JP2015151316A - カーボンナノチューブの製造装置と製造方法 - Google Patents

カーボンナノチューブの製造装置と製造方法 Download PDF

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Tokihito Tanaka
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Tomiaki Otake
富明 大竹
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Abstract

【課題】低コストかつ簡便にカーボンナノチューブを製造することが可能なカーボンナノチューブの製造装置と製造方法を提供する。【解決手段】カーボンナノチューブの製造装置1は、炭素原料を触媒存在下で反応させてカーボンナノチューブを製造する装置である。この製造装置1は、アーク放電場および/またはその周辺部に炭素原料を供給する炭素原料供給手段(30)と、炭素原料供給手段(30)とは独立して設けられ、アーク放電場に触媒原料含有ガスを供給する触媒原料供給手段(40)とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブの製造装置と製造方法に関するものである。
カーボンナノチューブは、炭素原料を触媒存在下で反応させて製造される。
従来、カーボンナノチューブの製造方法として、化学気相成長法、レーザオーブン法、およびアーク放電法等が知られている。
化学気相成長法は、炭素原料を気体状態で反応炉内に供給し、基板ないし粒子上に担持した触媒粒子あるいは気相中に浮遊した触媒粒子を用いて、炭素原料ガスを分解し、カーボンナノチューブを製造する方法である(特許文献1)。この方法では、純度の高いカーボンナノチューブを製造できるが、炭素原料の無触媒反応による分解を抑えるべく反応温度は比較的低温(500〜1200℃)にされるため、他の方法に比べて結晶性に劣る場合が多い。
レーザオーブン法は、反応炉(オーブン)内に設置された炭素と触媒原子とを含むターゲットにレーザ光を照射して炭素と触媒原子とを蒸発させることにより、カーボンナノチューブを製造する方法である(特許文献2)。この方法では、純度が高く欠陥の少ないカーボンナノチューブを製造できるが、スケールアップが困難である。
アーク放電法は、少なくとも陽極が炭素と触媒原子とを含む一対のアーク放電電極に電圧を印加し、アーク放電により炭素と触媒原子とを蒸発させることにより、カーボンナノチューブを製造する方法である(特許文献3)。この方法では、高結晶性のカーボンナノチューブが得られ、スケールアップも可能である。しかしながら、この方法では、バッチ工程となるため、低コストに大量のカーボンナノチューブを連続的に製造することは困難である。
特許文献4には、上記アーク放電法における課題を解決するものとして、誘導結合プラズマジェットに炭素原料と触媒原料とを導入して、カーボンナノチューブを連続的に製造する方法が開示されている(請求項1)。
特開2001−020071号公報 特表2002−515847号公報 特開2006−036575号公報 特表2005−515146号公報
特許文献4に記載の方法では、大量のカーボンナノチューブを連続的に製造できる可能性はあるが、誘導結合プラズマの発生装置は高価で大型のため、低コストかつ簡便にカーボンナノチューブを製造することは困難である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、低コストかつ簡便にカーボンナノチューブを製造することが可能なカーボンナノチューブの製造装置と製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明のカーボンナノチューブの製造装置は、
炭素原料を触媒存在下で反応させてカーボンナノチューブを製造するカーボンナノチューブの製造装置であって、
互いに離間された一対のアーク放電電極と、
アーク放電場および/または当該アーク放電場の周辺部に前記炭素原料を供給する炭素原料供給手段と、
前記炭素原料供給手段とは独立して設けられ、前記アーク放電場に触媒原料を含有するガスを供給する触媒原料供給手段とを備えたものである。
本明細書において、「炭素原料供給手段と触媒原料供給手段とが互いに独立している」とは、炭素原料供給手段が触媒原料供給手段を兼ねていないことにより定義するものとする。
すなわち、反応管等の内部に炭素原料と触媒原料とが供給される前には、炭素原料と触媒原料とが互いに混合しないようになっていればよい。
本発明のカーボンナノチューブの製造方法は、
炭素原料を触媒存在下で反応させてカーボンナノチューブを製造するカーボンナノチューブの製造方法であって、
一対のアーク放電電極を用いてアーク放電場を形成する工程(A)と、
前記アーク放電場および/または当該アーク放電場の周辺部に前記炭素原料を供給すると共に、前記炭素原料の供給とは独立した手段で前記アーク放電場に触媒原料を含有するガスを供給する工程(B)とを有するものである。
本発明によれば、低コストかつ簡便にカーボンナノチューブを製造することが可能なカーボンナノチューブの製造装置と製造方法を提供することができる。
本発明に係る一実施形態のカーボンナノチューブの構成を示す模式断面図である。 図1のカーボンナノチューブの設計変更例を示す模式断面図である。 図1のカーボンナノチューブの設計変更例を示す模式断面図である。 (a)は実施例1の生成物のSEM像であり、(b)は実施例1の生成物のSTEM像である。
「カーボンナノチューブの製造装置と製造方法」
図面を参照して、本発明に係る一実施形態のカーボンナノチューブの製造装置とこれを用いた製造方法について、説明する。
図1は、本実施形態のカーボンナノチューブの製造装置の模式断面図である。
図2は、設計変更例を示す模式断面図である。
本実施形態のカーボンナノチューブの製造装置1は、炭素原料を触媒存在下で反応させてカーボンナノチューブCNTを製造する装置である。
カーボンナノチューブの製造装置1は、
相対的に径の大きい第1の筒状部11Aと相対的に径の小さい第2の筒状部11Bとからなる第1の反応部11と、
上記第2の筒状部11Bに接続され、上記第2の筒状部11Bとほぼ同径の筒状部からなる第2の反応部12とからなる断面視T字状の反応管10を備えている。
第1の反応部11の材質は特に制限されず、ステンレス等が好ましい。
第2の反応部12の材質は特に制限されず、石英等が好ましい。
なお、反応管10の形状および構造は、適宜設計される。たとえば、第1の筒状部11A、第2の筒状部11B、および第2の反応部12の中心軸に対して垂直方向の断面形状は円形状に限られず、種々の形状が採用可能である。
第1の筒状部11Aの両端部に互いに対向した一対の電極固定部材23、24が設けられ、これら一対の電極固定部材23、24に一対のアーク放電電極(以下、単に「電極」とも言う。)21、22が取り付けられている。
本実施形態において、一対のアーク放電電極21、22は棒状電極であり、互いに離間して、第1の筒状部11Aに隣接して設けられている。
以下、一対のアーク放電電極21、22の間の離間部は、「電極離間部25」と言う。
一対のアーク放電電極21、22には電圧印加手段(図示略)が接続され、一対のアーク放電電極21、22間にアーク放電が起こるようになっている。
電極固定部材23、24の少なくとも電極21、22と接する部分は絶縁性を有する。電極固定部材23、24はたとえば、主にステンレスからなり、電極21、22と接する部分が絶縁碍子からなる。
第2の反応部12の下流側末端にある開口部は閉口されていない。
アーク放電は、直流アーク放電でもよいし、交流アーク放電でもよい。
本実施形態では、アーク放電により高温領域が形成される。
本実施形態において、「アーク放電場」は、電極離間部25およびその近傍である。
アーク放電により形成される高温領域は、アーク放電場およびその周辺部である。
本実施形態のカーボンナノチューブの製造装置1は、
アーク放電場および/またはその周辺部に炭素原料を供給する炭素原料供給手段と、
上記炭素原料供給手段とは独立して設けられ、アーク放電場に触媒原料含有ガスF2を供給する触媒原料供給手段40とを備える。
本実施形態において、炭素原料供給手段は、一対のアーク放電電極21、22とは独立して設けられ、炭素原料含有ガスF1を供給する非電極炭素原料供給手段30である。
本実施形態において、炭素原料供給手段として、少なくとも一方のアーク放電電極21、22からなり、炭素原料を含む炭素原料供給電極を、非電極炭素原料供給手段30の代わりに、または、非電極炭素原料供給手段30と合わせて、用いることができる。
アーク放電場に供給された触媒原料は、原子化され冷却される過程において、触媒ナノ粒子NPを形成する。触媒ナノ粒子NPの粒径は、0.6〜50nm程度が好ましく、1〜10nmが特に好ましい。
触媒原料から効率的に触媒ナノ粒子NPを形成するためには、アーク放電場の中央部(電極離間部25)に触媒原料を供給することが好ましい。一方、炭素原料をアーク放電場の中央部に供給する場合、炭素原料が過剰に原子化されるため、炭素原料はアーク放電場の中央部から離れたところに供給することが好ましい。
本実施形態において、触媒原料供給手段40は、電極離間部25に対向した触媒原料放出口41Xを有する触媒原料供給管41である。非電極炭素原料供給手段30は、触媒原料供給管41の触媒原料放出口41Xと隣接または近接した炭素原料放出口31Xを有する炭素原料供給管31である。炭素原料供給管31および触媒原料供給管41と一対のアーク放電電極21、22との間には、ガスが流れる隙間が設けられている。
かかる構成では、アーク放電場の中央部(電極離間部25)に触媒原料を優先的に供給し、触媒ナノ粒子NPを効率良く生成することができる。一方、炭素原料についてはアーク放電場の中央部(電極離間部25)から若干離れたところに供給されるので、触媒ナノ粒子NPが充分に生成される前に、炭素原料が過剰に原子化されることが抑制され、炭素原料と生成された触媒ナノ粒子NPとを効率良く反応させることができる。
本実施形態において、炭素原料供給管31により供給される炭素原料含有ガスF1は冷却ガスとして機能し得る。すなわち、炭素原料供給管31は冷却ガス供給管として機能し得る。この場合、炭素原料放出口31Xは冷却ガス放出口である。
触媒原料供給管41の内径は適宜設計され、一対のアーク放電電極21、22の離間距離またはそれに近い値であることが好ましく、一対のアーク放電電極21、22の離間距離より多少小さい値であることが特に好ましい。
たとえば、一対のアーク放電電極21、22の離間距離が5mmである場合、触媒原料供給管41の内径は2〜4mm程度が好ましい。
本実施形態において、炭素原料供給管31と触媒原料供給管41とは、触媒原料供給管41の周りに炭素原料供給管31が同軸形成された二重管である。二重管の外管である炭素原料供給管31の内径は適宜設計され、一対のアーク放電電極21、22の離間距離の4〜5倍程度が好ましい。
本実施形態において、第1の筒状部11Aの第2の反応部12と反対側に開口部が設けられ、この開口部に上記二重管が嵌合されている。
一対のアーク放電電極21、22の下流側には、炭素原料供給管31とほぼ同じ内径を有するガス管26が設けられている。かかる構成では、一対のアーク放電電極21、22の下流側において、アーク放電場の中央部に近い領域で効率良く反応を進行させることができる。
炭素原料供給管31、触媒原料供給管41、およびガス管26の材質としては特に制限されず、石英管等が好ましい。
本実施形態では、一対のアーク放電電極21、22の下流側でカーボンナノチューブCNTが合成される。カーボンナノチューブCNTは、触媒ナノ粒子NPから成長する。
第2の反応部12の下流側で、触媒ナノ粒子NPおよびカーボンナノチューブCNTを捕集することができる。触媒ナノ粒子NPおよびカーボンナノチューブCNTは、メンブレンフィルタ等を用いて捕集することができる。
なお、図中、触媒ナノ粒子NPおよびカーボンナノチューブCNTは、実際のものよりも大きく模式的に図示している。
本実施形態において、反応管10の設置向きは特に制限されない。
反応管10はたとえば、図1で示す断面が地面に対して水平になる向きで設置される。
反応管10は、図1で示す断面が地面に対して垂直になる向きで設置してもよい。この場合、反応の上流側が上下いずれとなってもよい。
一対のアーク放電電極21、22の主成分は特に制限されず、炭素、タングステン、およびこれらの組合せ等が挙げられる。
一対のアーク放電電極21、22のうち少なくとも一方が炭素を含む場合、この電極は炭素原料供給手段(炭素原料供給電極)として機能し得る。
一対のアーク放電電極21、22のうち少なくとも一方は、触媒原料を含む触媒原料供給電極であってもよい。
炭素原料含有ガスF1は好ましくは、ガス状の炭素原料とキャリアガスである不活性ガスとを含む。
ガス状の炭素原料としては公知のものを使用でき、
メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、エチレン、プロピレン、およびアセチレン等の非芳香族炭化水素;
ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、エチルベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、およびアントラセン等の芳香族炭化水素;
フォルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、メタノール、エタノール、一酸化炭素、および二酸化炭素等の炭素および酸素含有有機化合物;
およびこれらの組合せ等が挙げられる。
常温で液体の炭素原料は、蒸気化して使用する。
キャリアガスとしては、ヘリウムガス、ネオンガス、およびアルゴンガス等の希ガス、水素、窒素、アンモニア、およびこれらの組合せ等が挙げられる。
触媒原料含有ガスF2は好ましくは、ガス状の触媒原料とキャリアガスである不活性ガスとを含む。
触媒原料としては公知のものを使用できる。
触媒原料としては、硫黄、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、イットリウム、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、タングステン、オスミウム、イリジウム、白金、およびこれらの組合せ等を含むことが好ましい。
触媒原料は、1種または2種以上の遷移金属を含むことが好ましい。
触媒原料に含まれる遷移金属としては、鉄、ニッケル、コバルト、モリブデン、およびこれらの組合せ等が好ましい。
蒸気化が容易なことから、触媒原料は、遷移金属および1つ以上の配位子を含む有機金属化合物であることが好ましい。
上記配位子は、C 、H 、およびOの元素のみを含み、合成を阻害せず分解が容易な単純な分子であることが好ましい。
上記配位子は、カルボン酸塩、アルコキシド、ケトン、ジケトン、アミン、アミド、アルキル、およびアリルから選ばれる1つ以上の官能基を有していてもよい。
好ましい配位子としては、メチル、シクロヘキシル、カルボニル、シクロペンタジエニル、シクロオクタジエン、エチレン、ベータ− ジケトン、ホスフィン、有機リン配位子、ポリエーテル、ジチオカルバメート、大環状配位子(例えば、クラウンエーテル等) 、ベンゼン配位子、およびこれらの組合せ等が挙げられる。
キャリアガスとしては、ヘリウムガス、ネオンガス、およびアルゴンガス等の希ガス、水素、窒素、アンモニア、およびこれらの組合せ等が挙げられる。
触媒原料の種類にもよるが、アーク放電場の最高温度は2000〜4000℃が好ましい。これによって、触媒原料の分解と原子状蒸気の生成が効率良く進む。
電極離間部25から離れる程、温度は降下する。この温度降下の度合は、ガスF1、F2の流入条件に影響を受ける。温度の降下に合わせて触媒の原子状蒸気が凝縮して触媒ナノ粒子NPの生成が効率良く進み、カーボンナノチューブCNTの合成に適した粒径の触媒ナノ粒子NPが効率良く生成されるとともに、ガスF1とF2の混合により触媒ナノ粒子NPによる炭素原料の分解とカーボンナノチューブCNTの生成が始まる。
炭素原料と触媒ナノ粒子NPとの反応温度は、1000〜1500℃が好ましい。
触媒原料をアーク放電場の中央部に優先的に供給し、かつ、炭素原料と触媒ナノ粒子NPとの反応温度を好適な範囲とするには、
触媒原料含有ガスF2の流入線速度をVLa[m/s]とし、
冷却ガス(本実施形態では炭素原料含有ガスF1)の流入線速度をVLb[m/s]としたとき、
下記式(I)を充足することが好ましい。
VLa>VLb・・・(I)
なお、「炭素原料含有ガスF1の流入線速度」は、炭素原料供給管31の炭素原料放出口31Xにおける線速度である。同様に、「触媒原料含有ガスF2の流入線速度」は、触媒原料供給管41の触媒原料放出口41Xにおける線速度である。
触媒原料含有ガスF2の流入線速度と冷却ガス(本実施形態では炭素原料含有ガスF1)の流入線速度は、下記式(I−a)を充足することが特に好ましい。この場合、渦の発生によりガス混合を促進でき、好ましい。
VLa−VLb≧0.1・・・(I−a)
触媒原料含有ガスF2の流量を大きくすることで、その流入線速度を速くすることができる。ただし、触媒原料含有ガスF2の流量が過大では、アーク放電により形成された高温領域が過剰に冷却される恐れがある。この場合、触媒ナノ粒子NPの粒径が好ましい範囲から外れるなどして、反応効率が低下する恐れがある。
アーク放電消費電力をP[W]とし、
触媒原料含有ガスF2の定圧比熱をca[J/kg・K]とし、
触媒原料含有ガスF2の密度をda[kg/m]とし、
触媒原料含有ガスF2の流量をFa[m/s]としたとき、
下記式(II)を充足することが好ましい。
この場合、触媒原料含有ガスF2によってアーク放電により形成された高温領域が過剰に冷却されることが抑制され、反応効率が低下することが抑制される。
P/(ca×da×Fa)≧2000[K]・・・(II)
冷却ガス(本実施形態では炭素原料含有ガスF1)の流量を変えることで、ガス管26内の温度を調整し、触媒ナノ粒子NPの形成および/またはカーボンナノチューブCNTの成長を適切に制御することができる。ただし、冷却ガス(本実施形態では炭素原料含有ガスF1)の流量が過大では炭素原料と触媒ナノ粒子NPとの反応温度が過剰に低くなる恐れがある。
アーク放電消費電力をP[W]とし、
触媒原料含有ガスF2の定圧比熱をca[J/kg・K]とし、
触媒原料含有ガスF2の密度をda[kg/m]とし、
触媒原料含有ガスF2の流量をFa[m/s]とし、
冷却ガスの定圧比熱をcbとし、
冷却ガスの密度をdb[kg/m]とし、
冷却ガスの流量をFb[m/s]としたとき、
下記式(III)を充足することが好ましい。
この場合、炭素原料と触媒ナノ粒子NPとの反応温度が過剰に低くなることが抑制され、反応効率が低下することが抑制される。
P/(cb×db×Fb+ca×da×Fa)≧800[K]・・・(III)
炭素原料含有ガスF1に含まれる炭素原子の質量流入速度をMVb[kg/s]とし、
触媒原料含有ガスF2に含まれる触媒原子の質量流入速度をMVa[kg/s]としたとき、
下記式(IV)を充足することが好ましい。
この場合、炭素原料と触媒ナノ粒子NPとの反応が効果的に進行し、純度の高いカーボンナノチューブを製造することができる。
1≦MVb/MVa≦1000・・・(IV)
ここで言う「触媒原子」は、原子化され、触媒ナノ粒子NPを形成する原子であり、硫黄、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、イットリウム、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、タングステン、オスミウム、イリジウム、白金、およびこれらの組合せ等である。
以上説明したように、本実施形態のカーボンナノチューブの製造装置1を用いることにより、カーボンナノチューブCNTを製造することができる。
本実施形態のカーボンナノチューブの製造装置1を用いたカーボンナノチューブの製造方法は、
一対のアーク放電電極21、22を用いてアーク放電場を形成する工程(A)と、
アーク放電場および/またはアーク放電場の周辺部に炭素原料を供給すると共に、炭素原料の供給とは独立した手段でアーク放電場に触媒原料を含有するガスを供給する工程(B)とを有する。
工程(B)における炭素原料の供給方法は、
一対のアーク放電電極21、22とは独立した手段で炭素原料含有ガスF1を供給する方法、
および/または、
少なくとも一方のアーク放電電極21、22からなる炭素原料を含む炭素原料供給電極から炭素原料を供給する方法である。
工程(B)においては、
一対のアーク放電電極21、22の間の電極離間部25に触媒原料含有ガスF2を供給し、
電極離間部25から離れた領域に炭素原料含有ガスF1を供給することが好ましい。
本実施形態によれば、簡易な装置構成で、連続操作にて、カーボンナノチューブCNTを製造することができる。
本実施形態によれば、低コストかつ簡便にカーボンナノチューブを製造することが可能なカーボンナノチューブの製造装置1と製造方法を提供することができる。
「設計変更例」
本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更が可能である。
図2に示す設計変更例のカーボンナノチューブの製造装置2のように、第2の反応部12の周りにヒータ等の加熱手段50を設けることができる。加熱手段50は、第2の反応部12に接して設けてもよいし、離して設けてもよい。
第2の反応部12の周りにヒータ等の加熱手段50を設けることにより、第2の反応部12の温度がカーボンナノチューブCNTの合成に適した温度よりも低下することを抑制し、反応をより効果的に進めることができる。
炭素原料ガスを供給する非電極炭素原料供給手段と冷却ガス供給管とは、互いに独立して設けてもよい。
たとえば、図3に示す設計変更例のカーボンナノチューブの製造装置3のように、上記実施形態における炭素原料供給管31を炭素原料を含まない単なる冷却ガスF3を供給する冷却ガス供給管61とし、別途、炭素原料含有ガスF1を供給する炭素原料供給管62を設けるようにしてもよい。
たとえば、第1の反応部11の第2の筒状部11Bに炭素原料供給管62を設けることができる。この場合、炭素原料供給管62により、アーク放電場の下流側(図示例ではガス管26の下流側)に炭素原料含有ガスF1を供給することができる。
図中、符号61Xは冷却ガス放出口である。冷却ガス放出口61Xは好ましくは、触媒供給管41の触媒放出口41Xと隣接または近接して設けられる。図示例では、上記実施形態と同様、触媒供給管41と冷却ガス供給管61とは二重管である。
かかる設計変更例においても、上記実施形態と同様、カーボンナノチューブCNTを連続的に製造することができる。
本発明に係る実施例について説明する。
(実施例1)
図1に示したカーボンナノチューブの製造装置を用いて、カーボンナノチューブの製造を実施した。
この製造装置は、触媒原料供給管の周りに炭素原料供給管が同軸形成された二重管を備える。
一対のアーク放電電極の離間距離は5mmであり、触媒原料供給管の内径は4mm、炭素原料供給管の内径は21mmであった。
アーク放電の条件は、P=400Wの直流アーク放電とした。
炭素原料としてエチレン(C)ガスを用い、触媒原料としてフェロセン(FeC1010)を用いた。
触媒原料供給管に、リボンヒータで昇華させたフェロセン蒸気をArキャリアガスと共に供給した。フェロセンの昇華温度は80℃とした。このときのフェロセン(分子量186)供給量は、6.6mg/minであり、その中に含まれる触媒原子Fe(原子量56)の質量流入速度はMVa=3.3×10−8kg/sであった。
炭素原料供給管に、エチレン(C)ガスをArキャリアガスと共に供給した。このときのエチレン(分子量28)の供給量は0.010SLMであり、その中に含まれる炭素原子C(原子量12)の質量流入速度はMVb=1.8×10−7kg/sであった。
なお、実験時の実験室内の温度と圧力は25℃、1気圧であり、ガスF1,F2の供給温度および供給圧力は実験室内環境と同じであった。
上記以外の主な条件は以下の通りであった。
FeC1010/Arの流入線速度:VLa=4.34m/s、
/Arの流入線速度:VLb=0.06m/s、
FeC1010/Arの流量:3SLM、Fa=5.5×10−5/s、
/Arの流量:1SLM、Fb=1.8×10−5/s、
FeC1010/ArとC/Arとの混合後のC濃度:2.5vol%、
FeC1010/Arの定圧比熱:ca=520J/kg・K(アルゴン単体として算出)、
FeC1010/Arの密度:da=1.63kg/m(アルゴン単体として算出)、
/Arの定圧比熱:cb=520J/kg・K(アルゴン単体として算出)、
/Arの密度:db=1.63kg/m(アルゴン単体として算出)。
上記条件では、以下の関係式を満たしている。
VLa=4.28>VLb=0.06・・・(I)、
VLa−VLb=4.28≧0.1・・・(I−a)、
P/(ca×da×Fa)=8.6×10≧2000[K]・・・(II)、
P/(cb×db×Fb+ca×da×Fa)=6.5×10≧800[K]・・・(III)、
1≦MVb/MVa=5.4≦1000・・・(IV)。
電極離間部の温度は2000〜3000℃の範囲内であり、電極離間部より4cm下流の温度は約900℃であった。
第2の反応部の内部に設けたメンブレンフィルタ上に生成物を捕集した。
得られた生成物について、走査型電子顕微鏡(SEM)観察および走査透過型電子顕微鏡(STEM)観察を実施した。SEM像を図3(a)に示し、STEM像を図3(b)に示す。
カーボンナノチューブの生成に適した粒径(2〜3nm程度)のFe粒子(触媒ナノ粒子)と少量のカーボンナノチューブの生成が確認された。図中の符号CNT、NPは、図1および図2と同様である。触媒ナノ粒子NPは図3(b)中に黒く見える粒子である。図3(a)中に白く見える粒子は、触媒ナノ粒子NPを炭素(アモルファスカーボン)が覆ったものである。
連続操作にてカーボンナノチューブの製造を実施できることが確認された。
1〜3 カーボンナノチューブの製造装置
10 反応管
21、22 アーク放電電極
23、24 電極固定部材
25 電極離間部
30 非電極炭素原料供給手段
31 炭素原料供給管(冷却ガス供給管)
31X 炭素原料放出口(冷却ガス放出口)
40 触媒原料供給手段
41 触媒原料供給管
41X 触媒原料放出口
50 加熱手段
61 冷却ガス供給管
61X 冷却ガス放出口
62 炭素原料供給管
F1 炭素原料含有ガス
F2 触媒原料含有ガス
F3 冷却ガス
NP 触媒ナノ粒子
CNT カーボンナノチューブ

Claims (15)

  1. 炭素原料を触媒存在下で反応させてカーボンナノチューブを製造するカーボンナノチューブの製造装置であって、
    互いに離間された一対のアーク放電電極と、
    アーク放電場および/または当該アーク放電場の周辺部に前記炭素原料を供給する炭素原料供給手段と、
    前記炭素原料供給手段とは独立して設けられ、前記アーク放電場に触媒原料を含有するガスを供給する触媒原料供給手段とを備えた、
    カーボンナノチューブの製造装置。
  2. 前記炭素原料供給手段は、
    前記一対のアーク放電電極とは独立して設けられ、前記炭素原料を含有するガスを供給する非電極炭素原料供給手段、
    および/または、
    少なくとも一方の前記アーク放電電極からなり、前記炭素原料を含む炭素原料供給電極である、
    請求項1に記載のカーボンナノチューブの製造装置。
  3. 前記触媒原料供給手段は、前記一対のアーク放電電極の間の電極離間部に対向した触媒放出口を有する触媒供給管である、
    請求項1または2に記載のカーボンナノチューブの製造装置。
  4. さらに、
    前記触媒供給管の前記触媒放出口と隣接または近接した冷却ガス放出口を有して、冷却ガスを供給する冷却ガス供給管を備えた、
    請求項3に記載のカーボンナノチューブの製造装置。
  5. 前記触媒供給管と前記冷却ガス供給管とは、前記触媒供給管の周りに前記冷却ガス供給管が同軸形成された二重管である、
    請求項4に記載のカーボンナノチューブの製造装置。
  6. 前記冷却ガス供給管は、前記炭素原料を含有する前記ガスを供給する前記非電極炭素原料供給手段である、
    請求項4または5に記載のカーボンナノチューブの製造装置。
  7. 前記触媒原料を含有する前記ガスの流入線速度をVLa[m/s]とし、
    前記冷却ガスの流入線速度をVLb[m/s]としたとき、
    下記式(I)を充足する、
    請求項4〜6のいずれかに記載のカーボンナノチューブの製造装置。
    VLa>VLb・・・(I)
  8. 下記式(I−a)を充足する、
    請求項7に記載のカーボンナノチューブの製造装置。
    VLa−VLb≧0.1・・・(I−a)
  9. アーク放電消費電力をP[W]とし、
    前記触媒原料を含有する前記ガスの定圧比熱をca[J/kg・K]とし、
    前記触媒原料を含有する前記ガスの密度をda[kg/m]とし、
    前記触媒原料を含有する前記ガスの流量をFa[m/s]としたとき、
    下記式(II)を充足する、
    請求項1〜8のいずれかに記載のカーボンナノチューブの製造装置。
    P/(ca×da×Fa)≧2000[K]・・・(II)
  10. アーク放電消費電力をP[W]とし、
    前記触媒原料を含有する前記ガスの定圧比熱をca[J/kg・K]とし、
    前記触媒原料を含有する前記ガスの密度をda[kg/m]とし、
    前記触媒原料を含有する前記ガスの流量をFa[m/s]とし、
    前記冷却ガスの定圧比熱をcbとし、
    前記冷却ガスの密度をdb[kg/m]とし、
    前記冷却ガスの流量をFb[m/s]としたとき、
    下記式(III)を充足する、
    請求項4〜8のいずれかに記載のカーボンナノチューブの製造装置。
    P/(cb×db×Fb+ca×da×Fa)≧800[K]・・・(III)
  11. 前記炭素原料を含有する前記冷却ガスに含まれる炭素原子の質量流入速度をMVb[kg/s]とし、
    前記触媒原料を含有する前記ガスに含まれる触媒原子の質量流入速度をMVa[kg/s]としたとき、
    下記式(IV)を充足する、
    請求項6に記載のカーボンナノチューブの製造装置。
    1≦MVb/MVa≦1000・・・(IV)
  12. 前記触媒原料を含有する前記ガスは、ガス状の前記触媒原料とキャリアガスである希ガスとを含む、
    請求項1〜11のいずれかに記載のカーボンナノチューブの製造装置。
  13. 炭素原料を触媒存在下で反応させてカーボンナノチューブを製造するカーボンナノチューブの製造方法であって、
    一対のアーク放電電極を用いてアーク放電場を形成する工程(A)と、
    前記アーク放電場および/または当該アーク放電場の周辺部に前記炭素原料を供給すると共に、前記炭素原料の供給とは独立した手段で前記アーク放電場に触媒原料を含有するガスを供給する工程(B)とを有する、
    カーボンナノチューブの製造方法。
  14. 工程(B)における前記炭素原料の供給方法は、
    前記一対のアーク放電電極とは独立した手段で前記炭素原料を含有するガスを供給する方法、
    および/または、
    少なくとも一方の前記アーク放電電極からなる前記炭素原料を含有する炭素原料供給電極から前記炭素原料を供給する方法である、
    請求項13に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  15. 工程(B)においては、
    前記一対のアーク放電電極の間の電極離間部に前記触媒原料を含有する前記ガスを供給し、
    前記電極離間部から離れた領域に前記炭素原料を含有する前記ガスを供給する、
    請求項14に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018505121A (ja) * 2014-12-05 2018-02-22 キュー‐フロ リミテッド 方法
JPWO2017057751A1 (ja) * 2015-10-01 2018-08-09 株式会社名城ナノカーボン カーボンナノチューブの製造装置および製造方法

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