JP2015124608A - ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置 - Google Patents

ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】メンテナンスが容易なラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置を提供する。【解決手段】前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストン22と、前記半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンを案内するための複数のシリンダと、油圧室25と低圧ライン及び高圧ラインのそれぞれとの間に設けられる低圧バルブ及び高圧バルブを含むカートリッジ38と、前記カートリッジが挿入されるカートリッジ穴52が形成されたシリンダブロック本体を含むシリンダブロック26とを備え、前記カートリッジは、前記シリンダブロック本体の前記カートリッジ穴に対して前記半径方向に沿って挿脱可能に構成され、前記カートリッジに設けられた低圧連通路又は高圧連通路46A、46Bは、前記油圧室から前記低圧バルブ又は前記高圧バルブの弁体に向かって前記半径方向に沿って延びる少なくとも一本の半径方向流路48を含む。【選択図】図3

Description

本開示は、ラジアルピストン式油圧機械及びこれを備えた風力発電装置に関する。
従来から、複数のピストンが放射状に並んだラジアルピストン式の油圧機械が知られている。
例えば、特許文献1には、動力伝達装置に用いられるラジアルピストン式の油圧ポンプが開示されている。この油圧ポンプでは、内周面にカム面を有するアウターレースと、このアウターレースに対向して放射状に配置された複数のシリンダを有するインナーレースとを備えている。インナーレースの複数のシリンダは、それぞれ、複数のピストンを案内するように構成されている。なお、各々のピストンには、カム面と当接するボールが取り付けられている。
また、特許文献2には、風力発電装置のドライブトレインとして機能するラジアルピストン式油圧機械が開示されている。特許文献2記載のラジアルピストン式油圧機械では、シリンダ内を往復運動するピストンと、ピストンに取り付けられたローラと、ローラに当接するカム面を有するカムとを備えている。
特開2010−19192号公報 米国特許公開第2010/0040470号
シリンダブロックにシリンダが一体的に設けられている場合、シリンダブロックにピストンやバルブとの摺動部が設けられる。これら摺動部のうち一箇所でも摩耗が進行すれば、シリンダブロック全体の交換が必要になる。
本発明の少なくとも一実施形態の目的は、メンテナンスが容易なラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置を提供することである。
本発明の少なくとも一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械は、
ラジアルピストン式の油圧機械であって、
前記油圧機械の周方向に沿って位置するように、前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、
前記油圧機械の半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダと、
前記複数のピストンと前記複数のシリンダによってそれぞれ形成される複数の油圧室に連通可能な低圧ラインと、
前記複数の油圧室に連通可能な高圧ラインと、
前記複数の油圧室と前記低圧ラインとの間にそれぞれ設けられ、前記複数の油圧室と前記低圧ラインとの連通状態をそれぞれ切り換えるための複数の低圧バルブと、
前記複数の油圧室と前記高圧ラインとの間にそれぞれ設けられ、前記複数の油圧室と前記高圧ラインとの連通状態をそれぞれ切り換えるための複数の高圧バルブと、
前記低圧バルブの各々と前記高圧バルブの各々を含むカートリッジが挿入されるカートリッジ穴が複数形成されたシリンダブロック本体を含むシリンダブロックとを備え、
各々の前記カートリッジは、前記シリンダブロック本体の各々の前記カートリッジ穴に対して前記半径方向に沿って挿脱可能に構成され、
前記シリンダブロック本体の内部には、前記複数の油圧室を前記低圧ラインに連通させるための少なくとも一本の低圧油路と、前記複数の油圧室を前記高圧ラインに連通させるための少なくとも一本の高圧油路とが形成されており、
前記複数のカートリッジは、それぞれ、前記複数の低圧バルブを介して前記複数の油圧室を前記少なくとも一本の低圧油路に連通させるための低圧連通路と、前記複数の高圧バルブを介して前記複数の油圧室を前記少なくとも一本の高圧油路に連通させるための高圧連通路とを含み、
前記低圧連通路又は前記高圧連通路の一方は、各々の前記油圧室から各々の前記低圧バルブ又は前記高圧バルブの一方の弁体の一部に向かって前記半径方向に沿って延びる少なくとも一本の大幅に小さな断面を有する半径方向流路を含み、前記一部は前記油圧室に最も近い部分である。
なお、「大幅に小さな断面を有する半径方向流路」とは、半径方向流路の直径が、油圧室の直径の1/2よりも小さいことを意味する。
上記ラジアルピストン式油圧機械では、カートリッジが低圧バルブ及び高圧バルブとの摺動部を形成している。そのため、カートリッジと低圧バルブ及び高圧バルブとの摺動部の摩耗が進行した場合、カートリッジ及び/又は低圧バルブ及び高圧バルブを交換すれば足り、シリンダブロック本体の交換は基本的には不要である。
また、カートリッジの交換時、シリンダブロック本体のカートリッジ穴に対してカートリッジを半径方向に挿脱すればよく、カートリッジの交換作業が容易である。しかも、カートリッジは低圧バルブ及び高圧バルブとともにカートリッジ穴に対して挿脱可能な構成としたので、低圧バルブ及び高圧バルブのメンテナンス時にカートリッジとともに低圧バルブ及び高圧バルブをカートリッジ穴から抜き出すことができる。このため、低圧バルブ及び高圧バルブの交換等のメンテナンス作業も容易である。
よって、このラジアルピストン式油圧機械は、メンテナンスが容易である。
一実施形態では、前記複数のカートリッジは、それぞれ、前記シリンダを形成する複数のシリンダスリーブを含み、前記複数のシリンダスリーブは、それぞれ、前記ピストンが前記複数のシリンダスリーブから抜け出すのを規制するためのエンドストップをそれぞれ含み、前記複数のピストンは前記エンドストップにより前記複数のシリンダスリーブと係合可能であり、各々の前記複数のカートリッジは、各々の前記複数のピストンとともに、前記シリンダブロック本体の各々の前記カートリッジ穴に対して前記半径方向に沿って挿脱可能に構成される。
この場合、カートリッジの一部であるシリンダスリーブがピストンとの摺動部を形成する。したがって、シリンダスリーブとピストンとの摺動部の摩耗が進行した場合であっても、シリンダブロック本体の交換は必要なく、前述したような手順でシリンダスリーブ及び/又はピストンを交換すれば足りる。
また、カートリッジの交換時、シリンダブロック本体のカートリッジ穴に対してカートリッジを半径方向に挿脱すればよく、カートリッジの交換作業が容易である。しかも、カートリッジはピストンとともにカートリッジ穴に対して挿脱可能な構成としたので、ピストンの交換作業も容易である。
また、ピストンはエンドストップによりシリンダスリーブと係合可能であるため、シリンダスリーブからのピストンの抜け出しが規制される。このため、シリンダスリーブやピストンの交換作業時に、シリンダスリーブからピストンが脱落することがないため、作業が容易である。
幾つかの実施形態では、ラジアルピストン式油圧機械は、前記複数のピストンのそれぞれに回動自在に設けられた複数のローラと、前記油圧機械の周方向に沿って配置される複数のローブを有し、該ローブが前記複数のローラと当接するように構成されたリングカムとをさらに備え、前記カートリッジは、少なくとも各々の前記ピストン及び各々の前記ローラとともに、前記シリンダブロック本体の各々の前記カートリッジ穴から前記半径方向に沿って前記リングカムの反対側に取り外し可能、且つ、前記リングカムの反対側から前記半径方向に沿って前記シリンダブロック本体の各々の前記カートリッジ穴に挿入可能に構成される。
この構成では、リングカムを油圧機械から取り外すことなく、シリンダブロックを挟んでリングカムとは反対側の空間を利用して、ピストン及びローラとともにカートリッジをカートリッジ穴に対して挿脱することができる。よって、ピストンやローラの交換作業を効率的に行うことが可能になり、油圧機械のメンテナンスが容易になる。
幾つかの実施形態では、前記複数のローラは、それぞれ、前記複数のピストンからのピストン軸方向における抜け出しが規制されるように前記複数のピストンに係合可能である。
この構成では、ローラの交換等を行う際、ピストンからローラが脱落することがなく、作業が容易である。
幾つかの実施形態では、前記複数のカートリッジ穴は、それぞれ、前記複数のローラよりも大きいサイズを有する。
この構成では、ローラの交換等を行う際、シリンダブロック本体から、カートリッジ穴を通じてローラをスムーズに抜き出すことができる。例えば、ピストン及びローラとともにカートリッジをカートリッジ穴に対して挿脱する場合に、ローラとカートリッジ穴との干渉を防止でき、ピストン及びローラとカートリッジとの集合体のカートリッジ穴に対する挿脱をスムーズに行うことができる。
幾つかの実施形態では、前記複数のカートリッジ穴の各々は、前記複数のピストンと前記複数のシリンダによってそれぞれ形成される複数の油圧室の各々に対応する第1領域に設けられた断面円形状の第1部分と、前記第1領域よりも前記ローラ寄りの第2領域に設けられて、各々の前記ローラの対角長よりも小径の断面円形に対して各々の前記ローラの両端部に対応する切欠き部を少なくとも付加した断面形状の第2部分とを含む。
この構成では、カートリッジ穴の第2部分の断面積は、第1部分の断面積よりも小さく、第2部分を囲むシリンダブロック本体の部分の肉厚を厚くすることができる。これにより、シリンダブロック本体の強度を高くすることができる。
前記複数のカートリッジは、それぞれ、前記シリンダを形成する複数のシリンダスリーブを含み、
幾つかの実施形態では、前記複数のシリンダスリーブは、前記複数のカートリッジ穴の前記第1部分に対応する第1スリーブ部と、前記複数のカートリッジ穴の前記第2部分に対応する第2スリーブ部とを含み、前記第1スリーブ部と、前記第2スリーブ部との間には段差が設けられる。
この構成では、シリンダスリーブの段差を用いて、カートリッジ穴内におけるシリンダスリーブの位置決めを行うことができる。また、段差に対応して第1スリーブ部の肉厚を第2スリーブ部に比べて厚くすることができ、シリンダスリーブに高い強度をもたせることができる。
幾つかの実施形態では、前記カートリッジは、各々の前記低圧バルブと各々の前記高圧バルブとを保持するバルブブロックとを含む。
この場合、カートリッジに低圧バルブと高圧バルブとを含むバルブブロックが組み込まれている。このため、隣接するカートリッジ間に低圧バルブや高圧バルブが配置されておらず、シリンダブロック本体に低圧バルブや高圧バルブを設置するためのスペースを独立して設ける必要がない。したがって、シリンダブロックにおけるカートリッジの設置密度を向上させることができる。
したがって、シリンダブロック本体を小径化して、ラジアルピストン式油圧機械の小型化を図ることができる。あるいは、シリンダブロック本体のサイズを維持したまま周方向におけるカートリッジの設置数を増やし、脈動や振動を抑制し、ラジアルピストン式油圧機械の低騒音化を図ることもできる。
幾つかの実施形態では、前記バルブブロック内において、各々の前記低圧バルブと各々の前記高圧バルブとが前記カートリッジの軸方向に沿って並んでいる。
この場合、低圧バルブと高圧バルブとがカートリッジの軸方向に並んでいるので、油圧機械の半径方向に直交する面内におけるバルブ設置スペースを小さくすることができる。このため、油圧機械の半径方向に直交する面内におけるバルブブロック(カートリッジ)のサイズを低減でき、シリンダブロック本体の剛性維持等の目的で周方向において隣接するカートリッジ間の間隔を確保しながら、シリンダブロック本体を小径化できる。
幾つかの実施形態では、前記バルブブロック内において、各々の前記低圧バルブと各々の前記高圧バルブとが前記油圧機械の周方向と前記油圧機械の軸方向とを含む面内に並んでいる。なお、「油圧機械の周方向及び軸方向を含む面」とは、油圧機械と軸を同一にする円筒の曲面のことを指す。
この場合、低圧バルブと高圧バルブとが油圧機械の周方向及び軸方向を含む面内に並んでいるので、油圧機械の半径方向におけるバルブ設置スペースを小さくすることができる。このため、油圧機械の半径方向におけるバルブブロック(カートリッジ)のサイズを低減でき、油圧機械の半径方向におけるシリンダブロック本体の厚さを低減できる。
幾つかの実施形態では、前記シリンダブロックは、前記シリンダブロック本体に取り付けられ、各々の前記カートリッジ穴に挿入された前記カートリッジの前記シリンダブロック本体からの前記半径方向に沿った抜け出しをそれぞれ規制するための複数の蓋部材をさらに含む。
この構成では、蓋部材を用いたことにより、シリンダブロック本体からのカートリッジの抜け出しを効果的に規制することができる。
幾つかの実施形態では、前記シリンダブロック本体の内部において、前記少なくとも一本の低圧油路及び前記少なくとも一本の高圧油路は前記油圧機械の軸方向に沿って延在し、かつ、前記少なくとも一本の低圧油路の前記半径方向の位置は前記少なくとも一本の高圧油路の前記半径方向の位置とは異なっている。
この構成によれば、低圧油路及び高圧油路が何れも軸方向に延在しているので、シリンダブロックの大径化を防止することができ、また、低圧油路及び高圧油路に接続される配管構造も簡単にすることができる。また、低圧油路及び高圧油路が何れも軸方向に延在しているので、シリンダが軸方向に複数存在する場合、低圧油路及び高圧油路を複数の油圧室に連通させることができる。このため、1本の低圧油路と複数の油圧室とが連通可能となり、また、1本の高圧油路と複数の油圧室とが連通可能となるので、配管の高効率化を図ることができる。
更に、低圧油路及び高圧油路が半径方向で異なる位置にあり、同一の半径方向位置で並列に配列されていない。このため、低圧油路及び高圧油路のために必要なスペースが小さくてよく、シリンダ同士の距離を広げる必要がない。この点からも、シリンダブロックの大型化を防止することができる。あるいは、低圧油路及び高圧油路のために必要なスペースが小さくてよいので、周方向に配列するシリンダの数を増やすことができる。シリンダの数を増やした場合、脈動や振動を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、前記複数の低圧バルブは、前記複数の高圧バルブよりも前記複数の油圧室から離れた位置に設けられ、前記低圧連通路は、各々の前記油圧室から各々の前記低圧バルブの弁体に向かって前記半径方向に沿って延びる少なくとも一本の半径方向流路を含み、前記高圧連通路は、各々の前記高圧バルブの弁体から各々の前記高圧油路に向かって、前記少なくとも一本の半径方向流路を避けるように前記少なくとも一本の半径方向流路に直交する方向に沿って延びる少なくとも一本の直交方向流路を含む。
この構成によれば、半径方向に沿って延びる低圧連通路を避けるように高圧連通路を設けたことで、カートリッジ内の限られたスペースにおいて、低圧バルブを介して油圧室と低圧油路を連通させながら、高圧バルブを介して油圧室と高圧油路を連通させることができる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る風力発電装置は、
少なくとも一本のブレードと、
前記少なくとも一本のブレードが取付けられるハブと、
前記ハブの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、
前記油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された少なくとも一つの油圧モータと、
前記少なくとも一つの油圧モータによって駆動される発電機とを備える風力発電装置であって、
前記油圧ポンプ及び前記少なくとも一つの油圧モータの少なくとも一方は、ラジアルピストン式の油圧機械であり、
前記ラジアルピストン式の油圧機械は、前記油圧機械の周方向に沿って位置するように、前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、前記油圧機械の半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダと、前記複数のピストンと前記複数のシリンダによってそれぞれ形成される複数の油圧室に連通可能な低圧ラインと、前記複数の油圧室に連通可能な高圧ラインと、前記複数の油圧室と前記低圧ラインとの間にそれぞれ設けられ、前記複数の油圧室と前記低圧ラインとの連通状態をそれぞれ切り換えるための複数の低圧バルブと、前記複数の油圧室と前記高圧ラインとの間にそれぞれ設けられ、前記複数の油圧室と前記高圧ラインとの連通状態をそれぞれ切り換えるための複数の高圧バルブと、前記低圧バルブの各々と前記高圧バルブの各々を含むカートリッジが挿入されるカートリッジ穴が複数形成されたシリンダブロック本体を含むシリンダブロックとを備え、
各々の前記カートリッジは、前記シリンダブロック本体の各々の前記カートリッジ穴に対して前記半径方向に沿って挿脱可能に構成され、
前記シリンダブロック本体の内部には、前記複数の油圧室を前記低圧ラインに連通させるための少なくとも一本の低圧油路と、前記複数の油圧室を前記高圧ラインに連通させるための少なくとも一本の高圧油路とが形成されており、
前記複数のカートリッジは、それぞれ、前記複数の低圧バルブを介して前記複数の油圧室を前記少なくとも一本の低圧油路に連通させるための低圧連通路と、前記複数の高圧バルブを介して前記複数の油圧室を前記少なくとも一本の高圧油路に連通させるための高圧連通路とを含み、
前記低圧連通路又は前記高圧連通路の一方は、各々の前記油圧室から各々の前記低圧バルブ又は前記高圧バルブの一方の弁体の一部に向かって前記半径方向に沿って延びる少なくとも一本の大幅に小さな断面を有する半径方向流路を含み、前記一部は前記油圧室に最も近い部分である。
なお、「大幅に小さな断面を有する半径方向流路」とは、半径方向流路の直径が、油圧室の直径の1/2よりも小さいことを意味する。
上記ラジアルピストン式油圧機械では、カートリッジが低圧バルブ及び高圧バルブとの摺動部を形成している。そのため、カートリッジと低圧バルブ及び高圧バルブとの摺動部の摩耗が進行した場合、カートリッジ及び/又は低圧バルブ及び高圧バルブを交換すれば足り、シリンダブロック本体の交換は基本的には不要である。
また、カートリッジの交換時、シリンダブロック本体のカートリッジ穴に対してカートリッジを半径方向に挿脱すればよく、カートリッジの交換作業が容易である。しかも、カートリッジは低圧バルブ及び高圧バルブとともにカートリッジ穴に対して挿脱可能な構成としたので、低圧バルブ及び高圧バルブのメンテナンス時にカートリッジとともに低圧バルブ及び高圧バルブをカートリッジ穴から抜き出すことができる。このため、低圧バルブ及び高圧バルブの交換等のメンテナンス作業も容易である。 よって、このラジアルピストン式油圧機械は、メンテナンスが容易であり、風力発電装置のメンテナンスも容易である。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、メンテナンスが容易なラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置を提供することができる。
幾つかの実施形態に係る風力発電装置を示す図である。 図1中の油圧モータ又は油圧ポンプに適用可能な、一実施形態に係るラジアルピストン式の油圧機械の概略的な縦断面図である。 図2の一部を拡大して示す概略的な部分縦断面図である。 図2の油圧機械の概略的な部分横断面図である。 図2中のシリンダブロックを、一つのカートリッジ穴から抜き出したカートリッジ、ピストン及びローラとともに概略的に示す斜視図である。 図2のカートリッジ穴に配置されたシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 他の実施形態に係るシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 図7中の係合板を概略的に示す斜視図である。 他の実施形態に係るシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 図6中のシリンダアセンブリを、シリンダスリーブからピストン及びローラを外した状態で、カートリッジ穴とともに概略的に示す斜視図である。 図10中のカートリッジ穴を、ローラとともに概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダスリーブの一部を、ピストン及びローラを外した状態で、カートリッジ穴とともに概略的に示す斜視図である。 図12中のカートリッジ穴の第2部分を、ローラとともに概略的に示す平面図である。 図6中のXIV−XIV線に沿う概略的な断面図である。 図6中のXV−XV線に沿う概略的な断面図である。 他の実施形態に係るシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 図16中のXVII−XVII線に沿う概略的な断面図である。 他の実施形態に係るシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 図18中のXIX−XIX線に沿う概略的な断面図である。 図2中のシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 図26のシリンダアセンブリを90度異なる方向から見た概略的な断面図である。 図26中のXXVIII−XXVIII線に沿う概略的な断面図である。 図26中のXXIX−XXIX線に沿う概略的な断面図である。 図26のシリンダアセンブリを、シリンダスリーブからピストン及びローラを外した状態で、カートリッジ穴とともに概略的に示す斜視図である。 図1中の油圧モータ又は油圧ポンプに適用可能な、他の実施形態に係るラジアルピストン式の油圧機械の概略的な縦断面図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、幾つかの実施形態に係る風力発電装置を示す図である。
同図に示すように、風力発電装置1は、少なくとも一本のブレード2及びハブ4で構成されるロータ3を備える。なお、ハブ4はハブカバー5によって覆われていてもよい。
幾つかの実施形態では、ロータ3には、回転シャフト6を介して油圧ポンプ8が連結される。油圧ポンプ8には、高圧ライン12及び低圧ライン14を介して油圧モータ10が接続される。具体的には、油圧ポンプ8の出口が高圧ライン12を介して油圧モータ10の入口に接続され、油圧ポンプ8の入口が低圧ライン14を介して油圧モータ10の出口に接続される。
油圧ポンプ8は、回転シャフト6によって駆動されて作動油を昇圧し、高圧の作動油(圧油)を生成する。油圧ポンプ8で生成された圧油は高圧ライン12を介して油圧モータ10に供給され、この圧油によって油圧モータ10が駆動される。油圧モータ10で仕事をした後の低圧の作動油は、油圧モータ10の出口と油圧ポンプ8の入口との間に設けられた低圧ライン14を経由して、油圧ポンプ8に再び戻される。
油圧モータ10には発電機16が連結される。幾つかの実施形態では、発電機16は、電力系統に連系されるとともに、油圧モータ10によって駆動される同期発電機である。
なお、回転シャフト6の少なくとも一部は、タワー19上に設置されたナセル18によって覆われている。幾つかの実施形態では、油圧ポンプ8、油圧モータ10及び発電機16は、ナセル18の内部に設置される。
幾つかの実施形態では、油圧ポンプ8又は油圧モータ10の少なくとも一方は、以下で説明するラジアルピストン式の油圧機械である。
図2及び図31は、幾つかの実施形態に係るラジアルピストン式の油圧機械の軸方向に沿う概略的な縦断面図であり、図3は、図2の一部を拡大して示す概略的な部分縦断面図であり、図4は、図2の油圧機械の軸方向と直交する断面を拡大して示す概略的な部分横断面図である。
図2〜4及び図31に示す実施形態では、油圧機械20は、油圧機械20の周方向に沿って配置される複数のピストン22と、複数のピストン22をそれぞれ摺動自在に保持するための複数のシリンダ24が設けられたシリンダブロック26とを備える。各々のピストン22は、シリンダ24によって案内されて油圧機械20の半径方向に沿って往復運動可能になっている。各々のピストン22がシリンダ24内で往復運動すると、ピストン22とシリンダ24によって形成される油圧室25の体積が周期的に変化する。このような油圧室25の周期的な体積変化を伴うピストン22の往復運動は、機械要素29の回転運動との間で運動モードが変換されるようになっている。
例えば、油圧機械20が油圧ポンプである場合、油圧機械20の回転シャフト28とともに回転する機械要素29の回転運動がピストン22の往復運動に変換され、油圧室25の周期的な体積変化が起こり、油圧室25で高圧の作動油(圧油)が生成される。これに対し、油圧機械20が油圧モータである場合、油圧室25への圧油の導入によってピストン22の往復運動が起こり、この往復運動が機械要素29の回転運動に変換される結果、機械要素29とともに油圧機械20の回転シャフト28が回転する。
こうして、機械要素29の働きにより、油圧機械20の回転シャフト28の回転エネルギー(機械的エネルギー)と作動油の流体エネルギーとの間でエネルギーが変換され、油圧機械20が油圧ポンプ又は油圧モータとしての所期の役割を果たすようになっている。
幾つかの実施形態では、機械要素29は、図2及び図31に示すように、回転シャフト28とともに回転するように構成され、ピストン22に設けられた当接部23と当接するカム面を有するカム29Aである。この場合、当接部23に対するカム(機械要素29)の相対的な回転運動を作り出すために、カム(機械要素29)又は該カムとともに回転する回転シャフト28とシリンダブロック26との間に少なくとも一つの軸受27を設けてもよい。図2に示す例示的な実施形態では、カム(機械要素29)とともに回転する回転シャフト28とシリンダブロック26との間に2つの軸受27が設けられている。図31に示す例示的な実施形態では、カム29A(機械要素29)は、シリンダブロック26の外周を囲むように、かつ、回転シャフト28と一体的に回転するように設けられたハウジング21とともに回転する。また、ハウジング21とシリンダブロック26との間に2つの軸受27が設けられる。
なお、図3及び4に示す実施形態では、当接部23は、ピストン22に回転可能に取り付けられたローラ23Aである。そして、カム29Aは、油圧機械20の周方向に沿って並べられて複数のローラ23Aと当接するように構成された複数のローブ(カム山)31を有するリングカムである。
他の実施形態では、機械要素29は、回転シャフト28とともに回転するように構成され、コンロッドを介してピストン22に連結される少なくとも一つのクランクピンを有するクランクシャフトである。
また、他の実施形態では、シリンダブロックが回転シャフト28と一体に回転可能に設けられ、シリンダブロックを囲むように設けられた機械要素が静止状態で配置される。この場合、ピストン22に対し、当接部が径方向外側に設けられる。つまり、リングカムは、外向きであっても内向きであってもよい。
シリンダブロック26には、複数の油圧室25に連通する少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)が形成される。
幾つかの実施形態では、複数の内部油路30(30A,30B)が油圧機械20の軸方向に沿って設けられており、複数の内部油路30(30A,30B)にそれぞれ連通する環状集合路35(35A,35B)が環状のエンドプレート34の内部に形成される。エンドプレート34は、シリンダブロック26の端部に取り付けられた環状板部材である。
幾つかの実施形態では、軸受27は、エンドプレート34と回転シャフト28との間に設けられ、エンドプレート34及びシリンダブロック26は、図示しない支持手段により、機械要素29の回転運動の影響を受けずに静止状態を維持可能になっている。エンドプレート34の内部の環状集合路35(35A,35B)は、それぞれ、外部配管36(36A,36B)に接続される。こうして、各油圧室25は、内部油路30(30A,30B)及び環状集合路35(35A,35B)を介して、外部配管36(36A,36B)に連通される。なお、外部配管36A及び36Bのうち、一方は高圧ライン12であり、他方は低圧ライン14である。また、外部配管36Aが高圧ライン12であって外部配管36Bが低圧ライン14である場合、内部油路30Aは高圧油路であって内部油路30Bは低圧油路である。一方、外部配管36Aが低圧ライン14であって外部配管36Bが高圧ライン12である場合、内部油路30Aは低圧油路であって内部油路30Bは高圧油路である。
幾つかの実施形態では、シリンダブロック26は、複数のシリンダ24をそれぞれ有する複数のカートリッジ38と、複数のカートリッジ38がそれぞれ挿入される複数のカートリッジ穴52を有するシリンダブロック本体50とを含む。なお、カートリッジ38は、シリンダアセンブリ43に含まれる。
シリンダブロック26に求められる役割として、ピストン22を摺動自在に案内するための摺動部としてのシリンダ24の形成と、シリンダ24を保持するための構造体の形成とが挙げられる。上述のように、カートリッジ38とシリンダブロック本体50とを別に設ければ、シリンダブロック26に求められる役割(シリンダ24の形成および構造体の形成)をそれぞれカートリッジ38とシリンダブロック本体50とに分担させることができる。そのため、カートリッジ38およびシリンダブロック本体50のそれぞれの役割に応じた好適な設計が可能になり、シリンダブロック26の全体としての軽量化を実現できる。
図5は、幾つかの実施形態に係るシリンダブロック本体50を、一つのカートリッジ穴52から抜き出したカートリッジ38、ピストン22及びローラ23Aとともに、概略的に示す斜視図である。カートリッジ38は、シリンダ24を形成する交換可能な容器である。幾つかの実施形態では、カートリッジ38はシリンダスリーブ80を含み、シリンダスリーブ80と組み合わされる部品も含む。なお、シリンダスリーブ80は、少なくともシリンダ24を形成する筒状の部分(スリーブ本体部)を含んでいればよい。
シリンダブロック本体50は、鍛造によって成形された鍛造品部51を少なくとも一部に含む。鍛造部品51には、少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)が設けられている。鍛造品部51は、液密性に優れているため、シリンダブロック26の鍛造品部51に設けた内部油路30によって、作動油のリークを抑制しながら作動油を流すことができる。
図2〜5に示す実施形態では、鍛造品部51は、少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)と複数のカートリッジ穴52との両方を有する環状体である。
この場合、鍛造品部51は比較的高い剛性を有するので、ピストン22及びシリンダスリーブ80を介して鍛造品部51に作用する外力に耐えることができる。なお、鍛造品部51に作用する外力の一例として、ピストン22を往復運動せしめる機械要素(例えばカム)29からの押圧力を挙げることができる。
また、鍛造品部51が環状体であるため、鍛造品部51の周方向における内部油路30(30A,30B)の配置の自由度が向上し、鍛造品部51における内部油路30(30A,30B)の配列密度を高めることができる。よって、各内部油路30の断面積を小さくして、鍛造品部51の厚さを低減できる。したがって、比較的高価な鍛造品部51の製造コストを低減できる。
ところで、油圧機械20の周方向において複数のセグメントに分割されたシリンダブロックの場合、セグメント毎に交換可能であるというメリットがある反面、各セグメントの加工精度や組立精度が不十分であると、油圧機械20の回転中心に対する各シリンダ24の位置精度が低下する。もちろん、セグメント間にシムを挿入することで、油圧機械20の回転中心に対する各シリンダ24の位置精度をある程度改善することは可能であるが、この場合、シリンダブロックの組立作業に多大な労力を費やすことになる。
また、例えば風力発電装置のドライブトレイン用の油圧機械の場合において一部のセグメントを現地交換する際、シリンダブロックには少なからず風荷重が作用しているため、一部のセグメントを取り外した直後に他のセグメントの位置がわずかにずれて、新品のセグメントを組み付けるのは困難である。
この点、図2〜5に示す実施形態のように、油圧機械20の周方向における全周に亘って連続したシリンダブロック本体50(鍛造品部51)を採用すれば、上記問題は生じない。
幾つかの実施形態では、少なくとも一本の内部油路30は、シリンダブロック本体50の内部において油圧機械20の軸方向に沿って延在している。この構成では、内部油路30が軸方向に沿って延在しているので、内部油路30が油圧機械20の径方向に沿って延在している場合に比べて、シリンダブロック本体50の小型化を図ることができる。
幾つかの実施形態では、図5に示すように、カートリッジ38が、各々のピストン22とともに、シリンダブロック本体50の各々のカートリッジ穴52に対して半径方向に沿って挿脱可能に構成されている。
ここで、「半径方向に沿って挿脱」とは、油圧機械の軸から遠ざかる方向に沿って挿脱する場合と、油圧機械の軸に向かう方向に沿って挿脱する場合の両方を含む。例えば、図2に示す例示的な実施形態の場合は、回転する回転シャフト28及びカム29Aよりも外周側にシリンダブロック26及びカートリッジ38(シリンダアセンブリ43)が配置されており、カートリッジ38(シリンダアセンブリ43)は油圧機械20の軸から遠ざかる方向に沿って挿脱可能に構成される。一方、図31に示す例示的な実施形態の場合は、回転シャフト28とともに回転するハウジング21及びカム29Aよりも内周側にシリンダブロック26及びカートリッジ38(シリンダアセンブリ43)が配置されており、カートリッジ38(シリンダアセンブリ43)は油圧機械20の軸に向かう方向に沿って挿脱可能に構成される。
また、幾つかの実施形態では、図5に示すように、各々のシリンダスリーブ80を含むカートリッジ38は、後述する低圧バルブと高圧バルブを含み、該カートリッジ38が、各々のピストン22とともに、シリンダブロック本体50の各々のカートリッジ穴52に対して半径方向に沿って挿脱可能に構成されている。
図6は、カートリッジ穴52内に配置されるシリンダアセンブリ43を概略的に示す断面図である。
幾つかの実施形態に係る構成では、シリンダスリーブ80がピストン22との摺動部を形成しており、シリンダスリーブ80とピストン22との摺動部の摩耗が進行した場合、シリンダスリーブ80及び/又はピストン22を交換すれば足り、シリンダブロック本体50の交換は基本的には不要である。そして、シリンダスリーブ80及び/又はピストン22を交換する際、シリンダブロック本体50のカートリッジ穴52から油圧機械20の半径方向に沿って交換対象のカートリッジ38を引き抜き、新品の又は補修したシリンダスリーブ80及び/又はピストン22を含むカートリッジ38をカートリッジ穴52に挿入すればよく、交換作業が容易である。このため、このラジアルピストン式の油圧機械20は、メンテナンスが容易である。
ところで、ラジアルピストン式の油圧機械のシリンダブロックの形状は、通常、台形、円弧、及び、傾斜面等の組み合わせからなっており、加工難易度が高い。特に、風力発電装置のドライブトレイン用のラジアルピストン式の油圧機械に適用されるシリンダブロックは大型であり、加工難易度が高い。
その上、シリンダブロックにシリンダが一体的に設けられている場合、シリンダブロックに対し多数必要であり、加工難易度が更に高くなる。また、加工のために素材に高い信頼性が要求される。
これに対し、上記油圧機械20では、シリンダブロック本体50と、シリンダ24を有するシリンダスリーブ80とが別体に設けられているので、シリンダブロック本体50に対する加工を減らすことができ、加工工数を減らすことができるとともに、加工によるシリンダブロック本体50の強度低下も防止することができる。
幾つかの実施形態では、複数のピストン22は、それぞれ、複数のシリンダスリーブ80からの抜け出しを規制するためのエンドストップ(係合手段)をそれぞれ含み、複数のピストン22はエンドストップ(係合手段)により複数のシリンダスリーブ80と係合可能である。この構成では、シリンダスリーブ80からのピストン22の抜け出しが規制されるので、シリンダスリーブ80の交換作業時に、シリンダスリーブ80からピストン22が脱落することがない。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、シリンダスリーブ80とピストン22とを係合させるためのエンドストップ(係合手段)として、係合螺子54と係合溝55が設けられている。係合溝55は、ピストン22の側部に設けられてシリンダ24の軸方向に延在し、ピストン22の側面にて開口している。係合螺子54は、シリンダスリーブ80を貫通して設けられた螺子穴にねじ込まれ、係合螺子54の先端部が係合溝55内に配置される。係合螺子54は、シリンダ24の軸方向でのピストン22の往復運動を許容しながら、シリンダスリーブ80からのピストン22の抜け出しを規制する。なお、この実施形態では、係合溝55がピストン22のシリンダスリーブ80との係合部を形成している。
ピストン22やシリンダスリーブ80の損傷を防ぐため、係合螺子54と係合溝55は、ピストン22の往復運動の行程において係合螺子54とピストン22(係合溝55の壁面)とが衝突しないように構成される。つまり、係合溝55のピストン軸方向に沿った範囲は、ピストン22の上死点においては、係合溝55の当接部23(ローラ23A)側の壁面に係合螺子54が衝突しないように、かつ、ピストン22の下死点においては、係合溝55の油圧室25側の壁面に係合螺子54が衝突しないように、ピストン22のストロークに応じて設定される。
他の実施形態では、図7及び図8に示したように、シリンダスリーブ80とピストン22とを係合させるためのエンドストップ(係合手段)として、係合板56が設けられている。係合板56は、帯板形状を有し、ピストン22の受圧面(ピストン頭頂面)に螺子で固定され、係合板56の両端部がピストン22の外縁から僅かに突出する。シリンダスリーブ80には縮径部が設けられ、係合板56は、縮径部に当接することで、シリンダスリーブ80からのピストン22の抜け出しを規制する。この実施形態では、係合板56が、ピストン22のシリンダスリーブ80との係合部を形成している。 ピストン22、係合板56及びシリンダスリーブ80の損傷を防ぐため、係合板56は、ピストン22の往復運動の行程において係合板56とシリンダスリーブ80とが衝突しないように構成される。つまり、係合板56の厚さとシリンダスリーブ80の縮径部の位置とが、ピストン22の上死点においては、油圧室25の当接部23(ローラ23A)とは反対側の壁面と係合板56の上面との間に隙間が存在し、かつ、ピストン22の下死点においては、シリンダスリーブ80の縮径部の上面と係合板56の下面との間に隙間が存在するように、ピストン22のストロークに応じて設定される。
なお、係合板56は、ピストン22よりも前にシリンダスリーブ80内に挿入しておき、ピストン22の挿入後、シリンダスリーブ80に設けられた穴を通じて螺子止めすることができる。
あるいは、シリンダスリーブ80に、係合板56を挿入可能な穴を形成しておき、該穴を閉塞可能な螺子込み式の閉塞部材57を用いてもよい。
更に他の実施形態では、図9に示したように、シリンダスリーブ80とピストン22とを係合させるためのエンドストップ(係合手段)として、ピストン22の外周にはスナップリング58が設けられている。スナップリング58は、ピストン22の外周に嵌合され、シリンダスリーブ80の縮径部に当接することで、シリンダスリーブ80からのピストン22の抜け出しを規制する。この実施形態では、スナップリング58が、ピストン22のシリンダスリーブ80との係合部を形成している。
ピストン22、スナップリング58及びシリンダスリーブ80の損傷を防ぐため、スナップリング58は、ピストン22の往復運動の行程においてスナップリング58とシリンダスリーブ80とが衝突しないように構成される。つまり、スナップリング58の取付位置とシリンダスリーブ80の縮径部の位置とが、ピストン22の下死点において、スナップリング58とシリンダスリーブ80の縮径部の上面との間に隙間が存在するように、ピストン22のストロークに応じて設定される。
なお、スナップリング58を嵌合するために、シリンダスリーブ80は分割可能であってもよい。
幾つかの実施形態では、カートリッジ38は、ピストン22及びローラ23Aととともに、シリンダブロック本体50の複数のカートリッジ穴52から半径方向に沿ってローラ23Aと当接するリングカムの反対側に取り外し可能、且つ、リングカムの反対側から半径方向に沿ってシリンダブロック本体50の各々のカートリッジ穴52に挿入可能に構成されている。
この構成では、リングカムを油圧機械20から取り外すことなく、シリンダブロック26を挟んでリングカムとは反対側の空間を利用して、ピストン22及びローラ23Aとともにカートリッジ38をカートリッジ穴52に対して挿脱することができる。よって、ピストン22やローラ23Aの交換作業を効率的に行うことが可能になり、油圧機械20のメンテナンスが容易になる。
幾つかの実施形態では、複数のローラ23Aは、それぞれ、複数のピストン22からのピストン22の軸方向における抜け出しが規制されるように複数のピストン22に係合可能である。この構成では、ローラ23Aの交換等を行う際、ピストン22からローラ23Aが脱落することがなく、作業が容易である。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、ピストン22とローラ23Aを係合させる係合手段として、ピストン22に2つの腕部59が設けられている。2つの腕部59は円弧面を有する。円弧面は、ピストン22の軸方向と直交する略円筒形状の空間を規定し、ローラ23Aが該空間に同軸に挿入される。2つの腕部59の先端は、ローラ23Aとカム29Aの接触を阻害しないように相互に離れており、2つの腕部59は、ローラ23Aを回転可能に支持しながら、ピストン22の軸方向におけるピストン22からのローラ23Aの抜け出しを規制する。
なお、ピストン22及び腕部59の摩耗や損傷を防ぐため、腕部59は、ピストン22の往復行程において腕部59とシリンダスリーブ80とが衝突しないように構成される。つまり、腕部59の長さは、ピストン22の上死点において、腕部59の上面とシリンダスリーブ80との間に隙間が存在するように、ピストン22のストロークに応じて設定される。
幾つかの実施形態では、複数のカートリッジ穴52は、それぞれ、複数のローラ23Aよりも大きいサイズを有する。この構成では、ローラ23Aの交換等を行う際、ローラ23Aの大きさによらずに、シリンダブロック本体50から、カートリッジ穴52を通じてローラ23Aを抜き出すことができる。ローラ23Aの交換等を行う際、シリンダブロック本体50から、カートリッジ穴52を通じてローラ23Aをスムーズに抜き出すことができる。例えば、ピストン22及びローラ23Aとともにカートリッジ38をカートリッジ穴52に対して挿脱する場合に、ローラ23Aとカートリッジ穴52との干渉を防止できる。このため、ピストン22及びローラ23Aとカートリッジ38との集合体のカートリッジ穴52に対する挿脱をスムーズに行うことができる。
図10は、シリンダアセンブリ43とカートリッジ穴52を概略的に示す斜視図である。ただし、ピストン22及びローラ23Aは、シリンダスリーブ80から抜き出されている。また、図11は、ローラ23Aとカートリッジ穴52を概略的に示す平面図である。
図10及び図11に示したように、幾つかの実施形態では、複数のカートリッジ穴52は、それぞれ、断面円形であり、複数のローラ23Aの対角長Lよりも大きな直径D1を有する。この構成によれば、シリンダブロック本体50から、カートリッジ穴52を通じてローラ23Aを抜き出すことができる。
なお、ローラ23A側に位置するシリンダスリーブ80の一端部には、ローラ23Aの両端部に対応して切欠き部63が形成されている。切欠き部63は、ローラ23Aの両端部を受け容れ可能であり、ピストン22の往復運動を許容する。
図12は、他の実施形態に係るシリンダアセンブリ43とカートリッジ穴52を概略的に示す斜視図である。ただし、シリンダスリーブ80は一部のみ示され、ピストン22及びローラ23Aは、シリンダスリーブ80から抜き出されている。また、図13は、ローラ23Aとカートリッジ穴52を概略的に示す平面図である。
幾つかの実施形態では、図12及び図13に示したように、複数のカートリッジ穴52は、第1部分52Aと第2部分52Bとを含む。第1部分Aは、複数のピストン22と複数のシリンダ24によってそれぞれ形成される複数の油圧室25に対応するシリンダブロック本体50の第1領域に設けられ、断面円形状を有する。
第2部分52Bは、第1領域よりもローラ23A寄りのシリンダブロック本体50の第2領域に設けられている。そして、第2部分52Bは、各々のローラ23Aの対角長Lよりも小の直径D2の断面円形に対して、各々のローラ23Aの両端部に対応する切欠き部61を少なくとも付加した断面形状を有する。
この構成によれば、シリンダブロック本体50から、カートリッジ穴52の第2部分52B及び第1部分52Aを通じてローラ23Aを抜き出すことができる。一方、この構成によれば、カートリッジ穴52の第2部分52Bの断面積は、第1部分52Aの断面積よりも小さく、第2部分52Bを囲むシリンダブロック本体50の部分の肉厚を厚くすることができる。これにより、ローラ23Aがカートリッジ穴52を通過することを妨げない範囲で、シリンダブロック本体50の強度を高くすることができる。
なお、幾つかの実施形態では、ピストン22に、ローラ23Aの軸方向での移動を規制する2つの側板69が取り付けられる。2つの側板69は、ローラ23Aを軸方向両側から相対回転可能に挟む。図13に示したように、切欠き部61は、側板69にも対応しており、複数の円弧面によって形成されている。
また幾つかの実施形態では、図12に示したように、複数のシリンダスリーブ80は、複数のカートリッジ穴52の第1部分52Aに対応する第1スリーブ部80Aと、複数のカートリッジ穴52の第2部分52Bに対応する第2スリーブ部80Bとを含む。そして、第1スリーブ部80Aと、第2スリーブ部80Bとの間には段差65が設けられている。
この構成の場合、シリンダスリーブ80の段差65を用いて、カートリッジ穴52内におけるシリンダスリーブ80の位置決めを行うことができる。すなわち、シリンダスリーブ80の段差をカートリッジ穴52の段差67に当接させることにより、カートリッジ穴52内におけるシリンダスリーブ80の位置決めを行うことができる。また、段差65に対応して第1スリーブ部80Aの肉厚を第2スリーブ部80Bに比べて厚くすることができ、シリンダスリーブ80に高い強度をもたせることができる。
幾つかの実施形態では、図2〜4及び図31に示したように、シリンダブロック26は、シリンダブロック本体50に取り付けられ、複数のカートリッジ穴52に挿入された複数のカートリッジ38のシリンダブロック本体50からの半径方向に沿った抜け出しをそれぞれ規制するための複数の蓋部材70をさらに含む。蓋部材70は、例えばボルトを用いてシリンダブロック本体50に固定される。
この構成では、蓋部材70を用いたことにより、シリンダブロック本体50からのカートリッジ38の抜け出しを効果的に規制することができる。このため、シリンダスリーブ80に作動油の圧力が作用しても、シリンダスリーブ80の抜け出しを規制することができる。
幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、油圧機械20は、複数の油圧室25と、複数の油圧室25に連通可能な低圧ライン(図示しない)及び高圧ライン(図示しない)との間に設けられる複数のバルブ60(60A,60B)をさらに備える。複数の油圧室25は、複数のピストン22と複数のシリンダ24によってそれぞれ形成される。複数のバルブ60A及び60Bのうち一方は、複数の油圧室25と低圧ラインとの間に設けられ、複数の油圧室25と低圧ラインとの連通状態を切り換えるための低圧バルブである。また、複数のバルブ60A及び60Bのうち他方は、複数の油圧室25と高圧ラインとの間に設けられ、複数の油圧室25と高圧ラインとの連通状態を切り換えるための高圧バルブである。すなわち、図2に示す外部配管36Aが低圧ラインである場合、図3及び4に示す内部油路30Aは低圧ラインに連通する低圧油路であり、バルブ30Aは低圧バルブである。このとき、図2に示す外部配管36Bは高圧ラインであって、図3及び4に示す内部油路30Bは高圧ラインに連通する高圧油路であり、バルブ30Bは高圧バルブである。一方、図2に示す外部配管36Aが高圧ラインである場合、図3及び4に示す内部油路30Aは高圧ラインに連通する高圧油路であり、バルブ30Aは高圧バルブである。このとき、図2に示す外部配管36Bは低圧ラインであって、図3及び4に示す内部油路30Bは低圧ラインに連通する低圧油路であり、バルブ30Bは低圧バルブである。
そして、バルブ60(60A,60B)を含むカートリッジ38は、シリンダブロック本体50の複数のカートリッジ穴52に対して半径方向に沿って挿脱可能に構成されている。
この構成では、バルブ60(60A,60B)とともにカートリッジ38がカートリッジ穴52に対して挿脱可能に構成されているため、バルブ60(60A,60B)のメンテナンス時にカートリッジ38とともにバルブ60(60A,60B)をカートリッジ穴52から抜き出すことができる。よって、バルブ60(60A,60B)のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、複数のシリンダ24は、複数のシリンダスリーブ80の中心軸と一致した中心軸(シリンダ軸)を有する。
この構成では、シリンダスリーブ80の内周面と外周面を、共通のセンタ穴で旋盤加工により成形可能であり、シリンダスリーブ80の製造が容易である。このため、油圧機械20の生産性を更に高くすることができる。
幾つかの実施形態では、図3及び4に示すように、カートリッジ38は、カートリッジ38の外周面に設けられて、少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)に開口する少なくとも一つの油溝41を有する。
この構成では、カートリッジ38の外周面に、内部油路30に開口する油溝41を設けたことで、簡単な構成にて、内部油路30と油圧室25とを確実に連通させることができる。よって、油圧室25と内部油路30との接続に高い加工精度は必要ないため、油圧機械20は高い生産性を有する。
幾つかの実施形態では、油溝41はシリンダスリーブ80の外周面に形成される。
幾つかの実施形態では、図3及び図4に示すように、少なくとも一本の油路30は、油圧機械20の軸方向に沿って延在する複数本の内部油路30を含み、少なくとも一つの油溝41は、それぞれ、複数本の内部油路30のうち2本以上の内部油路30に開口している。
この構成では、カートリッジ38の外周面に油溝41が設けられているので、作動油の流路の構成の自由度が高く、1つの油溝41を介して、2本以上の内部油路30を油圧室25に連通させることができる。よって、各々の内部油路30を小径化することができ、作動油の流路抵抗を抑えながら、シリンダブロック26の強度を向上させることができる。
幾つかの実施形態では、図10に示したように、少なくとも一つの油溝41は、カートリッジ38の外周面の全周に亘って連続した環状溝42(42A,42B)を含む。この構成では、シリンダブロック本体50の内部の内部油路30に開口するシリンダスリーブ80外周面の油溝41が環状溝42であるので、カートリッジ38に対する内部油路30の配置の自由度が向上する。
幾つかの実施形態では、環状溝42(42A,42B)は、シリンダスリーブ80の外周面の全周に亘って形成される。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、油圧機械20は、環状溝42の両側においてカートリッジ38の外周面に設けられて各々の環状溝42をシールするための複数のシール部材44をさらに備える。この構成では、シール部材44によって環状溝42の両側がシールされるので、良好な液密性が確保される。
幾つかの実施形態では、シール部材44は、環状をなすカートリッジ38とカートリッジ穴52との間の隙間をシールする。シール部材44は、例えば、弾性材料からなるOリングである。
幾つかの実施形態では、図2〜4に示したように、鍛造品部51(シリンダブロック本体50)に設けられた少なくとも一本の内部油路30は、油圧室25に作動油を供給するための給油路と、油圧室25から作動油を排出するための排油路とを含む。この場合、内部油路30A及び30Bのうち、一方が給油路であり他方が排油路である。
そして、幾つかの実施形態では、シリンダブロック26の内部に設けられた給油路30A及び排油路30Bが、油圧機械20の軸方向に沿って延在している。
この構成によれば、内部油路30A及び内部油路30Bが何れも軸方向に延在しているので、シリンダブロック26の大径化を防止することができ、また、内部油路30A及び内部油路30Bに接続される配管構造も簡単にすることができる。
また幾つかの実施形態では、シリンダブロック26の内部に設けられた内部油路30A及び内部油路30Bが、油圧機械20の半径方向で異なる位置にある。
この構成によれば、内部油路30A及び内部油路30Bが半径方向で異なる位置にあり、同一の半径方向位置で並列に配列されていない。このため、内部油路30A及び内部油路30Bのために必要なスペースが小さくてよく、シリンダ24同士の距離を広げる必要がない。これによって、シリンダブロック26の大型化を防止することができる。あるいは、内部油路30A及び内部油路30Bのために必要なスペースが小さくてよいので、周方向に配列するシリンダ24の数を増やすことができる。シリンダ24の数を増やした場合、脈動や振動を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、カートリッジ38の内部には、内部油路30(30A,30B)と油圧室25とを連通させるための連通路46(46A,46B)が設けられている。そして、各々の連通路46(46A,46B)には、シリンダブロック26の各々の内部油路30(30A,30B)と油圧室25との連通状態を切り換えるためのバルブ60(60A,60B)が設けられている。なお、連通路46A及び46Bのうち一方は、低圧バルブを介して油圧室25を低圧油路に連通させるための低圧連通路であり、連通路46A及び46Bのうち他方は高圧バルブを介して油圧室25を低圧油路に連通させるための高圧連通路である。
図6に示す例示的な実施形態では、内部油路30(30A,30B)と連通路46(46A,46B)とは、環状溝42(42A,42B)を介して接続される。
幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、複数のバルブ60は、複数の油圧室25への作動油の供給状態をそれぞれ切り換えるための複数の給油バルブ60Aと、複数の油圧室25からの作動油の排出状態をそれぞれ切り換えるための複数の排油バルブ60Bとを有する。複数の給油バルブ60A及び複数の排油バルブ60Bは、それぞれ、複数のカートリッジ38に含まれる。そして、複数の給油バルブ60A及び複数の排油バルブ60Bをそれぞれ含む複数のカートリッジ38は、複数のカートリッジ穴52にそれぞれ配置される。
なお、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bのうちの一方は、油圧室25と低圧ライン(外部配管36)との間に設けられ、油圧室25と低圧ライン(外部配管36)との連通状態を切り換えるための低圧バルブであり、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bのうちの他方は、油圧室25と高圧ライン(外部配管36)との間に設けられ、油圧室25と高圧ライン(外部配管36)との連通状態を切り換えるための高圧バルブである。
この構成では、カートリッジ穴52に給油バルブ60Aと排油バルブ60Bを含むカートリッジ38が配置されており、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bをカートリッジ穴52とは別の部位に設置する場合に比べて、給油バルブ60A及び排油バルブ60Bを設置するためのスペースが削減されている。この結果、シリンダブロック本体50の小型化を図ることができ、ラジアルピストン式の油圧機械20の小型化を図ることができる。
また、給油バルブ60A及び排油バルブ60Bをカートリッジ穴52内に配置したことで、給油バルブ60A及び排油バルブ60Bと油圧室25との間の距離を短くすることができ、油圧室25周辺のデッドスペースを小さくすることができる。この結果として、ラジアルピストン式の油圧機械20の高効率化を図ることができる。
より具体的には、給油バルブ60A及び排油バルブ60Bは、カートリッジ38において、後述するバルブブロック81に保持される。
この場合、カートリッジ38に給油バルブ60Aと排油バルブ60Bとを含むバルブブロック81が組み込まれている。このため、隣接するカートリッジ38間に給油バルブ60Aや排油バルブ60Bが配置されておらず、シリンダブロック本体50に給油バルブ60Aや排油バルブ60Bを設置するためのスペースを独立して設ける必要がない。したがって、シリンダブロック26におけるカートリッジ38の設置密度を向上させることができる。
したがって、シリンダブロック本体50を小径化して、油圧機械20の小型化を図ることができる。あるいは、シリンダブロック本体50のサイズを維持したまま周方向におけるカートリッジ38の設置数を増やし、脈動や振動を抑制し、油圧機械20の低騒音化を図ることもできる。
また、幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、カートリッジ38に設けられた少なくとも一つの環状溝42は、鍛造品部51内の給油路30Aに開口する給油溝42Aと、鍛造品部51内の排油路30Bに開口する排油溝42Bとを含む。さらに、連通路46は、給油バルブ60Aを介して油圧室25を給油溝42Aに連通させるための給油連通路46Aと、排油バルブ60Bを介して油圧室25を排油溝42Bに連通させるための排油連通路46Bとを含む。なお、給油連通路46Aと排油連通路46Bのうち、一方は低圧油路(内部油路30)と油圧室25を連通させるための低圧連通路であり、他方は高圧油路(内部油路30)と油圧室25を連通させるための高圧連通路である。
この構成では、カートリッジ38に給油連通路46A及び排油連通路46Bを設けたことにより、簡単な構成にて、給油路30A及び排油路30Bと給油バルブ60A及び排油バルブ60Bとをそれぞれ確実に連通させることができる。
換言すれば、各々のカートリッジ38には、油圧室25を給油路30Aに連通させるための第1連通路と、油圧室25を排油路30Bに連通させるための第2連通路とが設けられており、第1連通路は、カートリッジ38の外周面に設けられて給油路30Aに開口する給油溝(第1環状溝)42Aを含み、第2連通路は、給油溝42Aから半径方向に離れた位置においてカートリッジ38の外周面に設けられて排油路30Bに開口する排油溝(第2環状溝)42Bを含む。
なお、第1連通路と第2連通路のうち、一方は低圧油路(内部油路30)と油圧室25を連通させるための低圧連通路であり、他方は高圧油路(内部油路30)と油圧室25を連通させるための高圧連通路である。
この構成では、カートリッジ38の外周面に、給油路30Aに開口する給油溝42Aを設けたことで、簡単な構成にて、給油路30Aと油圧室25とを確実に連通させることができる。また、この構成では、カートリッジ38の外周面における給油溝42Aとは異なる径方向位置に、排油路30Bに開口する排油溝42Bを設けたことで、簡単な構成にて、排油路30Bと油圧室25とを確実に連通させることができる。
なお、幾つかの実施形態では、第1連通路は、給油バルブ60Aを介して油圧室25を少なくとも一本の給油路30Aに連通させ、第2連通路は、排油バルブ60Bを介して油圧室25を少なくとも一本の排油路30Bに連通させている。
幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、シリンダスリーブ80を含むカートリッジ38には、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bとが、油圧機械20の半径方向に並んだ状態で配置されている。
この構成では、カートリッジ38に給油バルブ60Aと排油バルブ60Bとがカートリッジ38の軸方向に並んだ状態で配置されている。このため、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bとが油圧機械20の半径方向に並んでいるので、油圧機械20の半径方向に直交する面内におけるバルブ設置スペースを小さくすることができる。このため、油圧機械20の半径方向に直交する面内におけるバルブブロック26(カートリッジ38)のサイズを低減でき、シリンダブロック本体50の剛性維持等の目的で周方向において隣接するカートリッジ38間の間隔を確保しながら、シリンダブロック本体50を小径化できる。
ところで、油圧機械20が高圧で使用される場合、作動油が高圧になり、非圧縮性流体といえども作動油の体積が減少する。このため、油圧室25周辺にデッドスペースが存在すると、油圧機械20の効率が低下する。特に、この問題は風力発電装置のような大型機械において顕著になる。
上記構成では、カートリッジ38に給油バルブ60A及び排油バルブ60Bが組み込まれているので、油圧室25周辺のデッドスペースを減らすことができる。これより、油圧機械20の効率を高めることができる。
また、カートリッジ38に、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bが組み込まれていれば、蓋部材70を用いてカートリッジ穴52からの抜け出しを一括して防止することができる。
更に、カートリッジ38に、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bが組み込まれていれば、シリンダブロック本体50に対する加工を減らすことができ、加工工数を減らすことができるとともに、加工によるシリンダブロック本体50の強度低下も防止することができる。
また、幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、各々のカートリッジ穴52において、給油バルブ60Aの弁体62Aと排油バルブ60Bの弁体62Bとが油圧機械20の半径方向に関してオーバーラップしている。
この構成では、給油バルブ60Aの弁体62Aと排油バルブ60Bの弁体62Bとが半径方向にオーバーラップしているので、カートリッジ穴52内における給油バルブ60Aと排油バルブ60Bの設置スペースを小さくすることができる。
こうして油圧機械20の半径方向の異なる位置に設けられた給油バルブ60Aと排油バルブ60Bに対応して、給油溝42A及び排油溝42Bもまた、各々のカートリッジ38の外周面上において油圧機械20の半径方向の異なる位置に設けられる。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、複数の給油バルブ60Aは、それぞれ、複数の排油バルブ60Bよりも複数の油圧室25から離れた位置に設けられる。給油路30Aと油圧室25を連通する第1連通路は、各々の油圧室25から各々の給油バルブ60Aの弁体62Aに向かって油圧機械20の半径方向に沿って延びる少なくとも一本の給油用径方向流路(第1流路)48を含む。排油路30Bと油圧室25を連通する第2連通路は、少なくとも一本の第1流路を避けるように第1流路に直交する方向に沿って延在する少なくとも一本の排油用直交流路(第2流路)72を含む。この場合、給油用径方向流路(第1流路)48は半径方向流路であり、排油用直交流路(第2流路)72は直交方向流路である。
この構成によれば、半径方向に沿って延びる第1流路48を避けるように第2流路72を設けたことで、カートリッジ内の限られたスペースにおいて、給油バルブ60Aを介して油圧室25と給油路30Aを連通させながら、排油バルブ60Bを介して油圧室25と排油路30Bを連通させることができる。
そして、幾つかの実施形態では、第1連通路は、各々の給油バルブ60Aを介して少なくとも一本の第1流路48を給油溝42Aに連通させる少なくとも一本の給油用直交流路(第3流路)47を含む。
油圧機械20の半径方向に沿って延びる第1流路48(第1連通路の一部)は、ドリルによる切削により形成されてもよいし、他の工作機械による切削や研削により形成されてもよい。また、油圧機械20の半径方向に沿って延びる第1流路48は、実質的に単一の直径を有し、第1流路48の長さ方向において第1流路48の直径は実質的に不変である。また、第1流路48の内壁を構成する曲面に含まれる第1流路48の長さ方向の複数の直線は実質的に互いに並行である。また、油圧機械20の半径方向に沿って延びる第1流路48は、異なる圧力の領域である排油用直交流路(第2流路)72とねじれの位置で交差してもよいが、互いに交わらない。
図14は、図6中のXIV−XIV線に沿う概略的な断面図であり、図15は、図6中のXV−XV線に沿う概略的な断面図である。
幾つかの実施形態では、図14に示すように、複数の第1流路48及び第3流路47が、シリンダスリーブ80の中心軸の周りに配列されている。そして、図15に示すように、複数の第2流路72が、複数の第1流路48間を延びている。
上述した油圧機械20が油圧ポンプの場合、給油バルブ60Aが開くと、鍛造品部51内の給油路30Aからの作動油が給油溝42A及び給油連通路46Aを経由して油圧室25に導入される。そして、油圧室25に導入された作動油は、下死点から上死点に向かうピストン22の動きに伴う油圧室25の体積縮小によって圧縮されて昇圧される。こうして生成された高圧の作動油(圧油)は、排油バルブ60Bが開くことで、排油連通路46B及び排油溝42Bを経由して鍛造品部51内の排油路30Bに取り出される。
一方、油圧機械20が油圧モータの場合、給油バルブ60Aが開くと、鍛造品部51内の給油路30Aからの高圧の作動油(圧油)が給油溝42A及び給油連通路46Aを経由して油圧室25に導入される。そして、油圧室25に導入された圧油によって、ピストン22を上死点から下死点に向けて動かされる。この後、油圧室25内の作動油は、排油バルブ60Bが開くことで、排油連通路46B及び排油溝42Bを経由して鍛造品部51内の排油路30Bに取り出される。
幾つかの実施形態では、油圧機械20は複数のピストン22の往復運動によって作動油を昇圧する油圧ポンプである。そして、複数の排油バルブ60Bは、図6に示したように、それぞれ、複数の油圧室25に少なくとも一つの弁孔74を介して連通する弁室75に配置された少なくとも一つの球形の弁体62Bと、少なくとも一つの球形の弁体62Bを少なくとも一つの弁孔74に向けて付勢するための少なくとも一つの付勢部材76とを含み、少なくとも一本の第1流路48は、少なくとも一つの球形の弁体62Bを配置した弁室75を避けて配置される。
この構成では、排油バルブ60Bが球形の弁体62Bを有する逆止弁であり、電磁弁に比べて簡単な構成を有する。このため、排油バルブ60Bを給油バルブ60Aよりも油圧室25の近くに配置しても、排油バルブ60Bを跨いで給油バルブ60Aと油圧室25とを容易に接続することができる。
また、排油バルブ60Bは電磁弁ではないので、電気的な接続を必要としない。よって、逆止弁である排油バルブ60Bを油圧室25の近くに配置しても、配線が複雑になることもない。
なお、付勢部材76としては、圧縮コイルばねを用いることができる。
幾つかの実施形態では、図3及び図4に示すように、シリンダブロック26の内周側から外周側に向かって、複数の油圧室25、複数の排油バルブ60B、及び、複数の給油バルブ60Aがこの順で配置されており、複数の給油バルブ60Aは、それぞれ、ソレノイド電磁弁である。
この構成では、ソレノイド電磁弁からなる給油バルブ60Aがシリンダブロック26の外周側に配置されているので、電気配線が容易である。
幾つかの実施形態では、少なくとも一つの球形の弁体62Bは、各々のシリンダ24の中心軸上に配置された一つの球形の弁体62Bであり、少なくとも一本の第1流路48は、一つの球形の弁体62Bを配置した弁室75の周囲に配置されている。
この構成では、弁体62Bが球形の弁体であり、弁室75を小さくすることができるので、弁室75の周りに第1流路48のためのスペースを容易に確保することができる。
図16は、他の実施形態に係るシリンダアセンブリ43の概略的な断面図であり、図17は、図16中のXVII−XVII線に沿う概略的な断面図である。幾つかの実施形態では、図16及び図17に示すように、複数の球体の弁体62B及び複数の弁孔74が、各々のシリンダ24の中心軸に対して回転対称に配置されている。
この構成では、複数の球形の弁体62B及び弁孔74を設けたことで、各弁体62B及び各弁室75を小さくすることができる。このため、排油バルブ60Bにおけるデッドスペースを小さくすることができ、排油バルブ60Bの応答性を高くすることができる。
図18は、他の実施形態に係るシリンダアセンブリ43の概略的な断面図であり、図19は、図18中のXIX−XIX線に沿う概略的な断面図である。幾つかの実施形態では、複数の給油バルブ60Aは、それぞれ、複数の排油バルブ60Bよりも複数の油圧室25から離れた位置に設けられている。そして、図18に示したように、給油路30Aと油圧室25を連通する第1連通路、および、排油路30Bと油圧室25を連通する第2連通路は、各々の油圧室25から、油圧機械20の半径方向に沿って延びる共通流路78を共有している。更に、第1連通路は、共通流路78に直交する方向に沿って延在し、各々の給油バルブ60Aを介して共通流路を給油溝42Aに連通させる少なくとも一本の給油用直交流路(第4流路)47を含む。
一方、第2連通路は、共通流路78に直交する方向に沿って延在し、各々の排油バルブ60Bを介して共通流路78を排油溝42Bに連通させる少なくとも一本の排油用直交流路(第5流路)72を含む。
この構成では、それぞれ共通流路78と直交する方向に沿って延在する第4流路47及び第5流路72を設けたことで、簡単な構成にて、給油バルブ60Aを介して共通流路78を給油溝42Aに連通させることができるとともに、排油バルブ60Bを介して共通流路78を排油溝42Bに連通させることができる。
幾つかの実施形態では、複数の排油バルブ60Bは、それぞれ、共通流路78に少なくとも一つの弁孔74を介して連通する弁室75に配置された少なくとも一つの球形の弁体62Bと、少なくとも一つの球形の弁体62Bを少なくとも一つの弁孔74に向かって付勢するための付勢部材76とを含む。
この構成では、排油バルブ60Bが球形の弁体62Bを有する逆止弁であり、電磁弁に比べて簡単な構成を有する。このため、排油バルブ60Bを給油バルブ60Aよりも油圧室25の近くに配置しても、排油バルブ60Bを跨いで給油バルブ60Aと油圧室25とを容易に接続することができる。
また、排油バルブ60Bは電磁弁ではないので、電気的な接続を必要としない。よって、逆止弁である排油バルブ60Bを油圧室25の近くに配置しても、配線が複雑になることもない。
幾つかの実施形態では、図6及び図18に示したように、複数のカートリッジ38は、それぞれ、シリンダスリーブ80と、バルブブロック81とを含む。シリンダスリーブ80は、略円筒形状を有し、シリンダ24を形成している。バルブブロック81は、シリンダスリーブ80の一端を閉塞している。
また、カートリッジ38は、第1セグメント40と第2セグメント85に分割可能に構成される。
図6及び図18に示す例示的な実施形態では、第1セグメント40が主としてシリンダスリーブ80を形成し、第1セグメント40の一部と第2セグメント85とがバルブブロック81を形成している。
そして、バルブブロック81には、各々の給油バルブ60Aおよび各々の排油バルブ60Bが組み込まれる。図6に示す例示的な実施形態では、バルブブロック81は、第1セグメント40と第2セグメント85とに跨って設けられており、各々の給油バルブ60Aおよび各々の排油バルブ60Bのうち各々の油圧室25に近いバルブが第1セグメント40に組み込まれ、各々の給油バルブ60Aおよび各々の排油バルブ60Bのうち各々の油圧室25から遠いバルブが第1セグメント40とは別体の第2セグメント85に設けられる。
図6のシリンダアセンブリ43では、排油バルブ60Bが第1セグメント40の端部84に組み込まれている。より詳しくは、第1セグメント40には、油圧室25側に開口するようにシリンダスリーブ80の軸方向に沿って有底孔が延設されており、該有底孔によって排油バルブ60Bの弁室75が形成されている。有底孔には、弁孔74を形成する弁座を有するスリーブ83がねじ込まれ、弁座によって、弁室75からの弁体62Bの抜け出しが防止されている。
そして、有底孔の底面には、ばね座を形成するばね孔が設けられ、ばね孔に付勢部材76としての圧縮コイルばねの一端が収容されている。
一方、カートリッジ38は、第1セグメント40に取り付けられる第2セグメント85を含む。第2セグメント85には、給油バルブ60Aおよび排油バルブ60Bのうち油圧室25から遠いバルブが組み込まれている。図6のシリンダアセンブリ43では、給油バルブ60Aが第2セグメント85に組み込まれている。
より詳しくは、第2セグメント85は、カートリッジ穴52に配置され、第1セグメント40の端部84に隣接して配置されている。第1セグメント40の端部84には、円柱形状の凹部が同軸に形成されている。第2セグメント85は、小径部と大径部とからなる段付き円筒形状を有し、第1セグメント40と同軸に配置される。第2セグメント85の小径部が、第1セグメント40側に配置され、第1セグメント40の端部84の凹部の開口に嵌合される。これにより、第1セグメント40の端部84の凹部の開口が第2セグメント85の小径部によって閉塞され、凹部と小径部との間の隙間に弁体62Aのための弁室87が形成される。給油用径方向流路48は、第1セグメント40の端部84をシリンダスリーブ80の軸方向に貫通し、第1セグメント40の端部84の凹部に開口している。
給油用直交流路47は、第2セグメント85の小径部に放射状に設けられている。第2セグメント85の小径部には、複数の給油用直交流路47の内端と、第2セグメント85の小径部の外端面とを連通する複数の弁孔88が設けられている。複数の弁孔88は、小径部の軸方向に延びている。
給油バルブ60Aは、ポペット弁であり、第2セグメント85の小径部の外端面には、弁孔88が開口する領域に、弁体62Aのための円環状の弁座が設けられている。弁体62Aの軸部は、第2セグメント85の小径部を軸方向に貫通し、軸部の先端は、第2セグメント85の大径部に配置されている。
そして、弁体62Aの軸部の先端には、第2セグメント85の大径部の内部に往復運動自在に設けられたアーマチュア89が一体に設けられている。また、第2セグメント85の大径部の内部には、コア90及びソレノイド92が固定して設けられ、コア90とアーマチュア89との間には、付勢部材94として圧縮コイルばねが設けられている。付勢部材94としての圧縮コイルばねは、シリンダスリーブ80の軸線方向にて、弁座から離れる方向に弁体62Aを付勢している。
給油バルブ60Aでは、ソレノイド92に電力を供給することにより、付勢部材94の付勢力に抗して、コア90に向かってアーマチュア89が吸引され、給油バルブ60Aが閉弁するように構成されている。
一方、図18のシリンダアセンブリ43では、第1セグメント40の端部84に共通流路78と第1セグメント40の外周面とを連通する横孔が設けられている。横孔は、シリンダスリーブ80の軸線と直交する方向に延びている。横孔には、スリーブ83及び閉塞部材95が螺子込まれ、スリーブ83が有する弁座と閉塞部材95との間に、弁体62Bを収容する弁室75が形成されている。閉塞部材95の内端面には、ばね座を形成する有底のばね孔が形成され、ばね孔に付勢部材76としての圧縮コイルばねの一端が収容されている。付勢部材76としての圧縮コイルばねは、シリンダスリーブ80の軸線と直交する方向にて、弁孔74に向けて弁体62Bを付勢する。
図6及び図18に示したシリンダアセンブリ43では、シリンダスリーブ80を含む第1セグメント40とは別体の第2セグメント85に給油バルブ30A又は排油バルブ30Bバルブを組み込むことで、カートリッジ38に対し、給油バルブ30A及び排油バルブ30Bを組み込むための加工が容易になる。この結果として、ラジアルピストン式の油圧機械20の生産性を高くすることができる。
また、図18に示したシリンダアセンブリ43では、球形の弁体62Bと付勢部材76としての圧縮コイルばね76が、シリンダスリーブ80の軸方向と直交する方向に並んで設けられており、シリンダスリーブ80の軸方向での排油バルブ60Bの長さを短くすることができる。これによって、油圧室25周辺のデッドスペースを減らし、油圧機械20の効率を高くすることができる。
そして、図16に示したシリンダアセンブリ43のように、複数の球形の弁体62Bを設けながら、図18に示したシリンダアセンブリ43のように、複数の球形の弁体62Bと付勢部材76としての複数の圧縮コイルばね76をシリンダスリーブ80の軸方向と直交する方向に並んで設ければ、より一層、シリンダスリーブ80の軸方向での排油バルブ60Bの長さを短くすることができる。これによって、更に、油圧室25周辺のデッドスペースを減らし、油圧機械20の効率を高くすることができる。
幾つかの実施形態では、図5に示すように、油圧機械20の軸方向に沿って並んだ複数のカートリッジ穴52で形成される軸方向穴列53が、油圧機械20の周方向に複数列設けられる。一方、鍛造品部51(シリンダブロック本体50)の内部では、図2〜4に示すように、複数の給油路30A及び複数の排油路30Bが油圧機械20の軸方向に沿って延在している。鍛造品部51内の各給油路30A及び各排油路30Bは、それぞれ、各々の軸方向穴列53に属する複数のカートリッジ穴52に挿入された複数のカートリッジ38の給油溝42Aと排油溝42Bに開口しており、軸方向穴列53に対応する複数の油圧室25に連通している。この際、図3、図4及び図20に示すように、各々の油圧室25に対して複数の給油路30A及び複数の排油路30Bを連通させてもよい。
なお、図20は、シリンダブロック26の概略的に示す平面図である。
また、幾つかの実施形態では、図2〜4に示すように、油圧機械20の半径方向における複数の給油路30Aの位置は、油圧機械20の半径方向における複数の排油路30Bの位置と異なっている。
これにより、各々のカートリッジ38の外周面上において油圧機械20の半径方向の異なる位置に設けられた給油溝42A及び排油溝42Bと、シリンダブロック本体50内の給油路30A及び排油路30Bとのそれぞれの接続が容易になる。また、複数の給油路30Aと複数の排油路30Bとの油圧機械20の半径方向における位置を異ならせることで、同種の内部油路30(給油路30A又は排油路30B)と各環状集合路35A,35B(図2参照)との接続が容易になる。
また、幾つかの実施形態では、図4に示すように、各給油路30Aと各排油路30Bとは、油圧機械20の周方向における位置も互いに異なる。
この構成では、給油路30Aと排油路30Bの周方向位置を異ならせることで、同じ周方向位置に設けた場合に比べて、給油路30Aや排油路30Bが設けられた周方向位置でのシリンダブロック26の径方向での厚さを大きくすることができる。このため、シリンダブロック26の強度を高めることができ、ピストン22が往復運動する際、ピストン22からシリンダブロック26に対しサイドフォースが作用しても、シリンダブロック26の捩れが抑制される。この結果、シリンダブロック26の耐久性が向上し、油圧機械20の寿命を長くすることができる。
具体的には、幾つかの実施形態では、鍛造品部51(シリンダブロック本体50)内において、複数の内部油路30(30A,30B)はジグザグ状(千鳥状)に配置されている。これにより、当接部23を介して機械要素29からピストン22が受ける力に起因した捻じりモーメントに対する鍛造品部51の剛性を確保することができる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダ24は、軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室25に対応するm個のシリンダ24が配置されたシリンダ列を少なくとも一列含む。即ち、複数のカートリッジ穴52は、軸方向穴列53を少なくとも一列含む。
そして、m個の油圧室25のうちシリンダブロック26内における給油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む下流側グループに比べて、m個の油圧室25のうち給油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む上流側グループの方がより多くの給油路30Aに連通している。
図21は、軸方向穴列53が、4個のカートリッジ穴52によって構成されている場合における、給油路30Aの配列を示している。この構成では、上流側グループの油圧室25の方が下流側グループの油圧室25より多くの給油路30Aに連通しているので、上流側グループの油圧室25よりも上流での給油路30Aの流路抵抗を小さくすることができ、下流側グループの油圧室25に作動油を円滑に供給することができる。
そして、幾つかの実施形態では、図21に示したように、複数の給油路30Aは、m個の油圧室25の全てに連通するようにシリンダブロック26に設けられた貫通穴と、上流側グループの少なくとも一つの油圧室25のみに連通するようにシリンダブロック26に設けられた非貫通穴とを含む。
この構成では、給油路30Aとして上流グループの油圧室25に連通させる非貫通穴を設けたことで、簡単な構成にて、上流グループの油圧室25よりも上流での給油路30Aの流路抵抗を小さくすることができる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダ24は、軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室25に対応するm個のシリンダ24が配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、m個の油圧室25のうちシリンダブロック26内における給油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む下流側グループに比べて、m個の油圧室25のうち給油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む上流側グループの方がより大きな流路面積の給油路30Aに連通している。
図22は、軸方向穴列53が、4個のカートリッジ穴52によって構成されている場合における、給油路30Aの構成を示している。この構成では、上流側グループの油圧室25の方が下流側グループの油圧室25より流路断面積が大の給油路30Aに連通しているので、上流側グループの油圧室25よりも上流での給油路30Aの流路抵抗を小さくすることができ、下流側グループの油圧室25に作動油を円滑に供給することができる。
そして、幾つかの実施形態では、図22に示したように、複数の給油路30Aは、シリンダブロック26の給油流れ方向の上流側の端部から上流側グループの少なくとも一つの油圧室25に向かって延在し、上流側グループの少なくとも一つの油圧室25に連通する大径穴部と、大径穴部よりも給油流れ方向の下流側に大径穴部と同芯で設けられて下流側グループの少なくとも一つの油圧室25に連通する小径穴部とを有する少なくとも一本の軸方向給油路を含む。
この構成では、給油路30Aとして上流グループの油圧室25に連通させる大径穴部を設けたことで、簡単な構成にて、上流グループの油圧室25よりも上流での給油路30Aの流路抵抗を小さくすることができ、大径穴部と同芯の小径穴部を介して、下流グループの油圧室25に円滑に作動油を供給することができる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダ24は、軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室25に対応するm個のシリンダ24が配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、m個の油圧室25のうちシリンダブロック26内における排油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む上流側グループに比べて、m個の油圧室25のうち排油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む下流側グループの方がより多くの排油路30Bに連通している。
図21は、軸方向穴列53が、4個のカートリッジ穴52によって構成されている場合における、排油路30Bの配列も示している。この構成では、下流側グループの油圧室25の方が上流側グループの油圧室25より多くの排油路30Bに連通しているので、下流側グループの油圧室25よりも下流での排油路30Bの流路抵抗を小さくすることができ、上流側グループの油圧室25から作動油を円滑に排出することができる。
そして、図21に示したように、幾つかの実施形態では、複数の排油路30Bは、m個の油圧室25の全てに連通するようにシリンダブロック26に設けられた貫通穴と、下流側グループの少なくとも一つの油圧室25のみに連通するようにシリンダブロック26に設けられた非貫通穴とを含む。
この構成では、排油路30Bとして下流グループの油圧室25に連通させる非貫通穴を設けたことで、簡単な構成にて、下流グループの油圧室25より下流での排油路30Bの流路抵抗を小さくすることができる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダ24は、軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室25に対応するm個のシリンダ24が配置された軸方向穴列53を少なくとも一列含み、m個の油圧室25のうちシリンダブロック26内における排油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む上流側グループに比べて、m個の油圧室25のうち排油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む下流側グループの方がより大きな流路面積の排油路30Bに連通している。
図22は、軸方向穴列53が、4個のカートリッジ穴52によって構成されている場合における、排油路30Bの構成も示している。この構成では、下流側グループの油圧室25の方が上流側グループの油圧室25より流路断面積が大の排油路30Bに連通しているので、下流側グループの油圧室25よりも下流での排油路30Bの流路抵抗を小さくすることができ、上流側グループの油圧室25から作動油を円滑に排出することができる。
そして、幾つかの実施形態では、図22に示したように、複数の排油路30Bは、シリンダブロック26の排油流れ方向の下流側の端部から下流側グループの少なくとも一つの油圧室25に向かって延在し、下流側グループの少なくとも一つの油圧室25に連通する大径穴部と、大径穴部よりも排油流れ方向の上流側に大径穴部と同芯で設けられて上流側グループの少なくとも一つの油圧室25に連通する小径穴部とを有する少なくとも一本の軸方向排油路を含む。
この構成では、排油路30Bとして下流グループの油圧室25に連通させる大径穴部を設けたことで、簡単な構成にて、下流グループの油圧室25よりも下流での排油路30Bの流路抵抗を小さくすることができ、大径穴部と同芯の小径穴部を介して、上流グループの油圧室25から円滑に作動油を排出することができる。
また、幾つかの実施形態では、油圧機械20の周方向に配列された複数のシリンダ24が環状のシリンダ群を形成し、複数のシリンダ群が油圧機械の軸方向に配列されているときに、図23、図24及び図25に示すように、隣接するシリンダ群が相互に位相差をもって配列されていてもよい。即ち、複数のシリンダ24やカートリッジ穴52が、油圧機械20の軸方向及び周方向に配列されているときに、必ずしも軸方向に一致して配列されている必要は無い。
幾つかの実施形態では、図3に示したように、給油路30A又は排油路30Bに連通し、給油路30A又は排油路30Bにおける脈動を抑制するためのアキュムレータ96をさらに備える。
この構成では、アキュムレータ96によって脈動が抑制されるので、ラジアルピストン式の油圧機械20を安定に動作させることができる。
幾つかの実施形態では、第1連通路及び第2連通路のうち一方は、各々のカートリッジ38の外周面に設けられた外周流路を含む。
カートリッジの内部に流路を設けた場合、作動油の圧力に耐えられるように流路の周囲においてカートリッジの肉厚を厚くして強度を確保する必要があり、カートリッジ38を大きくする必要がある。これに対し、カートリッジ38の外周面に外周流路を設けた場合、カートリッジ38の内部に形成される流路を減らすことができ、内部の流路を減らした分だけ、カートリッジ38の肉厚を減らすことができる。このため、カートリッジ38の小型化を図ることができる。或いは、カートリッジ38が同じ大きさであれば、カートリッジ38の耐圧性を高めることができる。
ここで、図26は、幾つかの実施形態に係るシリンダアセンブリ43の概略的な断面図であり、図27は、図26のシリンダアセンブリ43を90度異なる方向から見た概略的な断面図であり、図28は、図26中のXXVIII−XXVIII線に沿う概略的な断面図であり、図29は、図26中のXXIX−XXIX線に沿う概略的な断面図であり、図30は、図26のシリンダアセンブリ26を、シリンダスリーブ80からピストン22及びローラ23Aを外した状態で、カートリッジ穴52とともに概略的に示す斜視図である。
図26〜図30に示したシリンダアセンブリ43では、給油バルブ60Aを介して給油路30Aと油圧室25とを連通させる第1連通路が外周流路98を含んでいる。
具体的には、外周流路98は、シリンダスリーブ80の外周面に形成されたハーフパイプ形状の凹みによって形成されている。外周流路98は、油圧機械20の半径方向に沿って延びている。換言すれば、外周流路98は、シリンダスリーブ80の軸線に沿って延びている。
一方、第1連通路は、油圧室25の上部から、油圧機械20の半径方向と直交する方向に沿って延びる給油用直交流路100を有する。給油用直交流路100は、カートリッジ38の第1セグメント40を貫通しており、外周流路98の底面にて開口している。従って、給油用直交流路100を介して、外周流路98と油圧室25とが連通している。
他方、第1連通路は、給油バルブ60Aの弁室87から、油圧機械20の半径方向と直交する方向に沿って延びる給油用直交流路102を有する。給油用直交流路102は、カートリッジ38の第1セグメント40を貫通しており、外周流路98の底面にて開口している。従って、給油用直交流路102を介して、外周流路98と弁室87とが連通している。かくして、油圧機械20の半径方向に離間した給油用直交流路100と給油用直交流路102とが、外周流路98を通じて連通し、弁室87と油圧室25とが連通する。
幾つかの実施形態では、第1流路は、2つの外周流路98を有し、2つの外周流路98は、シリンダスリーブ80の直径方向に離間し、2本の給油用直交流路100及び2本の給油用直交流路102が、シリンダスリーブ80の直径方向に延在している。そして、2本の給油用直交流路47及び2本の排油用直交流路72が、外周流路98の離間方向と直交する方向に沿って延びている。
給油用直交流路47及び排油用直交流路72は、カートリッジ38の外周面に開口を有し、開口の周囲には、シール部材104が配置されている。シール部材104は、カートリッジ38とカートリッジ穴52との間の隙間をシールする。シール部材44は、例えば、弾性材料からなるOリングである。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはいうまでもない。例えば、上述した実施形態のうち複数を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上述の実施形態では風力発電装置1の油圧ポンプ8又は油圧モータ10の少なくとも一方として用いられる油圧機械20,120について説明したが、油圧機械20の用途はこれに限定されない。
なお、上述の実施形態を説明する際に用いた「沿って」との用語は、基準となる方向又は物に対して幾何学的な意味で厳密に平行である状態のみを指すものではなく、基準となる方向又は物に対してある程度の角度(例えば30度以内の角度)をなす状態をも包含する。
1 風力発電装置
2 ブレード
3 ロータ
4 ハブ
5 ハブカバー
6 回転シャフト
8 油圧ポンプ
10 油圧モータ
12 高圧ライン
14 低圧ライン
16 発電機
18 ナセル
19 タワー
20 油圧機械
22 ピストン
23 当接部
23A ローラ
24 シリンダ
25 油圧室
26 シリンダブロック
27 軸受
28 回転シャフト
29 機械要素
29A カム
30 内部油路
30A 給油路
30B 排油路
34 エンドプレート
35A,35B 環状集合路
36A,36B 外部配管
38 カートリッジ
40 第1セグメント
41 油溝
42 環状溝
42A 給油溝
42B 排油溝
43 シリンダアセンブリ
44 シール部材
46 連通路
46A 給油連通路
46B 排油連通路
47 給油用直交流路(第3流路,第4流路)
48 給油用径方向流路(第1流路)
50 シリンダブロック本体
51 鍛造品部
52 カートリッジ穴
52A 第1部分
52B 第2部分
53 軸方向穴列
54 係合螺子
55 係合溝
56 係合板
57 閉塞部材
58 スナップリング
59 腕部
60 バルブ
60A 給油バルブ
60B 排油バルブ
62A 弁体
62B 弁体
72 排油用直交流路(第2流路,第5流路)
74 弁孔
75 弁室
76 付勢部材
78 共通流路
80 シリンダスリーブ
80A 第1スリーブ部
80B 第2スリーブ部
81 バルブブロック
82 底面
83 スリーブ
84 端部
85 第2セグメント
87 弁室
88 弁孔
89 アーマチュア
90 コア
92 ソレノイド
94 付勢部材
95 閉塞部材
96 アキュムレータ
98 外周流路
100 給油用直交流路
102 給油用直交流路
104 シール部材

Claims (12)

  1. ラジアルピストン式の油圧機械であって、
    前記油圧機械の周方向に沿って位置するように、前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、
    前記油圧機械の半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダと、
    前記複数のピストンと前記複数のシリンダによってそれぞれ形成される複数の油圧室に連通可能な低圧ラインと、
    前記複数の油圧室に連通可能な高圧ラインと、
    前記複数の油圧室と前記低圧ラインとの間にそれぞれ設けられ、前記複数の油圧室と前記低圧ラインとの連通状態をそれぞれ切り換えるための複数の低圧バルブと、
    前記複数の油圧室と前記高圧ラインとの間にそれぞれ設けられ、前記複数の油圧室と前記高圧ラインとの連通状態をそれぞれ切り換えるための複数の高圧バルブと、
    前記低圧バルブの各々と前記高圧バルブの各々を含むカートリッジが挿入されるカートリッジ穴が複数形成されたシリンダブロック本体を含むシリンダブロックとを備え、
    各々の前記カートリッジは、前記シリンダブロック本体の各々の前記カートリッジ穴に対して前記半径方向に沿って挿脱可能に構成され、
    前記シリンダブロック本体の内部には、前記複数の油圧室を前記低圧ラインに連通させるための少なくとも一本の低圧油路と、前記複数の油圧室を前記高圧ラインに連通させるための少なくとも一本の高圧油路とが形成されており、
    前記複数のカートリッジは、それぞれ、前記複数の低圧バルブを介して前記複数の油圧室を前記少なくとも一本の低圧油路に連通させるための低圧連通路と、前記複数の高圧バルブを介して前記複数の油圧室を前記少なくとも一本の高圧油路に連通させるための高圧連通路とを含み、
    前記低圧連通路又は前記高圧連通路の一方は、各々の前記油圧室から各々の前記低圧バルブ又は前記高圧バルブの一方の弁体の一部に向かって前記半径方向に沿って延びる少なくとも一本の大幅に小さな断面を有する半径方向流路を含み、前記一部は前記油圧室に最も近い部分であるラジアルピストン式油圧機械。
  2. 前記複数のカートリッジは、それぞれ、前記シリンダを形成する複数のシリンダスリーブを含み、
    前記複数のシリンダスリーブは、それぞれ、前記ピストンが前記複数のシリンダスリーブから抜け出すのを規制するためのエンドストップをそれぞれ含み、前記複数のピストンは前記エンドストップにより前記複数のシリンダスリーブと係合可能であり、
    各々の前記複数のカートリッジは、各々の前記複数のピストンとともに、前記シリンダブロック本体の各々の前記カートリッジ穴に対して前記半径方向に沿って挿脱可能に構成された請求項1に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  3. 前記複数のピストンのそれぞれに回動自在に設けられた複数のローラと、
    前記油圧機械の周方向に沿って配置される複数のローブを有し、該ローブが前記複数のローラと当接するように構成されたリングカムとをさらに備え、
    前記カートリッジは、少なくとも各々の前記ピストン及び各々の前記ローラとともに、前記シリンダブロック本体の各々の前記カートリッジ穴から前記半径方向に沿って前記リングカムの反対側に取り外し可能、且つ、前記リングカムの反対側から前記半径方向に沿って前記シリンダブロック本体の各々の前記カートリッジ穴に挿入可能に構成された請求項1又は2に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  4. 前記複数のローラは、それぞれ、前記複数のピストンからのピストン軸方向における抜け出しが規制されるように前記複数のピストンに係合可能である請求項3に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  5. 前記複数のカートリッジ穴は、それぞれ、前記複数のローラよりも大きいサイズを有する請求項3又は4に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  6. 前記複数のカートリッジ穴の各々は、前記複数のピストンと前記複数のシリンダによってそれぞれ形成される複数の油圧室の各々に対応する第1領域に設けられた断面円形状の第1部分と、前記第1領域よりも前記ローラ寄りの第2領域に設けられて、各々の前記ローラの対角長よりも小径の断面円形に対して各々の前記ローラの両端部に対応する切欠き部を少なくとも付加した断面形状の第2部分とを含む請求項5に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  7. 前記カートリッジは、各々の前記低圧バルブと各々の前記高圧バルブとを保持するバルブブロックとを含む請求項1乃至6の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  8. 前記バルブブロック内において、各々の前記低圧バルブと各々の前記高圧バルブとが前記カートリッジの軸方向に沿って並んでいる請求項7に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  9. 前記バルブブロック内において、各々の前記低圧バルブと各々の前記高圧バルブとが前記油圧機械の周方向と前記油圧機械の軸方向とを含む面内に並んでいる請求項7に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  10. 前記シリンダブロックは、前記シリンダブロック本体に取り付けられ、各々の前記カートリッジ穴に挿入された前記カートリッジの前記シリンダブロック本体からの前記半径方向に沿った抜け出しをそれぞれ規制するための複数の蓋部材をさらに含む請求項1乃至9の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  11. 前記複数の低圧バルブは、前記複数の高圧バルブよりも前記複数の油圧室から離れた位置に設けられ、
    前記低圧連通路は、各々の前記油圧室から各々の前記低圧バルブの弁体に向かって前記半径方向に沿って延びる少なくとも一本の半径方向流路を含み、
    前記高圧連通路は、各々の前記高圧バルブの弁体から各々の前記高圧油路に向かって、前記少なくとも一本の半径方向流路を避けるように前記少なくとも一本の半径方向流路に直交する方向に沿って延びる少なくとも一本の直交方向流路流路を含む請求項1に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  12. 少なくとも一本のブレードと、
    前記少なくとも一本のブレードが取付けられるハブと、
    前記ハブの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された少なくとも一つの油圧モータと、
    前記少なくとも一つの油圧モータによって駆動される発電機とを備える風力発電装置であって、
    前記油圧ポンプ及び前記少なくとも一つの油圧モータの少なくとも一方は、ラジアルピストン式の油圧機械であり、
    前記ラジアルピストン式の油圧機械は、前記油圧機械の周方向に沿って位置するように、前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、前記油圧機械の半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダと、前記複数のピストンと前記複数のシリンダによってそれぞれ形成される複数の油圧室に連通可能な低圧ラインと、前記複数の油圧室に連通可能な高圧ラインと、前記複数の油圧室と前記低圧ラインとの間にそれぞれ設けられ、前記複数の油圧室と前記低圧ラインとの連通状態をそれぞれ切り換えるための複数の低圧バルブと、前記複数の油圧室と前記高圧ラインとの間にそれぞれ設けられ、前記複数の油圧室と前記高圧ラインとの連通状態をそれぞれ切り換えるための複数の高圧バルブと、前記低圧バルブの各々と前記高圧バルブの各々を含むカートリッジが挿入されるカートリッジ穴が複数形成されたシリンダブロック本体を含むシリンダブロックとを備え、
    各々の前記カートリッジは、前記シリンダブロック本体の各々の前記カートリッジ穴に対して前記半径方向に沿って挿脱可能に構成され、
    前記シリンダブロック本体の内部には、前記複数の油圧室を前記低圧ラインに連通させるための少なくとも一本の低圧油路と、前記複数の油圧室を前記高圧ラインに連通させるための少なくとも一本の高圧油路とが形成されており、
    前記複数のカートリッジは、それぞれ、前記複数の低圧バルブを介して前記複数の油圧室を前記少なくとも一本の低圧油路に連通させるための低圧連通路と、前記複数の高圧バルブを介して前記複数の油圧室を前記少なくとも一本の高圧油路に連通させるための高圧連通路とを含み、
    前記低圧連通路又は前記高圧連通路の一方は、各々の前記油圧室から各々の前記低圧バルブ又は前記高圧バルブの一方の弁体の一部に向かって前記半径方向に沿って延びる少なくとも一本の大幅に小さな断面を有する半径方向流路を含み、前記一部は前記油圧室に最も近い部分である風力発電装置。
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