプレート31〜34は、それぞれ金属材料で形成されたプレートである。これら5枚のプレート31〜35が積層されたときにそれぞれの流路孔が連通することによって、流路ユニット20には、以下に述べるようなインク流路が形成されている。
図2に示すように、流路ユニット20の上面には、4つのインクカートリッジ17(図1参照)と接続される4つのインク供給孔23が形成されている。流路ユニット20の内部には、4つのインク供給孔23にそれぞれ接続された4本のマニホールド24が形成されている。4本のマニホールド24には、4つのインク供給孔23を介して、4つのインクカートリッジ17の4色のインクがそれぞれ供給される。また、4本のマニホールド24は、それぞれ搬送方向に延在している。
また、流路ユニット20は、最下層のプレート35に形成された複数のノズル25と、最上層のプレート31に形成された複数の圧力室26を有する。図2に示すように、流路ユニット20の下面(図3の紙面向こう側の面)において、複数のノズル25は搬送方向に沿って配列され、4本のマニホールド24にそれぞれ対応した4列のノズル列を構成している。
複数の圧力室26は、流路ユニット20の上面の中央部において、4本のマニホールド24、及び、4列のノズル列に対応して、4列に配列されている。各圧力室26は、走査方向に長い、略楕円形の平面形状を有する。また、図3、図4に示すように、各圧力室26の長手方向一端部は、マニホールド24と連通し、長手方向他端部はノズル25と連通している。これにより、図4に示すように、流路ユニット20には、マニホールド24から分岐して、圧力室26を経てノズル25に至る、個別流路が複数形成されている。尚、図4においては、マニホールド24及び複数の圧力室26等の個別流路内にインクIが充填されている状態が示されている。
尚、以下の説明においては、図4に示すように、流路ユニット20のうちの複数の圧力室26が形成された部分、即ち、後述の圧電アクチュエータ21が配置される流路ユニット20の中央部を、第1部分20aと称する。また、流路ユニット20のうちの、前記第1部分20bに隣接する、第1部分20aの周囲部分を第2部分20bと称する。
(圧電アクチュエータ)
圧電アクチュエータ21は、流路ユニット20の各ノズル25内のインクに、吐出エネルギーを付与して、各ノズル25からインクを吐出させるものである。この圧電アクチュエータ21は、流路ユニット20の第1部分20aの上面に、複数の圧力室26を覆うように配置されている。図2〜図5に示すように、圧電アクチュエータ21は、インク封止膜40と、2枚の圧電層41,42と、複数の個別電極44、及び、共通電極45とを備えている。
インク封止膜40は、インク透過性の低い材料、例えば、ステンレス鋼等の金属材料で形成された薄い膜である。インク封止膜40は、複数の圧力室26を覆うように、流路ユニット20の上面に接着剤で接合されている。
2枚の圧電層41,42は、それぞれ圧電材料からなる。圧電層41,42を構成する圧電材料としては、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶であるチタン酸ジルコン酸鉛を採用することができる。その他、非鉛の圧電材料である、チタン酸バリウムや、ニオブ系の圧電材料を採用することもできる。圧電層41,42は互いに積層された状態で、インク封止膜40の上面に接合されている。
複数の個別電極44は、上層の圧電層41の上面に配置されている。より詳細には、図2〜図4に示すように、各個別電極44は、圧電層41の上面の、圧力室26の中央部と対向する領域に配置されている。複数の個別電極44は、複数の圧力室26に対応して搬送方向に沿って配列され、4列の個別電極列を構成している。各個別電極44には、個別電極44の一端部から、圧力室26と対向しない領域まで引き出された接続端子46が設けられている。図4に示すように、複数の個別電極44の接続端子46の各々は、後述するCOF51の個別端子61と、導電性接着剤からなる接合部48によって接合されている。尚、導電性接着剤は、熱硬化性樹脂に金属粒子を混合させてなるものであり、接合対象の2つの部材を、電気的に導通させた状態で接合することが可能な接着剤である。
後でも説明するが、COF51にはドライバIC53が実装され、このドライバIC53は、COF51の複数の個別端子61とそれぞれ接続されている(図5参照)。また、COF51は、制御装置6(図1参照)にも接続されている。ドライバIC53は、制御装置6から入力された制御信号に基づいて、各個別電極44に対して、駆動電位とグランド電位の何れか一方の電位を選択的に印加する。
共通電極45は、2枚の圧電層41,42の間に配置されている。共通電極45は、圧電層41を挟んで、複数の個別電極44と共通に対向している。図2に示すように、上層の圧電層41の上面の、走査方向における両端部には2つの接続端子47がそれぞれ設けられている。2つの接続端子47は、圧電層41に形成された複数のスルーホール41aを介して共通電極45と導通している。2つの接続端子47の各々は、COF51と、導電性接着剤からなる接合部49によって接合されている。共通電極45は、COF51のグランド端子62に接続されることによって、常にグランド電位に維持されている。
尚、圧電層41の、個別電極44と共通電極45に挟まれた部分を、特に、活性部43と呼ぶ。活性部43は、厚み方向において下向き、即ち、個別電極44から共通電極45に向かう方向に分極されている。
以上説明した圧電アクチュエータ21の、ノズル25からインクを吐出させる際の動作は、以下の通りである。ドライバIC53により、ある個別電極44の電位が、グランド電位から駆動電位に切り換えられたとする。このとき、駆動電位が印加された個別電極44と、グランド電位に維持されている共通電極45の間に、電位差が生じる。これにより、圧電層41の活性部43に厚み方向の電界が生じる。また、活性部43の分極方向と電界の方向とが一致するために、活性部43はその分極方向である厚み方向に伸びて面方向に収縮する。この活性部43の収縮変形に伴って、2つの圧電層41,42が圧力室26側に凸となるように撓む。これにより、圧力室26の容積が減少してその内部のインクに圧力が付与され、圧力室25に連通するノズル26からインクの液滴が吐出される
(COF)
次に、COF51の構成について説明する。図5は、COF51の先端部の平面図である。先にも触れたが、このCOF51は、制御装置6と圧電アクチュエータ21とを接続する。図4、図5に示すように、COF51は、ポリイミド等の合成樹脂材料で形成されてフレキシブル性を備え、且つ、搬送方向に長尺な基板52を有する。図2に示すように、上面視で、基板52は、圧電アクチュエータ21が配置された流路ユニット20の中央部(第1部分20a)を完全に覆い、且つ、第1部分20aからその周囲部分(第2部分20b)に跨って延在している。
基板52の先端部の下面には、圧電アクチュエータ21の複数の個別電極44とそれぞれ接合される、複数の個別端子61が形成されている。また、基板52の先端部の下面の、走査方向における両端部には、圧電アクチュエータ21の、共通電極45用の2つの接続端子47とそれぞれ接続される、2つのグランド端子62が形成されている。
基板52の下面には、ドライバIC53が実装されている。ドライバIC53は、基板52に形成された複数の入力配線63によって、制御装置6と接続されている。また、ドライバIC53は、基板52に形成された複数の出力配線64によって、複数の個別端子とそれぞれ接続されている。尚、2つのグランド端子62は、基板52の長手方向(搬送方向)に延びるグランドパターン65を介してグランドに接続されている。従って、2つのグランド端子62は、常にグランド電位に維持されている。尚、図4に示すように、基板52の下面には被覆材66が設けられており、基板52に形成された複数の入力配線63、複数の出力配線64、及び、グランドパターン65が、被覆材66に覆われている。但し、圧電アクチュエータ21と接続される、複数の個別端子61及び2つのグランド端子62は、被覆材66に覆われておらずに露出している。
COF51は流路ユニット20の上面と対向して配置された状態では、各個別端子61が、圧電アクチュエータ21の接続端子46と対向し、各グランド端子62の、走査方向における内側部分(以下、内側端子部62aという)が、圧電アクチュエータ21の接続端子47と対向する。そして、各個別端子61は、対応する接続端子46と、導電性接着剤からなる接合部48によって接続されている。また、各グランド端子62の内側端子部62aも、対応する接続端子47と、導電性接着剤からなる複数の接合部49によって接続されている。
さらに、図4に示すように、各グランド端子62の走査方向における外側部分(以下、外側端子部62bという)は、流路ユニット20の第2部分20bの上面と対向している。そして、各グランド端子62の外側端子部62bは、流路ユニット20の第2部分20bの上面と、搬送方向に並ぶ複数の接合部50によって接続されている。複数の接合部50も、接合部48,49と同様に、導電性接着剤からなる。流路ユニット20の第2部分20bに、COF51の外側端子部62bが接続されることにより、流路ユニット20の4枚の金属製のプレート31〜34が、常にグランド電位に維持されることになる。このように、圧力室26等のインク流路が形成される金属製のプレート31〜34がグランド電位に維持されることで、そのインク流路内のインクの電位もグランド電位となる。また、COF51が、圧電アクチュエータ21の上面だけではなく、流路ユニット20とも接続部で直接接合されることで、その接合部50が、COF51と圧電アクチュエータ21との接合を補強する。これにより、COF51が、圧電アクチュエータ21の上面から剥がれにくくなる。
尚、COF51と流路ユニット20の第2部分20bとを接合する接合部50は、COF51と圧電アクチュエータ21とを接合する接合部48,49と比べて、COF51から接合対象までの距離が遠い分、高く形成する必要がある。そのため、図3、図4に示すように、接合部50のサイズ(高さ及び幅)は、接合部48,49よりも大きなものとなっている。
次に、前述したインクジェットヘッド4の製造工程について説明する。まず、流路ユニット20と圧電アクチュエータ21とをそれぞれ作製する。
(流路ユニット作製工程)
流路ユニット20を構成する5枚のプレート31〜35のうち、上側の4枚の金属プレート31〜34については、それぞれエッチングを行って、圧力室26、マニホールド24等の流路孔を形成する。また、合成樹脂材料からなるノズルプレート35には、レーザー加工等により、複数のノズル25を形成する。そして、5枚のプレート31〜35を熱硬化性接着剤により接合する。
(圧電アクチュエータ作製工程)
未焼成の2枚のグリーンシートを準備する。一方のグリーンシートの表面に複数の個別電極44を形成し、他方のグリーンシートの表面に共通電極45を形成する。個別電極44、及び、共通電極45の形成は、スクリーン印刷、蒸着、CVD等の公知の方法で行うことができる。上記の2枚のグリーンシートを、共通電極45を挟むように積層してから、これら2枚のグリーンシートを所定温度で加熱して焼成し、2枚の圧電層41,42の積層体を得る。
(圧電アクチュエータ接合工程)
上記の圧電層41,42を有する圧電アクチュエータ21を、流路ユニット20の第1部分20aに接合する。まず、流路ユニット20の上面にインク封止膜40を、接着剤で接合する。尚、インク封止膜40の接合は、この段階で行う必要は必ずしもなく、流路ユニット20のプレート31〜35の接合と同時に行ってもよい。次に、インク封止膜40の上面に、2枚の圧電層41,42を接着剤で接合する。
(COFの接合工程)
流路ユニット20と圧電アクチュエータ21の作製、及び、両者の接合が完了したら、次に、導電性接着剤を用いたCOF51の接合を行う。図6は、COF51の接合工程を説明する図である。
(1)導電性接着剤の配置
まず、図6(a)に示すように、流路ユニット20の第1部分20aに接合された圧電アクチュエータ21の上面と、流路ユニット20の第2部分20bの上面に、それぞれ、COF51を接合するための導電性接着剤68を配置する。導電性接着剤68の配置方法は特には限定されないが、スクリーン印刷を好適に採用できる。
スクリーン印刷を採用する場合には、図6(a)に示すように、まず、流路ユニット20及び圧電アクチュエータ21の上方に、マスク70を配置する。マスク70には、個別電極44の接続端子46の上方に位置する穴70aと、共通電極45の接続端子47の上方に位置する穴70bと、流路ユニット20の第2部分20bの上方に位置する穴70cとが形成されている。このマスク70の上に、流動性を有する導電性接着剤68を供給し、マスク70の上面に沿ってスキージ71を移動させる。これにより、導電性接着剤68を穴70a,70b,70cから下に押し出して、圧電アクチュエータ21の接続端子46、47及び、流路ユニット20の第2部分20bの上面にそれぞれ付着させる。
尚、スクリーン印刷の方向は特に限定されるものではないが、本実施形態では、スクリーン印刷の方向は、流路ユニット20の第1部分20aから第2部分20bに向かう方向としている。即ち、第1部分20aから第2部分20bに向かう方向(図中右方)にスキージ71を移動させる。これにより、圧電アクチュエータ21の上面に導電性接着剤68a,68bを配置した後、流路ユニット20の第2部分20bの上面に導電性接着剤68cを配置する。
また、流路ユニット20に対応するマスク70の穴70cは、圧電アクチュエータ21に対応するマスク70の穴70a,70bよりも大きくなっている。そのため、流路ユニット20の第2部分20bの上面には、圧電アクチュエータ21よりも、多くの量の導電性接着剤68が付着し、導電性接着剤68の大きな塊が形成される。
(2)接着剤の加熱+押圧
図6(b)に示すように、流路ユニット20及び圧電アクチュエータ21の上に、両者を跨ぐようにCOF51を配置する。このとき、圧電アクチュエータ21の、接続端子46に配置された導電性接着剤68aに、COF51の個別端子61を接触させ、接続端子47に配置された導電性接着剤68bに、COF51のグランド端子62の内側端子部62aを接触させる。また、流路ユニット20の第2部分20bに配置された導電性接着剤68cには、グランド端子62の外側端子部62bを接触させる。
この状態で、COF51の上面にヒータ72を設置し、このヒータ72により、COF51を介して導電性接着剤68a,68b,68cを加熱しつつ、COF51を圧電アクチュエータ21及び流路ユニット20に押圧する。これにより、COF51を、圧電アクチュエータ21と流路ユニット20の第2部分20bに同時に接合する。即ち、COF51の複数の個別端子61を、圧電アクチュエータ21の複数の接続端子46に接続する。また、COF51の2つのグランド端子62の内側端子部62aを、圧電アクチュエータ21の2つの接続端子47に接続する。さらに、COF51の2つのグランド端子62の外側端子部62bを、流路ユニット20の第2部分20bの上面にそれぞれ接続する。
以上のように、本実施形態では、圧電アクチュエータ21と流路ユニット20の第2部分20bにそれぞれ導電性接着剤68を配置した後に、導電性接着剤68を加熱しながら、COF51を圧電アクチュエータ21と流路ユニット20に押圧することで、COF51を、圧電アクチュエータ21と流路ユニット20の第2部分20bに同時に接合する。これによれば、COF51と圧電アクチュエータ21との接合、及び、COF51と流路ユニット20との接合のうちの、一方の接合が先に行われ、先に形成された接合部が、後に行われる他方の接合によって、再度加熱されてしまうということがない。従って、接合部48〜50を構成する導電性接着剤の熱劣化が抑制される。
また、本実施形態では、導電性接着剤68の配置をスクリーン印刷によって行っている。これにより、圧電アクチュエータ21の上面と、流路ユニット20の第2部分20bの上面とに、導電性接着剤68を一度に付着させることができ、導電性接着剤の配置工程を簡素化できる。
流路ユニット20の第2部分20bの上面は、圧電アクチュエータ21の上面よりも低い位置にある。そのため、COF51を流路ユニット20の第2部分20bに確実に接合するためには、流路ユニット20の第2部分20bには、多くの導電性接着剤68cを配置し、接合部50の高さを、圧電アクチュエータ21との接合部48,49の高さよりも高くすることが好ましい。そのため、本実施形態では、図6(a)に示すように、マスク70の、流路ユニット20の第2部分20bに導電性接着剤68cを配置するための穴70cは、圧電アクチュエータ21の上面に導電性接着剤68a,68bを配置するための穴70a,70bよりも大きくなっている。これにより、流路ユニット20の第2部分20bの上面には、圧電アクチュエータ21の上面よりも多くの導電性接着剤68を付着させて、その高さを高くすることができる。
また、スクリーン印刷の、印刷始めは、印刷がかすれる等の原因で、導電性接着剤68の付着量が少なくなる場合がある。そこで、本実施形態では、図6(a)に示すように、第1部分20aから第2部分20bに向かう方向にスクリーン印刷を行う。つまり、流路ユニット20の第2部分20bへの導電性接着剤68cの配置が、圧電アクチュエータ21への導電性接着剤68a,68bの配置よりも後となり、印刷始めの印刷のかすれ等によって、第2部分20bに配置される導電性接着剤68cの量が少なくなってしまうことが防止される。
また、圧電アクチュエータ21の厚みが大きいほど、流路ユニット20の第2部分20bに、多量の導電性接着剤68を配置する必要がある。その必要量があまりに多いと、1回のスクリーン印刷で、導電性接着剤68の必要量全部を付着させることが難しくなり、圧電アクチュエータ21の上面と、流路ユニット20の第2部分20bの上面に、導電性接着剤68a,68b,68cを一度に配置することが困難となる。この観点からは、圧電アクチュエータ21の全体の厚みtは、所定厚み以下、具体的には、150μm以下であることが好ましい。
以上説明した実施形態において、インクジェットヘッド4が、本発明の液体吐出装置に相当する。流路ユニット20が、本発明の流路構造体に相当する。圧電アクチュエータ21が、本発明のエネルギー付与部に相当する。COF51が配線部材に相当する。COF51の個別端子61、及び、グランド端子62の内側端子部62aが、本発明の第1端子に相当する。グランド端子62の外側端子部62bが、一定電位が印加される本発明の第2端子に相当する。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1](第1変更形態)前記実施形態では、圧電アクチュエータ21の上面の接続端子46,47と、流路ユニット20の第2部分20bの上面に、スクリーン印刷により導電性接着剤68を一度に配置している。これに対して、圧電アクチュエータ21と流路ユニット20の第2部分20bに、導電性接着剤68を別々の工程で配置してもよい。
2](第2変更形態)流路ユニット20の第2部分20bに、COF51の外側端子部62bを接合するための導電性接着剤68cとは別に、COF51の接合を補強するための導電性接着剤68を配置してもよい。例えば、図7に示すように、流路ユニット20の第2部分20bのうちの、圧電アクチュエータ21の搬送方向上流側部分と搬送方向下流側部分にも導電性接着剤68dを配置し、COF51を接合する。導電性接着剤68dによって接合される、COF51の、圧電アクチュエータ21よりも搬送方向上流側部分と搬送方向下流側部分には、グランド端子62は配置されていない。つまり、導電性接着剤68dからなる接合部74は、流路ユニット20をグランド電位に維持するためのものではなく、COF51の接合を補強するものである。これにより、COF51の剥がれが確実に防止できる。
3](第3変更形態)図8に示すように、圧電層41,42への塵の侵入防止、あるいは、圧電層41,42の防湿等の目的で、流路ユニット20とCOF51との間に、シリコン材料等からなる封止材75を充填してもよい(封止材充填工程)。流路ユニット20とCOF51との間に配置されている圧電アクチュエータ21と、外部との間には、COF51と流路ユニット20の第2部分20bとを直接接合する、導電性接着剤68cからなる複数の接合部50が存在している。そのため、COF51の接合後に、流路ユニット20とCOF51との間に、外部から封止材を注入したときに、複数の接合部50によって、封止材75が奥の圧電アクチュエータ21まで流れ込んでしまうことが抑制される。尚、この観点からは、スクリーン印刷等による導電性接着剤68の配置工程において、流路ユニット20の第2部分20bに、圧電アクチュエータ21の縁21aに沿って(図8の紙面垂直方向に)、導電性接着剤68cを多数並べて配置することが好ましい。
(第4変更形態)図9(a)に示すように、流路ユニット20の第2部分20bに、圧電アクチュエータ21の縁21aに沿って、導電性接着剤68cを連続的に配置してもよい。この場合は、封止材75の、圧電アクチュエータ21への流れ込みが、より確実に防止される。
(第5変更形態)接合部50の位置が揃いすぎていると、ある特定方向から外力が作用したときには剥がれやすくなる。例えば、前記実施形態の図2のように、複数の接合部50が、圧電アクチュエータ21の縁21aに沿って直線的に1列に並んでいる場合、あるいは、前記第4変更形態の図9(a)のように、接合部50が直線的に延びている場合、COF51に対して接合部50の配列方向からめくり上げるような外力が作用したときに、COF51が剥がれやすい。
そこで、図9(b)に示すように、流路ユニット20の第2部分20bの上面の、圧電アクチュエータ21の縁21aに沿った複数の領域に導電性接着剤68cをそれぞれ配置して、2つの接着剤列76a,76bを形成してもよい。ここで、第2部分20bの上面に、複数の接着剤列76a,76bを、圧電アクチュエータ21の縁21aと交差する方向(ここでは走査方向)に並べて形成する。さらに、前記2つの接着剤列76a,76bの間で、導電性接着剤68cの配列方向における配置位置をずらす。即ち、複数の導電性接着剤68cの塊を、圧電アクチュエータ21の縁21aに沿って千鳥状に配列する。この場合、COF51に作用する外力が、離散して配置された複数の接合部50(68c)に分散して作用することになり、COF51が剥がれにくくなる。尚、導電性接着剤68cを3列以上に形成してもよい。
さらに、圧電アクチュエータ21に配置する導電性接着剤68a,68bと、流路ユニット20の第2部分20bに配置する導電性接着剤68cとの間でも、搬送方向、あるいは、走査方向の位置をずらすようにしてもよい。図9(a)では、圧電アクチュエータ21の上面の導電性接着剤68a,68b(接合部48,49)と、流路ユニット20の第2部分20bの導電性接着剤68c(接合部50)の、搬送方向における位置が互いにずれている。
4]圧電アクチュエータ21を流路ユニット20の第1部分20aに接着剤で接合したときに、余剰の接着剤が、流路ユニット20の第2部分20bまで広がって、第2部分20bの上面が絶縁性の接着剤で覆われてしまうことが考えられる。その場合でも、COF51のグランド端子62と流路ユニット20の第2部分20bとの導通を確実にとることができるように、インクジェットヘッド4の製造工程において、以下のような工程を追加してもよい。
(a)流路ユニット20の第2部分20bに、圧電アクチュエータ21のインク封止膜40を流路ユニット20の第1部分20aに接着剤で接合する際に第1部分20aから第2部分20bへ流れる余剰の接着剤を逃がす、接着剤逃がし部を形成してもよい。
(第6変更形態)図10に示すように、圧電アクチュエータ21のインク封止膜40を流路ユニット20の第1部分20aに接着剤77で接合する前に、流路ユニット20の第1部分20aと、第2部分20bの導電性接着剤68cが配置される領域との間に、エッチング等によって接着剤77の逃がし溝80を形成してもよい。これにより、インク封止膜40を流路ユニット20の第1部分20aに接着剤77で接合したときの、余剰の接着剤77が第2部分20bへ流れても、逃がし溝80に逃がされるため、導電性接着剤68cが配置される領域に接着剤77が到達しにくくなる。
(第7変更形態)この形態は、インク封止膜40の接合時の余剰の接着剤77が多い場合に、特に適している。流路ユニット20は、圧電アクチュエータ21が接合される、圧力室26が形成されているプレート31と、このプレート31の接合面と反対側に積層されるプレート32とを有する。まず、図11(a)に示すように、最上層のプレート31の、第2部分20bを構成する図中右側部分に、貫通穴81を形成する。また、2層目のプレート32の上面の、プレート31と積層されたときに貫通穴81と重なる領域のうち、左側(第1部分20a側)の領域に、凹状の接着剤78の逃がし溝82を形成する。そして、プレート32を、プレート31の下面に接着剤78で接合する。
次に、図11(b)に示すように、プレート31のうちの、流路ユニット20の第1部分20aを構成する図中左側部分の上面(接合面31a)に、圧電アクチュエータ21を接着剤77で接合する。このとき、余剰の接着剤77が、前記接合面31aから、プレート31の、流路ユニット20の第2部分20bを構成する右側部分に流れようとするが、接着剤77は、プレート31の上面に形成された貫通穴81内に落下し、さらに、プレート32の上面に形成された逃がし溝82に逃がされる。逃がし溝82は、プレート32の、貫通穴81によって露出する領域のうちの、第1部分20a側にのみ形成されていることから、上記領域のうちの、第2部分20b側の領域Aには接着剤77が付着しない。
次に、図11(c)に示すように、スクリーン印刷等により、プレート32の、貫通穴81によって露出する領域のうちの、逃がし溝82に対して右側の領域Aに、導電性接着剤68cを配置する。この領域Aは、上述したように接着剤77が付着しないことから、導電性接着剤68cと流路ユニット20の第2部分20bとが導通する。
尚、図11(a)において、プレート31とプレート32とを接着剤78で接合する際に、この接着剤78は、プレート31の下面にのみ付着させ、プレート32の上面には接着剤78を付着させないことが好ましい。これにより、プレート31,32の接合時の余剰の接着剤78は、プレート31の貫通穴81へ逃げやすくなり、プレート32の上面の、導電性接着剤68cが配置される領域Aに接着剤78が付着しにくい。
この第7変更形態において、流路ユニット20の最上層のプレート31が、本発明の第1流路部材に相当し、2層目のプレート32が、本発明の第2流路部材に相当する。逃がし溝82が、本発明の第2接着剤逃がし部に相当する。
(b)あるいは、圧電アクチュエータ21の接合時に、第1部分20aから流れてきた接着剤77が付着しうる、流路ユニット20の第2部分20bの少なくとも一部分において、第2部分20bの金属面を露出させてもよい。第1部分20aから流れてきた接着剤77が第2部分20bに付着しても、露出工程で第2部分20bの金属面を露出させて、金属面を露出させた部分に導電性接着剤68cを配置することで、COF51と流路ユニット20の第2部分20bとを確実に導通させることができる。以下、露出工程の例をいくつか挙げる。
(第8変更形態)第2部分20bの上面に流れてきた接着剤77の層を除去することによって、第2部分20bの金属面を露出させてもよい。例えば、流路ユニット20の第1部分20aにインク封止膜40を接合した後に、流路ユニット20の第2部分20bの上面に、レーザー照射や研磨加工を行うことによって、第2部分20bを覆っている接着剤77を除去する。
(第9変更形態)流路ユニット20の第2部分20bの内部に予め空間を形成しておき、第2部分20bの上面に、上記空間まで達する穴をあけることによって、第2部分20bの金属面を露出させてもよい。図12を参照して具体的に説明する。
まず、図12(a)に示すように、流路ユニット20の一部を構成する最上層のプレート31の、第2部分20bとなる図中右側部分の下面に、ハーフエッチングで凹部83を形成する。また、上から2層目のプレート32の、プレート31と重なる部分には貫通穴84を形成する。そして、プレート31の凹部83とプレート32の貫通穴84が上下に重なるように位置合わせした上で、プレート32を、プレート31の凹部83が形成された下面に接着剤78で接合する。これにより、流路ユニット20の第2部分20bの内部に空間85が形成される。尚、2枚のプレートを接着剤78で接合したときには、余剰の接着剤78が、プレート31に形成された圧力室26に流入する虞があるため、圧力室26の周囲に接着剤78の逃がし溝87を形成しておくことが好ましい。その際、プレート31に前記の凹部83をハーフエッチングで形成する際に、凹状の逃がし溝87も同時に形成するようにすれば、工程を簡素化できる。
次に、図12(b)に示すように、プレート31のうちの、流路ユニット20の第1部分20aとなる図中左側部分の上面(接合面31a)に、圧電アクチュエータ21を接着剤77で接合する。このとき、余剰の接着剤77が、前記接合面31aから、プレート31の、流路ユニット20の第2部分20bを構成する右側部分の上面まで流れ出す。そこで、プレート31の凹部83が形成された部分に、上方からポンチ等を当てるなどして、凹部83内の空間85まで貫通する穴86を形成する。これにより、穴86の縁部において、第2部分20bの金属面が露出する。尚、図12(a)において、2層目のプレート32に貫通穴84を形成しているのは、プレート31に貫通状の穴86をあける際にポンチ等の治具がプレート32に当たってしまうことを防止するためである。最上層のプレート31の厚みによっては、凹部83だけで十分な場合もあり、このような場合には2層目のプレート32に貫通穴84を形成する工程は省略できる。
次に、図12(c)に示すように、スクリーン印刷等により、プレート31の穴86が形成された部分に、導電性接着剤68cを配置する。このとき、金属面が露出した穴86の縁部に導電性接着剤68cが接触することにより、導電性接着剤68cと流路ユニット20の第2部分20bとが導通する。
尚、この第9変更形態において、流路ユニット20の最上層のプレート31が、本発明の第1流路部材に相当し、2層目のプレート32が、本発明の第2流路部材に相当する。逃がし溝87が、本発明の第1接着剤逃がし部に相当する。
5]上に説明したものの他、COF51と、流路ユニット20、あるいは、圧電アクチュエータ21との電気的接続の信頼性を高めるために、以下のような構成を採用することもできる。
(第10変更形態)図13では、COF51の、流路ユニット20の第2部分20bと接合されるグランド端子62の外側端子部62bは、COF51の基板52の端部52aに設けられている。その上で、COF51のグランド端子62と、流路ユニット20の第2部分20bとを接合する導電性接着剤68cからなる接合部50が、COF51の外側端子部62bが設けられている端部52aに、その下面から側面を経て上面まで覆うように付着しており、この端部52aを包んでいる。このように、外側端子部62bが形成されているCOF51の端部52aが導電性接着剤68cによって包まれているために、外側端子部62bと流路ユニット20の第2部分20bとの間の電気的接続の信頼性が向上する。
(第11変更形態)図14では、COF51の、流路ユニット20の第2部分20bと接合される外側端子部62bが設けられている端部52aが、圧電アクチュエータ21と接合される個別端子61や内側端子部62aが設けられている部分よりも、流路ユニット20に近い位置にある。ここで、導電性接着剤68は、加熱硬化の際に収縮する。また、流路ユニット20の第2部分20bに配置される導電性接着剤68cは、圧電アクチュエータ21に配置される導電性接着剤68a,68bよりも量が多いため、収縮量も大きくなる。従って、導電性接着剤68cの収縮によって、COF51の端部52aには下に押し付けられる力が作用する。これにより、COF51が圧電アクチュエータ21から剥がれにくくなるため、圧電アクチュエータ21とCOF51との電気的接続の信頼性が向上する。
(第12変更形態)図15では、COF51の、流路ユニット20とは反対側に、COF51の剥離を防止するための押さえ部材90が配置されている。また、この押さえ部材90は、COF51の、流路ユニット20の第2部分20bと接合される端部52aに配置されて、COF51を流路ユニット20に押し付けている。これにより、COF51が流路ユニット20及び圧電アクチュエータ21から剥離することが防止される。一方で、押さえ部材90は、COF51の、圧電アクチュエータ21と対向する部分には接触していない。従って、押さえ部材90によって、圧電アクチュエータ21が押圧されることがないため、圧電アクチュエータ21の変形が押さえ部材90によって阻害されることがない。また、押さえ部材90の押圧による圧電アクチュエータ21の破損も生じない。
また、図13〜図15の特徴を2以上組み合わせて採用した構成であってもよい。例えば、図13のように、COF51の端部52aが導電性接着剤68cによって包まれた上で、図14のように、このCOF51の端部52aが、圧電アクチュエータ21と接合される部分よりも下に位置していてもよいし、あるいは、図15のように、端部52aの上に押さえ部材90が配置されていてもよい。
6]その他、下記に挙げるような変更も可能である。
前記実施形態では、COF51の1つのグランド端子62が、圧電アクチュエータ21の共通電極45の接続端子47と、流路ユニット20の第2部分20bとに、共通に接合されている。これに対し、COF51の、圧電アクチュエータ21に接続される端子と、流路ユニット20の第2部分20bに接続される端子とが、別々に分かれていてもよい。
前記実施形態では、流路ユニット20の第2部分20bと接合される、COF51のグランド端子62はグランド電位が付与されているが、グランド電位以外の一定電位が付与されている端子が流路ユニット20に接合されてもよい。
流路ユニット20は、全部が金属材料で形成されていてもよいし、一部分のみが金属材料で形成されていてもよい。流路ユニット20の一部分のみが金属である場合、当然ながら、COF51は、金属からなる前記一部分に接合される。
各ノズルに吐出エネルギーを付与するエネルギー付与部は、前記実施形態で例示した圧電アクチュエータには限られない。例えば、インクに熱エネルギーを付与する発熱抵抗体を有し、発熱抵抗体による加熱によってインクに膜沸騰を生じさせてノズルから吐出させる装置であってもよい。あるいは、インクを帯電させて静電気力によってノズルから吐出させる装置であってもよい。
また、前記実施形態は、本発明を、記録用紙にインクを吐出して画像等を印刷するインクジェットヘッドに適用したものであるが、画像等の印刷以外の様々な用途で使用される液体吐出装置においても本発明は適用されうる。例えば、基板に導電性の液体を吐出して、基板表面に導電パターンを形成する液体吐出装置にも、本発明を適用することは可能である。
4 インクジェットヘッド
20 流路ユニット
20a 第1部分
20b 第2部分
21 圧電アクチュエータ
21a 縁
25 ノズル
31 プレート
32 プレート
31a 接合面
40 インク封止膜
46,47 接続端子
48 接合部
49 接合部
50 接合部
51 COF
52a 端部
61 個別端子
62 グランド端子
62a 内側端子部
62b 外側端子部
68a,68b,68c 導電性接着剤
70 マスク
70a,70b,70c 穴
71 スキージ
74 接合部
75 封止材
76a,76b 接着剤列
77 接着剤
78 接着剤
81 貫通穴
82 逃がし溝
83 凹部
85 空間
86 穴
87 逃がし溝
90 押さえ部材

Claims (18)

  1. 少なくとも一部が金属材料で形成され、複数のノズルを含む液体流路を有する流路構造体と、前記流路構造体の第1部分に設けられ、前記ノズル内の液体に吐出エネルギーを付与するエネルギー付与部と、前記エネルギー付与部に接続された配線部材と、を備え、
    前記配線部材は、前記流路構造体の、前記エネルギー付与部が配置された前記第1部分から、金属材料で形成され、且つ、前記第1部分と隣接する第2部分まで跨って延在し、
    前記配線部材の第1端子が前記エネルギー付与部の接続端子に接続され、前記配線部材の、一定電位が印加される第2端子が前記流路構造体の前記第2部分に接続された、液体吐出装置の製造方法であって、
    前記流路構造体の前記第1部分に前記エネルギー付与部を接合する、エネルギー付与部接合工程と、
    前記エネルギー付与部の前記接続端子と、前記流路構造体の前記第2部分とに、導電性接着剤を配置する、導電性接着剤配置工程と、
    前記導電性接着剤を加熱しながら、前記配線部材を前記エネルギー付与部と前記流路構造体に押圧することで、前記配線部材を前記エネルギー付与部と前記流路構造体に同時に接合する、配線部材接合工程と、
    を備えていることを特徴とする液体吐出装置の製造方法。
  2. 前記導電性接着剤配置工程において、スクリーン印刷により、前記エネルギー付与部の前記接続端子と、前記流路構造体の前記第2部分に、前記導電性接着剤を一度に配置することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置の製造方法。
  3. 前記導電性接着剤配置工程において、前記流路構造体の前記第1部分から前記第2部分に向かう方向にスクリーン印刷を行い、前記エネルギー付与部の前記接続端子に前記導電性接着剤を配置してから、前記流路構造体の前記第2部分に前記導電性接着剤を配置することを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置の製造方法。
  4. 前記流路構造体の前記第1部分に配置される、前記エネルギー付与部の厚みが、150μm以下であることを特徴とする請求項2又は3に記載の液体吐出装置の製造方法。
  5. 前記導電性接着剤配置工程において、スクリーン印刷に使用するマスクに形成された、前記流路構造体の前記第2部分に前記導電性接着剤を配置するための穴は、前記エネルギー付与部の前記接続端子に前記導電性接着剤を配置するための穴よりも大きいことを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の液体吐出装置の製造方法。
  6. 前記エネルギー付与部接合工程において、前記流路構造体の前記第1部分に、前記エネルギー付与部を接着剤で接合し、
    前記エネルギー付与部接合工程の後に、前記第1部分から流れてきた接着剤が付着しうる、前記流路構造体の前記第2部分の少なくとも一部分において、前記第2部分の金属面を露出させる露出工程をさらに備え、
    前記接合部形成工程において、前記第2部分のうちの、前記露出工程で前記金属面を露出させた部分に、前記導電性接着剤を配置することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の液体吐出装置の製造方法。
  7. 前記流路構造体を作製する流路構造体作成工程をさらに備え、
    前記流路構造体作製工程において、前記流路構造体の、前記第2部分の内部に空間を形成し、
    前記露出工程において、前記流路構造体の前記第2部分に、前記空間まで貫通する穴を形成して、前記穴の縁部において金属面を露出させ、
    前記接続部形成工程において、少なくとも前記穴の縁部の金属面に接触するように前記第2接続部を形成することを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置の製造方法。
  8. 前記流路構造体は、金属材料で形成され、前記エネルギー付与部が設置される接合面を有する第1流路部材と、前記第1流路部材の、前記接合面と反対側の面に積層される第2流路部材とを含み、
    前記流路構造体作製工程において、
    前記第1流路部材のうちの、前記流路構造体の前記第2部分となる部分の、前記接合面とは反対側の面に、ハーフエッチングを行って凹部を形成し、
    前記第1流路部材の、前記凹部が形成された面に、前記第2流路部材を接合することを特徴とする請求項7に記載の液体吐出装置の製造方法。
  9. 前記流路構造体作製工程において、
    前記第1流路部材には、前記液体流路の一部を形成し、
    前記第1流路部材の、前記接合面とは反対側の面に、前記第2流路部材との接合に使用する接着剤が前記液体流路の一部に流入しないように逃がす、凹状の第1接着剤逃がし部と、前記凹部とを、ハーフエッチングで同時に形成することを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置の製造方法。
  10. 前記エネルギー付与部接合工程において、前記流路構造体の前記第1部分に、前記エネルギー付与部を接着剤で接合し、
    前記流路構造体は、前記エネルギー付与部が設置される接合面を有する第1流路部材と、金属材料で形成され、且つ、前記第1流路部材の前記接合面と反対側の面に積層される第2流路部材とを含み、
    前記流路構造体を作製する流路構造体作成工程をさらに備え、
    前記流路構造体作製工程において、
    前記第1流路部材の、前記流路構造体の前記第2部分となる部分に、貫通穴を形成し、
    前記第2流路部材の前記第1流路部材と積層される面の、前記第1流路部材と積層されたときに前記貫通穴と重なる領域のうちの、前記第1部分側の領域に、凹状の第2接着剤逃し部を形成し、
    前記第1流路部材と前記第2流路部材とを接合して、前記流路構造体を作製し、
    前記エネルギー付与部接合工程において、
    前記エネルギー付与部を、前記流路構造体の前記第1部分に接着剤で接合し、
    前記導電性接着剤配置工程において、
    前記第2流路部材の前記第1流路部材と積層される面の、前記貫通穴と重なる領域のうちの、前記第1接着剤逃し部に対して前記第1部分と反対側の領域に、前記導電性接着剤を配置することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の液体吐出装置の製造方法。
  11. 前記流路構造体作製工程において、
    前記第1流路部材の前記接合面とは反対側の面にのみ接着剤を付着させ、この接着剤により前記第1流路部材と前記第2流路部材とを接合することを特徴とする請求項10に記載の液体吐出装置の製造方法。
  12. 前記導電性接着剤配置工程において、前記流路構造体の前記第2部分に、前記配線部材の前記第2端子との接合のための導電性接着剤とは別に、前記配線部材の接合を補強するための導電性接着剤を配置し、
    前記配線部材接合工程において、前記導電性接着剤を加熱しながら、前記配線部材を前記エネルギー付与部と前記流路構造体に押圧することで、前記配線部材の前記第2端子を前記流路構造体の前記第2部分に接合し、且つ、前記配線部材の前記第2端子が形成されていない部分をも、前記流路構造体の前記第2部分に接合することを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の液体吐出装置の製造方法。
  13. 前記配線部材接合工程の後に、前記流路構造体と前記配線部材との間に、封止材を充填する封止材充填工程をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜12の何れかに記載の液体吐出装置の製造方法。
  14. 前記導電性接着剤配置工程において、前記流路構造体の前記第2部分に、前記エネルギー付与部の縁に沿って、前記導電性接着剤を連続的に配置することを特徴とする請求項13に記載の液体吐出装置の製造方法。
  15. 前記導電性接着剤配置工程において、前記流路構造体の前記第2部分の、前記エネルギー付与部の縁に沿った複数の領域にそれぞれ前記導電性接着剤を配置して、接着剤列を形成し、
    さらに、複数の前記接着剤列を、前記エネルギー付与部の縁と交差する方向に並べて形成し、
    前記複数の接着剤列の間で、前記導電性接着剤の配列方向における配置位置をずらすことを特徴とする請求項13に記載の液体吐出装置の製造方法。
  16. 少なくとも一部が金属材料で形成され、複数のノズルを含む液体流路を有する流路構造体と、
    前記流路構造体の第1部分に設けられ、前記ノズル内の液体に吐出エネルギーを付与するエネルギー付与部と、
    前記エネルギー付与部に接続された配線部材と、を備え、
    前記配線部材は、前記流路構造体の、前記エネルギー付与部が配置された前記第1部分から、金属材料で形成され、且つ、前記第1部分と隣接する第2部分まで跨って延在し、
    前記配線部材の第1端子が、導電性接着剤によって前記エネルギー付与部の接続端子に接続され、
    前記配線部材の、一定電位が印加される第2端子が、導電性接着剤によって前記流路構造体の前記第2部分に接続され、
    前記第2端子は、前記配線部材の端部に設けられており、
    前記配線部材の、前記第2端子が設けられている端部が前記導電性接着剤で包まれていることを特徴とする液体吐出装置。
  17. 前記配線部材の、前記第2端子が設けられている前記端部が、前記第1端子が設けられている部分よりも、前記流路構造体に近い位置にあることを特徴とする請求項16に記載の液体吐出装置。
  18. 前記配線部材の、前記流路構造体と反対側に、前記配線部材の剥離を防止するための押さえ部材が配置され、
    前記押さえ部材は、前記配線部材の、前記流路構造体の前記第2部分と接合される部分に配置される一方で、前記配線部材の、前記エネルギー付与部と対向する部分には接触していないことを特徴とする請求項16又は17に記載の液体吐出装置。
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