JP2015163387A - 合成用の触媒及びその製造方法、酸素化物の製造装置ならびに酸素化物の製造方法 - Google Patents

合成用の触媒及びその製造方法、酸素化物の製造装置ならびに酸素化物の製造方法 Download PDF

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稔人 御山
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Abstract

【課題】目的物をより効率的に合成できる合成用の触媒を提供する。
【解決手段】担体に触媒金属を担持した触媒金属担持体が粉砕されてなる触媒粒子群を含むことよりなる。前記触媒金属としてロジウムを含み、水素と一酸化炭素とを含む混合ガス20から酸素化物を合成してもよい。酸素化物合成用の触媒が充填された反応管1と、前記混合ガスを前記反応管1内に供給する供給手段3と、前記反応管1から生成物を排出する排出手段4とを備えることよりなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、合成用の触媒及びその製造方法、酸素化物の製造装置ならびに酸素化物の製造方法に関する。
一般に、有機化合物を合成する際には、合成用の触媒が用いられる。
例えば、セルロース系バイオマスを水素と一酸化炭素とを含む混合ガスに変換した後、この混合ガスからアルコールを合成する方法がある。この方法により、アルコール発酵法の適用が難しいセルロース系バイオマスから、効率的にバイオエタノールを製造する試みがなされている。加えて、この方法によれば、木質系・草本系バイオマスに限らず、動物の死骸や糞等由来の動物バイオマス、生ゴミ、廃棄紙、廃繊維といった多様なバイオマスを原料に用いることができる。
さらに、水素と一酸化炭素との混合ガスは、天然ガス、石炭等の石油以外の資源からも得られるため、混合ガスからアルコールを合成する方法は、石油依存を脱却する技術として研究されている。
水素と一酸化炭素との混合ガスからエタノール、アセトアルデヒド、酢酸等の酸素化物を合成する触媒としては、例えば、ロジウム及びアルカリ金属をシリカゲルの担体に担持させた触媒が知られている(例えば、特許文献1)。
また、酸素化物をより効率的に合成することを目的として、ロジウムと、マンガンと、アルカリ金属と、ジルコニウムとを含む酸素化物合成用の触媒が提案されている(例えば、特許文献2)。
特公昭61−36730号公報 特開2013−063418号公報
しかしながら、酸素化物合成用の触媒等の触媒には、原料から目的物をより効率的に合成できることが求められている。
そこで、本発明は、目的物をより効率的に合成できる合成用の触媒を目的とする。
本発明の合成用の触媒は、担体に触媒金属を担持した触媒金属担持体が粉砕されてなる触媒粒子群を含むことを特徴とする。前記触媒金属としてロジウムを含み、水素と一酸化炭素とを含む混合ガスから酸素化物を合成してもよい。
本発明の酸素化物の製造装置は、前記触媒金属としてロジウムを含み、水素と一酸化炭素とを含む混合ガスから酸素化物を合成する合成用の触媒が充填された反応管と、前記混合ガスを前記反応管内に供給する供給手段と、前記反応管から生成物を排出する排出手段とを備えることを特徴とする。
本発明の酸素化物の製造方法は、前記触媒金属としてロジウムを含み、水素と一酸化炭素とを含む混合ガスから酸素化物を合成する合成用の触媒に、前記混合ガスを接触させて酸素化物を得ることを特徴とする。
本発明の合成用の触媒の製造方法は、前記担体に前記触媒金属が担持された前記触媒金属担持体を粉砕する工程を有することを特徴とする。
本稿において酸素化物は、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール、酢酸等のカルボン酸、アセトアルデヒド等のアルデヒド、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル等、炭素原子と水素原子と酸素原子からなる分子を意味する。酸素化物の内、炭素数が2である化合物(例えば、酢酸、エタノール、アセトアルデヒド等)をC2酸素化物という。
本稿において、触媒金属担持体は、触媒粒子群の製造に用いられるものであり、粉砕される前のものである。
本発明の合成用の触媒によれば、目的物をより効率的に合成できる。
本発明の一実施形態にかかる酸素化物の製造装置の模式図である。
(合成用の触媒)
本発明の合成用の触媒は、担体に触媒金属を担持させた触媒金属担持体が粉砕されてなる触媒粒子群を含む。合成用の触媒は、触媒粒子群を含むことで、目的物をより効率的に合成できる。
本稿において、合成用の触媒の効率は、転化率によって評価される。転化率とは、原料中の特定の化合物のモル数の内、目的物へ変換されたモル数が占める百分率である。例えば、合成用の触媒が、一酸化炭素と水素とを含む混合ガスから、酸素化物を合成する触媒である場合、転化率はCO転化率として評価される。CO転化率は、混合ガス中のCOのモル数の内、酸素化物の合成に消費されたCOのモル数が占める百分率である。
合成用の触媒は、触媒粒子群を含有すればよく、触媒粒子群からなる粉体でもよく、触媒粒子群を圧縮成形した成形体でもよい。また、例えば、合成用の触媒は、前記の成形体が粉砕された粒状物でもよい。
粉体又は粒状の合成用の触媒の大きさは、反応管の大きさや、所望する反応速度等を勘案して適宜決定され、例えば、10μm超10000μm以下が好ましく、100μm超5000μm以下がより好ましい。上記下限値未満では、触媒粒子群が飛散しやすくなり、取り扱いが煩雑になりやすい。上記上限値超では、目的物の合成効率の向上の程度が小さくなるおそれがある。
成形体としては、例えば、円柱状、多角柱状等の柱状物、球状物、触媒粒子群等が挙げられる。
成形体の大きさは、反応管の大きさや、所望する反応速度等を勘案して適宜決定される。
<触媒粒子群>
触媒粒子群は、担体に触媒金属を担持させた触媒金属担持体が粉砕されてなるものである。
触媒粒子群の粒子径は、反応管の大きさや、所望する反応速度、所望する成形体の形状等を勘案して適宜決定され、例えば、1μm超1000μm以下が好ましく、5μm超500μm以下がより好ましい。上記下限値未満では、触媒粒子群が飛散しやすくなり、取り扱いが煩雑になりやすい。上記上限値超では、目的物の合成効率の向上の程度が小さくなるおそれがある。
≪担体≫
担体としては、従来、触媒に用いられている担体を用いることができ、例えば、多孔質担体が好ましい。
多孔質担体の材質は、特に限定されず、例えば、シリカ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、アルミナ、活性炭、ゼオライト等が挙げられ、中でも、比表面積や細孔直径が異なる種々の製品が市場で調達できることから、シリカが好ましい。
多孔質担体の大きさは、特に限定されないが、例えば、シリカの多孔質担体であれば、粒子径0.5〜5000μmのものが好ましい。上記下限値未満では、飛散しやすくなり、取り扱いが煩雑になりやすい。上記上限値超では、触媒金属を担持させる際に、触媒金属が担体内部に入りにくくなり、触媒金属の担持量が少なくなって、合成効率の向上の程度が小さくなるおそれがある。多孔質担体の粒子径は、篩分けにより調節される。
加えて、多孔質担体は、粒子径分布ができるだけ狭いものが好ましい。
多孔質担体における細孔容積の合計(全細孔容積)は、特に限定されないが、例えば、0.01〜1.0mL/gが好ましく、0.1〜0.8mL/gがより好ましく、0.3〜0.7mL/gがさらに好ましい。全細孔容積が上記下限値未満では、多孔質担体の比表面積が小さくなりすぎて、触媒金属を担持させる際にその分散性が低下し、合成効率の向上の程度が低下するおそれがある。全細孔容積が上記上限値超では、細孔直径が小さくなりすぎて、触媒金属を担持させる際に、触媒金属が担体内部まで入りにくくなり、触媒金属の担持量が少なくなって、合成効率の向上の程度が小さくなるおそれがある。
全細孔容積は、水滴定法により測定される値である。水滴定法とは、多孔質担体の表面に水分子を吸着させ、分子の凝縮から細孔分布を測定する方法である。
多孔質担体の平均細孔直径は、特に限定されないが、例えば、0.01〜20nmが好ましく、0.1〜8nmがより好ましい。平均細孔直径が上記下限値未満では、触媒金属を担持させる際に、触媒金属が担体内部まで入りにくくなり、触媒金属の担持量が少なくなったり、金属の分散性が低下したりして、合成効率が低下するおそれがある。平均細孔直径が上記上限値超では、担体の比表面積が小さくなりすぎて、触媒金属を担持させる際にその分散性が低下し、合成効率が低下するおそれがある。
平均細孔直径は、以下の手法で測定される値である。平均細孔直径が0.1nm以上10nm未満の場合、全細孔容積とBET比表面積とから算出される。平均細孔直径が10nm以上の場合、水銀圧入法ポロシメーターにより測定される。
ここで、全細孔容積は、水滴定法により測定される値であり、BET比表面積は、窒素を吸着ガスとし、その吸着量とその時の圧力から算出される値である。
水銀圧入法は、水銀を加圧して多孔質担体の細孔に圧入させ、その圧力と圧入された水銀量から平均細孔直径を算出するものである。
多孔質担体の比表面積は、特に限定されないが、例えば、1〜1000m/gが好ましく、300〜800m/gがより好ましく、400〜700m/gがさらに好ましい。比表面積が上記下限値未満では、担体の比表面積が小さくなりすぎて、触媒金属を担持させる際にその分散性が低下し、合成効率が低下するおそれがある。比表面積が上記上限値超では、細孔直径が小さくなりすぎて、触媒金属を担持させる際に、触媒金属が担体内部まで入りにくくなり、触媒金属の担持量が少なくなったり、金属の分散性が低下したりして、合成効率が低下するおそれがある。
比表面積は、窒素を吸着ガスとし、BET式ガス吸着法により測定されるBET比表面積である。
≪触媒金属≫
触媒金属は、合成反応を触媒する金属である。触媒金属は、原料及び目的物を勘案して適宜決定される。
例えば、合成用の触媒が、一酸化炭素と水素とを含む混合ガスから酸素化物を合成する触媒(酸素化物合成用の触媒)であれば、触媒金属としては、従来公知の水素化活性金属が挙げられる。水素化活性金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属;マンガン、レニウム等、周期表の第7族に属する元素;ルテニウム等、周期表の第8族に属する元素;コバルト、ロジウム等、周期表の第9族に属する元素;ニッケル、パラジウム等、周期表の第10族に属する元素等が挙げられる。
これらの水素化活性金属は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
水素化活性金属としては、CO転化率をより高める観点から、ロジウム、マンガン及びリチウムを組み合わせたものや、ルテニウム、レニウム及びナトリウムを組み合わせたもの等、ロジウム又はルテニウムとアルカリ金属とその他の水素化活性金属とを組み合わせたものが好ましい。
酸素化物合成用の触媒は、触媒金属として、水素化活性金属に加え、助活性金属を含有してもよい。
助活性金属としては、例えば、チタン、バナジウム、クロム、ホウ素、マグネシウム、ランタノイド及び周期表の第13族に属する元素から選択される1種以上が挙げられ、中でも、チタン、マグネシウム、バナジウムが好ましく、チタンがより好ましい。酸素化物合成用の触媒は、これらの助活性金属を含有することで、CO転化率をより高められる。
酸素化物合成用の触媒としては、例えば、ロジウムを含有するものが好ましく、ロジウムと、マンガンと、アルカリ金属とを含有するものがより好ましく、ロジウムと、マンガンと、アルカリ金属と、助活性金属とを含有するものがさらに好ましい。
酸素化物合成用の触媒中の水素化活性金属の担持量は、水素化活性金属の種類や多孔質担体の種類等を勘案して決定され、例えば、多孔質担体がシリカであれば、多孔質担体100質量部に対して0.05〜30質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。上記下限値未満では、水素化活性金属の量が少なすぎて、CO転化率が低下するおそれがあり、上記上限値超では、水素化活性金属を均一かつ高分散状態にできず、CO転化率が低下するおそれがある。
酸素化物合成用の触媒中の助活性金属の担持量は、助活性金属の種類や水素化活性金属の種類等を勘案して決定され、例えば、多孔質担体100質量部に対して0.01〜20質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。上記下限値未満では、助活性金属の担持量が少なすぎて、助活性金属を用いる効果が発揮されにくい。上記上限値超では、多孔質担体の表面が助活性金属で過剰に被覆されてしまい、CO転化率が低下するおそれがある。
酸素化物合成用の触媒中の触媒金属の担持量の合計は、触媒金属の組成、多孔質担体の材質等を勘案して決定され、例えば、多孔質担体100質量部に対して0.05〜30質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。上記下限値未満では、触媒金属の担持量が少なすぎて、CO転化率が低下するおそれがあり、上記上限値超では、触媒金属を均一かつ高分散状態にできず、CO転化率が低下するおそれがある。
酸素化物合成用の触媒としては、下記(I)式で表される組成が好ましい。
aA・bB・cC・dD ・・・・(I)
(I)式中、Aはロジウムを表し、Bはマンガンを表し、Cはアルカリ金属を表し、Dは助活性金属を表し、a、b、c及びdはモル分率を表し、a+b+c+d=1である。
(I)式中のaは、0.053〜0.98が好ましく、0.24〜0.8がより好ましく、0.32〜0.67がさらに好ましい。上記下限値未満であるとロジウムの含有量が少なすぎて、CO転化率を十分に高められないおそれがあり、上記上限値超であると他の金属の含有量が少なくなりすぎて、CO転化率を十分に高められないおそれがある。
(I)式中のbは、0.0006〜0.67が好ましく、0.033〜0.57がより好ましく、0.089〜0.44がさらに好ましい。上記下限値未満であるとマンガンの含有量が少なすぎて、CO転化率を十分に高められないおそれがあり、上記上限値超であると他の金属の含有量が少なくなりすぎて、CO転化率を十分に高められないおそれがある。
(I)式中のcは、0.00056〜0.51が好ましく、0.026〜0.42がより好ましく、0.075〜0.33がさらに好ましい。上記下限値未満であるとアルカリ金属の含有量が少なすぎて、CO転化率を十分に高められないおそれがあり、上記上限値超であると他の金属の含有量が少なくなりすぎて、CO転化率を十分に高められないおそれがある。
(I)式中のdは、0(即ち、助活性金属を含有しない)でもよいし、0超(即ち、助活性金属を含有する)でもよい。助活性金属を含有する場合、dは、0.0026〜0.94が好ましく、0.02〜0.48がより好ましく、0.039〜0.25がさらに好ましい。上記下限値未満であると助活性金属の含有量が少なすぎて、CO転化率を十分に高められないおそれがあり、上記上限値超であると他の金属の含有量が少なくなりすぎて、CO転化率を十分に高められないおそれがある。
また、アセトアルデヒド等のアルデヒド、酢酸等のカルボン酸、酢酸エチル等のエステルを含む混合ガスから、エタノール等のアルコールを合成する触媒(アルコール合成用の触媒)であれば、触媒金属として、例えば、銅、銅−亜鉛、銅−クロム、銅−亜鉛−クロム等、銅単独又は銅と銅以外の遷移金属との組み合わせ(本稿において遷移金属は第12族に属する元素を含む)や、鉄、ロジウム−鉄、ロジウム−モリブデン、パラジウム、パラジウム−鉄、パラジウム−モリブデン、イリジウム−鉄、ロジウム−イリジウム−鉄、イリジウム−モリブデン、レニウム−亜鉛、白金、ニッケル、コバルト、ルテニウム、酸化ロジウム、酸化パラジウム、酸化白金、酸化ルテニウム等を含有するものが挙げられる。中でも、アルコール合成用の触媒としては、銅単独又は銅と銅以外の遷移金属との組み合わせが好ましく、銅、銅−亜鉛、銅−クロム又は銅−亜鉛−クロムが好ましい。
アルコール合成用の触媒中の触媒金属の担持量は、触媒金属の種類等を勘案して決定され、例えば、多孔質担体100質量部に対して1〜50質量部が好ましく、3〜25質量部がより好ましく、4〜20質量部がさらに好ましく、5〜15質量部が特に好ましい。上記下限値未満では、触媒金属の担持量が少なすぎて、転化率が低下するおそれがあり、上記上限値超では、多孔質担体の表面が触媒金属で過剰に被覆されてしまい、転化率が低下するおそれがある。
アルコール合成用の触媒としては、銅単独又は銅と銅以外の遷移金属とが担体に担持された触媒(以下、銅系担持触媒ということがある)が好ましい。
銅系担持触媒としては、下記(II)式で表されるものが好ましい。
eE・fF ・・・・(II)
(II)式中、Eは銅を表し、Fは、銅以外の遷移金属を表し、e及びfはモル分率を表し、e+f=1である。
(II)式中、Fとしては、亜鉛、クロムが好ましい。Fは、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(II)式中のeは、0.5〜0.9が好ましく、0.5〜0.7がより好ましい。上記下限値未満であると銅の含有量が少なすぎて、転化率が低下するおそれがあり、上記上限値超であるとFの含有量が少なくなりすぎて、転化率が低下するおそれがある。
(II)式中のfは、0.1〜0.5が好ましく、0.3〜0.5がより好ましい。上記下限値未満であるとFの含有量が少なすぎて、転化率が低下するおそれがあり、上記上限値超であると銅の含有量が少なくなりすぎて、転化率が低下するおそれがある。
なお、アルコール合成用の触媒の転化率は、混合ガス中のアルデヒド、カルボン酸、エステルの合計モル数の内、アルコールの合成に消費されたモル数が占める百分率である。
(製造方法)
合成用の触媒の製造方法は、担体に触媒金属が担持された触媒金属担持体を粉砕する工程(粉砕工程)を有する。合成用の触媒は、粉砕工程を経ることで、転化率をより高められる。
<触媒金属担持体>
触媒金属担持体は、従来公知の担持触媒の製造方法に準じて製造される。触媒金属担持体の製造方法としては、例えば、含浸法が挙げられる。含浸法を用いることで、担体に触媒金属を均一に担持できる。
含浸法による触媒金属担持体の製造方法の一例について説明する。まず、触媒金属の原料化合物を水、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の溶媒に溶解し、得られた溶液(含浸液)に担体を浸漬する等して、含浸液を担体に含浸させる(含浸操作)。
含浸液を担体に含浸させる方法としては、全ての原料化合物を溶解した溶液を担体に含浸させる方法(同時法)、各原料化合物を別個に溶解した溶液を調製し、逐次的に担体に各溶液を含浸させる方法(逐次法)等が挙げられる。
含浸操作の後、必要に応じて、含浸液が含浸した担体を乾燥し(乾燥操作)、これを焼成してもよい(焼成操作)。
乾燥操作における乾燥方法は特に限定されず、例えば、含浸液が含浸された担体を任意の温度で加熱する方法が挙げられる。乾燥操作における加熱温度は、含浸液の溶媒を蒸発できる温度であればよく、溶媒が水であれば、80〜120℃とされる。
焼成操作における加熱温度は、例えば、300〜600℃とされる。焼成操作を行うことで、活性金属の原料化合物に含まれていた成分の内、触媒反応に寄与しない成分を十分に揮散し、触媒活性をより高められる。
こうして、担体に触媒金属が担持された触媒金属担持体を得る。
<粉砕工程>
粉砕工程は、触媒金属担持体を任意の粒子径に粉砕して触媒粒子群とする工程である。
触媒金属担持体の粉砕方法としては、例えば、触媒金属担持体を乳鉢で磨り潰す方法、ボールミル、ロッドミル、ローラミル等の粉砕機を用いて触媒金属担持体を粉砕する方法等が挙げられる。
得られる触媒粒子群の粒子径は、反応管の大きさや、所望する反応速度、所望する成形体の形状等を勘案して適宜決定され、例えば、1μm超1000μm以下が好ましく、5μm超500μm以下がより好ましい。上記上限値超では、目的物の合成効率の向上の程度が小さくなるおそれがある。
触媒粒子群の粒子径は、粉砕工程における粉砕時間や、粉砕装置の種類、粉砕装置における剪断力等を組み合せることで調節される。
粉砕工程は、得られた触媒粒子群を任意の粒子径分布に調整する分級操作を有してもよい。分級操作としては、例えば、任意の目開きの篩を用いた篩い分けが挙げられる。
粉砕工程を経て得られた触媒粒子群は、そのまま粉体の触媒として用いられてもよいし、成形工程を経て、成形体とされてもよい。
<成形工程>
合成用の触媒の製造方法には、粉砕工程の後、成形工程を有してもよい。成形工程を有することで、合成用の触媒を任意の形状にできる。
成形工程における成形方法としては、例えば、触媒粒子群を任意の形状の型に入れ、これを圧縮する方法が挙げられる。
また、成形工程においては、得られた成形体を粉砕して、任意の粒子径の粒状物としてもよい。
<還元処理>
得られた合成用の触媒は、還元処理が施されて、活性化される。
還元処理の方法としては、触媒金属の種類等を勘案して、適宜決定される。還元処理としては、酸素化物合成用の触媒であれば、200〜600℃で、還元ガスを触媒に接触させる方法が挙げられる。
還元処理における加熱時間は、例えば、1〜10時間が好ましく、2〜5時間がより好ましい。
(酸素化物の製造装置)
本発明の酸素化物の製造装置(以下、単に製造装置ということがある)は、酸素化物合成用の触媒が充填された反応管と、混合ガスを反応管内に供給する供給手段と、反応管から生成物を排出する排出手段とを備えるものである。
本発明の製造装置の一例について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる製造装置10を示す模式図である。製造装置10は、酸素化物合成用の触媒が充填されて反応床2が形成された反応管1と、反応管1に接続された供給管3と、反応管1に接続された排出管4と、反応管1に接続された温度制御部5と、排出管4に設けられた圧力制御部6とを備えるものである。
反応床2は、酸素化物合成用の触媒のみが充填されたものでもよいし、酸素化物合成用の触媒と希釈材とが充填されたものでもよい。希釈材は、酸素化物の製造中における酸素化物合成用の触媒の過度の発熱を防止するためのものであり、例えば、触媒金属担持体に用いられる担体と同様のものや、石英砂、アルミナボール、アルミボール、アルミショット等が挙げられる。
反応床2に希釈材を充填する場合、希釈材/触媒で表される質量比は、それぞれの種類や比重等を勘案して決定され、例えば、0.5〜5が好ましい。
反応管1は、混合ガス及び合成された酸素化物に対して不活性な材料が好ましく、100〜500℃程度の加熱、又は10MPa程度の加圧に耐え得る形状のものが好ましい。反応管1としては、例えば、ステンレス製の略円筒形の部材が挙げられる。
供給管3は、混合ガスを反応管1内に供給する供給手段であり、例えば、ステンレス製等の配管が挙げられる。
排出管4は、反応床2で合成された酸素化物を含む合成ガス(生成物)を排出する排出手段であり、例えば、ステンレス製等の配管が挙げられる。
温度制御部5は、反応管1内の反応床2を任意の温度にできるものであればよく、例えば、電気炉等が挙げられる。
圧力制御部6は、反応管1内の圧力を任意の圧力にできるものであればよく、例えば、公知の圧力弁等が挙げられる。
また、製造装置10は、マスフロー等、ガスの流量を調整するガス流量制御部等の周知の機器を備えていてもよい。
(酸素化物の製造方法)
本発明の酸素化物の製造方法は、混合ガスを酸素化物合成用の触媒に接触させるものである。本発明の酸素化物の製造方法の一例について、図1の製造装置を用いて説明する。
まず、反応管1内を任意の温度及び任意の圧力とし、混合ガス20を供給管3から反応管1内に流入させる。
混合ガス20は、水素と一酸化炭素とを含むものであれば特に限定されず、例えば、天然ガス、石炭から調製されたものであってもよいし、バイオマスをガス化して得られるバイオマスガス等であってもよいし、廃プラスチック、廃紙、廃衣料等の有機性廃棄物をガス化して得られるもの(以下、リサイクルガスということがある)であってもよい。バイオマスガス、リサイクルガスは、例えば、粉砕したバイオマスや有機性廃棄物を水蒸気の存在下で加熱(例えば、800〜1000℃)する等、従来公知の方法で得られる。
混合ガス20として、バイオマスガス又はリサイクルガスを用いる場合、混合ガス20を反応管1内に供給する前に、タール分、硫黄分、窒素分、塩素分、水分等の不純物を除去する目的で、混合ガス20にガス精製処理を施してもよい。ガス精製処理としては、例えば、湿式法、乾式法等、当該技術分野で知られる各方式を採用できる。湿式法としては、水酸化ナトリウム法、アンモニア吸収法、石灰・石膏法、水酸化マグネシウム法等が挙げられ、乾式法としては、圧力スイング吸着(PSA)法等の活性炭吸着法、電子ビーム法等が挙げられる。
混合ガス20は、水素と一酸化炭素とを主成分とするもの、即ち混合ガス20中の水素と一酸化炭素との合計が、50体積%以上であることが好ましく、80体積%以上であることがより好ましく、90体積%以上であることがさらに好ましく、100体積%であってもよい。水素と一酸化炭素との含有量が多いほど、酸素化物の製造効率をより高められる。
混合ガス20における水素/一酸化炭素で表される体積比(以下、H/CO比ということがある)は、1/5〜5/1が好ましく、1/2〜3/1がより好ましく、1/1〜2.5/1がさらに好ましい。上記範囲内であれば、触媒反応における酸素化物が生成される反応で、化学量論的に適正な範囲となり、酸素化物の製造効率のさらなる向上を図れる。
なお、混合ガス20は、水素及び一酸化炭素の他に、メタン、エタン、エチレン、窒素、二酸化炭素、水等を含んでいてもよい。
混合ガス20と触媒とを接触させる際の温度(反応温度)、即ち反応管1内の温度は、例えば、150〜450℃が好ましく、200〜400℃がより好ましく、250〜350℃がさらに好ましい。上記下限値以上であれば、触媒反応の速度を十分に高め、酸素化物をより効率的に製造できる。上記上限値以下であれば、酸素化物の合成反応を主反応として、酸素化物の製造効率のさらなる向上を図れる。
混合ガス20と触媒とを接触させる際の圧力(反応圧力)、即ち反応管1内の圧力は、例えば、0.5〜10MPaが好ましく、1〜7.5MPaがより好ましく、2〜5MPaがさらに好ましい。上記下限値以上であれば、触媒反応の速度を十分に高め酸素化物をより効率的に製造できる。上記上限値以下であれば、酸素化物の合成反応を主反応として、酸素化物の製造効率のさらなる向上を図れる。
流入した混合ガス20は、反応床2の酸素化物合成用の触媒と接触し、例えば、下記(1)〜(3)式で表される触媒反応により、その一部がエタノール等のアルコールや、アルデヒド、カルボン酸、エステル等を含む酸素化物となる。
2H+2CO→CHCOOH ・・・(1)
3H+2CO→CHCHO+HO ・・・(2)
4H+2CO→CHCHOH+HO ・・・(3)
そして、この酸素化物を含む合成ガス22は、排出管4から排出される。合成ガス22は、酸素化物を含むものであれば特に限定されず、例えば、メタン等の炭化水素等を含んでいてもよい。
混合ガス20の供給速度は、例えば、反応床2における混合ガスの空間速度(単位時間当たりのガスの供給量を触媒量(体積換算)で除した値)が標準状態換算で、好ましくは10〜100000L/L−触媒/h、より好ましくは1000〜50000L/L−触媒/h、さらに好ましくは3000〜20000L/L−触媒/hとされる。空間速度は、反応圧力、反応温度、及び原料である混合ガスの組成を勘案して、適宜調整される。
本実施形態では、固定床の反応床2に混合ガスを接触させているが、例えば、酸素化物合成用の触媒を流動床又は移動床等、固定床以外の形態とし、これに混合ガスを接触させてもよい。
本発明においては、合成ガス22中の生成物を蒸留等によって、成分毎に分離してもよい。
また、本発明において、酸素化物としてアルコールを得ようとする場合には、アルコール以外の酸素化物を水素化してアルコールに変換する工程(アルコール化工程)を設けてもよい。アルコール化工程としては、例えば、アセトアルデヒド、酢酸等を含む酸素化物を上述のアルコール合成用の触媒に接触させてアルコールに変換する方法が挙げられる。
本発明の合成用の触媒は、触媒金属担持体が粉砕されてなる触媒粒子群を含むため、目的物をより効率的に合成できる。
以下に、実施例を示して本発明を説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
(製造例1)触媒α−1の製造
塩化ロジウム三水和物(RhCl・3HO)0.0768gと、塩化リチウム一水和物(LiCl・HO)0.0048gと、塩化マンガン四水和物(MnCl・4HO)0.0433gとを含む水溶液(含浸液)0.61mLを調製した。含浸液0.61mLを粒子径1〜2mmの球形シリカゲル(比表面積:430m/g、平均細孔直径:5.7nm、全細孔容積:0.61mL/g)1.0gに滴下して含浸させた。これを110℃にて3時間乾燥し、さらに450℃にて3時間焼成して触媒α−1を得た。得られた触媒α−1は、触媒金属としてロジウム、マンガン、リチウムを含有し、ロジウム担持率=3質量%/SiO、Rh:Mn:Li=1.00:0.750:0.275(モル比)であった。
表1中、触媒α−1の製造方法を「含浸後未粉砕」と記す。
(製造例2)触媒β−1の製造
製造例1で作製した触媒α−1を触媒金属担持体とし、触媒金属担持体を乳鉢で粉砕して触媒粒子群とした。触媒粒子群を篩分けし、目開き100μmの篩を通過せず、目開き500μmの篩を通過したものを触媒β−1とした。
表1中、触媒β−1の製造方法を「含浸後粉砕」と記す。
(製造例3)触媒γの製造
製造例1で使用した球形シリカゲルを乳鉢で粉砕し、これを篩分けし、目開き100μmの篩を通過せず、目開き500μmの篩を通過したシリカゲル粒子群を得た。
球形シリカゲルに代えて、シリカゲル粒子群を用いた以外は、製造例1と同様にして触媒γを得た。得られた触媒γは、触媒金属としてロジウム、マンガン、リチウムを含有し、ロジウム担持率=3質量%/SiO、Rh:Mn:Li=1.00:0.750:0.275(モル比)であった。
表1中、触媒γの製造方法を「含浸前粉砕」と記す。
(製造例4)触媒α−2の製造
チタンラクテートアンモニウム塩(Ti(OH)[OCH(CH)COO(NH )0.0123gを含む水溶液0.61mL(一次含浸液)を調製した。一次含浸液を粒子径1〜2mmの球形シリカゲル(比表面積:430m/g、平均細孔直径:5.7nm、全細孔容積:0.61mL/g)1.0gに滴下して含浸させた。これを110℃にて3時間乾燥し、さらに450℃にて3時間焼成して一次担持体とした。塩化ロジウム三水和物(RhCl・3HO)0.0768gと、塩化リチウム一水和物(LiCl・HO)0.0048gと、塩化マンガン四水和物(MnCl・4HO)0.0433gとを含む水溶液0.61mL(二次含浸液)を調製した。二次含浸液0.61mLを一次担持体に滴下して含浸させ、これを110℃にて3時間乾燥し、さらに400℃にて3時間焼成して、触媒α−2を得た。得られた触媒α−2は、触媒金属としてロジウム、マンガン、リチウム及びチタンを含有し、ロジウム担持率=3質量%/SiO、Rh:Mn:Li:Ti=1.00:0.750:0.275:0.143(モル比)であった。
表1中、触媒α−2の製造方法を「含浸後未粉砕」と記す。
(製造例5)触媒β−2の製造
製造例4で作製した触媒α−2を触媒金属担持体とし、触媒金属担持体を乳鉢で粉砕して触媒粒子群とした。触媒粒子群を篩分けし、目開き100μmの篩を通過せず、目開き500μmの篩を通過したものを触媒β−2とした。
表1中、触媒β−2の製造方法を「含浸後粉砕」と記す。
(実施例1)
0.5gの触媒β−1と、製造例1で用いた粒子径1〜2mmの球形シリカゲル(希釈材)1.0gとを混合した。触媒β−1と希釈材との混合物を内径10.7mm、長さ40cmのステンレス製の円筒型の反応管に充填して反応床とし、図1の酸素化物の製造装置10と同様の酸素化物の製造装置を得た。
反応床に、常圧で還元ガス(水素濃度30体積%、窒素濃度70体積%)を6000L/L−触媒/hで流通させながら、320℃で2時間加熱し、触媒に還元処理を施した。
次いで、以下の手順で酸素化物を製造した。
反応床温度を260℃まで降温した後、混合ガス(H/CO比=2)を9000L/L−触媒/hで流通させ、反応圧力を0.9MPaまで昇圧した。その後、反応温度を1℃/1分の速度で280℃まで昇温し、温度が安定した時を反応開始時とした。反応開始時から1時間後に、生成物を含む合成ガスを回収し、ガスクロマトグラフィーにより分析した。得られたデータから、CO転化率(モル%)及び生成物の選択率(モル%)を算出した。これらの結果を表1に示す。
なお、「選択率」は、混合ガス中の消費されたCOのモル数のうち、特定の酸素化物へ変換されたCのモル数が占める百分率である。例えば、下記(i)式によれば、エタノールの選択率は100モル%である。一方、下記(ii)式によれば、C2酸素化物であるエタノールの選択率は50モル%であり、C2酸素化物であるアセトアルデヒドの選択率も50モル%である。加えて、(i)式及び(ii)式において、C2酸素化物の選択率は100モル%である。
4H+2CO→CHCHOH+HO ・・・(i)
7H+4CO→COH+CHCHO+2HO ・・・(ii)
(実施例2)
0.5gの触媒β−1に代えて、0.5gの触媒β−2を用いた以外は、実施例1と同様にして酸素化物を製造し、CO転化率、生成物の選択率を求め、その結果を表1に示す。
(比較例1)
0.5gの触媒β−1に代えて、0.5gの触媒α−1を用いた以外は、実施例1と同様にして酸素化物を製造し、CO転化率、生成物の選択率を求め、その結果を表1に示す。
(比較例2)
0.5gの触媒β−1に代えて、0.5gの触媒γを用いた以外は、実施例1と同様にして酸素化物を製造し、CO転化率、生成物の選択率を求め、その結果を表1に示す。
(比較例3)
0.5gの触媒β−1に代えて、0.5gの触媒α−2を用いた以外は、実施例1と同様にして酸素化物を製造し、CO転化率、生成物の選択率を求め、その結果を表1に示す。
Figure 2015163387
表1に示すように、本発明を適用した実施例1〜2は、CO転化率が10.8〜13.3モル%、C2酸素化物の選択率が53.8〜54.1モル%であった。
これに対し、比較例1は、CO転化率が9.0モル%で、C2酸素化物の選択率が52.5モル%、比較例2は、CO転化率が6.5モル%で、C2酸素化物の選択率が52.0モル%であった。比較例3は、CO転化率が10.1モル%で、C2酸素化物の選択率が52.5モル%であった。
これらの結果から、本発明を適用することで、目的物をより効率的に合成できることが判った。
1 反応管;2 反応床;3 供給管;4 排出管;5 温度制御部;6 圧力制御部;10 製造装置;20 混合ガス;22 合成ガス

Claims (5)

  1. 担体に触媒金属を担持した触媒金属担持体が粉砕されてなる触媒粒子群を含む、合成用の触媒。
  2. 前記触媒金属としてロジウムを含み、水素と一酸化炭素とを含む混合ガスから酸素化物を合成する、請求項1に記載の合成用の触媒。
  3. 請求項2に記載の合成用の触媒が充填された反応管と、前記混合ガスを前記反応管内に供給する供給手段と、前記反応管から生成物を排出する排出手段とを備える、酸素化物の製造装置。
  4. 請求項2に記載の合成用の触媒に、前記混合ガスを接触させて酸素化物を得る、酸素化物の製造方法。
  5. 前記担体に前記触媒金属が担持された前記触媒金属担持体を粉砕する工程を有する、請求項1又は2に記載の合成用の触媒の製造方法。
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