JP2015129057A - 凹凸構造を有する結晶基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光効率が高い発光素子を安価に得るために、簡便なプロセスで発光層の転移欠点密度を低減できる凹凸構造を有する結晶基板を提供する。
【解決手段】表面に凹凸構造を有する結晶基板1であって、凹凸構造の凸部分は非晶質金属酸化物6を含み、凹構造は無機結晶で構成されている。凸構造のサイズは100nm〜10μm、ピッチはサイズの1/5〜10倍、高さは50nm〜5μmである。この結晶基板1上に半導体層をエピタキシャル成長させて発光素子を得る。
【選択図】図3

Description

本発明は、発光効率が高い発光素子を安価に得るために、簡便なプロセスで発光層の転移欠点密度を低減できる凹凸構造を有する結晶基板に関するものである。
青色高輝度発光ダイオードが開発されて以来、発光ダイオード(以下、LEDと表記する)はその明るさと長寿命といった特徴を生かして掲示用ライト、ディスプレイ、照明へと用途を広げている。これら可視光を発光するLEDの多くは、窒化ガリウム(以下、GaNと表記する)に代表されるIII−V族化合物半導体材料を結晶基板上に単結晶エピタキシャル成長させたものである。本来、高品位の化合物半導体結晶を得るためには、成長させるGaNと同じ格子定数をもつ材料を基板に使用することが望ましいが、GaN自身が昇華性である上、融点が非常に高く、しかも窒素分圧が非常に高いために十分なGaN結晶基板を得ることが難しい。
そこで現在のところ、結晶の対称性がGaNと比較的近いことや物理的性質、化合物半導体結晶成長条件への耐性から一般的にサファイア基板が用いられている。しかしながら、サファイア結晶基板でもGaNとの格子定数差は大きく、熱膨張係数も異なるため、成長後の結晶には多くの転移欠点を含んでいる。転移欠点のうち、結晶中を貫通する転移欠点は、発光効率の低下につながるため、これまでに転移抑制のための方法が開発されてきた。
最もよく知られるのは、バッファー層の活用である。バッファー層とは、サファイア結晶基板上に形成されたアモルファス状のAlNやGaNから成り、これらのバッファー層を介してGaN単結晶をエピタキシャル成長させることで基板由来の転移欠点を抑制するものである(特許文献1)。このバッファー層の活用によってGaNの単結晶エピタキシャル成長が可能になったが、この方法でも基板とGaNの格子定数差を補えず、なお多くの転移欠点を有している。
バッファー層の活用に加えて、転移欠点抑制の方法として知られているのが選択横方向成長(ELO:Epitaxially Lateral Overgrowth)である。選択横方向成長とは、例えば特許文献2に開示されているように、エピタキシャル成長させる表面を、SiOなど成長用原料と反応しない材料を用いて部分的に被覆し、開口部からのみエピタキシャル成長させる手法をいう。開口部から成長した結晶は、マスク上面を超える高さになると、マスク上面を覆うように横方向に成長する。その結果、転移欠点の拡大が抑制されて、隣り合う開口部から成長してきた結晶と出会った部分のみ転移欠点が残ることになるため、全体的な転位欠点密度を低くすることができる。
LED発光効率の低下は、結晶品位以外にもGaNとサファイア基板の屈折率差にも起因している。GaNの屈折率が2.4、サファイア基板の屈折率が1.9と差があるため、GaNで発光した光が界面で全反射を繰りかえし、GaN層内に閉じ込められて、最終的には熱エネルギーへと変換されて失われてしまう。対策としては、サファイア基板表面をエッチングするなどして微細凹凸パターンを形成したPSS(Patterned Sapphire Substrate)を用いて、模擬的に屈折率を連続的に変化させることが一般的である(特許文献3)。
特許第3184341号公報 特開平10−312971号公報 特許第3595277号公報
上述のように、LEDの発光効率向上のため、各種方法が提案されているが、選択横方向成長のプロセスは非常に煩雑である。まず、GaNバッファー層をサファイア基板上に形成した後(図1(a))、ウェハを結晶装置外部に取り出し、SiOマスク形成(図1(b))、レジスト塗布(図1(c))、リソグラフィ(図1(d))、エッチング(図1(e))、レジスト除去(図1(f))、といった過程を経て、再び結晶成長装置でGaNをエピタキシャル成長させる(図1(g))。この方法では結晶装置の出し入れが2度あり、工程数も多いため、コスト高の原因となる。また、選択横方向成長のためのパターンは、LEDを構成した際にバッファー層と発光GaNの間に埋め込まれた状態になる(図1(g))。この際、選択横方向成長のためのパターン材料として一般的に使用されているSiOは屈折率が約1.47とGaNに比較して低くなるため、発光効率を下げてしまうという課題がある。
本発明はこれらの問題点に鑑み、簡便なプロセスで結晶構造を有する発光層の転移欠点密度を低減し、発光効率が高い発光素子を安価に得るための、凹凸構造を有する結晶基板を提供することにある。
上述した目的を達成する本発明の凹凸構造を有する結晶基板は、非晶質金属酸化物を含む凸構造を有し、該結晶基板凹凸構造の凹構造が無機結晶で構成されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、発光素子中の発光層の結晶転移欠点密度を低減し、転移欠点密度の低い発光素子を簡便なプロセスで安価に得ることができる。
選択横方向成長で結晶成長させる一般的な工程の概略図である。 本発明の凹凸構造を有する結晶基板の表面および断面概略図である。 凸構造を形成する工程を示す断面外略図である。
以下、図面等を参照しながら、本発明の凹凸構造を有する結晶基板についてさらに詳しく説明する。本発明の凹凸構造を有する結晶基板は、簡便なプロセスで発光素子中の発光層の結晶転移欠点密度を低減し、発光効率が高い発光素子を安価に得るための凹凸構造を有する結晶基板に関するものである。
[結晶基板]
本発明の凹凸構造を有する結晶基板に用いられる結晶基板は、品質要求に応じて選定や欠陥検査、極性、方位を測定した単結晶の塊から結晶方位や厚みを条件に合わせて切り出されたものである。基板の厚みは50〜1,000μmが好ましく、100〜800μmがより好ましい。厚みが50μmより薄い場合は、製造工程で割れたり、反ったりする場合がある。厚みが1,000μmを超える場合は、厚みムラが出たり、熱伝導度によって加熱ムラがでやすかったりする上に、コスト高の一因ともなる場合がある。
結晶基板の面内厚みばらつき(TTV:Total Thickness Variarion)は10μm以下、ウェハの反り(Bow)は10μm以下であることが好ましい。TTVが10μmよりも大きい場合、結晶面が揃わず、結晶欠陥の原因になる場合がある。Bowが10μmを超える場合、結晶成長に伴い応力が大きくなってウェハが割れやすくなったり、エピタキシャル成長において結晶基板の温度が均一にならず、均質な結晶を得られなかったりする場合がある。
結晶基板の材質は発光素子作製に一般的に用いられるものでよく、例えば、サファイア、Si、SiC、SiGe、Ge、GaAs、GaAlAs、GaP、InAs、InP、AlN、GaNなどが挙げられるが、コストや入手性の点から、サファイアまたはSiが好ましい。結晶基板は、その表面にエピタキシャル成長する結晶層と同じ、もしくはそれに近い結晶構造、および結晶方位面であることが好ましい。例えば、GaNをサファイア基板にエピタキシャル成長させる場合は、結晶c面が適するといわれている。
結晶基板の物理的な表面状態は、積層される結晶層の粗さや、結晶欠陥量に影響を及ぼすため、表面は平坦であることが好ましい。具体的には、算術平均表面粗さRaは0.5nm以下が好ましく、0.2nm以下がより好ましい。Raが0.5nmより大きい場合は、その粗さによって成長した結晶面が揃わず、結晶欠陥の原因となったり、結晶最表面が荒れて光が散乱する原因になったりして、発光素子の性能が低下する場合がある。
[凹凸構造]
本発明における凹凸構造を有する結晶基板は、非晶質金属酸化物を含む凸構造を有し、凹凸構造の凹構造は無機結晶で構成されていることを特徴とする。凸構造は、図2に示すように、ライン状であっても離散的であってもよい。本発明における凸構造について、発明者らは鋭意検討を重ねた結果、適切な凸構造を結晶基板表面に形成することで、PSSと同様の効果を得られることも明らかにした。一般的にはPSSはサファイア基板表面をエッチングなど加工して凹凸構造を形成する。PSSのパターン形状やサイズは発光波長等に合わせて設計されるが、凹凸構造は全体がサファイアであるため、結晶方向や面積といった結晶状態さえ条件に合えば、凹部からも凸部からもエピタキシャル成長する可能性がある。そのように高さが異なる位置からエピタキシャル成長した場合、成長差で転移欠陥が発生しやすかったり、表面が不均一になったりして光取り出し効率が低下することがあった。そこで、凸構造を、結晶用原料と反応しない材料で形成したところ、凹構造の結晶基板材料が露出した部分からのみ結晶成長するため均質な発光層を得ることが可能となった。
凸構造のサイズは、100nm〜10μmであることが好ましく、150nm〜5μmであることがより好ましく、200nm〜2μmであることが最も好ましい。凸構造のサイズが100nm未満である場合は、エピタキシャル成長において、結晶基板から成長する転移欠点を抑制する十分な面積を得られず、選択横方向成長の効果を得ることが困難になる場合がある。一方10μmより大きい場合は、光の波長に対して凸構造のサイズが大きすぎてPSSのような効果を得ることが困難になったりする場合がある。
なお、凸構造のサイズとは、凸構造を結晶基板に投影した際の凸構造が基板上を占める形状の大きさである。凸構造が、図2(a)のようにライン状の場合は、ラインの幅を、図2(b)のように円形の場合は直径を、図2(c)のように等方的でない形状の場合は、最も長い距離をサイズとする。ただし、等方的でない形状において、凸構造を基板に投影した際に最も長い距離が、最も短い距離の10倍以上の場合は、ライン状の構造とみなし、その幅を計測する。
凸構造のピッチは、サイズに対して1/5〜10倍が好ましく、1/2〜3倍であることがより好ましい。凸構造のピッチがサイズの1/5倍よりも小さい場合は、露出する結晶基板の面積が小さくなり、十分にエピタキシャル成長を開始させることが難しかったり、製造に長時間を要したりする場合がある。一方、サイズの10倍よりも大きい場合は、転移欠点の消失比率が低くなる場合がある。
なお、凸構造のピッチは、凸構造を結晶基板に投影した際に、凸構造間に露出している結晶基板の距離であり、図2(a)、(b)では符号9で表される距離である。図2(c)のように、凸構造を結晶基板に投影した際に、凸構造間に露出する結晶基板の距離が複数種類ある場合は、それらのうち最も短いものをピッチとする。つまり図2(c)においては、太点線で示す3種類のピッチがあるうちの符号9で示されるものをピッチとする。
凸構造の高さは、50nm〜5μmであることが好ましく、100nm〜2μmであることがより好ましく、150〜800nmであることが最も好ましい。凸構造の高さが50nmよりも小さい場合は、パターンの高さが光波長に対して小さく、PSSとしての効果が得にくくなる場合があり、2μmよりも大きい場合は、エピタキシャル結晶層を厚くする必要があるため、応力によって結晶にクラックが生じたり、製造に長時間を要して高コスト化したりする場合がある。なお、凸構造の高さは図2の符号8に示すように、凸構造の極大点から結晶基板までの距離をいう。
結晶基板表面の凸構造は、非晶質金属酸化物を含むことが好ましい。本発明の結晶基板は、エピタキシャル成長工程において1,000℃を超える高温にさらされる。したがって、凸構造は高度な耐熱性が求められる。また、エピタキシャル成長は、有機金属気相成長(MOCVD:Metarl−Organic Chemical Vapor Deposition)法や分子線エピタキシー(MBE:Molcular Beam Epitaxy)法など高真空条件下で行われるため、不純物となりうる有機物を含まない材料であることが好ましい。これらの条件を満たすものとして、非晶質金属酸化物のメタロキサン結合を形成する元素は、Si、Ti、Zn、Zr、B、V、Al、Sn、In、Ir、Ga、Ge、La、W、Sb、Hf、Mg、Mn、Co、Ni、Nb、Nd、Te、Bi、Ce、YおよびTaからなる群より選択される少なくとも1つの元素であることが好ましく、これらは1種類であっても2種類以上であってもよい。
さらに、発光層からの光の取り出し効率を高めるために、非晶質金属酸化物の屈折率が、結晶基板または発光層の屈折率と同じであったり、結晶基板と発光層の屈折率の間の屈折率を有したりするように選択することがより好ましい。
なお、メタロキサン構造とは、金属元素と酸素原子の結合、すなわち金属元素をMで表したとき、M−Oで表される結合であり、本発明の非晶質金属酸化物はこのメタロキサン構造がM−O−M−O−という形で連続したものである。なお、Si元素は厳密には非金属元素に分類されるが、メタロキサン構造を形成し、非晶質酸化物を構成しうることから、便宜上、非晶質金属酸化物の構成元素たるものとする。
非晶質金属化合物を含む凹凸構造は、化学気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法に例示されるドライ法、ゾルゲル法に代表されるウェット法など公知の手段で形成することができる。ドライ法で凸構造を形成する方法は、平坦な膜を結晶基板に形成してから、エッチングによってパターン形成したり、不要な膜を除去したりする方法(図3(a))、あらかじめ目的とする凹凸パターンのマスクを形成した結晶基板に、非晶質金属酸化物を成形して結晶基板上の必要な場所のみ凸構造を形成する方法(図3(b))が例として挙げられる。
一方、ウェット法で凸構造を形成する場合は、形成した膜が柔軟であるため、上述の方法に加えて、型押しや転写法で凹凸パターニングされた膜を形成し、その後、図3(a)と同じようにエッチングやアッシングによって不要な膜を除去する方法(図3(b))が適用できる。ウェット法としては、ゾルゲル法が代表的であり、上述の元素の金属アルコキシドまたは金属塩化物を用いて膜を形成する。
この場合、非晶質金属酸化物の安定性やゾル調製のしやすさ、溶媒への溶解性、安定性の観点から、使用する金属種は、Si、Ti、Zn、Zr、B、V、Al、Sn、Ge、La、W、Hf、Mg、Mn、NbおよびTaからなる群より選択される少なくとも1つが好ましい。なお、ウェット法では溶媒を使用しているため、品質の良いエピタキシャル結晶を得るために溶媒を除去する必要があり、また、ゾルゲル法で得られる非晶質金属酸化物は、架橋反応によって無機化するため、十分に架橋反応を進行させる必要がある。かかる点から、ウェット法の場合は、エピタキシャル成長を開始する前に高温で加熱することが望ましい。加熱温度は、200〜1,200℃が好ましく、500〜1,100℃がより好ましく、800〜1,000℃が最も好ましい。
加熱温度が200℃よりも低い場合、非晶質金属酸化物内に溶媒が残留し、また、有機物も多く残っているため、結晶成長時に凸構造が崩れたり、有機物によって結晶の質が低下したりする場合がある。一方、1,200℃よりも高温で加熱する場合、結晶基板と凸構造の熱特性の違いによって基板が反ったり、凸構造が収縮したり割れたりする場合がある。
図3(a)または(c)に示されるような凹構造の不要な膜を除去する方法としては、プラズマアッシングやドライエッチングが挙げられる。例えば、凸構造に含まれる金属種がSiである場合に不要な膜を除去するには、フッ素系ガス、塩素系ガス、臭素系ガスや酸素ガスでエッチングすることが好ましく、エッチング速度が速い点からフッ素系ガスであることがより好ましい。ドライエッチングに使用されるフッ素系ガスとしては、例えば、CF、SF、CHF、COFなどが挙げられる。
[凹凸構造を有する結晶基板の用途例]
本発明の、表面に凹凸構造を有する結晶基板は、その表面にバッファー層、エピタキシャル結晶等を積層し、電極を形成するなど公知の方法を経て光学素子を得ることができる。GaNを積層する一例としては、まず400〜800℃の温度範囲内の低温で低温バッファー層となるAlNまたはAlGaNを、引き続き約1,000℃で半導体層をMOCVD法で堆積させる。これらの工程において、トリメチルアルミニウム(Al源)、トリメチルガリウム(Ga源)、アンモニア(窒素源)を原料ガスとして使用できる。また、横方向の結晶成長を促すため、Mgを添加することもできる。
本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
[評価方法]
(1)結晶基板上の凹凸構造の観察
凸構造のサイズ、ピッチおよび高さは倍率に応じて走査型電子顕微鏡(以下、SEMと表記する)または、レーザー顕微鏡で観察する。SEMは株式会社日立ハイテクノロジーズ製日立走査型電子顕微鏡S−3400Nを、レーザー顕微鏡はキーエンス株式会社製レーザー顕微鏡VK9700を使用した。各測定において、測定距離が50nm以上500nm未満の場合は50,000倍、500nm以上1.5μm未満の場合は20,000倍、1.5μm以上3μm未満の場合は10,000倍に、3μm以上5μm未満の場合は5,000倍にそれぞれ設定したSEMで観察し、5μm以上の場合はレーザー顕微鏡で150倍の対物レンズを使用して測定した。なお、サイズ、ピッチは基板表面を、高さは基板断面を観察、測定した。
(2)エピタキシャル成長
まず、本発明の基板をMOCVD室に導入および固定し、水素雰囲気下1,050℃で熱処理し、基板表面の付着物を除去した。次に、基板を615℃まで降温し、MOCVDで結晶基板表面にAlGaNからなるバッファー層を堆積させ、続いて1,050℃に昇温して半導体下地層としてのGaN層を堆積させた。
(3)結晶転移欠点密度の評価
(2)で得られたGaNの結晶転移欠点密度をエッチピット密度で評価した。エッチングは硫酸/リン酸=1/1(モル比)230℃で実施した。エッチング後、サンプル表面をSEMで観察し、その欠陥の数を測定して結晶転移欠点密度を求めた。結晶転移欠点密度の評価は以下とした。
3:1×10個/cm未満
2:1×10個/cm以上1×10/cm未満
1:1×10個/cm以上。
[実施例1]
C軸から0.1°傾いた結晶面を表面にしたサファイア基板の表面に、金属酸化物前駆体としての東京応化工業株式会社製OCNL505 3000(メチルシロキサンポリマー溶液)をスピンコートで塗布し、70℃で1分間乾燥した。次に基板上に得られた膜に型押しし、凹凸構造を有する結晶基板を得た。得られた凹凸構造の凹構造のメチルシロキサン膜を、SFガスによるドライエッチングで除去し、結晶基板を露出させた。その後、800℃で30分キュアし、凸構造が非晶質金属酸化物を含み、凹構造が無機結晶で構成されている凹凸構造を有する結晶基板を得た。得られた凸構造は、直径(サイズ)230nm、高さ200nmの円柱であり、ピッチは230nmであった。
[実施例2]
凸構造が直径(サイズ)150nm、高さ120nmの円錐であり、ピッチが500nmであること以外は実施例1と同様にして結晶基板を得た。
[実施例3]
凸構造が直径(サイズ)100nm、高さ50nmの円錐であり、ピッチが150nmであること以外は実施例1と同様にして結晶基板を得た。
[実施例4]
凸構造が直径(サイズ)250nm、高さ100nmの円錐であり、ピッチが250nmであること以外は実施例1と同様にして結晶基板を得た。
[実施例5]
一辺が5μm、ピッチが15μm、高さが2μmの正四角錘パターンの反転形状の型に、東京応化工業株式会社製OCNL505 14000(メチルシロキサンポリマー溶液)をスピンコートし、70℃で1分間乾燥した。型上のメチルシロキサン膜表面をサファイア基板に接触、押圧後型を剥離して、サファイア基板上に一辺(サイズ)が5μm、ピッチが15μm、高さが2μmの正四角錘パターンのメチルシロキサン膜を有する結晶基板を得た。その後、実施例1と同様にして、パターン凹部分のシロキサン膜を除去して無機結晶基板を露出させた後、800℃で30分キュアして結晶基板を得た。得られた凸構造は、一辺(サイズ)が5μm、ピッチが15μm、高さが2μmの正四角錘形状であった。
[実施例6]
パターンの形状が、一辺(サイズ)2μm、高さ1μm、ピッチ3μmの正四角錘であること以外は実施例5と同様にして結晶基板を得た。
[実施例7]
パターンの形状が、一辺(サイズ)1μm、高さ700nm、ピッチ200nmの正四角錘であること以外は実施例5と同様にして結晶基板を得た。
[実施例8]
パターンの形状が、幅(サイズ)2μm、ピッチ1μm、高さ1μmの、断面が矩形のライン状であったこと以外は実施例1と同様にして結晶基板を得た。
[実施例9]
パターンの形状が、幅(サイズ)6μm、ピッチ20μm、高さ3μmの、断面が矩形のライン状であったこと以外は実施例1と同様にして結晶基板を得た。
[実施例10]
金属酸化物前駆体として、小西科学工業株式会社製ポリメチルシルセスキオキサンSR−13をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに固形分濃度3質量%で溶解し、川研ファインケミカル株式会社製アルミニウムキレートDを、SR−13の100質量部に対して1質量部添加したものを使用したこと以外は実施例1と同様にして、凹凸構造を有する結晶基板を得た。
[実施例11]
金属酸化物前駆体として、テトラブトキシチタンをアセト酢酸エチルでキレート化し、エタノールに溶解させたものを用いたこと以外は実施例1と同様にして凹凸構造を有する結晶基板を得た。
[実施例12]
金属酸化物前駆体として、株式会社高純度化学研究所製単金属薄膜塗布材料Hf−05を使用したこと以外は実施例1と同様にして凹凸構造を有する結晶基板を得た。
[実施例13]
金属酸化物前駆体として、グリシドキシプロピルトリメチルシラン、テトラブトキシチタン、硝酸ランタン・六水和物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして凹凸構造を有する結晶基板を得た。
[比較例1]
結晶基板としてC軸から0.1°傾いた結晶面を表面にしたサファイア基板を用いた。
[比較例2]
C軸から0.1°傾いた結晶面を表面にしたサファイア基板表面に、直径(サイズ)230nm、高さ200nm、ピッチ230nmの円柱パターンをエッチングして形成したものを結晶基板として用いた。
[比較例3]
一辺(サイズ)が1μm、ピッチ0nm、高さが700nmの正四角錘パターンの型に、東京応化工業株式会社製OCNL505 14000(メチルシロキサンポリマー溶液)をスピンコートし、70℃で1分間乾燥した。型上のメチルシロキサン膜表面をサファイア基板に接触、押圧後型を剥離して、サファイア基板上に一辺(サイズ)が1μm、ピッチ0nm、高さが700nmの正四角錘パターンのメチルシロキサン膜を得た。その後、800℃で30分キュアして結晶基板を得た。
実施例1〜13、比較例1〜3の結晶基板上にGaN層をエピタキシャル成長させた後、エッチピット密度で結晶転移欠点密度を評価した結果を表1に示す。実施例1〜13は、パターンのない比較例1よりも結晶転移欠点密度が低くなる結果が得られた。一方、比較例1では、基板表面の凸構造も凹構造と同じ結晶であるために、結晶転移欠点密度の減少は見られず、比較例2では、結晶基板が露出していないため、エピタキシャル成長させることができなかった。
Figure 2015129057
1:結晶基板
2:バッファー層
3:SiOマスク
3’:パターン化されたSiOマスク
4:レジスト層
4’:パターン化されたレジスト層
5:GaN結晶層
6:非晶質酸化物
7:凸構造のサイズ
8:凸構造の高さ
9:凸構造のピッチ
10:マスク材料

Claims (4)

  1. 表面に凹凸構造を有する結晶基板であって、凹凸構造の凸構造が非晶質金属酸化物を含み、凹構造は無機結晶で構成されている結晶基板。
  2. 凸構造のサイズが100nm〜10μm、ピッチがサイズの1/5〜10倍、高さが50nm〜5μmである請求項1に記載の結晶基板。
  3. 非晶質金属酸化物を構成する元素がSi、Ti、Zn、Zr、B、V、Al、Sn、In、Ga、Ge、La、W、Sb、Hf、Mg、Mn、Co、Ni、TeおよびBiからなる群より選択される少なくとも1つである請求項1または2のいずれかに記載の結晶基板。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の結晶基板上に半導体層をエピタキシャル成長させて得られる発光素子。
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