JP2015166140A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

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弘樹 宮嶋
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Abstract

【課題】流路部材の接続部から流出した液体がヘッド基板に到達することを抑制することができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】インクを噴射するヘッド本体150と、ヘッド本体150を駆動するヘッド基板170と、外部からインクが供給されるインク供給口及びヘッド本体150にインクを供給する流路が形成された流路部材と、流路部材の上面及び側面に流出したインクをヘッド基板170の平面方向に誘導し、当該平面方向に誘導されたインクを流路部材の厚さ方向である第3の方向Zに誘導することが可能な案内溝200とを備え、案内溝200のうち第3の方向Zに誘導する第2案内溝は、ヘッド基板170の平面方向においてヘッド基板170よりも外側に配置され、第2案内溝からヘッド基板170の端部の間に、ヘッド基板170側に突出した壁部が設けられている。
【選択図】図7

Description

本発明は、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを噴射するインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
液滴を噴射する液体噴射ヘッドは、液体の一例としてインクを噴射するインクジェット式記録ヘッドが知られている。インクジェット式記録ヘッドは、インクを噴射するヘッド本体と、インクカートリッジ等の液体貯留手段からヘッド本体にインクを供給する流路が設けられた流路部材とを備えている。具体的には、流路部材の被記録媒体側にヘッド本体が設けれ、流路部材の被記録媒体とは反対側にヘッド本体に駆動信号を供給するヘッド基板が設けられている。
流路部材には、当該流路部材にインクを供給するチューブ等が接続される接続部が設けられている。接続部からチューブ等を着脱したときなどにインクが接続部の周辺にあふれ出す場合があり、このインク滴は、流路部材の表面を伝ってヘッド基板に流れ込む虞がある。
そこで、そのようなインクからヘッド基板等を保護するためにインクを誘導する溝を設けた記録ヘッドが提案されている。例えば、流路部材に設けられた溝は、流路部材の上面(被記録媒体とは反対面)から側面を伝って流路部材の外部、例えばキャリッジにインクを導くように設けられている。このような溝により、ヘッド基板にインクが到達することを抑制している。
特開2003−72053号公報
しかしながら、溝により誘導されたインクは流路部材の被記録媒体側の底面を伝い、ヘッド基板側に到達する虞があり、ヘッド基板の電子回路や電子部品をインクから保護するために万全を期す必要がある。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、流路部材の接続部から流出した液体がヘッド基板に到達することを抑制することができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体噴射面から液体を噴射するヘッド本体と、前記ヘッド本体に積層され、前記ヘッド本体を駆動するヘッド基板と、前記ヘッド基板に対して前記ヘッド本体が配置される側と反対側に配置され、外部から液体が供給される接続部を有し、該接続部から前記ヘッド本体に前記液体を供給する流路が形成された流路部材と、前記流路部材に設けられ、前記接続部から前記流路部材の前記ヘッド基板とは反対側の面、及び当該面に連続して前記ヘッド基板に交差した面に流出した液体を前記ヘッド基板の平面方向に誘導し、当該平面方向に誘導された液体を前記流路部材の厚さ方向に誘導することが可能な案内溝とを備え、前記案内溝の前記流路部材の厚さ方向に誘導する部位は、前記ヘッド基板の平面方向において当該ヘッド基板よりも外側に配置されており、前記流路部材の前記ヘッド基板が配置される側の面には、前記流路部材の厚さ方向に誘導する部位から前記ヘッド基板の端部までの間に、該面から前記ヘッド基板側に突出した壁部が設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、接続部から液体が流出した際に、当該液体は、流路部材の表面を伝って案内溝に誘導され、さらに案内溝の厚さ方向に誘導する部位により、液体は流路部材のヘッド基板側の底面に到達する。当該液体は、壁部が設けられていることによりヘッド基板側に侵入することが抑制される。したがって、ヘッド基板に液体が接触して短絡することを抑制し、液体の噴射不良やヘッド基板の破壊を抑制することができる。これにより、信頼性が向上した液体噴射ヘッドが提供される。
ここで、前記流路部材の前記ヘッド基板とは反対面側には、前記接続部の周りを囲む凹部が設けられ、前記凹部に開口し、前記案内溝に連通した案内流路を備えることが好ましい。これによれば、接続部から流出した液体を案内流路を介して案内溝に誘導することができる。つまり、液体が流路部材の上面に溢れることを抑制し、案内溝に誘導することができる。
また、前記壁部は、前記液体噴射面から液体を噴射される被記録媒体が相対移動する搬送方向に交差する方向に延設されていることが好ましい。これによれば、液体が搬送方向に沿って壁部を乗り越え、ヘッド基板に到達することをより確実に抑制することができる。
また、前記接続部は、前記流路部材の前記ヘッド基板とは反対面に設けられ、前記案内溝は、前記流路部材の前記反対面に連続して前記液体噴射面に交差する側面に設けられて前記ヘッド基板の平面方向に液体を案内する第1案内溝と、前記第1案内溝に連続して前記流路部材の厚さ方向に液体を案内する第2案内溝とを備え、前記壁部は、前記第2案内溝から前記ヘッド基板の端部までの間に設けられていることが好ましい。これによれば、第1案内溝及び第2案内溝によりヘッド基板に浸入しないように液体を誘導することができる。
また、前記案内流路は、前記流路部材の前記凹部及び前記流路部材の前記側面に開口し、当該側面の開口は、前記第1案内溝又は前記第2案内溝よりも前記流路部材の前記反対面側に開口していることが好ましい。これによれば、案内流路から第1案内溝及び第2案内溝により確実に液体を誘導することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを備えることを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、流路部材の接続部から流出した液体がヘッド基板に到達することを抑制することができる液体噴射装置が提供される。
実施形態1に係る記録ヘッドの斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの接続部側の平面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの正面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの側面図である。 図4のA−A’線断面図である。 図4のB−B’線断面図である。 図4のC−C’線断面図である。 ヘッド本体の分解斜視図である。 ヘッド本体の液体噴射面側の平面図である。 図11のD−D′線断面図である。 インクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
〈実施形態1〉
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。インクジェット式記録ヘッドは液体噴射ヘッドの一例であり、単に記録ヘッドとも言う。
図1は実施形態1に係る記録ヘッドの斜視図であり、図2は記録ヘッドの分解斜視図であり、図3は記録ヘッドの分解斜視図であり、図4は記録ヘッドの接続部側の平面図であり、図5は記録ヘッドの正面図であり、図6は記録ヘッドの側面図であり、図7は図4のA−A’線断面図であり、図8は図4のB−B’線断面図であり、図9は図4のC−C’線断面図である。
記録ヘッド1は、流路部材130と、流路部材130に固定された保持部材140と、保持部材140に固定された複数のヘッド本体150と、ヘッド本体150の液体噴射面側を覆うカバーヘッド160と、を具備する。
まず、ヘッド本体150について、さらに図10〜図12を参照して詳細に説明する。図10はヘッド本体の分解斜視図であり、図11はヘッド本体の液体噴射面側の平面図であり、図12は図11のD−D′線断面図である。
本実施形態のヘッド本体150は、流路形成基板10、連通板15、ノズルプレート20、保護基板30及びケース部材40等の複数の部材を備え、これら複数の部材が接着剤等によって接合されている。
本実施形態では、第1の方向Xにおいて、詳しくは後述する流路部材130が保持部材140よりも突出した一端側をX2側と称し、反対側の他端部側をX1側と称する。第1の方向Xとは交差し、後述するヘッド本体が並設された方向を第2の方向Yとする。さらに、第1の方向X及び第2の方向Yの双方に交差する方向を第3の方向Zと称する。なお、本実施形態では、説明理解を容易にするために各方向(X、Y、Z)の関係を直交とするが、各構成の配置関係が必ずしも直交するものに限定されるべきものでないことを言及しておく。
流路形成基板10は、ステンレス鋼やNiなどの金属、ZrOあるいはAlを代表とするセラミック材料、ガラスセラミック材料、MgO、LaAlOのような酸化物などを用いることができる。本実施形態では、流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなる。この流路形成基板10には、一方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室12がインクを吐出する複数のノズル開口21が並設される方向に沿って並設されている。本実施形態では、当該方向を第1の方向としてあり、圧力発生室12の並設方向とも称する。また、流路形成基板10には、圧力発生室12が第1の方向Xに並設された列が複数列、本実施形態では、2列設けられている。この圧力発生室12が第1の方向Xに沿って形成された圧力発生室12の列は第2の方向としてある。
また、本実施形態では、圧力発生室12が第1の方向Xに並設された2列は、一方の圧力発生室12の列に対して、他方の圧力発生室12の列が第1の方向Xで隣り合う圧力発生室12の間隔の半分だけ第1の方向Xにずれた位置に配置されている。これにより、詳しくは後述するノズル開口21も同様に、ノズル開口21の2列が半分の間隔だけ第1の方向Xにずれて配置されて、第1の方向Xの解像度を2倍にしている。もちろん、2列の圧力発生室12の第1の方向Xの位置を同じ位置として、圧力発生室12の列毎に異なるインクが供給されるようにしてもよい。
また、流路形成基板10の一方面側(積層方向であって−Z方向)には、連通板15が接合されている。また、連通板15には、各圧力発生室12に連通する複数のノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接合されている。
連通板15には、圧力発生室12とノズル開口21とを連通するノズル連通路16が設けられている。連通板15は、流路形成基板10よりも大きな面積を有し、ノズルプレート20は流路形成基板10よりも小さい面積を有する。このようにノズルプレート20の面積を比較的小さくすることでコストの削減を図ることができる。
また、連通板15には、マニホールド100の一部を構成する第1マニホールド部17と、第2マニホールド部(絞り流路、オリフィス流路)18とが設けられている。
第1マニホールド部17は、連通板15を厚さ方向(連通板15と流路形成基板10との積層方向)に貫通して設けられている。
また、第2マニホールド部18は、連通板15を厚さ方向に貫通することなく、連通板15のノズルプレート20側に開口して設けられている。
さらに、連通板15には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部に連通する供給連通路19が、圧力発生室12毎に独立して設けられている。この供給連通路19は、第2マニホールド部18と圧力発生室12とを連通する。
このような連通板15としては、ステンレスやNiなどの金属、またはジルコニウムなどのセラミックなどを用いることができる。なお、連通板15は、流路形成基板10と線膨張係数が同等の材料が好ましい。すなわち、連通板15として流路形成基板10と線膨張係数が大きく異なる材料を用いた場合、加熱や冷却されることで、流路形成基板10と連通板15との線膨張係数の違いにより反りが生じてしまう。本実施形態では、連通板15として流路形成基板10と同じ材料、すなわち、シリコン単結晶基板を用いることで、熱による反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
また、ノズルプレート20には、各圧力発生室12とノズル連通路16を介して連通するノズル開口21が形成されている。すなわち、ノズル開口21は、同じ種類の液体(インク)を噴射するものが第1の方向Xに並設され、この第1の方向Xに並設されたノズル開口21の列(ノズル列)が第2の方向Yに2列形成されている。本実施形態では、ノズルプレート20の圧力発生室12とは反対面側であるインク滴が吐出される面を液体噴射面20aとなっている。また、液体噴射面20aに直交する方向、すなわち、第3の方向Zはインクが噴射される液体噴射方向となっている。
このようなノズルプレート20としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金属、ポリイミド樹脂のような有機物、又はシリコン単結晶基板等を用いることができる。なお、ノズルプレート20としてシリコン単結晶基板を用いることで、ノズルプレート20と連通板15との線膨張係数を同等として、加熱や冷却されることによる反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
一方、流路形成基板10の連通板15とは反対面側には、振動板50が形成されている。本実施形態では、振動板50として、流路形成基板10側に設けられた酸化シリコンからなる弾性膜51と、弾性膜51上に設けられた酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜52と、を設けるようにした。なお、圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10を一方面側(ノズルプレート20が接合された面側)から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12等の液体流路の他方面は、弾性膜51によって画成されている。
また、振動板50の絶縁体膜52上には、第1電極60と、圧電体層70と、第2電極80とが、本実施形態では、成膜及びリソグラフィー法によって積層形成されて圧電アクチュエーター300を構成している。ここで、圧電アクチュエーター300は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電アクチュエーター300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態では、第1電極60を圧電アクチュエーター300の共通電極とし、第2電極80を圧電アクチュエーター300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。なお、上述した例では、第1電極60が、複数の圧力発生室12に亘って連続して設けられているため、第1電極60が振動板の一部として機能するが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、上述の弾性膜51及び絶縁体膜52の何れか一方又は両方を設けずに、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。
また、流路形成基板10の圧電アクチュエーター300側の面には、流路形成基板10と略同じ大きさを有する保護基板30が接合されている。保護基板30は、圧電アクチュエーター300を保護して収容するための空間である保持部31を有する。また、保護基板30には、厚さ方向である第3の方向Zに貫通する貫通孔32が設けられている。リード電極90の第2電極80に接続された一端部とは反対側の他端部は、この貫通孔32内に露出するように延設され、リード電極90と駆動IC等の駆動回路120を実装した配線部材121とが、貫通孔32内で電気的に接続されている。
また、このような構成のヘッド本体150には、複数の圧力発生室12に連通するマニホールド100をヘッド本体150と共に画成するケース部材40が固定されている。ケース部材40は、平面視において上述した連通板15と略同一形状を有し、保護基板30に接合されると共に、上述した連通板15にも接合されている。具体的には、ケース部材40は、保護基板30側に流路形成基板10及び保護基板30が収容される深さの凹部41を有する。この凹部41は、保護基板30の流路形成基板10に接合された面よりも広い開口面積を有する。そして、凹部41に流路形成基板10等が収容された状態で凹部41のノズルプレート20側の開口面が連通板15によって封止されている。これにより、流路形成基板10の外周部には、ケース部材40とヘッド本体150とによって第3マニホールド部42が画成されている。そして、連通板15に設けられた第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18と、ケース部材40とヘッド本体150とによって画成された第3マニホールド部42と、によって本実施形態のマニホールド100が構成されている。
なお、ケース部材40の材料としては、例えば、樹脂や金属等を用いることができる。ちなみに、ケース部材40として、樹脂材料を成形することにより、低コストで量産することができる。
また、連通板15の第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18が開口する面には、コンプライアンス基板45が設けられている。このコンプライアンス基板45が、第1マニホールド部17と第2マニホールド部18の液体噴射面20a側の開口を封止している。
このようなコンプライアンス基板45は、本実施形態では、封止膜46と、固定基板47と、を具備する。封止膜46は、可撓性を有する薄膜(例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)やステンレス鋼(SUS)等により形成された厚さが20μm以下の薄膜)からなり、固定基板47は、ステンレス鋼(SUS)等の金属等の硬質の材料で形成される。この固定基板47のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部48となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜46のみで封止された可撓部であるコンプライアンス部49となっている。
なお、ケース部材40には、マニホールド100に連通して各マニホールド100にインクを供給するための導入路44が設けられている。本実施形態では、1つのヘッド本体150には2つの独立したマニホールド100が設けられているため、導入路44はマニホールド100毎に、すなわち合計2個設けられている。また、ケース部材40には、保護基板30の貫通孔32に連通して配線部材121が挿通される接続口43が設けられている。
このような構成のヘッド本体150では、インクを噴射する際に、液体貯留手段から流路部材130を介して導入路44からインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで流路内部をインクで満たす。その後、駆動回路120からの信号に従い、圧力発生室12に対応する各圧電アクチュエーター300に電圧を印加することにより、圧電アクチュエーター300と共に振動板50をたわみ変形させる。これにより、圧力発生室12内の圧力が高まり所定のノズル開口21からインク滴が噴射される。
このようなヘッド本体150は、図3に示すように、保持部材140にノズル列の並び方向、すなわち、第2の方向Yに所定の間隔で4つ固定されている。すなわち、記録ヘッド1には、ノズル開口21が並設されたノズル列が8列設けられていることになる。このように複数のヘッド本体150を用いてノズル列の多列化を図ることで、1つのヘッド本体150にノズル列を多列形成するのに比べて歩留まりの低下を防止することができる。また、ノズル列の多列化を図るために複数のヘッド本体150を用いることで、1枚のシリコンウェハから形成できるヘッド本体150の取り数を増大させることができ、シリコンウェハの無駄な領域を減少させて製造コストを低減することができる。
図3及び図7を参照して、保持部材140について詳細に説明する。保持部材140は、第3の方向Zの一方面側(記録シートS側)には、内部にヘッド本体150が収容保持されるヘッド本体保持部141が設けられている。ヘッド本体保持部141は、保持部材140の記録シートS側の面に開口する凹形状を有する。また、ヘッド本体保持部141は、4つのヘッド本体150が収容可能な大きさで形成されている。そして、ヘッド本体保持部141内には、4つのヘッド本体150が収容されている。ヘッド本体150のケース部材40の液体噴射面20aとは反対面をヘッド本体保持部141の底面に固定することで保持部材140はヘッド本体150を保持している。
また、保持部材140のヘッド本体保持部141側の面には、ヘッド本体保持部141の開口を覆うカバーヘッド160が設けられている。
カバーヘッド160は、ヘッド本体150の液体噴射面20aを露出する露出開口部161を有する板状部材からなる。露出開口部161は、各ヘッド本体150の液体噴射面20aを独立して露出するように4つ形成されている(図3参照)。
このようなカバーヘッド160は、コンプライアンス基板45の連通板15とは反対側に接合されており、コンプライアンス部49にインクが付着するのを抑制している。
さらに、保持部材140の第3の方向Zの他方面側、すなわち、流路部材130側には、内部にヘッド基板170が収容される配線基板保持部142が設けられている。配線基板保持部142内には、ヘッド基板170が、記録シートSのインク滴が着弾する面、いわゆる印刷面に一方の面を対向して配置されている。ヘッド基板170は、本実施形態ではリジット基板からなり、ヘッド基板170が第1の方向X及び第2の方向Yを含む面方向となるように配線基板保持部142内に収容されている。
このような配線基板保持部142は、詳しくは後述するが、第3の方向Zの液体噴射面20aとは反対側の開口が流路部材130によって封止される。これにより、ヘッド基板170は、保持部材140の配線基板保持部142内に収容される。このように、ヘッド基板170を保持部材140内に収容することで、ヘッド基板170にインクが付着することによる配線の短絡や搭載された電子部品の故障等を抑制することができる。
また、保持部材140には、流路部材130から供給されたインクをヘッド本体150に供給するための接続流路143が設けられている。本実施形態では、接続流路143は、ヘッド本体150の導入路44毎に設けられている。すなわち、1つのヘッド本体150には、2個の導入路44が設けられているため、4個のヘッド本体150に対して合計8個の接続流路143が設けられている。なお、接続流路143は、一端が配線基板保持部142内に突出して設けられた第1突起部144の端面に開口して設けられている。また、接続流路143の他端は、ヘッド本体保持部141の底面に開口して設けられている。第1突起部144の端面に開口する一端が流路部材130に接続され、ヘッド本体保持部141の底面に開口する他端がヘッド本体150の導入路44に接続される。これにより、流路部材130からのインクは、接続流路143を介してヘッド本体150に供給される。
また、保持部材140には、第1の方向Xにおいて、1つのヘッド本体150毎に設けられた2個の接続流路143の間に、配線部材121を挿通するための配線部材挿通孔145が設けられている。配線部材挿通孔145は、ヘッド本体150の接続口43に挿通して、配線部材121をヘッド本体150側から流路部材130側に挿通するためのものである。このような配線部材挿通孔145は、ヘッド本体150の第1の方向Xの幅と略同じ幅の開口で設けられている。
また、ヘッド基板170には、第1突起部144を挿通する第1挿通孔171と、配線部材121を挿通する第2挿通孔172と、が設けられている。そして、第2挿通孔172を挿通された配線部材121は、液体噴射面20aとは反対側の面において、ヘッド基板170と接続されている。なお、ヘッド基板170と配線部材121との接続方法は特に限定されず、例えば、ハンダ付けやろう付けなどのろう接や、共晶接合、溶接、導電性粒子を含む導電性接着剤(ACP、ACF)、非導電性接着剤(NCP、NCF)等が挙げられる。
また、ヘッド基板170には、第1の方向Xの両端部にコネクター173が設けられている。コネクター173は、本実施形態では、第3の方向Zにおいて、ヘッド基板170のヘッド本体150とは反対面側に固定されている。そして、保持部材140には、コネクター173に相対向する側壁に配線基板保持部142と外部とを連通する接続孔146が設けられており、コネクター173は、接続孔146によって外部に露出される。これにより、コネクター173には、記録ヘッド1の外部からFPC、FFC等のフレキシブル基板である可撓性基板が接続される(図1参照)。すなわち、本実施形態のコネクター173に接続された外部配線である可撓性基板は、記録ヘッド1の第2の方向Yに導出される。
このような保持部材140の配線基板保持部142側には、図1、図2、図7及び図8に示すように、流路部材130が接合されている。
図示するように、流路部材130は、ケース部材131と、ケース部材131の内部に収容された流路形成部材135及び供給部材136と、を具備する。
ケース部材131は、中空の箱形状を有し、第1ケース部材132と第2ケース部材133とに分割された2つの部材が固定されて構成されている。このようなケース部材131の内部には、空間である収容部134が形成されており、この収容部134内に流路形成部材135が収容されている。
ケース部材131に収容される流路形成部材135は、特に図示していないが、例えば、インクに含まれる気泡や異物を除去するフィルターや、流路内のインクの圧力に応じて流路を開閉する弁体等の各機能部が設けられた機能部材である。また、流路形成部材135には、ヒーター等の加熱手段が設けられていてもよい。
このような流路形成部材135の内部には、流路1351が設けられており、流路1351の一端は、第1ケース部材132側に開口して設けられて、インクが供給される接続部の一例であるインク供給口1352となっている。流路1351の他端は、第2ケース部材133側に開口したインク排出口1353となっている。
第1ケース部材132のヘッド基板170とは反対側の面には、接続部の一例であるインク供給口1352の周りを囲む凹部として第1開口部1321及び第2開口部1322が設けられている。
第1開口部1321は、インク供給口1352が露出するように、第1ケース部材132を第3の方向Zに貫通して設けられている。
また、第2開口部1322は、第1ケース部材132の前記面に設けられた凹部として設けられている。第2開口部1322は、第1開口部1321を内側に含み、第1開口部1321よりも大きく開口している。
第1開口部1321及び第2開口部1322によって露出されたインク供給口1352には、インクカートリッジなどの液体貯留手段が直接又は他の流路部材やチューブ等の供給管を介して接続されてインクが供給される。インク供給口1352は、このようにインクが供給される接続部の一例であり、液体貯留手段や前記供給管等が着脱される部位である。この着脱の際に、液体貯留手段、供給管又はインク供給口1352からインクが流出する場合がある。インク供給口1352から流出したインクは、後述する案内溝200に誘導される。
第1ケース部材132には、第1案内流路1323が設けられ、第2ケース部材133には、第2案内流路1333が設けられている。
第1案内流路1323は、第1ケース部材132を第3の方向Zに貫通する貫通孔として形成されており、一方の開口は、第2開口部1322の底面に形成され、他方の開口は第2ケース部材133側に形成されている。
第2案内流路1333は、第2ケース部材133の第1ケース部材132側の上面と、当該上面に連続した側面とに開口した凹部として形成されている。第1案内流路1323は、第2案内流路1333に連通しており、一つの案内流路を形成している。本実施形態では、第2の方向Yに第2開口部1322の両端に、2つの第1案内流路1323と2つの第2案内流路1333とがそれぞれ設けられている。
第1案内流路1323及び第2案内流路1333からなる案内流路は、接続部であるインク供給口1352から流出したインクを第2開口部1322から後述する案内溝200に誘導する流路である。
なお、本実施形態では、第1案内流路1323及び第2案内流路1333から案内流路を形成したがこのような態様に限定されない。例えば、第2案内流路1333を凹部としてではなく、第2ケース部材133の第1ケース部材132側の上面及び当該上面に連続した側面に開口した流路として形成してもよい。また、第1案内流路1323は、第2開口部1322の底面に開口したが、第1開口部1321の内面に開口していてもよい。
第2ケース部材133と流路形成部材135との間には、供給部材136が設けられている。
供給部材136には、流路形成部材135の流路1351(図2参照)に連通すると共に保持部材140に連通する第1供給流路1361が設けられている。第1供給流路1361は、一端が流路形成部材135側に突出して設けられた第2突起部1362の端面に開口して設けられている。また、第1供給流路1361の他端は、第2ケース部材133側に開口して設けられており、第2ケース部材133側に内径が拡幅された第1液体溜まり部1362が設けられている。
第2ケース部材133には、第2供給流路1331が設けられている。第2供給流路1331の供給部材136側の開口部分は、第1液体溜まり部1362に対応して拡幅された第2液体溜まり部1332となっており、第2液体溜まり部1332の開口部分(第1液体溜まり部1362と第2液体溜まり部1332との間)には、インクに含まれる気泡や異物を除去するためのフィルター137が設けられている。これにより、第1供給流路1361から供給されたインクは、フィルター137を介して第2供給流路1331に供給される。
また、第2供給流路1331は、第2液体溜まり部1332よりも下流側(保持部材140側)で、2つに分岐されている。すなわち、本実施形態では、供給部材136には、4つの第1供給流路1361が設けられ、第2ケース部材133には、8個の第2供給流路1331が設けられている。
このように、フィルター137よりも上流の第1供給流路1361の数を減らすことで、第1供給流路1361を形成する領域を確保するために流路部材130が大型化することを抑制することができる。また、フィルター137よりも下流の第2供給流路1331の2つに対して1つの共通するフィルター137を設けることで、フィルター137を接合する面積や、隣り合う第1液体溜まり部1362(第2液体溜まり部1332)同士が連通しないように隔離する壁などを設けるスペースを減少させて、流路部材130の小型化を図ることができる。
このような流路部材130は、保持部材140の配線基板保持部142側に固定される。また、保持部材140と流路部材130との間には、接続流路143と第2供給流路1331とを接続する接続連通路181が設けられたシール部材180が設けられている。シール部材180によって接続流路143と第2供給流路1331とが密封された状態で接続されている。
なお、流路部材130は、第1の方向Xの幅が保持部材140よりも大きな幅を有する。これは、上述のように、流路形成部材135は、内部にフィルターや、弁体、加熱手段等の各機能部が設けられた機能部材であるため、各機能部を配置する領域や、各機能部への流路1351を引き回す領域が必要だからである。すなわち、流路部材130の第1の方向Xの幅を保持部材140と同じ幅まで縮小するのは実質的に困難であり、また、保持部材140側を流路部材130と同じ第1の方向Xまで拡幅すると、記録ヘッド1の大型化、特に液体噴射面20a側の大型化を招いてしまう。したがって、本実施形態の流路部材130は、保持部材140よりも第1の方向XのX2側から突出して設けられている。
このように、第3の方向Zに沿って、ヘッド本体150、保持部材140、ヘッド基板170、及び流路部材130が積層されている。保持部材140に保持されたヘッド本体150には、ヘッド基板170が積層されている。ここでいう積層とは、ヘッド本体150にヘッド基板170が直接的に接触することの他に、ヘッド本体150とヘッド基板170との間に他の部品(本実施形態では保持部材140)が介在し、間接的に組み付けられる場合も含む。また、流路部材130は、ヘッド基板170に対してヘッド本体150が配置される側と反対側に配置されている。ここでいう積層とは、流路部材130にヘッド基板170が直接的に接触することの他に、流路部材130とヘッド基板170との間に他の部品(本実施形態ではシール部材180)が介在し、間接的に組み付けられる場合も含む。
ここで、図1、図2、図4〜図6及び図9を参照して、記録ヘッド1に設けられた案内溝200及び壁部250について詳細に説明する。
流路部材130には、インク供給口1352から流路部材130のヘッド基板170とは反対側の面、及び当該面に連続してヘッド基板170とは交差した面に流出したインクをヘッド基板170の平面方向に誘導し、ヘッド基板170の平面方向に誘導されたインクを流路部材130の厚さ方向である第3の方向Zに誘導することが可能な案内溝200が設けられている。
本実施形態では、流路部材130は、第1ケース部材132と第2ケース部材133を備えている。したがって、流路部材130のヘッド基板170とは反対側の面は、第1ケース部材132のヘッド基板170とは反対側の上面1324となる。また、上面1324に連続してヘッド基板170とは交差した面とは、第1ケース部材132の上面1324に連続してヘッド基板170と交差した第1側面1325と、第2ケース部材133のヘッド基板170と交差した第2側面1334とからなる。ここでは、ヘッド基板170は、第1の方向X及び第2の方向Yに対して平行であり、第1側面1325及び第2側面1334はヘッド基板170に垂直、すなわち、第3の方向Zに平行となっている。なお、第1側面1325及び第2側面1334を合わせて側面1315とする。
インク供給口1352から流出したインクは、第1開口部1321及び第2開口部1322内に貯留される。さらに、本実施形態では、第2開口部1322内のインクは、後述する第1案内流路1323及び第2案内流路1333を介して案内溝200に誘導される。したがって、原則的には、インク供給口1352から、流路部材130の上面1324及び側面1315に流出することが抑制されている。
しかしながら、第1開口部1321及び第2開口部1322の容積や形状によっては、第2開口部1322からインクが溢れ、上面1324及び側面1315にまで流出する場合がある。
案内溝200は、上面1324及び側面1315まで流出したインクをヘッド基板170の平面方向に誘導し、さらにその平面方向に誘導されたインクを第3の方向Zに誘導する。
ヘッド基板170の平面方向とは、ヘッド基板170の平面に平行な場合だけではなく、平面に対して交差した方向を含む。すなわち、ヘッド基板170の平面方向とはヘッド基板170の平面に対して垂直以外の方向を含む。また、案内溝200がインクを第3の方向Zに誘導するとは、第3の方向Zに平行な方向のみならず、第3の方向Zに交差する方向を含む。すなわち、第3の方向Zに垂直となる方向以外を含む。
本実施形態に係る案内溝200は、ヘッド基板170の平面方向にインクを誘導することが可能な第1案内溝201と、当該インクを第3の方向Zに誘導することが可能な第2案内溝202とを備える。
第2ケース部材133の第2側面1334には、側方に突出した突部210が形成されている。本実施形態では、第2ケース部材133の第2の方向Yの両側の2つの第2側面1334に突部210が形成されている。第1案内溝201は、突部210にヘッド基板170とは反対側に開口する溝として形成されている。また、第1案内溝201は、第2の方向Yに沿って長尺に形成されている。
このような第1案内溝201によれば、第2側面1334にまで流出したインクを受け、ヘッド基板170の平面方向にインクを誘導することができる。
ここで、後述するように、第2の方向Yは、記録ヘッド1が被記録媒体に対して移動する方向となっている。したがって、第1ケース部材132の上面1324に流出したインクは、第2の方向Yに沿って動きやすい。このため、上面1324のインクは、第2ケース部材133の第2の方向Yの両側の第2側面1334により多く流出することになる。
このようにインクが多く流出してくる第2側面1334には、第1案内溝201が設けられているので、より効果的にインクを第1案内溝201で回収することができる。
なお、本実施形態では、上述したように2つの第2側面1334に第1案内溝201を設けたが、このような態様に限定されない。例えば、第2ケース部材133の第2側面1334の全周に亘って第1案内溝201を設けてもよい。
第2案内溝202は、突部210の端部のうち第1の方向XのX2側に、第1案内溝201と連続する溝として形成されている。また、第2案内溝202は、インクを第3の方向Zに沿って誘導するように形成されている。本実施形態では、2つの第1案内溝201に対応して2つの第2案内溝202がそれぞれ設けられている。
第2案内溝202によれば、第1案内溝201によりヘッド基板170の平面方向に誘導されたインクを、さらに第3の方向Zに沿わせて誘導することができる。なお、第2案内溝202の第3の方向Zにおける長さについては特に限定はないが、第2ケース部材133の下面(ヘッド基板170側の面)よりも下方まで設けられていることが好ましい。
このような第1案内溝201及び第2案内溝202から構成される案内溝は、インク供給口1352から上面1324及び側面1315に流出したインクを第2案内溝202により第3の方向Zに沿って特定の場所に誘導することができる。
請求項に記載する「案内溝の流路部材の厚さ方向に誘導する部位」とは、案内溝200のうちインクを第3の方向Zに沿わせる部分をいい、本実施形態では、第2案内溝202が相当する。
第2案内溝202は、ヘッド基板170の平面方向においてヘッド基板170よりも外側に配置されている。具体的には、図4に示すように、ヘッド基板170の平面視、すなわち、記録ヘッド1の平面視において、第2案内溝202は、ヘッド基板170よりも第1の方向XのX2側である外側に配置されている。換言すれば、当該平面視において、ヘッド基板170と第2案内溝202とは重なっていない。
第2案内溝202に誘導されたインクは、鉛直方向の下方(第3の方向Zの−Z側)に落下する。このとき、第2案内溝202がヘッド基板170よりも外側に配置されていることで、落下したインクがヘッド基板170に落着することを回避することができる。
流路部材130のヘッド基板170が配置される側の面、本実施形態では、第2ケース部材133のヘッド基板170側の面には、当該面からヘッド基板170側である第3の方向Zの−Z側に突出した壁部250が設けられている。
壁部250は、第2案内溝202からヘッド基板170の端部までの間に設けられている。すなわち、壁部250は図4や図6に示すように、第2案内溝202とヘッド基板170の端部(第1の方向XにおけるX2側の端部)との間に配置されている。本実施形態では、壁部250は、第2の方向Yに沿って延設されており、流路部材130の第2の方向Yの幅よりも広くなっている。壁部250の第2の方向Yの両端は、流路部材130よりも突出しており、上述した第2案内溝202の底部を形成する突部210と一体的になっている。
このような壁部250によれば、第2案内溝202により第2ケース部材133のヘッド基板170側まで誘導されたインクは、ヘッド基板170側に侵入することが抑制される。また、壁部250を第1の方向Xに沿って長尺に設けた。この第2の方向Yは、後述するように、記録ヘッド1が被記録媒体に対して移動する方向となっている。第2の方向Yに沿って記録ヘッド1が移動する場合、第2案内溝202により誘導され、第2ケース部材133のヘッド基板170側の面に付着したインクは、第2の方向Yに沿って動く。つまり、壁部250に沿ってインクが動くことになるので、第1の方向XのX1側に向かって壁部250を乗り越え、ヘッド基板170に到達することをより確実に抑制することができる。
なお、壁部250は、第2案内溝202とヘッド基板170の前記端部との間にあればよく、本実施形態のように第2案内溝202と一体的である必要はない。また、壁部250が第3の方向Zの−Z側の高さに特に限定はない。さらに、壁部250は、第2の方向Yに沿っていたが、これに限定されず、第2の方向Yに交差する方向に延設されていてもよい。
また、図9に示すように、本実施形態に係る流路部材130には、第1案内流路1323及び第2案内流路1333が設けられている。接続部の一例であるインク供給口1352から流出したインクは、第1開口部1321及び第2開口部1322に貯留される。これにより、少量のインクであれば、流路部材130の上面1324や側面1315(図1等参照)を伝ってヘッド基板170にインクが侵入することを抑制できる。
そして、第2開口部1322には、第1案内流路1323が開口している。第1案内流路1323には第2案内流路1333が連通しており、第2案内流路1333は、第2側面1334において案内溝200よりもヘッド基板170とは反対側に開口している。
したがって、第2開口部1322に貯留されたインクは、第1案内流路1323及び第2案内流路1333を経由して、第1案内溝201に誘導されるか、又は、第2ケース部材133のヘッド基板170側の面に誘導される。いずれにしても、インクは、ヘッド基板170の壁部250よりも外側に誘導される。
このように、インク供給口1352から流出したインクを、第1案内流路1323及び第2案内流路1333を介して案内溝200に誘導することができる。つまり、インクが流路部材130の上面1324に溢れることを抑制し、案内溝200に誘導することができる。
このように、案内流路を設けることで、インク供給口1352から流出したインクの経路を制御することができる。仮に、このような案内流路を設けない場合、インクが流路部材130の上面1324に溢れることになるが、この上面1324に溢れたインクを意図した案内溝200に誘導するために、上面1324に溝を形成するなどしなければならない。本実施形態に係る記録ヘッドによれば、上面1324に溝を形成することが不要となり、案内溝200により確実にインクを誘導することができる。
本実施形態に係る第1案内流路1323及び第2案内流路1333を形成した場合、上面1324にはインクはあまり溢れることがなく、第1案内溝201の第1の方向XにおけるX1側の端部に当該インクが回収されることも少ない。しかしながら、第2開口部1322から溢れるような量のインクが生じた場合、当該インクは第1案内溝201により回収される。すなわち、本実施形態に係る第1案内溝201によれば、第2開口部1322からインクが溢れるようなことが生じても、より確実にインクがヘッド基板170に到達することを抑制することができる。
このように、本実施形態に係る記録ヘッド1によれば、接続部の一例であるインク供給口1352からインクが流出した際に、当該インクは、流路部材130の表面を伝って第1案内溝201に回収されて第2案内溝202に誘導され、又は第1案内流路1323及び第2案内流路1333を伝って第2案内溝202に誘導される。そして、第2案内溝202に誘導されたインクは、壁部250によりヘッド基板170側に侵入することが抑制される。したがって、ヘッド基板170にインクが接触して短絡することを抑制し、インクの噴射不良やヘッド基板170の破壊を抑制できる。これにより、信頼性が向上した記録ヘッド1が提供される。
なお、本実施形態に係る記録ヘッド1では、ヘッド基板170のコネクター173は、壁部250に面していない。万が一、第2案内溝202に誘導されたインクが壁部250を越えてヘッド基板170側に達したとしても、保持部材140の壁面に到達するにおさえ、コネクター173に到達する可能性を低減することができる。
〈他の実施形態〉
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、実施形態1に係る記録ヘッド1では、案内溝200は、流路部材130の側面1315に設けられていたが、このような態様に限定されない。例えば、流路部材130の上面1324に第1案内溝201に相当する溝を設け、第1側面1325及び第2側面1334に第2案内溝202に相当する溝を設け、それらの溝を連通させたものを案内溝としてもよい。
また、実施形態1では、接続部の一例であるインク供給口1352の周囲には凹部として第1開口部1321及び第2開口部1322を設けたが、このような態様に限定されず、当該凹部を設けなくてもよい。この場合は、インク供給口1352が流路部材130の上面1324に現れることになるが、上面1324に流路部材130の側面1315にインクを誘導する溝を設けることが好ましい。このような溝を設けることで、側面1315にインクを誘導し、案内溝200で回収し、第3の方向Zに沿って誘導することができる。
また、実施形態1では、第1案内流路1323及び第2案内流路1333を設けたが、このような態様に限定されず、それらの案内流路を設けなくてもよい。すなわち、流路部材130の上面1324に現れたインク供給口1352、又は上面1324に第1開口部1321及び第2開口部1322を設け、その内部に現れたインク供給口1352を有する記録ヘッド1であってもよい。このような場合は、第1案内流路1323及び第2案内流路1333を介さず、流路部材130の上面1324から側面1315をインクが伝い、案内溝200で回収し、第3の方向Zに沿って誘導することができる。
さらに、実施形態1では、流路部材130に凹部として第1開口部1321及び第2開口部1322を設け、その内部にインク供給口1352を設けた。このインク供給口1352は、第1開口部1321よりもヘッド基板170側であった。つまり、インク供給口1352は、第1開口部1321よりもヘッド基板170とは反対側に突出していない。しかしながら、インク供給口1352は、第1開口部1321や流路部材130の上面1324よりもヘッド基板170とは反対側に突出していてもよい。この場合であっても、インク供給口1352から溢れたインクは、第1開口部1321内に落下して貯留される。
また、上述した各実施形態では、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、薄膜型の圧電アクチュエーター300を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
また、これら各実施形態の記録ヘッド1は、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備するインクジェット式記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図13は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
インクジェット式記録装置Iは、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3を具備する。キャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動可能に設けられている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。この記録ヘッド1が移動するキャリッジ軸5に沿う方向(主走査方向)が第2の方向Yである。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー8により主走査方向とは直交する副走査方向(第1の方向X;搬送方向)に搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラーに限られずベルトやドラム等であってもよい。
また、インクジェット式記録装置Iには、装置本体4に固定されて内部にインクが貯留されたインクタンク等の液体貯留手段2が設けられている。この液体貯留手段2には、記録ヘッド1にインクを供給する供給管2aが接続されている。記録ヘッド1には、インク供給口1352が4つ設けられており、各インク供給口1352に1本の供給管2aが接続されている。なお、同図においては2本の供給管2aの図示を省略している。
供給管2aは、フレキシブルチューブ等の管状部材からなり、内部にインクを供給する供給路が設けられている。そして、供給管2a(供給路)の一端が記録ヘッド1のインク供給口1352に接続されることで、液体貯留手段2のインクを記録ヘッド1に供給している。
なお、特に図示していないが、供給管2aの途中には、加圧ポンプ又は吸引ポンプ等の加圧充填機構が設けられており、加圧充填機構の圧送によってインクは液体貯留手段2から記録ヘッド1に供給される。
さらに、インクジェット式記録装置Iには、当該インクジェット式記録装置Iの動作を制御する制御装置9が設けられている。記録ヘッド1のコネクター173には、COF等の配線基板400の一端が接続され、配線基板400の他端が制御装置9に接続されている。
なお、上述したインクジェット式記録装置Iでは、記録ヘッド1がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、記録ヘッド1が固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した例では、インクジェット式記録装置Iは、カートリッジなどの液体貯留手段2がキャリッジ3には搭載されず、記録ヘッド1に間接的にインクを供給した構成であるが、特にこれに限定されない。例えば、液体貯留手段2をキャリッジ3に搭載し、記録ヘッド1に直接的にインクを供給してもよい。また、液体貯留手段がインクジェット式記録装置Iに搭載されていなくてもよい。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも適用することができる。
また、本発明は、広く配線実装構造全般を対象としたものであり、液体噴射ヘッド以外の他のデバイスに適用することができる。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 1 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 10 流路形成基板、 20 ノズルプレート、 20a 液体噴射面、 21 ノズル開口、 100 マニホールド、 121 配線部材、 130 流路部材、 131 ケース部材、 1315 側面、 132 第1ケース部材、 1321 第1開口部(凹部)、 1322 第2開口部(凹部)、 1323 第1案内流路(案内流路)、 133 第2ケース部材、 1333 第2案内流路(案内流路)、 1352 インク供給口(接続部)、 140 保持部材、 150 ヘッド本体、 170 ヘッド基板、 173 コネクター、 200 案内溝、 201 第1案内溝、 202 第2案内溝、 250 壁部

Claims (6)

  1. 液体噴射面から液体を噴射するヘッド本体と、
    前記ヘッド本体に積層され、前記ヘッド本体を駆動するヘッド基板と、
    前記ヘッド基板に対して前記ヘッド本体が配置される側と反対側に配置され、外部から液体が供給される接続部を有し、該接続部から前記ヘッド本体に前記液体を供給する流路が形成された流路部材と、
    前記流路部材に設けられ、前記接続部から前記流路部材の前記ヘッド基板とは反対側の面、及び当該面に連続して前記ヘッド基板に交差した面に流出した液体を前記ヘッド基板の平面方向に誘導し、当該平面方向に誘導された液体を前記流路部材の厚さ方向に誘導することが可能な案内溝とを備え、
    前記案内溝の前記流路部材の厚さ方向に誘導する部位は、前記ヘッド基板の平面方向において当該ヘッド基板よりも外側に配置されており、
    前記流路部材の前記ヘッド基板が配置される側の面には、前記流路部材の厚さ方向に誘導する部位から前記ヘッド基板の端部までの間に、該面から前記ヘッド基板側に突出した壁部が設けられている
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 請求項1に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    前記流路部材の前記ヘッド基板とは反対面側には、前記接続部の周りを囲む凹部が設けられ、
    前記凹部に開口し、前記案内溝に連通した案内流路を備える
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    前記壁部は、前記液体噴射面から液体を噴射される被記録媒体が相対移動する搬送方向に交差する方向に延設されている
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    前記接続部は、前記流路部材の前記ヘッド基板とは反対面に設けられ、
    前記案内溝は、前記流路部材の前記反対面に連続して前記液体噴射面に交差する側面に設けられて前記ヘッド基板の平面方向に液体を案内する第1案内溝と、前記第1案内溝に連続して前記流路部材の厚さ方向に液体を案内する第2案内溝とを備え、
    前記壁部は、前記第2案内溝から前記ヘッド基板の端部までの間に設けられている
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  5. 請求項4に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    前記案内流路は、前記流路部材の前記凹部及び前記流路部材の前記側面に開口し、当該側面の開口は、前記第1案内溝又は前記第2案内溝よりも前記流路部材の前記反対面側に開口している
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載する液体噴射ヘッドを備えることを特徴とする液体噴射装置。
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