JP2015131990A - 探針の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検査対象に触針した際に滑り難く、正確で安定した特性評価を行うことができる探針を容易に得る。
【解決手段】被検査対象に直接的に触針して検査を行うための探針の製造する際に、探針となる線材1を、次亜塩素酸塩及び界面活性剤を含有する電解液2の中に浸漬して、線材1を電解液2中で電解研磨する。電解液2中での研磨部分が、先端に向かうほど漸次先鋭化されてゆく先端領域となり、先端領域はその表面が粗面化されて複数の凹凸が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検査対象に直接的に触針して検査を行うための探針の製造方法に関する。
作製された半導体集積回路等について電気特性を検査する際には、所定の検査装置が用いられる。この検査装置は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)内に導電性のメカニカルプローブが探針として配置されている。この探針を半導体集積回路(LSI)のパッドに直接的に接触させ、電気特性を測定して評価する。
検査装置のメカニカルプローブに用いられる探針は、例えば図8のようにして作製される。
先ず、図8(a)に示すように、探針材料である例えばタングステン(W)等の線材101を、水酸化カリウム(KOH)又は水酸化ナトリウム(NaOH)等を含有する電解液102に浸漬する。線材101の電解液102中の浸漬部分を101aとする。
続いて、図8(b)に示すように、線材101に所定の交流電圧を印加する。そうすると、浸漬部分101aがエッチングされてゆく。電解研磨では、電解液102の液面102a近傍に電界が集中するため、線材101は液面102a近傍において括れた形状となる。発生した気泡103は上方へ湧き上がる。
交流電圧の印加を続けると、図8(c)に示すように、線材101は液面102a近傍の括れた部分で浸漬部分101aがエッチングにより切断されて電解液102中の下方へ落下する。このとき、電解液102の上方に残存する線材101では、その先端領域101bが先端に向かうほど漸次先鋭化されてゆく形状となり、探針が作製される。
特開2003−321800号公報 特開平5−177451号公報 特開平4−344403号公報
従来の探針は、例えば上記のように形成され、その先端領域(先端に向かうほど漸次先鋭化されてゆく部分)は滑らかな表面を有する。この探針を用いてLSI等について電気特性を検査する際に、パッドに先端領域が触針するとその表面が滑らかなために滑り易い。この場合、探針がパッドから外れ易く、不安定な測定結果となるという問題がある。
近時では、LSI等の微細化が進行しており、それに伴って触針されるパッドも微細化される。パッドが微細であるほど、上記した探針の接触不良の問題が顕著となる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、被検査対象に触針した際に滑り難く、正確で安定した特性評価を行うことができる探針を容易に得ることを可能とする探針の製造方法を提供することを目的とする。
探針の製造方法の一態様は、被検査対象に直接的に触針して検査を行うための探針の製造方法であって、前記探針となる線材を、次亜塩素酸塩及び界面活性剤を含有する電解液の中に浸漬して、前記線材の先端領域を前記電解液中で電解研磨する。
本発明によれば、被検査対象に触針した際に滑り難く、正確で安定した特性評価を行うことができる探針を容易に得ることが可能となる。
第1の実施形態による探針の製造方法を工程順に示す模式図である。 第1の実施形態により作製される探針の先端領域の状態を、従来例との比較に基づいて説明する模式図である。 第1の実施形態により作製された探針の様子を示す模式図である。 第1の実施形態により作製された探針を用いたLSI等の電気特性の検査について、従来例との比較に基づいて説明する模式図である。 第1の実施形態の変形例1による探針の製造方法の主要工程を示す模式図である。 第1の実施形態の変形例2による探針の製造方法の主要工程を示す模式図である。 第2の実施形態による探針の製造方法の主要工程を示す模式図である。 従来例による探針の製造方法を工程順に示す模式図である。
以下、被検査対象に直接的に触針して検査を行うための探針の製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態では、探針材料である線材を電解液に浸漬して電解研磨し、探針を作製する。
電解液としては、例えば水酸化カリウム(KOH)水溶液に、次亜塩素酸塩、界面活性剤、及び水酸化ナトリウム(NaOH)を含有する添加剤を添加した混合液を用いる。
次亜塩素酸塩、例えば次亜塩素酸ナトリウムは、不安定な物質であり、徐々に自己分解して塩化ナトリウムと酸素が生成される。次亜塩素酸塩の分解により、電解液中で酸素の気泡が大量に発生する。界面活性剤は、電解液中で線材の電解液中の浸漬部分に付着する物質である。NaOHは、線材の電解研磨を促進する性質を有する。
本実施形態では、次亜塩素酸塩及び界面活性剤の添加により、線材の電解研磨の際に、次亜塩素酸塩の分解により、大量の酸素の気泡が微細なマイクロバブルとして発生する。このマイクロバブルは、上方へ湧き上がることなく電解液中で拡散し、線材の電解液中の浸漬部分の表面全体に亘って付着して滞留する。マイクロバブルは極めて微細であるため、線材の先鋭な先端にも付着する。マイクロバブルの付着により、線材の電解液中の浸漬部分の表面のうち、マイクロバブルの付着していない露出部分では電解研磨が進行する。これに対して、マイクロバブルの付着部分では電解研磨が阻害される。以上により、線材の電解液中の浸漬部分の表面には、その先端を含む全面がきめ細かく粗面化され、多数の微細な凹凸が形成される。
ところで、図8に示した従来の探針の製造方法のように、電解液の液面近傍で所期の先鋭な先端領域を得る手法では、電解液の液面の揺れが探針の仕上がりに直接的に影響する。そのため、探針を均質な仕上がりに形成することは困難である。
電解研磨では、電解液の液面近傍に電界が集中するが、線材の先端近傍には更に大きな電界集中が発生する。本実施形態では、この先端近傍への電界集中を利用し、従来手法のように電解液の液面の揺れの影響を受けない電解液中における研磨を行い、電解液中で研磨を完了させる。
電解研磨において制御可能なパラメータとしては、電解液の種類、濃度、研磨時間、印加電圧に依存する電流量等がある。これらのうち、電解液の種類や濃度を変化させて研磨形状を制御する方法は探針長さの再現性を低下させる恐れがあり好ましくない。従って、電解研磨の条件を調整して所望の形状の探針を得るには、印加電圧及び周波数、研磨時間を制御することが有効である。
図1は、第1の実施形態による探針の製造方法を工程順に示す模式図である。
本実施形態では、探針材料である線材としては、タングステン(W)又はタングステン合金、例えばレニウムタングステン(ReW:Re3%)を材料とし、例えば線径0.1mmのものを用いる。電解液としては、以下の研磨液と添加剤との混合液を用いる。
研磨液(10cc):
1molのKOH溶液(NaOH溶液でも良い。)
添加剤(3cc):
次亜塩素酸ナトリウム
NaOH(1%)
界面活性剤(両性界面活性剤、ここではアルキルアミンアキシド)
先ず、図1(a)に示すように、電解液2中に線材1を浸漬する。
詳細には、電解液2中に探針材料である線材1を浸漬部分1aの長さ(液面2aから線材1の先端までの距離)が例えば1mm程度となるように浸漬する。
続いて、図1(b)に示すように、線材1に所定の交流電圧を印加する。
詳細には、線材1に、電圧振幅を6V程度〜10V程度、周波数を200Hz程度〜300Hz程度の範囲とした交流電圧を、16秒間程度〜56秒間程度印加する。この通電時間は、電解液の種類(濃度)や線材の径によって異なる値となる。
より具体的には、電圧振幅10V程度、周波数255Hz程度の交流電圧で26秒間程度通電して一次研磨を行い、続いて同一の電圧振幅及び周波数の交流電圧で18秒間程度通電して二次研磨を行う。
以上のようにして、図1(c)に示すように、電解液2中で電解研磨を完了する。このとき、探針の先端領域1Aが電解液2中で電解研磨された部分である。
図8に示した従来の探針の製造方法では、図2(a)に示すように、線材101の先端領域101bは、その表面が滑らかとされる。
これに対して、本実施形態の探針の製造方法では、図2(b)に示すように、線材1の先端領域1Aは、その表面が粗面化される。
即ち、本実施形態では、電解研磨時において、電解液2に添加された次亜塩素酸塩の分解により、大量の酸素の気泡が微細なマイクロバブル3として発生する。このマイクロバブル3は、上方へ湧き上がることなく電解液2中で拡散し、線材1の電解液2中の浸漬部分1a(図2(b)中の破線枠内)の表面全体に亘って付着して滞留する。マイクロバブル3は極めて微細であるため、線材1の先鋭な先端にも付着する。マイクロバブル3の付着により、線材1の電解液2中の浸漬部分1aの表面のうち、マイクロバブル3の付着していない露出部分では電解研磨が進行する。このとき、電解液2に添加されたNaOHが電解研磨を促進する。これに対して、マイクロバブル3の付着部分では電解研磨が阻害される。以上により、線材1に形成された先端領域1Aの表面には、その先端を含む全面がきめ細かく粗面化され、多数の微細な凹凸が形成される。
本実施形態により作製された探針の様子を図3に示す。図3では、(a)が作製された探針の概略斜視図、(b)が(a)における線材1の先端領域1Aを拡大した概略斜視図、(c)が(b)の概略断面図をそれぞれ示す。
本実施形態による探針では、線材1の先端領域1A(先端1bに向かうほど漸次先鋭化されてゆく部分)の表面が粗面化され、複数の凹凸が形成されている。ここで、各々の凹凸はランダムに形成されており、凸部分で突起部分1cが規定される。各突起部分1cについて、凹凸の凹底部aから凸頂部bまでの距離hは、30nm以上100nm以下の範囲内の値、好ましくは50nm以上60nm以下の範囲内の値とされている。各突起部分1cのサイズを上記の範囲内に形成することにより、電気特性の検査を行う際に被検査対象と接触させても滑りが生じ難く、正確で安定した特性評価を行うことが可能となる。
本実施形態により作製された探針を用いたLSI等の電気特性の検査について、図8に示した従来の製造方法で作製された探針との比較に基づいて説明する。
図8に示した従来の製造方法で作製された探針では、図4(a)に示すように、線材101の先端領域101bの表面が滑らかとされている。この探針を用いてLSI等について電気特性を検査する際に、被検査対象10に探針の先端領域101bが触針すると、被検査対象10との接触点は1点のみであり、先端領域101bの表面が滑らかなために滑り易い。
これに対して、本実施形態の製造方法で作製された探針では、図4(b)に示すように、線材1の先端領域1Aの表面が粗面化されて凹凸状とされ、多数の微細な突起部分1cが形成されている。この探針を用いてLSI等について電気特性を検査する際に、被検査対象10に探針の先端領域1Aが触針すると、突起部分1cが微細で高密度に形成されているために被検査対象10と複数の突起部分1cで接触する。即ち、突起部分1cの先端は極めて微細且つ先鋭であり、しかも突起部分1cの被検査対象10との接触点は複数となるために滑り難く、確実で安定な触針が実現する。
上記した両者の探針を用いて、実際に電気特性を検査した。ここでは、従来及び本実施形態による探針をそれぞれ2本ずつ用意し、Cu配線を被検査対象として接触抵抗を3回ずつ測定した。
図8に示した従来の製造方法で作製された探針を用いた場合では、3回の測定結果がそれぞれ25Ω、37Ω、40Ωとなり、不安定な測定結果となった。
これに対して、本実施形態の製造方法で作製された探針を用いた場合では、3回の測定結果がいずれも22Ωとなり、安定な測定結果が得られた。
以上説明したように、本実施形態によれば、被検査対象に触針した際に滑り難く、正確で安定した特性評価を行うことができる探針を容易に得ることが可能となる。
−変形例−
以下、第1の実施形態による探針の製造方法の諸変形例について説明する。
(変形例1)
本例では、第1の実施形態と同様に、W又はW合金(ここではReW)の線材を用いた探針の製造方法を開示するが、電解研磨の際に紫外線(UV光)の照射を行う点で第1の実施形態と相違する。
本例では、電解液として、第1の実施形態と同様の研磨液と添加剤との混合液を用いる。
先ず、図5に示すように、電解液2中に探針材料である線材1を浸漬部分1aが例えば1mm程度となるように浸漬する。このとき、UV光照射源として例えばUVライトを用いて電解液2にUV光を照射する。そして、第1の実施形態の図1(b)と同様に、線材1に所定の交流電圧を印加する。UV光の照射量を例えば350nm〜380nm程度とする。
以上のようにして、第1の実施形態と同様に電解液2中で電解研磨を完了する。このとき、電解液2中で電解研磨された先端領域は、その表面が粗面化される。
本例では、電解研磨時において、電解液2に添加された次亜塩素酸塩の分解により、大量の酸素の気泡が微細なマイクロバブルとして発生する。電解液2へのUV光照射により、次亜塩素酸塩の分解が促進され、UV光照射を行わない場合に較べて更にきめ細かい多量のマイクロバブルが電解液2の全体に発生する。マイクロバブルは、線材1の電解液2中の浸漬部分1aの表面全体に亘って付着して滞留する。マイクロバブルは極めて微細であるため、線材1の先鋭な先端にも確実に付着する。マイクロバブルの付着により、線材1の電解液2中の浸漬部分1aの表面のうち、マイクロバブルの付着していない露出部分では電解研磨が進行する。このとき、電解液2に添加されたNaOHが電解研磨を促進する。これに対して、マイクロバブルの付着部分では電解研磨が阻害される。以上により、線材1に形成された先端領域の表面には、その先端を含む全面がきめ細かく粗面化され、UV光照射に起因して更に多数のより微細な凹凸が形成される。
本例によれば、被検査対象に触針した際に滑り難く、正確で安定した特性評価を行うことができる探針を容易に得ることが可能となる。
(変形例2)
本例では、第1の実施形態と同様に、W又はW合金(ここではReW)の線材を用いた探針の製造方法を開示するが、環状電極を用いて電解研磨を行う点で第1の実施形態と相違する。
本例では、電解液として、第1の実施形態と同様の研磨液と添加剤との混合液を用いる。
先ず、図6に示すように、電解液2に通電するための環状電極11を液面に配置し、環状電極11の環内において、電解液2中に探針材料である線材1を浸漬部分1aが例えば1mm程度となるように浸漬する。そして、第1の実施形態の図1(b)と同様に、線材1に所定の交流電圧を印加する。
以上のようにして、第1の実施形態と同様に電解液2中で電解研磨を完了する。このとき、電解液2中で電解研磨された先端領域は、その表面が粗面化される。
本例では、電解研磨時において、電解液2に添加された次亜塩素酸塩の分解により、大量の酸素の気泡が微細なマイクロバブルとして発生する。環状電極11を用いることにより、これを用いない場合に較べて更にきめ細かいマイクロバブルが電解液2中に発生する。本例では、環状電極11の環内で線材1を電解液2中に浸漬して電解研磨を行うため、発生したマイクロバブルが特に環内に滞留し、線材1の電解液2中の浸漬部分1aの表面全体に亘って高密度に付着する。マイクロバブルは極めて微細であるため、線材1の先鋭な先端にも確実に付着する。マイクロバブルの付着により、線材1の電解液2中の浸漬部分1aの表面のうち、マイクロバブルの付着していない露出部分では電解研磨が進行する。このとき、電解液2に添加されたNaOHが電解研磨を促進する。これに対して、マイクロバブルの付着部分では電解研磨が阻害される。以上により、線材1に形成された先端領域の表面には、その先端を含む全面がきめ細かく粗面化され、環状電極11の使用に起因して更に微細な凹凸が形成される。
本例によれば、被検査対象に触針した際に滑り難く、正確で安定した特性評価を行うことができる探針を容易に得ることが可能となる。
以上、変形例1,2について説明したが、変形例1,2を併用することも考えられる。即ち、線材1の電解研磨時において、環状電極11を用いると共に電解液2にUV光照射を行う。これにより、線材1に形成された先端領域の表面には、更に高密度の微細な凹凸が形成される。
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態と同様に探針の製造方法を開示するが、探針の線材が異なる点で第1の実施形態と相違する。
本実施形態では、線材として、ニッケル(Ni)又はベリリウム(Be)と銅(Cu)の合金(BeCu)を材料とし、例えば線径0.1mmのものを用いる。電解液としては、第1の実施形態と同様の研磨液と添加剤との混合液を用い、これを第2の混合液とする。
Ni又はBeCuを線材に用いた場合、第1の実施形態におけるW又はReWに較べて長時間の電解研磨を要する。具体的には、NiがW又はReWの10倍程度、BeCuが5倍程度の研磨時間となる。そこで本実施形態では、先ず第1の電解液を用いて線材の先端領域の先鋭化を行う。
先ず、図7(a)に示すように、第1の電解液21中に線材20を浸漬する。
線材20は、Ni又はBeCuを材料とするものである。第1の電解液21は、第1の実施形態の電解液のような添加剤を含有しない、例えば1molのKOH溶液(NaOHでも良い。)の研磨液のみとするものである。
第1の電解液21中に、探針材料である線材20を浸漬部分20aの長さ(液面21aから線材20の先端までの距離)が例えば1mm程度となるように浸漬する。
続いて、図7(b)に示すように、線材20に所定の交流電圧を印加する。
詳細には、線材20に、電圧振幅を6V程度〜10V程度、周波数を200Hz程度〜300Hz程度の範囲とした交流電圧を、100秒間程度〜300秒間程度印加する。この通電時間は、電解液の種類(濃度)や線材の径によって異なる値となる。
第1の電解液21を用いた電解研磨により、線材20を浸漬部分20aが先鋭化される。但し、第1の電解液21は第1の実施形態の添加剤を含有しないため、浸漬部分20aの表面は滑らかとなる。
しかる後、第1の実施形態の図1(a)と同様に第2の電解液(電解液2)中に線材1を浸漬し、図1(b)と同様に線材20に所定の交流電圧を印加する。
以上のようにして、第2の電解液中で電解研磨を完了する。このとき、探針の先端領域が第2の電解液中で電解研磨された部分であり、その表面が粗面化される。
本実施形態では、電解研磨時において、第2の電解液に添加された次亜塩素酸塩の分解により、大量の酸素の気泡が微細なマイクロバブルとして発生する。このマイクロバブルは、上方へ湧き上がることなく第2の電解液中で拡散し、線材20の第2の電解液中の浸漬部分20aの表面全体に亘って付着して滞留する。マイクロバブルは極めて微細であるため、線材20の先鋭な先端にも付着する。マイクロバブルの付着により、線材20の第2の電解液中の浸漬部分20aの表面のうち、マイクロバブルの付着していない露出部分では電解研磨が進行する。このとき、第2の電解液に添加されたNaOHが電解研磨を促進する。これに対して、マイクロバブルの付着部分では電解研磨が阻害される。以上により、線材20に形成された先端領域の表面には、その先端を含む全面がきめ細かく粗面化され、多数の微細な凹凸が形成される。
本実施形態によれば、被検査対象に触針した際に滑り難く、正確で安定した特性評価を行うことができる探針を容易に得ることが可能となる。
以下、探針の製造方法、及び探針の諸態様について、付記としてまとめて記載する。
(付記1)被検査対象に直接的に触針して検査を行うための探針の製造方法であって、
前記探針となる線材を、次亜塩素酸塩及び界面活性剤を含有する電解液の中に浸漬して前記線材の先端領域を電解液中で電解研磨することを特徴とする探針の製造方法。
(付記2)前記線材を電解研磨する際に、前記電解液に紫外線を照射することを特徴とする付記1に記載の探針の製造方法。
(付記3)前記線材を電解研磨する際に、前記電解液に通電するための環状電極を前記電解液の液面に配置し、前記環状電極の環内で前記線材を電解研磨することを特徴とする付記1又は2に記載の探針の製造方法。
(付記4)前記線材は、W、W合金、Ni、及びBeCuから選ばれた1種であることを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の探針の製造方法。
(付記5)Ni又はBeCuの前記線材を電解研磨する際には、
前記線材を水酸化カリウム又は水酸化ナトリウム電解液の中に浸漬して前記線材を電解研磨した後、前記線材を前記電解液で電解研磨することを特徴とする付記4に記載の探針の製造方法。
(付記6)前記電解液は、水酸化ナトリウムを更に含有することを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の探針の製造方法。
(付記7)被検査対象に直接的に触針して検査を行うための探針であって、
先端に向かうほど漸次先鋭化されてゆく先端領域の表面が粗面化されて複数の凹凸が形成されており、前記凹凸の凹底部から凸頂部までの距離が30nm以上100nm以下の範囲内の値とされていることを特徴とする探針。
(付記8)前記距離が50nm以上60nm以下の範囲内の値とされていることを特徴とする付記7に記載の探針。
(付記9)W、W合金、Ni、及びBeCuから選ばれた1種を材料とすることを特徴とする付記7又は8に記載の探針。
1,101 線材
1a,101a 浸漬部分
1A,101b 先端領域
1b 先端
1c 突起部分
2,102 電解液
2a 液面
3 マイクロバブル
10 被検査対象
11 環状電極
21 第1の電解液
103 気泡

Claims (6)

  1. 被検査対象に直接的に触針して検査を行うための探針の製造方法であって、
    前記探針となる線材を、次亜塩素酸塩及び界面活性剤を含有する電解液の中に浸漬して、前記線材の先端領域を前記電解液中で電解研磨することを特徴とする探針の製造方法。
  2. 前記線材を電解研磨する際に、前記電解液に紫外線を照射することを特徴とする請求項1に記載の探針の製造方法。
  3. 前記線材を電解研磨する際に、前記電解液に通電するための環状電極を前記電解液の液面に配置し、前記環状電極の環内で前記線材を電解研磨することを特徴とする請求項1又は2に記載の探針の製造方法。
  4. 前記線材は、W、W合金、Ni、及びBeCuから選ばれた1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の探針の製造方法。
  5. Ni又はBeCuの前記線材を電解研磨する際には、
    前記線材を水酸化カリウム又は水酸化ナトリウム電解液の中に浸漬して前記線材を電解研磨した後、前記線材を前記電解液で電解研磨することを特徴とする請求項4に記載の探針の製造方法。
  6. 前記電解液は、水酸化ナトリウムを更に含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の探針の製造方法。
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