JP2015154049A - 薄膜太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面保護層および裏面保護層により、薄膜太陽電池素子、及び該薄膜太陽電池素子に電気的に接続された集電線を挟持した、可撓性を有する薄膜太陽電池モジュールであり、
該薄膜太陽電池モジュールの側面に、該集電線と電気的に接続された電気取出端子を有し、該電気取出端子の厚さが、薄膜太陽電池モジュールの厚さよりも薄いことを特徴とする、薄膜太陽電池モジュール。
【選択図】図1
Description
[1]表面保護層および裏面保護層により、薄膜太陽電池素子、及び前記薄膜太陽電池素子に電気的に接続された集電線を挟持した、可撓性を有する薄膜太陽電池モジュールであり、
薄膜太陽電池モジュールの側面に、前記集電線と電気的に接続された電気取出端子を有し、前記電気取出端子の厚さが、薄膜太陽電池モジュールの厚さよりも薄いことを特徴と
する、薄膜太陽電池モジュール。
[2]前記電気取出端子がフレキシブル基盤またはフレキシブルフラットケーブルである、薄膜太陽電池モジュール。
[3]前記電気取出端子がファストン端子である、薄膜太陽電池モジュール。
[4]前記電気取出端子がオスの端子である、[3]に記載の薄膜太陽電池モジュール。[5]前記薄膜太陽電池素子、及び前記集電線を、封止層を介して挟持した、請求項[1]〜[4]のいずれか1に記載の薄膜太陽電池モジュール。
[6]前記集電線の厚さが、前記封止層の厚さよりも薄いことを特徴とする、[5]に記載の薄膜太陽電池モジュール。
[7]前記電気取出端子の一部が、前記封止層に挟持されていることを特徴とする、[5]に記載の薄膜太陽電池モジュール。
[8]前記電気取出端子の厚さが、前記封止層の厚さよりも薄いことを特徴とする、[7]に記載の薄膜太陽電池モジュール。
[9]前記薄膜太陽電池素子の正極に接続された第一の集電線及び前記薄膜太陽電池素子の負極に接続された第二集電線を有し、
前記薄膜太陽電池モジュールの外周に、前記第一の集電線と電気的に接続された第一の電気取出端子と前記第二の集電線と電気的に接続された第二の電気取出端子とを有する、[1]〜[8]のいずれか1に記載の薄膜太陽電池モジュール。
[10]前記電気取出端子が、絶縁キャップで保護されている、[1]〜[9]のいずれか1に記載の薄膜太陽電池モジュール。
[11]前記薄膜太陽電池素子が、有機薄膜太陽電池素子である、[1]〜[10]のいずれか1に記載の薄膜太陽電池モジュール。
に特定はされない。
図1は、表面保護層1および裏面保護層2により、薄膜太陽電池素子3、及び前記薄膜太陽電池素子3に電気的に接続された集電線4を挟持した、可撓性を有する薄膜太陽電池モジュール10である。
本発明の薄膜太陽電池モジュール10は、薄膜太陽電池モジュール10の側面に、前記集電線4と電気的に接続された電気取出端子5を有し、前記電気取出端子5の厚さが、薄膜太陽電池モジュール10の厚さよりも薄いものである。
本発明の薄膜太陽電池モジュールの幅及び長さは特に限定されず、任意の大きさとすることができるが、幅及び長さのいずれも、通常10cm以上、好ましくは20cm以上であり、通常10cm以下、好ましくは5m以下、より好ましくは3m以下である。厚さは通常0.5mm以上、好ましくは1mm以上、より好ましくは1.5mm以上であり、通常5mm以下、好ましくは4mm以下、より好ましくは3mm以下である。
本発明の構成により、薄膜太陽電池モジュール10を運搬する際に、複数の薄膜太陽電池モジュール10を重ねても、電気取り出し端子5が上下に重なった薄膜太陽電池モジュール10が有する薄膜太陽電池素子3を傷つけづらいため、薄膜太陽電池モジュール10を効率よく収納でき、運搬の効率を向上することができる。また、本発明の構成によれば、1枚または2枚以上の複数の薄膜太陽電池モジュール10を円筒状に巻いて収納することもできる。
中でも、図4に示した通り、表面保護層1および裏面保護層2により、薄膜太陽電池素子3、及び前記薄膜太陽電池素子3に接続された集電線4を、封止層6を介して挟持した構造が好ましい。封止層6が存在することにより、薄膜太陽電池モジュール10の耐衝撃性を向上することができる。また、表面保護層1と裏面保護層2との接着強度が高くなり
、その結果、薄膜太陽電池モジュール10の耐久性が向上すると共に、薄膜太陽電池素子3を外部からの水分及び酸素から保護することができる。特に薄膜太陽電池素子3が有機薄膜太陽電池素子の場合には機能が劣化するのを抑制することができる。
前記電気取出端子5を形成する部材の一部が、表面保護層1と裏面保護層2に挟持されていると、電気取出端子5の固定が堅固になり、電気取出端子5と外部の配線とを接続する際や脱着する際に電気取出端子5の周辺が損傷する可能性が減り、耐久性が向上する点で、好ましい。特に、封止層6に挟持されていると、上記効果が顕著に得られる。更に、前記電気取出端子5の厚さが、前記封止層6の厚さよりも薄いと、電気取出端子5の厚みに相当する凸が生じづらくなり、平滑な外観を実現できると共に、収納効率を一層向上することができる。
図7に、本発明の一実施形態としての薄膜太陽電池モジュール10の裏面模式図を示す。通常、前記薄膜太陽電池素子3の正極に接続された第一の集電線4−1、及び薄膜太陽電池素子3の負極に接続された第二集電線4−2を有し、薄膜太陽電池モジュール10の側面に、前記第一の集電線と電気的に接続された第一の電気取出端子5−1、及び前記第二の集電線と電気的に接続された第二の電気取出端子5−2を有する。
に接続しても並列に接続してもよい。薄膜太陽電池モジュール10内で複数の薄膜太陽電池素子3を並列に接続する場合には、一本の集電線4に複数の薄膜太陽電池素子3の同一の極を接続することで、配線が簡便になるため好ましい。薄膜太陽電池モジュール内で複数の薄膜太陽電池素子3の電極を直列に接続する場合には、隣接する薄膜太陽電池素子3の正極と負極とが逆になるように設置することで、隣接する薄膜太陽電池素子3の正極と負極を接続して、複数設置した末端の薄膜太陽電池素子3に電気取出端子5と接続するための集電線4を設置すると、配線が簡便になるため好ましい。電気取出端子5と集電線4との接続場所は太陽電池モジュール10の表面保護層1と裏面保護層2の間であれば限定されない。
また、図9に示すように、薄膜太陽電池素子3の正極に接続した集電線4−1と負極に接続した集電線4−2を、二本の電気回路を有する電気取出端子5−3の各回路に接続することにより、一つの電気取出端子により外部の配線と接続することができる。
1−1.表面保護層1
薄膜太陽電池モジュールの表面保護層は、多くの太陽光を薄膜太陽電池素子に供給する観点から、全光線透過率は、通常80%以上、好ましくは90%以上である。上限は特に限定されないが、通常99%以下である。全光線透過率の測定方法は、例えば、JIS K 7361−1による。
85℃以上、好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上であり、通常350℃以下、好ましくは300℃以下、より好ましくは280℃以下である。
表面保護層の厚さは通常0.02mm以上である。好ましくは0.03mm以上であり、より好ましくは0.05mm以上である。一方上限は特段限定されないが、通常2mm以下、好ましくは1mm以下、より好ましくは0.5mm以下、更に好ましくは0.3mm以下である。上記範囲とすることで、耐衝撃性と柔軟性を両立することができる。
耐候性フィルムの材料となる樹脂としては、例えばエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、シリコーン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等が挙げられる。これらの中でもエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体が好ましい。
表面保護シートと表面保護層との間に接着層を備えてもよい。接着層の材質等は特に制限されないが、通常例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、マレイン酸またはシラン等で変性した変性ポリエチレン樹脂、変性ポリプロピレン樹脂、またエポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤等の、光透過性の材料が用いられる。接着層の厚さは特に制限されないが例えば200〜500μmが好ましい。接着層は、表面保護シート以外の層の接着にも用いることができる。
ガスバリア性を有する表面保護層で薄膜太陽電池素子3を被覆することにより、太陽電池素子3を水及び酸素から保護し、発電能力を高く維持することができる。
ガスバリア性を有する表面保護層の防湿能力の程度は、薄膜太陽電池素子3の種類等に応じて様々であるが、単位面積(1m2)の1日あたりの水蒸気透過率が、通常1×10−1g/m2/day以下であることが好ましく、下限に制限はない。
ガスバリア性を有する表面保護層の具体的な構成は、薄膜太陽電池素子3を水から保護できる限り任意である。ただし、表面保護層を透過しうる水蒸気や酸素の量を少なくできるフィルムほど製造コストが高くなるため、これらの点を総合的に勘案して適切なものを使用することが好ましい。
なお、ガスバリア性を有する表面保護層は1種の材料で形成されていてもよく、2種以上の材料で形成されていてもよい。また、ガスバリアフィルム3は単層フィルムにより形成されていてもよいが、2層以上のフィルムを備えた積層フィルムであってもよい。
裏面保護層としては、表面保護層と同様の層を用いることができる。
但し、裏面保護層は必ずしも透光性を有さなくてもよいことから、透光性と材質についてはその限りではなく、可撓性を有する限り材率は限定されない。
例えば、表面保護層に例示した樹脂以外の樹脂、金属箔、樹脂中に繊維等を分散させたフィルム、または樹脂含浸された織布または不織布等を用いることができる。
金属箔としては、アルミニウム、ステンレス、金、銀、銅、チタン、ニッケル、鉄、それらの合金からなる箔が挙げられる。
また、表面保護層と裏面保護層とは同一の材料、厚さであることが好ましい。製造過程における加熱や、薄膜太陽電池モジュールを使用する際の太陽光等により熱膨張するが、その際に生じる応力を相殺して、薄膜太陽電池モジュールの変形を抑制することができる。
薄膜太陽電池素子は、太陽光を電気に変換する太陽電池と、発電素子太陽電池の形状変化を抑制するための太陽電池基材から構成されている。
上記薄膜太陽電池素子は、耐候層側から入射される太陽光に基づき発電を行う素子である。薄膜太陽電池素子の種類は、光エネルギーを電気エネルギーに変換することができ、変換によって得られた電気エネルギーを外部に取り出せるものであれば、特に限定されない。
本発明においては、太陽電池素子が薄膜太陽電池素子である。薄膜太陽電池素子であることで、フレキシブル性を活かした用途、つまり曲げた状態で設置、曲げ延ばしして収納、設置状態で変形するような場所にも設置することができる。
発電層をアモルファスシリコン層とした場合、可視域での光学吸収係数が大きく、厚さ1μm程度の薄膜でも太陽光を十分に吸収できる太陽電池素子を実現できる。しかも、ア
モルファスシリコンは、非結晶質の材料であるが故に、変形にも耐性を有している。そのため、発電層をアモルファスシリコン層とした場合、特に軽量な、変形に対してもある程度の耐性を有する太陽電池モジュールを実現できる。
発電層として有機半導体層(p型の半導体とn型の半導体を含む層)を採用することもできる。有機半導体層は、形成が効率的に行える点や、発電層が多様な色を有するため意匠性に優れる点で好ましい。
上記理由によりこれらの前記薄膜太陽電池素子が、発電層として有機半導体層を採用した有機薄膜太陽電池素子であるのが好ましい。(請求項10)
有機半導体層の具体的な構成例としては、p型半導体とn型半導体が層内で相分離した層(i層)を有するバルクヘテロ接合型、それぞれp型半導体を含む層(p層)とn型半導体を含む層(n層)を積層した積層型(ヘテロpn接合型)、PIN型、ショットキー型およびそれらの組み合わせを挙げることができる。中でも、バルクヘテロ接合型が好ましい。
モノマーは直接結合するか、CH=CHやC三C、NやOを介して結合していてもよい。低分子有機半導体材料としてはペンタセンやナフタセン等の縮合芳香族炭化水素、チオフェン環を4個以上結合したオリゴチオフェン類、ポルフィリン化合物やテトラベンゾポルフィリン化合物及びその金属錯体、並びにフタロシアニン化合物及びその金属錯体等、が挙げられる。
正孔取出層の材料は、ポリチオフェン、ポリピロール、又はポリアニリンなどに、スルホン酸及び/又はハロゲンなどがドーピングされた導電性ポリマーや、酸化モリブデンや酸化ニッケルのような、仕事関数の大きな金属酸化物が用いられる。
発電素子太陽電池の各電極は、発電層とほぼ同サイズのものであっても、発電層よりも小さなものであっても良い。ただし、発電素子太陽電池の,受光面側(耐候層側)の電極を、比較的に大きなもの(その面積が、発電層面積に比して十分に小さくないもの)とする場合には、当該電極を、透明な(透光性を有する)電極、特に、発電層が効率良く電気エネルギーに変換できる波長の光の透過率が比較的に高い(例えば、50%以上)電極、としておくべきである。なお、透明な電極材料としては、ITO、IZO(酸化インジウム−亜鉛酸化物)等の酸化物;金属薄膜などを、例示できる。
、例示できる。
また、融点が85〜350℃の樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、ACS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、これらの共重合体、PVDF、PVFなどのフッ素樹脂、シリコーン樹脂、セルロース、ニトリル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、アイオノマー、ポリブタジエン、ポリブチレン、ポリメチルペンテン、ポリビニルアルコール、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホンなどからなるフィルムを、例示できる。なお、発電素子太陽電池基材として使用する樹脂フィルムは、上記のような樹脂中に、ガラス繊維、有機繊維、炭素繊維等を分散させたフィルムであってもよい。
本発明において集電線とは、太陽電池素子の電極と電気的に接続された導電性部材である。
集電線の材料としては、金属や合金などが挙げられ、中でも抵抗率の低い銅やアルミ、銀、金、ニッケルなどを用いることが好ましく、銅やアルミが安価であることから、特に好ましい。また、錆防止のため、集電線の周囲をスズや銀などでメッキしたり、表面を樹脂などでコートしてあったり、フィルムをラミネートしてあってもよい。集電線の形状としては、平角線、箔、平板、ワイヤー状のものがあるが、接着面積の確保などの理由から、平角線や、箔、平板状のものを用いることが好ましい。また、集電線を電気取出端子として使用することができるため、平板状であることがより好ましい。
また集電線は、導電性を有する限り特段の限定はされないが、接続する上部電極や下部電極よりも抵抗値が低いものが好ましく、特に、上部電極や下部電極より厚さを厚くすることによって、抵抗値を低減させることが好ましい。集電線の厚さとしては、5μm以上であることが好ましく、より好ましくは10μm以上である。また、2mm以下であることが好ましく、より好ましくは1mm以下、さらに好ましくは300μm以下、特に好ましくは200μm以下である。集電線の厚さが上記下限以上であることで、集電線の抵抗値の上昇を抑制し、発電した電力を効率よく外部に取り出すことができる。また、上記上限以下であることで、有機薄膜太陽電池モジュールの重量が増加するとともに可撓性が減少したり、薄膜太陽電池モジュール表面に凹凸が発生しやすくなったり、生産コストが増加するなどの問題が生じる恐れがある。
等を抑制することができる。上記上限以下であることで、モジュール全体における開口率を維持し、モジュールの発電量の低下を抑制することができる。
エンボス深さは、通常5〜100μmであり、10〜50μmであることが好ましい。なお、エンボス深さとは、エンボス加工によって形成された凸部の高さを意味していて、具体的には凸部を含む厚みから集電線の厚みを差し引いた値である。このようなエンボス深さとすることで、エンボスの凸部が電極に直接接することができるため好ましい。
本発明において、電気取出端子5とは、太陽電池モジュール表面保護層1及び表面保護層2に挟持された範囲から外に露出した導電性部材を指す。
本発明において、電気取出端子5の厚さは、太陽電池モジュール6の厚さよりも薄いものであれば特に限定されず、フレキシブル基板(FPC)、フレキシブルフラットケーブル(FFC)、ファストン端子等が好ましく例示される。
電気取出端子5の長さは特に限定されず、任意の長さとすることができる。通常1mm以上、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上、特に好ましくは1cm以上であり、通常1m以下、好ましくは50cm以下、より好ましくは30cm以下、更に好ましくは10cm以下である。上記下限以上であると、外部の配線との接続がしやすくなる点で好ましい。上記上限は必要に応じて設定することができるが、上記上限以下であることで、収納がしやすく、運搬が容易になる点で好ましい。
電気取出端子5の幅は、通常1mm以上、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上であり、通常5cm以下、好ましくは3cm以下、より好ましくは1cm以下である。
以下、好ましい電気取出端子の例である、フレキシブル基板(FPC)、フレキシブルフラットケーブル(FFC)、ファストン端子について説明する。
フレキシブル基板は、絶縁性基板に導体が形成された構造を有する。
フレキシブル基板の厚さは、通常20μm以上、好ましくは25μm以上、より好ましくは30μm以上であり、通常200μm以下、好ましくは150μm以下、より好ましくは100μm以下である。
フレキシブルフラットケーブルは、平型の導体を絶縁性の材料で被覆した構造を有する。外部の配線と接続する箇所および集電線と接続する箇所は平型の導体が露出している。1本のフレキシブルフラットケーブルに平型の導体を1本含んでもよく、2本以上含んで
もよいが、2本以上含むと、図9に例示した薄膜太陽電池モジュール10の電気取出端子として使用でき、1本の電気取出端子により薄膜太陽電池素子の正極と負極と電気的に接続することができる点で好ましい。
平型の導体の厚さは通常10μm以上、好ましくは12μm以上、より好ましくは15μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下である。上記下限以上であることで、導通が確保でき、上記上限以下であることで薄膜太陽電池モジュール10の表面に電気取出端子5を構成する部材による凸が形成されづらくなる。
絶縁性の材料による被覆の厚さは通常10μm以上、好ましくは12μm以上、より好ましくは15μm以上、更に好ましくは20μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは80μm以下、より好ましくは50μm以下、更に好ましくは30μm以下である。上記下限以上であることで、電気取出端子5の強度や耐久性を担保でき、上記上限以下であることにより、薄膜太陽電池モジュール10の表面に電気取出端子5を構成する部材による凸が形成されづらくなる。
絶縁性の材料は特に限定されないが、通常ポリイミド膜やソルダーレジスト膜が用いられる。
ファストン端子としては、公知のものを用いることができる。電気取出端子5としてファストン端子を用いる場合は、末端がファストン端子の形状となっている集電線を用いても、集電線を薄膜太陽電池モジュールの側面付近まで設置し、集電線とファストン端子とを薄膜太陽電池モジュールの側面付近で電気的に接続してもよい。
材質は特に限定されず、金属や合金などが挙げられ、中でも抵抗率の低い、銅、アルミ、銀、金、ニッケルや、その合金などを用いることが好ましく、黄銅等の銅合金が安価であることから、特に好ましい。また、錆防止のため、ニッケル、スズ、金、銀などでメッキしていても良く、ニッケル、スズが好ましい。
0μm以下が好ましく、1000μm以下がより好ましい。
電気取出端子5は、絶縁キャップで保護されているのが好ましい。絶縁キャップで保護されることにより、搬送時に感電する恐れが低下したり、搬送時の電気取出端子の破損を防止することができる。絶縁キャップは、薄膜太陽電池モジュール10を構成する表面保護層1、裏面保護層2、封止層6のいずれかまたは全てと固定されているのが好ましい。
また、施工時に、電気取出端子を保護している絶縁キャップに対応する絶縁キャップを有する配線を用いることで、これらの結合部に水分等が接触することを防ぎ、漏電を防止することができる。
太陽陽電池素子と裏面保護層との間に少なくとも一層の封止層を有するのが好ましく、表面保護層と薄膜太陽電池素子との間、および薄膜太陽電池素子と裏面保護層との間に少なくとも一層の封止層を有するのがより好ましい。このような封止層を設けることで、上述した薄膜太陽電池素子を封止するとともに、耐衝撃性等を薄膜太陽電池モジュールに付与することができる。
この封止層として積層される材料には、全光線透過率が比較的高い樹脂材料が好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体などのポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、合成ゴム等を使用することができ、これらの1種以上の混合体、若しくは共重合体を使用できる。
薄膜太陽電池モジュールの封止層には、紫外線吸収剤が添加されていてもよい。そのような紫外線吸収剤としては、市販されているものを含め、特段の限定なく用いることができる。例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物等が挙げられる。封止層に紫外線吸収剤を添加する場合には、封止層全量に対して0.01重量%以上であることが好ましく、0.05重量%以上であることがより好ましい。一方、この含有量は1重量%以下であることが好ましく、0.8重量%以下であることがより好ましく、0.6重量%以下であることが特に好ましい。0.01重量%未満であると、紫外線吸収効果を発揮することが難しくなり、1重量%を超えるとブリードアウトの原因となるからである。
表面保護層と裏面保護層の間には、上記以外に紫外線カット層、ガスバリア層、ゲッター材層などの層を有しても良い。これらの層を形成する材料は公知の材料を用いることができ、大きさや厚さ等は、本発明の効果を奏する限り限定されない。
2.薄膜太陽電池モジュールの製造方法
以下、本発明に係る薄膜太陽電池モジュールの製造方法について説明するが、本発明に係る薄膜太陽電池モジュールの製造方法は以下に限定されるものではなく、本発明に係る薄膜太陽電池モジュールが製造できる限りにおいては、どのように製造してもよい。
前述の積層の後、真空ラミネーション装置内へ配置し、真空引きの後、加熱し、一定時間経過後に冷却することにより、薄膜太陽電池モジュールを得ることができる。
真空条件で行うことが好ましく、通常真空度が30Pa以上、好ましくは50Pa以上、より好ましくは80Pa以上である。一方上限は、通常150Pa以下、好ましくは120Pa以下、より好ましくは100Pa以下である。上記範囲とすることで、モジュール内の各層において気泡の発生を抑制することができ、生産性も向上するため好ましい。
熱プレスの加圧条件は、通常圧力が50kPa以上、好ましくは70kPa以上、より好ましくは90kPa以上である。一方上限値は、101kPa以下であることが好ましい。上記範囲の加圧条件とすることで、薄膜太陽電池モジュールを損傷することなく、ま
た適度な接着性を得ることができるため、耐久性の観点からも好ましい。
熱プレスの温度条件は、通常120℃以上、好ましくは130℃以上、より好ましくは140℃以上である。一方上限値は、通常180℃以下、好ましくは160℃以下、より好ましくは150℃以下である。上記温度範囲とすることで、十分な接着強度を得ることができる。
本発明に係る薄膜太陽電池モジュール10の用途に制限はなく、任意の用途に用いることができる。本発明に係る薄膜太陽電池モジュールを適用する分野の例を挙げると、建材用太陽電池、自動車用太陽電池、インテリア用太陽電池、鉄道用太陽電池、船舶用太陽電池、飛行機用太陽電池、宇宙機用太陽電池、家電用太陽電池、携帯電話用太陽電池又は玩具用太陽電池等である。
本発明に係る薄膜太陽電池モジュール10はそのまま用いても、金属、ガラス、樹脂、木材等の建築用板材と積層して用いてもよい。
1 表面保護層
2 裏面保護層
3 薄膜太陽電池素子
4 集電線
4−1 第一の集電線
4−2 第二の集電線
5 電気取出端子
5−1 第一の電気取出端子
5−2 第二の電気取出端子
6 封止材
Claims (11)
- 表面保護層および裏面保護層により、薄膜太陽電池素子、及び該薄膜太陽電池素子に電気的に接続された集電線を挟持した、可撓性を有する薄膜太陽電池モジュールであり、
該薄膜太陽電池モジュールの側面に、該集電線と電気的に接続された電気取出端子を有し、該電気取出端子の厚さが、薄膜太陽電池モジュールの厚さよりも薄いことを特徴とする、薄膜太陽電池モジュール。 - 前記電気取出端子がフレキシブル基盤またはフレキシブルフラットケーブルである、請求項1に記載の薄膜太陽電池モジュール。
- 前記電気取出端子がファストン端子である、請求項1に記載の薄膜太陽電池モジュール。
- 前記電気取出端子がオスの端子である、請求項3に記載の薄膜太陽電池モジュール。
- 前記薄膜太陽電池素子、及び前記集電線を、封止層を介して挟持した、請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池モジュール。
- 前記集電線の厚さが、前記封止層の厚さよりも薄いことを特徴とする、請求項5に記載の薄膜太陽電池モジュール。
- 前記電気取出端子の一部が、封止層に挟持されている、請求項5に記載の薄膜太陽電池モジュール
- 前記電気取出端子の厚さが、前記封止層の厚さよりも薄いことを特徴とする、請求項7に記載の薄膜太陽電池モジュール。
- 前記薄膜太陽電池素子の正極に接続された第一の集電線及び前記薄膜太陽電池素子の負極に接続された第二集電線を有し、
前記薄膜太陽電池モジュールの外周に、前記第一の集電線と電気的に接続された第一の電気取出端子と前記第二の集電線と電気的に接続された第二の電気取出端子とを有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池モジュール。 - 前記電気取出端子が、絶縁キャップで保護されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池モジュール。
- 前記薄膜太陽電池素子が、有機薄膜太陽電池素子である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池モジュール。
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- 2014-02-19 JP JP2014029665A patent/JP2015154049A/ja active Pending
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