JP2015166166A - プリント装置およびシート支持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】「端部流れ」および「裏汚れ」を回避して余白なしプリントを実現するプリント装置を提供する。【解決手段】シートよりはみ出して吐出されたインクを受容する溝25に、受けたインクを吸引口27へと導く傾斜面26と、吸引口27の上方を覆うように非可撓性の部材の表面に形成されたオーバーハング面34が設けられている。【選択図】図6
Description
本発明は、インクジェットプリンタにおいてシートを支持するシート支持装置の技術に関する。
インクジェットプリンタにおいて、シートに余白なしで画像をプリントする余白なしプリントが知られている。余白なしプリントにおいて、プリントヘッドはシートの端部よりもはみ出した領域までインクを吐出するため、シート支持装置を構成するプラテンの両端部には、はみ出して吐出されたインクを受容するための溝が設けられている。さらに、溝に受容されたインクを所定の廃インク保持領域へ導くための吸引機構も設けられている。
特許文献1には、シートの平滑性を保ちながらシートの端部まで余白なしプリントするために、プラテンの両端部に可撓性の部材を備え背面からエア吸引する構成が開示されている。この構成によれば、エア吸引によってシートのプリント領域はプラテンに押し付けられて平滑化され、両端部については可撓性部材に押し付けられた状態で溝方向にエア吸引され、可撓性部材が撓んでプラテンと略同一の平滑面が形成される。
一般に、シートをプラテンに押し付けるためのエア吸引機構と溝に受容されたインクを廃インク保持領域まで導くための吸引機構は同一機構である。よって、シートをプラテンに押し付けるために必要な吸引力と、はみ出して吐出されたインクを受容するための吸引力と、を別々にコントロールすることは困難である。このため、例えば反り(カール)の強いシートに余白なしプリントする場合、シートを平滑にするためには強い吸引力が要求されるが、あまり吸引力が強いと、端部近傍に着弾されるインク滴が端部方向に引き寄せられてしまう。そして、インク滴が目的から外れた位置に着弾されてしまったり、端部からはみ出してしまったりするおそれが生じる。以下、このような現象を「端部流れ」と称する。
一方、「端部流れ」が発生しない程度に吸引力を抑えると、カールの強いシートでは、シートとプラテンとの間に隙間が生じ、吐出動作に伴って発生したミストがシートの背面を汚してしまうおそれが生じる。以下、このような現象を「裏汚れ」と称する。このように、「端部流れ」と「裏汚れ」は、吸引機構を用いてシートの平滑性を保ちながらシートの端部まで余白なしプリントするインクジェットプリンタにおいて、トレードオフな課題となっている。
特許文献1に開示される可撓性部材は、このような課題を解決し得る一つの手法である。しかし、特許文献1において、剛性がきわめて低いシートを使用した場合にはシートを吸引しても可撓性部材を撓ませることができずに、端部においてシートが浮き上がってしまう可能性がある。そのため、浮き上がったシート端部にプリントヘッドが接触してしまう可能性が残る。
本発明は上記課題を解決するためになされたものである。よって、その目的とするところは、吸引機構を用いてシートの平滑性を保ちながら余白なしプリントするインクジェットプリンタにおいて「端部流れ」も「裏汚れ」も回避しながら好適な余白なしプリントを実現することである。
そのために本発明は、インクジェット方式のプリントヘッドと、前記プリントヘッドでプリントするシートを支持するプラテンとを有し、前記プラテンには、シートの端部よりはみ出して吐出されたインクを受ける溝部と、前記溝部から受けたインクを吸引する吸引口とが設けられている構造のプリンタであって、前記溝部には、受けたインクを前記吸引口へと導く傾斜面と、前記吸引口の上方を覆うように非可撓性の部材の表面に形成されたオーバーハング面が設けられており、前記オーバーハング面の上方の支持面にてシートの端部が支持されることを特徴とする。
本発明によれば、吸引機構を用いてシートの平滑性を保ちながら余白なしプリントするインクジェットプリンタにおいて「端部流れ」も「裏汚れ」も回避しながら好適な余白なしプリントを実現することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態を例示する。ただしこの実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する主旨のものではない。
<記録装置構成の説明>
図1および図2は、プリント装置の一例としてインクジェットプリンタの主要部の構成を示す斜視図および側断面図である。装置内の各機構を支持する筐体1の上には、プリント領域にあるシート3を支持するプラテン2が備えられ、下方にはシート3をロール紙23として保持する給紙スプール18が配備されている。また、筐体1の内部には、プリント領域に位置するシートをプラテン2の背後から吸引したり、シート3の端部からはみ出して吐出されたインク滴を受容したりするための吸引機構4が設置されている。
図1および図2は、プリント装置の一例としてインクジェットプリンタの主要部の構成を示す斜視図および側断面図である。装置内の各機構を支持する筐体1の上には、プリント領域にあるシート3を支持するプラテン2が備えられ、下方にはシート3をロール紙23として保持する給紙スプール18が配備されている。また、筐体1の内部には、プリント領域に位置するシートをプラテン2の背後から吸引したり、シート3の端部からはみ出して吐出されたインク滴を受容したりするための吸引機構4が設置されている。
ロール紙23から剥離されたシート3は、搬送モータ13を駆動源としベルト12を介して回転する搬送ローラ11とピンチローラ16に挟持されながら、これらローラ対の回転に伴ってプラテン2上のプリント領域に給紙される。この際、給紙スプール18の内部には、給紙や搬送にブレーキ力を作用させるためのトルクリミッタ19が備えられており、供給されたシート3に撓みが生じないように所定の張力を持たせている。
プリントヘッド7が搭載されたキャリッジ6は、キャリッジモータ8を駆動源とし、ベルト9を介することにより、メインレール5に案内支持されながら、図のX方向に移動可能になっている。キャリッジ6には、不図示のエンコーダセンサが搭載されており、X方向に張架されたエンコーダパターン10を光学的、磁気的あるいは機械的に検出することにより、キャリッジ6の現在位置を把握出来るようになっている。このような構成のもと、キャリッジ6がX方向に移動しながらプリントヘッド7が画像データに従ってインクを吐出することにより、シート3上に1行分の画像がプリントされる。なお、本実施形態において、プリントヘッド7はインクジェット方式のプリントヘッドであるが、インクの吐出方式については特に限定されるものではない。発熱体を用いた方式、ピエゾ素子を用いた方式など、様々な吐出方式を用いることができる。
このような1行分のプリント走査が終了すると、搬送ローラ11が回転し、シート3を1行分に相当する距離だけX方向とは交差するY方向に搬送する。搬送ローラ11の端部には、搬送ローラ11と同軸回転するエンコーダパターン14と、当該パターンを検出するためのエンコーダセンサ15が備えられており、搬送ローラ11の回転量を制御している。
以上のようなプリントヘッド7によるプリント走査と、シート3の搬送動作とを交互に繰り返すことにより、シート3上に段階的に画像がプリントされて行く。
図3は、プラテン2の端部構成を説明するための上面図である。平板からなるプラテン2は、搬送されるシート3に接触してこれを支持する支持面部2aと、平板が型抜きされた穴部2bを備えており、穴部2bの下部には、シートをZ方向に吸引するための複数の吸引穴24が露出している。また、プラテン2のX方向端部には、シート3の端部からはみ出して吐出されたインク滴を受容するための溝部25が配備されている。吸引穴24も溝部25も吸引機構4が生成する吸引力によって、シート3やインク滴をZ方向に吸引している。プラテン2は樹脂材料を射出成型することにより、複雑な立体形状を作り出している。
図4(a)および(b)は、以上説明したインクジェットプリンタにおいて、「端部流れ」が生じる仕組みを説明するための模式図である。ここでは、プリントヘッド7を用い、シート3の端部近くの白丸の位置にドットを着弾する場合の例を示している。溝部25からの吸引力が働いている場合、吐出されたインク滴やミストは、溝部25のシート3によって覆われていない領域の方向に引き寄せられる。但し、その程度が弱ければ、図4(a)に示すように、目的の着弾位置(白丸)と実際の着弾位置(黒丸)との間に大きなずれは生じない。しかし、溝部25からの吸引力が十分に大きい場合は、図4(b)に示すように、目的の着弾位置(白丸)と実際の着弾位置(黒丸)との間に大きなずれが生じることになり、画像が劣化する。
一方、図5(a)および(b)は、「裏汚れ」が生じる仕組みを説明するための模式図である。図5(a)はシート3の先端に凸方向のカールが生じた場合、同図(b)は凹方向のカールが生じた場合、をそれぞれ示している。図5(a)のように凸方向のカールが生じた場合でも、図5(b)のように凹方向のカールが生じた場合でも、プラテン2とシート3の間には、隙間S1またはS2が生じてしまっている。このような状態で、プリントヘッド7によってシート3の端部にプリントを行うと、跳ね返ったインクやミストが隙間S1やS2に入り込み、シート3の背面やプラテン2の表面を汚染する懸念が生じる。
以下、上述した共通構成を有するインクジェットプリンタを用い、「端部流れ」も「裏汚れ」も回避するための本発明の特徴的な溝部25の構成例を複数の実施例として説明する。
(実施例1)
図6(a)〜(c)は、実施例1で使用するプラテン端部の、拡大上面図、断面図および斜視図である。図6(b)を参照するに、吸引機構4の吸引力は、吸引穴24にも吸引口27にも共通して作用している。吸引機構4の吸引力によって、シート3はZ方向に押し付けられ、その平滑性が保たれている。画像データに従ってプリントヘッド7から吐出されたインク滴の殆どはシート3の表面に着弾するが、シート3の端部よりはみ出して吐出されたインク滴は溝部25に受容される。溝部25の更に下方には、シート3の端部よりもX方向内側の位置に吸引口27が配備されており、溝部25に受容されたインクは、最終的に吸引口27から吸引される。溝部25の内部には、吸引口27の方向に傾斜して打ち込まれたインクを受ける着弾面26(傾斜面)が備えられている。溝部25に突入したインク滴は初めに着弾面26に当たり、その後、着弾面26の傾斜による重力の作用と吸引機構4の吸引力の双方により吸引口27の方向へと導かれ、吸引口27に引き込まれる。
図6(a)〜(c)は、実施例1で使用するプラテン端部の、拡大上面図、断面図および斜視図である。図6(b)を参照するに、吸引機構4の吸引力は、吸引穴24にも吸引口27にも共通して作用している。吸引機構4の吸引力によって、シート3はZ方向に押し付けられ、その平滑性が保たれている。画像データに従ってプリントヘッド7から吐出されたインク滴の殆どはシート3の表面に着弾するが、シート3の端部よりはみ出して吐出されたインク滴は溝部25に受容される。溝部25の更に下方には、シート3の端部よりもX方向内側の位置に吸引口27が配備されており、溝部25に受容されたインクは、最終的に吸引口27から吸引される。溝部25の内部には、吸引口27の方向に傾斜して打ち込まれたインクを受ける着弾面26(傾斜面)が備えられている。溝部25に突入したインク滴は初めに着弾面26に当たり、その後、着弾面26の傾斜による重力の作用と吸引機構4の吸引力の双方により吸引口27の方向へと導かれ、吸引口27に引き込まれる。
溝部25に最も近い位置にあるプラテン2は、その側部において、第1面32と、これに連続する第2面33と、これに連続しシート3に接触する支持面37(支持面部2a)と、を有している。第1面32は、着弾面26と対向しつつ着弾面26と反対の傾斜によって、吸引口27にインクを導く平面である。第2面33は、吸引口27の上方を覆うようにオーバーハングして設けられたオーバーハング面である。第2面33は、第1面に接続し、シート3の端部方向(+X方向)に向かってY方向に上がる傾斜を有する平面である。また、支持面37(シート支持面)は、プリントヘッド7の吐出面と平行な面であり、オーバーハング面の上方においてシートの端部を支持する。第1面32、第2面33および支持面37は、1つの非可撓性の強固な樹脂材料からなる部材の表面に形成されている。シートがプラテンに吸着されても樹脂材料は変形することなく支持面37にてシート端部を下から支持する。このようにシート端部を支持するプラテンの支持面37とオーバーハング面33が非可撓性の単一の樹脂材料によって提供される基本構成とそれによる上述の作用は、後の別の実施例においても同様である。
溝部25から吸引機構4の吸引力によって吸引口27の方向へと導かれたインク滴やミスト31は、そのまま吸引口27に導かれるものもあるが、第1面32に当たるものもある。そして、第1面32に当たったインク滴やミスト31は第1面からの跳ね返りに伴って、第1面と第2面および着弾面26とで囲まれたオーバーハング空間34で渦を巻き、徐々に吸引口27へと導かれ減少して行く。従って、シート3のカールが強く、プラテン2とシート3の間に図5(a)および(b)のような隙間が生じる場合であっても、一度溝部25に受容されたミスト31の殆どは、オーバーハング空間34で渦を巻きながら徐々に吸引口27へと導かれて行く。結果、シート3の裏面にミスト31が入り込み汚染するという懸念を十分に抑えることが可能となる。すなわち、図6(a)〜(c)に示したプラテン構成を採用し、吸引機構4の吸引力を「端部流れ」が目立たない程度に調整すれば、シート3に多少のカールが生じても、「裏汚れ」を起こさない状態で好適な余白なしプリントを実行することが出来る。また、上述した特許文献1のように可撓性部材が撓んでシート端部を支持する構造ではないので、使用するシートが剛性の高いものであっても低いものであっても確実にシートが支持される。
一方、図7(a)および(b)は、従来の一般的なプラテン機構を示す比較例である。溝部25に最も近い位置にあるプラテン2は、リブ30によってシート3を支持する役目は果たしている。しかし、溝部25から吸引口27までの領域においては、吸引口27の方向に傾斜する第1面32しか備えられていなかった。従って、第1面32から跳ね返ったインク滴やミスト31は、そのままシート3の背面に付着するおそれがあった。また、カールの影響でリブ30とシート3との間に図5(a)および(b)のような隙間が生じた場合には、その隙間を通り抜けてシート3の背面や装置内の他の領域を汚してしまうおそれもあった。実施例1によれば、オーバーハング面の作用により、このようなインク汚れが大きく軽減される。
(実施例2)
図8は、実施例2で使用するプラテン端部の断面図である。本実施例においても、溝部25に最も近い位置にあるプラテン2は、実施例1と同様、第1面32と、これに連続する第2面33と、シート3に接触する支持面37と、を有している。本実施例の第2面33(オーバーハング面)は、第3面と平行なすなわちプリントヘッド7の吐出面と平行な面を呈している。このような面構成においても、実施例1と同等の効果を得ることは出来る。第1面32に当たったインク滴やミスト31は第1面32からの跳ね返りに伴って、第1面32と第2面33および着弾面26とに囲まれたオーバーハング空間34で渦を巻き、徐々に吸引口27へと導かれ減少して行く。すなわち、吸引機構4の吸引力を「端部流れ」が目立たない程度に調整すれば、シート3に多少のカールが生じても、「裏汚れ」を起こさない状態で好適な余白なしプリントを実行することが出来る。
図8は、実施例2で使用するプラテン端部の断面図である。本実施例においても、溝部25に最も近い位置にあるプラテン2は、実施例1と同様、第1面32と、これに連続する第2面33と、シート3に接触する支持面37と、を有している。本実施例の第2面33(オーバーハング面)は、第3面と平行なすなわちプリントヘッド7の吐出面と平行な面を呈している。このような面構成においても、実施例1と同等の効果を得ることは出来る。第1面32に当たったインク滴やミスト31は第1面32からの跳ね返りに伴って、第1面32と第2面33および着弾面26とに囲まれたオーバーハング空間34で渦を巻き、徐々に吸引口27へと導かれ減少して行く。すなわち、吸引機構4の吸引力を「端部流れ」が目立たない程度に調整すれば、シート3に多少のカールが生じても、「裏汚れ」を起こさない状態で好適な余白なしプリントを実行することが出来る。
(実施例3)
図9は、実施例3で使用するプラテン端部の断面図である。本実施例において、溝部25に最も近い位置にあるプラテン2は、第1面32と、これに連続する第3面36と、これに連続する第2面33(オーバーハング面)と、これに連続しシート3に接触する支持面37と、を有している。第1面32と第2面33の傾きの方向は実施例1と同様であり、これらを繋ぐ第3面36は、支持面37に対し垂直な方向を有している。このような面構成においても、実施例1と同等の効果を得ることは出来る。第1面32に当たったインク滴やミスト31は第1面32からの跳ね返りに伴って、第1面32と第2面33と第3面36および着弾面26に囲まれたオーバーハング空間34で渦を巻き、徐々に吸引口27へと導かれ減少して行く。すなわち、吸引機構4の吸引力を「端部流れ」が目立たない程度に調整すれば、シート3に多少のカールが生じても、「裏汚れ」を起こさない状態で好適な余白なしプリントを実行することが出来る。
図9は、実施例3で使用するプラテン端部の断面図である。本実施例において、溝部25に最も近い位置にあるプラテン2は、第1面32と、これに連続する第3面36と、これに連続する第2面33(オーバーハング面)と、これに連続しシート3に接触する支持面37と、を有している。第1面32と第2面33の傾きの方向は実施例1と同様であり、これらを繋ぐ第3面36は、支持面37に対し垂直な方向を有している。このような面構成においても、実施例1と同等の効果を得ることは出来る。第1面32に当たったインク滴やミスト31は第1面32からの跳ね返りに伴って、第1面32と第2面33と第3面36および着弾面26に囲まれたオーバーハング空間34で渦を巻き、徐々に吸引口27へと導かれ減少して行く。すなわち、吸引機構4の吸引力を「端部流れ」が目立たない程度に調整すれば、シート3に多少のカールが生じても、「裏汚れ」を起こさない状態で好適な余白なしプリントを実行することが出来る。
なお、実施例3では、第1面と第2面を繋ぐ面を、鉛直方向に平行な1つの面(第3面)としたが、第1面と第2面は傾斜の異なる複数の面によって繋がれる形状とすることも出来る。
(実施例4)
図10は、実施例4で使用するプラテン端部の断面図である。本実施例においても、溝部25に最も近い位置にあるプラテン2は、実施例1と同様、第1面32と、これに連続する第2面33(オーバーハング面)と、これに連続しシート3に接触する支持面37と、を有している。本実施例の第1面32は、支持面37と垂直な面を呈している。このような面構成においても、実施例1と同等の効果を得ることは出来る。第1面32に当たったインク滴やミスト31は第1面32からの跳ね返りに伴って、第1面32と第2面33および着弾面26とに囲まれたオーバーハング空間34で渦を巻き、徐々に吸引口27へと導かれ減少して行く。すなわち、吸引機構4の吸引力を「端部流れ」が目立たない程度に調整すれば、シート3に多少のカールが生じても、「裏汚れ」を起こさない状態で好適な余白なしプリントを実行することが出来る。
図10は、実施例4で使用するプラテン端部の断面図である。本実施例においても、溝部25に最も近い位置にあるプラテン2は、実施例1と同様、第1面32と、これに連続する第2面33(オーバーハング面)と、これに連続しシート3に接触する支持面37と、を有している。本実施例の第1面32は、支持面37と垂直な面を呈している。このような面構成においても、実施例1と同等の効果を得ることは出来る。第1面32に当たったインク滴やミスト31は第1面32からの跳ね返りに伴って、第1面32と第2面33および着弾面26とに囲まれたオーバーハング空間34で渦を巻き、徐々に吸引口27へと導かれ減少して行く。すなわち、吸引機構4の吸引力を「端部流れ」が目立たない程度に調整すれば、シート3に多少のカールが生じても、「裏汚れ」を起こさない状態で好適な余白なしプリントを実行することが出来る。
(実施例5)
図11は、実施例5で使用するプラテン端部の断面図である。本実施例においても、溝部25に最も近い位置にあるプラテン2は、実施例1と同様、第1面32と、これに連続する第2面33(オーバーハング面)と、これに連続しシート3に接触する支持面37と、を有している。本実施例の第1面32には、吸引口27と平行に延びる穴35が形成されている。このような面構成において、第1面32に当たったインク滴やミスト31のうちの一部は、第1面32から跳ね返ることなく、そのまま吸引されることになる。よって、実施例1の構成に比べ、第1面32と第2面33および着弾面26とに囲まれたオーバーハング空間34で渦を巻くミストの量を最初から低減することができる。結果、上記実施例と同様、吸引機構4の吸引力を「端部流れ」が目立たない程度に調整すれば、シート3に多少のカールが生じても、「裏汚れ」を起こさない状態で好適な余白なしプリントを実行することが出来る。
図11は、実施例5で使用するプラテン端部の断面図である。本実施例においても、溝部25に最も近い位置にあるプラテン2は、実施例1と同様、第1面32と、これに連続する第2面33(オーバーハング面)と、これに連続しシート3に接触する支持面37と、を有している。本実施例の第1面32には、吸引口27と平行に延びる穴35が形成されている。このような面構成において、第1面32に当たったインク滴やミスト31のうちの一部は、第1面32から跳ね返ることなく、そのまま吸引されることになる。よって、実施例1の構成に比べ、第1面32と第2面33および着弾面26とに囲まれたオーバーハング空間34で渦を巻くミストの量を最初から低減することができる。結果、上記実施例と同様、吸引機構4の吸引力を「端部流れ」が目立たない程度に調整すれば、シート3に多少のカールが生じても、「裏汚れ」を起こさない状態で好適な余白なしプリントを実行することが出来る。
(実施例6)
図12(a)および(b)は、実施例6で使用するプラテン端部の斜視図および上面図である。本実施例が実施例1と異なる点は、第2面33のY方向の幅である。実施例1では、第2面33の幅がプラテン2の幅Dと等しいに対し、本実施例ではこれよりも短い吸引口と同程度の幅d<Dになっている。吸引口27によって引き寄せられるミスト31は、Y方向の領域の中でも特に吸引口27が位置する領域に集中する。よって、当該領域に傾斜した第2面33(オーバーハング面)が配置されていれば、殆どのミストは実施例1と同様にオーバーハング空間34で渦を形成することになる。一方、このような構成では、プラテン2の支持面37がシート3に接触する面積を実施例1よりも削減することが出来るので、シート端部における吸引機構4の吸引効果、すなわちカール抑制力を実施例1よりも高めることが出来る。結果、上記実施例以上に平滑性を維持しながら、上記実施例と同様、「裏汚れ」を起こさない状態で好適な余白なしプリントを実行することが出来る。
図12(a)および(b)は、実施例6で使用するプラテン端部の斜視図および上面図である。本実施例が実施例1と異なる点は、第2面33のY方向の幅である。実施例1では、第2面33の幅がプラテン2の幅Dと等しいに対し、本実施例ではこれよりも短い吸引口と同程度の幅d<Dになっている。吸引口27によって引き寄せられるミスト31は、Y方向の領域の中でも特に吸引口27が位置する領域に集中する。よって、当該領域に傾斜した第2面33(オーバーハング面)が配置されていれば、殆どのミストは実施例1と同様にオーバーハング空間34で渦を形成することになる。一方、このような構成では、プラテン2の支持面37がシート3に接触する面積を実施例1よりも削減することが出来るので、シート端部における吸引機構4の吸引効果、すなわちカール抑制力を実施例1よりも高めることが出来る。結果、上記実施例以上に平滑性を維持しながら、上記実施例と同様、「裏汚れ」を起こさない状態で好適な余白なしプリントを実行することが出来る。
なお、実施例6では、第2面33や吸引口27が配置する領域を、Y方向においてプラテン2のほぼ中央として説明したが、第2面33と吸引口27が対応づけられていれば、これらがY方向のどの位置あっても構わない。
(実施例7)
図13(a)および(b)は、実施例7で使用するプラテン端部の上面図および斜視図である。本実施例が実施例1と異なる点は、第2面33(オーバーハング面)と支持面37の間の稜線38が、Y方向に平行でないことである。このような構成では、第1面32で跳ね返ったミスト31がオーバーハング空間34で形成する渦の状態がY方向の位置によって変化する。結果、シート3の裏面にミストが多少付着したとしても、これがY方向に一直線に並ばずX方向に分散されるので、観察した際の汚れを上記実施例よりも目立ちにくくすることが出来る。
図13(a)および(b)は、実施例7で使用するプラテン端部の上面図および斜視図である。本実施例が実施例1と異なる点は、第2面33(オーバーハング面)と支持面37の間の稜線38が、Y方向に平行でないことである。このような構成では、第1面32で跳ね返ったミスト31がオーバーハング空間34で形成する渦の状態がY方向の位置によって変化する。結果、シート3の裏面にミストが多少付着したとしても、これがY方向に一直線に並ばずX方向に分散されるので、観察した際の汚れを上記実施例よりも目立ちにくくすることが出来る。
なお、図13(a)および(b)では、Y方向に進むほど支持面37のX方向の幅が広くなる場合を示したが、無論、Y方向に進むほど支持面37のX方向の幅が狭くなる構成としても良い。また、図14のように、稜線38が曲線を描くような形態としての良い。
2 プラテン
3 シート
7 プリントヘッド
25 溝
26 着弾面(傾斜面)
27 吸引口
31 ミスト(インク)
32 第1面
33 第2面(オーバーハング面)
34 オーバーハング空間
37 支持面
3 シート
7 プリントヘッド
25 溝
26 着弾面(傾斜面)
27 吸引口
31 ミスト(インク)
32 第1面
33 第2面(オーバーハング面)
34 オーバーハング空間
37 支持面
Claims (5)
- インクジェット方式のプリントヘッドと、前記プリントヘッドでプリントするシートを支持するプラテンとを有し、前記プラテンには、シートの端部よりはみ出して吐出されたインクを受ける溝部と、前記溝部から受けたインクを吸引する吸引口とが設けられている構造のプリンタであって、
前記溝部には、受けたインクを前記吸引口へと導く傾斜面と、前記吸引口の上方を覆うように非可撓性の部材の表面に形成されたオーバーハング面が設けられており、前記オーバーハング面の上方の支持面にてシートの端部が支持されることを特徴とするプリント装置。 - 前記オーバーハング面は前記傾斜面と同じ向きに傾斜しているもしくは前記支持面と平行であることを特徴とする、請求項1に記載のプリント装置。
- 前記オーバーハング面と前記支持面は、ともに前記非可撓性の部材の表面に形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のプリント装置。
- 前記オーバーハング面と前記支持面の稜線は、前記プリントヘッドが移動する方向と垂直な方向に対し平行ではないことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のプリント装置。
- インクジェット方式のプリントにおいてシートを支持するプラテンを有するシート支持装置であって、
前記プラテンには、シートの端部よりはみ出して吐出されたインクを受ける溝部と、前記溝部から受けたインクを吸引する吸引口とが設けられた構造を持ち、
前記溝部には、受けたインクを前記吸引口へと導く傾斜面と、前記吸引口の上方を覆うように非可撓性の部材の表面に形成されたオーバーハング面が設けられており、前記オーバーハング面の上方の支持面にてシートの端部が支持されることを特徴とするシート支持装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014041629A JP6198639B2 (ja) | 2014-03-04 | 2014-03-04 | プリント装置およびシート支持装置 |
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