JP2015132570A - 粘度測定装置及び粘度測定方法 - Google Patents

粘度測定装置及び粘度測定方法 Download PDF

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高明 黒川
Takaaki Kurokawa
高明 黒川
直樹 小越
Naoki Ogoshi
直樹 小越
壮太 三好
Sota Miyoshi
壮太 三好
智行 鈴木
Satoyuki Suzuki
智行 鈴木
浩伸 柴田
Hironobu Shibata
浩伸 柴田
啓介 河嶋
Keisuke Kawashima
啓介 河嶋
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Abstract

【課題】測定時の作業性を向上しつつ構成を簡素化することができるとともに、測定対象物の粘度の測定を高精度、及び広範囲の温度領域で行うことができる粘度測定装置を提供する。【解決手段】電圧を印加することにより捩り振動を生じさせ得る捩り振動子1と、捩り振動子1と連結され、当該捩り振動子1で生じた捩り振動が伝達可能な振動体2と、捩り振動子1に供給する電流を制御し得るとともに、測定対象物中の振動体2の振動状態を検出することにより、当該測定対象物の粘度を測定可能な制御部3とを具備した粘度測定装置であって、制御部3は、捩り振動子1に対する電流の供給を停止して振動体2を測定対象物中で自由減衰振動させ得るとともに、当該振動体2の自由減衰振動に基づいて当該測定対象物の粘度を測定可能とされたものである。【選択図】図2

Description

本発明は、測定対象物の粘度を測定し得る粘度測定装置及び粘度測定方法に関するものである。
測定対象物の粘度を測定する従来の粘度測定装置は、電圧を印加することにより捩り振動を生じさせ得る捩り振動子と、該捩り振動子と連結され、当該捩り振動子で生じた捩り振動が伝達可能な振動体とを具備して構成され、測定対象物中で振動体が一定の振幅で振動するよう捩り振動子に電流を供給させることにより、粘度を測定可能とされていた。すなわち、振動体が測定対象物中で振動する際の負荷がその測定対象物の粘度により異なり、振動体を一定の振幅で振動させるためには捩り振動子に供給すべき電流が異なることをを利用して、捩り振動子に供給する電流に基づいて測定対象物の粘度を測定していたのである。尚、かかる先行技術は、文献公知発明に係るものでないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
しかしながら、上記従来の粘度測定装置においては、測定対象物中で振動体を一定の振幅で振動させるよう捩り振動子に供給する電流を調整する必要があるため、例えばLC整合を用いた共振ループを具備する必要があった。このLC整合を用いた共振ループにて粘性を測定する場合、粘性負荷(測定対象物の粘度に基づく負荷)が最も少ない状態で電流値が最小となるため、粘性負荷が小さい領域では微小電流を測定する必要があり、電気的ノイズ等の外乱の影響を受けやすいという問題があった。また、従来の粘度測定装置においては、測定対象物中で振動体を一定の振幅で振動させるよう捩り振動子に供給する電流を調整する必要があるため、その調整作業が難しく、且つ、構成が複雑になってしまうという問題もあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、測定時の作業性を向上しつつ構成を簡素化することができるとともに、測定対象物の粘度の測定を高精度に行うことができる粘度測定装置及び粘度測定方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、電圧を印加することにより捩り振動を生じさせ得る捩り振動子と、該捩り振動子と連結され、当該捩り振動子で生じた捩り振動が伝達可能な振動体と、前記捩り振動子に供給する電流を制御し得るとともに、測定対象物中の前記振動体の振動状態を検出することにより、当該測定対象物の粘度を測定可能な制御部とを具備した粘度測定装置であって、前記制御部は、前記捩り振動子に対する電流の供給を停止して前記振動体を測定対象物中で自由減衰振動させ得るとともに、当該振動体の自由減衰振動に基づいて当該測定対象物の粘度を測定可能とされたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の粘度測定装置において、前記制御部は、前記振動体が自由減衰振動する過程で当該自由減衰振動の波形を経時的に検出するとともに、当該波形の振幅の推移に基づき前記測定対象物の粘度を測定し得ることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の粘度測定装置において、前記制御部は、前記捩り振動子に対する電流の供給を停止してから所定時間経過後、前記自由減衰振動の振幅の検出を開始することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の粘度測定装置において、前記自由減衰振動の振幅の検出は、前記振動体の自由減衰振動中、所定時間だけ行われることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか1つに記載の粘度測定装置において、前記制御部は、前記自由減衰振動の減衰定数を求めるとともに、予め求めた検量線と当該減衰定数との対比により測定対象物の粘度を測定し得ることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の粘度測定装置において、前記測定対象物の温度を検出し得る温度検出センサを有するとともに、前記制御部は、温度毎の検量線を有することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、捩り振動の制動容量変化の影響が少ないことを特徴とする粘度測定装置。
請求項8記載の発明は、電圧を印加することにより捩り振動を生じさせ得る捩り振動子と、該捩り振動子と連結され、当該捩り振動子で生じた捩り振動が伝達可能な振動体と、前記捩り振動子に供給する電流を制御し得るとともに、測定対象物中の前記振動体の振動状態を検出することにより、当該測定対象物の粘度を測定可能な制御部とを具備した粘度測定装置による粘度測定方法であって、前記捩り振動子に対する電流の供給を停止して前記振動体を測定対象物中で自由減衰振動させ得るとともに、当該振動体の自由減衰振動に基づいて当該測定対象物の粘度を測定することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の粘度測定方法において、前記振動体が自由減衰振動する過程で当該自由減衰振動の波形を経時的に検出するとともに、当該波形の振幅の推移に基づき前記測定対象物の粘度を測定することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の粘度測定方法において、前記捩り振動子に対する電流の供給を停止してから所定時間経過後、前記自由減衰振動の振幅の検出を開始することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項9又は請求項10記載の粘度測定方法において、前記自由減衰振動の振幅の検出は、前記振動体の自由減衰振動中、所定時間だけ行われることを特徴とする請求項9又は請求項10記載の粘度測定方法。
請求項12記載の発明は、請求項8〜11の何れか1つに記載の粘度測定方法において、前記自由減衰振動の減衰定数を求めるとともに、予め求めた検量線と当該減衰定数との対比により測定対象物の粘度を測定することを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項12記載の粘度測定方法において、前記粘度測定装置は、前記測定対象物の温度を検出し得る温度検出センサを有するとともに、温度毎の検量線を有することを特徴とする。
請求項14記載の発明は、捩り振動の制動容量変化の影響が少ないことを特徴とする粘度測定方法。
請求項1、8の発明によれば、捩り振動子に対する電流の供給を停止して振動体を測定対象物中で自由減衰振動させ得るとともに、当該振動体の自由減衰振動に基づいて当該測定対象物の粘度を測定可能とされたので、LC整合を用いた共振ループ等を不要とすることができ、測定時の作業性を向上しつつ構成を簡素化することができるとともに、測定対象物の粘度の測定を高精度に行うことができる。
請求項2、9の発明によれば、振動体が自由減衰振動する過程で当該自由減衰振動の波形を経時的に検出するとともに、当該波形の振幅の推移に基づき測定対象物の粘度を測定し得るので、より精度よく測定対象物の粘度を測定することができる。
請求項3、10の発明によれば、捩り振動子に対する電流の供給を停止してから所定時間経過後、自由減衰振動の振幅の検出を開始するので、電流供給時における振動体の振動が電流供給停止後の自由減衰振動に影響を及ぼしてしまうのを回避することができ、より精度よく測定対象物の粘度を測定することができる。
請求項4、11の発明によれば、自由減衰振動の振幅の検出は、振動体の自由減衰振動中、所定時間だけ行われるので、単位時間あたりの自由減衰振動の変化に基づき測定対象物の粘度を測定することができ、減衰が終了するまで測定するものに比べ、測定時間を短縮させることができる。
請求項5、12の発明によれば、自由減衰振動の減衰定数を求めるとともに、予め求めた検量線と当該減衰定数との対比により測定対象物の粘度を測定し得るので、測定対象物の粘度を円滑且つ高精度に測定することができる。
請求項6、13の発明によれば、測定対象物の温度を検出し得る温度検出センサを有するとともに、制御部は、温度毎の検量線を有するので、測定対象物の温度の差による検出誤差を抑制することができ、測定対象物の粘度をより一層高精度に測定することができる。
請求項7、14の発明によれば、制動容量の変動が合成容量に殆ど影響がないので、当該制動容量の変動が粘度測定に殆ど影響を与えず、精度を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る粘度測定装置を示す正面図 図1における一部断面図 同粘度測定装置を示す等価回路図 同粘度測定装置における振動体の共振周波数を示すアドミッタンス円 同粘度測定装置における振動体に電流供給している状態(強制振動)を示す等価回路図 同粘度測定装置における振動体に電流供給している状態(強制振動)を示す波形図 同粘度測定装置における振動体への電流供給を停止している状態(自由減衰振動)を示す等価回路図 同粘度測定装置における振動体への電流供給を停止している状態(自由減衰振動)を示す波形図 同粘度測定装置における振動体への電流供給を停止している状態(自由減衰振動)の波形及び減衰カーブを示す波形図 同粘度測定装置における温度毎の検量線を示すグラフ 従来の粘度測定装置を示す等価回路図
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る粘度測定装置は、例えば印刷後の色の濃淡を一定にするために定期的にインク(測定対象物)の粘度を測定するためのもので、図1、2に示すように、捩り振動子1と、振動体2と、制御部3とを有して構成されている。なお、本実施形態においては、本体部Aに捩り振動子1及び振動体2が形成されており、端子に接続された配線を介して制御部3が電気的に接続されている。
捩り振動子1は、所謂ランジュバン型と称される振動子(BLT)から成るもので、一対の電歪素子と、一方の電歪素子に接続された前面体と、他方の電歪素子に接続された背面体と、当該捩り振動子1を振動体2に連結させるための連結ネジとを有して構成されている。そして、それぞれの電歪素子は、端子を介してそれぞれ所定の電圧が印加可能とされており、当該電圧が印加されることにより、電気ひずみ現象(電歪)を生じさせて捩り振動が生じ得るようになっている。
振動体2は、捩り振動子1と連結され、当該捩り振動子1で生じた捩り振動が伝達可能なものであり、例えばアルミ材やSUS等の金属、又はセラミック等から成るものである。そして、測定対象物中に振動体2を挿入(接液)し、捩り振動子1に電圧(本実施形態においては交流電圧)を印可して電流を供給することにより、当該振動体2が測定対象物中で捩り振動(本実施形態においては超音波振動)するようになっている。なお、振動体2の先端は、装置の共振周波数により最大の振幅となるよう構成されている。
制御部3は、捩り振動子1に供給する電流を制御し得るとともに、測定対象物中の振動体2の振動状態を検出することにより、当該測定対象物の粘度を測定可能なもので、CPU、逓倍回路、LPF、AGC、レベルシフタ、積分回路、A/D変換回路及びアンプ等を有して構成されている。なお、制御部3を本体部Aの所定部位に具備させるよう構成してもよい。
ここで、本実施形態に係る制御部3は、捩り振動子1に対する電流の供給を停止して振動体2を測定対象物中で自由減衰振動させ得るとともに、当該振動体2の自由減衰振動に基づいて当該測定対象物の粘度を測定可能とされている。より具体的には、制御部3は、捩り振動子1に電流を供給して振動体2を測定対象物中で捩り振動(強制振動)させた後、振動体2が自由減衰振動する過程で当該自由減衰振動の波形を経時的に検出するとともに、当該波形の振幅の推移に基づき測定対象物の粘度を測定し得るよう構成されている。
次に、本実施形態に係る粘度測定装置における測定対象物の粘度の測定方法について説明する。
先ず、振動体2が測定対象物に接した状態(接液状態)とするとともに、図3に示すように、交流電源Pの周波数を変化させつつ電流をモニタし、最も大きい電流Iとなったときの周波数を入力周波数とする。なお、本実施形態に係る粘度測定装置におけるアドミッタンス円を図4に示す。
そして、求められた入力周波数にて交流電源Pから捩り振動子1に電流Iを供給すると、図5に示すように、等価回路内において電流が流れて振動体2が振動(かかる振動を「強制振動」と称する)する。なお、図6は、電流Iが供給された振動体2が振動する過程の電圧の波形を示している。かかる振動体2の振動が安定した後、例えばスイッチSWを操作して交流電源Pによる電流Iの供給を停止させると、測定対象物中の振動体2は、図8で示すように、慣性で継続して振動するが、その振動は時間経過に伴って減衰することとなる(かかる振動を「自由減衰振動」と称する)。
しかして、振動体2が自由減衰振動すると、図7に示すように、その振動に伴って等価回路内を電流が流れることとなる。すなわち、振動体2は、電源Pから電流が供給されると、その電力で測定対象物中において強制的に捩り振動するとともに、電流Pからの電流が停止されて慣性で振動(自由減衰振動)すると、その振動のエネルギによって等価回路中で電流が流れるよう構成されている。そして、この電流の流れを電気信号として検出すれば、図8の如き波形を得ることができるのである。
制御部3は、強制振動後において自由減衰振動(具体的には、図8で示す電圧の波形)を検出するとともに、その自由減衰振動の減衰定数αを求めるものとされている。かかる減衰定数αは、R+Z=Re、C+Cp=Ceと定義すると、以下の演算式にて求めることができる。
α=Re/2Le=(R+Z)/2L(Z:滑り機械インピーダンス)
上記演算式で求められた減衰定数αは、滑り機械インピーダンスZに比例していることから、図10に示す検量線と対比させることにより測定対象物の粘度を測定することができる。かかる検量線は、同図に示すように、減衰定数(α)と粘度(N)との関係(相関)が検査対象物の温度毎に示されたもので、予め求められて制御部3内に記憶されたものである。なお、かかる検量線に代えて、粘性を求めるための演算式、或いは減衰定数(α)と粘度(N)との関係(相関)を示すマップを用いるようにしてもよい。例えば、上記した検量線方式では、高温・高粘度においては粘度標準液が存在しないため、検量線を作成できない場合がある。この場合、既存の検量線領域に加えて測定可能な温度と滑り機械インピーダンス(Z)から推測される演算式を足し合わせることにより、粘度標準液が存在しない領域の粘度測定を行うことができる。
一方、本実施形態に係る粘度測定装置は、測定対象物の温度を検出し得る温度検出センサ(不図示)を本体部A内に具備するものとされており、自由減衰振動を検出する際、温度検出センサにより測定対象物の温度も検出し得るよう構成されている。そして、制御部3は、減衰定数(α)を求めた後、温度検出センサで検出された温度の検量線を選択し、その選択した検量線と減衰定数(α)とを対比することで、測定対象物の粘度を求めるようになっている。また、温度検出センサは、粘度温度換算値の活用にも用いられる。
また、本実施形態に係る減衰定数(α)の他の求め方について説明する。
制御部3は、強制振動後において自由減衰振動(具体的には、図9で示す電圧の波形)を検出するとともに、その波形の最大振幅点をプロットして減衰カーブCuを求める。かかる減衰カーブCuは、Y=A・exp(−α・T) (但し、Y:縦軸(電圧)、T:横軸(時間)、A:定数)なる式で表されることから、縦軸Y(電圧)の対数をとることで直線に変換し、その後、最小2乗法により一次式(Ln(Y)=−α・T+Ln(A))を求め、その傾きである「α」(減衰定数)を求めることができる。しかして、このように求められた減衰定数αと上記した検量線とを対比することにより、測定対象物の粘度を測定することができる。
さらに、本実施形態に係る制御部3は、捩り振動子1に対する電流の供給を停止してから所定時間経過後、自由減衰振動の振幅の検出を開始するよう構成されている。このときの所定時間は、自由減衰振動に対する強制振動の影響が及ばない程度の時間とされる。これにより、電流供給時における振動体2の振動が電流供給停止後の自由減衰振動に影響を及ぼしてしまうのを回避することができ、より精度よく測定対象物の粘度を測定することができる。
また、本実施形態に係る制御部3は、自由減衰振動の振幅の検出が振動体2の自由減衰振動中、所定時間だけ行われるようになっている。これにより、単位時間あたりの自由減衰振動の変化に基づき測定対象物の粘度を測定することができ、減衰が終了するまで測定するものに比べ、測定時間を短縮させることができる。なお、強制振動を高周波捩り振動(超音波振動)とすれば、粘度測定における単位時間あたりの分解能を低周波のものよりも向上させることができ、測定時間をより短縮することができる。
上記実施形態によれば、捩り振動子1に対する電流の供給を停止して振動体2を測定対象物中で自由減衰振動させ得るとともに、当該振動体2の自由減衰振動に基づいて当該測定対象物の粘度を測定可能とされたので、LC整合を用いた共振ループ等を不要とすることができ、測定時の作業性を向上しつつ構成を簡素化することができるとともに、測定対象物の粘度の測定を高精度に行うことができ、かつ、本実施形態によれば、LC整合時の整合条件のひとつである振動子の制動容量Cd+回路上の並列容量Cpの温度変化による大きな変動をなくすことができるため、広範囲の温度領域において粘度測定が可能となる。
すなわち、従来の粘度測定装置は、図11に示す等価回路とされており、R+Z=Re、C+Cp=Ceとおくと、電源Pからみた電流Iは、I=(1−ωCeXe+jωCeRe)E/{(Re+jWe)(1−ωLsCe)+jωLs}、Xe=ωLe−1/ωCとなり、電源Pの端子電圧Eと電流Iが常に定速度(同位相)になるようPLL制御すると、1−ωCeXe=0、1−ωLsCe=0となる。したがって、定速度制御を行う必要のあるこれまでの粘度測定装置において、Ls、Cp、Cの値は、整合条件に大きく影響を与えることなり、粘度測定に影響を与えることが問題となっていた。このように、従来の粘度測定装置におけるLC整合では、定速度制御の範囲は振動子の制動容量の変化により大きく制限されるが、これに対し、本実施形態によれば、図7に示すように、閉ループにおける合成Cは、C<<Cdであるため、合成C=(C×Cd)/(C+Cd)≒Cとなり、制動容量Cdの変動は合成Cに殆ど影響がなく、つまり粘度測定に殆ど影響を与えず、その効果は大きい。
特に、本実施形態によれば、粘性負荷により変化する自由減衰振動を電気信号に変換し、その波形を検出することで測定対象物の粘度を測定することができるので、最も粘性負荷の小さい状態で電流が最大となり、低粘度領域での信号の検出が容易になる。したがって、微小粘度の測定対象物の粘度を高精度に測定することができるとともに、電気ノイズ等の外乱による影響を抑制することができ、測定対象物の粘度を高精度に測定することができる。
また、本実施形態に係る制御部3は、振動体2が自由減衰振動する過程で当該自由減衰振動の波形を経時的に検出するとともに、当該波形の振幅の推移(本実施形態においては最大振幅の推移)に基づき測定対象物の粘度を測定し得るので、より精度よく測定対象物の粘度を測定することができる。さらに、本実施形態に係る制御部3は、自由減衰振動の減衰定数を求めるとともに、予め求めた検量線と当該減衰定数との対比により測定対象物の粘度を測定し得るので、測定対象物の粘度を円滑且つ高精度に測定することができる。特に、本実施形態においては、測定対象物の温度を検出し得る温度検出センサを有するとともに、制御部3が温度毎の検量線を有するので、測定対象物の温度の差による検出誤差を抑制することができ、測定対象物の粘度をより一層高精度に測定することができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば捩り振動子1は、本実施形態の如く所謂ランジュバン型と称される振動子(BLT)に限定されず、電気ひずみ現象により捩り振動を生じさせ得る他の種々形態のもの(電気ひずみ効果(電歪)又は磁気ひずみ効果(磁歪)を利用するもの)を適用することができる。なお、本実施形態においては、インクの粘度を測定する粘度測定装置に適用されているが、測定対象物は他の任意のものであってもよい。
捩り振動子に対する電流の供給を停止して振動体を測定対象物中で自由減衰振動させ得るとともに、当該振動体の自由減衰振動に基づいて当該測定対象物の粘度を測定可能とされた粘度測定装置及び粘度測定方法であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
1 捩り振動子
2 振動体
3 制御部

Claims (14)

  1. 電圧を印加することにより捩り振動を生じさせ得る捩り振動子と、
    該捩り振動子と連結され、当該捩り振動子で生じた捩り振動が伝達可能な振動体と、
    前記捩り振動子に供給する電流を制御し得るとともに、測定対象物中の前記振動体の振動状態を検出することにより、当該測定対象物の粘度を測定可能な制御部と、
    を具備した粘度測定装置であって、
    前記制御部は、前記捩り振動子に対する電流の供給を停止して前記振動体を測定対象物中で自由減衰振動させ得るとともに、当該振動体の自由減衰振動に基づいて当該測定対象物の粘度を測定可能とされたことを特徴とする粘度測定装置。
  2. 前記制御部は、前記振動体が自由減衰振動する過程で当該自由減衰振動の波形を経時的に検出するとともに、当該波形の振幅の推移に基づき前記測定対象物の粘度を測定し得ることを特徴とする請求項1記載の粘度測定装置。
  3. 前記制御部は、前記捩り振動子に対する電流の供給を停止してから所定時間経過後、前記自由減衰振動の振幅の検出を開始することを特徴とする請求項2記載の粘度測定装置。
  4. 前記自由減衰振動の振幅の検出は、前記振動体の自由減衰振動中、所定時間だけ行われることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の粘度測定装置。
  5. 前記制御部は、前記自由減衰振動の減衰定数を求めるとともに、予め求めた検量線と当該減衰定数との対比により測定対象物の粘度を測定し得ることを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載の粘度測定装置。
  6. 前記測定対象物の温度を検出し得る温度検出センサを有するとともに、前記制御部は、温度毎の検量線を有することを特徴とする請求項5記載の粘度測定装置。
  7. 捩り振動の制動容量変化の影響が少ないことを特徴とする粘度測定装置。
  8. 電圧を印加することにより捩り振動を生じさせ得る捩り振動子と、
    該捩り振動子と連結され、当該捩り振動子で生じた捩り振動が伝達可能な振動体と、
    前記捩り振動子に供給する電流を制御し得るとともに、測定対象物中の前記振動体の振動状態を検出することにより、当該測定対象物の粘度を測定可能な制御部と、
    を具備した粘度測定装置による粘度測定方法であって、
    前記捩り振動子に対する電流の供給を停止して前記振動体を測定対象物中で自由減衰振動させ得るとともに、当該振動体の自由減衰振動に基づいて当該測定対象物の粘度を測定することを特徴とする粘度測定方法。
  9. 前記振動体が自由減衰振動する過程で当該自由減衰振動の波形を経時的に検出するとともに、当該波形の振幅の推移に基づき前記測定対象物の粘度を測定することを特徴とする請求項8記載の粘度測定方法。
  10. 前記捩り振動子に対する電流の供給を停止してから所定時間経過後、前記自由減衰振動の振幅の検出を開始することを特徴とする請求項9記載の粘度測定方法。
  11. 前記自由減衰振動の振幅の検出は、前記振動体の自由減衰振動中、所定時間だけ行われることを特徴とする請求項9又は請求項10記載の粘度測定方法。
  12. 前記自由減衰振動の減衰定数を求めるとともに、予め求めた検量線と当該減衰定数との対比により測定対象物の粘度を測定することを特徴とする請求項8〜11の何れか1つに記載の粘度測定方法。
  13. 前記粘度測定装置は、前記測定対象物の温度を検出し得る温度検出センサを有するとともに、温度毎の検量線を有することを特徴とする請求項12記載の粘度測定方法。
  14. 捩り振動の制動容量変化の影響が少ないことを特徴とする粘度測定方法。
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