JP2015155709A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

車輪用軸受装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015155709A
JP2015155709A JP2014030138A JP2014030138A JP2015155709A JP 2015155709 A JP2015155709 A JP 2015155709A JP 2014030138 A JP2014030138 A JP 2014030138A JP 2014030138 A JP2014030138 A JP 2014030138A JP 2015155709 A JP2015155709 A JP 2015155709A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core metal
cylindrical portion
slinger
wheel
ring member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014030138A
Other languages
English (en)
Inventor
雅貴 前田
Masaki Maeda
雅貴 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2014030138A priority Critical patent/JP2015155709A/ja
Publication of JP2015155709A publication Critical patent/JP2015155709A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)

Abstract

【課題】密封装置に浸入した泥水の排出性を向上させて、シール性能の向上を図ることができる車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】内軸3及び内輪4と、外輪2と、環状空間8の車両インナ側端部に配置する密封装置7と、を備え、密封装置7は、内輪4の外周面に嵌合される円筒部76と円筒部76から径方向外方へ延在する円板部75とからなるスリンガ74と、スリンガ74に対向配置されて摺接するシール部材71と、を有し、シール部材71は、外輪2の内周面に嵌合される芯金円筒部72aと芯金円筒部72aから径方向に延在する芯金円板部72bとを有する芯金72と、芯金72に一体的に形成されてスリンガ74に摺接するシール73と、を有し、芯金円筒部72aと、これに径方向で対向する円板部75の径方向端部との間の隙間Sは、相対的に、地側が大きく、天側が小さく設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車輪用軸受装置に関する。
車両の車輪を支持する車輪用軸受装置は、雨水や泥水等(以下、総称して「泥水」と記載する。)の影響を受けるような悪環境で使用されるため、車両固定部材に固定される外輪と、車輪及び車軸が取り付けられる内輪との間の環状空間を密封装置により密封している。
環状空間の車両インナ側端部に装着される密封装置は、内輪の外周面に嵌合されるスリンガと、スリンガに対向した状態で外輪の内周面に嵌合され、スリンガに摺接するシール部材とから構成され、所謂パックシールと呼ばれるものである。(特許文献1)
特開2002−213620号公報
上記の車輪用軸受装置では、車両インナ側において、車両走行時に路面から巻き上げられる泥水が、車両固定部材であるナックルと、車軸であるドライブシャフトとの間から、これらより下方に装着される車輪用軸受装置の密封装置に向かって接近する。密封装置に接近した泥水の一部が、スリンガとシール部材との間の隙間における、車輪の接地面である地側と反対の天側から密封装置の内部に浸入する。密封装置の内部に浸入した泥水においては、液体はスリンガとシール部材との間の地側の隙間から密封装置の外部に排出されるが、泥は排出されずに堆積する場合がある。堆積した泥がシール部材に影響を与え、密封装置のシール性能の低下が懸念される。そこで、車輪用軸受装置は、密封装置に浸入した泥水の排出性を向上させて、シール性能の向上を図ることが課題となっていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、密封装置に浸入した泥水の排出性を向上させて、シール性能の向上を図ることができる車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る車輪用軸受装置の構成上の特徴は、車両固定部材に対して、車輪が取り付けられる回転軸を回転自在に支持する車輪用軸受装置であって、前記車両固定部材又は前記回転軸のどちらか一方に固定される内輪部材と、他方に固定されて前記内輪部材と同軸且つ径方向の外方に配置される外輪部材と、前記内輪部材と前記外輪部材との間に形成される環状空間の端部に配置して前記環状空間を密封する密封装置と、を備え、前記密封装置は、前記内輪部材の外周面に嵌合される円筒部とこの円筒部の車両インナ側端部から径方向外方へ延在する円板部とからなるスリンガと、このスリンガに対向配置されて摺接するシール部材と、を有し、前記シール部材は、前記円筒部に対向配置されて前記外輪部材の内周面に嵌合される芯金円筒部と前記円板部に対向配置されて前記芯金円筒部の軸方向の一端から径方向に延在する芯金円板部とを有する芯金と、この芯金に一体的に形成されて前記スリンガに摺接する弾性部材と、を有し、前記芯金円筒部と、これに径方向で対向する前記円板部の径方向端部との間の隙間は、相対的に、前記車輪の接地面である地側が大きく、前記地側と反対の天側が小さく設定されていることである。
請求項1の車輪用軸受装置によれば、シール部材の芯金円筒部と、これに対向するスリンガの円板部の径方向端部との間の隙間は、相対的に、地側が大きく、天側が小さく設定されている。車両固定部材と回転軸との間から密封装置の内部に浸入した例えば泥水は、地側の隙間が、相対的に天側の隙間より大きく設定されていることから、排出されやすくなっている。これにより、密封装置に浸入した泥水の排出性を向上させて、シール性能の向上を図ることができる。
請求項2に係る車輪用軸受装置の構成上の特徴は、前記外輪部材が前記車両固定部材に固定され、前記内輪部材に前記回転軸が取り付けられるときに、前記芯金円筒部の内周面に設けられる前記弾性部材の径方向の厚さは、相対的に、前記地側を薄く、前記天側を厚くしたことである。
請求項2の車輪用軸受装置によれば、スリンガの円板部の径方向端部と、これに対向する弾性部材の厚さが、相対的に、地側を薄く、天側を厚くしたことにより、隙間が設定される。弾性部材の厚さは、弾性部材を芯金に一体的に形成するときに同時に形成されるので、新たな部材や新たな製作工程を要することがなく、コスト上昇を抑制できる。
請求項3に係る車輪用軸受装置の構成上の特徴は、前記内輪部材が前記車両固定部材に固定され、前記外輪部材に前記回転軸が取り付けられるときに、前記円板部の径方向の長さは、相対的に、前記地側を短く、前記天側を長くしたことである。
請求項3の車輪用軸受装置によれば、シール部材と、これに対向するスリンガの円板部の径方向の長さが、相対的に、地側を短く、天側を長くしたことにより、隙間が設定される。円板部の径方向の長さは、スリンガを、例えばプレス成型するときに同時に形成されるので、新たな部材や新たな製作工程を要することがなく、コスト上昇を抑制できる。
本発明によれば、密封装置に浸入した泥水の排出性を向上させて、シール性能の向上を図ることができる車輪用軸受装置を提供できる。
第1実施形態:本発明の一実施形態である車輪用軸受装置を備えたハブユニットを車両に取り付けた状態を示す軸方向の断面図である。 第1実施形態:図1に示す車両インナ側の密封装置の拡大断面図である。 第1実施形態:図2のA矢視図である。 第2実施形態:本発明の他の実施形態である車輪用軸受装置を備えたハブユニットの車両インナ側の密封装置の拡大断面図である。 第2実施形態:図4のB矢視図である。
以下、本発明の車輪用軸受装置を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、車両インナ側とは以下の図面における左側を示し、車両アウタ側とは以下の図面における右側を示し、また車輪の接地面である地側とは以下の図面における下側を示し、地側と反対の天側とは以下の図面における上側を示すものとする。
<第1実施形態>
図1は、本発明の一実施形態である車輪用軸受装置を備えたハブユニット1を車両に取り付けた状態を示す軸方向の断面図である。図1に示すようにハブユニット1(車輪用軸受装置)は、例えば駆動輪用のものであり、複列外向きのアンギュラ玉軸受構造とされている。具体的には、ハブユニット1は、車両インナ側の車両固定部材であるナックル91に固定される外輪2(外輪部材)と、外輪2と同軸に配置されて車両アウタ側の車輪(図示省略)が取り付けられる内軸3(内輪部材)と、内軸3の車両インナ側端に一体形成された嵌め合い部32の外周面に嵌着される内輪4(内輪部材)と、外輪2と内軸3及び内輪4との間にて周方向に配置される複列の玉5とを備えている。
外輪2の内周面には、車両インナ側に配列された玉5用の軌道面22と、車両アウタ側に配列された玉5用の軌道面23とが形成されている。外輪2の外周面には、径方向外方へ突出してナックル91に固定される車両取付フランジ部21が形成されている。外輪2の材料としては、例えば、高炭素鋼「S55C」が用いられる。
内軸3の外周面には、外輪2の軌道面23に対向する軌道面33が形成され、軌道面33よりもさらに車両アウタ側には、径方向外方へ突出して車輪が取り付けられる車輪取付フランジ部31が形成されている。内軸3の材料としては、例えば、高炭素鋼「S55C」が用いられる。
内輪4は、嵌め合い部32に外嵌圧入され、嵌め合い部32と一体化されている。内輪4の外周面には、外輪2の軌道面22に対向する軌道面41が形成されている。内輪4の材料としては、例えば、高炭素クロム軸受鋼材「SUJ2」が用いられる。
外輪2と内軸3及び内輪4との間には、転動体としての玉5を配置するための環状空間8が形成される。環状空間8には、車両アウタ側に環状の密封装置6が装着され、車両インナ側に環状の密封装置7が装着されている。密封装置6及び密封装置7により、外輪2と内軸3及び内輪4とのそれぞれの相対回転を許容した状態で密封された軸受内部空間が構成されている。
ハブユニット1は、次のようにして車両に取り付けられる。ナックル91が、外輪2の車両インナ側の外周面に嵌合し、且つ車両取付フランジ部21の車両インナ側の端面に当接し、車両取付フランジ部21の車両アウタ側からボルト92により締結される。内軸3の挿通孔34に対して、ドライブシャフト94(回転軸)の一端側が挿通されてスプライン結合し、この端部にナット93を螺合している。ドライブシャフト94の内輪4に近い外周面にはデフレクタ95が嵌合され、その一端から径方向の外方へ延びてナックル91の内周面との間に僅かな隙間S3を有して対向している。デフレクタ95は、車両走行時に路面から巻き上げられる泥水が、ナックル91とドライブシャフト94との間から、ハブユニット1の密封装置7に向かって接近するのを防止している。
図2は、図1に示す車両インナ側の密封装置7の拡大断面図である。図3は、図2のA矢視図である。図2に示す密封装置7は、対向するシール部材71及びスリンガ74を備えたパックシールである。
シール部材71は、環状の芯金72と、芯金72に一体的に加硫接着され弾性体からなる環状のシール(弾性部材)73とを備える。
芯金72は、外輪2の内周の車両インナ側端部に嵌合される円筒状の芯金円筒部72aと、芯金円筒部72aの車両アウナ側の端部から径方向内方へ延在する芯金円板部72bとを有し、断面が略L字形に形成されている。芯金72の材料としては、例えば、防錆処理された冷延鋼板のSPCCが用いられる。
シール73は、芯金円筒部72aの車両インナ側端部を覆うシール嵌合部73aと、シール嵌合部73aから延在し芯金円筒部72aの内径側に形成されるシール内径部73bと、軸方向の車両インナ側へ延びてスリンガ74に摺接するアキシャルリップ73cと、径方向の内方へ延びてスリンガ74に摺接し車両インナ側に形成される外方リップ73dと、外方リップ73dよりも車両アウタ側に形成される内方リップ73eと、を備える。シール73の材料としては、例えば、ニトリルゴムが用いられる。
スリンガ74は、内輪4の外周の車両インナ側端部に嵌合され芯金円筒部72aに対向配置される円筒部76と、円筒部76の車両インナ側の端部から径方向外方へ延在し芯金円板部72bに対向配置される円板部75とを有し、断面が略L字形に形成されている。スリンガ74の材料としては、例えば、ステンレス鋼のSUS430が用いられる。
また、スリンガ74の円板部75の車両インナ側には、N極,S極が交互に着磁され回転速度を検出するための環状のパルサリング77が、一体的に固着されている。
このように構成される密封装置7は、アキシャルリップ73cが円板部75の車両アウタ側に摺接し、外方リップ73d及び内方リップ73eが円筒部76の外周面に摺接し、環状空間8を車両インナ側にて密封している。
図2及び図3に示すように、スリンガ74の外径端と、径方向で対向するシール部材71との間の隙間Sは、相対的に、地側が大きく、天側が小さく設定されている。具体的には、シール73のシール内径部73bの径方向の厚さが、相対的に、地側を薄く、天側を厚くしたことにより、隙間Sを違えている。シール内径部73bの厚さは、最も天側に位置する最天側の厚さT1が最も厚く、最も地側に位置する最地側の厚さT3が最も薄く、最天側から最地側へ向けて漸次薄くしている。そして、芯金72の芯金円筒部72a及びシール73を合わせた厚さは、最天側の厚さT2が最も厚く、最地側の厚さT4が最も薄く、最天側から最地側へ向けて漸次薄くしている。
これにより、隙間Sは、最天側の隙間S1が最も小さく、例えば0.5mm、最地側の隙間S2が最も大きく、例えば1.5mm、最天側から最地側へ向けて漸次拡大している。
ここで、隙間S1は、内輪4が回転したときに、回転するスリンガ74が外輪2に固定されたシール部材71に接触しない最小の隙間に設定している。また、隙間S2は、泥水が密封装置の内部空間78に浸入し難く、且つ内部空間78に浸入した泥水が外部に排出しやすい隙間に設定している。これらの隙間S1,S2は、ハブユニット1が取り付けられる車両の用途などにより適宜決定すればよい。
以上のように、本実施の形態に係るハブユニット1では、車両走行時に路面から巻き上げられる泥水が、ナックル91と、ドライブシャフト94との間から、ハブユニット1に向かって接近する。この泥水の大半は、デフレクタ95によって堰き止められ、ドライブシャフト94の外周を伝って路面に落下する。しかし、泥水の一部が、デフレクタ95とナックル91との間の天側の隙間S3から矢印F1で示すように密封装置7の近傍に浸入する場合がある。
密封装置7の近傍に浸入した泥水は、さらにその一部が密封装置7の隙間Sにおける、主に天側の隙間S1の近傍から密封装置7の内部空間78に浸入する場合がある。
内部空間78に浸入した泥水においては、液体は地側の隙間S2の近傍から矢印F3で示すように密封装置7の外部に排出され、地側の隙間S2が相対的に天側の隙間S1より大きく設定されていることから、泥は液体の排出とともに矢印F3で示すように排出される。そのため、泥水、特に泥が、密封装置7の内部空間78に堆積しないので、アキシャルリップ73cに対する泥水の影響が減少し、シール性能の向上を図ることができる。
また、ハブユニット1では、スリンガ74の径方向端部と、これに対向するシール73のシール内径部73bの厚さが、相対的に、地側を薄く、天側を厚くしたことにより、隙間Sが設定されている。シール内径部73bの厚さは、シール73を芯金72に一体的に加硫接着するときに同時に形成されるので、新たな部材や新たな製作工程を要することがなく、コスト上昇を抑制できる。
なお、本実施形態では、駆動輪の構成について説明したが、本発明は従動輪においても、もちろん適用できるものである。
また、本実施形態では、スリンガ74にパルサリング77が一体的に固着されるとしたが、それに限るものではなく、例えば、パルサリング77を有していない構成に適用してもよい。
また、本実施形態では、ドライブシャフト94にデフレクタ95が嵌合されるとしたが、それに限るものではなく、例えば、デフレクタ95を有していない構成に適用してもよい。
また、本実施形態では、発明の密封装置が車両インナ側の密封装置7としたが、それに限るものではなく、例えば、車両アウタ側の密封装置に適用する構成でもよい。
また、本実施形態では、隙間Sの設定がシール内径部73bの厚さを違えることによるとしたが、それに限るものではなく、例えば、芯金72の芯金円筒部72aの厚さを違えることによる構成に適用してもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態のハブユニット1が内輪回転の構成であったものを、外輪回転の構成とする実施形態である。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成の説明は、簡略化のため省略する。
図4は、本発明の他の実施形態である車輪用軸受装置を備えたハブユニット1a(図示省略)の車両インナ側の密封装置7aの拡大断面図である。図5は、図4のB矢視図である。ハブユニット1aは、従動輪用のものであり、固定輪である内輪4a(図示省略)が車両固定部材(図示省略)に固定され、回転輪である外輪2a(図示省略)に車輪(図示省略)が取り付けられて構成される。
図4に示す密封装置7aは、対向するシール部材71a及びスリンガ74aを備えたパックシールである。
シール部材71aは、環状の芯金72と、芯金72に一体的に加硫接着され弾性体からなる環状のシール73とを備える。芯金72が有する芯金円筒部72aの内径側に形成されるシール内径部73bは、その厚さが全周に亘って同一として形成されている。
スリンガ74aは、内輪4aの外周に嵌合される円筒部76と、円筒部76の車両インナ側の端部から径方向外方へ延在する円板部75aとを有し、断面が略L字形に形成されている。本実施形態では、第1実施形態にあるパルサリング77は、有していない。
図4及び図5に示すように、スリンガ74aの円筒部76及びシール部材71aは、その軸中心を位置P1としている。一方、スリンガ74aの円板部75aは、その軸中心を位置P2とし、位置P1より天側に位置している。そのため、円板部75aの径方向の長さが、相対的に、地側を短く、天側を長くしている。具体的には、円板部75aの径方向の長さは、最天側の長さL1が最も長く、最地側の長さL2が最も短く、最天側から最地側へ向けて漸次縮小している。
これにより、隙間Sは、最天側の隙間S1が最も小さく、例えば0.5mm、最地側の隙間S2が最も大きく、例えば1.5mm、最天側から最地側へ向けて漸次拡大している。
以上のように、本実施の形態に係るハブユニット1aでは、車両走行時に路面から巻き上げられる泥水が、外輪2aと、車両固定部材との間から、ハブユニット1aの密封装置7aに向かって接近する。この泥水の一部が、密封装置7aの隙間Sにおいて、主に天側の隙間S1の近傍から密封装置7aの内部空間78に浸入する場合がある。
内部空間78に浸入した泥水においては、液体は地側の隙間S2の近傍から密封装置7aの外部に排出され、地側の隙間S2が相対的に天側の隙間S1より大きく設定されていることから、泥は液体の排出とともに排出される。そのため、泥水、特に泥が、密封装置7aの内部空間78に堆積しないので、アキシャルリップ73cに対する泥水の影響が減少し、シール性能の向上を図ることができる。
また、ハブユニット1aでは、スリンガ74aの円板部75aの径方向の長さが、相対的に、地側を短く、天側を長くしたことにより、隙間Sが設定されている。円板部75aの径方向の長さは、スリンガ74aをプレス成型するときに同時に形成されるので、新たな部材や新たな製作工程を要することがなく、コスト上昇を抑制できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の形態で実施することができる。
1,1a:ハブユニット(車輪用軸受装置)、 2,2a:外輪(外輪部材)、 3:内軸(内輪部材)、 4,4a:内輪(内輪部材)、 5:玉、 6,7,7a:密封装置、 8:環状空間、 21:車両取付フランジ部、 22,23,33,41:軌道面、 31:車輪取付フランジ部、 32:嵌め合い部、 34:挿通孔、 71,71a:シール部材、 72:芯金、 72a:芯金円筒部、 72b:芯金円板部、 73:シール(弾性部材)、 73a:シール嵌合部、 73b:シール内径部、 73C:アキシャルリップ、 73d:外方リップ、 73e:内方リップ、 74,74a:スリンガ、 75,75a:円板部、 76:円筒部、 77:パルサリング、 78:密封装置の内部空間、 91:ナックル(車両固定部材)、 92:ボルト、 93:ナット、 94:ドライブシャフト(回転軸)、 95:デフレクタ、 L1,L2:円板部の径方向の長さ、 P1,P2:軸中心の位置、 S,S1,S2,S3:隙間、 T1〜4:厚さ

Claims (3)

  1. 車両固定部材に対して、車輪が取り付けられる回転軸を回転自在に支持する車輪用軸受装置であって、
    前記車両固定部材又は前記回転軸のどちらか一方に固定される内輪部材と、他方に固定されて前記内輪部材と同軸且つ径方向の外方に配置される外輪部材と、前記内輪部材と前記外輪部材との間に形成される環状空間の端部に配置して前記環状空間を密封する密封装置と、を備え、
    前記密封装置は、前記内輪部材の外周面に嵌合される円筒部とこの円筒部の車両インナ側端部から径方向外方へ延在する円板部とからなるスリンガと、このスリンガに対向配置されて摺接するシール部材と、を有し、
    前記シール部材は、前記円筒部に対向配置されて前記外輪部材の内周面に嵌合される芯金円筒部と前記円板部に対向配置されて前記芯金円筒部の軸方向の一端から径方向に延在する芯金円板部とを有する芯金と、この芯金に一体的に形成されて前記スリンガに摺接する弾性部材と、を有し、
    前記芯金円筒部と、これに径方向で対向する前記円板部の径方向端部との間の隙間は、相対的に、前記車輪の接地面である地側が大きく、前記地側と反対の天側が小さく設定されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記外輪部材が前記車両固定部材に固定され、前記内輪部材に前記回転軸が取り付けられるときに、
    前記芯金円筒部の内周面に設けられる前記弾性部材の径方向の厚さは、相対的に、前記地側を薄く、前記天側を厚くしたことを特徴とする請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記内輪部材が前記車両固定部材に固定され、前記外輪部材に前記回転軸が取り付けられるときに、
    前記円板部の径方向の長さは、相対的に、前記地側を短く、前記天側を長くしたことを特徴とする請求項1に記載の車輪用軸受装置。
JP2014030138A 2014-02-20 2014-02-20 車輪用軸受装置 Pending JP2015155709A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014030138A JP2015155709A (ja) 2014-02-20 2014-02-20 車輪用軸受装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014030138A JP2015155709A (ja) 2014-02-20 2014-02-20 車輪用軸受装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015155709A true JP2015155709A (ja) 2015-08-27

Family

ID=54775131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014030138A Pending JP2015155709A (ja) 2014-02-20 2014-02-20 車輪用軸受装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015155709A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019172036A1 (ja) * 2018-03-08 2019-09-12 Nok株式会社 密封装置および密封構造

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019172036A1 (ja) * 2018-03-08 2019-09-12 Nok株式会社 密封装置および密封構造
CN111656064A (zh) * 2018-03-08 2020-09-11 Nok株式会社 密封装置和密封结构
JPWO2019172036A1 (ja) * 2018-03-08 2020-10-01 Nok株式会社 密封装置および密封構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5842536B2 (ja) 車輪用回転支持装置
JP2013234748A (ja) 密封構造
JP2008014384A (ja) 密封装置
US10948017B2 (en) Sealing device
JP2007187218A (ja) 車輪用軸受装置
JP2018071714A (ja) シールリング及びシールリング付転がり軸受ユニット
JP2015155709A (ja) 車輪用軸受装置
JP6106425B2 (ja) 密封装置
JP2008180277A (ja) 車輪用軸受の密封装置
JP6398484B2 (ja) エンコーダ付転がり軸受ユニット
JP2015152117A (ja) 転がり軸受及びこれを備える車輪用軸受装置
JP2017106574A (ja) 密封装置及び密封装置付ハブユニット軸受
JP6237191B2 (ja) ハブユニット
JP2012087901A (ja) 密封装置および転がり軸受装置
JP2013060975A (ja) 密封装置及び転がり軸受装置
JP2014224550A (ja) 密封装置、転がり軸受及び車輪用転がり軸受
JP2007113759A (ja) ハブユニット軸受
JP2007211796A (ja) 車輪用軸受装置
JP6353631B2 (ja) 密封装置
JP2020159399A (ja) 車輪用軸受装置
JP2020051597A (ja) 車輪用軸受装置
JP2008064185A (ja) シールリングとシールリングを備えた車輪支持用ハブユニット
JP2007032640A (ja) 車輪用軸受ユニット
JP2018096478A (ja) 車輪用軸受装置
JP2017145898A (ja) ハブユニット