JP2015129698A - 回転検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、磁気センサ及び磁石を容易に設置することができるとともに、ギア状磁性体の回転を精度良く検出することができる回転検出装置を提供することを目的とする。【解決手段】凹凸部を有するギア状磁性体の回転を検出する回転検出装置であって、凹凸部と間隔を設けて配置された磁石と、磁石と凹凸部との間に配置された磁気センサ12とを有し、磁気センサ12は、2つの磁気センサ素子21a、21bと軟磁性体31とを備え、2つの磁気センサ素子21a、21bを構成する自由磁性層47の磁化は磁石によって飽和されており、軟磁性体31は、2つの磁気センサ素子21a、21bの間に設けられるとともに2つの磁気センサ素子21a、21bよりも高さ方向に突出して設けられており、2つの磁気センサ素子21a、21bによりブリッジ回路が構成されていることを特徴とする。【選択図】図11

Description

本発明は、ギア状磁性体の回転を検出する回転検出装置に関する。
下記特許文献1には、ギア状磁性体と、磁石と、磁気センサとを有して構成される回転検出装置が開示されている。図16は、特許文献1に記載されている従来例の回転検出装置の斜視図である。
図16に示すように、ギア状磁性体161は、リング状磁性体167と、リング状磁性体167の外周に設けられた複数の凸部162とを有する。複数の凸部162同士の間に位置して凹部163が設けられており、凸部162または凹部163の上面側には磁石133が配置され、凸部162または凹部163の下面側には磁気センサ112が配置されている。
磁気センサ112は、巨大磁気抵抗効果(GMR(Gianto Magneto Resistance)効果)を利用した磁気抵抗効果素子が用いられており、磁気センサ112の磁界検知方向がギア状磁性体161の半径方向または回転軸方向(図16に示すY方向またはZ方向)になるように配置されている。
ギア状磁性体161が回転したときに、磁気センサ112に凸部162が対向する場合と、凹部163が対向する場合とで、磁気センサ112に作用する磁界の方向及び強度が変化することにより、回転検出を行うことができる。
特許第5144803号公報
しかしながら、磁気センサ112に作用する磁界の強度は、磁気センサ112とギア状磁性体161とのギャップの大きさ、及び磁気センサ112と磁石133との距離に依存する。そのため、従来例の回転検出装置101において、ギア状磁性体161の上下方向のずれや磁気センサ112の設置ばらつきによってギャップの大きさが変化した場合、磁気センサ112に作用する磁界の強度が変化し、検出精度が低下するという課題が生じる。
さらに、磁気抵抗効果素子は、磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果膜面内における磁界を検知するため、磁界検知方向を高さ方向(回転軸方向)に向けて磁気センサ112を設置することが困難である。磁界検知方向を高さ方向にするためには磁気抵抗効果膜を成膜した基板をギア状磁性体161が構成する面に対して垂直に立てなければならない。このように垂直に立てると装置全体の厚さが厚くなり、垂直に立てる精度も課題となる。磁気センサ112として、ホール素子を用いたものも知られているが、ホール素子は感磁面に対して垂直成分の磁界強度を検出する磁気センサ素子である。よって、従来例の回転検出装置101と同様にホール素子とギア状磁性体とのギャップのばらつきによって、ホール素子に作用する磁界強度が変化するため、精度良く回転を検出することができない。
また、図16に示すように、従来例の回転検出装置101において、凸部162及び凹部163の上面側に磁石133が配置され、下面側に磁気センサ112を配置されている。さらに、検出精度の低下を防ぐために磁気センサ112及び磁石133を設置する位置精度を確保する必要がある。そのため、凸部162及び凹部163を上下方向に挟むような筐体110を用いて、筐体110の内部に磁石133と磁気センサ素子112とが収納されている。この場合高さ方向の厚みが増して、小型なセンサを作製できない。
以上のように、従来例の回転検出装置101において、磁気センサ112及び磁石133を設置する際の制約が大きく、磁気センサ112及び磁石133を容易に設置することが困難であるという課題が生じる。また、ギア状磁性体161の上下面に亘って形成された筐体110を用いることは回転検出装置101の小型化に反する。
本発明は、上記課題を解決して、磁気センサ及び磁石を容易に設置することができるとともに、ギア状磁性体の回転を精度良く検出することができる回転検出装置を提供することを目的とする。
本発明の回転検出装置は、上面と、下面と、前記上面及び前記下面の外周縁部間を繋ぐ外周側面と、前記外周側面の回転方向に連続して設けられた凹凸部とを有し、前記凹凸部は前記外周側面から外方に突出する複数の凸部と、前記複数の凸部同士の間の凹部とからなるギア状磁性体の回転を検出する回転検出装置であって、前記凹凸部の前記上面側または前記下面側のいずれか一方において、前記凹凸部と間隔を設けて配置された磁石と、前記磁石と前記凹凸部との間に配置された磁気センサとを有し、前記磁気センサは、2つの磁気センサ素子と軟磁性体とを備え、前記2つの磁気センサ素子は、磁化が固定された固定磁性層と、外部磁界により磁化が変化する自由磁性層とをそれぞれ有し、前記自由磁性層の磁化は前記磁石によって飽和されるとともに、前記2つの磁気センサ素子の前記固定磁性層の磁化方向は、前記上面または前記下面と略平行に互いに同じ方向に向けられており、前記下面から前記上面に向かう方向を高さ方向としたときに、前記軟磁性体は、前記2つの磁気センサ素子の間に設けられるとともに前記2つの磁気センサ素子よりも前記高さ方向に突出して設けられており、前記2つの磁気センサ素子によりブリッジ回路が構成されていることを特徴とする。
これによれば、ギア状磁性体の回転に応じて磁気センサに凸部が対向する場合と、凹部が対向する場合とで磁気センサに作用する磁界の方向が変化し、磁気センサに凸部が対向するときには、凸部に集められた磁界成分が磁気センサの高さ方向に作用する。そして、軟磁性体と磁気センサ素子とで高さ方向の磁界成分を面内方向に変換する磁路が形成されているため、高さ方向の磁界成分は2つの磁気センサ素子の面内方向にそれぞれに分岐されて磁界の方向を検出することができる。
よって、高さ方向の磁界成分を検出するために磁気センサを垂直に設ける必要が無く、固定磁性層の磁化方向が、ギア状磁性体の上面または下面と略平行になるように磁気センサを設置することができる。また、ギア状磁性体の上面側または下面側のいずれか一方に磁石及び磁気センサが設けられているため、特殊な形状の筐体を用いることなく容易に磁石及び磁気センサを配置することができる。
さらに、磁石から生じる磁束が2つの磁気センサ素子の自由磁性層の磁化を飽和するように磁石が設けられているため、自由磁性層の磁化は磁界強度に依存せず磁気センサ素子に作用する磁界の方向のみに依存する。よって、磁気センサとギア状磁性体とのギャップが変動した場合や、磁気センサと磁石との距離がずれた場合であっても、磁界強度は変化するが2つの磁気センサ素子に作用する磁界の方向の変化は小さいため、凹凸部を検出する際の誤差の発生が抑制され、精度良く回転を検出することができる。
本発明の回転検出装置によれば、磁気センサ及び磁石を容易に設置することができるとともに、ギア状磁性体の回転を精度良く検出することができる。
前記上面または前記下面と略平行な前記面内において直交する方向を第1の方向及び第2の方向としたとき、前記2つの磁気センサ素子及び前記軟磁性体は前記第1の方向に延在して設けられており、前記2つの磁気センサ素子の前記固定磁性層の磁化方向はいずれも前記第2の方向に向いており、前記第1の方向は前記外周側面の回転方向と一致することが好適である。これによれば、磁気センサ素子によりブリッジ回路が構成されており、固定磁性層の磁化方向が同じであるため、磁気センサが磁石に対して第2の方向に位置がずれた場合であっても、磁石から発生する磁界の第2の方向の成分を相殺して検出誤差の発生を抑制することができる。
前記第1の方向において、前記磁気センサは前記磁石に対してずらして配置されていることが好適である。これによれば、凹部が磁気センサに対向する場合において、磁石から発生する磁界が磁気センサの第1の方向に作用して高さ方向の磁界は作用しないため、凹凸部を確実に検出することができる。
基板の表裏面の一方の面に前記磁気センサが配置され、他方の面に前記磁石が配置されていることが好ましい。これによれば、回転検出装置の小型化が可能となり、磁石及び磁気センサを凹凸部に対向して容易に位置合わせして設置することができる。
前記軟磁性体は、前記高さ方向において対向する端部を有しており、前記2つの磁気センサ素子側に位置する前記端部は、前記2つの磁気センサ素子の一部に重なって配置されていることが好ましい。これによれば、凸部が磁気センサに対向する場合において、磁気センサに作用する高さの方向の磁界成分は、軟磁性体に収束され、磁気センサ素子の一部と軟磁性体とが重なる部分を通って磁気センサ素子の第2の方向に磁路が変換される。よって、高さの方向の磁界成分を確実に第2の方向に変換することができるため、凹凸部を確実に検出することができる。
前記磁気センサ素子の幅方向の中心が、前記軟磁性体よりも外側に位置することが好ましい。これによれば、高さ方向の磁界成分を確実に第2の方向へ磁路変換することができる。
さらに2つの磁気センサ素子を有し、4つの前記磁気センサ素子によりフルブリッジ回路を構成することが好ましい。これによれば、磁気センサ素子の抵抗変化により差動出力を得ることができ、凹凸部の検出を精度良く行うことができる。
前記ギア状磁性体に設けられた複数の前記凹凸部の一部には回転基準部が設けられており、前記回転基準部には、前記凸部及び前記凹部と異なる幅を有する回転基準凸部または回転基準凹部が設けられていることが好ましい。これによれば、回転の原点を規定しやすくなり、また回転方向を知ることができる。
本発明の回転検出装置によれば、磁気センサ及び磁石を容易に設置することができるとともに、ギア状磁性体の回転を精度良く検出することができる。
本発明の第1の実施形態における回転検出装置の部分拡大斜視図である。 ギア状磁性体の平面図である。 本実施形態の回転検出装置の(a)部分拡大正面図及び(b)部分拡大側面図である。 本実施形態における磁気センサの平面図である。 図4のV−V線で切断して矢印方向から見たときの磁気センサの断面図である。 本実施形態における磁気センサを構成する磁気センサ素子の模式部分拡大断面図である。 ギア状磁性体の凹部の検出方法を説明するための、回転検出装置の部分拡大正面図である。 ギア状磁性体の凹部の検出方法を説明するための、磁気センサの平面図である。 4つの磁気センサ素子から構成されるフルブリッジ回路である。 ギア状磁性体の凸部の検出方法を説明するための、回転検出装置の部分拡大正面図である。 ギア状磁性体の凸部の検出方法を説明するための、(a)磁気センサの平面図及び(b)部分拡大断面図である。 4つの磁気センサ素子から構成されるフルブリッジ回路である。 本実施形態の回転検出装置において磁気センサの位置ずれが発生した場合の、ギア状磁性体の凹部の検出方法を説明するための、(a)回転検出装置の部分拡大平面図、及び(b)磁気センサの平面図である。 本実施形態の回転検出装置において磁気センサの位置ずれが発生した場合の、ギア状磁性体の凸部の検出方法を説明するための、(a)回転検出装置の部分拡大平面図、及び(b)磁気センサの平面図である。 第2の実施形態における回転検出装置の(a)正面図、及び(b)側面図である。 従来例の回転検出装置の部分拡大斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の具体的な実施形態の回転検出装置について説明をする。なお、各図面の寸法は適宜変更して示している。
図1は、第1の実施形態の回転検出装置の部分拡大斜視図である。図2は、ギア状磁性体の平面図である。また、図3(a)は、本実施形態の回転検出装置の正面図、及び(b)回転検出装置の側面図である。
図1に示すように、本実施形態の回転検出装置10は、ギア状磁性体61と、磁石33と、磁気センサ12とを有して構成される。
図1及び図2に示すギア状磁性体61は、リング状部67と、リング状部67から外方に突出する複数の凸部62とを有する。図1に示すように、リング状部67は、上面67aと、下面67bと、上面67a及び下面67bの外周縁部間を繋ぐ外周側面67cとを有している。凸部62は、外周側面67cに設けられており、ギア状磁性体61の半径方向D1に突出している。
図2に示すように、ギア状磁性体61の中心が回転中心Oであり、ギア状磁性体61は回転中心Oを回転軸として時計方向(CW)及び反時計方向(CCW)に回転可能に支持されている。
複数の凸部62は回転方向CW、CCWに間隔を空けて配置されており、隣り合う凸部62同士の間に位置して凹部63が設けられている。複数の凸部62と複数の凹部63とはそれぞれ一定の幅で設けられている。このように、凸部62と凹部63とが回転方向CW、CCWに交互に連続して並んだ凹凸部64が設けられている。また、凸部62の一部である幅広凸部62aの幅寸法T1は、他の凸部62に比べて幅広に形成されており、幅広凸部62aに隣り合う幅広凹部63a、63bの幅寸法T2、T3は他の凹部63に比べて幅広に形成されている。なお、幅広凹部63aの幅寸法T2と幅広凹部63bの幅寸法T3は異なる大きさに形成されている。
幅広凸部62a及び幅広凹部63a、63bは、他の凸部62、凹部63とは異なる幅寸法で形成されているため、幅広凸部62a及び幅広凹部63a、63bを回転基準部65として検出することにより、ギア状磁性体61の回転の原点を規定しやすくなり、また回転方向を知ることができる。
図1に示すようにギア状磁性体61の下面67b側には、凹凸部64と間隔を設けて磁石33が配置されており、磁石33と凹凸部64との間に磁気センサ12が配置されている。本実施形態において、磁石33は上下方向に着磁されており、例えば磁石33の下面側(Z2方向の面)がN極に着磁され、上面側(Z1方向の面)がS極に着磁されている。また、ギア状磁性体61は、例えばFe系の軟磁性体で形成される。
図3(a)は、図1のY2方向からY1方向に向かって見たときの、本実施形態の回転検出装置10の部分拡大正面図であり、図3(b)は、図1のX1方向からX2方向に向かって見たときの、部分拡大側面図である。
図3(a)及び図3(b)に示すように、磁石33と磁気センサ12とは同一の基板15に設けられており、磁石33は基板15の下面に配置されるとともに、磁気センサ12は基板15の上面に配置される。図3(a)及び図3(b)に示すように、高さ方向(Z1−Z2方向)において、磁気センサ12は、凹凸部64とギャップを設けて配置されるとともに、磁石33に対してギャップを設けて配置される。また、図3(a)に示すように、X1−X2方向において、磁気センサ12は磁石33に対してずらして配置されている。なお、図3(b)に示すように、Y1−Y2方向において、磁気センサ12は磁石33と重なる位置に配置される。
本実施形態において、磁石33と磁気センサ12とは同一の基板15に設けることにより、回転検出装置10の小型化が可能となり、磁石33及び磁気センサ12を凹凸部64に対向して容易に位置合わせして設置することができる。また、従来例の回転検出装置101のように、ギア状磁性体61の上下面に磁石33と磁気センサ12とを分けて配置する場合や、磁石33と磁気センサ12とを別々の基板に搭載する場合に比べて、磁石33と磁気センサ12との距離を制御して磁石33及び磁気センサ12を配置することが容易である。
磁気センサ12は、磁界の方向によりオン・オフ信号を生成する磁気スイッチである。磁気センサ12に対向して凸部62が位置する場合と、凹部63が位置する場合とで、磁気センサ12に作用する磁界の方向が変化し、これによりギア状磁性体61の回転及び回転方向を検知することができる。
図4は、本実施形態における磁気センサの平面図である。図5は、図4のV−V線で切断して矢印方向から見たときの磁気センサの断面図である。図4及び図5に示すように、本実施形態における磁気センサ12は、複数の磁気センサ素子21a〜21dから構成される磁気センサ素子群21と、軟磁性体31とを有する。なお、本実施形態において4つの磁気センサ素子21a〜21dを示しているが、これに限定されず、少なくとも2つの磁気センサ素子により検出は可能であり、または、さらに多くの磁気センサ素子を設けることも可能である。
図4に示すように、複数の磁気センサ素子21a〜21dは、それぞれX1−X2方向に延在し、かつ、Y1−Y2方向において互いに間隔を有して配置されている。また、軟磁性体31は、磁気センサ素子21a〜21dと同様に、それぞれX1−X2方向に延在し、かつ、Y1−Y2方向において互いに間隔を有して配置されている。軟磁性体31のX1−X2方向の両端には接続部32が接続されており、接続部32は、複数の軟磁性体31同士をY1−Y2方向に接続する。
図4に示すように、軟磁性体31は、Y1−Y2方向において、2つの磁気センサ素子21aと磁気センサ素子21bとの間、及び2つの磁気センサ素子21cと磁気センサ素子21dとの間にそれぞれ設けられている。
図5に示すように、磁気センサ素子群21は基板30の上に設けられている。そして、軟磁性体31及び接続部32は磁気センサ素子群21の上に設けられており、軟磁性体31は磁気センサ素子21a〜21dのそれぞれの一部に重なって配置されている。図5に示すように、軟磁性体31は、Y1−Y2方向において磁気センサ素子21a〜21d同士の間に設けられるとともに、磁気センサ素子21a〜21dよりも高さ方向(Z1方向)に突出して設けられる。
本実施形態において、軟磁性体31と接続部32とは、同じ材料を用いて一体に形成されている。軟磁性体31及び接続部32は、NiFe、CoFe、CoFeSiB、CoZrTi、CoZrNb等の軟磁性の磁性材料から選ばれた少なくとも1つの材料が含まれる軟磁性材料から形成される。
図6は、図4のV−V線で切断して矢印方向から見たときの磁気センサ素子の積層構成を示す模式部分拡大断面図である。本実施形態において、磁気センサ素子21a〜21dとして巨大磁気抵抗効果(GMR(Giant Magneto Resistance))素子が用いられる。図6は、複数の磁気センサ素子21a〜21dのうち1つの磁気センサ素子(例えば21a)について、磁気センサ素子21aを構成する磁気抵抗効果膜43の積層構造を示している。
磁気抵抗効果膜43は、絶縁膜42及びシード層49を介してシリコン基板41の上面に形成されている。図4に示すように、磁気抵抗効果膜43は、反強磁性層44、固定磁性層45、非磁性層46、及び自由磁性層47の順に積層されており、自由磁性層47の表面が保護層48で覆われて構成されている。
磁気抵抗効果膜43において、反強磁性層44と固定磁性層45との交換結合により、固定磁性層45の磁化方向45aが固定されている。図6に示すように、磁化方向45aは、シリコン基板41に平行な状態でY1方向に向いている。また、自由磁性層47の磁化方向47aは外部から印加される磁界によって変化する。なお、以下の説明では、「固定磁性層45の磁化方向45a」を「固定磁化方向45a」と表す。また、「自由磁性層47の磁化方向47a」を「自由磁化方向47a」と表す。
本実施形態において、絶縁膜42はシリコン基板41を熱酸化したシリコン酸化膜や、スパッタ法等で成膜したアルミナ膜、酸化膜等であってもよい。反強磁性層44は、Ir−Mn合金(イリジウム−マンガン合金)などの反強磁性材料で形成されている。固定磁性層45は、Co−Fe合金(コバルト−鉄合金)などの軟磁性材料などで形成されている。非磁性層46は、Cu(銅)などである。自由磁性層47は、保磁力が小さく透磁率が大きいNi−Fe合金(ニッケル−鉄合金)などの軟磁性材料で形成されている。保護層48は、Ta(タンタル)などの層である。シード層49は、NiFeCrで構成される。この層によりその上の反強磁性層44の結晶の配向が(111)に整えられる。なお、図6に示す磁気抵抗効果膜43の積層構造及び用いられる材料は一例であって、他の積層構成であってもよい。反強磁性層44を省いてさらに固定磁性層45を第1強磁性層/非磁性結合層/第2強磁性層からなるいわゆるセルフピン型の構成にしても良い。この場合は第1強磁性層がシード層49と直接接する。また、第2強磁性層が非磁性層46と直接接する。非磁性結合層は導電性のRu等を用いる。第1強磁性層と第2強磁性層の磁化は導電電子により間接的な交換相互作用(RKKY的相互作用)により180°異なる方向に向けられている。
図4に示すように、磁気センサ素子21a〜21dの固定磁化方向45aはいずれもY1方向に固定され同一方向に向けられている。また、自由磁化方向47aは、外部から印加される磁界により変化する。例えば、磁石33、ギア状磁性体61等が配置されず外部磁界が印加されていない状態では、自由磁化方向47aは磁気センサ素子21a〜21dの形状異方性によりX1−X2方向に向き、固定磁化方向45aと自由磁化方向47aとは直交する。本実施形態において、固定磁化方向45a及び自由磁化方向47aは、磁気抵抗効果膜43の面内方向に設けられており、磁気センサ12は膜面内の磁界成分を検知する。
図4に示すように、自由磁化方向47aと固定磁化方向45aとのなす角度をθとする。磁気センサ素子21a〜21dに磁界が印加されて自由磁化方向47aが固定磁化方向45aと平行に近づくと、角度θが小さくなり電気抵抗が低下する。一方、自由磁化方向47aが固定磁化方向45aと反平行に近づくと、角度θが大きくなり電気抵抗値が増大する。
また、本実施形態において、磁石33の残留磁束密度は充分に大きく設定されており、磁気センサ素子21a〜21dの自由磁性層47の磁化は磁石33により飽和されている。すなわち、自由磁化方向47aは、磁石33の磁界強度に依存せずに、磁石33の磁界34の方向のみに依存して変化する。そのため、本実施形態においては、磁石33は、ネオジム磁石や、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石、フェライト磁石、プラスチック磁石などの大きい残留磁束密度を有するものが好適である。磁石33には、例えば残留磁束密度100〜1500mTを有するものが選ばれている。
本実施形態の回転検出装置10は、ギア状磁性体61の回転に伴って磁気センサ12に作用する磁界の方向が変化し、磁気センサ素子21a〜21dの抵抗が変化する。この抵抗変化に基づいて、ギア状磁性体61の回転を検出することができる。
図7は、ギア状磁性体の凹部の検出方法を説明するための、回転検出装置の部分拡大正面図である。図8は、ギア状磁性体の凹部の検出方法を説明するための、磁気センサの平面図である。また、図9は4つの磁気センサ素子から構成されるフルブリッジ回路である。
図7に示すように、磁気センサ12と対向して上方(Z1方向)に凹部63が位置する場合において、磁気センサ12は磁石33に対してX1−X2方向にずらして配置されているため、磁石33から発生する磁界34は、磁気センサ12に対してX1−X2方向に作用する。また、凸部62が磁石33から離れているため、磁石33から発生する磁界34がギア状磁性体61の凸部62に集中することが抑制され、磁気センサ12にはZ1−Z2方向の磁界成分はほとんど作用しない。
よって、図8に示すように、磁石33から発生する磁界34のx成分34aが磁気センサ12に作用する。図8に示すように、x成分34aは、各磁気センサ素子21a〜21dに対して同じ方向(X1方向)に作用し、それぞれの自由磁化方向47aは、x成分34aの方向に沿って、X1方向に向けられる。すなわち、自由磁化方向47aは、固定磁化方向45aに対して直交する方向に向けられる。よって、磁気センサ素子21a〜21dにおいて固定磁化方向45aと自由磁化方向47aとの角度θはいずれも同じ角度となり、磁気センサ素子21a〜21dの抵抗値はほぼ等しい値となる。
図9に示すように、4つの磁気センサ素子21a〜21dが電気的に接続されて、フルブリッジ回路53を構成する。図9に示すように、入力端子(Vdd)とグラウンド端子(GND)との間に、直列接続された磁気センサ素子21aと磁気センサ素子21b、及び直列接続された磁気センサ素子21cと磁気センサ素子21dが、並列接続されてフルブリッジ回路53を構成している。直列接続された磁気センサ素子21aと磁気センサ素子21bとの間から中点電圧(V)が取り出され、また磁気センサ素子21cと磁気センサ素子21dとの間から中点電圧(V)が取り出される。中点電圧(V)と中点電圧(V)との差分(V−V)が、差動増幅器54により増幅されて出力電圧(Vout)として出力される。
図7に示すように、磁気センサ12の上方に凹部63が位置する場合において、磁気センサ素子21a〜21dのそれぞれの抵抗値がほぼ同じであるため、図9に示す中点電圧(V)と中点電圧(V)とは同じ値となり、差分(V−V)は0Vである。以上の様に、本実施形態の回転検出装置10において凹部63を検出することができる。
本実施形態の磁気センサ12において、自由磁性層47の磁化は磁石33により飽和されており、磁界強度に依存せずに磁界方向によって各磁気センサ素子21a〜21dの抵抗値が変化する。例えば、ギア状磁性体61、磁気センサ12及び磁石33を設置する際などに、磁気センサ12と磁石33との高さ方向(Z方向)の距離、または磁気センサ12と凹凸部64との高さ方向(Z方向)の距離のばらつきが発生する場合がある。この場合であっても、磁気センサ12に作用する磁界34の強度は変化するが、磁界34の方向の変化は小さいため、磁気センサ12の出力の変化が抑制される。したがって、凹部63を精度良く検出することができる。また、磁気センサ12と磁石33との高さ方向(Z方向)の距離や磁気センサ12と凹凸部64との高さ方向(Z方向)の距離の制約が少ないため、磁気センサ12及び磁石33を容易に設置可能となる。
図10は、ギア状磁性体の凸部の検出方法を説明するための、回転検出装置の部分拡大正面図である。図11(a)は、ギア状磁性体の凸部の検出方法を説明するための、磁気センサの平面図であり、図11(b)は、磁気センサの部分拡大断面図である。また、図12は4つの磁気センサ素子から構成されるフルブリッジ回路である。
図10に示すように、磁気センサ12に対向して上方(Z1方向)に凸部62が位置する場合において、磁石33から発生する磁界34が上方(Z1方向)のギア状磁性体61の凸部62に集中し、磁界34の方向が曲げられる。そして、磁気センサ12は磁石33に対してX1−X2方向にずらして配置されているため、磁石33から発生し凸部62方向に曲げられた磁界34は、磁気センサ12に対して斜め方向に作用し、X1−X2方向の磁界成分及びZ1−Z2方向の磁界成分が磁気センサ12に作用する。
図11(a)に示すように、磁石33から発生する磁界34のx成分34aは、各磁気センサ素子21a〜21dに対して同じ方向(X1方向)に作用する。図11(b)に示すように、2つの磁気センサ素子21a及び磁気センサ素子21bに関して、軟磁性体31は、Z1−Z2方向において、2つの磁気センサ素子21a及び磁気センサ素子21bの上に設けられている。すなわち、軟磁性体31は2つの磁気センサ素子21a及び磁気センサ素子21bと、凹凸部64(図8(b)には図示しない)との間に設けられている。また、軟磁性体31はY1−Y2方向において2つの磁気センサ素子21aと磁気センサ素子21bとの間に設けられており、2つの磁気センサ素子21a、21b側に位置する端部31aは、2つの磁気センサ素子21a、21bのそれぞれの一部に重なって配置されている。図11(b)に示すように、2つの磁気センサ素子21c及び磁気センサ素子21dについても同様に軟磁性体31が設けられている。
これにより、軟磁性体31と磁気センサ素子21aとでZ1−Z2方向からY2方向に曲がる磁路が形成され、軟磁性体31と磁気センサ素子21bとでZ1−Z2方向からY1方向に曲がる磁路が形成される。したがって、磁界34のz成分34cの磁束は軟磁性体31に収束されて、軟磁性体31の磁気センサ素子21a、21b側の端部31aへ流出する。そして、磁界34のz成分34cの磁束は、磁気センサ素子21a及び磁気センサ素子21bの幅方向に沿って、Y1方向とY2方向の磁界成分に変換される。これにより、磁石33から発生する磁界34のz成分34cは、磁気センサ素子21aのY2方向に作用し、磁気センサ素子21bのY1方向に作用する。また、磁気センサ素子21c、21dについても同様に、磁界34のz成分34cは、磁気センサ素子21cのY2方向に作用し、磁気センサ素子21dのY1方向に作用する。
したがって、図11(a)に示すように、磁界34のx成分34aが磁気センサ素子21aのX1方向に作用し、磁界34のz成分34cが軟磁性体31により磁路変更されて、磁気センサ素子21aのY2方向に作用する。この2つの磁界成分を重ね合わせた磁界35の方向に沿って自由磁化方向47aが向けられ、固定磁化方向45aと自由磁化方向47aとのなす角度が大きくなる方向に変化する。磁気センサ素子21bには、磁界34のz成分34cがY1方向に印加されるため、磁気センサ素子21aとは逆に、固定磁化方向45aと自由磁化方向47aとのなす角度が小さくなる方向に自由磁化方向47aが変化する。また、磁気センサ素子21cには、磁気センサ素子21aと同様に磁石33からの磁界34が作用し、磁気センサ素子21dには磁気センサ素子21bと同様に磁石33からの磁界34が作用する。
図12は、凸部62を検出する際のフルブリッジ回路53である。図9に示す凹部63を検出する際のフルブリッジ回路53の出力に比較して、磁気センサ素子21a及び磁気センサ素子21cの抵抗値は大きくなり、磁気センサ素子21b及び磁気センサ素子21dの抵抗値は小さくなる。したがって、磁気センサ素子21aと磁気センサ素子21bとの中点電圧(V)は小さくなり、磁気センサ素子21cと磁気センサ素子21dとの中点電圧(V)は大きくなる。そして、各中点電圧の差(V−V)が差動増幅器54により増幅されて、出力電圧(Vout)が出力される。この出力電圧(Vout)により凸部62を精度良く検出することができる。
また、本実施形態の回転検出装置10において、図11(b)に示すように、磁気センサ素子21a、21bのそれぞれの幅方向(Y1−Y2方向)の中心位置23(図8(b)において二点鎖線23で示す)が、軟磁性体31よりも外側に位置している。こうすれば、軟磁性体31の側面31bよりもY2方向に延びる21a、及びY1方向に延びる磁気センサ素子21bの長さを長くすることができるため、磁石33から発生する磁界34のz成分34cが確実にY1−Y2方向に変換される。
本実施形態において、磁気センサ素子21a、21bの幅寸法(Y1−Y2方向の寸法)は5μm〜15μm程度、軟磁性体31の幅寸法は10μm〜20μm、軟磁性体31の高さ寸法は10μm〜30μm程度に形成することができる。そして、磁気センサ素子21a、21bの幅方向の中心位置23は軟磁性体31の側面31bよりも0.5μm以上外側に位置する。図11(b)に示すように、軟磁性体31の断面形状は矩形状であり、磁石33からの磁界34のz成分34cを効率的に収束させるために、軟磁性体31の幅寸法よりも高さ寸法を大きくすることが好ましい。
以上のように、磁気センサ12に凸部62が対向する場合と、凹部63が対向する場合とで磁気センサ12に作用する磁界34の方向が変化し、磁気センサ12に凸部62が対向するときには磁気センサ12の面内方向の磁界成分に加えて、凸部62に集められた磁界成分が磁気センサ12の高さ方向に作用する。そして、軟磁性体31と磁気センサ素子21a〜21dとで高さ方向の磁界成分を面内方向に変換する磁路が形成されているため、高さ方向の磁界成分は2つの磁気センサ素子21a〜21dの面内方向にそれぞれに分岐されて磁界34の方向を検出することができる。
よって、高さ方向の磁界成分を検出するために磁気センサ12を垂直に設ける必要が無く、固定磁性層45の磁化方向45aが、ギア状磁性体61の上面67aまたは下面67bと略平行になるように磁気センサ12を設置することができる。また、ギア状磁性体61の上面67a側または下面67b側のいずれか一方に磁石33及び磁気センサ12が設けられているため、図16に示す従来例の回転検出装置101において用いられる特殊な形状の筐体110を用いることなく、容易に磁石33及び磁気センサ12を配置することができる。
さらに、磁石33から生じる磁束が2つの磁気センサ素子21a〜21dの自由磁性層47の磁化を飽和するように磁石33が設けられているため、自由磁性層47の磁化は磁界強度に依存せず磁気センサ素子21a〜21dに作用する磁界の方向のみに依存する。よって、磁気センサ12とギア状磁性体61とのギャップが変動した場合や、磁気センサ12と磁石33との相対位置関係がずれた場合であっても、磁界強度は変化するが2つの磁気センサ素子21a〜21dに作用する磁界の方向の変化は小さいため、凹凸部64を検出する際の誤差の発生が抑制され、精度良く回転を検出することができる。
したがって、本実施形態の回転検出装置10によれば、磁気センサ12及び磁石33を容易に設置することができるとともに、ギア状磁性体61の回転を精度良く検出することができる。
図7〜図12に示す凹凸部64の検出方法では、磁気センサ12に磁界34のx成分34aまたはz成分34cが作用する場合を示しているが、本実施形態の回転検出装置10によれば、y成分34bが作用する場合であっても、誤差の発生を抑制して精度良く検出することが可能である。図13(a)は、本実施形態の回転検出装置において磁気センサの位置ずれが発生した場合の、ギア状磁性体の凹部の検出方法を説明するための、回転検出装置の部分拡大平面図であり、図13(b)は、磁気センサの平面図である。
図13(a)に示すように、磁気センサ12がY1方向にずれて配置された場合において、磁気センサ12に凹部63が対向すると、磁石33からの磁界34は磁気センサ12に対して平面視で斜め方向に作用する。つまり磁界34のx成分34aとy成分34bが磁気センサ12に作用し、磁界34のz成分34cは作用しない。
図13(b)に示すように、磁界34のy成分34bは、各磁気センサ素子21a〜21dに対して同じ方向(Y2方向)に、かつ同じ大きさで作用する。よって、各磁気センサ素子21a〜21dの自由磁化方向47aはいずれも同じ方向に回転して、角度θが大きくなる方向に向けられる。したがって、y成分34bが各磁気センサ素子21a〜21dに作用した場合であっても、いずれも同様の抵抗変化を示すため、図9に示すフルブリッジ回路53の中点電位(V1、V2)はほとんど変化しない。よって、y成分34bによる誤差の発生が抑制されて精度良く凹部63を検出することができる。
図14(a)は、本実施形態の回転検出装置において磁気センサの位置ずれが発生した場合の、ギア状磁性体の凸部の検出方法を説明するための、回転検出装置の部分拡大平面図であり、図14(b)は、磁気センサの平面図である。
図14(a)に示すように、磁気センサ12がY1方向にずれて配置された場合において、磁気センサ12に凸部62が対向すると、磁界34のx成分34aとy成分34bが磁気センサ12に作用するとともに、図10と同様に磁界34のz成分34cが磁気センサ12に作用する。
磁界34のz成分34cは、図11(b)と同様に、軟磁性体31によってY1方向及びY2方向の磁界に変換される。よって、図14(b)に示すように、磁界34のz成分34cは、磁気センサ素子21aに対してY2方向に作用し、磁気センサ素子21bに対して逆方向のY1方向に作用する。磁界の各成分34a〜34cを合成した磁界35が、磁気センサ素子21a、21bにそれぞれ作用し、自由磁化方向47aは合成磁界35に沿った方向に向けられる。図14(b)に示すように、磁気センサ素子21aにおいて抵抗が大きくなる方向に自由磁化方向47aが変化し、磁気センサ素子21bにおいて抵抗が小さくなる方向に自由磁化方向47aが変化する。磁気センサ素子21c、21dにおいても同様に、磁気センサ素子21cの抵抗が大きくなる方向に自由磁化方向47aが変化し、磁気センサ素子21dの抵抗が小さくなる方向に自由磁化方向47aが変化する。これにより、フルブリッジ回路53からの差動出力が得られ、精度良く凸部62を検出することができる。
以上のように、磁気センサ12にY方向の磁界34が作用した場合であっても、各磁気センサ素子21a〜21dに同じ方向に磁界34のy成分34bが作用する。よって、y成分34bによる各磁気センサ素子21a〜21dの抵抗値は同様に変化するため、フルブリッジ回路53により磁界34のy成分34bによる誤差はキャンセルされる。したがって、本実施形態の回転検出装置10において、磁石33に対する磁気センサ12の位置ずれが生じた場合であっても、誤差の発生を抑制して精度良く凹凸部64を検出することができる。
図15は、第2の実施形態における回転検出装置の(a)正面図、及び(b)側面図である。本実施形態の回転検出装置11は、磁気センサ12と磁石33との相対位置は図1及び図3に示す第1の実施形態と同様であり、ギア状磁性体61に対する、磁気センサ12及び磁石33の配置が異なっている。図15に示すように、本実施形態の回転検出装置11において、磁気センサ12及び磁石33はギア状磁性体61に対して90°回転して配置されている。
本実施形態の回転検出装置11は、図15(a)に示すように、X1−X2方向において磁気センサ12が磁石33に重なる位置に配置されるとともに、図15(b)に示すように、Y1−Y2方向において磁気センサ12が磁石33に対してずらして配置されている。本実施形態において、磁気センサ12を構成する磁気センサ素子21a〜21d及び軟磁性体31も90°回転して配置されており、磁気センサ素子21a〜21d及び軟磁性体31はY1−Y2方向に延在して設けられる。
このような配置であっても、第1の実施形態と同様に、磁気センサ12に凹部63が対向する場合と、凸部62が対向する場合とで、磁気センサ12に作用する磁界34の方向が変化し、凸部62及び凹部63を精度良く検出可能である。なお、本実施形態に限定されず、ギア状磁性体61に対する磁石33及び磁気センサ12の位置、距離などは適宜変更することができる。
10、11 回転検出装置
12 磁気センサ
15 基板
21 磁気センサ素子群
21a〜21d 磁気センサ素子
23 磁気センサ素子の幅方向の中心位置
30 基板
31 軟磁性体
31a 端部
32 接続部
33 磁石
34 磁石から発生する磁界
34a 磁石から発生する磁界のx成分
34b 磁石から発生する磁界のy成分
34c 磁石から発生する磁界のz成分
35 磁気センサ素子に作用する磁界
43 磁気抵抗効果膜
45 固定磁性層
45a 固定磁化方向(固定磁性層の磁化方向)
47 自由磁性層
47a 自由磁化方向(自由磁性層の磁化方向)
53 フルブリッジ回路
61 ギア状磁性体
62 凸部
62a 幅広凸部(回転基準凸部)
63 凹部
63a、63b 幅広凹部(回転基準凹部)
64 凹凸部
65 回転基準部
CW、CCW 回転方向

Claims (8)

  1. 上面と、下面と、前記上面及び前記下面の外周縁部間を繋ぐ外周側面と、前記外周側面の回転方向に連続して設けられた凹凸部とを有し、前記凹凸部は前記外周側面から外方に突出する複数の凸部と、前記複数の凸部同士の間の凹部とからなるギア状磁性体の回転を検出する回転検出装置であって、
    前記凹凸部の前記上面側または前記下面側のいずれか一方において、前記凹凸部と間隔を設けて配置された磁石と、前記磁石と前記凹凸部との間に配置された磁気センサとを有し、
    前記磁気センサは、2つの磁気センサ素子と軟磁性体とを備え、
    前記2つの磁気センサ素子は、磁化が固定された固定磁性層と、外部磁界により磁化が変化する自由磁性層とをそれぞれ有し、前記自由磁性層の磁化は前記磁石によって飽和されると共に、前記2つの磁気センサ素子の前記固定磁性層の磁化方向は、前記上面または前記下面と略平行に互いに同じ方向に向けられており、
    前記下面から前記上面に向かう方向を高さ方向としたときに、前記軟磁性体は、前記2つの磁気センサ素子の間に設けられるとともに前記2つの磁気センサ素子よりも前記高さ方向に突出して設けられており、
    前記2つの磁気センサ素子によりブリッジ回路が構成されていることを特徴とする回転検出装置。
  2. 前記上面または前記下面と略平行な前記面内において直交する方向を第1の方向及び第2の方向としたとき、前記2つの磁気センサ素子及び前記軟磁性体は前記第1の方向に延在して設けられており、前記2つの磁気センサ素子の前記固定磁性層の磁化方向はいずれも前記第2の方向に向いており、前記第1の方向は前記外周側面の回転方向と一致することを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  3. 前記第1の方向において、前記磁気センサは前記磁石に対してずらして配置されていることを特徴とする請求項2に記載の回転検出装置。
  4. 基板の表裏面の一方の面に前記磁気センサが配置され、他方の面に前記磁石が配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転検出装置。
  5. 前記軟磁性体は、前記高さ方向において対向する端部を有しており、
    前記2つの磁気センサ素子側に位置する前記端部は、前記2つの磁気センサ素子の一部に重なって配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転検出装置。
  6. 前記磁気センサ素子の幅方向の中心が、前記軟磁性体よりも外側に位置することを特徴とする請求項4に記載の回転検出装置。
  7. さらに2つの磁気センサ素子を有し、4つの前記磁気センサ素子によりフルブリッジ回路を構成することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の回転検出装置。
  8. 前記ギア状磁性体に設けられた複数の前記凹凸部の一部には回転基準部が設けられており、前記回転基準部には、前記凸部及び前記凹部と異なる幅を有する回転基準凸部または回転基準凹部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の回転検出装置。
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