JP2015140420A - ポリエチレン用球晶成長速度抑制剤 - Google Patents

ポリエチレン用球晶成長速度抑制剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 ポリエチレンに配合することにより、ポリエチレンの球晶成長速度を遅くし、球晶サイズの小さいポリエチレンとすることにより、高いバリヤー性、透明性を付与することが可能となるポリエチレン用球晶成長速度抑制剤を提供する。
【解決手段】 密度(kg/m)が910以上960以下、メルトフローレート(g/10分)が0.01以上100以下、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる分子量測定において2つのピークを示し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2.0から7.0の範囲であり、分子量分別した際のMnが10万以上である成分の割合がポリマー全体の40%未満であり、かつ分子量分別した際のMnが10万以上のフラクション中に長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有するエチレン系重合体であるポリエチレン用球晶成長速度抑制剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリエチレンの球晶成長速度を抑制する効率に優れるポリチレン用球晶成長速度抑制剤に関するものであり、特にポリエチレンに配合することにより、ポリエチレンの球晶成長速度を遅くし、球晶サイズの小さいポリエチレンとすることにより、高いバリヤー性、透明性を付与することが可能となるポリエチレン用球晶成長速度抑制剤に関するものである。
ポリエチレン、ポリプロピレン等に代表されるポリオレフィンは、各種包装用材料、構造用材料等として用いられており、一部の用途においては、見た目、内容物の視認性等の観点から透明性に優れることが求められており、その透明性を改良する方法として、各種の透明化剤が提案されている(例えば特許文献1〜3参照。)。
特開平04−285645号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開平08−231823号公報(例えば特許請求の範囲参照。) 特開2005−264004号公報(例えば特許請求の範囲参照。)
しかし、特許文献1〜3に記載された透明化剤は、ポリオレフィンとは異なる異種の材よりなるものであり、ポリオレフィンとの混合性、透明性等にまだまだ課題を有するものであった。
そこで、本発明は、ポリエチレンとの混合性に優れ、ポリエチレンの球晶の成長を遅くし、球晶サイズを小さくすることが可能となることから、透明性に優れるポリエチレンを供することが可能となるポリエチレン用球晶成長速度抑制剤を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を達成するため鋭意検討の結果、特定のエチレン系重合体がポリエチレンの球晶の成長速度を遅くし、球晶サイズの小さいポリエチレンとなり、透明性に優れるポリエチレンとすることが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、密度(kg/m)が910以上960以下、メルトフローレート(g/10分)が0.01以上100以下、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による分子量測定において2つのピークを示し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2.0から7.0の範囲であり、分子量分別した際のMnが10万以上である成分の割合がポリマー全体の40%未満であり、かつ分子量分別した際のMnが10万以上のフラクション中に長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有するエチレン系重合体であることを特徴とするポリエチレン用球晶成長速度抑制剤に関するものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤は、密度(kg/m)が910以上960以下、メルトフローレート(MFR)(g/10分)が0.01以上100以下、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる分子量測定において2つのピークを示し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2.0から7.0の範囲であり、分子量分別した際のMnが10万以上である成分の割合がポリマー全体の40%未満であり、かつ分子量分別した際のMnが10万以上のフラクション中に長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有するエチレン系重合体よりなるものである。該ポリエチレン用球晶成長速度抑制剤は、ポリエチレンに配合することによりポリエチレンの球晶の成長速度を遅くすることから、その球晶サイズを小さくするものである。その結果、球晶サイズの小さいポリエチレンは透明性に優れるものとなる。
該ポリエチレン用球晶成長速度抑制剤がポリエチレンの球晶成長速度を遅くする理由は明らかでないが、該ポリエチレン用球晶成長速度抑制剤を配合したポリエチレンでは冷却結晶化時に形成される球晶数が著しく増加することが確認されており、球晶数の増加により個々の球晶の成長が阻害されて、成長速度が低下するものと考えられる。すなわち、本
発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤はポリエチレンに対して結晶核剤的働きを有するものと推察される。
本発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤は、密度が910kg/m以上960kg/m以下のエチレン系重合体よりなるものであり、特にポリエチレンに配合した際に透明性、耐熱性にも優れるものとなることから925kg/m以上945kg/m以下のものであることが好ましい。ここで、密度が910kg/m未満である場合、ポリチレンと配合した際の耐熱性が劣るものとなる。一方、密度が960kg/mを超えるものである場合、ポリエチレンと配合した際の相溶性に劣り、透明性にも劣るものとなる。
本発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤は、MFRが0.01g/10分以上100g/10分以下のエチレン系重合体よりなるものであり、特にポリエチレンに配合した際に透明性、成形加工性に優れるものとなることから0.05g/10分以上50g/10分以下のものであることが好ましい。ここで、MFRが0.01g/10分未満である場合、ポリエチレンと配合した際の相溶性、成形加工性に劣り、透明性にも劣るものとなる。一方、MFRが100g/10分を超えるものである場合、ポリエチレンの球晶成長速度抑制効果が乏しく、ポリエチレンと配合してもポリエチレンの球晶サイズが大きなものとなり、透明性に劣るものとなる。
本発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤は、GPCによる分子量測定において溶出曲線が2つのピークを示すエチレン系重合体よりなるものである。ここで、溶出曲線のピークが1つ又は3つ以上のものである場合、ポリエチレンの球晶成長速度抑制効果が乏しく、ポリエチレンと配合してもポリエチレンの球晶サイズが大きなものとなり、透明性に劣るものとなる。
本発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤は、GPCによる測定においてMw/Mnが2.0から7.0の範囲のエチレン系重合体よりなるものであり、特にポリエチレンに配合した際に成形加工性、クリーン性に優れるものとなることから3.0から6.0の範囲であることが好ましい。ここで、Mw/Mnが2.0未満である場合、ポリエチレンと配合した際の相溶性、成形加工性に劣り、透明性にも劣るものとなる。一方、Mw/Mnが7.0を超える場合、ポリエチレンの球晶成長速度抑制効果が乏しく、ポリエチレンと配合してもポリエチレンの球晶サイズが大きなものとなり、透明性に劣るものとなる。Mw/Mnは、有機変性粘土(B)合成時の有機化合物添加量の低減、重合時の温度低下、エチレン以外のオレフィン添加量の増加により大きくすることができる。
本発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤は、分子量分別した際のMnが10万以上である成分の割合が40%未満であるエチレン系重合体からなるものであり、特にポリエチレンと配合した際にポリエチレンの球晶成長速度抑制効果に優れることから35%以下であることが好ましい。ここで、Mnが10万以上である成分の割合が40%以上である場合、ポリエチレンの球晶成長速度抑制効果に劣り、球晶サイズの大きなものとなる結果、透明性に劣るものとなる。分子量分別で得られたMnが10万以上のフラクションの割合については、有機変性粘土(B)合成時の有機化合物添加量の低減、重合時の水素添加量の減少、重合時のエチレン以外のオレフィン添加量の増加により増加させることができる。また、遷移金属化合物(A)の配位子の種類によっても制御が可能である。
また、本発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤は、分子量分別した際のMnが10万以上のフラクション中にヘキシル基以上の長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有するエチレン系重合体よりなるものである。ここで、長鎖分岐が主鎖1000炭素数あたり0.15未満である場合、ポリエチレンの球晶成長速度抑制効果に劣り、球晶サイズの大きなものとなる結果、透明性に劣るものとなる。分子量分別で得られたMnが10万以上のフラクションの長鎖分岐数は、有機変性粘土(B)合成時の有機化合物添加量の低減、重合時のエチレン以外のオレフィン添加量の増加により増加させることができる。また、遷移金属化合物(A)の配位子の種類によっても制御が可能である。
本発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤は、ポリエチレンに配合することにより、ポリエチレンの球晶成長速度を遅くする結果、球晶サイズを小さくすることが可能となり、ポリエチレンの耐熱性を低下させることなく、透明性を大幅に高めることが可能となる。さらには、驚くべきことに、ポリエチレンのガスバリア性をも改善される効果を発現する場合も見られる。
本発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤の配合量は、特に制限されるものではないが、ポリエチレン100重量部に対して、通常1〜30重量部を配合して使用できる。
本発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤を配合するポリエチレンとしては、一般的にポリエチレンと称される範疇に属するものであれば如何なるものであってもよく、例えば高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等を挙げることができ、その中でも、耐熱性、透明性のバランスに優れる直鎖状低密度ポリエチレン(エチレン−α−オレフィン共重合体)であることが好ましい。その中でも容器用として、耐熱性、透明性、クリーン性のバランスに極めて優れるものとなることから、JIS K6922−1に準拠し、190℃、荷重2.16kgで測定したMFRが0.1〜15.0g/10分、JIS K6922−1に準拠した密度が890〜940kg/mの直鎖状低密度ポリエチレンであることが好ましい。
本発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤を構成するエチレン系重合体の製造方法としては、密度が910kg/m以上960kg/m以下、MFRが0.01g/10分以上100g/10分以下、GPCによる分子量測定において2つのピークを示し、Mw/Mnが2.0から7.0の範囲であり、分子量分別した際のMnが10万以上である成分の割合がポリマー全体の40%未満であり、かつ分子量分別した際のMnが10万以上のフラクション中に長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有するエチレン系重合体の製造が可能であれば如何なる方法を用いてもよく、例えばメタロセン系重合触媒の存在下、エチレン、場合によってはプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等のα−オレフィンの(共)重合を行なう方法を挙げることができる。
その際のメタロセン系重合触媒としては、例えばビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドおよびイソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドなどのジルコニウム化合物、ジルコニウム原子をチタン原子、ハフニウム原子に変えた化合物や上記遷移金属化合物のジクロロ体をジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体に変えた遷移金属化合物(A);N,N−ジメチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−エチル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−プロピル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−イソプロピル−ベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−N−n−ブチル−ベヘニルアミン塩酸塩、P,P−ジメチル−ベヘニルホスフィン塩酸塩、P,P−ジエチル−ベヘニルホスフィン塩酸塩、P,P−ジプロピル−ベヘニルホスフィン塩酸塩等の有機酸塩により変性された有機変性粘土(B)及びトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウム(C)を含んでなるメタロセン系触媒を挙げることができる。
該遷移金属化合物(A)、有機変性粘土(B)およびアルキルアルミニウム(C)を含んでなるメタロセン系触媒を調製する方法に関して制限はなく、調製の方法として、各成分に関して不活性な溶媒中あるいは重合を行うエチレン、場合によってはα−オレフィンを溶媒として用い、混合する方法などを挙げることができる。また、これらの成分を反応させる順番に関しても制限はなく、この処理を行う温度、処理時間も制限はない。また、有機変性粘土(B)成分、アルキルアルミニウム(C)を2種類以上用いてエチレン系重合体製造用触媒を調製することも可能である。
また、本発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤であるエチレン系重合体の製造の際には、通常の重合プロセス、例えばスラリー重合、気相重合、高圧重合、溶液重合、塊状重合のいずれのプロセスも用いることができる。 また、本発明のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤を構成するエチレン系重合体は、特開2011−105934号公報等の公知の方法により製造することができる。
本発明によれば、ポリエチレンに配合することにより、ポリエチレンの結晶化度を低下させることなく、ポリエチレンの球晶成長速度を遅くし、球晶サイズの小さいポリエチレンとすることが可能となり、高いバリヤー性、透明性を付与したポリエチレンを提供することができる。
以下実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、断りのない限り用いた試薬等は市販品、あるいは既知の方法に従って合成したものを用いた。
有機変性粘土の粉砕にはジェットミル(セイシン企業社製(商品名)CO−JET SYSTEM α MARK IIIを用い、粉砕後の粒径はマイクロトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製(商品名)MT3000)を用いてエタノールを分散剤として測定した。
エチレン系重合体製造用触媒の調製、エチレン系重合体の製造および溶媒精製は全て不活性ガス雰囲気下で行った。トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(20wt%)は東ソーファインケム(株)製を用いた。
さらに、ポリエチレン用球晶成長速度抑制剤等の諸物性等は、以下に示す方法により測定した。
<分子量、分子量分布>
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)およびピークトップ分子量(Mp)は、GPCによって測定した。GPC装置(東ソー(株)製(商品名)HLC−8121GPC/HT)およびカラム(東ソー(株)製(商品名)TSKgel GMHhr−H(20)HT)を用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正した。なお、MwおよびMnは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
<分子量分別>
分子量分別は、カラムとしてガラスビーズ充填カラム(直径:21mm、長さ:60cm)を用い、カラム温度を130℃に設定して、サンプル1gをキシレン30mLに溶解させたものを注入する。次に、キシレン/2−エトキシエタノールの比率が5/5のものを展開溶媒として用い、留出物を除去する。その後、キシレンを展開溶媒として用い、カラム中に残った成分を留出させ、ポリマー溶液を得る。得られたポリマー溶液に5倍量のメタノールを添加しポリマー分を沈殿させ、ろ過および乾燥することにより、Mnが10万以上である成分を回収した。
<長鎖分岐>
長鎖分岐数は、日本電子(株)製JNM−GSX400型核磁気共鳴装置を用いて、13C−NMRによってヘキシル基以上の分岐数を測定した。溶媒はベンゼン−d6/オルトジクロロベンゼン(体積比30/70)である。主鎖メチレン炭素(化学シフト:30ppm)1,000個当たりの個数として、α−炭素(34.6ppm)およびβ−炭素(27.3ppm)のピークの平均値から求めた。
<密度>
密度は、JIS K6922−1に準拠して密度勾配管法で測定した。
<MFR>
MFR(メルトフローレート)は、JIS K6922−1に準拠して測定を行った。
<透明性(光線透過率)>
圧縮成形機((株)神藤金属工業所製、型式AWFA.50)を用いて、成形温度180℃、冷却温度30℃で厚み0.5mmの圧縮成形シートを得た。このシートから、幅10mm×長さ50mmの試験片を切出し、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製 型式V−530)を用いて、純水中で波長450nmにおける光線透過率を測定した。
<透湿度(バリアー性)>
前記圧縮成形シートを用いて、JIS K 7129 A法(感湿センサー法)に準拠して、水蒸気透過度計(Lyssy社製、型式 L80−5000)により透湿度を測定した。
<球晶成長速度>
試料をカバーグラスとスライドグラス間に挟み、温度可変可能なホットステージ(METTLER製、FP90)上で190℃、2分間融解後、5℃/分で結晶化温度まで冷却し、等温結晶化過程の球晶直径の変化を偏光顕微鏡((株)ニコン製、型式OPTIPHOT2−POL)により観察し、写真撮影した。球晶成長速度は、球晶出現直後および1分経過後の球晶直径を写真から読み取り、下式により算出した。
球晶成長速度[μm/分]=([1分後の球晶直径]−[球晶出現直後の直径])×1/2
<球晶数>
前記球晶出現1分後の撮影写真から単位面積中に存在する球晶数[個/0.01mm]を算出した。
<球晶サイズ>
前記球晶出現1分後の撮影写真から球晶直径の平均値[μm]を算出した。
実施例、比較例では、下記の方法により製造した樹脂および市販品を用いた。
(1)エチレン系重合体(ポリエチレン用球晶成長速度抑制剤)
調製例1(PE−1)
[粘土の変性]
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンDM22D)42.4g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより122gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
[触媒懸濁液の調製]
温度計と還流管が装着された300m1のフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108m1入れ、次いでジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド/0.4406g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mLのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:11.5wt%)。
[重合]
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、[触媒懸濁液の調製]で得られた触媒懸濁液を64mg(固形分7.3mg相当)加え、70℃に昇温後、1−ブテンを17.6g加え、分圧が0.80MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:570ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで61.7gのエチレン系重合体を得た。
得られたエチレン系重合体は、MFR=1.4g/10分、密度は929kg/mであった。また、数平均分子量は19,000、重量平均分子量は93,000であり、Mw/Mn=4.8、分子量測定による2つのピークが観測された。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.31個であり、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの21.8wt%であった。
調製例2(PE−2)
[粘土の変性]
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸18.8g及びジメチルヘキサコシルアミン(MeN(C2653)、常法によって合成)49.1g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより140gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を14μmとした。
[触媒懸濁液の調製]
温度計と還流管が装着された300mLのフラスコを窒素置換した後に[粘土の変性]
で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2、4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを0.4406g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:12.0wt%)
[重合]
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、[触媒懸濁液の調製]で得られた触媒懸濁液を75mg(固形分9.0mg相当)加え、80℃に昇温後、1−ブテンを8.3g加え、分圧が0.85MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:850ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで58.5gのエチレン系重合体を得た。
得られたエチレン系重合体は、MFR=4.0g/10分、密度は941kg/mであり、数平均分子量は21,000、重量平均分子量は74,000であり、Mw/Mn=3.7、分子量測定による2つのピークが観測された。分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.18個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの14.8wt%であった。
調製例3(PE−3)
[粘土の変性]
調整例1と同様に行なった
[触媒懸濁液の調製]
調製例1と同様に行った。
[重合]
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、[触媒懸濁液の調製]で得られた触媒懸濁液を60mg(固形分7.2mg相当)加え、80℃に昇温後、1−ブテンを8.3g加え、分圧が0.85MPaになるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に供給した(エチレン/水素混合ガス中の水素の濃度:350ppm)。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで54.0gのエチレン系重合体を得た。
得られたエチレン系重合体は、MFR=0.35g/10分、密度は935kg/mであり、数平均分子量は35,500、重量平均分子量は124,000であり、Mw/Mn=3.5、分子量測定による2つのピークが観測された。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.20個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの17.0wt%であった。
調製例4(PE−4)
[粘土の変性]
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF−3)300m1及び蒸留水300m1を入れ、濃塩酸18.8g及びメチルジオレイルアミン(ライオン株式会社製(商品名)アーミンM2O)53.1g(100mmol)を添加し、45℃に加熱して(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRD)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600m1で2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより138gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を12μmとした。
[触媒懸濁液の調製]
温度計と還流管が装着された300mリットルのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108mL入れ、次いでジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを0.4266g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:12.0wt%)。
[重合]
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、[触媒懸濁液の調製]で得られた触媒懸濁液を66mg(固形分7.9mg相当)加え、70℃に昇温後、1−ブテンを23.8g加え、分圧が1.20MPaになるようにエチレンガスを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで43.6gのエチレン系重合体を得た。
得られたエチレン系重合体は、MFR=72.4g/10分、密度は954kg/mであり、数平均分子量は16,000、重量平均分子量は37,000であり、Mw/Mn=2.4、分子量測定による1つのピークが観測された。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.01個未満であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの5.0wt%であった。
調製例5(PE−5)
[粘土の変性]
調製例5と同様に行った
[触媒懸濁液の調製]
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に[粘土の変性]
で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを0.3485g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて5回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た。(固形重量分:12.0wt%)
[重合]
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、[触媒懸濁液の調製]で得られた触媒懸濁液を110mg(固形分13.2mg相当)加え、85℃に昇温後、分圧が1.20MPaになるようにエチレンを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで72.6gのエチレン系重合体を得た。
得られたエチレン系重合体は、MFR=200g/10分以上であり、密度は944kg/mであり、数平均分子量は9,000、重量平均分子量は20,000、Mw/Mn=2.2、分子量測定による1つのピークが観測された。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションは得られなかった。
調整例6(PE−6)
[粘土の変性]
調製例5と同様に行った。
[触媒懸濁液の調製]
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に[粘土の変性]
で得られた有機変性粘土25.0gをヘキサン165mlに懸濁させ、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド0.3485gおよびトリエチルアルミニウムのヘキサン溶液(1.18M)85mlを添加して60℃で3時間撹拌した。静置して室温まで冷却後に上澄み液を抜き取り、1%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液200mlにて2回洗浄した。洗浄後の上澄み液を抜き出し、5%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液にて全体を250mlとした。次いで、別途ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド0.1165gのヘキサン10ml懸濁液に20%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.71M)5mlを加えることにより調製した溶液を添加して、室温で6時間撹拌した。静置して上澄み液を除去、ヘキサン200mlにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た。(固形重量分:12.0wt%)
[重合]
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、[触媒懸濁液の調製]で得られた触媒懸濁液を125mg(固形分15.0mg相当)加え、85℃に昇温後、1−ブテンを2.4g加え、分圧が0.90MPaになるようにエチレンを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで45.0gのエチレン系重合体を得た。
得られたエチレン系重合体は、MFR=4.4g/10分であり、密度は951kg/mであり、数平均分子量は9,000、重量平均分子量は77,000あり、Mw/Mn=8.5、分子量測定による2つのピークが観測された。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.24個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの15.7wt%であった。
調製例7(PE−7)
[粘土の変性]
調製例5と同様に行った。
[触媒懸濁液の調製]
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に[粘土の変性]
で得られた有機変性粘土25.0gをヘキサン165mlに懸濁させ、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを0.4406gおよびトリエチルアルミニウムのヘキサン溶液(1.18M)85mlを添加して60℃で3時間撹拌した。静置して室温まで冷却後に上澄み液を抜き取り、1%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液200mlにて2回洗浄した。洗浄後の上澄み液を抜き出し、5%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液にて全体を250mlとした。次いで、別途ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド0.062gのヘキサン10ml懸濁液に20%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.71M)5mlを加えることにより調製した溶液を添加して、室温で6時間撹拌した。静置して上澄み液を除去、ヘキサン200mlにて2回洗浄後、ヘキサンを200mL加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:12.0wt%)。
[重合]
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、[触媒懸濁液の調製]で得られた触媒懸濁液を92mg(固形分11.0mg相当)加え、85℃に昇温後、1−ブテンを16.6g加え、分圧が0.80MPaになるようにエチレンを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで59.7gのエチレン系重合体を得た。
得られたエチレン系重合体は、MFR=12.2g/10分であり、密度は932kg/mであり、数平均分子量は20,000、重量平均分子量は74,000であり、Mw/Mn=3.8、分子量測定による1つのピークが観測された。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクション中に含まれる長鎖分岐数は、主鎖1000炭素数あたり0.07個であった。また、分子量分別した際のMn10万以上のフラクションの割合は、全ポリマーの12.5wt%であった。
(2)ポリエチレン
参考例1(LL−1)
[粘土の変性]
水1,500mlに37%塩酸30mlおよびN,N−ジメチル−ベヘニルアミンを106g加え、N,N−ジメチル−ベヘニルアンモニウム塩酸塩水溶液を調製した。平均粒径7.8μmのモンモリロナイト300g(クニミネ工業製、商品名クニピアFをジェット粉砕機で粉砕することによって調製した)を上記塩酸塩水溶液に加え、6時間反応させた。反応終了後、反応溶液を濾過し、得られたケーキを6時間減圧乾燥し、変性粘土化合物370gを得た。
[触媒懸濁液の調製]
窒素雰囲気下の20Lステンレス容器にヘプタン2.5L、トリエチルアルミニウムのヘプタン溶液(20wt%希釈品)をアルミニウム原子当たり4.5mol(3.6L)および上記で得られた変性粘土化合物300gを加えて1時間撹拌した。そこへジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドをジルコニウム原子当たり10mmol加えて12時間撹拌した。得られた懸濁系に脂肪族系飽和炭化水素溶媒(出光石油化学製、商品名IPソルベント2835)8.7Lを加えることにより、触媒を調製した。(ジルコニウム濃度0.67mmol/L)
[重合]
高温高圧重合用に装備された槽型反応器を用い、エチレンおよび1−ヘキセンを連続的に反応器に圧入して、全圧を90MPa、1−ヘキセン濃度を9mol%、水素濃度を2mol%になるように設定した。そして反応器を1,500rpmで撹拌し、上記により得られた重合触媒を反応器の供給口より連続的に供給し、平均温度を220℃に保ち重合反応を行なった。得られた直鎖状低密度ポリエチレンはMFR=2.0g/10分、密度930kg/mであった。
参考例2(LL−2)下記市販の直鎖状低密度ポリエチレンを用いた。
東ソー(株)製、(商品名)ニポロン−Z ZF230(MFR=2.0g/10分、密度=920kg/m
参考例3(LD−1)下記市販の高圧法低密度ポリエチレンを用いた。
東ソー(株)製、(商品名)ペトロセン 175K(MFR=0.6g/10分、密度=922kg/m
Figure 2015140420
Figure 2015140420
実施例1
表1に示すポリエチレンと表2に示すポリエチレン用球晶成長速度抑制剤を表3に示す比率で配合し、60ccのインターナルミキサー(東洋精機製作所製、商品名ラボプラストミル)を用いて、温度180℃、回転数30rpmで15分間溶融混練した。次いで、得られた樹脂組成物をホットステージ付き偏光顕微鏡により観察して、球晶成長速度、球晶数および球晶サイズを算出した。また、得られた樹脂組成物を圧縮成形したシートを用いて光線透過率および透湿度を測定した。結果を表3に示す。
実施例2〜4、比較例1〜4
ポリエチレンおよびポリエチレン用球晶成長速度抑制剤を表3および表4に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を作製し、評価を行った。結果を表3および表4に示す。
比較例5
ポリエチレン用球晶成長速度抑制剤(PE−1)を高圧法低密度ポリエチレン(LD−1)とした以外は、実施例2と同様にして樹脂組成物を作製し、評価を行った。結果を表4に示す。尚、LD−1の特性を表2の参考例3に示した。
比較例6
ポリエチレン用球晶成長速度抑制剤(PE−1)を配合しない以外は、実施例1、2と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
比較例7
ポリエチレン用球晶成長速度抑制剤(PE−2)を配合しない以外は、実施例3と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
比較例8
ポリエチレン用球晶成長速度抑制剤(PE−3)を配合しない以外は、実施例4と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 2015140420
Figure 2015140420
本発明によれば、ポリエチレンに配合することにより、高いバリヤー性、透明性を付与したポリエチレンを効率よく提供することが可能となり、その産業上の利用可能性は極めて高いものである。

Claims (4)

  1. 密度(kg/m)が910以上960以下、メルトフローレート(g/10分)が0.01以上100以下、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによる分子量測定において2つのピークを示し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2.0から7.0の範囲であり、分子量分別した際のMnが10万以上である成分の割合がポリマー全体の40%未満であり、かつ分子量分別した際のMnが10万以上のフラクション中に長鎖分岐を主鎖1000炭素数あたり0.15個以上有するエチレン系重合体であることを特徴とするポリエチレン用球晶成長速度抑制剤。
  2. Mw/Mnが3.0から6.0の範囲のエチレン系重合体であることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤。
  3. Mnが15000以上のエチレン系重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤。
  4. 直鎖状低密度ポリチレン用球晶成長速度抑制剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずかに記載のポリエチレン用球晶成長速度抑制剤。
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