JP2015154245A - プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プロジェクターの焦点調節を行う場合に、焦点の合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができるプロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法を提供する。【解決手段】スクリーンSCに画像を投射する投射光学系350と、操作に応じて投射光学系350のフォーカス調節を行うレンズ駆動部353と、スクリーンSCを撮影する撮影部10と、撮影部10の撮影画像に基づいてフォーカスの評価値を算出する評価値算出部701と、評価値算出部701により算出された評価値に対し、ジッター抑制処理を施す抑制処理部703と、抑制処理部703により処理された評価値に基づいて、フォーカス調整操作用の画像を投射光学系350によりスクリーンSCに投射させる表示制御部704とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法に関する。
レンズの焦点調節を手動で行う場合に、焦点の合い具合を示す焦点評価値を算出して、焦点評価値を表示してユーザーに提示する技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1及び2は、マニュアルフォーカス調整が可能なカメラにおいて、焦点評価値をファインダーにバーで表示する技術を開示している。特許文献1及び2の例では、ファインダーに表示されるバーは、長いほど評価値が高く、短いほど評価値が低いことを示し、バーの長さが最大になったときが最良の合焦状態である。ユーザーはバーの長さを見て合焦状態を判断し、フォーカス調整の操作を行う。
特許文献1及び2記載の例はカメラのファインダーに表示されるため、焦点評価値を示すバーは、合焦状態に関わらず明瞭に表示される。このため、撮影用のフォーカスが合っていなくても、バーの長さに基づいて合焦状態を判断できる。
ところで、画像を投射面に投射するプロジェクターにおいて、焦点の合い具合を画像で示して焦点調節を行うことを考えると、焦点の合い具合が良くないと、焦点の合い具合を示す画像そのものの視認性も良くない。このため、ユーザーは、焦点の合い具合を知ることが難しいという問題がある。従って、特許文献1、2等に記載の従来の技術をプロジェクターに適用することは困難であった。また、プロジェクターにおいては、プロジェクターを操作するユーザーの指の動き、環境光の変化、ズームレンズの調整、ファンモーターの回転による振動、スクリーン等の投射面の揺れ等によって評価値にジッターが発生することがある。このジッターの影響により、ユーザーにとって、フォーカスの合い具合が分かり難くなるという問題もあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、プロジェクターの焦点調節を行う場合に、焦点の合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができるプロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法を提供することを目的とする。
ところで、画像を投射面に投射するプロジェクターにおいて、焦点の合い具合を画像で示して焦点調節を行うことを考えると、焦点の合い具合が良くないと、焦点の合い具合を示す画像そのものの視認性も良くない。このため、ユーザーは、焦点の合い具合を知ることが難しいという問題がある。従って、特許文献1、2等に記載の従来の技術をプロジェクターに適用することは困難であった。また、プロジェクターにおいては、プロジェクターを操作するユーザーの指の動き、環境光の変化、ズームレンズの調整、ファンモーターの回転による振動、スクリーン等の投射面の揺れ等によって評価値にジッターが発生することがある。このジッターの影響により、ユーザーにとって、フォーカスの合い具合が分かり難くなるという問題もあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、プロジェクターの焦点調節を行う場合に、焦点の合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができるプロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のプロジェクターは、投射面に画像を投射する投射部と、操作に応じて前記投射部の焦点調節を行うフォーカス調節部と、前記投射面を撮影する撮影部と、前記撮影部の撮影画像に基づいてフォーカスの評価値を算出する評価値算出部と、前記評価値算出部により算出された前記評価値に対し、ジッター抑制処理を施す抑制処理部と、前記抑制処理部により処理された前記評価値に基づいて、フォーカス調整操作用の画像を前記投射部により前記投射面に投射させる制御部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、プロジェクターの焦点調節を行う場合に、ジッターの影響を抑えた評価値に基づく画像を表示することで、焦点の合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができる。
本発明によれば、プロジェクターの焦点調節を行う場合に、ジッターの影響を抑えた評価値に基づく画像を表示することで、焦点の合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記抑制処理部は、前記評価値算出部により算出された前記評価値の単位時間当たりの変化量に基づいて、前記制御部で使用される前記評価値を決定することを特徴とする。
本発明によれば、フォーカスの合い具合を精度よく表す評価値を選択することができる。
本発明によれば、フォーカスの合い具合を精度よく表す評価値を選択することができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記制御部は、前記フォーカス調節部が操作に応じて焦点調節を行った場合に、焦点調節後に算出されジッター抑制処理された前記評価値と、焦点調節前に算出されジッター抑制処理された前記評価値の最大値との差分に対応する前記画像を、前記投射部により前記投射面に投射させることを特徴とする。
本発明によれば、評価値の差分に対応する画像を投射面に投射することにより、焦点の合い具合を、より一層分かりやすく示すことができる。
本発明によれば、評価値の差分に対応する画像を投射面に投射することにより、焦点の合い具合を、より一層分かりやすく示すことができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記制御部は、前記評価値の最大値を求めるまでは、前記評価値の初期値と焦点調節後に前記評価値算出部が算出した前記評価値との差分に対応する前記画像を投射させ、前記評価値の最大値が得られた後は、前記評価値の最大値と焦点調節後に前記評価値算出部が算出した前記評価値との差分に対応する前記画像を投射させることを特徴とする。
本発明によれば、評価値の最大値が求められるまでは、評価値の初期値と焦点調節後の評価値との差分をユーザーに認識させることができる。また、評価値の最大値が求められた後は、評価値の最大値と焦点調節後の評価値との差分をユーザーに認識させることができる。
本発明によれば、評価値の最大値が求められるまでは、評価値の初期値と焦点調節後の評価値との差分をユーザーに認識させることができる。また、評価値の最大値が求められた後は、評価値の最大値と焦点調節後の評価値との差分をユーザーに認識させることができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記画像は複数の図形を含み、前記制御部は、前記複数の図形間の距離を前記差分に対応させた前記画像を前記投射面に投射させることを特徴とする。
本発明によれば、図形間の距離によって焦点調節後の評価値と、評価値の初期値又は最大値との差分を表す画像を表示することができる。従って、ユーザーが差分を認識しやすい画像を表示することができる。
本発明によれば、図形間の距離によって焦点調節後の評価値と、評価値の初期値又は最大値との差分を表す画像を表示することができる。従って、ユーザーが差分を認識しやすい画像を表示することができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記制御部は、前記フォーカス調節部の焦点調節後の前記評価値に基づいて、合焦したと判定した場合に、前記図形を異なる形状とした前記画像を投射させることを特徴とする。
本発明によれば、合焦したと判定される場合をユーザーに容易に認識させることができる。
本発明によれば、合焦したと判定される場合をユーザーに容易に認識させることができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記評価値算出部は、前記撮影部の撮影画像のコントラストを検出することによりフォーカスの評価値を算出することを特徴とする。
本発明によれば、焦点の合い具合を精度よく表す評価値を得ることができる。
本発明によれば、焦点の合い具合を精度よく表す評価値を得ることができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、音声を出力する音声出力部を備え、前記制御部は、前記フォーカス調節部の焦点調節後の前記評価値に基づいて前記音声出力部に音声を出力させることを特徴とする。
本発明によれば、焦点の合い具合を音声によりユーザーに認識させることができる。
本発明によれば、焦点の合い具合を音声によりユーザーに認識させることができる。
本発明のプロジェクターの制御方法は、投射面に画像を投射する投射部と、操作に応じて前記投射部の焦点調節を行うフォーカス調節部と、を備えたプロジェクターの制御方法であって、前記投射面を撮影するステップと、撮影画像に基づいてフォーカスの評価値を算出するステップと、算出された前記評価値に対し、ジッター抑制処理を施すステップと、前記ジッター抑制処理された前記評価値に基づいて、フォーカス調整操作用の画像を前記投射部により前記投射面に投射させるステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、プロジェクターの焦点調節を行う場合に、ジッターの影響を抑えた評価値に基づく画像を表示することで、焦点の合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができる。
本発明によれば、プロジェクターの焦点調節を行う場合に、ジッターの影響を抑えた評価値に基づく画像を表示することで、焦点の合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができる。
本発明によれば、プロジェクターの焦点調節を行う場合に、焦点の合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
まず、図1を参照しながらプロジェクター100の構成の概略について説明する。プロジェクター100は、画像を表す画像光をスクリーンSC等の投射面に投射して、投射面上に画像を表示させる。
まず、図1を参照しながらプロジェクター100の構成の概略について説明する。プロジェクター100は、画像を表す画像光をスクリーンSC等の投射面に投射して、投射面上に画像を表示させる。
プロジェクター100は、撮影部10と、スピーカー20と、画像投射光学系30と、画像処理動作回路50と、制御装置70と、入力操作部90とを備えている。
撮影部10は、CCD(Charge Coupled Device)カメラを備えており、種々の画像を撮影する。撮影部10により撮影された画像データを、以下では、撮影画像データという。撮影部10により取得された撮影画像データは、後述する記憶部750に記憶される。なお、撮影部10は、CCDカメラに代えてCMOSカメラなど、他の撮影可能なデバイスを備えていてもよい。
スピーカー20は、制御装置70から出力される音声信号を出力する。例えば、制御装置70は、スクリーンSCに投射される画像光のフォーカスの合い具合を表す音声信号をスピーカー20から出力する。
画像投射光学系30は、画像を表す画像光を生成して、スクリーンSC上に画像光を拡大投射する。画像投射光学系30は、照明光学系310と、液晶パネル330と、投射光学系350とを備えている。
照明光学系310は、光源ランプ311とランプ駆動部312とを備えている。光源ランプ311には、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプなどの放電発光型のランプや、発光ダイオード、レーザー光源又は有機EL(Electro Luminescence)素子等の各種自己発光素子を用いることができる。ランプ駆動部312は、制御装置70の制御に基づいて光源ランプ311を駆動する。
液晶パネル330は、照明光学系310から射出された光を画像データに基づいて変調する光変調装置である。液晶パネル330は、複数の画素をマトリクス上に配置した透過型パネルを備える。
液晶パネル330は、後述する画像処理動作回路50の液晶パネル駆動部540から出力される駆動信号に基づいて、照明光学系310から照射された照明光を、画像を表す画像光に変調する。
液晶パネル330は、後述する画像処理動作回路50の液晶パネル駆動部540から出力される駆動信号に基づいて、照明光学系310から照射された照明光を、画像を表す画像光に変調する。
投射光学系350は、液晶パネル330から射出された画像光をスクリーンSCに投射して結像させることにより、スクリーンSC上に画像光を拡大投射する。投射光学系350は、投射レンズ351と、レンズ駆動部353とを備える。投射レンズ351は、複数のレンズ(不図示)と、投射レンズ351によりスクリーンSC上に投射される画像光のフォーカス(以下、単純にフォーカスという)を移動させるフォーカスリング352とを含んでいる。レンズ駆動部353は、制御装置70の制御により、フォーカスリング352を回転駆動させる。制御部700は、入力操作部90から入力した操作情報に応じてレンズ駆動部353を駆動し、フォーカスリング352を回転させる。フォーカスリング352を回転させることにより、フォーカスリング352と機械的に連結した投射レンズ351内のレンズの配置が変化してフォーカス位置が移動する。これにより、画像光のフォーカスを調整することができる。
画像処理動作回路50は、アナログ/デジタル(以下、A/Dと略記する)変換部510と、画像表示処理部520と、メモリー530と、液晶パネル駆動部540とを備えている。
A/D変換部510は、制御部700の制御に基づいて図示しないDVD(Digital Versatile Disk)プレーヤーやPC(Personal Computer)などの画像供給装置からケーブル500を介して入力された入力画像信号に対して、A/D変換を行う。A/D変換部510は、A/D変換したデジタル画像信号をメモリー530に書き込む。画像表示処理部520は、メモリー530に書き込まれたデジタル画像信号を読み出して、キーストーン補正処理や、画像の表示状態(例えば、輝度、コントラスト、同期、トラッキング、色の濃さ、色合い等)の調整などの種々の画像処理を実行する。画像表示処理部520は、画像処理したデジタル画像信号を液晶パネル駆動部540に渡す。液晶パネル駆動部540は、画像表示処理部520から取得したデジタル画像信号に従って、液晶パネル330を駆動する。
A/D変換部510は、制御部700の制御に基づいて図示しないDVD(Digital Versatile Disk)プレーヤーやPC(Personal Computer)などの画像供給装置からケーブル500を介して入力された入力画像信号に対して、A/D変換を行う。A/D変換部510は、A/D変換したデジタル画像信号をメモリー530に書き込む。画像表示処理部520は、メモリー530に書き込まれたデジタル画像信号を読み出して、キーストーン補正処理や、画像の表示状態(例えば、輝度、コントラスト、同期、トラッキング、色の濃さ、色合い等)の調整などの種々の画像処理を実行する。画像表示処理部520は、画像処理したデジタル画像信号を液晶パネル駆動部540に渡す。液晶パネル駆動部540は、画像表示処理部520から取得したデジタル画像信号に従って、液晶パネル330を駆動する。
制御装置70は、制御部700と、記憶部750とを備える。制御部700は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えるコンピューターである。記憶部750は、各種制御のためのデータを記憶する。例えば、記憶部750は、後述するパターン画像751、後述する評価値算出部701で算出される評価値の最大値752等を記憶する。また、記憶部750には、記憶領域として第1記憶領域753と第2記憶領域754とが設けられている。第1記憶領域753には、評価値算出部701により算出される評価値が記憶され、抑制処理部703が評価値に対してノイズ除去処理を行う場合に使用される。第2記憶領域754は、評価値算出部701により算出される評価値が記憶され、抑制処理部703が評価値に対してジッター抑制処理を行う場合に使用される。
制御部700は、CPU、RAM等のハードウェアと、ROMに記録された制御プログラムとの協働によって実現される機能ブロックを備える。制御部700は、機能ブロックとして、評価値算出部701と、最大値検出部702と、抑制処理部703と、表示制御部704とを備える。
制御部700は、CPU、RAM等のハードウェアと、ROMに記録された制御プログラムとの協働によって実現される機能ブロックを備える。制御部700は、機能ブロックとして、評価値算出部701と、最大値検出部702と、抑制処理部703と、表示制御部704とを備える。
評価値算出部701は、撮影部10が撮像した撮影画像データを解析して、フォーカスの合い具合を示す評価値を算出する。図2に、フォーカスの合い具合を評価するためにスクリーンSCに投射される調整用画像(フォーカス調整操作用の画像)200の一例を示す。調整用画像200には、パターン画像210と、UI(user interface)画像220とが含まれる。パターン画像210は、フォーカスの合い具合を評価するためにスクリーンSCに投射される画像である。パターン画像210には、暗領域(図中のハッチングが付された領域)と明領域(ハッチングが付されていない領域)とが横方向Hに沿って交互に配置され、横方向Hとは垂直な縦方向Vに延びる矩形状のパターンを有する。暗領域の色は黒色、明領域の色は白色である。UI画像220は、スクリーンSCに投射されたパターン画像210を撮影して、撮影したパターン画像210に基づいてフォーカスの合い具合を評価した評価結果を表す画像である。
ここで、図3を参照しながらパターン画像210を用いた評価値の算出方法の一例について説明する。図3(A)には、図2に示す調整用画像200のうちのパターン画像210の部分を示す。図3(B)及び(C)には、図3(A)に示すパターン画像210を撮影した撮影画像データを解析して得られる、パターン画像210の横方向Hに沿った輝度Yの変化を示す曲線を示す。
評価値算出部701は、撮影画像データのうちのパターン画像210に相当する部分の画像データを解析することによって輝度Yの曲線を取得する。そして、評価値算出部701は、この輝度Yの曲線を空間周波数で分解して強度分布を算出し、所定の閾値よりも高い空間周波数成分の強度の積算値を算出する。以下、この積算値を「高周波強度」とも呼ぶ。高周波強度は、フォーカスがスクリーンSCに合っている場合に、最大になる。評価値算出部701は、最大を表す基準値に対する、高周波強度の割合を、評価値として算出する(単位はパーセント)。このような基準値は、予め実験的に決定される。また、調整用画像200におけるパターン画像210を解析することよって得られる高周波強度を、基準値として利用してもよい。
評価値算出部701は、撮影画像データのうちのパターン画像210に相当する部分の画像データを解析することによって輝度Yの曲線を取得する。そして、評価値算出部701は、この輝度Yの曲線を空間周波数で分解して強度分布を算出し、所定の閾値よりも高い空間周波数成分の強度の積算値を算出する。以下、この積算値を「高周波強度」とも呼ぶ。高周波強度は、フォーカスがスクリーンSCに合っている場合に、最大になる。評価値算出部701は、最大を表す基準値に対する、高周波強度の割合を、評価値として算出する(単位はパーセント)。このような基準値は、予め実験的に決定される。また、調整用画像200におけるパターン画像210を解析することよって得られる高周波強度を、基準値として利用してもよい。
図3(B)は、フォーカスがスクリーンSCに合っている場合を示している。この場合には、スクリーンSC上に投射されたパターン画像210において、明領域と暗領域との境界が鮮明に表現される。その結果、明領域内および暗領域内において輝度Yはほぼ一定であり、明領域と暗領域との境界において、輝度Yはほぼ垂直に変化する。その結果、高周波強度は大きくなる。また、コントラストは強くなる。
図3(C)は、スクリーンSC上に投射された投射画像のフォーカスがずれている場合、すなわちフォーカスがスクリーンSCに合っていない場合を示している。この場合には、スクリーンSCに投射されたパターン画像210において、明領域と暗領域との境界に近い領域が、白色と黒色とが混合されたように表現される。その結果、明領域内の境界に近い部分では、スクリーンSCにフォーカスが合っている場合と比べて、輝度Yが小さくなる。そして、暗領域内の境界に近い部分では、スクリーンSCにフォーカスが合っている場合と比べて、輝度Yが大きくなる。また、フォーカスがスクリーンSCに合っていない場合、境界から遠い領域においても、白色と黒色との混合が生じる。従って、フォーカスがずれているほど、輝度Yの変化量が小さくなり、輝度Yの曲線はなだらかになる。その結果、高周波強度は小さくなる。また、コントラストは弱くなる。
図3(C)は、スクリーンSC上に投射された投射画像のフォーカスがずれている場合、すなわちフォーカスがスクリーンSCに合っていない場合を示している。この場合には、スクリーンSCに投射されたパターン画像210において、明領域と暗領域との境界に近い領域が、白色と黒色とが混合されたように表現される。その結果、明領域内の境界に近い部分では、スクリーンSCにフォーカスが合っている場合と比べて、輝度Yが小さくなる。そして、暗領域内の境界に近い部分では、スクリーンSCにフォーカスが合っている場合と比べて、輝度Yが大きくなる。また、フォーカスがスクリーンSCに合っていない場合、境界から遠い領域においても、白色と黒色との混合が生じる。従って、フォーカスがずれているほど、輝度Yの変化量が小さくなり、輝度Yの曲線はなだらかになる。その結果、高周波強度は小さくなる。また、コントラストは弱くなる。
次に、最大値検出部702について説明する。最大値検出部702は、記憶部750に記憶された評価値の最大値を検出する。
ユーザーが入力操作部90を操作して、フォーカスリング352がレンズ駆動部353により回転駆動され、フォーカス位置が変更された場合、撮影部10は、制御部700の制御によりスクリーンSCを撮影する。評価値算出部701は、フォーカス位置変更後の評価値を撮影画像データから算出する。評価値算出部701は、算出した評価値を記憶部750に記憶させていく。最大値検出部702は、記憶部750に記憶させた複数の評価値の最大値(ピークの値)を求める。
ユーザーが入力操作部90を操作して、フォーカスリング352がレンズ駆動部353により回転駆動され、フォーカス位置が変更された場合、撮影部10は、制御部700の制御によりスクリーンSCを撮影する。評価値算出部701は、フォーカス位置変更後の評価値を撮影画像データから算出する。評価値算出部701は、算出した評価値を記憶部750に記憶させていく。最大値検出部702は、記憶部750に記憶させた複数の評価値の最大値(ピークの値)を求める。
最大値検出部702の処理動作について、図4を参照しながら具体的に説明する。図4は、投射レンズ351のレンズ位置と、各レンズ位置において算出される評価値との関係の一例を示す図である。
評価値は、図4に示すように、フォーカスがスクリーンSCに一致する合焦位置で最も大きくなり、フォーカスがずれるほど小さくなる。ユーザーは、入力操作部90を操作することによりフォーカス位置を変更し、評価値が最大となる位置を検出する。例えば、図4に実線で示す投射レンズ351の動きAは、評価値が単調に増加してピークを迎えた後に減少に転じている。評価値がこのように変化する場合、最大値検出部702は、最大値の存在を確認することができる。最大値検出部702は、増加していた評価値がピークを迎えた後に減少し、その後、評価値算出部701で算出される評価値が所定回連続して減少する場合、ピークの値を評価値の最大値と判定する。最大値検出部702は、評価値の最大値を検出すると、最大値を検出した旨と、検出した最大値とを表示制御部704に通知する。
また、図4に点線で示す投射レンズ351の動きBは、ピークが無く、評価値が単調に減少している。この場合、最大値検出部702は、評価値の最大値を検出することができない。
評価値は、図4に示すように、フォーカスがスクリーンSCに一致する合焦位置で最も大きくなり、フォーカスがずれるほど小さくなる。ユーザーは、入力操作部90を操作することによりフォーカス位置を変更し、評価値が最大となる位置を検出する。例えば、図4に実線で示す投射レンズ351の動きAは、評価値が単調に増加してピークを迎えた後に減少に転じている。評価値がこのように変化する場合、最大値検出部702は、最大値の存在を確認することができる。最大値検出部702は、増加していた評価値がピークを迎えた後に減少し、その後、評価値算出部701で算出される評価値が所定回連続して減少する場合、ピークの値を評価値の最大値と判定する。最大値検出部702は、評価値の最大値を検出すると、最大値を検出した旨と、検出した最大値とを表示制御部704に通知する。
また、図4に点線で示す投射レンズ351の動きBは、ピークが無く、評価値が単調に減少している。この場合、最大値検出部702は、評価値の最大値を検出することができない。
抑制処理部703は、評価値算出部701が算出した評価値に対し、ノイズを除去するノイズ除去処理、ジッターを抑制するジッター抑制処理を行う。プロジェクター100においては、ユーザーの指の動き、環境光の変化、投射レンズ351の調整、ファンモーター(不図示)の回転による振動、スクリーンSCの揺れ等によって評価値にノイズやジッターが発生することが知られている。抑制処理部703は、評価値に重畳されたノイズを除去し、ジッターを抑制する。なお、ノイズ除去処理、ジッター抑制処理の詳細については後述する。
表示制御部704は、抑制処理部703から評価値を取得する。また、表示制御部704は、最大値検出部702が評価値の最大値を検出した場合に、最大値を検出した旨の通知と、検出した評価値の最大値とを最大値検出部702から取得する。表示制御部704は、フォーカス調節(焦点調節)が行われた場合に、評価値算出部701から出力される評価値に基づいて、フォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する。
まず、表示制御部704は、抑制処理部703から取得したフォーカス調節後の評価値と、評価値の初期値との差分を算出する。評価値の初期値は、フォーカス調節を開始して、最初に評価値算出部701によって算出された評価値である。また、表示制御部704は、最大値検出部702から評価値の最大値を取得した旨の通知を受けた場合には、最大値検出部702から取得した評価値の最大値と、抑制処理部703から取得したフォーカス調節後の評価値との差分を算出する。
まず、表示制御部704は、抑制処理部703から取得したフォーカス調節後の評価値と、評価値の初期値との差分を算出する。評価値の初期値は、フォーカス調節を開始して、最初に評価値算出部701によって算出された評価値である。また、表示制御部704は、最大値検出部702から評価値の最大値を取得した旨の通知を受けた場合には、最大値検出部702から取得した評価値の最大値と、抑制処理部703から取得したフォーカス調節後の評価値との差分を算出する。
次に、表示制御部704は、算出した差分に基づいて、フォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する。表示制御部704が生成するUI画像220の例を図5に示す。UI画像220は、図5に示すように、フォーカスの合い具合に応じて画像番号「1」〜「10」までの10段階の画像が設定されている。画像番号「1」のUI画像220は、フォーカスがスクリーンSCに一致した場合、すなわち、合焦状態の場合に表示される画像である。UI画像220には、2つの円が表示され、これら2つの円の距離によってフォーカスの合い具合が表示される。画像番号「1」のUI画像220は、合焦状態を表すため、2つの円が重なって表示されている。
また、画像番号「2」〜「10」のUI画像220は、フォーカスがスクリーンSCに一致していない場合、すなわち、非合焦状態の場合に表示される画像である。図5に示すUI画像220は、画像番号が大きくなるほど、フォーカスがスクリーンSCに合っていないことを表している。このため、画像番号が大きくなるほど、UI画像220に表示された2つの円の距離が大きくなる。
なお、本実施形態では、2つの円を有するUI画像220を示したが、UI画像220に表示するシンボルは円に限られない。例えば、三角や四角等の図形であってもよいし、アルファベット等の文字であってもよい。また、合焦状態と、それ以外の非合焦状態とにおいて、UI画像220として表示するシンボルを変更してもよい。例えば、非合焦状態では、図5に示す画像番号「2」〜「10」のUI画像220を表示し、合焦状態では、図6に示すサイズの異なる2つの円を重ねたシンボルであってもよい。また、合焦状態を表すシンボルの色を、合焦していない状態において表示するシンボルの色と異なる色にしてもよい。
また、図7に示すように、パターン画像210として、異なる複数のパターン画像を1つの画面に表示してもよい。図7(A)に示すパターン画像は、パターン画像210の他に、パターン画像210の4隅に、横方向Hに延びる矩形状のパターン画像230を有している。異なるパターン画像210、230を有しているため、フォーカス調節の精度を高めることができる。特に、図7(A)に示すように、パターン画像210の4隅に、パターン画像230を配置することで、パターン画像210の4隅におけるフォーカス調節の精度を高めることができる。また、図7(B)に示すパターン画像は、パターン画像210の他に、台形歪みを補正するパターン画像240を設けた場合を示している。フォーカス調節と、台形歪みの補正を1つのパターン画像で補正することができる。
また、画像番号「2」〜「10」のUI画像220は、フォーカスがスクリーンSCに一致していない場合、すなわち、非合焦状態の場合に表示される画像である。図5に示すUI画像220は、画像番号が大きくなるほど、フォーカスがスクリーンSCに合っていないことを表している。このため、画像番号が大きくなるほど、UI画像220に表示された2つの円の距離が大きくなる。
なお、本実施形態では、2つの円を有するUI画像220を示したが、UI画像220に表示するシンボルは円に限られない。例えば、三角や四角等の図形であってもよいし、アルファベット等の文字であってもよい。また、合焦状態と、それ以外の非合焦状態とにおいて、UI画像220として表示するシンボルを変更してもよい。例えば、非合焦状態では、図5に示す画像番号「2」〜「10」のUI画像220を表示し、合焦状態では、図6に示すサイズの異なる2つの円を重ねたシンボルであってもよい。また、合焦状態を表すシンボルの色を、合焦していない状態において表示するシンボルの色と異なる色にしてもよい。
また、図7に示すように、パターン画像210として、異なる複数のパターン画像を1つの画面に表示してもよい。図7(A)に示すパターン画像は、パターン画像210の他に、パターン画像210の4隅に、横方向Hに延びる矩形状のパターン画像230を有している。異なるパターン画像210、230を有しているため、フォーカス調節の精度を高めることができる。特に、図7(A)に示すように、パターン画像210の4隅に、パターン画像230を配置することで、パターン画像210の4隅におけるフォーカス調節の精度を高めることができる。また、図7(B)に示すパターン画像は、パターン画像210の他に、台形歪みを補正するパターン画像240を設けた場合を示している。フォーカス調節と、台形歪みの補正を1つのパターン画像で補正することができる。
表示制御部704は、算出した差分と、しきい値とを比較して、フォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する。表示制御部704は、例えば、記憶部750に記憶した図8に示す設定テーブルを参照して、フォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する。図8に示す設定テーブルでは、差分が、0以上、2以下である場合に、画像番号「1」のUI画像220を生成するように設定されている。また、差分が、2よりも大きく、4以下の場合に、画像番号「2」のUI画像220を生成するように設定されている。また、差分が、4よりも大きく、8以下の場合に、画像番号「3」のUI画像220を生成するように設定されている。表示制御部704は、算出した差分から、図8に示す設定テーブルを参照して画像番号を取得し、取得した画像番号に該当するUI画像220を生成する。
表示制御部704は、生成したUI画像220を画像表示処理部520に出力する。UI画像220は、画像投射光学系30と、画像処理動作回路50とによってスクリーンSCに表示される。
表示制御部704は、生成したUI画像220を画像表示処理部520に出力する。UI画像220は、画像投射光学系30と、画像処理動作回路50とによってスクリーンSCに表示される。
入力操作部90は、図示しないリモートコントローラーやプロジェクターPJに備えられたボタンやキー等で構成され、ユーザーによる操作に応じた操作情報を制御装置70に出力する。例えば、制御装置70は、フォーカスリング352を回転させる操作情報を入力操作部90より入力する。制御装置70は、入力した操作情報に基づいて、レンズ駆動部353を駆動し、フォーカスリング352を回転させる。
次に、図9に示すフローチャートを参照しながらフォーカス調節処理の処理手順を説明する。フォーカス調節処理は、例えば、投射画像の台形歪みを補正する歪み補正処理の終了後に開始される。
フォーカス調節処理が開始されると、制御部700は、所定のメニュー画面あるいは入力操作部90のボタン操作によりアシスト処理の開始が選択されたか否かを判断する(ステップS1)。アシスト処理とは、フォーカス調節処理を行うユーザーをアシストするために調整用画像200をスクリーンSCに表示させる処理である。
アシスト処理の開始が選択されたと判断すると(ステップS1;Yes)、制御部700の表示制御部704は、記憶部750に記憶されているパラメーターの初期化を行う(ステップS2)。記憶部750に記憶されている評価値752、評価値の最大値752が、表示制御部704によって初期化される(ステップS2)。
次に、表示制御部704は、記憶部750からパターン画像751を読み出して、図2に示した調整用画像200を生成する(ステップS3)。表示制御部704は、生成した調整用画像200を画像処理動作回路50の画像表示処理部520に出力する。調整用画像200は、画像処理動作回路50、画像投射光学系30によってスクリーンSCに投射される(ステップS4)。なお、調整用画像200をスクリーンSCに投射して、フォーカスの合い具合を表す評価値が算出されるまでは、UI画像220は、スクリーンSCに表示しないようにしてもよいし、初期画像として、画像番号10のUI画像220を表示するようにしてもよい。調整用画像200がスクリーンSCに投射されると、撮影部10は、スクリーンSCに投射された調整用画像200を撮影する(ステップS5)。撮影部10の撮影画像データは、記憶部750に記憶されると共に、制御部700の評価値算出部701に渡される。
制御部700の評価値算出部701は、撮影画像データからパターン画像に該当する部分を抽出し、抽出したパターン画像部分の撮影画像データを解析して、評価値を算出する(ステップS6)。評価値算出部701は、算出した評価値を、評価値の現在値として抑制処理部703に渡す。
抑制処理部703は、評価値算出部701から取得した評価値の現在値に対し、ノイズ除去処理(ステップS7)、ジッター抑制処理(ステップS8)を施して、表示制御部704に渡す。
表示制御部704は、抑制処理部703から評価値の現在値を取得すると、評価値の取得は、今回が最初であるか否かを判定する(ステップS9)。肯定判定である場合には(ステップS9;Yes)、表示制御部704は、抑制処理部703から取得した評価値の現在値を、評価値の初期値とする(ステップS10)。その後、表示制御部704は、入力操作部90が操作されてフォーカスリング352が回転し、フォーカス位置が変更されたか否かを判定する。フォーカス位置が変更されたと判定すると、表示制御部704は、撮影部10に、スクリーンSCを再度撮影させる(ステップS5)。また、ステップS9の判定が、否定判定の場合(ステップS9;No)、表示制御部704は、ステップS11の処理に移行する。
ここで、図10に示すフローチャートを参照しながら、ステップS7のノイズ除去処理と、ステップS8のジッター抑制処理の詳細な手順について説明する。
抑制処理部703は、評価値算出部701から評価値の現在値を取得すると、取得した評価値の現在値を記憶部750の第1記憶領域753に記憶させ(ステップS71)、ノイズ除去処理を開始する。抑制処理部703は、第1記憶領域753に記憶させた評価値の平均値Aを算出する(ステップS72)。第1記憶領域753には、評価値算出部701が過去に算出した評価値が記憶されている。抑制処理部703は、評価値算出部701から取得した評価値の現在値と、過去の評価値との平均値Aを算出する。次に、抑制処理部703は、評価値の現在値と平均値Aとの差分を算出し、算出した差分を第1しきい値と比較する(ステップS73)。抑制処理部703は、算出した差分が、第1しきい値以上であると判定する場合(ステップS73;Yes)、平均値Aを選択して、選択した平均値Aを評価値の現在値とする(ステップS74)。すなわち、評価値算出部701から取得した評価値の現在値にはノイズが含まれると判定し、抑制処理部703は、平均値Aを、評価値の現在値として選択する。また、抑制処理部703は、算出した差分が、第1しきい値よりも小さい場合には(ステップS73;No)、評価値算出部701から取得した評価値を、そのまま評価値の現在値として選択する(ステップS75)。
抑制処理部703は、評価値算出部701から評価値の現在値を取得すると、取得した評価値の現在値を記憶部750の第1記憶領域753に記憶させ(ステップS71)、ノイズ除去処理を開始する。抑制処理部703は、第1記憶領域753に記憶させた評価値の平均値Aを算出する(ステップS72)。第1記憶領域753には、評価値算出部701が過去に算出した評価値が記憶されている。抑制処理部703は、評価値算出部701から取得した評価値の現在値と、過去の評価値との平均値Aを算出する。次に、抑制処理部703は、評価値の現在値と平均値Aとの差分を算出し、算出した差分を第1しきい値と比較する(ステップS73)。抑制処理部703は、算出した差分が、第1しきい値以上であると判定する場合(ステップS73;Yes)、平均値Aを選択して、選択した平均値Aを評価値の現在値とする(ステップS74)。すなわち、評価値算出部701から取得した評価値の現在値にはノイズが含まれると判定し、抑制処理部703は、平均値Aを、評価値の現在値として選択する。また、抑制処理部703は、算出した差分が、第1しきい値よりも小さい場合には(ステップS73;No)、評価値算出部701から取得した評価値を、そのまま評価値の現在値として選択する(ステップS75)。
次に、抑制処理部703は、ジッター抑制処理を行う。抑制処理部703は、ステップS74又はS75で設定された評価値の現在値を記憶部750の第2記憶領域754に記憶させる(ステップS76)。次に、抑制処理部703は、第2記憶領域754の記憶する評価値の平均値Bを求める(ステップS77)。平均値Bを求めると、抑制処理部703は、評価値の単位時間当たりの変化量を求める。例えば、抑制処理部703は、前回の評価値と今回の評価値との差分を求め、求めた差分を時間で除算して、評価値の単位時間当たりの変化量を求める。次に、抑制処理部703は、算出した評価値の単位時間当たりの変化量と第2しきい値とを比較する(ステップS78)。単位時間当たりの変化量が、第2しきい値以下であった場合(ステップS78;Yes)、抑制処理部703は、平均値Bを評価値の現在値として選択し(ステップS79)、選択した平均値Bを評価値の現在値として表示制御部704に渡す。また、評価値の単位時間当たりの変化量が、第2しきい値よりも大きい場合(ステップS78;No)、抑制処理部703は、平均値Aを評価値の現在値として選択し(ステップS80)、選択した平均値Aを評価値の現在値として表示制御部704に渡す。図11(A)及び(B)には、評価値の変化と、選択される評価値の平均値との関係の一例を示す図である。図11(A)に示すa−b区間や、図11(B)に示すf−g区間のように、評価値の単位時間当たりの変化量が大きい場合には、平均値Aが選択される。また、図11(A)に示すc−d区間や、図11(B)に示すe−f区間、g−h区間のように、評価値の単位時間当たりの変化量が小さい場合には、平均値Bが選択される。
図12に示すフローチャートを参照しながら、ステップS11以降の処理について説明する。ステップS11では、表示制御部704は、最大値検出部702により評価値の最大値を検出済みであるか否かを判定する(ステップS11)。否定判定の場合(ステップS11;No)、表示制御部704は、抑制処理部703から取得した評価値の現在値と、評価値の初期値との差分を算出する(ステップS12)。表示制御部704は、差分を算出すると、算出した差分と、表示しきい値とを比較して、フォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する(ステップS13)。なお、ここで使用される表示しきい値は、第1範囲のしきい値を用いる。第1範囲とは、例えば、図5に示す画像番号7〜10のUI画像220の判定に用いるしきい値である。画像番号1〜6のUI画像220の判定に用いる表示しきい値はここでは使用しない。評価値の最大値が検出されていない場合には、第1範囲の表示しきい値を使用することで、評価値の最大値が検出される前にフォーカスの合い具合が高いUI画像220を表示してしまうことがないようにする。表示制御部704は、フォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成すると、生成したUI画像220をスクリーンSCに表示する(ステップS16)。
UI画像220をスクリーンSCに表示させると、表示制御部704は、アシスト処理を終了するか否かを判定する(ステップS17)。例えば、ステップS13において生成したUI画像220が、合焦状態を示す画像番号1のUI画像220であった場合、表示制御部704は、アシスト処理を終了させると判定する。肯定判定である場合(ステップS17;Yes)、表示制御部704は、DVDプレーヤーやPCなどの画像供給装置からケーブル500を介して入力した入力画像をスクリーンSCに投射する処理を開始する。また、否定判定である場合(ステップS17;No)、表示制御部704は、図9に示すステップS5に戻り、スクリーンSCに投射された調整用画像200を撮影部10により撮影する。
また、ステップS11の判定が肯定判定であった場合、表示制御部704は、最大値検出部702から評価値の最大値を取得し、取得した評価値の最大値と、評価値の現在値との差分を算出する(ステップS14)。表示制御部704は、差分を算出すると、算出した差分と、第2範囲の表示しきい値とを比較してフォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成する(ステップS15)。なお、ここで使用される表示しきい値は、第2範囲のしきい値を用いる。第2範囲とは、例えば、図5に示す画像番号1〜10のUI画像220の判定に用いるしきい値である。表示制御部704は、フォーカスの合い具合を表すUI画像220を生成すると、生成したUI画像220をスクリーンSCに表示する(ステップS16)。UI画像220をスクリーンSCに表示させると、表示制御部704は、アシスト処理を終了するか否かを判定する(ステップS17)。肯定判定である場合(ステップS17;Yes)、表示制御部704は、DVDプレーヤーやPCなどの画像供給装置からケーブル500を介して入力した入力画像をスクリーンSCに投射する処理を開始する。フォーカス調節が終了すると、入力画像のスクリーンSCへの投射が自動的に開始されるので、ユーザーはフォーカス調節処理を終了させる操作や、入力画像をスクリーンSCへ投射させる操作を行う必要がない。
また、否定判定である場合(ステップS17;No)、表示制御部704は、図9に示すステップS5に戻り、スクリーンSCに投射された調整用画像200を撮影部10により撮影する。
また、否定判定である場合(ステップS17;No)、表示制御部704は、図9に示すステップS5に戻り、スクリーンSCに投射された調整用画像200を撮影部10により撮影する。
以上詳細に説明したように本実施形態のプロジェクター100は、投射光学系350と、レンズ駆動部353と、撮影部10と、評価値算出部701、抑制処理部703及び表示制御部704を有する制御部700とを備えている。投射光学系350は、スクリーンSCに画像を投射する。レンズ駆動部353は、操作に応じて投射光学系350に含まれる投射レンズ351のフォーカス調節を行う。撮影部10は、スクリーンSCを撮影する。評価値算出部701は、撮影部10の撮影画像に基づいてフォーカスの評価値を算出する。抑制処理部703は、評価値算出部701により算出された評価値に対し、ジッター抑制処理を施す。表示制御部704は、抑制処理部703により処理された評価値に基づいて、フォーカス調整操作用の画像を投射レンズ351によりスクリーンSCに投射させる。従って、プロジェクター100のフォーカス調節を行う場合に、ジッターの影響を抑えた評価値に基づく画像を表示することで、フォーカスの合い具合を、分かりやすくユーザーに示すことができる。このため、フォーカス調節中に、誤ってフォーカスのずれが大きくなる方向に調節してしまう可能性を低減することができる。
また、抑制処理部703は、評価値算出部701により算出された評価値の単位時間当たりの変化量に基づいて、制御部700で使用される評価値を決定する。従って、フォーカスの合い具合を精度よく表す評価値を選択することができる。
また、表示制御部704は、レンズ駆動部353が操作に応じてフォーカス調節を行った場合に、所定の画像を投射レンズ351によりスクリーンSCに投射させる。所定の画像は、フォーカス調節後に算出されジッター抑制処理された評価値と、フォーカス調節前に算出されジッター抑制処理された評価値の最大値との差分に対応する画像である。従って、評価値の差分に対応する画像をスクリーンSCに投射することにより、焦点の合い具合を、より一層分かりやすく示すことができる。
また、表示制御部704は、評価値の最大値を求めるまでは、評価値の初期値とフォーカス調節後に評価値算出部701が算出した評価値との差分に対応する画像を投射させる。また、表示制御部704は、評価値の最大値が得られた後は、評価値の最大値とフォーカス調節後に評価値算出部701が算出した評価値との差分に対応する画像を投射させる。従って、評価値の最大値が求められるまでは、評価値の初期値とフォーカス調節後の評価値との差分をユーザーに認識させることができる。また、評価値の最大値が求められた後は、評価値の最大値とフォーカス調節後の評価値との差分をユーザーに認識させることができる。
また、スクリーンSCに投射させる画像は、複数の図形を含み、表示制御部704は、複数の図形間の距離を前記差分に対応させた画像をスクリーンSCに投射させる。従って、図形間の距離によってフォーカス調節後の評価値と、評価値の初期値又は最大値との差分を表す画像を表示することができる。このため、ユーザーが差分を認識しやすい画像を表示することができる。
また、表示制御部704は、レンズ駆動部353のフォーカス調節後の評価値に基づいて、合焦したと判定した場合に、図形を異なる形状とした画像を投射させる。従って、合焦したと判定される場合をユーザーに容易に認識させることができる。
また、評価値算出部701は、撮影部10の撮影画像のコントラストを検出することによりフォーカスの評価値を算出する。従って、フォーカスの合い具合を精度よく表す評価値を得ることができる。
上述した実施形態は、本発明の好適な実施の形態である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
例えば、フォーカス調節処理の初期段階では、図13(A)又は(B)に示す画像をスクリーンSCに表示させて、操作レバーの操作方向をユーザーに指示するようにしてもよい。図13(A)及び(B)に示す画像は、フォーカスがスクリーンSCに合っていない、画像がぼけた状態でも、ユーザーが操作レバーの操作方向を理解することができるように、矢印で操作レバーの操作方向を示している。フォーカス調節処理の初期段階において、図13(A)及び(B)に示す画像を適宜表示させて、操作レバーを動かすようにユーザーに促す。これによって、評価値が最大値を示す合焦位置を検出しやすくすることができる。
例えば、フォーカス調節処理の初期段階では、図13(A)又は(B)に示す画像をスクリーンSCに表示させて、操作レバーの操作方向をユーザーに指示するようにしてもよい。図13(A)及び(B)に示す画像は、フォーカスがスクリーンSCに合っていない、画像がぼけた状態でも、ユーザーが操作レバーの操作方向を理解することができるように、矢印で操作レバーの操作方向を示している。フォーカス調節処理の初期段階において、図13(A)及び(B)に示す画像を適宜表示させて、操作レバーを動かすようにユーザーに促す。これによって、評価値が最大値を示す合焦位置を検出しやすくすることができる。
また、上述した実施形態では、フォーカスの合い具合を表すUI画像220をスクリーンSCに投射していたが、フォーカスの合い具合をスピーカー20から音声出力してもよい。また、フォーカスの合い具合をUI画像220によりスクリーンSCに表示すると共に、スピーカー20から音声出力してもよい。制御部700(表示制御部704)は、投射レンズ351のフォーカス調節後の評価値に基づいて、フォーカスの合い具合を表す音声信号をスピーカー20から出力する。例えば、フォーカスの合い具合に応じて、音声の出力音量を変更したり、所定の音声を出力する回数によってフォーカスの合い具合をユーザーに通知してもよい。
10…撮影部、20…スピーカー(音声出力部)、30…画像投射光学系、50…画像処理動作回路、70…制御装置、90…入力操作部、100…プロジェクター、200…調整用画像、210…パターン画像、220…UI画像、310…照明光学系、311…光源ランプ、312…ランプ駆動部、330…液晶パネル、350…投射光学系(投射部)、351…投射レンズ、352…フォーカスリング、353…レンズ駆動部(フォーカス調節部)、510…A/D変換部、520…画像表示処理部、540…液晶パネル駆動部、700…制御部、701…評価値算出部、702…最大値検出部、703…抑制処理部、704…表示制御部(制御部)、750…記憶部、SC…スクリーン(投射面)。
Claims (9)
- 投射面に画像を投射する投射部と、
操作に応じて前記投射部の焦点調節を行うフォーカス調節部と、
前記投射面を撮影する撮影部と、
前記撮影部の撮影画像に基づいてフォーカスの評価値を算出する評価値算出部と、
前記評価値算出部により算出された前記評価値に対し、ジッター抑制処理を施す抑制処理部と、
前記抑制処理部により処理された前記評価値に基づいて、フォーカス調整操作用の画像を前記投射部により前記投射面に投射させる制御部と、
を備えることを特徴とするプロジェクター。 - 前記抑制処理部は、前記評価値算出部により算出された前記評価値の単位時間当たりの変化量に基づいて、前記制御部で使用される前記評価値を決定すること、を特徴とする請求項1記載のプロジェクター。
- 前記制御部は、前記フォーカス調節部が操作に応じて焦点調節を行った場合に、焦点調節後に算出されジッター抑制処理された前記評価値と、焦点調節前に算出されジッター抑制処理された前記評価値の最大値との差分に対応する前記画像を、前記投射部により前記投射面に投射させること、を特徴とする請求項1又は2に記載のプロジェクター。
- 前記制御部は、前記評価値の最大値を求めるまでは、前記評価値の初期値と焦点調節後に前記評価値算出部が算出した前記評価値との差分に対応する前記画像を投射させ、
前記評価値の最大値が得られた後は、前記評価値の最大値と焦点調節後に前記評価値算出部が算出した前記評価値との差分に対応する前記画像を投射させること、を特徴とする請求項3記載のプロジェクター。 - 前記画像は複数の図形を含み、
前記制御部は、前記複数の図形間の距離を前記差分に対応させた前記画像を前記投射面に投射させること、を特徴とする請求項3又は4に記載のプロジェクター。 - 前記制御部は、前記フォーカス調節部の焦点調節後の前記評価値に基づいて、合焦したと判定した場合に、前記図形を異なる形状とした前記画像を投射させること、を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 前記評価値算出部は、前記撮影部の撮影画像のコントラストを検出することによりフォーカスの評価値を算出すること、を特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 音声を出力する音声出力部を備え、
前記制御部は、前記フォーカス調節部の焦点調節後の前記評価値に基づいて前記音声出力部に音声を出力させることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のプロジェクター。 - 投射面に画像を投射する投射部と、操作に応じて前記投射部の焦点調節を行うフォーカス調節部と、を備えたプロジェクターの制御方法であって、
前記投射面を撮影するステップと、
撮影画像に基づいてフォーカスの評価値を算出するステップと、
算出された前記評価値に対し、ジッター抑制処理を施すステップと、
前記ジッター抑制処理された前記評価値に基づいて、フォーカス調整操作用の画像を前記投射部により前記投射面に投射させるステップと、
を有することを特徴とするプロジェクターの制御方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017138478A (ja) * | 2016-02-03 | 2017-08-10 | キヤノン株式会社 | 表示制御装置及びその制御方法、プログラム、並びに記憶媒体 |
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2014
- 2014-02-14 JP JP2014026326A patent/JP2015154245A/ja active Pending
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