JP2015125253A - サイレン音出力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車中の人にも歩行者にも聞こえ易いサイレン音を効率的に生成することが可能なサイレン音出力装置を提供する。【解決手段】緊急車両用のサイレン音をスピーカから出力するためのサイレン音出力装置が提供される。前記サイレン音出力装置は、音生成部を備える。前記音生成部は、基本サイレン音に第1付加サイレン音を付加した第1合成サイレン音を生成する。そして、前記基本サイレン音の周波数をfaとし、前記第1付加サイレン音の周波数をfbとしたときに、fa<fb<2faであり、かつ、fa+20Hz≰fbである。【選択図】図4

Description

本発明は、消防車や救急車、パトカー等の緊急車両用のサイレン音をスピーカから出力するためのサイレン音出力装置に関する。
通常、消防車や救急車、パトカー等の緊急車両には、周囲に注意を促すためのサイレン音をスピーカを介して出力するためのサイレン音出力装置が搭載されている。この種のサイレン音には、法令等により一定の制約が課されている。例えば、消防車のサイレン音であれば、通常我々が耳にするような、320Hz〜780Hzの間を遷移する音と定められている。また、救急車のサイレン音であれば、960Hzの音(いわゆるピー音)と770Hzの音(いわゆるポー音)とを交互に繰り返す音と定められている。
しかしながら、法令等により定められる以上のような周波数のサイレン音(以下、制限音)が、どのような環境下においても最適であるとは限らない。特許文献1では、閑静な住宅地域や緊急車両の出動の頻繁な消防署周辺の地域等において住民に迷惑がかからないよう、制限音に、これとはnオクターブ(nは整数)異なる周波数の音を重ねる技術が提案されている。これにより、法令等の制約を順守しながらも、制限音とこれに重ねられた音とが心地よい和音を形成し、住民の不快感を低減している。
特開2004−69960号公報
ところで、近年、自動車の窓ガラスの遮音性能は益々向上しており、このような状況の下、車中のドライバーがサイレン音を聞き取りにくいという問題が生じる怖れがある。特に、周波数の高い音ほど減衰量が大きくなり、窓ガラスを透過しにくくなる傾向にある。従って、車中のドライバーにサイレン音をより確実に届けるためには、より低音域の音を吹鳴することが望ましい。一方、等ラウドネス曲線(音圧レベル−周波数の空間内で、等しい体感的音量となる点を等高線として結んだ曲線)に示されるように、人の体感的音量としては、制限音の周辺の周波数帯において、周波数の高い音ほどうるさく聞こえがちである。従って、歩行者に対する注意喚起力、警告性を考えるのであれば、より高音域の音を吹鳴することが望ましいと言える。以上より、サイレン音が車中のドライバーにも歩行者にも届き易くするためには、制限音よりも高音域及び低音域のどちらの音をも発生させることが望ましい。特許文献1では、制限音に、これよりも1オクターブ及び2オクターブ高い音に加え、1オクターブ低い音が付加されることが開示されているが、このような方法は、注意喚起力、警告性の観点からは充分とは言えない。
本発明は、車中の人にも歩行者にも聞こえ易いサイレン音を効率的に生成することが可能なサイレン音出力装置を提供することを目的とする。
本発明の第1観点に係るサイレン音出力装置は、緊急車両用のサイレン音をスピーカから出力するためのサイレン音出力装置であって、音生成部を備える。前記音生成部は、基本サイレン音に第1付加サイレン音を付加した第1合成サイレン音を生成する。そして、前記基本サイレン音の周波数をfaとし、前記第1付加サイレン音の周波数をfbとしたときに、fa<fb<2faであり、かつ、fa+20Hz≦fbである。
ここでは、周波数faの基本サイレン音に、周波数fbの第1付加サイレン音を付加した第1合成サイレン音が生成される。周波数fbは、fa<fb<2faかつfa+20Hz≦fbの関係を満たす。すなわち、ここでは、fa<fbであるため、基本サイレン音よりも高音域の第1付加サイレン音を吹鳴することができる。従って、人の体感的音量が大きくなり、サイレン音の警告性をより高めることができる。また、このような音がスピーカから出力されるとき、基本サイレン音の倍音(2fa,3fa,4fa,・・・の周波数の音)及び第1付加サイレン音の倍音(2fb,3fb,4fb,・・・の周波数の音)も生成される。従って、ここでは、基本サイレン音よりも高音域の第1付加サイレン音の倍音成分により、人の耳に聞こえ易い高音域(通常、2kHz〜5kHzと言われる)の音が効率的に生成される。
また、周波数の異なる複数の音がスピーカから出力されるとき、同時にそれらの差音も発生する。ここでは、fb<2faかつfa+20Hz≦fbであるため、基本サイレン音と第1付加サイレン音との差音の周波数fcが、20Hz≦fc<faの関係を満たす。なお、人の可聴領域は、一般に20Hz以上から20kHzであると言われる。従って、ここでは、人が耳で聞き取ることができ、かつ、基本サイレン音よりも低音域の、すなわち、基本サイレン音よりも自動車の窓ガラスを透過し易い音を発生させることができる。
以上より、ここでは、基本サイレン音に以上のような第1付加サイレン音を合成した音を出力することで、基本サイレン音よりも高音域及び低音域のどちらの音をも発生させることができる。従って、少ない付加音で、車中の人にも歩行者にも聞こえ易いサイレン音を効率的に生成することができる。
本発明の第2観点に係るサイレン音出力装置は、第1観点に係るサイレン音出力装置であって、前記周波数fbは、前記基本サイレン音と前記第1付加サイレン音とが協和音を生成しないように設定されている。
ここでは、基本サイレン音と第1付加サイレン音とが協和音を生成しないように設定されている。従って、サイレン音の警告性を維持することができる。
本発明の第3観点に係るサイレン音出力装置は、第1観点又は第2観点に係るサイレン音出力装置であって、前記第1付加サイレン音は、1000Hz≦fbとなる区間を有する。
ここでは、1000Hz≦fbとなるため、周波数fbの第1付加サイレン音の倍音成分により、人の耳に聞こえ易い高音域(通常、2kHz〜5kHzと言われる)の音をより効率的に生成することができる。
本発明の第4観点に係るサイレン音出力装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係るサイレン音出力装置であって、前記第1付加サイレン音は、fa+200Hz≦fbとなる区間を有する。
ここでは、基本サイレン音と第1付加サイレン音との差音の周波数fcが、fc≧200Hzとなるため、人の耳に聞こえ易い低音域(通常、200Hz以上と言われる)の音をより効率的に生成することができる。
本発明の第5観点に係るサイレン音出力装置は、第1観点から第4観点のいずれかに係るサイレン音出力装置であって、前記第1付加サイレン音は、fb≦fa+600Hzとなる区間を有する。
既に述べたとおり、自動車の窓ガラスの遮音性能は、周波数の高い音ほど高まる傾向にあるが、さらに言うと、600Hzを超える音に対しては、窓ガラスの透過時の音の減衰量が30dBを超える傾向にある。ここでは、基本サイレン音と第1付加サイレン音との差音の周波数fcが、fc≦600Hzとなるため、自動車の窓ガラスをより透過し易く、車中の人にもさらに届き易い低音域の音を効率的に生成することができる。
本発明の第6観点に係るサイレン音出力装置は、第1観点から第5観点のいずれかに係るサイレン音出力装置であって、前記音生成部は、通常警告モードと、前記通常警告モードよりも警告性の高い第1高警告モードとを有する。前記音生成部は、前記通常警告モードにおいて、前記基本サイレン音と同じ周波数域のサイレン音を生成し、前記第1高警告モードにおいて、前記第1合成サイレン音を生成する。
ここでは、車中の人にも歩行者にも聞こえ易い第1合成サイレン音が、通常警告モードとは別の第1高警告モードにおいて生成される。従って、第1高警告モードを使用することにより、緊急車両が交差点進入時や渋滞通過時等のより緊急性の高い特別な状況下にあることを、周囲の人により確実に伝えることができる。その結果、より安全でスムーズな緊急走行を実現することができる。
本発明の第7観点に係るサイレン音出力装置は、第6観点に係るサイレン音出力装置であって、前記基本サイレン音及び第1合成サイレン音は、第1周波数から第2周波数まで徐々に上昇し、前記第2周波数が所定区間続いた後、前記第2周波数から前記第1周波数まで徐々に下降する周期を有する。前記第1周波数と前記第2周波数との間を周波数が変化している区間の割合は、前記通常警告モードにおけるよりも前記第1高警告モードにおける方が大きい。
一般に、人は、音量の変化によって、視覚を使わなくても動きや距離感をある程度掴むことができる。また、急速に音量が変化すると、緊迫感が生まれる(以下、このような特性を、「聴覚の時間特性」という)。一方で、上記のとおり、人の体感的音量は、音の周波数に依存する。ここでは、第1高警告モードにおいて、サイレン音の周波数が変化している区間が長くなるため、人の耳にはサイレン音の音量がよりダイナミックに変化して聞こえる。従って、第1高警告モードにおいて、聴覚の時間特性により、緊迫感を高めることができる。
本発明の第8観点に係るサイレン音出力装置は、第6観点に係るサイレン音出力装置であって、前記第1高警告モードにおける高周波数区間の割合は、前記通常警告モードにおける高周波数区間の割合よりも大きい。
ここでは、第1高警告モードにおいて、サイレン音の高周波数区間が長くなるため、人の体感的音量が大きくなり、サイレン音の警告性をより高めることができる。なお、ここでいう「高周波数区間」とは、「周波数の変化曲線の周期の中で、相対的に周波数の高い区間」のことを言う。例えば、周波数の変化曲線の一周期が、第1周波数から第2周波数まで徐々に上昇し、第2周波数が所定区間続いた後、第2周波数から第1周波数まで徐々に下降する曲線を描く場合には、第1周波数と第2周波数との平均以上の区間を「高周波数区間」と呼ぶことができる。また、第1周波数が所定区間続いた後、第1周波数よりも高い第2周波数が所定区間続くような一周期である場合には、第2周波数の連続する所定区間を「高周波数区間」と呼ぶことができる。
本発明の第9観点に係るサイレン音出力装置は、第6観点から第8観点のいずれかに係るサイレン音出力装置であって、前記第1高警告モードにおける周波数の変化曲線の周期は、前記通常警告モードにおける周波数の変化曲線の周期よりも短い。
ここでは、第1高警告モードにおいて、サイレン音の周波数の変化曲線の周期が短くなり、周波数の変化が激しくなるため、人の耳にはサイレン音の音量がよりダイナミックに変化して聞こえる。従って、第1高警告モードにおいて、聴覚の時間特性により、緊迫感を高めることができる。
本発明の第10観点に係るサイレン音出力装置は、第6観点から第9観点のいずれかに係るサイレン音出力装置であって、警光灯制御部をさらに備える。前記警光灯制御部は、前記通常警告モードにおいて、通常警告パターンで警光灯を点滅させるとともに、前記第1高警告モードにおいて、前記通常警告パターンとは異なる第1高警告パターンで前記警光灯を点滅させる。
ここでは、サイレン音のみならず、警光灯による警告パターンも、警告モードに応じて変化する。従って、緊急車両が交差点進入時や渋滞通過時等の特別な状況下にあることを、周囲の人により確実に伝えることができる。
本発明の第11観点に係るサイレン音出力装置は、第6観点から第10観点のいずれかに係るサイレン音出力装置であって、前記音生成部は、前記通常警告モードよりも警告性が高く、かつ、前記第1高警告モードとは異なる第2高警告モードを有する。前記音生成部は、前記第2警告モードにおいて、前記基本サイレン音と同じ周波数域のサイレン音に第2付加サイレン音を付加した第2合成サイレン音を生成する。
ここでは、通常警告モードとは別に、これよりも注意喚起力、警告性の高い警告モードが少なくとも2つ用意されている。従って、緊急車両の交差点進入時や渋滞通過時等の様々な特別な状況に対応することができる。
本発明によれば、周波数faの基本サイレン音に、周波数fbの第1付加サイレン音を合成した音を出力することで、基本サイレン音よりも高音域及び低音域のどちらの音をも発生させることができる。なお、周波数fbは、fa<fb<2faかつfa+20Hz≦fbの関係を満たす。その結果、少ない付加音で、車中の人にも歩行者にも聞こえ易いサイレン音を効率的に生成することができる。
本発明の一実施形態に係るサイレン音出力装置を含むサイレン音出力システムの全体構成図。 サイレン音出力システムの機能ブロック図。 通常警告モードにおけるサイレン音の周波数の時間変化を示すグラフ。 交差点進入モードにおけるサイレン音の周波数の時間変化を示すグラフ。 渋滞通過モードにおけるサイレン音の周波数の時間変化を示すグラフ。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るサイレン音出力装置について説明する。
<1.全体構成>
図1は、本実施形態に係るサイレン音出力装置1を含むサイレン音出力システム100の全体構成図であり、図2は、その機能ブロック図である。サイレン音出力装置1は、消防車や救急車、パトカー等の緊急車両の車内に搭載され、周囲に注意を促すためのサイレン音をスピーカ2を介して出力するための装置である。
図1及図2に示すように、サイレン音出力装置1には、スピーカ2の他、警光灯3及びマイク4も接続されている。サイレン音出力装置1は、マイク4を介して入力される音声についても、スピーカ2を介して出力することができる。また、サイレン音出力装置1は、警光灯3の点滅を制御することもできる。スピーカ2及び警光灯3は、緊急車両の車外、例えば、車体のルーフや側面に備え付けられる。マイク4は、車内の人が使用し易いように、車内に配置される。警光灯3は、散光式警光灯の他、任意の車載警告灯とすることができる。本実施形態では、警光灯3は、複数のLED3Aが適宜配列されたものであり、これらのLED3Aの点灯/消灯のタイミングを独立して制御するためのCPU30も備えている。
サイレン音出力装置1は、異なるサイレン音を吹鳴する複数の警告モードを有している。具体的には、サイレン音出力装置1には、通常のサイレン音を出力する通常警告モードに加え、これよりも警告性の高いサイレン音を出力する高警告モードが搭載されている。通常警告モードにおけるサイレン音は、法令等で定められた周波数のサイレン音(制限音)である。また、詳しくは後述するが、高警告モードにおけるサイレン音は、制限音に、これとは周波数の異なるサイレン音を付加した合成音である。
本実施形態では、サイレン音出力装置1には、高警告モードとして、緊急車両の交差点進入時に使用される交差点進入モードと、渋滞通過時に使用される渋滞通過モードとが搭載されている。交差点進入モード及び渋滞通過モードにおけるサイレン音は、通常警告モードにおけるサイレン音に比べ、車中の人にも歩行者にもより聞こえ易いサイレン音となるように設計されている。これにより、緊急車両が交差点進入時や渋滞通過時というより緊急性の高い特別な状況下にあることを、周囲の人により確実に伝え、より安全でスムーズな緊急走行を実現することができる。特に交差点進入モードでは、サイレン音出力システム100を搭載した緊急車両の比較的近傍に対して、渋滞通過モードでは、前記車両の比較的遠い前方に対してより適切な注意喚起を行うことを目的としている。また、交差点進入モードでは、緊急車両の周辺にいる遮音ガラスが設けられた車両のドライバーに対しても注意喚起に必要なサイレン音が伝達されるようにする。渋滞通過モードでは、比較的離れた場所にいる車両のドライバーや歩行者等に対して、空気減衰による音圧低下を抑制できるサイレン音を伝達することで注意喚起を行う。
<2.サイレン音出力装置の詳細構成>
以下、サイレン音出力装置1の詳細構成について説明する。図1に示すように、サイレン音出力装置1は、車内に設置し易い形状、例えば、直方体形状の筐体8を備え、筐体8内に、CPU10及び記憶部20をさらに備えている(図2参照)。車内の人がアクセスし易い筐体8のフロントフェース面8Aには、操作スイッチ50〜54及びジョグダイアル55が配置されている。また、外付けのマイク4を接続するためのマイク入力端子40も、フロントフェース面8Aに配置されている。一方、外付けのスピーカ2及び警光灯3を接続するための接続端子(図示せず)は、これらの周辺機器2,3とサイレン音出力装置1との間の配線6,7が邪魔にならないように、筐体8の背面や側面等に配置されている。
図2に示すように、筐体8内には、アンプ60も搭載されている。アンプ60は、CPU10から送られてくる音信号を増幅してスピーカ2に送るための回路である。マイク入力端子40は、アンプ60及びCPU10の両方に接続されている。従って、マイク4から入力される音声(主として、人の声)は、アンプ60を介して直接スピーカ2から出力可能であるとともに、CPU10により音声ファイルに変換された後、記憶部20内に保存しておくこともできる。これにより、使用頻度の高い言葉の音声については、予め記憶部20内に録音しておき、その後、適宜スイッチ操作などを行うことでスピーカ2を介して再生することができる。
CPU10と記憶部20とは、バス線を介して接続されており、CPU10は、記憶部20内の各種データを読み出すことができる。CPU10は、記憶部20内に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、モード判定部11、音生成部12及び警光灯制御部13として動作する。各部11〜13の動作については、後述する。
記憶部20は、ハードディスクやフラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶装置である。記憶部20内には、上述のプログラムの他、サイレン音の周波数を規定するデータ(以下、周波数パラメータデータ)21A〜21Cが格納されている。周波数パラメータデータ21Aは、通常警告モードで使用され、周波数パラメータデータ21Bは、交差点進入モードで使用され、周波数パラメータデータ21Cは、渋滞通過モードで使用される。なお、後述する通り、周波数は時間変化するが、周波数パラメータデータ21A〜21Cには、周波数の時間変化を規定するデータが含まれるものとする。
また、記憶部20内には、言葉の音声ファイル23A〜23C、及び、警光灯3の点滅パターンを示すデータファイル(以下、点滅パターンファイル)22A〜22Cも格納されている。音声ファイル23Aは、通常警告モードで使用され、音声ファイル23Bは、交差点進入モードで使用され、音声ファイル23Cは、渋滞通過モードで使用される。同様に、点滅パターンファイル22Aは、通常警告モードで使用され、点滅パターンファイル22Bは、交差点進入モードで使用され、点滅パターンファイル22Cは、渋滞通過モードで使用される。
なお、記憶部20内には、音声ファイル23A〜23Cの元データとして、多数の言葉の音声ファイル(上述の録音機能を用いてマイク4を介して録音された音声ファイルも含む)が格納されている。ユーザは、ジョグダイアル55を操作することで、これらの多数の音声ファイルの中から適当なものを、通常警告モード、交差点進入モード及び渋滞通過モード用の音声ファイル23A〜23Cとして各々設定することができる。
フロントフェース面8Aの操作スイッチ群には、サイレンスイッチ50、警光灯スイッチ51、交差点スイッチ52、渋滞通過スイッチ53及び音声再生スイッチ54が含まれる。サイレンスイッチ50は、サイレン音の出力/停止の切り替えを操作するためのスイッチである。警光灯スイッチ51は、警光灯3の点灯/消灯の切り替えを操作するためのスイッチである。交差点スイッチ52は、交差点進入モードのON/OFFの切り替えを操作するためのスイッチである。渋滞通過スイッチ53は、渋滞通過モードのON/OFFの切り替えを操作するためのスイッチである。音声再生スイッチ54は、音声ファイル23を再生するためのスイッチである。ジョグダイアル55は、スピーカ2の音量の調整に使用することができる。操作スイッチ50〜54及びジョグダイアル55は、CPU10に接続されており、CPU10は、操作スイッチ50〜54及びジョグダイアル55に対するユーザの操作を検出することができる。
<3.サイレン音>
以下、通常警告モード、交差点進入モード及び渋滞通過モードにおけるサイレン音の詳細について、順に説明する。なお、以下では、消防車用のサイレン音を例として説明するが、同様の設計思想は、救急車やパトカー等のその他の緊急車両用のサイレン音にも適用することができる。
<3−1.通常警告モードにおけるサイレン音>
まず、図3を参照しつつ、通常警告モードにおけるサイレン音について説明する。図3は、本実施形態に係る通常警告モードにおけるサイレン音の周波数の時間変化を示すグラフ(一周期分)である。通常警告モードにおけるサイレン音には、図3に実線で示すとおり、法令等により定められた制限音であるサイレン音(以下、通常サイレン音)が含まれる。通常警告モードで参照される周波数パラメータデータ21Aとしては、通常サイレン音の周波数が記憶されているのみである。しかしながら、図3に破線で示すとおり、周波数パラメータデータ21Aに従ってCPU10によりサイレン音がスピーカ2を介して出力されるとき、その過程で音信号がサイレン音出力装置1の内部回路やスピーカ2のホーン等を通過することで、通常サイレン音の2倍音、3倍音、・・・も発生する。
通常サイレン音の周波数fa0は、320Hzから780Hzまで徐々に上昇し、780Hzが所定区間続いた後、780Hzから320Hzまで徐々に下降する周期を有する。周波数a0の変化曲線の周期T0は、本実施形態では、T0=6秒となるように設定されている。なお、通常サイレン音の2倍音、3倍音、・・・の周波数は、2fa0,3fa0,・・・である。
<3−2.交差点進入モードにおけるサイレン音>
次に、図4を参照しつつ、交差点進入モードにおけるサイレン音について説明する。図4は、本実施形態に係る交差点進入モードにおけるサイレン音の周波数の時間変化を示すグラフ(一周期分)である。交差点進入モードにおけるサイレン音には、図4に実線で示すとおり、法令等により定められた制限音である第1基本サイレン音に、これとは周波数の異なる第1付加サイレン音を付加した第1合成サイレン音が含まれる。交差点進入モードで参照される周波数パラメータデータ21Bとしては、第1基本サイレン音及び第1付加サイレン音の周波数が記憶されているのみである。しかしながら、図4に破線で示すとおり、周波数パラメータデータ21Bに従ってCPU10により第1合成サイレン音がスピーカ2を介して合成出力されるとき、第1基本サイレン音及び第1付加サイレン音の2倍音、3倍音、・・・も発生する。また、第1基本サイレン音及び第1付加サイレン音という周波数の異なる複数の音がスピーカ2から出力されるため、図4に一点鎖線で示すとおり、以上の倍音に加え、これらの差音も発生する。
第1基本サイレン音は、通常警告モードにおける通常サイレン音と同様、制限音であるが、本実施形態においては、両者は若干異なる。相違点については後述するが、第1基本サイレン音の周波数fa1は、通常サイレン音の周波数fa0と同様に、320Hz(第1周波数)から780Hz(第2周波数)まで徐々に上昇し、780Hzが所定区間続いた後、780Hzから320Hzまで徐々に下降する周期を有する。すなわち、第1基本サイレン音は、通常サイレン音と同じ周波数域を遷移する。
第1付加サイレン音の周波数fb1は、fa1<fb1<2fa1であり、かつ、fa1+20Hz≦fb1となるように設定されている。図4に示されるとおり、本実施形態では、fb1=1.7fa1に設定されており、第1付加サイレン音の周波数fb1は、544Hz(第1周波数)から1326Hz(第2周波数)まで徐々に上昇し、1326Hzが所定区間続いた後、1326Hzから544Hzまで徐々に下降する周期を有する。第1基本サイレン音の2倍音成分としては、640Hz〜1560Hzの間を遷移する音が発生し、3倍音成分としては、960Hz〜2340Hzの間を遷移する音が発生する。4倍音成分以降についても、同様である。また、第1付加サイレン音の2倍音成分としては、1088Hz〜2652Hzの間を遷移する音が発生し、3倍音成分としては、1632Hz〜3978Hzの間を遷移する音が発生する。4倍音成分以降についても、同様である。
一般に、人の可聴領域は、20Hz〜15kHzと言われるが、そのうち、特に200Hz〜5kHz、さらに言うと2kHz〜4kHzの周波数域の音が、特に聞こえ易いと言われる。従って、交差点進入モードでは、周波数fa1,fb1が以上のように設定されていることにより、第1基本サイレン音の倍音成分に加え、第1付加サイレン音及びその倍音成分により、人の耳に特に聞こえ易い高音域の音が効率的に生成される。
また、周波数fb1が以上のように設定されていることにより、第1基本サイレン音と第1付加サイレン音との差音の周波数fc1は、20Hz≦fc1<fa1の関係を満たす。従って、人が耳で聞き取ることができ、かつ、第1基本サイレン音よりも低音域の音を発生させることができる。すなわち、第1基本サイレン音よりも自動車の窓ガラスを透過し易い音を発生させることができ、窓ガラスの防音性に阻まれることなく、車中のドライバーにサイレン音を届けることができる。
なお、fb1=1.7fa1である本実施形態のように、第1付加サイレン音の周波数fb1は、第1基本サイレン音と第1付加サイレン音とが協和音を生成しないように設定されることが好ましい。また、周波数fc1の差音及びその倍音のいずれかと、第1基本サイレン音及び第1付加サイレン音並びにこれらの倍音のいずれかとが、協和音を生成しないように設定されることが好ましい。
具体的には、例えば、fb1=1.25fa1又はfb1=1.5fa1となる場合には、第1基本サイレン音と第1付加サイレン音との周波数比が、4:5又は2:3となる。従って、第1基本サイレン音と第1付加サイレン音とが協和音を生成するため、周波数fb1としては、このような周波数を避けることが好ましい。また、例えば、fb1=1.75fa1となる場合には、差音(周波数:0.75fa1)と第1基本サイレン音との周波数比が、3:4となり、差音の2倍音(周波数:1.5fa1)と第1基本サイレン音との周波数比が、3:2となる。従って、差音及びその2倍音と第1基本サイレン音とが協和音を生成するため、周波数fb1としては、このような周波数を避けることが好ましい。以上の設定により、交差点進入モードにおけるサイレン音が耳に心地よく響いてしまうことを防ぎ、サイレン音の警告性を維持することができる。なお、交差点進入モードにおけるサイレン音に含まれる音の成分(倍音及び差音を含む)どうしが不協和音を生成するように周波数fb1を設定した場合には、サイレン音の警告性をさらに高めることができる。
また、第1付加サイレン音の周波数fb1は、1000Hz≦fb1となる区間を有するように設定されることが好ましい。第1付加サイレン音の倍音成分により、人の耳に特に聞こえ易い2kHz〜5kHzの高音域の音をより効率的に生成することができるからである。
また、第1付加サイレン音の周波数fb1は、fa1+200Hz≦fb1となる区間を有するように設定されることが好ましい。すなわち、差音の周波数fc1が、fc1≧200Hzとなる区間が存在することになるため、人の耳に特に聞こえ易い200Hz以上の低音域の音をより効率的に生成することができるからである。従って、周波数fb1がこのような数値範囲に設定されることで、車中の人にサイレン音をより確実に届けることができる。なお、常にfa1+200Hz≦fb1となるように設定されることがさらに好ましい。
さらに、第1付加サイレン音の周波数fb1は、fb1≦fa1+600Hzとなる区間を有するように設定されることが好ましい。すなわち、差音の周波数fc1が、fc1≦600Hzとなる区間が存在することになるため、自動車の窓ガラスをより透過し易くなるからである。なお、一般に、交差点の中などの車が走行している場所付近での交通雑音は、80dB程度と言われる。また、交通雑音をホワイトノイズとしてみた場合、+5dB以上の音圧差のある音でなければ認知が困難である。ここで、緊急車両のサイレン音の音圧は、車両から20m地点で120dB以下と定められている。すなわち、最大の120dBを基準としたとしても、30dB減衰すると90dBとなり、これ以上の減衰は、交通雑音の中では車中の人に認知させることが困難となる。また、自動車の窓ガラスの遮音性能は、周波数の高い音に対してほど高まる傾向にあるが、さらに言うと、600Hzを超える音に対しては、窓ガラスの透過時の音の減衰量が30dBを超える傾向にある。従って、周波数fb1が以上のような数値範囲に設定されることで、第1基本サイレン音と第1付加サイレン音との差音が自動車の窓ガラスをより透過し易く、車中の人にもさらに届き易い低音域の音を効率的に生成することができる。なお、体感的音量を高めるため、差音の周波数fc1は、より高周波の600Hzに近い周波数となる区間を有するように設定されることがさらに好ましい。これに加えて又は代えて、常にfb1≦fa1+600Hz(すなわち、fc1≦600Hz)となるように設定されることがさらに好ましい。
ところで、音波は空気中を伝搬することで減衰するが、湿度50%の環境下では、4kHzを超える、特に5kHzを超える周波数成分の減衰の程度が激しい。従って、周波数fb1が以上のように設定されることは、このような空気減衰の少ない5kHz以下、特に4kHz以下の周波数域の音を効率的に生成することができるという観点からも、優れている。
また、緊急車両に搭載されるスピーカのホーンの多くは、200Hz〜9kHz、特に700Hz〜2kHzの周波数域の音を強く発生させることができるという特性を有する。従って、周波数fb1が以上のように設定されることは、ホーンの特性に合った周波数域の音を効率的に生成することができるという観点からも、優れている。
また、本実施形態では、図3及び図4を比較すれば分かるとおり、交差点進入モードにおける周波数fa1,fb1の変化曲線の周期T1は、通常警告モードにおける周波数a0の変化曲線の周期T0よりも短く、T1=5秒となるように設定されている。勿論、3秒、4秒、5.5秒等とすることも可能である。これにより、交差点進入モードにおいては、通常警告モードおいてよりも、周波数の変化が激しく、人の耳にはサイレン音の音量がよりダイナミックに変化して聞こえる。従って、交差点進入モードにおいて、聴覚の時間特性により、緊迫感を高めることができる。
また、本実施形態では、図3及び図4を比較すれば分かるとおり、交差点進入モードにおける高周波数区間の割合は、通常警告モードにおける高周波数区間の割合よりも大きい。従って、交差点進入モードにおいては、通常警告モードにおいてよりも、サイレン音の高周波数区間が長くなるため、人の体感的音量がより大きくなり、サイレン音の警告性をより高めることができる。なお、「高周波数区間」とは、周波数の変化曲線の周期の中で、相対的に周波数の高い区間のことであり、ここでは、最低周波数(第1周波数)及び最高周波数(第2周波数)の平均値以上となる区間のことである。
<3−3.渋滞通過モードにおけるサイレン音>
次に、図5を参照しつつ、渋滞通過モードにおけるサイレン音について説明する。図5は、本実施形態に係る渋滞通過モードにおけるサイレン音の周波数の時間変化を示すグラフ(一周期分)である。渋滞通過モードにおけるサイレン音には、図5に実線で示すとおり、法令等により定められた制限音である第2基本サイレン音に、これとは周波数の異なる第2付加サイレン音を付加した第2合成サイレン音が含まれる。渋滞通過モードで参照される周波数パラメータデータ21Cとしては、第2基本サイレン音及び第2付加サイレン音の周波数が記憶されているのみである。しかしながら、図5に破線で示すとおり、周波数パラメータデータ21Cに従って、CPU10により第2合成サイレン音がスピーカ2を介して合成出力されるとき、第2基本サイレン音及び第2付加サイレン音の2倍音、3倍音、・・・も発生する。また、図5に一点鎖線で示すとおり、第2基本サイレン音及び第2付加サイレン音という周波数の異なる複数の音がスピーカ2から出力されるため、以上の倍音に加え、これらの差音も発生する。
以上の通り、渋滞通過モードにおけるサイレン音の設計思想は、交差点進入モードにおけるサイレン音の設計思想と概ね同様である。しかしながら、交差点進入時においては、サイレン音を主として緊急車両の近くにいる人に届ければよいのに対し、渋滞通過時においては、サイレン音を緊急車両の近くだけでなく遠くまでも届ける必要がある。すなわち、交差点進入時においては、サイレン音を聞くべきドライバーは緊急車両の近くにいるため、渋滞通過時に比べると窓ガラスの遮音性は余り問題にならない。一方、渋滞通過時においては、遠くのドライバーに対しても確実に注意喚起を行えるよう、空気減衰によりサイレン音の音量が低下することをも考慮することが重要である。渋滞通過モードの役割と交差点侵入モードの役割にはこのような性質の違いがあるため、これらの警告モードにおいて実装されるサイレン音には、後述するとおりの差異が存在する。以下では、これらの警告モードを比較しつつ、渋滞通過モードのサイレン音について説明する。
第2基本サイレン音は、通常警告モードにおける通常サイレン音及び交差点進入モードにおける第1基本サイレン音と同様、制限音であるが、本実施形態においては、これらの音は若干異なる。相違点については後述するが、第2基本サイレン音の周波数fa2は、通常サイレン音及び第1基本サイレン音と同様に、320Hz(第1周波数)から780Hz(第2周波数)まで徐々に上昇し、780Hzが所定区間続いた後、780Hzから320Hzまで徐々に下降する周期を有する。すなわち、第2基本サイレン音は、通常サイレン音及び第1基本サイレン音と同じ周波数域を遷移する。
第2付加サイレン音の周波数fb2は、第1付加サイレン音と同様に、fa2<fb2<2fa2であり、かつ、fa2+20Hz≦fb2となるように設定されている。しかしながら、第2付加サイレン音の周波数fb2は、第1付加サイレン音の周波数fb1よりも、低めに設定されることが好ましい。渋滞通過モードでは、遠くの車両内のドライバーまでサイレン音を届ける必要があるため、窓ガラスをより透過し易いより低音域の音を発生させるためである。この意味で、第2付加サイレン音の周波数fb2については、fa2<fb2<1.5fa2であることがより好ましい。これに対し、サイレン音を聞かせるべき対象が近くにいる交差点進入時においては、渋滞通過時に比べると窓ガラスの遮音性は余り問題にならないため、より高音域の音を発生し易いように設定することが重要になる。従って、第1付加サイレン音の周波数fb1については、1.5fa1≦fb1<2fa1であることがより好ましい。
具体的には、本実施形態では、図5に示されるとおり、fb2=1.4fa2に設定されている。従って、第2付加サイレン音の周波数fb2は、448Hz(第1周波数)から1092Hz(第2周波数)まで徐々に上昇し、1092Hzが所定区間続いた後、1092Hzから448Hzまで徐々に下降する周期を有する。周波数fb2の第2付加サイレン音の2倍音成分としては、896Hz〜2184Hzの間を遷移する音が発生し、3倍音成分としては、1344Hz〜3276Hzの間を遷移する音が発生する。4倍音成分以降についても、同様である。従って、渋滞通過モードにおいても、周波数fa2,fb2が以上のように設定されていることにより、第2基本サイレン音の倍音成分に加え、第2付加サイレン音及びその倍音成分により、人の耳に特に聞こえ易い高音域の音が効率的に生成される。
なお、fb2=1.4fa2である本実施形態のように、第2付加サイレン音の周波数fb2も、第2基本サイレン音と第2付加サイレン音とが協和音を生成しないように設定されることが好ましい。また、周波数fc2の差音及びその倍音のいずれかと、第2基本サイレン音及び第2付加サイレン音並びにこれらの倍音のいずれかとが、協和音を生成しないように設定されることが好ましい。これにより、渋滞通過モードにおけるサイレン音が耳に心地よく響いてしまうことを防ぎ、サイレン音の警告性を維持することができる。また、サイレン音による警告性を高めるべく、渋滞通過モードにおけるサイレン音に含まれる音の成分(倍音及び差音を含む)どうしが不協和音を生成するように周波数fb2を設定してもよい。
また、第2付加サイレン音の周波数fb2も、fa2+200Hz≦fb2となる区間を有するように設定されることが好ましい。すなわち、差音の周波数fc2が、fc2≧200Hzとなる区間が存在することになるため、人の耳に特に聞こえ易い200Hz以上の低音域の音をより効率的に生成することができるからである。この意味で、差音が200Hz以上となるという条件は、サイレン音を遠くの車中のドライバーにも聞かせることが重要な渋滞通過モードに特に適している。なお、常にfa2+200Hz≦fb2となるように設定されることがさらに好ましい。
さらに、第1付加サイレン音の周波数fb2も、fb2≦fa2+600Hzとなる区間を有するように設定されることが好ましい。すなわち、差音の周波数fc2が、fc2≦600Hzとなる区間が存在することになるため、自動車の窓ガラスをより透過し易くなるからである。この意味で、差音が600Hz以下となるという条件は、サイレン音を遠くの車中のドライバーにも聞かせることが重要な渋滞通過モードに特に適している。なお、体感的音量を高めるため、差音の周波数fc2は、より高周波の600Hzに近い周波数となる区間を有するように設定されることがさらに好ましい。これに加えて又は代えて、常にfb2≦fa2+600Hz(すなわち、fc2≦600Hz)となるように設定されることがさらに好ましい。
また、第2付加サイレン音の周波数fb2も、1000Hz≦fb2となる区間を有するように設定されることが好ましい。第2付加サイレン音の倍音成分により、人の耳に特に聞こえ易い2kHz〜5kHzの高音域の音をより効率的に生成することができるからである。なお、付加音が1000Hz以上となるという条件は、より高音域の音を発生するための条件であるため、相対的には渋滞通過モードよりも交差点進入モードに適している。
また、周波数fb2が以上のように設定されることは、空気減衰の少ない5kHz以下、特に4kHz以下の周波数域の音や、ホーンの特性に合った周波数域の音を効率的に生成することができるという観点からも、優れている。
また、本実施形態では、図3及び図5を比較すれば分かるとおり、渋滞通過モードにおける周波数fa2,fb2の変化曲線の周期T2も、通常警告モードにおける周波数a0の変化曲線の周期T0より短く、T2=5秒となるように設定されている。勿論、3秒、4秒、5.5秒等とすることも可能である。これにより、渋滞通過モードにおいては、通常警告モードおいてよりも、周波数の変化が激しく、人の耳にはサイレン音の音量がよりダイナミックに変化して聞こえる。従って、渋滞通過モードにおいて、聴覚の時間特性により、緊迫感を高めることができる。
また、本実施形態では、図3及び図5を比較すれば分かるとおり、最低周波数(第1周波数)と最高周波数(第2周波数)との間を周波数が変化している区間の割合は、通常警告モードにおいてよりも渋滞通過モードにおける方が長い。従って、このことからも、渋滞通過モードにおいては、通常警告モードにおいてよりも、人の耳にはサイレン音の音量がよりダイナミックに変化して聞こえる。従って、渋滞通過モードにおいて、聴覚の時間特性により、緊迫感をさらに高めることができる。
<4.サイレン音出力装置の動作>
以下、サイレン音出力装置1の動作について説明する。上記したとおり、緊急車両の乗務者は、サイレン音出力装置1を操作することで、スピーカ2からサイレン音及び言葉の音声を出力するとともに、警光灯3を点滅させることができる。このとき、サイレン音、言葉の音声及び警光灯3の点滅パターンは、現在設定されている警告モードに依存する。
現在設定されている警告モードは、モード判定部11によりリアルタイムに判定される。警告モードのデフォルトは、通常警告モードであるが、ユーザにより交差点スイッチ52が押下されると、交差点進入モードに切り替り、その旨がモード判定部11により判定される。渋滞通過スイッチ53についても同様であり、ユーザにより渋滞通過スイッチ53が押下されることで、渋滞通過モードに切り替り、その旨がモード判定部11により判定される。また、交差点進入モードに設定されているときにさらに交差点スイッチ52が押下された場合、及び、渋滞通過モードに設定されているときにさらに渋滞通過スイッチ53が押下された場合には、通常警告モードに復帰する。
乗務者は、サイレン音を発生させたいと考えたときには、サイレンスイッチ50を押下する。音生成部12は、サイレンスイッチ50が押下されたことを受けて、現在設定されている警告モードに応じたサイレン音を発生させる。具体的には、通常警告モードの場合には周波数パラメータデータ21Aが、交差点進入モードの場合には周波数パラメータデータ21Bが、渋滞通過モードの場合には周波数パラメータデータ21Cが、記憶部20内から読み出され、これらに規定される周波数の音が繰り返し生成される。音生成部12により生成されたサイレン音は、アンプ60での増幅を経て、スピーカ2から出力される。サイレン音の吹鳴は、サイレン音の吹鳴中にさらにサイレンスイッチ50が押下された場合に停止する。なお、モード判定部11により、サイレン音の吹鳴中に警告モードが切り替えられたことが検知されると、音生成部12は、当該切り替えられた警告モードに対応する別の周波数パラメータデータ21A〜21Cに従ってサイレン音を出力する。
また、乗務者は、警告モード別に登録されている言葉の音声を再生したい考えたときには、音声再生スイッチ54を押下する。音生成部12は、音声再生スイッチ54が押下されたことを受けて、現在設定されている警告モードに応じた言葉の音声を発生させる。具体的には、通常警告モードの場合には音声ファイル23Aが、交差点進入モードの場合には音声ファイル23Bが、渋滞通過モードの場合には音声ファイル23Cが、記憶部20内から読み出され、一回再生される。音生成部12により再生された音声は、アンプ60での増幅を経て、スピーカ2から出力される。
また、乗務者は、警光灯3を点滅させたいと考えたときには、警光灯スイッチ51を押下する。警光灯制御部13は、警光灯スイッチ51が押下されたことを受けて、現在設定されている警告モードに応じた点滅パターンで警光灯3を点滅させる。具体的には、警光灯制御部13は、通常警告モードの場合には点滅パターンファイル22Aを、交差点進入モードの場合には点滅パターンファイル22Bを、渋滞通過モードの場合には点滅パターンファイル22Cを、記憶部20内から読み出す。続いて、警光灯制御部13は、読み出した点滅パターンファイル22A〜22Cに定義されているとおりの点滅パターンでLED3Aを点滅させるよう、警光灯3のCPU30に命令する。LED3Aの点滅は、LED3Aの点滅中にさらに警光灯スイッチ51が押下された場合に停止する。なお、モード判定部11により、LED3Aの点滅中に警告モードが切り替えられたことが検知されると、警光灯制御部13は、当該切り替えられた警告モードに対応する点滅パターンファイル22A〜22Cを読み出し、点滅パターンを変更させる。
また、乗務者は、スピーカ2からアナウンスを行いたいと考えたときには、マイク4のスイッチをONにする。マイク4のスイッチがONに設定されている間は、マイク4に入力される音声は、アンプ60での増幅を経て、スピーカ2から流される。
なお、以上のサイレン音の出力、言葉の音声の出力、及び、警光灯3を点滅の動作は、任意に組み合わせて同時に実行することが可能である。従って、例えば、サイレン音を出力させながら、警光灯3を点滅させ、さらに言葉の音声をも同時に出力することができる。
<5.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
<5−1>
上述の交差点進入モード及び渋滞通過時モードは、高警告モードの一例である。高警告モードとしては、他の特別な状況下用のモード、例えば、右折モードや左折モード等を設定することも可能である。
<5−2>
高警告モードの数は、2つに限られず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、高警告モードを設けずに、或いは設けつつ、通常警告モードにおいて、本発明に係る合成サイレン音を実装することも可能である。すなわち、本発明に係る合成サイレン音は、どのような警告モード(警告モードの切り替えがない場合も含まれる)においても適用することが可能である。
<5−3>
第1合成サイレン音は、上述したものに限られない。例えば、第1合成サイレン音は、第1基本サイレン音及び第1付加サイレン音だけでなく、その他の付加音も重ねたものであってもよい。第2合成サイレン音についても、同様である。また、これに加えて又は代えて、通常警告モードにおけるサイレン音は、通常サイレン音のみから構成される音である必要はなく、例えば、通常サイレン音と、これと協和音を形成する周波数のサイレン音との合成音としてもよい。
<5−4>
上記実施形態において、交差点進入モード及び渋滞通過時モードにおいて使用される第1及び第2基本サイレン音は、周波数変化の周期が異なるものであってもよいし、及び/又は高周波区間の割合が同じであってもよい。また、これに加えて又は代えて、交差点進入モード及び渋滞通過時モードにおいて使用される第1及び第2基本サイレン音と、通常警告モードにおける通常サイレン音とは、周波数変化の周期及び/又は高周波区間の割合が同じであってもよい。
<5−5>
上記実施形態では、警光灯3の点滅パターンは、警告モードに連動するように構成されているが、警告モードに連動せずに同じ点滅パターンで点滅するように構成することも可能である。また、これに加えて又は代えて、記憶部20内の言葉の音声を、警告モードに連動しないように構成することも可能である。
<5−6>
上記実施形態では、サイレン音の周波数のデータを記憶部20内に記憶しておき、音生成部12が当該データを参照することでサイレン音を生成することとした。しかしながら、音生成部12によるサイレン音の生成の態様は、これに限定されない。例えば、記憶部20内にサイレン音をプログラミングした音データファイルを記憶させておき、サイレン音の生成時に音生成部12が当該ファイルを再生するようにしてもよい。この場合、交差点進入モード用の音データファイルとして、第1基本サイレン音及び第1付加サイレン音を合成した1つの音データファイルを用意しておくこともできるし、第1基本サイレン音及び第1付加サイレン音に対して別個の音データファイルを用意しておき、これらを同期再生することもできる。渋滞通過モードについても同様である。
1 サイレン音出力装置
2 スピーカ
12 音生成部
13 警光灯制御部

Claims (11)

  1. 緊急車両用のサイレン音をスピーカから出力するためのサイレン音出力装置であって、
    基本サイレン音に第1付加サイレン音を付加した第1合成サイレン音を生成する音生成部
    を備え、
    前記基本サイレン音の周波数をfaとし、前記第1付加サイレン音の周波数をfbとしたときに、
    a<fb<2faであり、かつ、fa+20Hz≦fbである、
    サイレン音出力装置。
  2. 前記周波数fbは、前記基本サイレン音と前記第1付加サイレン音とが協和音を生成しないように設定されている、
    請求項1に記載のサイレン音出力装置。
  3. 前記第1付加サイレン音は、1000Hz≦fbとなる区間を有する、
    請求項1又は2に記載のサイレン音出力装置。
  4. 前記第1付加サイレン音は、fa+200Hz≦fbとなる区間を有する、
    請求項1から3のいずれかに記載のサイレン音出力装置。
  5. 前記第1付加サイレン音は、fb≦fa+600Hzとなる区間を有する、
    請求項1から4のいずれかに記載のサイレン音出力装置。
  6. 前記音生成部は、通常警告モードと、前記通常警告モードよりも警告性の高い第1高警告モードとを有し、前記通常警告モードにおいて、前記基本サイレン音と同じ周波数域のサイレン音を生成し、前記第1高警告モードにおいて、前記第1合成サイレン音を生成する、
    請求項1から5のいずれかに記載のサイレン音出力装置。
  7. 前記基本サイレン音及び第1合成サイレン音は、第1周波数から第2周波数まで徐々に上昇し、前記第2周波数が所定区間続いた後、前記第2周波数から前記第1周波数まで徐々に下降する周期を有し、
    前記第1周波数と前記第2周波数との間を周波数が変化している区間の割合は、前記通常警告モードにおけるよりも前記第1高警告モードにおける方が大きい、
    請求項6に記載のサイレン音出力装置。
  8. 前記第1高警告モードにおける高周波数区間の割合は、前記通常警告モードにおける高周波数区間の割合よりも大きい、
    請求項6に記載のサイレン音出力装置。
  9. 前記第1高警告モードにおける周波数の変化曲線の周期は、前記通常警告モードにおける周波数の変化曲線の周期よりも短い、
    請求項6〜8のいずれかに記載のサイレン音出力装置。
  10. 前記通常警告モードにおいて、通常警告パターンで警光灯を点滅させるとともに、前記第1高警告モードにおいて、前記通常警告パターンとは異なる第1高警告パターンで前記警光灯を点滅させる警光灯制御部
    をさらに備える、
    請求項6〜9のいずれかに記載のサイレン音出力装置。
  11. 前記音生成部は、前記通常警告モードよりも警告性が高く、かつ、前記第1高警告モードとは異なる第2高警告モードを有し、前記第2警告モードにおいて、前記基本サイレン音と同じ周波数域のサイレン音に第2付加サイレン音を付加した第2合成サイレン音を生成する、
    請求項6〜10のいずれかに記載のサイレン音出力装置。
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